JP2008083236A - 移動円滑化経路図 - Google Patents

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Abstract

【課題】 車イス使用者、杖がないと歩行できない人などの移動弱者や健常者も、移動能力に応じて利用可能な設備や移動経路を容易に把握して目的の場所までスムーズに到達することができる移動円滑化経路図を提供すること。
【解決手段】 施設における設備及び移動経路が表示された移動円滑化経路図であって、利用能力の異なる身体属性別の利用者に応じて、利用可能な設備及び移動経路を分類して表示してなることを特徴とする移動円滑化経路図とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、移動円滑化経路図に関し、より詳しくは、車イス使用者などが利用可能な設備や移動経路をわかりやすく表示する移動円滑化経路図に関するものである。
近年、交通バリアフリー法に基づいて、公共交通機関などではエレベータの新設や車イス対応トイレの設置などが進められている。これらのバリアフリー化は、障害者だけが対象ではなく、怪我や病気で治療中の人、高齢者、妊婦、乳児や幼児を連れた人、通勤や通学中の健常者も含め、あらゆる人にとっても、利用しやすく安全で快適な外出環境を形成するものとなる。
このように施設におけるバリアフリー化を進めることも大事であるが、その成果を充分に活用するためには、それを案内する表示や情報の提供方法の整備を充実することが必要である。
子供や高齢者、身体に障害を持つ人など、様々な人々にとって行きたい場所にスムーズに行ける社会を生み出していくには、これら案内サインをはじめ、インターネットや携帯電話などの様々なメディアによる案内情報提供と、それらの内容・表現におけるユニバーサルデザインが求められる。
超高齢化社会に突入する日本においては、特に障害者や高齢者をはじめとする移動弱者がスムーズに移動できる、即ち「移動円滑化」にかかる案内情報を、わかりやすく一貫性をもって提供することが急務であり、これによって移動弱者の積極的な自立活動を支援することになるとともに、すべての人々が自由に移動できる、いわば移動権を確立することにつながる。
また、案内サインや多様なメディアも含めたまちの案内情報環境の整備は、単に地域に訪れる不特定多数の人々への地理案内サービスにとどまらず、観光や商業といった地元経済活動にとっての「まちの魅力」を伝える環境を整備することにも発展可能で、これはまちづくりにつながるひとつの資産形成、または公共公益性を踏まえたうえでの市民参加の可能性を秘めている。
特に鉄道駅でのエレベータやエスカレータを利用する移動経路の簡単でわかりやすい案内図の整備が、多くの人々から望まれている。
はじめて訪れる場所や駅に着いたとき、目的地を探すうえでひとまず頼りにするのは、誘導表示や案内図であることが多い。ところが、これらの案内表示には、必要な情報が不足していたり、逆に情報が多すぎてわかりにくかったりするために、使う人が求める機能を果たせていない。
例えば、視覚的に把握しやすく、必要情報が充分に表示された施設案内用マップが提案されている(下記特許文献1参照)。そのマップには、多層階建物における現在地点と目標地点とを含む立面図が上部に、現在地点の階の平面図及び目標地点の階の平面図が下部に配され、現在地点から目標地点への誘導線などが表示されるように構成されている。この構成によれば、歩行に支障がない健常人であれば目的地までスムーズに到達できると思われる。
しかしながら、車イス使用者などがその誘導線に従って移動しても、階段などがあって障害となり到達できないこともあり、移動弱者など誰にでも利用できるものではない。
そこで、エレベータや、車イス使用者などが利用できるトイレを表示したマップなどがある(下記非特許文献1参照)。
しかしながら、このマップでは、車イス使用者などが利用できる個々の設備は表示されているが、利用できる経路は表示されていないので、それらの設備を使用しても、目的の場所まで到達する経路を探すことは困難で、車イス使用者などには使い勝手のよいものではない。
案内情報環境を適切に整備することは、都市経営のうえで重要な課題であり、障害者や高齢者、海外からの来訪者も含めたユニバーサルな視点でのわかりやすいまちの案内環境の整備を推進することが必要である。
特開平07−56504号公報 <URL:http://www.ecomo-rakuraku.jp/guide/22564.html>
