JP2008299363A - データベースを可視化するための画像生成方法及びプログラム並びにデータベース表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 階層構造のデータベース中の各データをアイコンとして表示し、前記階層構造の各データの前記アイコンを再帰的な入れ子構造となるように二次元平面に配置することでデータ全体をひとつの画面に表示する方法において、前記データベースから、木構造の入力データであって、前記木構造を構成する階層型データの葉ノードがn個の変数ti(0≦i<n、iは整数)を有するものを受け、前記葉ノードに対応する前記長方形又は正方形のアイコンを縦L個、横m個(Lm≧n)の格子状の小領域に分割し、分割して得られた格子状の前記小領域のそれぞれに互いに異なる色を割り当てる。
【選択図】 図4
Description
階層型データを可視化する手法の多くは、木構造を描画する。代表的手法として以下に示す非特許文献1〜3のものが知られている。これらの木構造表示型の可視化手法は、階層構造の頂上から潜るようにして、人間の対話的操作によって詳細な情報を表示する、という目的にあっている。しかし反面、画面上での情報の干渉(重なり)が多いため、情報の全貌を「操作せずに」眺める、という目的には合わない。
Lamping J., Rao R., The Hyperbolic Browser: A Focus+context Technique for Visualizing Large Hierarchies, Journal of Visual Languages and Computing, Vol. 7, No. 1, pp. 33-55, 1996. Carriere J., et al., Research Paper: Interacting with Huge Hierarchies beyond Cone Trees, IEEE Information Visualization 95, pp. 74-81, 1995. Koike H., Fractal Views: A Fractal-Based Method for Controlling Information Display, ACM Transactions on Information Systems, Vol. 13, No. 3, pp. 305-323, 1995.
それに対して、画面空間の再帰分割による手法は、画面上で情報どうしが重ならないように表現する、という観点から本発明の目的に近い。代表的な手法として、画面空間を再帰的に長方形領域に分割することで階層型データを表現するTreemapsがあげられる。Treemapsの問題点として、画面上で細長くつぶれた長方形領域を発生する場合が多いという点があった。この改良手法は既に多く発表されているが、その中でも個々のデータ要素を同じ大きさのアイコンやサムネイル画像で表現するQuantum Treemapは特に有用な手法である。
Johnson B., et al., Tree-Maps: A Space Filling Approach to the Visualization of Hierarchical Information Space, IEEE Visualization '91, pp. 275-282, 1991. Bederson B., Schneiderman B., Ordered and Quantum Treemaps: Making Effective Use of 2D Space to Display Hierarchies, ACM Transactions on Graphics, Vol. 21, No. 4, pp. 833-854, 2002.
Itoh T., Yamaguchi Y., Ikehata Y., Kajinaga Y., Hierarchical Data Visualization Using a Fast Rectangle-Packing Algorithm, IEEE Transactions on Visualization and Computer Graphics, Vol. 10, No. 3, pp. 302-313, 2004. 伊藤, 山口, 小山田, 長方形の入れ子構造による階層型データ視覚化手法の計算時間および画面占有面積の改善, 可視化情報学会論文集, Vol. 26, No. 6, pp. 51-61, 2006.
(ア)階層構造を表現することで、階層型データを構成する各データ要素の、画面上の位置は決められてしまう。
(イ)さらに、各データ要素は画面上では非常に小さなアイコン等で表現されなければならない。
という点である。階層構造と多変数を同時に表現するには、この制約の下でも有効なものでなければならない。
多変数データの可視化手法の代表例として、以下のようなものがあげられる。
Inselberg A., Dimsdale B., Parallel Coordinates: A Tool For Visualizing Multidimensional Geometry, IEEE Visualization '90, pp. 35-38, 1990.
Feiner S., Beshers C., Worlds within Worlds: Metaphors for Exploring n-Dimensional Virtual Worlds, ACM Symposium on User Interface Software and Technology (UIST'90), pp. 76-83, 1990.
Marks J., et al., Design Galleries: A General Approach to Setting Parameters for Computer Graphics and Animation, ACM SIGGRAPH '97, pp. 389-400, 1997.
Ebert D. S., et al., Automatic Shape Interpolation for Glyph-based Information Visualization, IEEE Visualization '97, 1997.
