JP2008288520A - Thermal treatment equipment - Google Patents
Thermal treatment equipment Download PDFInfo
- Publication number
- JP2008288520A JP2008288520A JP2007134370A JP2007134370A JP2008288520A JP 2008288520 A JP2008288520 A JP 2008288520A JP 2007134370 A JP2007134370 A JP 2007134370A JP 2007134370 A JP2007134370 A JP 2007134370A JP 2008288520 A JP2008288520 A JP 2008288520A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- flash
- liquid tank
- chamber
- heat treatment
- semiconductor wafer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Abstract
Description
本発明は、半導体ウェハーや液晶表示装置用ガラス基板等(以下、単に「基板」と称する)に対してフラッシュ光を照射することによって該基板を加熱する熱処理装置に関する。 The present invention relates to a heat treatment apparatus for heating a substrate by irradiating a semiconductor wafer, a glass substrate for a liquid crystal display device or the like (hereinafter simply referred to as “substrate”) with flash light.
従来より、イオン注入後の半導体ウェハーのイオン活性化工程においては、ハロゲンランプを使用したランプアニール装置が一般的に使用されていた。このようなランプアニール装置においては、半導体ウェハーを、例えば、1000℃ないし1100℃程度の温度に加熱(アニール)することにより、半導体ウェハーのイオン活性化を実行している。そして、このような熱処理装置においては、ハロゲンランプより照射される光のエネルギーを利用することにより、毎秒数百度程度の速度で基板を昇温する構成となっている。 Conventionally, a lamp annealing apparatus using a halogen lamp has been generally used in an ion activation process of a semiconductor wafer after ion implantation. In such a lamp annealing apparatus, ion activation of a semiconductor wafer is performed by heating (annealing) the semiconductor wafer to a temperature of about 1000 ° C. to 1100 ° C., for example. In such a heat treatment apparatus, the temperature of the substrate is raised at a rate of several hundred degrees per second by using the energy of light irradiated from the halogen lamp.
一方、近年、半導体デバイスの高集積化が進展し、ゲート長が短くなるにつれて接合深さも浅くすることが望まれている。しかしながら、毎秒数百度程度の速度で半導体ウェハーを昇温する上記ランプアニール装置を使用して半導体ウェハーのイオン活性化を実行した場合においても、半導体ウェハーに打ち込まれたボロンやリン等のイオンが熱によって深く拡散するという現象が生ずることが判明した。このような現象が発生した場合においては、接合深さが要求よりも深くなり過ぎ、良好なデバイス形成に支障が生じることが懸念される。 On the other hand, in recent years, as semiconductor devices have been highly integrated, it is desired to reduce the junction depth as the gate length becomes shorter. However, even when ion activation of a semiconductor wafer is performed using the above-described lamp annealing apparatus that raises the temperature of the semiconductor wafer at a speed of several hundred degrees per second, ions such as boron and phosphorus implanted in the semiconductor wafer are heated. It was found that the phenomenon of deep diffusion occurs. When such a phenomenon occurs, there is a concern that the junction depth becomes deeper than required, which hinders good device formation.
このため、キセノンフラッシュランプ(以下、単に「フラッシュランプ」とするときにはキセノンフラッシュランプを意味する)を使用して半導体ウェハーの表面にフラッシュ光(閃光)を照射することにより、イオンが注入された半導体ウェハーの表面のみを極めて短時間(数ミリセカンド以下)に昇温させる技術が提案されている(例えば、特許文献1,2)。キセノンフラッシュランプの放射分光分布は紫外域から近赤外域であり、従来のハロゲンランプよりも波長が短く、シリコンの半導体ウェハーの基礎吸収帯とほぼ一致している。よって、キセノンフラッシュランプから半導体ウェハーにフラッシュ光を照射したときには、透過光が少なく半導体ウェハーを急速に昇温することが可能である。また、数ミリセカンド以下の極めて短時間のフラッシュ光照射であれば、半導体ウェハーの表面近傍のみを選択的に昇温できることも判明している。このため、キセノンフラッシュランプによる極短時間の昇温であれば、イオンを深く拡散させることなく、イオン活性化のみを実行することができるのである。
For this reason, a semiconductor into which ions are implanted by irradiating the surface of a semiconductor wafer with flash light (flash light) using a xenon flash lamp (hereinafter, simply referred to as “flash lamp” means xenon flash lamp). Techniques have been proposed in which only the surface of a wafer is heated in a very short time (several milliseconds or less) (for example,
上記のようなフラッシュ加熱を行う熱処理装置においては、キセノンフラッシュランプを冷却すべく、ランプを配置したランプハウスへのエアーの給排気を行っている。これにより、ランプハウス内の熱が排出されるとともに、キセノンフラッシュランプ自体もエアーによって冷却されることとなる。 In a heat treatment apparatus that performs flash heating as described above, air is supplied to and exhausted from a lamp house in which a lamp is disposed in order to cool a xenon flash lamp. As a result, the heat in the lamp house is discharged and the xenon flash lamp itself is also cooled by the air.
しかしながら、フラッシュ加熱時には極めて大きなエネルギーのフラッシュ光を出射するため、石英ガラスのランプ管内壁が高温のプラズマに曝されて温度が上昇し、ランプ管の寿命劣化が生じる。特に、フラッシュ光のパルス幅が比較的短い装置においては、比較的長いパルス幅のフラッシュ光照射に比べて高い電流密度が必要となり、その結果ランプ管内のプラズマ密度が高くなって寿命が極端に短くなる。 However, since flash light with extremely large energy is emitted during flash heating, the inner wall of the quartz glass lamp tube is exposed to high-temperature plasma, the temperature rises, and the life of the lamp tube deteriorates. In particular, a device having a relatively short pulse width of flash light requires a higher current density than that of flash light irradiation having a relatively long pulse width. As a result, the plasma density in the lamp tube increases and the life is extremely short. Become.