本発明は、上述したような従来技術の問題点を解決すべくなされたものであって、車イス使用者、杖がないと歩行できない人などの移動弱者や健常者も、移動能力に応じて利用可能な設備や移動経路を容易に把握して目的の場所までスムーズに到達することができる移動円滑化経路図を提供するものである。
請求項1に係る発明は、施設における設備及び移動経路が表示された移動円滑化経路図であって、利用能力の異なる身体属性別の利用者に応じて利用可能な設備及び移動経路を分類して表示してなることを特徴とする移動円滑化経路図に関する。
請求項2に係る発明は、前記設備及び移動経路は、少なくとも車イス使用者が利用可能なものを含むことを特徴とする請求項1記載の移動円滑化経路図に関する。
請求項3に係る発明は、前記施設が多層階からなるとき、各階は平面状に表示され、上層階ほど当該図の中央部から離れ、各階が重なりを少なくしてずらして表示され、各階を連結する経路は前記中央部から周囲に広がる方向に傾斜させて立体的に表示されてなることを特徴とする請求項1又は2記載の移動円滑化経路図に関する。
請求項4に係る発明は、前記利用者に応じて利用可能な設備及び移動経路が、図形又はピクトグラムで分類されていることを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載の移動円滑化経路図に関する。
請求項5に係る発明は、前記設備及び移動経路が、図形と対応するピクトグラムとによって一体的に表示されてなることを特徴とする請求項1乃至4いずれか記載の移動円滑化経路図に関する。
請求項1に係る発明によれば、利用能力の異なる身体属性別の利用者に応じて利用可能な設備及び移動経路を分類して表示していることによって、車イス使用者、杖がないと歩行できない人などの移動弱者だけでなく、健常者も含め、移動能力に応じて利用可能な設備や移動経路を容易に把握して目的の場所までスムーズに到達することができる。また、このように目的の場所までスムーズに到達することができることによって、災害時などの避難経路を表示する役割も果たすことが可能となる。
請求項2に係る発明によれば、設備及び移動経路は、少なくとも車イス使用者が利用可能なものを含むので、最も移動能力に劣る移動弱者である車イス使用者が目的の場所までスムーズに到達することができ、これらの設備や移動経路は、他の身体属性の者にも利用できるので、結果として全ての身体属性の者が目的の場所までスムーズに到達することができる移動円滑化経路図を提供することが可能となる。
請求項3に係る発明によれば、施設が多層階からなるとき、各階は平面状に表示され、上層階ほど当該図の中央部から離れ、各階が重なりを少なくしてずらして表示され、各階を連結する経路は前記中央部から周囲に広がる方向に傾斜させて立体的に表示されているので、当該移動円滑化経路図を立体的に把握できるとともに、当該移動円滑化経路図を上下左右いずれの方向から見ても同様に立体的に把握することができる。また、このように立体的に把握することができることによって、災害時などに避難する場合に、地上出口への経路を把握しやすくなり、素早く避難することが可能となる。
請求項4に係る発明によれば、設備及び移動経路が、図形又はピクトグラムで分類されているので、図形又はピクトグラムを見ただけで注釈がなくても何の施設や移動経路かを把握し易いようになっている。
請求項5に係る発明によれば、設備及び移動経路が、図形と対応するピクトグラムとによって一体的に表示されているので、図形とピクトグラムによってより何の施設や移動経路かを把握し易くなっているだけでなく、ピクトグラムの過剰な露出をさけ、コンパクトに表示されて見やすくなっている。
以下、本発明に係る移動円滑化経路図の好適な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明に係る移動円滑化経路図の実施形態の一例を示す図である。図2は、図1における一部を拡大して示す部分拡大図である。
図1に示す移動円滑化経路図(1)は、駅構内における種々の設備及び移動経路が表示されているマップ部(2)と、該マップ部(2)に表示されている設備及び移動経路の種類や、該設備及び移動経路に付されたピクトグラムを説明する注釈部(3)とで構成されている。なお、該マップ部(2)は、後述するように注釈部(3)がなくても把握できるように構成されているが、よりわかりやすくするため、注釈部(3)が設けられている。従って、移動円滑化経路図(1)は、マップ部(2)だけで構成されるものであってもよい。
