JP2008107122A - 超音波アレイセンサシステムおよび遅延加算処理方法 - Google Patents

超音波アレイセンサシステムおよび遅延加算処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 反射波を球面波とみなす必要がある程度の近距離でも超音波アレイセンサとして正確に距離と方向を測定する超音波アレイセンサシステムを提供する。
【解決手段】 超音波アレイセンサ10は超音波センサ素子11を複数個所定間隔に並べたもので、反射体から到来する超音波反射波を各々の超音波センサ素子11で受信する。遅延加算処理部20により各々の超音波センサ素子11において受信した受信信号に対して、遅延加算処理の基準点における受信信号の受信タイミングに合わせるべく他の超音波センサ素子の受信信号を遅延させ合算する。画像処理部30は画像処理を行なう。遅延加算処理部20において超音波反射波を球面波とした遅延加算処理アルゴリズムを採用するが、超音波反射波が継続信号として時間幅を持った受信信号である場合、遅延時間の時間関数の時間成分を各超音波センサ素子11において当該受信信号が受信され始めた時刻で固定し演算する。
【選択図】図1

Description

本発明は、小型の超音波センサを一次元または二次元に配置して超音波の送受信により所定範囲に存在する物体を検知するフェイズドアレイ超音波センサシステムに関する。特に、近距離でも高い精度で物体を検知することができる超音波センサシステムに関する。また、当該超音波センサシステムを用いた受信データの遅延処理計算における近距離補正を伴う超音波センシング方法に関する。
超音波は指向性が高いために遠方の物体の存在の検知などに古くから利用されてきた。超音波レーダー技術や魚群探知技術として広く普及している。
超音波レーダーの用途は概ね、十分遠方にある大きな物体の有無を検知する用途に用いられてきた。魚群探知機の用途は概ね、魚の個体を検知するのではなく、魚群を大きな塊として捉えて魚群の概ねの位置と深さを検知する用途に用いられてきた。これら超音波探知機は超音波をトランスデューサーから打ち出し、前方の物体からの反射波をトランスデューサーにより受信し、その受信信号を基に必要な計算処理することにより前方の物体の存在を検知する。超音波探知機がこのような用途である限り解像度は大きな問題ではなく、前方の物体の概ねの外形が分かれば良いとされてきた。解像度が必要な用途については光学式のカメラなどを用いて物体像を捉えることとし、用途に応じて両者を使い分けてきた。
しかし、超音波を用いて比較的高い解像度まで検知するニーズは存在している。特に光学式カメラでは視界が効かない環境においては超音波による検知が求められている。近年、超音波トランスデューサーの小型化技術や薄膜化技術が進展しつつあり、数ミリ角以下の多数の超音波センサ素子を並べて一次元または二次元の超音波センサ素子のアレイを組むことにより比較的高い解像度まで得ることは可能となってきた。ここでは超音波アレイセンサと呼ぶ。
超音波アレイセンサでは各々の超音波センサ素子により受信した反射体からの受信波形の位相を合わせて信号処理を行ない画像として可視化する。
特開平6−14929号公報 特開平6−249948号公報 特開2000−33087号公報
走査した前方の反射体の外形を画像化するにあたって、反射体からの距離と方向を確定する必要がある。
反射体からの距離は超音波の伝播速度が一定であるとすれば反射波の到達時間と超音波の速度から簡単に算出できる。
一方、反射体の方向を確定するには超音波センサ素子の位置のずれを考慮して受信信号を遅延し、それらの信号を加算することにより推定することができる。
遅延処理する理由は以下のように説明できる。つまり、超音波アレイセンサでは、複数の超音波センサ素子で同じ反射波を同時に受信することとなるが、超音波センサ素子の間隔は小さいと言えども0でないので、反射波の到来方向に応じて超音波センサ素子で受信する受信信号間には遅延が生じる。高い精度で到来方向を推定するためには遅延計算処理が重要になってくる。
従来技術では、フェイズドアレイを用いてアレイ各素子への入射波(測定対象物からの反射波)の到達時間差を考慮しつつ入射波の距離と角度を計算する場合、通常は測定対象(反射源)がアレイの大きさに比べて十分遠方にあると仮定し、平面波が入射するものと考えて遅延計算を行なっている。
いま、図21において、角度θの方向から超音波が入射する場合、位置xiにある超音波センサ素子に音波が到達する時間は、位置x=0に対して(数15)だけ早くなる。
Figure 2008107122
(ここで、Cは超音波の音速、xiはi番目の超音波センサ素子の位置。以下同じ)
したがって、各素子i=1〜Nの受信信号を各々δiだけ遅らせて加算することにより、もし本当に角度θ方向から音波が入射していればエコーの波形が干渉により強め合って大きな信号強度が得られる。
ここで、[数15]はすべての超音波センサ素子に角度θ方向から音波が入射すると仮定している。つまり、入射波が平面波であると仮定している。実際には、反射体は有限の距離にあり、超音波アレイセンサはある程度の大きさを持つので超音波アレイセンサのサイズに比べて反射体が十分遠方にある場合は平面波は良い近似になるが、そうでない場合は補正が必要となる。
図22は近距離にある反射体から超音波反射波が球面波として発射され、各超音波センサ素子に対して到達する様子を模式的に示した図である。一般に、反射体を構成する面は点反射体の集まりと考えられるので、超音波アレイセンサから見て、ある特定方向の信号を捉えようとする時は、その方向から球面波が出ていると考えてよい。距離r、角度θの方向から球面波が入射する場合、前述と同様に位置xiにある超音波センサ素子に音波が到着する時間は、位置x=0に対して[数16]だけ早くなる。
Figure 2008107122
したがって、遅延加算処理を行なう場合には遅延時間として[数15]に代え、[数16]を採用すれば基本的には反射体の距離と反射体の方向を推定することが可能となる。