フラッシュ加熱に使用するキセノンフラッシュランプは非常に高価であり、特に特許文献1,2に開示されているような装置ではキセノンフラッシュランプを数十本も使用しているため、ランプ管の寿命劣化がそのままランニングコストの上昇を引き起こすという問題が生じていた。
Xenon flash lamps used for flash heating are very expensive. Especially in the devices disclosed in
また、フラッシュ加熱時にランプ管温度が急激に上昇すると、ランプ管が破裂することもあった。特許文献1,2に開示されているようなキセノンフラッシュランプを数十本使用する装置において、1本のランプ管が破裂するとその衝撃によって隣接するランプ管も次々と連鎖的に破損するという重大な問題が生じるおそれもあった。
Further, when the lamp tube temperature suddenly increased during flash heating, the lamp tube sometimes burst. In an apparatus that uses dozens of xenon flash lamps as disclosed in
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、フラッシュランプの寿命劣化を抑制することができる熱処理装置を提供することを目的とする。 This invention is made | formed in view of the said subject, and aims at providing the heat processing apparatus which can suppress the lifetime deterioration of a flashlamp.
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、基板に対してフラッシュ光を照射することによって該基板を加熱する熱処理装置において、フラッシュ光を透過するチャンバー窓を上部に備えるチャンバーと、前記チャンバー内にて基板を水平姿勢にて保持する保持手段と、前記チャンバーの上方に配置され、フラッシュ光を透過する放射窓を底部に備える液槽と、前記液槽内に配置され、棒状の放電管内にてアノード−カソード間で放電させることによってフラッシュ光を出射する複数のフラッシュランプと、前記液槽に冷却液を供給する冷却液供給手段と、を備え、前記複数のフラッシュランプがフラッシュ光を出射するときには、前記冷却液供給手段から前記液槽に供給された冷却液中に前記複数のフラッシュランプが浸漬されることを特徴とする。 In order to solve the above-mentioned problems, a first aspect of the present invention is a heat treatment apparatus for heating a substrate by irradiating the substrate with flash light, a chamber having a chamber window that transmits flash light at an upper portion thereof, and the chamber A holding means for holding the substrate in a horizontal position therein, a liquid tank disposed above the chamber and having a radiation window for transmitting flash light at a bottom thereof, and disposed in the liquid tank, in a rod-shaped discharge tube And a plurality of flash lamps that emit flash light by discharging between the anode and the cathode, and a coolant supply means that supplies a coolant to the liquid tank, wherein the plurality of flash lamps emit flash light. The plurality of flash lamps are immersed in the coolant supplied from the coolant supply means to the liquid tank. And butterflies.
また、請求項2の発明は、請求項1の発明に係る熱処理装置において、前記複数のフラッシュランプはアノード−カソードの向きを揃えて前記液槽内にて水平方向に沿って列設され、前記冷却液供給手段は、前記複数のフラッシュランプのカソード側から冷却液を供給することを特徴とする。
The invention according to claim 2 is the heat treatment apparatus according to
また、請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明に係る熱処理装置において、前記液槽から漏出した冷却液を受ける外槽と、前記外槽に冷却液が流入したことを検知する漏出検知手段と、をさらに備えることを特徴とする。
The invention according to
請求項1から請求項3の発明によれば、フラッシュランプがフラッシュ光を出射するときには冷却液中に浸漬されているため、発光にともなうフラッシュランプの温度上昇が抑制され、フラッシュランプの寿命劣化を抑制することができる。 According to the first to third aspects of the present invention, when the flash lamp emits flash light, the flash lamp is immersed in the coolant, so that the temperature rise of the flash lamp due to light emission is suppressed, and the life of the flash lamp is deteriorated. Can be suppressed.
また、特に、請求項2の発明によれば、より高温となりやすいフラッシュランプのカソード側から冷却液を供給しているため、適切にフラッシュランプを冷却することができる。 In particular, according to the second aspect of the present invention, since the coolant is supplied from the cathode side of the flash lamp, which tends to have a higher temperature, the flash lamp can be appropriately cooled.
また、特に、請求項3の発明によれば、万一液槽から冷却液が漏出したとしても、その液を回収するとともに、液の漏出を検知することができる。
In particular, according to the invention of
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について詳細に説明する。 Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
