JP2008210206A - 類似文章検索プログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】入力された文章に類似する文章を検索する処理を実行するコンピュータプログラムであって、入力された文章を形態素解析して文節を判定すると共に各文節毎に係り受けを解析し(S230、S240)、文節を出現順に並べ、動詞又は係り先のない文節が出現した場合に、当該動詞又は文節を含みそれ以前のすべての文節をグループとする複合語を作成し(S250)、入力された文章に複合語を関連付けて文章データベースに記録し(S260)、新たに任意の原文が入力された場合に複合語を作成し、原文に対して得られた複合語をキーとして、文章データベースからキーとなる複合語を含む文章を検索する。
【選択図】図2
Description
このようなことから、利用者にキーワードと共にそのキーワードの品詞を指定して入力させ、キーワードと品詞を組合わせた検索条件でデータベースの検索を行い、検索精度や効率を向上させる技術が開示されている(特許文献1参照)。
又、特許文献2記載の技術の場合、予め単語毎に意味カテゴリを設定しているが、文章中での単語の位置や前後の単語との関係によって意味が変わることがあり、入力文の内容を解析する点で精度や利用勝手が充分とはいえない。例えば、利用者にとっては、入力した文章中の単語の前後関係をシステム側で判断し、その文章に適切に類似した文章をあいまい的に検索(以降、あいまい検索と称する)できる方が便利である。
この類似文章検索プログラムでは、複合語における余分な品詞を削除するので、あいまい検索が実行され易くなる。
この類似文章検索プログラムでは、キーとなる複合語の数に応じて種々の検索結果が得られ、それらを重み付けして出力することにより、検索の精度と柔軟性のバランスをとったあいまい検索を行うことができる。特に、利用者の入力する文章に個人差があっても、柔軟に検索を実行することができ、厳密な検索によって結果が得られない不具合が解消される。
この類似文章検索プログラムでは、文章データベース内の原文を集約した統合文章についても検索の対象となるので、多様な検索結果が得られ、あいまい検索が実行し易くなる。
この類似文章検索プログラムでは、例えば、検索された複合語に品詞が多数含まれる場合や、重要語句として指定した品詞を含む複合語の検索順位を高め、検索精度を向上させることができる。
この類似文章検索プログラムでは、文章データベース内のカテゴリーについても検索の対象となるので、多様な検索結果が得られ、あいまい検索が実行し易くなる。
すなわち、本発明の類似文章検索プログラムによれば、利用者がキーワードを意識することなく文章を入力しても、文章中の単語(品詞)の位置や前後関係に基づいて、精度よくかつ柔軟に類似文章を検索できる。
図1は、本発明の類似文章検索プログラムをコンピュータ上で実行するための検索システムを示すブロック図である。
サンプル文章DB部300は、データベースサーバ等であってよく、文章DB105に蓄積するための様々な日本語文章データが蓄積され、必要に応じて文章DB105にデータ転送される。
統合化プログラム1032は、分類化プログラム1031によって分類化された文章のうち、同一のカテゴリー内に属する類似する前記文章を上位化(統合化)して簡素な統合文章を作成する。
形態素解析プログラム1033の解析対象となる文章としては、1)サンプル文章DB部300に蓄積されたもとの文章(原文)、2)統合化プログラム1032により統合化された統合文章と、3)利用者端末から入力された文章の原文、が挙げられる。
なお、本発明において、「原文」とは、統合化される前のもとの文章をいう。
出力プログラム1038は、検索結果を利用者端末200に送信する。
なお、文章DB部105に上記データを記録するタイミングとしては、サンプル文章DB部300から文章データが転送された時点の他、利用者端末200から検索対象となる文章が入力された際に直ちにその文章の複合語を作成することにより動的(リアルタイム)に記録することもできる。
次に、本発明のプログラムを実行して行われる文章DBへの記録処理について、図2〜図7を参照して説明する。図2は、文章DBへの記録手順を示すフローチャートである。
