JP2008109536A - 無線通信システム、無線通信装置及び無線通信方法 - Google Patents

無線通信システム、無線通信装置及び無線通信方法 Download PDF

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Abstract

【課題】同一のデータに複数のスロットを割り当てて通信を行い、各スロットを介して受信したデータのいずれか1つを受信データとして選択する場合において、従来よりも正確に正しいスロットを選択し、通信品質及びスループットの向上を図る。
【解決手段】前記各スロット毎にデータを受信する受信手段と、前記各スロット毎に受信したデータのシンボル間の位相差が所定の閾値を越えた場合に、当該閾値を越えたシンボルを計数する計数手段と、前記計数手段によって各スロット毎に算出された、前記閾値を越えたシンボルの計数値が最も小さいスロットを介して受信したデータを受信データとして選択する選択手段とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、無線通信システム、無線通信装置及び無線通信方法に関する。
周知のように、無線通信方式の1つである時分割多重接続方式(TDMA:Time Division Multiple Access)とは、無線キャリアを一定の時間周期(この1周期分をフレームという)で複数のスロットと呼ばれる単位に分割し、通信を行う各ユーザにそれぞれ異なるスロットを通信チャネルとして割り当てる方式である(下記特許文献1参照)。このTDMA方式では、複信方式として、下り回線と上り回線との通信周波数が異なる周波数分割複信方式(FDD:Frequency Division Duplex)、または下り回線と上り回線との通信周波数が同一である時分割複信方式(TDD:Time Division Duplex)が採用されている。
このようなTDMA方式を使用して通信を行う基地局及び無線通信端末から構成される無線通信システムにおいて、通信品質を確保する技術の1つとして、スロットダイバーシチが知られている。このスロットダイバーシチとは、基地局と1つの端末との間で通常1つのスロットを用いて通信を行うところを、送信側は同一のデータを2つのスロットを用いて送信し、受信側は受信した2つのスロットのデータの内、誤り状態の良い方のスロットのデータを選択する方法である。
以下、スロットダイバーシチにおけるスロットの選択方法の一例を図6を用いて説明する。図6(a)において、第1TCHとは、スロットダイバーシチを適用した通信に用いる2つのスロット(トラフィックチャネル用のスロット)のうち一方のスロットであり、第2TCHとは他方のスロットである。また、UWはユニークワードを示し、CRC(Cyclic Redundancy Check)は巡回冗長検査符号を示す。例えば、第1TCHの誤り状態が「UW(○)/CRC(○)」の場合、つまりUW及びCRC共に正常なフレームであり、一方、第2TCHの誤り状態が「UW(○)/CRC(×)」の場合、つまりUWは正常であるがCRCはエラーのフレームであった場合、第1TCHを選択する。
図6(a)のようなスロット選択方法は、図6(b)に示す優先順位に基づいて設定されている。すなわち、図6(b)に示すように、CRCエラーの無いスロットが優先順位が高く、両方のスロット共にCRCエラーが無い場合は、UWエラーの有り無しで優先順位を決定する。また、図6(a)に示すように、両方のスロットの誤り状態が同じ場合、どちらか一方のスロットを任意に選択することになるが、その場合、図6(b)に示すRSSI(Received Signal Strength Indicator)レベルに基づいてスロットを選択する。
特開2001−136570号公報
上記のように、第1TCHと第2TCHの誤り状態が同じ場合、RSSIレベルに基づいてどちらか一方のスロットを選択することになる。この場合、第1TCHと第2TCHのRSSIレベルが大きく異なる場合には、RSSIレベルが大きい方に誤りが集中すると考えられるが、RSSIレベルにほとんど差がない場合には、RSSIレベルだけではどちらのスロットの方が誤りが少ないデータであるかを判別することができないため、正確に正しいスロットを選択することができなかった。