JP2008133220A - アルデヒド系消毒および殺菌組成物 - Google Patents
アルデヒド系消毒および殺菌組成物 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】医療診断及び治療で用いられる内視鏡の消毒・殺菌のランニングコストを低減させる、有効成分としてアルデヒド類を含有し、アルデヒド類の殺菌力向上成分として消毒・殺菌力向上剤を含む消毒及び殺菌剤を提供する。
【解決手段】有効成分としてオルトフタルアルデヒドを含み、消毒・殺菌力の向上剤としてドデシル硫酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウムから選ばれる1種以上を含むことからなる消毒及び殺菌剤。
【選択図】なし
【解決手段】有効成分としてオルトフタルアルデヒドを含み、消毒・殺菌力の向上剤としてドデシル硫酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウムから選ばれる1種以上を含むことからなる消毒及び殺菌剤。
【選択図】なし
Description
本発明は、有効成分としてアルデヒド類を含有し、アルデヒド類の殺菌力向上成分を含む消毒及び殺菌剤に関する。
医療診断及び治療で用いられる内視鏡は、使用時に体内の粘膜や血液中に存在する微生物によって汚染されるため、使用後は綿密な洗浄・消毒が必要となる。しかしながら、内視鏡の使用頻度は年々高くなる傾向にあり、病院内では洗浄・消毒後、直ちに再使用するような状況となっている。このため、病院においては内視鏡の洗浄・メンテナンスを行う専任の作業係を設けている。
内視鏡の消毒は、高水準レベルで行わなければならず、現在グルタルアルデヒド、オルトフタルアルデヒド、過酢酸の3種の消毒薬が提供されている。最も古くから使われているグルタルアルデヒドは、吸引によってアレルギー症状を引き起こすことが知られている。過酢酸は、周知のように強烈な刺激臭を有すること、金属への腐食性が大きいこと、高価であること等の理由から、使用が避けられている。オルトフタルアルデヒドは、グルタルアルデヒドの蒸気圧が大きいと言う欠点を克服すべく開発された薬剤であるが(特許文献1参照)、高価であるため、導入が進んでいないのが実状である。
以上の3種の高水準消毒薬を内視鏡の消毒・殺菌に用いる場合、自動洗浄機を用いることが一般的である。自動洗浄機中の薬剤は、洗浄回数、薬剤濃度、使用期間によって管理されており、何れかの因子が管理値外となった場合に、薬剤交換が行われる。即ち、各薬剤の消毒・殺菌効果が高められれば、薬剤を低濃度まで使用することが出来るようになるため、薬剤のランニングコストの削減が可能となる。
特許第2574391号公報
本発明の目的は、オルトフタルアルデヒドの欠点を克服し、より安価な高水準消毒薬を提供することにある。
発明者らは、上記課題に対し鋭意検討を行った結果、ある種の化合物を添加することでオルトフタルアルデヒドの消毒・殺菌力が向上することを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は有効成分としてオルトフタルアルデヒドを含み、消毒・殺菌力の向上剤としてドデシル硫酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウムから選ばれる1種以上を含むことからなる消毒・殺菌剤に関するものである。
本発明によれば、現行の高水準消毒薬の殺菌力を向上させ、ランニングコストを削減させることが可能である。
本発明の消毒・殺菌剤は、飽和濃度以下のオルトフタルアルデヒドの水溶液からなり、消毒・殺菌力向上剤を含むものである。消毒・殺菌力向上剤としては、ドデシル硫酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウムが好ましく、特にドデシル硫酸ナトリウムが好ましい。オルトフタルアルデヒド及び消毒・殺菌力向上剤の濃度は、使用目的に併せて任意に決定出来る。好ましくは、オルトフタル酸アルデヒド0.025〜2.0重量%、消毒・殺菌力向上剤50〜1000ppmである。
本発明を用いた消毒・殺菌は、オルトフタルアルデヒド溶液に消毒・殺菌力向上剤を添加することによっても達成される。即ち、市販のオルトアルデヒド製剤に消毒・殺菌力向上剤を添加することによっても、本発明の効果を発揮させることが出来る。
本発明を用いた消毒・殺菌は、使用の目的に併せて任意の温度、任意の接触時間で実施可能であるが、内視鏡の消毒・殺菌の場合においては、内視鏡の耐温度に注意して実施すべきである。
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例によりその範囲を制限されるものではない。
実施例1〜3、比較例1〜2
