JP2008054358A - マルチ・アングル関連型の複数連携型表示システム - Google Patents

マルチ・アングル関連型の複数連携型表示システム Download PDF

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Abstract

【目的】画像などをユーザーから離れた位置で見ながら、文字などの関連情報についてはユーザーの近傍又は手元で見ることを可能にする。
【構成】ユーザーの居る場所から比較的離れた位置に据え置かれて使用され、外部の通信ネットワークから取り込んだ情報や外部の記録装置から取り込んだ情報などの外部から取り込んだ情報に基づいて、画像又は文字を表示するための比較的大きな画面表示部を有する、大型且つ据置型の表示装置、ユーザーの手元又は近傍で使用され、文字又は画像を表示するための比較的小さな画面表示部を有する、小型の表示装置、及び、前記大型表示装置による表示内容と連携又は連動する内容を、リアルタイムに又はほぼリアルタイムに、前記小型表示装置の画面表示部に表示させるための連携手段、を含むものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、居間に置かれた大型テレビで画像を見ながら、より詳細な関連情報や文字情報や他のカメラアングルの映像などをユーザーの手元又は近傍で見るのに適した、複数連携型表示システムに関する。
最近は、デジタル技術・情報通信技術の進展に伴って、「画像と文字が混合された画面(画像と文字を含む画面)」を見る機会が増えている。
例えば、テレビで外国映画を見る場合は、画面の下や右端に字幕スーパー(翻訳の文字)が表示される。
また、テレビ放送の電波の隙間を使って、番組内容に関連したデータを多重化してパソコン向けに送信するデータ放送(例えば「ビットキャスト放送」)を受信して、テレビ番組とその関連情報を文字などで見る場合は、「画像と文字が混合した画面」が表示されたり、「親画面の中に「窓」状の子画面が表示される場合」が生じる。なお、「ビットキャスト放送」は、日本国東京都渋谷区のインフォシティが開発したサービスで、テレビ画面を構成する525本の走査線の中、21本は使わないが、それらのうち4本を使って毎秒40キロビットで情報を送るものである。テレビ番組とその関連情報が同時並行して流れる点が特徴で、パソコンでテレビを見ながら番組に関連する詳しい情報をリアルタイムに呼び出せるのが売り物。日本のテレビ放送会社のTBSは、このビットキャスト放送を、1997年7月から関東地区で開始し、1997年10月から本格放送する予定である(以上は、1997年9月7日付け日本経済新聞夕刊の記事「ビットキャスト放送 パソコン画面を利用 テレビ見ながら関連データ受信」、及び、日経産業新聞の記事「TBSとバーチャルコミュニケーションズ 放送・ネット融合しゲーム」を引用した)。
また、大画面上に小型の画面を映し出す「ピクチャー・イン・ピクチャー(PIP)」機能を搭載したテレビが、日本の三菱電機株式会社などから発売されているが、このPIP機能付きのテレビで見る場合は、例えば、大画面に迫力のある映像が表示され、小型の画面にその映像に関連した詳細情報が文字で表示されることがあり、これも、「画像と文字が混合された画面」「大画面(親画面)の中に小画面(子画面)が表示される場合」の一種である。なお、このPIP機能を搭載したテレビについては、米国のアンペックス(カリフォルニア州)と三菱電機との間が特許侵害訴訟が行われている(1997年9月3日付け日経産業新聞の記事「三菱電機が米社に勝訴 PIP搭載テレビで」参照)。
また、テレビでインターネットのホームページを閲覧できる「インターネット・テレビ」も最近は市販されている。このインターネットのホームページは、そのリンク先のホームページに瞬時に切り替えられることを主な特徴としている。ホームページの情報は、その多くが、「画像と文字が混載された画面」となっている。
