JP2008138575A - Scroll compressor - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、スクロール圧縮機に関し、特に過圧縮した被圧縮流体(冷媒ガス)を効率よくリリーフできる過圧縮防止機構を備えたスクロール圧縮機に関するものである。 The present invention relates to a scroll compressor, and more particularly to a scroll compressor provided with an overcompression preventing mechanism capable of efficiently relieving overcompressed fluid to be compressed (refrigerant gas).
従来から過圧縮防止機構を備えたスクロール圧縮機が存在する(たとえば、特許文献1参照)。このスクロール圧縮機は、圧縮途中の圧縮室内の被圧縮流体を高圧側にバイパスする過圧縮バイパス孔と過圧縮バイパス弁とで構成した過圧縮防止機構を設けて、被圧縮流体の過圧縮を防止するようにしていた。この過圧縮バイパス孔は、一端が圧縮室に開口し、他端が高圧空間に開口することで被圧縮流体(冷媒ガス)の通路となっており、通路断面が円形状に構成されていた。また、過圧縮バイパス弁は、リード弁で構成されており、高圧空間の高圧状態の被圧縮流体が過圧縮バイパス孔内に逆流することを阻止する逆止弁として機能していた。 Conventionally, there is a scroll compressor provided with an overcompression preventing mechanism (see, for example, Patent Document 1). This scroll compressor is provided with an over-compression prevention mechanism composed of an over-compression bypass hole and an over-compression bypass valve that bypasses the compressed fluid in the compression chamber during compression to the high-pressure side to prevent over-compression of the compressed fluid. I was trying to do it. The overcompression bypass hole has one end opened to the compression chamber and the other end opened to the high-pressure space, thereby forming a passage for the fluid to be compressed (refrigerant gas), and the passage cross section has a circular shape. Further, the overcompression bypass valve is composed of a reed valve, and functions as a check valve that prevents the high-pressure compressed fluid in the high-pressure space from flowing back into the overcompression bypass hole.
上記のスクロール圧縮機のような過圧縮防止機構の構成では、圧縮途中で過圧縮された被圧縮流体を効率よく高圧空間にリリーフするためには、過圧縮バイパス孔の通路断面の面積を大きく、つまり過圧縮バイパス孔の通路断面の径を大きくしなければならなかった。一方で、過圧縮バイパス孔の通路断面の径を揺動スクロールの渦巻体(ラップ)の歯厚以上にすると、過圧縮バイパス孔によって高圧側の圧縮室と低圧側の圧縮室とが短絡してしまい、圧縮途中の被圧縮流体が低圧側の圧縮室に漏れてしまうという問題があった。 In the configuration of the overcompression preventing mechanism such as the scroll compressor described above, in order to efficiently relieve the fluid to be compressed that has been overcompressed during the compression into the high-pressure space, the area of the passage cross section of the overcompression bypass hole is increased, That is, the diameter of the passage cross section of the overcompression bypass hole had to be increased. On the other hand, if the diameter of the passage cross section of the overcompression bypass hole is made larger than the tooth thickness of the scroll body (lap) of the orbiting scroll, the high pressure side compression chamber and the low pressure side compression chamber are short-circuited by the overcompression bypass hole. Therefore, there is a problem that the fluid to be compressed during compression leaks into the compression chamber on the low pressure side.
この問題を回避するためには、過圧縮バイパス孔の設置個数を増加させる必要があった。しかしながら、このような対処では、過圧縮防止機構の大型化に繋がり、それに伴ってスクロール圧縮機自体も大型化しなければならないという問題があった。それに加えて、逆止弁として機能する過圧縮バイパス弁がリード弁で構成されているために、過圧縮防止機構の大型化を回避することが困難であった。 In order to avoid this problem, it was necessary to increase the number of overcompressed bypass holes. However, such a countermeasure has led to an increase in the size of the over-compression prevention mechanism, and accordingly, the scroll compressor itself has to be increased in size. In addition, since the overcompression bypass valve that functions as a check valve is constituted by a reed valve, it is difficult to avoid an increase in the size of the overcompression prevention mechanism.