市販のイースト菌(日清フーズ株式会社製スーパーカメリヤ)を用い、以下の手順で殺菌力の評価を行った。イースト菌100mgに超純水10mLを加え、これを溶液Aとした。被検液9mLに溶液Aを1mL加え1分間室温にて放置した。放置後の溶液をBとした。溶液B1mLに2%グリシン水溶液9mLを加えた。これを溶液Cとした。溶液C10mLを純水で100mLに希釈した。これを溶液Dとした。三愛石油株式会社製サンアイバイオチェッカーMを溶液Dに浸した。サンアイバイオチェッカーMを密栓し、35℃にて72時間培養した。培養後、サンアイバイオチェッカーMの表面を観察し、対照表より菌数を判定した。
市販のイースト菌(日清フーズ株式会社製スーパーカメリヤ)を用い、以下の手順で殺菌力の評価を行った。イースト菌100mgに超純水10mLを加え、これを溶液Aとした。被検液9mLに溶液Aを1mL加え1分間室温にて放置した。放置後の溶液をBとした。溶液B1mLに2%グリシン水溶液9mLを加えた。これを溶液Cとした。溶液C10mLを純水で100mLに希釈した。これを溶液Dとした。三愛石油株式会社製サンアイバイオチェッカーMを溶液Dに浸した。サンアイバイオチェッカーMを密栓し、35℃にて72時間培養した。培養後、サンアイバイオチェッカーMの表面を観察し、対照表より菌数を判定した。
オルトフタルアルデヒドを55ppm、消毒・殺菌力向上剤を含む溶液を被検液として、前記手順に従い殺菌力を評価した。表中の数字は、被検液1mL当たりの菌数の対数を表す。表中の+は、前記対照表の最低ランク以下であることを表す。
Claims (1)
- オルトフタルアルデヒドを有効成分とする消毒及び殺菌組成物であって、殺菌力の向上剤としてドデシル硫酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウムから選ばれる1種以上の化合物を含むことを特徴とする消毒及び殺菌組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006320497A JP2008133220A (ja) | 2006-11-28 | 2006-11-28 | アルデヒド系消毒および殺菌組成物 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006320497A JP2008133220A (ja) | 2006-11-28 | 2006-11-28 | アルデヒド系消毒および殺菌組成物 |
Publications (1)
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JP2008133220A true JP2008133220A (ja) | 2008-06-12 |
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ID=39558321
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2006320497A Pending JP2008133220A (ja) | 2006-11-28 | 2006-11-28 | アルデヒド系消毒および殺菌組成物 |
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JP (1) | JP2008133220A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009142122A1 (ja) | 2008-05-21 | 2009-11-26 | コニカミノルタオプト株式会社 | 位置制御装置、位置制御方法、駆動装置および撮像装置 |
CN111406762A (zh) * | 2019-08-22 | 2020-07-14 | 河北首优医药科技有限公司 | 一种环保型邻苯二甲醛消毒液及其制备工艺 |
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2006
- 2006-11-28 JP JP2006320497A patent/JP2008133220A/ja active Pending
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WO2009142122A1 (ja) | 2008-05-21 | 2009-11-26 | コニカミノルタオプト株式会社 | 位置制御装置、位置制御方法、駆動装置および撮像装置 |
CN111406762A (zh) * | 2019-08-22 | 2020-07-14 | 河北首优医药科技有限公司 | 一种环保型邻苯二甲醛消毒液及其制备工艺 |
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