JP2008183701A - 健康増進用屋外乗馬ロボットの構造モデル及びその歩行法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 健康増進用屋外乗馬ロボットの構造モデル、乗馬療法における鞍の位置と姿勢の6自由度の運動機能を実現する方法、逆運動学計算方程、安定な平地歩行法および一定の凹凸と傾斜度がある軽度不整地にも対応できる適応歩行法を提供する。
【解決手段】 健康増進用屋外4足乗馬ロボットは、騎乗者の自発的姿勢調整を誘発するために歩行馬ロボットの胴体を支える下肢には、鞍の前後の動きを実現する股縦関節3と、鞍の左右の動きを実現する股横関節2と、前後軸周りの回転機能を実現する膝関節4と、各関節のアクチュエータと6、アクチュエータを制御する制御装置9と、歩行馬ロボットの各足が任意な角度で着地できる球形の足先5と、胴体の姿勢と歩行情報を獲得するための力センサー7とを備える。
【選択図】図3
【解決手段】 健康増進用屋外4足乗馬ロボットは、騎乗者の自発的姿勢調整を誘発するために歩行馬ロボットの胴体を支える下肢には、鞍の前後の動きを実現する股縦関節3と、鞍の左右の動きを実現する股横関節2と、前後軸周りの回転機能を実現する膝関節4と、各関節のアクチュエータと6、アクチュエータを制御する制御装置9と、歩行馬ロボットの各足が任意な角度で着地できる球形の足先5と、胴体の姿勢と歩行情報を獲得するための力センサー7とを備える。
【選択図】図3
Description
本発明は、健康増進用屋外乗馬ロボットの構造モデル及びその歩行法に関するものである。
健康な長寿こそ幸福な人生であり活気のある社会となる。病気や障害に陥ってからの介護ロボットを開発することが必要であると同時に、健康増進や疾病予防や機能回復にも積極的に寄与することも大事である。乗馬による健康増進法はヨーロッパをはじめ世界各地で実施されている。これは、騎乗者は馬の動きに合わせてバランスを取ろうとするので、適度なリラックスと緊張感を産み、脳幹を刺激し、筋肉の発達、血液の循環を助け、肺活量も増し、健康全般を促進するからである。しかし、生馬に乗る場合は、危険性や飼養など問題を伴うので、何方も手軽に利用できる普及レベルまでには至っていない。それで、何方も乗れる屋内用定位型乗馬ロボットを開発し、若者・前期高齢者・後期高齢者を対象として、筋力トレーニングの有効性、健康増進へのバーチャル技術の応用効果、リハビリテーションへの治療効果について3年間に渡り計283回の検証実験を行っていた([特許文献1]と[非特許文献1,2])。ところが、屋内用定位型乗馬ロボットはStewart構造を利用したパラレル・ロボットであるため、実際には歩行はできない。すなわち前進速度による健康増進効果が得られない。また、リアルな自然環境例えば、新鮮空気や緑色による健康増進効果を得られない。よりよい健康増進効果を獲得するために、生馬と同様に自然環境で4足歩行できる乗馬ロボットを開発することが必要である。
4足歩行ロボットは、猫、犬、馬など4足で歩行する動物に学ぶ意味では、常に関心を寄せられている。4足歩行ロボットの研究は、ロボティクスの重要な分野の一つとして、様々な立場から優れた研究成果が挙げられている。4足歩行機械の歩容と各脚の軌道生成法、犬に学ぶ4足ロボットとしての力学解析と制御法、さらに体性感覚・前庭感覚による調節原理に基づく不整地に適応する歩容の自動生成法などが提案されている([非特許文献4,5])。
仲島 了治,四宮 葉一,関根 修,王 碩玉,石田 健司,木村 哲彦:VR乗馬療法システムの開発とその効果検証に向けての取り組み,ヒューマンインタフェース学会論文誌,Vol.1,No.4,pp.81−86,1999
四宮 葉一,関根 修,仲島 了治,澤田 一哉,王碩玉,石田 健司,木村 哲彦:乗馬療法機器の開発と筋力トレーニング効果の検証,日本バーチャルリアリティ学会論文誌,Vol.6,No.3,pp.197−202,2001
倉爪 亮,米田 完,広瀬 茂男:"4足歩行機械の3D揺動歩容",日本ロボット学会誌 Vol.19,No.5,Vol.19,No.5,pp.632〜637,2001
