JP2008242988A - 電子ペンシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】電子ペンによる手書き情報に付加される時刻の信頼性を向上可能な電子ペンシステムを提供すること。
【解決手段】本発明に係る電子ペンシステムは、用紙20と、電子ペン10と、サーバ30から構成され、電子ペン10は用紙20に記入した手書き情報71を取得する手書き情報取得手段141と、取得された手書き情報71をサーバ30へ送信する送信手段133とを備え、サーバ30は、送信された手書き情報71を受信する受信手段32と、受信手段32が手書き情報71を受信した場合に、標準時刻74を取得する標準時刻取得手段311と、取得した標準時刻74を送信された手書き情報71に付加する付加手段314を備え、標準時刻を含めた電子ペン10の入力情報に対して、タイムスタンプを付与することを特徴とするものである。
【選択図】図2

Description

本発明は、電子ペンシステムに関するものであり、特に電子ペンにより取得された手書き情報の時刻情報を保証する電子ペンシステムに関する。
近年、手書き情報を電子ペンにより取得する種々の技術が提案されている。例えば特許文献1には、Anoto(登録商標)方式に基づいた電子ペンが開示されている。
この文献に開示された電子ペンは時計を内蔵し、電子ペンにより記入が行われた時刻を内蔵時計によって取得することができる。
これにより、電子ペンにより記入された手書き情報に対して、手書き情報の記入が行われた時刻を併せて記憶しておくことができる。
このように、電子ペンに内蔵された時計により得られた時刻情報を記憶しておくことで、手書き情報が記入された時刻を特定することができ、例えば、時刻を検索キーとして、特定の期間に記入した手書き情報を検索することが可能となる。
しかしながら、電子ペンに内蔵された時計を用いた方式には以下の問題がある。
まず、第一の問題として、電子ペンの内蔵時計は常に正確な時刻を保持しているとは限らず、標準時刻との間で誤差が発生するという問題がある。
そして、第二の問題として、バッテリの消耗などの電源条件の悪化により電子ペンの内蔵時計の機能が停止し、標準時刻との間でずれが拡大するという問題がある。電子ペンの内蔵時計の時刻は、バッテリの消耗などにより計時を停止し、内蔵時計の機能が停止している間中、標準時刻との間でずれが拡大してゆく。このため、バッテリの充電終了後には、電子ペンの内蔵時計の機能が回復したとしても、電子ペンの内蔵時計の時刻は標準時刻に対してずれたままのものとなる。
また、第三の問題として、電子ペンの内蔵時計の時刻は故意に変更することができ、時刻の信頼度が不十分であるという問題があった。
このように、電子ペンの内蔵時計の時刻は誤差やずれを含み、更には故意の変更が可能であることから、その信頼性が低いものである。
このため、このような信頼性が低い電子ペンの内蔵時計の時刻は、手書き情報の記入時刻を特定するためには不十分なものであり、当該時刻が付加された手書き情報が、確かにその時刻にその手書き情報が存在したことを証明することができないものであった。
他方、従来より、このような問題に対しては、例えば時刻合わせを実施することで対応してきた。電子ペンの内蔵時計の誤差については、例えば所定の間隔で時刻合わせを実施したり、バッテリの消耗による停止については、例えばバッテリ充電後に時刻合わせを実施するなどして対応してきた。
ここで、電子ペンの内蔵時計の時刻合わせは、例えば電子ペンと通信可能に接続されたパーソナルコンピュータ(PC)の内蔵時計の時刻を取得し、取得した時刻を電子ペンの内蔵時計の時刻として設定することで実施される。
しかしながら、このような時刻合わせのみでは、電子ペンの内蔵時計の時刻の信頼性を十分に向上させることはできないものである。例えば、標準時刻に対してPCの内蔵時計の時刻が誤差を含む場合には、PCの内蔵時計から取得した時刻を用いても、標準時刻に対する電子ペンの内蔵時計の時刻の誤差を解消することはできないためである。
さらにまた、PCの内蔵時計についても、同様に、内蔵時計の誤差及び故意による時刻の変更が可能であるという問題がある。
従って、PCの内蔵時計に対する時刻合わせだけでは電子ペンの内蔵時計の時刻の信頼性を十分に向上させることはできず、このような信頼性が低い電子ペンの内蔵時計の時刻に基づいては、電子ペンにより記入された手書き情報が、確かにその時刻に存在したことを証明することができないものであった。
一方、特定の電子情報が、ある時刻から存在したこと、及びその時刻から検証した時刻までの間に故意に変更されていないことを証明する技術としてタイムスタンプが知られている。
タイムスタンプにより、電子ペンにより取得された手書き情報の時刻情報を保証することができるものの、実際に多くの可能性が想定される利用上の状況において、次の問題がある。
電子ペンにより記入された手書き情報にタイムスタンプを付与し、その後、同じページに修正・追記を実施したい場合が想定される。しかしながら、タイムスタンプが付与された手書き情報に対して修正・追記を実施した場合には、修正・追記した内容は故意による変更として扱われ、タイムスタンプの有効性が失われてしまうという問題がある。
特開2006−15757号公報
上述のように、従来の電子ペンシステムでは、電子ペンの内蔵時計の時刻の信頼性が低く、当該時刻が付加された手書き情報は、確かにその時点にその内容が存在していたことを証明できないという問題点があった。
さらに、同じページに修正・追記を実施したい場合に、修正・追記を実施した各時点におけるタイムスタンプの有効性を失わずに、同じページに対して修正・追記を実施することができる機能が望まれていた。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、電子ペンにより記入された手書き情報に付加される時刻の信頼性を向上させることのできる電子ペンシステムを提供することを第一の目的とする。
また、本発明は、当該時刻が付加された手書き情報が、確かにその時点にその内容が存在していたことを客観的に証明することができる電子ペンシステムを提供することを第二の目的とする。
さらに、本発明は、修正・追記を実施した各時点におけるタイムスタンプの有効性を失わずに、同じページに対して修正・追記を実施することができる電子ペンシステムを提供することを第三の目的とする。
