JP2008054358A - マルチ・アングル関連型の複数連携型表示システム - Google Patents
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Abstract
【構成】ユーザーの居る場所から比較的離れた位置に据え置かれて使用され、外部の通信ネットワークから取り込んだ情報や外部の記録装置から取り込んだ情報などの外部から取り込んだ情報に基づいて、画像又は文字を表示するための比較的大きな画面表示部を有する、大型且つ据置型の表示装置、ユーザーの手元又は近傍で使用され、文字又は画像を表示するための比較的小さな画面表示部を有する、小型の表示装置、及び、前記大型表示装置による表示内容と連携又は連動する内容を、リアルタイムに又はほぼリアルタイムに、前記小型表示装置の画面表示部に表示させるための連携手段、を含むものである。
【選択図】 図1
Description
例えば、テレビで外国映画を見る場合は、画面の下や右端に字幕スーパー(翻訳の文字)が表示される。
また、テレビ放送の電波の隙間を使って、番組内容に関連したデータを多重化してパソコン向けに送信するデータ放送(例えば「ビットキャスト放送」)を受信して、テレビ番組とその関連情報を文字などで見る場合は、「画像と文字が混合した画面」が表示されたり、「親画面の中に「窓」状の子画面が表示される場合」が生じる。なお、「ビットキャスト放送」は、日本国東京都渋谷区のインフォシティが開発したサービスで、テレビ画面を構成する525本の走査線の中、21本は使わないが、それらのうち4本を使って毎秒40キロビットで情報を送るものである。テレビ番組とその関連情報が同時並行して流れる点が特徴で、パソコンでテレビを見ながら番組に関連する詳しい情報をリアルタイムに呼び出せるのが売り物。日本のテレビ放送会社のTBSは、このビットキャスト放送を、1997年7月から関東地区で開始し、1997年10月から本格放送する予定である(以上は、1997年9月7日付け日本経済新聞夕刊の記事「ビットキャスト放送 パソコン画面を利用 テレビ見ながら関連データ受信」、及び、日経産業新聞の記事「TBSとバーチャルコミュニケーションズ 放送・ネット融合しゲーム」を引用した)。
また、大画面上に小型の画面を映し出す「ピクチャー・イン・ピクチャー(PIP)」機能を搭載したテレビが、日本の三菱電機株式会社などから発売されているが、このPIP機能付きのテレビで見る場合は、例えば、大画面に迫力のある映像が表示され、小型の画面にその映像に関連した詳細情報が文字で表示されることがあり、これも、「画像と文字が混合された画面」「大画面(親画面)の中に小画面(子画面)が表示される場合」の一種である。なお、このPIP機能を搭載したテレビについては、米国のアンペックス(カリフォルニア州)と三菱電機との間が特許侵害訴訟が行われている(1997年9月3日付け日経産業新聞の記事「三菱電機が米社に勝訴 PIP搭載テレビで」参照)。
また、テレビでインターネットのホームページを閲覧できる「インターネット・テレビ」も最近は市販されている。このインターネットのホームページは、そのリンク先のホームページに瞬時に切り替えられることを主な特徴としている。ホームページの情報は、その多くが、「画像と文字が混載された画面」となっている。
居間に置かれる壁掛けテレビなどの大型の据置型の表示装置は、家族全員で共用して見る(家族団欒で見る)のに適しており、ユーザーが、表示画面から約2〜3m離れた位置から、テレビ番組などを見るのに適している。他方、パーソナルコンピュータ(パソコン)、PDA(情報携帯端末)などの小型の携帯型の表示装置は、各人が個人的に利用するのに適しており(個人で使う「パーソナル・メディア」である)、ユーザーが、その手元又は近傍で、新聞情報などの文字・画像情報をその手元又は近傍で見るのに適している。
具体的には、従来のテレビの機能を、「親機」(住宅の居間に、ユーザーから2〜3m離れた位置に置かれる、据置型の大型のテレビ)と「子機」(ユーザーの手元に置かれる、できれば携帯可能な小型のテレビ)とに、ハードウェア的に分離する。そして、例えば、従来のPIP(ピクチャーインピクチャー、親子2画面表示)機能を有するテレビの親画面と子画面を、それぞれ、親機と子機とに分担させよう、とするものである。というのは、従来のPIP機能のテレビ画面を見る限り、子画面に表示されている画面は、テレビショッピングの注文画面やスポーツ選手の戦績データなどの文字データが多い(このような文字データの表示は、現在のテレビよりもパソコンが得意とする分野である)。そのため、このような子画面のデータ(主として文字データ)は、ユーザーの手元の「子機」に表示させる方が望ましいからである。
1.ユーザーの居る場所から比較的離れた位置に据え置かれて使用され、テレビ放送により送られてくる情報に基づいて、主として画像から成る番組のコンテンツを表示するための比較的大きな画面表示部を有する、大型且つ据置型の親機と、ユーザーの手元又は近傍で使用され、文字又は画像を表示するための比較的小さな画面表示部を有する、小型の子機と、前記親機による表示内容とリアルタイムに又はほぼリアルタイムに連携・連動した内容を、前記子機の画面表示部に表示させるための連携手段と、を含むことを特徴とする、複数連携型表示システム。
