JP2008284632A - 表面改質材及び表面改質方法 - Google Patents

表面改質材及び表面改質方法 Download PDF

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Shunichi Kubo
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Abstract

【課題】最適な下地処理形状によって固体潤滑特性を発揮させて耐摩耗特性を向上させることができる表面改質材及び表面改質方法を提供する。
【解決手段】表面改質材1は、下地処理層2aの表面に固体潤滑材層3が形成されている。下地処理層2aは、略均一の深さを有する周期的な凹凸形状に形成されており、固体潤滑材層3を摩擦界面に効率よく存在させて、耐摩耗特性を向上させるために形成されている。下地処理層2aは、ガラスビーズなどの球状のショット材によってショットピーニング処理されて形成されている。下地処理層2aは、凹凸の平均間隔Smが0.24〜0.38mm、凹凸の中心線平均粗さRaが3μm以上、凹凸の最大高さRmax、凹凸の中心線平均粗さRaであるときに(Rmax-Ra)/Rmaxが0.89以下、又は凹凸の平均間隔Smであるときに表面局部面積Sm*Smが0.05〜0.15μm2であることが好ましい。
【選択図】図1

Description

この発明は、下地処理層の表面に固体潤滑材層が形成された表面改質材及び表面改質方法に関する。
図14は、鉄道車両が急曲線を通過するときの車輪とレールとの状態を概略的に示す平面図である。図15は、図14のXV部分を拡大して示す正面図である。
図14及び図15に示すように、矢印方向に鉄道車両が急曲線を通過すると、車輪Wのフランジ面W2とレールRの内側頭頂面(レール頭部の軌間内側の頭頂面(ゲージコーナー部))R2との間に横圧Qが作用してこれらが激しく高面圧で高すべり接触を起こす。このため、フランジ面W2及び内側頭頂面R2は、摩耗の激しい場所となり、このような摩耗が進行すると車輪Wの踏面W1及びレールRの頭頂面R1の形状変化や疲労が発生し、乗り心地の悪化や騒音、走行安定性の低下を招く。また、車輪WやレールRは、定期的な削正、交換の必要があり、保守コスト低減も求められている。このように、車輪WやレールRをはじめとする鉄道用部材には、摩耗が原因で機器や部材の安全性、安定性が低下し、交換を余儀なくされているものがある。このため、摩耗を低減させ使用寿命を伸ばし、保守コストを削減することが求められている。例えば、車輪WとレールRとの摩耗を防止する自動レール塗油装置などが提案されている。
従来の自動レール塗油装置は、列車の通過を検出する列車検出部と、油タンク内に圧縮空気を供給する圧縮空気供給部と、油タンク内から油を噴射するノズルと、列車検出部が出力する列車検出信号に基づいて圧縮供給部に圧縮空気を供給させる制御部とを備えている(例えば、特許文献1参照)。このような従来の自動レール塗油装置では、列車の通過が検出されると圧縮空気が供給されて、車輪のフランジ部と接触するレールの頭部側面にノズルから油が噴射される。
特開2002-37068号公報
従来の自動レール塗油装置は、噴射後の油やグリースなどが降雨時に雨水とともに周辺に流出して、土壌汚染や水質汚染を起こすおそれがあり、環境負荷を軽減することができない問題点がある。このため、環境負荷を軽減可能であり、鉄道用部材の各部に必要とされる特性を付与できる摩擦低減法の適用が検討されている。
この発明の課題は、最適な下地処理形状によって固体潤滑特性を発揮させて耐摩耗特性を向上させることができる表面改質材及び表面改質方法を提供することである。
この発明は、以下に記載するような解決手段により、前記課題を解決する。
なお、この発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、この実施形態に限定するものではない。
請求項1の発明は、図1、図5及び図6に示すように、下地処理層(2a)の表面に固体潤滑材層(3)が形成された表面改質材であって、前記下地処理層は、略均一の深さを有する周期的な凹凸形状に形成されていることを特徴とする表面改質材(1)である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の表面改質材において、図10及び図11に示すように、前記下地処理層は、凹凸の平均間隔Smが0.24〜0.38mmであることを特徴とする表面改質材である。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の表面改質材において、図10に示すように、前記下地処理層は、凹凸の中心線平均粗さRaが3μm以上であることを特徴とする表面改質材である。
