JP2008250075A - 光ファイバテープ - Google Patents

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宙志 山口
Osamu Kamo
理 加茂
Takahiko Kurosawa
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【課題】1層目と2層目のテープ層の剥離性に優れた光ファイバテープを提供する。
【解決手段】複数本の光ファイバ素線を1層目のテープ層で束ねた第1のテープと、その第1のテープを複数本束ねた外層の2層目のテープ層からなる2層構造の光ファイバテープであって、
1層目のテープ層が、次の成分(A1)、(A2)、(B)及び(C):
(A1)ビスフェノール構造を有するウレタン(メタ)アクリレート、
(A2)脂肪族ポリエーテルポリオールとポリイソシアネートと水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレート、
(B)ビスフェノール構造及びエチレン性不飽和基を有する化合物、
(C)成分(A1)、(A2)及び(B)以外のエチレン性不飽和基を有する化合物
を含有する液状硬化性樹脂組成物を硬化させてなり、
2層目のテープ層が、次の成分(D)、(E)、(F)及び(G):
(D)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により求めた数平均分子量が400〜1000であるポリプロピレングリコールに由来する構造を有する、ウレタン(メタ)アクリレート 30〜90質量%、
(E)エチレン性不飽和基を有する化合物 1〜70質量%、
(F)重合開始剤 0.1〜10質量%、
(G)平均分子量1,500〜35,000のシリコーン化合物 1〜50質量%
を含有し、かつ、
(E)成分の全量を100質量%として、その50〜100質量%がエチレン性不飽和基を2個以上有する化合物である、
液状硬化性樹脂組成物を硬化させてなることを特徴とする光ファイバテープ。
【選択図】なし

Description

本発明は、1層目と2層目のテープ層を剥離しやすい光ファイバテープに関する。
光ファイバの製造においては、ガラスファイバを熱溶融紡糸し、保護補強を目的として樹脂被覆が施されている。この過程を線引きと称し、樹脂被覆としては、光ファイバの表面にまず柔軟な第一次の被覆層を設け、その外側に剛性の高い第二次の被覆層を設けた構造が知られている。また、これらの樹脂被覆を施された光ファイバ素線を実用に供するため平面上に複数並べて結束材料で固めテープ状被覆層を設けた構造が知られている。この第一次の被覆層を形成するための樹脂組成物をソフト材、第二次の被覆層を形成するための樹脂組成物をハード材、テープ状の被覆層を形成するための樹脂組成物をテープ材と称している。
さらに、複数本の光ファイバ素線を1層目のテープ層で束ねた第1のテープと、その第1のテープを複数本束ねた外層の2層目のテープ層からなる2層構造の光ファイバテープも知られている(特許文献1〜4)。このような多心の光ファイバテープでは、分岐する場合に、剥離性や分割性に優れていることが求められている。
特開2007−72195号公報 特開2005−321645号公報 特開平7−134230号公報 特開平6−265737号公報
本発明の目的は、1層目と2層目のテープ層を剥離しやすい光ファイバテープを提供することにある。
そこで本発明者らは、ウレタン(メタ)アクリレートを含有する液状硬化性樹脂組成物に種々の成分を配合して、その硬化物の光ファイバ被覆層としての強度や機能、剥離性について検討してきたところ、1層目と2層目にそれぞれ特定の構成の被覆材料を採用することにより、上記目的が達成できることを見出した。
すなわち、本発明は、複数本の光ファイバ素線を1層目のテープ層で束ねた第1のテープと、その第1のテープを複数本束ねた外層の2層目のテープ層からなる2層構造の光ファイバテープであって、
1層目のテープ層が、次の成分(A1)、(A2)、(B)及び(C):
(A1)ビスフェノール構造を有するウレタン(メタ)アクリレート、
(A2)脂肪族ポリエーテルポリオールとポリイソシアネートと水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレート、
(B)ビスフェノール構造及びエチレン性不飽和基を有する化合物、
(C)成分(A1)、(A2)及び(B)以外のエチレン性不飽和基を有する化合物
を含有する液状硬化性樹脂組成物を硬化させてなり、
2層目のテープ層が、次の成分(D)、(E)、(F)及び(G):
(D)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により求めた数平均分子量が400〜1000であるポリプロピレングリコールに由来する構造を有する、ウレタン(メタ)アクリレート 30〜90質量%、
(E)エチレン性不飽和基を有する化合物 1〜70質量%、
(F)重合開始剤 0.1〜10質量%、
(G)平均分子量1,500〜35,000のシリコーン化合物 1〜50質量%
を含有し、かつ、
(E)成分の全量を100質量%として、その50〜100質量%がエチレン性不飽和基を2個以上有する化合物である、
液状硬化性樹脂組成物を硬化させてなることを特徴とする光ファイバテープを提供する。
本発明の光ファイバテープは、1層目と2層目の剥離性に優れたものである。
本発明の光ファイバテープは、複数本の光ファイバ素線を1層目のテープ層で束ねた第1のテープと、その第1のテープを複数本束ねた外層の2層目のテープ層からなる2層構造のものである。