なお、本発明において、「テレビ」とは、「画像又は文字を電気信号又は光信号などの信号に変換して、それを電波やケーブルなどを介してユーザー側に送り、ユーザー側で前記の画像又は文字を再生する放送・通信の方式に基づいて、前記の画像や文字を再生するための受像機又は受信機」(参考:株式会社岩波書店より1994年9月12日発行の「広辞苑第4版」の「テレビジョン」の項目)である。
また、上記の「インターネットのサイト(ホームページ)からユーザーの端末に連続的に送信される番組(例えばコンサートの生中継映像)」については、次のような新聞記事を、次に引用しておく。
「松下電器産業はインターネットを使った中継ビジネスに進出する。カメラ一体型ビデオで撮影した動画像を、インターネット経由でパソコンにリアルタイムで送信する仕組みで、安価な機材で生中継ができるのが特徴。このほど吉本興業が大阪で開いたイベントを試験的に中継した。今後はスポーツ試合やコンサートなどを中継する考えだ。松下が試験中継したのは、若い女性に人気のある「よしもと心斎橋2丁目劇場」の若手タレントが出演したイベント。会場をカメラ一体型デジタルビデオカメラ3台で撮影、映像をいったんその場でノート型パソコンに取り込んだ上、東京、大阪など国内4カ所にある松下のインターネットサービス「Hi−Ho」のアクセスポイントにPHS(簡易型携帯電話)で送信した。Hi−Hoにアクセスすればパソコン画面で中継番組を見ることができ、画面上ではビデオカメラを自由に指定でき、異なるアングルの映像を楽しめる。動画のスピードは1秒当たり2コマ。(後略)」(以上、1997年9月2日付け日本経済新聞の記事「インターネットで生中継」より)。
なお、現在「リアルタイム・アプリケーション」が注目されている。これには、「インターネット放送」と「対戦型ゲーム」とがある。「インターネット放送」は、インターネットを介して、音声あるいは音声と動画を同時に複数のユーザーに送る同時通信の形態である。「対戦型ゲーム」は、インターネットを介して複数のプレーヤが対戦を行うものである(以上、1997年12月7日付け株式会社ニュートンプレス発行「Newton12月臨時増刊」66頁より引用)。
なお、「インターネット放送」に関しては、1997年12月7日付け株式会社ニュートンプレス発行「Newton12月臨時増刊」72頁を次に引用しておく。「リアルタイムに伝送・再生される音声や動画像が、インターネット利用に新しい可能性をもたらしている。(中略)1995年にストリームワークスが登場して以来、動画や音声データをダウンロードしながら同時に再生する「ストリーミング技術」は、大変な発達をとげて今日に至っている。最近では、ストリームワークス以外にも、リアルプレーヤー(リアルビデオ、リアルオーディオ)、VDOライブ、Vivoアクティブなど多くの方式が存在し、56キロビット/秒のモデムの登場やISDNの普及など通信速度の向上と相俟って、ハードディスク上でムービーファイルを再生するの同程度のクォリティを実現している。リアルタイム再生技術の発達は、(中略)インターネットにおける放送という新しい領域を現実のものとした。今日では、多数のインターネット放送局が、ライブ放送を含む放送を実際に行っており、主要なインターネット雑誌にはその放送スケジュールが掲載されている。(中略)今後はさらに、インターネットの双方向性を活用した全く新しい番組が登場してくるだろう。」
また、本発明においては、子機の画面に、前記の「文字の部分」を比較的大きく表示すると共に、前記の「文字の部分」の「背景画面」に(前記の「文字の部分」の「背景画面」として)、前記の親機の表示内容と同じ内容(映画の画像など)を表示するようにしてもよい。
これらのようにすれば、ユーザーは、子機の画面を見るだけで、親機の表示内容も知ることができる。
また、本発明においては、子機に親子画面表示機能を備えさせておき、子機の「親画面」に前記の「関連する情報」を表示しながら、子機の「子画面」に親機の表示内容と同じ情報を表示するようにしてもよい。このようにすれば、ユーザーは、子機の画面(親画面と子画面)を見るだけで、親機の表示内容をも知ることができる。
なお、本発明においては、子機に親子画面表示機能を持たせておき、子機の「親画面」には前記の「ユーザーが指定した特定の人物の映像」を表示させながら、子機の「子画面」には前記親機の表示内容(「複数人を一緒に撮像して映像」)をそのまま表示させるようにしてもよい。このようにすれば、ユーザーは、子機の画面(親画面と子画面)を見るだけで、親機の表示内容をも同時に知ることができる。
なお、本発明においては、子機に親子画面表示機能を持たせておき、子機の「親画面」には前記の「ユーザーが希望したカメラ・アングルから撮像した映像」を表示させながら、子機の「子画面」には前記親機の表示内容(例えば、テレビ局が選択したカメラ・アングルから撮像した映像)をそのまま表示させるようにしてもよい。このようにすれば、ユーザーは、子機の画面(親画面と子画面)を見るだけで、親機の表示内容をも同時に知ることができる。
なお、前記の「マルチ・カメラ・アングル放送」を実現する一つの方法としては、一つの番組を複数のチャンネルで提供するというものがある。例えば、野球やサッカーの中継では、現在カメラの切り替えは放送局で行っているが、個々のカメラでとらえた映像を、それぞれ別のチャンネルに流すようにすれば、視聴者は、自分でチャンネルを切り替えることにより、それぞれのシーンを自分が望む角度(カメラ・アングル)から見れるようになり、「疑似インタラクティブ(双方向)テレビ」が実現できることになる(以上、1997年12月7日付け株式会社ニュートンプレス発行「Newton12月号臨時増刊」54頁より引用)。
