JP2008095671A - 風力発電システム(リング方式) - Google Patents
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Abstract
【課題】発電量及び風力の発電効率を飛躍的に高め、小型化を実現させることができる風力発電システムの提供。
【解決手段】永久磁石(電動コイルを巻いた希土類磁石等による半永久磁石でも可能)を用いた電磁誘導により、風車のブレード2に装着した電導板7を介して新たに風力エネルギー(風車回転)を電流(電力)として取り出し、同一装置(風車〜ナセル内の装置を含む)内に於いて、従来の発電システムと共存させる。
【選択図】図1
【解決手段】永久磁石(電動コイルを巻いた希土類磁石等による半永久磁石でも可能)を用いた電磁誘導により、風車のブレード2に装着した電導板7を介して新たに風力エネルギー(風車回転)を電流(電力)として取り出し、同一装置(風車〜ナセル内の装置を含む)内に於いて、従来の発電システムと共存させる。
【選択図】図1
Description
本発明は、地球温暖化による全地球規模の《環境課題》である自然エネルギー(風力)の効果的な発電システム、同時に安全確保を考慮した装置に関するものである。
従来から、風力エネルギーの変換効率を高める技術が、ローター(ブレード、ハブ)、増速機、発電機、変換器等に導入されてきた。(例えば、増速機のギアー摩擦抵抗、発電機の力率)これらは主に装置・部品の形状や構造、方式、素材の改良で実現されたものであるが、実際には風力エネルギーの平均30%程度が有効電力となるだけである。(非特許文献1参照)とりわけローターでの空気力学的損失が大きく、自然エネルギー(風力)の60%程度が損失している。この為、ブレードの形状をより風を受け易くしたり、風車の角度を適切に保ってロスを防ぐなど、効率良く風を集めるための構造を中心とした技術改良も加えられている。
微風と台風等による極限風という不安定な状態による供給エネルギー源への対処方法としては、主に以下2つの方策が構じられている。
1)微風への対応
風速1〜2m/s程度の微風状態においてでも風力エネルギーを取り込み、発電可能とする為に、上記 0002 と共通した技術が採用されている。即ち、各々の装置能力を最大化させる技術、つまり機械的・電気的損失を最小化して、入力〜出力の変換効率を上げる改良である。例えば、微風でもブレードが回転し、微少回転でも発電を可能にする発電機や、増速ギアーの摩擦係数を向上させる等である。具体的事例としては、ディフューザー付の「レンズ風車」の実用化研究が公開されている。又、WO2004−109099(特許文献1)のような微風時に、ケージングに内蔵するラジアル式タービン風車に集風させる発電事例もある。
2)極限風への対応
風車及び装置に対して限界を超える風力(製品仕様の耐風速を超える風力)が加わる場合、風車(ブレード)などの部品毀損や、それに関連する機能停止、更には設置周辺地域への毀損部分(多くはブレード破片)の飛散など、不測事態を引き起こす危険を回避する措置が必要である。従い、極限に近い風力に対する制御は、規模の大小を問わず風力発電施設として不可欠な基本的な仕様条件である。特に、独立した風力発電施設として使用する場合には、蓄電設備への「過充電」を防止する為に機械的な手段としても重要である。その為の風車回転数の制御技術として、側翼式や上方偏向式、コーニング式等のように、風車全体の角度を変える対応によって減速させたり、ハブに近い位置の抵抗翼を使って通過する風力を曲折させる方法が装備されている。又ブレードのピッチ変更で過剰な風力を回避したり、ローターやナセル自体を方向転換させるヨー制御、電気的・機械的に強制停止させる安全装置が多く採用されている。例えば、特開2005−098256(特許文献2)のように、固定集風面と可動集風面をブレードの平行位置に装着し、それぞれの板の開閉により風力(風速)を制御する方法もある。
WO2004−109099 特開2005−098256 牛山泉著「さわやかエネルギー風車入門」(三省堂)
1)微風への対応
風速1〜2m/s程度の微風状態においてでも風力エネルギーを取り込み、発電可能とする為に、上記 0002 と共通した技術が採用されている。即ち、各々の装置能力を最大化させる技術、つまり機械的・電気的損失を最小化して、入力〜出力の変換効率を上げる改良である。例えば、微風でもブレードが回転し、微少回転でも発電を可能にする発電機や、増速ギアーの摩擦係数を向上させる等である。具体的事例としては、ディフューザー付の「レンズ風車」の実用化研究が公開されている。又、WO2004−109099(特許文献1)のような微風時に、ケージングに内蔵するラジアル式タービン風車に集風させる発電事例もある。
2)極限風への対応
風車及び装置に対して限界を超える風力(製品仕様の耐風速を超える風力)が加わる場合、風車(ブレード)などの部品毀損や、それに関連する機能停止、更には設置周辺地域への毀損部分(多くはブレード破片)の飛散など、不測事態を引き起こす危険を回避する措置が必要である。従い、極限に近い風力に対する制御は、規模の大小を問わず風力発電施設として不可欠な基本的な仕様条件である。特に、独立した風力発電施設として使用する場合には、蓄電設備への「過充電」を防止する為に機械的な手段としても重要である。その為の風車回転数の制御技術として、側翼式や上方偏向式、コーニング式等のように、風車全体の角度を変える対応によって減速させたり、ハブに近い位置の抵抗翼を使って通過する風力を曲折させる方法が装備されている。又ブレードのピッチ変更で過剰な風力を回避したり、ローターやナセル自体を方向転換させるヨー制御、電気的・機械的に強制停止させる安全装置が多く採用されている。例えば、特開2005−098256(特許文献2)のように、固定集風面と可動集風面をブレードの平行位置に装着し、それぞれの板の開閉により風力(風速)を制御する方法もある。
