JP2008157804A - 着火確率予測実験装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】着火確率予測実験を簡略化することができ、試験期間を短縮化することができて、試験費用を低減化すること。
【解決手段】実験室C内または風洞試験装置の測定胴内に配置されたガス放出源6から放出された、微量の炭化水素系のガスを含む可燃性ガスgの濃度変動を計測する濃度変動計測装置11を有し、可燃性ガスgの濃度変動から濃度の出現頻度に基づく確率密度分布を求めて、この確率密度分布から可燃濃度範囲である可燃濃度出現確率を算出する濃度計測部3と、可燃性ガスgの濃度変動を計測した地点と同一の地点において、可燃性ガスgが着火するか否かを計測して着火確率を求める着火計測部4とを備えているとともに、濃度変動計測装置11が、可燃性ガスgを大気中の空気で希釈していったときに得られる、炭化水素系のガスの濃度と、炭化水素系のガスを計測したときの出力との相関関係から得られた情報をデータベースとして備えている。
【選択図】 図2
【解決手段】実験室C内または風洞試験装置の測定胴内に配置されたガス放出源6から放出された、微量の炭化水素系のガスを含む可燃性ガスgの濃度変動を計測する濃度変動計測装置11を有し、可燃性ガスgの濃度変動から濃度の出現頻度に基づく確率密度分布を求めて、この確率密度分布から可燃濃度範囲である可燃濃度出現確率を算出する濃度計測部3と、可燃性ガスgの濃度変動を計測した地点と同一の地点において、可燃性ガスgが着火するか否かを計測して着火確率を求める着火計測部4とを備えているとともに、濃度変動計測装置11が、可燃性ガスgを大気中の空気で希釈していったときに得られる、炭化水素系のガスの濃度と、炭化水素系のガスを計測したときの出力との相関関係から得られた情報をデータベースとして備えている。
【選択図】 図2
Description
本発明は、例えば、水素ステーションや水素運搬車等から、水素等の可燃性ガスが漏洩した場合に、その周辺における可燃性ガスの着火予測を行うための着火確率予測実験装置に関するものである。
従来、このような着火予測を行うための着火確率予測実験は、例えば、特許文献1に開示されている風洞試験装置を用いて行われていた。
特開平8−304223号公報
従来の着火確率予測実験装置では、まず、風洞試験装置の測定胴内の任意の地点に濃度変動計測装置のセンサ部をセットし、ガス放出源から、所定の流量に調整された可燃性ガスを連続的に放出させ、点火プラグの先端からスパークを発生させて、着火するか否かを測定する。
そして、このような一連の作業を、複数の地点において実施することによって、可燃性ガスの着火予測を行うようにしていた。
そして、このような一連の作業を、複数の地点において実施することによって、可燃性ガスの着火予測を行うようにしていた。
しかしながら、このような着火確率予測実験装置では、風洞試験装置の測定胴内の任意の地点における可燃性ガスの濃度変動を濃度変動計測装置により計測するとともに、同一地点における着火試験をその都度行わなければならず、着火試験は一地点について数百回程度実施する必要があることから、試験期間が長期化し、試験費用も嵩んでしまうといった問題点があった。
また、水素ガスの濃度変動を高応答(100Hz程度)で計測できる機器は、現存しないため、水素ガスが漏洩した場合の水素ガスの挙動(振る舞い)を正確に把握することができなかった。
また、水素ガスの濃度変動を高応答(100Hz程度)で計測できる機器は、現存しないため、水素ガスが漏洩した場合の水素ガスの挙動(振る舞い)を正確に把握することができなかった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、着火確率予測実験を簡略化することができ、試験期間を短縮化することができて、試験費用を低減化することができる着火確率予測実験装置を提供することを主たる目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用した。
本発明による着火確率予測実験装置は、実験室内または風洞試験装置の測定胴内に配置されたガス放出源から放出された、微量の炭化水素系のガスを含む可燃性ガスの濃度変動を計測する濃度変動計測装置を有し、前記可燃性ガスの濃度変動から濃度の出現頻度に基づく確率密度分布を求めて、この確率密度分布から可燃濃度範囲である可燃濃度出現確率を算出する濃度計測部と、前記可燃性ガスの濃度変動を計測した地点と同一の地点において、前記可燃性ガスが着火するか否かを計測して着火確率を求める着火計測部とを備えているとともに、前記濃度変動計測装置が、前記可燃性ガスを大気中の空気で希釈していったときに得られる、前記炭化水素系のガスの濃度と、前記炭化水素系のガスを計測したときの出力との関係をデータベースとして備えている。