請求項4の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の表面改質材において、図13に示すように、前記下地処理層は、凹凸の最大高さRmax、凹凸の中心線平均粗さRaであるときに、(Rmax-Ra)/Rmaxが0.89以下であることを特徴とする表面改質材である。
請求項5の発明は、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の表面改質材において、図12に示すように、前記下地処理層は、凹凸の平均間隔Smであるときに、表面局部面積Sm*Smが0.05〜0.15μm2であることを特徴とする表面改質材である。
請求項6の発明は、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の表面改質材において、図4に示すように、前記下地処理層は、球状のショット材(2b)によってショットピーニング処理されて形成されていることを特徴とする表面改質材である。
請求項7の発明は、請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の表面改質材において、図2に示すように、前記下地処理層は、高面圧下で摺動する摺動部材の表面に形成されていることを特徴とする表面改質材である。
請求項8の発明は、請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の表面改質材において、図5及び図6に示すように、前記下地処理層は、鉄道用レール(R)の内側頭頂面(R2)、鉄道用可動レール(RT)の先端部(R3)又は鉄道用車輪(W)のフランジ面(W2)に形成されていることを特徴とする表面改質材である。
請求項9の発明は、請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の表面改質材において、前記固体潤滑材層は、摩擦係数が0.2以下であることを特徴とする表面改質材である。
請求項10の発明は、図3及び図4に示すように、下地処理層(2a)の表面に固体潤滑材層(3)を形成する表面改質方法であって、略均一の深さを有する周期的な凹凸形状の前記下地処理層を形成する下地処理層形成工程(#110)を含むことを特徴とする表面改質方法(#100)である。
請求項11の発明は、請求項10に記載の表面改質方法において、図10及び図11に示すように、前記下地処理層形成工程は、凹凸の平均間隔Smを0.24〜0.38mmに形成する工程を含むことを特徴とする表面改質方法である。
請求項12の発明は、請求項10又は請求項11に記載の表面改質方法において、図10に示すように、前記下地処理層形成工程は、凹凸の中心線平均粗さRaを3μm以上に形成する工程を含むことを特徴とする表面改質方法である。
請求項13の発明は、請求項10から請求項12までのいずれか1項に記載の表面改質方法において、図13に示すように、前記下地処理層形成工程は、凹凸の最大高さRmaxであり、凹凸の中心線平均粗さRaであるときに、(Rmax-Ra)/Rmaxが0.89以下に形成する工程を含むことを特徴とする表面改質方法である。
請求項14の発明は、請求項10から請求項13までのいずれか1項に記載の表面改質方法において、図12に示すように、前記下地処理層形成工程は、凹凸の平均間隔Smであるときに、表面局部面積Sm*Smを0.05〜0.15μm2に形成する工程を含むことを特徴とする表面改質方法である。
請求項15の発明は、請求項10から請求項14までのいずれか1項に記載の表面改質方法において、図4に示すように、前記下地処理層形成工程は、球状のショット材(2b)によってショットピーニング処理する工程を含むことを特徴としている表面改質方法である。
請求項16の発明は、請求項10から請求項15までのいずれか1項に記載の表面改質方法において、図2に示すように、前記下地処理層形成工程は、高面圧下で摺動する摺動部材の表面に前記下地処理層を形成する工程を含むことを特徴としている表面改質方法である。
請求項17の発明は、請求項10から請求項16までのいずれか1項に記載の表面改質方法において、図5に示すように、前記下地処理層形成工程は、鉄道用レール(R)の内側頭頂面(R2)、鉄道用可動レール(RT)の先端部(R3)又は鉄道用車輪(W)のフランジ面(W2)に前記下地処理層を形成する工程を含むことを特徴とする表面改質方法である。
請求項18の発明は、請求項10から請求項17までのいずれか1項に記載の表面改質方法において、図3及び図4に示すように、摩擦係数が0.2以下の前記固体潤滑材層を形成する固体潤滑材層形成工程(#120)を含むことを特徴としている表面改質方法である。