上記「0002」で記述したように、従来の発電技術は、主にローターでのエネルギー損失に対して重点的に対策がとられてきた。その理由は、ローター部分での風力エネルギー損失が一番大きいからである。ところが、現在の風力発電システムの基本的な構造、即ち自然エネルギー(風力)を受けた風車(ブレード)から、増速器(ブレードハブ軸と発電機を直結する場合は不要)を介して発電に必要な駆動トルクを伝えて発電機(モーター)を回転させる構造では、如何なる方式を採用してもエネルギー効率を50%以下の損失に抑えることは困難である。このことから、次世代の家庭用〜産業用に亘る広範な需要に応えるシステムとするためには、風力エネルギーの変換効率を高めると共に、必然的に大型化(複数設置、ファーム化)を図る必要がある。が、大型化するためには、立地条件や安全対策を含めて投資コスト面での大きな課題がある。そのことが今後期待される家庭用小型風力発電設備の普及を阻害する最大要因ともなっている。
風力発電の致命的な課題として、発生する風力のバラツキによる発電量の不安定な点がある。微風〜極限風速時の機械的・電気的な制御方法として、幾つかの技術が考えられ実装備されているが、風力のバラツキに応じた決定的な制御方法は、未だ完全に確立されているとは言えない状況にある。特に、限界を超えた風力(台風、突風)への対応は、風力発電の大きな課題とされ、公的な設置基準が設けられてはいるが、施設全体の保守保全・安全面からも欠かすことのできなテーマである。又、近年の環境アセスメントでは、日本列島を縦断する渡り鳥のコースに当たる地域での対策も考慮されねばならない。施設の多くが、気流の影響を受ける地域や海岸線付近に施設されており、従来から懸念されていながら殆ど対応がされていない実態がある。更に、現在90%程度が水平軸風車型施設であるという事実からも、ブレード剥きだしの構造の潜在的な危険性は極めて高いとの指摘もある。すでに、「レンズ風車」の実用化研究が公開されているが、これは微少風力を増幅をさせるように風車の回りをディフューザーで固定した構造である。この構造では集風効果は数倍高められても、極限風速に対しては従来の風力負荷の数倍を回避できる形態としなければならない。WO2004−109099(特許文献1)では、ハイブリット風力発電システムとして、微少風力時の発電方法が提案されている。このシステムは、微風をケージング内の衝立で増速させ、通常装備のメイン風車とは別に内蔵するラジアル風車とモーターとを連結して発電する仕組みである。この方法は、微少な風力エネルギーを無駄なく取り込む極めて有効な手段ではあるが、あくまで従来の風車(ブレード)による発電状態を補うシステムであり、通常時の風力変換効率の向上とは直接結びつかない技術である。特開2005−098256(特許文献2)では、固定集風面と可動集風面をブレードと平行位置に装着し、可動集風板の開閉により風力制御する方法を採用している。この方法は圧倒的大多数の水平軸風車には適用できず、機構的にも風車ブレードへの集風機能と遮風機能の制御の難しさを伴うものである。
上記課題を解決する為に、請求項1に記載した本発明は、永久磁石(電動コイルを巻いた希土類磁石等による半永久磁石でも可能)を用いた電磁誘導により、風車のブレードに装着した電導板を介して、風力エネルギー(風車回転)を電流(電力)として取り出そうとするものである。
請求項2で記載した本発明は、同一装置(風車〜ナセル内の装置を含む)内に於いて、従来の発電システムと共存させる手段によって、双方の利点を活かし、発電量及び風力エネルギーの発電効率を飛躍的に高め、小型化を実現させるものである。
請求項3で記載した本発明は、風車の外周を囲んで、リング状に施設された磁石の極性を交互に変更させる手段等により、直流・交流どちらの電流(電力)も取り出すものである。
請求項4で記載した本発明は、風力発電装置において、風速(風力)を尾翼に備えた風力計で監視し、装置の限界を超える過剰な風速を感知した時点で、風車や回転軸、ギア等に及ぼす機械的負荷を上記に記載した請求項1の原理を応用し、電気的な自動制御の手段によって風車の回転を減速又は停止させるものである。
請求項5で記載した本発明は、風力発電装置において、風速(風力)を尾翼に備えた風力計で監視し、装置の限界を超える過剰な風速を感知した時点で、風車外周に装着したフードパン(可動板)を自動的に開閉する制動制御手段によって、風車や回転軸、ギア等に及ぼす機械的負荷を最小化させる。なお且つ、通常稼働時に於いては、フードパンによる集風効果により風力の取り込みによる発電量を増加させるものである。
請求項6で記載した本発明は、風車ブレードの外周を複数枚のフードパンでリング状に蔽う構造的な手段により、発電施設の強度・安全性を高める。しかも、風車形状(水平・垂直軸方式)にとらわれず、風車の飛散による危険な事故を防止できるなど、保守保全を十分に考慮し、併せて渡り鳥等の生物保護ができるようにしたものである。
請求項1に記載した本発明によって、ブレードの回転速度と呼応した新たな電流(電力)を取り出すことが可能となる。この発明は、従来型の殆どの風車方式に適用できる利点があることから、ローター(ブレード、ハブ)での空気力学的損失を補うと共に、自然の持つ風力エネルギーを無駄なく電力へ変換でき、更に発電装置全体の発電効率を飛躍的に高められるものである。
請求項2に記載した本発明では、「0006」の技術手段を同一装置(風車〜ナセル内の装置を含む)内に共存して導入することにより、結果的に従来の発電装置と機能を共有することができる。そのことにより、通常の風車稼働時に於いては、発電装置全体の発電量を大幅に増加させる効果がある。従い、必然的に装置全体の小型化を図ることが容易になるものである。
請求項3に記載した本発明では、ブレード外周を囲む磁気リングやハブ内の集電装置の機能によって「直流・交流」の選択を可能にできるものである。そのことにより、発電システムとしての汎用性が生まれ、装置として一層の小型化に寄与できるものである。