本発明による着火確率予測実験装置は、実験室内または風洞試験装置の測定胴内に配置されたガス放出源から放出された、微量の炭化水素系のガスを含む可燃性ガスの濃度変動を計測する濃度変動計測装置を有し、前記可燃性ガスの濃度変動から濃度の出現頻度に基づく確率密度分布を求めて、この確率密度分布から可燃濃度範囲である可燃濃度出現確率を算出する濃度計測部と、前記可燃性ガスの濃度変動を計測した地点と同一の地点において、前記可燃性ガスが着火するか否かを計測して着火確率を求める着火計測部とを備えているとともに、前記濃度変動計測装置が、前記可燃性ガスを大気中の空気で希釈していったときに得られる、前記炭化水素系のガスの濃度と、前記炭化水素系のガスを計測したときの出力との関係をデータベースとして備えている。
このような着火確率予測実験装置によれば、可燃性ガス(例えば、水素)中の微量のメタン濃度を濃度変動計測装置を用いて正確に計測することができて、漏洩時における可燃性ガスの拡散状態(挙動)を正確に計測することができる。
また、このような着火確率予測実験装置によれば、可燃性ガスの放出量、可燃性ガスの種類毎、あるいは地形の変化や建物の有無が考慮された、可燃濃度出現確率と着火確率との相関関係を、データベース化して保存することができる。これにより、将来、ある事故想定の下に可燃性ガスが漏洩した場合の着火確率を予測するのに、可燃性ガスの濃度変動を濃度計測部において計測するとともに、可燃濃度出現確率を算出し、その可燃濃度出現確率をデータベース化された情報に当て嵌めることにより実際の着火確率を容易に求めることができる。
また、このような着火確率予測実験装置によれば、可燃性ガスの放出量、可燃性ガスの種類毎、あるいは地形の変化や建物の有無が考慮された、可燃濃度出現確率と着火確率との相関関係を、データベース化して保存することができる。これにより、将来、ある事故想定の下に可燃性ガスが漏洩した場合の着火確率を予測するのに、可燃性ガスの濃度変動を濃度計測部において計測するとともに、可燃濃度出現確率を算出し、その可燃濃度出現確率をデータベース化された情報に当て嵌めることにより実際の着火確率を容易に求めることができる。
本発明による濃度変動計測装置は、微量の炭化水素系のガスの濃度を計測することができる濃度変動計測装置であって、前記微量の炭化水素系のガスを含む可燃性ガスを、大気中の空気で希釈していったときに得られる、前記炭化水素系のガスの濃度と、前記炭化水素系のガスを計測したときの出力との関係をデータベースとして備えている。
このような濃度変動計測装置によれば、可燃性ガス(例えば、水素)中の微量のメタン濃度を濃度変動計測装置を用いて正確に計測することができて、漏洩時における可燃性ガスの拡散状態(挙動)を正確に計測することができる。
本発明によれば、着火確率予測実験を簡略化することができ、試験期間を短縮化することができて、試験費用を低減化することができるという効果を奏する。
以下、本発明による着火確率予測実験装置の一実施形態について、図1ないし図5を参照しながら説明する。
図2に示すように、本実施形態に係る着火確率予測実験装置1は、可燃性ガス供給部2と、濃度計測部3と、着火計測部4とを主たる要素として構成されたものである。
可燃性ガス供給部2は、可燃性ガス(例えば、水素とメタン(炭化水素系のガス)とを所定の割合で混合したもの)gが充填されたガスボンベ5と、ノズル(ガス放出源)6と、これらガスボンベ5およびノズル6を接続(連結)する配管7とを備えている。
図2に示すように、本実施形態に係る着火確率予測実験装置1は、可燃性ガス供給部2と、濃度計測部3と、着火計測部4とを主たる要素として構成されたものである。
可燃性ガス供給部2は、可燃性ガス(例えば、水素とメタン(炭化水素系のガス)とを所定の割合で混合したもの)gが充填されたガスボンベ5と、ノズル(ガス放出源)6と、これらガスボンベ5およびノズル6を接続(連結)する配管7とを備えている。
配管7には、上流側(ガスボンベ5の側)から下流側(ノズル6の側)に向かって減圧弁8と、バルブ9と、フローメータ10とが配置されており、配管7の一端部(下流側の端部)とノズル6は、実験室(チャンバ)Cの内部に収容されている。
そして、バルブ9を開けると、ガスボンベ5の中に充填された可燃性ガスgが、配管7、減圧弁8、バルブ9、フローメータ10を通ってノズル6に達するとともに、このノズル6から、所定の流量に調整された可燃性ガスgが連続的に放出されるようになっている。