なお、本発明においては、子機に親子画面表示機能を持たせておき、子機の「親画面」には前記の「ユーザーが指定した時点からのリピート動画像」を大きく表示させながら、子機の「子画面」には前記親機の表示内容(現在進行中の動画像)をそのまま表示させるようにしてもよい。このようにすれば、ユーザーは、子機の画面(親画面と子画面)を見るだけで、親機の表示内容をも同時に知ることができる。
すなわち、この10の発明は、「ユーザーの居る場所から比較的離れた位置に据え置かれて使用され、外部の通信ネットワークから取り込んだ情報や外部の記録装置から取り込んだ情報などの外部から取り込んだ情報に基づいて、主として画像から成る番組のコンテンツを表示するための比較的大きな画面表示部を有する、大型且つ据置型の親機と、ユーザーの手元又は近傍で使用され、文字又は画像を表示するための比較的小さな画面表示部を有する、小型の子機と、前記親機による表示内容とリアルタイムに又はほぼリアルタイムに連携・連動した内容を、前記子機の画面表示部に表示させるための連携手段と、を含むことを特徴とする、複数連携型のテレビ・システム」である。
(a)インターネットのホームページの情報(英文の情報)をにアクセスしてブラウザ(閲覧用ソフトウェア)で閲覧して取り込んで(引き出して)(「プル型=pull型」のインターネット(「プッシュ型=放送型」のインターネットではなく))、親機に表示させながら、その英文の中のある英単語の意味を、コンピュータ端末に内蔵された英語辞書ソフトウェアにより引き出して、その英単語の意味を子機に表示させる場合。
(b)インターネットのホームページの情報をブラウザで閲覧して親機に表示させながら、そのホームページのリンク先のホームページの情報を子機に表示させる場合。
(c)財団法人日本特許情報機構が提供している商用データベースPATOLISを検索して、その検索出力データを親機に表示しながら、その検索出力データの中のある用語の意味を辞書ソフトウェアで調べてその結果を子機に表示する場合。
(d)DVD(デジタル・ビデオ・ディスク)やCD−ROMに記録された百科事典を読み取ってその読み取った情報(このようなCD−ROMなどの外部記録装置に記録された情報も、親機からみれば、「外部(すなわち、CD−ROMなど)から取り込んだ情報」に含まれる)を親機に表示させながら、それと関連する事項を子機に表示させる場合。
(e)DVDやCD−ROMに記録されたビデオゲーム(テレビゲーム)を親機で再生させながら、そのゲームに表示されているゲームキャラクターのプロフィールや表示されているゲーム展開場面の攻略のヒント情報などの関連情報を子機に表示させる場合。
(f)DVDやCD−ROMに記録されたカラオケ・ソフトを親機で再生させ、親機に備えられたスピーカから楽曲を出力させると共に親機の画面表示部に歌詞と背景画像を表示させながら、そのカラオケの歌詞(文字)を子機に大きく表示させる場合。
ところで、図1は本発明のハードウェア面の全体構成のコンセプトを示す概念図である。図1において、20は家庭の居間(リビング)に置かれる大型の画面表示部を有する親機(テレビなど)、20aはその親機20に備えられた画面表示部(プラズマディスプレイパネル(PDP)、液晶表示装置(LCD)、ブラウン管(CRT)などにより構成される)である。また、31,32,33,34,35は、外部機器と無線で接続するための無線送受信部(赤外線通信ポート)である。
また、図1において、21,22,23は前記親機20の表示画面と連携した内容を、リアルタイムに、表示するための小型の画面表示部を有する子機である。21a,22a,23aは、これらの子機21,22,23にそれぞれ備えられた画面表示部(LCD、有機EL(エレクトロ・ネミネッセンス)などにより構成される)である。また、41,42,43は、前記親機20の無線送受信部31,32,33との間で無線送受信するために(つまり、前記の親機20と各子機21,22,23との間で、相互に信号を無線で送受信するために)、子機21,22,23にそれぞれ備えられた無線送受信部である。また、図1において、51,52,53は、前記の各子機21,22,23同士の間で相互に信号を無線で送受信するために、備えられた無線送受信部である。
前述のように、本発明では、前記親機20と子機21,22,23との間で互いに無線によるデータ交信が可能になっているので、相互間で、画像データ・文字データ・音声データなどのコンテンツのデータや制御信号を相互に送受信できるようになっている。したがって、所定のコンピュータ・プログラムにより、ユーザーの希望するように、親機20の表示内容と子機21,22,23の表示内容とを、互いにリアルタイムに連動させながら分担させることができる。すなわち、親機と子機が互いに連携しながら、親機の表示画面の内容と子機の表示画面の内容とが互いにリアルタイムに連動して行き、また、親機と子機とがそれらの画面表示する内容及び役割を互いに分担して行くことができる。
