JP2008129119A - 露光用マスク、露光装置およびパターン製造方法 - Google Patents

露光用マスク、露光装置およびパターン製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】偏光照明を用いる露光において、照明光の偏光状態を製造工程中に監視して露光工程へ的確にフィードバックできるようにすること。
【解決手段】本発明では、露光対象となるマスクパターン11を有する基材10と、基材10に設けられるモニタ用パターン12と、基材10におけるモニタ用パターン12の光路上に設けられ、モニタ用パターン12へ照射される偏光照明の一部の偏光方向を90度変化させる偏光制御素子20とを備える露光用マスクである。また、本発明は、偏光照明を用いる露光装置において、記偏光照明による露光光路中に照明光の一部の偏光方向を90度変化させる偏光制御素子が進退自在に設けられたものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、モニタ用パターンを備えた露光用マスクおよび光の偏光方位を制御する照明光源を有する露光装置ならびにパターン製造方法に関し、特に半導体装置の製造プロセスにおけるリソグラフィ工程にて用いられる露光用マスク、露光装置およびパターン製造方法に関する。
近年、半導体装置の製造プロセスにおけるリソグラフィ工程では、形成すべきパターンの微細化に伴って光の波長から決定される解像限界を超えた高解像度が要求されていることから、露光波長以下の微細パターンの形成を可能にする種々の超解像技術が適用されている。
最近では投影レンズと露光ウェハの間を水などの液体で満たすことにより、投影レンズの開口数(NA)を1以上にすることを可能にする液浸露光が提唱されており、例えば波長193nmのArFレーザを光源する露光装置でも、1以上のNAの液浸露光により、32nmノード(ハーフピッチ45nm)の半導体製造が理論上は可能である。
ここで、1を越えるNAはHyper−NAなどと呼ばれており、32nmノード(ハーフピッチ45nm)のデバイス製造をArFの液浸で行うための開発が検討されている。
このようなHyper−NA域ではレジストへの入射角度も大きくなり、特にTM偏光成分による像コントラスト低減が問題になると指摘せれている。これは、非特許文献1などで詳細に議論されている。
さらに、最近では従来無偏光であったマスク照明光の偏光を積極的に制御してやることにより、像コントラストを改善する案も提案されている。例えば、この等価光源内に転写対象パターンと平行な偏光方位を持つTE偏光照明、垂直な偏光方位を持つTM偏光照明および同心円状の偏光方位分布を持つAzimuthally偏光照明、放射状の偏光方位分布を持つRadially偏光照明などを、転写パターン(レイヤ)により最適に使い分ける案が提唱されている。これは、非特許文献2などで詳細に議論されている。
この内、特に実用上有効であると考えられているのは、TE偏光-Dipole照明、TE偏光-小σ照明 with 渋谷-レベンソン型 Phase Shift Mask、およびAzimuthally偏光-輪帯またはCross-Quadrupole照明である。
一方では、実際の露光装置にも照明光学系の光路中にλ/4板やλ/2板を入れることにより、偏光照明系の装置レベルでの具現化が進んでいる。これは、非特許文献3などで詳細に議論されている。
T.A.Brunner,"High NA lithographic imagery at Brewster’s angle"(SPIE Proceeding vol. 4691,pp1-10 B.Smith,"Benefiting form polarization-effects on high-NA imaging"(SPIE Proceeding vol.5377-4 H. Nishinaga et.al. "Development of polarized-light illuminator and its impact" Optical Micro- lithography XVIII Proc. SPIE Vol. 5754 pp.669-680 (2005)