しかしながら、[数15]のδiには時間依存性がないが、[数16]のδiは時間関数となっている。そのため反射波受信信号が時間幅を持った継続信号である場合、δi(θ,t)を適用すると、同じ反射体から到来している反射波の遅延時間が時々刻々変化していることとなってしまい、遅延加算処理で再現される波形が本来の波形に比べて歪んだものとなってしまうからである。
つまり、従来技術には第1の問題として、超音波アレイセンサにて近距離にある反射体から一定時間継続して受信される受信信号を基に遅延加算処理により画像を再現すると、その画像が歪んでしまうなど、計測の精度低下を招くという問題があった。
次に、従来技術には第2の問題として、受信信号において継続信号が含まれている場合、そのままでは、継続しているように見える受信波が本当にひとかたまりの反射波の継続信号か複数の反射波の継続信号が重複しているか否かは判断できないという問題がある。ひとかたまりの反射波が他の反射波から分離している場合、実効値の変化を調べれば開始点と終了点は判別できる。しかし、継続しているように見える受信波が実際には別の反射体から到来した2つの受信波が重なっている場合であれば、実効値の変化を調べても開始点と終了点は判別できず、その2つの受信信号の両方に一方の遅延時間に基づく遅延加算処理を適用すると当然他方に対しては正しい遅延加算処理が実行できず、正しい画像が再現できない。
上記問題があるため、従来の超音波アレイセンサでは、対象物がその平面波の仮定を満たさないほど近距離にある場合は、誤差が生じることを承知の上で平面波として計算するか、あるいはそのような近距離は測定範囲から除外せざるを得ない。
上記問題点に鑑み、本発明は、超音波アレイセンサの大きさに比べて無視できない程度の近距離でもフェイズドアレイとして正確に距離と方向を測定する超音波アレイセンサシステムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の超音波アレイセンサシステムは、
超音波センサ素子を複数個所定間隔に並べ、反射体から到来する超音波反射波を各々の前記超音波センサ素子により受信する超音波アレイセンサと、
各々の前記超音波センサ素子において受信した受信信号に対して、遅延加算処理の基準点における受信信号の受信タイミングに合わせるべく他の超音波センサ素子の受信信号を遅延させて合算する、遅延加算処理を行なう遅延加算処理部と、
前記遅延加算処理の結果に基づいて前記反射体の画像を画像処理する画像処理部を備え、
前記遅延加算処理部は、前記超音波反射波を球面波として遅延時間を時間関数で表現した遅延加算処理アルゴリズムにおいて、前記超音波反射波が継続信号として時間幅を持った受信信号である場合、前記遅延時間の時間関数の時間成分を前記各超音波センサ素子において当該受信信号が受信され始めた時刻で定数化し、非時間関数として演算することを特徴とする。
例えば、上記構成における演算処理を数式で表現すれば、前記遅延加算処理において、前記超音波反射波の前記基準点への到来方向をθとし、各前記超音波センサ素子での受信時刻をtとした場合、前記基準点から前記反射体までの距離r0(t)が[数17]で表現され、各前記超音波センサ素子から前記反射体までの距離ri(θ,t)が[数18]で表現され、各前記超音波センサ素子での受信信号を遅延させる遅延時間δi(t,θ)が[数19]で表現され、前記超音波反射波が継続信号として時間幅を持った受信信号である場合、前記各超音波センサ素子において当該受信信号が受信され始めた時刻Tで固定し、[数19]のδi(t,θ)に代え[数20]のδi(T,θ)を用いる。
Figure 2008107122
Figure 2008107122
Figure 2008107122
Figure 2008107122
つまり、各前記超音波センサ素子での受信信号wi(t)が[数21]で表現され、各前記超音波センサ素子での遅延処理後の受信信号wi(t−δi(t,θ))が[数22]で表現され、前記超音波反射波が継続信号として時間幅を持った受信信号である場合、前記各超音波センサ素子において当該受信信号が受信され始めた時刻Tで固定し、[数22]のwi(t−δi(t,θ))に代え[数23]のwi(t−δi(T,θ))を用いる。
Figure 2008107122
Figure 2008107122
Figure 2008107122
上記構成により、近距離での計測においては、反射波が平面波ではなく球面波としてそのアレイセンサに到達しているとして遅延計算を補正する際に、継続信号として受信される反射波の場合でも、当該反射波を歪めることなく遅延計算を施すことができ、遠距離でも近距離でも正確に対象物の正確な画像を生成することができる。また、[数20]、[数23]のようにアルゴリズムが簡単であり、高速処理が可能である。
なお、反射波が継続信号として受信されている場合、ひとかたまりの反射波であるのか、複数のかたまりの反射波が重複しているのか不明であるところ、遅延加算処理を正確に行なうためには継続信号から反射波をひとかたまりごと分離する必要がある。
そこで、第1の手段として、前記遅延加算処理部が、所定時間範囲の時間窓を設定し、前記時間窓を時間軸に沿って移動させつつ前記時間窓が適用された期間の受信信号の実効値(以下、移動実効値と定義する。)を演算する移動実効演算処理を実行する移動実効演算処理手段を備え、
前記遅延加算処理部が、前記超音波反射波が時間幅を持った継続信号である場合に、前記移動実効演算処理手段による移動実効演算処理を適用し、前記受信信号が複数の受信信号が重複した重畳信号である場合に、前記移動実効値が所定レベル以上に増える時刻を各々の前記受信信号が受信され始めた時刻と判断することとする。
第2の手段として、前記遅延加算処理部が、受信信号の振幅と位相を演算する振幅・位相演算処理手段を備え、
前記遅延加算処理部が、前記超音波反射波が時間幅を持った継続信号である場合に、前記振幅・位相演算処理手段により前記受信信号の振幅と位相を演算し、前記受信信号の振幅変化または位相変化が所定レベル以上となる時刻を各々の前記受信信号が受信され始めた時刻と判断することとする。
上記構成により、継続信号をかたまりごとに分離することができ、遅延加算処理を正確に行なうことができる。
