JP2008500804A - ztnfr14、腫瘍壊死因子レセプター - Google Patents

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Abstract

新規な腫瘍壊死因子レセプター (TNFR) ポリペプチド、前記ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、抗体および関係する組成物および方法が開示される。ポリペプチドはリガンド、ならびにアゴニストおよびアンタゴニストを検出するために使用することができる。また、ポリペプチド、ポリヌクレオチドおよび抗体は、腫瘍の増殖、転移および免疫性をモジュレートする方法、例えば、刺激された免疫細胞から休止細胞を分離する方法において使用することができる。

Description

発明の背景
腫瘍壊死因子レセプター (TNFR) ファミリーは多数の内在性膜糖タンパク質レセプターから成り、それらの多くはそれらのそれぞれのリガンドと共同して異なる造血細胞系統間の相互作用を調節すると考えられる (Smith 他、The TNF Receptor Superfamily of Cellular and Viral Proteins: Activation, Costimulation and Death 76: 959-62、1994; Cosman、Stem Cells 12: 440-55、1994) 。しかしながら、このファミリーにおけるいくつかのメンバーの全身的発現は、これらのレセプターが生物の発育、恒常性、腫瘍発生、移植拒絶反応、敗血症性ショック、ウイルス複製および骨吸収においていっそう大きい役割を演ずることもできることを示唆する (Aggarwal、Nat. Rev. Immunol. 3: 745-56、2003) 。
TNFレセプターファミリーは、特に細胞外ドメインにおけるシステインに富んだ反復に関して、配列の相同性を示すI型内在性膜糖タンパク質から主として構成されている。TNFレセプターファミリーは29を超えるメンバーを含む (概観: Bodmer 他、TRENDS in Biochem. Sci. 27: 19-26、2002) 。特に構造的類似性を有するメンバーを有するこのファミリーのサブグループは下記を包含する: BAFF-R (Thomson 他、Science 293: 2108-2111、2001) 、BCMA (Gross 他、Nature 404: 995-9、2000) 、TWEAKR (Wiley 他、Immunity 15: 837-46、2001) 、EDAR (Monreal 他、Nat. Gen. 22: 315-6、1999) 、XEDAR (Yan 他、290: 523-7) 、TACI (BulowおよびBram、Science 278: 138-141、1997) およびMK61 (Theill 他、WO 0220762、12 March 2002) 。TNFRのこのグループは、普通に見られるよりも変動性のシステインに富んだパターンと一緒に2またはそれより少ないシステインに富んだドメインを有するすることによって区別される。
一般に、TNFレセプターファミリーのメンバーは、細胞外領域、トランスメンブランドメイン、細胞外領域結合性領域とトランスメンブランドメインとの間のリンカー領域および細胞質ドメインを含んでなる多ドメイン構造により特徴づけられる。このファミリーのいくつかのメンバー (TNFR 1、Fas、DR3、DR4、DR5、DR6、NGFRおよびEDAR) において、この細胞質ドメインはアポトーシスに関連する死んだドメインを含有する。TNFRファミリーのメンバー、ならびに死んだドメインを含まない他のメンバー、例えば、TACIおよびBCMAは6つの腫瘍壊死因子レセプター関連因子 (TRFA1〜6) の1または2以上に結合することが示された。これらの因子は短いコンセンサス配列においてレセプターの細胞内ドメインに結合し、そして内部の細胞シグナリング経路にレセプターを結合させる作用をする。
細胞外リガンド結合性領域は各々が約6システインおよびほぼ40アミノ酸を含有する1〜6のシステインに富んだモチーフにより特徴づけられるが、これらのモチーフの大きさおよび数の変動はこのファミリーの間で起こる。システインに富んだ領域は、リガンドにおいて共有された構造に結合するモチーフを提供する。TNFRファミリーのメンバー間における最高度の相同性は、この細胞外のシステインに富んだ領域内に存在する。ヒトTNFR間において、平均の相同性は25%〜30%である。最後のシステインに富んだ反復とトランスメンブランドメインとの間に、8〜70アミノ酸残基の小さいスペーサー領域が存在する。細胞表面のTNFレセプターは、疎水性アミノ酸残基の配列により特徴づけられるトランスメンブランドメインにより細胞膜中に定着される。
細胞外リガンド結合性領域からのかつトランスメンブランドメインによりそれから分離されているタンパク質の反対の末端上に、細胞質ドメインが存在する。TNFRファミリーのメンバーの細胞質ドメインは小さい46〜221アミノ酸残基であり、これはファミリーメンバー間のシグナリングメカニズムの起こりうる差を示唆する。例えば、TNFレセプターにおいて、活性化は3レセプターの細胞質ドメインの凝集により誘発され、このときそれらの対応する細胞外ドメインは三量体リガンドに結合し、これはレセプターファミリーに共通の活性化法であることがある。
TNFレセプターファミリーの1メンバーであるオステオプロテゲリン (Simonet 他、前掲) は、分泌されたタンパク質であることにおいて独特である。他のTNFレセプターの可溶性形態は、TNFR-I、TNFR-II、低親和性NGFR、FAS、CD27、CD30、CD40および4-1BBについて記載されたが、これらは細胞膜からの切断により発生するか、あるいは選択的にスプライスされたmRNAにより分泌される。OPGは溶骨細胞の成熟を阻害し、そしてそれは造血前駆体からの溶骨細胞の分化をモジュレートすることによって骨密度を調節する働きをすると考えられる。OPGは正常の骨細胞リモデリングおよび卵巣摘出関連骨喪失からの保護を提供した。
ヒトTNF (Jones 他、Nature 338: 225-28、1989) 、LT-a (Eck 他、J. Biol. Chem. 267: 2119-122、1992) およびLT-a/TNFR複合体 (Banner 他、Cell 73: 431-45、1993) についてX線結晶学的構造が解明された。この複合体は1つのLT-a三量体に対称的に結合した3レセプター分子を特徴とする。シグナルトランスダクション経路を開始するために、レセプターのオリゴマー化による三量体リガンドの結合モデルが提案された。いくつかのTNFメンバーの生物学的活性の同定は、対応するレセプターに対して特異的なモノクローナル抗体を使用することによって促進された。
これらのモノクローナル抗体は、固定化されたとき、刺激性である傾向があり、可溶性形態で拮抗性である。さらに、これはレセプターの架橋がこのレセプターファミリーにおけるシグナルトランスダクションのための必要条件であることの証拠である。重要なことには、レセプター特異的モノクローナル抗体またはマルチマーIg融合タンパク質の形態の可溶性レセプターの使用は、いくつかのファミリーメンバーについてin vitro および in vivo の生物学的機能の決定において有効であった。可溶性レセプター-Ig融合タンパク質は、CD40、CD30、CD27、4-1BBおよびFasレセプターに対応する細胞表面のリガンドのクローニングにおいて首尾よく使用されてきている。
これらのレセプターのリガンドは同定されてきており、1つ (NGF) を除外して、TNFリガンドファミリーに属する。TNFリガンドファミリーのメンバーは細胞外リガンド結合性領域においてほぼ20%の配列同一性を有し、主としてII型膜糖タンパク質として存在し、三量体またはマルチマーの複合体として生物学的に活性である。大部分のリガンドは膜結合タンパク質として合成されるが、可溶性形態は制限されたタンパク質分解法により発生させることができる。いくつかのレセプターについて、可溶化は活性化に必要であるが、他のものについて、それらの活性は切断のときに阻害される。
発明の要約
1つの面において、本発明は、配列番号2の残基18〜108を含んでなる単離されたポリペプチドを提供する。他の態様において、本発明は、配列番号2の残基1〜108を含んでなる単離されたポリペプチドを提供する。本発明の他の面は、配列番号2の残基18〜131を含んでなる単離されたポリペプチド、ならびに配列番号2の残基1〜131を含んでなる単離されたポリペプチドである。本発明のそれ以上の面は、配列番号2の残基18〜198を含んでなる単離されたポリペプチドである。
他の面において、本発明は、a) 配列番号2の残基1〜198を含んでなるポリペプチド、b) 配列番号30の残基1〜308を含んでなるポリペプチドおよびc) 配列番号32の残基1〜185を含んでなるポリペプチドから成る群から選択される単離されたポリペプチドを提供する。
他の面において、本発明は、残基18〜Xを含んでなる単離されたポリペプチドを提供し、ここでXは80〜108の整数である。
他の面において、本発明は、下記の作用可能に連鎖された要素を含んでなる発現ベクターを提供する: a) 転写プロモーター; b) DNAセグメント、ここでDNAセグメントは配列番号2の残基18〜108を含んでなるポリペプチド分子をコードするポリヌクレオチド分子である; およびc) 転写ターミネーター。ある態様において、DNAセグメントはアフィニティータグを含有する。他の態様において、本発明は、発現ベクターが導入されており、DNAセグメントによりコードされるポリペプチドを発現する培養された細胞を提供する。他の態様において、本発明は、細胞を培養し、ここで前記細胞はDNAセグメントによりコードされるポリペプチドを発現し; そして前記ポリペプチドを回収することを含んでなるポリペプチドを製造する方法を提供する。他の態様において、細胞により産生されたポリペプチドが提供される。
また、本発明は、下記の工程を含んでなる、患者における遺伝的異常性を検出するする方法を提供する: 患者から遺伝学的試料を採取し、前記遺伝学的試料を配列番号1の少なくとも14の隣接するヌクレオチドまたは配列番号1の相補体を含んでなるポリヌクレオチドと、前記ポリヌクレオチドが相補的ポリヌクレオチド配列に対してハイブリダイゼーションする条件下に、インキュベートすることによって第1反応生成物を生成し、第1反応生成物を可視化し、そして前記第1反応生成物を野生型患者からの対照反応生成物と比較し、ここで第1反応生成物と対照反応生成物との間の差は患者における遺伝的異常性を示す。
本発明のそれ以上の方法は、下記の工程を含んでなる患者における癌を検出する方法である: 患者から組織または生物学的試料を採取し、前記組織または生物学的試料を請求項18に記載の抗体と前記抗体が前記組織または生物学的試料中のその相補的ポリペプチドに結合する条件下にインキュベートし、前記組織または生物学的試料中の結合した抗体を可視化し、そして前記患者からの組織または生物学的試料中の結合した抗体のレベルを正常の対照組織または生物学的試料と比較し、ここで正常の対照組織または生物学的試料に関する患者の組織または生物学的試料に結合した抗体のレベルの増加または減少は患者における癌を示す。
また、下記の工程を含んでなる患者における癌を検出する第2の方法が提供される: 患者から組織または生物学的試料を採取し、配列番号1の少なくとも14の隣接するヌクレオチドまたは配列番号1の相補体を含んでなるポリヌクレオチドを標識化し、前記組織または生物学的試料を前記ポリヌクレオチドと前記ポリヌクレオチドが相補的ポリペプチド配列にハイブリダイゼーションする条件下にインキュベートし、前記組織または生物学的試料中の標識化ポリヌクレオチドを可視化し、そして前記患者からの組織または生物学的試料中の標識化ポリヌクレオチドのハイブリダイゼーションレベルを正常の対照組織または生物学的試料と比較し、ここで正常の対照組織または生物学的試料に関する患者の組織または生物学的試料に対する標識化ポリヌクレオチドのハイブリダイゼーションの増加または減少は患者における癌を示す。
本発明のそれ以上の面は、下記の工程を含んでなる癌細胞を殺す方法である: 患者から癌細胞を含有するex vivo 組織または生物学的試料を採取し、または癌細胞をin vivo 同定し、組換え手段によりポリペプチドを製造し、ポリペプチドを薬学上許容されるベヒクル中で配合し、そして患者に投与するか、あるいは癌細胞を前記ポリペプチドに暴露させ、ここで前記ポリペプチドは癌細胞を殺す。また、この方法はポリペプチドがトキシンに複合体されている場合に実施することができる。
他の面において、本発明は、下記の工程を含んでなる神経芽細胞腫、黒色腫またはリンパ腫、特にT細胞リンパ腫を検出する方法を提供する: 前記神経芽細胞腫、黒色腫またはリンパ腫を配列番号1、3、29または31に示すポリヌクレオチド配列と接触させ、ここで前記ポリヌクレオチドは神経芽細胞腫、黒色腫またはリンパ腫中のmRNAに対してハイブリダイゼーションする。ある態様において、ポリヌクレオチドは下記のものから成る群から選択される:
配列番号1に示す少なくとも16の隣接するヌクレオチドから成るポリヌクレオチド;
配列番号1に示す17〜25の隣接するヌクレオチドから成るポリヌクレオチド;
配列番号1に示す40の隣接するヌクレオチドから成るポリヌクレオチド;
配列番号1に示す60の隣接するヌクレオチドから成るポリヌクレオチド;
配列番号29に示す少なくとも16の隣接するヌクレオチドから成るポリヌクレオチド;
配列番号29に示す17〜25の隣接するヌクレオチドから成るポリヌクレオチド;
配列番号29に示す40の隣接するヌクレオチドから成るポリヌクレオチド;
配列番号29に示す60の隣接するヌクレオチドから成るポリヌクレオチド;
配列番号31に示す少なくとも16の隣接するヌクレオチドから成るポリヌクレオチド;
配列番号31に示す17〜25の隣接するヌクレオチドから成るポリヌクレオチド;
配列番号31に示す40の隣接するヌクレオチドから成るポリヌクレオチド;
配列番号31に示す60の隣接するヌクレオチドから成るポリヌクレオチド。
他の態様において、癌細胞、特に神経芽細胞腫、黒色腫またはリンパ腫をポリペプチドが配列番号2の残基18〜Xを含んでなり、ここでXは80〜108の整数である、ポリペプチドに対する抗体と接触させることを含んでなる、癌細胞、特に神経芽細胞腫、黒色腫またはリンパ腫を検出する方法が提供される。ある態様において、抗体は下記のポリペプチドから成る群から選択されるポリペプチドに対して発生させる:
配列番号2の残基18〜108を含んでなるポリペプチド;
配列番号2の残基30〜80を含んでなるポリペプチド;
配列番号2の残基50〜80を含んでなるポリペプチド; および
配列番号2の残基131〜198を含んでなるポリペプチド。
本発明の他の面において、配列番号2の残基18〜Xを含んでなり、ここでXは80〜108の整数である、単離されたポリペプチドを細胞に投与することを含んでなる、下記のポリペプチドから成る群から選択されるポリペプチドを発現する肺癌、乳癌、黒色腫、骨肉腫またはリンパ腫の量を抑制する方法が提供される:
配列番号2に示す単離されたポリペプチド;
配列番号29に示す単離されたポリペプチド; および
配列番号3に示す単離されたポリペプチド。
本発明の他の面は、休止状態である細胞から活性化された免疫細胞を検出する方法、およびさらに、分離する方法である。これらの方法は、RNAまたはタンパク質レベルのztnfr14発現を検出し、次いで高いレベルを発現する細胞を低いレベルを発現する細胞から分離することを包含する。このような分離は、活性化された細胞に富んだ免疫細胞集団を生ずる。この方法に好ましい態様である免疫細胞は、B細胞、NK細胞およびある種の型のT細胞を包含する。
他の面において、本発明は、下記の作用可能に連鎖された要素を含んでなる発現ベクターを提供する: 転写プロモーター; DNAセグメント、ここでDNAセグメントは請求項1に記載のポリペプチドをコードするポリヌクレオチド分子である; および転写ターミネーター。ある態様において、発現ベクターはアフィニティータグを含有する。他の態様において、本発明による発現ベクターが導入された培養された細胞が提供され、そしてこの細胞はDNAセグメントによりコードされるポリペプチドを発現する。それ以上の態様において、本発明は、細胞を培養し、これにより細胞はDNAセグメントによりコードされるポリペプチドを発現し、そしてポリペプチドを回収することを含んでなるポリペプチドを製造する方法を提供する。
他の面において、本発明は、下記の工程を順番に含んでなる抗体を製造する方法を提供する:
配列番号2の残基18〜108を含んでなるポリペプチド;
配列番号2の残基30〜80を含んでなるポリペプチド;
配列番号2の残基50〜80を含んでなるポリペプチド; または
配列番号2の残基131〜198を含んでなるポリペプチド;
から成るポリペプチド分子から成る群から選択されるポリペプチドを動物に接種し、ここでポリペプチドは動物において免疫応答を誘発して抗体を産生し、そして動物から抗体を単離する。ある態様において、この方法により製造された抗体は配列番号2の残基1〜269に結合する。ある態様において、請求項14に記載の抗体が提供され、ここで抗体はモノクローナル抗体である。ある態様において、この抗体はポリペプチドに特異的結合する。
他の面において、本発明は、下記の工程を順番に含んでなる抗体を製造する方法を提供する:
ポリペプチドのエピトープ支持部分を動物に接種し、ここでエピトープ支持部分は配列番号2の残基18〜108を含んでなるポリペプチド;
配列番号2の残基30〜80を含んでなるポリペプチド;
配列番号2の残基50〜80を含んでなるポリペプチド; または
配列番号2の残基131〜198を含んでなるポリペプチド;
から成るポリペプチド分子から成る群から選択され、ここでポリペプチドは動物において免疫応答を誘発して抗体を産生し、そして動物から抗体を単離する。ある態様において、この方法により製造された抗体は配列番号2の残基1〜269に結合する。ある態様において、抗体はモノクローナル抗体である。ある態様において、この抗体はポリペプチドに特異的結合する。
他の面において、本発明は、下記の工程を含んでなる可逆的ペプチド-レセプター複合体を形成する方法を提供する: レセプターを準備し、ここでレセプターは配列番号2の残基18〜108を含んでなり、そしてペプチドをレセプターと接触させ、ここでレセプターはペプチドに結合する。
他の面において、本発明は、下記のポリペプチドから成る群から選択される単離されたポリペプチドを提供する:
配列番号2の残基18〜198を含んでなるポリペプチド;
配列番号29の残基18〜308を含んでなるポリペプチド; および
配列番号31の残基1〜185を含んでなるポリペプチド。ある態様において、本発明は、単離されたポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを提供する。
他の面において、本発明は、神経組織、皮膚組織または造血系列の細胞中の癌腫を配列番号2に示すポリペプチドに対する抗体と接触させることを含んでなる、前記癌腫を検出する方法を提供する。ある態様において、抗体を配列番号2の残基18〜108を含んでなるポリペプチド; 配列番号2の残基30〜80を含んでなるポリペプチド; 配列番号2の残基50〜80を含んでなるポリペプチド; または配列番号2の残基131〜198を含んでなるポリペプチドから成る群から選択されるポリペプチドに対して発生させる。
他の面において、本発明は、細胞に単離されたポリペプチドを投与することを含んでなる細胞におけるレセプターの活性化をモジュレートする方法を提供し、ここで単離されたポリペプチドは配列番号2の残基18〜Xを含んでなり、ここでXは80〜108の整数である。ある態様において、細胞は配列番号1のアミノ酸配列を含んでなるポリペプチド配列を発現する。他の態様において、単離されたポリペプチドは配列番号2の残基1〜Xを含んでなり、ここでXは80〜108の整数である。
本発明の他の面において、細胞に単離されたポリペプチドを投与することを含んでなる癌細胞の増殖をモジュレートする方法が提供され、ここで単離されたポリペプチドは配列番号2の残基18〜Xに示すアミノ酸配列を含んでなり、ここでXは80〜108の整数である。ある態様において、癌細胞は神経芽細胞腫、黒色腫またはリンパ腫の細胞である。
本発明のこれらの面および他の面は、本発明の下記の詳細な説明および添付図面を参照すると、明らかになるであろう。
発明の詳細な説明
本発明を詳細に説明する前に、下記の用語を定義することは本発明の理解の助けとなるであろう:
用語 「親和標識」 は、本明細書において、第2ポリペプチドの精製または検出を提供するか、あるいは基質への第2ポリペプチドの結合部位を提供するために、第2ペプチドに結合させることができるポリペプチドのセグメントを表すために使用される。原理的には、抗体または他の特異的結合因子が利用可能な任意のペプチドまたはタンパク質を親和標識として使用できる。
親和標識は下記のものを包含する: ポリヒスチジントラクト、プロテインA (Nilsson他、EMBO J. 4: 1075、1985; Nilsson他、Methods Enzymol. 198: 3、1991) 、グルタチオンSトランスフェラーゼ (SmithおよびJohnson、Gene 67: 31、1988) 、Glu-Glu親和標識 (Grussenmeyer他、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 82: 7952-4、1985) (配列番号7) 、サブスタンスP、FlagTMペプチド (Hopp他、Biotechnology 6: 1204-1210、1988) 、ストレプトアビジン結合性ペプチド、マルトース結合性タンパク質 (Guan他、Gene 67: 21-30、1987) 、セルロース結合性タンパク質、チオレドキシ、ユビクイチン、T7ポリメラーゼ、または他の抗原エピトープまたは結合ドメイン。
一般に、Ford他、Protein Expression and Purification 2: 95-107、1991、参照。親和標識をコードするDNAおよび他の試薬は、商業的供給会社から入手可能である (例えば、Pharmacia Biotech、ニュージャージイ州ピスカタウェイ; Eastman Kodak、コネチカット州ニューヘブン) 。
用語「アミノ末端」または「カルボキシル末端」は、本明細書において、ポリペプチド内の位置を表すために使用される。この関係が許す場合、これらの用語は近接性または相対的位置を表すためにポリペプチドの特定の配列または部分を参照して使用される。例えば、ポリペプチド内の参照配列に対してカルボキシル末端に位置するある種の配列は参照配列のカルボキシル末端に対して近接して位置するが、完全なポリペプチドのカルボキシル末端に必ずしも存在しない。
用語「ポリヌクレオチド分子の補体」は、相補的塩基配列を有しかつ参照配列に比較して逆の向きを有するポリヌクレオチド分子である。例えば、配列5' ATGCACGGG 3'は5' CCCGTGCAT 3'に対して相補的である。
用語「に対応する」は、配列中のアミノ酸残基の位置に適用するとき、配列を最適に整列させたとき、複数の配列中の対応する位置を意味する。
用語「縮重ヌクレオチド配列」は、1またはそれ以上の縮重コドンを含むヌクレオチド配列 (ポリペプチドをコードする参照ポリヌクレオチド分子に比較して)を表す。縮重コドンはヌクレオチドの異なるトリプレットを含有するが、同一アミノ酸残基をコードする (すなわち、GAUおよびGACのトリプレットの各々はAspをコードする)。
用語「発現ベクター」は、問題のポリペプチドの転写を提供する追加のセグメントに作用可能に連鎖された、問題のポリペプチドをコードするセグメントを含んでなる線状または円形のDNA分子を表すために使用される。このような追加のセグメントは、プロモーターおよびターミネーターの配列を包含し、そして、また、1またはそれ以上の複製起点、1またはそれ以上の選択可能なマーカー、エンハンサー、ポリアデニル化シグナル、およびその他を包むことができる。一般に、発現ベクターはプラスミドまたはウイルスDNAに由来するか、あるいは双方の要素を含有することができる。
用語「単離された」は、ポリヌクレオチドに適用されるとき、ポリヌクレオチドがその自然の遺伝的環境から取出され、こうして他の余分のまたは望ましくないコーディング配列を含まず、そして遺伝子操作されたタンパク質の産生系内で使用するために適当な形態であることを表す。このような単離された分子はそれらの自然の環境から分離されたものであり、そしてcDNAおよびゲノムのクローンを包含する。本発明の単離されたDNA分子は、それらが通常アソシエートする他の遺伝子を含まないが、天然に存在する5'および3'の非翻訳領域、例えば、プロモーターおよびターミネーターを包むことができる。アソシエートされた領域の同定は当業者にとって明らかであろう (例えば、DynanおよびTijan、Nature 316: 774-78、1985参照) 。
「単離された」 ポリペプチドまたはタンパク質は、その自然環境、例えば、血液および動物の組織以外の状況において見出されるポリペプチドまたはタンパク質である。好ましい形態において、単離されたポリペプチドは他のポリペプチド、特に動物由来の他のポリペプチドを実質的に含まない。高度に精製された形態、すなわち、95%より大きい純度、より好ましくは99%より大きい純度のポリペプチドを提供することが好ましい。この関係において使用するとき、用語 「単離された」 は別の物理的形態、例えば、二量体、あるいは選択的にグリコシル化または誘導化された形態の同一ポリペプチドの存在を排除しない。
用語「作用可能に連鎖された」は、2またはそれ以上の実在物がそれらの意図する目的のために協力して機能するように一緒に結合されていることを意味する。DNAセグメントについて言及するとき、この句は、例えば、コーディング配列が正しいリーディングフレームで結合され、そして転写がプロモーターにおいて開始し、1またはそれ以上のコーディングセグメントを通してターミネーターに進行することを示す。ポリペプチドについて言及するおき、 「作用可能に連鎖された」 は共有結合 (例えば、ジサルファイド結合により) および非共有結合 (例えば、水素結合、疎水性相互作用、または塩架橋相互作用による) の結合された両方の配列を包含し、ここで配列の1またはそれ以上の所望の機能は保持される。
用語「オーソログ」または「種の相同体」は、異なる種からのポリペプチドまたはタンパク質の機能的対応物である1つの種から得られたポリペプチドまたはタンパク質を表す。オーソログ間の配列の差は種形成の結果である。
「ポリヌクレオチド」は、5'→3'末端の方向に読んだ、デオキシリボヌクレオチドまたはリボヌクレオチド塩基の一本鎖または二本鎖のポリマーである。ポリヌクレオチドはRNAおよびDNAを包含し、天然源から単離され、in vitroで合成されるか、あるいは天然分子と合成分子との組合わせから製造することができる。ポリヌクレオチドのサイズは、塩基対 (略号 「bp」 ) 、ヌクレオチド ( 「nt」 ) 、またはキロ塩基 ( 「kb」 ) として表される。この関係が許す場合、後者の2つの用語は一本鎖または二本鎖であるポリヌクレオチドを記載することができる。この用語を二本鎖の分子に適用するとき、それは全体の長さを表すために使用され、そして用語 「塩基対」 に等しいと理解されるであろう。当業者は認識するように、二本鎖ポリヌクレオチドの2つの鎖はわずかに長さが異なることがあり、そして酵素切断の結果その末端は食い違うことがある; こうして、二本鎖ポリヌクレオチド分子内のすべてのヌクレオチドは対合していなことがある。このような不対末端は一般に20ヌクレオチド長さを越えない。
「ポリペプチド」は、自然にまたは合成的に生産されたかどうかにかかわらず、ペプチド結合により結合されたアミノ酸残基のポリマーである。約10アミノ酸残基より小さいポリペプチドは普通に「ペプチド」と呼ばれる。
「ペプチド-レセプター複合体」は、ペプチドまたはリガンドがレセプターに結合してレセプターの性質を変化させるとき生ずる。この変化は、細胞機能の変化に導く反応順序を開始させ、またはレセプターが追加のペプチドに結合できないようにさせることができる。ペプチド-レセプター複合体は可逆的である。
用語「プロモーター」は、本明細書において、RNAポリメラーゼを結合させかつ転写を開始させるDNA配列を含有する遺伝子の部分を表す、この分野において認識されている意味において使用される。プロモーター配列は普通に、しかし常にではないが、遺伝子の5'非コーディング領域の中に見出される。
「タンパク質」は、1またはそれ以上のポリペプチド鎖を含んでなる高分子である。また、タンパク質は非ペプチド成分、例えば、炭水化物基を含んでなることができる。炭水化物および他の非ペプチド置換基は、タンパク質が産生される細胞によりタンパク質に付加されることがあり、そして細胞のタイプとともに変化するであろう。タンパク質は、本明細書において、アミノ酸バックボーン構造により定義される; 置換基、例えば、炭水化物基は一般に特定されないが、それにもかかわらず、存在することができる。
用語「レセプター」は、生物活性分子 (すなわち、リガンド) に結合し、細胞上のリガンドの作用を伝達する、細胞関連タンパク質を表す。膜に結合したレセプターは、細胞外リガンド結合性ドメインと、典型的にはシグナルトランスダクションに関係する細胞内エフェクタードメインとからなる、多ドメイン構造または多ペプチド構造により特徴づけられる。レセプターへのリガンドの結合は、エフェクタードメインと細胞中の1またはそれ以上の他の分子との間の相互作用を引き起こす、レセプターにおけるコンフォメーションの変化を生ずる。
この相互作用は、引き続いて、細胞の代謝の変更に導く。レセプター-リガンドの相互作用に関係する代謝事象は、遺伝子の転写、リン酸化、脱リン酸化、サイクル的AMP産生の増加、細胞のカルシウムの移動化、膜脂質の移動化、細胞の接着、イノシトール脂質の加水分解およびリン脂質の加水分解を包含する。一般に、レセプターは、膜結合、細胞質ゾルまたは核レセプター; モノマーのレセプター (例えば、甲状腺刺激ホルモンのレセプター、ベータ-アドレナリン作動性レセプター) またはマルチマーのレセプター (例えば、PDGFレセプター、成長ホルモンレセプター、IL-3レセプター、GM-CSFレセプター、G-CSFレセプター、エリトロポイエチンレセプターおよびIL-6レセプター) であることができる。
用語「分泌シグナル配列」は、ポリペプチド ( 「分泌ペプチド」 ) をコードするDNA配列を表し、それは、より大きいポリペプチドの1成分として、より大きいポリペプチドが合成される細胞の分泌経路を通してそのポリペプチドを向ける。通常、より大きいポリペプチドは、分泌経路を通る移行の間に切断されて、分泌ペプチドを除去する。
「セグメント」は、特定した属性を有するより大きい分子 (例えば、ポリヌクレオチドまたはポリペプチド) の一部分である。例えば、特定したポリペプチドをコードするDNAセグメントは、5'→3'方向に読んだとき、特定したポリペプチドのアミノ酸配列をコードする、より大きいDNA分子の部分、例えば、プラスミドまたはプラスミドフラグメントである。
「可溶性レセプター」は、細胞膜に結合しないレセプターポリペプチドである。可溶性レセプターは、最も普通には、トランスメンブランドメインおよび細胞質ドメインを欠如するリガンド結合性レセプターポリペプチドである。可溶性レセプターは、追加のアミノ酸残基、例えば、ポリペプチドを精製するか、あるいは基質へのポリペプチドの結合部位を提供するアフィニティータグを含んでなることができる。多数の細胞表面レセプターは、タンパク質分解的に産生され、または選択的にスプライスされたmRNAから翻訳される、天然に存在する可溶性成分を有する。レセプターポリペプチドは、それぞれ、膜の定着またはシグナルトランスダクションを提供するために十分な、トランスメンブランおよび細胞内のポリペプチドセグメントの部分を欠如するとき、これらのセグメントを実質的に含有しないと言われる。
用語「スプライス変異型」は、本明細書において、遺伝子から転写されたRNAの別の形態を表すために使用される。スプライス変異は転写されたRNA分子内の、あるいはそれ程普通ではないが別々に転写されたRNA分子の間の、オールタネイトスプライス部位の使用により自然に発生し、そして同一遺伝子から転写されたいくつかのmRNAを生ずることがある。スプライス変異型は、変更されたアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードすることができる。また、スプライス変異型という用語は、本明細書において、ある遺伝子から転写されたmRNAのスプライス変異型によりコードされるタンパク質を表すために使用される。
不正確な分析法 (例えば、ゲル電気泳動) により決定されたポリマーの分子量および長さは、近似値であることが理解されるであろう。このような値を 「約」 Xまたは 「ほぼ」 Xとして表すとき、Xの記載する値は±10%の正確さであることが理解されるであろう。