以上のように、最近は、居間(リビング)に置かれた「画像と文字が混合された画面」、「大画面(親画面)の中に小画面(子画面)が表示された画面(ピクチャー・イン・ピクチャー)」、インターネットのホームページなどを見る機会が増えている。しかし、画像はユーザーから比較的離れた位置(2〜3m離れた位置)のテレビの大画面で見るのが望ましいが、文字はユーザーの手元かテーブル・机の上で見るのが望ましい。しかし、従来は、このような2つの要請をともに満たすような商品は開発されていない。
従来より、居間でユーザーが約2〜3m程度離れて見る「居間(リビング)文化」(家族団欒で楽しむ)の据置型テレビと、オフィスや書斎で机上でユーザーが30cmの距離から見る「書斎文化」(個人のツールである)のパソコンとは、簡単には融合できない、と言われて来た。また、同じ文脈で、テレビは居間で受動的にリラックスして見るもの、パソコンは書斎・個室・職場で能動的に緊張して使うものともと言われる。さらに、同じ文脈で、テレビは居間のソファで背中をもたれかけて(リラックスして)見る、パソコンはデスクで背中を丸めて使う、とも表現されている。
また、インターネットのホームページの内容によっては、ユーザーから離れた大型の表示システムで見るのに適したタイプAのものと、ユーザーの近傍又は手元の比較的小さい表示システムで見るのに適したタイプBのものとがある。ホームページを次々とリンクして行くと、前記のタイプAのものと前記タイプBのものが次々とランダムに現れる。そのため、前記の据置型テレビだけで見る場合は、タイプBの情報が見にくい。他方、前記のパソコンだけで見る場合は、タイプAの情報を十分に楽しめない(例えば、パソコンでは、タイプAの情報を、家族などの大勢で見ることができないので、十分に楽しめない)。このように、据置型テレビのみでも、またパソコンのみでも、いろいろな点でユーザーの使い勝手が悪い、という問題がある。
また、サッカーなどの団体スポーツの試合の中継番組、劇場からの演劇中継番組、音楽演奏グループのコンサート中継番組などを、居間の大型テレビで見ているときに、ユーザーは、団体スポーツの中の一人の選手、演劇の中の一人の俳優、音楽演奏グループの中の一人のメンバーのみの顔を追跡して見ていたい(その「一人」を自分がファンとして慕っている場合)と希望することがある。しかし、居間に置かれた大型テレビは、家族全員が共有して楽しむものであるから、自分一人だけの好みを優先して前記の一人の顔をずっとその大型テレビに写して置く訳にはいかない(家族の他のメンバーに迷惑になるため)。
また、家族で居間の据置型テレビで同様の中継番組を見ているとき、家族の中の一人が、ある選手や俳優のプロフィールを見たいと希望しても、据置型テレビり画面に例えば「子画面」としてプロフィールを表示させることは、他の家族に迷惑になってしまう。というのは、親子2画面方式のテレビ(テレビジョン受信機)を使用する場合、「親画面」の中に「窓」状の「子画面」を表示させるのは、「親画面」に集中して見ている人の妨げになる(「子画面」が「親画面」を集中して鑑賞するための障害となる)ためである。そのため、家族の一人がある選手や俳優のプロフィールを見たいと思っても、他の家族の迷惑になるので、なかなか実行しずらいという問題がある。
本発明は、このような従来技術の課題に着目してなされたもので、画像などをユーザーから2〜3m程度離れた位置で大画面で見ることを可能にしながら、文字などの関連情報についてはユーザーの近傍又は手元で見ることを可能にすることができる、複数連携型表示システムを提供することを目的とする。また、本発明は、ユーザーから2〜3m離れた場所の据え置かれた大型の表示システムに表示された画面の内容と関連する情報(より詳細な情報、関連する他の情報、画面の一部を拡大して表示する映像、画面の中の特定の人物を拡大して表示する映像、他のカメラアングルで撮像した映像、時間軸において関連する情報(例えば現在より少し前の時点の静止画やリピート再生画像など)など)を、ユーザーの手元又は近傍で見ることを可能にすることができる、複数連携型表示システムを提供することを目的とする。
本発明が生み出された経緯.