請求項4に記載した本発明では、発電装置に装備された風速計による同時観測データを基にした電気的制御により、特に極限風に対して即座に装置全体の稼働を減速又は停止させることができ、以て装置・部品等の保守保全の効果を更に高められるものである。
請求項5に記載した本発明では、機械的動作(フードパンの開閉)により、微風〜極限風への対応効果をもたらすものである。まず微風を含めた通常(限界風速以内)時では集風装置として働いて発電効率の向上に効果を発揮する。次に、極限風速の発生時には、発電装置に装備された風速計による同時観測データを基にして、フードパンの角度を即座に変更して、風車や回転軸、ギア等に及ぼす機械的負荷を最小化する。併せて、その他の装備を安全に保守保全する効果がある。
請求項6で記載した本発明では、風車ブレードの外周をリング状に蔽う構造により、発電施設の強度・安全性を高められる。又、風車形状(水平・垂直軸方式)にとらわれず、風車の飛散による危険な事故を防止できるなど、保守保全効果が甚大である。更に、ブレード前面にネットを貼ることにより、渡り鳥等の生物保護に配慮できる効果もある。
本発明の基本的な形態は、第一に、従来のようなブレードの回転トルクを発電機に伝えて電力に変換する方法をとらず、ブレード先端部分に施設した電導体が永久磁石(半永久磁石)の作る磁界を遮りながら回転運動する、その際に発生する電磁誘導電流を取り出して電力発電するという形態をとる。風車の方式により、ブレードは支持軸に対して垂直もしくは水平に円回転し、リング状の磁界内を動作することから、これらの方式・構造・機能・形態を総称して「リング方式」と命名する。これらは、請求項1〜4のに包含され、同時に「0012」〜「0015」の効果をもたらすものである。
第二は第一の形態を活かしながら、従来の機械的な構造に改良を加え、安全面での課題が大きい風力の制御(微風〜極限風速)をフードパン(可変板)を用いて解決する形態にある。この方式・構造・機能は請求項5〜6の発明に包含され、同時に「0016」〜「0017」の効果をもたらすものである。請求項4と5とは、基本的には、風力の制御制動の形態を電気的にするか、機械的にするかの相違である。
第二は第一の形態を活かしながら、従来の機械的な構造に改良を加え、安全面での課題が大きい風力の制御(微風〜極限風速)をフードパン(可変板)を用いて解決する形態にある。この方式・構造・機能は請求項5〜6の発明に包含され、同時に「0016」〜「0017」の効果をもたらすものである。請求項4と5とは、基本的には、風力の制御制動の形態を電気的にするか、機械的にするかの相違である。
上記 0018 に記載した形態の第一について、以下に説明を加える。
風力発電システムに於けるエネルギー変換効率(風力から電力を取り出す効率)の現状は、本発明が解決しようとしている課題「0004」にも記述しているように、平均的に風力エネルギーの30%程度しか有効電力として活用されていないのが現実である。
(1)式に於いて、<Cp・ηgb・ηg>の効率の範囲は以下の数値が立証されている。
風車変換効率(Cp): 大型(100kw〜3Mw) 40〜50%
小型(1kw〜100kw) 20〜40%
マイクロ(1kw以下) 35%
増速器・ギア変換効率(ηgb):70〜95% 発電機(ηg):60〜95%
風力システム全体の効率(η):15%〜45%
従い、システムとしての効率向上のための形態は、多くが「風車変換効率(Cp)」に対し向けられている。しかし、風車自体の形状・素材だけでは改善に限界があることから(2)式が示すように、風車方式自体に関わる(ρ)の向上、更に風車の大型化・羽根枚数等による(A)の確保・改善が必須となる。上述した(ρ)、(A)はコストや施設環境等の制約も加味される。こうした現状を鑑み、風力システムの効率を飛躍的に高めて小型化を図るために、新たな風力エネルギーの変換形態に着目した。
(3)式は、本発明の請求項1に関する基本式である。即ちブレード先端を囲むリング状の磁場のB(磁束密度)と、ブレード先端部の電導体のL(有効電導体長さ)とV(ブレードがリングを回転する速度)との積がe(新たに発電される電圧値)に置き換えられれる。現実的には(4)式のようにブレードの数数により有効電導体の長さが異なることや、電導体の素材が持つ固有抵抗、磁束密度の減衰等を含めて、k(定数)を置く。さて、新たな変換エネルギーとしてのI’(電導体の起電流)は、n個のブレードの回転速度に比例して導かれる。(5)式は、電磁誘導によって得られるI(電導体電流)とF(風車の回転力)との関係を表す基本式である。(6)式の風車の回転力とトルクの関係を(7)式に代入すると、本発明の根幹部分である「リング方式」で得られるPr(発電力)は、磁束密度の高い磁場でブレードの回転数と有効電導体の長さに比例する。しかも、「リング方式」では安易にブレードの長さだけを大きくする必要はない。(8)式は、請求項2の発明を表している。当該方式は従来方式と併用が可能である構造を有しているため、同一の風力発電システムとしては、従来の方式で得られる電力と加算された電力を生み出すことができる。実際には、当該方式の構造的ロス(ブレード面積減小等)があるとしても、従来方式のPe(発生出力)を超えた電力を得ることが可能となる。更に、請求項5のフードパンによる集風効果により、Po(リング方式を採用した風力発電システムの実際の発電力)は、ほぼ風の保有パワーと近似する。なぜなら(2)式の示すP(w)は風速の3乗に比例するからであり、η(風力システム効率)を30%と仮定すると、τ(集風装置による風力の増幅率)が135%とすれば(9)式が成立する。「0004」の課題は上記形態によって解決されるものである。