以上のように、本発明によれば、親機と子機とが互いに連携することにより、親機の画面と子機の画面とが互いに連動しながら、表示できるようになっている。すなわち、本発明によれば、(1)「親機に表示された、画像と文字が混合された画面の中の文字の部分」、(2)「親画面の中に子画面が表示された画面の中の子画面の部分」、(3)「親機に表示された画面の中のユーザーが指定した一部」、「親機に表示された複数人の映像の中の特定の人物の映像」、又は、(4)「マルチ・カメラ・アングルで撮像された映像の中のあるカメラ・アングルで撮像された映像が親機に表示されているとき、その映像とは別のカメラ・アングルで撮像された映像」などを、ユーザーの手元又は近傍の小型表示装置で大きく表示して(拡大表示して)見ることができるので、近視などの人にとっても、容易に、(1)「親機に表示された、画像と文字が混合された画面の中の文字の部分」、(2)「親画面の中に子画面が表示された画面の中の子画面の部分」、(3)「親機に表示された画面の中のユーザーが指定した一部」、「親機に表示された複数人の映像の中の特定の人物の映像」、又は、(4)「マルチ・カメラ・アングルで撮像された映像の中のあるカメラ・アングルで撮像された映像が親機に表示されているとき、その映像とは別のカメラ・アングルで撮像された映像」などを、はっきりと鮮明に見ることが可能になる。つまり、従来のテレビなどは、居間で、ユーザーから比較的離れた位置(1〜3m離れた位置。平均的には約2m離れた位置)に置かれているので、そのテレビの中に表示された文字、子画面、画像の一部を鮮明に見ることは、特に近視の人にとっては、容易にはできなかった。それが、本発明により、近視などの人でも、前記の画面の一部などをはっきりと鮮明に見ることができるようになる。
第2(0102)
また、本発明において、子機に親子画面表示機能(親子2画面方式)を備えさせて、子機の画面表示部に、上記の(1)〜(4)のような「親機の表示内容と連動・関連する内容」を、「親画面」として表示させながら、子機の「子画面」に、親機の画面と同じ画像を表示させるようにすれば、ユーザーは、手元又は近傍の子機を見るだけで、親機の表示内容をも把握することができるので、大変に便利である。
第3(0103)
また、本発明によれば、従来のピクチャーインピクチャー機能(PIP機能。親子2画面表示機能)を持つテレビジョン受信機やパソコンにおいて、親画面の中に子画面が「窓」(ウインドウ)のように開かれているが、この子画面を、ユーザーの手元の子機に大きく表示させて、ユーザーが容易に見れるようにする(従来のPIP機能により据置型テレビに表示される子画面は、据置型テレビがユーザーから2〜3m程度離れて設置されている上に、子画面のサイズが小さいため、ユーザー(特に近視の人)にとって、はっきりとは見にくいという問題があった)、というものである。
また、本発明では、子機に前記の「子画面」を表示させることができるので、親機には、前記の「子画面」は表示してもよいし、表示させなくてもよい。よって、本発明によれば、親機に前記の「子画面」を表示させなくてもよくなる(親機に「子画面」を「窓」のように表示させる必要がなくなる)ので、親機の画面に余計な「窓(子画面)」がなくなり、親機の画面をユーザーに見やすくユーザーが鑑賞しやすいものにできる、という効果が得られる。すなわち、従来のPIP機能により一つのテレビの表示部に表示された親画面の中に「窓」のように子画面を表示させる場合は、「窓」の存在が、ユーザーが親画面を集中して鑑賞する際の妨げになる、という問題があったが、本発明によりこのような問題が解消できる。
第4(0104)
また、本発明によれば、インターネットからの「プッシュ技術」により自動配信(「インターネット放送」)されてくる情報は、親機1に表示させて家族全員で見ながら、それと関連する(そのリンク先の)他のホームページの情報は、家族の各人が、それぞれ、手元の子機に表示させて見ることができる。よって、家族と個人とが一つの居間に居ながら、複数の関連するホームページの情報を多面的に見ることが可能になる。また、本発明によれば、地上波や衛星からのテレビ番組を親機に表示しながら、「データ放送」により送られてくる関連情報を子機に表示させることもできる。
第5(0105)
また、本発明によれば、ユーザーのリクエストに基づいて、親機に表示されている動画像に関連させて、ある時点からの動画像を子機において巻き戻して再生させたり、親機において表示されている動画像のある時点の場面を示す画像のみを子機において静止画として表示させること、などが可能になる。
第6(0106)
また、本発明において、ユーザーから約2〜3m程度離れた据置型テレビとは別に、ユーザーの手元にある子機にスピーカを備えるようにすれば、耳の遠い人でも、テレビから提供されている番組の音声を、容易に且つ鮮明に、聞き取れるようになる。
また、本発明において、子機に記録装置を内蔵させて、子機に表示させる内容、例えば、前記の「親機に表示された、画像と文字が混合された画面の中の文字の部分(番組の中の字幕(テロップ)やフリップ(看板)の文字情報の部分)」や「親画面の中に子画面が表示された画面の中の子画面の部分」や「親機に表示された動画像のある時点の画像(静止画像)」などを、子機に内蔵された記録装置に記録するようにすれば、ユーザーが独自に編集した画像・文字データベース(「ユーザーの自分だけの番組」)が作成できるようになる。
第7(0107)
