JP2008081952A - 三軸加速度センサーを用いた三次元センシングストーン - Google Patents

三軸加速度センサーを用いた三次元センシングストーン Download PDF

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Abstract

【課題】三軸加速度センサー2個を砕石の中に間をあけて埋め込んだ単純な構造の三次元センシングストーンを提供する。
【解決手段】三軸加速度センサーを用いた三次元センシングストーンにおいて、三軸加速度センサー21及び22を各々砕石20の中に間隔をあけて埋め込み、この砕石20を鉄道の道床内に配置して、前記三軸加速度センサー21及び22のx,y,z軸の三軸について、それぞれ平均値と差をとることにより、前記砕石20自体のx,y,z軸の三軸方向への並進挙動と、前記砕石20自体のx,y,z軸の三軸に関する回転挙動とを同時に測定可能とした。
【選択図】図5

Description

本発明は、三軸加速度センサーを用いた三次元センシングストーンに関するものである。
砕石等の不連続集合体からなる構造物の破壊進展状況の把握、および、そのメカニズム解明には、不連続体構造物を構成する個々の部材の挙動を実測することが不可決である。ことに道床のように砕石が密に詰まった状態では、個々の砕石の局所的な三次元的な並進挙動と回転挙動とが、道床破壊の引き金になるものと想定される。しかしながら、不連続体の個々の部材は不連続体内部にあり外部からは見えず、その挙動がx,y,z軸の三軸方向の並進運動であり、さらに、x,y,z軸の三軸に関する回転運動も伴うため従来は計測ができなかった。
たとえば、列車走行時の軌道構造の測定は従来より行われているが、いずれもレールや枕木表面に関するものであり、測定が困難な道床内部の砕石挙動を直接測定した事例は少ない。砕石中に加速度センサーを埋め込んだ計測事例はあるものの、得られるデータは特定の一軸方向に関する測定値のみであり、砕石自体がどの軸を向いているのかもわからず、しかも、砕石の三次元的な動きについては把握できなかった。
なお、落石の運動を測定するために、落石の内部に加速度センサーを取り付けて計測するようにしたものがある(下記非特許文献1参照)。
しかしながら、この計測方法では、一軸センサーを用いており、落石が回転すると、運動方向の変化が検出できない。また、有線接続でないので、計測データの取得が困難である。
「落石の運動機構に関する研究 その2−落石運動の測定方法」,右城 猛、篠原昌二、家石一美,四国の地盤災害・地盤環境に関するシンポジウム,地盤工学会四国支部、2004年9月
ところで、最近、三軸方向の加速度が同時測定可能な「ピエゾ抵抗型三軸加速度センサーチップ」が開発された。三軸の加速度測定値をもとに重力軸方向も算出できる。今回開発した三次元センシングストーンは、砕石もしくは人工岩石中に、本センサーチップを複数個埋め込み、砕石の水平方向、鉛直方向、奥行き方向の三軸方向の並進挙動とともに、砕石の回転挙動を同時測定するものである。また、三軸の加速度測定値より重力軸を特定できることから、三次元センシングストーン設置後も、道床を十分につき固めることが可能である。
本発明は、上記状況に鑑みて、三軸加速度センサー2個を砕石の中に間をあけて埋め込んだ単純な構造の三次元センシングストーンを提供するものである。
本発明は、上記目的を達成するために、
〔1〕三軸加速度センサーを用いた三次元センシングストーンにおいて、三軸加速度センサー2個を砕石の中に間隔をあけて埋め込み、この砕石を鉄道の道床内に配置して、前記三軸加速度センサーのx,y,z軸の三軸について、それぞれ平均値と差をとることにより、前記砕石自体のx,y,z軸の三軸方向への並進挙動と、前記砕石自体のx,y,z軸の三軸に関する回転挙動とを同時に測定可能としたことを特徴とする。
〔2〕上記〔1〕記載の三軸加速度センサーを用いた三次元センシングストーンにおいて、前記2個の三軸加速度センサーをアルミニウム型枠に同じ角度で固定し、これらの2個の三軸加速度センサーを樹脂で封入し、前記2個の三軸加速度センサーに接続される有線を外部に導出することを特徴とする。