(10)式は、請求項4で記載している、装置の限界を超える過剰な風速を感知して、電気的な自動制御機能により、風車を減速又は停止させるための−F(風車制動力)を示す。請求項1の原理を逆応用して(5)式を引用したが、風車回転に制動力を加える手段として、電導体に流れる電流の方向を強制的に反転(極性を変える)させる。しかし、風車には円心力(慣性)があるため、制動電流を流す際の短絡(ショート)や発熱を回避する方策として、発電の経路を遮断して別回路への切替え(スイッチィング)と電流が一方向(非可逆)にのみ流れるようにする回路設計を施し、電導体から発生する起電流をバイパスして徐々に減衰させるよう制御する。風車方式や形状によっては、上述した電導体に対して、逆極性の制動電流を流す方法が技術的に難しいこともあり、リング上の磁石の特性を一時的に反転させる方法、更にブレードの先端部分に新たな制動用の電導体(非可逆性の特性を持つ)を並設する形態でも同様の効果を果たす。
請求項3は、仕様選択すれば、直流・交流(模擬正弦波)のどちらでも発電可能である形態を表している。基本的に、直流電流を得るにはリング状に配した磁石の極性が同一方向であれば良く、交流電流を得るためには交互に極性を変えた形態をとれば良い。
但し、交流電流を集電する場合は、各ブレード先端に施設した電導体から起電する電流の極性が絶えず逆転するため、ブレードの回転や磁石の極性移動間隔と同期した切替え(スイッチィング)機能を備えた形態をとる。又、請求項4の制動機能として稼働させるために、上記の特性にあわせた極性変換の電気的回路、及び逆流防止等の保護回路を集電装置とコントロール装置に置く。
(1)風力システムの効率:η=Pe(発生出力)/Pw(風の保有パワー)=風車(Cp)+増速器・ギア変換効率(ηgb)+発電機(ηg)
(2)風車パワー:P(w)=1/2・Cp・ρ・A・(V)^3
Cp:風車変換効率 ρ:空気密度 A:回転面積 V:風速
(3)誘導電圧:e(v)=B(磁束密度)・L(有効電導体長さ)・V(電導体の速度)
(4)リング方式による誘導電圧の総和=E(v)=B・V・(L1+L2+・・・Ln)=kΣnI’R’
n:ブレード数 k:定数 I’:電導体の起電流 R’:電導体抵抗
(5)風車の回転力:F(N)=B(磁束密度)・L(有効導体長さ)・I(電導体電流)
(6)風車のトルク:T(N/m)=F(風車の回転力)・k’(単位m当たりの定数)
(7)リング方式による発電力Pr(w)=2π・n’×T=2π・n’・k’・F=2π・n’・k’(B・I・Ln)
n’:ブレードの回転数(rpm) T:発生トルク(N/m) k’:定数
(8)従来システムの発電力+リング方式:Ps(w)=Pe(w)+Pr(w)=η×P’(w)+Pr(w)>>Pe(w)
P’(w):リング方式による構造的ロスを減じた風車パワー
(9)リング方式を採用した実際の発電力:Po(w)=τPs(w)≒Pw
τ:集風装置(ブレードパン)による風力の増幅率
(10)風車制動力:−F(N)=B(磁束密度)・L(有効導体長さ)・−I(逆流電流)
風力発電システムに於けるエネルギー変換効率(風力から電力を取り出す効率)の現状は、本発明が解決しようとしている課題「0004」にも記述しているように、平均的に風力エネルギーの30%程度しか有効電力として活用されていないのが現実である。
(1)式に於いて、<Cp・ηgb・ηg>の効率の範囲は以下の数値が立証されている。
風車変換効率(Cp): 大型(100kw〜3Mw) 40〜50%
小型(1kw〜100kw) 20〜40%
マイクロ(1kw以下) 35%
増速器・ギア変換効率(ηgb):70〜95% 発電機(ηg):60〜95%
風力システム全体の効率(η):15%〜45%
従い、システムとしての効率向上のための形態は、多くが「風車変換効率(Cp)」に対し向けられている。しかし、風車自体の形状・素材だけでは改善に限界があることから(2)式が示すように、風車方式自体に関わる(ρ)の向上、更に風車の大型化・羽根枚数等による(A)の確保・改善が必須となる。上述した(ρ)、(A)はコストや施設環境等の制約も加味される。こうした現状を鑑み、風力システムの効率を飛躍的に高めて小型化を図るために、新たな風力エネルギーの変換形態に着目した。
(3)式は、本発明の請求項1に関する基本式である。即ちブレード先端を囲むリング状の磁場のB(磁束密度)と、ブレード先端部の電導体のL(有効電導体長さ)とV(ブレードがリングを回転する速度)との積がe(新たに発電される電圧値)に置き換えられれる。現実的には(4)式のようにブレードの数数により有効電導体の長さが異なることや、電導体の素材が持つ固有抵抗、磁束密度の減衰等を含めて、k(定数)を置く。さて、新たな変換エネルギーとしてのI’(電導体の起電流)は、n個のブレードの回転速度に比例して導かれる。(5)式は、電磁誘導によって得られるI(電導体電流)とF(風車の回転力)との関係を表す基本式である。(6)式の風車の回転力とトルクの関係を(7)式に代入すると、本発明の根幹部分である「リング方式」で得られるPr(発電力)は、磁束密度の高い磁場でブレードの回転数と有効電導体の長さに比例する。しかも、「リング方式」では安易にブレードの長さだけを大きくする必要はない。(8)式は、請求項2の発明を表している。当該方式は従来方式と併用が可能である構造を有しているため、同一の風力発電システムとしては、従来の方式で得られる電力と加算された電力を生み出すことができる。実際には、当該方式の構造的ロス(ブレード面積減小等)があるとしても、従来方式のPe(発生出力)を超えた電力を得ることが可能となる。更に、請求項5のフードパンによる集風効果により、Po(リング方式を採用した風力発電システムの実際の発電力)は、ほぼ風の保有パワーと近似する。なぜなら(2)式の示すP(w)は風速の3乗に比例するからであり、η(風力システム効率)を30%と仮定すると、τ(集風装置による風力の増幅率)が135%とすれば(9)式が成立する。「0004」の課題は上記形態によって解決されるものである。