なお、特公平6−61390号公報「親子電子ゲーム装置」(出願人:カシオ計算機)は、次のような装置を開示している。「大型の電子ゲーム装置と小型の電子ゲーム装置とを接続して、小型の装置のゲームを大型のゲーム装置で実行するようにした。したがって、子供電子ゲーム装置を親電子ゲーム装置にセットすることにより、大きなキーと見やすく迫力のある大画面でゲームを楽しめるようになる。また、子供電子ゲーム装置でゲームをしてその実行過程を転送により親電子ゲーム装置の表示面に表示させることができ、逆に、親電子ゲーム装置でゲームをしてその実行過程を転送により子供電子ゲーム装置の表示面に表示させることができる。さらに、複数の子供電子ゲーム装置を、多数の親電子ゲーム装置に接続させて対戦ゲームを楽しむこともできる。」また、この公報の第14図及び第15図(第4実施例)に示すように、親電子ゲーム装置と2つの子供電子ゲーム装置を接続して、対戦ゲームを行う場合、プレーヤは自分の設定した地雷の位置は親電子ゲーム装置の表示装置と対戦相手の子供電子ゲーム装置の表示装置には表示されないが、自分の子供電子ゲーム装置には表示される。つまり、相手に見せたくない自分の設定した地雷の位置を自分の子供電子ゲーム装置にだけ表示させることができるようになっている。
以上のように、上記の公報では、親電子ゲーム装置と2つの子供電子ゲーム装置を接続して、対戦ゲームを行う場合、プレーヤは自分の設定した地雷の位置は親電子ゲーム装置の表示装置と対戦相手の子供電子ゲーム装置の表示装置には表示されないが、自分の子供電子ゲーム装置には表示される。つまり、相手に見せたくない自分の設定した地雷の位置を自分の子供電子ゲーム装置にだけ表示させることができるようになっている。
このように、上記の公報では、「子供電子ゲーム装置の表示内容を、親電子ゲーム装置と少しだけ異なるものにする技術(相手に見せたくない自分の設定した地雷の位置を自分の子供電子ゲーム装置にだけ表示させることができるようにしたこと)」が、開示されている。
しかしながら、上記の公報は、あくまで電子ゲーム装置を前提としており、子供電子ゲーム装置の表示内容は、基本的に、親電子ゲーム装置の表示内容と全く同一であることを大原則として、その上で、例外的に、相手に見せたくない自分の設定した地雷の位置を自分の子供電子ゲーム装置にだけ表示させることができることを認めるものである。
このことは、上記の公報の第6頁の右欄(9欄)の第8〜16行に「自分の戦車の発射した砲弾が相手の戦車に当たれば、メインCPU14でそのことが判断され、CRT表示装置3と各子供電子ゲーム装置6,6とに相手戦車破壊データと加算した自己の得点データとが与えられ表示される。(後略)」という記載があることを見れば、明らかである。すなわち、この記載には、「相手戦車破壊データと加算した自己の得点データ」などが、親電子ゲーム装置と子供電子ゲーム装置とに共通に表示されることが、明確に示されている。
つまり、上記の公報においては、親電子ゲーム装置の表示内容と子供電子ゲーム装置の表示内容とは基本的に常に同一・共通であり、極めて例外的に、上記のように「相手に見せたくない自分の設定した地雷の位置」の有無が、わずかに親電子ゲーム装置の表示と子供電子ゲーム装置の表示とで異なることがある、というだけである。
これに対して、本発明は、あくまでテレビ電波などの「テレビ放送(インターネット経由をも含む)により送られてくる情報に基づいて番組を流す」という特性を有する「テレビ」を前提とし、その「テレビ」である「親機」の表示内容と関連する情報(親機の表示内容とは基本的に異なる関連情報)を、親機の「親画面」の中の「子画面」に表示させる(従来の親子2画面方式)代わりに、「子機」の画面表示部に表示させよう、という考え(技術思想)をその出発点としている。
以上のように、上記の公報に示されている装置では、「親」電子ゲーム装置に表示されるのは、あくまでもゲーム画面(CD−ROMやROMカセットから読み出して表示するゲーム画面)であり、本発明の「親機」のように「テレビ放送により送られてくる情報に基づいて連続的に流される番組」ではない。
また、上記の公報では、子供電子ゲーム装置に表示されるのは、親電子ゲーム装置と基本的に共通・同一の内容の「同じゲームの場面や得点データ」でしかなく本発明のように「親機の表示内容とは基本的に異なっている(画像と文字が違う場合、同じ画像でも対象が異なっている場合、同じ対象でもカメラ・アングルが全く異なっている場合など)が、しかし親機の表示内容と連動・連携している情報」ではない。
これらの点で、上記の公報と本発明とは、その対象(テレビとゲーム装置)が全く異なっており、また、その作用効果も、その技術思想も、全く異なっている。
また、図2において、4は前記親機1と約2〜3m離れた位置にあるテーブル(ユーザーが家族で使用するためのもの)、5は前記テーブル4の上に置かれた小型の携帯型の表示装置から成る子機、5aはこの子機5の画面を表示するための表示部、6は前記子機5を前記テーブル4の上に置くための支持台(携帯するときは子機5と取り外すことができる)、7は外部機器との間で無線(例えば赤外線)によりデータの送受信を行うための送受信部、8は音声・音響出力用のスピーカ、である。また、図2において、9は文字又は記号などのデータや番組のチャンネル番号や電源のON/OFF信号などの制御信号を入力するためのリモコン(リモートコントローラ)である。このリモコン9には、文字などを入力するためのキーボードと画面上の位置情報を入力するためのマウス(図示せず)、トラックボール(図示せず)、スライスパッド(図示せず)などのポインティング・デバイス(図示せず)が備えられている。また、10は外部機器との間で無線(例えば赤外線)によりデータの送受信を行うための送受信部である。なお、本実施例では、前記のリモコン9、親機1、及び子機5は、前記の無線の送受信部3,7,10により、3者間で互いに、無線で信号を送受信できるようになっている。