1層目のテープ層は、次の成分(A1)、(A2)、(B)及び(C):
(A1)ビスフェノール構造を有するウレタン(メタ)アクリレート、
(A2)脂肪族ポリエーテルポリオールとポリイソシアネートと水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレート、
(B)ビスフェノール構造及びエチレン性不飽和基を有する化合物、
(C)成分(A1)、(A2)及び(B)以外のエチレン性不飽和基を有する化合物
を含有する液状硬化性樹脂組成物(組成物1)を硬化させて形成される。
組成物1で用いられる(A1)成分のウレタン(メタ)アクリレートは、ビスフェノール構造を有するものである。例えば、ビスフェノール構造を有するポリオールと、ポリイソシアネートと水酸基含有(メタ)アクリレートとを反応させることにより製造される。すなわち、ジイソシアネートのイソシアネート基を、ポリオールの水酸基および水酸基含有(メタ)アクリレートの水酸基と、それぞれ反応させることにより製造される。
この反応としては、例えばポリオール、ジイソシアネートおよび水酸基含有(メタ)アクリレートを一括に仕込んで反応させる方法;ポリオールおよびジイソシアネートを反応させ、次いで水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させる方法;ジイソシアネートおよび水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させ、次いでポリオールを反応させる方法;ジイソシアネートおよび水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させ、次いでポリオールを反応させ、最後にまた水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させる方法等が挙げられる。
ビスフェノール構造を有するポリオールとしては、例えばビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加ポリオール、ビスフェノールFのアルキレンオキサイド付加ポリオール、水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールF、水添ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加ポリオール、水添ビスフェノールFのアルキレンオキサイド付加ポリオール等が挙げられる。これらのうち、ビスフェノールA構造を有するものが好ましく、特に、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加ポリオールが好ましい。これらのポリオールは、例えばユニオールDA400、DA700、DA1000、DB400(以上、日本油脂製)等の市販品として入手することもできる。
ジイソシアネートとしては、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、3,3'−ジメチル−4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3'−ジメチルフェニレンジイソシアネート、4,4'−ビフェニレンジイソシアネート、1,6−ヘキサ
ンジイソシアネート、イソフォロンジイソシアネート、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ビス(2−イソシアネートエチル)フマレート、6−イソプロピル−1,3−フェニルジイソシアネート、4−ジフェニルプロパンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、2,5(または2,6)−ビス(イソシアネートメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン等が挙げられる。特に、2,4−トリレンジイソシアネート、イソフォロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)等が好ましい。
これらのジイソシアネートは、単独あるいは二種類以上を組み合わせて用いることができる。
水酸基含有(メタ)アクリレートとしては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピル(メタ)アクリレート、1,4−ブタンポリオールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリロイルフォスフェート、4−ヒドロキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンポリオールモノ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、下記式(1)または(2)
Figure 2008250075
(式中、R1は水素原子またはメチル基を示し、nは1〜15の数を示す)
で表される(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、アルキルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレート等のグリシジル基含有化合物と、(メタ)アクリル酸との付加反応により得られる化合物を使用することもできる。これら水酸基含有(メタ)アクリレートのうち、特に、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等が好ましい。