また、最終的に画像を得るための画像処理は、瞬時値のまま扱うこともでき、移動実効値を利用することもできる。前者の場合は、画像処理部が、前記遅延加算処理部における前記遅延加算処理結果である加算信号の瞬時値を輝度変調して画像を生成する。後者の場合は、画像処理部が、前記遅延加算処理結果である加算信号に前記移動実効演算処理結果である移動実効値を掛けた値を輝度変調して画像を生成する。
次に、本発明の画像処理方法は、
超音波センサ素子を複数個所定間隔に並べた超音波アレイセンサにより、反射体から到来する超音波反射波を各々の前記超音波センサ素子により受信し、
各々の前記超音波センサ素子において受信した受信信号に対して、遅延加算処理の基準点における受信信号の受信タイミングに合わせるべく他の超音波センサ素子の受信信号を遅延させて合算する遅延加算処理を行ない、
前記遅延加算処理の結果に基づいて前記反射体の画像を画像処理する超音波画像処理方法であって、
前記遅延加算処理は、前記超音波反射波を球面波として遅延時間を時間関数で表現した遅延加算処理アルゴリズムにおいて、前記超音波反射波が継続信号として時間幅を持った受信信号である場合、前記遅延時間の時間関数の時間成分を前記各超音波センサ素子において当該受信信号が受信され始めた時刻で定数化し、非時間関数として演算することを特徴とする。
上記と同様に、数式により表現することも可能である。
本発明の超音波アレイセンサシステムによれば、近距離での計測においては、反射波が平面波ではなく球面波としてそのアレイセンサに到達しているとして遅延計算を補正する際に、継続信号として受信される反射波の場合でも、当該反射波を歪めることなく遅延計算を施すことができ、遠距離でも近距離でも正確に対象物の正確な画像を生成することができる。また、アルゴリズムが簡単であり、高速処理が可能である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の超音波アレイセンサシステムの実施形態を説明する。ただし、本発明の技術的範囲は以下の実施形態に示した具体的な用途や形状・寸法などには限定されない。
(実施形態1)
図1は、本発明の超音波アレイセンサシステムの一構成例を模式的に示す図である。
図1に示す本発明の超音波アレイセンサシステム100は、超音波アレイセンサ10と、遅延加算処理部20を備えている。図1の構成ではさらに信号処理結果をモニタリングできるように画像処理部30と出力部40を備えるよう工夫がされている。
超音波アレイセンサ10は、超音波センサ素子を複数個所定間隔に並べたものである。
超音波センサ素子はトランスデューサーとして超音波の送波および受波ができる。超音波の打ち出しには球面波として打ち出すやり方と、超音波レンズなどを用いて集束させたビームとして打ち出すやり方があるが、ここでは球面波を打ち出すものとする。
遅延加算処理部20は、各々の超音波センサ素子において受信した受信信号に対して、遅延加算処理の基準点における受信信号の受信タイミングに合わせるべく他の超音波センサ素子の受信信号を遅延させて合算する遅延加算処理を行なう部分である。なお、基準点とは任意に選択された一点である。例えば、一次元アレイであればアレイ軸上で原点となる一点、二次元アレイであればアレイ平面内で原点となる一点などを適宜選択すればよい。
画像処理部30は遅延加算処理部20の遅延加算処理の結果に基づいて反射体の画像処理を行なう部分である。
出力部40は外部装置として本発明の超音波アレイセンサシステムに接続するもので画像処理した結果を示すモニタである。
図1は超音波振動子から球面波を打ち出し、当該球面波が広がって行く様子を模式的に示した図である。球面波が反射体1において反射し、反射体から到来する反射波を各々の超音波センサ素子により受信することとなる。
図2は反射体1において超音波が反射し、球面波として反射波が生まれ、当該反射波が超音波アレイセンサシステム100に戻り、超音波アレイセンサ10の各超音波センサ素子において受信される様子を模式的に示した図である。
本発明の遅延加算処理部20には超音波反射波を球面波として遅延時間を時間関数で表現した遅延加算処理アルゴリズムにしたがって演算を行なう演算機能が搭載されている。
図3〜図7を参照しつつ本発明の遅延加算処理部20において採用されている遅延加算処理アルゴリズムを従来技術と対比しつつ説明する。
本発明の遅延加算処理アルゴリズムは、近距離の反射体から到達する超音波反射波に対しては超音波反射波を球面波と見立てて遅延加算処理を行なう。一方、従来技術では到来する超音波反射波を距離にかかわらず一律に平面波と見立てて遅延加算処理を行なう。
[従来の平面波処理の場合]
まず、比較のために従来技術における平面波とみなした遅延加算処理を説明する。図3は到来する超音波反射波を平面波とみなした場合の遅延加算処理の原理を模式的に説明する図である。
図3に示すように横軸方向(x軸方向)に超音波センサ素子11が等間隔に配置されている。左側からx0、x1、・・、xi、xi+1、・・と配列されている。縦軸方向(y軸方向)は超音波探索する空間である。反射体が十分に遠方にあり到来する超音波反射波は平面波となっている。図示では平面波の進行してくる様子を模式的に矢線で示している。平面波は一つの平面として矢線に沿って進行して来て各超音波センサ素子11に到来する。なお、以下の例において基準点は超音波センサ素子x0が置かれた点とする。
i番目の超音波センサ素子xiにおいて平面波が受信されたタイミングTFiにおいて、その後超音波センサ素子x0に受信される平面波は点線で結んだ線上を進行中である。つまり、遅延距離ri(θ)は太矢印で示した距離である。
Figure 2008107122
超音波の速度(例えば水中)は一定であるとみなせるので遅延時間δi(θ)は、[数25]に示すものとなる。
Figure 2008107122
逆に言えば、超音波センサ素子xiの反射波の受信は、基準点に置かれた超音波センサ素子x0に比べて[数25]の時間だけ早く受信されることとなる。各超音波センサ素子において受信された信号を各々の[数25]遅延時間分だけ遅延させるとすべての超音波センサ素子における受信信号のタイミングが揃うこととなる。すべての超音波センサ素子における受信信号のタイミングが揃えた上で加算処理することにより超音波反射波の受信信号を強調することができる。仮定した到来角度θが正しければ加算処理後の信号レベルが大きくなり、仮定した到来角度θが誤っていれば加算処理後の信号レベルが弱くなる。走査範囲である角度にわたり加算処理を実行することによりどの角度において信号レベルが最大になるかを調べ、信号レベルが最大となった角度θを超音波反射波の到来方向と決定すれば良い。距離に関しては走査用の超音波信号を発射したタイミングから反射波が受信されたタイミングの時間差と超音波の速度から簡単に求まる。