(A)まず、親機1に画像情報と文字情報とが混載されている場合に、主として文字情報をユーザーの手元の子機5に表示させる場合を説明する。
今、ユーザーがある番組(以下の例では、仮に、この番組を、スポーツの試合の実況中継番組の場合とする)を見たいと欲する場合を例にする。なお、本実施例の親機1は、親子2画面方式(ピクチャーインピクチャー機能を有する)のテレビとする。この場合、ユーザーは、手元のリモコン9を操作して、好みの番組を選択し、このリモコン9に備えられた前記送受信部10から、前記親機1に制御信号を無線送信して、受信アンテナから好みの番組のあるチャンネルを選択させ、表示させる。また、ユーザーは、前記リモコン9を操作して、前記子機5の動作モードを、「親機1の画面の中の文字情報を中心に大きく表示する」という要求に対応するモードに設定しておいたとする。
今、ユーザーがスポーツの試合を見ながら、好みの選手のプロフィールの出力を指示すると、前記親機1の大画面の中に、スポーツの試合の画面とダブらせて(畳重させて)、その選手のプロフィール(文字情報)の画面が、表示される。この文字情報の表示は、前記の親機1に表示されるのと同時に、(前記の子機5のモード設定により)ユーザーの手元又は近傍にある前記の子機5の表示部5aにも、大きく表示される。ユーザーにとっては、前記の親機1の表示だけでは、前記の文字(プロフィール)の表示は、前記の約2〜3mの距離からは見にくい(特に近視の人には)が、前記の子機5はユーザーの手元にあるので、あたかも雑誌や新聞を見るのと同様に、容易に文字を読み取ることができる。
このように、本実施例では、親機1と子機5とが互いに連携することにより、親機1の画面と子機5の画面とが互いに連動しながら、且つ、互いに表示内容や役割を分担しながら、表示されて行くようになっている。
また、本実施例では、この場合、子機5の画面13には、字幕を大きく表示しながら、その背景に、親機1に表示された洋画の画像を表示させてもよい。こうすれば、ユーザーは、子機5を見るだけで、子機5の表示内容だけでなく親機1の表示内容をも一緒に把握することができるので、便利である。
しかし、例えば、親機1に表示された映画の字幕を高速で「自動認識」して「画像データを文字データ(テキストデータ)に高速変換」して、その変換された文字データを子機5に送信して、子機5に表示させるようにすれば、親機1に表示された映画とほぼリアルタイムに子機5に字幕を表示させることができる。同じことは、ニュース解説番組などで、ニュースの解説のために使用されるフリップ(看板)に書かれた文字を高速で自動認識処理・画像文字変換処理して子機5に送り、子機5に表示させてもよい。また、前記のフリップの内容を、文字データとして、子機5に内蔵した記録装置に記録するようにすれば、ユーザーはフリップの内容を文字データとしてデータベースなどに保存することができる。
今、ユーザーがスポーツの試合を見ながら、好みの選手のプロフィールの出力を指示すると、前記親機1の親画面の中に「窓(ウインドウ)」のように子画面が表示されて、その子画面の中に、その選手のプロフィールが文字で表示される。このとき、前記の子画面の内容(文字の表示)は、同時に、ユーザーの手元又は近傍にある前記の子機5の表示部5aに、大きく表示される。ユーザーにとっては、前記の親機1の表示だけでは、前記の子画面の表示は、前記の約2〜3mの距離からは見にくい(特に近視の人には)が、前記の子機5はユーザーの手元にあるので、あたかも雑誌や新聞を見るのと同様に、子画面のみを鮮明に見ることができる。なお、前記の子機5に表示される子画面の内容は、文字情報が典型的であるが、図形情報・映像情報でもよい。
今、図6(a)に示すように、親機1の画面16に、3人の人物18a,18b,18cを同時に撮像した映像が放送・送信されているとする。この場合、例えば、テレビ電波の隙間を利用したデータ放送や、インターネット「プッシュ技術」による情報配信などにより、前記の「3人の人物18a,18b,18cを同時に撮像した映像」だけでなく、それと共に、「3人をそれぞれアップで撮像した3つの映像データ」が、ユーザーの受信端末(この場合は親機1)まで放送・送信されているとする。
なお、この場合、図6(d)に示すように、子機5(親子2画面方式を採用)の画面17の図示右下の隅に、子画面17aのフレームを表示させ、この子画面17aに、親機1の画面16の表示内容を表示させるようにしてもよい。このようにすれば、ユーザーは、子機1の画面17を見るだけで、前記の選択した特定の人物18cの拡大映像だけでなく、親機1の表示内容をも把握できるので、便利である。
例えば、テレビ局からスポーツの試合中継番組(マルチ・カメラ・アングル映像の番組)が放送・送信されている場合を例にすると、例えば、テレビ局側では、「バックネット裏から、1塁ベース側から、バックスクリーン側から、3塁ベース側から」、などの複数(マルチ)のカメラ・アングルから撮像し、それらのマルチ・カメラアングルの映像を、視聴者側に向けて同時に放送・送信する。視聴者側では、それらの各映像の中から自由に映像を選んで見ることができる。これが、「マルチ・カメラアングル放送・送信」と呼ばれるものである。