これらの、水酸基含有(メタ)アクリレート化合物は、単独であるいは二種類以上組み合わせて用いることができる。
ポリオール、ジイソシアネートおよび水酸基含有(メタ)アクリレートの使用割合は、ポリオールに含まれる水酸基1当量に対してジイソシアネートに含まれるイソシアネート基が1.1〜3当量、水酸基含有(メタ)アクリレートの水酸基が0.2〜1.5当量となるようにするのが好ましい。
これらの化合物の反応においては、例えばナフテン酸銅、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸亜鉛、ジブチル錫ジラウレート、トリエチルアミン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、2,6,7−トリメチル−1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等のウレタン化触媒を、反応物の総量100質量部に対して0.01〜1質量部用いるのが好ましい。また、反応温度は、通常10〜90℃、特に30〜80℃で行うのが好ましい。
水酸基含有(メタ)アクリレートの一部をイソシアネート基に付加しうる官能基を持った化合物で置き換えて用いることもできる。例えば、γ−メルカプトトリメトキシシラン、γ−アミノトリメトキシシランなどを挙げることができる。これらの化合物を使用することにより、ガラス等の基材への密着性を高めることができる。
(A1)成分のビスフェノール構造を有するウレタン(メタ)アクリレートは、組成物1の全組成中に5〜40質量%、さらに10〜30質量%、特に15〜20質量%配合されるのが、硬化物のヤング率や破断強度、破断伸び等の力学特性の上で好ましい。
(A2)成分である脂肪族ポリエーテルポリオールとポリイソシアネートと水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレートは、ジイソシアネートのイソシアネート基を、脂肪族ポリエーテルポリオールの水酸基および水酸基含有(メタ)アクリレートの水酸基と、それぞれ反応させることにより製造される。
(A2)のウレタン(メタ)アクリレートは、前記(A1)のウレタン(メタ)アクリレートの合成法において、ビスフェノールA構造を有するポリオールに代え、脂肪族ポリエーテルポリオールを用いることにより、製造することができる。
脂肪族ポリエーテルポリオールとしては、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリヘキサメチレングリコール、ポリヘプタメチレングリコール、ポリデカメチレングリコールあるいは二種以上のイオン重合性環状化合物を開環共重合させて得られる脂肪族ポリエーテルポリオールが挙げられる。上記イオン重合性環状化合物としては、例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブテン−1−オキシド、イソブテンオキシド、3,3−ビスクロロメチルオキセタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、3−メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、トリオキサン、テトラオキサン、シクロヘキセンオキシド、スチレンオキシド、エピクロルヒドリン、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル、アリルグリシジルカーボネート、ブタジエンモノオキシド、イソプレンモノオキシド、ビニルオキセタン、ビニルテトラヒドロフラン、ビニルシクロヘキセンオキシド、フェニルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、安息香酸グリシジルエステル等の環状エーテル類が挙げられる。また、上記イオン重合性環状化合物と、エチレンイミン等の環状イミン類、β−プロピオラクトン、グリコール酸ラクチド等の環状ラクトン酸、あるいはジメチルシクロポリシロキサン類とを開環共重合させたポリエーテルポリオールを使用することもできる。上記二種以上のイオン重合性環状化合物の具体的な組み合わせとしては、例えばテトラヒドロフランとプロピレンオキシド、テトラヒドロフランと2−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフランと3−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフランとエチレンオキシド、プロピレンオキシドとエチレンオキシド、ブテン−1−オキシドとエチレンオキシド、テトラヒドロフラン、ブテン−1−オキシド、エチレンオキシドの3元重合体等を挙げることができる。これらのイオン重合性環状化合物の開環共重合体はランダムに結合していてもよいし、ブロック状の結合をしていてもよい。
これらの脂肪族ポリエーテルポリオールは、例えばPTMG650、PTMG1000、PTMG2000(以上、三菱化学製)、PPG−400、PPG1000、PPG2000、PPG3000、EXCENOL720、1020、2020(以上、旭硝子ウレタン製)、PEG1000、ユニセーフDC1100、DC1800(以上、日本油脂製)、PPTG2000、PPTG1000、PTG400、PTGL2000(以上、保土谷化学製)、Z−3001−4、Z−3001−5、PBG2000A、PBG2000B(以上、第一工業製薬製)等の市販品としても入手することができる。また、ブテン−1−オキシドとエチレンオキシドとの共重合体であるジオールは、EO/BO500、EO/BO1000、EO/BO2000、EO/BO3000、EO/BO4000(以上、第一工業製薬製)などの市販品として入手できる。
