JP2008065151A - ファイバ及びファイバの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】フォトニック結晶ファイバにおいて、端面を適切に保護するとともに、入射端面の強度を上げ、損傷閾値を上げて、入射端面での表面絶縁破壊を防止すること可能なファイバを提供する。
【解決手段】ファイバは、フォトニック結晶ファイバ2と、撥油材4と、ドロップレットレンズ3とを具備している。撥油材4は、フォトニック結晶ファイバ2のエアホール内にコーティングされている。ドロップレットレンズ3は、フォトニック結晶ファイバ2の端部にシリコンオイルで形成されている。撥油材4は、シリコン系撥油材、又は、フッ素系撥油材を含んでいても良い。シリコン系撥油材としては、パーフロロアルキルシラザンが例示される。
【選択図】図2

Description

本発明は、ファイバ及びファイバの製造方法に関し、特にフォトニック結晶ファイバを用いたファイバ及びファイバの製造方法に関する。
光ファイバや光導波路として、フォトニック結晶ファイバ(PCF:Photonic Crystal Fiber)が知られている。PCFは、通常の光ファイバと異なり、実効面積の小さなコアとコアの周囲に周期的に配置されたエアホール群により、光を閉じ込めて伝播させている。従来の光ファイバと比較して非常に大きな非線形効果が得られるものがあるため、幅広い用途での利用が考えられている。
図1は、PCFの種類の代表的な例を示す断面図である。図1(a)、図1(b)は、屈折率導波型PCF(Index Guiding PCF)である。純粋なシリカガラスのコアと、そのコアの周囲に周期的に配置されたエアホールを有するクラッドとを備える。図1(a)のPCFは、直径の比較的小さい多数のエアホールからなる。図1(b)のPCFは、直径の比較的大きい少数のエアホールからなる。図1(c)は、ホールアシスト型ファイバ(Hole−assisted fiber)である。ドーパントをドープしたシリカガラスのコアと、そのコアの周囲に周期的に配置されたエアホールを有するクラッドとを備える。図1(d)は、中空コア型PCF(Hollow Core PCF)である。中空なコアと、そのコアの周囲に周期的に配置されたエアホールを有するクラッドとを備える。
一般に、ファイバの入射端面は、コアが損傷して表面絶縁破壊が起きる損傷閾値が最も低いため、ファイバへの入射光量やファイバ内の光強度を決めるポイントとなる。PCFの場合、入射端面における損傷閾値は、通常の光ファイバに比較して桁違いに小さい。それは、PCFがコアとエアホールとを幾何学的に配置させた複雑な構造を有するためである。したがって、特に非線形性を用いる白色光発生や誘導ラマン散乱やファイバーレーザなどの応用において、この入射端面の強度を上げ、損傷閾値を上げることが重要となっている。この端面の表面での損傷は、(1)真空(大気)と誘電体との境界での電界ひずみ、(2)表面粗さや表面欠陥に吸収された熱によるひずみ、(3)ダストの付着や表面の汚染などが入力光により加熱されて生じる熱によるひずみ、などが考えられる。入射端面を損傷から保護し、入射端面の強度を上げ、損傷閾値を上げることが可能な技術が望まれる。
従来、ファイバの端面については、端面を保護するため、又は、開口数を増加するために、(1)微小光学素子を付ける、(2)端面を球形状に研磨する、ことなどが行なわれている。(1)については、コアに対して精度の高いアライメントが必要になる。加えて、ファイバとレンズガラスとの間には屈折率マッチング液もしくは光学接着などが必要になる。また、(2)については、クラッド径が小さいため、球面を作るためには特殊な研磨が必要になる。しかし、PCFのようなエアホールを有するファイバでは、屈折率液体のエアホール内への浸入や、研磨による微細な構造損傷などの問題があり、接着も困難、研磨も困難である。ファイバの端面を適切に保護する技術が望まれる。
特開2005−31456号公報に片持ち梁構造を有する光ビームスキャナが開示されている。この光ビームスキャナは、光ビームを走査する光走査部が片持ち梁構造の光導波路と該片持ち梁構造の光導波路を駆動する駆動手段によって構成されている。該駆動手段で該片持ち梁構造の光導波路が駆動されることで該片持ち梁構造の光導波路の端部から出射される光ビームが走査される。片持ち梁構造の光導波路の端部には、フォトニック結晶によって構成されたコリメータが設けられ得る。