図2において、まず、分類化プログラム1031は、サンプル文章DB部102に蓄積されている文章の分類化を実行する(ステップ210)。分類化とは、文章を所定のカテゴリーに分類することをいう。
図4において、同一のカテゴリー(大分類:外来、中分類:病院・医師の選択)に属する文章(原文)A、Bがあるものとする。統合化プログラム1032は、大分類と中分類が一致する原文A,Bを類似する文章と判定し、次に各原文A,Bの形態素解析の結果から、「相談」、「悩む」、「迷った」という品詞を取得する。これらの品詞が出現した場合に対応する模範文「これから治療を受けるためにはどの病院や医師がよいか選択に悩んだ」が予め同義語辞書104に設定されており、これらの品詞が取得されると、統合化プログラム1032は同義語辞書104を参照して模範文を抽出し、統合文として出力する。
まず、形態素解析により原文を品詞に分類すると、図5のようになる。
次に、分類した品詞をさらに自立語と付属語に分類する。ここで、自立語は、文中で単独でも文節を構成できる語であり、例文の「腰椎」、「脊髄」、「骨転移」である。また、付属語は、単独では文節を構成することができず、常に自立語の下について文節の一部として用いられる語であり、例文の「と」、「に」、「が」などである。
このようにして、自立語と付属語に分類することにより、文節を判定することができる。例文では、「腰椎と/脊椎に/骨転移が/認められ/医師から/手術不可能と/告げられた。」の位置(/)で文節に区切られる。
複合語1: 腰椎と 脊椎に 骨転移が 認められ
複合語2: 医師から 手術 不可能と 告げられた。
又、動詞の活用形を統一する場合としては、例えば「認め」を基本形「認める」に統一することが該当する。
複合語1: 腰椎 脊椎 骨 転移 認める
複合語2: 医師 手術 不可能 告げる
以上のようにして、各カテゴリー、統合文章及び原文に対してそれぞれ作成された複合語は、各カテゴリー、統合文章及び原文にそれぞれ関連付けられて文章DB部105に記録される。
単語の重要度に応じた重み付けの決定方法としては、例えば重要度が高い特定の単語をカウントし、上記使用頻度によって自動的に配点されたスコアに重要度のカウント分を上書きする方法がある。単語の重要度に応じた方法によれば、特定分野のキーワードのスコア配点を上げ、利用者が希望する分野の検索結果のマッチングを向上させることができる。
次に、利用者が検索システム100にアクセスして文章DB部105を利用し、検索を行う場合の、本発明のプログラムの実行処理について、図8〜図12を参照して説明する。図8は、検索処理手順を示すフローチャートである。
図8において、まず、利用者端末200から日本語自由文(原文)が入力されると、類似文章検索プログラム1037は形態素解析プログラム1033、係り受け解析プログラム1034、複合語作成プログラム1035を実行させ、図2で説明したような処理手順により、入力された日本語自由文の複合語を作成する(ステップ510)。
まず、類似文章検索プログラム1037は、ステップ510で作成された複数個の複合語をすべて含む文章(原文、統合文章)又はカテゴリーが文章DB部105にあるか否かを検索する(全複合語検索;ステップ520)。例えば、複合語1,2を有する原文を利用者が入力した場合、文章DB部105に記録された文章のうち、複合語1,2を有するもののみが検索される。
ステップ540の処理手順は特に限定されないが、例えば、検索キーに対する各複合語の単語一致個数と、一致した単語にそれぞれ付けられたスコア(重み付け)とに基づき、以下の式1〜3で算出される。
一致スコア=(一致単語1のスコア+一致単語2のスコア+…一致単語nのスコア)×一致単語数 (1)
全複合語検索結果(ステップ520)のスコア=
(各分類一致スコア×各分類の重み)+(統合文一致スコア×統合文の重み)+(原文一致スコア×原文の重み) (2)
個別複合語検索結果(ステップ530)のスコア=
(統合文一致スコア×統合文の重み)+(原文一致スコア×原文の重み) (3)
トータルスコア=(全複合語検索スコア×全複合語検索の重み)+(個別複合語検索スコア×個別複合語検索の重み) (4)
