JP2008304216A - 物質検知方法、物質検知装置、物質検知装置の本体 - Google Patents

物質検知方法、物質検知装置、物質検知装置の本体 Download PDF

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Abstract

【課題】量産性に富み、微細構造の実現が容易なバイオセンサにする。
【解決手段】波長選択性を有しない入射側光導波路30aや分離側光導波路30bと共振結合する位置に光導波路33を配置してマイクロリング共振器32を形成する。光導波路33の一部には、検出対象の物質が入り得る孔34を設ける。孔34の内部に物質が存在しないときには、マイクロリング共振器32の損失が大きく、分離光Ldの強度は小さく大部分が直進光Lcとなるに対して、孔34の内部に物質が存在するときには、マイクロリング共振器32の損失が小さく、大部分が分離光Ldとなり直進光Lcは少なくなる。入射側光導波路30aに共振光Lbを含む所定波長の入射光Lを入射し、入射側光導波路30aを伝搬した直進光Lcおよび/またはマイクロリング共振器32による共振結合に基づく分離光Ldの強度を検出することで、孔34に検出対象の物質が存在するか否かを判定する。
【選択図】図1A

Description

本発明は、物質検知方法、物質検知装置、物質検知装置の本体に関する。
たとえば、バイオ技術においては、遠心分離器などによる処理を経ることにより分析対象の大きさを選別してから分析を行なう方法が主流であったが、近年は高度なデバイスを用いて簡易に分析を行ないたいという要望がある。
たとえば、非特許文献1には、ガラス製光導波路によるマイクロリング共振器を用いたバイオセンサが提案されている。
また、非特許文献2には、シリコン基板に微小な孔を形成したバイオセンサが提案されている。
IEEE JOURNAL OF SELECTED TOPICS IN QUANTUM ELECTRONICS, VOL.12, NO.1, JANUARY/FEBRUARY 2006,"Optical Sensing of Biomolecules Using Microring Resonators",Ayga Yalgm, Student Member, IEEE, Ketul C. Popat, John C. Aldridge, Tejal A. Desai, John Hryniewicz, Nabil Chbouki, Brent E. Little, Oliver King, Vien Van, Sai Chu, David Gill, Matthew Anthes-Washburn, M. Selim Unlii, Senior Member, IEEE, and Bennett B. Goldberg "Label-Free Optical Sensing of Proteins with Porous Silicon Microcavities",Huimin Ouyang, Romain Viard and Philippe M. Fauchet,Department of Electrical and Computer Engineering and Center for Future Health, Univerisity of Rochester, Rochester, NY 14627
しかしながら、非特許文献1に記載の仕組みは、基板材料がガラス基板であるため、シリコン基板に形成するデバイスに比較して、量産性に欠ける、また微細構造の実現に欠けるという欠点が存在する。
また、非特許文献2に記載の仕組みは、センサ面積が広いデバイスのであるので、分解能を高めるためには多くの試験サンプルを要求するという欠点が存在する。
本発明は、新たな物質検知の仕組みを提供することを目的とする。好ましくは、前述の欠点の少なくとも1つを解決し得る物質検知の仕組みを提供することを目的とする。
本発明に係る物質検知手法の一実施形態は、波長選択性を有しない第1の光導波路と共振結合する位置に第2の光導波路を配置してマイクロリング共振器を形成するとともに、第2の光導波路には、検出対象の物質が入り得る孔を設けておく。そして、第1の光導波路に共振周波数と等しい波長の光を含む所定波長の入射光を入射し、第1の光導波路を伝搬した光および/またはマイクロリング共振器による共振結合に基づく光の強度を検出することで、孔に検出対象の物質が存在するか否かを判定することとした。
マイクロリング共振器による共振結合に基づく光の強度を検出する場合には、第2の光導波路と共振結合する位置に配置され、第1の光導波路と第2の光導波路との間での共振結合により第2の光導波路に伝搬された光を、さらに共振結合により導光し伝搬する第3の光導波路を設け、この第3の光導波路を伝搬し出力される光の強度を検出する。
ここで、第1の光導波路と第2の光導波路とは(第3の光導波路を設ける場合には、第3の光導波路も)、SOI(シリコン・オン・インシュレータ)技術によって形成されたものとするのがよい。
なかでも、第1の光導波路(第3の光導波路を設ける場合には第3の光導波路も)と第2の光導波路とを基板の平面方向に並べて配置された構成とする面内結合型のものよりは、SIMOX(サイモックス)技術によって形成され、シリコンと酸化シリコンが基板の厚さ方向に積層された構成を持つ垂直結合型のものとするのが好ましい。