前述の説明のように、Hyper−NA域のリソグラフィにおいて偏光照明を適用する際に有用なのは、図8(a)のようにマスクパターンの方位に対して直行する方位に局在するポール照明(dipole)で且つポール内の偏光方位がマスクパターンと平行の方位であるlinearly polarized dipole照明(以下、「TE偏光dipole」と記す。)および、図8(b)のように0度、90度の方位に局在する4極照明(Cross-Quadrupole:以下 c-Quad)で、かつポール内の偏光方位が同心円上方位(90度0度)であるAzimuth偏光となっているAzimuthally polarized c-Quad 照明(以下、「アジマスc-Quad照明」と記す。)である。
従来の問題点は、偏光照明を用いることにより密パターンの像コントラストが向上した時に、その最良の状態から多少偏光状態が偏光主軸方位回転、楕円率変動が変化したとしてもウェハ転写寸法は1nm程度しか変動しなく、抽出が難しいと言う問題がある。しかしながら、最小転写寸法が65nm、45nm、32nmと微細化していくに従い、トータルで要求される寸法制御精度は例えばそれぞれ、±6.5nm、±4.5nm、±3.2nmとなるため、この1nm程度の寸法変動も要因を的確に検出し、リアルタイムで露光工程へフィードバック制御する必要性がある。さらに、主軸方位、楕円率変動により偏光状態が変動した際に、寸法には変動は微少であっても、転写像のコントラストには変動があり、露光量誤差マージンが劣化すると言う問題がある。
一方で、通常行われている光学的な偏光状態の計測方法のような、波長板を用いて瞳像を計測する方式では、偏光成分の計測精度は良いものの、計測時間が長くin-situ(製造処理中)での計測管理が困難である。
図9にシミュレーションによる結果を示す。図9では、アジマスc-Quad照明にてポール内の偏光成分の偏光主軸回転、楕円率を振った時の転写CD(critical dimension)のレスポンス(単位:nm)を示している。ここで、dipoleの形状はNA=1.3、σ_out=0.95、σ_in=0.71、open-angle=60deg、マスクパターン46nm spaces/46nm linesの時の、理想偏光状態からの転写CD変動の計算結果を示す。なお、CD計算は屈折率が1.7のレジスト中の空間像イメージを用いている。
この計算結果より、例えば、ellipticity(楕円率)が0、偏光方向の回転が0といった理想的な直線偏光での転写CD(45.86nm)に対して、同じ偏光方向の回転が0でellipticity(楕円率)が0.1ずれた場合の転写CDが45.87nmであり、その差は僅か0.01nmとなっている。つまり、偏光状態の変動による転写CDの変動は僅かであり、通常想定している偏光状態の変動範囲内では1nm程度以下の転写CD変動しか発生しないと見積もられる。
ところが、像コントラストは偏光状態の変動に伴い変動する。これに関するシミュレーション結果を図10に示す。図10は同様に偏光主軸回転、楕円率を振った時の像コントラストを計算したものである。理想的な偏光状態のコントラストが0.58であるのに対して、ellipticityが0.1ずれた場合のコントラストは0.57であり、0.1の劣化となる。
今、仮に理想状態から像コントラスト劣化の許容度を7%、すなわち0.58×0.93=0.5394以上とするとき、図10に示すグレーの箇所は許容度を超えていることになる。つまり、おおよそ、ellipticityは±0.3、rotationは±15度内に偏光状態は維持する必要があるということになる。
以上の点を鑑みて、本発明では高分解能で偏光状態の変動が検出可能で、ウェハ転写CD計測によるin-situでの偏光状態モニタおよびフィードバック制御を可能とする発明の提案を目的とする。具体的には、直線偏光dipole、アジマスc-Quad照明などの偏光照明において、ポール内の偏光方位が正確に制御できているかを的確にモニタする技術を提案するものである。
本発明は上記目的を達成するために成されたものである。すなわち、本発明では、露光対象となるマスクパターンを有する基材と、基材に設けられるモニタ用パターンと、基材におけるモニタ用パターンの光路上に設けられ、モニタ用パターンへ照射される偏光照明の一部の偏光方向を90度変化させる偏光制御素子とを備える露光用マスクである。
また、本発明は、偏光照明を用いる露光装置において、記偏光照明による露光光路中に照明光の一部の偏光方向を90度変化させる偏光制御素子が進退自在に設けられたものである。