本発明に係る電子ペンシステムは、用紙と、当該用紙に文字又は図形を記入できる電子ペンと、当該電子ペンと通信可能に接続されたサーバから構成される電子ペンシステムであって、前記電子ペンは前記用紙に記入した手書き情報を取得する手書き情報取得手段と、前記手書き情報取得手段により取得された手書き情報を前記サーバへ送信する送信手段とを備え、前記サーバは、前記電子ペンにより送信された手書き情報を受信する受信手段と、前記受信手段が手書き情報を受信した場合に、時刻配信局によって生成される標準時刻を取得する標準時刻取得手段と、当該取得した標準時刻を前記電子ペンにより送信された手書き情報に付加する付加手段を備えるものである。
これにより、サーバは、電子ペンにより記入された手書き情報に対して、手書き情報を受信したときの標準時刻を付加することができる。
すなわち、誤差を含む電子ペンの内蔵時計の時刻に加えて、当該手書き情報を受信したときの標準時刻を付加することで、電子ペンにより記入された手書き情報に付加される時刻の信頼性を向上させることができる。
本発明に係る電子ペンシステムにおける、前記サーバは、前記標準時刻が付加された手書き情報に対するタイムスタンプ要求をタイムスタンプ局へ送信し、前記標準時刻が付加された手書き情報に対するタイムスタンプを要求するタイムスタンプ要求手段と、該要求に対して前記タイムスタンプ局から発行されるタイムスタンプトークンを受信するタイムスタンプトークン受信手段をさらに備えるようにしてもよい。
これにより、サーバは、標準時刻が付加された手書き情報に対するタイムスタンプを付与することができる。
すなわち、タイムスタンプ局がタイムスタンプ要求を受信した受信時刻において、標準時刻が付加された手書き情報が確かに存在していたことを証明することができる。
従って、手書き情報が、手書き情報に付加された標準時刻において存在していたことを特定することができる。さらには、電子ペンによる手書き情報の記入時刻が故意に変更されずにサーバへと送信された場合には、電子ペンの内蔵時計の誤差の範囲において、手書き情報が確かにその記入時刻に存在していたことを特定することができる。
このように、サーバは、電子ペンにより記入された手書き情報に付加される時刻の信頼性を向上させることができると共に、当該時刻が付加された手書き情報が、確かにその時点にその内容が存在していたことを客観的に証明することができる。
前記電子ペンシステムは、前記電子ペンに内蔵されたバッテリを充電すると共に、前記サーバと前記電子ペンとの間を通信可能に接続する通信手段を内蔵した充電器とをさらに備え、前記電子ペンは、前記電子ペンへの充電が終了した時点において、前記充電器に備えた通信手段又は前記電子ペンに備えた通信手段を介して、前記サーバに内蔵された時計のサーバ時刻を取得して、該サーバ時刻を前記電子ペンに内蔵された時計の電子ペン時刻として設定する時刻同期手段をさらに備えるようにしてもよい。
これにより、電子ペンは、電子ペンへの充電が終了した時点において、充電器に備えた通信手段又は電子ペンに備えた通信手段を介して、サーバに内蔵された時計のサーバ時刻を取得して、該サーバ時刻を電子ペンに内蔵された時計の電子ペン時刻として設定することができ、自動的に時刻補正を行うことができる。
前記電子ペンシステムは、前記電子ペンに内蔵されたバッテリを充電すると共に、前記サーバと前記電子ペンとの間を通信可能に接続する通信手段を内蔵した充電器とをさらに備え、前記サーバは、前記電子ペンへの充電が終了した時点において、前記充電器に備えた通信手段又は前記電子ペンに備えた通信手段を介して、該サーバ時刻を前記電子ペンに内蔵された時計の電子ペン時刻として設定する時刻同期手段をさらに備えるようにしてもよい。
これにより、サーバは、電子ペンへの充電が終了した時点において、充電器に備えた通信手段又は電子ペンに備えた通信手段を介して、サーバ時刻を電子ペンに内蔵された時計の電子ペン時刻として設定することができ、自動的に時刻補正を行うことができる。
前記サーバは、前記タイムスタンプが付与された前記手書き情報をレイヤとして格納する記憶手段と、前記記憶手段に格納された複数の前記レイヤを重ねて表示する表示手段をさらに備えるようにしてもよい。
これにより、サーバは、タイムスタンプが付与された手書き情報をレイヤとして格納し、格納された複数のレイヤを重ねて表示することができる。このため、例えば、複数のレイヤをまとめて一枚に表示させたり、所望のレイヤの内容だけを必要に応じて切替えて表示させたりすることができる。
従って、同じページに対して修正・追記を複数回実施しても、修正・追記を実施した各時点におけるタイムスタンプの有効性を失わずに、記入された手書き情報を取り扱うことができる。
本発明によれば、電子ペンの内蔵時計の時刻の信頼性を向上させ、当該時刻が付加された手書き情報が、確かにその時刻にその内容が存在していたことを証明できる電子ペンシステムを提供することができる。
さらに本発明によれば、修正・追記を実施した各時点におけるタイムスタンプの有効性を失わずに、記入された手書き情報を取り扱うことが可能な電子ペンシステムを提供することができる。
発明の実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る電子ペンシステム1の全体構成を示す概略模式図である。当該電子ペンシステム1では、アノト社が開発したアノト方式に基づく電子ペン10を用いている。
図1に示されるように、本発明の実施の形態1に係る電子ペンシステム1は、電子ペン10と、充電器11と、専用用紙20と、サーバとしてのパーソナルコンピュータ(Personal Computer:以下、PCと称する)30と、標準時刻を配信する時刻配信局40と、タイムスタンプ局50と、これらの装置が接続される通信ネットワーク60を備えている。
電子ペン10とサーバ30の間は、互いに通信できるように接続されている。
尚、電子ペン10とサーバ30の間に、さらに携帯電話機などの携帯端末(不図示)を設けてもよい。この場合は、電子ペン10とサーバ30の間は、携帯端末を介して、互いに通信できるように接続される。この場合、専用のアプリケーションプログラムが携帯端末にインストールされていてもよい。
充電器11はサーバ30に接続され、電子ペン10に内蔵したバッテリに対して充電を行うと共に、内蔵した通信手段によりサーバ30と電子ペン10との間を通信可能に接続する。
