JP2008264886A - 粒子ビームを用いたナノサイズ物質の変形方法、及びそのような方法を用いて製造されるナノツール - Google Patents

粒子ビームを用いたナノサイズ物質の変形方法、及びそのような方法を用いて製造されるナノツール Download PDF

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Abstract

【課題】粒子ビームを用いたナノサイズ物質の変形方法、及びそのような方法を用いて製造されるナノツールを提供すること。
【解決手段】本発明による粒子ビームを用いたナノサイズ物質の変形方法は、ナノサイズ物質に粒子ビームを照射して、前記ナノサイズ物質を、前記粒子ビームの方向に撓むようにすることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、粒子ビームを用いたナノサイズ物質(nanometer-scale material)の変形方法、及びそのような方法を用いて製造されるナノツールに関する。
一般的に、物質に機械的な力を加えれば、物質を変形させることができる。物質に機械的な力を加えると、力を受けた物質には、一定の強度以上の力で永久的な変形が生じる。
しかしながら、物質の大きさがナノスケール(nano-scale)の場合には、 物質が微小であることから、機械的な力を加えて物質を変形させることは、容易な作業ではない。また、床にナノサイズ物質を置いて押圧するなどの機械的な力を用いた、ナノサイズ物質を変形させる方法が存在すると言っても、ナノサイズ物質を、所望の変形の程度で所望の形状に変形させることとは、ほとんど不可能である。これは、ナノスケール条件下では、物質の変形に必要な機械的な力の大きさの制御が、容易でないばかりではなく、物質の変形に、更に他のメカニズムが存在することもあるためである。
このように、ナノサイズ物質を変形させることは、非常に難しい作業であることから、ナノスケール、又はミクロンスケールでの物質の形状調節のために、ミーリング、 エッチング、あるいは蒸着などの方式が使用されてきた。
したがって、上述したミーリングやエッチング及び蒸着などの方法とは次元を異にする、機械的な力を使用しない新たな方式のナノサイズ物質の変形方法が開発されれば、そのような方法を用いてナノサイズ物質を変形させることで、様々な形状のナノツールの製造に用いられるだろう。
本発明の目的は、ナノサイズ物質の変形方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、そのようなナノサイズ物質の変形方法を用いて製造されるナノツールを提供することにある。
前記の本発明の目的は、ナノサイズ物質に粒子ビームを照射して、前記ナノサイズ物質を、前記粒子ビームの方向に撓むようにすることを特徴とする、粒子ビームを用いたナノサイズ物質の変形方法によって達成され得る。
前記粒子ビームは、中性子ビーム、陽性子ビーム、中性原子ビーム、又はイオンビームのいずれでも可能であり、中性原子又はイオンの種類としては、ただ例示的に、ヘリウム(He)、ホウ素(B)、ネオン(Ne)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、シリコン(Si)、燐(P)、塩素(Cl)、アルゴン(Ar)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、ガリウム(Ga)、ゲルマニウム(Ge)、クリプトン(Kr)、インジウム(In)、キセノン(Xe)、金(Au)、及び白金(Pt)の中性原子ビーム、又はイオンビームが可能である。
前記粒子ビームが照射される部分の前記ナノサイズ物質の厚さ、又は直径は、 200nm以下が望ましく、前記粒子ビームが照射されるナノサイズ物質の種類は、導体、半導体及び不導体(絶縁体)となることができる。
また、粒子ビームによって変形される前記ナノサイズ物質の形状は、棒状、スパイク状及びタワー状など、突出部を有するものなど、様々な形状となることができる。
更に、前記棒状、又は突状の一部を、マスクで覆った後、前記粒子ビームを照射して、前記マスクの外部に露出した部分のみを、前記粒子ビームの方向に撓むようにすることもできる。