また、本発明は、偏光照明による露光を用いるパターン製造方法において、モニタ用パターンに対して第1の偏光照明による第1の露光と、第1の偏光照明に対して偏光方向が90度変化した第2の偏光照明による第2の露光とを行う工程と、第1の露光によるモニタ用パターンの現像後の寸法と、第2の露光によるモニタ用パターンの現像後の寸法とを測定し、その差分の分布によって露光光の偏光状態の変動を検出する工程とを備えるパターン製造方法である。
このような本発明では、モニタ用パターンに対して照射する偏光照明の一部の偏光方向を90度変化させることから、同じモニタ用パターンについて通常の偏光方向での露光と偏光方向が90度変化した状態での露光とを行うことができる。これにより、各々の偏光方向で行った露光によるモニタ用パターンの露光後の寸法から偏光状態の変動を確実に検出することができるようになる。
したがって、このような本発明によれば、TE偏光dipole照明やアジマスc-Quad照明を適用した際に、僅かに発生する偏光状態の変動を、強調させた転写CD変化として検出をすることが可能となる。また、光学的な計測方法ではなく、モニタ用パターンの転写パターンCDをin-situ計測が可能なCD測長方法でCD計測を行う方式を採っているため、パターンの製造途中において露光光の偏光状態の変動を迅速に検出し、製造工程へフィードバックすることが可能となり、信頼性の高い製品を提供することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を図に基づき説明する。図1は、本実施形態に係る露光用マスクの一例を説明する模式図である。すなわち、本実施形態に係る露光用マスクは偏光照明による露光を行う際に用いられるもので、基材10となる例えばガラス板の表面に設けられるマスクパターン11と、基材10における例えば周辺領域に設けられるモニタ用パターン12と、基材10におけるモニタ用パターン12の光路上に設けられ、モニタ用パターン12へ照射される偏光照明の一部の偏光方向を90度変化させた照明光で露光するためのパターン領域を構成する偏光制御素子20とを備えるものである。
このような露光用マスクを用いて所望の製品パターンを露光するには、マスクパターン11を介して偏光照明光を照射して製品パターンをレジスト等の感光性材料の上に転写し、現像を行うことになるが、この際、偏光照明における偏光状態が正確なパターン形成における重要な要件となる。
本実施形態の露光用マスクでは、マスクパターン11による製品パターンの露光を行うに先立ち、モニタ用パターン12を用いて露光を行い、そのパターン寸法を計測することによって偏光照明の偏光状態を的確に検出するものである。
なお、本実施形態の露光用マスクで適用されるモニタ用パターン12は、以下の式でk1が0.3以下となるパターンを用いる。
hp=k1×(λ/NA)
ここで、hpは前記モニタ用パターンのピッチ/2、λは露光波長、NAは露光面側開口数である。上記の式を満たすような密ピッチパターンでは、偏光露光による像コントラストの向上といった効果を得ることができる。また、製品パターンを転写するためのマスクパターン11も上記式を満たすものを含んだデバイスパターンとなっており、同様な偏光露光による効果を得ることができる。
上記のような本実施形態の露光用マスクにおいてモニタ用パターン12を露光する場合、偏光制御素子20が設けられた部分では偏光面が90度回転した照明でモニタ用パターン12を露光することができ、また、偏光制御素子20が設けられていない図中左側領域21では通常偏光照明でモニタ用パターン12を露光することができる。
次に、本実施形態に係る露光装置を説明する。本実施形態に係る露光装置は、偏光照明を用いる露光装置であり、偏光照明による露光光路中、例えばマスクの直上に照明光の一部の偏光方向を90度変化させる偏光制御素子が進退自在に設けられたものである。
この露光装置では、通常の製品パターンを露光する場合には前述の偏光制御素子を退けておくことによって、偏光照明からそのまま偏光光が露光用マスクに照射される。一方、モニタ用パターンの露光を行う場合には偏光制御素子を光路上に配置することで、照明光の一部の偏光方向を90度変化させた偏光照明光での露光を行うことができる。
つまり、偏光照明から露光用マスクに照射される偏光光の光路上に偏光制御素子を進退可能に設けておくことで、偏光制御素子を光路上に配置した場合には、偏光照明から露光用マスクに照射される偏光光について2種類の偏光方向での露光を行うことができるようになる。