特開2004−4324号公報にフォトニック結晶ファイバの端末処理方法が開示されている。このフォトニック結晶ファイバの端末処理方法は、ファイバ中心をなし且つ中実に形成されたコア部と、該コア部を囲うように設けられ且つ該コア部に沿って延びる多数の細孔を有する多孔部と、を備えたフォトニック結晶ファイバのファイバ端面を研磨する。フォトニック結晶ファイバの端末処理方法は、上記ファイバ端面の研磨を行なう前に、上記ファイバ端部の細孔の開口を閉塞材で塞ぎ、該ファイバ端面の研磨を行なった後に、上記ファイバ端部の細孔の開口を塞いだ閉塞材を除去する。閉塞材は、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂のうちいずれかであっても良い。
特開2006−171580号公報に光波形整形器が開示されている。この光波形整形器は、光可飽和吸収特性を有する媒質を利用している。光波形整形器は、中空部を光が伝搬する中空ファイバの該中空部に、光可飽和吸収特性を有する光学結晶粉末、又は該光学結晶粉末を含む材料が挿入されている。光学結晶粉末又は該光学結晶粉末を含む材料と、それら材料を溶け込んだ液体が挿入されていても良い。
特開2005−289769号公報にフォトニック結晶ファイバ用プリフォームロッドの作製方法が開示されている。このフォトニック結晶ファイバ用プリフォームロッドの作製方法は、コア部材となる石英ガラス棒若しくは中空石英ガラス管の周囲にエアホールを構成するための複数本の中空石英ガラス管を密着配置して石英ガラス管束とし、このエアホール用石英ガラス管束をさらにサポート用中空石英ガラス管内に挿入して一体化する。フォトニック結晶ファイバ用プリフォームロッドの作製方法において、前記コア部材及び前記複数本のエアホール用石英ガラス管のそれぞれの周囲に石英ガラス粉末からなるスートを付着させた後にこれらのコア部材及びエアホール用石英ガラス管を密着配置してエアホール用石英ガラス管束とし、次いで前記エアホール用石英ガラス管束を加熱して前記スートをガラス化してエアホール用石英ガラス管束のコア部材及び各石英ガラス管同士を固定させてから前記エアホール用石英ガラス管束をサポート用中空石英ガラス管内に挿入して一体化する。
特開2005−70461号公報に偏波保持フォトニック結晶ファイバ、そのファイバ端部処理方法、光ファイバ融着接続装置を制御するためのコンピュータープログラム及びそのプログラムの読み取り可能な記録媒体が開示されている。この偏波保持フォトニック結晶ファイバは、コアと、該コアを覆うように設けられ該コアに沿って延びるように形成された複数の細孔によりファイバ半径方向にフォトニック結晶構造が構成されたクラッドと、を備え、偏波主軸方向又はそれに垂直な方向に配設されたファイバ長さ方向に沿って延びる少なくとも一対のマーカー用細孔が形成されている。偏波保持フォトニック結晶ファイバは、ファイバ端部において、上記複数の細孔の少なくとも一部が封止されて、任意の方向のファイバ側面視で上記マーカー用細孔が視認可能とされている。
特開2005−31456号公報 特開2004−4324号公報 特開2006−171580号公報 特開2005−289769号公報 特開2005−70461号公報
本発明の目的は、PCFファイバにおいて、より高強度の入力光を取り扱うことが可能なファイバ及びファイバの製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、PCFファイバにおいて、端面を適切に保護するとともに、入射端面での表面絶縁破壊を防止することが可能なファイバ及びファイバの製造方法を提供することにある。
本発明の更に他の目的は、PCFファイバにおいて、入射端面の強度を上げ、損傷閾値を上げることが可能なファイバ及びファイバの製造方法を提供することにある。
以下に、発明を実施するための最良の形態で使用される番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、特許請求の範囲の記載と発明を実施するための最良の形態との対応関係を明らかにするために括弧付きで付加されたものである。ただし、それらの番号・符号を、特許請求の範囲に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
上記課題を解決するために、本発明のファイバは、フォトニック結晶ファイバ(2)と、フォトニック結晶ファイバ(2)のエアホール(2a)内にコーティングされた撥油材(4)と、フォトニック結晶ファイバ(2)の端部にシリコンオイルで形成されたドロップレットレンズ(3)とを具備する。
本発明では、フォトニック結晶ファイバ(2)の端部のエアホール(2a)内を撥油材(4)でコーティングし、フォトニック結晶ファイバ(2)のエアホール(2a)内部へのシリコンオイルの浸入を抑えることにより、その端面に付着させたドロップレットレンズ(3)をそのまま維持し、使用することが可能になる。ドロップレットレンズ(3)は液体状のレンズなので、半球に近いレンズが、液体の表面張力と液体の粘性率、フォトニック結晶ファイバ(2)のクラッド断面の真円度、コアー・クラッドの同軸性を使って、自動求心、自動平滑曲面形状に作ることが可能になる。なお、フォトニック結晶ファイバ(2)の端部は、その端面とその近傍のエアホール(2a)の内壁面とを含む。