本発明に係る物質検知手法の一実施形態の基本的な仕組みは、マイクロ共振器を構成する第2の光導波路の所定部分に検出対象の物質が入り得る所定形状・所定サイズの孔を形成し、その孔内の物質の有無を光学的な強度に変換して判断するのである。
第2の光導波路に形成した孔の内部に物質が存在しないときには、マイクロリング共振器の損失が大きく、第2の光導波路と波長選択性を有しない第1の光導波路(第3の光導波路を設ける場合には第3の光導波路も)との組合せによる波長フィルタは機能しない。このため、共振周波数と等しい波長の光であっても、第2の光導波路との間での共振結合による成分が非常に少なくなり、大部分が第1の光導波路を直進することになるので、第1の光導波路を直進した光を検出したときの光強度が大きくなる。第3の光導波路を設ける場合、共振結合により第2の光導波路側に導光(分離)された微小な光をさらに第3の光導波路に導光して伝搬するが、その第3の光導波路を直進した光を検出したときの光強度は当然に小さくなる。
一方、第2の光導波路に形成した孔の内部に物質が存在するときには、マイクロリング共振器の損失が小さくなり、第2の光導波路と波長選択性を有しない第1の光導波路(第3の光導波路を設ける場合には第3の光導波路も)との組合せによる波長フィルタが機能するようになる。このため、共振周波数と等しい波長の光は、第2の光導波路との間での共振結合による成分が非常に多くなり、第1の光導波路を直進する成分が非常に少なくなため、第1の光導波路を直進した光を検出したときの光強度が非常に小さくなる。第3の光導波路を設ける場合、共振結合により第2の光導波路側に導光(分離)された非常に大きな光をさらに第3の光導波路に導光して伝搬すると、その第3の光導波路を直進した光を検出したときの光強度は当然に大きくなる。
結果的に、第1の光導波路を直進する成分を検出した光強度や第2の光導波路側に導光(分離)した成分を検出した光強度は、第2の光導波路に形成した孔の内部に物質(被分析物)が存在するか否かの違いにより変化する。換言すると、その光強度の違いは、孔に被分析物があるかどうかの違いを示すことになる。
本発明の一実施形態によれば、波長選択性を有しない第1の光導波路と共振結合する位置に第2の光導波路を配置してマイクロリング共振器を形成するとともに、第2の光導波路に検出対象の物質が入り得る孔を設けておき、第1の光導波路に共振周波数と等しい波長の光を含む所定波長の入射光を入射し、第1の光導波路を伝搬した光および/またはマイクロリング共振器による共振結合に基づく光の強度を検出するようにした。
孔に検出対象の物質が存在するか否かの違いで、マイクロリング共振器を構成する第2の光導波路と波長選択性を有しない第1の光導波路(第3の光導波路を設ける場合には第3の光導波路も)との組合せによる波長フィルタが機能するか否かの違いが生じる。その結果、第1の光導波路を直進する成分を検出した光強度や第2の光導波路側に導光(分離)した成分を検出した光強度が、孔の内部に物質(被分析物)が存在するか否かの違いにより変化するので、その光強度の違いに基づいて、孔に被分析物があるかどうかの違いを、簡単に判定することができる。
マイクロリング共振器を構成する第2の光導波路の所定部分に孔を形成すればよく、非特許文献2に記載の仕組みとは異なり、分解能を高める場合であっても、多くの試験サンプルを要求するという欠点は存在しない。
また、第1の光導波路と第2の光導波路とを(第3の光導波路を設ける場合には、第3の光導波路も)、SOI(シリコン・オン・インシュレータ)技術によって形成すれば、非特許文献2に記載の仕組みとは異なり、集積回路製造技術を使用できるので、非常に微細のパターン形成が可能であるし、基板材料がガラスではなくシリコンであるので、ガラス基板のような量産性に欠ける難点はない。
また、SIMOX技術を適用すれば、第1の光導波路(第3の光導波路を設ける場合には第3の光導波路も)と第2の光導波路との間のギャップを、露光精度に依存することなく均一に形成することができるので、結合効率を安定に高めることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
<<第1実施形態>>
図1〜図1Dは、本発明に係る物質検知装置の一実施形態を適用したバイオセンサ1の第1実施形態を説明する図である。ここで、図1は、第1実施形態のバイオセンサ1の全体構造(本体と光源など)を示す斜視図である。図1Aは、第1実施形態のバイオセンサ1の本体(物質検知装置の本体:以下センサ本体と称する)3の平面図である。図1Bは、図1Aのセンサ本体3の断面図(図1AのA−A’線)である。図1Cは、センサ本体3におけるマイクロリング共振器を構成する光導波路の一部(図1AのB部分)に形成された孔34および保護膜36の断面構成を説明する図である。図1Dは、孔34の形状や配置数の変形例を示す図である。
本実施形態の物質検知装置の一例であるバイオセンサ1は、SIMOX(サイモックス)技術などを利用した光導波路デバイスをバイオ技術に適用したものである。