尚、充電器の構成はこれに限定されず、例えば複数の電子ペンを同時に充電可能なものとして構成されていてもよい。また、このような場合には、充電器に内蔵される通信手段は、各電子ペン対して独立に通信可能な構成としてもよい。
時刻配信局40はシステム外部の第三者機関により管理され、協定世界時又は日本標準時と同期した高精度の時刻源を持ち、信頼できる時刻情報(以下、標準時刻と称する)を生成し、サーバなどに配信する。
タイムスタンプ局50はシステム外部の第三者機関により管理され、サーバ30からのタイムスタンプ要求に応じて、タイムスタンプ要求を受信した受信時刻とタイムスタンプ要求とを結びつけたタイムスタンプトークンを生成し、タイムスタンプトークンをサーバ30に送信する。すなわち、サーバ30から送信された電子情報に対して、その存在時点及び内容の不変性を証明するタイムスタンプサービスを提供するものである。
通信ネットワーク60は、公衆網、インターネット、ISDN(Integrated Services Digital Network)網などの有線網や通信用人工衛星を利用した無線網などの通信ネットワークで実現できる。
図2は、本発明の実施の形態1に係る電子ペンシステム1の概略構成を示すブロック図である。尚、図2では、電子ペン10、時刻配信局40、タイムスタンプ局50の構成については主要な部分のみ示している。
図2に基づいて、サーバ30の構成について具体的に説明する。
図2に示されるように、サーバ30は、電子ペン10、時刻配信局40、タイムスタンプ局50と通信可能に接続されている。サーバ30は、アプリケーション部31と、通信部32と、表示手段34とを備えている。アプリケーション部31は、通信部32が電子ペン10から手書き情報などを受信すると起動されて、所定の処理を開始する。
アプリケーション部31は、時刻配信局40より標準時刻を取得する標準時刻取得手段311と、タイムスタンプ局50に対してタイムスタンプを要求するタイムスタンプ要求手段312と、記憶手段313と、制御部314とを備えている。
標準時刻取得手段311は、通信ネットワーク60を介して時刻配信局40へとアクセスし、標準時刻を取得する。制御部314は、取得した標準時刻を手書き情報に付加して記憶手段313に格納する。
尚、標準時刻を取得する手段は特に限定されない。例えば、ネットワークタイムプロトコル(NTP)により標準時刻を取得する。
また、制御部314は、取得した標準時刻をサーバ時刻として時刻校正する。時刻校正により、サーバ30に内蔵された時計は、時刻配信局40の標準時刻に同期する。
タイムスタンプ要求手段312は、タイムスタンプ対象の電子情報のダイジェストを計算し、ダイジェストを通信ネットワーク60を介してタイムスタンプ局50へ送信し、当該電子情報についてタイムスタンプを要求する。
ここで、ダイジェストとは、電子情報よりも情報量が少ないが電子情報の特徴的なパタンを表した値であり、メッセージ・ダイジェストとも呼ばれる。例えば、電子情報からハッシュ関数などの不可逆な一方向関数により生成されるハッシュ値である。同一のデータからは同一の一方向関数値が得られるが、一方向関数値から元のデータを再現することはできない。
一方、当該ダイジェストを受信したタイムスタンプ局50は、ダイジェストの受信時刻と、受信したダイジェストにタイムスタンプ局50が保有する秘密鍵で暗号化した署名を付してタイムスタンプトークンを生成し、サーバ30へ通信ネットワーク60を介して返信する。
そして、タイムスタンプトークンを受信したサーバ30の制御部314は、タイムスタンプトークンをタイムスタンプ対象の電子情報に対応付けて記憶手段313に格納する。
ここで、タイムスタンプ局50の時刻源としては信頼できる時刻源が用いられ、タイムスタンプ局50により使用される時刻が時刻配信局40が配信する標準時刻に同期されていることが好ましい。
その後、サーバ30は、タイムスタンプが付与された電子情報を以下のようにして検証する。
まず、電子情報に対応付けて記憶されているタイムスタンプトークンをタイムスタンプ局50の公開鍵で復号し、電子情報のダイジェストとダイジェストを受信した時刻を抽出する。
つぎに、電子情報のダイジェストを新たに計算して、その値とタイムスタンプトークンから抽出したダイジェストとを比較する。
比較の結果、両者が一致した場合には、電子情報はタイムスタンプ実施以降なんら変更が加えられていないことが立証されるので、タイムスタンプは有効であり、タイムスタンプに記録されている受信時刻において電子情報が存在していたことが立証される。
すなわち、特定の電子情報について、「過去の特定時刻に存在していること、及びそれ以降データが変更されていないこと」を証明することができる。
尚、タイムスタンプトークンの検証の方法は、タイムスタンプトークンの作成方法に依存した方法を用いる必要がある。例えば、電子署名を含むタイムスタンプトークンであれば、この電子署名を検証することによりタイムスタンプトークンの検証を行う。また、リンクトークン方法で作成されたタイムスタンプトークンであれば、このタイムスタンプトークンに含まれているリンク情報の妥当性を検証することのできるタイムスタンプ発行元へとアクセスし、タイムスタンプトークンの妥当性を検証する必要がある。
記憶手段313には、通信部32が受信した手書き情報に加えて、手書き情報に関する属性情報及びタイムスタンプ局50より取得したタイムスタンプトークン76が制御部314により格納されている。
図3(a)に示すように、手書き情報71に関する属性情報とは、手書き情報71を取得した電子ペン10のID72と、手書き情報71を取得した時点における電子ペン10の内蔵時計の時刻73と、サーバ30が時刻配信局40から取得した標準時刻74と、サーバ30が時刻配信局40から標準時刻74を取得する直前におけるサーバ30の内蔵時計の時刻75とを含んでいる。
また、図3(b)に、上述の手書き情報71とその属性情報に対する、タイムスタンプ局50により生成されるタイムスタンプトークン76を示す。タイムスタンプトークン76は、手書き情報71とその属性情報に対するハッシュ値761と、タイムスタンプ局50が当該ハッシュ値761を受信した受信時刻762とを含んでいる。
通信部32は、電子ペン10の通信部133から送信された手書き情報71を受信すると共に、通信ネットワーク60を介して時刻配信局40及びタイムスタンプ局50との間でデータをやり取りする。表示手段34は、例えば、液晶表示装置などにより構成されている。表示手段34は、電子ペン10により取得した手書き情報71を、タイムスタンプトークン76などと併せて表示する。