この発明によると、最適な下地処理形状によって固体潤滑特性を発揮させて耐摩耗特性を向上させることができる。
(第1実施形態)
以下、図面を参照して、この発明の第1実施形態について詳しく説明する。
図1は、この発明の第1実施形態に係る表面改質材を模式的に示す断面図である。
図1に示す表面改質材1は、下地処理層2aの表面に固体潤滑材層3が形成された部材である。表面改質材1は、基材2と固体潤滑材層3とを備えており、基材2の表面の下地処理条件や下地処理層2aの表面形状パラメータなどを調整することによって耐摩耗特性が向上されている。
基材2は、高面圧下で摺動する摺動部材である。基材2は、例えば、接触面圧が500MPa以上の高面圧下で接触し、接触部と被接触部との間の相対運動によって摩擦抵抗を受ける母材である。基材2は、例えば、一般構造用又は機械構造用の材料として使用される炭素鋼又は合金鋼などの鋼であり、基材2の表面には下地処理層2aが形成されている。
下地処理層2aは、略均一の深さを有する周期的な凹凸形状に形成された層である。下地処理層2aは、固定潤滑材層3を摩擦界面に効率よく存在させて、耐摩耗特性を向上させるために形成されている。下地処理層2aは、ガラスビーズなどの球状のショット材によってショットピーニング処理されて形成されている。下地処理層2aは、凹凸の平均間隔Smが0.24を下回ると摩擦界面に効率よく固体潤滑材層3を存在させておくことができず、凹凸の平均間隔Smが0.38を上回ると固体潤滑材層3がはく離しやすくなるため、凹凸の平均間隔Smが0.24〜0.38mmであることが好ましい。ここで、凹凸の平均間隔Smとは、粗さ曲線からこの粗さ曲線の平均線の方向に基準長さLだけ抜き取り、この抜き取り部分において一つの山及びこの山と隣り合う一つの谷に対応する平均線の長さの和を求め、この多数の凹凸の間隔の算術平均(mm)である。また、下地処理層2aは、凹凸の中心線平均粗さRaが3μmを下回ると摩擦界面に効率よく固体潤滑材層3を存在させておくことができないため、凹凸の中心線平均粗さRaが3μm以上であることが好ましい。ここで、凹凸の中心線平均粗さRaとは、粗さ曲線を中心線から折り返し、この粗さ曲線と中心線とによって得られた面積を測定長さLで割った値(μm)である。また、下地処理層2aは、凹凸の最大高さRmax、凹凸の中心線平均粗さRaであるときに、(Rmax-Ra)/Rmaxが0.89を超えると潤滑効果が低下するため、(Rmax-Ra)/Rmaxが0.89以下であることが好ましい。ここで、凹凸の最大高さRmaxとは、断面曲線を基準長さLで抜き取り、この抜き取り部分において最も高い山と最も低い谷との間の距離 (μm)である。さらに、下地処理層2aは、凹凸の平均間隔Smであるときに、表面局部面積Sm*Smが0.05μm2を下回ると摩擦界面に効率よく固体潤滑材層3を存在させておくことができず、表面局部面積Sm*Smが0.15μm2を上回ると固体潤滑材層3がはく離しやすくなるため、表面局部面積Sm*Smが0.05〜0.15μm2であることが好ましい。
固体潤滑材層3は、固体潤滑材によって形成された層である。固体潤滑材層3は、下地処理層2aの表面に形成された二硫化モリブデンやグラファイトなどからなる固体潤滑皮膜である。固体潤滑材層3は、摩擦係数が0.2を上回ると潤滑効果が低く摩擦抵抗が高くなり過ぎるため、摩擦係数が0.2以下であることが好ましい。固体潤滑材層3は、耐摩耗性を改善するために形成された軟質系皮膜であり、イオンプレーティング又はスパッタリングなどの真空薄膜被覆法(ドライプロセス)によって形成される金属基薄膜、潤滑性のある粒子を非晶質合金めっき膜に分散させた金属基複合膜などである。
次に、この発明の第1実施形態に係る表面改質材の作用を説明する。
図2は、この発明の第1実施形態に係る表面改質材の作用を説明するための模式図であり、図2(A)はせん断力を受ける前の状態を示し、図2(B)はせん断力を受けた後の状態を示す模式図である。
図2に示すように、表面改質材1が高面圧ですべり接触してせん断力Fを受けると、層状構造を有する固体潤滑材層3の層間がすべりを起こし、低摩擦係数を示す潤滑作用を発揮する。基材2の表面に下地処理層2aが形成されているため、この下地処理層2aの表面が固体潤滑材層3を摩擦界面に効率よく存在させ、固体潤滑材層3が基材2からはく離するのを抑え耐摩耗特性が向上する。
次に、この発明の第1実施形態に係る表面改質方法について説明する。
図3は、この発明の第1実施形態にかかる表面改質方法の工程図である。図4は、この発明の第1実施形態に係る表面改質方法を概略的に示す模式図であり、図4(A)は下地処理層形成前の状態を示し、図4(B)は下地処理層形成後の状態を示し、図4(C)は固体潤滑材層形成後の状態を示す模式図である。