上記のファイバにおいて、撥油材(4)は、シリコン系撥油材又はフッ素系撥油材を含むことが好ましい。
本発明において、シリコン系撥油材及びフッ素系撥油材は、ドロップレットレンズ(3)の材料であるシリコンオイルに対する撥油性を有している。これらの材料を用いることで、エアホール(2a)内部へのシリコンオイルの浸入を抑えることができる。シリコン系撥油材としては、パーフロロアルキルシラザンが例示され、m−キシレンヘキサフロライドを溶媒として用いることが出来る。
上記課題を解決するために、本発明のファイバの製造方法は、(A)フォトニック結晶ファイバ(2)のエアホール(2a)内に撥油材(4)をコーティングする工程と、(B)フォトニック結晶ファイバ(2)の端部にシリコンオイルでドロップレットレンズ(3)を形成する工程とを具備する。
本発明では、フォトニック結晶ファイバ(2)の端部のエアホール(2a)内を撥油材(4)でコーティングし、フォトニック結晶ファイバ(2)のエアホール(2a)内部へのシリコンオイルの浸入を抑えることにより、その端面にドロップレットレンズ(3)を付着させることが可能になる。ドロップレットレンズ(3)は液体状のレンズなので、半球に近いレンズが、液体の表面張力と液体の粘性率、フォトニック結晶ファイバ(2)のクラッド断面の真円度、コアー・クラッドの同軸性を使って、自動求心、自動平滑曲面形状に作ることが可能になる。なお、フォトニック結晶ファイバ(2)の端部は、その端面とその近傍のエアホール(2a)の内壁面とを含む。
上記のファイバの製造方法において、撥油材(4)は、シリコン系撥油材又はフッ素系撥油材を含むことが好ましい。
本発明において、シリコン系撥油材及びフッ素系撥油材は、ドロップレットレンズ(3)の材料であるシリコンオイルに対する撥油性を有している。これらの材料を用いることで、アホール(2a)内部へのシリコンオイルの浸入を抑えることができる。
上記のファイバの製造方法において、撥油材(4)は、パーフロロアルキルシラザンを含むことが好ましい。
本発明において、パーフロロアルキルシラザンはシリコン系撥油材の中でも、シリコンオイルに対する高い撥油性を有している。
上記のファイバの製造方法において、撥油材(4)は、m−キシレンヘキサフロライドを溶媒として含むことが好ましい。
本発明において、m−キシレンヘキサフロライドはパーフロロアルキルシラザンの濃度調節に好適であり、その濃度調節により、撥油材(4)の膜厚やフォトニック結晶ファイバ(2)のエアホール(2a)内部への浸入深さを調節できる。
上記のカーボンチューブの製造方法において、(A)工程は、(A1)フォトニック結晶ファイバ(2)の端部を撥油材(4)に浸す工程と、(A2)フォトニック結晶ファイバ(2)のエアホールの内側に浸入した撥油材(4)を排出する工程と、(A3)フォトニック結晶ファイバ(2)の端部の撥油材(4)を熱処理する工程とを備えることが好ましい。
本発明では、これらの工程により、フォトニック結晶ファイバ(2)の端面を撥油材(4)でコーティングすることが出来る。
上記のファイバの製造方法において、
(B)工程は、(B1)撥油材(4)でコーティングされたフォトニック結晶ファイバ(2)の端面を、シリコンオイルに接触させた後、引き上げる工程を備えることが好ましい。
本発明では、これらの工程により、フォトニック結晶ファイバ(2)の端面にドロップレットレンズ(3)を作製することが出来る。
上記課題を解決するために、本発明のファイバは、フォトニック結晶ファイバ(2)と、フォトニック結晶ファイバ(2)の端部をコーティングする撥油材(4)と、撥油材(4)の表面上にシリコンオイルで形成されたドロップレットレンズ(3)とを具備する。
本発明では、フォトニック結晶ファイバ(2)の端部を撥油材(4)でコーティングし、フォトニック結晶ファイバ(2)のエアホール(2a)内部へのシリコンオイルの浸入を抑えることにより、その端面に付着させたドロップレットレンズ(3)をそのまま維持し、使用することが可能になる。
本発明により、PCFファイバにおいて、より高強度の入力光を取り扱うことが可能となる。また、端面を適切に保護するとともに、入射端面の強度を上げ、損傷閾値を上げて、入射端面での表面絶縁破壊を防止することができる。
以下、本発明のファイバ及びファイバの製造方法の実施の形態に関して、添付図面を参照して説明する。図2は、本発明のファイバの実施の形態の構成を示す斜視図である。ファイバ1は、フォトニック結晶ファイバ2と撥油材4とドロップレットレンズ3とを具備する。