福岡 泰宏,木村 浩,四足ロボットの生物規範型不整地適応動歩行−体性感覚・前庭感覚による調節−,日本ロボット学会誌,19−4,pp.510−517,(2001)
健康増進用屋外乗馬ロボットは、上述した4足歩行ロボットとは異なり、すなわち馬の動きに合わせて、バランスを取ることで得られる健康増進の効果を獲得することは目的であるため、4足乗馬ロボットで生馬の鞍の動きを実現することが必要である。
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、健康増進用屋外乗馬ロボットの構造モデル、乗馬療法における鞍の位置と姿勢計6自由度の運動機能を実現する方法、逆運動学計算方程、安定な平地歩行法および一定の凹凸と傾斜度がある軽度不整地にも対応できる適応歩行法を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明の健康増進用屋外4足乗馬ロボットは、騎乗者の自発的姿勢調整を誘発するために歩行馬ロボットの胴体を支える下肢には、鞍の前後の動きを実現する股縦関節3と、鞍の左右の動きを実現する股横関節2と、前後軸周りの回転機能を実現する膝関節4と、各関節のアクチュエータと6、アクチュエータを制御する制御装置9と、歩行馬ロボットの各足が任意な角度で着地できる球形の足先5と、胴体の姿勢と歩行情報を獲得するための力センサー7とを備えることを特徴としている。
また、健康増進を目的とする4足乗馬ロボットの常歩の歩様では、3本足着地または4本足着地との二つの状態に分けられ、4本足着地の状態では4連結連鎖、3本足着地の状態では3連結連鎖のパラレル機構になり、乗馬療法における鞍の位置と姿勢計6自由度の運動機能を実現することを特徴としている。
更に、安定余裕の概念を用いて4足乗馬ロボットの遊脚の歩行順番を決め、遊脚の経路計画と軌道計画を行うことにより、指定された6自由度の胴体運動を実現しながら安定な平地歩行を実現する方法および屋外での自然環境において一定の凹凸と傾斜度がある軽度不整地にも対応する適応歩行法を備えることを特徴としている。
本発明の健康増進用屋外乗馬ロボットのモデルとその歩行法によれば、騎乗者は屋内用定位型乗馬ロボットの健康増進効果だけではなく、前進速度による健康増進効果、特にリアルな自然環境例えば、新鮮空気や緑色による健康増進効果を得ることができる。
乗馬による健康増進の仕組みは他動的な刺激により自動運動を誘発することである、つまり鞍の動きは騎乗者の自発的姿勢調整を誘発するので、生馬の背中つまり鞍の動きを如何に実現するかはキーになる。ここで、図1は鞍の動きを測定したデータを示す。図1では騎乗者の座っている鞍の面の中心を座標原点に取る。つまり、鞍の前後動をX軸で、左右の動きをY軸、上下の動きをZ軸、前後の傾斜角をPitch、左右の傾斜角をRoll、左右の旋回角をYawで表す。これらの変数の正方向は矢印で示すとおり設定する。この座標系において、時系列データに基づいて、座標原点つまり鞍の動きを表す位置の時系列データと、鞍の姿勢を表す三つの角度の時系列データを算出することができる。馬の歩様においては、常足(Walking)、速足(Trotting)、駆足(Cantering)、襲歩(Galloping)との四種類があるが、乗馬療法が常歩を中心に行なわれている。理由としては、常歩の時、着地肢は少なくとも3本であり、その歩調もゆっくりしており、また常歩で騎乗した場合の騎乗者の腰の動きが歩行時の動きに酷似している。従って、常歩で乗馬療法を行う場合、安全を保証できると同時に歩行訓練の効果が得られる。したがって、本発明では、常歩の実現を行うことにする。一つの周期内における常歩の系列データを図2に示す。図2(a)は座標原点つまり鞍の中心座標(X、Y、Z)、図2(b)は鞍の姿勢(Pitch角、Roll角、Yaw角)を表す。ただし、これらの曲線はオリジナルなデータ内にあるノイズを除去したデータを、フーリエ級数を用いて表したものである。シミュレーションおよび実験では、逆運動学を求める際に、周期を変えることで常歩の速度を自由に制御することが可能である。