(10)式は、請求項4で記載している、装置の限界を超える過剰な風速を感知して、電気的な自動制御機能により、風車を減速又は停止させるための−F(風車制動力)を示す。請求項1の原理を逆応用して(5)式を引用したが、風車回転に制動力を加える手段として、電導体に流れる電流の方向を強制的に反転(極性を変える)させる。しかし、風車には円心力(慣性)があるため、制動電流を流す際の短絡(ショート)や発熱を回避する方策として、発電の経路を遮断して別回路への切替え(スイッチィング)と電流が一方向(非可逆)にのみ流れるようにする回路設計を施し、電導体から発生する起電流をバイパスして徐々に減衰させるよう制御する。風車方式や形状によっては、上述した電導体に対して、逆極性の制動電流を流す方法が技術的に難しいこともあり、リング上の磁石の特性を一時的に反転させる方法、更にブレードの先端部分に新たな制動用の電導体(非可逆性の特性を持つ)を並設する形態でも同様の効果を果たす。
請求項3は、仕様選択すれば、直流・交流(模擬正弦波)のどちらでも発電可能である形態を表している。基本的に、直流電流を得るにはリング状に配した磁石の極性が同一方向であれば良く、交流電流を得るためには交互に極性を変えた形態をとれば良い。
但し、交流電流を集電する場合は、各ブレード先端に施設した電導体から起電する電流の極性が絶えず逆転するため、ブレードの回転や磁石の極性移動間隔と同期した切替え(スイッチィング)機能を備えた形態をとる。又、請求項4の制動機能として稼働させるために、上記の特性にあわせた極性変換の電気的回路、及び逆流防止等の保護回路を集電装置とコントロール装置に置く。
(1)風力システムの効率:η=Pe(発生出力)/Pw(風の保有パワー)=風車(Cp)+増速器・ギア変換効率(ηgb)+発電機(ηg)
(2)風車パワー:P(w)=1/2・Cp・ρ・A・(V)^3
Cp:風車変換効率 ρ:空気密度 A:回転面積 V:風速
(3)誘導電圧:e(v)=B(磁束密度)・L(有効電導体長さ)・V(電導体の速度)
(4)リング方式による誘導電圧の総和=E(v)=B・V・(L1+L2+・・・Ln)=kΣnI’R’
n:ブレード数 k:定数 I’:電導体の起電流 R’:電導体抵抗
(5)風車の回転力:F(N)=B(磁束密度)・L(有効導体長さ)・I(電導体電流)
(6)風車のトルク:T(N/m)=F(風車の回転力)・k’(単位m当たりの定数)
(7)リング方式による発電力Pr(w)=2π・n’×T=2π・n’・k’・F=2π・n’・k’(B・I・Ln)
n’:ブレードの回転数(rpm) T:発生トルク(N/m) k’:定数
(8)従来システムの発電力+リング方式:Ps(w)=Pe(w)+Pr(w)=η×P’(w)+Pr(w)>>Pe(w)
P’(w):リング方式による構造的ロスを減じた風車パワー
(9)リング方式を採用した実際の発電力:Po(w)=τPs(w)≒Pw
τ:集風装置(ブレードパン)による風力の増幅率
(10)風車制動力:−F(N)=B(磁束密度)・L(有効導体長さ)・−I(逆流電流)
上記 0018 に記載した第二の形態について、以下に説明を加える。
請求項5〜6は、主に機能・構造を示したものである。請求項5で表している限界を超える過剰な風速に対して、尾翼の風速計と連動したコントロール装置により、リング状に配置された複数枚のフードパン(可動板)に固定した連結ワイヤーをフードハブ側に索引し、内角に閉じる制御形態をとる。このことにより、風車や回転軸、ギア等に及ぼす機械的負荷を最小化し、風力発電システムの装備をも含め、安全に保守保全する。又、微風〜通常の風(極限以下)に対してフードパンの集風機能が働く。次に、請求項6では、従来のような風力発電設備(特にプロペラ型の水平軸風車方式)の風車部分をリング状に蔽う新たな構造を施設し、更に安全なネットで蔽う等の形態を指すものである。
請求項5〜6は、主に機能・構造を示したものである。請求項5で表している限界を超える過剰な風速に対して、尾翼の風速計と連動したコントロール装置により、リング状に配置された複数枚のフードパン(可動板)に固定した連結ワイヤーをフードハブ側に索引し、内角に閉じる制御形態をとる。このことにより、風車や回転軸、ギア等に及ぼす機械的負荷を最小化し、風力発電システムの装備をも含め、安全に保守保全する。又、微風〜通常の風(極限以下)に対してフードパンの集風機能が働く。次に、請求項6では、従来のような風力発電設備(特にプロペラ型の水平軸風車方式)の風車部分をリング状に蔽う新たな構造を施設し、更に安全なネットで蔽う等の形態を指すものである。
以下、本発明の一実施形態を図1〜図3に示して説明を加える。
<図1>は、代表的なプロペラ型水平軸風車の実施形態を示す斜視図である。
風力が▲3▼フードパンで集風されて空気密度を高め、風車を通過する際に推力として働き、▲2▼ブレード(羽根)を回転させる。それにより▲2▼の先端部分に施設されいる▲7▼電導板が、同時に▲1▼磁石リングの磁界ギャップを遮るようにして連続移動する。この運動により、▲7▼に起電流が発生する。発生した電流は、▲8▼同軸ケーブルで▲9▼ハブ(集電装置)に集められる。回転軸に添い▲5▼コントロール装置を経由した電流は変換器(整流器・昇圧器等)によって電力として蓄電又は系統接続される。風速は、▲6▼風速計(風見安定板)で常時観測され、▲5▼に付随した制御回路で監視する。風速が増し極限に近い風速を感知し場合、まず機械的動作として▲3▼を内側に倒す動作を制御して風を遮断する。更に、▲2▼の回転を少しづつ停止させる為に、▲7▼から▲9▼に至る▲8▼の発電経路を一時的に遮断する。しかし、▲2▼の慣性を急速に停止させるのは(例えば、▲5▼に装備する機械的な緊急ブレーキ)構造的なリスクが大きいことや、▲1▼〜▲9▼の回路には依然として▲7▼から発生する起電流が流れようとすることから、発電の経路を遮断した後、別回路への切替え(スイッチィング)、▲7▼から発生する起電流をバイパスして徐々に減衰させるよう制御する。更に、同一システム内の蓄電装置等からの電流を▲5▼に付随した一方向(非可逆)にのみ流れるよう設計した電気回路を経て▲8▼から▲7▼へ供給する。このことにより、▲1▼の磁界内で▲7▼が▲2▼を逆転方向に制動する。或る程度減速した時点で、▲5▼に装備する機械的なブレーキを動作させて▲7▼を完全停止させる。
