JP2008200434A - 電動ベッドの床昇降制御機構 - Google Patents
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Abstract
【課題】介護者等が、介助やベッドメイク等の作業を行う際に、電動ベッドの床を上昇させた場合には、作業後に床高を元の位置に下降しなければならない。
【解決手段】そこで本発明では、床2の起伏において頭側及び足側の床部の昇降を操作する第1のスイッチ群と、床フレームにより床の昇降を操作する第2のスイッチ群を備えた制御手段を備えた電動ベッドにおいて、制御手段に、床高検出手段と床高記憶手段を設け、第1と第2のスイッチ群の隣接する少なくとも2つのスイッチ14d,13dの同時操作を検出して床高記憶手段に床高を記憶する第1の制御ステップと、これらのスイッチと、他のスイッチ13uとの同時操作により、床の昇降を行う第2の制御ステップと、第1と第2のスイッチ群の隣接する少なくとも2つのスイッチの同時操作により、床高記憶手段に記憶された床高まで床の昇降を行う第3の制御ステップを構成した床昇降制御機構を提案する。
【選択図】図6
【解決手段】そこで本発明では、床2の起伏において頭側及び足側の床部の昇降を操作する第1のスイッチ群と、床フレームにより床の昇降を操作する第2のスイッチ群を備えた制御手段を備えた電動ベッドにおいて、制御手段に、床高検出手段と床高記憶手段を設け、第1と第2のスイッチ群の隣接する少なくとも2つのスイッチ14d,13dの同時操作を検出して床高記憶手段に床高を記憶する第1の制御ステップと、これらのスイッチと、他のスイッチ13uとの同時操作により、床の昇降を行う第2の制御ステップと、第1と第2のスイッチ群の隣接する少なくとも2つのスイッチの同時操作により、床高記憶手段に記憶された床高まで床の昇降を行う第3の制御ステップを構成した床昇降制御機構を提案する。
【選択図】図6
Description
本発明は、電動ベッドの床昇降制御機構に関するものである。
病院用や在宅介護用の電動ベッドとして、床の昇降と起伏を行うことが出来る昇降起伏式の電動ベッドが広く使用されている。床昇降起伏式の電動ベッドは、概ね、台車として構成した基台と、基台の上方に昇降用リンクにより昇降可能に支持した床フレームと、床フレームに起伏用リンクにより起伏可能に支持した複数の床部とから構成される。そして、これらの昇降用リンクと起伏用リンクの駆動は、例えばねじシャフトを回転可能に支持した外筒部材と、ねじシャフトに螺合させた雌ねじ部材に支持した内筒部材とから構成し、ねじシャフトをモーターにより回転させて内筒部材を外筒部材に対して進退可能に構成したアクチュエータ等が広く使用されている。
そしてこれらの床の昇降と起伏を制御する制御手段は、床の起伏における頭側及び足側の床部の昇降を操作する第1のスイッチ群と、床フレームにより床の昇降を操作する第2のスイッチ群を備えた手元コントローラ等により操作する構成としている。ここで、第1のスイッチ群は、例えば、頭側の床部、即ち、背床部の上昇スイッチ、下降スイッチと、足側の床部の上昇スイッチ、下降スイッチの4つのスイッチから成り、第2のスイッチ群は、床の上昇スイッチ、下降スイッチ等から構成されている。
一般的に、ベッドにおいて通常調整しておく床の高さは、好み等によりベッド使用者毎に異なる場合があり、また同じ使用者であっても日によって異なる場合がある。
このため看護師や介護者が、介助やベッドメイク等の作業を行う際に、床を上昇させた場合には、作業後に床高を元の位置に下降しなければならない。
一般の電動ベッドでは、このような元の床高を記憶する手段が設けられていないため、壁面等に印を付けたり、看護師や介助者の勘に頼ったり、又は、床の高さを調節するための手元コントローラに、数値等で高さが表示される場合には、その数値を記憶したり、書き留めておいたりということが必要であった。
これに対して、例えば特許文献1には、モータの回転数を床高に対応させて、その回転数に対応した床高をメモりに記憶し、手元コントローラにおける床の昇降用スイッチ、起伏用スイッチとは別に独立して設けたスイッチを操作することにより、床を自動的に記憶させた位置まで昇降する電動ベッドが提案されている。
特開2003−325590号公報
しかしながら特許文献1の電動ベッドの手元コントローラでは、床の昇降用スイッチ、起伏用スイッチとは別にメモリ動作用のスイッチを独立して設けなければならないので、部品点数の増加に起因してコストが増大するという問題がある。