まず、本発明に係る熱処理装置の全体構成について概説する。図1は、本発明に係る熱処理装置1の構成を示す側断面図である。熱処理装置1は基板として略円形の半導体ウェハーWに閃光(フラッシュ光)を照射してその半導体ウェハーWを加熱するフラッシュランプアニール装置である。
First, the overall configuration of the heat treatment apparatus according to the present invention will be outlined. FIG. 1 is a side sectional view showing a configuration of a
熱処理装置1は、半導体ウェハーWを収容する略円筒形状のチャンバー6と、複数のフラッシュランプFLを備えた光照射部5と、を備える。また、熱処理装置1は、チャンバー6および光照射部5に設けられた各動作機構を制御して半導体ウェハーWの熱処理を実行させる制御部3を備える。
The
チャンバー6は、光照射部5の下方に設けられており、略円筒状の内壁を有するチャンバー側部63、および、チャンバー側部63の下部を覆うチャンバー底部62によって構成される。また、チャンバー側部63およびチャンバー底部62によって囲まれる空間が熱処理空間65として規定される。熱処理空間65の上方は上部開口60とされており、上部開口60にはチャンバー窓61が装着されて閉塞されている。
The
チャンバー6の天井部を構成するチャンバー窓61は、石英により形成された円板形状部材であり、光照射部5から出射されたフラッシュ光を熱処理空間65に透過する。チャンバー6の本体を構成するチャンバー底部62およびチャンバー側部63は、例えば、ステンレススチール等の強度と耐熱性に優れた金属材料にて形成されており、チャンバー側部63の内側面の上部のリング631は、光照射による劣化に対してステンレススチールより優れた耐久性を有するアルミニウム(Al)合金等で形成されている。
The
また、熱処理空間65の気密性を維持するために、チャンバー窓61とチャンバー側部63とはOリングによってシールされている。すなわち、チャンバー窓61の下面周縁部とチャンバー側部63との間にOリングを挟み込むとともに、クランプリング90をチャンバー窓61の上面周縁部に当接させ、そのクランプリング90をチャンバー側部63にネジ止めすることによって、チャンバー窓61をOリングに押し付けている。
Further, in order to maintain the airtightness of the
チャンバー底部62には、保持部7を貫通して半導体ウェハーWをその下面(光照射部5からの光が照射される側とは反対側の面)から支持するための複数(本実施の形態では3本)の支持ピン70が立設されている。支持ピン70は、例えば石英により形成されており、チャンバー6の外部から固定されているため、容易に取り替えることができる。
The
チャンバー側部63は、半導体ウェハーWの搬入および搬出を行うための搬送開口部66を有し、搬送開口部66は、軸662を中心に回動するゲートバルブ185により開閉可能とされる。チャンバー側部63における搬送開口部66とは反対側の部位には熱処理空間65に処理ガス(例えば、窒素(N2)ガスやヘリウム(He)ガス、アルゴン(Ar)ガス等の不活性ガス、あるいは、酸素(02)ガス等)を導入する導入路81が形成され、その一端は弁82を介して図示省略の給気機構に接続され、他端はチャンバー側部63の内部に形成されるガス導入バッファ83に接続される。また、搬送開口部66には熱処理空間65内の気体を排出する排出路86が形成され、弁87を介して図示省略の排気機構に接続される。
The
図2は、チャンバー6をガス導入バッファ83の位置にて水平面で切断した断面図である。図2に示すように、ガス導入バッファ83は、図1に示す搬送開口部66の反対側においてチャンバー側部63の内周の約1/3に亘って形成されており、導入路81を介してガス導入バッファ83に導かれた処理ガスは、複数のガス供給孔84から熱処理空間65内へと供給される。
FIG. 2 is a cross-sectional view of the
また、熱処理装置1は、チャンバー6の内部において半導体ウェハーWを水平姿勢にて保持しつつフラッシュ光照射前にその保持する半導体ウェハーWの予備加熱を行う略円板状の保持部7と、保持部7をチャンバー6の底面であるチャンバー底部62に対して昇降させる保持部昇降機構4と、を備える。図1に示す保持部昇降機構4は、略円筒状のシャフト41、移動板42、ガイド部材43(本実施の形態ではシャフト41の周りに3本配置される)、固定板44、ボールネジ45、ナット46およびモータ40を有する。チャンバー6の下部であるチャンバー底部62には保持部7よりも小さい直径を有する略円形の下部開口64が形成されており、ステンレススチール製のシャフト41は、下部開口64を挿通して、保持部7(厳密には保持部7のホットプレート71)の下面に接続されて保持部7を支持する。
The
移動板42にはボールネジ45と螺合するナット46が固定されている。また、移動板42は、チャンバー底部62に固定されて下方へと伸びるガイド部材43により摺動自在に案内されて上下方向に移動可能とされる。また、移動板42は、シャフト41を介して保持部7に連結される。
A
モータ40は、ガイド部材43の下端部に取り付けられる固定板44に設置され、タイミングベルト401を介してボールネジ45に接続される。保持部昇降機構4により保持部7が昇降する際には、駆動部であるモータ40が制御部3の制御によりボールネジ45を回転し、ナット46が固定された移動板42がガイド部材43に沿って鉛直方向に移動する。この結果、移動板42に固定されたシャフト41が鉛直方向に沿って移動し、シャフト41に接続された保持部7が図1に示す半導体ウェハーWの受渡位置と図5に示す半導体ウェハーWの処理位置との間で滑らかに昇降する。
The
移動板42の上面には略半円筒状(円筒を長手方向に沿って半分に切断した形状)のメカストッパ451がボールネジ45に沿うように立設されており、仮に何らかの異常により移動板42が所定の上昇限界を超えて上昇しようとしても、メカストッパ451の上端がボールネジ45の端部に設けられた端板452に突き当たることによって移動板42の異常上昇が防止される。これにより、保持部7がチャンバー窓61の下方の所定位置以上に上昇することはなく、保持部7とチャンバー窓61との衝突が防止される。
On the upper surface of the moving
また、保持部昇降機構4は、チャンバー6の内部のメンテナンスを行う際に保持部7を手動にて昇降させる手動昇降部49を有する。手動昇降部49はハンドル491および回転軸492を有し、ハンドル491を介して回転軸492を回転することより、タイミングベルト495を介して回転軸492に接続されるボールネジ45を回転して保持部7の昇降を行うことができる。
The holding
チャンバー底部62の下側には、シャフト41の周囲を囲み下方へと伸びる伸縮自在のベローズ47が設けられ、その上端はチャンバー底部62の下面に接続される。一方、ベローズ47の下端はベローズ下端板471に取り付けられている。べローズ下端板471は、鍔状部材411によってシャフト41にネジ止めされて取り付けられている。保持部昇降機構4により保持部7がチャンバー底部62に対して上昇する際にはベローズ47が収縮され、下降する際にはべローズ47が伸張される。そして、保持部7が昇降する際にも、ベローズ47が伸縮することによって熱処理空間65内の気密状態が維持される。
A telescopic bellows 47 that surrounds the
