JP2008121454A - Fuel supply device - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、主に車両用エンジンに用いられる燃料供給装置に関する。 The present invention relates to a fuel supply apparatus mainly used for a vehicle engine.
従来例の燃料供給装置としては、例えば特許文献1に記載されたものがある。なお、図19は従来例(特許文献1)にかかる燃料供給装置を示す構成図である。
図19に示すように、特許文献1に記載された燃料供給装置200において、燃料タンク201内の燃料は、燃料ポンプ202によって吸入されて加圧されて、燃料フィルタ204を通過して、燃圧調整装置207により所定圧力に調圧された後、供給配管203を通って各噴射弁205から内燃機関(エンジン)の燃焼室に向けて噴射される。燃圧調整装置207は、コントロールユニット229からの制御信号で、還流制御弁224を開閉することにより、各噴射弁205に供給される燃料圧力(「燃圧」という。)を高圧、低圧との二段階で切替える。すなわち、燃圧調整装置207は、エンジンの始動時等に還流制御弁224を開放することで、圧力レギュレータ208の制御圧室208B内に燃料を供給し、制御圧室208B内の圧力を上昇させる。これにともない、圧力レギュレータ208の燃料調圧室208A内の燃圧が上昇され、燃料調圧室208Aと連通する供給配管203内の燃圧が上昇される。これにより、各噴射弁205に供給される燃圧が高燃圧になることで、噴射燃料の微粒化が促進されてエンジンの始動性が向上される。また、エンジン始動後に還流制御弁224を閉鎖することで、圧力レギュレータ208の制御圧室208B内の圧力を低下させる。これにともない、燃料調圧室208A内の燃圧が低下され、供給配管203内の燃圧が低下される。これにより、各噴射弁205に供給される燃圧が低燃圧になることで、燃料ポンプ202等にかかる負荷が低減される。
An example of a conventional fuel supply apparatus is described in
As shown in FIG. 19, in the
ところで、前記燃料供給装置200を、2つの燃料貯蔵部を有する燃料タンクに適用することが考えられる。なお、図20は従来例の変更例にかかる燃料供給装置を示す構成図である。
図20に示すように、燃料タンク211は、いわゆる鞍型タンクであって、底板部212上に山型状に隆起する凸部213によって区分された2つの燃料貯蔵部221,222を有している。一方(「第1」という。)の燃料貯蔵部221には、前記燃料供給装置200が前記と同様に設けられている。前記供給配管203の内側配管部203Aには、燃料ポンプ202から吐出される燃料の一部を第1の燃料貯蔵部221内に戻すリターン通路224が接続されている。リターン通路224にはジェットポンプ225が配置されている。ジェットポンプ225には、自由端が他方(「第2」という。)の燃料貯蔵部222内の底部に連通された連通管路226が接続されている。ジェットポンプ225は、リターン通路224内を流れる燃料の流れを利用して、第2の燃料貯蔵部222内の燃料を第1の燃料貯蔵部221内に移送する。すなわち、リターン通路224内を流れる燃料がジェットポンプ225を通過する際、そのポンプ内部に生じる負圧による吸引力により第2の燃料貯蔵部222内の燃料を連通管路226を通じて第1の燃料貯蔵部221内に移送する。これにより、燃料ポンプ202を備えていない第2の燃料貯蔵部222内の燃料を第1の燃料貯蔵部221内に移送することにより、両燃料貯蔵部221,222内の燃料をエンジンへ供給することができる。ちなみに、鞍型の燃料タンクにおいて、一方の燃料貯蔵部内に他方の燃料貯蔵部内の燃料をジェットポンプにより移送する構成が、例えば特許文献2に記載されている。なお、特許文献2のものでは、燃圧を切替える燃圧調整装置を備えていない。
By the way, it can be considered that the
As shown in FIG. 20, the
前記従来例の変更例の燃料供給装置(図20参照。)において、燃料ポンプ202に加わる電圧は、一般的に、エンジン始動時はバッテリにより6〜10V(ボルト)のバッテリ電圧であるが、エンジン始動後は発電機により12〜14Vの発電機電圧に高くなる。したがって、エンジン始動時においては、燃料ポンプ202がバッテリ電圧(低電圧)により駆動されるため、燃料ポンプ202の回転数が低く、燃料ポンプ202の吐出流量が少ない状態となる。また、エンジン始動後においては、前記燃圧調整装置207によって燃圧が高められることより、ジェットポンプ225へ流出する燃料量が増える。したがって、エンジン始動時にエンジンへの燃料量が減少するため、ジェットポンプ225へ流出する燃料量を考慮し、吐出流量の多い燃料ポンプ202を使用することなる。
In the fuel supply apparatus (see FIG. 20) of the modified example of the conventional example, the voltage applied to the
ここで、燃料ポンプの吐出圧力と吐出流量との関係について説明する。なお、図6は燃料ポンプの吐出圧力と吐出流量との関係を示す線図である。
図6において、横軸は吐出圧力Pを示し、エンジン始動時の吐出圧力がP1、エンジン始動後の吐出圧力がP2で示されている。また、縦軸は吐出流量Qを示している。また、特性線Laは通常電圧による吐出流量を示し、特性線Lbは始動電圧による吐出流量を示している。なお、吐出流量Qと吐出圧力Pとは、
Q∝√P
との関係にある。
Here, the relationship between the discharge pressure of the fuel pump and the discharge flow rate will be described. FIG. 6 is a diagram showing the relationship between the discharge pressure and the discharge flow rate of the fuel pump.
In FIG. 6, the horizontal axis indicates the discharge pressure P, the discharge pressure at the time of starting the engine is indicated by P 1 , and the discharge pressure after the engine is started is indicated by P 2 . The vertical axis indicates the discharge flow rate Q. The characteristic line La indicates the discharge flow rate by the normal voltage, and the characteristic line Lb indicates the discharge flow rate by the starting voltage. The discharge flow rate Q and the discharge pressure P are
Q∝√P
Is in a relationship.
図6において、エンジン始動時に必要な燃料ポンプの吐出流量Q2fは、
Q2f≧Q2E+Q2J
である。なお、Q2Eはエンジンの要求流量、Q2Jはジェットポンプに流出する流量である。
また、エンジン始動後に必要な燃料ポンプの吐出流量Q1Fは、
Q1F≧Q1E+Q1J
である。なお、Q1Eはエンジンの要求流量、Q1Jはジェットポンプに流出する流量である。
In FIG. 6, the discharge flow rate Q 2 f of the fuel pump required at the time of engine start is
Q 2 f ≧ Q 2 E + Q 2 J
It is. Q 2 E is a required flow rate of the engine, and Q 2 J is a flow rate flowing out to the jet pump.
The fuel pump discharge flow rate Q 1 F required after the engine is started is
Q 1 F ≧ Q 1 E + Q 1 J
It is. Q 1 E is a required flow rate of the engine, and Q 1 J is a flow rate flowing out to the jet pump.
そして、燃料ポンプは、エンジン始動後の吐出流量Q1Fと、エンジン始動時の吐出流量Q2fとの両方の条件を満たす必要がある。この場合、エンジン始動後の吐出流量Q1Fに基づいて燃料ポンプのポンプサイズ(吐出流量)を決定すると、エンジン始動時の吐出流量Q2dは、
Q2d<Q2f
となって、吐出流量Q2fを満たせなくなる。
このため、エンジン始動時の吐出流量Q2fに基づいて燃料ポンプのポンプサイズ(吐出流量)を決定すると、エンジン始動後の吐出流量Q1fが
Q1f>Q1F
となって、吐出流量Q1Fを満たすことができる。
しかし、エンジン始動後において、
Q2S=Q1f−Q1F
で求められる吐出流量Q2Sが余剰となるため、燃料ポンプの大型化を余儀なくされるとともに消費電力の増大を招くことになる。
The fuel pump must satisfy both the discharge flow rate Q 1 F after engine start and the discharge flow rate Q 2 f at engine start. In this case, if the pump size (discharge flow rate) of the fuel pump is determined based on the discharge flow rate Q 1 F after engine start, the discharge flow rate Q 2 d at engine start is
Q 2 d <Q 2 f
Thus, the discharge flow rate Q 2 f cannot be satisfied.
For this reason, if the pump size (discharge flow rate) of the fuel pump is determined based on the discharge flow rate Q 2 f at the time of engine start, the discharge flow rate Q 1 f after the engine start becomes Q 1 f> Q 1 F
Thus, the discharge flow rate Q 1 F can be satisfied.
However, after starting the engine,
Q 2 S = Q 1 f−Q 1 F
Since the discharge flow rate Q 2 S required in
本発明が解決しようとする課題は、燃圧可変装置により燃圧の調圧を行なうとともにジェットポンプにより燃料移送を行なう燃料供給装置において、燃料ポンプを小型化し、消費電力を低減することのできる燃料供給装置を提供することにある。 A problem to be solved by the present invention is a fuel supply apparatus that regulates fuel pressure using a fuel pressure variable device and transfers fuel using a jet pump, and can reduce the size of the fuel pump and reduce power consumption. Is to provide.