ここで、この[数25]から明らかなように、また、図示の関係から明らかなように、各超音波センサ素子における遅延時間は、角度θに依存し、時間には依存しない非時間関数となっている。つまり、遅延加算処理は比較的簡単にできる。
図4は平面波の場合の遅延処理を模式的に示した図である。
図4(a)に示すように、超音波センサ素子xiで受信された反射波信号はタイミングTPiで受信されている。一方、図4(c)に示すように、基準点の超音波センサ素子x0で受信された反射波信号のタイミングTP0で受信されている。両者の受信信号波形は基本的に同じ信号波形となっている。ここで、図4(a)の受信信号のタイミングを遅延させ、図4(b)に示すように両者を同じタイミングTP0で始まる信号とする。すべての超音波センサ素子での受信信号のタイミングを各々遅延させて合わせて加算処理を行ない信号強調を行なう。各々の遅延時間は上記に説明したように非時間関数となっており図4(b)に示したように遅延処理により受信信号波形が歪むことはない。
[本発明の球面波処理の場合]
次に、比較のために従来技術における球面波とみなした遅延加算処理を説明する。図5は到来する超音波反射波を球面波とみなした場合の遅延加算処理の原理を模式的に説明する図である。
図3と同様、図5でも横軸方向(x軸方向)に超音波センサ素子11が等間隔に配置され、左側からx0、x1、・・、xi、xi+1、・・と配列されている。縦軸方向(y軸方向)は超音波探索する空間である。この例でも遅延加算処理の基準点は超音波センサ素子x0の置かれた点とする。
なお、この例では超音波の発射は基準点の超音波センサ素子x0に位置から発射したものとする。反射体が近距離にあり到来する超音波反射波は球面波となっている。図5では球面波が球面状に広がりつつ進行してくる様子を模式的に矢線で示している。球面波は一つの球面として矢線に沿って進行して来て各超音波センサ素子11に到来する。
i番目の超音波センサ素子xiにおいて球面波が受信されたタイミングTSiにおいて、その後基準点の超音波センサ素子x0に受信される平面波は点線で結んだ線上を進行中である。つまり、遅延距離ri(t,θ)は太矢印で示した距離である。
Figure 2008107122
超音波の速度(例えば水中)は一定であるとみなせるので遅延時間δi(t,θ)は、[数27]に示すものとなる。ここでr0(t)は反射体から基準点の超音波センサ素子x0に直接受信される受信信号の到来時間である。超音波の発射が基準点の超音波センサ素子x0の位置から発射されているのでr0(t)は基準点の超音波センサ素子x0からの発射時間と受信時間と超音波速度から簡単に求まる。
Figure 2008107122
各超音波センサ素子において受信された信号を各々の[数27]遅延時間分だけ遅延させるとすべての超音波センサ素子における受信信号のタイミングが揃うこととなる。
しかし、各超音波センサ素子における遅延時間は、[数27]に示すように、角度θと時間tに依存するものとなっている。つまり時間に依存する時間関数となっている。平面波に比べて遅延加算処理は難しいものとなっている。
ここで、送信する超音波は短い一定時間の継続信号として打ち出される場合、反射波も時間的に継続する継続信号となる。
図6は球面波の場合の遅延処理を模式的に示した図である。なお、基準点は平面波の場合と同様、超音波センサ素子x0が置かれている点とする。
図6(a)は超音波センサ素子xiで受信された反射波信号を示しており、タイミングTSiで受信されている。一方、図6(c)は基準点の超音波センサ素子x0で受信された反射波信号を示しており、タイミングTS0で受信されている。両者の受信信号波形は基本的に同じ信号波形となっている。ここで、図6(a)の受信信号のタイミングを遅延させ、図6(b)に示すように両者を同じタイミングTS0で始まる信号とする。しかし、球面波の場合、上記に見たように、各々の超音波センサ素子での遅延時間は時間関数となっているので、単純に[数27]に従った遅延処理を施せば図6(b)に示したように受信信号波形が歪むこととなる。
そこで、本発明の遅延加算処理部20では球面波の遅延処理を以下の改良遅延処理のアルゴリズムに変更する。
上記のように、球面波の場合、各超音波センサ素子での受信信号を遅延させる遅延時間が[数27]で表現されるところ、本発明では、遅延時間の時間関数の時間成分を各超音波センサ素子において当該受信信号が受信され始めた時刻で固定して演算することとし、遅延時間を[数27]に代え改善遅延時間[数28]を用いる。
Figure 2008107122
受信信号で表現すれば、各超音波センサ素子での受信信号wi(t)の遅延処理後の受信信号として[数29]に代え、[数30]を用いることとなる。
Figure 2008107122
Figure 2008107122
図7は、本発明の改善遅延処理による受信信号波形を示した図である。
球面波の遅延処理は図6に示したように時間関数となるところ、改善遅延処理では時間成分をTSiで固定して遅延するため時間成分が定数化され、非時間関数となり、図7(b)に示すように継続信号であっても受信信号が歪むことがなくなる。
改善遅延処理の効果を示す。
図8は、遅延処理を時間関数のまま行なった場合の画像処理の結果の一例を示す図である。
図9は、改善遅延処理の結果、非時間関数として遅延処理を行なった場合の画像処理の結果の一例を示す図である。
図8 では、本来二つの反射体である形状が大きく広がり、しかも両物体の間に
ゴーストが画像化されていることが分かる。一方、図9 では、二つの反射体が正
しく画像化されていることがわかる。
(実施形態2)
本発明の実施形態2にかかる超音波アレイセンサシステムの例を示す。
本発明の実施形態2にかかる超音波アレイセンサシステムは実施形態1の構成に加え、さらに工夫を施したものである。