このように、同じモニタ用パターンの露光において、偏光照明から通常のデバイスパターンの露光を行うのと同じ偏光方向での露光と、偏光照明から通常のデバイスパターンの露光を行うのとは90度変化した偏光方向での露光をそれぞれ行うことができる。そして、2つの偏光方向で行った各露光でのパターン寸法を計測して、偏光照明の偏光状態を的確に検出できるようになる。
例えば、半導体チップパターンを露光するときの偏光照明としては、TE偏光dipole照明やアジマスc-Quad照明を適用するが、偏光状態のモニタをするときの偏光照明を、密パターンの通常像コントラストを向上させるTE偏光dipole照明やアジマスc-Quad照明を適用するのではなく、dipole照明やc-Quad照明のポール内の偏光方位を90度回転させて、像コントラストをあえて劣化させるTM偏光dipole照明やラジアルc-Quad照明を適用する。
この時、偏光方位を回転させない状態で発生した、偏光主軸方位、楕円率の変動量は保存された状態で、偏光方位全体が90度回転することになる。これらの最良の偏光状態から偏光方位が90度回転させた偏光状態では、像コントラストが最も劣化し、わずかな偏光状態の変化により、転写CDが強調されて変動することになる。本実施形態ではこの性質を利用して、偏光状態の変動を的確に捉えるものである。
また、モニタパターンの転写露光量も前述の強調がより強くなるように、オーバ露光またはアンダー露光になるように意図的にずらして行うものとする。これについては後述する。
また、このTM偏光dipole照明やラジアルc-Quad照明での偏光状態モニタ用の露光をウェハ露光のロット先頭あるいは毎ウェハ先頭等の定期的なタイミングで行い、CD値の測定をscatterometyなどのin-situのCD計測手段によってリアルタイムで行い、偏光状態をモニタする。なお、scatterometyに関しては、「O plus E、2005年3月号、分光エリプソメーターによる形状計測、白崎 博公 著」などに詳細説明が記載されている。これにより、簡単な装置構成で短時間にて微小パターンの寸法を測定することができ、in-situでの計測を実現することができる。
ここで、露光光の偏光方位を90度回転させる方法としては、上記に示す本実施形態に係る露光装置を用いる方法と、先に説明した本実施形態に係る露光用マスクを用いる方法とがある。
本実施形態に係る露光装置を用いる方法は次のようになる。先ず、図2(a)に示すようにλ/2波長板または90度旋光素子から成る偏光制御素子20を露光装置照明光学系の例えばマスク直上に設置し、偏光状態モニタ用の露光の際にはモニタ用偏光素子を光路に入れた状態にして、偏光状態を90度回転させた状態でモニタパターンの露光を行う。さらに、図2(b)のように、半分は素通しガラス、半分はλ/2波長版または90度旋光素子からなるモニタ用偏光素子プレートをマスク直上に入れた状態で露光することによって、1回の露光により、通常偏光照明で露光されるパターンと、偏光面90度回転した照明で露光されるパターンとを形成できるようになる。
また、本実施形態に係る露光用マスクを用いる方法は次のようになる。すなわち、図3に示すように、予め露光用マスクの基材10に設けられたモニタ用パターン12の基材裏面(モニタ用パターンが形成されたいない面)等に、λ/2波長板または、偏光方位を90度回転させる厚みを持った旋光素子などの偏光制御素子20を設置しておく。
これにより、偏光制御素子20を介して露光した場合には、通常の偏光方向に対して偏光方向が90度回転した状態で露光されることになる。同じモニタ用パターン12の露光において、偏光制御素子20を介した露光と、介さない露光とを行えば、偏光方向が各々90度異なる2つの状態でモニタ用パターンを転写できることになる。
上記のような偏光方向の回転手段を用いた本実施形態に係るパターン露光方法の手順の一例は次のようになる。ここで、照明条件はTE偏光dipole照明やアジマス偏光c-Quad照明のようなコントラストエンハスされる偏光照明状態とする。
先ず、ウェハ露光の先頭に、偏光状態を検出するためのモニタ用パターンの転写を行う。すなわち、図2に示すような偏光制御素子を照明光路に挿入し、通常偏光照明状態と90度回転偏光照明状態の2条件で同時に露光する。
この後は、モニタ用の偏光制御素子20を光路から待避させ、通常の偏光照明でウェハ露光を行う。露光終了し、インラインのコータデベロッパで現像、PEB(Post Exposure Bake)処理が行われ、scatterometryユニットに搬送し、2つの偏光方向で露光したモニタ用パターンのCD測長を行う。