鞍の動きを実現する生馬の構造について考察する。生馬の骨格と関節を図3に示す。馬の前肢と後肢は骨格の形が異なるが、股関節、膝関節と足関節を共通に持っている。股関節は前後軸周りの回転と左右軸周りの回転、膝関節は前後軸周りの回転、足関節は三次元回転の動きができるため、安定に着地できる。鞍の動きでは、Pitch角の変化範囲は±4°、Roll角とYaw角の変化範囲は±3.5°である。これほど大きな範囲で多様な姿勢を実現するのは、膝関節、足関節だけではなく、前後・左右との二自由度をもつ股関節が重要な役割を働いていることが分かる。したがって、健康増進を目的とする4足乗馬ロボットの構造を設計する際に、股関節に前後のみではなく左右の自由度を持たせることが必要である。
上述により健康増進用屋外乗馬ロボットの構造モデルは、図3に示すとおり、胴体を支える下肢には、股横関節2、股縦関節3、膝縦関節4及び球形の足先5から構成されている。ここでは、股関節は、股縦関節3と股横関節2を持ち、それぞれ前後軸回転機能と左右軸回転機能を実現している。また、健康増進用屋外乗馬ロボットの各足が任意な角度で着地できるには、少ない関節数でも歩行できるよう、球形の足先5を利用した。
次に図3に示す構造モデルは常歩を行う際に、三つの位置変数と三つの角度変数を制御することができるかについて考察する。常歩の歩様では、3本足着地または4本足着地との二つの状態に分けられる。乗馬ロボットは、4本足着地の状態では4連結連鎖、3本足着地の状態では3連結連鎖のパラレル機構になる。
ここで、gをパラレル機構の運動自由度、lとnをパラレル機構の剛体と関節の数、diをi番目の関節の自由度数とすると、ロボット胴体の運動自由度とパラレル機構の運動自由度は下式により計算される。
て計算された胴体の運動自由度数はやはりg=6である。従って、本4足乗馬ロボットは、乗馬療法における鞍の位置と姿勢計6自由度の運動を実現することができる。
て計算された胴体の運動自由度数はやはりg=6である。従って、本4足乗馬ロボットは、乗馬療法における鞍の位置と姿勢計6自由度の運動を実現することができる。
各関節角のサーボ制御系の目標値を求めるために逆運動学の計算式を導出することが必要である。ここで、4足乗馬ロボットの右前肢の座標設定を図4に示す。基準座標系ΣNにおけるXN軸とYN軸の正方向を4足乗馬ロボットの前進方向と左方向にとる。胴体の中心点Bを物体座標系ΣBの原点、XB軸とYB軸を胴体の左右方向と前後方向の対称線とする。股横関節と股縦関節の中心を点HとM、膝縦関節の中心と足先の位置を点KとFとして、関節角ベクトルをθi=(θi1,θi2,θi3,)T、各リンクの長さをl1、l2とl3で表す。
Yaw角をα、Pitch角をβ、Roll角をγとして、回転変換NRBは次のマトリクスにより表される。ただし、記号sとcはそれぞれ正弦関数と余弦関数を表す。
図4においては、基準座標系ΣN上のベクトルNrHF、NrNF、NrNB、NrBHの間では次の関係が成り立つ。
NrHF=NrNF−NrNB−NrBH (3)
図4においては、基準座標系ΣN上のベクトルNrHF、NrNF、NrNB、NrBHの間では次の関係が成り立つ。
NrHF=NrNF−NrNB−NrBH (3)
一方、ベクトルNrHFは、各リンクの物体座標系ΣB上のベクトルBrHM、BrHMとBrKFおよび回転行列NRBを用いて、次式により求められる。
NrHF=NRB(BrHM+BrMK+BrKF) (4)
(3)式を(4)式に代入し整理すると、(5)式を得る。
(NRB)−1(NrNF−NrNB)−BrBH=BrHM+BrMK+BrKF (5)
NrHF=NRB(BrHM+BrMK+BrKF) (4)
(3)式を(4)式に代入し整理すると、(5)式を得る。
(NRB)−1(NrNF−NrNB)−BrBH=BrHM+BrMK+BrKF (5)
基準座標系ΣN上の胴体中心Bと足先Fの位置ベクトルはそれぞれPB=(xb,yb,zb)TとPF=(xf,yf,zf)Tで表すと、等式NrNB=PBとNrNF=PFが成立する。ここで、ロボット胴体の長さと幅をdとwとすれば、ベクトルBrBHは次のように表せる。つまりBrBH=(d/2,−w/2,0)T。これらのベクトルの計算式を(5)式に代入すると、次式が得られる。
(6)式の左側は、ベクトルPB、PFとΦBの関数であるので、便宜上h(PB,PF,ΦB)を用いて(7)式のように表現する。