超音波送信信号を打ち出した後、各々の超音波センサ素子において反射体からの超音波反射波を受信するが、対象が複雑な形状をしている場合や反射体が複数ある場合など、受信した継続信号において、複数の反射体からの超音波反射波が重畳されている場合も十分にあり得る。実施形態1の改善遅延加算処理は、各々の超音波センサ素子において一かたまりの超音波反射波が受信され始めた時刻Tにより時間成分を定数化する必要があるため、複数の反射体からの超音波反射波が重畳されている場合であっても、各々の超音波反射波に分離して各々の受信開始時刻を特定する必要がある。実施形態2の超音波アレイセンサシステムは、かかる重畳している継続信号を調べて各々の超音波反射波に分離して各々の受信開始時刻を特定する機能を備えたものである。
今、超音波センサ素子xiにおいて、図10(c)に示す信号波形が受信されたとする。この図10(c)の受信信号波形は、反射体aからの受信信号波形aと、反射体bからの受信信号波形bが受信期間が重なって受信された結果、重畳された信号波形である。反射体aと反射体bの存在位置が異なり、受信信号aと受信信号bの到来方向が異なる場合であっても、反射体aと反射体bまでの距離が概ね同じであれば同時期に重なって受信されることはある。
図10(c)の継続信号を受信した場合において、受信信号aと受信信号bの分離しないまま、ひとかたまりの継続信号として扱うと、受信信号開始タイミングTiaは実施形態1の[数28]に従って遅延加算処理をすれば見つけ出すことは可能であり、遅延加算処理により各々の超音波センサ素子の受信信号のタイミングを合わせることが可能である。しかし、反射体bは反射体aとは存在位置が異なるので、各々の超音波センサ素子において受信信号bに対して適用すべき遅延時間は受信信号aに対して適用すべき遅延時間とは異なるはずである。ところが、受信信号aに対して適用すべき遅延時間をもって重畳信号全体を遅延処理するので、当該遅延処理では反射体bの受信信号bの開始タイミングは揃わないこととなる。
そこで、本発明の実施形態2にかかる超音波アレイセンサシステムは、移動実効値を調べることにより複数の受信信号が重畳されているか否かを調べさらに各々の受信信号の開始タイミング(図10におけるTia,Tib)を特定する。
本発明において、移動実効値とは、超音波アレイセンサ10により各々の超音波センサ素子11が受信した受信信号に対して、所定時間範囲の時間窓を設定し、時間窓を時間軸に沿って移動させつつ時間窓が適用された期間の受信信号の実効値と定義する。
図11は、本発明の実施形態2にかかる超音波アレイセンサシステムの一構成例を模式的に示す図である。
図11に示す実施形態2にかかる超音波アレイセンサシステム100aは、超音波アレイセンサ10と、遅延加算処理部20aと、画像処理部30、外部装置である出力部40を備えているが、遅延加算処理部20aが移動実効演算処理手段21を備えている。
移動実効演算処理手段21は、超音波アレイセンサ10により各々の超音波センサ素子11が受信した受信信号に対して、所定時間範囲の時間窓を設定し、時間窓を時間軸に沿って移動させつつ時間窓が適用された期間の受信信号の移動実効値を演算する移動実効演算処理を実行するものである。
遅延加算処理部20aは、移動実効演算処理手段21による移動実効演算処理を適用し、移動実効値が所定レベル以上に増える時刻を受信信号が受信され始めた時刻と判断する。
図12は、図10(c)の重畳信号に対して移動実効演算処理手段21による移動実効演算処理を施す様子を模式的に示す図である。図12(a)は図10(c)に示した重畳信号であり、図12(b)が移動窓を時間軸に沿って移動させつつ波形の移動実効値をとったものである。時間窓が設定された期間について瞬時値の二乗に対して根をとることにより移動実効値を算出した結果である。
ここで、遅延加算処理部20aは、増加差分を調べ、差分が所定の閾値以上の増加が見られた個所をひとかたまりの受信信号の受信開始タイミングと判断する。この例では増加差分が見られるタイミングはTia,Tibの個所のみである。このように本実施形態2にかかる移動実効演算処理手段21の移動実効演算処理により2つの受信信号の開始タイミングを検出することができる。
このように各々の受信信号についてひとかたまりの受信信号の受信開始タイミングを特定し、遅延加算処理を実行し、反射体aの方向θa、反射体bの方向θbを特定する。
なお、遅延加算処理において、反射体aの超音波反射波の遅延加算は各々の重畳受信信号の冒頭部分のTiaのタイミングを揃えて加算すれば良いが、反射体bの超音波反射波の遅延加算は各々の重畳受信信号のタイミングTibを揃えるように遅延させて加算すれば良く、2番目の山であるTibに相当する部分が最大となるθを実施形態1と同様に[数28]に基づいて調べて到来方向θbを特定すれば良い。
(実施形態3)
本発明の実施形態3にかかる超音波アレイセンサシステムの例を示す。
上記の実施形態2にかかる超音波アレイセンサシステムでは、重畳している受信信号の分離にあたり移動実効値を調べるものであったが、本発明の実施形態3にかかる超音波アレイセンサシステムは受信信号の振幅と位相を調べることにより受信信号の分離を行なうよう工夫を施したものである。
各反射波形が減衰時間に比べて十分長い間離れていれば、波形自体を直接用いても立ち上りを見分けるのは容易と思われる。問題は、波形が十分減衰しきる前に次の反射波形が立ち上がる場合である。二つの減衰振動波形が重なりあっている場合、第1の波形に対して第2の波形が位相差0で重なると振動振幅は純粋に足し算になるので、振幅のみに着目しても第2波の立ち上りは見つけ易い。逆に、第1の波形に対して第2の波形が位相差±90度で重なる場合、理想的には振幅は変化しない。したがって、受信波形の振幅と位相の両方に目を光らせておけば、少なくともどちらか一方が大きく変化する点が、反射波の立ち上り点とみなせる。実施形態3にかかる超音波アレイセンサシステムは上記原理を用いたアルゴリズムを採用し、受信信号の分離を行なう。