本発明によれば、x,y,z軸の三軸について、それぞれ2つの三軸加速度センサーの測定値の平均が砕石の軸方向の運動をあらわし、2つの三軸加速度センサーの測定値の差が回転挙動をあらわす。2つの三軸加速度センサーについて、x,y,z軸の三軸について、それぞれ平均値と差をとることにより、砕石自体の3方向への並進挙動と、回転挙動とを、非常に容易に同時に測定することができる。
本発明の三軸加速度センサーを用いた三次元センシングストーンは、三軸加速度センサー2個を砕石の中に間隔をあけて埋め込み、この砕石を鉄道の道床内に配置して、前記三軸加速度センサーのx,y,z軸の三軸について、それぞれ平均値と差をとることにより、前記砕石自体のx,y,z軸の三軸方向への並進挙動と、前記砕石自体のx,y,z軸の三軸に関する回転挙動とを同時に測定可能とした。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明では、ピエゾ抵抗型三軸加速度センサーチップを用いた三次元センシングストーンの動作原理、三次元センシングストーンの作製過程、鉄道実軌道における性能評価結果について説明する。
まず、ピエゾ抵抗型三軸加速度センサーチップについて説明する。
図1は本発明に係る加速度検出に半導体ピエゾ抵抗効果を利用した「ピエゾ抵抗型三軸加速度センサーチップ」とその評価基盤を示す図面代用の写真である。
センサー本体1は、写真中央の上部の4mm四方の黒い正方形部分であり、下方の基盤2には、電力供給、センサー制御、および、データ出力のための配線3が施されている。また、図2にセンサーチップにおけるx、y、z軸の向きを示す。図2(a)はその平面図、図2(b)は側面図である。
半導体ピエゾ抵抗効果とは、半導体の結晶に外力が作用すると、結晶格子にひずみが生じ、半導体内のキャリア数やキャリアの移動速度が変化して、半導体の抵抗値が変化する現象である。本センサーは、シリコン基盤上にドライエッチングにて、支持部、錘、梁からなる微小な構造物をつくり、構造物の梁上にピエゾ抵抗素子を形成したものである。錘が加速度に応じて可動することで、錘を支持する梁が変形し、ピエゾ抵抗に応力が発生する。応力が発生すると半導体ピエゾ抵抗効果により、半導体の抵抗値に変化が生じる。ピエゾ抵抗素子は、梁上の最も応力が集中する位置に、一軸あたり4素子、三軸で12素子が配置されている。各軸とも4素子でホイートストン・ブリッジ回路を構成し、加速度に起因する応力による抵抗変化を、加速度に比例した電圧変化として検出する。
本発明で用いたのは、日立金属製「ピエゾ抵抗型三軸加速度センサー(H48D、最大測定出力±10G、計装アンプ内蔵、サイズ4.8mm×4 .8mm×1 .50mm、感度90mV/G)」であり、センサーチップ内に、図3に示す増幅回路を内蔵し、特性ばらつきや温度ドリフトを低減する回路も兼ね備える。また、2000Gまでの過大な加速度まで耐え、消費電力も小さいので、外力・環境ともに過酷な条件下にある道床砕石の内部に密閉・封入しても外力や発熱等により損傷することもない。
次いで、ピエゾ抵抗型三軸加速度センサーチップを用いた三次元センシングストーンの構造とその動作原理について述べる。
図4は、辺長がそれぞれLx ,Ly ,Lz である直方体の対角線上の頂点に、加速度センサーチップを2個配置したものである。それぞれ「Aセンサー」11と「Bセンサー」12とする。センサー間の直線距離Lは三平方の和よりL=√(Lx 2 +Ly 2 +LZ 2 )である。また、2 個のセンサーを結ぶ直線Lと、x,y,z軸の三軸がなす方向余弦をそれぞれθx ,θy ,θz と記号表示するとcosθx =Lx /L,cosθy =Ly /L,cosθZ =Lz /Lの関係が成り立つ。また、x,y,z軸に直交する面を考えてAセンサーとBセンサーの軸間距離Tx ,Ty ,Tz を求めると、x1 ,x2 軸間距離Tx ,y1 ,y2 軸間距離Ty ,z1 ,z2 軸間距離Tz は、それぞれ次式により求められる。
x =Lsinθx =√(L2 −Lx 2 )=√(Ly 2 +LZ 2 ),Ty =Lsinθy =√(L2 −Ly 2 )=√(LZ 2 +Lx 2 ),TZ =Lsinθz =√(L2 −LZ 2 )=√(Lx 2 +Ly 2