そして、バルブ9を開けると、ガスボンベ5の中に充填された可燃性ガスgが、配管7、減圧弁8、バルブ9、フローメータ10を通ってノズル6に達するとともに、このノズル6から、所定の流量に調整された可燃性ガスgが連続的に放出されるようになっている。
濃度計測部3は、濃度変動計測装置11と、計算機12とを備えている。
濃度変動計測装置11は、メタン等の炭化水素系のガスを高応答で計測できるガスクロマトグラフ(例えば、Cambustion社製HFR400)であり、ノズル6の風下における可燃性ガスgの濃度変動を計測するものである。また、この濃度変動計測装置11により得られた計測データは、計算機12に出力されるようになっている。
計算機12は、濃度変動計測装置11から送られてきた計測データ(すなわち、時系列データ)を解析して、濃度の出現頻度に基づく確率密度分布を求め、この確率密度分布から可燃濃度範囲である可燃濃度出現確率Pcを算出するものである(図1における左側のグラフ参照)。
濃度変動計測装置11は、メタン等の炭化水素系のガスを高応答で計測できるガスクロマトグラフ(例えば、Cambustion社製HFR400)であり、ノズル6の風下における可燃性ガスgの濃度変動を計測するものである。また、この濃度変動計測装置11により得られた計測データは、計算機12に出力されるようになっている。
計算機12は、濃度変動計測装置11から送られてきた計測データ(すなわち、時系列データ)を解析して、濃度の出現頻度に基づく確率密度分布を求め、この確率密度分布から可燃濃度範囲である可燃濃度出現確率Pcを算出するものである(図1における左側のグラフ参照)。
着火計測部4は、点火制御器13と、点火プラグ14と、高速度カメラ15とを備えている。
点火制御器13と点火プラグ14とは、配線16によって接続されており、点火制御器13からの信号により点火プラグ14の先端からスパーク(火花)が発生するようになっている。そして、このスパークの状態および可燃性ガスgに着火したか否かは、高速度カメラ15によって撮影されるようになっている。なお、点火プラグ14からスパークが発生させられる時には、濃度変動計測装置11のセンサ部11aが、実験室Cの内部から外部に引き抜かれる(取り出される)ようになっている。
点火制御器13と点火プラグ14とは、配線16によって接続されており、点火制御器13からの信号により点火プラグ14の先端からスパーク(火花)が発生するようになっている。そして、このスパークの状態および可燃性ガスgに着火したか否かは、高速度カメラ15によって撮影されるようになっている。なお、点火プラグ14からスパークが発生させられる時には、濃度変動計測装置11のセンサ部11aが、実験室Cの内部から外部に引き抜かれる(取り出される)ようになっている。
さて、本実施形態における濃度変動計測装置11には、図3の右下に示すような検定曲線がデータベースとして内蔵されている。この検定曲線は、濃度変動計測装置11の出力(V)と、可燃性ガスg中のメタン濃度(%)との関係を示しており、濃度変動計測装置11の出力(V)からメタン濃度(%)を一義的に求めるために利用されるグラフである。すなわち、濃度変動計測装置11の出力(V)がわかれば、そのときのメタン濃度(%)がわかることとなる。
検定曲線は、以下のようにして作成される。
まず、図4に示すように、濃度100%のメタンが充填されたガスボンベ21から所定量のメタンを注射器で抜き出し、バック1に注入する。つぎに、濃度100%の水素が充填されたガスボンベ22から所定量の水素を注射器で抜き出し、バック1に注入して、バック1内に、ガスボンベ5の中に充填された可燃性ガスgと同じ混合比(例えば、メタン濃度0.5%、水素濃度99.5%)のガスを作る。
まず、図4に示すように、濃度100%のメタンが充填されたガスボンベ21から所定量のメタンを注射器で抜き出し、バック1に注入する。つぎに、濃度100%の水素が充填されたガスボンベ22から所定量の水素を注射器で抜き出し、バック1に注入して、バック1内に、ガスボンベ5の中に充填された可燃性ガスgと同じ混合比(例えば、メタン濃度0.5%、水素濃度99.5%)のガスを作る。
つづいて、図5に示すように、可燃性ガスgが充填されたバック1から所定量の可燃性ガスgを注射器で抜き出し、バック2に注入する。つぎに、大気中から所定量の空気を採取し、バック2に注入して、2分の1に希釈された可燃性ガスg2(例えば、メタン濃度0.25%、水素濃度49.75%、空気濃度50%)を作る。