図3に示す表面改質方法#100は、下地処理層2aの表面に固体潤滑材層3を形成する方法であり、下地処理層形成工程#110と、固体潤滑材層形成工程#120とを含む。下地処理層形成工程#110は、略均一の深さを有する周期的な凹凸形状の下地処理層2aを形成する工程である。下地処理層形成工程#110は、図4(B)に示すように、基材2の表面にショット材2bを投射してショットピーニング処理面を形成する冷間加工法による表面硬化処理工程である。下地処理層形成工程#110では、球状のガラスビーズなどからなるショット材2bを基材2の表面に多数投射し、略均一な深さを有する周期的な凹凸形状の下地処理層2aを形成する。固体潤滑材層形成工程#120は、下地処理層2aの表面に固体潤滑材層3を形成する工程である。固体潤滑材層形成工程#120では、図4(C)に示すように、下地処理層2aの表面に固体潤滑皮膜を形成する。
この発明の第1実施形態に係る表面改質材及び表面改質方法には、以下に記載するような効果がある。
(1) この第1実施形態では、略均一の深さを有する周期的な凹凸形状に下地処理層2aが形成されている。このため、下地処理層2aの上面と固体潤滑材層3の下面との間の密着力が向上し、固体潤滑材層3がせん断力Fを受けても下地処理層2aの表面に固体潤滑材層3を留めておくことができる。その結果、固体潤滑皮膜の寿命が延びて、固体潤滑皮膜の潤滑特性を最大限に引き出すことができるとともに、耐摩耗特性を向上させることができる。
(2) この第1実施形態では、球状のショット材2bによってショットピーニング処理されて下地処理層2aが形成されている。このため、既存のブラスト装置などを利用して、基材2の表面に下地処理層2aを簡単に安価で形成することができる。また、球状のショット材2bを投射することによって略周期的な凹凸形状を簡単に形成することができる。
(3) この第1実施形態では、高面圧下で摺動する摺動部材の表面に下地処理層2aが形成されている。このため、高面圧下で固体潤滑材層3がすべり接触を起こしても、摩擦界面に固体潤滑材を効率よく存在させることができる。
(4) この実施形態では、固体潤滑材層3が軟質系被膜によって形成されている。例えば、硬質金属皮膜からなる固体潤滑材層を下地処理層2aの表面に形成したときには、下地処理層2aの表面粗さが高いとこの下地処理層2aの表面に形成される硬質金属皮膜の表面粗さも高くなる。このため、硬質金属皮膜自体が低摩擦であっても、硬質金属皮膜の表面が摩擦接触を受けると、硬質金属皮膜の凸部が引っ掛かり硬質金属皮膜が下地処理層2aからはく離するおそれがある。一方、硬質金属皮膜の表面の凹凸を小さくするためには、下地処理層2aの表面粗さを低下させる手間のかかる下地処理作業が必要になる。また、硬質金属皮膜を下地処理層2aの表面に形成した場合には、高面圧で基材2が変形すると硬質金属皮膜が破壊するおそれがある。この実施形態では、固体潤滑材層3が軟質系被膜によって形成されているため膜内の剛性が低く追従性があり、下地処理層2aの表面粗さが大きくても基材2の変形に追従して、固体潤滑材層3が下地処理層2aを覆うように移動し、潤滑作用を発揮させることができる。
(第2実施形態)
図5は、この発明の第2実施形態に係る表面改質材を模式的に示す断面図である。以下では、図1及び図2に示す部分と同一の部分については、同一の番号を付して詳細な説明を省略する。
図5に示す車輪Wは、レールRと回転接触する鉄道用車輪であり、例えば炭素鋼を材料とする圧延車輪などである。車輪Wは、レールRの頭頂面R1と接触して摩擦抵抗を受ける踏面W1と、鉄道車両が急曲線を通過するときに外軌側(曲線の外側)のレールRの内側頭頂面(レール頭部の軌間内側の頭頂面(ゲージコーナー部))R2と回転接触して摩擦抵抗を受けるフランジ面W2などを備えている。フランジ面W2には、下地処理層2aが形成されており、この下地処理層2aの表面には固体潤滑材層3が形成されている。
この発明の第2実施形態に係る表面改質材及び表面改質方法には、第1実施形態の効果に加えて、以下に記載するような効果がある。
この第2実施形態では、車輪Wのフランジ面W2に下地処理層2aが形成されている。このため、内側頭頂面R2とフランジ面W2との間の摩擦抵抗を減少させ高面圧、高滑り条件下における摩耗を低減し、きしみ割れを防止することができる。特に、鉄道車両が急曲線を通過するときにフランジ面W2と内側頭頂面R2とが激しく接触しても、フランジ面W2に摩耗や傷が発生するのを可能な限り防止することができる。その結果、車輪Wを定期的に削正して車輪Wの形状を整える大規模な作業が不要になり、安全性を図りながら保守コストを低減することができる。また、フランジ面W2に潤滑油を噴射する装置などが不要になり低コスト化を図ることができるとともに、フランジ面W2に噴射した潤滑油が踏面W1に付着して、車輪Wの空転や滑走が発生するのを抑制することができる。