その結果、通信品質及びスループットが悪化するという問題があった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、同一のデータに複数のスロットを割り当てて通信を行い、各スロットを介して受信したデータのいずれか1つを受信データとして選択する場合において、従来よりも正確に正しいスロットを選択し、通信品質及びスループットの向上を図ることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明では、無線通信システムに係る第1の解決手段として、時分割多重接続方式及び位相偏移変調方式を採用し、同一のデータに複数のスロットを割り当てて通信を行い、各スロットを介して受信したデータのいずれか1つを受信データとして選択する無線通信システムにおいて、前記各スロット毎にデータを受信する受信手段と、前記各スロット毎に受信したデータのシンボル間の位相差が所定の閾値を越えた場合に、当該閾値を越えたシンボルを計数する計数手段と、前記計数手段によって各スロット毎に算出された、前記閾値を越えたシンボルの計数値が最も小さいスロットを介して受信したデータを受信データとして選択する選択手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明では、無線通信システムに係る第2の解決手段として、上記第1の解決手段において、前記位相偏移変調方式として、π/4シフトQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)を採用し、前記計数手段は、前記シンボル間の理論上の位相差θと任意の位相Xとからなる、(θ+π/4−X)及び(θ−π/4+X)を前記閾値とし、前記シンボル間の位相差の実測値θが(θ+π/4−X)から(θ+π/4)までの範囲に含まれる場合、または(θ−π/4+X)から(θ−π/4)までの範囲に含まれる場合に、前記計数を行うことを特徴とする。
また、本発明では、無線通信システムに係る第3の解決手段として、上記第1または第2の解決手段において、前記選択手段は、各スロット毎に受信したデータの誤り状態を判別し、全てのデータが同一の誤り状態であった場合に、前記計数値が最も小さいスロットを介して受信したデータを受信データとして選択することを特徴とする。
また、本発明では、無線通信システムに係る第4の解決手段として、上記第3の解決手段において、前記選択手段は、受信したデータに含まれるユニークワード及びCRC(Cyclic Redundancy Check)符号に基づいて、前記データの誤り状態を判別することを特徴とする。
一方、本発明では、無線通信装置に係る第1の解決手段として、時分割多重接続方式及び位相偏移変調方式を採用し、同一のデータに複数のスロットを割り当てて通信を行い、各スロットを介して受信したデータのいずれか1つを受信データとして選択する無線通信装置において、前記各スロット毎にデータを受信する受信手段と、前記各スロット毎に受信したデータのシンボル間の位相差が所定の閾値を越えた場合に、当該閾値を越えたシンボルを計数する計数手段と、前記計数手段によって各スロット毎に算出された、前記閾値を越えたシンボルの計数値が最も小さいスロットを介して受信したデータを受信データとして選択する選択手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明では、無線通信装置に係る第2の解決手段として、上記第1の解決手段において、前記位相偏移変調方式として、π/4シフトQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)を採用し、前記計数手段は、前記シンボル間の理論上の位相差θと任意の位相Xとからなる、(θ+π/4−X)及び(θ−π/4+X)を前記閾値とし、前記シンボル間の位相差の実測値θが(θ+π/4−X)から(θ+π/4)までの範囲に含まれる場合、または(θ−π/4+X)から(θ−π/4)までの範囲に含まれる場合に、前記計数を行うことを特徴とする。
また、本発明では、無線通信装置に係る第3の解決手段として、上記第1または第2の解決手段において、前記選択手段は、各スロット毎に受信したデータの誤り状態を判別し、全てのデータが同一の誤り状態であった場合に、前記計数値が最も小さいスロットを介して受信したデータを受信データとして選択することを特徴とする。
また、本発明では、無線通信装置に係る第4の解決手段として、上記第3の解決手段において、前記選択手段は、受信したデータに含まれるユニークワード及びCRC(Cyclic Redundancy Check)符号に基づいて、前記データの誤り状態を判別することを特徴とする。
さらに、本発明では、無線通信方法に係る解決手段として、時分割多重接続方式及び位相偏移変調方式を採用し、同一のデータに複数のスロットを割り当てて通信を行い、各スロットを介して受信したデータのいずれか1つを受信データとして選択する無線通信方法において、前記各スロット毎にデータを受信する受信ステップと、前記各スロット毎に受信したデータのシンボル間の位相差が所定の閾値を越えた場合に、当該閾値を越えたシンボルを計数する計数ステップと、前記計数手段によって各スロット毎に算出された、前記閾値を越えたシンボルの計数値が最も小さいスロットを介して受信したデータを受信データとして選択する選択ステップとを有することを特徴とする。