(A2)脂肪族ポリエーテルポリオールとポリイソシアネートと水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレートは、組成物1の全組成中に10〜50質量%、さらに20〜50質量%、特に20〜40質量%配合されるのが、硬化物のヤング率や破断強度、破断伸び等の力学特性の上で好ましい。
組成物1には、必要に応じて、本発明の特性を損なわない範囲で、(A1)及び(A2)以外のウレタン(メタ)アクリレート(A3)を配合することができる。(A3)ウレタン(メタ)アクリレートとしては、特に限定されないが、ポリオール成分を有さず、ジイソシアネートと水酸基含有(メタ)アクリレートとの反応により得られるウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。(A3)成分の具体例としては、2,4−トリレンジイソシアネートの両端にヒドロキシエチル(メタ)アクリレートが結合したウレタン(メタ)アクリレートや2,4−トリレンジイソシアネートとヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートとの等モル反応物等が挙げられる。
(A3)成分である(A1)及び(A2)以外のウレタン(メタ)アクリレートは、組成物1の全組成中に0〜20質量%、特に0〜10質量%配合されるのが好ましい。
(B)成分は、ビスフェノール構造及びエチレン性不飽和基を有する化合物である。かかる化合物としては、例えば、ビスフェノールAジグリシジルエーテルの両末端(メタ)アクリル酸付加体、ビスフェノールAのエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイドの付加体のポリオールのジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールAのエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイドの付加体のポリオールのジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルに(メタ)アクリレートを付加させたエポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらのうち、ビスフェノールA構造を有するものが好ましく、特に、エチレンオキサイドを付加させたビスフェノールAのジ(メタ)アクリレートが好ましい。
(B)成分の化合物は、組成物1の全組成中に5〜50質量%、さらに10〜40質量%、特に10〜35質量%含有されるのが好ましい。
(C)成分であるエチレン性不飽和基を有する化合物としては、成分(A1)、(A2)及び(B)以外のものであり、(A3)成分を配合する場合には、成分(A1)、(A2)、(A3)及び(B)以外のものであって、重合性単官能化合物または重合性多官能化合物を用いることができる。ここで、重合性単官能化合物とは、エチレン性不飽和基を1個有する化合物であり、重合性多官能化合物とは、エチレン性不飽和基を2個以上有する化合物である。このような、単官能性化合物としては、例えばN−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム等のビニル基含有ラクタム、イソボルニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート等の脂環式構造含有(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリレート、4−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、ビニルイミダゾール、ビニルピリジン等が挙げられる。さらに、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、t−オクチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、7−アミノ−3,7−ジメチルオクチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシブチルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテル、セチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、下記式(3)〜(6)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2008250075
(式中、R2は水素原子またはメチル基を示し、R3は炭素数2〜6、好ましくは2〜4のアルキレン基を示し、R4は水素原子または炭素数1〜12、好ましくは1〜9のアルキル基を示し、rは0〜12、好ましくは1〜8の数を示す)
Figure 2008250075
(式中、R5は水素原子またはメチル基を示し、R6は炭素数2〜8、好ましくは2〜5のアルキレン基を示し、R7は水素原子またはメチル基を示し、pは好ましくは1〜4の数を示す。)
Figure 2008250075
(式中、R8、R9、R10およびR11は互いに独立で、HまたはCH3であり、qは1〜5の整数である)