(第3実施形態)
図6は、この発明の第3実施形態に係る表面改質材を模式的に示す断面図である。
図6に示すレールRは、車輪Wを案内する鉄道用レールであり、例えば高炭素鋼を材料とする圧延レールなどである。レールRは、車輪Wの踏面W1と接触して摩擦抵抗を受ける頭頂面R1と、この頭頂面R1と連続して形成されており急曲線でフランジ面W2と接触して摩擦抵抗を受ける内側頭頂面R2とを備えている。内側頭頂面R2には、下地処理層2aが形成されており、この下地処理層2aの表面には固体潤滑材層3が形成されている。
この発明の第3実施形態に係る表面改質材及び表面改質方法には、第1実施形態の効果に加えて、以下に記載するような効果がある。
この第3実施形態では、レールRの内側頭頂面R2に下地処理層2aが形成されている。このため、内側頭頂面R2とフランジ面W2との間の摩擦抵抗を減少させ高面圧、高滑り条件下における摩耗を低減し、きしみ割れを防止することができる。特に、鉄道車両が急曲線を通過するときに内側頭頂面R2とフランジ面W2とが激しく接触しても、内側頭頂面R2に摩耗や傷が発生するのを可能な限り防止することができる。その結果、レールRを定期的に削正してレール頭部の形状を整える大規模な作業を簡略化することができる。また、内側頭頂面R2に潤滑油を噴射する装置などが不要になり低コスト化を図ることができるとともに、内側頭頂面R2に噴射した潤滑油が頭頂面R1に付着して、車輪Wの空転や滑走が発生するのを抑制することができる。
(第4実施形態)
図7は、この発明の第4実施形態に係る表面改質材を模式的に示す断面図である。
図7に示す基本レールRSは、トングレールRTの先端部R3が密着及び分離する固定レールであり、図5及び図6に示すレールRと同一構造である。トングレールRTは、先端部R3を尖らせた転換可能な可動レールであり、一つの軌道を二つ以上の軌道に分ける分岐器のポイント部に基本レールRSとともに使用される。トングレールRTは、図示しない転てつ機が発生する転換力によって矢印方向に転換可能である。トングレールRTは、図7に示すように、トングレールRTが基本レールRSと密着したときに車輪Wのフランジ面W2と接触して摩擦抵抗を受ける内側頭頂面(レール頭部の軌間内側の頭頂面(ゲージコーナー部))R4と、基本レールRSの内側頭側面と密着及び分離する外側頭側面R5とを備えている。内側頭頂面R4には、下地処理層2aが形成されており、この下地処理層2aの表面には固体潤滑材層3が形成されている。
この発明の第4実施形態に係る表面改質材及び表面改質方法には、第1実施形態の効果に加えて、以下に記載するような効果がある。
この第4実施形態では、トングレールRTの先端部R3に下地処理層2aが形成されている。このため、内側頭頂面R4とフランジ面W2との間の摩擦抵抗を減少させ高面圧、高滑り条件下における摩耗を低減し、きしみ割れを防止することができる。特に、鉄道車両が分岐器を通過するときに内側頭頂面R4フランジ面W2とが激しく接触しても、内側頭頂面R4に摩耗や傷が発生するのを可能な限り防止することができる。
次に、この発明の実施例について説明する。
(試験片の作製)
下地の表面性状が固体潤滑皮膜の潤滑効果に与える影響を調べ、潤滑効果を向上させるための指針となる表面形状パラメータや下地処理条件を基礎的試験により検討した。車輪踏面から切り出した小型車輪試験片(30φ×8mm)に、財団法人鉄道総合技術研究所内にある表面改質装置を用いて、試験片表面に下地処理としてショットピーニング処理を施した。下地の表面粗さを測定後、二硫化モリブデンやグラファイトなどからなる固体潤滑皮膜を付与し、室温で十分に乾燥させた。
(下地処理に用いたショット材と噴射条件)
下地処理に用いたショット材と噴射条件を以下の表1に示す。
Figure 2008284632
ショット材には、いずれも市販品を使用し、試験片表面に様々な表面性状を与えられるように、グリッド形状のアルミナ粒子及び球状のガラスビーズを選択した。噴射圧は、0.3〜0.9MPaとし、噴射時間は60〜90secとした。
(評価方法)
曲線用レールから小型レール試験片(30φ×8mm)を切り出し、この小型レール試験片の表面に凹凸の中心線平均粗さRa0.2μm程度の研削処理をした。作製した小型車輪試験片と小型レール試験片とを用いて、2円筒転がり摩耗試験を行った。試験条件は、鉄道車両の急曲線走行時の車輪/レール接触を想定し、接触面圧900MP、試験片回転数816rpm、すべり率を9%とした。皮膜の効果がなくなるまでの総回転数(以下、効果回数という)及び摩擦係数を測定し、固体潤滑皮膜の潤滑効果向上の観点から、下地処理時に形成された表面形状と測定結果との相関を種々のパラメータを用い評価した。