本発明によれば、同一のデータに複数のスロットを割り当てて通信を行い、各スロットを介して受信したデータのいずれか1つを受信データとして選択する場合において、従来よりも正確に正しいスロットを選択でき、通信品質及びスループットの向上を図ることが可能である。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態について詳細に説明する。図1に示すように、
本実施形態の無線通信システムは、基地局CSと無線通信端末(以下端末と略す)PSおよび図示しないネットワークから成り、基地局CSと端末PSは、時分割多重接続方式(TDMA)及び時分割複信方式(TDD)を使用し、変調方式としてπ/4シフトQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)を使用して通信を行うものである。基地局CSは、一定の距離間隔で複数設けられ、複数の端末PSと上述したスロットダイバーシチを用いて無線通信を行う。以下では、スロットダイバーシチに使用するトラフィックチャネル用の2つのスロットの内、一方のスロットを第1TCHと称し、他方のスロットを第2TCHと称する。また、以下では、無線通信装置として基地局CSを代表的に用いて説明する。
図2は、本実施形態における基地局CSの構成ブロック図である。なお、説明の便宜上、図2では基地局CSの受信機能に係わる構成を示し、送信機能に係わる構成については省略している。この図2に示すように、本基地局CSは、第1の受信装置1、第2の受信装置2、スロット選択部3(選択手段)及びADPCM(Adaptive Differential Pulse Code Modulation)コーデック4を備えている。また、第1の受信装置1は、第1のアンテナ1a、第1の受信部1b(受信手段)、第1のカウンタ1c(計数手段)及び第1のπ/4QPSK復調部1dから構成され、また、第2の受信装置2は、第2のアンテナ2a、第2の受信部2b(受信手段)、第2のカウンタ2c(計数手段)及び第2のπ/4QPSK復調部2dから構成されている。
上記第1の受信装置1は第1TCH用の受信装置であり、第2の受信装置2は第2TCH用の受信装置である。つまり、基地局CSは、スロットと同数の受信装置を備えており、例えば上り回線及び下り回線共に4スロットずつ設けられている場合、受信装置も4つ設けられている。図2では、説明の便宜上、第1TCH用及び第2TCH用の受信装置のみを示し、他のスロット用の受信装置を省略している。
第1の受信装置1において、第1のアンテナ1aは、端末PSから上り回線の第1TCHを使用して送信されたデータ信号を受信し、当該受信したデータ信号を第1の受信部1bに出力する。なお、上記データ信号は、端末PS側でデジタル信号であるベースバンド信号をπ/4シフトQPSKによってデジタル変調することで生成された信号である。第1の受信部1bは、RF周波数帯である上記データ信号をIF周波数帯に周波数変換し、第1の受信データ信号として第1のカウンタ1cに出力する。
第1のカウンタ1cは、上記第1の受信部1bから入力される第1の受信データ信号に基づいて、シンボル間の位相差が所定の閾値を越えた場合に、当該閾値を越えたシンボルをカウント(計数)し、当該カウント値を示す第1のカウント信号をスロット選択部3に出力すると共に、上記第1の受信データ信号を第1のπ/4QPSK復調部1dに出力する。なお、この第1のカウンタ1cにおけるカウント動作の詳細については後述する。第1のπ/4QPSK復調部1dは、上記第1のカウンタ1cから入力される第1の受信データ信号をデジタル信号に復調し、第1の受信ベースバンド信号としてスロット選択部3に出力する。
第2の受信装置2において、第2のアンテナ2aは、端末PSから上り回線の第2TCHを使用して送信されたデータ信号を受信し、当該受信したデータ信号を第2の受信部2bに出力する。なお、この第2TCHを使用して送信されたデータ信号は、上記第1TCHを使用して送信されたデータ信号と同一のベースバンド信号をπ/4シフトQPSKによってデジタル変調することで生成された信号である。第2の受信部2bは、RF周波数帯である上記データ信号をIF周波数帯に周波数変換し、第2の受信データ信号として第2のカウンタ2cに出力する。
第2のカウンタ2cは、上記第2の受信部2bから入力される第2の受信データ信号に基づいて、シンボル間の位相差が所定の閾値を越えた場合に、当該閾値を越えたシンボルをカウントし、当該カウント値を示す第2のカウント信号をスロット選択部3に出力すると共に、上記第2の受信データ信号を第2のπ/4QPSK復調部2dに出力する。なお、この第2のカウンタ2cにおけるカウント動作の詳細については後述する。第2のπ/4QPSK復調部2dは、上記第2のカウンタ2cから入力される第2の受信データ信号をデジタル信号に復調し、第2の受信ベースバンド信号としてスロット選択部3に出力する。
