JP2008206050A - 障害迂回方法及び装置及びプログラム及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】MPLS伝送装置で構成されたネットワークの障害によって影響を受ける一部のEgressノード宛LSPのみを迂回パスに迂回させる。
【解決手段】本発明は、マルチキャストLSPのIngress(入口)ノードにおいて、マルチキャストLSPの中継ノードから通知された障害情報に基づいてマルチキャストLSP上の障害箇所を特定し、特定された障害箇所の情報に基づいて、障害箇所と迂回パスの対応表を参照して、当該Ingressノードから各Egress(出口)ノードまでの複数のSub-LSPのうち、障害箇所を通過するSub-LSPのみを迂回LSPに切り替える。
【選択図】図1

Description

本発明は、障害迂回方法及び装置及びプログラム及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体に係り、特に、RSVP−TE(Resource Reservation Signaling Protocol for Traffic Engineering)をベースとしたマルチキャストMPLS(Multi Protocol Label Switching)において、マルチキャストLSP(Label Switched Path)上で障害が発生した場合に、高速に、かつ、障害の影響を受けるSub−LSPのみを迂回LSPに切り替えるための障害迂回方法及び装置及びプログラム及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
近年、RSVP−TEをベースとしたMPLS技術が注目されている。RSVP−TEをベースとしたMPLSでは、TE(Traffic Engineering)やFRR(Fast Reroute)により、高信頼・高品質な通信を実現できる。また、P2MP(Point-to-multipoint)のTE−LSP(例えば、非特許文献1参照)を用いることで、IP放送やビデオ会議など、マルチキャスト通信にも適用できる。
MPLS−TEネットワークにおける障害迂回方式として、FRR方式とPath Protection方式がある。FRR方式では、保護すべきリンクやノードに対し、予め迂回パスを設定することにより、障害箇所を局所的に、かつ、高速に迂回することが可能である(例えば、非特許文献2参照)。一方、Path Protection方式では、予めEnd-to-endで迂回パスを設定し、障害通知を受けた入口(Ingress)ノードが迂回パスにトラフィックを乗せかえる処理を行う。
RFC 4461 Signaling Requirements for Point-to-Multipoint Traffic-Engineered MPLS Label Switched Paths (LSPs) RFC4090 Fast Reroute Extensions to RSVP-TE for LSP Tunnels
しかしながら、これらの迂回方式をP2MPのTE-LSPに適用する場合、いくつかの課題がある。FRR方式においては、P2MP TE-LSP全体を保護するためには、全てのリンクやノードに対し、迂回パスを設定する必要があり、パス数の増加につながる。また、障害迂回後の経路は、End-to-Endで見ると、転送品質や帯域として、最適経路でない場合が多い。さらに、ブランチノードでのノードプロテクションは方式上複雑であるため、実装が進んでいないという現状がある。一方、Path Protection方式では、設定するパスの数はFRRより少なく、また、End-to-Endで最適な経路を迂回パスとして設定可能であるが、P2MPの場合、LSP全体を迂回パスに切り替えると、障害の影響を受けない出口(Egress)ノードに接続するユーザに対しても、切り替えの際の瞬断が発生することになる。
本発明は、上記の点に鑑みなされたもので、Path Protection方式において、障害によって影響を受ける一部のEgressノード宛LSPのみを迂回パスに迂回させることが可能な障害迂回方法及び装置及びプログラムを提供することを目的とする。
図1は、本発明の原理を説明するための図である。