また特許文献1の電動ベッドでは、床高の記憶操作が比較的面倒であって、看護師や介助者が随時記憶操作するのが困難である。
本発明は、以上の課題を解決することを目的とするものである。
本発明は、以上の課題を解決することを目的とするものである。
本発明では、以上の目的を達成するために、床を起伏可能に支持した床フレームを基台に対して昇降可能に構成し、床の起伏における頭側及び足側の床部の昇降を操作する第1のスイッチ群と、床フレームにより床の昇降を操作する第2のスイッチ群を備えた制御手段により駆動機構を動作させて行う構成とした電動ベッドにおいて、制御手段には、床の高さを検出可能な床高検出手段と、検出した床高を記憶可能な床高記憶手段を設け、制御手段は、上記第1と第2のスイッチ群の隣接する少なくとも2つのスイッチの同時操作を検出して床高記憶手段に床高を記憶する第1の制御ステップと、これらのスイッチと、他のスイッチとの同時操作により、設定された床の昇降を行う第2の制御ステップと、第1と第2のスイッチ群の隣接する少なくとも2つのスイッチの同時操作により、床高記憶手段に記憶された床高まで床の昇降を行う第3の制御ステップを構成した電動ベッドの床昇降制御機構を提案するものである。
また本発明では、床を起伏可能に支持した床フレームを基台に対して昇降可能に構成し、床の起伏における頭側及び足側の床部の昇降を操作する第1のスイッチ群と、床フレームにより床の昇降を操作する第2のスイッチ群を備えた制御手段により駆動機構を動作させて行う構成とした電動ベッドにおいて、制御手段には、床の高さを検出可能な床高検出手段と、検出した床高を記憶可能な床高記憶手段を設け、制御手段は、上記第1と第2のスイッチ群の隣接する少なくとも2つのスイッチの同時操作を検出して床高記憶手段に床高を記憶する第1の制御ステップと、これらのスイッチと、第2のスイッチ群の他のスイッチとの同時操作により、第2のスイッチ群の当該他のスイッチに割り当てられた動作での床の昇降を行う第2の制御ステップと、更に上記第1と第2のスイッチ群の隣接する2つのスイッチの同時操作により、第2のスイッチ群の当該スイッチに割り当てられた動作で、床高記憶手段に記憶された床高まで床の昇降を行う第3の制御ステップを構成した電動ベッドの床昇降制御機構を提案するものである。
また本発明では、以上の構成において、第1の制御ステップ及び第3の制御ステップに、少なくとも2つのスイッチの同時操作における時間差を検出して、第1の設定時間以上の場合に同時操作と認識せずにエラー処理に移行する判断ステップを構成することを提案する。
また本発明では、以上の構成において、第1の制御ステップ、第2の制御ステップ及び第3の制御ステップに、操作するスイッチ以外のスイッチの操作を検出してエラー処理に移行する判断ステップを構成することを提案する。
また本発明では、以上の構成において、第1の制御ステップ及び第3の制御ステップに、いずれかのスイッチの操作停止を検出してエラー処理に移行する判断ステップを構成することを提案する。
また本発明では、以上の構成において、第2の制御ステップに、第2のスイッチ群の他のスイッチが操作状態における、他のいずれかのスイッチの操作停止を検出してエラー処理に移行する判断ステップを構成することを提案する。
また本発明では、以上の構成において、第2の制御ステップに、第1の制御ステップにおける同時操作の検出時点から、第2のスイッチ群の他のスイッチが操作された時点までの時間を検出し、その時間が第2の設定時間を越えていない場合にエラー処理に移行する判断ステップを構成することを提案する。
また本発明では、以上の構成において、第2の制御ステップに、第1の制御ステップにおける同時操作の検出時点から、第3の設定時間を越える前に、第2のスイッチ群の他のスイッチが操作されたか否かを判断し、操作されなかった場合にエラー処理に移行する判断ステップを構成することを提案する。
また本発明では、以上の構成において、第3の制御ステップに、第1と第2のスイッチ群の隣接する2つのスイッチを同時操作した時点よりも前に、全てのスイッチの操作が停止したか否かを判断して、停止していないスイッチがあった場合にエラー処理に移行する制御ステップを構成することを提案する。
また本発明では、以上の構成において、第3の制御ステップに、全てのスイッチの操作が停止した時点から、第4の設定時間を越える前に、第1と第2のスイッチ群の隣接する2つのスイッチの同時操作が行われたか否かを判断し、操作されなかった場合にエラー処理に移行する判断ステップを構成することを提案する。