前記した課題は、特許請求の範囲の欄に記載された構成を要旨とする燃料供給装置により解決することができる。
すなわち、特許請求の範囲の請求項1にかかる燃料供給装置によると、制御装置によりリターン通路用制御弁が開動されることによりリターン通路が開かれると、リターン通路を通じて燃料タンクに戻される燃料の流れを利用するジェットポンプが作動することによって、第2の燃料貯蔵部から第1の燃料貯蔵部への燃料の移送が行われる。また、燃圧可変装置による高燃圧時でかつ低電圧時において、制御装置によりリターン通路用制御弁が閉動されることによりリターン通路が閉じられると、リターン通路を通じて燃料タンクに戻される燃料の流れが停止されるにともないジェットポンプの作動が停止されることによって、燃料ポンプから吐出された燃料の全量をエンジンに供給することができる。したがって、燃圧可変装置により燃圧の調圧を行なうとともにジェットポンプにより燃料移送を行なう燃料供給装置において、燃圧可変装置による高燃圧時でかつ低電圧時の燃料ポンプの流量負担を軽減することにより、燃料ポンプを小型化し、消費電力を低減することができる。
The above-described problem can be solved by a fuel supply apparatus having the gist of the configuration described in the claims.
That is, according to the fuel supply device of
また、特許請求の範囲の請求項2にかかる燃料供給装置によると、燃圧可変装置による低燃圧時でかつ通常電圧時において、燃料残量検出装置で検出される第1の燃料貯蔵部の燃料残量が所定量以下のときには、制御装置がリターン通路用制御弁を開動させることでジェットポンプが作動されることによって、第2の燃料貯蔵部から第1の燃料貯蔵部への燃料の移送が行われる。したがって、第2の燃料貯蔵部に燃料が残っているにもかかわらず、第1の燃料貯蔵部の燃料残量が少なくなって燃料供給が不能になる事態を回避することができる。
In the fuel supply device according to
また、特許請求の範囲の請求項3にかかる燃料供給装置によると、制御装置により低圧側還流通路用制御弁が開動されることにより低圧側還流通路が開かれると、低圧側圧力レギュレータが作動することによって、エンジンに供給される燃圧を低圧に調圧することができる。このとき、高圧側圧力レギュレータは作動されない。また、制御装置により低圧側還流通路用制御弁が閉動されることにより低圧側還流通路が閉じられると、低圧側圧力レギュレータの作動が停止されるにともない高圧側圧力レギュレータが作動することによって、エンジンに供給される燃圧を高圧に調圧することができる。
According to the fuel supply device of
また、特許請求の範囲の請求項4にかかる燃料供給装置によると、制御装置により制御圧室側還流通路用制御弁が開閉されることにより、制御圧室側還流通路が開閉されるにともない圧力レギュレータの制御圧室内の圧力が少なくとも2段階に調圧されることにより、エンジンに供給される燃圧を調圧することができる。なお、圧力レギュレータの制御圧室に導く燃料としての燃料ポンプにより加圧された燃料には、燃料ポンプの燃料吐出口から吐出された燃料、燃料ポンプ(例えば、モータ部)に燃料吐出口とは別に設けられた燃料出口から吐出された燃料、燃料ポンプの加圧途中においてポンプ通路のベーパ燃料排出口から排出すなわち吐出された燃料、燃料ポンプの加圧途中においてポンプ通路のベーパ燃料排出口とは別に設けられた燃料出口から吐出された燃料を利用することができる。 According to the fuel supply device of claim 4 of the claims, the control valve opens and closes the control pressure chamber side return passage control valve, so that the pressure as the control pressure chamber side return passage opens and closes. By adjusting the pressure in the control pressure chamber of the regulator in at least two stages, the fuel pressure supplied to the engine can be adjusted. The fuel pressurized by the fuel pump as the fuel led to the control pressure chamber of the pressure regulator includes the fuel discharged from the fuel discharge port of the fuel pump, and the fuel discharge port to the fuel pump (for example, the motor unit). The fuel discharged from the fuel outlet provided separately, the fuel discharged from the vapor fuel outlet of the pump passage during the pressurization of the fuel pump, that is, the fuel discharged from the vapor fuel outlet of the pump passage, and the vapor fuel outlet of the pump passage during the pressurization of the fuel pump The fuel discharged from the fuel outlet provided separately can be utilized.
また、特許請求の範囲の請求項5にかかる燃料供給装置によると、圧力レギュレータの燃料調圧室内、及び/又は、制御圧室内の燃圧を設定圧以下に制御する圧力制御弁を備えたものである。これにより、圧力レギュレータの燃料調圧室内、及び/又は、制御圧室内の燃圧を設定値以下に制御することができる。なお、圧力制御弁は、燃料調圧室内に連通しかつ燃料調圧室内の燃圧と同一の燃圧をなす燃料通路上に配置することにより、燃料調圧室内の燃圧を設定圧以下に制御することができる。また、圧力制御弁は、制御圧室内に連通しかつ制御圧室内の燃圧と同一燃圧をなす燃料通路上に配置することにより、制御圧室内の燃圧を設定圧以下に制御することができる。 According to the fuel supply device of claim 5 of the present invention, the fuel supply device includes a pressure control valve for controlling the fuel pressure in the fuel pressure regulating chamber and / or the control pressure chamber of the pressure regulator to a set pressure or lower. is there. Thereby, the fuel pressure in the fuel pressure adjusting chamber and / or the control pressure chamber of the pressure regulator can be controlled to be equal to or lower than the set value. The pressure control valve is disposed on the fuel passage that communicates with the fuel pressure adjustment chamber and forms the same fuel pressure as the fuel pressure in the fuel pressure adjustment chamber, thereby controlling the fuel pressure in the fuel pressure adjustment chamber below the set pressure. Can do. Further, the pressure control valve is arranged on the fuel passage communicating with the control pressure chamber and having the same fuel pressure as the fuel pressure in the control pressure chamber, so that the fuel pressure in the control pressure chamber can be controlled to be equal to or lower than the set pressure.
次に、本発明を実施するための最良の形態について実施例を参照して説明する。 Next, the best mode for carrying out the present invention will be described with reference to examples.
[実施例1]
本発明の実施例1を説明する。本実施例の燃料供給装置は、車両用エンジンに用いられるものである。なお、図1は燃料供給装置を示す構成図である。
図1に示すように、燃料供給装置10は、燃料タンク12と燃料ポンプ14と燃料フィルタ16と燃圧可変装置18とリターン通路20とジェットポンプ22とリターン通路用制御弁24と電子制御装置(「ECU」という。)26とを備えている。以下、順に説明する。なお、燃料ポンプ14と燃料フィルタ16と燃圧可変装置18は、燃料供給部28を構成している。
[Example 1]
A first embodiment of the present invention will be described. The fuel supply device of this embodiment is used for a vehicle engine. FIG. 1 is a block diagram showing the fuel supply device.