本発明(請求項1)は、RSVP-TEが動作するMPLS伝送装置で構成されたネットワークにおいて、マルチキャストLSP上をトラフィックが通過している状況で、マルチキャストLSP上のリンクまたはノードに障害が発生した場合に、該マルチキャストLSPを迂回LSPに切り替える障害迂回方法であって、
マルチキャストLSPのIngress(入口)ノードの障害箇所判定手段が、マルチキャストLSPの中継ノードから通知された障害情報に基づいて、マルチキャストLSPの経路情報が格納されている経路情報記憶手段を参照して、マルチキャストLSP上の障害箇所を特定する障害箇所判定ステップ(ステップ1)と、
マルチキャストLSPのIngressノードの迂回パス選択手段が、障害箇所判定ステップで特定された障害箇所の情報に基づいて、障害箇所と迂回パスの対応表が格納されている迂回パス情報記憶手段を参照して、当該Ingressノードから各Egress(出口)ノードまでの複数のSub-LSPのうち、障害箇所を通過するSub-LSPのみを迂回LSPに切り替える迂回パス選択ステップ(ステップ2)と、を行う。
また、本発明(請求項2)は、迂回パス選択ステップ(ステップ2)において、
マルチキャストLSP上の障害箇所、または、複数の障害が発生した場合の障害箇所の組み合わせの1つ1つに対応する迂回LSPが予め1本ずつ設定された迂回パス情報記憶手段を参照して、障害箇所判定ステップ(ステップ1)で特定された障害箇所の情報に対応する迂回LSPに切り替える。
また、本発明(請求項3)は、迂回パス選択ステップ(ステップ2)において、
Sub-LSPに対し、迂回LSPが予め1本ずつ設定された迂回パス情報記憶手段を参照して、障害箇所判定ステップ(ステップ1)で特定された障害箇所を通過するSub-LSPに対応する迂回LSPに切り替える。
また、本発明(請求項4)は、迂回パス選択ステップ(ステップ2)において、
マルチキャストLSPに対し、迂回LSPが予め1本設定された迂回パス情報記憶手段を参照して、障害箇所判定ステップ(ステップ1)で特定された障害箇所を迂回LSP上の中継ノードに通知し、
迂回LSP上の中継ノードにおいて、
通知された障害箇所に応じて、必要な方向のみにトラフィックを転送する。
図2は、本発明の原理構成図である。
本発明(請求項5)は、RSVP-TEが動作するMPLS伝送装置で構成されたネットワークにおいて、マルチキャストLSP上をトラフィックが通過している状況で、マルチキャストLSP上のリンクまたはノードに障害が発生した場合に、該マルチキャストLSPを迂回LSPに切り替える該マルチキャストLSPのIngress(入口)ノードの障害迂回装置であって、
マルチキャストLSPの経路情報が格納されている経路情報記憶手段150と、
障害箇所と迂回パスの対応表が格納されている迂回パス情報記憶手段160と
マルチキャストLSPの中継ノードから通知された障害情報に基づいて、経路情報記憶手段150を参照して、マルチキャストLSP上の障害箇所を特定する障害箇所判定手段120と、
障害箇所判定手段120で特定された障害箇所の情報に基づいて、迂回パス情報記憶手段160を参照して、当該Ingressノードから各Egress(出口)ノードまでの複数のSub-LSPのうち、障害箇所を通過するSub-LSPのみを迂回LSPに切り替える迂回パス選択手段130と、を有する。
また、本発明(請求項6)は、迂回パス選択手段130において、
マルチキャストLSP上の障害箇所、または、複数の障害が発生した場合の障害箇所の組み合わせの1つ1つに対応する迂回LSPが予め1本ずつ設定された迂回パス情報記憶手段160を参照して、障害箇所判定手段120で特定された障害箇所の情報に対応する迂回LSPに切り替える手段を含む。
また、本発明(請求項7)は、迂回パス選択手段130において、
Sub-LSPに対し、迂回LSPが予め1本ずつ設定された迂回パス情報記憶手段160を参照して、障害箇所判定手段120で特定された障害箇所を通過するSub-LSPに対応する迂回LSPに切り替える手段を含む。
また、本発明(請求項8)は、迂回パス選択手段130において、
マルチキャストLSPに対し、迂回LSPが予め1本設定された迂回パス情報記憶手段160を参照して、障害箇所判定手段120で特定された障害箇所を、該障害箇所に応じて必要な方向のみにトラフィックを転送する機能を有する迂回LSP上の中継ノードに通知する手段を含む。