スロット選択部3は、上記第1の受信ベースバンド信号、第2の受信ベースバンド信号、第1のカウント信号及び第2のカウント信号に基づいて、第1TCHと第2TCHとのどちらか一方のスロットを選択し、当該選択したスロットの受信ベースバンド信号をADPCMコーデック4に出力する。ADPCMコーデック4は、上記スロット選択部3から入力される受信ベースバンド信号にADPCM方式による符号化(圧縮)を行い、圧縮データ信号を外部に配設されたネットワークNに出力する。
次に、上記のように構成された本基地局CSにおけるスロットダイバーシチのスロット選択動作について図3のフローチャートを用いて説明する。
まず、第1のアンテナ1aは、端末PSから上り回線の第1TCHを使用して送信されたデータ信号を受信し、当該受信したデータ信号を第1の受信部1bに出力する(ステップS1)。第1の受信部1bは、上記データ信号をIF周波数帯に周波数変換し、第1の受信データ信号として第1のカウンタ1cに出力する。そして、第1のカウンタ1cは、上記第1の受信データ信号に基づいて、シンボル間の位相差が所定の閾値を越えた場合に、当該閾値を越えたシンボルをカウントし、当該カウント値を示す第1のカウント信号をスロット選択部3に出力する(ステップS2)。以下、この第1のカウンタ1cのカウント動作について詳細に説明する。
周知のように、π/4シフトQPSKとは、1回の変調(1シンボル)毎に、互いに45度(π/4ラジアン)位相の異なるキャリアを用いて位相偏移変調を行う変調方式であり、位相偏移時に零点を通過しないため、受信にリミッタを使用することができ、振幅変動に強いことが特徴である。例えば、π/4シフトQPSKでは、図4(a)に示すように、複素平面上において、符号10をある時刻tに受信した信号点(シンボル)とすると、信号点10の次の時刻(t+1)に受信する信号点は、符号11〜14のように理論上信号点10から±π/4または±3π/4位相が異なる位置に移動する。
しかしながら、実際にはノイズの影響により、各信号点11〜14の位置は図4(a)に示す位置からずれることになる。そこで、図4(b)に示すように、複素平面上にリミッタライン20及び30を設けて複素平面を4分割し、領域40内に位置する信号点を信号点11と判別し、領域41内に位置する信号点を信号点12と判別し、領域42内に位置する信号点を信号点13と判別し、領域43内に位置する信号点を信号点14と判別する。具体的には、時刻tに受信した信号点10を基準とすると、時刻(t+1)に受信した信号点の位相差の実測値θが、例えば3π/4±π/4の範囲内(つまり領域42内)に含まれていれば、その信号点は信号点13と判別する。
また、各信号点11〜14は、リミッタライン20または30に近づくほどノイズの影響を大きく受けていることになる。そこで、図5に示すように、リミッタライン20に対して±Xラジアンの位相を有するサブリミッタライン20a及び20bを設け、また、同様にリミッタライン30に対して±Xラジアンの位相を有するサブリミッタライン30a及び30bを設け、これらサブリミッタラインを越えてサブリミッタラインとリミッタラインとの間の領域(カウント対象領域)に入る信号点をカウントする。すなわち、シンボル間の理論上の位相差θと上記任意の位相Xとからなる、(θ+π/4−X)及び(θ−π/4+X)を閾値とし、シンボル間の位相差の実測値θが(θ+π/4−X)から(θ+π/4)までの範囲に含まれる場合、または(θ−π/4+X)から(θ−π/4)までの範囲に含まれる場合に上記カウントを行う。
具体的には、時刻tに受信した信号点10を基準とすると、時刻(t+1)に受信した信号点の位相差の実測値θが、(3π/4+π/4−X)から(3π/4+π/4)の範囲内(つまりカウント対象領域50内)に含まれる場合、または(3π/4−π/4+X)から(3π/4−π/4)の範囲内(つまりカウント対象領域60内)に含まれる場合には、その信号点を信号点13と判別すると共にカウント値をインクリメントする。他の信号点についても同様に、カウント対象領域に入った場合はカウント値をインクリメントする。このように、ステップS2では、第1TCHを介して取得した第1の受信データ信号に含まれるシンボルの中で、ノイズの影響を大きく受けている、つまり受信状態の悪いシンボル数をカウントすることになる。
続いて、第1のπ/4QPSK復調部1dは、上記第1のカウンタ1cから入力される第1の受信データ信号をデジタル信号に復調し、第1の受信ベースバンド信号としてスロット選択部3に出力する(ステップS3)。