本明細書において引用するすべての参考文献は、それらの全体において引用することによって本明細書の一部とされる。
本発明は、新規なDNA配列 (配列番号1) と腫瘍壊死因子レセプターファミリーのメンバーに対して相同性を有する対応するポリペプチド配列 (配列番号2) との発見に基づく。本発明の新規なレセプターエンコーディングポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、トランスメンブランドメインおよび非EGF (表皮増殖因子) システインに富んだ細胞外ドメインを有する、非注釈タンパク質配列の発見によって同定された。他のTNFRを有するこのシステインに富んだドメインは、腫瘍壊死因子レセプターファミリーのメンバーに対するztnfr14の相同性を明らかにした。BAFF-R (ztnfr12) 、BCMA、TWEAKR、EDAR、XEDAR、TACIおよびMK61のマウスおよびヒト配列とのztnfr14のアラインメントは図1A〜図1Dに含められている。
構造的に、TNFレセプターファミリーは、歴史的に 「システインに富んだ擬反復」 と呼ばれるいくつかの分子から構成された細胞外部分により特徴づけられる。プロトタイプのファミリーメンバーは4つのこれらの擬反復を有し、各々は約29〜43残基長さであり、1つは他の直後に存在するが、ファミリーのメンバーは1程度にすくない反復をもつことが見出された。典型的な擬反復は6システイン残基を有する。それらは擬反復と呼ばれる。なぜなら、それらは共通の祖先分子に由来するように思われるが、正確に反復することができないからである。TNFレセプターの結晶構造は、各擬反復が普通に1つのフォールディングドメインに対応すること、および一般に、擬反復の多数のコピーが同一三次元構造に折りたたまれ、ジサルファイド結合により内部的に一緒に保持されることを明らかにした。
Ztnfr14の推定されたアミノ酸配列の配列分析は、1つの細胞外のシステインに富んだ擬反復の存在を示す (一般に配列番号2の残基50〜80からなるが、この配列の上流に存在するシステインは生物学的機能に関係づけられる) 。この型の擬反復構造はTNFレセプターのTACI/BCMA/BAFF-R/TWEAKRサブグループに最も密接に関係づけられる。図2は、このグループのレセプターのシステインに富んだドメインのアラインメントである。この図面に図解されているように、ztnfr14のシステインに富んだドメインは、TNFRのシステインに富んだドメインに典型的に見られる6システインのうちの4つ (すなわち、Cys51、Cys63、Cys66およびCys79) を保存する。
さらに、最近ztnfr14のAsp58は活性のために必要であることが示されたBAFF-RのAsp26を保存する (Cordon 他、Biochemistry 42: 5977-5983、2003) 。「システイン1-2」 対間に典型的には12残基が存在するが、XEDARおよびztnfr14の両方において11が存在する。また、このドメインの一般的近傍における追加の他のシステイン (Cys30、Cys31およびCys41) は、生物学的機能に必要なztnfr14の細胞外ドメインのタンパク質構造に重要なジサルファイド結合、すなわち、ztnfr14リガンドの結合に関係づけることができる。
システインに富んだ擬反復は、TNFリガンドの既知のリガンド結合部位である。こうして、リガンドの結合に最も関係があると思われるztnfr14のアミノ酸配列は配列番号2の残基18〜80内に存在する。
さらに、タンパク質は配列番号2のほぼ残基1〜18に位置するシグナル配列を含んでなる。成熟タンパク質の切断は、ヒト配列についてアミノ酸Lys-Ser-MetおよびマウスについてLys-Ser-Thrであると考えられる (配列番号2および配列番号4の残基19〜21) 。
また、タンパク質は、トランスメンブランドメイン (配列番号2のほぼ残基108〜131) および細胞質またはシグナリングドメイン (配列番号2のほぼ残基131〜198) を含んでなる。成熟膜結合ztnfr14タンパク質は、配列番号2のアミノ酸残基18〜198を含んでなる。当業者は認識するように、これらのドメインの境界は近似であり、そして既知のタンパク質とのアラインメントおよびタンパク質フォールディングの予測に基づく。これらの特徴は、配列番号1のDNA配列によりコードされるレセプターがTNFレセプターファミリーのメンバーであることを示す。
Ztnfr14のリンカー領域 (配列番号2の残基108〜131) は、リガンドに対する残基の結合のために不必要であることがある。こうして、その一部分は可溶性レセプターの構築物から欠失させることができる。したがって、可溶性レセプターの構築物は、配列番号2の残基18〜108間の範囲から配列番号2の残基1〜131程度の長さまであることを予測することができるが、また、必要な生物学的活性、すなわち、ztnfr14のリガンドの結合性を示すより短い分子が考えられる。
本発明のポリヌクレオチドは多数の組織に由来するESTライブラリーにおいて見られたが、それらは胃、子宮および癌性組織のESTライブラリーにおけるよりも優勢を占める。特に、腫瘍、例えば、神経芽細胞腫、黒色腫およびリンパ腫における発現が過度に表示される。腫瘍細胞における発現は、生長調節、分化および腫瘍発生に関連することが見出されたTNFRファミリーの他のメンバーと一致する。
ヒト染色体1上のゲノムクローンAL390719に対するヒトztnfr14の染色体の局在化は決定され、1q36.3に位置決定された。150 kb内に2つの他のTNFR遺伝子: OX40 (TNRSF4) およびGITR (TNRSF18) が存在し、そして4つの他の遺伝子 (DR3、TNFR2、CD30および4-1BB) がこのゲノム位置内に存在する。同様に、マウスztnfr14は染色体4 (E領域) 上のシンテニック領域中に位置する。ヒトゲノムにおけるように、マウスTNFR遺伝子の同一組はこの位置に見出される。
本発明は、本明細書に開示するztnfr14ポリペプチドをコードする、DNAおよびRNA分子を包含する、ポリヌクレオチド分子を提供する。当業者は容易に認識するように、遺伝暗号のデジェネラシーにかんがみて、これらのポリヌクレオチド分子の間でかなりの配列の変動が可能である。配列番号33は、配列番号2のztnfr14ポリペプチドをコードするすべてのDNAを包含する縮重DNA配列である。当業者は認識するように、配列番号33の縮重配列は、また、UをTで置換することによって配列番号2をコードするすべてのRNA配列を提供する。
こうして、配列番号1のヌクレオチド1〜ヌクレオチド1853を含んでなるztnfr14ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、およびそれらのRNA同等物は本発明に包含される。縮重ヌクレオチド位置を表すために配列番号33内で使用した1文字コードを表1に記載する。「解」はコード文字により表されるヌクレオチドである。「相補体」は1またはそれ以上の相補的ヌクレオチドのコードを示す。例えば、コードYはCまたはTを表し、そしてその相補体RはAまたはGを表し、AはTに対して相補的であり、そしてGはCに対して相補的である。
Figure 2008500804
所定のアミノ酸についてすべての可能なコドンを包含する、配列番号33において使用する縮重コドンを表2に記載する。
Figure 2008500804
当業者は認識するように、各アミノ酸をコードするすべての可能なコドンを代表する縮重コドンを決定するとき、多少の不明確さが導入される。例えば、セリンの縮重コドン (WSN)は、ある環境において、アルギニン (AGR)をコードすることができ、そしてアルギニンの縮重コドン (MGN)は、ある環境において、セリン (AGY)をコードすることができる。同様な関係がフェニルアラニンおよびロイシンをコードするコドンの間に存在する。したがって、縮重配列に包含される、いくつかのポリヌクレオチドは変異型アミノ酸配列をコードすることができるが、当業者は、配列番号2、4、30または32のアミノ酸配列を参照することによって、このような変異型配列を容易に同定することができる。変異型配列は、本明細書において記載するように、機能性について容易に試験することができる。
本発明は、ztnfr14タンパク質をコードする、DNAおよびRNAを包含する、ポリヌクレオチドを提供する。本発明のポリヌクレオチドは、センス鎖; および二本鎖としてそれぞれの水素結合により一緒にアニールしたセンス鎖およびアンチセンス鎖の両方を有するDNAを包含する。ztnfr14タンパク質をコードする代表的DNA配列は、配列番号1、3、29および31に記載される。当業者は、他のztnfr14タンパク質をコードするDNA配列を遺伝暗号に基づいて容易に発生させることができる。
また、当業者は認識するように、異なる種は 「優先的コドン使用頻度」 を示すことができる。特定種の優先的コドンを、この分野において知られている種々の技術により、本発明のポリヌクレオチドの中に導入することができる。組換えDNAの中への優先的コドンの導入は、例えば、特定の細胞のタイプまたは種内のタンパク質の翻訳を効率よくすることによって、タンパク質の産生を増強することができる。したがって、配列番号33に開示されている縮重コドンの配列は、この分野において普通に使用されかつ本明細書において開示する、種々の細胞のタイプおよび種におけるポリヌクレオチドの発現を最適化するための鋳型として働く。優先的コドンを含有する配列を、本明細書において開示するように、種々の種における発現について試験し、発現のために最適化し、そして機能性について試験することができる。
本発明の好ましい態様において、単離されたポリヌクレオチドは配列番号1、3、29、31の同様なサイズの領域、またはそれらに対して相補的である配列に対してストリンジェント条件下にハイブリダイゼーションするであろう。ポリヌクレオチドのハイブリダイゼーションは、この分野においてよく知られており、そして多数の用途に広く使用されている、例えば、下記の文献を参照のこと: Sambrook他、Molecular Cloning: A Laboratory Manual、第2版、Cold Spring Harbor、NY、1989; Ausubel他、編、Current Protocols in Molecular Biology、John Wiley and Sons, Inc.、NY、1987; BergerおよびKimmel、編、Guide to Molecular Cloning Techniques、Methods in Enzymology、Vol. 152、1987およびWetmur、Crit. Rev. Biochem. Mol. Biol. 26: 227-59、1990。ポリヌクレオチドのハイブリダイゼーションは、二重らせんハイブリッドを形成する単一の標準相補的配列の能力を利用する。このようなハイブリッドは、DNA-DNA、RNA-RNAおよびDNA-RNAを包含する。
例示として、変異型ztnfr14ポリペプチドをコードする核酸分子を、配列番号1、3、29または31のヌクレオチド配列 (またはそれらの相補体)を有する核酸分子と65℃においてExpressHybTMハイブリダイゼーション溶液 (CLONTECH Laboratories, Inc.、カリフォルニア州パルアルト) 中で一夜ハイブリダイゼーションさせることができる。当業者はこれらのハイブリダイゼーション条件の変更を案出することができる。
ハイブリダイゼーション後、核酸分子をストリンジェント条件下に、または高度にストリンジェントな条件下に洗浄して非ハイブリダイゼーション核酸分子を除去する。典型的なストリンジェント洗浄条件は、0.5×〜2×SSCおよび0.1%のドデシル硫酸ナトリウム (SDS)の溶液中の55〜65℃における洗浄を包含する。すなわち、変異型ztnfr14ポリペプチドをコードする核酸分子は配列番号1、3、29または31のヌクレオチド配列 (またはそれらの補体)を有する核酸分子とストリンジェント洗浄条件下にハイブリダイゼーションさせ、ここで洗浄ストリンジェントは55〜65℃における0.1×〜2×SSCおよび0.1%のSDSに等しく、55℃における0.1×SSCおよび0.1%のSDS、または65℃における2×SSCおよび0.1%のSDSを包含する。当業者は、例えば、洗浄溶液中のSSCをSSPEと置換することによって、同等条件を容易に案出することができる。
また、本発明は、2つの基準を使用して同定できる、ztnfr14の変異型核酸分子を包含する: 配列番号2、4、30および32のアミノ酸配列をもつコードされたポリペプチド間の類似性の決定 (後述する) 、および前述したようなハイブリダイゼーションアッセイ。このようなztnfr14変異型は下記の核酸分子を包含する: (1) ストリンジェント洗浄条件下に配列番号1、3、29または31のヌクレオチド配列 (またはそれらの補体)を有する核酸分子とハイブリダイゼーションする核酸分子、ここで洗浄ストリンジェンシイは55〜65℃における0.1×〜2×SSC、0.1%のSDSに等しい、および (2) 配列番号2、4、30または32のアミノ酸配列に対して少なくとも80%、好ましい少なくとも90%、より好ましくは少なくとも95%のまたは95%より大きい配列の同一性を有するポリペプチドをコードする核酸分子。
選択的に、ztnfr14変異型は、 (1) 高度にストリンジェントの洗浄条件下に配列番号1、3、29または31のヌクレオチド配列 (またはそれらの補体)を有する核酸分子とハイブリダイゼーションする核酸分子、ここで洗浄ストリンジェンシイは50〜65℃における0.1×〜0.2×SSC、0.1%のSDSに等しい、および (2) 配列番号2、4、30または32のアミノ酸配列に対して少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%、より好ましくは少なくとも95%のまたは95%より大きい配列の同一性を有するポリペプチドをコードする核酸分子として特徴づけることができる。
新しいファミリーのメンバーを同定するツールとして、ztnfr14のシステインに富んだ擬反復ドメイン中の高度に保存されたアミノ酸を使用することができる。例えば、逆転写-ポリメラーゼ連鎖反応 (RT-PCR)を使用して、種々の組織源または細胞系統から得られたRNAからの保存されたシステインに富んだ擬反復ドメインをコードする配列を増幅することができる。特に、ztnfr14配列から設計された高度に縮重のプライマーはこの目的に有用である。
前述したように、本発明の単離されたポリヌクレオチドはDNAおよびRNAを包含する。DNAおよびRNAを調製する方法はこの分野において知られている。一般に、RNAは大量のztnfr14 RNAを産生する組織または細胞から単離される。このような組織および細胞はノザンブロッティング(Thomas、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 77: 5201、1980) およびin situハイブリダイゼーションにより同定される。 全RNAはグアニジンイソチオシアネート抽出を使用し、次いでCsCl勾配中の遠心により単離することによって調製することができる (Chirgwin他、Biochemistry 18: 52-94、1979) 。ポリ (A)+ RNAは全RNAからAvivおよびLeder (Proc. Natl. Acad. Sci. USA 69: 1408-12、1972) の方法を使用して調製される。相補的DNA (cDNA)はポリ (A)+RNAから既知の方法を使用して調製される。別法において、ゲノムDNAを単離することができる。次いでztnfr14ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを、例えばハイブリダイゼーションまたはPCRにより、同定し、単離する。
ztnfr14ポリペプチドをコードする全長のクローンは慣用クローニング手順により得ることができる。相補的DNA (cDNA) クローンは好ましいが、ある用途 (例えばトランスジェニック動物における発現) のためにゲノムクローンを使用するか、あるいは少なくとも1つのゲノムイントロンを含むようにcDNAクローンを修飾することが好ましいことがある。cDNAおよびゲノムクローンを調製する方法はこの分野においてよく知られており、当業者のレベルの範囲内であり、そしてライブラリーのプロービングまたはプライミングのために本明細書に記載する配列、またはその一部分を使用することを包含する。発現ライブラリーをztnfr14に対する抗体または他の特異的結合相手でプロービングすることができる。
また、本発明は、単離され、精製されたztnfr14ポリヌクレオチドプローブを提供する。このようなポリヌクレオチドプローブはRNAまたはDNAであることができる。DNAはcDNAまたはゲノムDNAであることができる。ポリヌクレオチドプローブは一本鎖または二本鎖のDNAまたはRNA、一般に合成オリゴヌクレオチドであるが、クローニングされたcDNAまたはゲノム配列から発生させることができ、一般に少なくとも16ヌクレオチド、よりしばしば17ヌクレオチド〜25またはそれ以上のヌクレオチド、ときどき40〜60ヌクレオチド、およびある場合において、実質的な部分、ドメインまたはさらに全ztnfr14遺伝子またはcDNAを含んでなるであろう。
本発明の合成オリゴヌクレオチドは、代表的なztnfr14 DNA配列 (配列番号1、3、29または31) またはそれらの補体に対して少なくとも80%の同一性を有する。また、本発明は、配列番号1、3、29または31のポリヌクレオチドまたは配列番号1、3、29または31に対して相補的な配列の少なくとも14の隣接するヌクレオチドを含んでなるオリゴヌクレオチドのプローブまたはプライマーを提供する。
プローブを構成するために好ましい領域は、5’および/または3’コーディング配列、リガンド結合領域、およびシグナル配列およびその他を包含する。ポリヌクレオチドプローブを発生させる技術およびハイブリダイゼーション技術は、この分野において知られており、そして例えば、下記の文献を参照のこと:Ausubel 他、Current Protocols in Molecular Biology、John Wiley and Sons, Inc.、NY、1991。プローブとして使用するために、分子を、例えば、酵素、ビオチン、放射性核種、発蛍光団、化学発光性粒子およびその他 (これらは多数の源、例えば、Molecular Probes, Inc.、Eugene、ORおよびAmersham Cop.、イリノイ州アーリントンハイツから商業的に入手可能である) でこの分野においてよく知られている技術に従い標識化して検出可能なシグナルを発生させる。
また、このようなプローブをハイブリダイゼーションにおいて使用して試料中のztnfr14遺伝子またはmRNA転写物の存在を検出し、またはその量を定量化することができる。フルオレセントin situ ハイブリダイゼーション (FISH) または免疫組織化学のような技術に従い、診断の目的でztnfr14ポリヌクレオチドプローブを使用してDNAまたはRNAターゲットにハイブリダイゼーションさせることができる。Ztnfr14様タンパク質をコードする遺伝子を同定するために、ポリヌクレオチドプローブを使用することができる。例えば、ztnfr14ポリヌクレオチドをPCR反応において使用して、TNFRファミリーの新規なメンバーを同定することができる。また、このようなプローブを使用して、新規な腫瘍壊死因子レセプターをコードする関係する配列をスクリーニングすることができる。
このようなスクリーニングは、実質的に相同的であるが、プローブ配列に対して完全な相同性を必要としない配列の同定を可能とする、低いストリンジェンシイ条件下に実施されるであろう。このような方法および条件はこの分野においてよく知られており、そして例えば、下記の文献を参照のこと: Sambrook 他、Molecular Cloning: A Laboratory Manual、第2版、ニューヨーク州コールドスプリングハーバー、1989。このような低いストリンジェンシイの条件は、42℃より低いハイブリダイゼーション温度、50%より低いホルムアミド濃度および中程度〜低い塩濃度を包含することができるであろう。
ライブラリーをゲノムDNAまたはcDNAから作ることができる。また、ポリヌクレオチドプローブは、サザン、ノザンまたはスロットブトット、コロニーおよびプラークハイブリダイゼーションおよびin situ ハイブリダイゼーションにおいて有効である。異なるztnfr14ポリヌクレオチドプローブの混合物を調製することができ、これらはスクリーニング系における低いコピー数のターゲットの感度および検出を増加させるであろう。
さらに、ポリヌクレオチドプローブを使用して、個々の染色体上の対応配列に対してハイブリダイゼーションさせることができる。染色体の同定および/またはztnfr14遺伝子のマッピングは、遺伝子の機能および疾患の関連に関する情報を提供できるであろう。多数のマッピング技術、例えば、体細胞ハイブリッドのマッピング、および蛍光in situ ハイブリダイゼーション (FISH) を当業者は利用することができる。好ましい方法は放射線ハイブリッドマッピングである。放射線ハイブリッドマッピングは、哺乳動物染色体の高い分解能の隣接するマップを構築するために開発された、体細胞遺伝技術である (Cox 他、Science 250: 245-50、1990) 。遺伝子配列の部分的または完全な知識は、染色体放射線ハイブリッドマッピングパネルとともに使用するために適当なPCRプライマーの設計を可能とする。ヒトゲノム全体をカバーする商業的に入手可能な放射線ハイブリッドマッピングパネル、例えば、Stanford G3 PH PanelおよびGeneBridge 4 RH Panel (Research Genetics, Inc.、アラバマ州ハンツヴィレ) は利用可能である。
このパネルは、問題の領域内の遺伝子、配列スタッガード部位 (STS) および他の非多形性および多形性マーカーの急速なPCRに基づく染色体の位置決定および排列を可能とする。これは、新しく発見された問題の遺伝子と以前にマッピングされたマーカーとの間の直接的比例的物理的距離を含む。遺伝子位置の正確な知識は、下記を包含する多数の方法において有効である: 1) 配列が現存するコンティグの一部分であるかどうかの決定および種々の形態、例えば、YAC、BACまたはcDNAクローンの追加の取り囲む遺伝子配列を得る方法、2) 同一染色体領域に対する連鎖を示す遺伝性疾患の可能な候補遺伝子を提供する方法、および3) モデル生物、例えば、特定の遺伝子がどんな機能を有することができるかの決定を促進するとき有益であるマウスを相互参照する方法。
また、本明細書に開示するztnfr14ポリヌクレオチド配列をプローブまたはプライマーとして使用して、ztnfr14遺伝子の5' 非コーディング領域をクローニングすることができる。特に、上流領域はAP-1結合部位を含む。転写因子 (TF) の結合特異性が低いために、個々の結合部位の予測は高い率の誤った陽性を有する。したがって、単離における結合部位の予測は、in vivo における機能的役割を有する結合部位の同定のために実際的用途をほとんど、あるいはまったくもたない。しかしながら、配列特異的機能を有すると推定される予測された結合部位は、保存に基づくフィルターにより選択することができる: 調節領域が他の非コーディング領域よりも種間でしばしばいっそう強く保存されるという生物学的観察を定量化して、系統発生的フットプリントと呼ばれてきている保存パターンを明らかにすることができる (FickettおよびWasserman、Curr. Opin. Biotechnol. 11: 19-24、2000) 。特に、ヒト-齧歯類の比較は、機能的調節因子の同定のための価値のあるリソースを証明した (Wasserman 他、Nat. Genet. 26: 225-228、2000) 。
TRANSFACデータベース (バージョン3.0、Wingender 他、Nucleic Acids Res. 28: 316-319、2000) から抜き出した標準的位置ウェートマトリックス (Fickett、Mol. Cell. Biol. 16: 437-441、1996) ならびに発表されたTF結合部位を使用してハウス内で組立てたいくつかのマトリックスを使用して、個々の転写因子結合部位を検索した。TFの他の組を含む発表された研究に基づいて、マウスおよびヒトの間で十分に保存された大部分の天然結合部位は使用したスコア範囲において検出されることを期待できる (Fickett、Mol. Cell. Biol. 16: 437-441、1996; Wasserman 他、J. Mol. Biol. 278: 167-181、1998) 。
34 TFの組の結合部位の検索は、転写開始部位に関して下記の位置におけるNF-ATおよびAP-2についての推定部位の同定に導いた:
ヒト マウス
NF-AT -191 -157
AP-2 -107 -82
転写因子AP-2は分化および形質転換に関係付けられる。推定上の結合部位は、TNFRファミリーのメンバーのプロモーター中に見出された (Yoo 他、DNA Cell Biol. 15: 377-385、1996) 。最近発表された発見は、AP-2が細胞周期の停止およびアポトーシスを誘導することによって細胞の増殖を阻害すること、およびAP-2アルファの使用が療法的戦略単独または化学療法との組合わせで探求されるべきであることを示唆する (Wajapeyee 他、J. Biol. Chem. epub Oct 9、2003) 。AP-2により収集された遺伝子は癌細胞において過剰に発現されることがある。
NF-ATはT細胞の活性化および分化のコントロールにおいて重要な役割を演じ、そしてまた、Tリンパ球の細胞周期およびアポトーシスのコントロールにおいて重要な役割を演ずると推定される (Serfling 他、Biochim. Biophys. Acta 1498: 1-18、2000) 。
この遺伝子領域は胃、子宮、および種々の癌、例えば、神経芽細胞腫、黒色腫およびリンパ腫の組織において特異的発現を提供することが期待されるので、NF-APおよびAP-2結合部位を含むztnfr14遺伝子からのプロモーター要素を使用して、例えば、トランスジェニック動物および遺伝子治療で治療される患者において組織特異的発現を指令することができるであろう。また、5' フランキング配列のクローニングは、米国特許第5,641,670号に開示されているように、 「遺伝子活性化」 によりztnfr14タンパク質の産生を促進する。
簡単に述べると、少なくともターゲット配列、調節配列、エクソンおよび不対スプライスドナー部位を含んでなるDNA構築物をztnfr14遺伝子座の中に導入することによって、細胞における内因的ztnfr14遺伝子の発現は変更される。ターゲッティング配列はztnfr14の5' 非コーディング配列であり、これは構築物と内因的ztnfr14遺伝子座との相同的組換えを可能とし、これにより構築物内の配列は内因的ztnfr14コーディング領域と作用可能に連鎖するようになる。このようにして、内因的ztnfr14プロモーターを他の調節配列と置換するか、あるいはそれらで補充して、増強された、組織特異的、またはそうでなければ調節された配列を提供することができる。
また、本発明のポリヌクレオチドはDNA合成法を使用して合成することができる。現在選択される方法はホスホルアミダイト法である。化学的に合成された二本鎖DNAが用途、例えば、遺伝子または遺伝子フラグメントの合成に必要とされる場合、各相補的鎖は別々につくられる。短い遺伝子 (60〜80 bp) の製造は技術的に簡単であり、相補的鎖を合成し、次いでそれらをアニーリングすることによって達成することができる。しかしながら、より大きい遺伝子 (>300 bp) の製造について、化学的DNA合成間の各サイクルのカップリング効率はめったに100%とならないので、特別の戦略を開発しなくてはならない。
この問題を克服するために、合成遺伝子 (二本鎖) を20〜100ヌクレオチド長さの一本鎖フラグメントからモジュール形態で組立てる。下記の文献を参照のこと: GlickおよびPasternak、Molecular Biology,Principles and Applications of Recombinant DNA、 (ASM Press、ワシントンD.C.1994) ; Itakura他、Ann. Rev. Biochem. 53: 323-356 (1984) およびClimie他、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 87: 633-7、1990。
本発明は、さらに、他の種からの対応物のポリペプチドおよびポリヌクレオチド (オーソログ) を提供する。これらの種は下記のものを包含するが、これらに限定されない: 哺乳動物、トリ、両生類、爬虫類、魚類、昆虫および他の脊椎動物および無脊椎動物。特に興味あるものは、他の哺乳動物種、例えば、ネズミ、ブタ、ヒツジ、ウシ、イヌ、ネコ、ウマ、および他の霊長類のポリペプチドからのztnfr14ポリペプチドである。ヒトztnfr14のオーソログは、本発明により提供される情報および組成物を慣用のクローニング技術と組み合わせて使用して、クローニングすることができる。例えば、本明細書において開示するように、ztnfr14を発現する組織および細胞タイプから得られるmRNAを使用して、cDNAをクローニングすることができる。
このような組織は、例えば、胃、子宮、神経芽細胞腫、黒色腫およびリンパ腫を包含するであろう。本明細書において開示する配列から設計されたプローブでノザンブロットをプロービングすることによって、mRNAの適当な源を同定することができる。次いで、陽性の組織または細胞系統のmRNAからライブラリーを調製することができる。次いで、種々の方法、例えば、完全なまたは部分的ヒトcDNAで、または開示した配列をベースとする1またはそれ以上の組の縮重プローブでプロービングすることによって、ztnfr14をコードするcDNAを単離することができる。
また、本明細書に開示する代表的ヒトztnfr14配列から設計したプライマーを使用するポリメラーゼ連鎖反応、またはPCR (Mullis、米国特許第4,683,202号)により、cDNAをクローニングすることができる。追加の方法において、cDNAライブラリーを使用して宿主細胞を形質転換またはトランスフェクトすることができ、そしてztnfr14ポリペプチドに対する抗体で問題のcDNAの発現を検出することができる。また、ゲノムのクローンの単離に同様な技術を適用することができる。
当業者は認識するように、配列番号1に開示する配列はヒトztnfr14の単一のアレレを表し、そしてアレレ変異型および選択的スプライシングが起こることが期待される。配列番号1に開示されている遺伝子のエクソン位置は、ヌクレオチド位置1-32、33-145、146-239、240-315、316-411、412-477、478-612、613-638、639-669および670-1834である。特に、2つのスプライス変異型が発見された: ztnfr14×2が同定され、これを配列番号29および30に開示し、そしてztnfr14×3が同定され、これを配列番号31および32に開示する。これらの変異型は基礎のztnfr14配列と異なり、ztnfr14×2はエクソン9Bを付加するが、ztnfr14×3はエクソン7Bを付加し、これは停止コドンを含有する。これらの配列のすべての3つのアレレ変異型は、標準手順に従い、異なる個体からのcDNAまたはゲノムのライブラリーをプロービングすることによって、クローニングすることができる。
配列番号1に示すヌクレオチド配列のアレレ変異型は、サイレント突然変異体含有するものおよび突然変異がアミノ酸配列を変化させるものを包含し、配列番号2のアレレ変異型であるタンパク質と同様に、本発明の範囲内に入る。交互にスプライスされたmRNAから発生したcDNAは、ztnfr14ポリペプチドの性質を保持し、このようなcDNAおよびmRNAによりコードされるポリペプチドと同様に、本発明の範囲内に入る。これらの配列のアレレ変異型およびスプライス変異型は、この分野において知られている標準手順に従い、異なる個体または組織からのcDNAまたはゲノムのライブラリーをプロービングすることによって、クローニングすることができる。
本発明は、また、配列番号2、4、30および32のポリペプチドおよびそれらのオーソログに実質的に類似する単離されたztnfr14ポリペプチドを提供する。このようなポリペプチドは、配列番号2、4、30および32のポリペプチドおよびそれらのオーソログに対して好ましくは少なくとも90%の同一性、より好ましくは95%またはそれ以上の同一性を有するであろう。配列の同一性の百分率は慣用法により決定される。例えば、下記の文献を参照のこと: Altschul他、Bull. Math. Bio. 48: 603-16、1986およびHenikoffおよびHenikoff、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89: 10915-9、1992。簡単に述べると、表3 (アミノ酸は標準1文字コードにより示されている) に示すようにHenikoffおよびHenikoff (前掲) の10のギャップオープニングペナルティー、1のギャップエクステンションペナルティー、および 「ブロサム (blosum) 62」 スコアリングマトリックスを使用して、2つのアミノ酸配列を整列させて整列スコアを最適化する。次いで同一性百分率を次のように計算する:
Figure 2008500804
Figure 2008500804
ポリヌクレオチド分子の配列同一性は、前述した比を使用する同様な方法により決定される。
当業者は認識するように、2つのアミノ酸配列を整列させるために有効な多数の確立されたアルゴリズムが存在する。PearsonおよびLipmanの 「FASTA」 類似性の検索アルゴリズムは、本明細書に開示するアミノ酸配列および推定上の変異型ztnfr14のアミノ酸配列が共有する同一性のレベルを検査する、適当なタンパク質整列法である。FASTAアルゴリズムは下記の文献に記載されている: PearsonおよびLipman、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85: 2444 (1988) およびPearson、Meth. Enzymol. 183: 63 (1990) 。
簡単に述べると、まず、保存的アミノ酸の置換、挿入、または欠失を考慮しないで、問題の配列 (例えば、配列番号2、4、30および32) 、および同一性の最高密度 (ktup変数が1である場合) または同一性の対 (ktup=2である場合) を有する試験配列が共有する領域を同定することによって、FASTAは配列の類似性を特性決定する。次いで、アミノ酸置換マトリックスを使用してすべての対合アミノ酸の類似性を比較することによって、同一性の最高密度をもつ10領域を再スコアリングし、そして最高スコアに寄与する残基のみを含むように、領域の末端を 「トリミング」 する。 「カットオフ」 値 (配列の長さおよびktup値に基づいて前もって決定した式により計算される) より大きいスコアをもつ、いくつかの領域が存在する場合、トリミングした最初の領域を検査して、領域を結合してギャップをもつ近似整列を形成できるかどうかを決定する。
最後に、アミノ酸配列の挿入または欠失を可能とする、Needleman-Wunsch-Sellersアルゴリズムの変法 (NeedlemanおよびWunsch、J. Mol. Biol. 48: 444 (1970) ; Sellers、SIAM J. Appl. Math. 26: 787 (1974)) を使用して、2つのアミノ酸配列の最高のスコアリング領域を整列させる。FASTA分析のための例示的パラメーターは次の通りである: ktup=1,ギャップオープニングペナルティー=10、ギャップエクステンションペナルティー=1、および置換マトリックス=BLOSUM62。Pearson、Meth. Enzymol. 183: 63 (1990) の付録2に説明されているように、スコアリングマトリックスファイル ( 「SMATRIX」 ) を変更することによって、これらのパラメーターをFASTAプログラムの中に導入することができる。
また、上に開示した比を使用して核酸分子の配列の同一性を決定するために、FASTAを使用することができる。ヌクレオチド配列を比較するために、ktup値は1〜6、好ましくは4〜6の範囲であることができる。
本発明は、配列番号2、4、30および32のアミノ酸配列と比較して、1またはそれ以上の保存的アミノ酸変化を有するポリペプチドをコードする核酸分子を包含する。BLOSUM62表は、関係するタンパク質の500より多いグループの高度に保存された領域を表す、タンパク質配列セグメントの約2,000の局所的多重整列から誘導されたアミノ酸置換マトリックスである (HenikoffおよびHenikoff、Proc. Nat'l. Acad. Sci. USA 89: 10915 (1992)) 。
したがって、本発明のアミノ酸配列の中に導入することができる保存的アミノ酸置換を定めるために、BLOSUM62置換頻度を使用することができる。本明細書において使用するとき、言語 「保存的アミノ酸置換」 は-1より大きいBLOSUM62値により表される置換を意味する。例えば、置換が0、1、2または3のBLOSUM62値により特徴づけられる場合、アミノ酸置換は保存的である。好ましい保存的アミノ酸置換は少なくとも1 (例えば、1、2または3) のBLOSUM62値により特徴づけられるが、より好ましい保存的アミノ酸置換は少なくとも2 (例えば、2または3) のBLOSUM62値により特徴づけられる。
配列番号1、3、29および31に記載するヌクレオチドをヌクレオチドで置換することによって、ztnfr14遺伝子における保存的アミノ酸変化を導入することができる。このような 「保存的アミノ酸」 の変異型は、例えば、オリゴヌクレオチド特異的突然変異誘発、リンカー-走査突然変異誘発、ポリメラーゼ連鎖反応を使用する突然変異誘発、およびその他により得ることができる (下記の文献を参照のこと: Ausubel (1995)pp. 8-10〜8-22; およびMcPherson (編者) 、Directed Mutagenesis: A Practical Approach (IRL Press 1991)) 。細胞-細胞の相互作用を促進するこのような変異型の能力は、標準方法、例えば、本明細書に記載するアッセイを使用して決定することができる。選択的に、抗ztnfr14抗体に特異的に結合する能力により、変異型ztnfr14ポリペプチドを同定することができる。
本発明のポリペプチドにおける必須アミノ酸は、この分野において知られている手順、例えば、部位特異的突然変異誘発またはアラニン走査突然変異誘発に従い同定することができる (CunninghamおよびWells、Science 244: 1081-5、1989; Bass他、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 88: 4498-502、1991) 。後者の技術において、単一のアラニンの突然変異を分子中のすべての残基において導入し、そして、後述するように、生ずる突然変異体分子を生物学的活性について試験して、分子の活性に対して決定的であるアミノ酸残基を同定する。また、Hilton他、J. Biol. Chem. 271: 4699-708、1996参照。
また、レセプター-リガンドの相互作用は、構造の物理的分析により決定することができ、例えば、核磁気共鳴、結晶学、電子回折またはフォトアフィニティー標識化のような技術と、推定上の接触部位のアミノ酸の突然変異との組み合わせにより決定することができる。例えば、下記の文献を参照のこと: de Vos他、Science 255: 306-12、1992; Smith他、J. Mol. Biol. 224: 899-904、1992; Wlodaver他、FEBS Lett. 309: 59-64、1992。また、必須アミノ酸の同定は、関係するTNFR様分子との相同性から推定することができる。
既知突然変異誘発およびスクリーニングの方法、例えば、下記の文献に記載されている方法を使用して、多重アミノ酸置換を行い、試験することができる: Reidhaar-OlsonおよびSauer、Science 241: 53-7、1988またはBowieおよびSauer、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 86: 2152-6、1989。簡単に述べると、これらの著者らはポリペプチド中の2またはそれ以上の位置を同時にランダム化し、機能的ポリペプチドについて選択し、次いで突然変異化ポリペプチドを配列決定して、各位置における許容可能な置換のスペクトルを決定する方法を開示している。使用できる他の方法は下記の方法を包含する: ファージディスプレイ (例えば、Lowman他、Biochem. 30: 10832-7、1991; Ladner他、米国特許第5,223,409号; Huse、WIPO公開WO 92/06204) および領域特異的突然変異誘発 (Derbyshire他、Gene 46: 145、1986; Ner他、DNA 7: 127、1988) 。
開示したztnfr14 DNAおよびポリペプチド配列の変異型を、下記の文献に開示されているように、DNAシャフリングにより発生させることができる: Stemmer、Nature 370: 389-91、1994; Stemmer、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 91: 10747-51、1994およびWIPO公開WO 97/20078。簡単に述べると、親DNAをランダムフラグメント化し、次いでPCRによりリアセンブリーして、ランダムに導入された点突然変異を生じさせることによって、in vitro相同的組換えにより変異型DNAを発生させる。親DNAのファミリー、例えば、アレレ変異型または異なる種からのDNA分子を使用して、追加の可変性をプロセスの中に導入することによって、この技術を変更することができる。所望の活性について選択またはスクリーニングし、次いで突然変異誘発およびアッセイをさらに反復して、所望の突然変異を選択すると同時に有害な変化に対して選択することによって、配列を急速に 「進化」 させる。
本明細書に開示する突然変異誘発法を大きい処理量の自動化スクリーニング法と組合わせて、宿主細胞においてクローニングされ、突然変異化されたポリペプチドの活性を検出することができる。活性ポリペプチド (例えば、リガンド結合活性)をコードする突然変異化DNA分子を宿主細胞から回収し、現代的装置を使用して急速に配列決定することができる。これらの方法は、問題のポリペプチドにおける個々のアミノ酸残基の重要性の急速な決定を可能とし、未知構造のポリペプチドに適用することができる。
変異型ztnfr14遺伝子の特定のヌクレオチド配列を無視して、この遺伝子はその細胞-細胞の相互作用活性 (ztnfr14リガンド結合、腫瘍発生、細胞増殖を包含するが、これらに限定されない) により、または抗ztnfr14抗体に特異的に結合する能力により特徴づけられるポリペプチドをコードする。さらに詳しくは、変異型ztnfr14遺伝子は、本明細書に記載するヒトztnfr14遺伝子によりコードされるポリペプチドの活性の少なくとも50%の、好ましくは70、80または90%より大きい活性を示すポリペプチドをコードする。
変異型ztnfr14ポリペプチドまたは実質的に相同性のztnfr14ポリペプチドは、1またはそれ以上のアミノ酸置換、欠失または付加を有するとして特性決定される。これらの変化は小さい特質を有する、すなわち、ポリペプチドのフォールディングまたは活性に有意に影響を与えない保存的アミノ酸置換および他の置換; 典型的には1〜約30アミノ酸の、小さい欠失; およびアミノ末端またはカルボキシル末端のエクステンション、例えば、アミノ末端のメチオニン残基、約20〜25残基までの小さいリンカーペプチド、または親和標識である。
こうして、本発明は、配列番号2、4、30または32の対応する領域に対して少なくとも85%、好ましくは少なくとも90%、より好ましくは95%またはそれ以上同一である配列を含んでなる、40〜2000アミノ酸残基のポリペプチドを包含する。親和標識を含んでなるポリペプチドは、ztnfr14ポリペプチドと親和標識との間にタンパク質分解的切断部位をさらに含むことができる。好ましいこのような部位は、トロンビン切断部位および因子Xa切断部位を包含する。
変異型および融合タンパク質を包含する、任意のztnfr14ポリペプチドについて、当業者は上記表1および2に記載される情報を使用して、その変異型をコードする、完全に縮重のポリヌクレオチド配列を容易に発生させることができる。その上、当業者は標準ソフトウェアを使用して、本明細書に記載するヌクレオチドおよびアミノ酸配列をベースとするztnfr14変異型を案出することができる。したがって、本発明は、下記の配列の少なくとも1つを提供するデータ構造でコードされたコンピューターで読取り可能な媒体を包含する: 配列番号1、2、3、4、29、30、31または32。
コンピューターで読取り可能な媒体の適当な形態は、磁気媒体および光学的に読取り可能な媒体を包含する。磁気媒体の例は、ハードまたは固定ドライブ、ランダムアクセスメモリー (RAM) チップ、フロッピー(登録商標)ディスク、ディジタル線状テープ (DLT) 、ディスクカシェおよびZIPディスクを包含する。光学的に読取り可能な媒体は、コンパクトディスク (例えば、CD-読出し専用メモリー (ROM) 、CD-再書込み可能な (RW) 、およびCD-再記録可能な) 、およびディジタル多角的/ビデオディスク (DVD) (例えば、DVD-ROM、DVD-RAM、およびDVD+RW) により例示される。
さらに、本発明は、種々の他のポリペプチド融合物および1またはそれ以上のポリペプチド融合物を含んでなる関係するマルチマータンパク質を提供する。例えば、システインに富んだ擬反復または細胞質ポリペプチドドメインは、米国特許第5,155,027号および米国特許第5,567,584号に開示されているように、二量化タンパク質に対する融合物として調製することができる。これに関して好ましい二量化タンパク質は、他のシステインに富んだ擬反復または細胞質ポリペプチドドメイン、またはタンパク質のTNFレセプターファミリーのメンバー、例えば、APO4、TNFR-I、TNFR-IIおよびTNFR-IIIを含んでなるポリペプチドを包含する。さらに、サイトカインレセプターの細胞外部分を使用して、キメラを調製することができる。例えば、エリトロポイエチンの細胞外ドメインをztnfr14ポリペプチドのリンカー、トランスメンブランおよび細胞質ドメインに融合させて、二量化を生成することができる。これらのポリペプチドドメインを遺伝子操作された細胞において発現させて、種々のマルチマーTNFR様アナローグを生成することができる。
融合タンパク質はこの分野において知られている方法により融合タンパク質の各成分を調製し、それらを化学的に結合することによって調製することができる。選択的に、融合タンパク質の両方の成分を適切なリーディングフレームでコードするポリヌクレオチドを既知技術により発生させ、本明細書に記載する方法により発現させることができる。例えば、生物学的機能を提供する1またはそれ以上のドメインの一部分またはすべてを、他のファミリーのメンバー、例えば、APO4、TNFR-I、TNFR-IIおよびTNFR-IIIからの1またはそれ以上の機能的同等なドメインと、本発明のztnfr14間で交換することができる。
このようなドメイン下記のものを包含するが、これらに限定されない: 保存されたモチーフ、例えば、システインに富んだ擬反復、トランスメンブランおよび細胞質ドメイン。このような融合タンパク質は、構築された融合物に依存して、本発明のポリペプチドまたは他のTNFRファミリーのタンパク質 (例えば、APO4、TNFR-I、TNFR-IIおよびTNFR-III) と同一であるか、あるいはそれらに類似する、生物学的プロファイルを有することが期待される。その上、このような融合タンパク質は本明細書に開示するように他の性質を示すことができる。
その上、この分野において記載されている方法に従い、本発明のztnfr14の領域またはドメインを他のTNFR分子 (例えば、APO4、TNFR-I、TNFR-IIおよびTNFR-III) または異種タンパク質と組合わせて使用して、ポリペプチド融合物またはハイブリッドztnfr14タンパク質を構築する (Sambrook他、前掲、Altschul 他、前掲、Picard、Cur. Opin. Biology 5: 511-5、1994、およびその中の参考文献) 。これらの方法は問題のポリペプチド中のより大きいドメインまたは問題のポリペプチドの生物学的重要性の決定を可能とする。このようなハイブリッドは反応速度、結合を変更し、基質特異性を拘束または拡張するか、あるいはポリペプチドの組織および細胞の局在化を変更し、そして未知構造のポリペプチドに適用することができる。
補助ドメインをztnfr14ポリペプチドに融合して、それらを特定細胞、組織または高分子 (例えば、胃、子宮、神経芽細胞腫、黒色腫およびリンパ腫) にターゲッティングすることができる。例えば、プロテアーゼドメインを、システインに富んだ擬反復ドメイン (すなわち、配列番号2の残基30〜108またはztnfr14リガンドに結合することが示されたそれらの一部分) に融合することによって、前もって決定した細胞のタイプにターゲッティングすることができるであろう。このようにして、ポリペプチド、ポリペプチドフラグメントおよびタンパク質を療法的または診断的目的でターゲッティングすることができる。このようなシステインに富んだ擬反復ドメインまたはそれらの一部分は、2またはそれ以上の部分、例えば、精製のための親和標識およびターゲッティングドメインに融合させることができる。また、ポリペプチド融合物は、特にドメイン間に、1またはそれ以上の切断部位を含むことができる。下記の文献を参照のこと: Tuan他、Connective Tissue Research 34: 1-9、1996。
本発明のポリペプチド融合物は一般に約1,500以下のアミノ酸残基、好ましくは約1,200以下の残基、より好ましくは約1,000以下の残基を含有し、多くの場合においてかなり小さいであろう。例えば、ztnfr14ポリペプチドの残基を大腸菌 (E. coli) β-ガラクトシダーゼ (1,021残基; Casadaban他、J. Bacteriol. 143: 971-980、1980参照) 、10残基のスペーサー、および4残基の因子Xa切断部位に対して融合させることができる。第2例において、ztnfr14ポリペプチドの残基をマルトース結合性タンパク質 (ほぼ370残基) または4残基の切断部位に対して融合させることができる。
また、ztnfr14ポリペプチドまたはそれらのフラグメントを化学的合成により製造することができる。Ztnfr14ポリペプチドはモノマーまたはマルチマーであり、グルコシル化または非グルコシル化されていることができ、そして最初のメチオニンアミノ酸残基をもつか、あるいはもたないことができる。
また、本発明は、ヒトIgをもつ融合タンパク質またはキメラタンパク質、例えば、Glu-Gluタッグドタンパク質またはFLAGTMタッグドタンパク質を形成するために使用する、可溶性ztnfr14レセプターを提供する。1つのこのような構築物はヒトIgに融合した配列番号2の残基30〜108を含んでなり、他の構築物はヒトIgに融合した配列番号2の残基50〜108を含んでなる。ztnfr14またはztnfr14-Igキメラタンパク質を使用して、例えば、リガンドに対するztnfr14の結合を確認し、ならびにリガンド結合のアゴニストおよびアンタゴニストを試験する。標識化された可溶性ztnfr14を使用して、ztnfr14リガンドを発現する細胞を蛍光免疫サイトメトリーまたは免疫組織化学により同定することができる。可溶性融合タンパク質または可溶性Ig融合タンパク質は、組織中のztnfr14リガンドの分布または特異的細胞系統を研究し、そしてレセプター/リガンド生物学を洞察するために有効である。
選択的アプローチにおいて、可溶性ztnfr14レセプター細胞外リガンド-結合領域を免疫グロブリン重鎖定常領域、典型的にはFcフラグメントとのキメラとして発現させることができ、ここでキメラは2つの定常領域のドメインおよびヒンジ範囲を含有するが、可変領域を欠如する。典型的には、このような融合物はマルチマー分子として分泌され、ここでFc部分は互いにジサルファイド結合で結合しており、そして2つのレセプターポリペプチドは互いに対して密接に近接して配列されている。このタイプの融合物をin vivo アッセイツールとして使用して、溶液からコグネイトリガンドをアフィニティー精製し、リガンドを特異的に滴定除去することによってシグナルをin vitro ブロックし、そしてアンタゴニストとしてin vivo においてそれらを投与することによってリガンドの刺激をブロックすることができる。
リガンドを精製するために、ztnfr14-Ig融合タンパク質 (キメラ) をレセプター-リガンドの結合を促進する条件 (典型的にはほぼ生理学的な温度、pHおよびイオン強度) 下に試料に添加する。次いで、プロテインAを使用する混合物によりキメラ-リガンド複合体を分離する。ここでプロテインAは固体状支持体 (例えば、不溶性樹脂ビーズ) に固定化されている。次いで慣用の化学的技術、例えば、塩またはpHの勾配を使用して、リガンドを溶離する。別法において、キメラそれ自体は、前述したように、結合および溶離を実施することによって、固体状支持体に結合させることができる。アッセイにおいて使用するために、キメラを支持体にFc領域を介して結合させ、ELISAフォーマットにおいて使用する。
宿主細胞からのztnfr14ポリペプチドの輸出を指令するために、それ自身のペプチド以外の配列、例えば、t-PA二次ペプチドをコードする第2 DNAセグメントにztnfr14 DNAを連鎖させることができる。分泌されたポリペプチドの精製を促進するために、C末端のエクステンション、例えば、サブスタンスP、Flagペプチド (Hopp他、Bio/Technology 6: 1204-1210、1988; Eastman Kodak Company、コネチカット州ニューヘブンから入手可能である) 、マルトース結合性タンパク質、または抗体または他の特異的結合性因子が入手可能である他のポリペプチドまたはタンパク質を、ztnfr14ポリペプチドに対して融合させることができる。
また、本発明は、ztnfr14ポリペプチドの 「機能的フラグメント」 およびこのような機能的フラグメントをコードする核酸分子を包含する。核酸分子の日常的欠失分析を実施して、ztnfr14ポリペプチドをコードする核酸分子の機能的フラグメントを得ることができる。例示として、配列番号1および3のヌクレオチド配列を有するDNA分子をBal31ヌクレアーゼで消化して、1系列のネステッド欠失を得ることができる。次いでフラグメントを発現ベクターの中に適切なリーディングフレームで挿入し、発現されたポリペプチドを単離し、細胞-細胞の相互作用について、またはztnfr14リガンドに結合する能力、既知のリガンド活性を減少させる能力、または抗ztnfr14抗体に結合する能力について試験する。エクソヌクレアーゼ消化に対する1つの別法は、オリゴヌクレオチド特異的突然変異誘発を使用して欠失または停止コドンを導入して、必要なフラグメントの産生を特定することである。選択的に、ztnfr14遺伝子の特定のフラグメントをポリメラーゼ連鎖反応により合成することができる。
機能的ドメインを同定する標準的方法は、この分野においてよく知られている。例えば、インターフェロンの一方または双方の末端におけるトランケーションについての研究は、HorisbergerおよびDi Marco、Pharmac. Ther. 66: 507 (1995) において要約されている。その上、タンパク質機能を分析する標準技術は、例えば、下記の文献に記載されている: Treuter他、Mol. Gen. Genet. 240: 113 (1993) 、Content他、“Expression and preliminary deletion analysis of the 42 kDa 2-5A synthetase induced by human interferon”、Biological Interferon Systems、Proceedings of ISIR-TNO Meeting on Interferon Systems、Cantell (編者) 、pp. 65-72 (Nijhoff 1987) 、Herschman、“The EGF Receptor”、Control of Animal Cell Proliferation、Vol. 1、Boynton他、 (編者) 、pp. 169-199 (Academic Press 1985) 、Coumailleau他、J. Biol. Chem. 270: 29270 (1995) ; Fukunaga他、J. Biol. Chem. 270: 25291 (1995) ; Yamaguchi他、Biochem. Pharmacol. 50: 1295 (1995) 、およびMeisel他、Plant Molec. Biol. 30: 1 (1996) 。
本発明は、また、配列番号2、4、30および32のアミノ酸配列と比較して、アミノ酸変化を有するztnfr14遺伝子の機能的フラグメントを包含する。変異型ztnfr14遺伝子は、前述したように、配列番号1、2、3、4、29、30、31および32のヌクレオチド配列およびアミノ酸配列との同一性のレベルを決定することによって、構造に基づいて同定することができる。構造に基づいて変異型を同定する別のアプローチは、潜在的変異型ztnfr14遺伝子をコードする核酸分子が、前述したように、配列番号1のヌクレオチド配列を有する核酸分子にハイブリダイゼーションすることができるかどうかを決定することである。
本明細書において論ずる方法を使用して、野生型ztnfr14タンパク質のリガンド結合性または細胞内シグナリング活性を保持する配列番号2の種々のポリペプチドフラグメントまたは変異型を、当業者は同定および/または調製することができる。このようなポリペプチドは、例えば、下記を包含することができる: システインに富んだ擬反復、リンカードメイン、トランスメンブランドメインおよび細胞質ドメインからの追加のアミノ酸 (細胞内シグナリングの原因となるアミノ酸を包含する) ; 融合ドメイン; アフィニティー標識; およびその他。同様に、システインに富んだ擬反復 (すなわち、配列番号2の残基30〜80、配列番号2の残基50〜80および/または配列番号2の残基30〜108) を、他のTNFRファミリーのメンバーからのシステインに富んだ擬反復で置換して、リガンド結合性または特異性を増加または減少させることができる。
配列番号2に示すタンパク質のエピトープ支持部分を含んでなるポリペプチドは、本発明のポリペプチドの範囲に入る。 「エピトープ」 は、抗体が結合できるタンパク質の領域である。例えば、下記の文献を参照のこと: Geysen 他、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 81: 3998-4002、1984。エピトープは線形またはコンフォメーション的であり、後者はタンパク質のフォールディング時にエピトープを形成するタンパク質の不連続的領域から構成されている。線形エピトープは一般に少なくとも6アミノ酸残基の長さである。
タンパク質配列の一部分を模倣する比較的短い合成ペプチドは、部分的に模倣されたタンパク質と反応する抗血清を日常的に誘導することができる。Sutcliffe 他、Science 219: 660-666、1983。短い線形エピトープを認識する抗体は、変性タンパク質を使用する分析および診断用途、例えば、ウェスタンブロッティング (Tobin、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 76: 4350-4356、1979) または固定した細胞または組織の試料の分析において特に有効である。また、線形エピトープに対する抗体は、ztnfr14のフラグメント、例えば、体液または細胞培地中に存在することがあるフラグメントの検出に有効である。
本発明の抗原性エピトープ支持ポリペプチドは、モノクローナル抗体を包含し、ztnfr14タンパク質に特異的に結合する抗体を発生させるために有効である。抗原性エピトープ支持ポリペプチドは、ztnfr14タンパク質 (例えば、配列番号2) の少なくとも6、好ましくは少なくとも9、最も好ましくは15〜30の隣接するアミノ酸残基を含有する。ztnfr14タンパク質のより大きい部分、すなわち、30〜50残基から全配列までを含んでなるポリペプチドが包含される。水性溶媒中の実質的な溶解性を提供するように、エピトープ支持ポリペプチドのアミノ酸配列を選択することが好ましい、すなわち、このような配列は比較的親水性の残基を含む配列であり、そして疎水性残基は実質的に回避される。好ましいこのような配列は、システインに富んだ擬反復、リンカードメイン、トランスメンブランドメインまたは細胞質ドメインのztnfr14およびそのフラグメントである。
また、本発明は、本明細書に記載するztnfr14ポリペプチドのエピトープ支持部分を含んでなるポリペプチドのフラグメントまたはペプチドを提供する。このようなフラグメントまたはペプチドは 「免疫原性エピトープ」 を含んでなることができる。免疫原性エピトープは、全タンパク質を免疫原として使用するとき、抗体の応答を誘発するタンパク質の部分である。免疫原性エピトープを支持するペプチドは標準方法により同定することができる (例えば、下記の文献を参照のこと: Geysen他、Proc. Nat'l. Acad. Sci. USA 81: 3998 (1983)) 。
対照的に、ポリペプチドのフラグメントまたはペプチドは、抗体が特異的に結合するタンパク質分子の領域である 「抗原性エピトープ」 を含むことができる。ある種のエピトープはアミノ酸の線状または隣接ストレッチから成り、そしてこのようなエピトープの抗原性は変性因子により崩壊されない。タンパク質のエピトープを模擬できる、比較的短い合成ペプチドを使用して、タンパク質に対する抗体の産生を刺激できることはこの分野において知られている (例えば、下記の文献を参照のこと: Sutcliffe他、Science 219: 660 (1983)) 。したがって、本発明の抗原性エピトープを支持するペプチドおよびポリペプチドは、本明細書に記載するポリペプチドに結合する抗体を発生させるために有効である。
エピトープを支持するペプチドおよびポリペプチドは、配列番号2、4、30および32の少なくとも4〜10アミノ酸、好ましくは少なくとも10〜15アミノ酸、より好ましくは15〜30アミノ酸を含有する。このようなエピトープを支持するペプチドおよびポリペプチドは、本明細書に記載するように、ztnfr14ポリペプチドをフラグメント化するか、あるいは化学的ペプチド合成により製造することができる。その上、エピトープはランダムペプチドライブラリーのファージディスプレイにより選択できる (例えば、下記の文献を参照のこと: LaneおよびStephen、Curr. Opin. Immunol. 5: 268 (1993) 、およびCortese他、Curr. Opin. Biotechnol. 7: 616 (1996)) 。
エピトープを同定し、そしてエピトープを含んでなる小さいペプチドから抗体を産生する標準方法は、例えば、下記の文献に記載されている: Mole、“Epitope Mapping”、Methods in Molecular Biology、Vol. 10、Manson (編) 、pp. 105-116 (The Humana Press, Inc. 1992) 、Price、“Production and Characterization of Synthetic Peptide-Derived Antibodies”、Monoclonal Antibodies: Production,Engineering,and Clinical Application、RitterおよびLadyman (編者) 、pp. 60-84 (Cambridge University Press 1995) 、およびColigan他 (編者) 、Current Protocols in Immunology、pp. 9.3.1-9.3.5およびpp. 9.4.1-9.4.11 (John Wiley & Sons 1997) 。
また、ztnfr14ポリペプチドは、ztnfr14のエピトープ、ペプチドまたはポリペプチドに結合する抗体の製造に使用することができる。ztnfr14ポリペプチドまたはそのフラグメントは、動物に接種し、免疫応答を誘発するための抗原 (免疫原)として働く。当業者は認識するように、抗原性エピトープ支持ポリペプチドはztnfr14ポリペプチドの少なくとも6、好ましくは少なくとも9、より好ましくは少なくとも15〜約30の隣接アミノ酸残基の配列を含有する。ztnfr14ポリペプチドのより大きい部分、すなわち、30〜10残基からアミノ酸配列の全長までを含んでなるポリペプチドが包含される。また、本明細書において記載するように、抗原または免疫原性エピトープは、結合させた標識、アジュバントおよび担体を含むことができる。適当な抗原の例は下記を包含する: 配列番号2のアミノ酸番号1〜アミノ酸番号198によりコードされるztnfr14ポリペプチド; 配列番号30のアミノ酸番号1〜アミノ酸番号308によりコードされるポリペプチド; 配列番号32のアミノ酸番号1〜アミノ酸番号185によりコードされるポリペプチド。
例示として、ztnfr14中の潜在的抗原部位は、Jameson-Wolf法、JamesonおよびWolf、CABIOS 4: 181 (1988) を使用して、LASERGENE (DNASTAR; ウィスコンシン州マディソン) のPROTEANプログラム (バージョン3.14) により実行して、同定することができる。この解析において、デフォルトパラメーターを使用した。