マップ部(2)には、移動経路が南北方向又は東西方向に簡略化して表示され、設備が、その設備を示す所定の図形若しくはピクトグラム、又は図形とピクトグラムの両方で表示されている。
設備としては、エレベータ、階段、エスカレータ、トイレ、改札、出入口など、移動経路以外であって、移動に必要な種々のものが表示されている。トイレは必ずしも移動に必要ではないが、長距離の移動時には必要になるものであり、移動に必要なものを意味する設備に含める。
移動経路としては、ホーム、連絡通路、改札内通路が表示されている。
なお、エレベータ、階段、エスカレータなどは、移動経路に分類することも可能であるが、本実施形態では、設備として分類した。本実施形態において、設備であるか、移動経路であるかということは問題ではなく、移動に必要な設備や移動経路が表示されていることが重要である。
また、図1に示す移動円滑化経路図(1)では、上記設備及び移動経路が、利用能力の異なる身体属性別の利用者に応じて、分類して表示されていることを特徴としている。
上記利用能力とは、移動するために必要な設備や移動経路を利用する能力を意味する。例えば、健康な20代の人は、駅の階段を問題なく利用して移動することができ、階段を利用する能力があるといえる。足が不自由で車イスを使用している人は、一人では階段を利用して移動することができないので、階段を利用する能力はないが、エレベータを利用して移動することはできるので、エレベータを利用する能力はある。即ち、人によって、上記設備や移動経路を利用する能力は異なる。この人によってというのは、健康な20代の(若い)人、足が不自由な人などの身体属性によってということになる。
従って、この身体属性は、移動に必要な設備や移動経路を利用する能力(移動能力)の違いによって、分類する。
図3は、身体属性の分類の一例を示す図である。
身体属性は、例えば、図3に示すように、大きくは介助者、障害者、非障害者に分類することができ、さらに障害者は、障害−他、障害−歩に分類し、非障害者は、非健常、健常−歩に分類することができる。
本発明に係る移動円滑化経路図(1)においては、上記移動能力の違いによって、身体属性を分類するので、障害手帳を持つ障害者であっても、耳は不自由であるが歩行には支障がない人「障害−他」と、下肢や体幹に障害を有して歩くことが困難な人「障害−歩」とを区別する。また、非障害者であっても、健康な20代の(若い)人「健常−歩」と、障害手帳は持たないが階段の昇降が不自由で杖などがないと歩けないような人「非健常」とを区別する。
さらに、「介助者」という分類を設けたのは、介助者は、通常「健常−歩」に分類される人であると考えられるが、例えば車イスを使用する人を介助するときには、一定の制約を受けるからである。例えば、介助者は、車イス使用者を介助するとき、基本的には車イス使用者が利用できる設備や移動経路しか利用できないが、車イス使用者が一人では使用できない昇降機のある階段を、介助者がいれば使用できるので、制約は受けるが介助される人と同等のものしか利用できないというわけではない。従って、「介助者」という分類が必要になる。
これらの分類に基づいて、設備や移動経路を分類して表示すれば、移動能力の異なる人が各々の移動能力に応じて設備や移動経路を選択することが容易にできる。
例えば、杖などがないと歩けないような人「非健常」は、階段は使用できないが、エスカレータとエレベータは使用できる。車イスを使用する人「障害−歩」は、階段もエスカレータも一人では使用できないが、エレベータは使用でき、エスカレータでも車イス対応のエスカレータや昇降機のある階段なら使用できるので、これらの違いまで表示するようにすれば、身体属性別の利用者に応じて利用可能な設備を容易に把握することができる。
このように、利用能力の異なる身体属性別の利用者に応じて利用可能な設備及び移動経路を分類して表示していることによって、車イス使用者、杖がないと歩行できない人などの移動弱者だけでなく、健常者も含め、移動能力に応じて利用可能な設備や移動経路を容易に把握して目的の場所までスムーズに到達することができる。また、車イス使用者が利用可能な設備及び移動経路を表示していれば、最も移動能力に劣る移動弱者である車イス使用者が目的の場所までスムーズに到達することができ、これらの設備や移動経路は、他の身体属性の者にも利用できるので、結果として全ての身体属性の者が目的の場所までスムーズに到達することができる移動円滑化経路図を提供することが可能となる。