次いで、通常偏光照明で露光されたモニタパターンのCD(CDs)、90度回転偏光照明で露光されたモニタパターンのCD(CDp)と計測できたとすると、偏光変動指標ΔCD=CDp-CDsを算出する。このΔCDが予め決めてある許容範囲を超えた時には、偏光状態異常として扱い、露光装置側にリカバリ動作を促す。露光装置側での回復の後、再び露光動作を続けることになる。
次に、具体的な実施形態を説明する。なお、以下で説明する本実施形態では、露光光源は波長193nmのArFレーザとして、Azimuthally偏光照明を適用し、ポジレジスト使用、モニタ用パターンは46nmスペース46nmラインの繰り返しパターンの6%透過ハーフトーン位相シフトマスクを使用し、転写光学条件は液浸NA1.3(n=1.44)、σout=0.95、σin=0.71、Open angle=60度のCross-Quadrupoleとした。これらの条件のもとで、偏光主軸方位と楕円率が変動した時のモニタパターン(偏光方位非回転、90度回転)の転写結果をシミュレーションで検証していくものとする。
図4は、本実施形態に係る露光方法の流れを説明するフローチャート、図5は、図4に示すフローチャートに沿った露光方法でパターン露光を行った場合のCDレスポンスのシミュレーション結果を示すものである。なお、図4のフローチャートはモニタ用偏光素子として、図2の(b)のように、半分の領域は非回転、半分の領域は90度回転の偏光状態で同時に露光されるタイプを想定している。
先ず、露光処理の開始によって(ステップS1)、照明をazimuth偏光またはTE偏光に設定し(ステップS2)、偏光制御素子を光路上に挿入する(ステップS3)。そして、モニタ用パターンによる露光を露光量Dmによって行う(ステップS4)。
次に、偏光制御素子を光路上から退避し(ステップS5)、照明をazimuth偏光またはTE偏光に設定して、マスクパターンを介したチップパターンの露光を露光量Dによって行う(ステップS6)。
その後、露光したパターンの現像、PEB処理を行い(ステップS7)、scatterometyでのCD側長を行う(ステップS8)。そして、通常の偏光方向による偏光光で露光されたモニタ用パターンのCD値をCDsとし(ステップS9)、90度偏光方向が回転した偏光光で露光されたモニタ用パターンのCD値をCDpとして(ステップS10)、偏光変動指標ΔCD=|CDp−CDs|を計算する(ステップS11)。なお、ここでΔCDは理想偏光状態を基準(0)とした差分値に変換されている。
次いで、この偏光変動指標ΔCDを基準偏光変動量(許容量)CD0と比較し(ステップS12)、ΔCD>CD0であれば偏光変動が異常であるとして(ステップS13)、露光動作の停止および偏光状態のリカバリ処理を実行する(ステップS14)。一方、ΔCD>CD0でなければ偏光変動が規定値内に収まっているとして、次のウェハの露光に移る(ステップS15)。
このように、製品パターンの露光を行うに先立ち、モニタ用パターンによる露光として通常の偏光方向による露光と、90度回転した偏光方向による露光とを行い、これらを現像して得たモニタ用パターンの各CD値から偏光変動の状態を的確に検出でき、露光処理中でありながら露光光の状態を正確に管理することが可能となる。
ここで、上記露光方法の中の偏光変動検出についての具体的を示す。先ず、通常硝材を透過してきた照明光で転写されるモニタパターン(46nm、ライン&スペースパターン(以下、「L&Sパターン」と言う。))をレジストスペース46nmになるように露光量を決め、この露光量で偏光状態(主軸回転角度、楕円率)が振れた時のCD値(レジストスペース)を計算する(図4のCDsに相当)。なお、CD計算は屈折率が1.7のレジスト中の空間像イメージを用いている。
次に、同時に転写される偏光面が回転した照明光で転写されるモニタパターンの転写CD値を、同様に偏光状態(主軸回転角度、楕円率)が振れた時のCD値(レジストスペース)として計算する(図4のCDpに相当)。
次いで、ここで得られたCDsとCDpとを用いて差分を計算する(図4のΔCDに相当)。この計算結果から誤差ゼロの値を基準に差分を計算する。
図5は、Azimuth偏光c-quad照明で、チップ露光量と同一の露光量にて、通常の偏光方向での露光と、偏光面が90度回転したときの露光と、これらのCD差のシミュレーション結果を示している。