図3は、保持部7の構成を示す断面図である。保持部7は、半導体ウェハーWを予備加熱(いわゆるアシスト加熱)するホットプレート(加熱プレート)71、および、ホットプレート71の上面(保持部7が半導体ウェハーWを保持する側の面)に設置されるサセプタ72を有する。保持部7の下面には、既述のように保持部7を昇降するシャフト41が接続される。サセプタ72は石英(あるいは、窒化アルミニウム(AIN)等であってもよい)により形成され、その上面には半導体ウェハーWの位置ずれを防止するピン75が設けられる。サセプタ72は、その下面をホットプレート71の上面に面接触させてホットプレート71上に設置される。これにより、サセプタ72は、ホットプレート71からの熱エネルギーを拡散してサセプタ72上面に載置された半導体ウェハーWに伝達するとともに、メンテナンス時にはホットプレート71から取り外して洗浄可能とされる。
FIG. 3 is a cross-sectional view showing the configuration of the holding
ホットプレート71は、ステンレススチール製の上部プレート73および下部プレート74にて構成される。上部プレート73と下部プレート74との間には、ホットプレート71を加熱するニクロム線等の抵抗加熱線76が配設され、導電性のニッケル(Ni)ロウが充填されて封止されている。また、上部プレート73および下部プレート74の端部はロウ付けにより接着されている。
The
図4は、ホットプレート71を示す平面図である。図4に示すように、ホットプレート71は、保持される半導体ウェハーWと対向する領域の中央部に同心円状に配置される円板状のゾーン711および円環状のゾーン712、並びに、ゾーン712の周囲の略円環状の領域を周方向に4等分割した4つのゾーン713〜716を備え、各ゾーン間には若干の間隙が形成されている。また、ホットプレート71には、支持ピン70が挿通される3つの貫通孔77が、ゾーン711とゾーン712との隙間の周上に120°毎に設けられる。
FIG. 4 is a plan view showing the
6つのゾーン711〜716のそれぞれには、相互に独立した抵抗加熱線76が周回するように配設されてヒータが個別に形成されており、各ゾーンに内蔵されたヒータにより各ゾーンが個別に加熱される。保持部7に保持された半導体ウェハーWは、6つのゾーン711〜716に内蔵されたヒータにより加熱される。また、ゾーン711〜716のそれぞれには、熱電対を用いて各ゾーンの温度を計測するセンサ710が設けられている。各センサ710は略円筒状のシャフト41の内部を通り制御部3に接続される。
In each of the six
ホットプレート71が加熱される際には、センサ710により計測される6つのゾーン711〜716のそれぞれの温度が予め設定された所定の温度になるように、各ゾーンに配設された抵抗加熱線76への電力供給量が制御部3により制御される。制御部3による各ゾーンの温度制御はPID(Proportional,Integral,Derivative)制御により行われる。ホットプレート71では、半導体ウェハーWの熱処理(複数の半導体ウェハーWを連続的に処理する場合は、全ての半導体ウェハーWの熱処理)が終了するまでゾーン711〜716のそれぞれの温度が継続的に計測され、各ゾーンに配設された抵抗加熱線76への電力供給量が個別に制御されて、すなわち、各ゾーンに内蔵されたヒータの温度が個別に制御されて各ゾーンの温度が設定温度に維持される。なお、各ゾーンの設定温度は、基準となる温度から個別に設定されたオフセット値だけ変更することが可能とされる。
When the
6つのゾーン711〜716にそれぞれ配設される抵抗加熱線76は、シャフト41の内部を通る電力線を介して電力供給源(図示省略)に接続されている。電力供給源から各ゾーンに至る経路途中において、電力供給源からの電力線は、マグネシア(マグネシウム酸化物)等の絶縁体を充填したステンレスチューブの内部に互いに電気的に絶縁状態となるように配置される。なお、シャフト41の内部は大気開放されている。
The
次に、光照射部5は、液密構造の液槽51の内部に複数本(本実施形態では30本)のキセノンフラッシュランプFLからなる光源を配置して構成される。また、光照射部5は、液槽51に冷却液を循環供給するチラー55を備えている。
Next, the
図6は、フラッシュランプFLの配置構成を示すための液槽51の平面図である。また、図7は図6のI−I線断面図であり、図8は図6のII−II線断面図である。液槽51は、内部に液体を貯留可能な筐体であり、チャンバー6の上方に設置される。液槽51の槽底部51aおよび槽側部51bはフラッシュ光を透過可能な石英によって形成されている。液槽51の槽底部51aは、フラッシュ光を透過するランプ光放射窓として機能する。液槽51がチャンバー6の上方に設置されることにより、槽底部51aがチャンバー窓61と相対向することとなる。光照射部5は、チャンバー6内にて保持部7に保持される半導体ウェハーWに槽底部51aおよびチャンバー窓61を介してフラッシュランプFLからフラッシュ光を照射することにより半導体ウェハーWを加熱する。
FIG. 6 is a plan view of the
また、液槽51の天井部にはリフレクタ52が装着されている。リフレクタ52は、複数のフラッシュランプFLの上方にそれら全体を覆うように設けられており、液槽51の蓋としても機能する。リフレクタ52の基本的な機能は、複数のフラッシュランプFLから出射されたフラッシュ光を保持部7の側に反射するというものである。リフレクタ52はアルミニウム合金板にて形成されており、その表面(フラッシュランプFLに臨む側の面)はブラスト処理により粗面化加工が施されて梨地模様を呈する。このような粗面化加工を施しているのは、リフレクタ52の表面が完全な鏡面であると、複数のフラッシュランプFLからの反射光の強度に規則パターンが生じて半導体ウェハーWの表面温度分布の均一性が低下するためである。
A
複数のフラッシュランプFLは、それぞれが長尺の円筒形状を有する棒状ランプであり、それぞれの長手方向が保持部7に保持される半導体ウェハーWの主面に沿って(つまり水平方向に沿って)互いに平行となるように平面状に液槽51内に配列されている。よって、フラッシュランプFLの配列によって形成される平面も水平面である。各キセノンフラッシュランプFLは、棒状のガラス管(放電管)91の内部にキセノンガスを封入し、その内側両端部に陽極(アノード)92および陰極(カソード)93を配設して構成される。陽極92および陰極93は、電源ユニットによって所定電圧が印加可能なコンデンサー(図示省略)に接続されている。
Each of the plurality of flash lamps FL is a rod-shaped lamp having a long cylindrical shape, and the longitudinal direction of each of the flash lamps FL is along the main surface of the semiconductor wafer W held by the holding unit 7 (that is, along the horizontal direction). The