そして、このような操作を繰り返し行い、例えば、4分の1に希釈された可燃性ガスg3(例えば、メタン濃度0.125%、水素濃度24.875%、空気濃度75%)が充填されたバック、10分の1に希釈された可燃性ガスg4(例えば、メタン濃度0.05%、水素濃度9.95%、空気濃度90%)が充填されたバック等、メタン濃度、水素濃度、および空気濃度のわかっている混合ガスバックを複数用意する。
そして、このような操作を繰り返し行い、例えば、4分の1に希釈された可燃性ガスg3(例えば、メタン濃度0.125%、水素濃度24.875%、空気濃度75%)が充填されたバック、10分の1に希釈された可燃性ガスg4(例えば、メタン濃度0.05%、水素濃度9.95%、空気濃度90%)が充填されたバック等、メタン濃度、水素濃度、および空気濃度のわかっている混合ガスバックを複数用意する。
複数の混合ガスバックの用意ができたら、バック内に濃度変動計測装置11のセンサ部11aを挿入し、そのバック内のメタン濃度(%)を縦軸に記録するとともに、濃度変動計測装置11の出力(V)を横軸に記録していくという操作を複数回行い、検定曲線を得る。
つぎに、このように構成された着火確率予測実験装置1を用いて行われる、着火確率予測実験方法について説明する。
まず、ノズル6の風下における任意の地点に濃度変動計測装置11のセンサ部11aをセットした後、ノズル6から、所定の流量に調整された可燃性ガスgを連続的に放出させる。そして、その地点における可燃性ガスgの濃度変動を濃度変動計測装置11により計測する(図1における左上のグラフ参照)。
濃度変動計測装置11により得られた計測データ(すなわち、時系列データ)を計算機12で解析して、濃度の出現頻度に基づく確率密度分布(図1における左下のグラフ参照)を求め、この確率密度分布から可燃濃度範囲である可燃濃度出現確率Pcを算出する。
まず、ノズル6の風下における任意の地点に濃度変動計測装置11のセンサ部11aをセットした後、ノズル6から、所定の流量に調整された可燃性ガスgを連続的に放出させる。そして、その地点における可燃性ガスgの濃度変動を濃度変動計測装置11により計測する(図1における左上のグラフ参照)。
濃度変動計測装置11により得られた計測データ(すなわち、時系列データ)を計算機12で解析して、濃度の出現頻度に基づく確率密度分布(図1における左下のグラフ参照)を求め、この確率密度分布から可燃濃度範囲である可燃濃度出現確率Pcを算出する。
つづいて、濃度変動計測装置11のセンサ部11aを実験室Cの内部から外部に引き抜いて、濃度変動計測装置11のセンサ部11aがセットされていた地点と同一地点に点火プラグ14の先端(着火点)をセットした後、ノズル6から、所定の流量に調整された可燃性ガスgを連続的に放出させる。そして、点火プラグ14の先端からスパークを多数回(N回)発生させて、そのうち何回着火したかを着火確率Pfとして求める。なお、スパークを発生させる回数(N回:実験回数)は、可燃濃度出現確率Pcが一定となる回数まで実施される(図1における右側のグラフ参照)。
以上のようにして、同一地点における可燃濃度出現確率Pcと、着火確率Pfとが求められることとなる。
以上のようにして、同一地点における可燃濃度出現確率Pcと、着火確率Pfとが求められることとなる。
このような一連の作業を、複数の地点において実施し、または条件を変更して(可燃性ガスgの放出量を変えたり、可燃性ガスgの種類を変えたり、地形の変化を想定したり、建物が有る場合や無い場合等を想定したりして)実施し、可燃濃度出現確率Pcと着火確率Pfとの相関関係(傾向)をデータベース化する(図1における中央下のグラフ参照)。そして、このようにしてデータベース化されたデータベースは、計算機12あるいは図示しない別の計算機の内部に蓄積(記憶)されており、将来、ある事故想定の下に可燃性ガスgが漏洩した場合の着火確率を予測するのに利用することができる。すなわち、ある事故想定の下での任意の地点における可燃性ガスgの濃度変動を濃度変動計測装置11により計測し、可燃濃度出現確率Pcを計算機12により算出して、その値を同じ(あるいは同様の)傾向を有するデータベースに当て嵌めることにより実際の着火確率Pfを求めることができる。
本実施形態による着火確率予測実験装置1によれば、可燃性ガスg中の微量のメタン濃度を濃度変動計測装置11を用いて正確に計測することができて、漏洩時における可燃性ガスg中の水素の拡散状態(挙動)を正確に計測することができる。
また、本実施形態による着火確率予測実験装置1によれば、濃度変動を伴う可燃性ガスgの、漏洩時における実際の着火確率を精度良く予測することができる。