図4に基づいて、電子ペン10の構成について具体的に説明する。図4に示されるように、電子ペン10は、インクリフィル111、筆圧センサ113、カメラ117、バッテリ121、制御部123、記憶手段125、情報処理モジュール127、クロック129、USB(Universal Serial Bus)131、無線通信処理部133、手書き情報取得手段141、時刻情報取得部143を備える。制御部123、記憶手段125、手書き情報取得手段141及び時刻情報取得部143は、情報処理モジュール127に含まれている。尚、電子ペン10は、専用用紙20に文字又は記号を記入できるものであればよく、ペン形状は任意の形状であっていい。
インクリフィル111は、通常の記入用ペンと同様に、紙にインクを転写することにより記入結果を記録するインクを保存するものである。このインクリフィル111にはポールペン式や万年筆式のものが用いられる。筆圧センサ113は、使用者が電子ペン10により手書き入力を行っていることを検知したり筆圧を検知する手段であり、手書き入力中は筆圧を検知する。具体的には、筆圧センサ113が検知する力が一定値以上になったときに、筆圧センサ113が、電子ペン10による手書き入力が開始されたことを検知する。その後、電子ペン10のカメラ117により撮像された手書入力の手書き情報が制御部123の制御により記憶手段125に記憶される。
バッテリ121は、電子ペン10の各部に電力を供給するための電力供給手段である。バッテリ121は、乾電池などの一次電池でもよいし、リチウムイオン電池などの二次電池でもよい。さらに、バッテリを搭載しないで、USBなどのインターフェースを介して電力供給をしてもよい。ここでは、電子ペン10のキャップ(不図示)を外したときに、電子ペン10の電源が入り、電子ペン10のキャップを装着したときに、電子ペン10の電源が切れるように設定されている。但し、このような設定には限定されない。
制御部123は、電子ペン10を制御するための制御手段である。記憶手段125は、電子ペン10内のデータを記憶するための記憶手段である。電子ペン10を用いて専用用紙20に文字又は記号を記入すると、記憶手段125には電子ペン10が読み取った手書き入力の手書き情報のアドレスデータ、時間情報、筆圧などが記憶される。記憶手段125には、例えば1MB程度の容量のものを用いている。
クロック129は、電子ペン10に内蔵された時計であり、手書き入力が行われた時刻を取得するための時刻取得手段である。USB131は、電子ペン10により記入が行われた手書き情報を接続した電子機器に転送するためのデータ送信手段である。通信部133は、無線通信手段を備えた他の電子機器に対して手書き入力の手書き情報を送信するためのデータ送信手段である。具体的には、通信部133は、送信手段として、後述の専用用紙20のパタン205に基づいて、電子ペン10により記入が行われた手書き情報をサーバ30へ送信する。
無線通信手段は、Bluetooth(登録商標)による方式などが用いられるが特に限定されない。USB131と通信部133は、どちらか一方を備えていればもう一方が備えられていなくても本発明による電子ペンシステム1は動作可能である。すなわち、電子ペン10がUSB131のみを備えている場合には、USB131が送信手段として、後述の専用用紙20のパタン205に基づいて、電子ペン10により記入が行われた手書き情報をサーバ30へ送信する。このように通信手段をBluetooth(登録商標)方式やUSB方式に対応させたことにより、既存の通信手段を利用して、コストの削減をすることができる。
手書き情報取得手段141は、後述する専用用紙20のドットパターンに基づいて、電子ペン10により記入が行われた手書き情報71を取得する。
時刻情報取得部143は、電子ペン10により記入が行われた際の時刻情報73をクロック129より取得する。そして、制御部123は、電子ペン10が読み取った手書き情報71に時刻情報73を対応付けて記憶手段125に記憶する。
次に、専用用紙20の構成について、図5に基づいて説明する。この専用用紙20は、アノト方式の用紙である。
電子ペン10により専用用紙20に手書き入力を行うことで、記入が行われた手書き情報を連続した位置座標として取得することができる。
図5に示されるように、専用用紙20には、一定の間隔の仮想的な格子23の各交点25に位置座標をドットの変位により符号化した点24が印刷されている。点24は、カメラ117により読取可能であれば、人間の眼により識別不可能な色で印刷されていてもよい。例えば、カメラ117が赤外線カメラである場合、用紙20全体が赤外線を散乱し、点24が赤外線を吸収するインクで印刷されていることにより点24をカメラ117により読取可能である。
また、仮想的な格子23の間隔は、短いほど解像度の高い画像を得ることができる。本実施例では、カメラ117の読み取り精度を考えると0.3mm程度が好ましい。また、この場合、点24の直径は80μmから120μmが好ましい。ただし、これらの値は特に制限されるものではない。
点24は、仮想格子23の交点25から上下左右のいずれかの方向にずれた位置に印刷されている。この上下左右の4方向の情報は2ビットの情報とすることができる。つまり点24は1つにつき2ビットの情報を持つことになり、6×6の36個の交点25とその上下左右に位置する点24は6×6×2=72ビットの情報を持つことになる。
デジタルペン10は毎秒50回から100回、カメラ117により専用用紙20上に印刷された点24の並びを検出し、検出した並びから専用用紙20の手書き情報の座標を取得する。このようにしてデジタルペン10は、使用者が手書き入力を行った際に専用用紙20のどの位置に記入したかを記録することが可能となる。
全ての専用用紙20には、符号空間上の特定の領域(エリア)が割り当てられている。専用用紙20の左上位置にはピジェット21と呼ばれる領域が設けられている。使用者が電子ペン10によりピジェット21をチェックすると、カメラ117は、ピジェット21の位置情報を取得する。電子ペン10は、ピジェット21のパタン情報を取得するとページの更新を行うようにプログラムされており、手書き情報を画像データに変換する際にピジェット21のチェック前の手書き情報と、チェック後の手書き情報は重なることなく別のページの画像データとして扱われる。