この直方体に並進運動と回転運動が同時に発生し、直方体頂点にとりつけたA、Bの両センサーにも、異なる大きさの加速度が生じた状態を想定する。Aセンサー11のx,y,z三軸に関する加速度測定値をそれぞれx1 ,y1 ,z1 ,Bセンサー12の加速度測定値をそれぞれx2 ,y2 ,z2 とし、直方体の運動に関する加速度評価点をAセンサー11およびBセンサー12の中点とする。2個のセンサーについて、x,y,z軸別に平均値αx ,αy ,αz を求めると以下の通りである。
αx =(x1 +x2 )/2,αy =(y1 +y2 )/2,αz =(z1 +z2 )/2 (m/s2
また、Aセンサー11について、軸毎に平均値からの偏差量βx 、βy 、βz を求めると以下の通りである。
βx =x1 −αx =x1 −(x1 +x2 )/2=(x1 −x2 )/2
βy =y1 −αy =y1 −(y1 +y2 )/2=(y1 −y2 )/2
βz =z1 −αz =z1 −(z1 +z2 )/2=(z1 −z2 )/2(m/s2
すなわち、平均値αx ,αy ,αz は、直方体中心の加速度評価点における並進運動に関する加速度を表し、一方、偏差量βx ,βy ,βz は、直方体中心の加速度評価点における回転運動に関する加速度を表す。
ここに、回転運動に関する加速度は、加速度評価点と測定点間の軸の長さが関係する。したがって、加速度の回転成分βx ,βy ,βz については、加速度評価点とセンサー間の距離(Tx /2,Ty /2,Tz /2)で割って基準化し、回転方向の加速度成分γx ,γy ,γz とする。
γx =βx /(Tx /2)={(x1 −x2 )/2}/(Tx /2)=(x1 −x2 )/Tx =(x1 −x2 )/√(Ly 2 +Lz 2 ),
γy =βy /(Ty /2)={(y1 −y2 )/2}/(Ty /2)=(y1 −y2 )/Ty =(y1 −y2 )/√(Lz 2 +Lx 2 ),
γz =βz /(Tz /2)={(z1 −z2 )/2}/(Tz /2)=(z1 −z2 )/Tz =(z1 −z2 )/√(Lx 2 +Ly 2 ),
上述のように、2つのセンサーの各軸の測定値の平均と差をとることにより、砕石の三次元の並進挙動と、回転挙動とを非常に容易に同時測定可能である。なお、加速度測定の単位をm/s2 とすると、並進加速度成分αx ,αy ,αz の単位は測定値と同じm/s2 である。一方、回転方向の加速度成分γx ,γy ,γz については、軸と直交する半径で除しているので、軸方向加速度(m/s2 )÷軸間半径(m)となり、単位はrad/s2 となる。
次に、三次元センシングストーンの作製について説明する。
上記では、三次元センシングストーンの動作原理説明のため、直方体の頂点に加速度センサーを2個配置した構造を考えた。しかしながら、実際の三次元センシングストーンの作製にあたっては、直方体の構造の中で2個のセンサーを結ぶ対角軸のコア部分のみを、砕石内に再現すれば十分である。
図5は本発明に係る2個のセンサーを結ぶコア部分を、砕石内部の長軸方向に配置した模式図である。図5に示すように、2 個のセンサー、つまり、Aセンサー21とBセンサー22は、砕石20の長軸方向と所定の角度をもって、互いに平行に取り付けられる。
図6は本発明に係るセンサーのコア部分を、アルミ型枠の内部に構成したものである。つまり、アルミ型枠30内部に加速度センサー31と32を配置するようにしている。ここで、Lは加速度センサー31と32間の距離、Tz はZ軸距離(Tz =L/√2)である。
図7に示すように加速度センサーチップを45度の傾斜角で取り付けた。上記した直方体構造にあてはめると、直方体の辺長Lx ,Ly ,Lz をそれぞれ1:1:√2の比とした場合に相当し、辺長を求めると、Lx =L/2、Ly =L/2、Lz =L/√2、軸間距離ではTx =Ty =√3L/2、Tz =L/√2に相当する。
次に、本発明の三次元センシングストーンの作製過程について述べる。
まず、図1に示されるように、2個の加速度センサーチップ本体に、電力供給、センサー制御、および、データ入出力のための配線を行い、それらを図8に示すように配置し、図9に示すように樹脂で封入した。
次に、シリコン樹脂を用いて、砕石現物と同型および同サイズの型枠を作製した。砕石形状の型枠内部に、ショーボンド建設のコンクリート用接着剤を充填し、さらにその中央部分にセンサーのコア構造を封入し、人工砕石(三次元センシングストーン)を形成した。