なお、このとき、親機1及び子機5を共に親子2画面方式とし、親機1の親画面には「バックネット側から」の映像を表示し、その子画面には「1塁ベース側から」の映像を表示すると同時に、子機5の親画面には「1塁ベース側から」の映像を表示し、その子画面には「バックネット側から」の映像を表示するようにしてもよい。つまり、この場合は、親機1と子機5の表示内容が、それぞれ、親画面と子画面とが互いに逆転した関係になる(図6(d)に示すものと類似)。
今、ユーザーが有名人の対談番組を見ていて、その親機1の画面には、複数人の有名人(俳優など)が対談をしている場面の映像が表示されているとする。そのとき、ユーザーがファンである(好みの)一人の有名人の顔の部分のみをマウス等のポインティング・デバイスで指定して、クリック・選択すると、その顔の部分のみが、拡大されて、前記子機5の表示部5aに表示される。よって、ユーザーは、好みの有名人(俳優)の顔のみを、手元の子機5に拡大表示して近くで見ることができる。
なお、この場合、図7(e)に示すように、子機5の画面17には、前記の有名人18aの顔の部分を大きく表示しながら、その右下の片隅に「子画面」17aを形成し、その子画面17aに、親機1に今現在表示されている映像をそのままリアルタイムに表示するようにしてもよい。このようにすれば、ユーザーは、子機5を見るだけで、前記の有名人18cの顔の拡大映像のみでなく、親機1の画面の内容をもリアルタイムに把握できるので、便利である。
図8はこの場合の一例を示すもので、親機1の表示部の画面51には、“〇〇TV”の提供するホームページの情報が表示されている。そして、ユーザーは、このホームページの情報を親機1の表示部の画面51に表示させながら、そのホームページと関連するリンク先の別のホームページ(“〇〇新聞”が提供するもの)の情報を、子機5の表示画面52に表示させることができる。また逆に、ユーザーは、前記のリンク先の別のホームページの情報を親機1の画面51に表示させながら、リンクする前のホームページの情報を子機5の画面52に表示させることもできる。このように、本実施例では、親機1と子機5とが互いに連携することにより、親機1の画面と子機5の画面とが互いに連動しながら、表示されて行くようになっている。
なお、ここでは、インターネットのホームページの情報を親機1に表示しながら、その「リンク」先のホームページの情報を子機5に表示する場合を説明したが、それ以外にも、例えば、地上波テレビ電波や衛星テレビ電波からのテレビ画像を親機1に表示しながら、そのテレビ電波の隙間を利用する「データ放送」により送られた関連情報を、子機5に表示するようにしてもよい。
ここで、「裏番組」とは、現在ユーザーのテレビ放送受信機(親機1)により「受信」されてはいるがユーザーが現在選択していないために現在のところ「表示」されていない番組のことである。
図9はこの機能の動作を説明するための図である。図9(a)及び(b)において、親機1の画面53には、ユーザーが選択したテレビ番組が表示されている。他方、子機5には、その裏番組が表示されている。子機5の裏番組の内容は、受信アンテナ2(図2参照)からの受信信号が、親機1を介して(中継されて)子機5に伝えられることにより、子機5に表示される(なお、本発明では、受信アンテナ2からの信号が、親機1の中継を経ないで、直接に、子機5に備えられたアンテナに送信されるようにしてもよい)。
この場合は、ゲームのプレーヤ(ユーザー)は、親機1の表示部1aにビデオゲームの画面を表示させてプレーしながら、子機5の表示部5aにそのゲームの解説(例えば、その対戦ゲームをうまくクリアするための作戦を立てるために有益な解説)を文章やキャラクター(画像又は図形)などで表示させて、ゲーム展開の作戦を考えることができる。複数人で一緒に一つの対戦ゲームをプレーするときは、一つの親機にゲームの画面を表示させながら、各人は、手持ちの子機に、「ゲームの解説、ゲーム・キャラクターの原画、ゲーム・キャラクターのデータ(プロフィール)、又は、ゲーム攻略ガイドなど」の「そのゲームに関連する情報(詳細情報)を示す画面」を表示させることにより、各人がそれぞれ、ゲーム展開の作戦を考えたり好きなキャラクターのことを調べたりすることができる。つまり、一方では、一つの親機1に表示されたゲームの展開を複数人の皆んなで共通に見ながら、他方では、各人が個別に子機1に表示された関連・詳細情報を見てゲーム展開や作戦を考えたりすることができる。
また、この場合、子機5に親子画面表示機能を採用しておき、子機5の「親画面」には前記の「関連・詳細情報」を表示させながら、子機5の「子画面」には親機1の表示内容をそのまま表示させることもできる。このようにすれば、ユーザーは、子機5の表示内容を見るだけで、前記の「関連・詳細情報」と親機1の表示内容とを併せて知ることができるので、便利である。
この場合は、親機1の表示部1aには、あるユーザーが現在選曲して歌唱しているカラオケ曲の背景映像(環境映像など)とその曲の歌詞が表示される。また、前記の歌唱しているユーザーは、同時に、手元の子機5の表示部5aに、その曲の歌詞を表示させて、その歌詞を自分の近くで見ながら、歌唱することができる。よって、本実施例では、その場にいる複数人は親機1の画面を見ながら歌唱を聞くことができるし、歌唱している人は、手元の子機1の画面に表示された歌詞を見ながら歌唱することができる。よって、歌唱しているユーザーが近視の人でも、遠い大型テレビの親機1を見ないで(2〜3m先の遠くにある親機1の画面に表示された文字は近視の人には見づらい)、自分の近くの子機5の表示部で歌詞を見て歌うことができる。よって、従来のように近視の人がカラオケの歌詞がよく見えなくて(歌詞が表示された画面が遠くにあるために良く見えない)うまく歌えないということがなくなる。この場合の子機5による歌詞の表示は、親機1から子機5に、歌詞データが、無線でリアルタイムに送信されることにより、実現される。