また本発明では、以上の構成において、第3の制御ステップに、床高記憶手段に記憶された床高まで床の昇降を行った後に、床高記憶手段の記憶内容を消去する制御ステップを構成することを提案する。
また本発明では、以上の構成において、エラー処理は、床高記憶手段に記憶された記憶内容を消去して初期状態に移行する処理とすることを提案する。
また本発明では、以上の構成において、第1、第2及び第3の制御ステップにおけるエラー処理は、夫々の制御ステップの最初に移行する処理とすることを提案する。
また本発明では、以上の構成において、第1の制御ステップと第3の制御ステップにおいて同時操作を行うスイッチは、足側下降スイッチと床下降スイッチとすることを提案する。
また本発明では、以上の構成において、第2の制御ステップにおいて同時操作を行う第2のスイッチ群のスイッチは、床上昇スイッチとすることを提案する。
以上の本発明においては、看護師や介護者等の操作者が、介助やベッドメイク等の作業を行うために床高を調節する際、即ち、殆どの場合に当て嵌まるように、床高を高くする際には、通常の床上昇スイッチを操作しないで、まず、第1と第2のスイッチ群の隣接する少なくとも2つのスイッチの同時操作を行う。
このように第1と第2のスイッチ群の隣接する少なくとも2つのスイッチの同時操作を行うことにより、制御手段は、特定操作を認識することができ、こうして床高を床高記憶手段に記憶する。以上の動作が、上述した第1の制御ステップに相当する。
次いで操作者が、上記少なくとも2つのスイッチの同時操作を維持したまま、他のスイッチを操作することにより、床の上昇を行うことができる。この動作が上述した第2の制御ステップに相当する。
このように床の上昇動作は、少なくとも2つのスイッチの同時操作に加えて、他のスイッチを操作して行うので、一連の操作を知らない人が偶然にスイッチを同時操作して床の上昇動作を開始してしまうということを防ぐことができる。
こうして所望の高さまで床が上昇したらスイッチの操作を停止し、手元コントローラ等から手を離して、介助やベッドメイク等の作業を行うことができる。
そして作業後、再び手元コントローラを持って、第1と第2のスイッチ群の隣接する2つのスイッチの同時操作により、床高記憶手段に記憶された床高まで床の昇降を行うことができる。この動作が上述した第3の制御ステップに相当する。
このように本発明では、単独操作において夫々の動作を割り当てられているスイッチの複数を利用し、同時操作により、床高記憶手段を利用した床の昇降動作を行えるので、この動作を行わせるためのスイッチを追加する必要がない。
次に本発明の実施の形態を、添付図面を参照して説明する。
図1、図2は、本発明の電動ベッドの床昇降制御機構を模式的に示す説明図である。
符号1は電動ベッドであり、この電動ベッド1は、概ね、床2を起伏可能に支持した床フレーム3を基台4に対して昇降可能に構成した構成である。床2は、複数の床部に分割構成され、この例では、頭側の背床部2aと、足側の腰床部2b、足床部2cとから構成されている。複数の床部の構成は、周知の適宜の構成の採用することができる。これらの床2の昇降と、床部2a、2b、2cの起伏における昇降は、図中2点鎖線で模式的に示した電動式の昇降・起伏機構5により動作させて、昇降・起伏が行われるように構成されている。
図1、図2は、本発明の電動ベッドの床昇降制御機構を模式的に示す説明図である。
符号1は電動ベッドであり、この電動ベッド1は、概ね、床2を起伏可能に支持した床フレーム3を基台4に対して昇降可能に構成した構成である。床2は、複数の床部に分割構成され、この例では、頭側の背床部2aと、足側の腰床部2b、足床部2cとから構成されている。複数の床部の構成は、周知の適宜の構成の採用することができる。これらの床2の昇降と、床部2a、2b、2cの起伏における昇降は、図中2点鎖線で模式的に示した電動式の昇降・起伏機構5により動作させて、昇降・起伏が行われるように構成されている。
符号6は昇降・起伏機構5を制御する制御手段であり、この制御手段5には手元コントローラ7が設けられている。また制御手段5には、コンピュータ装置等による制御装置が設けられており、その中の要素として、床高検出手段8と床高記憶手段9が構成されている。
次に図3は手元コントローラ7の一例を示すものである。
この手元コントローラ7は、器体10の正面側にスイッチ部11と表示部12が構成されている。スイッチ部11には、床2の上昇スイッチ13u、下降スイッチ13dと、足側の床部2b、2cの上昇スイッチ14u、14dと、頭側の床部2aの上昇スイッチ15u、下降スイッチ15dと、床の起伏において、足側の床部と頭側の床部を連携して動作させる、上昇スイッチ16u、16dとが設けられている。