(下地処理が方面粗さに与える影響)
図8は、試験片表面の粗さ曲線を示すグラフであり、図8(A)は球状のショット材によって処理したときの粗さ曲線を示すグラフであり、図8(B)はグリッド状のショット材によって処理したときの粗さ曲線を示すグラフである。図9は、図8に示す粗さ曲線をFET解析した結果を示すグラフである。図10は、表1に示すショット材を用いて下地処理したときの凹凸の平均間隔Smと凹凸の中心線平均粗さRaとの関係を示すグラフである。
図8に示す縦軸は、深さ(mm)であり、横軸は測定長さ(mm)である。図9に示す縦軸はパワースペクトルであり、横軸は波長(mm)である。図10に示す縦軸は、凹凸の中心線平均粗さRa(μm)であり、横軸は凹凸の平均間隔Sm(mm)である。
先ず、車輪試験片にショットピーニング処理を行って、表面粗さに与える影響を調べた。図8に示す粗さ曲線は、球状のショット材(G#40材)とグリッド状のショット材(A#60材)により、凹凸の最大高さRmaxが同程度になるように処理した試験片表面の粗さ曲線である。図8に示すように、突起形状や間隔の違いが見られ、ショット材の形状がよく反映されていることが確認された。図9に示すように、球状のショット材(G#40材)及びグリッド状のショット材(A#60材)のいずれも、波長0.35mm付近でパワースペクトルのピークが見られるが、同じ凹凸の最大高さRmax値であっても球状のショット材で処理した方がピーク値は高い。このため、ショット材の形状としてはグリッド状よりも球状の方が、表面に周期的な形状を付与できることが確認された。また、図10に示すように、凹凸の平均間隔Smと凹凸の中心線平均粗さRaとの関係には、表1に示すショット材の種類、形状及び処理条件に依存した特性が確認された。さらに、図10に示すように、球状のショット材を使用したときの最適な下地処理形状は、凹凸の中心線平均粗さRaが3μm以上であることが確認された。
(表面形状が効果回数に与える影響)
図11は、凹凸の平均間隔Smと効果回数との関係を示すグラフである。図12は、表面局部面積Sm*Smと効果回数との関係を示すグラフである。図13は、(Rmax-Ra)/Rmaxと効果回数との関係を示すグラフである。
図11〜図13に示す縦軸は、効果回数(回)であり、図11に示す横軸は凹凸の平均間隔Sm(mm)であり、図12に示す横軸は表面局部面積Sm*Sm(μm2)であり、図13に示す横軸は(Rmax-Ra)/Rmaxである。
効果回数は、図11に示すように、凹凸の平均間隔Sm値の増大とともに増加し、その後減少している。このため、球状のショット材(G#40材)の場合には、皮膜の潤滑効果を効果的に得られる最適な凹凸の平均間隔Sm値の範囲は、0.24〜0.38mmであることが確認された。図10に示すように、下地処理形状はショット材の形状に大きく依存するものの、凹凸の平均間隔Sm値はショット材の種類や形状等によらず最適な下地処理条件を探索する上で効果的なパラメータになることが確認された。また、球状のショット材(G#40材)の場合には、凹凸の平均間隔Sm値が0.33程度で最大の効果回数を得られることが確認された。図9に示すFFT解析は、同じ球状のショット材(G#40材)のものであり、最大ピーク値を示した付近の波長0.35mmと、最大の効果回数を得られる凹凸の平均間隔Sm値0.33とがほぼ一致した。このため、凹凸の平均間隔Sm値は、図10に示すように、表面形状の周期性を示す波長を評価できるパラメータになり得ることが確認された。図11に示す凹凸の平均間隔Smは線の評価であるが、実際の接触面は平面になるため、図12に示す表面局部面積Sm*Sm(凹凸の平均間隔Smの自乗)によって面の評価をした。その結果、図12に示すように、球状のショット材を使用したときの最適な下地処理形状は、表面局部面積Sm*Smが0.05〜0.15μm2であることが確認された。
一方、図13に示す深さ方向の形状評価パラメータは、凹凸の最大高さRmaxに対する凹凸の中心線平均粗さRaの割合であり、凹凸の中心線平均粗さRaの値が凹凸の最大高さRmaxに近づくほど、均一な深さを有する形状が大きくなることを示す。図13に示すように、多少のばらつきは見られるものの、全体としてショット材の種類や形状等によらず、(Rmax-Ra)/Rmax値が小さくなるほど効果回数が増大する傾向を示し、最適な下地処理形状は(Rmax-Ra)/Rmax値が0.89以下であることが確認された。その結果、より均一な深さを有する周期的な形状を大きくすることによって、高面圧、高すべり条件下で潤滑効果の高い皮膜を得られることが確認された。また、(Rmax-Ra)/Rmax値は、凹凸の平均間隔Sm値と同様に、効果的な下地処理条件の評価パラメータになり得ることが確認された。なお、この試験において検討した固体潤滑皮膜の摩擦係数は、おおよそ0.2以下の範囲であった。