動物にこれらの抗原を接種して発生させた免疫応答からの抗体を、本明細書に記載するように、単離し、精製することができる。ポリクローナル抗体およびモノクローナル抗体を製造し、単離する方法はこの分野においてよく知られている。例えば、下記の文献を参照のこと: Current Protocols in Immunology、Cooligan 他 (編者) 、National Institute of Health、John Wiley & Sons, Inc. 1995; Sambrook 他、Molecular Cloning: A Laboratory Manual、第2版、ニューヨーク州コールドスプリングハーバー; およびHurrell J. G. 編者、Monoclonal Hybridoma Antibodies: Techniques and Applications、CRC Press, Inc.、フロリダ州ボカレイトン、1982。
当業者にとって明らかなように、種々の温血動物、例えば、ウマ、雌牛、ヤギ、ヒツジ、イヌ、ニワトリ、ウサギ、マウスおよびラットにztnfr14ポリペプチドまたはそのフラグメントを接種することによって、ポリクローナル抗体を発生させることができる。アジュバント、例えば、明礬 (水酸化アルミニウム) またはフロインド完全アジュバントまたはフロインド不完全アジュバントを使用して、ztnfr14ポリペプチドの免疫原性を増加させることができる。また、免疫化に有効なポリペプチドは、融合ポリペプチド、例えば、ztnfr14またはその一部分と免疫グロブリンポリペプチドまたはマルトース結合性タンパク質との融合物を包含する。ポリペプチドの免疫原は全長の分子またはその一部分であることができる。ポリペプチドの一部分が 「ハプテン様」 である場合、このような一部分は好都合には免疫化のために高分子の担体 (例えば、キーホールリンペットヘモシアニン (KLH) 、ウシ血清アルブミン (BSA)または破傷風トキソイド) に接続または結合させることができる。
本明細書において使用するとき、用語 「抗体」 はポリクローナル抗体、アフィニティー精製されたポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、および抗原結合性フラグメント、例えば、F (ab')2およびFabタンパク質分解性フラグメントを包含する。遺伝子操作された無傷の抗体またはフラグメント、例えば、キメラ抗体、Fvフラグメント、一本鎖抗体およびその他、ならびに合成抗原結合性ペプチドおよびポリペプチドもまた包含される。非ヒトCDRをヒトフレームワークおよび定常領域上にグラフト化するか、あるいは全体の非ヒト可変ドメインを組込む (必要に応じて暴露した残基を置換することによって、前記ドメインをヒト様表面で 「クローキング (cloaking)」 する、ここで 「ベニヤ化された」 抗体が生ずる) ことによって、非ヒト抗体をヒト化することができる。いくつかの例において、ヒト化抗体はヒト可変領域のフレームワーク内に非ヒト残基を保持して、適切な結合特性を増強することができる。抗体をヒト化することによって、生物学的半減期を増加させることができ、そしてヒトへ投与するときの悪い免疫反応の可能性は減少する。
本発明において有効な抗体を発生させまたは選択する別の技術は、ztnfr14タンパク質またはペプチドに対するリンパ球のin vitro暴露、およびファージまたは同様なベクター中の抗体展示ライブラリーの選択 (例えば、固定化または標識化されたztnfr14タンパク質またはペプチドの使用による) を包含する。潜在的ztnfr14ポリペプチド結合性ドメインを有するポリペプチドをコードする遺伝子は、ファージ (ファージディスプレイ) または細菌、例えば、大腸菌 (E. coli) 上に展示されたランダムペプチドライブラリーをスクリーニングすることによって得ることができる。ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列は、多数の方法、例えば、ランダム突然変異誘発およびランダムヌクレオチド合成により得ることができる。
タンパク質またはポリペプチド、例えば、リガンドまたはレセプター、生物学的または合成高分子、または有機または無機の物質であることができる既知のターゲットと相互作用するペプチドについてスクリーニングするために、これらのランダムペプチドディスプレイライブラリーを使用することができる。使用可能なランダムペプチドディスプレイライブラリーをつくりかつスクリーニングする技術はこの分野において知られており (Ladner他、米国特許第5,223,409号; Ladner他、米国特許第4,946,778号; Ladner他、米国特許第5,403,484号およびLadner他、米国特許第5,571,698号) そしてランダムペプチドディスプレイライブラリーおよびこのようなライブラリーをスクリーニングするためのキットは、例えば、CLONTECH Laboratories, Inc. (カリフォルニア州パロアルト) 、Invitrogen Inc. (カリフォルニア州サンディエゴ) 、New England Biolabs,Inc. (マサチュセッツ州ベバーリイ) およびPharmacia LKB Biotechnology Inc. (ニュージャージイ州ピスカタウェイ) から商業的に入手可能である。
本明細書に開示する配列を使用してランダムペプチドディスプレイライブラリーをスクリーニングして、ztnfr14に結合するタンパク質を同定することができる。ztnfr14ポリペプチドと相互作用する、これらの 「結合性ポリペプチド」 は、細胞を標識化するために; アフィニティー精製により相同体ポリペプチドを単離するために使用することができる; それらは薬剤、トキシン、放射性核種およびその他に直接的または間接的に複合化させることができる。また、これらの結合性タンパク質は、分析方法、例えば、発現ライブラリーをスクリーニングしそして活性を中和するために使用することができる。
また、結合性タンパク質は、本明細書に開示するポリペプチドの循環レベルを測定し; 根元的病理学または疾患のマーカーとして可溶性ポリペプチドを検出または定量する診断アッセイに使用することができる。これらの結合性タンパク質は、in vitroおよびin vivoにおけるztnfr14の結合およびシグナルトランスダクションをブロックするztnfr14 「アンタゴニスト」 として作用することができる。一般に、これらの抗ztnfr14結合性タンパク質は、例えば、アポトーシス、筋発生、免疫学的認識、腫瘍形成、および細胞-細胞の相互作用をモジュレートするために有効であろう。
本明細書において使用するとき、用語 「結合性タンパク質」 はさらに下記を包含する: ztnfr14ポリペプチドに対する抗体、ztnfr14のコグネイトリガンド、ztnfr14ポリペプチドの精製に有効なタンパク質および細胞質ドメイン (配列番号2の残基131〜198) に関連するタンパク質。また、このような細胞質ドメイン関連タンパク質は細胞質メディエイターと呼ばれ、ztnfr14ポリペプチドの細胞内シグナリングにおいて機能する。下記の文献を参照のこと: Bazzoni F. 他、J. of Inflammation 45: 221-238、1995。これらの細胞質メディエイターは下記のものを包含するが、これらに限定されない:TRAP-1、TRADD、RIP、TRAF-1-6、LAP-1、FADD/MORT-1およびCAP-1。
抗体が対照 (非ztnfr14) ポリペプチドに対する結合アフィニティーよりも少なくとも10倍大きい結合活性 (ztnfr14ポリペプチド、ペプチドまたはエピトープに対して) の限界レベルを示す場合、抗体は特異的に結合性であると決定される。抗体の結合アフィニティーは、当業者により、例えば、スキャッチャード分析 (Scatchard、G.、Ann. NY Acad. Sci. 51: 660-672、1949) により容易に測定することができる。
この分野において知られている種々のアッセイを利用して、ztnfr14タンパク質またはペプチドに特異的に結合する抗体を検出することができる。典型的なアッセイは、Antibodies: A Laboratory Manual、HarlowおよびLane (編) 、Cold Spring Harbor Laboratory Press、1988に詳細に記載されている。このようなアッセイの代表的な例は下記のものを包含する: 並流免疫電気泳動、ラジオイムノアッセイ、放射線免疫沈降、酵素結合イムノアッセイ (ELISA) 、ドットブロットまたはウェスタンブロットアッセイ、阻害または競合アッセイおよびサンドイッチアッセイ。さらに、抗体を野生型/突然変異のztnfr14タンパク質またはポリペプチドに対する結合についてスクリーニングすることができる。
ztnfr14を発現する細胞の免疫組織化学的標識化; アフィニティー精製によるztnfr14の単離; ztnfr14ポリペプチドの循環レベルを測定する診断アッセイ; 根元的な病理学または疾患のマーカーとしての可溶性ztnfr14タンパク質の検出または定量; FACSを使用する分析法; 発現ライブラリーのスクリーニング; 抗イディオタイプ抗体の発生; のために、そして中和性抗体; またはin vitroおよびin vivoにおいてztnfr14をブロックするアンタゴニスト; として、ztnfr14に対する抗体を使用することができる。
適当な直接的タグまたは標識は、放射性核種、酵素、基質、コファクター、インヒビター、蛍光マーカー、化学発光マーカー、磁気粒子およびその他を包含する; 間接的タグまたは標識は、ビオチン-アビジンまたは他の補体/抗補体の対を中間体として使用することを特徴とする。また、本発明における抗体は、薬剤、トキシン、放射性核種およびその他と直接的または間接的に複合化することができ、そしてこれらの複合体はin vivoの診断または療法の用途において使用することができる。その上、ztnfr14またはそのフラグメントに対する抗体をアッセイ、例えば、ウェスタンブロットまたはこの分野において知られている他のアッセイにおいて使用することができる。
可溶性ztnfr14は組織および特異的細胞系統上の分布の研究において、そしてレセプター/リガンドの生物学の洞察を提供するために有効である。標識化ztnfr14を使用することによって、リガンドを発現する細胞を蛍光免疫サイトメトリーまたは免疫サイトメトリーにより同定する。また、TNFレセプターのそれらのリガンドに対する特異性を使用することができる。
FLAGTM標識化された可溶性ztnfr14ポリペプチドに対する抗体を作ることができる。選択的に、このようなポリペプチドはヒトIgと融合タンパク質を形成する。特に、FLAGTM標識化可溶性ztnfr14に対するポリペプチド抗体を含有する抗血清は、免疫組織化学によりヒトまたは霊長類の組織上におけるztnfr14の組織分布を分析するために使用することができる。また、これらの可溶性ztnfr14ポリペプチドを使用して、マウス免疫化して可溶性ヒトztnfr14ポリペプチドに対するモノクローナル抗体を産生することができる。また、可溶性ヒトztnfr14ポリペプチドに対するモノクローナル抗体を使用してリガンド/レセプターのカップリングを模倣して、リガンド/レセプターの対を活性化または不活性化することができる。
例えば、架橋性抗可溶性CD40モノクローナル抗体は、抗IgMまたはLPSで次善的に活性化されたB細胞に対して刺激シグナルを提供し、増殖および免疫グロブリンの産生を生ずることが証明された。これらの同一モノクローナル抗体は、溶液中でレセプターの活性化をブロックすることによって使用するとき、アンタゴニストとして作用する。ztnfr14に対するモノクローナル抗体を使用して、組織分布研究により同定された特異的細胞系統上のztnfr14/ztnfr14-リガンド対の分布、調節および生物学的相互作用を決定することができる。
また、可溶性レセプターまたはレセプターに対する抗体は、薬剤、トキシン、放射性核種およびその他と直接的または間接的に複合化することができ、そしてこれらの複合体はin vivoの診断または療法の用途において使用することができる。例えば、本発明のポリペプチドまたは抗体を使用して、対応する抗相補的分子 (例えば、それぞれレセプターまたは抗原) を発現する組織または器官を同定または治療することができる。さらに詳しくは、ztnfr14ポリペプチドまたは抗ztnfr14抗体、またはそれらの生物活性フラグメントまたは部分を検出可能なまたは細胞障害性分子にカップリングさせ、そして抗相補的分子を発現する細胞、組織または器官を有する哺乳動物に送達すことができる。
適当な検出可能な分子をポリペプチドまたは抗体に直接的または間接的に結合させることができ、そしてこのような分子は放射性核種、酵素、基質、コファクター、インヒビター、蛍光マーカー、化学発光マーカー、磁気粒子およびその他を包含する。適当な細胞障害分子をポリペプチドまたは抗体に直接的または間接的に結合させることができ、そしてこのような分子は細菌または植物のトキシン (例えば、ジフテリアトキシン、シュードモナス(Pseudomonas) エキソトキシン、リシン、アブリンおよびその他) 、ならびに治療用放射性核種、例えば、ヨウ素-131、レニウム-188またはイットリウム-90 (ポリペプチドまたは抗体に直接的に結合されているか、または例えばキレート化部分の手段により間接的に結合されている) を包含する。
また、ポリペプチドまたは抗体を細胞障害性薬剤、例えば、アドリアマイシンに結合させることができる。検出可能なまたは細胞障害性分子の間接的結合のために、検出可能なまたは細胞障害性分子を補体/抗補体の対の1メンバーに結合することができ、ここで他方のメンバーをポリペプチドまたは抗体の部分に結合させる。これらの目的に対して、ビオチン/ストレプトアビジンは典型的な補体/抗補体の対である。
他の態様において、ポリペプチド-トキシン融合タンパク質または抗体-トキシン融合タンパク質を、ターゲッテッド細胞または組織の阻害または切除のために (例えば、癌細胞または炎症細胞または組織を処置するために) 使用することができる。選択的に、システインに富んだ擬反復のみを含む融合タンパク質は、検出可能な分子、細胞障害性分子または相補的分子を問題の細胞または組織のタイプに向けるために適当である。同様に、ztnfr14に対応するリガンドを検出可能なまたは細胞障害性分子に複合化させ、一般的な抗相補的-検出可能な/細胞障害性分子の複合体の細胞/組織特異的送達のための一般的なターゲッティングベヒクルを提供することができる。
当業者にとって明らかなように、ある種の分子のマーカーは疾患の存在および予後の同定を促進することができる。このようなマーカーは、例えば、p25、C-Ki-ras、およびc-erbB-2を包含する。一般に、下記の文献を参照のこと: Schneider P. 他、Br. J. Cancer 83 (4) : 473-479、2000; およびWatani M. 他、Surg. Today 30 (6) : 516-522、2000。また、当業者は知るように、このような分子のマーカーは単独でまたは他の剤を使用する治療、例えば、化学療法と組合わせて治療するターゲットとして使用することもできる。膜結合レセプターに対する治療アプローチの1例は、癌組織がHER2を過剰に発現する乳癌を治療するトラスツズマブ (trastuzumab) の使用である。例えば、下記の文献を参照のこと: Baselga J. 他、Semin. Oncol. 26 (4 Supl 12) : 78-83、1999; Ravdin P.、Semin. Oncol. 26 (4 Supl 12) : 117-23、1999; Shak S.、Semin. Oncol. 26 (4 Supl 12) : 71-7、1999; およびStebbing J. 他、Cancer Treat. Rev. 26 (4) : 287-290、2000。
いくつかの腫瘍細胞、例えば、神経芽細胞腫、黒色腫およびリンパ腫においてアップレギュレーションを示すタンパク質として、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチド、それらのフラグメント、およびそれらに対する結合性タンパク質 (抗体およびリガンドを包含する) は多数の方法でこのような疾患を検出および/または診断するために使用できる。例えば、ポリヌクレオチドプローブ (DNA、RNA、およびペプチド-核酸を包含する) は、このような疾患の組織が存在するかどうかを決定するために、診断マーカーとして使用することができる。ハイブリダイゼーション技術はこの出願のどこかで教示されており、そして当業者によく知られている。
また、この出願のどこかで教示されているように、このようなポリヌクレオチド、それらのフラグメントおよびそれらに対する融合物を使用して、適切なポリヌクレオチド配列を適切な遺伝子を欠如する組織、細胞系統または生物に組込むことができる。また、このような疾患を治療する手段として、DNAが細胞膜を横切るようにさせ、適当な結合相手とともに治療剤に対する細胞離解のタグとして作用させる因子の存在下に、前記ポリヌクレオチド、それらのフラグメントおよびそれらに対する融合物を投与することができる。この方法において、ztnfr14ポリヌクレオチドを含有する細胞を阻害または破壊することができる。
ztnfr14ポリペプチド、それらのフラグメントおよびそれらに対する融合物は診断および治療の両方において使用することができる。このようなztnfr14ポリペプチドは、可溶性ポリペプチドを包含し、腫瘍細胞、例えば、黒色腫、肺癌、乳癌、骨肉腫およびリンパ腫を同定するためのマーカーとして使用することができる。可溶性ポリペプチドとして、この診断は体液中のztnfr14ポリペプチド、それらのフラグメントおよびそれらに対する融合物を測定することによって決定することができる。体液は、血液、血漿、唾液、尿、洗浄流体および生検流体を包含するが、これらに限定されない。
膜結合ポリペプチドとして、ztnfr14ポリペプチド、それらのフラグメントおよびそれらに対する融合物は、組織生検 (すなわち、身体から切除された) においてならびに局所的に (すなわち、上皮表面) 映像法および/または可視化法を使用して測定することができる。このような疾患組織のターゲッティングは、治療のオプションにおいて助けとなるであろう。例えば、疾患の広がりが制限される場合、このような可視化は疾患組織の切除において外科医を助けるであろう。同様に、膜結合ztnfr14の存在は、阻害因子または離解因子に融合または複合化したztnfr14結合性タンパク質 (そのリガンドまたは抗体を包含する) に対するターゲットとして使用することができる。
他の態様において、ztnfr14ポリペプチドまたは抗ztnfr14抗体がこれらの器官からの超増殖性組織をターゲッティングする場合、ztnfr14-サイトカイン融合タンパク質または抗体-サイトカイン融合タンパク質はターゲット組織 (例えば、胃、子宮、ならびに神経芽細胞腫、黒色腫およびリンパ腫) のin vivo死滅を増強するために使用することができる。(一般に、下記の文献を参照のこと: Hornick他、Blood 89: 4437-47、1977) 。彼らが記載する融合タンパク質は、サイトカインを必要な作用部位にターゲッティングし、これによりサイトカインの局所濃度を増加させることができる。適当なztnfr14ポリペプチドまたは抗ztnfr14抗体は望ましくない細胞または組織 (すなわち、腫瘍または白血病) をターゲッティングし、そして融合サイトカインはエフェクター細胞によるターゲット細胞の改良された溶解を仲介する。この目的に適当なサイトカインは、例えば、インターロイキン2および顆粒球-マクロファージのコロニー刺激因子 (GM-CSF) を包含する。
Ztnfr14ポリヌクレオチドおよび/またはポリペプチドは、TNF支持細胞、例えば、T細胞、B細胞、リンパ球、抹消血単核細胞、多形核白血球、線維芽細胞および造血細胞の成熟化の調節において有効であることがある。また、ztnfr14ポリペプチドは、in vivo 代謝的または生理的プロセスを仲介するために使用されるであろう。増殖および分化に対する化合物の作用は、培養した細胞を使用してin vitro測定することができる。バイオアッセイおよびELISA、特に細胞の応答の測度としてサイトカイン産生の変化を測定するELISAは、ztnfr14に対する細胞の応答を測定するために利用可能である (例えば、下記の文献を参照のこと: Current Protocols in Immunology John E. Coligan 他 (編者) 、NIH、1996) 。抗体アイソタイプ、NK細胞の形成、細胞機能を提示する抗原、アポトーシスを包含する他の細胞の応答を測定するアッセイはこの分野において知られている。
全長のポリペプチド、生物学的に活性なフラグメントおよび融合タンパク質を包含する本発明のztnfr14ポリペプチドを、慣用の技術に従い、遺伝子操作された宿主細胞において産生させることができる。適当な宿主細胞は、外因的DNAで形質転換またはトランスフェクトすることができ、培養により増殖させることができる細胞のタイプであり、そして細菌、真菌細胞および培養された高等真核細胞を包含する。真核細胞、特に多細胞生物の培養された細胞は好ましい。クローニングされたDNA分子を操作し、外因的DNAを種々の宿主細胞の中に導入する技術は、下記の文献に記載されている: Sambrook他、Molecular Cloning: A Laboratory Manual、第2版、Cold Spring Harbor Laboratory Press、ニューヨーク州コールドスプリングハーバー、1989、およびAusubel他編、Current Protocols in Molecular Biology、John Wiley and Sons,Inc.、ニューヨーク州、1987。
一般に、ztnfr14ポリペプチドをコードするDNA配列は、発現ベクター内において、その発現のための必要な他の遺伝因子に作用可能に連鎖されており、このような因子は一般に転写プロモーターおよびターミネーターを包含する。また、ベクターは1またはそれ以上の選択可能なマーカーおよび1またはそれ以上の複製起点を普通に含有するが、当業者は認識するように、ある種の系内で選択可能なマーカーを別々のベクター上に提供し、そして宿主細胞のゲノム中の組込みにより外因的DNAを複製させることができる。プロモーター、ターミネーター、選択可能なマーカー、ベクターおよび他の因子の選択は、当業者のレベル内の日常的設計事項である。多数のこのような因子は文献に記載されており、そして商業的供給会社から入手可能である。
ztnfr14ポリペプチドを宿主細胞の分泌経路の中に向けるために、分泌シグナル配列 (また、リーダー配列、プレプロ配列またはプレ配列として知られている) を発現ベクターの中に準備する。分泌シグナル配列は天然のztnfr14のそれであることができるか、あるいは他の分泌されたタンパク質 (例えば、APO4またはt-PA) から誘導するか、あるいは新規に合成することができる。分泌シグナル配列をztnfr14 DNA配列に作用可能に連鎖して、すなわち、2つの配列を正しいリーディングフレームで結合して、新しく合成されたポリペプチドを宿主細胞の分泌経路の中に向けるように位置させる。分泌シグナル配列は問題のポリペプチドをコードするDNA配列に対して5' に普通に配置されるが、ある種の分泌シグナル配列は問題のDNA配列の中のどこかに位置決定することができる (例えば、Welch他、米国特許第5,037,743号; Holland他、米国特許第5,143,830号、参照) 。
ztnfr14の細胞質ドメインを異種配列で置換して異なる細胞質ドメインを提供することができる。この場合において、融合タンパク質を分泌させ、ztnfr14のシステインに富んだ擬反復ドメインは新しい細胞質ドメインを前述の特異的組織に向けることができる。この置換された細胞質ドメインをTNFRタンパク質ファミリーにより表される細胞質ドメインから選択することができる。同様に、ztnfr14タンパク質のシステインに富んだ擬反復ドメインを異種配列で置換して、異なるシステインに富んだ擬反復ドメインを提供することができる。再び、融合タンパク質を分泌させ、置換されたシステインに富んだ擬反復ドメインはztnfr14の細胞質ドメインを特異的組織にターゲッティングすることができる。置換されたシステインに富んだ擬反復ドメインは、TNFRタンパク質ファミリーのシステインに富んだ擬反復ドメインから選択することができる。これらの場合において、融合生成物は可溶性であるか、あるいは膜結合タンパク質であることができる。
培養された哺乳動物細胞は、本発明において適当な宿主である。外因的DNAを哺乳動物の宿主細胞の中に導入する方法は下記の方法を包含する: リン酸カルシウム仲介トランスフェクション (Wigler他、Cell 14: 725、1978; CorsaroおよびPearson、Somatic Cell Genetics 7: 603、1981; GrahamおよびVan der Eb、Virology 52: 456、1973) 、エレクトロポレーション (Neumann他、EMBO J. 1: 841-5、1982) 、DEAE-デキストリン仲介トランスフェクション (Ausubel他、前掲) 、およびリポソーム仲介トランスフェクション (Hawley-Nelson他、Focus 15: 73、1993; Ciccarone他、Focus 15: 80、1993) およびウイルスベクター (MillerおよびRosman、BioTechniques 7: 980-90、1989; WangおよびFiner、Nature Med. 2: 714-6、1996) 。
培養された哺乳動物細胞における組換えポリペプチドの産生は、例えば、下記の特許文献に記載されている: Levinson他、米国特許第4,713,339号; Hagen他、米国特許第4,784,950号; Palmiter他、米国特許第4,579,821号; およびRingold、米国特許第4,656,134号。適当な培養された哺乳動物細胞は下記のものを包含する: COS-1 (ATCC No. CRL 1650) 、COS-7 (ATCC No. CRL 1651) 、BHK (ATCC No. CRL 1632) 、BHK570 (ATCC No. CRL 10314) 、293 (ATCC No. CRL 1573; Graham他、J. Gen. Virol. 36: 59-72、1977) およびチャイニーズハムスター卵巣 (例えば、CHO-K1; ATCC No. CRL 61) 細胞系統。
追加の適当な細胞系統はこの分野において知られており、そして公の寄託機関、例えば、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション (American Type Culture Collection) (マリイランド州ロックビレ) から入手可能である。一般に、強い転写プロモーター、例えば、SV-40またはサイトメガロウイルスからのプロモーターは好ましい。例えば、米国特許第4,956,288号参照。他の適当なプロモーターは、メタロチオネイン遺伝子からプロモーター (米国特許第4,579,821号および米国特許第4,601,978号) およびアデノウイルスの主要な後期プロモーターを包含する。
薬剤選択を一般に使用して、外来DNAが挿入された、培養された哺乳動物細胞について選択する。このような細胞は普通に 「トランスフェクタント」 と呼ばれる。選択因子の存在下に培養され、問題の遺伝子をそれらの子孫に移行させることができる細胞は、 「安定なトランスフェクタント」 と呼ばれる。好ましい選択可能なマーカーは、抗生物質のネオマイシンに対する耐性をコードする遺伝子である。選択はネオマイシン型薬剤、例えば、G-418またはその他の存在下に実施される。また、選択系を使用して、問題の遺伝子の発現レベルを増加させることができる、 「増幅」 と呼ぶ方法。低いレベルの選択因子の存在下にトランスフェクタントを培養し、次いで選択因子の量を増加して、導入された遺伝子の産物を高いレベルで産生する細胞について選択することによって、増幅は実施される。
好ましい増幅可能な選択可能なマーカーは、メトトレキセートに対する耐性を付与する、ジヒドロフォレートリダクターゼである。他の薬剤耐性遺伝子 (例えば、ヒグロマイシン耐性、多薬剤耐性、プロマイシンアセチルトランスフェラーゼ) を使用することもできる。FACSソーティングまたは磁気ビーズ分離技術のような手段により、変更された表現型を導入するオールタネイティブマーカー、例えば、緑色蛍光タンパク質、または細胞表面のタンパク質、例えば、CD4、CD8、クラスIのMHC、胎盤アルカリ性ホスファターゼを使用して、非トランスフェクト細胞からトランスフェクトされた細胞を選別することができる。
また、植物細胞、昆虫細胞およびトリ細胞を包含する、他の高等真核細胞を宿主細胞として使用できる。植物細胞中で遺伝子を発現するのためのベクターとしてアグロバクテリウム・リゾゲネス (Agrobacterium rhizogenes) を使用することは、Sinkar他、J. Biosci. (Bangalore) 11: 47-58、1987において概観されている。昆虫細胞の形質転換およびその中の外来ポリペプチドの産生は、Guarino他、米国特許第5,162,222号およびWIPO公開WO 94/06463に記載されている。オートグラファ・カリフォルニカ (Autographa californica) 核多角体病ウイルス (AcNPV) から普通に誘導される組換えバキュロウイルスで、昆虫細胞を感染させることができる。下記の文献を参照のこと: King L. A. およびPossee R. D.、The Baculovirus Expression System: A Laboratory Guide、London、Chapman & Hall; O'Reilly D. R.他、Baculovirus Expression Vectors: A Laboratory Manual、New York、Oxford University Press、1994; およびRichardson C. D. 編、Baculovirus Expression Protocols、 Methods in Molecular Biology、Totowa、NJ、Humana Press、1995。
組換えztnfr14バキュロウイルスを作る第2の方法は、Luckowが記載するトランスポゾンをベースとする系を利用する (Luckow V. A.、他、J. Virol. 67: 4566-79、1993) 。この系は、転移ベクターを利用し、Bac-to-Bacキット (Life Technologies、マリイランド州ロックビレ) で販売されている。この系は転移ベクター、pFastBac1TM (Life Technologies) を利用し、ここでpFastBac1TMは 「バクミド (bacmid) 」 と呼ばれる大きいプラスミドとして大腸菌 (E. coli) の中に維持されたバキュロウイルスのゲノムの中にztnfr14ポリペプチドをコードするDNAを動かすために、Tn7トランスポゾンを含有する。pFastBac1TM転移ベクターは、AcNPVポリヘドリンプロモーターを利用して、問題の遺伝子、この場合においてztnfr14、の発現を推進する。
しかしながら、pFastBac1TMはかなりな程度に修飾可能である。ポリヘドリンプロモーターを除去し、バキュロウイルスをベースとするタンパク質プロモーター (また、Pcor、p6.9またはMPプロモーターとして知られている) で置換し、ここでこのプロモーターは以前にバキュロウイルスの感染において発現され、そして分泌されたタンパク質の発現に好都合であることが示されている。下記の文献を参照のこと: Hill-Perkins M. S. およびPossee R. D.、J. Gen. Virol. 71: 971-6、1990; Bonning B. C.、他、J. Gen. Virol. 75: 1551-6、1994; および、Chazenbalk G. D.、およびRapoport B.、J. Biol. Chem. 270: 1543-9、1995。
このような転移ベクター構築物において、基本的タンパク質プロモーターの短いまたは長いバージョンを使用することができる。その上、自然ztnfr14分泌シグナル配列を昆虫タンパク質から誘導された分泌シグナル配列で置換する、転移ベクターを構築することができる。例えば、エクジステロイドグルコシルトランスフェラーゼ (EGT) 、蜜蜂メリチン (Invitrogen、カリフォルニア州カールスバッド) 、またはバキュロウイルスgp67 (PharMingen、カリフォルニア州サンディエゴ) からの分泌シグナル配列を構築物において使用して、自然ztnfr14分泌シグナル配列を置換することができる。