SIMOXは、SOI(Silicon On Insulator:シリコン・オン・インシュレータ)技術の一例であり、簡単に言えば、酸素イオン注入によるSOI作成技術である。まず、SOIは、絶縁膜上に形成した単結晶シリコンを基板とした半導体および半導体技術である。このSOI技術では、プロセッサ基板上のトランジスタ層から絶縁層を超えて流れ出る電荷の停留を半分程度に減らすことができるので、たとえば、同じクロックスピードで動作する類似のチップと比べて、性能が最大で数10%向上する、あるいは電力消費を半分程度に減らすことができるなどの利点がある。ただし、トランジスタを作るためのシリコン結晶薄膜は純粋なシリコン結晶であるのに対して、その下の絶縁膜は完全な結晶ではないので、その上に完全な結晶を形成することは難しいという問題がある。
この問題を解決する一手法がSIMOX技術であり、いわば、シリコンと酸化シリコンの層状基板を形成する技術である。すなわち、半導体基板中にイオン打ち込みによって、シリコン結晶表面から僅かに深い部分に酸素分子を注入し、その後熱処理を加えることにより、注入した酸素分子を高熱で酸化させることで酸化物(絶縁体)の層を形成するもので、酸化物絶縁層とその上のシリコン結晶薄膜を作る技術である。因みに、熱処理にはイオンの通過によって生じた結晶構造の欠陥を修復する効果もある。
本願発明者は、SOI基板の製造方法の1つであるSIMOX法を応用した手法により、シリコン基板の表面直下に光導波路を形成する手法を発見し、マイクロリング共振器と波長選択性を有しない光導波路とを基板の厚さ方向に積層することにより、結合効率の高いマイクロリング共振器光導波路デバイス(以下SIMOX光導波路デバイスとも称する)を開発している(参考文献1を参照)。
参考文献1:APPLIED PHYSICS LETTERS VOLUME 85, NUMBER 69 AUGUST 2004,“Vertically-coupled micro-resonators realized using three-dimensional sculpting in silicon”,Prakash Koonath,a Tejaswi Indukuri, and Bahrain Jalalib,Department of Electrical Engineering, University of California−Los Angeles, Los Angeles, California 90095-1594
このSIMOX光導波路デバイスをバイオ技術に適用することにより、従来のバイオセンサが持つ問題点を解消する仕組みを開発した。その仕組みの基本は、SIMOX光導波路デバイスにおけるマイクロリング共振器部分に、検出対象となる物質が入る程度の大きさの所定の孔を配置し、その孔内に検出対象となる物質が存在するか否かで、マイクロリング共振器の条件が変化することをセンシング原理とするものである。つまり、マイクロ共振器部分に所定の孔を形成し、その孔内の物質の有無を光学的な強度に変換して判断するのである。
波長選択性を有しない光導波路は、SIMOX光導波路形成法などに形成することができるシリコン光導波路を用いた構造で、シリコン基板には適用が容易である微細パターニング技術とを組み合わせてセンサーデバイスを作製したものであり、バイオ分野などへの適用が可能である。マイクロリング共振器についてもSIMOX形成法を適用するのがよい。
もちろん、光導波路やマイクロリング共振器は、SIMOX技術を利用することに限らず、シリコン材料をベースとするその他の一般的なSOI技術を利用して形成してもよい。SOI技術を適用することで、現在のVLSI(Large Scale Integrated Circuit:大規模集積回路)製造技術を使用して、非常に微細のパターン形成が可能である。また、基板材料がガラスではなくシリコンであるので、ガラス基板のような量産性に欠ける難点はない。以下、SIMOX技術を利用する場合の仕組みを、具体的に説明する。
図1に示すように、第1実施形態のバイオセンサ1は、センサ本体3と、光源5と、光源5からの光をセンサ本体3に導光する光学系7と、センサ本体3から出力される光を検知する2つの検知部9とを備えている。
センサ本体3は、シリコン基板4上に、波長選択性を有しない2本の直線状の光導波路30(それぞれを30a,30bとする)と、第2の光導波路としてのリング状の光導波路33を持つマイクロリング共振器32とを有する。光導波路30は、その一方を特に第1の光導波路としての入射側光導波路30aと称し、他方を特に第3の光導波路としての分離側光導波路30bと称する。マイクロリング共振器32を構成するリング状の光導波路33の一部(図1AのBを参照)には、所定の孔が形成されている(詳細は図1Cを参照)。入射側光導波路30a、分離側光導波路30b、および光導波路33の各幅W30a,W30b,W33は、たとえば2μm程度である。
マイクロリング共振器32(光導波路33)と波長選択性を有しない入射側光導波路30aとの組合せおよびマイクロリング共振器32(光導波路33)と波長選択性を有しない分離側光導波路30bとの組合せにより、それぞれ波長フィルタが形成される。ここでは、それぞれで形成される各波長フィルタの特性が同じになるようにする。
図1に示すように、入射側光導波路30aの入射端面31aに入射する入射光Lは、共振周波数と等しくない波長の光(以下非共振光と称する)Laと共振周波数と等しい波長の光(以下共振光と称する)Lbとを含む。入射側光導波路30aのセンサ本体3の一方の端面(入射端面と称する)31aが光源5側となり、入射側光導波路30aのセンサ本体3の他方の端面(出射端面と称する)31bには、入射側光導波路30aを直進する光(以下直進光と称する)Lcを検出する検出ポートAをなす第1の検知部9aが設けられている。