As shown in FIG. 1, the
燃料タンク12を説明する。燃料タンク12は、第1の燃料貯蔵部31及び第2の燃料貯蔵部32を有している。このように2つの燃料貯蔵部31,32を有する燃料タンク12としては、例えば、鞍型の燃料タンク、リザーバカップ内蔵型の燃料タンクが相当する。なお、図2は鞍型の燃料タンクを示す断面図、図3はリザーバカップ内蔵型の燃料タンクを示す断面図である。
The
鞍型の燃料タンクを述べる。図2に示すように、鞍型の燃料タンク12(符号、(1)を付す。)は、底板部33上に山型状に隆起する凸部34によって区分された2つの燃料貯蔵部31,32を有している。鞍型の燃料タンク12(1)の場合、前記燃料供給部28が配置される側(図2において左側)の燃料貯蔵部31が「第1の燃料貯蔵部」に相当し、他方側(図2において右側)の燃料貯蔵部32が「第2の燃料貯蔵部」に相当する。
Describe the vertical fuel tank. As shown in FIG. 2, the vertical fuel tank 12 (reference numeral (1) is attached) is divided into two
リザーバカップ内蔵型の燃料タンクを述べる。図3に示すように、リザーバカップ内蔵型の燃料タンク12(符号、(2)を付す。)は、燃料タンク12(2)内の底部にリザーバカップ(サブタンクとも呼ばれる。)36を設置したものである。リザーバカップ36内に前記燃料供給部28が配置される。したがって、リザーバカップ内蔵型の燃料タンク12(2)の場合、リザーバカップ36内の燃料貯蔵部31が「第1の燃料貯蔵部」に相当し、リザーバカップ36外の燃料貯蔵部32が「第2の燃料貯蔵部」に相当する。
A fuel tank with a built-in reservoir cup will be described. As shown in FIG. 3, the reservoir tank built-in type fuel tank 12 (reference numeral (2)) is provided with a reservoir cup (also referred to as a sub tank) 36 at the bottom of the fuel tank 12 (2). It is. The
図1に示すように、前記燃料タンク12内には、タンク外燃料供給通路39に連通するタンク内燃料供給通路38が設けられている。タンク内燃料供給通路38は、燃料フィルタ16(後述する。)のフィルタケースの燃料流出口に連通されている。また、タンク内燃料供給通路38を通じてタンク外燃料供給通路39に吐出された燃料は、デリバリパイプ42に供給される。デリバリパイプ42は、エンジン45側に配置されており、各燃焼室(図示しない。)に対応するそれぞれの燃料噴射弁いわゆるインジェクタ43を備えている。したがって、デリバリパイプ42に供給された燃料は、各インジェクタ43よりエンジン45の各燃焼室内に噴射される。
As shown in FIG. 1, an in-tank
次に、燃料ポンプ14を説明する。なお、図4は燃料ポンプを示す断面図である。図4に示すように、燃料ポンプ14は、電動式のモータ部47と、そのモータ部47の下端部に設けられたインペラ式のポンプ部48とを備えるモータ一体型のものである。ポンプ部48は、モータ部47の駆動によりインペラ49が回転されることにより、前記第1の燃料貯蔵部31(図1参照。)内の燃料を吸入しかつ加圧してモータ部47内に吐出する。また、燃料ポンプ14の下面側には燃料を吸入する燃料吸入口50が設けられ、その上面側にはモータ部47内を流通した燃料を吐出する燃料吐出口52が設けられている。また、燃料ポンプ14の下面側には、ポンプ部48で加圧途中の燃料に含まれるベーパ(燃料が気化することにより生じる気泡)をポンプ通路から排出すなわち吐出するためのベーパジェット54が設けられている。なお、ベーパジェット54は、本明細書でいう「ベーパ燃料排出口」に相当する。また、燃料ポンプ14の燃料吸入口50には、前記第1の燃料貯蔵部31内から燃料ポンプ14内に吸入される燃料を濾過する吸入フィルタ56が連通されている。
Next, the
次に、燃料フィルタ16を説明する。燃料フィルタ16は、図示しないが、フィルタケースと、そのフィルタケース内に収容したフィルタエレメントとを備えている。フィルタケースの燃料流入口には、前記燃料ポンプ14の燃料吐出口52が管接続により連通されている。また、フィルタケースの流出口には、前記タンク内燃料供給通路38(図1参照。)が連通されている。図1に示すように、燃料ポンプ14から燃料フィルタ16内に吐出された燃料は、燃料フィルタ16(詳しくは、フィルタエレメント)によりろ過された後、フィルタケースの燃料流出口からタンク内燃料供給通路38へ吐出された後、タンク外燃料供給通路39へ吐出される。しかして、タンク内燃料供給通路38からは、2本の還流通路すなわち高圧側還流通路58及び低圧側還流通路59が分岐されている。
Next, the
次に、燃圧可変装置18を説明する。図1に示すように、燃圧可変装置18は、高圧側圧力レギュレータ60(符号、(H)を付す。)と低圧側圧力レギュレータ60(符号、(L)を付す。)と低圧側還流通路用制御弁62とを備えて、前記燃料ポンプ14からエンジン45に供給される燃圧を2段階に調圧可能に構成されている。高圧側圧力レギュレータ60(H)と低圧側圧力レギュレータ60(L)とは、調圧値が異なるだけで、基本的構成は同じ圧力レギュレータ(プレッシャレギュレータ、調圧弁等とも呼ばれている。)60である。図5は圧力レギュレータを示す断面図である。
Next, the fuel pressure
圧力レギュレータ60を述べる。図5に示すように、圧力レギュレータ60は、ケーシング64、ダイヤフラム65、弁体66等によって構成されている。ケーシング64は、圧力レギュレータ60の外殻をなすもので、上面開口状をなす燃料調圧室側のケース67と下面開口状をなす制御圧室側のケース68とを接合してなる。燃料調圧室側のケース67の側壁部には、燃料導入口70が形成されている。また、燃料調圧室側のケース67の底壁部には、ストレート管状の燃料排出管71が同一軸線上において一体化されている。また、制御圧室側のケース68の側壁部には一対の開口孔72,73が形成されている。
The
前記ダイヤフラム65は、前記燃料調圧室側のケース67と前記制御圧室側のケース68との間に挟持されており、前記ケーシング64内を燃料調圧室75と制御圧室76とに区画している。ダイヤフラム65は、ゴム状弾性材により形成されており、可撓性を有している。また、前記弁体66は、ダイヤフラム65の中央部に設けられており、前記燃料排出管71の上端面に対向している。弁体66は、ダイヤフラム65の撓み変形により燃料排出管71の上端面を弁座として開閉することにより、燃料調圧室75内を燃料排出管71内に対して連通又は遮断する。なお、ダイヤフラム65は、本明細書でいう「可動隔壁」に相当する。
The
前記制御圧室76内において、前記制御圧室側のケース68の上壁部と前記ダイヤフラム65の弁体66との間には、コイルスプリングからなるバルブスプリング78が介装されている。バルブスプリング78は、常に弁体66を前記燃料排出管71の弁座に着座する方向いわゆる閉弁方向に付勢している。しかして、制御圧室76内においてダイヤフラム65を押圧する力すなわちバルブスプリング78の弾性力に比べて、燃料調圧室75内においてダイヤフラム65を押圧する燃圧が低いときは、バルブスプリング78の弾性力により弁体66が燃料排出管71に着座されることにより、燃料排出管71が閉じられる。また、燃料調圧室75内の燃圧すなわちダイヤフラム65を押圧する燃圧がバルブスプリング78の弾性力よりも高くなるときは、ダイヤフラム65の撓み変形により弁体66が燃料排出管71から離れることにより、燃料排出管71が開かれる。これにより、燃料調圧室75内の燃料が燃料排出管71を通じて排出されるため、燃料調圧室75内の燃圧が設定値になるまで低下される。燃料調圧室75内の燃圧が設定値になると、弁体66はバルブスプリング78の弾性により閉じられる。
In the
前記高圧側圧力レギュレータ60(H)の燃料導入口70には、前記高圧側還流通路58が連通されている(図1参照。)。また、前記低圧側圧力レギュレータ60(L)の燃料導入口70には、前記低圧側還流通路59が連通されている(図1参照。)。また、両圧力レギュレータ60の燃料排出管71及び両開口孔72,73は、前記第1の燃料貯蔵部31内に開放されている。しかして、高圧側圧力レギュレータ60(H)におけるバルブスプリング78は、燃料調圧室75内の燃圧が所定の調圧値、例えば、約600kPa(キロパスカル)程度となるように設定されている。また、低圧側圧力レギュレータ60(L)におけるバルブスプリング78は、燃料調圧室75内の燃圧が所定の調圧値、例えば、約400kPa程度となるように設定されている。
The high-pressure
低圧側還流通路用制御弁62を説明する。図1に示すように、前記低圧側還流通路用制御弁62は、前記低圧側還流通路59に組込まれている。低圧側還流通路用制御弁(以下、「燃圧可変用制御弁」という。)62は、例えば、電磁式開閉弁、電磁式流量制御弁等からなるもので、前記ECU26からの制御信号に基づいて開閉される。ECU26は、エンジン45の始動開始(イグニッションスイッチ又はスタートスイッチ等の始動スイッチのON(オン))から始動完了後の所定時間経過後までは燃圧可変用制御弁62を閉動させ、その所定時間経過後以降はその制御弁62を開動させるように設定されている。
The low pressure side reflux
前記ECU26により前記燃圧可変用制御弁62が開動されたときには、低圧側還流通路59が開かれるため、その低圧側還流通路59を通じて低圧側圧力レギュレータ60(L)の燃料調圧室75内へ燃料が流入することで、低圧側圧力レギュレータ60(L)が作動する。これにより、エンジン45に供給される燃圧が低燃圧(約400kPa程度)に調圧される。このとき、高圧側圧力レギュレータ60(H)は、作動されず、閉状態を維持する。
また、ECU26により燃圧可変用制御弁62が閉動されたときは、低圧側還流通路59が閉じられるため、低圧側圧力レギュレータ60(L)の作動が停止される。このとき、低圧側圧力レギュレータ60(L)は、閉状態を維持する。これにともない、高圧側還流通路58を通じて高圧側圧力レギュレータ60(H)の燃料調圧室75内へ燃料が流入することで、高圧側圧力レギュレータ60(H)が作動する。これにより、エンジン45に供給される燃圧が高燃圧(約600kPa程度)に調圧される。
When the
Further, when the fuel pressure varying
次に、リターン通路20を説明する。図1に示すように、リターン通路20は、前記タンク内燃料供給通路38より分岐されている。タンク内燃料供給通路38に対するリター通路20の分岐位置は、前記両還流通路58,59よりも下流側に設定されている。なお、リターン通路20は、タンク内燃料供給通路38に限らず、タンク内燃料供給通路38内と燃圧と同一の燃圧をなす燃料通路であれば該燃料通路から分岐することができる。
Next, the
次に、ジェットポンプ22を説明する。なお、ジェットポンプ22は、前記特許文献2に記載されたジェットポンプ22と同様の構成であるのでその詳しい説明を省略する。