さらに、転移ベクターは、発現されたztnfr14ポリペプチドのC末端またはN末端におけるエピトープ標識、例えば、Glu-Gluエピトープ標識をコードするDNAとのインフレーム融合物を含むことができる (Grussenmeyer T. 他、Proc. Natl. Acad. Sci. 82: 7952-4、1985) 。この分野において知られている技術を使用して、ztnfr14を含有する転移ベクターを大腸菌 (E. coli) の中に形質転換し、そして組換えバキュロウイルスを示す中断されたlacZ遺伝子を含有するバクミドについてスクリーニングする。組換えバキュロウイルスのゲノムを含有するバクミドDNAを普通の技術に従い単離し、そしてスポドプテラ・フルギペルダ (Spodoptera frugiperda) 細胞、例えば、Sf9細胞をトランスフェクトする。ztnfr14を発現する組換えベクターを引き続いて生成させる。この分野において普通に使用されている方法により、組換えウイルスの系統を作る。
宿主細胞、典型的にはヨトウガ、スポドプテラ・フルギペルダ (Spodoptera frugiperda) に由来する細胞系統を感染させるために、組換えウイルスを使用する。一般に、下記の文献を参照のこと: GlickおよびPasternak、Molecular Biotechnology: Principle and Applications of Recombinant DNA、ASM Press、ワシントンD. C. 、1994。他の適当な細胞系統は、トリコデルマ・ニ (Trichoderma ni) から誘導されたHigh FiveOTM細胞系統 (Invitrogen) である (米国特許第5,300,435号) 。商業的に入手可能な無血清培地を使用して、細胞を増殖させかつ維持する。
適当な培地はSf9細胞についてSf900 IITM (Life Technologies) またはESF 921TM (Expression System) ; およびトリコデルマ・ニ (T.ni) 細胞についてEx-cellO450TM (JRH Bioscience、カンサス州レネクサ) またはExpress FiveOTM (Life Technologies) である。細胞をほぼ2〜5×105細胞の接種密度から1〜2×106細胞の密度に増殖させ、この時組換えウイルスの系統を0.1〜10、より典型的には約3の感染の多重度 (MOI) で添加する。使用する手順は一般に入手可能な実験室のマニュアルに記載されている (King L. A. およびPossee R. D.、前掲; O'Reilly、D. R.、他、前掲; Richardson、C. D.、前掲) 。本明細書に記載する方法に従い、上清からのztnfr14ポリペプチドの引き続く精製を達成することができる。
また、酵母細胞を包含する真菌細胞を本発明において使用できる。これに関して特に興味ある酵母種は、サッカロミセス・セレビシエ (Saccharomyces cerevisiae) 、ピキア・パストリス (Pichia pastoris) 、およびピキア・メタノリカ (Pichia metanolica) を包含する。外因的DNAでサッカロミセス・セレビシエ (S. cerevisiae)を形質転換し、それから組換えポリペプチドを生産する方法は、例えば、下記の特許文献に記載されている: Kawasaki、米国特許第4,599,311号; Kawasaki他、米国特許第4,931,373号; Brake、米国特許第4,870,008号; Welch他、米国特許第5,037,743号; およびMurry他、米国特許第4,845,075号。
選択可能なマーカーにより決定された表現型、普通の薬剤耐性または特定の栄養 (例えば、ロイシン) の非存在下に増殖する能力により、形質転換された細胞を選択する。サッカロミセス・セレビシエ (Saccharomyces cerevisiae) において使用するために好ましいベクター系は、Kawasaki他 (米国特許第4,931,373号) により開示されているPOT1ベクター系であり、これによりグルコースを含有する培地中の増殖により形質転換細胞を選択することができる。酵母において使用するために適当なプロモーターおよびターミネーターは、解糖酵素遺伝子 (例えば、Kawasaki、米国特許第4,599,311号; Kingsman他、米国特許第4,615,974号; およびBitter、米国特許第4,977,092号参照) およびアルコールデヒドロゲナーゼ遺伝子からのものを包含する。
また、米国特許第4,990,446号; 米国特許第5,063,154号; 米国特許第5,139,936号および米国特許第4,661,454号参照。ハンゼヌラ・ポリモルファ (Hansenula polymorpha) 、シゾサッカラロミセス・ポンベ (Schizosaccharomyces pombe) 、クルイベロマイセス・ラクチス (Kluyveromyces lactis) 、クルイベロマイセス・フラギリス (Kluyveromyces fragilis) 、ウスチラゴ・マイディス (Ustilago maydis) 、ピキア・パストリス (Pichia pastoris) 、ピキア・メタノリカ (Pichia metanolica) 、ピキア・グイレルモンディイ (Pichia guillermondii) およびカンジダ・マルトサ (Candida maltosa) を包含する、他の酵母のための形質転換系はこの分野において知られている。例えば、下記の文献を参照のこと: Gleeson他、J. Gen. Microbiol. 132: 3459-65、1986およびCregg、米国特許第4,882,279号。
McKnight他、米国特許第4,935,349号の方法に従い、アスペルギルス (Aspergillus) 細胞を利用することができる。アクレモニウム・クリソゲヌム (Acremonium chrysogenum) を形質転換する方法は、Sumino他、米国特許第5,162,228号に開示されている。ニューロスポラ (Neurospora)を形質転換する方法は、Lambowitz、米国特許第4,486,533号に開示されている。組換えタンパク質の生産のための宿主としてピキア・メタノリカ (Pichia metanolica) を使用することは、米国特許第5,716,808号、米国特許第5,736,383号、米国特許第5,854,039号および米国特許第5,888,768号に開示されている。
また、細菌大腸菌 (Escherichia coli) 、バシラス (Bacillus) および他の属の株を包含する原核宿主細胞は本発明において有効である。これらの宿主を形質転換し、その中においてクローニングされた外来DNA配列を発現させる技術はこの分野においてよく知られている (例えば、Sambrook他、前掲参照) 。大腸菌 (E. coli) のような細菌においてztnfr14ポリペプチドを発現させるとき、ポリペプチドを典型的には不溶性粒子として細胞質の中に保持させることができるか、あるいは細菌の分泌配列によりペリプラスミック空間の中に向けることができる。前者の場合において、細胞を溶解し、粒子を回収し、例えば、グアニジンイソチオシアネートまたは尿素を使用して変性する。
次いで変性されたポリペプチドをリフォールディングさせ、変性物の希釈により、例えば、尿素の溶液および還元されたグルタチオンおよび酸化されたグルタチオンとの組合わせに対する透析、および引き続く緩衝化生理食塩水に対する透析により、二量体化させることができる。後者の場合において、細胞を崩壊させて (例えば、超音波処理または浸透圧ショックにより) ペリプラスミック空間の内容物を解放し、これにより変性およびリフォールディングの必要性を排除することによって、ポリペプチドをペリプラスミック空間から可溶性の機能的形態で回収することができる。
形質転換またはトランスフェクトされた宿主細胞を、慣用手順に従い、栄養素および選択した宿主細胞の成長に必要な他の成分を含有する培地中で培養する。規定された培地および複合培地を包含する、種々の適当な培地は、この分野において知られており、そして一般に炭素源、窒素源、必須アミノ酸、ビタミンおよび無機質を含む。また、培地は、必要に応じて、成長因子または血清のような成分を含有することができる。一般に、外因的に添加されたDNAを含有する細胞について成長培地を選択する。この選択は、例えば、薬剤選択または必須栄養素の欠如により実施され、必須栄養素は発現ベクター上に担体されるか、あるいは宿主細胞の中に共トランスフェクトされた選択可能なマーカーにより補足される。
炭素、窒素および微量栄養素の適切な源を含む培地中で約25℃〜35℃の温度において、ピキア・メタノリカ (P. metanolica) 細胞を培養する。慣用の手段、例えば、小さいフラスコの震盪または発酵槽のスパージにより、液体培地を十分にエアレーションする。ピキア・メタノリカ (P. metanolica) のために好ましい培地は、YEPD (2%のD-グルコース、2%のBactoTMペプトン (Difco Laboratories、ミシガン州デトロイト) 、1%のBactoTM酵母エキス (Difco Laboratories) 、0.004%のアデニンおよび0.006%のL-ロイシン) である。
また、本発明のタンパク質は天然に存在しないアミノ酸残基を含むことができる。天然に存在しないアミノ酸は限定されずに、下記のものを包含する: トランス-3-メチルプロリン、2,4-メタノプロリン、シス-4-ヒドロキシプロリン、トランス-4-ヒドロキシプロリン、N-メチルグリシン、アロ-トレオニン、メチルトレオニン、ヒドロキシエチルシステイン、ヒドロキシエチルホモシステイン、ニトログルタミン、ホモグルタミン、ピペコリン酸、チアゾリジンカルボン酸、デヒドロプロリン、3-および4-メチルプロリン、3,3-ジメチルプロリン、tert-ロイシン、ノルバリン、2-アザフェニルアラニン、3-アザフェニルアラニン、4-アザフェニルアラニンおよび4-フルオロフェニルアラニン。
天然に存在しないアミノ酸残基をタンパク質の中に組込む、いくつかの方法はこの分野において知られている。例えば、化学的にアミノアシル化されたサプレッサーtRNAを使用してナンセンス突然変異を抑制する、in vitro系を使用することができる。アミノ酸を合成し、tRNAをアミノアシル化する方法はこの分野において知られている。大腸菌 (E. coli) S30抽出物および商業的に入手可能な酵素および他の試薬を含んでなる、無細胞系において、ナンセンス突然変異を含有するプラスミドの転写および翻訳は実施される。タンパク質をクロマトグラフィーにより精製する。例えば、下記の文献を参照のこと: Robertson他、J. Am. Chem. Soc. 113: 2722、1991; Ellman他、Methods Enzymol. 202: 301、1991; Chung他、Science 259: 806-9、1993; およびChung他、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90: 10145-9、1993。
第2の方法において、突然変異されたmRNAおよび化学的にアミノアシル化されたサプレッサーtRNAのマイクロインジェクションにより、キセノプス・オオサイト (Xenopus oocytes) 中で翻訳を実施する (Turcatti他、J. Biol. Chem. 271: 19991-1、1996) 。第3の方法において、置換すべき天然のアミノ酸 (例えば、フェニルアラニン) の非存在下にかつ必要な天然に存在しない1またはそれ以上のアミノ酸 (例えば、2-アザフェニルアラニン、3-アザフェニルアラニン、4-アザフェニルアラニンまたは4-フルオロフェニルアラニン) の存在下に、大腸菌 (E. coli)細胞を培養する。天然に存在しないアミノ酸をその天然の対応物の代わりにタンパク質の中に組込む。Koide他、Biochem.: 7470-6、1994、参照。in vitro化学的修飾により、天然に存在するアミノ酸残基を天然に存在しない種に変換することができる。化学的修飾を部位特異的突然変異誘発と組合わせて、置換の範囲をさらに拡張することができる (WynnおよびRichards、Protein Sci. 2: 395-403、1993) 。
制限された数の非保存的アミノ酸、遺伝暗号によりコードされないアミノ酸、天然に存在しないアミノ酸、および非天然のアミノ酸をztnfr14アミノ酸残基と置換することができる。
本発明のポリペプチドを好ましくは≧80%の純度、より好ましくは≧90%の純度、なおより好ましくは≧95%の純度に精製し、そして汚染性高分子、特に他のタンパク質および核酸に関して99.9%より高い純度でありかつ感染因子および発熱因子を含まない、薬学的に純粋な状態は特に好ましい。好ましくは、精製されたポリペプチドは他のポリペプチド、特に動物由来の他のポリペプチドを実質的に含まない。
発現されたztnfr14タンパク質 (キメラポリペプチドおよびマルチマーのタンパク質を包含する) を慣用タンパク質精製法、典型的にはクロマトグラフィー技術の組合わせにより精製する。一般に、下記の文献を参照のこと: Affinity Chromatography: Principles & Methods、Pharmacia LKB Biotechnology、スイス国ウップサラ、1988; およびScopes、Protein Purification: Principles and Practice、Springer-Verlag、New York、1994。ポリヒスチジン親和標識 (典型的には約6ヒスチジン残基) をニッケルキレート樹脂上のクロマトグラフィーにより精製する。例えば、下記の文献を参照のこと: Houchuli他、Bio/Technol. 6: 1321-1325、1988。glu-gluタグを含んでなるタンパク質は、慣用手順に従いイムノアフィニティークロマトグラフィーにより精製することができる。例えば、Grussenmeyer他、前掲参照。マルトース結合性タンパク質融合物を、この分野において知られている方法に従いアミロースカラム上で精製する。
本発明のポリペプチドは、下記を包含するが、これらに限定されない手順の組合わせにより単離することができる: アニオンおよびカチオン交換クロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィーおよびアフィニティークロマトグラフィー。他の精製法は、レクチンアフィニティークロマトグラフィーおよびイオン交換クロマトグラフィーによるグリコシル化タンパク質の精製を包含する (Methods in Enzymol.、Vol. 182、“Guide to Protein Purification”、M. Deutscher (編) 、Academic Press、サンディエゴ、1990、pp. 529-39) 。本発明の追加の態様の範囲内において、問題のポリペプチドと親和標識 (例えば、マルトース結合タンパク質、免疫グロブリンドメイン) との融合物を構築して、精製を促進することができる。
また、ztnfr14ポリペプチドは、この分野において知られている方法、例えば、独占的固相合成、部分的固相法、フラグメント縮合反応または古典的溶液合成法に従い化学的合成により製造することができる。例えば、下記の文献を参照のこと: Merrifield、J. Am. Chem. Soc. 85: 2149、1963; Stewart他、Solid Phase Peptide Synthesis (第2版) 、Pierce Chemical Co.、イリノイ州ロックフォードII; BayerおよびRapp、Chem. Pept. Prot. 3: 3、1986; およびAtherton他、Solid Phase Peptide Synthesis: A Practical Approach、IRL Press、Oxford、1989。より小さいポリペプチドの製造のために、in vitro合成は特に好都合である。
この分野において知られている方法を使用して、ztnfr14タンパク質をモノマーまたはマルチマーとして調製し; グリコシル化するか、あるいはグリコシル化せず; ペギル化するか、あるいはペギル化せず; そして初期メチオニンアミノ酸残基を含むか、あるいは含まないことができる。
Ztnfr14ポリペプチドの活性は、例えば、細胞-細胞の相互作用、ztnfr14リガンドの結合、腫瘍細胞の増殖、B細胞の活性化、NK細胞の活性化、T細胞の活性化およびztnfr14リガンド/レセプターの結合に関連する他の生物学的機能を測定する種々のアッセイにより測定することができる。
本発明のタンパク質は、選択的にスプライスされたペプチドを包含し、単独で、または胃、子宮、および癌状態、例えば、神経芽細胞腫、黒色腫およびリンパ腫中の他の分子 (成長因子、サイトカインおよびその他) と組合わせて働き、腫瘍の抑制、免疫学的認識、および増殖および分化のために有効である。ztnfr14の選択的スプライシングは細胞型特異的であり、そして特異的組織に活性を与えることができる。
本発明のポリヌクレオチドは、他の癌細胞系統のなかの胃、子宮、神経芽細胞腫、黒色腫およびリンパ腫の細胞において同定されたので、ztnfr14のポリヌクレオチドを使用して、ハイブリダイゼーションにより、またはztnfr14結合性タンパク質を用いて、これらの細胞型を検出することができる。同様に、ztnfr14ポリペプチドに対する抗体は、表面結合ztnfr14レセプターを発現する細胞を検出することができる。このような検出は、転移、疾患の段階または疾患の一次的診断を決定するために有効であることがある。さらに、例えば、ztnfr14-コグネイトリガンドまたはztnfr14に対する抗体を包含するztnfr14結合性タンパク質と細胞を接触させることによって、これらの細胞型の増殖、分化および/またはアポトーシスをモジュレートすることができる。
また、ztnfr14ポリペプチドまたはそれらのフラグメントにより、ztnfr14リガンドに対して結合し、これによりリガンドと膜結合ztnfr14タンパク質との間の相互作用を減少させることによって、細胞シグナリングのアンタゴニストとして細胞の増殖および/または分化を仲介することができる。増殖および/または分化に対するztnfr14分子のモジュレーションの効果は、例えば、これらの細胞型に対して特異的な細胞マーカーの存在または非存在により、またはこれらの疾患の他の発現を測定することによって、測定可能である。例えば、ztnfr14ポリペプチドまたはそれらのフラグメント、ならびにztnfr14結合性タンパク質を神経芽細胞腫の細胞に投与し、そして癌増殖の阻害を慣用の造影技術によりモニターすることができる。
本発明の分子の活性は、例えば、神経、皮膚または造血細胞系統の組織の新生または過形成 (すなわち、増殖) を測定する種々のアッセイを使用して測定することができる。本発明のポリペプチドに関連すると思われる追加の活性は、直接的または間接的に他の成長因子によるリンパ様細胞の増殖を包含する。
本発明のztnfr14ポリペプチドを使用して、胃および子宮ならびに神経芽細胞腫、黒色腫およびリンパ腫における増殖または分化を研究することができる。一般に、このような本発明の方法は、ztnfr14ポリペプチド、モノクローナル抗体、それらのアゴニストまたはアンタゴニストの存在および非存在下にこれらの組織に由来する細胞を培養し、そして細胞の増殖または分化の変化を観察することを含んでなる。これらの組織からの細胞系統は、例えば、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション (American Type Culture Collection) (バージニア州マンナッサス) から商業的に入手可能である。
培養した尿または胃細胞を使用するか、あるいはin vivoにおいて特許請求の範囲に記載する発明の分子を適当な動物モデルに投与することによって、増殖を測定することができる。一般に、増殖作用は細胞数の増加として観測され、したがって、アポトーシス、ならびに有糸分裂誘発の阻害を包含することができる。培養された細胞は、尿線維芽細胞、神経芽細胞腫、黒色腫およびリンパ腫、ならびに一次培養からのものを包含する。確立された細胞系統は当業者により容易に同定され、そしてアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション (American Type Culture Collection) (バージニア州マンナッサス) から商業的に入手可能である。細胞増殖を測定するアッセイは、この分野においてよく知られている。
例えば、増殖を測定するアッセイは下記のようなアッセイを包含する: 中性赤色色素に対する化学感受性 (Cavanugh他、Investigational New Drug 8: 347-354、1990) 、放射能標識化ヌクレオチドの組込み (Cook他、Analytical Biochem. 179: 1-7、1989) 、増殖する細胞のDNA中の5-ブロモ-2'-デオキシウリジン (BrdU) の組込み (Porstmann他、J. Immunol. Methods 82: 169-179、1985) 、およびテトラゾリウム塩の使用 (Mosmann、J. Immunol. Methods 65: 55-63、1983; Alley他、Cancer Res. 48: 589-601、1988; Marshall他、Growth Reg. 5: 69-84、1995; およびScudiero他、Cancer Res. 48: 4827-4833、1988) 。
分化は漸進的、動力学的プロセスであり、多能性幹細胞で開始し、末端的に分化した細胞で終わる。系列に対して拘束されないで再生することができる多能性幹細胞は、細胞系列に対する拘束がなされるとき、分化マーカーの組を発現する。前駆細胞は、細胞が成熟に向かって細胞系列の経路を進行するとき、発現され続けるか、あるいは続けることがない、1組の分化マーカーを発現する。成熟細胞によりもっぱら発現される分化マーカーは、通常機能的特性であり、例えば、細胞産物、細胞産物を産生する酵素、およびレセプター様相補的分子である。
細胞集団の分化段階は、細胞集団の中に存在するマーカーの同定によりモニターされる。例えば、筋細胞、骨芽細胞、脂肪細胞、軟骨細胞、線維芽細胞および網状細胞は共通の間葉幹細胞に由来すると考えられる (Owen他、Ciba Fdn. Symp. 136: 42-46、1988) 。間葉幹細胞についてのマーカーはよく同定されてきていない (Owen他、J. of Cell Sci. 87: 731-738、1987) ので、同定は通常前駆細胞および成熟細胞の段階においてなされる。本発明の新規なポリペプチドは、in vivoおよびex vivoの両方において、間葉幹細胞および尿筋細胞の前駆細胞を単離する研究のために有効であろう。
末端の分化または脱分化に向かって経路を下る特異的細胞型を刺激する因子は、共通の前駆体または幹細胞に由来する全細胞集団に影響を与えることを示唆する証拠が存在する。こうして、ztnfr14ポリペプチドは、子宮、胃ならびに黒色腫、神経芽細胞腫およびリンパ腫の内分泌細胞および外分泌細胞の阻害または増殖を刺激することができる。
本発明の分子は、子宮線維芽細胞の増殖または分化を刺激するが、共通の前駆体/幹細胞に対する作用のために、脂肪細胞の増殖または分化を阻害する。本発明の新規なポリペプチドは、神経細胞および上皮幹細胞および子宮、ならびに黒色腫、神経芽細胞腫およびリンパ腫をin vivoおよびex vivoの両方において研究するために有効である。
分化を測定するアッセイは、例えば、組織の段階特異的発現に関連する細胞マーカー、酵素活性、機能的活性または形態学的変化を測定することを包含する (Watt、FASEB 5: 281-284、1991; Francis、Differentiation 57: 63-75、1994; Raes、Adv. Anim. Cell Biol. Technol. Bioprocesses、161-171、1989) 。
本発明のタンパク質は、選択的にスプライスされたペプチドを包含し、細胞-細胞の相互作用、受精、発生、免疫認識、成長制御、腫瘍抑制および配偶子成熟を研究するために有効である。ztnfr14の分子、変異型およびフラグメントは、単独で、または胃および子宮、ならびに黒色腫、神経芽細胞腫およびリンパ腫中の他の分子 (成長因子、サイトカインおよびその他) と組合わせて適用することができる。
本発明のタンパク質は治療剤の送達に有効であり、このような治療剤はプロテアーゼ、ラジオヌクレオチド、化学療法剤および小分子を包含するが、これらに限定されない。これらの治療剤の効果はin vitroにおいて培養した細胞を使用して、ex vivoにおいて組織スライスについてまたはin vivoにおいて特許請求した発明の分子を適当な動物モデルに投与することによって測定することができる。本発明のタンパク質をアッセイする別のin vivoアプローチは、ウイルス送達系を包含する。この目的に典型的なウイルスは、アデノウイルス、ヘルペスウイルス、レンチウイルス、ワクシニアウイルスおよびアデノ関連ウイルス (AAV) を包含する。
アデノウイルスは二本鎖DNAウイルスであり、現在異種核酸の送達のために最良に研究されている遺伝子転移ベクターである (概観については、下記の文献を参照のこと: T. C. Becker他、Mol. Cell. Biol. 43: 161-89、1994; およびJ. T. DouglasおよびD. T. Curiel、Science & Medicine 4: 44-53、1997) 。アデノウイルス系はいくつかの利点を提供する: アデノウイルスは (i)比較的大きいDNAインサートを収容することができる; (ii) 高い力価に増殖することができる; (iii) 広い範囲の哺乳動物細胞型を感染することができる; そして (iv) 異なるプロモーターを含有する多数の異なる入手可能なベクターとともに使用することができる。また、アデノウイルスは血流中で安定であるので、静脈内注射により投与できる。
アデノウイルスゲノムの一部分を欠失させることによって、異種DNAの大きいインサート (7 kbまで) を収容することができる。直接的結合によるか、あるいは共トランスフェクトされたプラスミドを使用する相同的組換えにより、これらのインサートをウイルスDNAの中に組込むことができる。典型的な系において、必須E1遺伝子はウイルスベクターから欠失されており、そしてE1遺伝子が宿主細胞 (ヒト293細胞系統は典型である) により提供されないかぎり、ウイルスは複製しないであろう。無傷の動物に静脈内投与するとき、アデノウイルスは肝臓を主としてターゲッティングする。アデノウイルス送達系がE1遺伝子の欠失を有する場合、ウイルスは宿主細胞中で複製することができない。しかしながら、宿主細胞の組織 (例えば、肝臓) は異種タンパク質を発現しかつプロセスするであろう (そして、分泌シグナル配列が存在する場合、分泌する) 。分泌されたタンパク質は高度に血管化した肝臓中の循環の中に入り、感染した動物に対する作用を測定することができる。
その上、ウイルス遺伝子の種々の欠失を含有するアデノウイルスベクターを使用して、ベクターに対する免疫応答を減少または排除することを試みることができる。このようなアデノウイルスはE1が欠失されており、さらにE2AまたはE4の欠失を含有する (Lusky M. 他、J. Virol. 72: 2022-2032、1998; Raper S. E. 他、Human Gene Therapy 9: 671-679、1998) 。さらに、E2bの欠失は免疫応答を減少させると報告されている (Amalfitano A. 他、J. Virol. 72: 926-933、1998) 。その上、全体のアデノウイルスゲノムを欠失することによって、異種DNAの非常に大きいインサートを収容することができる。すべてのウイルス遺伝子が欠失されているいわゆる 「グートレス (gutless)」 アデノウイルスの発生は、異種DNAの大きいインサートの挿入のために特に好都合である。概観については、下記の文献を参照のこと: Yeh P.およびPerricaudet M.、FASEB J. 11: 615-623、1997。
また、アデノウイルス系をタンパク質のin vitro産生のために使用することができる。細胞が急速に分裂しない条件下にアデノウイルス感染非293細胞を培養することによって、細胞は延長した時間の間タンパク質を産生することができる。例えば、BHK細胞を細胞ファクトリー中でコンフルエンスに成長させ、次いで問題の分泌されたタンパク質をコードするアデノウイルスベクターに対して暴露させる。次いで細胞を無血清条件下に成長させ、これにより感染した細胞は有意な細胞分裂なしに数週間生き残ることができる。選択的に、アデノウイルスベクターが感染した293S細胞を比較的高い細胞密度において懸濁培養で成長させて、有意な量のタンパク質を産生することができる (Garnier他、Cytotechnol. 15: 145-55、1994参照) 。いずれのプロトコルを使用しても、発現され、分泌された異種タンパク質を細胞培養の上清から反復して単離することができる。感染した293S細胞産生プロトコルにおいて、非分泌タンパク質をまた効果的に得ることができる。
可溶性または細胞表面のタンパク質として、ztnfr14ポリペプチドまたはztnfr14が結合するペプチドの活性はシリコンをベースとするバイオセンサーミクロフィジオメーターにより測定できる。このバイオセンサーミクロフィジオメーターは細胞表面タンパク質の相互作用に関連する細胞外酸性化速度またはプロトン外分泌を測定し、引き続いて生理学的細胞応答を測定する。典型的な装置はCytosensorTM (Molecular Devices、カリフォルニア州サニーヴェイル製) である。種々の細胞応答、例えば、細胞増殖、イオン輸送、エネルギー産生、炎症性応答、調節およびレセプターの活性化およびその他をこの方法により測定することができる。例えば、下記の文献を参照のこと: McConnell H. M. 他、Science 257: 1906-1912、1992; Pitchford S. 他、Meth. Enzymol. 228: 84-108、1997; Arimilli S. 他、J. Immunol. Meth. 212: 49-59、1998; Van Liefde I. 他、Eur. J. Pharmacol. 346: 87-95、1998。
付着性または非付着性真核細胞または原核細胞をアッセイするために、ミクロフィジオメーターを使用することができる。細胞培地中の細胞外酸性化の変化を経時的に測定することによって、ミクロフィジオメーターは、ztnfr14仲介経路に影響を与えるタンパク質、アゴニストおよびアンタゴニストを包含する種々の刺激因子に対する細胞の応答を直接測定する。ztnfr14ポリペプチド応答性真核細胞は、ztnfr14のポリヌクレオチドがその中にトランスフェクトされ、ztnfr14に対して応答性である細胞をつくる細胞; またはztnfr14の活性化に対して自然に応答性である細胞を含んでなる。
ztnfr14活性化に対して暴露しない対照に関係してztnfr14活性化に対して暴露した細胞の応答の変化により測定した差は、ztnfr14仲介細胞応答の直接的測定値である。その上、このようなztnfr14仲介細胞応答を種々の刺激因子下にアッセイすることができる。本発明は、ztnfr14ポリペプチドの活性化に対して応答性である細胞を準備し、被検化合物の非存在下に細胞の第1部分を培養し、被検化合物の存在下に細胞の第2部分を培養し、そして細胞の第1部分に比較して細胞の第2部分の細胞の応答の変化を検出することを含んでなる、ztnfr14タンパク質のアゴニストおよびアンタゴニストを同定する方法を提供する。
細胞の応答の変化は、細胞外酸性化速度の測定可能な変化として示される。その上、ztnfr14ポリペプチドの存在下および被検化合物の非存在下に細胞の第3部分を培養することは、ztnfr14応答性細胞のための陽性対照、および被検化合物のアゴニスト活性とztnfr14ポリペプチドのそれとを比較するための対照を提供する。被検化合物の存在および非存在下にztnfr14タンパク質に対して細胞を暴露することによってztnfr14のアンタゴニストを同定することができ、それによりztnfr14刺激活性の減少は被検化合物におけるアンタゴニスト活性を示す。
同様に、ミクロフィジオメーターを使用して、ztnfr14刺激経路を活性化する細胞、組織または細胞系統を急速に同定することができる。このような組織および細胞系統を使用して、前述したように、ztnfr14ポリペプチドのリガンド、アンタゴニストおよびアゴニストを同定することができる。同様な方法に従い、ztnfr14を発現する細胞を使用して、ztnfr14シグナリング経路を刺激またはブロックする細胞を同定することができる。
免疫細胞の活性化間におけるztnfr14のアップレギュレーションにかんがみて、ztnfr14/ztnfr14リガンドの結合に対するアゴニスト (天然のシステインに富んだ擬反復および細胞質ドメインを包含する) およびアンタゴニストはin vitro および in vivo の両方の用途において莫大な可能性を有する。ztnfr14のアゴニストおよびアンタゴニストとして同定された化合物は、in vitroおよびin vivoにおける細胞-細胞の相互作用、アポトーシス、腫瘍の増殖および抑制、感染および炎症を研究するために有効である。