また、図1に示す構成例では、マイクロリング共振器32を利用して分離された光(分離光Ldと称する)が分離側光導波路30b内を進行した後に分離光Ldの進行方向を反転させる反転路30cと、反転路30cで反転された共振光Lbを導光する分離側光導波路30dが設けられている。分離側光導波路30dのセンサ本体3の一方(出射端面31bと同じ側)の端面(出射端面と称する)31cには、マイクロリング共振器32を利用して分離された光(分離光と称する)Ldを検出する検出ポートBをなす第2の検知部9bが設けられている。
なお、図1Aに示す構成例のように、反転路30cを設けずに、分離側光導波路30bのセンサ本体3の他方(入射端面31aと同じ側)の端面を出射端面31cとして、マイクロリング共振器32を利用して分離された分離光Ldを検出する検出ポートBをなす第2の検知部9b(図示せず)を設けるようにしてもよい。
詳細は後述するが、たとえば、入射側光導波路30a側に入射した非共振光Laと共振光Lbを含む入射光Lの内、マイクロリング共振器32と入射側光導波路30aの組合せによる波長フィルタによって分離された分離光Ld(=共振光Lb)が光導波路33内を伝搬する。分離されない非共振光Laは、入射側光導波路30aを直進する直進光Lcとなる。
光導波路33内を伝搬した分離光Ld(=共振光Lb)は、マイクロリング共振器32と分離側光導波路30bの組合せによる波長フィルタによって分離側光導波路30bに結合される。分離側光導波路30bに結合された分離光Ld(=共振光Lb)は、分離側光導波路30b内を伝搬する。
光源5としては、たとえば、一般的なレーザ光源やASE(Amplified Spontaneous Emission:自発放射増幅)光源を使用することができる。ASE光源は、高輝度でしかも出力安定性が非常に優れており、また、広帯域でインコヒーレント光を発する光源であり、本例のような光波センシングに適した光源である。
光学系7としては、図1では簡単に集光レンズ7aのみを示しているが、実際には、その他の光学部材が使用されることもある。光学系7は集光レンズ7aなどで光源5から発せられた光(入射光と称する)Lを、センサ本体3の側面に設けられた入射端面30aに集光して入射させる。
図1Bに示すように、第1実施形態のバイオセンサ1(センサ本体3)における波長選択性を有しない入射側光導波路30aおよび分離側光導波路30bと、マイクロリング共振器32を構成する光導波路33との共振結合は、各光導波路30a,30bとマイクロリング共振器32を構成する光導波路33を、SIMOX法により基板の厚さ方向に積層された構成としている点に特徴を有する。このようなSIMOX法により形成される構造のマイクロリング共振器32を、特に、垂直結合型(Vertical coupling )マイクロリング共振器と称する。垂直結合型マイクロリング共振器とすることで、結合効率を安定に高めることができる(詳細は第5実施形態で説明する)。
なお、第1実施形態のセンサ本体3の入射側光導波路30aおよび分離側光導波路30bは、SOI技術を適用してシリコン基板4上に酸化シリコン(SiO2 )の絶縁層を形成し、その絶縁層上にさらに単結晶シリコンSiの薄膜を形成し、各光導波路30a,30bをなす部分に所望の幅および厚さ(高さ)の尾根(ridge /SOI waveguide)が形成された構造をなしている。
ただしこれは一例であって、図示を割愛するが、シリコン基板4上に酸化シリコン(SiO2 )の絶縁層を形成し、その絶縁層内の各光導波路30a,30bをなす部分に所望の幅および厚さ(高さ)の薄膜が形成されたストリップワイヤ(SOI waveguide)とする構造のものとしてもよい。
図1Cに示すように、マイクロリング共振器32を構成する光導波路33の一部(図1のB部分)には、所定の大きさ・形状の孔34(本例では4個)が形成されている。孔34の深さD34は、マイクロリング共振器32を構成する光導波路33の深さD33に比較して、若干浅く形成した図を記載しているが、この孔34の深さD34は、孔34に物質が入っている場合と入っていない場合とで、光導波路33の損失の値が変化する程度であればよい。
図1Cに示すように、孔34が形成された部分を除く他の部分は、外部の環境変化の影響を受け難くするために、保護膜36が形成されている。第1実施形態のバイオセンサ1(センサ本体3)の保護膜36としては、4個の孔34を纏めた領域34aよりも大きな開口部36aを保護膜36に設けた構造にしている。このような構造の場合、各孔34を纏めた領域34aよりも大きな開口部36aを形成すればよいので、マイクロリング共振器32の孔34が設けられている部分Bに開口部36aを形成するのが容易である。反面、各孔34には入り切らない形状・大きさの物質が丁度孔34の上の載ったときにも僅かではあるが孔34内に物質が少し入った状態となり得るために、共振条件が若干変動し、C/N比(Carrier to Noise ratio)の面では不利である(後述する図6と比較するとよい)。
図1Cに示した例では、同一形状・同一径の孔34を4個設けているが、これは一例に過ぎず、図1Dに示すように、形状・径、配置数は適宜決定すればよい。たとえば、図1D(A)に示す第1変形例では、分析対象物の形状に対応した孔34を1つ設けている。図示のように、その孔34の光導波路33の幅方向の径は、マイクロリング共振器32を構成する光導波路33の幅W33より大きくても差し支えない。