すなわち、図5−1)は、通常の偏光光(モニタ用偏光素子を介さない偏光照明)でモニタ用パターンを露光した場合の転写CD(レジストスペース)のシミュレーション結果、図5−2)は、偏光方位90度回転(モニタ用偏光素子を介した偏光照明)でモニタ用パターンを露光した場合の転写CDの測定値シミュレーション結果、図5−3)は、図5−2)の各測定値から図5−1)の各測定値を差し引いた値、図5−4)は、図5−3)の差し引き後の各測定値を、ellipticity(楕円率)が0、偏光方向の回転が0となる理想的な直線偏光での値を基準=0とした差分である。
ここで、図5−4)の計算結果を見ると、rotationで示す偏光光の主軸回転角±25度、ellipticityで示す楕円率±0.5の範囲でCD差2nm程度となり、これは通常のCD-SEMまたはscatterometyで検出可能である。また、さらに、上記「発明が解決しようとする課題」の項で述べたように、コントラスト劣化の許容範囲より定義した許容できる偏光状態の変動範囲として、主軸回転角±15度、楕円率±0.3とすると、CD差で1nm程度であり、scatterometyでのin-situ管理が可能となる。
さらに、前述のΔCDの許容値レベルとして、図5−1)の破線楕円範囲ではCD誤差が無視できるレベルと扱えると仮定すると、偏光主軸方位、楕円率の許容範囲をその範囲で制御できていることを監視できればよいことになる。これは図5−4)でΔCD〜1nmに相当するので、この場合は基準偏光変動量(許容量)CD0=1nmとして運用することになる。
次に、本発明による第2の実施形態を説明する。先ず、通常硝材を透過してきた照明光で転写されるモニタパターン(46nm、L&Sパターン)を、上述での露光量=実際のチップ露光量と比較して10%増やした露光にして、レジストスペース51nmになるように露光量を決める。この露光量で先に説明した実施形態と同様に、偏光状態(主軸回転角度、楕円率)が振れた時のCD値(レジストスペース)を計算する(図1のCDsに相当)。
次に、同時に転写される偏光面が回転した照明光で転写されるモニタパターンの転写CD値を、同様に偏光状態(主軸回転角度、楕円率)が振れた時のCD値(レジストスペース)として計算する(図1のCDp相当)。ここで得られたCDsとCDpとを用いて差分を計算する。この算結果から誤差ゼロの値を基準に差分を計算する(図1のΔCDに相当)。
図6は、Azimuth偏光c-quad照明で、前述のようにチップ露光量と異なる露光量すなわち10%オーバ露光にて、通常の偏光方向での露光と、偏光面が90度回転したときの露光と、これらのCD差のシミュレーション結果を示している。
すなわち、図6−1)は、通常の偏光光(モニタ用偏光素子を介さない偏光照明)でモニタ用パターンを露光した場合の転写CDのシミュレーション結果、図6−2)は、偏光方位90度回転(モニタ用偏光素子を介した偏光照明)でモニタ用パターンを露光した場合の転写CDのシミュレーション結果、図6−3)は、図6−2)の各測定値から図6−1)の各測定値を差し引いた値、図6−4)は、図6−3)の差し引き後の各測定値を、ellipticity(楕円率)が0、偏光方向の回転が0となる理想的な直線偏光での値を基準=0とした差分である。
ここで、図6−4)の計算結果を見ると、CDのレスポンスは図5−4)に示す通常露光量での露光の場合に比べてかなり大きくなっていることが分かる。コントラスト劣化の許容範囲より定義した許容できる偏光状態の変動範囲を主軸回転角±15度、楕円率±0.3とすると、CD差で5nm程度であり、scatterometyでのin-situ管理が余裕で可能である。
以上より、ΔCDの許容値(CD0)としては、5nm程度でよいことが分かる。このようにCDレスポンスは向上するが、この理由を図7に基づき説明する。図7(a)にはAzimuthal偏光で偏光誤差ゼロ(AZ-pol)、偏光誤差ゼロのまま90度回転(Rad-pol)、Azimuth偏光で偏光誤差、主軸方位回転20度、楕円率0.2を入れた状態(Az ell0.2/rot 20)、その偏光誤差で90度回転した状態(Rad ell0.2/rot 20)のレジスト内像プロファイルを示す。2つのIthはそれぞれ、ノーマル露光量(46nmレジストスペースターゲット)、オーバ露光量(レジストスペースターゲット51nm)を得るためのThresholdである。
図7(b)には、図7(a)のA部を拡大した図を示す。図中実線と破線との差が、偏光状態誤差無しと偏光状態誤差有りとの差になっているが、オーバ露光量では、誤差ゼロでのAzimuth偏光のときと、90度回転したときとの各々CD差が図中の矢印で示されるように、ノーマル露光量の場合より大きく現れていることが分かる。すなわち、偏光状態の変動に対するΔCDレスポンスが強調される。