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたもので、過圧縮防止機構の設置個数を増加させることなく、圧縮過程で過圧縮した被圧縮流体を効率よく高圧空間にリリーフすることができるスクロール圧縮機を提供することを第1の目的とする。また、第1の目的に加え、過圧縮防止機構の小型化を実現可能にしたスクロール圧縮機を提供することを第2の目的とする。 The present invention has been made to solve the above-described problems, and efficiently relieves the fluid to be compressed that has been overcompressed during the compression process to the high-pressure space without increasing the number of overcompression prevention mechanisms. It is a first object to provide a scroll compressor capable of performing the above. In addition to the first object, a second object is to provide a scroll compressor that can realize downsizing of the overcompression preventing mechanism.
本発明に係るスクロール圧縮機は、台板の一方の面に第1の渦巻体を立設した固定スクロールと、台板の一方の面に第2の渦巻体を立設し、この第2の渦巻体が前記第1の渦巻体と噛み合わされて密閉した圧縮室を形成する揺動スクロールと、前記固定スクロールと前記揺動スクロールとを収容し、前記圧縮室を経た被圧縮流体が吐出される吐出側配管が接続された圧縮機外殻とを備え、前記固定スクロールに、前記吐出空間と前記圧縮室とを連通させる流体通路を設けるとともに、前記流体通路の吐出空間側の開口部に、被圧縮流体の逆流を防止するための逆止弁を設けたスクロール圧縮機であって、前記流体通路の断面形状を長穴形状としたことを特徴とする。 The scroll compressor according to the present invention has a fixed scroll in which a first spiral body is erected on one surface of a base plate, and a second spiral body is erected on one surface of the base plate. An orbiting scroll is formed in which a spiral body is meshed with the first spiral body to form a sealed compression chamber, the stationary scroll and the orbiting scroll are accommodated, and the fluid to be compressed after the compression chamber is discharged. A compressor outer shell connected to a discharge side pipe, and a fluid passage for communicating the discharge space and the compression chamber is provided in the fixed scroll, and an opening on the discharge space side of the fluid passage is provided with a cover. A scroll compressor provided with a check valve for preventing a backflow of compressed fluid, wherein the fluid passage has a cross-sectional shape of a long hole.
本発明に係るスクロール圧縮機は、過圧縮防止機構を構成する流体通路の断面形状を、長穴形状とすることによって、圧縮過程で過圧縮した被圧縮流体を効率よく吐出空間である高圧空間にリリーフすることを可能にするとともに、過圧縮防止機構の設置個数を増加することなく過圧縮防止機構の小型化を実現することができる。 In the scroll compressor according to the present invention, the cross-sectional shape of the fluid passage constituting the overcompression preventing mechanism is a long hole shape, so that the fluid to be compressed that has been overcompressed in the compression process is efficiently discharged into a high pressure space that is a discharge space. In addition to enabling relief, it is possible to reduce the size of the overcompression prevention mechanism without increasing the number of overcompression prevention mechanisms installed.
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機100の断面構成を示す縦断面図である。図2は、スクロール圧縮機100の要部(特に圧縮部20)を拡大した状態を示す拡大縦断面図である。図1及び図2に基づいて、スクロール圧縮機100の構成について説明する。このスクロール圧縮機100は、たとえば冷蔵庫や冷凍庫、自動販売機、空気調和器、冷凍装置、給湯器等の冷凍サイクル(ヒートポンプサイクル)を構成する冷凍機器の1つとして冷凍サイクル内に搭載されるものである。なお、図1を含め、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
Embodiment 1 FIG.