図1D(B)に示す第2変形例では、光導波路33の幅W33よりも小さな所定径φ34(φ34<W33)の円形の孔34を3個、マイクロリング共振器32の長手方向(リング方向)に一列に配置している。
図1D(C)に示す第3変形例では、光導波路33の幅W33よりも小さな所定径φ34(φ34<W33)の円形の孔34を3個、光導波路33の幅方向に一列に配置している。
図1D(D)に示す第4変形例は、図1D(B)と図1D(C)とを組み合わせた態様であり、光導波路33の幅W33よりも小さな所定径φ34(φ34<W33)の円形の孔34を7個、光導波路33の長手方向(リング方向)と光導波路33の幅方向の領域(7個の孔34を囲む点線で示す略円領域)において、概ね均等配置となるようにしている。
何れの場合も、2μm程度の幅W33を持つ光導波路33の所定部分B(実質的なセンサ面積部分)に孔34を形成すればよく、非特許文献2に記載の仕組みとは異なり、分解能を高める場合であっても、多くの試験サンプルを要求するという欠点は存在しない。
第1実施形態(後述する他の実施形態も同様)のバイオセンサ1は、センサ本体3に設けたマイクロリング共振器32の有する敏感なセンシング機能を応用したものであり、マイクロリング共振器32に形成された孔34に入ることのできる被分析物が孔34に配置した場合(ほぼ入りきった場合)において、マイクロリング共振器32の共振条件が変化することをセンシング原理としている。
マイクロリング共振器32の一部に分析を行ないたい物質に対応した孔34を形成し、ある波長の光(共振光Lb)がマイクロリング共振器32の光導波路33と共振結合するように配置された波長選択性を有しない入射側光導波路30aの入射端面31aに入射光Lを入射し、孔34の中に被分析物が存在するか否かの測定を、マイクロリング共振器32の損失が変化するものとして検知部9により検知する。
次に、マイクロリング共振器32の光導波路33に設けた孔34に被分析物が存在するか否かの測定を、検知部9にて行なう仕組みについて説明する。
<被分析物が存在しない場合>
図2〜図2Cは、マイクロリング共振器32の光導波路33に設けた孔34に被分析物40が存在しない場合のバイオセンサ1の動作を説明する図である。ここで、図2は、被分析物40が孔34上に配置している状態を示す図である。図2Aは、孔34に被分析物40が存在しない場合における非共振光Laと共振光Lbの伝搬状態を説明する図である。図2Bは、孔34に被分析物40が存在しない場合における第1の検知部9aによる検知特性を説明する図である。図2Cは、孔34に被分析物40が存在しない場合における第2の検知部9bによる検知特性を説明する図である。
本例は、マイクロリング共振器32のB部分に形成されている孔34に入ることのできない粒子が存在する場合に相当する。マイクロリング共振器32の孔34内には物質が存在しないので、光導波路33にはn=1(空気の屈折率)あるいはn=約1.3(溶媒の屈折率)を有する孔形状に応じた摂動が加わっていることとなり、孔34が形成された光導波路33(Bの部分)の損失がとても大きい状態となっている。
したがって、本来、マイクロリング共振器32の損失が小さく、マイクロリング共振器32(光導波路33)と波長選択性を有しない入射側光導波路30aや分離側光導波路30bとの組合せによる波長フィルタは機能しないこととなる。
つまり、図2Aに示すように、マイクロリング共振器32の共振周波数と等しい波長の光(共振光Lb)は、非常に少ない結合効率でしかマイクロリング共振器32の光導波路33部分を導波しないこととなる(分離され導波された成分である分離光Ldを共振光Lb1とする)。よって、マイクロリング共振器32の共振周波数でない波長の光(非共振光La)と同様に、共振光Lbの殆ど(共振光Lb2)が直進する直進光Lcとなる。
結果的には、検出ポートAにおける第1の検知部9aによる出力光(非共振光Laおよび共振光Lb2について)の光強度は、図2Bに示すように、変動が小さくなる。
また検出ポートBにおける第2の検知部9bによる出力光(共振光Lb1について)の光強度は、図2Cに示すように、とても少ない。
<被分析物が存在する場合>
図3〜図3Cは、マイクロリング共振器32の光導波路33に設けた孔34に被分析物40が存在する場合のバイオセンサ1の動作を説明する図である。ここで、図3は、被分析物40が孔34内に配置している状態を示す図である。図3Aは、孔34に被分析物40が存在する場合における非共振光Laと共振光Lbの伝搬状態を説明する図である。図3Bは、孔34に被分析物40が存在する場合における第1の検知部9aによる検知特性を説明する図である。図3Cは、孔34に被分析物40が存在する場合における第2の検知部9bによる検知特性を説明する図である。
本例は、マイクロリング共振器32のB部分に形成されている孔34に入ることのできる粒子が存在する場合に相当する。マイクロリング共振器32の孔34内には物質が存在することとなるので、孔34部分の屈折率が、光導波路33にはn=1(空気の屈折率)あるいはn=約1.3(溶媒の屈折率)の場合に比較して大きくなるので(Siの屈折率に比較的近くなるので)、孔34が形成された光導波路33部分の屈折率の摂動は物質が存在しない場合に比較して小さくなる。