また、隣接するフラッシュランプFLの間において、ガラス管91の外周面近傍にはトリガー電極94が設けられている。トリガー電極94は、石英のガラス細管の軸心部にタングステン(W)のワイヤーを配設したものである。キセノンガスは電気的には絶縁体であることから、上記コンデンサーに電荷が蓄積されていたとしても通常の状態ではガラス管91内に電気は流れない。しかしながら、トリガー電極94に高電圧を印加して絶縁を破壊した場合には、陽極92と陰極93との間に放電が生じてコンデンサーに蓄えられた電気がガラス管91内に瞬時に流れ、そのときのジュール熱でキセノンガスが加熱されて光が放出される。このようなキセノンフラッシュランプFLにおいては、予めコンデンサー93に蓄えられていた静電エネルギーが0.1ミリセカンドないし10ミリセカンドという極めて短い光パルスに変換されることから、連続点灯の光源に比べて極めて強い光を照射し得るという特徴を有する。
A
図6に示すように、本実施形態においては、30本のフラッシュランプFLがアノード−カソードの向きを揃えて液槽51内に列設されている。すなわち、陽極92が図6の紙面左側に位置するとともに陰極93が紙面右側に位置するように、30本全てのフラッシュランプFLが列設されている。なお、本実施形態においては、ガラス管91の外径が13mmであり、隣接するガラス管91の間隔が2mmである。
As shown in FIG. 6, in the present embodiment, 30 flash lamps FL are arranged in the
また、各フラッシュランプFLは、液槽51の相対向する槽側部51bに横架されている。すなわち、液槽51の相対向する槽側部51bに30対の貫通孔が穿設され、ガラス管91の両端部がその貫通孔に嵌通されることによって各フラッシュランプFLは配設されている。フラッシュランプFLに電力を供給する電力線は液槽51の外部に突き出たガラス管91の両端部に接続され、さらにガラス管91の内部を通って陽極92および陰極93に接続される。
Each flash lamp FL is horizontally mounted on the opposite
図9は、ガラス管91の嵌通部位の近傍を拡大した図である。各フラッシュランプFLのガラス管91の両端部外周面にはOリング53が装着されている。Oリング53は、押さえ部材54によってガラス管91の外周面および槽側部51bに密着されている。これにより、Oリング53はフラッシュランプFLが槽側部51bに嵌通された部位のシール部材として機能する。
FIG. 9 is an enlarged view of the vicinity of the fitting portion of the
Oリング53によって液槽51からの液漏れは防止されるはずであるが、万一液漏れが生じた場合に備えて液槽51の外方には液槽51から漏出した冷却液を受ける外槽56が設けられている。さらに、外槽56には冷却液が流入したことを検知する漏出検知部57が付設されている。漏出検知部57は、外槽56の底部の一部に形成された検出孔に流入した冷却液を検知して制御部3に漏出検知信号を伝達する。なお、液槽51の槽側部51bのうちフラッシュランプFLと平行な壁面からの液漏出はあり得ないため、外槽56はフラッシュランプFLの両端が嵌通された壁面の外方にのみ設けられている。また、漏出検知部57としては、検出孔に流入した冷却液を検知する形態に限らず、例えば光学的に液面を検出するセンサなど公知の種々の液漏れセンサを用いることができる。
Although the liquid leakage from the
チラー55は、液槽51に冷却液を循環供給するとともに、その冷却液を冷却して所定温度に維持する。本実施形態では、冷却液として純水を使用する。チラー55は、フラッシュランプFLの陰極93の側から所定温度に冷却した冷却液を液槽51に供給するとともに、陽極92の側から冷却液を回収する。これにより、液槽51の内部は冷却液によって満たされ、30本のフラッシュランプFLの全ては冷却液中に浸漬される。また、液槽51の内部において、フラッシュランプFLの陰極93の側から陽極92へと向かうような冷却液の液流が形成される。液槽51から排出されて回収された冷却液はチラー55によって再度所定温度に冷却され、再び液槽51に供給される。
The
また、制御部3は、熱処理装置1に設けられたチラー55などの種々の動作機構を制御する。制御部3のハードウェアとしての構成は一般的なコンピュータと同様である。すなわち、制御部3は、各種演算処理を行うCPU、基本プログラムを記憶する読み出し専用のメモリであるROM、各種情報を記憶する読み書き自在のメモリであるRAMおよび制御用ソフトウェアやデータなどを記憶しておく磁気ディスクを備えている。
The
次に、熱処理装置1における半導体ウェハーWの処理手順について簡単に説明する。ここで処理対象となる半導体ウェハーWはイオン注入法により不純物(イオン)が添加された半導体基板であり、添加された不純物の活性化が熱処理装置1によるフラッシュ加熱処理により実行される。
Next, a processing procedure of the semiconductor wafer W in the
まず、保持部7が図5に示す処理位置から図1に示す受渡位置に下降する。「処理位置」とは、フラッシュランプFLから半導体ウェハーWに閃光照射が行われるときの保持部7の位置であり、図5に示す保持部7のチャンバー6内における位置である。また、「受渡位置」とは、チャンバー6に半導体ウェハーWの搬出入が行われるときの保持部7の位置であり、図1に示す保持部7のチャンバー6内における位置である。熱処理装置1における保持部7の基準位置は処理位置であり、処理前にあっては保持部7は処理位置に位置しており、これが処理開始に際して受渡位置に下降するのである。図1に示すように、保持部7が受渡位置にまで下降するとチャンバー底部62に近接し、支持ピン70の先端が保持部7を貫通して保持部7の上方に突出する。
First, the holding
次に、保持部7が受渡位置に下降したときに、弁82および弁87が開かれてチャンバー6の熱処理空間65内に常温の窒素ガスが導入される。続いて、ゲートバルブ185が開いて搬送開口部66が開放され、装置外部の搬送ロボットにより搬送開口部66を介してイオン注入後の半導体ウェハーWがチャンバー6内に搬入され、複数の支持ピン70上に載置される。
Next, when the holding
半導体ウェハーWの搬入時におけるチャンバー6への窒素ガスのパージ量は約40リットル/分とされ、供給された窒素ガスはチャンバー6内においてガス導入バッファ83から図2中に示す矢印AR4の方向へと流れ、図1に示す排出路86および弁87を介してユーティリティ排気により排気される。また、チャンバー6に供給された窒素ガスの一部は、べローズ47の内側に設けられる排出口(図示省略)からも排出される。なお、以下で説明する各ステップにおいて、チャンバー6には常に窒素ガスが供給および排気され続けており、窒素ガスの供給量は半導体ウェハーWの処理工程に合わせて様々に変更される。
The purge amount of nitrogen gas into the
半導体ウェハーWがチャンバー6内に搬入されると、ゲートバルブ185により搬送開口部66が閉鎖される。そして、保持部昇降機構4により保持部7が受渡位置からチャンバー窓61に近接した処理位置にまで上昇する。保持部7が受渡位置から上昇する過程において、半導体ウェハーWは支持ピン70から保持部7のサセプタ72へと渡され、サセプタ72の上面に載置・保持される。保持部7が処理位置にまで上昇するとサセプタ72に保持された半導体ウェハーWも処理位置に保持されることとなる。
When the semiconductor wafer W is loaded into the
ホットプレート71の6つのゾーン711〜716のそれぞれは、各ゾーンの内部(上部プレート73と下部プレート74との間)に個別に内蔵されたヒータ(抵抗加熱線76)により所定の温度まで加熱されている。保持部7が処理位置まで上昇して半導体ウェハーWが保持部7と接触することにより、その半導体ウェハーWはホットプレート71に内蔵されたヒータによって予備加熱されて温度が次第に上昇する。