ここで、駅構内やショッピングモールなど大勢の人が利用する施設においては、例えば火災や地震などの災害時には、大勢の人を避難誘導できることが必要不可欠である。駅員や店員などによる避難誘導も大事であるが、大勢の人が利用するため、これらの者による避難誘導がなくても、各自素早く避難できるような避難経路図や案内板が備えられていることも必須である。
この避難経路図や案内板は、例えば駅構内やショッピングモールなどの移動経路や設備を表示する案内図とは別に設けられ、設備は一切表示されずに避難経路だけが非常に簡略化して表示されたものが多く見られる。このような避難経路図は、避難目的以外には利用できず、普段見向きもされないものとなっている。
本発明に係る移動円滑化経路図(1)は、上述のように、円滑な移動を可能とするため、避難経路図としても利用可能であり、普段は案内図として、災害時には避難経路図として利用することができる。よって、避難経路図を別に設ける必要がなく、また、利用者は普段から利用している案内図によって、よりスムーズに避難することが可能となる。
なお、図1の例では、車イスが利用できない階段を省いて表示しているが、移動円滑化経路図(1)を避難経路図として有効に利用するためには、災害時に最も使用される階段を表示することが好ましい。
なお、移動円滑化経路図(1)を避難経路図としてより有効に活用するため、例えば図1の移動円滑化経路図(1)を案内板として駅構内の所定の場所に設置し、その設置場所を現在地として移動円滑化経路図(1)に示し、さらにこの現在地からの避難経路を矢印で示すようにしてもよい。
図1に示す移動円滑化経路図(1)では、図2の注釈部(3)に表示されているように、設備では、エレベータ、車イス対応可能なエスカレータ、昇降機のある階段、車イス対応でない一般的なエスカレータを区別して表示できるようになっている。車イス対応でないエスカレータも表示されていることによって、車イス使用者ではないが階段利用が困難な高齢者、妊婦、傷病者などにも利用勝手がよく、設備及び移動経路において、「介助者」、「障害−他」、「障害−歩」、「非健常」、「健常−歩」のいずれの人も、各人に適切な設備や経路を選択することが可能なように表示されている。
次に、身体属性別の利用者に利用可能な設備や移動経路を示す所定の図形及びピクトグラムについて、図2を参照して詳細に説明する。なお、各々の移動経路や設備は、図1及び図2では彩色を外して示しているが、実際には彩色されて、より明確に分類できるようになっている。
上述のように、設備は、その設備を示す所定の図形若しくはピクトグラム、又は図形とピクトグラムの両方で表示されている。
エレベータは角柱、エスカレータは三角柱、階段は階段の線を入れた三角柱の図形で区分して夫々表示され、図形を見ただけで注釈がなくても何の施設や移動経路かを把握し易いようになっている。また、該エレベータは、その陰部分にエレベータを表すピクトグラムを収めて、図形とピクトグラムによってより何の施設や移動経路かを把握し易くなっているだけでなく、ピクトグラムの過剰な露出をさけ、コンパクトに表示されて見やすくなっている。車イス対応可能なエスカレータは、三角柱の傾斜面に車イスマークを重ねて車イス利用可能であることが示されている。昇降機のある階段は、階段の線を入れてエスカレータと区分しながら、三角柱の図形に車イスマークを重ねて車イス利用可であることが示されている。
また、エレベータや車イス対応可能なエスカレータのうち、地上出入口へ連絡しているものには、エレベータの四角柱やエスカレータの三角柱の地上に相当する部分に、地上へ連絡していることを示すピクトグラムが着色されて(図示なし)強調表示されている。
出入口は全て表示され、各出入口にはその出入口番号が付され、図示例では、彩色を外しているが、車イス対応可能な出入口と、車イス対応でない出入口とが色分け表示され、容易に区別できるようになっている。
設備のうち、トイレは種々の機能を備える多機能のものがあり、車イス利用可能か否かだけでなく、ベビーキャッチャーやオストメイト対応機能の有無など、いずれの機能を備える多機能トイレであるかが表示されていれば、乳幼児を連れた人やオストメイトにも使い勝手のよい移動円滑化経路図(1)となる。そこで、図1のように移動経路上に、車イス利用可能なトイレであることを示すピクトグラムを表示し、さらにそのピクトグラムから引き出し線を付けてブロックを表示し、該ブロック内に当該トイレが備える対応機能を示すピクトグラムをひとまとめにして表示している。従って、ピクトグラムを見ただけで注釈がなくても何の施設かを把握し易いようになっている。