図13に示す2種類の波形を用いて考察してみる。サンプリング周波数は1MHz、減衰振動の共振周波数は100kHzで減衰の時定数は「振幅が1/10になるまでの波数が50波」とした。図13(a)は時刻0.200msに立ち上がる波(第1波:上段)と時刻0.300msに立ち上がる波(第2波:中段)の合成であり、両波の位相が一致しているので、第2波到着点で合成波(下段)の振幅が増大している。図13(b)は時刻0.200msに立ち上がる波(第1波:上段)と時刻0.304msに立ち上がる波(第2波:中段)の合成であり、両波の位相がずれているので第2波到着点でも合成波(下段)に振幅の増大が見られない。すなわち、振幅だけに着目する限り2個の反射波の合成であることは判らない。
これらの数学的なテスト波形に、本アルゴリズムを適用して位相と振幅情報をプロットしたものを図14に示す。図14(a)と図14(b)のそれぞれについて、上から原波形、振幅成分A、振幅の変化分ΔA、位相φ、位相の変化分Δφを示す。ここで変化分ΔA、Δφはいずれも直前のサンプリング点でのデータとの差の絶対値をとったものである。図14(a)において、位相は変化していないはずであるが、振幅が急変する点においては波形が正弦波状から大きくずれるので、積分(積和)結果が滑らかに打ち消し合わず、スパイクが発生する。図14(b)においては、振幅成分では第2波到着点がかろうじて見分けられる程度であるが、位相成分を見れば第2波の到着点は明らかである。
つぎに、これら数学的理想波形にノイズを加えた波形で同様の処理を行なった。図15に原波形と各成分を示す。図15の原波形は、図14の原波形に約30%のホワイトノイズを足し算したもので、近似的にS/N比10dB程度を想定している。図15で位相成分が激しく上下しているのは、信号の振幅が小さい領域ではノイズが支配的になるので位相が特定の値に落ち着かなくなるためである。
このように図15から、位相と振幅の両方の変化に目を光らせれば、波形の立上り点が捉えられることが判る。ただ、A,φの変化が余り急峻でなく、数サンプリング点に渡って変化するので、直前のサンプリング点との差を取ったΔA、Δφではそのピークが余り高くならない。この変化についてS/N比の精度よく捉えるためには、直前のサンプリング点との差分ではなく、例えば連続して上昇あるいは下降している区間の端点間の差を用いる等の工夫が必要であろう。また、Δφから立ち上り点かどうかを判断する場合、振幅が小さければΔφは信用できないことになるので、これを考慮に入れて、振幅が「一定レベル」以上のデータのみ取り扱うようにする必要がある。
ここでの一定レベルとしては、例えば無信号時のノイズレベルを基準にする(ノイズ信号の標準偏差の定数倍等)こともできるであろう。
なお、位相の変化と振幅の変化を同時に捉える指標によりそれぞれの受信信号の開始時点を判別する工夫も可能である。
図16のようにフェイザ表示を利用する。受信データがサンプリングポイント間で点Pから点Qに変化したとすると、位相の変化分はΔφの角度、振幅の変化はΔAの長さとなる。第2の信号の受信によりデータが変化しても、振幅または位相の一方の変化がない場合はある(つまり、ΔφまたはΔAの一方が0となる場合)。ところが、フェイザ表示上でのデータ点間の距離dは、位相と振幅のどちらかが変化すれば必ず変化し、位相変化と振幅変化の両方を同時に反映する。そこで、このdを指標に用いれば、これ一つで波形の立ち上り点を捉えることができる。
図17は、本発明の実施形態3にかかる超音波アレイセンサシステムの一構成例を模式的に示す図である。
図17に示す実施形態3にかかる超音波アレイセンサシステム100bは、超音波アレイセンサ10と、遅延加算処理部20bと、画像処理部30、外部装置である出力部40を備えているが、遅延加算処理部20bが振幅・位相演算処理手段22を備えている。
振幅・位相演算処理手段22は、超音波アレイセンサ10により各々の超音波センサ素子11が受信した受信信号に対して振幅と位相を演算するものである。
遅延加算処理部20bは、振幅・位相演算処理手段22による振幅・位相演算処理を適用し、受信信号の振幅変化または位相変化が所定レベル以上となる時刻を各々の受信信号が受信され始めた時刻と判断する。
(実施形態4)
本発明の超音波画像処理方法は、上記の実施形態1、実施形態2の超音波アレイセンサシステムの説明において施された処理方法として提供することができる。また、処理アルゴリズムをプログラムとして記述し、超音波画像処理プログラムとして提供することができる。
図18は、超音波画像処理プログラムのフローチャートの例を示した図である。
まず、超音波(球面波)の発射処理ステップ(S1)において、超音波センサ素子から超音波を発射する。前方の所定範囲に対して球面波を打ち出す。反射体において超音波が反射し、超音波反射波として帰ってくる。ここでは反射体が近距離にあると仮定し、球面波として到来するものとする。
次に、超音波反射波(球面波)の受信処理ステップ(S2)において、到来した球面波が各々の超音波センサ素子において受信され、受信信号波形が捉えられる。
次に、超音波受信開始タイミングの検知処理ステップ(S3)において、各々の超音波センサ素子において受信された受信信号波形を解析し、超音波の受信開始タイミングTを検知する。
次に、遅延処理の時間成分固定による非時間関数化処理ステップ(S4)において、時間関数である球面波の遅延処理において時間成分t(変数)を超音波の受信開始タイミングT(定数)として固定し、非時間関数化を行なう。
次に、遅延加算処理ステップ(S5)において、各々の超音波センサ素子で受信した受信信号の遅延加算処理を行なう。
次に、反射体の方向θおよび反射体までの距離rの算出処理ステップ(S6)において、遅延加算処理ステップ(S5)における遅延加算処理の結果から、加算結果が最大となるθを求め、超音波の発射時間と受信時間の差分と超音波速度より距離rを求める。
次に、画像化処理ステップ(S7)において、反射体の画像処理を行なう。反射体の方向θと距離rが求まっているので、画像化することは可能である。この走査範囲について存在するすべての反射体(物体、壁面など)を画像化することにより精度の良い画像が得られる。
次に、出力処理ステップ(S8)において、画像化処理ステップ(S7)で生成した画像をモニタ上に描画する。
図19は、移動実効値を用いて複数の受信信号が重畳している場合にも各々の受信信号の受信開始タイミングを検知する機能を持つ第2の超音波画像処理プログラムのフローチャートの例を示した図である。