Each of the six
この処理位置にて約60秒間の予備加熱が行われ、半導体ウェハーWの温度が予め設定された予備加熱温度T1まで上昇する。予備加熱温度T1は、半導体ウェハーWに添加された不純物が熱により拡散する恐れのない、200℃ないし800℃程度、好ましくは350℃ないし550℃程度とされる。また、保持部7とチャンバー窓61との間の距離は、保持部昇降機構4のモータ40の回転量を制御することにより任意に調整することが可能とされている。
Preheating for about 60 seconds is performed at this processing position, and the temperature of the semiconductor wafer W rises to a preset preheating temperature T1. The preheating temperature T1 is set to about 200 ° C. to 800 ° C., preferably about 350 ° C. to 550 ° C., in which impurities added to the semiconductor wafer W are not likely to diffuse due to heat. Further, the distance between the holding
約60秒間の予備加熱時間が経過した後、保持部7が処理位置に位置したまま制御部3の制御により光照射部5のフラッシュランプFLから半導体ウェハーWへ向けてフラッシュ光が照射される。このとき、フラッシュランプFLから放射されるフラッシュ光の一部は直接にチャンバー6内の保持部7へと向かい、他の一部は一旦リフレクタ52により反射されてからチャンバー6内へと向かい、これらのフラッシュ光の照射により半導体ウェハーWのフラッシュ加熱が行われる。フラッシュ加熱は、フラッシュランプFLからの閃光照射により行われるため、半導体ウェハーWの表面温度を短時間で上昇することができる。
After the preheating time of about 60 seconds elapses, flash light is irradiated from the flash lamp FL of the
すなわち、光照射部5のフラッシュランプFLから照射されるフラッシュ光は、予め蓄えられていた静電エネルギーが極めて短い光パルスに変換された、照射時間が0.1ミリ秒ないし10ミリ秒程度の極めて短く強い閃光である。そして、フラッシュランプFLからの閃光照射によりフラッシュ加熱される半導体ウェハーWの表面温度は、瞬間的に1000℃ないし1100℃程度の処理温度T2まで上昇し、半導体ウェハーWに添加された不純物が活性化された後、表面温度が急速に下降する。このように、熱処理装置1では、半導体ウェハーWの表面温度を極めて短時間で昇降することができるため、半導体ウェハーWに添加された不純物の熱による拡散(この拡散現象を、半導体ウェハーW中の不純物のプロファイルがなまる、ともいう)を抑制しつつ不純物の活性化を行うことができる。なお、添加不純物の活性化に必要な時間はその熱拡散に必要な時間に比較して極めて短いため、0.1ミリセカンドないし10ミリセカンド程度の拡散が生じない短時間であっても活性化は完了する。
That is, the flash light irradiated from the flash lamp FL of the
また、フラッシュ加熱の前に保持部7により半導体ウェハーWを予備加熱しておくことにより、フラッシュランプFLからの閃光照射によって半導体ウェハーWの表面温度を処理温度T2まで速やかに上昇させることができる。
In addition, by preheating the semiconductor wafer W by the holding
フラッシュ加熱が終了し、処理位置における約10秒間の待機の後、保持部7が保持部昇降機構4により再び図1に示す受渡位置まで下降し、半導体ウェハーWが保持部7から支持ピン70へと渡される。続いて、ゲートバルブ185により閉鎖されていた搬送開口部66が開放され、支持ピン70上に載置された半導体ウェハーWは装置外部の搬送ロボットにより搬出され、熱処理装置1における半導体ウェハーWのフラッシュ加熱処理が完了する。
After the flash heating is finished and the standby for about 10 seconds at the processing position, the holding
既述のように、熱処理装置1における半導体ウェハーWの熱処理時には窒素ガスがチャンバー6に継続的に供給されており、その供給量は、保持部7が処理位置に位置するときには約30リットル/分とされ、保持部7が処理位置以外の位置に位置するときには約40リットル/分とされる。
As described above, nitrogen gas is continuously supplied to the
ところで、本実施形態においては、複数のフラッシュランプFLを液槽51内に収容し、チラー55から液槽51に冷却液(本実施形態では純水)を循環供給している。熱処理装置1において半導体ウェハーWの処理を行っているときには、冷却液の循環供給が継続的に実行され、液槽51の内部は冷却液によって満たされている。よって、上記フラッシュ加熱時に複数のフラッシュランプFLがフラッシュ光を出射するときには、チラー55から液槽51に供給された冷却液中に複数のフラッシュランプFLが浸漬されることとなる。
By the way, in the present embodiment, a plurality of flash lamps FL are accommodated in the
フラッシュランプFLがフラッシュ光を出射するときには、陽極92と陰極93との間に放電が生じてガラス管91の内壁が高温のプラズマに曝されるが、ガラス管91の外壁は冷却液中に浸漬されているため、ガラス管91全体としては液冷によって温度上昇が抑制される。その結果、フラッシュランプFLの寿命劣化を抑制することができる。特に、本実施形態の熱処理装置1のように30本ものフラッシュランプFLを備えている場合には、各フラッシュランプFLの寿命劣化を抑制することによって、ランプ寿命に起因したランニングコストの上昇を抑制することができる。
When the flash lamp FL emits flash light, a discharge occurs between the
また、ガラス管91の温度上昇を抑制することができれば、フラッシュランプFLに従来よりも大きな電力を供給することが可能となり、照射可能なフラッシュ光のエネルギーの幅を広くすることができ、フラッシュ加熱のバリエーションをより豊富なものとすることができる。
Further, if the temperature rise of the
仮に、フラッシュランプFLのうちの1本が破裂したとしても、冷却液が緩衝材となって破裂の衝撃が大幅に弱められるため、隣接するフラッシュランプFLが次々に連鎖的に破損するという深刻な事態は避けられる。 Even if one of the flash lamps FL bursts, the cooling liquid becomes a buffer material and the impact of the burst is greatly reduced, so that adjacent flash lamps FL are severely damaged one after another. Things can be avoided.