前記データベースから、木構造の入力データであって、前記木構造を構成する階層型データの葉ノードがn個の変数ti(0≦i<n、iは整数)を有するものを受ける第1ステップと、
前記葉ノードに対応する前記長方形又は正方形のアイコンを縦L個、横m個(ただし、Lm≧n)の格子状の小領域に分割する第2ステップと、
分割して得られた格子状の前記小領域のそれぞれに互いに異なる色を割り当てる第3ステップと、を備えるものである。
前記小領域のそれぞれに互いに異なる色相Hを与えるステップと、
下記の式(ア)〜(ウ)のいずれかに基づき前記小領域のそれぞれに彩度S及び明度Iを与えるステップと、を含む。
(ア)
S=f(ti)
I=g(ti)
(ただし、変数値ti(0≦i<n)は0≦ti≦1の範囲に正規化されているものとし、また、関数f(ti)及びg(ti)は、0≦f(ti) ≦1、0≦g(ti)≦1の範囲の関数とする)
例えば、関数f(ti)及びg(ti)は、図6に示すグラフA〜Dのようなものである。
(イ)
S=Smin+(Smax−Smin) ti 0≦Smin< Smax≦1
I=Imin+(Imax−Imin) ti 0≦Imin<Imax≦1
(ただし、変数値tiは(0≦i<n)は0≦ti≦1の範囲に正規化されているものとする)
(イ‘)あるいは、
S=I=a+bti (ただし、a,bはa≧0、b≧0である実数、原則としてa+b=1、また、変数値ti(0≦i<n)は0≦ti≦1の範囲に正規化されているものとする)
これは、図6のAのグラフに相当する。
(ウ)
S=Smin+(Smax−Smin)*|2ti−1| 0≦Smin< Smax≦1
I=Imin+(Imax−Imin) *|2ti−1| 0≦Imin<Imax≦1
(ただし、変数値tiは(0≦i<n)は0≦ti≦1の範囲に正規化されているものとする)
|2ti−1|は、(2ti−1)の絶対値を意味する。
(ウ‘)あるいは、
S=I=a+b(1−2ti) (0≦ti≦c)
S=I=a+b(−1+2ti) (c≦ti≦1)
(ただし、a,bはa≧0、b≧0である実数、原則としてa+b=1、cは0<c<1である実数、また、変数値ti(0≦i<n)は0≦ti≦1の範囲に正規化されているものとする)
これは、図6のBのグラフに相当する。
前記データベースから、木構造の入力データであって、前記木構造を構成する階層型データの葉ノードがn個の変数ti(0≦i<n、iは整数)を有するものを受ける第1ステップと、
前記葉ノードに対応する前記長方形又は正方形のアイコンを縦L個、横m個(ただし、Lm≧n)の格子状の小領域に分割する第2ステップと、
分割して得られた格子状の前記小領域のそれぞれに互いに異なる色を割り当てる第3ステップと、を実行させるためのプログラムである。
前記処理部は、
前記データベースから、木構造の入力データであって、前記木構造を構成する階層型データの葉ノードがn個の変数ti(0≦i<n、iは整数)を有するものを受ける第1ステップと、
前記葉ノードに対応する前記長方形又は正方形のアイコンを縦L個、横m個(ただし、Lm≧n)の格子状の小領域に分割する第2ステップと、
分割して得られた格子状の前記小領域のそれぞれに互いに異なる色を割り当てる第3ステップと、を実行するものである。
媒体には、例えば、EPROMデバイス、フラッシュメモリデバイス、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、光磁気ディスク、CD(CD−ROM、Video−CDを含む)、DVD(DVD−Video、DVD−ROM、DVD−RAMを含む)、ROMカートリッジ、バッテリバックアップ付きのRAMメモリカートリッジ、フラッシュメモリカートリッジ、不揮発性RAMカートリッジ等を含む。
・葉ノードや枝ノードを干渉させないように配置する。これにより、画面上の任意のデータ要素を、クリック操作可能な状態で表示できる。
・画面空間上の占有面積を小さくするように配置する。これにより、限られた画面空間に多くの情報を表現できる。
「平安京ビュー」については、後に改めて説明する。
図4は、下記の彩度・明度の算出方法1による処理フローチャートである。
図5は、下記の彩度・明度の算出方法2による処理フローチャートである。
L=[√n]+1