ジェットポンプ22は、リターン通路20に接続されており、リターン通路20内を流れる燃料の流れを利用して、第2の燃料貯蔵部32内の燃料を第1の燃料貯蔵部31内に移送する。すなわち、リターン通路20内を流れる燃料がジェットポンプ22を通過する際、そのポンプ内部に生じる負圧による吸引力により第2の燃料貯蔵部32内の燃料が連通管路80を介して第1の燃料貯蔵部31内に移送される。これにより、燃料ポンプ14を備えていない第2の燃料貯蔵部32内の燃料を第1の燃料貯蔵部31内に移送することで、両燃料貯蔵部31,32内の燃料をエンジン45へ供給することができる。
Next, the
The
次に、リターン通路用制御弁24を説明する。リターン通路用制御弁24は、前記リターン通路20に組込まれている。リターン通路用制御弁(以下、「ジェットポンプ用制御弁」という。)20は、例えば、電磁式開閉弁、電磁式流量制御弁等からなるもので、前記ECU26からの制御信号に基づいて開閉される。ECU26は、エンジン45の始動開始(イグニッションスイッチ又はスタートスイッチ等の始動スイッチのON(オン))から始動完了直後まではジェットポンプ用制御弁24を閉動させ、その所定時間経過後以降はその制御弁24を開動させるように設定されている。
Next, the return
次に、ECU26を説明する。ECU26は、マイクロコンピュータ等によって構成されたコントロールユニットで、その入力側には、例えばエンジン45のイグニッションスイッチ又はスタートスイッチ等の始動スイッチ、スロットルポジションセンサ、吸入空気用の流量センサおよびクランク角センサ等の検出装置が接続されており、その出力側にはインジェクタ43、ジェットポンプ用制御弁24、燃圧可変用制御弁62等が接続されている。そして、ECU26は、前に述べたように、エンジン45の運転状態に応じて、ジェットポンプ用制御弁24及び燃圧可変用制御弁62の開閉制御を行なうように設定されている。
Next, the
次に、前記燃料供給装置10の作動について説明する。エンジン45が始動スイッチにより始動を開始すると、ECU26からの制御信号により、燃圧可変装置18の燃圧可変用制御弁62が閉動されることにより、低圧側圧力レギュレータ60(L)が作動しない状態におかれる。したがって、エンジン45へ供給される燃料の圧力は、高圧側圧力レギュレータ60(H)によって高燃圧(約600kPa程度)に調圧される。これにより、エンジン45に供給される燃圧が高燃圧になることで、噴射燃料の微粒化が促進され、エンジン45の始動性が向上される。
Next, the operation of the
また、エンジン始動時は、バッテリ(車載バッテリ)による6〜10V(ボルト)のバッテリ電圧で燃料ポンプ14が駆動されるため、燃料ポンプ14の回転数が低く、吐出流量が少ない状態となる。なお、本明細書でいう「エンジン始動時」とは、エンジンの始動開始(始動スイッチのON(オン))から始動完了までの間をいう。また、バッテリ電圧は、「始動電圧」、「低電圧」という。
Further, when the engine is started, since the
前記燃圧可変装置18による高燃圧時でかつ低電圧時においては、ECU26からの制御信号により、ジェットポンプ用制御弁24が閉動されることによりリターン通路20が閉じられ、ジェットポンプ22が作動しない状態におかれる。したがって、燃料ポンプ14から吐出された燃料の全量がエンジン45に供給される。
At high fuel pressure and low voltage by the fuel
また、エンジン始動後は、発電機による12〜14Vの発電機電圧で燃料ポンプ14が駆動されるため、燃料ポンプ14の回転数が高く、吐出流量が多い状態となる。このため、エンジン始動後においては、ECU26からの制御信号により、ジェットポンプ用制御弁24が開動されることによりリターン通路20が開かれる。すると、リターン通路20を通じて燃料タンク12に戻される燃料の流れが生じ、この流れを利用するジェットポンプ22が作動することにより、第1の燃料貯蔵部31から第2の燃料貯蔵部32への燃料の移送が行われる。なお、本明細書でいう「エンジン始動後」とは、エンジンの始動完了後以降の通常運転状態をいう。また、発電機電圧は、「通常電圧」、「高電圧」という。
Further, after the engine is started, the
また、エンジン45の始動完了後で所定時間経過後においては、ECU26からの制御信号により、燃圧可変用制御弁62が開動されることにより、低圧側圧力レギュレータ60(L)が作動する。したがって、エンジン45へ供給される燃料の圧力は、低圧側圧力レギュレータ60(L)によって低燃圧(約400kPa程度)に調圧される。これにより、燃料ポンプ14等にかかる負荷が低減される。
In addition, after a predetermined time has elapsed after the start of the
前記した燃料供給装置10によると、燃圧可変装置18による高燃圧時でかつ低電圧時において、ECU26によりジェットポンプ用制御弁24が閉動されることによりリターン通路20が閉じられると、リターン通路20を通じて燃料タンク12に戻される燃料の流れが停止されるにともないジェットポンプ22の作動が停止される。これにより、燃料ポンプ14から吐出された燃料の全量がエンジン45に供給されるため、燃料ポンプ14の流量負担を軽減することができる。
According to the
ここで、燃料ポンプの吐出圧力と吐出流量との関係について説明する。図6において、特性線LAは通常電圧による吐出流量を示し、特性線LBは始動電圧による吐出流量を示している。
本実施例の燃料供給装置によると、エンジン始動時に必要な燃料ポンプの吐出流量Q2Fは、
Q2F≧Q2E
である。なお、Q2Eはエンジンの要求流量である。
また、エンジン始動後に必要な燃料ポンプの吐出流量Q1Fは、
Q1F≧Q1E+Q1J
である。なお、Q1Eはエンジンの要求流量、Q1Jはジェットポンプに流出する流量である。
Here, the relationship between the discharge pressure of the fuel pump and the discharge flow rate will be described. In FIG. 6, the characteristic line LA indicates the discharge flow rate by the normal voltage, and the characteristic line LB indicates the discharge flow rate by the starting voltage.
According to the fuel supply apparatus of the present embodiment, the discharge flow rate Q 2 F of the fuel pump required when starting the engine is
Q 2 F ≧ Q 2 E
It is. Q 2 E is the required flow rate of the engine.
The fuel pump discharge flow rate Q 1 F required after the engine is started is
Q 1 F ≧ Q 1 E + Q 1 J
It is. Q 1 E is a required flow rate of the engine, and Q 1 J is a flow rate flowing out to the jet pump.
このため、エンジン始動後の吐出流量Q1Fと、エンジン始動時の吐出流量Q2Fとの両方の条件を満たす場合、エンジン始動時の吐出流量Q2Fの条件が吐出流量Q2fに比べて緩くなる(減少する)ため、エンジン始動時の吐出流量Q1Fに基づいて燃料ポンプ14のポンプサイズ(吐出流量)を決定すればよく、エンジン始動時及びエンジン始動後において余剰となる吐出流量をほとんど生じない適切なポンプサイズの燃料ポンプ14を用いることができる。
For this reason, when the conditions of both the discharge flow rate Q 1 F after engine start and the discharge flow rate Q 2 F at engine start are satisfied, the condition of the discharge flow rate Q 2 F at engine start becomes the discharge flow rate Q 2 f. Compared to the discharge flow rate Q 1 F at the time of starting the engine, the pump size (discharge flow rate) of the
したがって、燃圧可変装置18により燃圧の調圧を行なうとともにジェットポンプ22により燃料移送を行なう燃料供給装置10において、燃圧可変装置18による高燃圧時でかつ低電圧時の燃料ポンプ14の流量負担を軽減することにより、燃料ポンプ14を小型化し、消費電力を低減することができる。
Therefore, in the
また、ECU26により燃圧可変用制御弁62が開動されることにより低圧側還流通路59が開かれると、低圧側圧力レギュレータ60(L)が作動することによって、エンジン45に供給される燃圧を低圧に調圧することができる。このとき、高圧側圧力レギュレータ60(H)は作動されない。
また、ECU26により燃圧可変用制御弁62が閉動されることにより低圧側還流通路59が閉じられると、低圧側圧力レギュレータ60(L)の作動が停止されるにともない高圧側圧力レギュレータ60(H)が作動することによって、エンジン45に供給される燃圧を高圧に調圧することができる。
In addition, when the low pressure
When the low pressure
[実施例2]
本発明の実施例2を説明する。本実施例は、前記実施例1の一部を変更したものであるから、その変更部分について説明し、重複する説明を省略する。以降の実施例についても同様に重複する説明は省略する。なお、図7は燃料供給装置を示す構成図である。
図7に示すように、本実施例は、前記実施例1における燃圧可変装置18(図1参照。)に変更を加えたものである。すなわち、本実施例の燃圧可変装置(符号、82を付す。)は、圧力レギュレータ60と制御圧室側還流通路用制御弁84とを備えて、前記燃料ポンプ14からエンジン45に供給される燃圧を2段階に調圧可能に構成されている。なお、本実施例の圧力レギュレータ60は、前記実施例1(図1参照。)における低圧側圧力レギュレータ60(L)に相当するものである。また、タンク内燃料供給通路38からは、前記実施例1における高圧側還流通路58及び低圧側還流通路59に代えて、制御圧室側還流通路86及び燃料調圧室側還流通路87が分岐されている。
[Example 2]
A second embodiment of the present invention will be described. In the present embodiment, a part of the first embodiment is changed. Therefore, the changed portion will be described and redundant description will be omitted. In the following embodiments, the same description will be omitted. FIG. 7 is a block diagram showing the fuel supply device.