したがって、マイクロリング共振器32の損失が小さくなり、マイクロリング共振器32(光導波路33)と波長選択性を有しない入射側光導波路30aや分離側光導波路30bとの組合せによる波長フィルタは機能し始めることとなる。
つまり、図3Aに示すように、マイクロリング共振器32の共振周波数と等しい波長の光(共振光Lb)は、非常に大きな結合効率でマイクロリング共振器32の光導波路33部分を導波することとなる(分離され導波された成分である分離光Ldを共振光Lb1とする)。よって、共振光Lbの殆ど(共振光Lb1)が分離側光導波路30b側へ分離され、マイクロリング共振器32の共振周波数でない波長の光(非共振光La)と同様に直進光Lcとなる成分(共振光Lb2)は非常に少なくなる。要するに、マイクロリング共振器32の共振周波数と等しい波長の光(共振光Lb)の大部分は、検出ポートBの方に出力されるようになる。
結果的には、検出ポートAにおける第1の検知部9aによる出力光(非共振光Laおよび共振光Lb2について)の光強度は、図3Bに示すように、変動が大きくなる。
また検出ポートBにおける第2の検知部9bによる出力光(共振光Lb1について)の光強度も、図3Cに示すように、変動が大きくなる。
<被分析物の有無の判別>
結果的に、検出ポートAにおける第1の検知部9aで検知される出力光の波長特性および検出ポートBにおける第2の検知部9bで検知される波長特性は、被分析物40が孔34内に存在するか否かの違いにより変化する。
すなわち、検出ポートAの出力あるいは検出ポートBの出力のどちらかを監視(モニタリング)することにより、孔34に被分析物40があるかどうかの違いを検出することができることとなる。
第1実施形態のバイオセンサ1は、検出ポートAと検出ポートBの双方で検知する構造にしている。この場合、2つのセンサを用いることにより、データの信頼性が向上する。具体的には、2つのポートA,Bの光信号を比較することにより被分析物により吸収される波長スペクトルも容易に得ることができ、物質を特定する際の信頼性が向上する効果が得られる。
なお、第1実施形態のバイオセンサ1においては、センサ本体3の入射側光導波路30aに入射させる入射光Lの波長は、図2Bおよび図2Cに示したように、ブロード波長の光を入力していた。しかしながらこのことは必須ではなく、原理的には、共振する波長のみを入力すれば物質の有無を検知することができることとなる。しかしながら、実際には、孔34に入り込む被分析物40の屈折率変化などの共振条件にばらつきを持たせる要因を考慮すると、複数の波長の光を入力する方が精度が向上する。
<<第2実施形態>>
図4および図4Aは、本発明の物質検知装置の一実施形態を適用したバイオセンサ1の第2実施形態を説明する図である。ここで、図4は、第2実施形態のバイオセンサ1の全体構造(本体と光源など)を示す斜視図である。図4Aは、第2実施形態のバイオセンサ1のセンサ本体3の平面図である。
第2実施形態のバイオセンサ1は、第1実施形態のバイオセンサ1に対して、センサ本体3の分離側光導波路30b(関連する反転路30cや分離側光導波路30dも)を取り外して、検出ポートAのみで孔34に被分析物40があるかどうかの違いを検出する構造にしたものである。センサ本体3には分離側光導波路30bを設けていないので、第2実施形態のバイオセンサ1としては、第2の検知部9bを設けていない。
検出ポートAのみで被分析物40の有無を検知する構造にした第2実施形態のバイオセンサ1は、センサが1つであるので、低コスト化が可能となる効果が得られる。
なお、第2実施形態のバイオセンサ1においては、センサ本体3の入射側光導波路30aに入射させる入射光Lの波長は、図3Bおよび図3Cに示したように、ブロード波長の光を入力していた。しかしながらこのことは必須ではなく、第1実施形態と同様に、原理的には、共振する波長のみを入力すれば物質の有無を検知することができることとなる。しかしながら、実際には、孔34に入り込む被分析物40の屈折率変化などの共振条件にばらつきを持たせる要因を考慮すると、複数の波長の光を入力する方が精度が向上する。
<<第3実施形態>>
図5は、本発明の物質検知装置の一実施形態を適用したバイオセンサ1の第3実施形態を説明する図である。ここで、図5は、第3実施形態のバイオセンサ1のセンサ本体3の平面図である。
第3実施形態のバイオセンサ1は、第2実施形態のバイオセンサ1に対して、入射光Lを単波長にする場合においても精度を向上させる仕組みとしたものであり、センサ本体3に第2の光導波路としてのリング状の光導波路33を持つマイクロリング共振器32を複数設けるようにした点に特徴を有する。図示した例では、入射側光導波路30aの長手方向(光伝搬方向)に沿って、マイクロリング共振器32を2つ(それぞれを32a,32bとする)設けているが、これは一例に過ぎず、配置数は適宜決定すればよい。
図示を割愛するが、図1Cや図1Dに示した例と同様に、各マイクロリング共振器32a,32bを構成する光導波路33(それぞれを33a,33bとする)の一部(図5のBa,Bb部分)には、所定の大きさ・形状の孔34を形成する。
入射端面31a側のマイクロリング共振器32a(光導波路33a)と波長選択性を有しない入射側光導波路30aとの組合せおよび出射端面31b側のマイクロリング共振器32b(光導波路33b)と波長選択性を有しない分離側光導波路30bとの組合せにより、それぞれ波長フィルタが形成される。ここでは、それぞれで形成される各波長フィルタの特性が異なるものとする。つまり、各マイクロリング共振器32a,32bでの共振周波数が異なるものとする。