例えば、ztnfr14およびアゴニスト化合物は規定された細胞培地の成分として有効であり、そして単独で、あるいは他のサイトカインおよびホルモンと組み合わせて使用して、細胞培養において普通に使用される血清を置換することができる。こうして、アゴニストは培養において骨髄およびリンパ球系の細胞の増殖および/または発生を特異的に促進するために有効である。さらに、小分子を包含するztnfr14ポリペプチドおよびztnfr14アゴニストは、例えば、子宮、ならびに黒色腫、骨肉腫、乳癌およびリンパ腫の膨張、分化、増殖および/または細胞-細胞の相互作用のための研究因子として有効である。ztnfr14ポリペプチドを、これらの細胞タイプのための組織培養培地に添加する。
ztnfr14アゴニストとして同定された化合物は、in vitro および in vivo においてターゲット細胞の増殖および発生を変更するために有効である。例えば、アゴニスト化合物は、規定された細胞培養培地の成分として単独でまたは他のサイトカインおよびホルモンと組合わせて有効である。こうして、アゴニストは培養においてztnfr14支持Tリンパ球または他のztnfr14支持細胞の増殖および/または発生を特異的に仲介するために有効である。また、アゴニストおよびアンタゴニストは、Tリンパ球のエフェクター機能、特にTリンパ球の活性化および分化の研究において有効であることを証明することができる。アンタゴニストはリガンド-レセプターの相互作用を特性決定する研究試薬として有効である。
TNFRファミリーの1メンバーとして、ztnfr14ポリペプチドは感染に対する免疫応答に関係すると推定される。リンホトキシン-βレセプター、このレセプターファミリーの他のメンバーは、HIV-1複製を調節することが示された (Marshall W. L. 他、J. Immun. 162: 6016-6023、1999) 。さらに、リンホトキシン-βおよびTNF-レセプターを介する共シグナリングはHIV-1複製のモジュレーションおよび引き続く単球におけるHIV-1ウイルス負荷の決定に多分関係づけられることが示された。Ztnfr14ポリペプチド、アゴニストおよびアンタゴニストを使用して、微生物感染を治療することができる。このような感染は、細菌、酵母およびウイルスの感染を包含する。
タンパク質の抗微生物活性は、この分野において知られている技術により評価される。例えば、被検剤に対する微生物細胞培養物の感度を評価し、そして感染したマウスに対する被検剤の保護作用を評価することによって、抗微生物活性をアッセイすることができる。例えば、下記の文献を参照のこと: Musiek 他、Autimicrob. Agents Chemothr. 3: 40、1973。また、抗ウイルス活性は哺乳動物細胞培養物の保護によりアッセイすることができる。
抗微生物活性を評価する既知の技術は、例えば、下記を包含する: Bausum 他、Eur. Respir. J. 8: 709-714、1995; Sandovsky-Losica 他、J. Med. Vel. Mycol. (England) 28: 279-287、1990; Mchentee 他、J. Gen. Microbiol. (England) 135: 2181-2188、1989; およびSegalおよびSavage、J. Med. Vel. Mycol. 24: 477-479、1986。抗ウイルス活性に対して特異的なアッセイは、例えば、下記の文献に記載されているアッセイを包含する: Daher 他、J. Virol. 60: 1068-1074、1986。同様に、細胞に負荷されたHIV-1ウイルスを測定するアッセイを使用することができる。
感染の発現はショックである。研究において、血清TNFレベルの増加は高い死亡率に関係付けられることが示される。下記の文献を参照のこと: Wage A. 他、Lancet 1: 355-357、1987およびGirardin 他、New. Eng. J. Med. 39: 397-400、1988。可溶性TNFレセプターは、本発明のztnfr14ポリペプチドを包含し、TNFの血清濃度を減少させ、セプシスの作用を最小化するために有効である。
また、本発明は、ztnfr14ポリペプチドに結合するか、あるいは選択的にztnfr14ポリペプチドが結合するリガンドに結合し、これによりztnfr14の機能を阻害または排除するアンタゴニストを提供する。このようなztnfr14アンタゴニストは、抗体; ztnfr14ポリペプチドまたはそのリガンドに結合するポリペプチド; レセプターに結合する能力を保持するが、レセプターまたはレセプターのシグナリングを生じないztnfr14リガンドの天然および合成のアナローグを包含するであろう。
このようなアナローグはペプチドまたはペプチド様化合物であることができる。また、ztnfr14ポリペプチドに結合し、シグナリングを防止する天然または合成の小さい分子はアンタゴニストとして考えられる。また、可溶性ztnfr14レセプターが考えられる。それ自体として、ztnfr14アンタゴニストは、ztnfr14レセプターまたはリガンドからのブロッキングシグナルが有益であるある種の障害を治療する治療剤として有効であろう。アンタゴニストは、リガンド-レセプターの相互作用を特性決定する研究試薬として有効である。
ztnfr14ポリペプチドを診断系において使用して、リガンドポリペプチドの存在を検出することができる。また、ztnfr14に特異的に結合する抗体または他の因子を使用して、循環するまたは膜結合したレセプターまたはリガンドのポリペプチドの存在を検出することができる。このような検出はこの分野において知られており、そして、例えば、酵素結合免疫収着アッセイ (ELISA) およびラジオイムノアッセイを包含する。免疫組織化学的に標識化されたztnfr14抗体を使用して、組織試料中のztnfr14レセプターおよび/またはリガンドを検出することができる。また、ztnfr14レベルはRT-PCRのような方法によりモニターすることができ、ここでztnfr14 mRNAを検出し、定量化することができる。このような検出法から誘導された情報は、種々の疾患におけるztnfr14ポリペプチドの意味の洞察を提供し、そしてそれら自体ztnfr14レベルの変更が有意である疾患のための診断ツールとして働くであろう。ztnfr14レセプターのポリペプチドレベルの変更は、癌、自己免疫疾患、骨の障害、炎症および免疫不全を包含する病理学症状を示すことができる。
また、アンタゴニストは補体/抗補体対のメンバー間の相互作用部位ならびに細胞-細胞の相互作用部位を特性決定するための研究試薬として有効である。ztnfr14活性のインヒビター (ztnfr14アンタゴニスト) は、抗ztnfr14抗体および可溶性ztnfr14ポリペプチド (例えば、前述のもの) ならびに他のペプチドおよび非ペプチド因子 (リボザイムを包含する) を包含する。
また、ztnfr14はその活性のインヒビター (アンタゴニスト) を同定するために使用できる。被験化合物を本明細書に開示するアッセイに添加して、ztnfr14活性を阻害する化合物を同定する。本明細書に開示するアッセイに加えて、レセプター/リガンドの結合またはztnfr14依存的細胞応答の刺激/阻害を測定するように設計された種々のアッセイにおいて、試料をztnfr14活性の阻害について試験することができる。例えば、ztnfr14刺激細胞経路に対して応答性であるリポーター遺伝子構築物で、ztnfr14応答性細胞系統をトランスフェクトすることができる。
このタイプのリポーター遺伝子構築物はこの分野において知られており、そしてアッセイ可能なタンパク質、例えば、ルシフェラーゼまたは代謝物質、例えば、環状AMPをコードする遺伝子に作用可能に連鎖されたDNA応答因子を一般に含んでなる。DNA応答因子は下記のものを包含するが、これらに限定されない: 環状AMP応答因子 (CRE) 、ホルモン応答因子 (HRE) 、インスリン応答因子 (IRE) (Nasrin他、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 87: 5273-7、1990) および血清応答因子 (SRE) (Shaw他、Cell 56: 563-72、1989) 。環状AMP応答因子は下記の文献において概観されている: Roestler他、J. Biol. Chem. 263 (19) : 9063-6、1988、およびHabener、Molec. Endocrinol. 4 (8) : 1087-94、1990。ホルモン応答因子は下記の文献において概観されている: Beato、Cell 56: 335-44、1989。
このようなリポーター遺伝子構築物はシステインに富んだ擬反復を含有し、このシステインに富んだ擬反復は、TNFに結合すると、例えば、SREリポーターを通して、細胞内にシグナリングするであろう。候補の化合物、溶液、混合物または抽出物をターゲット細胞に対するztnfr14活性を阻害する能力について試験する。これはリポーター遺伝子発現のztnfr14刺激の減少により証明される。このタイプのアッセイは、細胞表面のタンパク質、すなわち、リガンドまたは相補的/抗相補的対の抗相補的メンバーに対するztnfr14の結合を直接ブロックする化合物、ならびに相補体/抗相補体の結合に引き続く細胞経路におけるプロセスをブロックする化合物を検出するであろう。
別法において、検出可能な標識 (例えば、125I、ビオチン、セイヨウワサビペルオキシダーゼ、FITCおよびその他) で標識化したztnfr14を使用して、リガンドに対するztnfr14の結合の直接的ブロッキングについて、化合物または他の試料を試験することができる。このタイプのアッセイにおいて、TNFに対する標識化ztnfr14の結合を阻害する被験試料の能力は阻害活性を指示し、これは二次アッセイにより確証することができる。結合アッセイにおいて使用するTNFは、細胞のTNF、可溶性TNFまたは単離され、固定化されたTNFであることができる。
アゴニストおよびアンタゴニストの活性は、レセプター/リガンドの結合の潜在能を決定する活性アッセイにより決定することができる。NfKB、NAAT-1およびAP-1に対するレセプター遺伝子構築物を共発現する、安定にトランスフェクトされた細胞系統を作ることができ、これはztnfr14を発現する。ztnfr14リガンドは、これらの構築物中のリポーター遺伝子に通してシグナリングすることを見出すことができる。可溶性ztnfr14および抗体を使用して、結合を測定することができる。
また、ztnfr14リガンド結合性ポリペプチドをリガンドの精製に使用することができる。ポリペプチドを、使用条件下に安定である固体状支持体、例えば、アガロース、架橋アガロース、ガラス、セルロース樹脂、シリカをベースとする樹脂、ポリスチレン、架橋ポリアクリルアミド樹脂およびその他の材料のビーズ上に固定化する。固体状支持体にポリペプチドを結合する方法はこの分野において知られており、そしてアミン化学、臭化シアン活性化、N-ヒドロキシスクシンイミド活性化、エポキシド活性化、スルフヒドリル活性化およびヒドラジド活性化を包含する。得られる媒質は一般にカラムの形態に形造られ、そしてリガンドを含有する流体をカラムに1回またはそれ以上の回数通過させて、リガンドをレセプターポリペプチドに結合させる。次いで塩濃度の変化、カオトロープ剤 (グアニジンHCl) またはリガンドまたはレセプターの結合を崩壊させるpHを使用して、リガンドを溶離する。
リガンド結合性レセプター (または抗体、相補体/抗相補体の対の一方のメンバーまたは他の細胞表面結合性タンパク質) またはその結合性フラグメント、および商業的に入手可能なバイオセンサー計装 (BIAcore、Pharmacia Biosensor、ニュージャージイ州ピスカタウェイ) を使用するアッセイシステムを好都合に用いることができる。このようなレセプター、抗体、相補体/抗相補体の対のメンバーまたはフラグメントをレセプターチップの表面上に固定化する。この計装の使用は、Karlsson、J. Immunol. Methods 145: 229-40、1991およびCunninghamおよびWells、J. Mol. Biol. 234: 554-63、1993に開示されている。
アミンまたはスルフヒドリルの化学を使用して、レセプター、抗体、メンバーまたはフラグメントをフローセル内の金薄膜に結合させたデキストラン繊維に共有結合させる。試験試料をセルに通過させる。リガンド、エピトープ、または相補体/抗相補体の反対のメンバーが試料中に存在する場合、それはそれぞれ固定化されたリガンド、抗体またはメンバーに結合し、媒質の屈折率を変化させ、これは金薄膜表面のプラズモンの共鳴の変化として検出される。このシステムは、オンおよびオフの割合の測定 (これから結合アフィニティーを計算することができる) および結合の化学量論的評価を可能とする。
また、リガンド結合性ポリペプチドを、この分野において知られている他のアッセイシステムにおいて使用することができる。このようなシステムは、結合アフィニティーを測定するスキャッチャード分析 (Scatchard、Ann. NY Acad. Sci. 51: 660-72、1949参照) および比色アッセイ (Cunningham他、Science 253: 545-48、1991; Cunningham他、Science 245: 821-25、1991) を包含する。
「可溶性タンパク質」 は細胞膜に結合しないタンパク質である。可溶性タンパク質は、トランスメンブランドメインおよび細胞質ドメインを欠如する、最も普通にリガンド結合性のレセプターのポリペプチドである。可溶性タンパク質は追加のアミノ酸残基、例えば、ポリペプチドの精製を提供するか、あるいはペプチドを基質に結合させる部位を提供する親和標識、または免疫グロブリンの定常領域の配列を含んでなることができる。多数の細胞表面のタンパク質は、タンパク質分解により産生されるか、あるいは選択的にスプライスされたmRNAから翻訳された、天然に存在する可溶性対応物を有する。それぞれ膜定着またはシグナルトランスダクションを提供するために十分なトランスメンブランおよび細胞内ポリペプチドのセグメントの部分を欠如するとき、タンパク質はこれらのセグメントを実質的に含まないと言われる。
ztnfr14ポリペプチドの可溶性形態は、ztnfr14ポリペプチドに対するアンタゴニストまたはztnfr14ポリペプチドのアゴニストとして作用することができ、そして胃、子宮、ならびに黒色腫、神経芽細胞腫およびリンパ腫におけるztnfr14の作用をモジュレートするために有効であろう。こうして、トランスメンブランドメインを含有しないztnfr14ポリペプチドのイソ型は可溶性であり、ztnfr14活性のアゴニストまたはアンタゴニストとして作用することができる。この特質を有するポリペプチドは膜に定着されないので、それらが発現される組織から離れた部位において作用することができる。こうして、ztnfr14ポリペプチドの可溶性形態の活性は、その膜定着対応物よりもいっそう広く拡大することができる。両方のイソ型はin vitroおよびin vivoにおける本発明の効果を研究するとき有効であろう。
本発明の分子は、TNFまたは細胞-細胞の相互作用に関係する補体/抗補体の対のメンバーを同定し、単離するために使用することができる。例えば、本発明のタンパク質およびペプチドをカラム上に固定化し、そして膜調製物をカラム上に展開させることができる (Immobilized Affinity Ligand Techniques、Hermanson他、編、Academic Press、カリフォルニア州サンディエゴ、1992、pp. 195-202) 。また、タンパク質およびペプチドを放射線標識化する (Methods in Enzymol.、vol. 182、“Guide to Protein Purification”、M. Deutscher、編、Acad. Press、サンディエゴ、1990、721-37) か、あるいはフォトアフィニティー標識化し (Brunner他、Ann. Rev. Biochem. 62: 483-514、1993およびFedan他、Biochem. Pharmacol. 33: 1167-80、1984) そして特異的細胞表面タンパク質を同定することができる。
本発明の分子は、異常な細胞の生長、増殖および分化をモジュレートするとき有効であろう。本発明のポリペプチド、核酸および/または抗体は、感染、腫瘍増殖、免疫不全、自己免疫および生殖能に関連する障害の治療において使用することができる。本発明の分子は、細胞接着、細胞融合およびシグナリングをモジュレートし、または多様な組織、例えば、胃、子宮、神経芽細胞腫、黒色腫およびリンパ腫における病理学的症状の発生を治療または予防するために使用することができる。特に、ある種の疾患はこのような診断、治療または予防が可能である。これらの疾患は黒色腫、神経芽細胞腫、自己免疫疾患および免疫不全を包含するが、これらに限定されない。本発明の分子を使用して、胃および子宮における組織、ならびに黒色腫、神経芽細胞腫およびリンパ腫の細胞の阻害および増殖をモジュレートすることができる。
ztnfr14ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドは、ztnfr14活性を増加または阻害させようとする遺伝子治療の用途において有効である。哺乳動物が突然変異したztnfr14遺伝子をもつか、あるいはztnfr14遺伝子をもたない場合、ztnfr14遺伝子を哺乳動物の細胞の中に導入することができる。1つの態様において、ztnfr14ポリペプチドをコードする遺伝子をin vivoにおいてウイルスベクターの中に導入する。このようなベクターは、弱毒化または欠陥DNAウイルス、例えば、単純ヘルペスウイルス (HSV) 、肺炎ウイルス、EBウイルス (EBV) 、アデノウイルス、アデノ関連ウイルス (AAV) およびその他を包含するが、これらに限定されない。欠陥ウイルスは、ウイルス遺伝子を完全にまたはほとんど完全に欠如し、このようなウイルスは好ましい。
欠陥ウイルスは、細胞の中に導入された後、感染性ではない。欠陥ウイルスベクターを使用すると、ベクターが他の細胞を感染することができるということを無視して、特定の局在化区域における細胞への投与が可能となる。特定のベクターの例は下記のものを包含するが、これらに限定されない: 欠陥単純ヘルペスウイルス1 (HSV1)のベクター (Kaplitt他、Molec. Cell. Neurosci. 2: 320-30、1991) ; 弱毒化アデノウイルス、例えば、Stratford-Perricaudet他、J. Clin. Invest. 90: 626-30、1992に記載されているベクター; および欠陥アデノ関連ウイルスのベクター (Samulski他、J. Virol. 61: 3096-101、1987; Samulski他、J. Virol. 63: 3822-8、1989) 。
他の態様において、ztnfr14遺伝子を、例えば、下記の文献に記載されているように、レトロウイルスのベクターの中に導入することができる: Anderson他、米国特許第5,399,346号; Mann他、Cell 33: 153、1983; Temin他、米国特許第4,650,764号; Temin他、米国特許第4,980,289号; Markowitz他、J. Virol. 62: 1120、1988; Temin他、米国特許第5,124,263号; Dougherty他、国際特許公開No. WO 95/07358、公開1995年3月16日; およびKuo他、Blood 82: 845、1993。選択的に、ベクターはリポソームを使用するin vivoリポフェクションにより導入することができる。合成カチオン性脂質を使用して、マーカーをコードする遺伝子のin vivoトランスフェクションのためのリポソームを調製することができる (Felgner他、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 84: 7413-7、1987; Mackey他、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85: 8027-31、1988) 。
in vivoにおいて特異的器官の中に外因的遺伝子を導入するためにリポフェクションを使用することは、ある種の特定の利点を有する。リポソームを特異的細胞にターゲッティングする分子は、利益の1つの領域を表す。さらに詳しくは、特異的細胞にトランスフェクションを向けることは利益の1つの領域を表す。例えば、特定の細胞のタイプにトランスフェクションを向けることは、細胞の異種性を有する組織、例えば、膵臓、肝臓、腎臓および脳において特に好都合であろう。脂質をターゲッティングの目的で他の分子に化学的にカップリングさせることができる。ターゲッテッドペプチド (例えば、ホルモンまたは神経伝達物質) 、タンパク質、例えば、抗体、または非ペプチド分子をリポソームに化学的にカップリングさせる。
同様に、ztnfr14ポリヌクレオチド (配列番号1、3、29および31) を使用して、胃および子宮における特異的組織、ならびに黒色腫、神経芽細胞腫およびリンパ腫の細胞をターゲッティングすることができる。体からターゲット細胞を除去すること; 裸DNAプラスミドとしてベクターを導入すること; 次いで形質転換された細胞を体の中に再移植することが可能である。この分野において知られている方法、例えば、トランスフェクション、エレクトロポレーション、マイクロインジェクション、トランスダクション、細胞融合、DEAEデキストラン、リン酸カルシウム沈澱法、遺伝子ガンの使用またはDNAベクターのトランスポーターの使用により、遺伝子治療のための裸DNAベクターを必要な宿主細胞の中に導入することができる。例えば、下記の文献を参照のこと: Wu他、J. Biol. Chem. 267: 963-7、1992; Wu他、J. Biol. Chem. 263: 14621-4、1988。
アンチセンスおよびリボザイムの方法を包含する、種々の技術を使用して、ztnfr14遺伝子の転写および翻訳を阻害すること、例えば、in vivoにおける細胞増殖を阻害することができる。ztnfr14をコードするmRNAに結合しかつこのようなmRNAの翻訳を阻害するように、ztnfr14をコードするポリヌクレオチドのセグメント (例えば、配列番号1または3に記載するようなポリヌクレオチド) に対して相補的であるポリヌクレオチドを設計する。このようなアンチセンスポリヌクレオチドを使用して、細胞培養物または被検体におけるztnfr14ポリペプチドをコードする遺伝子の発現を阻害する。
また、ztnfr14遺伝子を発現するように操作されたマウス ( 「トランスジェニックマウス」 と呼ぶ) 、およびztnfr14遺伝子機能の完全な非存在を示すマウス ( 「ノックアウトマウス」 と呼ぶ) を発生させることもできる (Snouwaert他、Science 257: 1083、1992; Lowell他、Nature 366: 740-42、1993; Capecchi M. R.、Science 244: 1288-1292、1989; Palmiter R. D. 他、Annu. Rev. Genet. 20: 465-499、1986) 。例えば、偏在的にまたは組織特異的または組織制限的プロモーター下に、ztnfr14を過剰に発現するトランスジェニックマウスを使用して、過剰発現が表現型を引き起こすかどうか決定することができる。
例えば、野生型ztnfr14ポリペプチド、そのペプチドフラグメントまたは突然変異体の過剰発現は正常の細胞プロセスを変更し、組織を同定する表現型を生じ、ここでztnfr14の発現は機能的に関係づけられ、これによりztnfr14、そのアゴニストまたはアンタゴニストに対する療法上のターゲットを示すことができる。例えば、操作するためのトランスジェニックマウスは、可溶性ztnfr14ポリペプチドまたは膜結合レセプターを過剰に発現するものである。その上、このような過剰発現は、ヒト疾患に対して類似性を示す表現型を生ずることがある。同様に、ノックアウトztnfr14マウスを使用して、ztnfr14がin vivoにおいて絶対的に必要であるかどうか決定することができる。
ノックアウトマウスの表現型は、ztnfr14アンタゴニスト、例えば、本明細書に記載するものが有することができるin vivo作用を示す。ヒトztnfr14 cDNAを使用して、ネズミztnfr14 mRNA、cDNAおよびゲノムDNAを単離することができ、引き続いてこれらを使用してノックアウトマウスを発生させる。これらのマウスを用いてztnfr14遺伝子およびin vivo系においてこれによりコードされるタンパク質を研究することができ、そしてこれらのマウスは対応するヒト疾患のためのin vivoモデルとして使用することができる。その上、本明細書に記載するztnfr14に対して向けられたztnfr14アンチセンスポリヌクレオチドまたはリボザイムを発現するトランスジェニックマウスを、前述のトランスジェニックマウスと同様に使用することができる。
In vivo モデルについての他の用途は、動物への抗原投与の送達、引き続く可溶性ztnfr14またはそのリガンドの投与、およびT細胞の応答またはztnfr14発現細胞の増殖または低下の測定を包含する。
T細胞依存性およびT細胞独立性の免疫応答を下記の文献に記載されているようにして測定することができる: Perez-Melgosa 他、J. Immunol. 63: 1123-7、1999。
薬学的研究を放射線標識化した可溶性ztnfr14ポリペプチドまたは融合物と関連して使用して、このようなポリペプチドのin vivo 分布および半減期を決定することができる。さらに、動物モデルを使用して、in vivo において腫瘍に対する可溶性ztnfr14の作用および腫瘍の発生を決定することができる。
また、黒色腫、異常な細胞増殖、特に神経芽細胞腫およびリンパ腫に関係する増殖のための代理マーカーとしてztnfr14ポリペプチドを使用することが提供される。このような疾患を有する患者から採血し、血液中のztnfr14可溶性レセプターおよびそのリガンドを検出することができる。
欠陥性ztnfr14遺伝子を有するヒトを同定するためのプローブとして、または多数のTNFRファミリーのメンバーを含むとして染色体1の領域に見出された突然変異を同定するためのプローブとして、ztnfr14遺伝子は有効であることがある。
また、本発明のポリヌクレオチドは調節可能なプロモーターと組合わせて使用することができ、こうしてタンパク質の送達量を調節することができる。
その上、腫瘍の進行および転移に対するztnfr14の活性および作用をin vivo において測定できる。腫瘍の進行に対するポリペプチド、化合物または他の治療の影響を研究するために、いくつかの同系マウスのモデルが開発されてきている。これらのモデルにおいて、継代培養した腫瘍細胞を腫瘍ドナーとして同一系統のマウスに移植する。細胞はレシピエントマウスに同様な特性を有する腫瘍に発生し、そして転移もまたいくつかのモデルにおいて起こるであろう。腫瘍モデルは、なかでも、ルイスラットの肺癌 (ATCC No. CRL-1642) およびB16黒色腫 (ATCC No. CRL-6323) を包含する。これらの両方は、in vitro で容易に培養および操作される、C57BL6マウスに対して同系である、普通に使用される腫瘍系統である。
これらの細胞系統のいずれかの移植から生ずる腫瘍は、C57BL6マウスにおいて肺へ転移することができる。最近、ルイスラットの肺癌のモデルはマウスにおいて使用されて、血管形成のインヒビターが同定された (O’Reilly MS 他、Cell 79: 315-328、1994) 。C57BL6/Jマウスを組換えタンパク質、アゴニストまたはアンタゴニストの毎日の注射または組換えアデノウイルスの1回の注射により実験因子で治療する。この治療後3日に、105〜106細胞を背側皮膚の下に移植する。選択的に、移植前に細胞それら自体を組換えアデノウイルス、例えば、ztnfr14を発現するウイルスで感染させ、こうしてタンパク質が全身的よりむしろ腫瘍部位または細胞内において合成されるようにする。通常、マウスは5日以内に可視の腫瘍を発生させる。腫瘍を3週までの期間の間増殖させ、その期間内に腫瘍は対照治療群において1500〜1800 mm3の大きさに到達することがある。
実験を通じて、腫瘍の大きさおよび体重を注意してモニターする。犠牲の時間において、肺および肝臓に沿って腫瘍および取出し、秤量する。肺の重量は負荷された転移性腫瘍と十分に相関することが示された。追加の計量法として、肺表面の転移を数計測する。この分野において知られておりかつ本明細書に記載する方法を使用して、組織病理学的検査、免疫組織化学およびin situ ハイブリダイゼーションのために、切除した腫瘍、肺および肝臓を調製した。こうして、血管系を補充しかつ転移を行う腫瘍の能力に対する問題の発現されたポリペプチド、例えば、ztnfr14の影響を評価することができる。さらに、アデノウイルスの使用を別として、移植した細胞をztnfr14で一時的にトランスフェクトすることができる。
その上、精製したztnfr14またはztnfr14コンディショニングした培地をこのマウスのモデルに直接注射し、こうしてこの系において使用することができる。In vivo におけるztnfr14の発現を活性化するために安定なztnfr14トランスフェクタントならびに誘導可能なプロモーターを使用することはこの分野において知られており、そしてこの系において使用して転移のztnfr14誘導を評価することができる。一般的参考文献については、下記の文献を参照のこと: O’Reilly MS 他、Cell 79: 335-328、1994; およびRusciano D 他、Murine Models of Liver Metastasis、Invasion Metastasis 14: 349-361、1995。
Ztnfr14ポリペプチドおよび抗体を診断系において使用して、そのリガンドポリペプチド、例えば、腫瘍壊死因子のリガンドを検出することができる。このような検出法から誘導される情報は、種々の疾患におけるztnfr14ポリペプチドの意味に対する洞察を提供し、ztnfr14レベルの変更が有意である疾患のための診断ツールとして働くであろう。ztnfr14レベルの変更は、癌、自己免疫疾患および感染症を包含する病理学的症状を示すことがある。
基本的アッセイにおいて、一本鎖プローブを生物学的試料から単離したRNAとともに、プローブとターゲットztnfr14種との間の塩基対合を促進する温度およびイオン強度の条件下にインキュベートする。ハイブリダイゼーションした分子から非結合プローブを分離した後、ハイブリッドの量を検出する。
RNA検出の十分に確立されたハイブリダイゼーション法は、ノザン分析およびドット/スロットブロットハイブリダイゼーションを包含する (例えば、下記の文献を参照のこと: Ausbel 前掲およびWu 他 (編) “Analysis of Gene Expression at the RNA Level”、Methods in Gene Biotechnology pp. 225-239 (CRC Press, Inc.、1997) 。核酸プローブを放射性同位体、例えば、32Pまたは35Sで検出可能に標識化できる。選択的に、ztnfr14 RNAは非放射能的ハイブリダイゼーション法で検出できる (例えば、下記の文献を参照のこと: Issac (編者) Protocols for Nucleic Acid Analysis by Nonradioactive Probes、Human Press, Inc.、1993) 。典型的には、非放射能的検出は発色性または化学発光性物質の酵素転化により達成される。例示的非放射性部分は、ビオチン、フルオレセインおよびジゴキシゲニンを包含する。
また、ztnfr14オリゴヌクレオチドプローブはin vivo 診断において有効である。例示として、18F標識化オリゴヌクレオチドを被検体に投与し、陽電子放射断層写真により可視化する (Tavitian 他、Nature Medicine 4: 467、1998) 。
多数の診断手順はポリメラーゼ連鎖反応 (PCR) を利用して、検出法の感度を増加させる。PCRを実行する標準的技術はよく知られている (一般に、下記の文献を参照のこと: Mathew (編者) Protocols in Human Molecular Genetics (Human Press, Inc.、1991) 、White (編者) PCR Protocols: Current Methods and Applications (Human Press, Inc.、1993) 、Cotter (編者) Molecular Diagnosis of Cancer (Human Press, Inc.、1996) 、HanausekおよびWalaszek (編者) Tumor Marker Protocols (Human Press, Inc.、1998) 、Lo (編者) Clinical Applications of PCR (Human Press, Inc.、1998) 、およびMeltzer (編者) PCR in Bioanalysis PCR (Human Press, Inc.、1998)) 。特定のztnfr14ドメインまたはモチーフ、例えば、ztnfr14システインに富んだ擬反復をコードする配列を増幅するように、PCRプライマーを設計することができる。