本発明(請求項9)は、コンピュータを、請求項5乃至8記載の障害迂回装置として機能させるプログラムである。
本発明(請求項10)は、請求項9記載のプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
上記のように本発明によれば、マルチキャストMPLSにおけるPath Protection方式において、障害の影響を受けるSub-LSPのみを迂回パスに切り替えることにより、障害の影響を受けないSub-LSPでは、通信が途切れることなく続行することが可能となる。
以下、図面と共に本発明の実施の形態を説明する。
[第1の実施の形態]
図3は、本発明の第1の実施の形態における障害迂回装置の構成を示す。
同図に示すIngressノード上の障害迂回装置100は、障害情報取得部110、障害箇所判定部120、迂回パス選択部130、パス切り替え部140、経路情報記憶部150、迂回パス情報記憶部160から構成される。
経路情報記憶部150には、マルチキャストLSPの経路情報が格納されている。
迂回パス情報記憶部160には、障害箇所または複数の障害が発生した場合の組み合わせ(以降、障害パターンと記載する)と迂回パスの対応表が格納されている。本実施の形態では、迂回パス情報記憶部160に、迂回パスが障害パターン(障害箇所)1つに対し、1本設定されている。
障害情報取得部110は、マルチキャストLSP上の中継(Transit)ノードから通知された障害情報を取得する。
障害箇所判定部120は、経路情報記憶部150を参照し、障害が発生したSub-LSPを判定し、障害パターンを迂回パス選択部130に通知する。
迂回パス選択部130は、障害箇所判定部120から取得した障害パターンに基づいて迂回パス情報記憶部160を参照し、切り替えを行う迂回パスを決定する。
パス切り替え部140は、迂回パス選択部130で決定された迂回パスにトラフィックを載せる処理を行う。
次に、上記の構成における動作を説明する。
図4は、本発明の第1の実施の形態における動作のフローチャートである。
ステップ101) まず、障害情報取得部110が、マルチキャストLSP上の中継ノードから通知された障害情報を取得する。
ステップ102) 障害箇所判定部120が、障害情報に基づいて経路情報記憶部150を参照し、障害が発生したSub‐LSPを判定し、障害パターンを迂回パス選択部130に通知する。ここで判定されたSub−LSP以外のSub-LSPには、マルチキャストトラフィックを転送し続ける。
ステップ103) 次に、迂回パス選択部130が、障害パターンに基づいて迂回パス情報記憶部160を参照し、切り替えを行う迂回パスを決定する。
ステップ104) 最後にパス切り替え部140が、迂回パスにトラフィックを載せる処理を行う。
以下に、上記の動作の具体例を説明する。
以下の説明で利用するトポロジとマルチキャストLSPを図5に示す。
経路情報記憶部150には、以下のマルチキャストLSPの経路情報が格納されている。
・Ingressノード:ノード1;
・Egressノード1:ノード5;
・Egressノード2:ノード6;
・Egressノード3:ノード7;
・Egressノード3:ノード7;
・Egressノード4:ノード8;
・Sub-LSP1経路:1,2,3,5;
・Sub-LSP2経路:1,2,3,6;
・Sub-LSP3経路:1,2,4,7;
・Sub-LSP4経路:1,2,4,8;
図6は、本発明の第1の実施の形態における動作例で設定されている迂回パスと障害パターンの対応表を示す。同図に示す対応表は、迂回パス情報記憶部160に格納されている内容である。
障害情報取得部110よりノード2−ノード3間のリンクに障害が発生したとする。ノード2(中継ノード)がIngressノードに対して障害情報を通知する。例えば、中継ノードであるノード2は、RSVPのシグナリングメッセージであるPathErrメッセージによって障害箇所(ノード2−ノード3間のリンク)を通知する。これにより、Ingressノード(ノード1)の障害情報取得部110が当該障害情報を受け取り(ステップ101)、障害箇所判定部120が経路情報記憶部150を参照し、マルチキャストLSPのどのSub-LSPで障害が発生したかを判定する(ステップ102)。ここでは、ノード2−ノード3間のリンクを通過するSub-LSP1とSub-LSP2で障害が発生したことになる。従って、Sub-LSP3、Sub-LSP4には、マルチキャストトラフィックを転送し続ける。また、障害パターン(ここでは、ノード2−ノード3間のリンク)を迂回パス選択部130に通知する(ステップ102)。