また、ここではオーバ露光量によってCD差を強調する例を示したが、反対にアンダー露光量によってもCD差を強調することができる。このように、モニタ用パターンの露光量を製品パターンの露光量と異なるようにすることで、CD差を強調して更なる計測の確度を上げることが可能となる。
なお、上記説明した実施形態では、偏光光の偏光方向を回転させるためにモニタ用偏光素子を用いる例を示したが、このような偏光制御素子を使わなくても、非特許文献3に示されるように、照明光の偏光方位は露光装置側で90回転することが可能である。よって、チップ露光前に90度回転した偏光照明状態でモニタ用露光量に設定してモニタ用パターンを露光し、続いて通常偏光照明状態でモニタ用パターンを露光し、引き続き露光量をチップ露光用の露光量に設定して、通常偏光照明のまま露光を行うようにしても同じ効果が得られる。
本実施形態に係る偏光状態モニタフロー図である。 本実施形態に係るモニタ露光時にの偏光面回転方法である。 本実施形態に係るモニタ露光時にの偏光面回転方法である。 TE偏光dipole照明、Azimuth偏光c-quad照明を示す図である。 露光量を変えることによりCDレスポンスを向上させる概念図である。 Azimuth偏光c-quad照明で、チップ露光量と同一の露光量にて、偏光面が90度回転したときと通常偏光露光でのCD差のシミュレーション結果を示す図である。 Azimuth偏光c-quad照明で、チップ露光量と異なる露光量にて、偏光面が90度回転したときと通常偏光露光でのCD差のシミュレーション結果を示す図である。 TE偏光dipole照明、Azimuth偏光c-quad照明を示す図である。 Azimuth偏光c-quad照明で、偏光状態が変動したときのCDシミュレーション結果を示す図である。 Azimuth偏光c-quad照明で、偏光状態が変動したときのコントラスト計算結果を示す図である。
符号の説明
10…基材、11…マスクパターン、12…モニタ用パターン、20…偏光制御素子

Claims (8)

  1. 露光対象となるマスクパターンを有する基材と、
    前記基材に設けられるモニタ用パターンと、
    前記基材における前記モニタ用パターンの光路上に設けられ、前記モニタ用パターンへ照射される偏光照明光の一部の偏光方向を90度変化させる偏光制御素子と
    を備えることを特徴とする露光用マスク。
  2. 前記偏光制御素子は、λ/2板または90回転の旋光素子である
    ことを特徴とする請求項1記載の露光用マスク。
  3. 前記偏光制御素子は、前記基材の前記マスクパターンが設けられる面とは反対側の面に設けられている
    ことを特徴とする請求項1記載の露光用マスク。
  4. 前記モニタ用パターンは、以下の式でk1が0.3以下のパターンを用いることを特徴とする請求項1記載の露光用マスク。
    hp=k1×(λ/NA)
    ここで、hpは前記モニタ用パターンのピッチ/2、λは露光波長、NAは露光面側開口数である。
  5. 偏光照明を用いる露光装置において、
    前記偏光照明による露光光路中に照明光の一部の偏光方向を90度変化させる偏光制御素子が進退自在に設けられている
    ことを特徴とする露光装置。
  6. 偏光照明による露光を用いるパターン製造方法において、
    モニタ用パターンに対して第1の偏光照明による第1の露光と、前記第1の偏光照明に対して偏光方向が90度変化した第2の偏光照明による第2の露光とを行う工程と、
    前記第1の露光によるモニタ用パターンの現像後の寸法と、前記第2の露光によるモニタ用パターンの現像後の寸法とを測定し、その差分の分布によって露光光の偏光状態の変動を検出する工程と
    を備えることを特徴とするパターン製造方法。
  7. 前記第2の露光を行った後、前記第1の露光を行い、その後、前記第1の偏光照明によって製品対象となるパターンの露光を行う
    ことを特徴とする請求項6記載のパターン製造方法。
  8. 前記第1の露光および前記前記第2の露光は、前記製品対象となるパターンの露光での露光量と異なる露光量によって行う
    ことを特徴とする請求項7記載のパターン製造方法。
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