このように、共振周波数の異なる複数のマイクロリング共振器32(本例ではマイクロリング共振器32a,32b)を入射側光導波路30aの光伝搬方向に沿って配置すると、入射光Lが単波長であっても検出精度を向上させることができる。マイクロリング共振器32a,32bの何れかの共振周波数近くに該当すれば、バイオセンサ1の機能を満たすことができる、すなわち、被分析物40が孔34内に存在するか否かの違いを検知することができるからである。
<<第4実施形態>>
図6は、本発明の物質検知装置の一実施形態を適用したバイオセンサ1の第4実施形態を説明する図である。ここで、図6は、第4実施形態のバイオセンサ1のセンサ本体3におけるマイクロリング共振器を構成する光導波路の一部(図1AのB部分相当)に形成された孔34および保護膜36の断面構成を説明する図である。
第4実施形態のバイオセンサ1は、第1〜第3実施形態のバイオセンサ1に対して、センサ本体3におけるマイクロリング共振器32の光導波路33に設ける孔34および保護膜36の断面構成に変形を加えた点に特徴を有する。すなわち、図6に示すように、孔34が形成された部分を除く他の部分は、図1Cに示したものよりもさらに外部の環境変化の影響を受け難くするために、保護膜36としては、4個の孔34のそれぞれに対応する開口部36bを保護膜36に設けた構造にしている。
このような第4実施形態の構造の場合、各孔34のそれぞれに、各孔34の径φ34とほぼ同一もしくは少しだけ大きな径φ36の開口部36bを各別に形成しなければならないので、マイクロリング共振器32の孔34が設けられている部分Bに保護膜36を形成するのが難しくなる。反面、各孔34には入り切らない形状・大きさの物質が丁度孔34の上の載ったときは、先ず保護膜36の開口部36a上にその物質が載ることになるので、孔34内に物質が少し入った状態となることを避けることができるために、図1Cに示したものとは異なり共振条件の微小変動が起きず、C/N比の面では有利である。
なお、図6(A)に示す第1例は、各孔34の径φ34とほぼ同一の径φ36の開口部36bを設けた場合であり、図6(B)に示す第2例は、各孔34の径φ34よりも少し大きな径の開口部36bを、孔34ごとに各別に設けた場合である。第1例のように、開口部36bの径φ36を各孔34の径φ34とほぼ同一にすると、分析対象である物質(被分析物40)が孔34内に配置される現象を阻害する懸念が生じる。一方、第2例のように、開口部36bの径φ36を各孔34の径φ34よりも少し大きくすると、分析対象である物質(被分析物40)が孔34内に配置される現象を阻害する懸念を緩和することができる。
こう言った点では、各孔34に対して各別に開口部36bを設ける場合、その径φ36は、分析対象である物質(被分析物40)が孔34内に配置される現象を極端に阻害しない程度で、またC/N比に影響を与えない程度に設定すればよいことになる。
<<第5実施形態>>
図7および図7Aは、本発明の物質検知装置の一実施形態を適用したバイオセンサ1の第5実施形態を説明する図である。ここで、図7は、第5実施形態のバイオセンサ1のセンサ本体3の平面図である。図7Aは、図7のセンサ本体3の断面図(図7のA−A’線)である。図7Bは、第1および第5実施形態のバイオセンサ1の各センサ本体3の相違を説明する図である。
図7および図7Aに示すように、第5実施形態のバイオセンサ1(センサ本体3)における波長選択性を有しない入射側光導波路30aおよび分離側光導波路30bと、マイクロリング共振器32を構成する光導波路33との共振結合は、各光導波路30a,30bとマイクロリング共振器32を構成する光導波路33を、基板の平面方向に並べて配置された構成としている点に特徴を有する。このよう構造のマイクロリング共振器32を、特に、面内結合型(Lateral coupling)マイクロリング共振器と称する。
面内結合型マイクロリング共振器とすることで、SIMOXを用いずに露光技術を適用した単純なエッチング工程によりマイクロリング共振器32を形成できる利点がある。反面、図7Bに示すように、垂直結合型マイクロリング共振器に比べて結合効率が低下する。
すなわち、図7Bに示す結合効率の特性図から理解されるように、結合効率はギャップに大きく左右され、共振結合部分のギャップが0.1μm程度では結合効率が0.4以上あるが、ギャップが0.15μm程度以上になると結合効率が極端に小さくなる。そういった点では、ギャップを0.1μm程度以下となるように管理する必要がある。
垂直結合型マイクロリング共振器は、酸素イオン注入によるSOI作成技術であるSIMOX技術で生成できるので、露光技術を適用して製造される面内結合型マイクロ共振器に比較して、リング状の光導波路33と直線状の光導波路30(入射側光導波路30aや分離側光導波路30b)との距離(ギャップ:gap )を露光精度に依存することなく均一に形成することができるので、ギャップを0.1μm程度以下となるように管理することが可能であり、結合効率を安定に高めることに適している。