次に、Ingressノードの迂回パス選択部130が、障害箇所判定部120から取得した障害パターンに基づいて迂回パス情報記憶部160を参照し、対応する迂回パスを選択する(ステップ103)。図6に示す迂回パス情報記憶部160の対応表においては、障害パターン(ノード2−ノード3間のリンク)に対応する"迂回パス3"が選択される。最後に、パス切り替え部140が、マルチキャストトラフィックを迂回パス3に加え、障害迂回が完了する(ステップ104)。
上記の第1の実施の形態によると、障害の影響を受けるSub-LSPのみを迂回させることが可能であり、また、Ingressノードのみの処理で実現可能である。1リンクにトラフィックが重複することがないため、帯域を有効に利用することが可能である。
[第2の実施の形態]
本実施の形態では、障害迂回装置は、MPLS伝送装置のうち、特に、マルチキャストLSPのIngressノードに実装されることとする。
障害迂回装置の構成及び動作は、第1の実施の形態の図3、図4と同様である。但し、本実施の形態では、迂回パス情報記憶部160に迂回パスが、Sub-LSP1本に対し1本設定されている点において第1の実施の形態と異なる。
以下に、上記の動作の具体例を説明する。
以下の説明で利用するトポロジとマルチキャストLSPは、第1の実施の形態の図5と同様であり、また、経路情報記憶部150に格納されている情報は、第1の実施の形態と同じである。
図7は、本発明の第2の実施の形態における動作例で設定されている迂回パスと障害パターンと迂回パスの対応表を示す。同図に示す迂回パスと障害パターンの対応表が迂回パス情報記憶部160に格納されている。
ノード2−ノード3間のリンクに障害が発生したとする。中継ノードのノード2がIngressノード(ノード1)に対し、障害情報を通知する。例えば、中継ノードは、RSVPのシグナリングメッセージであるPathErrメッセージによって障害箇所を通知する。Ingressノード(ノード1)の障害情報取得部110が障害情報を受け取り(ステップ101)、障害箇所判定部120が経路情報記憶部150を参照し、マルチキャストLSPのどのSub-LSPで障害が発生したかを判定する(ステップ102)。ここでは、ノード2−ノード3間のリンクを通過する、Sub-LSP1とSub-LSP2で障害が発生したことになる。従って、Sub-LSP3、Sub-LSP4には、マルチキャストトラフィックを転送し続ける。また、障害パターン(ここでは、ノード2−ノード3間のリンク)を迂回パス選択部130に通知する(ステップ102)。
次に、迂回パス選択部130が、障害箇所判定部120から取得した障害パターンに基づいて迂回パス情報記憶部160を参照し、障害パターンに対応する迂回パスを選択する。ここでは、迂回パス1及び迂回パス2が選択される(ステップ103)。最後に、パス切り替え部140が、マルチキャストトラフィックを迂回パス1及び迂回パス2に加え、障害迂回が完了する(ステップ104)。
上記の第2の実施の形態によれば、障害の影響を受けるSub-LSPのみを迂回させることが可能であり、また、Ingressノードのみの処理で実現可能である。迂回パスの設定数をEgressノード数分に削減することが可能である。
[第3の実施の形態]
本実施の形態では、障害迂回装置が、MPLS伝送装置のうち、特に、マルチキャストLSPのIngressノード及び中継ノードに実装されることとする。
図8は、本発明の第3の実施の形態における障害迂回装置の構成を示す。
同図に示す障害迂回装置は、Ingressノードの障害迂回装置200と中継ノードの障害迂回装置300からなる。
同図に示す障害迂回装置200,300は、障害情報取得部210,310、障害箇所判定部220、障害情報通知部230,330、トラフィック転送部230、340、経路情報記憶部250,350、迂回パス情報記憶部260,360から構成される。