この手元コントローラ7は、器体10の正面側にスイッチ部11と表示部12が構成されている。スイッチ部11には、床2の上昇スイッチ13u、下降スイッチ13dと、足側の床部2b、2cの上昇スイッチ14u、14dと、頭側の床部2aの上昇スイッチ15u、下降スイッチ15dと、床の起伏において、足側の床部と頭側の床部を連携して動作させる、上昇スイッチ16u、16dとが設けられている。
ここで、足側の床部2b、2cの上昇スイッチ14u、14dと、頭側の床部2aの上昇スイッチ15u、下降スイッチ15dが、上述した第1のスイッチ群に相当し、床2の上昇スイッチ13u、下降スイッチ13dが、上述した第2のスイッチ群に相当する。
以上の構成において、本発明に係る制御動作を、まず図3〜図6に基づいて説明する。尚、図中に示すように、図中左側の要素が操作者(介護者)の操作ステップを示し、図中右側の要素が制御手段の制御ステップを示すものである。
まずステップS1では、図4に示すように足側の床部の下降スイッチ(以降、足側下降スイッチと称する。)14dと、床2の下降スイッチ(以降、床下降スイッチと称する。)13dとを同時に押して同時操作を行う。
この操作を受け、制御手段5は、足側下降スイッチ13dと床下降スイッチ13dの同時操作のタイミングと、他のスイッチの操作を検出し、これらのスイッチの同時操作が所定時間内、例えば0.5秒以内に起こり、この同時操作を検出した時点から所定時間内、例えば1秒以内に、他のスイッチの操作がされていないことを判断して、同時操作による特定操作を認識し、床高を床高記憶手段9に記憶する。
次いで操作者は、ステップS1から所定時間、例えば上述した1秒経過し、且つ、他の所定時間、例えば5秒以内にステップS3において、足側下降スイッチ14dと床下降スイッチ13dの同時操作を維持したまま、図5に示すように、床上昇スイッチ13uを押して操作する。
この操作者の操作を受け、制御手段5は、ステップS4において床上昇スイッチ13uの操作されたタイミングを検出し、例えば上述した1秒経過し、且つ、5秒以内に行われたか否かを判断して、床の昇降駆動機構を動作させて、床2の上昇を行う。
次いで操作者は、ステップS5において、床2が所望の高さに達したら、手元コントローラ7から手を離して全てのスイッチの操作を停止する。
次いで制御手段5は、ステップS6において全てのスイッチの操作が停止したことを認識して、設定された時間、例えば5分間待機する。
操作者は、ステップS5において手元コントローラ7から手を離して、ステップS7において、介助やベッドメイク等の作業を行い、作業が終了したら、再び手元コントローラ7を持ち、再び、図4に示すように、足側下降スイッチ14dと、床下降スイッチ13dとを同時に押して同時操作を行う。
操作者による足側下降スイッチ14dと、床下降スイッチ13dの同時操作を受け、制御手段5はステップS8において、これらの同時操作が上記設定時間内に行われたか、及び所定の時間間隔以内で行われたかを判断し、所定の同時操作を認識して床の下降を行う。
次いで制御手段5はステップS9において、床2が床高記憶手段9に記憶されている位置まで下降したか否かを判断し、記憶されている位置まで下降したら床の下降を停止する。
操作者は、ステップS10において、床2の下降が停止したら手元コントローラ7から手を離して全てのスイッチの操作を停止する。
ステップS10における操作者の操作を受け、制御手段5は、ステップS11において、全てのスイッチの操作が停止したことを判断し、床高記憶手段9の記憶内容を消去して、初期状態に戻る。
以上の操作、制御の流れにおいては、同時操作を行うスイッチは、足側下降スイッチ14dと、床下降スイッチ13d及び床上昇スイッチ13uであるが、この他、隣接している他のスイッチを利用することもできる。
また、以上の操作、制御の流れにおいては、床の上昇に際しての同時操作を行うスイッチと、床の下降に際しての同時操作を行うスイッチと同じであるが、これらを異ならせることもできる。
また、以上の操作、制御の流れにおいては、床高を床高記憶手段9に記憶した状態での床2の昇降動作は上昇動作であるが、これと逆に、床高を床高記憶手段9に記憶した状態で床2の下降動作を行うように構成することもできる。
また、以上の操作、制御の流れにおいて、ステップS2が上述した第1の制御ステップに相当し、ステップS4、S6が上述した第2の制御ステップに相当し、そしてステップS8、S9、S11が上述した第3の制御ステップに相当する。