フォトニック結晶ファイバ2は、コア2bとコア2bの周囲に周期的に配置されたエアホール2a群により、光を閉じ込めて伝播させるファイバである。フォトニック結晶ファイバ2は、図1(a)〜図1(d)に示す各ファイバに例示される。本実施の形態では、図2に示すように、ホールアシスト型ファイバの例について説明するが、本発明はこの例に限定されるものではなく、エアホールを有する他のフォトニック結晶ファイバについても同様に適用可能である。
撥油材4は、フォトニック結晶ファイバ2の端面及びエアホール内をコーティングしている。ドロップレットレンズ3の材料であるシリコンオイルに対して高い撥油性を示す材料である。撥油性は、表面でオイルをはじく性質であり、ここでは、シリコンオイルをはじく性質である。撥油材4としては、シリコン系撥油材又はフッ素系撥油材が例示される。シリコン系撥油材としては、シリコーン樹脂化合物が例示される。シリコーン樹脂化合物としては、パーフロロアルキルシラザンが例示される。パーフロロアルキルシラザンは、パーフルオロシリコーンにシラザン基が付いた物質であり、特許2858440号公報に記載されている。具体的には、株式会社東京製品開発研究所(TSK Co.Ltd.)製のパラックコート(Paraq Coat:登録商標)である。撥油材4は、例えば、m−キシレンヘキサフロライドのような有機溶剤を溶媒として濃度調整を行うことが出来る。その濃度により、撥油材4の膜厚や、フォトニック結晶ファイバ2のエアホール内への浸入深さを調整可能である。図3は、m−キシレンヘキサフロライドの構造式を示す。
撥油材4は、フォトニック結晶ファイバ2の端部をコーティングするように形成されているが、その端部は、端面及び端面近傍のエアホール2a(コアが中空の場合にはコアも含む、以下同じ)の内壁面も含む。すなわち、フォトニック結晶ファイバ2の端面近傍におけるエアホール2aの内壁面も撥油材4にコーティングされている。それにより、ドロップレットレンズ3の材料であるシリコンオイルが、フォトニック結晶ファイバ2のエアホール2a内に浸入することを防止できる。
ドロップレットレンズ3は、撥油材4の表面上に形成された液状レンズである。フォトニック結晶ファイバ2の入射端面を保護する。フォトニック結晶ファイバ2の素材(ガラス)に近い屈折率を持つことが好ましい。屈折率の光の波長に対する変化がフォトニック結晶ファイバ2の素材(ガラス)の場合と近いことが更に好ましい。フォトニック結晶ファイバ2とドロップレットレンズ3との境界面での反射を低減できるからである。
ドロップレットレンズ3は、シリコンオイルで形成されている。図4は、シリコンオイルの構造式の一例を示す。ガラスと同じ無機質のシロキサン結合(Si−O−Si)と有機質のメチル基(−CH)とからなる。本実施の形態では、図4に示す構造のシリコンオイルの例について説明するが、本発明はこの例に限定されるものではなく、所定の粘性を有する他のシリコンオイルについても同様に適用可能である。
図5は、本発明のファイバの実施の形態の構成を示す断面図である。ファイバ1は、フォトニック結晶ファイバ2の端部(端面及びエアホール2aの内壁の一部を含む)に撥油材4が形成され、撥油材4でコーティングされた端面を覆うようにドロップレットレンズ3が形成されている。
フォトニック結晶ファイバ2では、クラッド(エアホール2a群)とコア(コア2b)とが軸Aに対して高精度で同軸に配置されている。後述されるように、このフォトニック結晶ファイバ2のクリーブ面をシリコンオイルにつけ引き上げるだけで、その表面張力により理想的な曲面3aを作ることができる。この曲面3aは、フォトニック結晶ファイバ2の持つ円形のために、自動的に、対称性が高くかつ軸Aに対してコアと同軸な形状となる。すなわち、曲面3aは、軸A上の点Oを中心とする球の球面の一部と同じ形状となる(真球性)。これにより、従来、ファイバの端部にレンズを貼り付けるときに必要とされた高精度のレンズアライメントなどを省略することが可能になる。
ここで、ドロップレットレンズ3の曲率半径R及び接触角θは、ドロップレットレンズ3を形成するシリコンオイルの粘度により自在に調整可能である。図6(a)〜図6(c)は、動粘度の異なるシリコンオイルを用いて形成されたドロップレットレンズを示す側面図である。図6(a)は動粘度1csのシリコンオイルを用いた場合、図6(b)は動粘度10csのシリコンオイルを用いた場合、図6(c)は動粘度100csのシリコンオイルを用いた場合をそれぞれ示している。すなわち、所望の正確な曲率半径Rを有するドロップレットレンズ3を、所望の粘度を有するシリコンオイルをフォトニック結晶ファイバ2の端部に単に付着させるだけで製作できる。なお、シリコンオイルは幅広い粘度のものが市場から容易に入手可能であり、さらに、それらを混合することで内挿にあたる粘度を作ることが可能である。