<図2>は、図1の側面図(断面図)である。図1の説明部分に捕捉を加える。
▲3▼フードパン(可変板)は、▲1▼磁石リングを保護する▲8▼絶縁保護板に蝶番で連結しており、▲4▼フードワイヤーと▲5▼ワイヤーハブで固定されている。<図1>でも説明したが、極限に近い風速が感知されて▲3▼の制御を行うには、▲4▼の長さを短くするように▲5▼を支点としてコントロール装置(図1:▲5▼)に内蔵した小型ウインチで巻き取られる。これにより▲3▼は▲5▼側に倒れ、風向を遮断するように閉鎖する。又、極限に近い風速でなくとも、▲3▼の角度を偏向させることが可能なため、風速計による制御により適切な風力に保つ。また、▲9▼防鳥ネットを▲5▼を巻き込むように▲8▼より円形に施設することによって、渡り鳥の保護や、▲2▼の毀損等の危険防止、更にはシステム全体の保安保全ができる。
<図3>は、発明のポイントとなる風車(ブレード)の詳細構造を示す。
▲1▼磁石リングはコの字型であることが良く、磁石の性質や発電量によってはコイル等を巻いて磁束密度を上げることもできる。又、請求項3・4、及び上記<図1>において説明しているように、リング状の磁石の形態は全て同じ極性を持って装備することが好ましいが、円周状に極性を変えた磁石を配することもある。▲3▼電導板は、必ずしも平板である必要はなく、導電体として十分機能する素材の集合であっても構わない。▲4▼ケーブルは、ブレード内に埋め込まれるように配置し、本来のブレードの効率に影響のない形態(重量、形状等)をとる。▲5▼ハブ(集電装置)は▲2▼を把捉固定すると同時に、▲3▼で起電した電流を集める装置を内在し、一部の回路変更(スイッチィング)形態もとる。
<図1>は、代表的なプロペラ型水平軸風車の実施形態を示す斜視図である。
風力が▲3▼フードパンで集風されて空気密度を高め、風車を通過する際に推力として働き、▲2▼ブレード(羽根)を回転させる。それにより▲2▼の先端部分に施設されいる▲7▼電導板が、同時に▲1▼磁石リングの磁界ギャップを遮るようにして連続移動する。この運動により、▲7▼に起電流が発生する。発生した電流は、▲8▼同軸ケーブルで▲9▼ハブ(集電装置)に集められる。回転軸に添い▲5▼コントロール装置を経由した電流は変換器(整流器・昇圧器等)によって電力として蓄電又は系統接続される。風速は、▲6▼風速計(風見安定板)で常時観測され、▲5▼に付随した制御回路で監視する。風速が増し極限に近い風速を感知し場合、まず機械的動作として▲3▼を内側に倒す動作を制御して風を遮断する。更に、▲2▼の回転を少しづつ停止させる為に、▲7▼から▲9▼に至る▲8▼の発電経路を一時的に遮断する。しかし、▲2▼の慣性を急速に停止させるのは(例えば、▲5▼に装備する機械的な緊急ブレーキ)構造的なリスクが大きいことや、▲1▼〜▲9▼の回路には依然として▲7▼から発生する起電流が流れようとすることから、発電の経路を遮断した後、別回路への切替え(スイッチィング)、▲7▼から発生する起電流をバイパスして徐々に減衰させるよう制御する。更に、同一システム内の蓄電装置等からの電流を▲5▼に付随した一方向(非可逆)にのみ流れるよう設計した電気回路を経て▲8▼から▲7▼へ供給する。このことにより、▲1▼の磁界内で▲7▼が▲2▼を逆転方向に制動する。或る程度減速した時点で、▲5▼に装備する機械的なブレーキを動作させて▲7▼を完全停止させる。
<図2>は、図1の側面図(断面図)である。図1の説明部分に捕捉を加える。
▲3▼フードパン(可変板)は、▲1▼磁石リングを保護する▲8▼絶縁保護板に蝶番で連結しており、▲4▼フードワイヤーと▲5▼ワイヤーハブで固定されている。<図1>でも説明したが、極限に近い風速が感知されて▲3▼の制御を行うには、▲4▼の長さを短くするように▲5▼を支点としてコントロール装置(図1:▲5▼)に内蔵した小型ウインチで巻き取られる。これにより▲3▼は▲5▼側に倒れ、風向を遮断するように閉鎖する。又、極限に近い風速でなくとも、▲3▼の角度を偏向させることが可能なため、風速計による制御により適切な風力に保つ。また、▲9▼防鳥ネットを▲5▼を巻き込むように▲8▼より円形に施設することによって、渡り鳥の保護や、▲2▼の毀損等の危険防止、更にはシステム全体の保安保全ができる。
<図3>は、発明のポイントとなる風車(ブレード)の詳細構造を示す。
▲1▼磁石リングはコの字型であることが良く、磁石の性質や発電量によってはコイル等を巻いて磁束密度を上げることもできる。又、請求項3・4、及び上記<図1>において説明しているように、リング状の磁石の形態は全て同じ極性を持って装備することが好ましいが、円周状に極性を変えた磁石を配することもある。▲3▼電導板は、必ずしも平板である必要はなく、導電体として十分機能する素材の集合であっても構わない。▲4▼ケーブルは、ブレード内に埋め込まれるように配置し、本来のブレードの効率に影響のない形態(重量、形状等)をとる。▲5▼ハブ(集電装置)は▲2▼を把捉固定すると同時に、▲3▼で起電した電流を集める装置を内在し、一部の回路変更(スイッチィング)形態もとる。
以下、本発明の一実施形態を図4〜図5に示して説明を加えるが、「0021」の内容と類似しており、構造等で異なる点に重点をおく。
<図4>は、垂直軸風車の代表である「サポニウス型」の斜視図である。
▲1▼磁石リングは、水平型風車とは異なり回転軸の回りに2ケ所設け、▲2▼ブレード(羽根)の外周を蔽う構造である。風力を▲3▼フードパン(可変板)が受けて空気密度をあげ、推力を増幅させて▲2▼を回転させる。▲1▼の作る磁界を▲2▼の先端(2ヶ所)に配置された▲4▼電動板が連続移動することにより、発電の源となる起電流を起こす。
<図5>は、図4の側面図(断面図)である。