図10は、コンクリート用接着剤による型枠への流し込み作業過程であり、図11は完成した三次元センシングストーン(試作品)である。三次元センシングストーンの入出力ケーブルには、ノイズに強い撚り線構造の8芯LANケーブルを用い、8芯の内2本は電源の供給用に、他の6本は測定データの出力用とした。砕石とケーブルの接合部分は、防水のためシーリング加工を行い、砕石のつき固め時に破損しないように補強している。
次に、三次元センシングストーンの性能評価試験について説明する。
まず、動電型振動試験装置によるセンサーの感度校正について説明する。
三次元センシングストーンの測定性能を調べるため、動電型振動試験装置(株アカシ(現ミツトヨ)製、E−DES−453、正弦波加振、発生周波数5Hz〜4kHz、最大加振力4.5kN、最大加速度無負荷時90G)を用いて、三次元センシングストーンに所定の正弦波加速度を加えて、その応答値を測定した。三次元センシングストーンに載荷した外力は、周波数30Hzで加速度10G(=98m/s2 )の正弦波である。加振方向は、加速度センサーの軸方向に一致させるために、x軸方向、y軸方向、z軸方向の3回に分けて別々に加振した。
測定結果の一例として、三次元センシングストーン内部のAセンサーによる応答値を図12〜図14に示す。なお、加速度センサーへの入力電圧はE=3.04V、センサーの出力電圧の測定サンプリング間隔は5kHzとした。測定時間は、各軸とも10秒ずつの測定を行ったが、図では見やすいように測定開始時から最初の0.3秒のみ表示した。図12〜図14より、入力波形の正弦波を十分正確に測定できていることが確認できる。
表1は、動電型振動試験装置の応答測定結果をもとに、各サンプルごとに入力加速度1Gあたりの電圧の応答の校正値を求めた結果である。
加速度センサーへの入力電圧はE=3 .00Vに換算している。この表1の校正値を用いることにより、センサー別のばらつきを補正することができる。
次に、試験線によるセンサーの測定試験について説明する。
試験線実軌道にて測定試験を実施した。図15は、まくらぎ直下に三次元センシングストーンを設置した状況であり、図16は、砕石を少し埋め戻した状況である。その後砕石をさらに充填し、まくらぎの周囲をつき固めた。図17は実験後に回収した三次元センシングストーンであり、図18は列車通過時のデータレコーダの応答波形の一例である。
次に、営業線の実軌道での三次元センシングストーン内部のセンサーの測定試験について説明する。
営業線の実軌道にて、三次元センシングストーンによる測定試験を実施した。
図19は三次元センシングストーンの設置状況であり、図20はまくらぎ直下の設置位置である。図21は砕石を埋め戻した観測現場であり、図22はデータレコーダによる測定状況である。
センサー設置時には、図20に示したように、三次元センシングストーンを概ね水平になるように設置した。しかし、その後つき固めを行ったので、センサー自体が傾いた位置になっていることが考えられる。現場測定に際し、事前に列車荷重が作用しない状態で、センサーx、y、z軸の出力電圧を測定した。x、y、z軸の測定電圧は重力の方向に比例している。したがって、無載荷時の各軸電圧より、三次元センシングストーンの設置角度を特定できる。まくらぎNo.37とNo.63の下部に設置した三次元センシングストーンについて、x軸、y軸、z軸が重力軸となす角度を求めた。No.37については、それぞれ120度、62度、43度、No.63についてはそれぞれ56度、76度、143度と求められた。
加速度センサーの測定結果例を図23および図24に示す。図はNo.37まくらぎ下部について、特急の先頭車のボギー第一軸および第二軸が通過する時のものである。図23はAセンサー、Bセンサーの三軸方向の加速度であり、図23(a)はAセンサーx軸の加速度測定例、図23(b)はAセンサーy軸の加速度測定例、図23(c)はAセンサーz軸の加速度測定例、図23(d)はBセンサーx軸の加速度測定例、図23(e)はBセンサーy軸の加速度測定例、図23(f)はBセンサーz軸の加速度測定例である。図24はセンサーのx軸について、加速度に関する並進挙動成分と回転挙動成分を分けたものである。図24(a)はセンサーのx軸方向における並進挙動を示し、図24(b)はセンサーのx軸における回転挙動を示している。砕石の挙動は、列車走行荷重により引き起こされたものであるが、図23〜図24より、道床内の砕石は単に一定方向に並進運動するだけでなく、砕石の回転を伴った運動を引き起こしていることがわかる。