診断アッセイのためのPCRの1つのバージョンは、逆転写PCR (RT‐PCR) である。RT-PCR技術において、RNAを生物学的試料から単離し、cDNAに逆転写し、そしてcDNAをztnfr14プライマーとインキュベートする (例えば、下記の文献を参照のこと: Wu 他 (編) “Rapid Isolation of Specific cDNAs or Genes by PCR”、Methods in Gene Biotechnology、CRC Press, Inc.、pp. 15-28、1997) 。次いでPCRを実行し、生成物を標準的技術に従い分析する。
例示として、RNAを、例えば、前述のグアジニウム-チオシアネート細胞溶解法により、生物学的試料から単離する。選択的に、固相技術を使用して、細胞ライゼイトからmRNAを単離できる。ランダムオリゴヌクレオチド、dTの短いホモポリマーまたはztnfr14アンチセンスオリゴマーを使用して、単離されたRNAで、逆転写反応を開始できる。オリゴ-dTプライマーは、種々のmRNAヌクレオチドを増幅して、対照ターゲット配列を得ることができるという利点を与える。典型的には少なくとも5塩基長さである2つのフランキングオリゴヌクレオチドプライマーを使用するポリメラーゼ連鎖反応により、ztnfr14配列を増幅する。
PCR増幅生成物を種々のアプローチにより検出することができる。例えば、PCR生成物をゲル電気泳動により分画し、臭化エチジウム染色により可視化する。選択的に、分画されたPCR生成物を膜に移し、検出可能に標識化されたztnfr14プローブとハイブリダイゼーションさせ、オートラジオグラフィーにより検査できる。追加の別のアプローチは、ジゴキシゲニン標識化デオキシリボ核酸トリホスフェートを使用して、化学発光検出およびC-TRAK比色アッセイを実施する。
他のアプローチは実時間定量的PCRである (Perkin Elmer Cetus、コネチカット州ノーウォーク) 。結合したリポーター色素およびクエンチャー色素の両方を有するオリゴヌクレオチドから成る蛍光発生プローブは、前方向プライマーと逆方向プライマーとの間で特異的にアニールする。Taq DNAポリメラーゼの5’ エンドヌクレアーゼ活性を使用して、リポーター色素をクエンチャー色素から分離し、配列特異的シグナルを発生させ、これは増幅が増加するとともの増加する。PCR反応間に、蛍光強度を連続的にモニターし、定量化する。
ztnfr14を検出する他のアプローチはサイクリングプローブ技術 (CPT) であり、ここで一本鎖DNAターゲットは過剰のDNA-RNA-DNAキメラプローブと結合して複合体を形成し、RNA部分をRNaseHで切断し、そして切断されたキメラプローブの存在を検出する (例えば、下記の文献を参照のこと: Beggs 他、J. Clin. Microbiol. 34: 2985、1996およびBekkaoui 他、Biotechniques 20: 240、1996) 。Ztnfr14配列を検出する別法において、下記のようなアプローチを利用できる: 核酸配列に基づく増幅 (NASBA) 、クロスハイブリダイゼーションによる鋳型の共同増幅 (CATCH) およびリガーゼ連鎖反応 (LCR) (例えば、下記文献を参照のこと:Marshall 他、米国特許第5,686,272号 (1997) 、Dyer 他、J. Virol. Methods 60: 161、1996、Ehrich 他、Eur. J. Biochem. 243: 358、1997およびChadwick 他、J. Virol. Methods 70: 59、1998) 。他の標準的方法はこの分野において知られている。
また、ztnfr14プローブおよびプライマーを使用して、組織試料におけるztnfr14遺伝子の発現を検出し、位置決定することができる。このようなin situ ハイブリダイゼーション法はこの分野においてよく知られている (例えば、下記の文献を参照のこと: Choo (編者) In Situ Hybridization Protocols、Human Press, Inc.、1994; Wu 他 (編) “Analysis of Cellular DNA or Abundance of mRNA by Radioactive in Situ Hybridization (RISH)”、Methods in Gene Biotechnology、CRC Press, Inc.、pp. 259-278、1997およびWu 他 (編) “Localization of DNA or Abundance of mRNA by Fluorescence in Situ Hybridization (FISH)”、Methods in Gene Biotechnology、CRC Press, Inc.、pp. 279-289、1997) 。
種々の追加の診断アプローチはこの分野においてよく知られている (例えば、下記の文献を参照のこと: Mathew (編者) Protocols in Human Molecular Genetics Human Press, Inc.、1991; ColemanおよびTsongalis、Molecular Diagnostics、Human Press, Inc.、1996; およびElles、Molecular Diagnostics of Genetic Disease、Human Press, Inc.、1996) 。
さらに、このようなポリヌクレオチドプローブを使用して、個々の染色体上の対応物に対してハイブリダイゼーションさせることができるであろう。染色体の同定および/またはztnfr14遺伝子のマッピングにより、遺伝子機能および疾患のアソシエーションついての有効な情報を得ることができるであろう。多数のマッピング技術、例えば、幹細胞ハイブリッドのマッピングおよび蛍光in situ ハイブリダイゼーション (FISH) は当業者にとって利用可能である。好ましい方法は放射線ハイブリッドマッピングである。放射線ハイブリッドマッピングは、哺乳動物染色体の高い分解能の隣接地図を構築するために開発された、細胞遺伝的技術である (Cox 他、Science 250: 245-50、1990) 。
遺伝子配列の部分的または完全な知識は、染色体放射線ハイブリッドマッピングパネルとともに使用するために適当なPCRプライマーの設計を可能とする。ヒトゲノム全体をカバーする、商業的に入手可能な放射線ハイブリッドマッピングパネル、例えば、Stanford G3 RH PanelおよびGeneBrige 4 RH Panel (Research Genetics, Inc.、アラバマ州ハンツヴィレ) が入手可能である。これらのパネルは、問題の領域内の遺伝子、配列タッグド部位 (STS) 、および他の非多形性および多形性マーカーの急速なPCRに基づく染色体位置決定および排列を可能とする。
これは、新しく発見された問題の遺伝子と以前にマッピングされたマーカーとの間の比例的物理的距離の直接的確立を包含する。遺伝子の位置に関する正確な知識は、下記を包含する多数の方法において有効であろう: 1) 配列が存在するコンティグの一部分であるかどうかを決定し、種々の形態の追加の取り囲む遺伝的配列、例えば、YAC-、BAC-またはcDNAクローンを得る、2) 同一染色体領域に対する連鎖を示す遺伝性疾患の考えられる遺伝子を提供する、および3) モデル生物、例えば、特定の遺伝子がどんな機能を有するかを決定するのを促進するために有益であろうマウスを相互参照する。
配列番号2のztnfr14ポリヌクレオチドは、染色体1q36.3にマッピングされた。こうして、本発明は、また、診断用途において使用される試薬を提供する。例えば、ztnfr14遺伝子、ztnfr14 DNAまたはRNAを含んでなるプローブまたはそれらのサブ配列を使用して、ztnfr14遺伝子が染色体1q36.3上に存在するかどうか、または突然変異が起こったかどうかを決定することができる。ztnfr14遺伝子座における検出可能な染色体異常は下記のものを包含するが、これらに限定されない: この遺伝子または前記遺伝子座に位置するTNFRファミリーの他の6メンバーにおける異数性、遺伝子コピー数の変化、挿入、欠失、制限部位の変化および再配列。これらの異常は、コーディング配列内、イントロン内、または上流プロモーターおよび調節領域を含むフランキング配列内で発生することがあり、そしてコーディング配列内の物理的変更または遺伝子発現レベルの変化として発現されることがある。
このような異常は、本発明のポリヌクレオチドを使用して、分子遺伝学的技術、例えば、制限フラグメント長さの多形性 (RFLP) 分析、PCR技術を使用する短い縦列反復 (STR) 分析、およびこの分野において知られている他の遺伝学的結合分析技術に従い検出することができる (Sambrook他、前掲; Ausubel他、前掲; Marian、Chest 108: 255-65、1995) 。
一般に、これらの診断法は下記の工程を含んでなる: (a) 患者から遺伝的試料を採取し、(b) ポリヌクレオチドが相補的ポリヌクレオチド配列に対してハイブリダイゼーションする条件下に、遺伝的試料を上に開示したポリヌクレオチドのプローブまたはプライマーとインキュベートして第1反応生成物を生成し、そして (c) 第1反応生成物を対照反応生成物と比較する。第1反応生成物と対照反応生成物との間の差は、患者における遺伝的異常性を示す。本発明において使用する遺伝的試料は、ゲノムDNA、cDNAおよびRNAを包含する。
ポリヌクレオチドのプローブまたはプライマーはRNAまたはDNAであることができ、配列番号1または3の一部分、配列番号1または3の相補体、またはそれらのRNA同等物を含んでなるであろう。これに関して適当なアッセイ法は下記を包含する: この分野において知られている分子遺伝学的技術、例えば、制限フラグメント長さ多形性 (RFLP) 分析、PCR技術を使用する短い縦列反復 (STR) 分析、連結連鎖反応 (Barany、PCR Methods and Applications 1: 5-16、1991) 、リボヌクレアーゼプロテクションアッセイ、およびこの分野において知られているその他の遺伝学的連鎖分析技術 (Sambrook 他、前掲; Ausubel他、前掲; Marian、Chest 108: 255-65、1995) 。
リボヌクレアーゼプロテクションアッセイ (例えば、下記の文献を参照のこと: Ausubel他、前掲、ch. 4) は、RNAプローブを患者のRNAに対してハイブリダイゼーションさせ、次いで反応生成物 (RNA-RNAハイブリッド) をRNアーゼに対して暴露することを含んでなる。RNAのハイブリダイゼーションした領域は消化から保護される。PCRアッセイにおいて、患者の遺伝的試料を1対のポリヌクレオチドプライマーとインキュベートし、プライマー間の領域を増幅させ、回収する。回収された生成物の大きさまたは量の変化は、患者における突然変異を示す。使用できる他のPCRに基づく技術は、一本鎖コンフォメーション多形性 (SSCP) 分析である (Hayashi、PCR Methods and Applications 1: 34-8、1991) 。
アンチセンス法を使用して、ztnfr14遺伝子の転写を阻害すること、例えば、T細胞の発生および他の細胞との相互作用を阻害することができる。ztnfr14をコードするポリヌクレオチド (例えば、配列番号2、27または38) のセグメントに対して相補的であるポリヌクレオチドを設計して、ztnfr14をコードするmRNAに結合させ、このようなmRNAの翻訳を阻害する。このようなアンチセンスポリヌクレオチドを使用して、細胞培養物または被検体におけるztnfr14ポリペプチドをコードする遺伝子の発現を阻害する。
さらに、本発明のポリヌクレオチドはX染色体のためのマーカーとして使用することができる。1q36.3にマッピングされる疾患は、この位置における6つの他のTNFRメンバーに関連する疾患を包含する。
ztnfr14のポリペプチドは、神経芽細胞腫、黒色腫またはリンパ腫、ならびに胃および子宮の腫瘍の抗原性マーカーを表すことができる。こうして、これらのポリペプチドまたはそれらのフラグメントは、これらの特異的腫瘍を治療するヒト化抗体を産生する抗原として有効である。さらに、これらのポリペプチドおよびポリペプチドフラグメントは、癌治療に使用するワクチンを発生させるために有効である。
薬学的に使用するために、本発明のタンパク質は、経口的、経直腸的、非経口的 (特に静脈内または皮下) 、槽内、腹腔内、局所的 (圧注剤、粉剤、軟膏、点滴剤または経皮的パッチとして) 、頬に、または胸または鼻の吸入剤として投与することができる。静脈内投与は、1〜数時間の典型的な時間にわたるボーラス注射または注入によるであろう。一般に、医薬処方物はztnfr14タンパク質単独、またはそれと、薬学上許容されるビヒクル、例えば、生理食塩水、緩衝化生理食塩水、水中の5%デキストロースまたはその他との組合わせを包含するであろう。処方物は、さらに、1または2以上の賦形剤、保存剤、可溶化剤、緩衝化剤、バイアル表面上のタンパク質の損失を防止するためのアルブミンおよびその他を含むことができる。
処方法はこの分野においてよく知られており、そして、例えば、下記の文献に開示されている: Remington、The Science and Practice of Pharmacy、Gennaro、編、Mack Publishing Company、ペンシルベニア州イーストン、第19版、1995。治療投与量は一般に0.1〜100μg/kgの患者体重/日、好ましくは0.5〜20 mg/kg/日の範囲であり、正確な投与量は、承認された標準に従い、治療すべき症状の特質および重症度、患者の体質およびその他を考慮して、臨床医により決定される。投与量の決定は当業者のレベルの範囲内である。
タンパク質は、急性治療のために、1週またはそれより短い期間にわたって、しばしば1〜3日の期間にわたって投与することができるか、あるいは慢性的治療において、数カ月または数年間にわたって使用することができる。一般に、ztnfr14の治療的に有効な量は、腫瘍の抑制、アポトーシス、筋形成、子宮組織における炎症および感染、肺および乳房の癌、ならびに 黒色腫、骨肉腫およびリンパ腫の細胞において臨床的に有意な変化を産生するために十分な量である。同様に、ztnfr14の治療的有効量は、胃、子宮、黒色腫、神経芽細胞腫およびリンパ腫の組織に関連する疾患において臨床的に有意な変化を生成するために十分である量である。
下記の非限定的実施例により、本発明をさらに例示する。
実施例1.EST配列のエクステンション
最初に、部分的配列のデータベースを検索することによって、本発明の新規なztnfr14ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを同定した。部分的配列は、胃、子宮および癌のcDNAライブラリーにおいて同定された。cDNAクローンに対応するインサートのポリヌクレオチド配列 (配列番号1) を配列決定した。インサートの推定されたアミノ酸配列は全長であることが決定され、配列番号2に示す。追加のESTのスクリーニングにより、2つのスプライス変異型の部分的配列が得られた: ztnfr14×2 (配列番号29) およびztnfr14×3 (配列番号31) 。これらのポリヌクレオチドおよびそれらをコードするポリペプチドは、腫瘍壊死因子レセプターファミリーztnfr14の新規なメンバーとして同定された。
実施例2.組織分布
ヒト多組織ノザンブロット (MTN I,MTN IIおよびMTN III; ヒト癌細胞系統; ヒト免疫ブロット; Clontec、イン-ハウスヒトリンパ球サブセットブロット; Clontec、カリフォルニア州パルアルト) をプロービングして、ヒトztnfr14発現の組織分布を決定する。プローブをテンプレートとして増幅し、適当なオリゴヌクレオチドをプライマーとして調製する。増幅は次のように実施する: 1サイクルの94℃における1.5分間、35サイクルの94℃における15秒間および60℃における30秒間、次いで1サイクルの72℃における10分間。PCR生成物をアガロースゲル電気泳動により可視化し、ゲル抽出キット (Qiagen、カリフォルニア州チャッツワース) を製造業者のインストラクションに従い使用して精製する。
MULTIPRIME DNA標識化キット (Amersham、イリノイ州アーリントンハイツ) を製造業者のインストラクションに従い使用して、プローブを放射線標識化する。このプローブをNUCTRAPプッシュカラム (Stratagene) により精製する。EXPRESSHYB (Clontech) 溶液をプレハイブリダイゼーションのために使用し、そしてノザンブロットのハイブリダイゼーション溶液として使用する。1×106 cm/mlの標識化プローブを使用して、ハイブリダイゼーションを65℃において一夜実施する。次いでプローブを2×SSCおよび0.1% SDS中で室温において4回洗浄し、次いで0.1×SSCおよび0.1% SDS中で55℃において2回洗浄する。
実施例3.ztnfr14の染色体の帰属および配置
商業的に入手可能な“Stanford G3 Radiation Hybrid Mapping Panel” (Research Genetics, Inc.、アラバマ州ハンツヴィレ) のバージョンを使用して、ztnfr14をヒト染色体1に対してマッピングする。“Stanford G3 RH Mapping Panel”は、全ヒトゲノムにおける83の放射線ハイブリッドクローンの各々からのPCable DNA + 2つの対照DNA (RMドナーおよびA3レシピエント) を含有する。公に利用可能なWWWサーバ (http://shgc-www.stanford.edu) はマーカーの位置決定を可能とする。
“Stanford G3 RH Mapping Panel”を使用してztnfr14をマッピングするために、20 μlの反応物を96ウェルのマイクロタイタープレート (Stratagene、カリフォルニア州ラジョラ) 中で組立て、“RoboCycler Gradient 96” サーマルサイクラー (Stratagene) を使用する。85 のPCR反応物の各々は下記の成分から成る: 2 μlの10×KlenTaq PCR反応緩衝 (CLONTEC Laboratories, Inc.、カリフォルニア州パルアルト) 、1.6 μlのdNTP混合物 (2.5 mMの各々、PERKIN-ELMER、カリフォルニア州フォスターシティー) 、1 μlのセンスプライマー、ZC 25352 (配列番号14) 、1 μlのアンチセンスプライマーZC 25353 (配列番号15) 、2 μlの“RediLoad” (Research Genetics, Inc.、アラバマ州ハンツヴィレ) 、0.4 μlの50×アドバンテージKlenTaq ポリメラーゼキット (Clontech Laboratories, Inc.) 、25 ngの個々のハイブリッドクローンまたは対照クローンからのDNAおよび全体積を20 μlとするx μlのddH2O。反応物に等しい量の鉱物油をオーバーレイし、密閉する。
PCRサイクラー条件は次の通りである: 最初の1サイクルの94℃における5分の変性、35サイクルの94℃における45秒の変性、64℃における45秒のアニーリングおよび72℃における1分15秒のエクステンション、次いで最後の1サイクルの72℃における7分のエクステンション。反応物を2%のアガロースゲル上の電気泳動により分離する。
結果により、ヒト染色体1骨格マーカーに対するztnfr14の連鎖が示される。取り囲む遺伝子/マーカーを使用すると、ztnfr14は1q36.3染色体領域に位置決定される。
実施例4.哺乳動物可溶性ztnfr14発現ベクター: ztnfr14sR/CEEおよびztnfr14sR/Fc4の構築
発現ベクターを調製して、C末端のGlu-Gluタグ (配列番号36) に対して融合した可溶性ztnfr14ポリペプチド (ztnfr14sR) を発現させる。
適当なオリゴヌクレオチドをPCRプライマーとして使用して、それぞれ可溶性ztnfr14 DNAの5’ および3’ 末端における制限部位に付加してPCR発生ztnfr14 DNAフラグメントをつくる。ztnfr14 cDNA (配列番号1) を含有するプラスミドをテンプレートとして使用する。ztnfr14フラグメントのPCR増幅を次のようにして実行する: 1サイクルの94℃における1分間; 25サイクルの94℃における30秒間、68℃における90秒間、次いで追加の4分間の68℃におけるインキュベーション、および10℃における保持。反応物をクロロホルム/フェノール抽出およびイソプロパノール沈降により精製し、選択した制限エンドヌクレアーゼ (Boehringer Mannheim、インジアナ州インジアナポリス) で消化する。適当な長さのバンドを1%のアガロースゲル電気泳動により可視化し、切除し、DNAをQiaexIITM 精製キット (Qiagen、カリフォルニア州バレンシア) を製造業者のインストラクションに従い使用して精製した。
約30 ngの制限消化したztnfr14sRインサートおよび約10 ngの適当な消化した発現ベクターを、室温において2時間連結させる。1 μlの連結反応物をDH10Bコンピテント細胞 (Gibco BRL、マリーランド州ロックビレ) の中に製造業者の指示に従いエレクトロポレートし、50 mg/mlのアンピシリンを含有するLBプレート上にプレートし、一夜インキュベートする。個々のコロニーの2 mlの培養物から調製したコロニーをDNAの制限分析によりスクリーニングする。陽性クローンのインサート配列を配列分析により確認する。こうして、切除したztnfr14sR DNAを適当な発現ベクターの中にサブクローニングする。QiagenTM Mega prepキット (Qiagen) を製造業者のインストラクションに従い使用して、大規模プラスミド調製を実施する。
同一プロセスに従いC末端のFc4タグ (配列番号37) を使用してztnfr14の可溶性レセプターを調製し、ztnfr14sR/Fc4を作った。ztnfr14sR/Fc4を調製するために、発現ベクターはGlu-Gluタグの代わりにFc4タグを有する。Fc4はヒトIgGに由来するHc領域であり、これはFcレセプターに結合しないように突然変異を含有する。Fc4をこの実施例において利用するが、当業者は認識するように、このプロトコルに従い他のFc構築物 (すなわち、他のIg分子に由来するもの) を使用して、可溶性ztnfr14レセプターを調製することができる。
実施例5.ztnfr14可溶性レセプターのポリペプチドのトランスフェクションおよび発現
トランスフェクションの前日に、BHK 570細胞(ATCC No. CRL-10314; ATCC、バージニア州マンナッサス) を通常のBHK DMEM (Gibco/BRL High Glucose) 培地中において50%のコンフルエンスの10 cmのプレートに入れる。トランスフェクションの日に、細胞を無血清 (SF) DMEMで1回洗浄し、次いでztnfr14sR/Fc4またはztnfr14sR/CEE発現プラスミドでトランスフェクトする。16 μgの各DNA構築物を全最終体積640 μlのSF DMEMの中に別々に希釈する。希釈したLipofectAMINETM混合物 (605 μlのSF培地中の35 μlのLipofectAMINETM) をDNA混合物に添加し、室温において30分間インキュベートする。5 mlのSF培地をDNA/ LipofectAMINETM 混合物に添加し、次いでこれをBHK細胞に添加する。細胞を37℃/5% CO2 において5時間インキュベートし、次いで10%のFBSを含む6.4 mlのBHK培地を添加する。細胞を37℃/5% CO2 において一夜インキュベートする。
トランスフェクション後ほぼ24時間において、1 μMのメトトレキセート(MTX) を含む選択培地の中に、BHK細胞を分割する。安定なztnfr14sR/CEEおよびztnfr14sR/Fc4細胞系統が同定されるまで、この方法で細胞を反復分割する。ztnfr14可溶性レセプターの融合タンパク質の発現レベルを検出するために、BHK細胞をPBSで洗浄し、SF培地中で72時間インキュベートする。SF条件培地を収集し、20 μlの試料を還元条件下に10%のSDS-PAGEゲル上で展開する。タンパク質バンドをウェスタンブロットによりニトロセルロースフィルターに移し、ztnfr14sR/Fc4融合物のために抗ヒトIgG/HRP接合体またはztnfr14sR/CEE融合物のためにマウス抗Glu-Gluタグ/ HRP接合体を使用して、融合タンパク質を検出する。Fc4タグまたはCEEタグに対して融合した異なる可溶性レセプターを含有する発現ベクターを対照として使用する。
トランスフェクトされたBHK細胞をT-162フラスコ中に移す。いったんBHK細胞が約80%のコンフルエンスに到達すると、それらをPBSで洗浄し、100 mlのSF培地中で72時間インキュベートし、次いで条件培地をタンパク質精製のために収集する。
実施例6.ztnfr14sR/CEEの精製および分析
上記実施例5に記載するようにトランスフェクトしたBHK細胞から、組換えカルボキシル末端のGlu-Gluタッグドztnfr14sRを製造する。ほぼ72時間のインキュベーション後、60枚の皿から約6リットルのコンディショニングした培地を収獲する。異なる製造会社からの濾過ユニットを使用して、培地の一部分を滅菌濾過する。Nalgeneの0.2 μmおよび0.45 μmのフィルター、およびMillipore Expressの0.22 μmのフィルターを比較し、最良のタンパク質回収および流速を提供するフィルターを使用する。新しい培地において約72時間後、タンパク質の発現レベルは最適濃度に到達する。これらの3つのztnfr14sR/CEE収獲物でコンディショニングした培地を収集する。
抗Glu-Glu (抗EE) ペプチド抗体のアフィニティークロマトグラフィーとS-100ゲル排除クロマトグラフィーとの組合わせにより、濾過した培地からタンパク質を精製する。培地を20×185 mm (ベッド体積58 ml) の抗EE抗体のアフィニティーカラムに約4 ml/分の流れで直接負荷する。10カラム体積のPBSでカラムを洗浄した後、結合したタンパク質を2カラム体積の0.4/mlのEYMPTDペプチド (Princeton Biomolecules、ニュージャージー州) で溶離する。5 mlの画分を収集した。
銀染色を使用するSDS-PAGEおよびウェスタンブロッティングにより、抗EE抗体のアフィニティーカラムからの試料をztnfr14sR/CEEの存在について分析する。ztnfr14sR/CEEタンパク質を含有する画分をプールし、Biomax-5濃縮装置 (Millipore) を使用して4 mlに濃縮し、16×1000 mmのSephacryl S-100 HRゲル濾過カラム (Amersham Pharmacia Biotch) 上に負荷する。精製したztnfr14sR/CEEを含有する画分をプールし、0.2 μmのフィルターに通して濾過し、各100 μlのアリコートを採り、-80 ℃において凍結する。BCAアッセイ (Pierce) およびHPLC-アミノ酸分析により、最終の精製されたタンパク質の濃度を測定する。
クーマッシーブルーおよび銀染色法 (Fast Silver、Geno Tech) を使用するSD-PAGE (Nupage 4-12%、Novex) およびモノクローナル抗EE抗体を使用するウェスタンブロッティングにより、組換えztnfr14sR/CEEを分析する。NovexのXceIIミニセル (カリフォルニア州サンディゴ) を使用して、コンディショニングした培地または精製したタンパク質を電気泳動させ、計装マニュアルに記載されている指示に従いNovexのXceIIブロットモジュールを攪拌しながら使用して室温においてニトロセルロース (0.2 μm; Bio-Rad Laboratories、カリフォルニア州ハーキュレス) に移す。25 mMのTris塩基、200 mMのグリシンおよび20%のメタノールを含有する緩衝液中で、500 mAにおいて転移を1時間実施する。次いでPBS中の10%の脱脂粉乳で室温においてフィルターを10分間ブロックする。ニトロセルロースを急速にすすぎ、次いで2.5%の脱脂粉乳を含有するPBS中に一次抗体を添加する。
ブロットを室温において2時間または4℃において一夜おだやかに震蘯させながらインキュベートする。インキュベーション後、ブロットをPBS中で各10分間3回洗浄する。2.5%の脱脂粉乳を含有するPBS中で1:2000に希釈した二次抗体 (セイヨウワサビペルオキシダーゼに複合化したヤギ抗マウスIgG; 入手先: Rockland Inc.、ペンシルベニア州ギルバースビレ) を添加し、ブロットを室温において2時間おだやかに震蘯しながらインキュベートする。次いでブロットをPBS中で各10分間3回洗浄し、次いでH2O中で急速にすすぐ。商業的に入手可能な化学発光基質試薬 (SuperSignalTM ULTRA試薬1および2の1:1混合物; 試薬の入手先: Pierce Chemical Co.) を使用してブロットを現像し、10秒〜5分の範囲の露出時間Lumi-ImagerのAnalyst 3.0ソフトウェア (Boehringer Mannheim GmbH、ドイツ国) を使用してまたは必要に応じてシグナルを捕捉する。
実施例7.ztnfr14sR/FC4の精製および分析
上記実施例5に記載するようにトランスフェクトしたBHK細胞から、組換えカルボキシル末端のFc4タッグドztnfr14sRを製造する。約72時間のインキュベーション後、60枚の皿からほぼ5リットルのコンディショニングした培地を収獲する。異なる製造会社からの濾過ユニットを使用して、培地の一部分を滅菌濾過する。Nalgeneの0.2 μmおよび0.45 μmのフィルター、Millipore Expressの0.22 μmのフィルターおよびDuraporeの0.45 μmのフィルターを比較し、最良のタンパク質回収および流速を提供するフィルターを使用する。新しい培地において約72時間後、タンパク質の発現レベルは最適濃度に到達する。通常、培地の3〜4の収獲物を収集した。
Poros 50プロテインAのアフィニティークロマトグラフィー (PerSeptive Biosystems、1-5559-01、マサチューセッツ州ファーミンガム) とS-100ゲル排除クロマトグラフィーとの組合わせにより、濾過した培地からタンパク質を精製する。培地を10×80 mm (ベッド体積6.2 ml) のプロテインAのアフィニティーカラムに約4 ml/分の流れで直接負荷する。10カラム体積のPBSでカラムを洗浄した後、結合したタンパク質を5カラム体積の0.1 Mのグリシン、pH 3.0で10 ml/分において溶離する。38 μlの2.0 MのTris、pH 8.8を含有する管の中に1.5 mlの各画分を収集して、溶離されたタンパク質を中和する。
クーマッシーブルー染色を使用するSDS-PAGEおよびウェスタンブロッティングにより、ヒトIgG-HRPを使用してアフィニティーカラムからの試料をztnfr14sR/FC4の存在について分析する。ztnfr14sR/FC4タンパク質を含有する画分をプールし、Biomax-5濃縮装置 (Millipore) を使用して4 mlに濃縮し、16×1000 mmのSephacryl S-200 HRゲル濾過上に負荷する。精製したztnfr14sR/FC4を含有する画分をプールし、0.2 μmのフィルターに通して濾過し、各100、200および500 μlのアリコートを採り、-80 ℃において凍結する。BCAアッセイ (Pierce) およびHPLC-アミノ酸分析により、最終の精製されたタンパク質の濃度を測定する。
クーマッシーブルー銀染色法を使用するSD-PAGE (Nupage 4-12%、Novex) およびヒトIgG-HRPを使用するウェスタンブロッティングにより、組換えztnfr14sR/FC4を分析する。NovexのXceIIミニセル (カリフォルニア州サンディゴ) を使用して、コンディショニングした培地または精製したタンパク質を電気泳動させ、計装マニュアルに記載されている指示に従いNovexのXceIIブロットモジュールを攪拌しながら使用して室温においてニトロセルロース (0.2 μm; Bio-Rad Laboratories、カリフォルニア州ハーキュレス) に移す。25 mMのTris塩基、200 mMのグリシンおよび20%のメタノールを含有する緩衝液中で、500 mAにおいて転移を1時間実施する。
次いでPBS中の10%の脱脂粉乳で室温においてフィルターを10分間ブロックする。ニトロセルロースを急速にすすぎ、次いで2.5%の脱脂粉乳を含有するPBS中にヒトIgG-HPR抗体 (1:2000) を添加する。ブロットを室温において2時間または4℃において一夜おだやかに震蘯させながらインキュベートする。インキュベーション後、ブロットをPBS中で各10分間3回洗浄し、次いでH2O中で急速にすすぐ。商業的に入手可能な化学発光基質試薬 (SuperSignalTM ULTRA試薬1および2の1:1混合物; 試薬の入手先: Pierce Chemical Co.) を使用してブロットを現像し、10秒〜5分の範囲の露出時間Lumi-ImagerのAnalyst 3.0ソフトウェア (Boehringer Mannheim GmbH、ドイツ国) を使用してまたは必要に応じてシグナルを捕捉する。