ドロップレットレンズ3をフォトニック結晶ファイバ2のコア端面に作ることにより、ファイバーの有効開口数を上げ、外部とのカップリングを容易にすることが可能になる。すなわち、ドロップレットレンズ3は、自由境界ではドロップレットレンズとして使用されるが、他の固体光学素子(レンズ、窓など)とのカップリングにも使用することが可能である。
図7(a)及び図7(b)は、本発明のファイバの効果の一つを説明する斜視図である。図7(a)は、ファイバ1の端部に入射ビーム20が入射する場合におけるファイバ1の位置と電界強度との関係を示すグラフである。縦軸は電界強度であり、横軸はファイバ1の位置を示している。図7(b)は、ファイバ1の端部にビーム20が入射する状況を図7(a)との関係で示す概略図である。
ドロップレットレンズ3を設けることにより、同じ光強度の入射ビーム20に関して、フォトニック結晶ファイバ2の端部である端部Aの位置での電界強度E1は、ドロップレットレンズ3を有さない場合の電界強度E0と比較して、大幅に低下している。これは、フォトニック結晶ファイバ2の素材と屈折率が近いシリコンオイルをドロップレットレンズ3に用いているので、端部Aにおける屈折率変化が小さいためと考えられる。加えて、ドロップレットレンズ3の端部である端部Bの位置での電界強度E2は、端部Aの電界強度E1と比較して、数分の一の低下している。これは、ドロップレットレンズ3の表面3aにおいて、端部Bにおける入射ビーム20の通過する表面積が、フォトニック結晶ファイバ2のコアの断面積よりも大きいためと考えられる。
このように、フォトニック結晶ファイバ2の端部にドロップレットレンズ3を設けることで、真空(大気)とファイバ1の端面との境界(端部B)での電界強度E2、及びフォトニック結晶ファイバ2の端部(端部A)での電界強度E1を大幅に低下させることが出来る。したがって、端部における電界強度を低くすることが出来るので、より高い強度の入射ビームを入射させることが出来る。すなわち、表面絶縁破壊が起きる損傷閾値を高くすることが出来る。それにより、非線形性を用いる白色光発生や誘導ラマン散乱やファイバーレーザなどの応用においても、本発明のファイバ1を適用することが可能となる。
図8(a)及び図8(b)は、本発明のファイバの効果の他の一つを説明する斜視図である。上記のようにドロップレットレンズ3は流体である。そのため、たとえ液体内で光損傷が発生し、それにより気泡22やデブリ(図示されず)が発生したとしても(図8(a))、浮力や重力などにより、その気泡22やデブリを光軸(軸A)から外すことが可能になる(図8(b))。加えて、ドロップレットレンズ3に損傷による変形が起きたとしても、再度、表面張力による曲面3aに戻ることができる。したがって、このドロップレットレンズ3は自己修復機能を持っている。すなわち、このドロップレットレンズ3を用いた方法では、自動的に求心が可能(自動求心性)であり、常に平滑な球面を保つことができる。
なお、重水素ランプやエキシマランプなどの真空紫外光をドロップレットレンズ3の表面に照射することにより、その曲面3aに薄膜(膜厚1〜2μm)を形成させることができる。すなわち、水の入った風船のようなドロップレットレンズ3を作ることが出来る。これにより、使用条件(鉛直、水平などの方向性)に依存しないレンズにすることも可能となる。
図9は、本発明のファイバの使用の一形態を示す概略図である。Ti−Sapphireレーザ11からビーム20(レーザ光:波長745nm、82MHz、100fs)が出力される。ビーム20は、対物レンズ12で(1/20)倍に集光され、本発明のファイバ1に一方の端部のドロップレットレンズ3から入射する。その後、ビーム20は、ファイバ1の他方の端部から出射され、対物レンズ13で20倍に拡大される。続いて、ビーム20は、レンズ14により平行光線となり、プリズム15で分散され、レンズ16を介してCCDカメラ17により受光される。
このとき、ファイバ1の非線形媒質であるフォトニック結晶ファイバ2を通過することにより、ビーム20は、745nmのレーザ光から、スペクトルが広帯域に広がり白色化したスーパーコンティニウム光(SC)となる。すなわち、本発明のファイバ1は、その端面におけるドロップレットレンズ3により、スーパーコンティニウム光を発生可能な高強度の入射ビームに対しても、安定的に使用することが可能となる。
なお、高強度のレーザ光によるファイバ端面での表面絶縁破壊を軽減する方法として、a)フォトポリマを使って別のファイバを端面に接着する、b)入射する光に対して負の周波数チャープを与え、入射面での強度を低減する。c)2つの時間遅延されたパルスもしくは2つの波長のパルスを用いて入射面強度を下げる、などの方法がこれまで提案されてきた。本発明のファイバは、このどれとも併用して使用することができ、1つのパルスに対する破壊閾値自体を上げる手法なので、他の方法より適応範囲が広い。