図18に示した超音波画像処理プログラムのフローチャートと概ね同様であるが、超音波の受信開始タイミングの検知処理ステップ(S3a)が異なっている。
図19のフローチャートでは、超音波の受信開始タイミングの検知処理ステップが移動実効値の算出による受信信号の開始タイミングの検知処理ステップ(S31)を備えている。図12に示した原理を用いた移動実効値の算出によりひとかたまりの受信信号の開始タイミングを検知し、非時間関数化処理ステップ(S4)以下のステップにつなげる。
図20のフローチャートでは、超音波の受信開始タイミングの検知処理ステップが振幅・位相のフェイザ表示での移動距離判別による受信信号の開始タイミングの検知処理ステップ(S32)を備えている。ひとかたまりの受信信号の開始タイミングを検知し、非時間関数化処理ステップ(S4)以下のステップにつなげる。
以上が超音波画像処理プログラムの一例である。
上記プログラムをコンピュータなどの記憶部に読み込み、マイクロコンピュータなどの制御部で適切に実行することにより、上記の超音波画像処理プログラムの各処理ステップが実行され、モニタなどに画像を表示することができる。
以上、本発明の超音波アレイセンサシステムにおける好ましい実施形態を図示して説明してきたが、本発明の技術的範囲を逸脱することなく種々の変更が可能であることは理解されるであろう。
本発明は超音波アレイセンサシステム、例えば、超音波モニタ、超音波ソナー、超音波カメラ、超音波ビデオなど多様な分野に適用することができる。
本発明の超音波アレイセンサシステムの一構成例を模式的に示す図 超音波アレイセンサ10の各超音波センサ素子11において球面波が受信される様子を模式的に示した図 到来する超音波反射波を平面波とみなした場合の遅延加算処理の原理を模式的に説明する図 平面波の場合の遅延処理を模式的に示した図 到来する超音波反射波を球面波とみなした場合の遅延加算処理の原理を模式的に説明する図 球面波の場合の遅延処理を模式的に示した図 本発明の改善遅延処理による受信信号波形を示した図 遅延処理を時間関数のまま行なった場合の画像処理の結果の一例を示す図 非時間関数として遅延処理を行なった場合の画像処理の結果の一例を示す図 複数の超音波反射波が同時期に受信された場合に受信信号が重畳される様子を示す図 本発明の実施形態2にかかる超音波アレイセンサシステムの一構成例を模式的に示す図 図10(c)の重畳信号に対して移動実効演算処理手段21による移動実効演算処理を施す様子を模式的に示す図 数学的に作成した位相が同じ2つの波形の合成波形(理想波形)と位相が90度異なる2つの波形の合成波形(理想波形)を示す図 図13の波形に加え振幅情報と位相情報を併せてプロットした図 図13の理想波形に白色ノイズを加えたテスト波形と各成分を示す図 受信データのフェイザ表示の模式図 本発明の実施形態3にかかる超音波アレイセンサシステムの一構成例を模式的に示す図 本発明の第1の超音波画像処理プログラムのフローチャートの例を示した図 本発明の第2の超音波画像処理プログラムのフローチャートの例を示した図 本発明の第3の超音波画像処理プログラムのフローチャートの例を示した図 従来技術における平面波が受信された場合の遅延加算処理の原理を示す図 近距離にある反射体から超音波反射波が球面波として発射され、各超音波センサ素子に対して到達する様子を模式的に示した図
符号の説明
10 超音波アレイセンサ
11 超音波センサ素子
20,20a 遅延加算処理部
21 移動実効演算処理手段
30 画像処理部
40 出力部
100,100a 超音波アレイセンサシステム

Claims (14)

  1. 超音波センサ素子を複数個所定間隔に並べ、反射体から到来する超音波反射波を各々の前記超音波センサ素子により受信する超音波アレイセンサと、
    各々の前記超音波センサ素子において受信した受信信号に対して、遅延加算処理の基準点における受信信号の受信タイミングに合わせるべく他の超音波センサ素子の受信信号を遅延させて合算する、遅延加算処理を行なう遅延加算処理部と、
    前記遅延加算処理部は、前記超音波反射波を球面波として遅延時間を時間関数で表現した遅延加算処理アルゴリズムにおいて、前記超音波反射波が継続信号として時間幅を持った受信信号である場合、前記遅延時間の時間関数の時間成分を前記各超音波センサ素子において当該受信信号が受信され始めた時刻で定数化し、非時間関数として演算することを特徴とする超音波アレイセンサシステム。
  2. 前記遅延加算処理において、前記超音波反射波の前記基準点への到来方向をθとし、各前記超音波センサ素子での受信時刻をtとした場合、
    前記基準点から前記反射体までの距離r0(t)が[数1]で表現され、
    各前記超音波センサ素子から前記反射体までの距離ri(t,θ)が[数2]で表現され、
    各前記超音波センサ素子での受信信号を遅延させる遅延時間δi(t,θ)が[数3]で表現され、
    前記超音波反射波が継続信号として時間幅を持った受信信号である場合、遅延時間として前記各超音波センサ素子において当該受信信号が受信され始めた時刻Tで固定し、[数3]のδi(t,θ)に代え[数4]のδi(T,θ)を用いることを特徴とする請求項1に記載の超音波アレイセンサシステム。
    Figure 2008107122
    Figure 2008107122
    Figure 2008107122
    Figure 2008107122
    (ここで、Cは超音波の音速、xiはi番目の超音波センサ素子位置)
  3. 各前記超音波センサ素子での受信信号wi(t)が[数5]で表現され、
    各前記超音波センサ素子での遅延処理後の受信信号wi(t−δi(t,θ))が[数6]で表現され、
    前記超音波反射波が継続信号として時間幅を持った受信信号である場合、前記各超音波センサ素子において当該受信信号が受信され始めた時刻Tで固定し、[数6]のwi(t−δi(t,θ))に代え[数7]のwi(t−δi(T,θ))を用いることを特徴とする請求項2に記載の超音波アレイセンサシステム。
    Figure 2008107122
    Figure 2008107122