一方、第2のアンテナ2aは、端末PSから上り回線の第2TCHを使用して送信されたデータ信号を受信し、当該受信したデータ信号を第2の受信部2bに出力する(ステップS4)。第2の受信部2bは、上記データ信号をIF周波数帯に周波数変換し、第2の受信データ信号として第2のカウンタ2cに出力する。そして、第2のカウンタ2cは、上述したステップS2と同様な処理によって、シンボル間の位相差が所定の閾値を越えた場合に、当該閾値を越えたシンボルをカウントし、当該カウント値を示す第2のカウント信号をスロット選択部3に出力する(ステップS5)。つまり、ステップS5では、第2TCHを介して取得した第2の受信データ信号に含まれるシンボルの中で、ノイズの影響を大きく受けている、つまり受信状態の悪いシンボル数をカウントすることになる。
続いて、第2のπ/4QPSK復調部2dは、上記第2のカウンタ2cから入力される第2の受信データ信号をデジタル信号に復調し、第2の受信ベースバンド信号としてスロット選択部3に出力する(ステップS6)。
そして、スロット選択部3は、第1の受信ベースバンド信号及び第2の受信ベースバンド信号のUW(ユニークワード)とCRC符号にエラーがあるか否かを判別し、第1の受信ベースバンド信号及び第2の受信ベースバンド信号の誤り状態が同一か否かを判定する(ステップS7)。つまり、このステップS7では、図6(a)に示す「任意」の状態か否かを判定する。このステップS7において、スロット選択部3は、第1の受信ベースバンド信号及び第2の受信ベースバンド信号の誤り状態が同一でない場合(「No」)、図6(a)に示すスロット選択基準に従って、第1TCHと第2TCHのいずれか一方を選択する(ステップS8)。
一方、ステップS7において、スロット選択部3は、第1の受信ベースバンド信号及び第2の受信ベースバンド信号の誤り状態が同一であった場合(「Yes」)、つまり図6(a)に示す「任意」の状態であった場合、第1のカウント信号及び第2のカウント信号に基づき、第1TCHを介して取得した第1の受信データ信号に含まれる受信状態の悪いシンボル数のカウント値C1が、第2TCHを介して取得した第2の受信データ信号に含まれる受信状態の悪いシンボル数のカウント値C2より小さいか否かを判定する(ステップS9)。
このステップS9において、スロット選択部3は、C1<C2であった場合(「Yes」)、第1TCHを選択して第1の受信ベースバンド信号をADPCMコーデック4に出力し(ステップS10)、一方、C1≧C2であった場合(「No」)、第2TCHを選択して第2の受信ベースバンド信号をADPCMコーデック4に出力する(ステップS11)。
以上のように、本実施形態の基地局CSによれば、第1TCHと第2TCHのUW及びCRC符号の誤り状態が同じ場合に、受信データ信号に含まれる受信状態の悪いシンボル数が少ない方のスロットを選択するので、従来のRSSIレベルに基づいて選択する方法と比べて、正確に正しいスロットを選択することができ、その結果、通信品質の向上及びスループットの向上を図ることができる。
なお、上記実施形態では、無線通信装置として基地局CSを例示して説明したが、端末PSにも同様な構成を採用して良い。また、基地局CSや端末PS以外の他の無線通信装置であっても、本発明を適用することができる。
また、上記実施形態では、2つのスロットを用いたスロットダイバーシチについて説明したが、これに限らず、2つ以上の複数のスロットを用いた場合であっても、本発明を適用することができる。
また、上記実施形態では、位相偏移変調方式としてπ/4シフトQPSKを例示して説明したが、これに限らず、他の位相偏移変調方式、例えばBPSKやQPSK、8PSKなどを使用した場合でも、本発明を適用することができる。
本発明の一実施形態における無線通信システムの構成概略図である。 本発明の一実施形態における基地局CSの構成ブロック図である。 本発明の一実施形態における基地局CSの動作フローチャートである。 本発明の一実施形態における基地局CSの第1の動作説明図である。 本発明の一実施形態における基地局CSの第2の動作説明図である。 従来におけるスロットダイバーシチのスロット選択動作の説明図である。
符号の説明
CS…基地局、PS…無線通信端末、1…第1の受信装置、2…第2の受信装置、3…スロット選択部、4…ADPCMコーデック、1a…第1のアンテナ、1b…第1の受信部、1c…第1のカウンタ、1d…第1のπ/4QPSK復調部、2a…第2のアンテナ、2b…第2の受信部、2c…第2のカウンタ、2d…第2のπ/4QPSK復調部、N…ネットワーク

Claims (9)

  1. 時分割多重接続方式及び位相偏移変調方式を採用し、同一のデータに複数のスロットを割り当てて通信を行い、各スロットを介して受信したデータのいずれか1つを受信データとして選択する無線通信システムにおいて、