As shown in FIG. 7, the present embodiment is a modification of the fuel pressure variable device 18 (see FIG. 1) in the first embodiment. That is, the fuel pressure variable device (denoted by reference numeral 82) of this embodiment includes a
前記圧力レギュレータ60の燃料導入口70(図5参照。)には、前記燃料調圧室側還流通路87が連通されている。圧力レギュレータ60の燃料排出管71は、前記第1の燃料貯蔵部31内に開放されている。しかして、圧力レギュレータ60の制御圧室側のケース68に形成された一対の開口孔72,73(図5参照。)のうちの一方の開口孔72には、前記制御圧室側還流通路86が連通されている。また、他方の開口孔73には、燃料流出管88が接続されている。燃料流出管88は、前記第1の燃料貯蔵部31に開放されている。また、燃料流出管88には、燃料の流出を所定量に制限する絞り89が設けられている。
The fuel pressure adjusting chamber-
前記制御圧室側還流通路用制御弁84は、前記制御圧室側還流通路86に組込まれている。制御圧室側還流通路用制御弁(以下、「燃圧可変用制御弁」という。)84は、例えば、電磁式開閉弁、電磁式流量制御弁等からなるもので、前記ECU26からの制御信号に基づいて開閉される。ECU26は、エンジン45の始動開始(イグニッションスイッチ又はスタートスイッチ等の始動スイッチのON(オン))から始動完了後の所定時間経過後までは燃圧可変用制御弁84を開動させ、その所定時間経過後以降はその制御弁84を閉動させるように設定されている。
The control pressure chamber side return
前記ECU26により前記燃圧可変用制御弁84が開動されたときには、制御圧室側還流通路86が開かれるため、その制御圧室側還流通路86を通じて圧力レギュレータ60の制御圧室76内へ燃料が流入する。このとき、燃料流出管88に設けられた絞り89により、制御圧室76内の燃料の流出が制限されているため、圧力レギュレータ60の制御圧室76内の燃圧が所定の制御圧力まで上昇する。これにより、ダイヤフラム65が燃料調圧室75側へ撓み変形し、弁体66が燃料排出管71の弁座に着座すると、燃料調圧室75内の燃料の流出が制限される。このため、燃料調圧室75内の燃圧が上昇する。そして、圧力レギュレータ60の燃料調圧室75内の燃圧が、制御圧室76の燃圧よりも大きくなると、ダイヤフラム65が制御圧室側へ撓み変形し、弁体66が燃料排出管71の弁座から離れることにより、燃料調圧室75内の燃料が燃料排出管71を通じて第1の燃料貯蔵部31内に排出される。そして、燃料調圧室75内の燃圧が再び低下すると、ダイヤフラム65が燃料調圧室75側へ撓み変形し、弁体66が燃料排出管71の弁座に着座する。これにより、燃料調圧室75内の燃圧すなわちエンジン45へ供給される燃料の圧力が所定の調圧値、例えば約600kPa程度に調圧される。
When the
また、前記ECU26により前記燃圧可変用制御弁84が開動されたときは、制御圧室側還流通路86が閉じられる。これにより、圧力レギュレータ60の制御圧室76内でダイヤフラム65に作用する圧力は、バルブスプリング78の弾性力のみとなる。したがって、圧力レギュレータ60が、前記低圧側圧力レギュレータ60(L)として機能することにより、燃料調圧室75内の燃圧すなわちエンジン45へ供給される燃料の圧力が所定の調圧値、例えば約400kPa程度に調圧される。
When the fuel pressure varying
本実施例によると、ECU26により燃圧可変用制御弁84が開閉されることにより、制御圧室側還流通路86が開閉されるにともない圧力レギュレータ60の制御圧室76内の圧力が2段階に調圧されることにより、エンジン45に供給される燃圧を調圧することができる。なお、燃圧可変用制御弁84により制御圧室側還流通路86を3段階以上で開閉することにより、圧力レギュレータ60の制御圧室76内の圧力を3段階以上に調圧することができる。
また、圧力レギュレータ60の制御圧室76に導入される燃料として、燃料ポンプ14の燃料吐出口52から吐出された燃料を利用することができる。なお、燃料ポンプ14の燃料吐出口52から吐出された燃料は、本明細書でいう「燃料ポンプにより加圧された燃料」に相当する。また、燃料ポンプ14の燃料吐出口52から吐出された燃料に代えて、燃料ポンプ14のモータ部47に燃料吐出口52とは別に設けられた燃料出口から吐出された燃料を利用するように構成してもよい。
また、前記実施例1(図1参照。)のものに比べて、圧力レギュレータ60を1つに削減することができ、構成を簡素化することができる。
According to the present embodiment, when the fuel pressure varying
Further, as the fuel introduced into the
Further, the
[実施例3]
本発明の実施例3を説明する。なお、図8は燃料供給装置を示す構成図である。
図8に示すように、本実施例は、前記実施例1における燃圧可変装置18(図1参照。)に変更を加えたものである。この燃圧可変装置(符号、90を付す。)は、前記高圧側圧力レギュレータ60(H)を燃料タンク12外に配置したものである。すなわち、高圧側圧力レギュレータ60(H)の燃料調圧室75に連通する高圧側還流通路58が、前記タンク内燃料供給通路38に代えて、エンジン45側のデリバリパイプ42とインジェクタ43との間における燃料流路92から分岐されている。また、高圧側圧力レギュレータ60(H)の燃料排出管71は、前記燃料タンク12内に燃料を排出するように配管されている。
[Example 3]
A third embodiment of the present invention will be described. FIG. 8 is a block diagram showing the fuel supply device.
As shown in FIG. 8, the present embodiment is a modification of the fuel pressure variable device 18 (see FIG. 1) in the first embodiment. This fuel pressure variable device (
[実施例4]
本発明の実施例4を説明する。なお、図9は燃料供給装置を示す構成図である。
図9に示すように、本実施例は、前記実施例2(図7参照。)に変更を加えたものである。すなわち、前記圧力レギュレータ60の制御圧室76に連通する制御圧室側還流通路86を、前記タンク内燃料供給通路38に代えて、前記燃料ポンプ14のベーパジェット54(図4参照。)に連通されている。また、制御圧室側還流通路86には、燃料ポンプ14のベーパジェット54から圧力レギュレータ60の制御圧室76に流れる燃料の流通を所定量に制限する絞り94が設けられている。
[Example 4]
Embodiment 4 of the present invention will be described. FIG. 9 is a block diagram showing the fuel supply device.
As shown in FIG. 9, the present embodiment is a modification of the second embodiment (see FIG. 7). That is, the control pressure chamber
また、前記燃圧可変用制御弁84(符号、Aを付す。)が、前記制御圧室側還流通路86に代えて、前記圧力レギュレータ60の燃料流出管88に組込まれている。ECU26は、前記実施例2における燃圧可変用制御弁84とは逆に、エンジン45の始動開始(イグニッションスイッチ又はスタートスイッチ等の始動スイッチのON(オン))から始動完了後の所定時間経過後までは燃圧可変用制御弁84Aを閉動させ、その所定時間経過後以降は燃圧可変用制御弁84Aを開動させるように設定されている。
Further, the fuel pressure varying control valve 84 (reference numeral A) is incorporated in the
前記ECU26により前記燃圧可変用制御弁84Aが閉動されたときは、燃料流出管88が閉じられるため、圧力レギュレータ60の制御圧室76内の燃料の流出が規制される。ここで、燃料ポンプ14のベーパジェット54から排出(吐出)された燃料が、制御圧室側還流通路86を通じて圧力レギュレータ60の制御圧室76内に供給されるため、圧力レギュレータ60の制御圧室76内の燃圧が所定の制御圧力まで上昇する。これにより、ダイヤフラム65が燃料調圧室75側へ撓み変形し、弁体66が燃料排出管71の弁座に着座すると、燃料調圧室75内の燃料の流出が制限される。このため、燃料調圧室75内の燃圧が上昇する。そして、圧力レギュレータ60の燃料調圧室75内の燃圧が、制御圧室76の燃圧よりも大きくなると、ダイヤフラム65が制御圧室側へ撓み変形し、弁体66が燃料排出管71の弁座から離れることにより、燃料調圧室75内の燃料が燃料排出管71を通じて第1の燃料貯蔵部31内に排出される。そして、燃料調圧室75内の燃圧が再び低下すると、ダイヤフラム65が燃料調圧室75側へ撓み変形し、弁体66が燃料排出管71の弁座に着座する。これにより、燃料調圧室75内の燃圧すなわちエンジン45へ供給される燃料の圧力が所定の調圧値、例えば約600kPa程度に調圧される。
When the
また、前記ECU26により燃圧可変用制御弁84Aが開動されたときは、燃料流出管88が開かれるため、圧力レギュレータ60の制御圧室76内の燃料が燃料流出管88を通じて第1の燃料貯蔵部31内に流出される。これにより、圧力レギュレータ60の制御圧室76内でダイヤフラム65に作用する圧力は、バルブスプリング78の弾性力のみとなる。したがって、圧力レギュレータ60は、前記低圧側圧力レギュレータ60(L)として機能することにより、燃料調圧室75内の燃圧すなわちエンジン45へ供給される燃料の圧力が所定の調圧値、例えば約400kPa程度に調圧される。
本実施例によると、圧力レギュレータ60の制御圧室76に導入される燃料として、燃料ポンプ14のベーパジェット54から吐出された燃料を利用することができる。なお、燃料ポンプ14のベーパジェット54から吐出された燃料は、本明細書でいう「燃料ポンプにより加圧された燃料」に相当する。また、燃料ポンプ14のベーパジェット54から吐出された燃料に代えて、燃料ポンプ14の加圧途中においてポンプ通路のベーパジェット54とは別に設けられた燃料出口から吐出された燃料を利用ように構成してもよい。
When the fuel pressure varying
According to this embodiment, the fuel discharged from the
[実施例5]
本発明の実施例5を説明する。なお、図10は燃料供給装置を示す構成図である。
図10に示すように、本実施例は、前記実施例1(図1参照。)に変更を加えたものである。すなわち、燃料タンク12の第1の燃料貯蔵部31内に、その燃料貯蔵部内の燃料残量を検出する燃料残量計96を設けたものである。燃料残量計96の検出信号は、前記ECU26に入力される。ECU26は、前記燃圧可変装置18による低燃圧時でかつ通常電圧時において、燃料残量計96で検出される燃料残量が所定量以下のときに、前記ジェットポンプ用制御弁24を開動させることで前記ジェットポンプ22を作動させるように設定されており、燃料残量計96で検出される燃料残量が所定量を超えるときはジェットポンプ用制御弁24を閉じたままとする。なお、燃料残量計96は、本明細書でいう「燃料残量検出装置」に相当する。
[Example 5]
A fifth embodiment of the present invention will be described. FIG. 10 is a block diagram showing the fuel supply device.