経路情報記憶部250,350には、マルチキャストLSPの経路情報が格納されている。
迂回パス情報記憶部260,360には、迂回パス経路情報及び、迂回パス上の中継ノードと障害パターンと転送方向の対応表が格納されている。ここで、迂回パス情報記憶部260,360に設定される迂回パスとして、マルチキャストLSPと重ならない1本のマルチキャストLSPが設定されている。
障害情報取得部210,310は、マルチキャストLSP上の中継ノードから通知された障害情報及び、上流ノードから通知された障害情報を取得する。
障害箇所判定部220は、経路情報記憶部250を参照し、障害が発生したSub-LSPを判定する。
障害情報通知部230,330は、障害箇所情報を隣接する下流の中継ノードに通知する。
トラフィック転送部240,340は、迂回パス情報記憶部260,360を参照し、必要な方向にのみマルチキャストトラフィックを転送する。
次に、上記の構成における動作を説明する。
図9は、本発明の第3の実施の形態における動作のフローチャートである。
ステップ201) まず、Ingressノードの障害情報取得部210が、マルチキャストLSP上の中継ノードから通知された障害情報を取得する。
ステップ202) Ingressノードの障害箇所判定部220が、経路情報記憶部250を参照し、障害が発生したSub-LSPを判定する。ここで判定されたSub-LSP以外のSub-LSPには、マルチキャストトラフィックを転送し続ける。
ステップ203) 次に、Ingressノードの障害情報通知部230が、迂回パス情報記憶部260を参照し、障害箇所情報を迂回パス上の隣接する下流の中継ノード300に通知する。
ステップ204) また、Ingressノードのトラフィック転送部240が、迂回パスをトラフィックに載せる処理を行う。
ステップ205) 中継ノードの障害情報取得部310が、上流ノードから通知された障害情報を取得する。
ステップ206) 次に、中継ノードの障害情報通知部330が、迂回パス情報記憶部360を参照し、ステップ205で取得した障害箇所情報を、迂回パス上の隣接する下流の中継ノードに通知する。
ステップ207) また、中継ノードのトラフィック転送部340が、迂回パス情報記憶部360を参照し、必要な方向にのみトラフィックを転送する。
上記の中継ノードの処理は、障害箇所の通知対象ノードがEgressノードとなるまで繰り返し行われる。
以下に上記の動作の具体例を説明する。
以下の説明で利用するトポロジとマルチキャストLSPは、第1の実施の形態の図5と同様であり、また、経路情報記憶部250,350に格納されている情報は、第1の実施の形態と同じである。
図10は、本発明の第3の実施の形態における動作例で設定されている迂回パスと迂回パスの中継ノードと障害箇所と転送方向の対応表を示す。同図は、設定されている迂回パスと迂回パス情報記憶部260,360に格納されている迂回パス上の中継ノードと障害パターンと転送方向の対応表を示している。
ノード2−ノード3間のリンクに障害が発生したとする。中継ノード2がIngressノードに対し、障害情報を通知する。例えば、RSVPのシグナリングメッセージであるPathErrメッセージによって、障害箇所を通知する。Ingressノードの障害情報取得部210が、障害情報を受け取り、障害箇所判定部220が経路情報記憶部250を参照し、マルチキャストLSPのどのSub-LSPで障害が発生したかを判定する(ステップ202)。ここでは、ノード2−ノード3間のリンクを通過する、Sub-LSP1とSub-LSP2で障害が発生したこととする。従って、Sub−LSP3、Sub−LSP4には、マルチキャストトラフィックを転送し続ける。次に、Ingressノードの障害情報通知部230が、障害パターン(ノード2−ノード3間のリンク)を迂回パス上の隣接する中継ノードであるノード9、ノード10に通知する(ステップ203)。また、Ingressノードのトラフィック転送部240は、マルチキャストトラフィックを迂回パスに加える。
次に、中継ノードのノード9の障害情報取得部310が、Ingressノードから障害パターンを取得する(ステップ205)。ノード9の障害情報通知部330は、迂回パス情報記憶部360を参照する。このとき、迂回パス上の隣接するノード5、ノード6がEgressノードであるため、障害情報は通知しない。次に、ノード9のトラフィック転送部340は、迂回パス情報記憶部360を参照し、障害パターンに対応する転送方向である、ノード5、ノード6の方向にマルチキャストトラフィックを転送する(ステップ207)。