FIG. 1 is a longitudinal sectional view showing a sectional configuration of a
スクロール圧縮機100は、冷凍サイクルを循環する被圧縮流体(冷媒ガス)を吸入し、圧縮して高温高圧の状態として吐出させる機能を有する。このスクロール圧縮機100は、圧縮部20と駆動部30とに大きく分類することができる。この圧縮部20及び駆動部30は、圧縮機外殻(シェル)10内に収納されている。この圧縮機外殻10は、圧力容器となっている。図1に示すように、圧縮部20が圧縮機外殻10の上側に配置され、駆動部30が圧縮機外殻10の下側に配置されて収納されているものとする。この圧縮機外殻10の底部は、冷凍機油1を貯留する油だめ11となっている。また、圧縮機外殻10には、被圧縮流体を吸入するための吸入側配管12と、被圧縮流体を吐出するための吐出側配管13とが連接されている。
The
圧縮部20は、吸入側配管12から吸入した被圧縮流体を圧縮して圧縮機外殻10内の上部の吐出空間である高圧空間15に排出する機能を果たすようになっている。この高圧空間15に排出された被圧縮流体は、吐出側配管13からスクロール圧縮機100の外部に吐出されるようになっている。駆動部30は、圧縮部20で被圧縮流体を圧縮するために、圧縮部20を構成する揺動スクロール50を駆動する機能を果たすようになっている。つまり、駆動部30が揺動スクロール50を駆動することによって、圧縮部20で被圧縮流体を圧縮するようになっているのである。
The
この圧縮部20は、揺動スクロール50と、固定スクロール60と、フレーム70とで構成されている。揺動スクロール50は圧縮部20の下側に、固定スクロール60は圧縮部20の上側にそれぞれ配置されるようになっている。揺動スクロール50は、台板51と、その台板51の一方の面に立設されている渦巻状突起(ラップ)である渦巻体52(第2の渦巻体)とで構成されている。固定スクロール60は、台板61と、その台板61の一方の面に立設されており、渦巻体52と実質的に同一形状の渦巻状突起である渦巻体62(第1の渦巻体)とで構成されている。これら2つの揺動スクロール50及び固定スクロール60は、渦巻体52と渦巻体62とを互いに噛み合わせるようにして装着されている。そして、渦巻体52と渦巻体62との間には、相対的に容積が変化する圧縮室21が形成されるようになっている。
The
固定スクロール60は、外周部をフレーム70に図示省略のボルト等によって締結されて固定されている。固定スクロール60の中央部には、圧縮されて高圧となった被圧縮流体を高圧空間15に吐出する吐出口63が形成されている。この吐出口63は、固定スクロール60の台板61を貫通するようになっている。また、吐出口63の高圧空間15出口には、高圧空間15に排出された被圧縮流体が吐出口63へ逆流してしまうのを防止するための吐出逆止弁64が設けられている。吐出逆止弁64の上側には、この吐出逆止弁64の上下方向の移動量を規制するための弁ストッパー67が設置されている。
The
また、固定スクロール60には、一方が高圧空間15に開口し、他方が圧縮室21に開口することで高圧空間15と圧縮室21とを連通させる2つの流体通路65が形成されている。つまり、流体通路65は、固定スクロール60の台板61を貫通するように形成されているのである。この2つの流体通路65の通路断面は、長穴形状となっている。つまり、この実施の形態に係るスクロール圧縮機100は、流体通路65の断面形状が、円形状ではなく、固定スクロール60の渦巻体62(圧縮室21の被圧縮流体の流れる方向)に沿った長穴形状としていることを特徴としているのである(図3参照)。
Further, two
また、流体通路65の高圧空間15側の開口部には、高圧空間15に排出された被圧縮流体が流体通路65へ逆流してしまうのを防止するための逆止弁66が設けられている(図4で詳細に説明する)。逆止弁66の上側には、この逆止弁66の上下方向の移動量を規制するための弁ストッパー68が設置されている。この流体通路65及び逆止弁66とで過圧縮防止機構を構成している。なお、固定スクロール60をボルト等で固定する場合を例に説明したが、これに限定するものではない。
In addition, a
揺動スクロール50は、固定スクロール60に対して自転運動することなく旋回運動を行うようになっている。また、揺動スクロール50の渦巻体52が形成されている面とは反対側(図面下側)の面の中心部には、中空円筒の偏心ピン軸受部53が形成されている。この偏心ピン軸受部53には、駆動部30を構成する主軸40の上端部に形成されている偏心ピン部41が回転自在に係合されるようになっており、揺動スクロール50が偏心支持されるようになっている。