▲5▼フードパン(可変板)は▲1▼磁石リングを保護する筐体に蝶番で連結して▲6▼フードワイヤーで固定されている。▲5▼は複数箇所の▲7▼ワイヤーハブに収束され、▲8▼ワイヤーコロを経由してコントロール装置の小型ウインチと接続する。<図1>でも説明したと同様、極限に近い風速が感知されて▲5▼の開閉を制御をする。又、極限に近い風速でなくとも、風速計による制御が可能であることは「0021」と同じである。更に、防鳥ネットの施設による渡り鳥の保護、▲2▼の毀損等の危険防止とシステム全体の保安保全を図る。
<図4>は、垂直軸風車の代表である「サポニウス型」の斜視図である。
▲1▼磁石リングは、水平型風車とは異なり回転軸の回りに2ケ所設け、▲2▼ブレード(羽根)の外周を蔽う構造である。風力を▲3▼フードパン(可変板)が受けて空気密度をあげ、推力を増幅させて▲2▼を回転させる。▲1▼の作る磁界を▲2▼の先端(2ヶ所)に配置された▲4▼電動板が連続移動することにより、発電の源となる起電流を起こす。
<図5>は、図4の側面図(断面図)である。
▲5▼フードパン(可変板)は▲1▼磁石リングを保護する筐体に蝶番で連結して▲6▼フードワイヤーで固定されている。▲5▼は複数箇所の▲7▼ワイヤーハブに収束され、▲8▼ワイヤーコロを経由してコントロール装置の小型ウインチと接続する。<図1>でも説明したと同様、極限に近い風速が感知されて▲5▼の開閉を制御をする。又、極限に近い風速でなくとも、風速計による制御が可能であることは「0021」と同じである。更に、防鳥ネットの施設による渡り鳥の保護、▲2▼の毀損等の危険防止とシステム全体の保安保全を図る。
<図6>は、現在、多く採用されている「水平軸方式」の概略図である。
風力を▲1▼ブレード(羽根)で回転力に変換し、同軸上の▲3▼増速器を介して▲5▼発電機を回転させて発電を行う。▲3▼は、▲1▼の回転速度をギアー比を変え増速変換する。▲2▼は▲1▼にかかる過剰な風力を回避させるための角度偏向部であり、▲6▼ヨー駆動装置も風力回避の手段として、▲7▼ナセル全体の偏向を機械的に操作する。▲4▼ブレーキ装置は、緊急時等に強制的に回転・駆動を停止させる。
風力を▲1▼ブレード(羽根)で回転力に変換し、同軸上の▲3▼増速器を介して▲5▼発電機を回転させて発電を行う。▲3▼は、▲1▼の回転速度をギアー比を変え増速変換する。▲2▼は▲1▼にかかる過剰な風力を回避させるための角度偏向部であり、▲6▼ヨー駆動装置も風力回避の手段として、▲7▼ナセル全体の偏向を機械的に操作する。▲4▼ブレーキ装置は、緊急時等に強制的に回転・駆動を停止させる。
「実施形態の効果」
上記実施形態により、ブレードの回転速度と呼応した新たな電流(電力)を生みだし、風力エネルギーを無駄なく電力へ変換して、発電装置全体の発電効率を飛躍的に高める。又、同一装置(風車〜ナセル内の装置を含む)内に共存して導入可能なことから、発電装置全体の発電量を大幅に増加させる。従って、必然的に 装置全体の小型化を図ることができる。更に、ブレード外周を囲む磁気リングやハブ内の集電装置の機能によって「直流・交流」の選択を可能にでき、そのことにより、発電システムとしての汎用性が生まれ、装置として一層の小型化に寄与できるものである。又、発電装置に装備された電気的制御により、特に極限風に対して装置全体の稼働を減速又は停止させ、装置・部品等の保守保全の効果を高めるものである。しかも、機械的動作(フードパンの開閉)により、微風を含めた通常(限界風速以内)時では集風装置として働いて発電効率の向上に効果を発揮し、極限風速には、風車や回転軸、ギア等に及ぼす機械的負荷を最小化する。風車形状(水平・垂直軸方式)にとらわれず、そのことは同時に風車の飛散による危険な事故を防止できるなど、保守保全効果をもたらす。ブレード前面にネットを貼るブレード前面にネットを貼ることで、渡り鳥等の生物保護できる効果もある。
上記実施形態により、ブレードの回転速度と呼応した新たな電流(電力)を生みだし、風力エネルギーを無駄なく電力へ変換して、発電装置全体の発電効率を飛躍的に高める。又、同一装置(風車〜ナセル内の装置を含む)内に共存して導入可能なことから、発電装置全体の発電量を大幅に増加させる。従って、必然的に 装置全体の小型化を図ることができる。更に、ブレード外周を囲む磁気リングやハブ内の集電装置の機能によって「直流・交流」の選択を可能にでき、そのことにより、発電システムとしての汎用性が生まれ、装置として一層の小型化に寄与できるものである。又、発電装置に装備された電気的制御により、特に極限風に対して装置全体の稼働を減速又は停止させ、装置・部品等の保守保全の効果を高めるものである。しかも、機械的動作(フードパンの開閉)により、微風を含めた通常(限界風速以内)時では集風装置として働いて発電効率の向上に効果を発揮し、極限風速には、風車や回転軸、ギア等に及ぼす機械的負荷を最小化する。風車形状(水平・垂直軸方式)にとらわれず、そのことは同時に風車の飛散による危険な事故を防止できるなど、保守保全効果をもたらす。ブレード前面にネットを貼るブレード前面にネットを貼ることで、渡り鳥等の生物保護できる効果もある。
「他の実施形態」
上記「0022」の<図4>で説明している垂直軸風車の代表である「サポニウス型」では、水平軸風車よりブレード(風車)が磁気リングと多くで接っしていることから、リング方式による発電に最も適している。なぜならば、「0019」に記載している(4)式「リング方式による誘導電圧の総和:E(V)」に示されているように、L(有効電導体長さ)の値が大きいからである。更に、構造的に磁気リングと電導板を複数施設できる利点もある。又、一度回転を開始すると回転トルクの減衰が遅く回転効率も良いことから、微風状態でもブレードが回転始動できるような僅かな電流を電導体(板)に順方向(起電流と同じ)に供給してブレードを加速させる。そのことによって、微風時の発電性能を高められる。これは、請求項4に記載した電気的な制動の働きとは逆の形態をとる。