また、専用用紙20の右下位置にはピジェット22と呼ばれる領域が設けられている。使用者が電子ペン10によりピジェット22をチェックすると、カメラ117は、ピジェット22のパタン情報を取得する。電子ペン10は、ピジェット22の位置情報を取得するとデータの送信を行うようにプログラムされており、USB131又は通信部133により接続されたサーバ30に手書き情報の送信を行う。このようにして、使用者は電子ペン10によりピジェット22の領域をチェックすることにより電子ペン10に格納された手書き情報などを接続されたサーバ30に送信することが可能となる。
この他にも専用用紙20は、点24の配置により特殊なコードを配列することにより、様々な情報を入れることが可能となる。例えば、色を指定するピジェットを用意し、当該領域に色を指定する情報を入れておけば、ピジェットをチェックした後の手書き情報を指定した色の画像データに変換することも可能である。また、同様に太さを指定するピジェットを用意し、当該領域に太さを指定する情報を入れておけば、ピジェットをチェックした後の手書き情報を指定した太さの画像データに変換することも可能である。
続いて、図6に示すシーケンス図を用いて、本実施の形態1における電子ペンシステム1の処理の流れを説明する。
前提条件として、電子ペン10はサーバ30に手書き情報71の送信が可能であり、サーバ30は時刻配信局40から標準時刻74を取得することができると共に、タイムスタンプ局50からタイムスタンプトークン76を取得することができるものとする。
電子ペン10の手書き情報取得手段141は、電子ペン10により専用用紙20に記入された手書き情報71を取得する。電子ペン10の時刻情報取得部143は、手書き情報が取得された時点の時刻73を取得する。電子ペン10の制御部123は、取得した電子ペン10の内蔵時計の時刻73を手書き情報71の属性情報として手書き情報71と共に記憶手段125に格納する(S101)。
尚、属性情報としてさらに電子ペン10のID72を含んでもよい。
使用者の記入が完了すると、電子ペン10の通信部133は、記憶手段125に格納された手書き情報71などをサーバ30に送信する(S102)。あるいは、記入された手書き情報の座標位置を認識する毎に手書き情報71などを通信部133によりサーバ30に送信してもよい。
サーバ30の通信部32が電子ペン10により記入された手書き情報71などを受信すると、サーバ30の制御部314は受信した手書き情報71と、その属性情報とを合わせて記憶手段313に記憶する(S103)。このとき、手書き情報71などをサーバ30により分析が行いやすいように整理したり、データ量を減らすための圧縮処理を行ったりしてもよい。
そして、サーバ30の標準時刻取得手段311は、通信ネットワーク60を介して時刻配信局40へとアクセスし、電子ペン10からの情報の受信時刻として、時刻配信局40によって生成される標準時刻74を取得する(S104)。
尚、標準時刻74を取得すると同時に、サーバ30の制御部314は、取得した標準時刻74をサーバ時刻として時刻校正する(S105)。時刻校正により、サーバ30の内蔵された時計は、時刻配信局40の標準時刻74に同期する。
また、サーバ30の制御部314は取得した標準時刻74を記憶手段313に記憶された手書き情報71の属性情報として記憶手段313に格納する(S106)。
尚、属性情報としてさらに、サーバ30が時刻配信局40から標準時刻74を取得する直前におけるサーバ30の内蔵時計の時刻75を含んでいてもよい。
続いて、タイムスタンプ要求手段312は、記憶手段313に格納された属性情報付きの手書き情報71について、タイムスタンプ局50に対してタイムスタンプを要求する。すなわち、タイムスタンプ要求手段312は、手書き情報71とその属性情報からなるデータのハッシュ値761を計算し(S107)、ハッシュ値761をタイムスタンプ局50へ送信する(S108)。
タイムスタンプ局50は、タイムスタンプ要求手段312による要求に対応して、ハッシュ値761を受信した受信時刻762とハッシュ値761とを結びつけ、タイムスタンプ局50が保有する秘密鍵で暗号化して署名を施すことによりタイムスタンプトークン76を生成する(S109)。タイムスタンプ局50はタイムスタンプトークン76を、通信ネットワーク60を介してサーバ30へ送信する(S110)。
サーバ30の通信部32は、署名済みのタイムスタンプトークン76をタイムスタンプ局50より受信し、サーバ30の制御部314は、当該タイムスタンプトークン76を手書き情報71に対応付けて記憶手段313に格納する(S111)。
尚、タイムスタンプ局50へのアクセスは、サーバ30の通信部32が電子ペン10により記入された手書き情報71を受信した場合に実行するように構成してもよいし、例えば、図5に示すように専用用紙20の左下にピジェット26としてアイコン「TS」を設け、ピジェット26がチェックされたときにタイムスタンプ局50に対してタイムスタンプ要求を実行するように構成してもよい。
サーバ30の表示手段123は、サーバ30の記憶手段313に記憶された手書き情報71とタイムスタンプトークン76を合わせて表示する(S112)。これにより、電子ペン10により記入された手書き情報71について、タイムスタンプにより、その時刻とその内容が保証されていることを知ることができる。
図7は、図3において説明した手書き情報71に対して、その属性情報72乃至75及びタイムスタンプトークン76を対応付けた処理プロセスを示している。
データA1(401)には、手書き情報71と、その属性情報として手書き情報71を取得した電子ペン10のID72と、手書き情報71を取得した時点における電子ペン10の内蔵時計の時刻73とが含まれている。
そして、サーバ30は、データA1を受信した場合に、時刻配信局40から標準時刻データT1(402)を取得する。ここで、標準時刻データに含まれる時刻T1は、サーバ30が電子ペン10からデータA1を受信したときの受信時刻を示す。
さらに続いて、サーバ30は、タイムスタンプ局50からタイムスタンプトークンS1(403)を取得する。ここで、タイムスタンプトークンS1(403)は、データA1及び標準時刻データT1(402)からなるタイムスタンプ要求に対して求められたものであり、タイムスタンプ局50がサーバ30からタイムスタンプ要求を受信したときの受信時刻を含む。