The
また、揺動スクロール50の下面側(渦巻体52の形成面とは反対の面側)とフレーム70との間には、スラスト軸受部材75が設けられている。このスラスト軸受部材75は、フレーム70の偏心ピン軸受部53の部分を除いた、フレーム70の内周側の下端面に固定されるようになっている。そして、圧縮部20に吸入され、圧縮される被圧縮流体の圧力作用によって、揺動スクロール50のスラスト面がスラスト軸受部材75に押し付けられて摺動するようになっている。
Further, a
フレーム70は、内部に揺動スクロール50を回転自在に収容し、上部に固定スクロール60を固着支持し、外周面を圧縮機外殻10の上部内周に焼きばめや溶接等によって固着されている。また、圧縮機外殻10の内部と圧縮部20とは連通しているので、吸入側配管12から圧縮機外殻10内に吸入された被圧縮流体は圧縮部20に導通されるようになっている。たとえば、フレーム70に切り欠きや連通孔等を形成することによって、吸入側配管12から被圧縮流体を圧縮部20へ導通させるとよい。また、フレーム70の中心部下方には、駆動部30を構成する主軸40を軸支するための軸受部72が形成されている。
The
駆動部30は、主軸40と、主軸40に固定されたロータ(回転子)31と、圧縮機外殻10に固定されたステータ(固定子)32とで構成されている。なお、ロータ31とステータ32とで電動機を構成している。ロータ31は、ステータ32への通電が開始することにより回転駆動するようになっている。また、ステータ32の外周面は焼きばめ等により圧縮機外殻10に固定されている。主軸40の上端部は、揺動スクロール50の偏心ピン軸受部53と回転自在に係合する偏心ピン部41が形成されている。つまり、駆動部30の動力が主軸40を介して揺動スクロール50に伝達し、この揺動スクロール50が旋回運動することで圧縮工程が実行されるのである。
The
以上のように、スクロール圧縮機100は、圧縮機外殻10内の上部に圧縮部20を、下部に駆動部30を配置し、圧縮部20(特に、揺動スクロール50)を主軸40を介して駆動部30により回転駆動するようになっている。なお、揺動スクロール50と固定スクロール60との間、あるいは、揺動スクロール50の下側には、揺動スクロール50の自転運動を阻止するためのオルダムリング等の自転防止機構が設けられている。
As described above, in the
ここで、スクロール圧縮機100の動作について説明する。
電動機を構成するロータ31は、ステータ32が発生する回転磁界からの回転力を受けて回転する。それに伴って、ロータ31に固定された主軸40が回転駆動する。揺動スクロール50は、主軸40の偏心ピン部41に係合されており、揺動スクロール50の自転回転運動が自転防止機構によって旋回運動に変換される。この主軸40の回転駆動によって、圧縮機外殻10内の被圧縮流体が固定スクロール60の渦巻体62と揺動スクロール50の渦巻体52とにより形成される圧縮室21内へ流れ、吸入過程が開始する。
Here, the operation of the
The
圧縮室21内に被圧縮流体が吸入されると、偏心させられた揺動スクロール50の旋回運動で、圧縮室21の容積を減少させる圧縮過程へと移行する。なお、冷凍サイクルを循環してきた低圧状態の被圧縮流体は、吸入側配管12からスクロール圧縮機100の圧縮機外殻10内に流入するようになっている。この圧縮過程では、圧縮室21内の被圧縮流体の圧力が上昇する。そして、この被圧縮流体の圧力作用によって、揺動スクロール50のスラスト面がスラスト軸受部材75に押し付けられて摺動する。
When the fluid to be compressed is sucked into the
そして、圧縮室21で圧縮された高圧の被圧縮流体は、吐出過程に移行する。つまり、高圧に圧縮された被圧縮流体は、固定スクロール60の吐出口63から高圧空間15に排出され、吐出側配管13からスクロール圧縮機100の外部へと吐出されるのである。この際、吐出逆止弁64は、吐出口63における被圧縮流体の圧力が高圧空間15内の被圧縮流体の圧力よりも大きくなった場合には開くようになっており、その他の場合には開かないようになっている。こうすることによって、高圧空間15側から吐出口63内へ被圧縮流体を逆流させないようにしているのである。
And the high-pressure to-be-compressed fluid compressed by the