上記「0022」の<図4>で説明している垂直軸風車の代表である「サポニウス型」では、水平軸風車よりブレード(風車)が磁気リングと多くで接っしていることから、リング方式による発電に最も適している。なぜならば、「0019」に記載している(4)式「リング方式による誘導電圧の総和:E(V)」に示されているように、L(有効電導体長さ)の値が大きいからである。更に、構造的に磁気リングと電導板を複数施設できる利点もある。又、一度回転を開始すると回転トルクの減衰が遅く回転効率も良いことから、微風状態でもブレードが回転始動できるような僅かな電流を電導体(板)に順方向(起電流と同じ)に供給してブレードを加速させる。そのことによって、微風時の発電性能を高められる。これは、請求項4に記載した電気的な制動の働きとは逆の形態をとる。
本発明は、同軸・同心で回転する設備に応用できる。例えば、自動車のラジエターファンに施設して動力へ還元したり、クーラー等のタービンにも応用できるものである。
本発明は、農業分野に於ける防霜対策用の扇風機(ファン)にも適用できるものである。
(図1)
▲1▼磁気リング ▲2▼ブレード(羽根) ▲3▼フードパン(可変板) ▲4▼発電装置 ▲5▼コントロール装置 ▲6▼風速計(風見安定板) ▲7▼電導板 ▲8▼ケーブル(同軸) ▲9▼ハブ(集電装置) ▲10▼増速機
(図2)
▲1▼磁気リング ▲2▼ブレード(羽根) ▲3▼フードパン(可変板) ▲4▼フードワイヤー ▲5▼ワイヤーハブ ▲6▼電導板 ▲7▼ケーブル(同軸) ▲8▼絶縁保護板 ▲9▼防鳥ネット ▲10▼ハブ(集電装置)
(図3)
▲1▼磁気リング ▲2▼ブレード(羽根) ▲3▼電導板 ▲4▼ケーブル(同軸) ▲5▼ハブ(集電装置) ▲6▼ワイヤーハブ
(図4)
▲1▼磁気リング ▲2▼ブレード(羽根) ▲3▼フードパン(可変板) ▲4▼電導板
(図5)
▲1▼磁気リング ▲2▼ブレード(羽根) ▲3▼電導板 ▲4▼ケーブル(同軸) ▲5▼フードパン(可変板) ▲6▼フードワイヤー ▲7▼ワイヤーハブ ▲8▼ワイアーコロ ▲9▼集電装置
(図6)
▲1▼ブレード ▲2▼可変ピッチ ▲3▼増速器 ▲4▼ブレーキ装置 ▲5▼発電機 ▲6▼ヨー制御装置 ▲7▼ナセル
▲1▼磁気リング ▲2▼ブレード(羽根) ▲3▼フードパン(可変板) ▲4▼発電装置 ▲5▼コントロール装置 ▲6▼風速計(風見安定板) ▲7▼電導板 ▲8▼ケーブル(同軸) ▲9▼ハブ(集電装置) ▲10▼増速機
(図2)
▲1▼磁気リング ▲2▼ブレード(羽根) ▲3▼フードパン(可変板) ▲4▼フードワイヤー ▲5▼ワイヤーハブ ▲6▼電導板 ▲7▼ケーブル(同軸) ▲8▼絶縁保護板 ▲9▼防鳥ネット ▲10▼ハブ(集電装置)
(図3)
▲1▼磁気リング ▲2▼ブレード(羽根) ▲3▼電導板 ▲4▼ケーブル(同軸) ▲5▼ハブ(集電装置) ▲6▼ワイヤーハブ
(図4)
▲1▼磁気リング ▲2▼ブレード(羽根) ▲3▼フードパン(可変板) ▲4▼電導板
(図5)
▲1▼磁気リング ▲2▼ブレード(羽根) ▲3▼電導板 ▲4▼ケーブル(同軸) ▲5▼フードパン(可変板) ▲6▼フードワイヤー ▲7▼ワイヤーハブ ▲8▼ワイアーコロ ▲9▼集電装置
(図6)
▲1▼ブレード ▲2▼可変ピッチ ▲3▼増速器 ▲4▼ブレーキ装置 ▲5▼発電機 ▲6▼ヨー制御装置 ▲7▼ナセル
Claims (6)
- 永久磁石(電動コイルを巻いた希土類磁石等による半永久磁石でも可能)を用いた電磁誘導により、風車のブレードに装着した電導板を介して、風力エネルギー(風車回転)を電流(電力)として取り出すことができるように考案した発電システム。
- 同一装置(風車〜ナセル内の装置を含む)内に従来の発電システムと共存させることで双方の利点を活かし、発電量及び風力エネルギーの発電効率を飛躍的に高められ、小型化を実現できる発電システム。
- 風車の外周を囲み、リング状に施設された磁石の極性を交互に変更させる方法等により、直流・交流どちらの電流(電力)も取り出せる発電システム。
- 風力発電装置において、風速(風力)を尾翼に備えた風力計で監視し、装置の限界を超える過剰な風速を感知した時点で、風車や回転軸、ギア等に及ぼす機械的負荷を最小化し、上記に記載した請求項1の原理を応用し、電気的な自動制御機能により風車の回転を減速又は停止させる機能を備えた装置。
- 風力発電装置において、風速(風力)を尾翼に備えた風力計で監視し、装置の限界を超える過剰な風速を感知した時点で、風車や回転軸、ギア等に及ぼす機械的負荷を、風車外周に装着した風力制御板(フードパン)により、適切な風力にまで自動的に制動制御することのできる機能を備えた装置。なおかつ、通常稼働時に於いては、フードパンによる集風機能により風力を取り込み、発電量を増加させる機能を併せ持つ装置。
- 風車ブレードの外周をリング状に蔽うことにより、発電施設の強度・安全性を高められる構造を有し、風車形状(水平・垂直軸方式)にとらわれず、風車部分の飛散による危険な事故を防止できるなど、保守保全を十分に考慮し、併せて渡り鳥等の生物保護のできる防護機能を付加した安全装置。
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102312791A (zh) * | 2010-07-09 | 2012-01-11 | 西门子公司 | 风力涡轮机、传动系组件、机舱系统和相应方法 |
CN102996363A (zh) * | 2012-12-07 | 2013-03-27 | 常州大学 | 一种管道内复合二级风能发电装置 |
CN103076745A (zh) * | 2012-12-12 | 2013-05-01 | 上海市电力公司 | 常规电力系统仿真软件中风电机组模型的仿真方法 |
CN114600866A (zh) * | 2022-01-12 | 2022-06-10 | 中国环境科学研究院 | 一种用于减缓风电对蝙蝠影响的装置 |
-
2006
- 2006-10-10 JP JP2006300876A patent/JP2008095671A/ja active Pending
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