第1実施形態のバイオセンサの全体構造を示す斜視図である。 第1実施形態のセンサ本体の平面図である。 図1Aのセンサ本体の断面図(図1AのA−A’線)である。 第1実施形態のマイクロリング共振器を構成する光導波路の一部(図1AのB部分)に形成された孔および保護膜の断面構成を説明する図である。 孔の形状や配置数の変形例を示す図である。 マイクロリング共振器の光導波路に設けた孔内に被分析物が存在しない状態を示す図である。 非共振光と共振光の伝搬状態を説明する図である。 孔内に被分析物が存在しない場合における第1の検知部による検知特性を説明する図である。 孔内に被分析物が存在しない場合における第2の検知部による検知特性を説明する図である。 マイクロリング共振器の光導波路に設けた孔内に被分析物が存在する状態を示す図である。 孔内に被分析物が存在する場合における非共振光と共振光の伝搬状態を説明する図である。 孔内に被分析物が存在する場合における第1の検知部による検知特性を説明する図である。 孔内に被分析物が存在する場合における第2の検知部による検知特性を説明する図である。 第2実施形態のバイオセンサの全体構造を示す斜視図である。 第2実施形態のセンサ本体の平面図である。 第3実施形態のバイオセンサのセンサ本体の平面図である。 第4実施形態のバイオセンサのセンサ本体におけるマイクロリング共振器を構成する光導波路の一部(図1AのB部分相当)に形成された孔および保護膜の断面構成を説明する図である。 第5実施形態のバイオセンサのセンサ本体の平面図である。 図7のセンサ本体の断面図(図1AのA−A’線)である。 第1および第5実施形態のバイオセンサの各センサ本体の相違を説明する図である。
符号の説明
1…バイオセンサ(物質検知装置の一例)、3…センサ本体、30…光導波路、30a…入射側光導波路、30b,30d…分離側光導波路、30c…反転路、31a…入射端面、31b…出射端面、31c…出射端面、32,32a,32b…マイクロリング共振器、33,33a,33b…光導波路、34…孔、36…保護膜、36a,36b…開口部、4…シリコン基板、40…被分析物、5…光源、7…光学系、7a…集光レンズ、9…検知部、9a…第1の検知部、9b…第2の検知部、L…入射光、La…非共振光、Lb…共振光、Lc…直進光、Ld…分離光

Claims (9)

  1. 波長選択性を有しない第1の光導波路と共振結合する位置に配置された第2の光導波路を具備するマイクロリング共振器の前記第2の光導波路に検出対象の物質が入り得る孔を設け、
    前記第1の光導波路に共振周波数と等しい波長の光を含む入射光を入射し、前記第1の光導波路を伝搬した光および/または前記マイクロリング共振器による共振結合に基づく光の強度を検出することで、前記孔に検出対象の物質が存在するか否かを判定する
    ことを特徴とする物質検知方法。
  2. 波長選択性を有しない第1の光導波路と、
    前記第1の光導波路と共振結合する位置に配置された、検出対象の物質が入り得る孔が形成されている第2の光導波路を具備するマイクロリング共振器と、
    前記第1の光導波路に共振周波数と等しい波長の光を含む入射光を入射する光源と、
    前記第1の光導波路を伝搬した光および/または前記マイクロリング共振器による共振結合により前記第2の光導波路に伝搬された光の強度を検出する検知部と
    を備え、
    前記検知部で検知された光強度に基づいて、前記孔に検出対象の物質が存在するか否かを判定する
    ことを特徴とする物質検知装置。
  3. 前記検知部は、前記第1の光導波路を伝搬した光の強度を検出する第1の検知部と、前記マイクロリング共振器による共振結合により前記第2の光導波路に伝搬された光の強度を検出する第2の検知部とを有し、
    前記第1および第2の各検知部で検知されたそれぞれの光強度に基づいて、前記孔に検出対象の物質が存在するか否かを判定する
    ことを特徴とする請求項2に記載の物質検知装置。
  4. 波長選択性を有しない第1の光導波路と、
    前記第1の光導波路と共振結合する位置に配置された第2の光導波路を具備するマイクロリング共振器とを備え、
    前記第2の光導波路には、検出対象の物質が入り得る孔が形成されている
    ことを特徴とする物質検知装置の本体。
  5. 前記第1の光導波路と前記第2の光導波路とは、SOI(シリコン・オン・インシュレータ)技術によって形成されたものである
    ことを特徴とする請求項4に記載の物質検知装置の本体。
  6. 前記第1の光導波路と前記第2の光導波路は、SIMOX(サイモックス)技術によって形成され、シリコンと酸化シリコンが基板の厚さ方向に積層された構成を持つ
    ことを特徴とする請求項5に記載の物質検知装置の本体。
  7. 前記第2の光導波路と共振結合する位置に配置され、前記第1の光導波路と前記第2の光導波路との間での共振結合により前記第2の光導波路に伝搬された光を、さらに共振結合により導光し伝搬する第3の光導波路
    を備えたことを特徴とする請求項4に記載の物質検知装置の本体。
  8. 前記第1の光導波路の光伝搬方向に沿って、複数の前記第2の光導波路が設けられ、
    それぞれの第2の光導波路による共振結合の特性が異なる
    ことを特徴とする請求項4に記載の物質検知装置の本体。
  9. 前記第2の光導波路上の前記孔が形成されている部分以外の領域には、外部の環境変化の影響を受け難くするための保護膜が形成されている
    ことを特徴とする請求項4に記載の物質検知装置の本体。
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