一方、圧縮室21内の圧力が高圧空間15内の圧力よりも高い状態(過圧縮状態)の場合においては、スクロール圧縮機100の過圧縮防止機構である逆止弁65が開くようになっている。つまり、圧縮室21を経て過圧縮された被圧縮流体は、吐出口63に到達する前に、流体通路65から高圧空間15に排出されるようになっている。こうすることによって、過圧縮された被圧縮流体を流体通路65を経由させ、高圧空間15に排出することが可能になる。したがって、スクロール圧縮機100の過圧縮状態を防止することができる。
On the other hand, when the pressure in the
なお、圧縮室21内の過圧縮された被圧縮流体を効率よく高圧空間15にリリーフし、過圧縮損失を防止するためには流体通路65の断面面積を確保することが要求される。しかしながら、従来のスクロール圧縮機では、流体通路がきり穴等のように通路断面の形状が円形状として構成されているため、十分な通路面積を得るためには流体通路の大径化や個数を増加させなければならなかった。その結果として、圧縮途中の被圧縮流体の低圧側圧縮室への漏れや、スクロール圧縮機が大型化してしまうという問題があった。この問題を解消するために、スクロール圧縮機100では、流体通路65の断面形状を固定スクロール60の渦巻体62の間であって、固定スクロール60の渦巻体62に沿った長穴形状としている。こうすることによって、十分な通路面積を得ることができ、スクロール圧縮機100を大型化することなく、効率よく過圧縮を防止することが可能になる。
In order to efficiently relieve the over-compressed fluid in the
ここで、この実施の形態の特徴事項である固定スクロール60の過圧縮防止機構について詳細に説明する。図3は、固定スクロール60及び揺動スクロール50を上から見た状態を示す概略平面図である。図4は、過圧縮防止機構を説明するための説明図である。なお、図4(a)が逆止弁66を上から見た状態を示す概略平面図を、図4(b)が過圧縮防止機構の断面を拡大して示す拡大断面図である。図3及び図4に基づいて、過圧縮防止機構の詳細な構成及び動作について説明する。
Here, the mechanism for preventing overcompression of the fixed
上述したように、過圧縮防止機構は、流体通路65と逆止弁66とで構成されている。この流体通路65は、固定スクロール60に2つ形成されており、その通路断面の形状を円形状ではなく、長穴形状としていることを特徴としている。つまり、流体通路65の断面形状を長穴形状とすることによって、固定スクロール60の渦巻体62の間を最大径とした円形状の面積よりもの大きな面積を確保することができるのである。また、逆止弁66は、流体通路65の高圧空間15側の開口部に設置されており、圧縮室21内の圧力状況に応じて開閉するようになっている。
As described above, the overcompression preventing mechanism is configured by the
この実施の形態では、図3に示すように流体通路65の通路断面が長穴形状となっている場合を例に示しているが、流体通路65の断面形状を図3に記載の長穴形状に限定するものではない。たとえば、固定スクロール60の渦巻体62と揺動スクロール50の渦巻体52の間に形成できる形状であって、固定スクロール60の渦巻体62または/及び揺動スクロール50の渦巻体52に沿った細長い形状、つまり揺動スクロール50の渦巻体52の厚さを最大径とした円形状よりも面積が大きくなる形状であればよい。したがって、流体通路65の断面形状は、揺動スクロール50の渦巻体52の歯厚(固定スクロール60の半径方向)未満の幅を有する固定スクロール60の渦巻体62に沿った楕円形状や、矩形状としてもよい。
In this embodiment, as shown in FIG. 3, the case where the cross section of the
また、渦巻体62側面の曲線と同様の曲線を一部に有する形状(すなわち、側面に沿った形状)を用いると吐出効率がよい。さらに、2つの流体通路65のうち、一方のスクロール半径方向の中心点を、隣り合う渦巻体62の半径方向の中間点より渦巻体62の内面側に寄った位置に配置し、他方を外面側に寄った位置に配置するとよい。この配置によれば、過圧縮を抑制するために被圧縮流体を流体通路65から吐出したいときに、揺動スクロール50の渦巻体52によって流体通路65が塞がれる状態が少なくなり、吐出効率がさらに向上する。ここで、騒動スクロール50と固定スクロール60とによって構成される圧縮室21の圧縮率が最も高くなる、または、圧縮室21が過圧縮状態(あるいは過圧縮直前状態)となるときに、圧縮室21を構成する固定スクロール60の側面側に寄った位置に流体通路65を設けるとよい。