結果、データA2(404)には、データA1(401)に加えて、手書き情報71の属性情報として、さらに標準時刻データT1(402)及びサーバ30が時刻配信局40から標準時刻データT1(402)を取得した直前におけるサーバ30の内蔵時計の時刻75とが付加され、あわせて、タイムスタンプトークンS1(403)とが含まれる。
続いて、電子ペン10により新しい手書き情報71が取得されると、データB1(405)には、手書き情報71と、その属性情報として手書き情報71を取得した電子ペン10のID72と、手書き情報71を取得した時点における電子ペン10の内蔵時計の時刻73とが含まれている。
そして、サーバ30は、データB1を受信した場合に、時刻配信局40から標準時刻データT2(406)を取得する。ここで、標準時刻データに含まれる時刻T2は、サーバ30が電子ペン10からデータB1を受信したときの受信時刻を示す。
さらに続いて、タイムスタンプ局50からタイムスタンプトークンS2(407)を取得する。ここで、タイムスタンプトークンS2(406)は、データB1及び標準時刻データT2(406)からなるタイムスタンプ要求に対して求められたものであり、タイムスタンプ局50がサーバ30からタイムスタンプ要求を受信したときの受信時刻を含む。
結果、データB2(408)には、データB1(405)に加えて、手書き情報71の属性情報として、さらに標準時刻データT2(406)及びサーバ30が時刻配信局40から標準時刻データT2(406)を取得した直前におけるサーバ30の内蔵時計の時刻75とが付加され、あわせて、タイムスタンプトークンS2(407)とが含まれている。
尚、時刻配信局40より取得する標準時刻T1、及びタイムスタンプトークンS1に含まれる、タイムスタンプ局50がサーバ30からのタイムスタンプ要求を受信したときの受信時刻との間は利用に応じて短時間となる場合もあるし、長時間となる場合もある。即ち、例えば、電子ペン10による作業又はその日の一連の作業終了時にまとめてタイムスタンプを付与する場合などには、標準時刻T1及びタイムスタンプトークンS1に含まれる時刻との間が、数時間や1日などの長時間となる。
また、標準時刻T2及びタイムスタンプトークンS2に含まれる時刻との間についても同様にして、短時間となる場合もあるし、長時間となる場合もある。
尚、サーバ30と時刻配信局40間、及びサーバ30及びタイムスタンプ局50間の通信時間については、例えば1秒以内に通信を行うことができるものとし、通信による時間誤差は発生しないものと想定する。
ここで、データA1及びデータB1にそれぞれ含まれる電子ペン10の内蔵時計の時刻73について、その時刻記述方を以下の式を用いて説明する。
T=C+τ
データA1及びデータB1にそれぞれ含まれる電子ペン10の内蔵時計の時刻Tは、電子ペン10の内蔵時計のカウントの内容を示すカウント値C、及び、電子ペン10の内蔵時計が計時を開始した時点の時刻情報を示す等価カウント開始時刻τにより記述される。例えば、τは工場出荷時の時点として設定され、Cは以後時間と共に累進計時する。そして、τを変更することにより時刻あわせが行われる。電子ペン10がバッテリなどの電源不良によりその計時機能を停止した場合であっても、τ及びCの値が不揮発性メモリなどによって保持される。
従って、データA1に含まれる電子ペン10の内蔵時計の時刻Tを2つのパラメタτ及びCを用いて記述し、データB1に含まれる電子ペン10の内蔵時計の時刻Tをτ及びCを用いて記述した場合に、τ及びτを比較することで、時刻T及びT間に発生した電子ペン10の内蔵時計が停止した期間を特定することができる。即ち、τ及びτが同一である場合には、時刻T及びT間には電子ペン10の内蔵時計が停止した期間は存在せず、電子ペン10の内蔵時計の誤差の範囲において、手書き情報が確かにその記入時刻に存在していたことを特定することができる。具体的には、例えば、データA1に含まれる手書き情報71が、データB1に含まれる手書き情報71よりも以前に記入されたことを特定することができる。
一方、τ及びτが異なる場合には、時刻T及びT間に電子ペン10の内蔵時計が停止した期間が存在したことになるが、停止期間Δをτ及びτの差として算出することができる。このため、停止期間についてΔ補正することにより、電子ペン10の内蔵時計の誤差の範囲において、手書き情報が確かにその記入時刻に存在していたことを特定することができる。
また、図7に示した上述の例では各データA1及びデータB1に対してそれぞれタイムスタンプを付与する場合を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、データA1及びデータB1をサーバ30が受信した後、データA1及びデータB1に対してまとめてタイムスタンプを付与するように構成してもよい。即ち、電子ペン10の使用状況に応じて、電子ペン10からサーバ30への送信タイミング、及びサーバ30からタイムスタンプ局50へのタイムスタンプ要求のタイミングを設定すればよい。
このような場合であっても、電子ペン10の内蔵時計の誤差の範囲において、データA1に含まれる手書き情報71及びデータB1に含まれる手書き情報71の発生時刻を特定することができると共に、その発生順序の特定をすることができる。
このようにして、手書き情報71が、手書き情報71に付加された標準時刻において存在していたことを特定することができる。さらには、電子ペン10による手書き情報71の記入時刻73が故意に変更されずにサーバ30へと送信された場合には、電子ペン10の内蔵時計の誤差の範囲において、手書き情報71が確かにその記入時刻に存在していたことを特定することができる。
即ち、サーバ30は、電子ペン10により記入された手書き情報71に付加される時刻の信頼性を向上させることができると共に、時刻が付加された手書き情報71が、確かにその時点にその内容が存在していたことを客観的に証明することができる。
また、電子ペンシステム1は、電子ペン10に対して充電を行うと共に、サーバ30と電子ペン10との間を通信可能に接続する通信手段を内蔵した充電器11とをさらに備え、電子ペン10は、電子ペン10への充電が終了した時点において、充電器11又は無線を介して、サーバ30に内蔵された時計のサーバ時刻を取得して、サーバ時刻を電子ペン10に内蔵された時計の電子ペン時刻として設定する時刻同期手段をさらに備えるようにしてもよい。