実施例8.in situ ハイブリダイゼーションを使用するztnfr14を発現する細胞の同定
特異的ヒト組織を単離し、in situハイブリダイゼーションによりztnfr14発現についてスクリーニングする。調製し、切断し、in situハイブリダイゼーションに付した種々のヒト組織は、正常の胃、正常の子宮、数ある癌の中でも神経芽細胞腫および黒色腫を包含する。組織を10%の緩衝化ホルマリン中で固定し、標準技術を使用してパラフィン中にブロックする。組織を4〜8ミクロンで切断する。
組織を標準的プロトコルに従い調製する (“Development of non-isotopic in situ hybridization”、http://dir.niehs.nih.gov/dirlep/ish.html) 。簡単に述べると、組織の切片をHistoClear (National Diagnostics、ジョージア州アトランタ) で脱パラフィンし、次いでエタノールで脱水する。次に、切片をプロテイナーゼK (50 μg/ml) (Boehringer Diagnostics、インジアナ州インジアナポリス) で37℃において2〜20分間消化する。この工程に引き続いて組織をアセチル化し、再脱水する。
PCRにより発生させた2つのin situ プローブをヒトztnfr14配列に対して設計する。ztnfr14 cDNAの別々の領域についてプローブを発生させるために、2組のオリゴを設計する。また、各組からのアンチセンスオリゴは、これらのPCR生成物からのアンチセンスRNAプローブの容易な転写を可能とするために、T7 RNAポリメラーゼプロモーターの作用配列を含有する。PCR反応条件は次の通りである: 2サイクルの95℃における30秒間、50℃における1分間、72℃における1分間、次いで33サイクルの95℃における30秒間、72℃における2分間。in vitro 転写システム (Poemega、ウィスコンシン州マディソン) を製造業者のインストラクションに従い使用して、プローブをジゴキシゲニン (Boehringer) またはビオチン (Boehringer) で順次に標識化する。
ジゴキシゲニンまたはビオチン標識化ztnfr14プローブ (上記) を使用して、in situ ハイブリダイゼーションを実行する。プローブをスライドガラスに1〜5 pmol/mlの濃度で60℃において12〜16時間添加する。引き続いてスライドガラスを55℃において2×SSCおよび0.1×SSCで洗浄する。シグナルをチラミドシグナル増幅 (TSA) (TSA、in situ 間接キット; NEN) により増幅し、Vector Red基質キット (Vector Lab) を製造業者のインストラクションに従い使用して可視化する。次いでスライドガラスをヘマトキシリン (Vector Laboratories、カリフォルニア州バーリンガム) で対比染色する。
実施例9.ヒトztnfr14ポリクローナル抗体
実施例6からのBHKにおいて発現された精製組換えタンパク質ztnfr14-CEEタンパク質で2匹のニュージーランド白ウサギを免疫化することによって、ポリクローナル抗体を調製する。各ウサギに完全フロイントアジュバント中の200 μgの精製タンパク質を初期腹腔内 (ip) 注射し、次いで3週毎に不完全フロインドアジュバント中の100 μgのペプチドをipブースター投与する。第2ブースター注射 (合計3回の注射) の投与後7〜10日に、動物から採血し、血清を収集する。次いで動物にブースター投与し、3週毎に採血する。
CNBr-SEPHAROSEの1 g当たり10 mgの精製組換えztnfr14-Fcタンパク質 (実施例6におけるように調製した) を使用して調製したCNBr-SEPHAROSE 4Bタンパク質カラム (Pharmacia LKB) を使用して、hztnfr14sR特異的ポリクローナル抗体をウサギ血清からアフィニティー精製し、次いでPBS中で一夜20×透析する。抗体ターゲットとして1 μg/mlの特異的精製組換えhztnfr14-CEE-BHKタンパク質を使用してELISAにより、ztnfr14sR特異的抗体を特性決定する。
実施例10.ヒトztnfr14ノザン
鋳型として配列番号1を含有するプラスミドDNAおよびプライマーとして適当なオリゴヌクレオチドを使用するPCRにより、適当なプローブを作る。増幅を次のように実施する: 1サイクルの94℃における1分間、35サイクルの94℃における30秒間、55℃における30秒間および72℃における30秒間、次いで1サイクルの72℃における10分間。PCR生成物をアガロースゲル電気泳動により可視化し、ゲル抽出キット (Qiagen、カリフォルニア州チャッツワース) を製造業者のインストラクションに従い使用してプローブを精製する。REDIPRIME DNA標識化キット (Amersham、イリノイ州アーリントンハイツ) を製造業者のインストラクションに従い使用して、プローブを放射性標識化する。NUCTRAPプッシュカラム (Stratagene) を使用して、プローブを精製する。
少なくともヒト正常胃、ヒト正常子宮およびヒト神経芽細胞腫細胞系統およびヒト黒色腫細胞系統、例えば、C32、Malme 3M、SK-MEL-2およびWM-115からのポリA+ RNAを含有するイン-ハウスブロットを、65℃においてEXPRESSHYB (Clontech) 中で3時間プレハイブリダイゼーションする。65℃において106 cpm/mlの標識化プローブを使用して、ハイブリダイゼーションを一夜実施する。次いでブロットを室温において2×SSCおよび0.1% SDS中で4回洗浄し、次いで50℃において0.1×SSCおよび0.1% SDS中で2回洗浄する。
実施例11.ヒトztnfr14腫瘍のポリメラーゼ連鎖反応
神経芽細胞腫細胞系統、黒色腫細胞系統およびリンパ腫細胞系統からのマラソンcDNAを使用して、ネステッド5’ RACE反応を実施した。50 μlのPCR反応を次の条件下に進行させる: ベクター配列に対応する20 pmolのセンスプライマーおよび配列番号1に示すポリヌクレオチド配列に対応する20 pmolのアンチセンスプライマー。下記を含む3工程2温度の反応を使用して実験を実施する: 初期の94℃における1分、次いで5サイクルの94℃における30秒および72℃における5分、次いで5サイクルの94℃における30秒および70℃における5分、次いで25サイクルの94℃における30秒および68℃における5分。72℃における10分間の最後のエクステンションにより、反応は完結する。
ベクター配列に対応する20 pmolのセンスプライマーおよび配列番号1の第2区画の20 pmolのアンチセンスプライマーを使用するネステッド5’ RACE反応のために、上記反応物の1 μlの1:50希釈物を使用する。50 μlの反応を構成し、下記の条件下に実施する。初期の94℃における1分、次いで4サイクルの94℃における30秒および72℃における5分、次いで4サイクルの94℃における30秒および70℃における5分、次いで20サイクルの94℃における30秒および68℃における5分。
これらのPCRバンドを切除し、Qiagenゲル抽出キットを使用して精製し、pCR 2.1 TOTOベクター (Invitrogen、カリフォルニア州サンディエゴ) 中にサブクローニングする。552 bpのバンド (上部) を含有するクローンの生ずるヌクレオチド配列を配列番号33に示し、これは配列番号34に示す175残基のアミノ酸配列に対応する。配列番号2のポリペプチド配列と配列番号34との複合体は、配列番号35に示す299残基のタンパク質を生ずる。このztnfr14変異型は配列番号2に示すポリヌクレオチド配列と、配列番号2の対応する領域に関して、残基172における2アミノ酸の挿入 (Val-Ala) および残基204における28残基の挿入だけ異なる。
431 bpのバンド (下側) を含有するクローンの生ずるヌクレオチド配列を配列番号36に示し、これは配列番号37に示す142残基のアミノ酸配列に対応する。配列番号2のポリペプチド配列と配列番号37との複合体は、配列番号38に示す173残基のタンパク質を生ずる。このztnfr14変異型は配列番号2に示すポリヌクレオチド配列と翻訳停止コドンが異なり、トランケート可溶性ztnfr14レセプターを生ずる。
実施例12.アッセイ細胞系統の構築
ztnfr14リガンドをクローニングするために、BaF3アッセイ細胞系統を構築する。ztnfr14/TNFR1キメラを構築し、ここでztnfr14のトランスメンブランドメインおよび細胞質ドメインはTNFαレセプター (TNFR1) (配列番号38) のそれらで置換されている。KZ159/mIL4レセプター遺伝子 (配列番号39) を含有するBaF3細胞系統中に、ztnfr14/TNFR1キメラをトランスフェクトする。KZ159/mIL4はTNFαによるTNFR1レセプターの活性化に応答し、mIL4の発現および分泌をトリガーし、BaF3細胞の増殖に導く。
鋳型としてztnfr14の全長cDNAを使用して適当なPCRプライマーで、ztnfr14の細胞外ドメインを増幅する。PCR反応は次の通りである: 20サイクルの94℃における30秒間および68℃における2分間、次いで68℃においてさらに4分間および10℃におけるソーク。鋳型としてマウス胎盤マラソンcDNAを使用して適当なPCRプライマーで、マウスTNFR1のトランスメンブランドメインおよび細胞質ドメインを増幅する。PCR反応は次の通りである: 35サイクルの94℃における30秒間および68℃における2分間、次いで68℃においてさらに4分間および10℃におけるソーク。PCR生成物を1%アガロース上で分離し、ztnfr14およびTNFR1のバンドを切除し、QiaexIITM精製キット (Qiagen、カリフォルニア州バレンシア) を製造業者のインストラクションに従い使用してDNAを精製する。
pZP7Zプラスミドは、CMVプロモーターおよびヒト成長ホルモンターミネーターを有する発現カセットを含有する哺乳動物の発現ベクターである。また、このプラスミドは大腸菌 (E. coli) 複製起点、SV40プロモーター、エンハンサーおよび複製起点を有する哺乳動物選択可能なマーカー発現単位、ならびにゼオシン (Zeocin) 耐性遺伝子およびSV40ターミネーターを有する。約30 ngの制限消化したztnfr14インサートおよびTNFR1インサートおよび約10 ngの消化したベクターを11℃において一夜連結する。1 μlの連結反応物をDH10Bコンピテント細胞 (Gibco BRL、マリーランド州ロックビレ) 中に製造業者のインストラクションに従いエレクトロポレートし、50 μg/mlのアンピシリンを含有するLBプレート上にプレートし、一夜インキュベートする。2 mlの個々のコロニーの液状培養物から調製したコロニーを、DNA制限分析によりスクリーニングする。陽性クローンのインサート配列を配列決定分析により確認する。
KZ159/mIL4レセプターを含有する10×106のBaF3細胞をztnfr14/TNFR1/pZP7Zプラスミドでエレクトロポレーションによりトランスフェクトし、ゼオシン (Zeocin) 耐性の安定なトランスフェクタントについて選択する。mIL-3を含まないTNFαに応答するこの安定な細胞系統の増殖をアッセイし、1 μg/mlのウサギ抗ztnfr14抗体を抗ウサギ免疫グロブリンG (IgG) 抗体がカップリングした磁気ビーズとインキュベートすることによって調製した架橋抗ztnfr14試薬を使用して、ztnfr14/TNFR1キメラの活性化を試験する。次いで陽性クローンをアッセイ細胞系統として使用して、ztnfr14細胞外ドメインに対するztnfr14リガンドの結合を確認する。
実施例13.トランスジェニックプラスミドの構築
実施例5からのztnfr14-Fc4可溶性レセプター配列を含有する20 μgのpzp9を、適当な制限エンドヌクレアーゼで消化した。次いで1.2%のSeaPlaque GTGTMゲル上に消化したベクターを展開し、フラグメントを切除することによって、ztnfr14-Fc4可溶性レセプターのフラグメントを単離する。QiaQuickTM (Qiagen) ゲル抽出キットを使用して、DNAを精製する。次いでEcoRIおよびXbaIのオーバーハングをクレノウポリメラーゼで平滑末端に転化する。
次いで適当な制限酵素で前に消化したapoA1 C1-17トランスジェニックベクター中に、ztnfr14-Fc4可溶性レセプターのフラグメントを連結する。トランスジェニックマウスにおいて問題の遺伝子を発現させるために、apoA1 C1-17プラスミドを設計する。それはapoA1プロモーター、第1 apoA1エクソンおよび第1イントロンの一部分から構成された発現カセット、ztnfr14-Fc4コーディング配列、必要なクローンを挿入するためのポリリンカーおよびヒト成長ホルモンポリA配列を含有する。
約1 μlの連結反応物をDH10B ElectroMaxTMコンピテント細胞 (GIBCO BRL) 中に製造業者の指示に従いエレクトロポレートし、100 μg/mlのアンピシリンを含有するLBプレート上にプレートし、37℃において一夜インキュベートする。コロニーを取り上げ、100 μg/mlのアンピシリンを含有するLBプレート中で増殖させる。取り上げたクローンからミニプレプDNAを調製し、制限消化分析および引き続くアガロースゲル電気泳動により正しく配向されたztnfr14-Fc4可溶性レセプターのインサートについてスクリーニングする。正しいapoA1 C1-17 ztnfr14-Fc4可溶性レセプター構築物のマキシプレプ (maxipreps) を実行する。
発現カセットを含有する適当なフラグメントを調製し、受精したネズミ卵母細胞中へのマイクロインジェクションのために使用する。
実施例14.免疫細胞におけるztnfr14の示差的発現
予備的PCR分析を使用して、種々の細胞系統におけるztnfr14発現に関する初期の実験を実行した。この実験の結果は、ztnfr14がB細胞、NK細胞およびT細胞系統として特徴づけられる細胞を包含する多数の免疫細胞系統において優先的に発現されることを示す。ztnfr14 (+) である特異的細胞系統の中には、Granta 519、ARH-77、Ramos、Raji、CCRF-CEM、MV-4-11およびHS Sultanが存在する。これらの結果が示唆するように、いっそう定量的なPCR分析を使用して、休止および活性化されたヒト細胞系統におけるztnfr14の量を比較すべきである。
次のようにして、全mRNAを休止および活性化されたヒト細胞系統から単離した。RNeasy Midiprep Kit (Qiagen、カリフォルニア州バレンシア) を製造業者のインストラクションに従い使用して、ペレットを調製した。後述するようにヒトzTNFR14×1、zTNFR14×2およびzTNFR14×3の発現レベルを評価するように設計された測定を使用して、これらのヒトmRNAについて実時間PCRを実行した。
定量的RT-PCRのためのプライマーおよびプローブ
ABI PRISM 7000配列検出システム (PE Applied Biosystems, Inc.、カリフォルニア州フォスターシティー) を使用する実時間定量的RT-PCRは従来に記載された (下記の文献を参照のこと、Heid C. A. 他、Genome Research 6: 986-994、1996; Gibson U. E. M. 他、Genome Research 6: 995-1001、1996; Sunaresan S. 他、Endocrinology 139: 4756-4764、1998) 。この方法は、リポーター蛍光性色素およびクエンチャー蛍光性色素の両方を含有する遺伝子特異的プローブの使用を含む。プローブが完全であるとき、リポーター色素の放出はクエンチャー色素が密接しているために無効にされる。追加の遺伝子特異的前方向プライマーおよび逆方向プライマーを使用するPCRエクステンション間に、プローブはTaqポリメラーゼの5’ ヌクレアーゼ活性により切断される。この切断により、リポーター色素はプローブから解放され、蛍光発光は測定可能に増加する。
3組のプライマーおよびプローブを実時間定量的RT-PCRにおいて使用するために発生させ、各々はzTNFR14×1、zTNFR14×2またはzTNFR14×3を特異的に増幅するように設計された。ヒトzTNFR14×1のための前方向プライマー、zc49573 (配列番号40) (5’ CTGGCGAAGCCGCTGC) を200 nmの濃度で使用し、そして逆方向プライマー、zc49579 (配列番号41) (5’ GATCCGTGGCCCTGTCCAGG) を800 nMの濃度で使用して67 bpの生成物を合成した。ヒトzTNFR14×2のための前方向プライマー、zc49277 (配列番号42) (5’ AGAAGAAACAAAGCTCCGGCCCTGCAGCC) および逆方向プライマー、zc49280 (配列番号43) (5’ CCCAGCACCACTGAAGCGATGGCT) の両方を800 nMの濃度で使用して141 bpの生成物を合成した。
ヒトzTNFR14×3のための前方向プライマー、zc49284 (配列番号44) (5’ CAAAGGGCCGGCCCCCGCA) および逆方向プライマー、zc49233 (配列番号45) (5’ GAAAAGGAGAGAAAGGCAGAGTGA) の両方を400 nMの濃度で使用して179 bpの生成物を合成した。zTNFR14×1のための対応するTaqManプローブ、ZG49714 (配列番号46) (5’ AGTCCTCAGTACGGAAGC) を200 nMで使用した。また、zTNFR14×2のための対応するTaqManプローブ、ZG49360 (配列番号47) (5’ CCACCCGAGGACAGACGCAGCCG) を200 nMで使用した。zTNFR14×3のための対応するTaqManプローブ、ZG48404 (配列番号48) (5’ CCTGGCCGCGTGTGCCTGGT) を200 nMで使用した。これらの3 つのTaqManプローブは、標準的プローブ合成手順に従いイン-ハウスで合成した。プローブを5’ 末端においてリポーター蛍光色素 (6-カルボキシフルオレセイン) (FAM) (Glen Research、バージニア州スターリング) で標識化し、そして3’ 末端において非蛍光クエンチャー (ECLIPSE) (Epoc Biosciences、ワシントン州ボセル) で標識化した。
試験したRNA試料の完全性および品質を試験するための対照として、PE Apllied Biosystemsに注文する (rRNAキット、カタログNo. 4304483) か、あるいは標準的プライマー、プローブプロトコルを使用してイン-ハウスで設計した (hGUS) プライマーおよびプローブの組を使用して、すべてのRNA試料をrRNAおよびハウスキーピング遺伝子グリコシダーゼのヒト形態 (hGUS) についてスクリーニングした。rRNAキットは前方向プライマー、rRNA逆方向プライマーおよびrRNA TaqManTMプローブを含有する。
rRNAプローブを製造業者のインストラクションに従い5’ 末端においてリポーター蛍光色素VIC (PE Apllied Biosystems、カリフォルニア州フォスターシティー) で標識化し、そして5’ 末端においてクエンチャー蛍光色素TAMRA (PE Apllied Biosystems、カリフォルニア州フォスターシティー) で標識化した。hGUSプライマーおよびプローブを、それぞれ200 nMおよび100 nMで、各PCR反応において使用した。前方向プライマーはzc40574 (配列番号49) (5’ CTCATTTGGAATTTTGCCGATT) であり、そして逆方向プライマーはzc40575 (配列番号50) (5’ CCGAGTGAAGATCCCCTTTTTA) である。
hGUSプローブzc43228 (配列番号51) (5’ TGAACAGTCACCGACGAGAGTGCTGG) を5’ 末端においてリポーター蛍光色素Yakima Yellow (Epoc Biosciences、ワシントン州ボセル) で標識化し、そして3’ 末端において非蛍光クエンチャー色素 (ECLIPSE) (Epoc Biosciences、ワシントン州ボセル) で標識化した。また、rRNAおよびhGUSの結果は内因的対照として働き、そして試験試料において見られたzTNFR14×1、zTNFR14×2またはzTNFR14×3 mRNAの発現結果の正規化を可能とする。
実時間定量的RT-PCR
ヒトzTNFR14×1、zTNFR14×2またはzTNFR14×3 mRNAの相対レベルを、RT-PCRを使用する全RNA試料の分析により決定した。全RNA試料を三重反復実験において各ヒトztnfr14スプライス変異型、ヒトzTNFR14×1、zTNFR14×2またはzTNFR14×3の転写レベルおよび内因的対照としてhGUSのレベルについて分析した。10 μlの全体積において、各RNA試料を下記の成分を含有するRT-PCR反応に付した: 1×に希釈したAbsolute QPCR dUTP混合物 (Abgene、ニューヨーク州ロチェスター、製品No. AB-1140/B) (DNAポリメラーゼ、塩および各dNTPの登録名混合物) 中の70 ngの全RNA; 内部の標準色素、カルボキシ-x-ローダミン (ROX)) ; 前述した濃度の適当なプライマーおよびプローブ; およびrMoMuLV逆転写酵素 (0.25 U/μl) (PE Apllied Biosystems、カリフォルニア州フォスターシティー、製品No. 4311235) 。PCR熱的サイクリングは次の通りであった: 1サイクルの50℃における20分間の初期逆転写 (RT) 工程; 次いで1サイクルの95℃における10分間のポリメラーゼ活性化工程; 次いで40サイクルの95℃における15秒間および60℃における1分間の増幅。
下記の細胞系統においてヒトzTNFR14×1、zTNFR14×2またはzTNFR14×3 mRNAの発現を評価するためにTaqMan RT-PCR使用した: 非刺激ヒトB細胞系統 (DOHH-2、Granta519、REH、Ramos、WSU-NHL、CESS、BJAB、RPMI1788、OMP-2、HS Sultan、697、L363、RPMI8226、U266、ARH77、Raji) 、非刺激ヒトT細胞系統 (HUT78、CCRF-CEM) 、形質転換された骨髄内皮細胞系統 (TRBMEC) 、非刺激ヒト単球系統 (K652、KG-1、HEL 92.1.7、MV4-11) 、非刺激樹枝状細胞 (DC) 、混合リンパ球反応物 (2つのドナー、1つの照射物) (MLR) 、インターフェロン-γ(IFNg) を含むものおよび含まないものの両方および線維芽細胞。
また、発現を休止および活性化ヒト単球系 (HL-60、THP-1、U937) において評価した。この分野においてよく知られているように、下記を包含する種々の標準的手段により、活性化を達成した: 刺激因子、例えば、ジメチルスルホキシド (DMSO、種々の源からのRNAを含む、略号CGATおよびMKMA) 、12-ミリステート13-アセテート (イオノマイシンを含むかまたは含まないPMA) 、ビタミンD3、レチノイン酸、酪酸、リポ多糖 (LPS、IFNgを含むかまたは含まない) 。
これらの結果は図4、図5および図6にグラフで表されている。これらの結果が示すように、ヒトzTNFR14×1はこれらの細胞型において圧倒的に発現されるmRNAスプライス変異型であるように思われる。ARH-77、Granta519およびLPS-活性化U937細胞は、hGUSに関してそして検査した他の系統に比較して、zTNFR14×1の発現が最大であるように思われる。一般に、単球細胞系統からの細胞は静止から刺激された状態に行くので、ztnfr14は発現を増加させ、休止細胞と刺激された細胞との間の区別を可能とするように思われる。また、このレセプターはB細胞、T細胞、単球および他の免疫細胞系統において有意なレベルで転写される。
前述の説明から理解されるように、本発明の特別の態様を例示の目的で記載してきたが、本発明の趣旨および範囲から逸脱しないで、種々の変更および変化が可能である。したがって、本発明は添付された特許請求の範囲による以外限定されない。
図1は、TNFRファミリーの関係するメンバーを有するヒトおよびマウスztnfr14 (それぞれ配列番号1および3) のアミノ酸配列の比較である。他の列挙する配列は下記を包含する: ヒトおよびマウスztnfr12 (BAFF-R、配列番号5および7) ; ヒトおよびマウスBCMA (配列番号8および10) ; ヒトおよびマウスTWEAKR (配列番号11および13) ; ヒトおよびマウスEDAR (配列番号14および16) ; ヒトXEDAR (配列番号17) ; ヒトおよびマウスTACI (配列番号19および21) ; およびヒトおよびマウスMK61 (配列番号22および24) 。 図2は、ヒトおよびマウスztnfr14 (配列番号34および35) のシステインに富んだドメインの区画を下記のレセプターの各々の少なくとも1つのシステインに富んだドメインと比較する: ヒトztnfr12 (BAFF-R、配列番号6) ; ヒトBCMA (配列番号9) ; ヒトTWEAKR (配列番号12) ; ヒトEDAR (配列番号15) ; ヒトXEDAR (配列番号18) ; ヒトTACI (配列番号20) ; およびヒトMK61 (配列番号23) 。 図3は、ヒト (配列番号2) 、マウス (配列番号4) 、ラット (配列番号25) 、雌牛 (配列番号26) 、ニワトリ (配列番号27) およびアフルリカツメガエル (配列番号28) のztnfr14配列の種比較である。 「Cons」 として示すラインは種間の保存されたアミノ酸を記録する。 図4は、種々の非刺激B細胞系統におけるztnfr14×1、ztnfr14×2およびztnfr14×3の発現を評価する実時間PCR分析結果をグラフで表示する。 図5は、種々の非刺激単球、T細胞系統ならびに形質転換された骨髄内皮細胞系統 (TRBMEC) 、 (MLR) および線維芽細胞系統におけるztnfr14×1、ztnfr14×2およびztnfr14×3の発現を評価する実時間PCR分析結果をグラフで表示する。 図6は、種々の休止および非刺激ヒト単球系統におけるztnfr14×1、ztnfr14×2およびztnfr14×3の発現を評価する実時間PCR分析結果をグラフで表示する。

Claims (23)

  1. 配列番号2の残基18〜108を含んでなる単離されたポリペプチド。
  2. ポリペプチドが配列番号2の残基18〜Xを含んでなり、ここでXは80〜108の整数である、請求項1に記載の単離されたポリペプチド。
  3. ポリペプチドが残基1〜108を含んでなる、請求項1に記載の単離されたポリペプチド。
  4. 配列番号2の残基18〜131を含んでなる単離されたポリペプチド。
  5. ポリペプチドが配列番号2の残基1〜131を含んでなる、請求項4に記載の単離されたポリペプチド。
  6. 配列番号2の残基18〜198を含んでなる単離されたポリペプチド。
  7. ポリペプチドが残基1〜198を含んでなる、請求項6に記載の単離されたポリペプチド。
  8. ポリペプチドが下記のポリペプチドから成る群から選択される、請求項1に記載の単離されたポリペプチド:
    a) 配列番号2の残基1〜198を含んでなるポリペプチド;
    b) 配列番号30の残基1〜308を含んでなるポリペプチド; および
    c) 配列番号32の残基1〜185を含んでなるポリペプチド。
  9. 請求項1に記載のポリペプチドをコードする単離されたポリヌクレオチド。
  10. 請求項4に記載のポリペプチドをコードする単離されたポリヌクレオチド。
  11. 請求項6に記載のポリペプチドをコードする単離されたポリヌクレオチド。
  12. 下記の作用可能に連鎖された要素を含んでなる発現ベクター:
    a) 転写プロモーター;
    b) DNAセグメント、ここでDNAセグメントは請求項1に記載のポリペプチド分子をコードするポリヌクレオチド分子である; および
    c) 転写ターミネーター。
  13. DNAセグメントがアフィニティータグを含有する、請求項12に記載の発現ベクター。
  14. 請求項12に記載の発現ベクターが導入されており、DNAセグメントによりコードされるポリペプチドを発現する培養された細胞。
  15. 請求項14に記載の細胞を培養し、ここで前記細胞はDNAセグメントによりコードされるポリペプチドを発現し; そして前記ポリペプチドを回収することを含んでなるポリペプチドを製造する方法。
  16. 請求項15に記載の方法により製造されたポリペプチド。
  17. 下記の残基またはポリペプチドから成る群から選択されるポリペプチドに特異的に結合する抗体:
    a) 配列番号2の残基18〜X、ここでXは80〜108の整数である;
    b) 配列番号2の残基18〜108を含んでなるポリペプチド;
    c) 配列番号2の残基30〜80を含んでなるポリペプチド;
    d) 配列番号2の残基50〜80を含んでなるポリペプチド;および
    e) 配列番号2の残基131〜198を含んでなるポリペプチド。
  18. 下記の工程を含んでなる、患者における遺伝的異常性を検出する方法:
    患者から遺伝学的試料を採取し、
    前記遺伝学的試料を配列番号1の少なくとも14の隣接するヌクレオチドまたは配列番号1の相補体を含んでなるポリヌクレオチドと、前記ポリヌクレオチドが相補的ポリヌクレオチド配列に対してハイブリダイゼーションする条件下に、インキュベートすることによって第1反応生成物を生成し、
    第1反応生成物を可視化し、そして
    前記第1反応生成物を野生型患者からの対照反応生成物と比較し、ここで第1反応生成物と対照反応生成物との間の差は患者における遺伝的異常性を示す。
  19. 下記の工程を含んでなる患者における癌を検出する方法:
    患者から組織または生物学的試料を採取し、
    前記組織または生物学的試料を請求項17に記載の抗体と前記抗体が前記組織または生物学的試料中のその相補的ポリペプチドに結合する条件下にインキュベートし、
    前記組織または生物学的試料中の結合した抗体を可視化し、そして
    前記患者からの組織または生物学的試料中の結合した抗体のレベルを正常の対照組織または生物学的試料と比較し、
    ここで正常の対照組織または生物学的試料に関する患者の組織または生物学的試料に結合した抗体のレベルの増加または減少は患者における癌を示す。
  20. 下記の工程を含んでなる患者における癌を検出する方法:
    患者から組織または生物学的試料を採取し、
    配列番号1の少なくとも14の隣接するヌクレオチドまたは配列番号1の相補体を含んでなるポリヌクレオチドを標識化し、
    前記ポリヌクレオチドが相補的ポリペプチド配列にハイブリダイゼーションする条件下に、前記組織または生物学的試料を前記ポリヌクレオチドとインキュベートし、
    前記組織または生物学的試料中の標識化ポリヌクレオチドを可視化し、そして
    前記患者からの組織または生物学的試料中の標識化ポリヌクレオチドのハイブリダイゼーションレベルを正常の対照組織または生物学的試料と比較し、
    ここで正常の対照組織または生物学的試料に関する患者の組織または生物学的試料に対する標識化ポリヌクレオチドのハイブリダイゼーションの増加または減少は患者における癌を示す。
  21. 下記の工程を含んでなる癌細胞を殺す方法:
    患者から癌細胞を含有するex vivo 組織または生物学的試料を採取し、または癌細胞をin vivo 同定し、
    請求項15に記載の方法によりポリペプチドを製造し、
    ポリペプチドを薬学上許容されるベヒクル中で配合し、そして
    患者に投与するか、あるいは癌細胞を前記ポリペプチドに暴露させ、
    ここで前記ポリペプチドは癌細胞を殺す。
  22. ポリペプチドがさらにトキシンに複合体されている、請求項21に記載の癌細胞を殺す方法。
  23. 下記の工程を含んでなる刺激された免疫細胞から休止細胞を分離する方法:
    免疫細胞の試料を採取し、
    前記試料の一部分上における配列番号2またはそのスプライス変異型によりコードされる配列の転写、翻訳またはタンパク質発現のレベルを測定して、転写、翻訳またはタンパク質発現の対照レベルを獲得し、
    残りの試料を刺激因子とインキュベートし、
    前記試料中の配列番号2またはそのスプライス変異型によりコードされる配列の転写、翻訳またはタンパク質発現のレベルを測定し、そして
    対照レベルよりも多い転写、翻訳またはタンパク質発現のレベルを有するか、あるいは前記対照レベルでまたはそれより低いレベルでタンパク質を発現する細胞を分離して、刺激された状態の免疫細胞の集団を獲得する。
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