次に、本発明のファイバの製造方法の実施の形態について説明する。図10〜図16は、本発明のファイバの製造方法の実施の形態における各工程の一例を示す断面図である。
図10を参照して、フォトニック結晶ファイバ2の端部をクリーバ(cleaver)で切断する。フォトニック結晶ファイバ2における撥油処理する端面の反対側(出力側)の端面にキャピラリ管31を接続する。キャピラリ管31とフォトニック結晶ファイバ2との隙間は、エポキシ樹脂等で固定し、封入する。このキャピラリ管31とゴムチューブ32とをつなぐ。ゴムチューブ32の先にバルブ33を接続する。一方、撥油材4としてのパラックコート(登録商標)をm−キシレンヘキサフロライドに溶かして、所望の濃度にした撥油材溶液42を予め準備しておく。そして、容器41に入れた撥油材溶液42に、上記キャピラリ管31等を接続されたフォトニック結晶ファイバ2の端面を浸す。このとき、バルブ33は閉止しておく。この状態が図11(及び図10)である。
図11を参照して、これにより、フォトニック結晶ファイバ2の端面40bに撥油材溶液42が付着する。同時に、フォトニック結晶ファイバ2の端面40b近傍におけるエアホール2aの内壁40aに、毛細管現象によりエアホール2a内に浸入した撥油材溶液42aが付着する。ただし、バルブ33が閉止されているので、撥油材溶液42aはエアホール2a内に深く浸入することが出来ず、所定の深さまでの浸入に留まる。その浸入深さは、例えば、百μm〜数百μmである。
撥油材溶液42aのエアホール2aへの浸入深さは、撥油材溶液42の粘度で調整することが出来る。撥油材溶液42の粘度は、パラックコート(登録商標)の濃度で調整することが出来る。浸入深さは、後述されるシリコンオイルの粘性に基づいて決定する。すなわち、浸入深さは、シリコンオイルとフォトニック結晶ファイバ2の端面40bとが接触したとき、シリコンオイルがエアホール2a内に毛細管現象により浸入できない程度の深さとする。
このように、エアホール2aの内壁が撥油材でコーティングされた場合、シリコンオイルは撥油材による撥油効果により、エアホール2a内に浸入することができない。それにより、シリコンオイルはフォトニック結晶ファイバ2の端面40b上に留まり、図5に示すようなドロップレットレンズ3を形成することが出来る。
図11の状態において、フォトニック結晶ファイバ2を撥油材溶液42から取り出す。この状態が図12である。この状態では、フォトニック結晶ファイバ2の端面及びエアホール2aの内部に、撥油材溶液42b及び撥油材溶液42aがそれぞれ付着している。
図12の状態において、バルブ33を開として、ゴムチューブ32へ気体を供給する。これにより、フォトニック結晶ファイバ2のゴムチューブ32側の端部と撥油材溶液42が付着している側の端部との間に差圧がかかる。この場合、ゴムチューブ32側の端部が高圧となる。これにより、エアホール2aの内部の撥油材溶液42aの一部(42d)が、ゴムチューブ32側から流れ込む気体により、エアホール2a外へ噴出され、取り除かれる。その結果、エアホール2aが貫通すると共に、フォトニック結晶ファイバ2の端面及びエアホール2aの内壁に、膜状に撥油材溶液42cが残る。この状態が図13である。
図13の状態において、フォトニック結晶ファイバ2の端面を、撥油材4のコーティング条件(温度、時間)で熱処理する。撥油材4としてパラックコート(登録商標)、溶媒としてm−キシレンヘキサフロライドを用いた場合、典型的なコーティング条件としては100℃、30分である。それにより、フォトニック結晶ファイバ2の端面及びエアホール2aの内壁に撥油材4の被膜を形成することが出来る。その後、ファイバ1両端に差圧をかけ、残存する可能性のある撥油材溶液42を十分に排出させる。この状態が図14である。
図14の状態において、容器45に用意された、設計で決まる粘性率(粘度)を有するシリコンオイル46に、フォトニック結晶ファイバ2の端面を触れさせる。この状態が図15である。このとき、毛細管現象によるエアホール2a内へのシリコンオイル46の浸入は発生しない。これは、エアホール2a内壁を、シリコンオイル46に対して撥油性のある撥油材4でコーティングしているからである。
図15の状態において、フォトニック結晶ファイバ2を引き上げることにより、フォトニック結晶ファイバ2の端部にドロップレットレンズ3を形成することが出来る。これにより、本発明のファイバ1が完成する。この状態が図16である。なお、必要に応じて、重水素ランプやエキシマランプなどの真空紫外光をドロップレットレンズ3の表面に照射することにより、その曲面3aに薄膜(膜厚1〜2μm)を形成させても良い。