これら重合性単官能化合物のうち、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム等のビニル基含有ラクタム、イソボルニル(メタ)アクリレート、ラウリルアクリレートが好ましい。
これら重合性単官能化合物の市販品としては、IBXA(大阪有機化学工業製)、アロニックスM−111、M−113、M114、M−117、TO−1210(以上、東亞合成製)を使用することができる。
また重合性多官能化合物としては、例えばトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリオキシエチル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジアクリレート、1,4−ブタンポリオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンポリオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ポリエステルジ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジアクリレート、トリエチレングリコールジビニルエーテルおよび下記式(7)
Figure 2008250075
(ここで、R12およびR13は互いに独立に水素原子またはメチル基でありそしてnは1〜100の数である)
で表わされる化合物等が挙げられる。
これら重合性多官能化合物のうち、上記式(7)で表わされる化合物例えばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジアクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イアオシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートが好ましく、中でも、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートが特に好ましい。
これら重合性多官能化合物の市販品として、例えば、ユピマーUV、SA1002(以上、三菱化学製)、アロニックスM−215、M−315、M−325(以上、東亞合成製)を使用することができる。また、アローニックスTO−1210(東亞合成製)を使用することができる。
これらの(C)エチレン性不飽和基を有する化合物は、組成物1の全組成中に5〜50質量%、さらに10〜40質量%、特に15〜40質量%含有されるのが好ましい。
2層目のテープ層は、次の成分(D)、(E)、(F)及び(G):
(D)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により求めた数平均分子量が400〜1000であるポリプロピレングリコールに由来する構造を有する、ウレタン(メタ)アクリレート 30〜90質量%、
(E)エチレン性不飽和基を有する化合物 1〜70質量%、
(F)重合開始剤 0.1〜10質量%、
(G)平均分子量1,500〜35,000のシリコーン化合物 1〜50質量%
を含有し、かつ、
(E)成分の全量を100質量%として、その50〜100質量%がエチレン性不飽和基を2個以上有する化合物である、
液状硬化性樹脂組成物(組成物2)を硬化させて形成される。
組成物2で用いられる成分(D)のウレタン(メタ)アクリレートは、例えば、数平均分子量が400〜1000であるポリプロピレングリコール(ポリオール)、ジイソシアネートおよび水酸基含有(メタ)アクリレートとを反応させることにより製造される。すなわち、ジイソシアネートのイソシアネート基を、ポリオールの水酸基および水酸基含有(メタ)アクリレートの水酸基と、それぞれ反応させることにより製造される。
この反応としては、例えばポリオール、ジイソシアネートおよび水酸基含有(メタ)アクリレートを一括に仕込んで反応させる方法;ポリオールおよびジイソシアネートを反応させ、次いで水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させる方法;ジイソシアネートおよび水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させ、次いでポリオールを反応させる方法;ジイソシアネートおよび水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させ、次いでポリオールを反応させ、最後にまた水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させる方法等が挙げられる。
ここで用いられるポリオールとしては、数平均分子量が500〜4000のポリプロピレングリコールである。数平均分子量は、ポリスチレンを分子量標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC法)により求める。
ポリプロピレングリコールは、PPG−400、PPG1000、PPG2000、PPG3000、EXCENOL720、1020、2020(以上、旭硝子ウレタン製)などの市販品として入手できる。
ジイソシアネート、水酸基含有(メタ)アクリレートとしては、前記成分(A)で用いるのと同様のものを用いることができる。また、ポリオール、ジイソシアネートおよび水酸基含有(メタ)アクリレートの使用割合、これらの反応も、前記と同様に行うことができる。
(D)成分のウレタン(メタ)アクリレートは、組成物2の全組成中に30〜75質量%、好ましくは35〜70質量%、さらに好ましくは45〜65質量%含有される。