以上の試験結果から、下地形状は周期的な形状を有している方が固体潤滑皮膜の持続効果が高いことが確認された。また、凹凸の平均間隔Sm値及び(Rmax-Ra)/Rmax値は、表面形状の評価パラメータの中でも皮膜効果に対する相関をよく示しており、耐摩耗特性を向上するための表面形状設計に有効であることが確認された。さらに、使用するショット材の形状は、グリッド状よりも球状の方が周期性を有した表面形状を付与することができ、最適な凹凸の平均間隔Sm値を確保するのに適していることが確認された。
(他の実施形態)
この発明は、以上説明した実施形態に限定するものではなく、以下に記載するように種々の変形又は変更が可能であり、これらもこの発明の範囲内である。
(1) この実施形態では、固体潤滑材層3として二硫化モリブデン、グラファイト及びバインダの混合材を例に挙げて説明したが、このような混合材に限定するものではない。また、この第2実施形態及び第3実施形態では、基材2として車輪W及びレールRなどの鉄道用部材を例に挙げて説明したが、相対運動によって摩擦抵抗を受けるパンタグラフのピン及びピンブッシュなどの他の鉄道用部材についてもこの発明を適用することができる。さらに、この第2実施形態及び第3実施形態では、車輪W又はレールRのいずれか一方を表面改質した場合を例に挙げて説明したが、これらの両方を表面改質することもできる。
(2) この第2実施形態及び第3実施形態では、車輪Wのフランジ面W2又はレールRの内側頭頂面R2に下地処理層2aを形成する場合を例に挙げて説明したが、これらの箇所とは別に又はこれらの箇所とともに踏面W1又は頭頂面R1に下地処理層2aを形成することもできる。また、この第4実施形態では、可動レールとして分岐器のトングレールRTを例に挙げて説明したが、トングレールRTに限定するものではない。例えば、ノーズレールが可動式のノーズ可動クロッシング、ウィングレールが可動式のウィング可動クロッシング、又は可動部分のある可動K字クロッシングなどに使用される可動レールについてもこの発明を適用することができる。
この発明の第1実施形態に係る表面改質材を模式的に示す断面図である。 この発明の第1実施形態に係る表面改質材の作用を説明するための模式図であり、(A)はせん断力を受ける前の状態を示し、(B)はせん断力を受けた後の状態を示す模式図である。 この発明の第1実施形態にかかる表面改質方法の工程図である。 この発明の第1実施形態に係る表面改質方法を概略的に示す模式図であり、(A)は下地処理層形成前の状態を示し、(B)は下地処理層形成後の状態を示し、(C)は固体潤滑材層形成後の状態を示す模式図である。 この発明の第2実施形態に係る表面改質材を模式的に示す断面図である。 この発明の第3実施形態に係る表面改質材を模式的に示す断面図である。 この発明の第4実施形態に係る表面改質材を模式的に示す断面図である。 試験片表面の粗さ曲線を示すグラフであり、(A)は球状のショット材によって処理したときの粗さ曲線を示すグラフであり、(B)はグリッド状のショット材によって処理したときの粗さ曲線を示すグラフである。 図8に示す粗さ曲線をFET解析した結果を示すグラフである。 表1に示すショット材を用いて下地処理したときの凹凸の平均間隔Smと凹凸の中心線平均粗さRaとの関係を示すグラフである。 凹凸の平均間隔Smと効果回数との関係を示すグラフである。 表面局部面積Sm*Smと効果回数との関係を示すグラフである。 (Rmax-Ra)/Rmaxと効果回数との関係を示すグラフである。 鉄道車両が急曲線を通過するときの車輪とレールとの状態を概略的に示す平面図である。 図14のXV部分を拡大して示す正面図である。
符号の説明
1 表面改質材
2 基材
2a 下地処理層
2b ショット材
3 固体潤滑材層
F せん断力
W 車輪(鉄道用車輪(基材))
1 踏面
2 フランジ面
R レール(鉄道用レール(基材))
S 基本レール
T トングレール(鉄道用可動レール(基材))
1 頭頂面
2 内側頭頂面
3 先端部
4 内側頭頂面
5 外側頭側面
Ra 凹凸の中心線平均粗さ
Rmax 凹凸の最大高さ
Sm 凹凸の平均間隔
Sm*Sm 表面局部面積

Claims (18)

  1. 下地処理層の表面に固体潤滑材層が形成された表面改質材であって、
    前記下地処理層は、略均一の深さを有する周期的な凹凸形状に形成されていること、
    を特徴とする表面改質材。
  2. 請求項1に記載の表面改質材において、