一方、中継ノードのノード10の障害情報取得部310においてもIngressノードからの障害パターンを取得する(ステップ205)。ノード10の障害情報通知部330は、迂回パス情報記憶部360を参照し、迂回パス上の隣接するノード7、ノード8がEgressノードであるため、障害情報を通知しない。次に、ノード10のトラフィック転送部340は、迂回パス情報記憶部360を参照し、障害パターンに対応する転送方向がないため、マルチキャストトラフィックの転送を行わない。以上で障害迂回が完了する。
上記の第3の実施の形態によれば、障害の影響を受けるSub-LSPのみを迂回させることが可能であり、また、1本の迂回パスを設定すればよく、パスの設定数の削減が可能である。
なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲内において種々変更・応用が可能である。
本発明は、RSVP-TEが動作するMPLS伝送装置で構成されたネットワークにおけるマルチキャストLSP上をトラフィックが通過している状況での、マルチキャストLSP上のリンクまたはノードに障害が発生した場合適用することが可能である。
本発明の原理を説明するための図である。 本発明の原理構成図である。 本発明の第1・第2の実施の形態における障害迂回装置の構成図である。 本発明の第1・第2の実施の形態における動作のフローチャートである。 本発明の第1・第2・第3の実施の形態における動作例で利用するトポロジとマルチキャストLSPを示す図である。 本発明の第1の実施の形態における動作例で設定されている迂回パスと障害パターンと迂回パスの対応表を示す図である。 本発明の第2の実施の形態における動作例で設定されている迂回パスと障害パターンと迂回パスの対応表を示す図である。 本発明の第3の実施の形態における障害迂回装置の構成図である。 本発明の第3の実施の形態における動作のフローチャートである。 本発明の第3の実施の形態における動作例で設定されている迂回パスと迂回パス上の中継ノードと障害箇所と転送方向の対応表を示す図である。
符号の説明
100 障害迂回装置
110 障害情報取得部
120 障害箇所判定手段、障害箇所判定部
130 迂回パス選択手段、迂回パス選択部
140 パス切り替え部
150 経路情報記憶手段、経路情報記憶部
160 迂回パス記憶手段、迂回パス情報記憶部
200 障害迂回装置(Ingressノード)
210 障害情報取得部
220 障害箇所判定部
230 障害情報通知部
240 トラフィック転送部
250 経路情報記憶部
260 迂回パス情報記憶部
300 障害迂回装置(中継ノード)
310 障害情報取得部
330 障害情報通知部
340 トラフィック転送部
350 経路情報記憶部
360 迂回パス情報記憶部

Claims (10)

  1. RSVP-TE(Resource Reservation Signaling Protocol for Traffic Engineering)が動作するMPLS(Multi Protocol Label Switching)伝送装置で構成されたネットワークにおいて、マルチキャストLSP(Label Switched Path)上をトラフィックが通過している状況で、マルチキャストLSP上のリンクまたはノードに障害が発生した場合に、該マルチキャストLSPを迂回LSPに切り替える障害迂回方法であって、
    前記マルチキャストLSPのIngress(入口)ノードの障害箇所判定手段が、マルチキャストLSPの中継ノードから通知された障害情報に基づいて、マルチキャストLSPの経路情報が格納されている経路情報記憶手段を参照して、マルチキャストLSP上の障害箇所を特定する障害箇所判定ステップと、
    前記マルチキャストLSPのIngressノードの迂回パス選択手段が、前記障害箇所判定ステップで特定された障害箇所の情報に基づいて、障害箇所と迂回パスの対応表が格納されている迂回パス情報記憶手段を参照して、当該Ingressノードから各Egress(出口)ノードまでの複数のSub-LSPのうち、該障害箇所を通過するSub-LSPのみを迂回LSPに切り替える迂回パス選択ステップと、