また、カラオケを複数のユーザーが一緒に利用している場合は、今現在、歌っている一人のユーザーが持っている子機5には、前述のように、今現在流れている曲の歌詞を表示させることが便利であるが、他のユーザーが持っている子機5には、別のカラオケ曲を選択するための選曲画面、すなわち、選択できる楽曲の一覧表(楽曲のタイトルや歌手の一覧表)の画面、タイトルや歌手から所望の曲を検索するための画面、所望の楽曲を選択するための画面、選択した楽曲の識別コードと次にその楽曲を演奏するように指令する信号を子機5から親機1に送信するための操作画面、などの様々な画面を表示させることができる。つまり、ここでは、子機5をカラオケの選曲操作などを行うための「リモコン」として使用することができる。
図10では、親機61のディスプレイがユーザー60から約2〜3m離れた位置に据え置かれているのに対して、子機62のディスプレイはユーザー60の頭部(顔の前方)に支持されている。なお図10では、子機62の支持手段(頭部に巻くバンド状の部材、メガネのフレーム状の部材、又は、ヘルメット型の部材などの、従来から公知の支持手段)は、図示を省略している。
また、図11において、77は子機で、前記送信部76からの信号に基づいて所定の画面を表示する。また、78はリモコン(リモートコントローラ)で、ユーザーの指示を親機71のCPU73に無線送信するものである。このリモコン78は、子機77とハードウェア的に一体に形成されていてもよいし、別体に形成されてもよい。
まず、ある動画番組を示す信号(動画像の情報)を乗せた地上波又は衛星テレビ電波が受信部72で受信されると、CPU73は、この情報をリアルタイムに親機71の表示部74に表示させると共に、この同じ情報をリアルタイムに外部記憶装置(ハードディスク装置など)75に送って記録させる。
そして、CPU73は、リモコン78からの指令が「親機71の画面と同時刻の画面を子機77に表示せよ」というものである場合は、親機71の表示部74で表示されているのと時間軸において同時刻の画面を表示するための信号a(図11において、aは「現在のデータ」の信号の流れを示す)を、子機77に送信する。
また、CPU73は、リモコン78からの指令が「親機71の画面を5秒だけ巻き戻して子機77で再生せよ」というものである場合は、その指令が発せられた時点から5秒だけ以前の時点の画面から前記指令が発せられた時点までの動画像の画面を示す信号b(図11において、bは「過去のデータ」の信号の流れを示す)を、前記外部記憶装置75から読み取って、その信号bを子機77に送信する。また、CPU73は、この動画像の「再生」中に、「この再生されている動画像を構成するデータの中のある「ひとこま」の画面を子機77に静止画として表示せよ」との指令が前記リモコン78から発せられたときは、その「ひとこま」の画面を静止画として子機77に表示させる。
以上の様々な動作の間、親機1には、動画像の番組が通常のとおり表示されており、その最中に、リアルタイムに又はほぼリアルタイムに、子機に時間軸において関連する情報(過去の動画像や過去のある時点の静止画像)が表示されるようになっている。
ホーム・サーバー81は、外部のテレビ電波などからの信号(動画像の番組などの)を、常時、外部記憶装置82に保存(記録)しながら読み出して、リアルタイムに又はほぼリアルタイムに、親機83に画面表示させる。また、ホーム・サーバー81は、前記の外部のテレビ電波などからの信号(動画像の番組などの)を、リアルタイムに又はほぼリアルタイムに、子機84に無線送信して画面表示させるか、又は、部記憶装置82に保存(記録)した過去の画像データを読み取ってその過去のデータを子機84に無線送信して画面表示させる。
1a,5a,74 表示部.
2 受信アンテナ
3,7,10 送受信部.
4 テーブル.
5 子機(小型表示装置).
6 支持台.
8 スピーカ.
9,78,85 リモコン.
11 DVDプレーヤ.
20,71,83 親機.
20a,21a,22a,23a 画面表示部.
21,22,23,77,84 子機.
31,32,33,41,42,43,51,52,53 無線送受信部.
73 CPU.
75,82 外部記憶装置.
81 ホーム・サーバー(管理用コンピュータ)
Claims (1)
- ユーザーの居る場所から比較的離れた位置に据え置かれて使用され、外部の通信ネットワークから取り込んだ情報や外部の記録装置から取り込んだ情報などの外部から取り込んだ情報に基づいて、画像又は文字を表示するための比較的大きな画面表示部を有する、大型且つ据置型の親機、
ユーザーの手元又は近傍で使用され、文字又は画像を表示するための比較的小さな画面表示部を有する、小型の子機、及び、
前記親機による表示内容と連携又は連動する内容を、リアルタイムに又はほぼリアルタイムに、前記子機の画面表示部に表示させるための連携手段、
を含むことを特徴とする、複数連携型表示システム。
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