    前記各スロット毎にデータを受信する受信手段と、
    前記各スロット毎に受信したデータのシンボル間の位相差が所定の閾値を越えた場合に、当該閾値を越えたシンボルを計数する計数手段と、
    前記計数手段によって各スロット毎に算出された、前記閾値を越えたシンボルの計数値が最も小さいスロットを介して受信したデータを受信データとして選択する選択手段と、
    を備えることを特徴とする無線通信システム。
  2. 前記位相偏移変調方式として、π/4シフトQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)を採用し、
    前記計数手段は、前記シンボル間の理論上の位相差θと任意の位相Xとからなる、
    (θ+π/4−X)及び(θ−π/4+X)を前記閾値とし、前記シンボル間の位相差の実測値θが(θ+π/4−X)から(θ+π/4)までの範囲に含まれる場合、または(θ−π/4+X)から(θ−π/4)までの範囲に含まれる場合に、前記計数を行う、
    ことを特徴とする請求項1記載の無線通信システム。
  3. 前記選択手段は、各スロット毎に受信したデータの誤り状態を判別し、全てのデータが同一の誤り状態であった場合に、前記計数値が最も小さいスロットを介して受信したデータを受信データとして選択する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の無線通信システム。
  4. 前記選択手段は、受信したデータに含まれるユニークワード及びCRC(Cyclic Redundancy Check)符号に基づいて、前記データの誤り状態を判別する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の無線通信システム。
  5. 時分割多重接続方式及び位相偏移変調方式を採用し、同一のデータに複数のスロットを割り当てて通信を行い、各スロットを介して受信したデータのいずれか1つを受信データとして選択する無線通信装置において、
    前記各スロット毎にデータを受信する受信手段と、
    前記各スロット毎に受信したデータのシンボル間の位相差が所定の閾値を越えた場合に、当該閾値を越えたシンボルを計数する計数手段と、
    前記計数手段によって各スロット毎に算出された、前記閾値を越えたシンボルの計数値が最も小さいスロットを介して受信したデータを受信データとして選択する選択手段と、
    を備えることを特徴とする無線通信装置。
  6. 前記位相偏移変調方式として、π/4シフトQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)を採用し、
    前記計数手段は、前記シンボル間の理論上の位相差θと任意の位相Xとからなる、
    (θ+π/4−X)及び(θ−π/4+X)を前記閾値とし、前記シンボル間の位相差の実測値θが(θ+π/4−X)から(θ+π/4)までの範囲に含まれる場合、または(θ−π/4+X)から(θ−π/4)までの範囲に含まれる場合に、前記計数を行う、
    ことを特徴とする請求項5記載の無線通信装置。
  7. 前記選択手段は、各スロット毎に受信したデータの誤り状態を判別し、全てのデータが同一の誤り状態であった場合に、前記計数値が最も小さいスロットを介して受信したデータを受信データとして選択する、
    ことを特徴とする請求項5または6に記載の無線通信装置。
  8. 前記選択手段は、受信したデータに含まれるユニークワード及びCRC(Cyclic Redundancy Check)符号に基づいて、前記データの誤り状態を判別する、
    ことを特徴とする請求項7に記載の無線通信装置。
  9. 時分割多重接続方式及び位相偏移変調方式を採用し、同一のデータに複数のスロットを割り当てて通信を行い、各スロットを介して受信したデータのいずれか1つを受信データとして選択する無線通信方法において、
    前記各スロット毎にデータを受信する受信ステップと、
    前記各スロット毎に受信したデータのシンボル間の位相差が所定の閾値を越えた場合に、当該閾値を越えたシンボルを計数する計数ステップと、
    前記計数手段によって各スロット毎に算出された、前記閾値を越えたシンボルの計数値が最も小さいスロットを介して受信したデータを受信データとして選択する選択ステップと、
    を有することを特徴とする無線通信方法。
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JP2019028915A (ja) * 2017-08-03 2019-02-21 株式会社Nttドコモ 情報処理システム

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