以上、説明したように、本発明によれば、機械的な力を加えることなく、ナノサイズ物質の変形方法を提供することにより、微小な大きさを有するナノサイズ物質を容易に変形させる方法を提供することができ、更に、そのような方法を用いて容易に製造されるナノツールを提供することができる、などの効果を奏する。
以下に、本発明による粒子ビームを用いたナノサイズ物質の変形方法、及びそのような方法を用いて製造されるナノツールの好適な実施の形態について、添付の図面を参照しながら説明する。
本実施例における粒子ビームを用いたナノサイズ物質の変形方法は、基本的に、ナノサイズ物質に粒子ビームを照射すると、ナノサイズ物質が粒子ビームの方向に撓むといったような、新しい実験的な発見(考え方)に基づいている。
従来、粒子ビーム、特に集束されたイオンビームの用途は、微細加工(micro-machining)のためのミーリング、エッチング、及び蒸着などに限定されてきた。すなわち、従来の集束されたイオンビームは、イオンビームの加速エネルギーによって、試片を構成する物質に衝撃を与えて、試片を構成する物質のミーリング作業やエッチング、又はイオンビームを試片を構成する物質に固着させる蒸着などの作業のために用いられることに限定されてきた。
このようなイオンビームによるミーリング作業の例としては、透過型の電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope)の試片製作が挙げられ、エッチングの場合には、半導体素子のリソグラフィーがその例としてあげられ、蒸着の例としては、微細素子回路の復元などがあげられる。
本実施例における粒子ビームを用いたナノサイズ物質の変形方法は、このように既存に知られているミーリング、エッチング、又は蒸着などとは異質的で、かつ新しい実験的な発見に基づいている。
図1は、本発明の一実施の形態による粒子ビームを用いたナノサイズ物質の変形方法を具現するための装置を模式的に示す図である。
図1に示されるように、ナノサイズの厚さを有する棒状の試片12が用意された後、固定装置14に固定される。このように試片12が固定された後、イオンカラム11を通じて、試片12に対してイオンビーム13を照射すると、試片12は、イオンビーム13の方向に撓むようになる。すなわち、試片12は、図1に示された矢印15の方向に撓む。
図2(a)〜図2(e)は、図1に示された方法で実験した結果の走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Elcetron Microscope)写真である。
実験は、集束イオンビーム装置(FIB system)において行われた。そして、使用されたイオンビームの種類は、ガリウムであった。
図2(a)に示されたSEM写真は、イオンビームが照射される前の写真である。図2(a)の実験に使用された試片は、シリコン(Si)であり、イオンビームが照射される前の最初の試片の大きさは、30μm(長さ)×10μm(幅)×4μm(厚さ)であった。集束イオンビーム装置による集束されたイオンビーム(focused ion beam)は、図1に示されるように、試片の上方から、試片に垂直な方向に照射された。
本発明の発明者の実験によれば、試片の厚さが厚い場合、イオンビームが照射されると、まず、スパッタリング効果によって、イオンビームの照射される試片の厚さが薄くなる。 図2(b)は、そのように試片が薄くなったことを示すSEM写真である。
その後、イオンビームによるスパッタリング効果によって、試片の厚さが薄くなるに従って、しきい厚さに至ると、試片は、イオンビームの方向に撓むようになる。図2(c)は、イオンビームの照射によって、試片が撓み始めることを示すSEM写真である。
本発明の発明者の実験結果によれば、試片が撓むようになるしきい厚さは、約200nmであった。すなわち、イオンビームによるスパッタリング効果によって、試片が益々薄くなるに従って、約200nm程度の厚さで、試片は、イオンビームの方向に撓むようになる。
図2(d)及び図2(e)は、イオンビームが更に照射された後のSEM写真である。図2(d)及び図2(e)のSEM写真から分かるように、棒状のシリコン試片がイオンビームの方向に撓まれたことを、明確に確認することができる。
図3は、本発明の他の実施の形態による、粒子ビームを用いたナノサイズ物質の変形方法を具現するための他の装置を、模式的に示す図である。図2では、棒状のナノサイズ物質を変形する方法を具現するためのものを示したが、この図3においては、突出した形状であるスパイク状、又はタワー状のナノサイズ物質を変形する方法を具現するための装置を示している。