    を行うことを特徴とする障害迂回方法。
  2. 前記迂回パス選択ステップにおいて、
    前記マルチキャストLSP上の障害箇所、または、複数の障害が発生した場合の障害箇所の組み合わせの1つ1つに対応する迂回LSPが予め1本ずつ設定された前記迂回パス情報記憶手段を参照して、前記障害箇所判定ステップで特定された前記障害箇所の情報に対応する迂回LSPに切り替える
    請求項1記載の障害迂回方法。
  3. 前記迂回パス選択ステップにおいて、
    Sub-LSPに対し、迂回LSPが予め1本ずつ設定された前記迂回パス情報記憶手段を参照して、前記障害箇所判定ステップで特定された前記障害箇所を通過するSub-LSPに対応する迂回LSPに切り替える
    請求項1記載の障害迂回方法。
  4. 前記迂回パス選択ステップにおいて、
    前記マルチキャストLSPに対し、迂回LSPが予め1本設定された前記迂回パス情報記憶手段を参照して、前記障害箇所判定ステップで特定された障害箇所を迂回LSP上の中継ノードに通知し、
    前記迂回LSP上の中継ノードにおいて、
    通知された前記障害箇所に応じて、必要な方向のみにトラフィックを転送する
    請求項1記載の障害迂回方法。
  5. RSVP-TE(Resource Reservation Signaling Protocol for Traffic Engineering)が動作するMPLS(Multi Protocol Label Switching)伝送装置で構成されたネットワークにおいて、マルチキャストLSP(Label Switched Path)上をトラフィックが通過している状況で、マルチキャストLSP上のリンクまたはノードに障害が発生した場合に、該マルチキャストLSPを迂回LSPに切り替える該マルチキャストLSPのIngress(入口)ノードの障害迂回装置であって、
    マルチキャストLSPの経路情報が格納されている経路情報記憶手段と、
    障害箇所と迂回パスの対応表が格納されている迂回パス情報記憶手段と
    マルチキャストLSPの中継ノードから通知された障害情報に基づいて、前記経路情報記憶手段を参照して、マルチキャストLSP上の障害箇所を特定する障害箇所判定手段と、
    前記障害箇所判定手段で特定された障害箇所の情報に基づいて、前記迂回パス情報記憶手段を参照して、当該Ingressノードから各Egress(出口)ノードまでの複数のSub-LSPのうち、障害箇所を通過するSub-LSPのみを迂回LSPに切り替える迂回パス選択手段と、
    を有することを特徴とする障害迂回装置。
  6. 前記迂回パス選択手段は、
    前記マルチキャストLSP上の障害箇所、または、複数の障害が発生した場合の障害箇所の組み合わせの1つ1つに対応する迂回LSPが予め1本ずつ設定された前記迂回パス情報記憶手段を参照して、前記障害箇所判定手段で特定された前記障害箇所の情報に対応する迂回LSPに切り替える手段を含む
    請求項5記載の障害迂回装置。
  7. 前記迂回パス選択手段は、
    Sub-LSPに対し、迂回LSPが予め1本ずつ設定された前記迂回パス情報記憶手段を参照して、前記障害箇所判定手段で特定された前記障害箇所を通過するSub-LSPに対応する迂回LSPに切り替える手段を含む
    請求項5記載の障害迂回装置。
  8. 前記迂回パス選択手段は、
    前記マルチキャストLSPに対し、迂回LSPが予め1本設定された前記迂回パス情報記憶手段を参照して、前記障害箇所判定手段で特定された障害箇所を、該障害箇所に応じて必要な方向のみにトラフィックを転送する機能を有する迂回LSP上の中継ノードに通知する手段を含む
    請求項5記載の障害迂回装置。
  9. コンピュータを、
    請求項5乃至8記載の障害迂回装置として機能させることを特徴とするプログラム。
  10. 請求項9記載のプログラムを格納したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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