Further, when a shape having a curve similar to the curve on the side surface of the spiral body 62 (that is, a shape along the side surface) is used, discharge efficiency is good. Further, of the two
また、図3では、流体通路65を固定スクロール60の渦巻体62に沿った形状としたが、たとえば図5に示すように、揺動スクロール50の渦巻体52に沿った形状とすることもできる。この場合、流体通路65の幅(揺動スクロール50の半径方向に沿った幅W2 )は、渦巻体52の歯厚(揺動スクロール50の半径方向に沿った渦巻体52の厚さW1 )未満に設定され、流体通路65の形状は、回転時に揺動スクロール50が流体通路65を覆う時の渦巻体52の形状(曲線)に沿った形状とする。このとき、流体通路65の長穴の形状は、長手方向の辺の一部または全部が揺動スクロール50の渦巻体52の曲線と同様の曲線を描くが、隣り合う圧縮室同士が短絡せず、円形状よりも大きな開口面積を有するような長穴であれば、多少曲率を変えることも可能である。このような構成とすることにより、流体通路65の位置の自由度が増し、被圧縮流体の吐出効率を良好にすることができる。
3, the
また、逆止弁66は、図4に示すようにをフロート弁で構成されていることを特徴としている。この逆止弁66を上から見ると、図4(a)からもわかるように流体通路65の断面形状よりも大きな円形状として構成されている。この逆止弁66は、固定スクロール60の高圧空間15側の台板61表面に設けられている着面座69と接触することによって、流体通路65をシールするようになっている。この着面座69は、流体通路65の中心と同心となるように形成されている。ここでは、逆止弁66が円形状で構成されている場合を例に説明したが、これに限定するものではない。たとえば、流体通路65の通路断面の形状と同様な形状で構成してもよい。
Further, as shown in FIG. 4, the
この逆止弁66は、圧縮室21内の圧力が高圧空間15よりも低い場合には、圧縮室21と高圧空間15との圧力差により着面座69に密着するようになっている。したがって、流体通路65の高圧空間15側の出口が逆止弁66によりシールされることになり、高圧空間15側から圧縮室21内へ被圧縮流体の流入を阻止できる。なお、ここで説明する圧縮室21とは、揺動スクロール50の旋回運動によって形成される圧縮室21のうち、流体通路65が形成されている場所に形成される圧縮室21を指している。
When the pressure in the
一方、逆止弁66は、圧縮室21内の圧力が高圧空間15よりも高い場合、すなわち過圧縮状態の場合には、圧縮室21と高圧空間15との圧力差により開くようになっている。したがって、過圧縮状態における圧縮室21の被圧縮流体を流体通路65を介して高圧空間15にリリーフすることができる。また、逆止弁66が開いた状態においては、逆止弁66の上方に設けられている弁ストッパー68によって、逆止弁66の上下方向の移動量が規制される。
On the other hand, the
従来のように、リード弁で逆止弁を構成したとすると、ばね定数や固定部の応力を低減するために逆止弁に所定の長さが要求されていた。それに伴って、過圧縮防止機構が大型化してしまっていた。しかしながら、この実施の形態に係るスクロール圧縮機100のように、フロート弁で逆止弁66を構成すれば、逆止弁66は着面座69との間で流体通路65の出口をシールするための大きさ、つまり流体通路65の通路断面の面積よりも大きな面積のみで構成することができる。したがって、過圧縮防止機構を小型化することができる。
If the check valve is constituted by a reed valve as in the prior art, a predetermined length is required for the check valve in order to reduce the spring constant and the stress of the fixed portion. Along with this, the over-compression prevention mechanism has become larger. However, if the