m=[n/√L]+1 ・・・(1)
ここで[t]は、tを超えない最大の整数を表す記号である。以上の式によって算出されたLとmの積は、常にn以上になる。このため、以上の方法によって生成された個々の小領域に、各々の変数を割り当てることにより、n個の変数値を表現することが可能になる。発明の実施の形態では、Lm個の小領域に対して、n個の変数の各々を、左上から順に割り当てる。Lm>nである場合には、どの変数も割り当てられない小領域が存在するが、ここではこれらの小領域をブランクのままとする。
H=2πi/n ・・・(2)
情報可視化技術では、変数値の大きいデータ要素への注目を促すような表現を求められる場合が多い。そこで、変数値の大きいデータ要素の彩度・明度を大きくすることで、これらのデータ要素を注目しやすくするように算出する。
S=I=a+bti (ただし、a,bはa≧0、b≧0である実数、原則としてa+b=1、また、変数値ti(0≦i<n)は0≦ti≦1の範囲に正規化されているものとする)
具体的には、a=0.2、b=0.8とし、
S=I=0.2+0.8ti ・・・(3)
によって彩度Sおよび明度Iを算出している(図3(c)、図4のS2a−2)。
このやり方によれば、変数値が大きいほど彩度・明度が大きくなる。
情報可視化技術では、変数値が平均値や中間値から大きく外れているデータ要素への注目を促すような表現を求められる場合もある。ここでは、変数値が中間値から大きく外れているデータ要素の彩度・明度を大きくすることで、これらのデータ要素を注目しやすくするような算出方法を採用する。ここでは、以下の数式
S=I=a+b(1−2ti) (0≦ti≦c)
S=I=a+b(−1+2ti) (c≦ti≦1)
(ただし、a,bはa≧0、b≧0である実数、原則としてa+b=1、cは0<c<1である実数、また、変数値ti(0≦i<n)は0≦ti≦1の範囲に正規化されているものとする)
によって彩度Sおよび明度Iを算出している(図5のS2b−4)。
具体的には、a=0.2、b=0.8、c=0.5としている。
S=I=0.2+0.8(1−2ti) (0≦ti≦0.5)
S=I=0.2+0.8(−1+2ti) (0.5≦ti≦1)
「平安京ビュー」は、階層型データを構成する葉ノードをアイコンで表現し、枝ノードを入れ子状の長方形の枠で表現し、階層型データ全体を一画面に配置する手法である(図1参照)。
・葉ノードや枝ノードを干渉させないように配置する。これにより、画面上の任意のデータ要素を、クリック操作可能な状態で表示できる。
・画面空間上の占有面積を小さくするように配置する。これにより、限られた画面空間に多くの情報を表現できる。
(a)データを所定の特性情報に基づいて複数の階層的なクラスターに分類する。例えば、分子記述子に基づいて、各種アルゴリズムによって化合物を階層的に分類する。
(b)分類された階層的なクラスターに基づいた再帰的な入れ子構造となるように、アイコンの2次元平面内における配置を決定する。より具体的には、階層的に分類された葉ノードのうち子ノードが親ノードに順次含まれた入れ子構造となるように、各アイコンを2次元平面内に配置する。「平安京ビュー」では、まず階層型データ中の葉ノード群を格子状に配列する。続いてこれらの葉ノードの親にあたる枝ノードを画面上に効率よく配置することで、限られた画面空間上に大量の情報を表現することができる。
(c)さらに、葉ノードが属する親ノードを枠で囲み、枠で囲んだ各ノードが属するさらなる親ノードを枠で囲み、・・・といったように、順次、ノードを枠で囲んでいく。これにより、葉ノードが、どのような階層構造のどのノードに属しているかが表現される。
10−0〜10−3 小領域
20 枝ノード
21 葉ノード
Claims (7)
- 階層構造をもつデータベースのデータ全体を、ひとつの画面に表示する方法であって、前記階層構造のデータベース中の各データを長方形又は正方形アイコンとして表示するとともに、前記階層構造の各データの前記アイコンを再帰的な入れ子構造となるように二次元平面内に配置することを特徴とするデータベースを可視化する方法において、
前記データベースから、木構造の入力データであって、前記木構造を構成する階層型データの葉ノードがn個の変数ti(0≦i<n、iは整数)を有するものを受ける第1ステップと、