また以上の操作、制御の流れにおいては、所定の操作や動作を判断して特定動作を認識するための処理や、認識しなかった場合の処理の説明を省略しているが、それらの処理の例を以降に説明する。
即ち、図7〜図10は、所定の操作や動作を判断して特定動作を認識するための処理や、認識しなかった場合の処理を含めた、本発明の制御の流れの一例を示すものである。
まず図7においてステップS101ではスイッチ操作を監視する。
次いでステップS102では、ステップS101で検出されたスイッチが、足側下降スイッチ14dと、床下降スイッチ13dのみかを判断し、その場合には次のステップS103に移行すると共に、それ以外のスイッチが操作されていた場合には、ステップS108のエラー処理1に移行する。
ステップS103では、足側下降スイッチ14dと、床下降スイッチ13dの操作の時間差を検出し、それが第1の設定時間t1、例えば0.5秒と比較する。時間差がt1よりも大きい場合には同時操作と認識せず、ステップS108のエラー処理1に移行する。また時間差がt1よりも小さい場合にはステップS104に移行して、同時操作と認識し、計時を開始する。
次いでステップS105では足側下降スイッチ14dと、床下降スイッチ13dの同時操作が継続しているか否かを判断し、いずれかのスイッチの操作が停止した場合には、ステップS108のエラー処理1に移行する。一方、同時操作が継続している場合にはステップS106に移行して、他のスイッチが操作されていないかを判断し、操作された場合にはステップS108のエラー処理1に移行する。一方、他のスイッチが操作されていない場合には、ステップS107において、ステップS104にかいて計時を開始した時間を、第2の設定時間t2、例えば1秒間と比較し、第2の設定時間t2に達していない場合にはステップS105に戻って、ステップS105、S106、S107の判断を継続する。
一方、ステップS107において、時間が第2の設定時間t2を越えた場合には、結合子A、図8のステップS109に移行する。
ステップS107における判断は、第2の設定時間t2の間、同時操作が継続し、しかも他のスイッチが操作されていないということであり、これによりステップS109では特定操作、即ち、床高を記憶した状態において、床高の調節を行うという操作の指示を認識し、計時を開始して、次のステップS110に移行する。
次いでステップS110では、ステップS105と同様に同時操作の継続を判断し、ステップS111において、ステップS106と同様に他のスイッチの操作を判断して、夫々条件を満たさない場合にはステップS108のエラー処理1に移行し、満たす場合には、ステップS112に移行して、床上昇スイッチ13uの操作がされたか否かを判断する。床上昇スイッチ13uの操作がされていない場合には、ステップS113に移行して、ステップS109で計時を開始した時間が第3の設定時間t3、例えば5秒間を越えているか、いないかを判断し、越えていない場合にはステップS110に戻って以降の監視を継続する。一方、第3の設定時間t3を越えた場合には、第3の設定時間t3が経過する前に、床上昇スイッチ13uが操作されなかったと判断して、ステップS108のエラー処理1に移行する。
一方、ステップS112において、床上昇スイッチ13uの操作を検出した場合には、第3の設定時間t3が経過する前に床上昇スイッチ13uが操作されたと判定して、結合子Bを介して、図9のステップS114に移行する。
ステップS114においては、床高検出手段8で検出した床高を床高記憶手段9に記憶する。尚、このステップS114において床高記憶手段9に記憶する床高は、例えばステップS109において、床高検出手段8で検出した床高を一時記憶手段に記憶しておき、この一時記憶手段に記憶されている床高を、床高記憶手段9に記憶するという動作を行わせることもできる。
次いでステップS115では、床昇降機構を動作させて床2の上昇動作を開始する。次いでステップS116ではステップS111と同様に他のスイッチの操作を判断し、ステップS117ではステップS110と同様に同時操作の継続を判断する。
ステップS116において、他のスイッチの操作を検出した場合には、ステップS121のエラー処理2に移行する。
ステップS117において同時継続を判断した場合には、ステップS118に移行して、床上昇スイッチ13uの操作が継続しているか否かを判断する。床上昇スイッチ13uの操作が継続している場合には、ステップS115にもどり、床2の上昇動作を継続する。一方、床上昇スイッチ13uの操作が停止した場合には、床2が所望の位置に至って、操作者が床上昇スイッチ13uから手を離したと判断し、ステップS120に移行して床上昇動作を停止する。