    Figure 2008107122
  4. 前記遅延加算処理部が、所定時間範囲の時間窓を設定し、前記時間窓を時間軸に沿って移動させつつ前記時間窓が適用された期間の受信信号の実効値(移動実効値)を演算する移動実効演算処理を実行する移動実効演算処理手段を備え、
    前記遅延加算処理部が、前記超音波反射波が時間幅を持った継続信号である場合に、前記移動実効演算処理手段による移動実効演算処理を適用し、前記受信信号が複数の受信信号が重複した重畳信号である場合に、前記移動実効値が所定レベル以上に増える時刻を各々の前記受信信号が受信され始めた時刻と判断する、請求項1から3のいずれかに記載の超音波アレイセンサシステム。
  5. 前記遅延加算処理部が、受信信号の振幅と位相を演算する振幅・位相演算処理手段を備え、
    前記遅延加算処理部が、前記超音波反射波が時間幅を持った継続信号である場合に、前記振幅・位相演算処理手段により前記受信信号の振幅と位相を演算し、前記受信信号の振幅変化または位相変化が所定レベル以上となる時刻を各々の前記受信信号が受信され始めた時刻と判断する、請求項1から3のいずれかに記載の超音波アレイセンサシステム。
  6. 前記遅延加算処理の結果に基づいて前記反射体の画像を画像処理する画像処理部を備え、
    前記画像処理部が、前記遅延加算処理部における前記遅延加算処理結果である加算信号の瞬時値を輝度変調して画像を生成する請求項1から5のいずれかに記載の超音波アレイセンサシステム。
  7. 前記遅延加算処理の結果に基づいて前記反射体の画像を画像処理する画像処理部を備え、
    前記画像処理部が、前記遅延加算処理結果である加算信号に前記移動実効演算処理結果である移動実効値を掛けた値を輝度変調して画像を生成する請求項4に記載の超音波アレイセンサシステム。
  8. 超音波センサ素子を複数個所定間隔に並べた超音波アレイセンサにより、反射体から到来する超音波反射波を各々の前記超音波センサ素子により受信し、
    各々の前記超音波センサ素子において受信した受信信号に対して、遅延加算処理の基準点における受信信号の受信タイミングに合わせるべく他の超音波センサ素子の受信信号を遅延させて合算する遅延加算処理を行なう遅延加算処理方法であって、
    前記遅延加算処理は、前記超音波反射波を球面波として遅延時間を時間関数で表現した遅延加算処理アルゴリズムにおいて、前記超音波反射波が継続信号として時間幅を持った受信信号である場合、前記遅延時間の時間関数の時間成分を前記各超音波センサ素子において当該受信信号が受信され始めた時刻で定数化し、非時間関数として演算することを特徴とする遅延加算処理方法。
  9. 前記遅延加算処理において、前記超音波反射波の前記基準点への到来方向をθとし、各前記超音波センサ素子での受信時刻をtとした場合、
    前記基準点から前記反射体までの距離r0(t)が[数8]で表現され、
    各前記超音波センサ素子から前記反射体までの距離ri(t,θ)が[数9]で表現され、
    各前記超音波センサ素子での受信信号を遅延させる遅延時間δi(t,θ)が[数10]で表現され、
    前記超音波反射波が継続信号として時間幅を持った受信信号である場合、前記各超音波センサ素子において当該受信信号が受信され始めた時刻Tで固定し、[数10]のδi(t,θ)に代え[数11]のδi(T,θ)を用いることを特徴とする請求項8に記載の遅延加算処理方法。
    Figure 2008107122
    Figure 2008107122
    Figure 2008107122
    Figure 2008107122
    (ここで、Cは超音波の音速、xiはi番目の超音波センサ素子の位置)
  10. 各前記超音波センサ素子での受信信号wi(t)が[数12]で表現され、
    各前記超音波センサ素子での遅延処理後の受信信号wi(t−δi(t,θ))が[数13]で表現され、
    前記超音波反射波が継続信号として時間幅を持った受信信号である場合、前記各超音波センサ素子において当該受信信号が受信され始めた時刻Tで固定し、[数13]のwi(t−δi(t,θ))に代え[数14]のwi(t−δi(T,θ))を用いることを特徴とする請求項9に記載の超音波アレイセンサシステム。
    Figure 2008107122
    Figure 2008107122
    Figure 2008107122
  11. 前記遅延加算処理において、所定時間範囲の時間窓を設定し、前記時間窓を時間軸に沿って移動させつつ前記時間窓が適用された期間の受信信号の実効値(移動実行値)を演算する移動実効演算処理を備え、
    前記遅延加算処理において、前記超音波反射波が時間幅を持った継続信号である場合に、前記移動実効演算処理を適用し、前記受信信号が複数の受信信号が重複した重畳信号である場合に、前記移動実効値が所定レベル以上に増える時刻を各々の前記受信信号が受信され始めた時刻と判断する、請求項8から10のいずれかに記載の遅延加算処理方法。
  12. 前記遅延加算処理において、受信信号の振幅と位相を演算する振幅・位相演算処理を備え、
    前記遅延加算処理において、前記超音波反射波が時間幅を持った継続信号である場合に、前記振幅・位相演算処理により前記受信信号の振幅と位相を演算し、前記受信信号の振幅変化または位相変化が所定レベル以上となる時刻を各々の前記受信信号が受信され始めた時刻と判断する、請求項8から10のいずれかに記載の超音波アレイセンサシステム。
  13. 前記遅延加算処理の結果に基づいて前記反射体の画像を画像処理し、
    前記画像処理において、前記遅延加算処理結果における前記遅延加算処理結果である加算信号の瞬時値の値を輝度変調して画像を生成する請求項8から12のいずれかに記載の遅延加算処理方法。
  14. 前記遅延加算処理の結果に基づいて前記反射体の画像を画像処理し、
    前記画像処理において、前記遅延加算処理結果である加算信号に前記移動実効演算処理結果である移動実効値を掛けた値を輝度変調して画像を生成する請求項12に記載の遅延加算処理方法。
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