図3を参照すると、図1を用いて説明したのと同様に、ナノサイズの直径を有する、突出した形状の試片32が用意される。試片32が用意された後、イオンカラム31を通じて、試片32の突出した部分34に、イオンビーム33が照射される。このようにイオンビームを、試片32の突出した部分34に照射すると、試片32の突出した部分34は、イオンビーム33の方向に撓むようになる。すなわち、図3に示した矢印35の方向に、試片32の突出した部分34が撓むようになる。
図4(a)及び図4(b)は、図3に示された方法で実験した結果のSEM写真である。図4(a)は、イオンビームが照射される前の試片のSEM写真であり、図4(b)は、イオンビームが照射された後の試片のSEM写真である。
イオンビームは、写真の左側から、52°の角度で照射された。図4(a)及び図4(b)の比較を通じて、スパイク状に突出した端部が、イオンビームの方向に撓まれたことを、明確に確認することができる。
図4において使用された試片の材質は、アンチモン(Sb)がドープされたシリコンであり、突出した部分の高さは、約2.5μmであり、端部の直径は、約15nmである。図4(b)から確認できるように、突出した部分の中、端部から約1μm程度が、イオンビームの方向に撓まれたことを、確認することができる。
図5及び図6は、異なる材質の試片に対してイオンビームが照射された後のSEM写真である。図5の試片の材質は、非晶質の炭素であり、図6の試片の材質は、タングステンである。図5及び図6の写真から確認できるように、突出した端部が、イオンビームの方向に撓まれたことが分かる。
図7及び図8は、タワー状のナノサイズ物質に対するイオンビーム照射後のSEM写真である。図7の試片の材質は、シリコンであり、図8の試片の材質は、窒化ケイ素である。図8の場合においては、中央部の分離して突出した部分が、撓まれていることを、確認することができる。
本発明の発明者は、このような実験結果から、物質の大きさがナノスケール程度に小さくなると、物質の伝導的な特性とは無関係に、すなわち、導体(タングステン)や半導体(シリコン)、及び不導体(窒化ケイ素)に関わらず、照射される粒子ビームによって、ナノサイズ物質が粒子ビームの方向に撓む特性があるという結論を下した。このような実験結果は、既存には知られていなかった、新しい実験的な事実である。
このような新しい実験的な事実に基づく本実施例における、粒子ビームを用いたナノサイズ物質の変形方法は、電気的や磁気的、又は化学的手段あるいは装置を用いることなく、単に粒子ビームの照射によって、ナノサイズ物質を変形することができる。そして、本実施例における粒子ビームを用いたナノサイズ物質の変形方法は、ナノサイズ物質の形状(geometry)にかかわらず、ある物質が特定のしきい値以下に充分に小さくなると、適用されることができる。
本発明の発明者は、このような実験的な事実が、粒子ビームを構成する粒子が、ナノサイズ物質の内部に注入(implantation)されて生じる応力勾配によって発生されるという結論を下した。
すなわち、ナノサイズ物質に粒子ビームが照射されると、粒子ビームを構成する粒子(実験では、Gaイオン)が、粒子ビームが照射される物質の内部に注入されて、格子欠陷をつくるようになる。本発明の発明者は、このような格子欠陷と、注入された粒子とは、物質の内部に一定の濃度を有していなく、粒子ビーム源の前面よりも後面に、濃度が高く形成されるという結論を下した。また、一般的に、圧縮応力の大きさは、注入された粒子、及び格子欠陷の濃度に比例するので、本発明の発明者は、応力勾配の違いによって、粒子ビームが照射されるナノサイズ物質が、粒子ビームの方向に撓むという結論を下すことに至った。
更に、図2の写真からも確認できるように、ミクロンスケールでは、スパッタリング効果が優勢であるが、棒の厚さが薄くなりナノスケールになると、応力勾配によって棒が撓むという事実から、本発明の発明者は、応力勾配による撓み効果が発生するためには、粒子ビームが照射される物質の大きさが、ミクロンスケールからナノスケールに小さくならなければならないという結論を下すことに至った。また、ここで、物質が撓むために必要な厚さは、約200nmであることが確認できた。