前記葉ノードに対応する前記長方形又は正方形のアイコンを縦L個、横m個(ただし、Lm≧n)の格子状の小領域に分割する第2ステップと、
分割して得られた格子状の前記小領域のそれぞれに互いに異なる色を割り当てる第3ステップと、を備えるデータベースを可視化するための画像生成方法。 - 前記第3ステップは、
前記小領域のそれぞれに互いに異なる色相Hを与えるステップと、
下記の式に基づき前記小領域のそれぞれに彩度S及び明度Iを与えるステップと、を含むことを特徴とする請求項1記載のデータベースを可視化するための画像生成方法。
S=f(ti)
I=g(ti)
(ただし、変数値ti(0≦i<n)は0≦ti≦1の範囲に正規化されているものとし、また、関数f(ti)及びg(ti)は、0≦f(ti) ≦1、0≦g(ti)≦1の範囲の関数とする) - 前記第3ステップは、
前記小領域のそれぞれに互いに異なる色相Hを与えるステップと、
下記の式に基づき前記小領域のそれぞれに彩度S及び明度Iを与えるステップと、を含むことを特徴とする請求項1記載のデータベースを可視化するための画像生成方法。
S=Smin+(Smax−Smin) ti 0≦Smin< Smax≦1
I=Imin+(Imax−Imin) ti 0≦Imin<Imax≦1
(ただし、変数値tiは(0≦i<n)は0≦ti≦1の範囲に正規化されているものとする) - 前記第3ステップは、
前記小領域のそれぞれに互いに異なる色相Hを与えるステップと、
下記の式に基づき前記小領域のそれぞれに彩度S及び明度Iを与えるステップと、を含むことを特徴とする請求項1記載のデータベースを可視化するための画像生成方法。
S=Smin+(Smax−Smin)*|2ti−1| 0≦Smin< Smax≦1
I=Imin+(Imax−Imin) *|2ti−1| 0≦Imin<Imax≦1
(ただし、変数値tiは(0≦i<n)は0≦ti≦1の範囲に正規化されているものとする) - 前記小領域のうち0≦ti≦TH(THは予め定められた値であって0≦TH≦1であるもの)に対応するものについて当該小領域を第1の形状とし、前記小領域のうちTH≦ti≦1に対応するものについて当該小領域を、前記第1の形状と異なる第2の形状とするステップと、を含むことを特徴とする請求項2乃至請求項4いずれかに記載のデータベースを可視化するための画像生成方法。
- 階層構造をもつデータベースのデータ全体を、ひとつの画面に表示する方法であって、前記階層構造のデータベース中の各データを長方形又は正方形アイコンとして表示するとともに、前記階層構造の各データの前記アイコンを再帰的な入れ子構造となるように二次元平面内に配置することを特徴とするデータベースを可視化する方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記データベースから、木構造の入力データであって、前記木構造を構成する階層型データの葉ノードがn個の変数ti(0≦i<n、iは整数)を有するものを受ける第1ステップと、
前記葉ノードに対応する前記長方形又は正方形のアイコンを縦L個、横m個(ただし、Lm≧n)の格子状の小領域に分割する第2ステップと、
分割して得られた格子状の前記小領域のそれぞれに互いに異なる色を割り当てる第3ステップと、を実行させるためのプログラム。 - 階層構造をもつデータベースのデータ全体を、ひとつの画面に表示する表示装置であって、画面上に前記階層構造のデータベース中の各データを長方形又は正方形アイコンとして表示するとともに、前記階層構造の各データの前記アイコンを再帰的な入れ子構造となるように二次元平面内に配置する処理部を含むデータベース表示装置において、
前記処理部は、
前記データベースから、木構造の入力データであって、前記木構造を構成する階層型データの葉ノードがn個の変数ti(0≦i<n、iは整数)を有するものを受ける第1ステップと、
前記葉ノードに対応する前記長方形又は正方形のアイコンを縦L個、横m個(ただし、Lm≧n)の格子状の小領域に分割する第2ステップと、
分割して得られた格子状の前記小領域のそれぞれに互いに異なる色を割り当てる第3ステップと、を実行することを特徴とするデータベース表示装置。
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