フォトニック結晶ファイバ2は高精度でクラッドとコアが同軸上に配置されている。このフォトニック結晶ファイバ2のクリーブ面をシリコンオイル46につけ引き上げるだけで、その表面張力により理想的な曲面を作ることができる。その曲面は、クラッドの持つ円形のために、自動的に、対称性が高く、かつコアと同軸となる。これにより従来必要とされた高精度のレンズアライメントなどが省略されることが可能になる。
また、この撥油材4をフォトニック結晶ファイバ2端面にコーティングする方法により、シリコンオイル46のエアホール2a内部への浸入を防ぐことができる。それにより、フォトニック結晶ファイバ2の端面にドロップレットレンズ3を付着させることが可能になる。そして、自由境界ではドロップレットレンズ3として使用されるが、他の固体光学素子(レンズ、窓など)とのカップリングにも使用できる。
なお、図10のような機器だけでなく、他の機器を組み合わせて本発明のファイバの製造方法を実行することも出来る。図17及び図18は、本発明のファイバの製造方法の実施の形態における工程の他の一例を示す断面図である。ここでは、図10の構成の一部を密閉容器35内に導入している。
図17において、上記図10に示されたバルブ33、ゴムチューブ32及びキャピラリ管31を取り付けられたフォトニック結晶ファイバ2について、その端部を大気圧の密閉容器35に入れる。そして、その密閉容器35内で、そのフォトニック結晶ファイバ2の端面を所望の濃度にした撥油材溶液42に浸す。このとき、バルブ33、及び密閉容器35のバルブ37は閉止しておく。この場合にも、フォトニック結晶ファイバ2の端面の状態は、図11に示す状態となる。その後、図12の状態までは、上記説明の通りである。
図18のような機器構成での図12の状態において、バルブ37を開として、密閉容器35内の気体を吸引(排気)する。これにより、フォトニック結晶ファイバ2のゴムチューブ32側の端部と撥油材溶液42が付着している側の端部との間に差圧がかかる。この場合、ゴムチューブ32側の端部を高圧とする。これにより、エアホール2aの内部の撥油材溶液42aの一部(42d)、ゴムチューブ32側から流れ込む気体により、エアホール2a外へ噴出され、取り除かれる。その結果、エアホール2aが貫通すると共に、フォトニック結晶ファイバ2の端面及びエアホール2aの内壁に、膜状に撥油材溶液42cが残る。この状態が図13である。その後、図16の状態までは、上記説明の通りである。
この場合にも、図10〜図16の場合と同様の効果を得ることができる。
本発明では、ドロップレットレンズにより、高い強度のレーザ光をファイバ内に導入することができる。そのため、ファイバとして高非線形フォトニック結晶ファイバを利用することで、従来の場合に比較して高い強度を有する白色光を発生することが可能になる。すなわち、ファイバ内の非線形効果の効率的な利用が可能となる。
本発明では、所定の処理を施したフォトニック結晶ファイバの端面をシリコンオイルに浸して引き上げるだけで、コアに求心されたドロップレットレンズを作製することが出来る。すなわち、ファイバ端面レンズの作製・設置時間を大幅に短縮することが出来る。
従来の固体ファイバの端面の場合、光損傷が発生すると、新たな端面を出す加工が必要になる。そのために、安全係数を見込んだ強度のレーザ光しか入射させることができない。一方、本発明では、ドロップレットレンズが自己修復機能を有している。そのため、レーザ光の強度を限界まで上げ、ドロップレットレンズの損傷強度を確認した後に、その損傷強度以下で使用することができる。それにより、入射光強度を限界まで上げることが可能になる。
ファイバ端面に液体の屈折体(ドロップレットレンズ)があるために、波長短縮により集光光学系(入射光学系)への開口数を増加できる。これは、顕微鏡対物レンズでの液浸と同一の効果である。
エアホールを有するフォトニック結晶ファイバでは、非線形性を高めるため、又は分散を制御するために、ファイバ内にガスなどを封入する場合がある。ガスを封入する場合、ファイバの端面に“壁”が必要になる。本発明のドロップレットレンズ法により、フォトニック結晶ファイバの端面に薄膜を形成することが可能で、ガス封入用の装置を外部に付けずに、ガスを封入することが可能である。すなわち、フォトニック結晶ファイバでの端面シール効果を持たせることが出来る。
なお、上記実施の形態では、フォトニック結晶ファイバ2の端部にコーティングされた撥油材4は、その端部のエアホール2aの内壁面及びフォトニック結晶ファイバ2の端面をコーティングする例を示している。しかし、本発明では、フォトニック結晶ファイバ2の端部にコーティングされた撥油材4は、少なくともその端部のエアホール2aの内壁面をコーティングしていれば良い。それに加えて、フォトニック結晶ファイバ2の端面をもコーティングしていれば更に良い。