一方、ステップS117において同時操作の継続を検出しなかった場合には、ステップS119に移行して、床上昇スイッチ13uの操作が継続しているか否かを判断し、継続していない場合には、床上昇スイッチ13uと同時に他の同時操作のスイッチの操作も停止したと判断して、ステップS120に移行する。
一方、ステップS119において、床上昇スイッチ13uの操作が継続している場合には、ステップS121のエラー処理2に移行する。
ステップS121において、床上昇動作を停止した後、結合子Cを介して図10のステップS122に移行する。
ステップS122においては、全てのスイッチの操作が無くなったことを判断し、その場合には、ステップS123に移行して、計時を開始し、次いでステップS124において、ステップS123で計時を開始した時間が、第4の設定時間t4、例えば5分間を経過したか否かを判断し、経過した場合にはステップS132のエラー処理3に移行する。
一方、ステップS124において第4の設定時間を経過していないと判断した場合には、ステップS125においてスイッチの操作の有無を判断し、操作がない場合にはステップS124に移行して、以降の判断を行い、操作があった場合にはステップS126に移行して、操作されたスイッチが足側下降スイッチ14dと床下降スイッチ13dのみの同時操作か否かを判断する。判断の結果、足側下降スイッチ14dと床下降スイッチ13dのみの同時操作でない場合にはステップS132のエラー処理3に移行し、同時操作の場合には、ステップS127に移行して、ステップS103と同様な両操作の時間差が第1の設定時間t1以内であるか否かを判断し、以内である場合にはステップS128に移行して、床2を下降する動作を行う。一方、両操作の時間差が第1の設定時間t1以上の場合にはステップS132のエラー処理3に移行する。
床2を下降する動作を行うステップS128は、ステップS130において、床高が床高記憶手段9に記憶されている値になるまで、ステップS128に移行して行われ、それ以前に、同時操作が停止した場合にはステップS129を経て、ステップS132のエラー処理3に移行する。
そしてステップS130において、床高が床高記憶手段9に記憶されている値に至った場合には、ステップS131に移行して、床2の下降を停止すると共に、床高記憶手段9に記憶している内容を消去して処理を終了する。
以上の処理において、ステップS108のエラー処理1は、ステップS101に移行する処理とする他、手元コントローラ7の表示部への動作案内の表示を伴う処理とすることができる。
またステップS121のエラー処理2とステップS132のエラー処理3は、ステップS108のエラー処理1と同様に、ステップS101に移行する処理、手元コントローラ7の表示部への動作案内の表示を伴う処理とすることもできるが、これらのエラー処理2、3は、床高を床高記憶手段9に記憶した状態であるので、これらの記憶された床高を利用可能なエラー処理とするとよい。
例えば、夫々のエラー処理2、エラー処理3では、夫々のエラーの原因となった事項を手元コントローラ7の表示部に表示して、後の動作案内を表示させる処理とすることができる。
またステップS132のエラー処理3では、ステップS122に移行する処理とすることもできる。
以上の制御の流れでは、各操作及び動作における誤操作等の判断を、最大限行っているが、そもそも本発明に係る、床高を記憶した状態における昇降操作と、復帰操作は、ベッドの使用者ではなく、看護師や介護者等であるから、誤操作の発生する可能性は低い。従って、以上の各操作及び動作における誤操作等の判断は、適宜省略することも可能である。
本発明は以上の通りであるので、産業上の利用において、次のような利点がある。
1.看護師や介護者が介助やベッドメイク等の作業で、床を一時上昇させた場合にも、元の高さに自動的に戻すことができる。
2.床の高さの目印を壁面等に設ける必要がなくなる。
3.メモリ動作用のスイッチを独立して設けるのではなく、手元コントローラ等に設けるスイッチの数を増加する必要がないので、部品増加等に起因するコストアップを防ぐことができる。
1.看護師や介護者が介助やベッドメイク等の作業で、床を一時上昇させた場合にも、元の高さに自動的に戻すことができる。
2.床の高さの目印を壁面等に設ける必要がなくなる。
3.メモリ動作用のスイッチを独立して設けるのではなく、手元コントローラ等に設けるスイッチの数を増加する必要がないので、部品増加等に起因するコストアップを防ぐことができる。