(6)式と(7)式に基づいて、三角関数の関係公式を利用すれば、右前肢の関節角ベク
(8)式は4足乗馬ロボットの右前肢の逆運動計算式である。以上の過程と同様にすれば、他の3肢の逆運動計算式も導出できる。
(6)式と(7)式に基づいて、三角関数の関係公式を利用すれば、右前肢の関節角ベク
(8)式は4足乗馬ロボットの右前肢の逆運動計算式である。以上の過程と同様にすれば、他の3肢の逆運動計算式も導出できる。
生馬のボディを参考にし、騎乗の便利性を考えて、4足乗馬ロボット構造モデルのパラメータを次のように設定する。胴体の長さと幅をd=800mmとw=520mm、各リンクの長さをl1=0、l2=560mm、l3=380mmに選定する。歩幅をs0=480mmとする。各着地肢の足先の初期位置を図5示し、同図ではロボットの左前足と左後足、右前足と右後足をLF(Left−front foot)とLR(Left−rear foot)、RF(Right−front foot)とRR(Right−rear foot)で表す。右後肢の足先は左後肢の足先より1/2の歩幅の後方にあり、右前肢の足先までの距離はロボットの胴体の長さdである。左後肢と右後肢との左右方向での距離はロボットの胴体の幅wと同じである。
以下では安定余裕の概念を用いて4足乗馬ロボットの遊脚の歩行順番を決める一手法を与え、遊脚の経路計画と軌道計画を行う。
4足乗馬ロボットの胴体に前後・左右の対称性があるため、胴体重心の投影点を胴体中心の投影点で近似できる。つまり胴体重心の投影点の動きは胴体中心点のXY面での動きと見なせる。更に前述の胴体の動きと設定した歩幅s0によって、重心投影点の運動曲線を求めることができる。図5の各着地肢の足先の初期位置と重心の投影点の運動曲線をXY面で表すと図6になる。ここで、原点Oは4足からなる平行四辺形の中心であり、X軸とY軸の正方向はロボットの前進方向と左方向である。
歩行の際に各足先で形成される支持多角形は、本来各足先の初期位置、歩幅、歩行期、歩行順番により決まる。しかし、ここではi番目の遊脚の歩行周期を[(i−1)/4T,i/4T]に設定しており、また前節の基本設定により各足先の初期位置と歩幅は既知であるため、各時刻での支持多角形は遊脚の歩行順番のみで決まる。したがって、ある特定な歩行順番に対して、一つの歩行周期内に各時刻の支持多角形を求め、ロボットの重心の投影点と支持多角形の各辺との位置関係を解析することができる。もし胴体の重心の投影点は各時刻に支持多角形に入っていれば、4足乗馬ロボットはこの歩行順番に基づいて歩行すれば、安定に歩行できる。そこで、本4足乗馬ロボットモデルに対して全ての歩行順番に対する解析結果としては、RR−RF−LR−LFとLR−LF−RR−RFは、安定に歩行できる順番であることが分かった。しかし、安定性の大きさを比較するために、安定余裕を定義することが必要である。ここでは、重心の投影点から支持多角形の各辺までの距離の最小値を安定余裕と定義する。それで、歩行順番RR−RF−LR−LFとLR−LF−RR−RFに対して、それぞれ一つの歩行周期内に各時刻の安定余裕を求めると、安定余裕の最小値は37.4mmと4.5mmであることが分かった。つまり遊脚の歩行順番のRR−RF−LR−LFはLR−LF−RR−RFより安定余裕が大きい。従って、本4足乗馬ロボットの歩行順番としては、大きな安定余裕をもつ歩様RR−RF−LR−LFを選ぶことになる。
遊脚が着地するときの衝撃を減らすために、図7に示すように、足先の運動経路を滑らかな正弦曲線の半分に設定する。
歩行の前進方向をXw軸の正方向、地面への垂直向上する方向をZw軸の正方向、歩行においての足先の上昇幅と歩幅をh0とs0とすると、図7に示す経路を移動する足先の運動軌道として、(9)式と(10)式により計画する。ただし、Tw遊脚の歩行時間、tw
xw=s0・tw/Tw (9)
zw=h0・sin(π・tw/Tw) (10)
xw=s0・tw/Tw (9)
zw=h0・sin(π・tw/Tw) (10)