    前記下地処理層は、凹凸の平均間隔Smが0.24〜0.38mmであること、
    を特徴とする表面改質材。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の表面改質材において、
    前記下地処理層は、凹凸の中心線平均粗さRaが3μm以上であること、
    を特徴とする表面改質材。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の表面改質材において、
    前記下地処理層は、凹凸の最大高さRmax、凹凸の中心線平均粗さRaであるときに、(Rmax-Ra)/Rmaxが0.89以下であること、
    を特徴とする表面改質材。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の表面改質材において、
    前記下地処理層は、凹凸の平均間隔Smであるときに、表面局部面積Sm*Smが0.05〜0.15μm2であること、
    を特徴とする表面改質材。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の表面改質材において、
    前記下地処理層は、球状のショット材によってショットピーニング処理されて形成されていること、
    を特徴とする表面改質材。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の表面改質材において、
    前記下地処理層は、高面圧下で摺動する摺動部材の表面に形成されていること、
    を特徴とする表面改質材。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の表面改質材において、
    前記下地処理層は、鉄道用レールの内側頭頂面、鉄道用可動レールの先端部又は鉄道用車輪のフランジ面に形成されていること、
    を特徴とする表面改質材。
  9. 請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の表面改質材において、
    前記固体潤滑材層は、摩擦係数が0.2以下であること、
    を特徴とする表面改質材。
  10. 下地処理層の表面に固体潤滑材層を形成する表面改質方法であって、
    略均一の深さを有する周期的な凹凸形状の前記下地処理層を形成する下地処理層形成工程を含むこと、
    を特徴とする表面改質方法。
  11. 請求項10に記載の表面改質方法において、
    前記下地処理層形成工程は、凹凸の平均間隔Smを0.24〜0.38mmに形成する工程を含むこと、
    を特徴とする表面改質方法。
  12. 請求項10又は請求項11に記載の表面改質方法において、
    前記下地処理層形成工程は、凹凸の中心線平均粗さRaを3μm以上に形成する工程を含むこと、
    を特徴とする表面改質方法。
  13. 請求項10から請求項12までのいずれか1項に記載の表面改質方法において、
    前記下地処理層形成工程は、凹凸の最大高さRmaxであり、凹凸の中心線平均粗さRaであるときに、(Rmax-Ra)/Rmaxが0.89以下に形成する工程を含むこと、
    を特徴とする表面改質方法。
  14. 請求項10から請求項13までのいずれか1項に記載の表面改質方法において、
    前記下地処理層形成工程は、凹凸の平均間隔Smであるときに、表面局部面積Sm*Smを0.05〜0.15μm2に形成する工程を含むこと、
    を特徴とする表面改質方法。
  15. 請求項10から請求項14までのいずれか1項に記載の表面改質方法において、
    前記下地処理層形成工程は、球状のショット材によってショットピーニング処理する工程を含むこと、
    を特徴とする表面改質方法。
  16. 請求項10から請求項15までのいずれか1項に記載の表面改質方法において、
    前記下地処理層形成工程は、高面圧下で摺動する摺動部材の表面に前記下地処理層を形成する工程を含むこと、
    を特徴とする表面改質方法。
  17. 請求項10から請求項16までのいずれか1項に記載の表面改質方法において、
    前記下地処理層形成工程は、鉄道用レールの内側頭頂面、鉄道用可動レールの先端部又は鉄道用車輪のフランジ面に前記下地処理層を形成する工程を含むこと、
    を特徴とする表面改質方法。
  18. 請求項10から請求項17までのいずれか1項に記載の表面改質方法において、
    摩擦係数が0.2以下の前記固体潤滑材層を形成する固体潤滑材層形成工程を含むこと、
    を特徴とする表面改質方法。
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