例えば、カテゴリー(各分類)を重視する場合、利用者は、キーワード検索により各分類ごとの検索結果を期待することができる。また、統合文を重視する場合、利用者は、標準検索により統合的な検索結果を期待することができる。また、原文を重視する場合、利用者は、詳細検索により詳細な検索結果を期待することができる。
次に、上記ステップ520及び530の検索処理において、検索した複合語の中に同一の単語(品詞)が複数個含まれる場合の処理について説明する。
以下、本発明による検索の一例を示す。
(文章例1)
大分類:外来
中分類:外来受診
小分類:外来治療
細分類:外来での抗がん剤治療がつらい。
原文1:再発したときは温存手術を選択したからかと悩み、毎週の抗がん剤治療は外来で行われるので体に負担がかかる。
統合文1:毎週の抗がん剤治療は外来で行われるので体に負担がかかる。
大分類:外来
中分類:外来受診
小分類:外来治療
細分類:外来での抗がん剤治療がつらい。
原文2 :抗がん剤治療の副作用と通院が大変だった。
統合文2:抗がん剤治療の副作用と通院が大変だった。
大分類:症状・副作用・後遺症
中分類:治療による副作用・後遺症
小分類:抗がん剤による副作用の症状
細分類:抗がん剤による脱毛
原文3 :通院による抗がん剤治療が悩むというよりつらかった。病院にいれば同病の人々と話すこともできるが、全身の毛が抜けた時にはショックだったし、その後生えてくるか不安だった。この不安を誰にわかってもらえるのかと思った。
統合文3:通院による抗がん剤治療がつらかった。入院していれば同病の人たちと話すこともできるが、全身の毛が抜けた時のショックやその後生えてくるのかという不安を、誰にわかってもらえるのかと思った。
例文)外来での抗がん剤治療がつらい。
上記例文を形態素解析した結果を図11に示す。
例文)外来での抗がん剤治療がつらい。
上記例文を係り受け解析した結果を図12に示す。
例文1)外来での抗がん剤治療がつらい。
(簡素化複合語作成)
複合語1 外来 抗がん剤 治療 つらい
(簡素化複合語作成)
複合語1 再発 温存 手術 選択 悩む
複合語2 抗がん剤 治療 外来 行う
複合語3 体 負担 かかる
(簡素化複合語作成)
複合語1 抗がん剤 治療 外来 行う
複合語2 体 負担 かかる
(簡素化複合語作成)
複合語1 抗がん剤 治療 副作用 通院 大変
(簡素化複合語作成)
複合語1 通院 抗がん剤 治療 悩む
複合語2 いう つらい
複合語3 病院 同病 人々 話す
複合語4 できる
複合語5 全身 毛 抜ける
複合語6 ショック 生える
複合語7 不安 わかる
(簡素化複合語作成)
複合語1 通院 抗がん剤 治療 つらい
複合語2 入院 同病 人 話す
複合語3 できる
複合語4 全身 毛 抜ける
複合語5 ショック 生える
複合語6 不安 わかる
外来 使用頻度 81回 スコア 40
抗がん剤 使用頻度 2575回 スコア 40(特定語)
治療 使用頻度 109回 スコア 30
つらい 使用頻度 410回 スコア 30
例文)抗がん剤治療を通院で行っているので、通院や待ち時間、治療の副作用などで体に負担がかかり、つらい。
(簡素化複合語作成)
複合語1 抗がん剤 治療 通院 行う
複合語2 通院 待ち時間 治療 副作用 体 負担 かかる
複合語3 つらい
(6)に示した全複合語(抗がん剤、治療、通院、行う、通院、待ち時間、治療、副作用、体、負担、かかる、つらい)で検索する。
(6)に示した各複合語ごとにそれぞれ別個検索する。
複合語1 抗がん剤 治療 通院 行う
複合語2 通院 待ち時間 治療 副作用 体 負担 かかる
複合語3 つらい
但し、各々の重みや単語スコアを調整するため、スコアの点数は流動的である。
(利用者が入力した日本語自由文)
抗がん剤治療を通院で行っているので、通院や待ち時間、治療の副作用などで体に負担がかかり、つらい。
全複合語検索スコア+個別複合語検索スコア
(分類スコア:2430 原文スコア:1475 統合文スコア:2750)
大分類:外来
中分類:外来受診
小分類:外来治療
細分類:外来での抗がん剤治療がつらい。
原文 :再発したときは温存手術を選択したからかと悩み、毎週の抗がん剤治療は外来で行われるので体に負担がかかる。
統合文:毎週の抗がん剤治療は外来で行われるので体に負担がかかる。
全複合語検索スコア+個別複合語検索スコア
(分類スコア:410 原文スコア:950 統合文スコア:4840)