また、本実施形態においては、30本のフラッシュランプFLをアノード−カソードの向きを揃えて液槽51内に列設している。フラッシュランプFLの両端電極のうち陰極93は接地されている(グランドレベル)。よって、感電防止などの対策が必要なのは陽極92の側であり、本実施形態のようにアノード−カソードの向きを揃えてフラッシュランプFLを列設することができれば、液槽51の片側(図6では紙面左側)のみに対策を施せば足りるため好都合である。
In the present embodiment, 30 flash lamps FL are arranged in the
ところが、アノード−カソードの向きを揃えてフラッシュランプFLを並べた状態でフラッシュ光照射を行うと、隣接するフラッシュランプFLの間に瞬間的に強力な引力が発生し、従来のように液体を供給することなくフラッシュランプFLを配設していると、隣接するフラッシュランプFLのガラス管91が衝突して破損するおそれがあった。このため、従来にあってはアノード−カソードの向きが互い違いとなるように複数のフラッシュランプFLを配列していたのであるが、このような配列は感電防止などの対策が煩雑なものとなる。本実施形態においては、複数のフラッシュランプFLを冷却液に浸漬した状態でフラッシュ光照射を行っているため、瞬間的に強力な引力が発生したとしてもガラス管91の急激な動きが緩和されてガラス管91の衝突による破損を防止できるため、30本のフラッシュランプFLをアノード−カソードの向きを揃えて液槽51内に列設することが可能となり、その結果として感電防止などの対策も容易となる。
However, when flash light irradiation is performed with the flash lamps FL aligned with the anode-cathode orientation aligned, a strong attractive force is instantaneously generated between adjacent flash lamps FL, and liquid is supplied as in the past. If the flash lamps FL are disposed without doing so, the
また、液槽51内にアノード−カソードの向きを揃えて30本のフラッシュランプFLが列設された状態において、チラー55はフラッシュランプFLの陰極93の側から冷却液を供給して陽極92の側から回収している。つまり、液槽51の内部にて冷却液の上流側にフラッシュランプFLの陰極93が位置している。フラッシュ光照射時には、陽極92よりも陰極93の側が高温となりやすい。本実施形態のように、フラッシュランプFLの陰極93から陽極92に向けて冷却液を流すようにすれば、高温となりやすい陰極93側の方が冷却能が高くなり、フラッシュランプFLの適切な冷却を行うことが可能となる。
In the state where 30 flash lamps FL are arranged in the
さらに、本実施形態の熱処理装置1は、漏出検知部57を付設した外槽56を備えているため、万一液槽51から液漏れが生じた場合であっても、その漏出した液を回収することが可能であるとともに、液漏れを直ちに検知することができる。
Furthermore, since the
以上、本発明の実施の形態について説明したが、この発明はその趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記各実施形態においては、冷却液として純水を用いていたが、これに限定されるものではなく、例えばフロロカーボンなどの他の液体であっても良い。冷却液としては比熱の大きな液体である方が好ましい。 While the embodiments of the present invention have been described above, the present invention can be modified in various ways other than those described above without departing from the spirit of the present invention. For example, in each of the above embodiments, pure water is used as the cooling liquid, but the present invention is not limited to this, and other liquids such as fluorocarbon may be used. The cooling liquid is preferably a liquid having a large specific heat.
また、液槽51にシャワーノズルを設け、冷却液をミストとしてフラッシュランプFLに吹き付けるようにしても良い。但し、冷却液をミストとして吹き付けた場合にはフラッシュランプFLの冷却効果は得られるものの、フラッシュランプFLの破損を防止する緩衝材としては機能しないため、上記実施形態のように冷却液を流体として液槽51に供給して複数のフラッシュランプFLを冷却液中に浸漬した方が好ましい。
Further, a shower nozzle may be provided in the
また、上記実施形態では、隣接するフラッシュランプFLの間にトリガー電極94を設けていたが、複数のフラッシュランプFLのそれぞれの直上にトリガー電極94を配設するようにしても良い。
In the above embodiment, the
また、上記実施形態においては、光照射部5に30本のフラッシュランプFLを備えるようにしていたが、これに限定されるものではなく、フラッシュランプFLの本数は任意の数とすることができる。また、フラッシュランプFLはキセノンフラッシュランプに限定されるものではなく、クリプトンフラッシュランプであっても良い。
In the above embodiment, the
また、上記実施形態においては、半導体ウェハーに光を照射してイオン活性化処理を行うようにしていたが、本発明にかかる熱処理装置による処理対象となる基板は半導体ウェハーに限定されるものではない。例えば、窒化シリコン膜や多結晶シリコン膜等の種々のシリコン膜が形成されたガラス基板に対して本発明にかかる熱処理装置による処理を行っても良い。一例として、CVD法によりガラス基板上に形成した多結晶シリコン膜にシリコンをイオン注入して非晶質化した非晶質シリコン膜を形成し、さらにその上に反射防止膜となる酸化シリコン膜を形成する。この状態で、本発明にかかる熱処理装置により非晶質のシリコン膜の全面に光照射を行い、非晶質のシリコン膜が多結晶化した多結晶シリコン膜を形成することもできる。 In the above embodiment, the semiconductor wafer is irradiated with light to perform the ion activation process. However, the substrate to be processed by the heat treatment apparatus according to the present invention is not limited to the semiconductor wafer. . For example, the glass substrate on which various silicon films such as a silicon nitride film and a polycrystalline silicon film are formed may be processed by the heat treatment apparatus according to the present invention. As an example, an amorphous silicon film made amorphous by ion implantation of silicon into a polycrystalline silicon film formed on a glass substrate by a CVD method is formed, and a silicon oxide film serving as an antireflection film is further formed thereon. Form. In this state, the entire surface of the amorphous silicon film is irradiated with light by the heat treatment apparatus according to the present invention, so that a polycrystalline silicon film obtained by polycrystallizing the amorphous silicon film can be formed.
また、ガラス基板上に下地酸化シリコン膜、アモルファスシリコンを結晶化したポリシリコン膜を形成し、そのポリシリコン膜にリンやボロン等の不純物をドーピングした構造のTFT基板に対して本発明にかかる熱処理装置により光照射を行い、ドーピング工程で打ち込まれた不純物の活性化を行うこともできる。 Further, a heat treatment according to the present invention is applied to a TFT substrate having a structure in which a base silicon oxide film and a polysilicon film obtained by crystallizing amorphous silicon are formed on a glass substrate, and the polysilicon film is doped with impurities such as phosphorus and boron. It is also possible to activate the impurities implanted in the doping process by irradiating light with an apparatus.