本発明は上記各実施例に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施例は適宜変形又は変更され得ることは明らかである。
図1は、PCFの種類の代表的な例を示す断面図である。 図2は、本発明のファイバの実施の形態の構成を示す斜視図である。 図3は、m−キシレンヘキサフロライドの構造式を示す。 図4は、シリコンオイルの構造式の一例を示す。 図5は、本発明のファイバの実施の形態の構成を示す断面図である。 図6は、動粘度の異なるシリコンオイルを用いて形成されたドロップレットレンズを示す側面図である。 図7は、本発明のファイバの効果の一つを説明する斜視図である。 図8は、本発明のファイバの効果の他の一つを説明する斜視図である。 図9は、本発明のファイバの使用の一形態を示す概略図である。 図10は、本発明のファイバの製造方法の実施の形態における各工程の一例を示す断面図である。 図11は、本発明のファイバの製造方法の実施の形態における各工程の一例を示す断面図である。 図12は、本発明のファイバの製造方法の実施の形態における各工程の一例を示す断面図である。 図13は、本発明のファイバの製造方法の実施の形態における各工程の一例を示す断面図である。 図14は、本発明のファイバの製造方法の実施の形態における各工程の一例を示す断面図である。 図15は、本発明のファイバの製造方法の実施の形態における各工程の一例を示す断面図である。 図16は、本発明のファイバの製造方法の実施の形態における各工程の一例を示す断面図である。 図17は、本発明のファイバの製造方法の実施の形態における工程の他の一例を示す断面図である。 図18は、本発明のファイバの製造方法の実施の形態における工程の他の一例を示す断面図である。
符号の説明
1 ファイバ
2 フォトニック結晶ファイバ
2a エアホール
2b コア
3 ドロップレットレンズ
3a 曲面
4 撥油材
11 Ti−Sapphireレーザ
12、13 対物レンズ
14、16 レンズ
15 プリズム
17 CCDカメラ
20 (入射)ビーム
22 気泡
31 キャピラリ管
32 ゴムチューブ
33 バルブ
35 密閉容器
37 バルブ
40a 内壁
40b 端面
41 容器
42、42a、42b、42c、42d 撥油材溶液
45 容器
46 シリコンオイル

Claims (9)

  1. フォトニック結晶ファイバと、
    前記フォトニック結晶ファイバのエアホール内にコーティングされた撥油材と、
    前記フォトニック結晶ファイバの端部にシリコンオイルで形成されたドロップレットレンズと
    を具備する
    ファイバ。
  2. 請求項1に記載のファイバにおいて、
    前記撥油材は、シリコン系撥油材又はフッ素系撥油材を含む
    ファイバ。
  3. (A)フォトニック結晶ファイバのエアホール内に撥油材をコーティングする工程と、
    (B)前記フォトニック結晶ファイバの端部にシリコンオイルでドロップレットレンズを形成する工程と
    を具備する
    ファイバの製造方法。
  4. 請求項3に記載のファイバの製造方法において、
    前記撥油材は、シリコン系撥油材又はフッ素系撥油材を含む
    ファイバの製造方法。
  5. 請求項4に記載のファイバの製造方法において、
    前記撥油材は、パーフロロアルキルシラザンを含む
    ファイバの製造方法。
  6. 請求項5に記載のファイバの製造方法において、
    前記撥油材は、m−キシレンヘキサフロライドを溶媒として含む
    ファイバの製造方法。
  7. 請求項3乃至6のいずれか一項に記載のファイバの製造方法において、
    前記(A)工程は、
    (A1)前記フォトニック結晶ファイバの端部を前記撥油材に浸す工程と、
    (A2)前記フォトニック結晶ファイバの前記エアホールの内側に浸入した前記撥油材を排出する工程と
    (A3)前記フォトニック結晶ファイバの端部の前記撥油材を熱処理する工程と
    を備える
    ファイバの製造方法。
  8. 請求項3乃至7のいずれか一項に記載のファイバの製造方法において、
    前記(B)工程は、
    (B1)前記撥油材でコーティングされた前記フォトニック結晶ファイバの端部を、前記シリコンオイルに接触させた後、引き上げる工程を備える
    ファイバの製造方法。
  9. フォトニック結晶ファイバと、
    前記フォトニック結晶ファイバの端部をコーティングする撥油材と、
    前記撥油材の表面上にシリコンオイルで形成されたドロップレットレンズと
    を具備する
    ファイバ。
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