As shown in FIG. 10, the present embodiment is a modification of the first embodiment (see FIG. 1). That is, a fuel remaining
本実施例によると、燃圧可変装置18による低燃圧時でかつ通常電圧時において、燃料残量計96で検出される第1の燃料貯蔵部31の燃料残量が所定量以下のときには、ECU26がジェットポンプ用制御弁24を開動させることでジェットポンプ22が作動されることによって、第2の燃料貯蔵部32から第1の燃料貯蔵部31への燃料の移送が行われる。したがって、第2の燃料貯蔵部32に燃料が残っているにもかかわらず、第1の燃料貯蔵部31の燃料残量が少なくなって燃料供給が不能になる事態を回避することができる。
According to the present embodiment, when the fuel remaining amount in the first
[実施例6]
本発明の実施例6を説明する。なお、図11は燃料供給装置を示す構成図である。
図11に示すように、本実施例は、前記実施例5(図10参照。)に変更を加えたものである。すなわち、本実施例の燃料ポンプ14はポンプコントローラ98を備えている。ポンプコントローラ98は、前記ECU26からの制御信号に基づいて、燃料ポンプ14に対する印加電圧を制御することで、吐出流量を複数段階(本実施例では4段階)に可変する。ECU26は、前記燃料残量計96で検出される第1の燃料貯蔵部31の燃料残量が所定量を超えるときでかつジェットポンプ22の停止時(ジェットポンプ用制御弁24の閉動時)において、ポンプコントローラ98を制御することにより、エンジン始動時には燃料ポンプ14を吐出流量の多い流量Q2で駆動し、エンジン始動後には燃料ポンプ14を吐出流量の少ない流量Q1で駆動するように設定されている。また、ECU26は、燃料残量計96で検出される第1の燃料貯蔵部31の燃料残量が所定量以下のときでかつジェットポンプ22の作動時(ジェットポンプ用制御弁(リターン通路用制御弁)24の開動時)において、ポンプコントローラ98を制御することにより、エンジン始動時には燃料ポンプ14を吐出流量の多い流量Q4で駆動し、エンジン始動後には燃料ポンプ14を吐出流量の少ない流量Q3とするように設定されている。なお、流量Q1,Q2,Q3,Q4の割合は、例えば流量Q2を100とした場合、流量Q1が50、流量Q3が80、流量がQ4が130に設定されている。
[Example 6]
Embodiment 6 of the present invention will be described. FIG. 11 is a block diagram showing the fuel supply device.
As shown in FIG. 11, the present embodiment is a modification of the fifth embodiment (see FIG. 10). That is, the
本実施例によると、第1の燃料貯蔵部31の燃料残量及びジェットポンプ22の状態とエンジン45の運転状況とに応じて、ECU26がポンプコントローラ98を制御することで、燃料ポンプ14の吐出流量がQ1,Q2,Q3,Q4の計4段階に可変制御する構成としたものである。したがって、燃料ポンプ14を適切に駆動制御することができる。
According to the present embodiment, the
[実施例7]
本発明の実施例7を説明する。なお、図12は燃料供給装置を示す構成図である。
図12に示すように、本実施例は、前記実施例6(図11参照。)に変更を加えたものである。すなわち、前記燃料残量計96の検出信号を、ECU26に代えて、ポンプコントローラ98(符号、Aを付す。)に入力させるとともに、ポンプコントローラ98Aで第1の燃料貯蔵部31の燃料残量が所定量以下か否かを判断して燃料ポンプ14に対する印加電圧を制御することにより、燃料ポンプ14の吐出流量を可変制御する構成としたものである。この場合、ECU26からポンプコントローラ98Aへはジェットポンプ22の停止時(ジェットポンプ用制御弁(リターン通路用制御弁)24の閉動時)か否かの信号が入力される。
本実施例によると、ECU26の制御能力の一部をポンプコントローラ98Aに分担させることができ、ECU26の制御能力の負担を軽減することができる。
[Example 7]
A seventh embodiment of the present invention will be described. FIG. 12 is a block diagram showing the fuel supply device.
As shown in FIG. 12, the present embodiment is a modification of the sixth embodiment (see FIG. 11). That is, the detection signal of the fuel remaining
According to the present embodiment, a part of the control capability of the
[実施例8]
本発明の実施例8を説明する。なお、図13は燃料供給装置を示す構成図である。
図13に示すように、本実施例は、前記実施例4(図9参照。)に変更を加えたものである。すなわち、本実施例の燃料ポンプ14はポンプコントローラ98Bを備えている。このポンプコントローラ98Bは、前記実施例6(図11参照。)のものと同様、燃料残量計96(図13では図示が省略されている。)で検出される第1の燃料貯蔵部31の燃料残量に基づいてECU26により制御されることにより、燃料ポンプ14の吐出流量を複数段階に可変制御する構成となっている。
[Example 8]
As shown in FIG. 13, the present embodiment is a modification of the fourth embodiment (see FIG. 9). That is, the
また、前記制御圧室側還流通路86には、前記燃料ポンプ14のベーパジェット54(図4参照。)と絞り94との間から分岐されかつ該制御圧室側還流通路86を流れる燃料の一部を第1の燃料貯蔵部31内に逃がす燃料逃がし管100が設けられている。燃料逃がし管100には、第1の燃料貯蔵部31内に逃がす燃料の流通を所定量に制限する絞り102が設けられている。
In addition, the control pressure chamber
また、前記圧力レギュレータ60の制御圧室76(詳しくは、ケース68(図5参照。))には圧力逃がし弁(「リリーフ弁」とも呼ばれる。)104が設けられている。圧力逃がし弁104は、制御圧室側のケース68内外を貫通する逃がし通路105と、その逃がし通路105を開閉可能な弁部材106と、弁部材106を閉方向に弾性的に押圧するスプリング107とを備えている。圧力逃がし弁104は、制御圧室76内の燃圧がスプリング107の弾性力よりも高くなると、弁部材106がスプリング107の弾性を利用して開かれ、制御圧室76内の燃料が逃がし通路105を通じて逃がされることにより、制御圧室76内の燃圧が設定値になるまで低下される。制御圧室76内の燃圧が設定値になると、弁部材106はスプリング107の弾性により閉じられる。なお、圧力逃がし弁104は、本明細書でいう「圧力制御弁」に相当する。
A pressure relief valve (also referred to as “relief valve”) 104 is provided in the
また、前記リターン通路20は、前記タンク内燃料供給通路38に代えて、前記圧力レギュレータ60の燃料調圧室75につながる燃料調圧室側還流通路87から分岐されている。リターン通路20は、ジェットポンプ用制御弁24よりも下流側において2つの分岐管108,109に分岐されている、各分岐管108,109には、それぞれジェットポンプ22が接続されている。各ジェットポンプ22は、前記実施例4(図9参照。)のもと同様、リターン通路20の各分岐管108,109内を流れる燃料の流れを利用して、第2の燃料貯蔵部32内の燃料を第1の燃料貯蔵部31内に移送する。この場合、計2つの第2の燃料貯蔵部32としては同一の燃料貯蔵部であってもよいし、異なる燃料貯蔵部であってもよい。異なる燃料貯蔵部としては、例えば、第2の燃料貯蔵部を2室に区分した燃料貯蔵部が相当する。なお、本実施例では、燃料フィルタ16が省略されている。
The
また、図14はジェットポンプ用制御弁及び燃圧可変用制御弁の開閉タイミングを示すタイムチャートである。なお、ここでは、ポンプコントローラ98Bによる燃料ポンプ14の吐出流量の可変制御については無視する。
図14に示すように、電源Vは、エンジンの始動開始から始動完了までの間は低電圧(バッテリ電圧、始動電圧)であるが、エンジンの始動後は高電圧(発電機電圧、通常電圧)である。
また、燃圧可変用制御弁84Aは、エンジンの始動開始から始動完了後の所定時間経過後までの間は閉状態とされ、その後は開状態とされる。燃圧可変用制御弁84Aの閉状態では、エンジンに供給される燃圧が高燃圧(約600kPa程度)となる。また、燃圧可変用制御弁84Aの開状態では、エンジンに供給される燃圧が低燃圧(約400kPa程度)となる。
また、ジェットポンプ用制御弁24は、エンジンの始動開始から始動完了直後までの間は閉状態とされ、その後は開状態とされる。これにより、ジェットポンプ用制御弁24の閉状態ではジェットポンプ22が停止し、ジェットポンプ用制御弁24の開状態ではジェットポンプ22が作動する。
FIG. 14 is a time chart showing opening and closing timings of the jet pump control valve and the fuel pressure variable control valve. Here, the variable control of the discharge flow rate of the
As shown in FIG. 14, the power source V is at a low voltage (battery voltage, starting voltage) from the start of engine startup to the completion of startup, but is high voltage (generator voltage, normal voltage) after engine startup. It is.