1 熱処理装置
4 保持部昇降機構
5 光照射部
6 チャンバー
7 保持部
51 液槽
51a 槽底部
51b 槽側部
52 リフレクタ
53 Oリング
55 チラー
56 外槽
57 漏出検知部
61 チャンバー窓
65 熱処理空間
71 ホットプレート
72 サセプタ
91 ガラス管
92 陽極
93 陰極
94 トリガー電極
FL フラッシュランプ
W 半導体ウェハー
DESCRIPTION OF
Claims (3)
フラッシュ光を透過するチャンバー窓を上部に備えるチャンバーと、
前記チャンバー内にて基板を水平姿勢にて保持する保持手段と、
前記チャンバーの上方に配置され、フラッシュ光を透過する放射窓を底部に備える液槽と、
前記液槽内に配置され、棒状の放電管内にてアノード−カソード間で放電させることによってフラッシュ光を出射する複数のフラッシュランプと、
前記液槽に冷却液を供給する冷却液供給手段と、
を備え、
前記複数のフラッシュランプがフラッシュ光を出射するときには、前記冷却液供給手段から前記液槽に供給された冷却液中に前記複数のフラッシュランプが浸漬されることを特徴とする熱処理装置。 A heat treatment apparatus for heating a substrate by irradiating the substrate with flash light,
A chamber with a chamber window at the top for transmitting flash light;
Holding means for holding the substrate in a horizontal position in the chamber;
A liquid tank disposed above the chamber and having a radiation window that transmits flash light at the bottom;
A plurality of flash lamps arranged in the liquid tank and emitting flash light by discharging between the anode and the cathode in a rod-shaped discharge tube;
A coolant supply means for supplying a coolant to the liquid tank;
With
When the plurality of flash lamps emit flash light, the plurality of flash lamps are immersed in the coolant supplied from the coolant supply means to the liquid tank.
前記複数のフラッシュランプはアノード−カソードの向きを揃えて前記液槽内にて水平方向に沿って列設され、
前記冷却液供給手段は、前記複数のフラッシュランプのカソード側から冷却液を供給することを特徴とする熱処理装置。 The heat treatment apparatus according to claim 1, wherein
The plurality of flash lamps are aligned in a horizontal direction in the liquid tank with the anode-cathode orientation aligned,
The heat treatment apparatus, wherein the coolant supply means supplies coolant from the cathode side of the plurality of flash lamps.
前記液槽から漏出した冷却液を受ける外槽と、
前記外槽に冷却液が流入したことを検知する漏出検知手段と、
をさらに備えることを特徴とする熱処理装置。 In the heat treatment apparatus according to claim 1 or 2,
An outer tank for receiving the coolant leaked from the liquid tank;
Leakage detection means for detecting that the coolant has flowed into the outer tub,
A heat treatment apparatus further comprising:
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007134370A JP2008288520A (en) | 2007-05-21 | 2007-05-21 | Thermal treatment equipment |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007134370A JP2008288520A (en) | 2007-05-21 | 2007-05-21 | Thermal treatment equipment |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008288520A true JP2008288520A (en) | 2008-11-27 |
Family
ID=40147928
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007134370A Pending JP2008288520A (en) | 2007-05-21 | 2007-05-21 | Thermal treatment equipment |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008288520A (en) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101209524B1 (en) * | 2010-05-20 | 2012-12-07 | 빛기술 주식회사 | Appartus for appplying lighting energy on object and method for operating the same |
CN101431012B (en) * | 2007-08-23 | 2012-12-12 | 乔治洛德方法研究和开发液化空气有限公司 | Thermal treatment device and liquid gas supply device using the thermal treatment device |
WO2024076493A1 (en) * | 2022-10-03 | 2024-04-11 | Applied Materials, Inc. | Lamp and window configurations for substrate processing chambers |
-
2007
- 2007-05-21 JP JP2007134370A patent/JP2008288520A/en active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101431012B (en) * | 2007-08-23 | 2012-12-12 | 乔治洛德方法研究和开发液化空气有限公司 | Thermal treatment device and liquid gas supply device using the thermal treatment device |
KR101209524B1 (en) * | 2010-05-20 | 2012-12-07 | 빛기술 주식회사 | Appartus for appplying lighting energy on object and method for operating the same |
WO2024076493A1 (en) * | 2022-10-03 | 2024-04-11 | Applied Materials, Inc. | Lamp and window configurations for substrate processing chambers |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4841873B2 (en) | Heat treatment susceptor and heat treatment apparatus | |
JP4866020B2 (en) | Heat treatment equipment | |
JP5346484B2 (en) | Heat treatment method and heat treatment apparatus | |
JP5063995B2 (en) | Heat treatment equipment | |
JP4916802B2 (en) | Heat treatment equipment | |
JP5036248B2 (en) | Heat treatment apparatus and susceptor for heat treatment | |
JP2009099758A (en) | Heat treatment equipment and heat treatment method | |
JP2009231661A (en) | Heat treatment apparatus | |
JP2011077147A (en) | Heat treatment apparatus | |
JP6720033B2 (en) | Heat treatment equipment | |
JP5469890B2 (en) | Heat treatment equipment | |
JP2007266351A (en) | Heat-treating apparatus | |
JP5523735B2 (en) | Heat treatment method and heat treatment apparatus | |
KR20200095578A (en) | Heat treatment method and heat treatment device | |
JP5052970B2 (en) | Heat treatment apparatus and method of manufacturing heat treatment apparatus | |
JP2008288520A (en) | Thermal treatment equipment | |
JP2006278802A (en) | Heat treatment apparatus | |
JP5465449B2 (en) | Heat treatment susceptor and heat treatment apparatus | |
JP2010045113A (en) | Thermal treatment apparatus | |
JP5543123B2 (en) | Heat treatment susceptor and heat treatment apparatus | |
JP5437863B2 (en) | Heat treatment equipment | |
JP2010073787A (en) | Heat treatment apparatus | |
JP5378817B2 (en) | Heat treatment apparatus and heat treatment method | |
JP5143436B2 (en) | Heat treatment equipment | |
JP4879003B2 (en) | Heat treatment equipment |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20091211 |