図5は、固定スクロール60及び揺動スクロール50を上から見た状態を示す概略平面図である。この図5では、圧縮室21が吐出口63に連通した状態を示している。図5に基づいて、更に効率よく被圧縮流体を高圧空間15にリリーフすることができる場合について説明する。図5に示すように、圧縮工程の最終段階における圧縮室21が吐出口63に連通すると、その圧縮室21内の被圧縮流体は、固定スクロール60の渦巻体62及び揺動スクロール50の渦巻体52の先端に形成される通路から吐出口63に流入する(図5で示す矢印A)。
FIG. 5 is a schematic plan view showing the fixed
このとき、固定スクロール60の渦巻体62及び揺動スクロール50の渦巻体52の先端により形成される通路の抵抗により、圧縮室21内の被圧縮流体が過圧縮されてしまうということがある。これを回避するために、この実施の形態に係るスクロール圧縮機100では、圧縮室21と吐出口63とが吐出口63を介して連通した状態においても、この圧縮室21の上流側における圧縮室21内に流体通路65の圧縮室側の開口部が開口するような位置に2つの流体通路65を形成しているのである。
At this time, the compressed fluid in the
すなわち、このような位置に流体通路65を形成すれば、固定スクロール60の渦巻体62及び揺動スクロール50の渦巻体52の先端通路が十分得られない場合においても、過圧縮が発生する圧力室21に流体通路65を開口させることができ、被圧縮流体を高圧空間2に効率よくリリーフさせることができる。したがって、更に効率よく被圧縮流体を高圧空間15にリリーフすることができるとともに、過圧縮損失を効果的に防止することができる。
That is, if the
以上より、この実施の形態に係るスクロール圧縮機100は、過圧縮防止機構を構成する流体通路65の通路断面を長穴形状とすることで、圧縮過程で過圧縮した被圧縮流体を効率よく高圧空間15にリリーフすることができるとともに、過圧縮防止機構の小型化を実現することができる。このことに加え、流体通路65の高圧空間15出口に設けられている逆止弁66をフロート弁で構成することで、過圧縮防止機構の小型化に更に寄与することができる。さらに、圧縮工程の最終段階における圧縮室21と吐出口63とが連通した状態においても、その圧縮室21に流体通路65を開口するような位置に2つの流体通路65を形成しているので、渦巻体62及び渦巻体52の先端に形成される通路の抵抗によって発生する過圧縮を効果的に防止できるようになっている。
As described above, the
1 冷凍機油、10 圧縮機外殻、11 油だめ、12 吸入側配管、13 吐出側配管、15 高圧空間、20 圧縮部、21 圧縮室、30 駆動部、31 ロータ、32 ステータ、40 主軸、41 偏心ピン部、50 揺動スクロール、51 台板、52 渦巻体、53 偏心ピン軸受部、60 固定スクロール、61 台板、62 渦巻体、63 吐出口、64 吐出逆止弁、65 流体通路、66 逆止弁、67 弁ストッパー、68 弁ストッパー、69 着面座、70 フレーム、72 軸受部、75 スラスト軸受部材、100 スクロール圧縮機。 DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Refrigerating machine oil, 10 compressor outer shell, 11 sump, 12 suction side piping, 13 discharge side piping, 15 high pressure space, 20 compression part, 21 compression chamber, 30 drive part, 31 rotor, 32 stator, 40 spindle, 41 Eccentric pin part, 50 Oscillating scroll, 51 Base plate, 52 Spiral body, 53 Eccentric pin bearing part, 60 Fixed scroll, 61 Base plate, 62 Spiral body, 63 Discharge port, 64 Discharge check valve, 65 Fluid passage, 66 Check valve, 67 Valve stopper, 68 Valve stopper, 69 Seat seat, 70 Frame, 72 Bearing part, 75 Thrust bearing member, 100 Scroll compressor.