1 電動ベッド
2 床
2a,2b,2c 床部
3 床フレーム
4 基台
5 昇降・起伏機構
6 制御手段
7 手元コントローラ
8 床高検出手段
9 床高記憶手段
10 器体
11 スイッチ部
12 表示部
13u 床上昇スイッチ
13d 床下降スイッチ
14u 足側上昇スイッチ
14d 足側下降スイッチ
15u 頭側上昇スイッチ
15d 頭側下降スイッチ
2 床
2a,2b,2c 床部
3 床フレーム
4 基台
5 昇降・起伏機構
6 制御手段
7 手元コントローラ
8 床高検出手段
9 床高記憶手段
10 器体
11 スイッチ部
12 表示部
13u 床上昇スイッチ
13d 床下降スイッチ
14u 足側上昇スイッチ
14d 足側下降スイッチ
15u 頭側上昇スイッチ
15d 頭側下降スイッチ
Claims (15)
- 床を起伏可能に支持した床フレームを基台に対して昇降可能に構成し、床の起伏における頭側及び足側の床部の昇降を操作する第1のスイッチ群と、床フレームにより床の昇降を操作する第2のスイッチ群を備えた制御手段により駆動機構を動作させて行う構成とした電動ベッドにおいて、制御手段には、床の高さを検出可能な床高検出手段と、検出した床高を記憶可能な床高記憶手段を設け、制御手段は、上記第1と第2のスイッチ群の隣接する少なくとも2つのスイッチの同時操作を検出して床高記憶手段に床高を記憶する第1の制御ステップと、これらのスイッチと、他のスイッチとの同時操作により、設定された床の昇降を行う第2の制御ステップと、第1と第2のスイッチ群の隣接する少なくとも2つのスイッチの同時操作により、床高記憶手段に記憶された床高まで床の昇降を行う第3の制御ステップを構成したことを特徴とする電動ベッドの床昇降制御機構。
- 床を起伏可能に支持した床フレームを基台に対して昇降可能に構成し、床の起伏における頭側及び足側の床部の昇降を操作する第1のスイッチ群と、床フレームにより床の昇降を操作する第2のスイッチ群を備えた制御手段により駆動機構を動作させて行う構成とした電動ベッドにおいて、制御手段には、床の高さを検出可能な床高検出手段と、検出した床高を記憶可能な床高記憶手段を設け、制御手段は、上記第1と第2のスイッチ群の隣接する少なくとも2つのスイッチの同時操作を検出して床高記憶手段に床高を記憶する第1の制御ステップと、これらのスイッチと、第2のスイッチ群の他のスイッチとの同時操作により、第2のスイッチ群の当該他のスイッチに割り当てられた動作での床の昇降を行う第2の制御ステップと、更に上記第1と第2のスイッチ群の隣接する2つのスイッチの同時操作により、第2のスイッチ群の当該スイッチに割り当てられた動作で、床高記憶手段に記憶された床高まで床の昇降を行う第3の制御ステップを構成したことを特徴とする電動ベッドの床昇降制御機構。
- 第1の制御ステップ及び第3の制御ステップに、少なくとも2つのスイッチの同時操作における時間差を検出して、第1の設定時間以上の場合に同時操作と認識せずにエラー処理に移行する判断ステップを構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の電動ベッドの床昇降制御機構。
- 第1の制御ステップ、第2の制御ステップ及び第3の制御ステップに、操作するスイッチ以外のスイッチの操作を検出してエラー処理に移行する判断ステップを構成したことを特徴とする請求項1〜3までのいずれか1項に記載の電動ベッドの床昇降制御機構。
- 第1の制御ステップ及び第3の制御ステップに、いずれかのスイッチの操作停止を検出してエラー処理に移行する判断ステップを構成したことを特徴とする請求項1〜4までのいずれか1項に記載の電動ベッドの床昇降制御機構。
- 第2の制御ステップに、第2のスイッチ群の他のスイッチが操作状態における、他のいずれかのスイッチの操作停止を検出してエラー処理に移行する判断ステップを構成したことを特徴とする請求項1〜5までのいずれか1項に記載の電動ベッドの床昇降制御機構。
- 第2の制御ステップに、第1の制御ステップにおける同時操作の検出時点から、第2のスイッチ群の他のスイッチが操作された時点までの時間を検出し、その時間が第2の設定時間を越えていない場合にエラー処理に移行する判断ステップを構成したことを特徴とする請求項1〜6までのいずれか1項に記載の電動ベッドの床昇降制御機構。
- 第2の制御ステップに、第1の制御ステップにおける同時操作の検出時点から、第3の設定時間を越える前に、第2のスイッチ群の他のスイッチが操作されたか否かを判断し、操作されなかった場合にエラー処理に移行する判断ステップを構成したことを特徴とする請求項1〜7までのいずれか1項に記載の電動ベッドの床昇降制御機構。