本発明では、ピエゾ抵抗型三軸加速度センサーチップを用いた三次元センシングストーンの動作原理、三次元センシングストーンの作製過程についてまとめ、さらに、試験線と営業線での三次元センシングストーンによる測定試験の概要について述べた。試作段階の測定性能試験と営業線測定への応用により、本発明にかかる計測手法の有効性が確認できた。また、測定結果より、道床内部の砕石は、並進挙動のみでなく回転挙動を伴った運動をしていることが確認できた。
なお、本発明は、鉄道砕石の挙動の測定のみでなく、たとえば、石積みブロック、石橋、石垣、亀裂の入った構造物などの常時の挙動測定あるいは地震時の安定性評価等にも有用である。
また、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
本発明の三軸加速度センサーを用いた三次元センシングストーンは、列車走行時の軌道構造の動的測定装置として利用可能である。
本発明に係る加速度検出に半導体ピエゾ抵抗効果を利用した「ピエゾ抵抗型三軸加速度センサーチップ」とその評価基盤を示す図面代用の写真である。 本発明に係るセンサーチップにおけるx、y、z軸の向きを示す図である。 本発明に係る評価基盤の回路構成を示す図である。 本発明に係る三次元センシングストーンの動作原理を示す図である。 本発明に係る砕石内部での加速度センサーの位置関係を示す図である。 本発明に係るセンサーのコア部分の構造を示す図である。 本発明に係るコア部分のセンサーチップの配置を示す図面代用の写真である。 本発明に係るセンサーチップの配線を示す図面代用の写真である。 本発明に係るセンサーコア構造の樹脂封入を示す図面代用の写真である。 本発明に係るコンクリート接着剤によるセンサーの封入作業状態を示す図面代用の写真である。 本発明に係る三次元センシングストーンの試作品を示す図面代用の写真である。 本発明に係る動電型加振機での測定例(Aセンサー,x軸)を示す図である。 本発明に係る動電型加振機での測定例(Aセンサー,y軸)を示す図である。 本発明に係る動電型加振機での測定例(Aセンサー,z軸)を示す図である。 本発明に係る三次元センシングストーンをまくらぎ直下へ設置する状況を示す図面代用の写真である。 本発明に係る砕石を少し埋め戻した状況(つき固め前)の状況を示す図面代用の写真である。 本発明に係る試験後に回収した三次元センシングストーンを示す図面代用の写真である。 本発明に係る列車走行時の応答波形の測定画面を示す図である。 本発明に係る三次元センシングストーンの設置状況を示す図面代用の写真である。 本発明に係る三次元センシングストーンのまくらぎ直下の設置位置を示す図面代用の写真である。 本発明に係る砕石を埋め戻した観測現場を示す図面代用の写真である。 本発明に係る三次元センシングストーンを用いたデータレコーダによる測定状況を示す図面代用の写真である。 本発明に係る実軌道でのセンサーの測定試験結果を示す図(測点No.37,特急:走行速度78km/h)である。 本発明に係るセンサーx軸に関する測定加速度に関する並進成分と回転成分を分離した測定結果を示す図である。
符号の説明
1 センサー本体
2 基盤
3 配線
11,21 Aセンサー
12,22 Bセンサー
20 砕石
30 アルミ型枠
31,32 加速度センサー

Claims (2)

  1. 三軸加速度センサー2個を砕石の中に間隔をあけて埋め込み、該砕石を鉄道の道床内に配置して、前記三軸加速度センサーのx,y,z軸の三軸について、それぞれ平均値と差をとることにより、前記砕石自体のx,y,z軸の三軸方向への並進挙動と、前記砕石自体のx,y,z軸の三軸に関する回転挙動とを同時に測定可能としたことを特徴とする三軸加速度センサーを用いた三次元センシングストーン。
  2. 請求項1記載の三軸加速度センサーを用いた三次元センシングストーンにおいて、前記2個の三軸加速度センサーをアルミニウム型枠に同じ角度で固定し、該2個の三軸加速度センサーを樹脂で封入し、前記2個の三軸加速度センサーに接続される有線を外部に導出することを特徴とする三軸加速度センサーを用いた三次元センシングストーン。
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