(E)成分であるエチレン性不飽和基を有する化合物としては、特に限定されないが、前記組成物1の成分(B)及び(C)と同様のものを用いることができる。
(E)成分のエチレン性不飽和基を有する化合物は、組成物2の全組成中に20〜65質量%、好ましくは25〜60質量%、さらに好ましくは30〜50質量%含有される。
さらに、(E)成分の全量を100質量%として、その50〜100質量%がエチレン性不飽和基を2個以上有する化合物であることが好ましく、さらに好ましくは70〜100質量%であり、特に好ましくは90〜100質量%であり、もっとも好ましくは100質量%である。(E)成分として用いられるエチレン性不飽和基を2個以上有する化合物としては、特に限定されないが、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等が好ましい。
組成物2で用いる(F)成分の重合開始剤としては、熱重合開始剤または光開始剤を用いることができる。
組成物2の液状硬化性樹脂組成物が熱硬化性の場合には、通常、過酸化物、アゾ化合物等の熱重合開始剤が用いられる。具体的には、例えばベンゾイルパーオキサイド、t−ブチル−オキシベンゾエート、アゾビスイソブチロニトリル等が挙げられる。
また、組成物2の液状硬化性樹脂組成物が光硬化性の場合には、光重合開始剤を用い、必要に応じて、さらに光増感剤を併用するのが好ましい。ここで、光重合開始剤としては、例えば1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、キサントン、フルオレノン、ベンズアルデヒド、フルオレン、アントラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4'−ジメトキシベンゾフェノン、4,4'−ジアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、チオキサントン、ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−プロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォフフィンオキシド;IRGACURE184、369、651、500、907、CGI1700、CGI1750、CGI1850、CG24−61;Darocure1116、1173(以上、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ製);LucirinTPO(BASF製);ユベクリルP36(UCB製)等が挙げられる。また、光増感剤としては、例えばトリエチルアミン、ジエチルアミン、N−メチルジエタノールアミン、エタノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル;ユベクリルP102、103、104、105(以上、UCB製)等が挙げられる。
本発明の液状硬化性樹脂組成物を熱および紫外線を併用して硬化させる場合には、前記熱重合開始剤と光重合開始剤を併用することもできる。(F)重合開始剤は、組成物2の全組成中に0.1〜10質量%、好ましくは0.3〜7質量%含有される。
さらに、組成物2は、(G)成分として平均分子量1,500〜35,000のシリコーン化合物を含有する。当該(G)成分は、本発明の樹脂組成物を用いて形成された被膜の隣接する層からの剥離性向上効果を得るうえで重要である。(G)成分の平均分子量が1,500未満では、十分な剥離性向上効果が得られず、平均分子量が35,000を超えると剥離性向上効果が不十分となる。より好ましい平均分子量は1,500〜20,000であり、さらに1,500〜20,000が好ましく、特に3,000〜15,000が好ましい。
また、(G)成分は、エチレン性不飽和基等の重合性基を有しないことが好ましい。(G)成分がエチレン性不飽和基等の重合性基を有しないことにより、熱履歴を与えても良好な剥離性を維持することができる。
当該シリコーン化合物としては、ポリエーテル変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、ウレタンアクリレート変性シリコーン、ウレタン変性シリコーン、メチルスチリル変性シリコーン、エポキシポリエーテル変性シリコーン、アルキルアラルキルポリエーテル変性シリコーン等が挙げられ、これらのうちポリエーテル変性シリコーンが特に好ましい。ポリエーテル変性シリコーンとしては、少なくとも1個のケイ素原子に基R14−(R15O)s−R16−(ここで、R14は水酸基又は炭素数1〜10のアルコキシ基を示し、R15は炭素数2〜4のアルキレン基を示し(R15は2種以上のアルキレン基が混在していてもよい)、R16は炭素数2〜12のアルキレン基を示し、sは1〜20の数を示す)が結合しているポリジメチルシロキサン化合物が好ましい。このうちR15としては、エチレン基、プロピレン基が好ましく、特にエチレン基が好ましい。当該シリコーン化合物の市販品のうち、エチレン性不飽和基等の重合性基を有しないものとしては、例えばSH28PA;ジメチルポリシロキサンポリオキシアルキレン共重合体、東レダウコーニング社、ペインタッド19、54;ジメチルポリシロキサンポリオキシアルキレン共重合体、東レダウコーニング社、FM0411;サイラプレーン、チッソ、SF8428;ジメチルポリシロキサンポリオキシアルキレン共重合体(側鎖OH含有)、東レダウコーニング社、BYK UV3510(ビックケミー・ジャパン社製、ジメチルポリシロキサン−ポリオキシアルキレン共重合体)、DC57(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製、ジメチルポリシロキサン−ポリオキシアルキレン共重合体)等を挙げることができる。また、エチレン性不飽和基を有する当該シリコーン化合物の市販品としては、例えば、Tego Rad 2300、2200N、テゴ・ケミー社等を挙げることができる。