- 第3の制御ステップに、第1と第2のスイッチ群の隣接する2つのスイッチを同時操作した時点よりも前に、全てのスイッチの操作が停止したか否かを判断して、停止していないスイッチがあった場合にエラー処理に移行する制御ステップを構成したことを特徴とする請求項1〜8までのいずれか1項に記載の電動ベッドの床昇降制御機構。
- 第3の制御ステップに、全てのスイッチの操作が停止した時点から、第4の設定時間を越える前に、第1と第2のスイッチ群の隣接する2つのスイッチの同時操作が行われたか否かを判断し、操作されなかった場合にエラー処理に移行する判断ステップを構成したことを特徴とする請求項1〜9までのいずれか1項に記載の電動ベッドの床昇降制御機構。
- 第3の制御ステップに、床高記憶手段に記憶された床高まで床の昇降を行った後に、床高記憶手段の記憶内容を消去する制御ステップを構成したことを特徴とする請求項1〜10までのいずれか1項に記載の電動ベッドの床昇降制御機構。
- エラー処理は、床高記憶手段に記憶された記憶内容を消去して初期状態に移行する処理であることを特徴とする請求項3〜11までのいずれか1項に記載の電動ベッドの床昇降制御機構。
- 第1、第2及び第3の制御ステップにおけるエラー処理は、夫々の制御ステップの最初に移行する処理であることを特徴とする請求項3〜11までのいずれか1項に記載の電動ベッドの床昇降制御機構。
- 第1の制御ステップと第3の制御ステップにおいて同時操作を行うスイッチは、足側下降スイッチと床下降スイッチであることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の電動ベッドの床昇降制御機構。
- 第2の制御ステップにおいて同時操作を行う第2のスイッチ群のスイッチは、床上昇スイッチであることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の電動ベッドの床昇降制御機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007042886A JP2008200434A (ja) | 2007-02-22 | 2007-02-22 | 電動ベッドの床昇降制御機構 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007042886A JP2008200434A (ja) | 2007-02-22 | 2007-02-22 | 電動ベッドの床昇降制御機構 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008200434A true JP2008200434A (ja) | 2008-09-04 |
Family
ID=39778507
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2007042886A Pending JP2008200434A (ja) | 2007-02-22 | 2007-02-22 | 電動ベッドの床昇降制御機構 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008200434A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012533283A (ja) * | 2009-07-14 | 2012-12-20 | デヴェルト アントリープス− ウント ジステームテヒニク ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | ファーストフェイルセーフ機能付き電動家具駆動部 |
JP2015096201A (ja) * | 2013-11-15 | 2015-05-21 | ヒル−ロム エス.エー.エス.Hill−Rom S.A.S. | 患者支持体の高さを自動的に調整するためのシステムおよび方法 |
JP2016010407A (ja) * | 2015-09-11 | 2016-01-21 | 小橋工業株式会社 | 農作業機のリモコン装置 |
-
2007
- 2007-02-22 JP JP2007042886A patent/JP2008200434A/ja active Pending
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