安定に歩行できるかについて確認する。胴体の初期高さをH0=680mm、歩幅をs0=480mm、遊脚の上昇幅をh0=100mmとして、図2に示す鞍の動きを実現したシミュレーション結果を図8に示す。図8(a)は右前足の各関節角度であるが、他の足の結果表示は省略した。図8(a)により、各関節角が可能な範囲に入っており、関節角度θ2とθ3が大きく変化した領域では、脚は遊脚状態にある。図8(b)は一つの歩行周期における歩行の安定余裕を示すものである。安定余裕の大きな領域と小さい領域はそれぞれ4足着地と3足着地の状態に対応しており、4足支持の状態から3足支持の状態に変わる領域では、支持多角形が狭くなったので安定余裕も大幅に減少する。シミュレーション結果により、本4足乗馬ロボットは指定された6自由度の胴体運動を実現する安定な歩行が可能であることが判った。
実験により胴体運動制御が可能かを確認するために、提案した4足乗馬ロボットの構造モデルに基づいて、図9に示す小型4足乗馬ロボットシステムを試作した。小型4足乗馬ロボットの制御系はパソコン12、無線通信機11、マイコンボート9、アクチュエータ6、傾斜計8と力センサー7により構成されている。胴体の長さはd=210mm、胴体の幅はw=150mm、各リンクの長さはそれぞれl1=70mm、l2=120mm、l3=90mmである。4足乗馬ロボットの歩行は関節に取り付けたサーボモータで対応リンクを回すことで実現する。重心の投影点は足先に組み込んだ力センサーからの情報により求められる。鞍の姿勢はジャイローセンサーを用いて測定する。実験においては構造により歩幅をs0=120mm、マイコンの計算速度により歩行周期をT=4秒に選んだ。
図2に示す健康増進を目的とする生馬の常歩の測定値を目標値として、実験を行った。実験結果を図10(a)(b)、図11に示す。図10(a)では横軸は時間、縦軸は一つの周期内での鞍の姿勢を表す三つの角つまりRoll角、Pitch角、Yaw角を表す。ただし、太い実践は目標値、細い点線は測定した三つの角である。実験結果から目標値はほぼ実現されたことが分る。図10(b)では横軸は時間、縦軸は一つの周期内での歩行安定余裕を表す。歩行安定余裕は常に正であるため、安定に歩行できたことが分る。具体的には安定に歩行した様子を図11に示す。
1 健康増進用屋外乗馬ロボットの構成モデル
2 股横関節
3 股縦関節、
4 膝関節
5 球形の足先
6 足先のアクチュエータ
7 力センサー
8 傾斜計
9 マイコンボート
10 RS232
11 無線通信機
12 パソコン
2 股横関節
3 股縦関節、
4 膝関節
5 球形の足先
6 足先のアクチュエータ
7 力センサー
8 傾斜計
9 マイコンボート
10 RS232
11 無線通信機
12 パソコン
Claims (5)
- 騎乗者の自発的姿勢調整を誘発するために4足歩行ロボットの胴体を支える下肢には、胴体の前後の動きを実現する股縦関節と、胴体の左右の動きを実現する股横関節と、前後軸周りの回転機能を実現する膝関節と、各関節のアクチュエータと、アクチュエータを制御する制御装置と、4足歩行ロボットの各足が任意な角度で着地できる球形の足先と、胴体の姿勢と歩行情報を獲得するための力センサーと、を具備することを特徴とする健康増進用屋外乗馬ロボットの構造モデル。
- 各関節角のサーボ制御系の目標値を求めるために逆運動学方程式を備える、ことを特徴とする請求項1記載の健康増進用屋外乗馬ロボットの構造モデル。
- 前記健康増進用屋外乗馬ロボットの常歩の歩様では、3本足着地または4本足着地との二つの状態に分けられ、4本足着地の状態では4連結連鎖、3本足着地の状態では3連結連鎖のパラレル機構になり、乗馬療法における鞍の位置と姿勢計6自由度の運動機能を実現する、ことを特徴とする請求項1記載の健康増進用屋外乗馬ロボットの制御方法。
- 前記健康増進用屋外乗馬ロボットは、指定された6自由度の胴体運動を実現しながら安定な平地歩行ができる、ことを特徴とする請求項1記載の健康増進用屋外乗馬ロボットの歩行法。
- 前記健康増進用屋外乗馬ロボットは、屋外での自然環境において一定の凹凸と傾斜度がある軽度不整地にも対応する適応歩行ができる、ことを特徴とする請求項1記載の健康増進用屋外乗馬ロボット。
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