具体的には、例えば電子ペン10について、電子ペン10の内蔵時計が動作する最小の動作電圧を、電子ペン10の内蔵時計以外の回路が動作する最小の動作電圧より低く設定し、充電開始後、バッテリの電圧が、電子ペン10の内蔵時計が動作する最小の動作電圧に達したときに、充電器11又は無線を介して、サーバ30に内蔵された時計のサーバ時刻を取得して、サーバ時刻を電子ペン10に内蔵された時計の電子ペン時刻として設定するように構成する。
図8に示すように、電子ペン10のバッテリ121の電圧80について、電子ペン10の内蔵時計が動作する最小の動作電圧VCLKを、電子ペン10の内蔵時計以外の回路が動作する最小の動作電圧VDPより低く設定することにより(VDP>VCLK)、電子ペン10の内蔵時計以外の回路が正常に動作しない電圧状態(時間t〜t)においても、電子ペン10の内蔵時計は正常に動作することができる(時間t〜t及び時間t〜t)。
従って、充電を開始した後(時間t以降)、電子ペン10の内蔵時計が正常に動作する電圧に達したときに(時間t)、電子ペン10の時刻同期手段が、充電器11又は無線を介して、サーバ30に内蔵された時計のサーバ時刻を取得して、サーバ時刻を電子ペン10に内蔵された時計の電子ペン時刻として設定するように構成することで、再び電子ペン10の動作が開始可能となるより前に時刻同期処理を終了させ、電子ペン10は動作を再び開始することができる。
このようにして、電子ペン10は、電子ペン10への充電が終了した時点において、充電器11又は無線を介して、サーバ30に内蔵された時計のサーバ時刻を取得して、サーバ時刻を電子ペン10に内蔵された時計の電子ペン時刻として設定することができ、自動的に時刻補正を行うことができる。
さらにまた、電子ペンシステム1は、電子ペン10に対して充電を行うと共に、サーバ30と電子ペン10との間を通信可能に接続する通信手段を内蔵した充電器11とをさらに備え、サーバ30は、電子ペン10への充電が終了した時点において、充電器11又は無線を介して、サーバ時刻を電子ペン10に内蔵された時計の電子ペン時刻として設定する時刻同期手段をさらに備えるようにしてもよい。
これにより、サーバ30は、電子ペン10への充電が終了した時点において、充電器11又は無線を介して、サーバ時刻を電子ペン10に内蔵された時計の電子ペン時刻として設定することができ、自動的に時刻補正を行うことができる。
また、サーバ30は、タイムスタンプが付与された手書き情報71をレイヤとして格納する記憶手段313と、記憶手段313に格納された複数の前記レイヤを重ねて表示する表示手段34をさらに備えるようにしてもよい。
例えば、図9(b)に示す手書き情報922は、図9(a)に示す手書き情報912が記入された後に同じページに対して修正・追記された手書き情報922であり、これらの手書き情報を記録したファイルが、記憶手段313にそれぞれレイヤ920及びレイヤ910として格納されている。
ここで、図9(a)及び(b)に示す手書き情報912及び手書き情報922に対して、それぞれ時刻T1及び時刻T2において取得したタイムスタンプトークン911及びタイムスタンプトークン921がそれぞれ対応付けられて記憶され、タイプスタンプが施されている。
表示手段34は、図10(a)に示すように、図9(a)及び(b)に示すレイヤ910及びレイヤ920を重ねることで、図10(b)に示すように1枚のレイヤ930として合成して表示させることができる。
尚、レイヤ930において、タイムスタンプトークン911及びタイムスタンプトークン921は、重ならないように適宜位置が調整され、例えば別々に並んで表示される。
これにより、サーバ30は、タイムスタンプが付与された手書き情報71をレイヤとして格納し、格納された複数のレイヤを重ねて表示することができる。このため、例えば、複数のレイヤをまとめて同一の媒体面上に一枚に表示させたり、所望のレイヤの内容だけを必要に応じて切替えて表示させたりすることができる。
従って、同じページに対して修正・追記を複数回実施した場合であっても、修正・追記を実施した各時点におけるタイムスタンプの有効性を失わずに記入された手書き情報71を取り扱うことができる。
発明の実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2にかかる電子ペンシステムについて説明する。本実施の形態2にかかる電子ペンシステムは、複数の標準時刻74が付加された手書き情報71をひとつのファイルとし、ファイルに対してタイムスタンプを要求するものである。
尚、本実施の形態2に係る電子ペンシステムの全体構成と、電子ペン10、充電器11、専用用紙20、サーバ30、時刻配信局40、タイムスタンプ局50、通信ネットワーク60の構成は、図1乃至図5に示す構成と同様であり、説明を省略する。
本発明の実施の形態2にかかる電子ペンシステムは、サーバ30のタイムスタンプ要求手段312は、複数の標準時刻74が付加された手書き情報71をひとつのファイルとし、当該ファイルを一方向性関数を用いて変換したタイムスタンプ要求をタイムスタンプ局50へ送信し、標準時刻74が付加された手書き情報71に対するタイムスタンプを要求するものである。
図11を用いて、本実施の形態2にかかる電子ペンシステムが、図3において説明した手書き情報71に対して、その属性情報72乃至75及びタイムスタンプを付与する処理プロセスを示す。
データC1(501)には、手書き情報71と、その属性情報として当該手書き情報71を取得した電子ペン10のID72と、手書き情報71を取得した時点における電子ペン10の内蔵時計の時刻73とが含まれている。
そして、サーバ30は、データC1を受信したときに、時刻配信局40から標準時刻T1(502)を取得し、時刻配信局40から標準時刻T1(502)を取得した時点におけるサーバ30の内蔵時計の時刻75とをデータC1に付加してデータC2(503)として格納する。
次いで、データD1(504)には、手書き情報71と、その属性情報として手書き情報71を取得した電子ペン10のID72と、手書き情報71を取得した時点における電子ペン10の内蔵時計の時刻73とが含まれている。
そして、サーバ30は、データD1を受信したときに、時刻配信局40から標準時刻T2(505)を取得し、時刻配信局40から標準時刻T2(505)を取得した時点におけるサーバ30の内蔵時計の時刻75とをデータD1に付加してデータD2(506)として格納する。
続いて、サーバ30はデータC2(503)及びデータD2(506)をまとめて一つのファイルとし、ファイルに対してタイムスタンプトークンS(508)をタイムスタンプ局50より取得する。