他社線の駅と連絡している乗換え駅では、他社線の駅の方向を矢印で指すと共に、駅を示すピクトグラム及び駅名が強調表示されている。
なお、図示例では、注釈部(3)に示すように、車イス使用者が利用できない階段及びトイレの表示を省いているが、エスカレータは表示され、少なくとも車イス使用者が利用できるエレベータ及びトイレなどの設備が表示されていれば、全ての人が利用できる。このように移動弱者である「障害−歩」の人に合わせた表示のみとして、簡潔な表示とすることで移動円滑化経路図(1)は、見やすく、把握しやすいものとすることができる。
図4は、本発明に係る移動円滑化経路図の別の例を示す図である。
次に移動円滑化経路図(1)における施設の構造表示について、図1及び図4を参照して説明する。なお、図4においても各々の移動経路や設備は、図1と同様に彩色を外して示しているが、実際には彩色されて、より明確に多層構造が把握できるようになっている。
多層階からなる駅構内において、各階は平面状に表示され、上層階ほど当該移動円滑化経路図(1)の中央部から離れた位置に、各階が重なりを少なくしてずらして表示されている。また、隣接する階が重なって表示される部分では、上層階の陰を下層階に付けるようにすれば、階層の上下を明確にすることができる。
各階を連結するエレベータやエスカレータは、当該移動円滑化経路図(1)の中央部から周囲に広がる方向に傾斜させて立体的に表示されている。
このように、各階が重なりを少なくしてずらして表示され、各階を連結する経路が中央部から周囲に広がる方向に傾斜して立体的に表示されることによって、当該移動円滑化経路図(1)を立体的に把握できるとともに、当該移動円滑化経路図(1)を上下左右いずれの方向から見ても同様に立体的に把握することができる。従って、例えばリーフレットとして無料で駅に備えられている移動円滑化経路図(1)を取って、目的の場所が紙面右端にあるとき、右側を上方向にして見れば、目的の場所の方向に、各階を連結する経路(エレベータやエスカレータ)が広がるように立体的に見えるので、目的の場所までの移動経路を容易に把握することができる。
また、このように立体的に把握することができることによって、災害時などに避難する場合に、地上出口への経路を把握しやすくなり、素早く避難することが可能となる。
なお、図示例において非常口を示していないのは、駅構内においては、全ての出口が非常口となるものであり、特別な非常口は設けられないものだからである。上述のように、移動円滑化経路図(1)では出入口が全て表示されるので、避難に支障はない。駅構内以外のショッピングモールなどにおいて案内板として設置する移動円滑化経路図(1)では、通常の出入口とは別に非常口を表示し、図1と同様に現在地からの非常口までの避難経路を矢印で示すようにしてもよい。このように非常口を表示する場合には、当然、非常口にある階段も表示することになる。
ホーム、改札内連絡通路、連絡通路(改札外)、地上などの各階は、図1及び図4において異なるドットのパターンで示したように、実際にはその各平面上に異なる彩色を付すので、より明確に多層構造を把握することができる。また、異なる路線のホームは色分けされている。なお、各ホーム上には電車の行き先方面と次駅の駅番号が表示され、ホームの傍にその路線名、駅名、駅番号、駅長室の電話番号が表示され、駅構内だけでなく、駅構外の行き先まで容易に確認することができる。
また、改札内連絡通路、連絡通路(改札外)、この連絡通路と接続する他の施設は、別の通路等として区別するため、異なる彩色を付すことが好ましいが、同じ階にあるので連続性が感じられるように、色相差や明度差は少なくすることが好ましい。
なお、図示例では、彩色を外しているので表されていないが、エレベータの四角柱や、エスカレータ又は階段の三角柱において、当該移動円滑化経路図(1)の中央側の面には無彩色の陰が付けられて、より立体感が強調されることによって、これらが連結する各階の上下方向の奥行が出て、図全体における多層構造が把握しやすくなる。これによって、現在地から目的の場所までの移動経路を容易に把握することができる。
さらに、複数の路線交差駅については、図4に示すように、多駅が一体的に表示されているので、乗り換えのための移動経路を容易に確認することが可能である。
以上のように構成される移動円滑化経路図(1)は、駅のホームなどに設置される案内表示板にしたり、観光案内所などで無料で配布するリーフレットにしたり、Webページに表示することができる。