Claims (5)
台板の一方の面に第2の渦巻体を立設し、この第2の渦巻体が前記第1の渦巻体と噛み合わされて密閉した圧縮室を形成する揺動スクロールと、
前記固定スクロールと前記揺動スクロールとを収容し、前記圧縮室を経た被圧縮流体が吐出される吐出側配管が接続された圧縮機外殻とを備え、
前記固定スクロールに、前記吐出空間と前記圧縮室とを連通させる流体通路を設けるとともに、前記流体通路の吐出空間側の開口部に、被圧縮流体の逆流を防止するための逆止弁を設けたスクロール圧縮機であって、
前記流体通路の断面形状を長穴形状とした
ことを特徴とするスクロール圧縮機。 A fixed scroll in which a first spiral body is erected on one surface of the base plate;
A swing scroll that erected a second spiral body on one surface of the base plate, and the second spiral body meshes with the first spiral body to form a sealed compression chamber;
A compressor outer shell that accommodates the fixed scroll and the orbiting scroll and is connected to a discharge side pipe through which the fluid to be compressed that has passed through the compression chamber is discharged;
The fixed scroll is provided with a fluid passage for communicating the discharge space and the compression chamber, and a check valve for preventing a backflow of the fluid to be compressed is provided at the opening of the fluid passage on the discharge space side. A scroll compressor,
A scroll compressor characterized in that a cross-sectional shape of the fluid passage is an elongated hole shape.
前記流体通路の断面形状を前記第1の渦巻体に沿った長穴形状とした
ことを特徴とする請求項1に記載のスクロール圧縮機。 The fluid passage is formed between the first spirals of the fixed scroll;
The scroll compressor according to claim 1, wherein a cross-sectional shape of the fluid passage is an elongated hole shape along the first spiral body.
前記流体通路の断面形状を前記揺動スクロールの前記第2の渦巻体に沿った長穴形状とした
ことを特徴とする請求項1に記載のスクロール圧縮機。 The fluid passage is formed between the first spirals of the fixed scroll;
The scroll compressor according to claim 1, wherein a cross-sectional shape of the fluid passage is an elongated hole shape along the second spiral body of the swing scroll.
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のスクロール圧縮機。 The scroll compressor according to any one of claims 1 to 3, wherein the check valve is a float valve.
前記吐出口を介して前記圧縮室と前記吐出空間とが連通した状態において、
この圧縮室の上流側における圧縮室に前記流体通路の圧縮室側の開口部が開口するような位置に前記流体通路を設けた
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のスクロール圧縮機。 In the central part of the fixed scroll, a discharge port that discharges the compressed fluid that has been compressed to a high pressure into the discharge space is formed,
In a state where the compression chamber and the discharge space communicate with each other through the discharge port,
The scroll according to any one of claims 1 to 4, wherein the fluid passage is provided at a position where an opening portion on the compression chamber side of the fluid passage opens in the compression chamber on the upstream side of the compression chamber. Compressor.
Priority Applications (1)
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011122547A (en) * | 2009-12-14 | 2011-06-23 | Hitachi Appliances Inc | Compressor |
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JPH09217691A (en) * | 1996-02-14 | 1997-08-19 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Scroll gas compressor |
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-
2006
- 2006-11-30 JP JP2006324963A patent/JP2008138575A/en active Pending
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