(G)成分は、組成物2の全組成中に0.1〜50質量%、好ましくは0.5〜40質量%、さらに好ましくは1〜20質量%含有される。
組成物1及び組成物2には、必要に応じて、本発明の特性を損なわない範囲で各種添加剤、例えば、酸化防止剤、着色剤、紫外線吸収剤、光安定剤、シランカップリング剤、熱重合禁止剤、レベリング剤、界面活性剤、保存安定剤、可塑剤、滑剤、溶媒、フィラー、老化防止剤、濡れ性改良剤、塗面改良剤等を配合することができる。
なお、組成物1は、さらに、組成物2で用いるのと同様に、平均分子量1,500〜35,000のシリコーン化合物や、重合開始剤を含有することができる。これらは、組成物2で用いるのと同様のものを使用することができる。
なお、組成物1及び組成物2は、熱および/または放射線によって硬化されるが、ここで放射線とは、赤外線、可視光線、紫外線、X線、電子線、α線、β線、γ線等をいう。
本発明の光ファイバテープは、複数本の光ファイバ素線を束ね、組成物1を用いた1層目のテープ層で被覆して第1のテープとし、この第1のテープを複数本まとめ、組成物2を用いた2層目のテープ層で被覆して、2層構造の光ファイバテープを得ることができる。
次に実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明は何らこれら実施例に限定されるものではない。
[製造例1:(A1)ウレタン(メタ)アクリレートの合成1]
攪拌機を備えた反応容器に、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.120g、2,4−トリレンジイソシアネート354.86g、ジブチル錫ジラウレート0.240g添加した後攪拌しながら、15℃まで冷却した。ヒドロキシエチルアクリレートを液温度が20℃以下になるように制御しながら236.60g滴下した後、湯浴にして40℃にし1時間攪拌した。その後、液温を20℃に冷却し、ビスフェノールAのエチレンオキシド付加ジオール(日本油脂製,DA400)を407.51gを添加した。発熱を確認した後に、65℃で3時間攪拌させ、残留イソシアネートが0.1質量%以下になった時を反応終了とした。得られた(A)ウレタン(メタ)アクリレートを、UA−1とする。
得られたウレタン(メタ)アクリレートは、ビスフェノールA構造を有するジオールの両末端に、2,4−トリレンジイソシアネートを介して2−ヒドロキシエチルアクリレートが結合した構造を有している。
[製造例2:(A2)ウレタン(メタ)アクリレートの合成1]
攪拌機を備えた反応容器に、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.240g、2,4−トリレンジイソシアネート271.72g、数平均分子量が700であるポリプロピレングリコール546.07g加え、液温が15℃になるまで冷却した。ジブチル錫ジラウレート0.799g添加した後、液温が40℃以上にならないように1時間攪拌した。これらを撹拌しながら液温度が15℃以下になるまで氷冷した。その後、ヒドロキシエチルアクリレートを液温度が20℃以下になるように制御しながら181.17g滴下した後、さらに、1時間撹拌して反応させた。液温度70〜75℃にて3時間撹拌を継続させ、残留イソシアネートが0.1質量%以下になった時を反応終了とした。得られた(A)ウレタン(メタ)アクリレートを、UA−2とする。
得られたウレタン(メタ)アクリレートは、プロピレングリコールの両末端に、2,4−トリレンジイソシアネートを介して2−ヒドロキシエチルアクリレートが結合した構造を有している。
[製造例3:(A2)ウレタン(メタ)アクリレートの合成2]
攪拌機を備えた反応容器に、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.240g、2,4−トリレンジイソシアネート428.10g、ジブチル錫ジラウレート0.799gを加え、攪拌しながら、15℃まで冷却した。ヒドロキシエチルアクリレートを液温度が20℃以下になるように制御しながら570.86g滴下した後、湯浴40℃にし1時間攪拌した。その後、温度上昇が見られないことを確認した後、65℃で3時間攪拌させ、残留イソシアネートが0.1質量%以下になった時を反応終了とした。得られた(A)ウレタン(メタ)アクリレートを、UA−3とする。
得られたウレタン(メタ)アクリレートは、2,4−トリレンジイソシアネートの両端に2−ヒドロキシエチルアクリレートが結合した構造を有している。
[製造例4]
表1に示す組成の各成分を、攪拌機を備えた反応容器に仕込み、液温度を50℃に制御しながら1時間攪拌し、液状硬化性樹脂組成物(組成物1)を得た。
Figure 2008250075
表1において、
Irgacure184;1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)。
ルシリンTPO:2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製)。
Irganox245:エチレンビス(オキシエチレン)ビス[3−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート](チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製)。