さらに、濃度変動から求めた可燃濃度出現確率Pcと、実際の着火実験から求めた着火確率Pfとの相関関係(傾向)を求めてデータベース化しておくことにより、将来、ある事故想定の下に可燃性ガスgが漏洩した場合の着火確率を予測する場合に、濃度変動を計測して可燃濃度出現確率Pcのみを求めればよいこととなるので、その都度、着火実験を行う必要が無く、効率的に着火確率を予測することができ、着火確率予測実験の簡略化を図ることができるとともに、試験期間の短縮化を図ることができて、試験費用の低減化を図ることができる。
また、本実施形態による着火確率予測実験装置1によれば、濃度変動を伴う可燃性ガスgの、漏洩時における実際の着火確率を精度良く予測することができる。
さらに、濃度変動から求めた可燃濃度出現確率Pcと、実際の着火実験から求めた着火確率Pfとの相関関係(傾向)を求めてデータベース化しておくことにより、将来、ある事故想定の下に可燃性ガスgが漏洩した場合の着火確率を予測する場合に、濃度変動を計測して可燃濃度出現確率Pcのみを求めればよいこととなるので、その都度、着火実験を行う必要が無く、効率的に着火確率を予測することができ、着火確率予測実験の簡略化を図ることができるとともに、試験期間の短縮化を図ることができて、試験費用の低減化を図ることができる。
なお、本発明は上述した実施形態のものに限定されるものではなく、例えば、高速度カメラの代わりに赤外線カメラを使用することもできる。
赤外線カメラを使用した場合には、着火した時の温度変化をサーモグラフィによる色の変化で定量的に識別することができるようになるので、着火したか否かの判定をより正確に行うことができて、実験の精度をより向上させることができる。
赤外線カメラを使用した場合には、着火した時の温度変化をサーモグラフィによる色の変化で定量的に識別することができるようになるので、着火したか否かの判定をより正確に行うことができて、実験の精度をより向上させることができる。
1 着火確率予測実験装置
3 濃度計測部
4 着火計測部
6 ノズル(ガス放出源)
11 濃度変動計測装置
C 実験室
Pc 可燃濃度出現確率
Pf 着火確率
g 可燃性ガス
3 濃度計測部
4 着火計測部
6 ノズル(ガス放出源)
11 濃度変動計測装置
C 実験室
Pc 可燃濃度出現確率
Pf 着火確率
g 可燃性ガス
Claims (2)
- 実験室内または風洞試験装置の測定胴内に配置されたガス放出源から放出された、微量の炭化水素系のガスを含む可燃性ガスの濃度変動を計測する濃度変動計測装置を有し、前記可燃性ガスの濃度変動から濃度の出現頻度に基づく確率密度分布を求めて、この確率密度分布から可燃濃度範囲である可燃濃度出現確率を算出する濃度計測部と、
前記可燃性ガスの濃度変動を計測した地点と同一の地点において、前記可燃性ガスが着火するか否かを計測して着火確率を求める着火計測部とを備えているとともに、
前記濃度変動計測装置が、前記可燃性ガスを大気中の空気で希釈していったときに得られる、前記炭化水素系のガスの濃度と、前記炭化水素系のガスを計測したときの出力との関係をデータベースとして備えていることを特徴とする着火確率予測実験装置。 - 微量の炭化水素系のガスの濃度を計測することができる濃度変動計測装置であって、
前記微量の炭化水素系のガスを含む可燃性ガスを、大気中の空気で希釈していったときに得られる、前記炭化水素系のガスの濃度と、前記炭化水素系のガスを計測したときの出力との関係をデータベースとして備えていること特徴とする濃度変動計測装置。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101800216B1 (ko) | 2017-09-05 | 2017-12-20 | 주식회사 스탠더드시험연구소 | 플랜트 시설 내에서 정전기에 의한 수소화재 시험장치 |
CN111307393A (zh) * | 2020-03-11 | 2020-06-19 | 华东建筑设计研究院有限公司 | 一种渗透风现场测试方法 |
KR20200112123A (ko) * | 2019-03-21 | 2020-10-05 | 한국남동발전 주식회사 | 화력발전소의 석탄 자연발화 조기 감지시스템 및 조기 감지방법 |
-
2006
- 2006-12-25 JP JP2006348052A patent/JP2008157804A/ja not_active Withdrawn
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KR20200112123A (ko) * | 2019-03-21 | 2020-10-05 | 한국남동발전 주식회사 | 화력발전소의 석탄 자연발화 조기 감지시스템 및 조기 감지방법 |
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