大分類:症状・副作用・後遺症
中分類:治療による副作用・後遺症
小分類:抗がん剤による副作用の症状
細分類:抗がん剤による脱毛
原文 :通院による抗がん剤治療が悩むというよりつらかった。病院にいれば同病の人々と話すこともできるが、全身の毛が抜けた時にはショックだったし、その後生えてくるか不安だった。この不安を誰にわかってもらえるのかと思った。
統合文:通院による抗がん剤治療がつらかった。入院していれば同病の人たちと話すこともできるが、全身の毛が抜けた時のショックやその後生えてくるのかという不安を、誰にわかってもらえるのかと思った。
全複合語検索スコア+個別複合語検索スコア
(分類スコア:2430 原文スコア:900 統合文スコア:1640)
大分類:外来
中分類:外来受診
小分類:外来治療
細分類:外来での抗がん剤治療がつらい。
原文2 :抗がん剤治療の副作用と通院が大変だった。
統合文2:抗がん剤治療の副作用と通院が大変だった。
101…プロセッサ
103…プログラム格納部
104…同義語辞書
105…文章DB部
200…利用者端末
300…サンプル文章DB部
400…ネットワーク
1031…分類化プログラム
1032…統合化プログラム
1033…形態素解析プログラム
1034…係り受け解析プログラム
1035…複合語作成プログラム
1036…スコア(重み付け)指定プログラム
1037…類似文章検索プログラム
1038…出力プログラム
Claims (6)
- 入力された文章に類似する文章を検索する処理を実行するコンピュータプログラムであって、
前記入力された文章を形態素解析して文節を判定すると共に各文節毎に係り受けを解析する解析過程と、
前記文節を出現順に並べ、動詞又は係り先のない文節が出現した場合に、当該動詞又は文節を含みそれ以前のすべての文節をグループとする複合語を作成する複合語作成過程と、
前記入力された文章に前記複合語を関連付けて文章データベースに記録する文章データベース記録過程と、
新たに任意の原文が入力された場合に、前記解析過程と前記複合語作成過程とを実行し、前記原文に対して得られた複合語をキーとして、前記文章データベースから前記キーとなる複合語を含む文章を検索する類似文章検索過程と、
前記検索された文章を出力する出力過程と
を有することを特徴とする類似文章検索プログラム。 - 請求項1に記載の類似文章検索プログラムにおいて、
前記複合語作成過程において、前記複合語に含まれる品詞のうち、所定の品詞を削除し及び/又は動詞の活用形を統一することを特徴とする類似文章検索プログラム。 - 請求項1又は2に記載の類似文章検索プログラムにおいて
前記原文の複合語が複数個ある場合に、前記類似文章検索過程において、前記原文の複合語のすべてを持つ第1の文章と、前記原文の複合語のうち少なくとも1つを持つ第2の文章とを前記文章データベースからそれぞれ検索し、前記第1及び第2の文章とに所定の重み付けを付与することを特徴とする類似文章検索プログラム。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載の類似文章検索プログラムにおいて、
前記入力された文章を所定のカテゴリーに分類し、同一のカテゴリー内に属する類似する前記文章を上位化した統合文章を作成する統合文章作成過程と、
得られた統合文章に対し、前記解析過程及び前記複合語作成過程とを実行して得られた複合語を、前記統合文章に関連付けて文章データベースに記録することを特徴とする統合文章管理過程とをさらに有し、
前記類似文章検索過程において、前記原文から得られた複合語をキーとして、前記文章データベースに記録された前記統合文章を検索することを特徴とする類似文章検索プログラム。 - 請求項1から4のいずれか一項に記載の類似文章検索プログラムにおいて、
前記類似文章検索過程において、前記複合語に含まれる品詞に割当てられた重み付けに応じて検索結果に順位付けをすることを特徴とする類似文章検索プログラム。 - 請求項4又は5に記載の類似文章検索プログラムにおいて、
前記類似文章検索過程において、前記カテゴリーに割当てられた重み付けに応じて検索結果に順位付けをすることを特徴とする類似文章検索プログラム。
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