Further, the fuel pressure varying
Further, the jet
本実施例によると、圧力レギュレータ60の制御圧室76内の燃圧を設定圧以下に制御する圧力逃がし弁104を備えたものである。これにより、圧力レギュレータ60の制御圧室76内の燃圧を設定値以下に制御することができる。なお、圧力逃がし弁104は、制御圧室76内に連通しかつ制御圧室76内の燃圧と同一燃圧をなす燃料通路上に配置することにより、制御圧室76内の燃圧を設定圧以下に制御することができる。
According to the present embodiment, the
また、本実施例の燃料供給装置10と、ジェットポンプ用制御弁24が省略された場合(「比較例」という。)とを具体的数値の一例を用いて比較する。本実施例と比較例とにおいて、エンジン始動後にエンジンに供給される燃圧を低燃圧(約300kPa程度)で、燃料ポンプ14の吐出流量を275L/hとし、また、エンジン始動時にエンジンに供給される燃圧を高燃圧(約600kPa程度)で同一とする。このときの比較例の燃料ポンプ14の吐出流量は110L/hを要するのに対し、本実施例の燃料ポンプ14の吐出流量は40L/hを要する。したがって、比較例に必要とされる燃料ポンプ14の能力は300kPaで350L/hであるのに対し、本実施例に必要とされる燃料ポンプ14の能力は300kPaで275L/hで済むため、燃料ポンプを小型化し、消費電力を低減することができる。
Further, the
また、燃料流出管88を流出する燃料は、燃圧可変用制御弁84Aが閉状態のときは0(ゼロ)L/hであり、燃圧可変用制御弁84Aが開状態のときは10L/hとなる。なお、燃圧可変用制御弁84Aには、例えば常開型の電磁式開閉弁を使用することができる。
また、リターン通路20を流れる燃料は、エンジン始動時はリターン通路用制御弁24が閉状態となるために0(ゼロ)L/hであり、エンジン始動後はリターン通路用制御弁24が開状態となるために50L/hである。ちなみに、前記比較例において、エンジン始動時にリターン通路20を流れる燃料は70L/hであった。なお、リターン通路用制御弁24には、例えば常開型の電磁式開閉弁を使用することができる。
また、圧力レギュレータ60の燃料調圧室75から排出される燃料は、エンジン始動時及び始動後において5L/hである。また、燃料逃がし管100から排出される燃料は、エンジン始動時は15L/hであり、エンジン始動後において10L/hである。
The fuel flowing out of the
The fuel flowing through the
The fuel discharged from the fuel
このため、エンジン始動時において、圧力レギュレータ60の燃料調圧室75から排出される燃料の5L/hと、燃料逃がし管100から排出される燃料の15L/hとの計20L/hの燃料がタンク内に排出されるため、燃料ポンプ14の吐出流量の40L/hのうち、タンク外燃料供給通路39に吐出される燃料は20L/hである。
また、エンジン始動後において、燃圧可変用制御弁84Aから流出する燃料の10L/hと、リターン通路用制御弁24から流出する燃料の50L/hと、圧力レギュレータ60の燃料調圧室75から排出される燃料の5L/hと、燃料逃がし管100から排出される燃料の10L/hとの計70L/hの燃料がタンク内に排出されるため、燃料ポンプ14の吐出流量の275L/hのうち、タンク外燃料供給通路39に吐出される燃料は200L/hである。
Therefore, when the engine is started, a total of 20 L / h of fuel, 5 L / h of fuel discharged from the fuel
Further, after the engine is started, 10 L / h of the fuel flowing out from the fuel pressure
本発明の実施例8の変更例にかかる燃料供給装置を説明する。なお、図15は燃料供給装置を示す構成図である。
この変更例は、図15に示すように、前記実施例8における圧力逃がし弁104(図13参照。)を廃止し、前記圧力レギュレータ60の燃料調圧室側のケース67に圧力逃がし弁104(符号、Aを付す。)を設けたものである。圧力逃がし弁104Aは、前記圧力逃がし弁104と同一構成であるから、同一部位に同一符号を付することによりその説明を省略する。また、圧力逃がし弁104Aは、圧力レギュレータ60の燃料調圧室75内の燃圧を設定圧以下に制御するものである。なお、圧力逃がし弁104Aは、本明細書でいう「圧力制御弁」に相当する。
A fuel supply device according to a modification of the eighth embodiment of the present invention will be described. FIG. 15 is a block diagram showing the fuel supply device.
As shown in FIG. 15, the modified example eliminates the pressure relief valve 104 (see FIG. 13) in the eighth embodiment, and the pressure relief valve 104 ( The reference numeral A is attached.). Since the
本変更例によると、圧力レギュレータ60の燃料調圧室75内の燃圧を設定圧以下に制御する圧力逃がし弁104Aを備えたものである。これにより、圧力レギュレータ60の燃料調圧室75内の燃圧を設定値以下に制御することができる。なお、圧力逃がし弁104Aは、燃料調圧室75内に連通しかつ燃料調圧室75内の燃圧と同一燃圧をなす燃料通路上に配置することにより、燃料調圧室75内の燃圧を設定圧以下に制御することができる。
According to this modified example, the
[実施例9]
本発明の実施例9を説明する。なお、図16は燃料供給装置を示す構成図である。
図16に示すように、本実施例は、前記実施例8(図13参照。)に変更を加えたものである。すなわち、燃料逃がし管100に、前記絞り102に代えて、ジェットポンプ22を設けたものである。このジェットポンプ22は、燃料逃がし管100内を流れる燃料の流れを利用して、第2の燃料貯蔵部32内の燃料を第1の燃料貯蔵部31内に移送することができる。この場合、計3つの第2の燃料貯蔵部32としては同一の燃料貯蔵部であってもよいし、異なる燃料貯蔵部であってもよい。異なる燃料貯蔵部としては、例えば、第2の燃料貯蔵部を3室に区分した燃料貯蔵部が相当する。
[Example 9]
Embodiment 9 of the present invention will be described. FIG. 16 is a block diagram showing the fuel supply device.
As shown in FIG. 16, the present embodiment is a modification of the eighth embodiment (see FIG. 13). That is, the
[実施例10]
本発明の実施例10を説明する。なお、図17は燃料供給装置を示す構成図である。
図17に示すように、本実施例は、前記実施例8(図13参照。)に変更を加えたものである。すなわち、圧力レギュレータ60の燃料調圧室75につながる燃料調圧室側還流通路87から分岐されたリターン通路20、及び、そのリターン通路20に付属するジェットポンプ用制御弁24及びジェットポンプ22を省略している。その代わりに、圧力レギュレータ60の前記燃料流出管88(図13参照。)を燃料流出管兼リターン通路(単に、「リターン通路」という。)112とし、前記燃圧可変用制御弁84A(図13参照。)を燃圧可変用兼ジェットポンプ用制御弁(単に、「制御弁」という。)114としている。燃料流出管兼リターン通路112にはジェットポンプ22が接続されている。ジェットポンプ22は、燃料流出管兼リターン通路112内を流れる燃料の流れを利用して、第2の燃料貯蔵部32内の燃料を第1の燃料貯蔵部31内に移送する。なお、本実施例では、前記実施例8(図13参照。)における絞り94、燃料逃がし管100、絞り102が省略されている。
[Example 10]
A tenth embodiment of the present invention will be described. FIG. 17 is a block diagram showing the fuel supply device.