上記リーフレットにする場合、駅ごとに、その駅構内の移動円滑化経路図を1枚のリーフレットに表示したものとしてもよいし、それらの駅ごとのリーフレットを集めて複数の駅についての移動円滑化経路図をまとめたパンフレット形式とするようにしてもよい。
また、Webページに表示する場合、駅ごとに、その駅構内の移動円滑化経路図(1)を1つのWebページに表示できるようにし、その各Webページを検索して表示させるようにする。検索方法としては、路線図、路線、駅名、駅番号などから所望の駅を指定して検索できるようにする。
路線図による場合、例えば、市営地下鉄の全路線を図形にし、その図形中に各駅名を表示し、所望の駅名をクリックして選択すると、その駅構内の移動円滑化経路図(1)が示されたWebページを表示することができるようにする。
路線による場合、例えば、市営地下鉄の全路線名を一覧にし、その中から所望の駅がある路線名をクリックすると、その路線にある全駅名を運行順に表示する。その中から所望の駅名をクリックすると、その駅構内の移動円滑化経路図(1)が示されたWebページを表示することができるようにする。
また、駅名による場合、例えば、平仮名の「あ行」、「な行」などの各行を一覧にし、その中から所望の駅の名前の最初の文字がある行をクリックして選択すると、その行に含まれる全駅名が各文字(「あ行」なら「あ」「い」「う」「え」「お」)ごとに分類して表示する。その中から所望の駅名をクリックすると、その駅構内の移動円滑化経路図(1)が示されたWebページを表示することができるようにする。
駅番号による場合、例えば、市営地下鉄で利用されている駅番号を使用し、全駅番号を一覧にし、その中から所望の駅の番号をクリックして選択すると、その駅構内の移動円滑化経路図(1)が示されたWebページを表示することができるようにする。
さらに、表示する移動円滑化経路図(1)のWebページには、マップ部(2)のみを表示し、必要に応じて選択された場合に、注釈部(3)を表示できるようにしてもよい。すでに注釈を理解している利用者にとっては不自由もないので、注釈部(3)をなくしてマップ部(2)だけを大きく表示して見やすくすることができる。
このように、駅の案内表示板と比較して、小さく見にくいWebページの表示画面では、上述のように、特に、設備及び移動経路が図形と対応するピクトグラムとによって一体的に表示されていることによって、簡潔に見やすく、把握し易くすることができる。
以上、本発明に係る移動円滑化経路図の実施形態として、駅構内を例に説明したが、これに限るものではなく、他の交通機関のターミナルやショッピングモールなど大勢の人が利用する施設に対して用いることができ、駅構内と同様の効果を奏することが可能である。
本発明は、駅構内などの公共施設や大勢の人が利用する施設において、車イス使用者などの移動弱者にも利用可能な移動経路をわかりやすく案内する施設案内図や、施設が運営するホームページに対して好適に利用されるものである。
本発明に係る移動円滑化経路図の実施形態の一例を示す図である。 図1における一部を拡大して示す部分拡大図である。 身体属性の分類の一例を示す図である。 本発明に係る移動円滑化経路図の別の例を示す図である。
符号の説明
1 移動円滑化経路図
2 マップ部
3 注釈部

Claims (5)

  1. 施設における設備及び移動経路が表示された移動円滑化経路図であって、
    利用能力の異なる身体属性別の利用者に応じて
    利用可能な設備及び移動経路を分類して表示してなることを特徴とする移動円滑化経路図。
  2. 前記設備及び移動経路は、少なくとも車イス使用者が利用可能なものを含むことを特徴とする請求項1記載の移動円滑化経路図。
  3. 前記施設が多層階からなるとき、各階は平面状に表示され、上層階ほど当該図の中央部から離れ、各階が重なりを少なくしてずらして表示され、
    各階を連結する経路は前記中央部から周囲に広がる方向に傾斜させて立体的に表示されてなることを特徴とする請求項1又は2記載の移動円滑化経路図。
  4. 前記利用者に応じて利用可能な設備及び移動経路が、図形又はピクトグラムで分類されていることを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載の移動円滑化経路図。
  5. 前記設備及び移動経路が、図形と対応するピクトグラムとによって一体的に表示されてなることを特徴とする請求項1乃至4いずれか記載の移動円滑化経路図。
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