図9は、集束されたイオンビームによって撓まれた、シリコンスパイクの透過電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscope)写真である。図9の写真において、黒色の部分は、イオンビームのイオンが注入されない結晶領域を示し、グレーの部分は、イオンビームのイオンが注入されて、非晶質(amorphous phase)に変化された領域を示す。図9のTEM写真は、本発明の発明者の結論を裏付ける根拠になるだろう。
本実施例におけるナノサイズ物質の変形方法は、ガリウムイオンビームを用いて行われたが、ナノサイズ物質の変形が、圧縮応力によるものであるので、中性子ビーム、陽性子ビームの他に、中性原子ビームも可能であり、このようなナノサイズ物質の変形に用いられる粒子ビーム源としては、単に例示的に、ヘリウム(He)、ホウ素(B)、ネオン(Ne)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、シリコン(Si)、燐(P)、塩素(Cl)、アルゴン(Ar)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、ガリウム(Ga)、ゲルマニウム(Ge)、クリプトン(Kr)、インジウム(In)、キセノン(Xe)、金(Au)、及び白金(Pt)などが挙げられる。
このような本実施例における粒子ビームを用いたナノサイズ物質の変形方法においては、ナノサイズ物質に機械的な力を加えることなく、容易にナノサイズ物質を変形させることができるので、ナノサイズ物質に照射される粒子ビームの量や方向を、適宜調節することで、様々な形状にナノサイズ物質を加工して、ナノツールを製造することができる。
本実施例における粒子ビームを用いたナノサイズ物質の変形方法を用いて製造可能なナノツールの例としては、限界寸法走査型プローブ顕微鏡探針(CD-SPM探針:Critical Dimension Scanning Probe Microscope probe)が挙げられる。
SPMを用いて、図10を用いた説明と同様に、探針の端部が一直線状に伸びている探針では、正確に屈曲のある側面の映像を得ることができないので、屈曲のある側面の映像を得るためには、探針としては、先端が撓まれたものが望ましい。このように、SPMを用いて屈曲のある側面の映像を得るための探針を、CD-SPM探針と呼び、本実施例における粒子ビームを用いたナノサイズ物質の変形方法を用いると、容易に探針の先端を撓むようにすることで、CD-SPM探針を製造することができる。
図11は、本発明の一実施の形態による、粒子ビームを用いたナノサイズ物質の変形方法を用いて製造されるCD-SPM探針の例を示す図である。
図11の(a)は、既存のSPM、特に、原子間力顕微鏡(AFM:Atomic Force Microscope)探針を模式的に示す図であり、図11の(b)は、イオンミーリングなどによって、探針の先端が充分に薄くなったことを、模式的に示す図である。図11の(b)のような探針は、商業的に購入することができる。図11の(c)は、図11の(b)のような探針に、本実施例における粒子ビームを用いたナノサイズ物質の変形によって、粒子ビームを照射した後の態様である。図面に示されているように、粒子ビームの照射方向を適宜調節することで、所望の方向に探針の先端を撓むことができる。
図12は、本実施例における粒子ビームを用いたナノサイズ物質の変形方法によって製造される、CD-SPM探針の他の例を示す図である。図11の方法と異なっている点は、図12の方法においては、粒子ビームを覆うためのマスクを使用するということにある。このようにマスクを使用すると、探針の先端の撓ませたい部分を、調節することができる。
具体的に、図12の(a)に示されるように、探針の片持ちバリ(カンチレバー)42の上方に突出したチップ43の一部を、マスク44で覆い、イオンカラム41を用いて、マスク44で覆われた上部に、粒子ビームを照射すると、探針は、図12の(b)に示されたように、マスク44で覆われていない部分のみが撓むようになる。
本実施例における粒子ビームを用いたナノサイズ物質の変形方法を用いて製造できる、他のナノツールの例としては、ナノフックが挙げられる。
図13は、本実施例における粒子ビームを用いたナノサイズ物質の変形方法を用いて製造される、ナノフックの製造過程のSEM写真である。図13の写真において、矢印は、粒子ビームが照射される方向を示すものである。