結果、データE(509)には、データC2(503)及びデータD2(506)とあわせて、タイムスタンプトークンS(508)とが含まれている。
これにより、複数の手書き情報71に対してまとめて一つのタイムスタンプを要求することができる。
尚、タイムスタンプを取得するタイミングは、所定の間隔、例えば一時間毎、一日毎、一週間毎でもよいし、これに限定されない。
さらに例えば、タイムスタンプ要求の対象となる手書き情報が所望の数以上取得された場合にタイムスタンプを取得するように構成してもよい。
以上の説明は、本発明の実施の形態を説明するものであり、本発明が以上の実施の形態に限定されるものではない。また、当業者であれば、以上の実施の形態の各要素を、本発明の範囲において、容易に変更、追加、変換することが可能である。
本発明の実施の形態1に係る電子ペンシステムの全体構成を示す概略模式図である。 本発明の実施の形態1に係る電子ペンシステムの概略構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1に係るサーバが格納する情報を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る電子ペンの各構成を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る用紙を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る電子ペンシステムの処理の様子を示すシーケンスチャートである。 本発明の実施の形態1に係る電子ペンシステムの処理の様子を示すシーケンスチャートである。 本発明の実施の形態1に係る電子ペンの動作電圧の様子を示す図である。 本発明の実施の形態1に係るレイヤを示す図である。 本発明の実施の形態1に係るレイヤを重ねて表示させる様子を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る電子ペンシステムの処理の様子を示すシーケンスチャートである。
符号の説明
10 電子ペン
111 インクリフィル
113 筆圧センサ
117 カメラ
121 バッテリ
123 制御部
125 記憶手段
127 情報処理モジュール
129 クロック
131 USB
133 通信部
141 手書き情報取得手段
143 時刻情報取得部
11 充電器
20 専用用紙
21 ピジェット
22 ピジェット
23 仮想格子
24 点
25 仮想交点
26 ピジェット
30 サーバ
31 アプリケーション部
311 標準時刻取得手段
312 タイムスタンプ要求手段
313 記憶手段
314 制御部
32 通信部
34 表示手段
40 時刻配信局
50 タイムスタンプ局
60 通信ネットワーク
71 手書き情報
72 電子ペンID
73 電子ペン時刻
74 標準時刻
75 サーバ時刻
76 タイムスタンプトークン
761 ハッシュ値
762 受信時刻
80 電子ペン動作電圧
910 レイヤ
911 タイムスタンプトークン
912 手書き情報
920 レイヤ
921 タイムスタンプトークン
922 手書き情報
930 レイヤ

Claims (5)

  1. 用紙と、当該用紙に文字又は図形を記入できる電子ペンと、当該電子ペンと通信可能に接続されたサーバから構成される電子ペンシステムであって、
    前記電子ペンは
    前記用紙に記入した手書き情報を取得する手書き情報取得手段と、
    前記手書き情報取得手段により取得された手書き情報を前記サーバへ送信する送信手段
    とを備え、
    前記サーバは、
    前記電子ペンにより送信された手書き情報を受信する受信手段と、
    前記受信手段が手書き情報を受信した場合に、時刻配信局によって生成される標準時刻を取得する標準時刻取得手段と、
    当該取得した標準時刻を前記電子ペンにより送信された手書き情報に付加する付加手段
    を備えた電子ペンシステム。
  2. 前記サーバは、
    前記標準時刻が付加された手書き情報に対するタイムスタンプ要求をタイムスタンプ局へ送信し、前記標準時刻が付加された手書き情報に対するタイムスタンプを要求するタイムスタンプ要求手段と、
    該要求に対して前記タイムスタンプ局から発行されるタイムスタンプトークンを受信するタイムスタンプトークン受信手段と
    をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の電子ペンシステム。
  3. 前記電子ペンシステムは、前記電子ペンに内蔵されたバッテリを充電すると共に、前記サーバと前記電子ペンとの間を通信可能に接続する通信手段を内蔵した充電器とをさらに備え、
    前記電子ペンは、
    前記電子ペンへの充電が終了した時点において、前記充電器に備えた通信手段又は前記電子ペンに備えた通信手段を介して、前記サーバに内蔵された時計のサーバ時刻を取得して、該サーバ時刻を前記電子ペンに内蔵された時計の電子ペン時刻として設定する時刻同期手段
    をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2記載の電子ペンシステム。
  4. 前記電子ペンシステムは、前記電子ペンに内蔵されたバッテリを充電すると共に、前記サーバと前記電子ペンとの間を通信可能に接続する通信手段を内蔵した充電器とをさらに備え、
    前記サーバは、
    前記電子ペンへの充電が終了した時点において、前記充電器に備えた通信手段又は前記電子ペンに備えた通信手段を介して、該サーバ時刻を前記電子ペンに内蔵された時計の電子ペン時刻として設定する時刻同期手段
    をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2記載の電子ペンシステム。
  5. 前記サーバは、
    前記タイムスタンプが付加された前記手書き情報をレイヤとして格納する記憶手段と、
    前記記憶手段に格納された複数の前記レイヤを重ねて表示する表示手段をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1乃至4記載の電子ペンシステム。
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