SH28PA:ジメチルポリシロキサンポリオキシアルキレン共重合体(東レ・ダウコーニング社製)
[製造例5:(D)ウレタン(メタ)アクリレートの合成:]
攪拌機を備えた反応容器に、トリプロピレングリコールジアクリレート209.27g、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.31g、2,4−トリレンジイソシアネート35.32g、数平均分子量が700であるポリプロピレングリコール71.11g加え、液温が15℃になるまで冷却した。ジブチル錫ジラウレート0.104g添加した後、液温が40℃以上にならないように1時間攪拌した。これらを撹拌しながら液温度が10℃以下になるまで氷冷した。その後、ヒドロキシエチルアクリレートを液温度が20℃以下になるように制御しながら23.55g滴下した後、さらに、1時間撹拌して反応させた。液温度70〜75℃にて3時間撹拌を継続させ、残留イソシアネートが0.1質量%以下になった時を反応終了とした。得られた(D)ウレタン(メタ)アクリレートを、UA−4とする。
[製造例6:ウレタン(メタ)アクリレートの合成]
撹拌機を備えた反応容器に、2,4−トリレンジイソシアネート13.484g、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.024g、ジブチル錫ジラウレート0.080gを仕込み、これらを撹拌しながら液温度が15℃以下になるまで氷冷した。数平均分子量2000のプロピレンオキサイドの開環重合体77.422gを加え、液温が35℃以下になるように制御しながら2時間攪拌して反応させた。次に、2−ヒドロキシプロピルアクリレート8.990gを滴下し、さらに、ヒドロキシエチルアクリレート24.740gを滴下して、液温度70〜75℃にて3時間撹拌を継続させ、残留イソシアネートが0.1重量%以下になった時を反応終了とした。得られたウレタン(メタ)アクリレートをUA−5とする。
[製造例7]
表2に示す組成の各成分を、攪拌機を備えた反応容器に仕込み、液温度を50℃に制御しながら1時間攪拌し、液状硬化性樹脂組成物(組成物2)を得た。
Figure 2008250075
表2において、
SH28PA;ジメチルポリシロキサンポリオキシアルキレン共重合体(東レ・ダウコーニング社製)。
UA−3;製造例3で得られた(A)ウレタン(メタ)アクリレートと同一である。
実施例1、比較例1〜3
表1に記載の組成物1(a又はb)、表2に記載の組成物2(a又はb)を、表3に示す組み合わせで用い、光ファイバテープを製造した。得られた光ファイバテープについて、剥離応力及び分割性を評価した。結果を表3に併せて示す。
(評価用試料の製造方法)
組成物1をアプリケーターにてガラス上に130μm厚に塗布し、500mJ/cm2、1%酸素下にて硬化させた。さらに、その上から組成物2の樹脂液を381μmのアプリケータにて塗布し、500mJ/cm2、窒素下にて硬化させ、計200μm厚の二層フィルムを作成した。
(評価方法)
1.剥離応力:
上記で得られた二層硬化フィルムから延伸部が幅10mmとなるように短冊状サンプルを作成した。この二層を引きはがす際の応力を引っ張り試験機を用いてJIS Z0237に準拠(密着力試験)してを行った。引張速度は50mm/minでの抗張力から二層フィルムの貼り付き力を求めた。
2.分割性:
上記で得られた二層硬化フィルムから延伸部が幅10mmとなるように短冊状サンプルを作成した。この二層フィルムの組成物2のほうにカッターにより傷を付け、折り曲げ割る際に組成物1に傷がつかず組成物2のみが割れるかを確認した。40回行い、傷がつかずに割れた回数をカウントした。
Figure 2008250075

Claims (1)

  1. 複数本の光ファイバ素線を1層目のテープ層で束ねた第1のテープと、その第1のテープを複数本束ねた外層の2層目のテープ層からなる2層構造の光ファイバテープであって、
    1層目のテープ層が、次の成分(A1)、(A2)、(B)及び(C):
    (A1)ビスフェノール構造を有するウレタン(メタ)アクリレート、
    (A2)脂肪族ポリエーテルポリオールとポリイソシアネートと水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレート、
    (B)ビスフェノール構造及びエチレン性不飽和基を有する化合物、
    (C)成分(A1)、(A2)及び(B)以外のエチレン性不飽和基を有する化合物
    を含有する液状硬化性樹脂組成物を硬化させてなり、
    2層目のテープ層が、次の成分(D)、(E)、(F)及び(G):
    (D)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により求めた数平均分子量が400〜1000であるポリプロピレングリコールに由来する構造を有する、ウレタン(メタ)アクリレート 30〜90質量%、
    (E)エチレン性不飽和基を有する化合物 1〜70質量%、
    (F)重合開始剤 0.1〜10質量%、
    (G)平均分子量1,500〜35,000のシリコーン化合物 1〜50質量%
    を含有し、かつ、
    (E)成分の全量を100質量%として、その50〜100質量%がエチレン性不飽和基を2個以上有する化合物である、
    液状硬化性樹脂組成物を硬化させてなることを特徴とする光ファイバテープ。
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