図13中のaは、粒子ビームによって加工される前のスパイク状を示しており、図13中のb、c、e、fで示す粒子ビームの照射過程を経ると、図13中のfに示すようなナノフックを製造することができる。図13中のdは、図13中のcを、他の角度から見たものである。
このようなナノフックの製造は、各段階(b、c、d、e)において、粒子ビームを照射する時間を調節する方法を採用することもでき、図14に示されるように、マスクを使用することもできる。
図14を参照して、本実施例における粒子ビームを用いたナノサイズ物質の変形方法を用いてナノフックを製造する過程について説明すれば、以下の通りである。
図14の(a)に示されているように、突出部を構成するスパイク52の一部を、マスク53で覆った後、イオンカラム51を用いて、マスク53の外部に露出した部分に、粒子ビーム54を照射する。すると、図14の(a)の右側に示されているように、マスク53で覆われていない部分61が、粒子ビームの方向に撓むようになる。その後、図14の(b)においては、図14の(a)で撓まれた部分61を、再度、マスク54で覆い、イオンカラム51を用いて、マスク53の外部に露出した部分に、粒子ビーム54を照射する。その結果は、図14の(b)の右側に示してある。粒子ビームによって、マスク53で覆われていない部分62が、撓むようになる。最後に、図14の(c)において、図14の(b)で撓まれた部分62を、更に再度、マスク54で覆い、イオンカラム51を用いて、マスク53の外部に露出した部分に、粒子ビーム54を照射する。その結果は、図14の(c)の右側に示してある。粒子ビームによって、マスク53で覆われていない部分63が、撓むようになる。
このような過程を通じて、所望の形状のナノフックを製造することができるようになる。図14を用いた説明においては、単に、3段階を介してナノフックを製造することを説明したが、必要な場合、又は精巧なナノフックを製造する場合には、このような段階を増やすことが考えられる。
前述したCD-SPM探針やナノフックは、本実施例における粒子ビームを用いたナノサイズ物質の変形方法を用いて製造できる、例示的な例に過ぎなく、本実施例における粒子ビームを用いたナノサイズ物質の変形方法を用いると、様々な形状のナノツールを製造することができる。
以上で、本発明に係る好適な実施の形態を説明してきた。しかしながら、上述したような実施の形態は、ただ例示として挙げたものであると見做されるべきであろう。つまり、本発明の属する技術分野において通常の知識を有する者ならば、本発明の好適な実施の形態を参照して、様々な変形を導出することができるだろう。そのため、本発明の技術的な権利範囲は、添付の請求項のみに基づいて解釈されなければならない。
本発明の一実施の形態による、粒子ビームを用いたナノサイズ物質の変形方法を具現するための装置を模式的に示す図である。 棒状シリコンに対して、図1に示された方法で実験した結果のSEM写真である。 棒状シリコンに対して、図1に示された方法で実験した結果のSEM写真である。 棒状シリコンに対して、図1に示された方法で実験した結果のSEM写真である。 棒状シリコンに対して、図1に示された方法で実験した結果のSEM写真である。 棒状シリコンに対して、図1に示された方法で実験した結果のSEM写真である。 本発明の他の実施の形態による、粒子ビームを用いたナノサイズ物質の変形方法を具現するための他の装置を模式的に示す図である。 (a)及び(b)は、スパイク状シリコンのナノサイズ物質に対して、図3に示された方法で実験した結果のSEM写真である。 様々な形状及び様々な材質のナノサイズ物質に対して、図3に示された方法で実験した結果のSEM写真である。 同じく、様々な形状及び様々な材質のナノサイズ物質に対して、図3に示された方法で実験した結果のSEM写真である。 同じく、様々な形状及び様々な材質のナノサイズ物質に対して、図3に示された方法で実験した結果のSEM写真である。 同じく、様々な形状及び様々な材質のナノサイズ物質に対して、図3に示された方法で実験した結果のSEM写真である。 粒子ビームによって撓まれたシリコンスパイクのTEM写真である。 ナノスケールの屈曲を有する構造物を模式的に示す図である。 本発明の一実施の形態による、粒子ビームを用いたナノサイズ物質の変形方法を用いて製造される、CD-SPM探針の製造過程を模式的に示す図である。 本発明の更に他の実施の形態による、粒子ビームを用いたナノサイズ物質の変形方法を用いて製造される、CD-SPM探針の製造過程を模式的に示す図である。 本実施例における粒子ビームを用いたナノサイズ物質の変形方法を用いて製造される、ナノフックの製造過程のSEM写真である。 本実施例における粒子ビームを用いたナノサイズ物質の変形方法を用いて製造される、ナノフックの製造過程を模式的に示す図。