As shown in FIG. 17, the present embodiment is a modification of the eighth embodiment (see FIG. 13). That is, the
また、図18はジェットポンプ用制御弁24の開閉タイミングを示すタイムチャートである。図18に示すように、電源Vは、エンジンの始動開始から始動完了までの間は低電圧(バッテリ電圧、始動電圧)であるが、エンジンの始動後は高電圧(発電機電圧、通常電圧)である。
また、制御弁114は、エンジンの始動開始から始動完了後の所定時間経過後までの間は閉状態とされ、その後は開状態とされる。制御弁114の閉状態では、エンジンに供給される燃圧が高燃圧(約600kPa程度)となるとともにジェットポンプ22が停止する。また、燃圧可変用制御弁84Aの開状態では、エンジンに供給される燃圧が低燃圧(約400kPa程度)となるとともにジェットポンプ22が作動する。
FIG. 18 is a time chart showing the opening and closing timing of the jet
In addition, the
また、本実施例の燃料供給装置10を具体的数値の一例を用いて比較する。本実施例において、エンジン始動後にエンジンに供給される燃圧を低燃圧(約300kPa程度)で、燃料ポンプ14の吐出流量を130L/hとし、また、エンジン始動時にエンジンに供給される燃圧を高燃圧(約600kPa程度)で、燃料ポンプ14の吐出流量を15L/hとする。本実施例に必要とされる燃料ポンプ14の能力は300kPaで130L/hで済む。
Moreover, the
また、リターン通路112を流れる燃料は、エンジン始動時は制御弁114が閉状態となるために0(ゼロ)L/hであり、エンジン始動後は制御弁114が開状態となるために15L/hである。また、圧力レギュレータ60の燃料調圧室75から排出される燃料は、エンジン始動時及び始動後において5L/hである。
このため、エンジン始動時において、圧力レギュレータ60の燃料調圧室75から排出される燃料の5L/hの燃料がタンク内に排出されるため、燃料ポンプ14の吐出流量の15L/hのうち、タンク外燃料供給通路39に吐出される燃料は10L/hである。
また、エンジン始動後において、制御弁114から流出する燃料の15L/hと、圧力レギュレータ60の燃料調圧室75から排出される燃料の5L/hとの計20L/hの燃料がタンク内に排出されるため、燃料ポンプ14の吐出流量の130L/hのうち、タンク外燃料供給通路39に吐出される燃料は110L/hである。
The fuel flowing through the
For this reason, when the engine is started, 5 L / h of the fuel discharged from the fuel
Further, after starting the engine, a total of 20 L / h of fuel, 15 L / h of the fuel flowing out from the
本発明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、特許請求の範囲に記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数の目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性をもつものである。 The present invention is not limited to the above-described embodiments, and modifications can be made without departing from the gist of the present invention. The technical elements described in this specification or the drawings exhibit technical usefulness alone or in various combinations, and are not limited to the combinations described in the claims. In addition, the technology exemplified in this specification or the drawings achieves a plurality of objects at the same time, and the achievement of one of these objects has technical utility.
10 燃料供給装置
12 燃料タンク
14 燃料ポンプ
18 燃圧可変装置
20 リターン通路
22 ジェットポンプ
24 ジェットポンプ用制御弁(リターン通路用制御弁)
26 ECU(制御装置)
31 第1の燃料貯蔵部
32 第2の燃料貯蔵部
45 エンジン
59 低圧側還流通路
60 圧力レギュレータ
62 燃圧可変用制御弁(低圧側還流通路用制御弁)
75 燃料調圧室
76 制御圧室
82 燃圧可変装置
84 燃圧可変用制御弁(制御圧室側還流通路用制御弁)
84A 燃圧可変用制御弁(制御圧室側還流通路用制御弁)
87 制御圧室側還流通路
90 燃圧可変装置
96 燃料残量計(燃料残量検出装置)
104 圧力逃がし弁(圧力制御弁)
104A 圧力逃がし弁(圧力制御弁)
114 燃圧可変用制御弁(制御弁)
DESCRIPTION OF
26 ECU (control device)
31 First
75 Fuel
84A Fuel pressure variable control valve (control valve for control pressure chamber side return passage)
87 Control pressure chamber
104 Pressure relief valve (pressure control valve)
104A pressure relief valve (pressure control valve)
114 Control valve for variable fuel pressure (control valve)
Claims (5)
前記第1の燃料貯蔵部内に設けられた燃料ポンプと、
前記燃料ポンプからエンジンに供給される燃圧を少なくとも2段階に調圧可能に構成された燃圧可変装置と、
前記燃料ポンプから吐出される燃料の一部を前記第1の燃料貯蔵部内に戻すリターン通路と、
前記リターン通路内を流れる燃料の流れを利用して、前記第2の燃料貯蔵部内の燃料を前記第1の燃料貯蔵部内に移送するジェットポンプと
を備える燃料供給装置であって、
前記リターン通路を開閉することにより前記ジェットポンプの作動を制御するリターン通路用制御弁、及び、前記リターン通路用制御弁を制御する制御装置を設け、前記燃圧可変装置による高燃圧時でかつ低電圧時において、前記制御装置が前記リターン通路用制御弁を閉動させることで前記ジェットポンプを停止させる構成としたことを特徴とする燃料供給装置。 A fuel tank having a first fuel storage section and a second fuel storage section;
A fuel pump provided in the first fuel storage unit;
A fuel pressure variable device configured to be capable of adjusting the fuel pressure supplied from the fuel pump to the engine in at least two stages;
A return passage for returning a part of the fuel discharged from the fuel pump into the first fuel storage unit;
A fuel supply device comprising: a jet pump that transfers fuel in the second fuel storage unit into the first fuel storage unit using a flow of fuel flowing in the return passage;
A return passage control valve for controlling the operation of the jet pump by opening and closing the return passage, and a control device for controlling the return passage control valve are provided, and a low voltage at a high fuel pressure by the fuel pressure variable device. The fuel supply device is characterized in that the control device is configured to stop the jet pump by closing the return passage control valve.
前記第1の燃料貯蔵部の燃料残量を検出する燃料残量検出装置を備え、前記燃圧可変装置による低燃圧時でかつ通常電圧時において、前記燃料残量検出装置で検出される燃料残量が所定量以下のときに、前記制御装置が前記リターン通路用制御弁を開動させることで前記ジェットポンプを作動させる構成としたことを特徴とする燃料供給装置。 The fuel supply device according to claim 1,
A fuel remaining amount detecting device for detecting a fuel remaining amount in the first fuel storage unit, the fuel remaining amount detected by the fuel remaining amount detecting device at a low fuel pressure and a normal voltage by the fuel pressure variable device. The fuel supply device according to claim 1, wherein the control device is configured to operate the jet pump by opening the return passage control valve when the value is equal to or less than a predetermined amount.
前記燃圧可変装置が、前記エンジンに供給される燃圧を高圧に調圧可能に構成された高圧側圧力レギュレータと、前記エンジンに供給される燃圧を低圧に調圧可能に構成された低圧側圧力レギュレータと、前記燃料ポンプから吐出された燃料の一部を前記低圧側圧力レギュレータに導くとともに制御装置により制御されかつ前記燃料タンク内に還流させる低圧側還流通路を開閉する低圧側還流通路用制御弁とを備え、
前記制御装置が前記低圧側還流通路用制御弁を開閉させることで前記低圧側圧力レギュレータの作動を制御することにより、前記エンジンに供給される燃圧を調圧可能に構成されたことを特徴とする燃料供給装置。 The fuel supply device according to claim 1 or 2,
The fuel pressure variable device is configured to adjust the fuel pressure supplied to the engine to a high pressure, and the low pressure side pressure regulator configured to adjust the fuel pressure supplied to the engine to a low pressure. And a control valve for a low-pressure side recirculation passage that guides a part of the fuel discharged from the fuel pump to the low-pressure side pressure regulator and that opens and closes a low-pressure side recirculation passage that is controlled by a control device and recirculates into the fuel tank. With
The controller is configured to control the fuel pressure supplied to the engine by controlling the operation of the low-pressure side pressure regulator by opening and closing the low-pressure side reflux passage control valve. Fuel supply device.
前記燃圧可変装置が、前記燃料ポンプからの燃料がそれぞれ導入されかつ可動隔壁により画成された燃料調圧室及び制御圧室を有しかつ前記燃料調圧室内の圧力を前記制御圧室内の圧力に応じて調整しかつ余剰となった燃料を前記燃料タンク内に戻する圧力レギュレータと、前記燃料ポンプにより加圧された燃料の一部を前記制御圧室に導くとともに制御装置により制御されかつ前記燃料タンク内に還流させる制御圧室側環流通路を開閉する制御圧室側還流通路用制御弁とを備え、
前記制御装置が前記制御圧室側還流通路用制御弁を開閉させることで前記制御圧室の圧力を少なくとも2段階に調圧することにより、前記エンジンに供給される燃圧を調圧可能に構成されたことを特徴とする燃料供給装置。 The fuel supply device according to claim 1 or 2,
The variable fuel pressure device has a fuel pressure control chamber and a control pressure chamber, each of which is supplied with fuel from the fuel pump and defined by a movable partition wall, and the pressure in the fuel pressure control chamber is set to a pressure in the control pressure chamber. And a pressure regulator that returns the fuel that has been adjusted and surplus to the inside of the fuel tank, a part of the fuel pressurized by the fuel pump is led to the control pressure chamber and controlled by the control device, and A control pressure chamber side recirculation passage control valve for opening and closing a control pressure chamber recirculation passage for recirculation in the fuel tank,
The control device is configured to adjust the fuel pressure supplied to the engine by adjusting the pressure of the control pressure chamber in at least two stages by opening and closing the control valve for the control pressure chamber side return passage. The fuel supply apparatus characterized by the above-mentioned.
前記圧力レギュレータの燃料調圧室内、及び/又は、制御圧室内の燃圧を設定圧以下に制御する圧力制御弁を備えたことを特徴とする燃料供給装置。
The fuel supply device according to claim 4,
A fuel supply device comprising a pressure control valve for controlling a fuel pressure in a fuel pressure adjusting chamber and / or a control pressure chamber of the pressure regulator to be equal to or lower than a set pressure.
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