符号の説明
11、31、41、51: イオンカラム
12、32: 試片
13、33: イオンビーム
44、53: マスク

Claims (12)

  1. 粒子ビームを用いたナノサイズ物質(nanometer-scale material)の変形方法であって、
    前記ナノサイズ物質に、粒子ビームを照射して、前記ナノサイズ物質を、前記粒子ビームの方向に撓むようにすることを特徴とする、
    粒子ビームを用いたナノサイズ物質の変形方法。
  2. 前記粒子ビームは、中性子ビーム、陽性子ビーム、中性原子ビーム、又はイオンビームであることを特徴とする、
    請求項1に記載の粒子ビームを用いたナノサイズ物質の変形方法。
  3. 前記中性原子は、ヘリウム(He)、ホウ素(B)、ネオン(Ne)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、シリコン(Si)、燐(P)、塩素(Cl)、アルゴン(Ar)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、ガリウム(Ga)、ゲルマニウム(Ge)、クリプトン(Kr)、インジウム(In)、キセノン(Xe)、金(Au)、及び白金(Pt)のいずれか一つであることを特徴とする、
    請求項2に記載の粒子ビームを用いたナノサイズ物質の変形方法。
  4. 前記イオンは、ヘリウム(He)、ホウ素(B)、ネオン(Ne)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、シリコン(Si)、燐(P)、塩素(Cl)、アルゴン(Ar)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、ガリウム(Ga)、ゲルマニウム(Ge)、クリプトン(Kr)、インジウム(In)、キセノン(Xe)、金(Au)、及び白金(Pt)イオンのいずれか一つであることを特徴とする、
    請求項2に記載の粒子ビームを用いたナノサイズ物質の変形方法。
  5. 前記粒子ビームが照射される部分の前記ナノサイズ物質の厚さ、又は直径は、200nm以下であることを特徴とする、
    請求項2に記載の粒子ビームを用いたナノサイズ物質の変形方法。
  6. 前記ナノサイズ物質は、導体、半導体、及び不導体のいずれか一つに属していることを特徴とする、
    請求項2に記載の粒子ビームを用いたナノサイズ物質の変形方法。
  7. 前記ナノサイズ物質の形状は、棒状、又は突出部を有する形状であることを特徴とする、
    請求項2に記載の粒子ビームを用いたナノサイズ物質の変形方法。
  8. 前記棒状、又は突出部の一部を、マスクで覆った後、前記粒子ビームを照射して、前記マスクの外部に露出した部分を、前記粒子ビームの方向に撓むようにすることを特徴とする、
    請求項7に記載の粒子ビームを用いたナノサイズ物質の変形方法。
  9. 請求項1から6のいずれか一項に記載の方法によって製造される限界寸法走査型プローブ顕微鏡(CD-SPM)探針。
  10. 前記探針の突出部の一部をマスクで覆った後、前記粒子ビームを照射して、前記マスクの外部に露出した部分を、前記粒子ビームの方向に撓むようにしたことを特徴とする、
    請求項9に記載の限界寸法走査型プローブ顕微鏡探針。
  11. 請求項1から6のいずれか一項に記載の方法によって製造されるナノフック。
  12. 前記ナノフックを成す突出部の一定の部分を、マスクで覆い、前記粒子ビームを照射して、前記マスクの外部に露出した部分を、前記粒子ビームの方向に撓むようにする段階を、連続的に適用して製造されることを特徴とする、
    請求項11に記載のナノフック。
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