居間に置かれる壁掛けテレビなどの大型の据置型の表示装置は、家族全員で共用して見る(家族団欒で見る)のに適しており、ユーザーが、表示画面から約2〜3m離れた位置から、テレビ番組などを見るのに適している。他方、パーソナルコンピュータ(パソコン)、PDA(情報携帯端末)などの小型の携帯型の表示装置は、各人が個人的に利用するのに適しており(個人で使う「パーソナル・メディア」である)、ユーザーが、その手元又は近傍で、新聞情報などの文字・画像情報をその手元又は近傍で見るのに適している。
このようなことから、本発明者は、居間に置かれる大型の据置型表示装置と、個人が手元で使用する小型の(特に携帯型の)表示装置とでは、その表示される内容に適不適があると考えた。すなわち、居間に置かれる大型の表示装置には、家族が全員で共用して楽しめ、且つ約2〜3m離れて見るのに適した従来のテレビ番組などの内容を表示するのに適している。他方、ユーザー個人の手元に置かれる小型の(特に携帯用の)表示装置は、ユーザーが個人的に(家族全員ではなく)利用する情報や新聞などの文字情報を表示するのに適している。そこで、本発明者は、両者の特性を合わせ発揮できる「複数連携型表示システム」が今後必要になると考えた。
具体的には、従来のテレビの機能を、「親機」(住宅の居間に、ユーザーから2〜3m離れた位置に置かれる、据置型の大型のテレビ)と「子機」(ユーザーの手元に置かれる、できれば携帯可能な小型のテレビ)とに、ハードウェア的に分離する。そして、例えば、従来のPIP(ピクチャーインピクチャー、親子2画面表示)機能を有するテレビの親画面と子画面を、それぞれ、親機と子機とに分担させよう、とするものである。というのは、従来のPIP機能のテレビ画面を見る限り、子画面に表示されている画面は、テレビショッピングの注文画面やスポーツ選手の戦績データなどの文字データが多い(このような文字データの表示は、現在のテレビよりもパソコンが得意とする分野である)。そのため、このような子画面のデータ(主として文字データ)は、ユーザーの手元の「子機」に表示させる方が望ましいからである。
以上の観点から、前述のような従来技術の課題を解決するための本発明による複数連携型表示システムは、親機と子機が互いに連携しながら、親機の表示画面の内容と子機の表示画面の内容とが互いにリアルタイムに連動して行き、また、親機と子機とがそれらの画面表示する内容及び役割を互いに分担して行くことを特徴とするものである。
本発明の内容.
1.ユーザーの居る場所から比較的離れた位置に据え置かれて使用され、テレビ放送により送られてくる情報に基づいて、主として画像から成る番組のコンテンツを表示するための比較的大きな画面表示部を有する、大型且つ据置型の親機と、ユーザーの手元又は近傍で使用され、文字又は画像を表示するための比較的小さな画面表示部を有する、小型の子機と、前記親機による表示内容とリアルタイムに又はほぼリアルタイムに連携・連動した内容を、前記子機の画面表示部に表示させるための連携手段と、を含むことを特徴とする、複数連携型表示システム。
なお、本発明において、「据置型」という用語は、「重量が大きいため、又は、住宅な固定されているため、容易に動かせない(非携帯型)」というような意味で使用されており、この「据置型」には、居間などのフロアの上に据え置かれるタイプ、居間などの内壁に掛けられる壁掛けタイプ、居間や寝室などの天井に備え付けられるタイプ、又は、居間や寝室などにおいて天井と壁とフロアとの間を相互に移動させられるタイプなどをも含むものである。
また、本発明においては、前記子機は、ユーザーが自由に持ち運びできる携帯型であることが望ましい。しかし、前記子機は「ユーザーの近傍又は手元で使用できるもの」であれば、「携帯型のもの」でなくてもよい。例えば、子機は、ユーザーが使用する「テーブル」(食卓など)に内蔵された表示装置などでもよい。すなわち、4人用の食卓用テーブルに子機が内蔵され、そのテーブルの中央に子機の画面表示部が露出しているものも、本発明の「子機」に含まれる。このようなテーブルに子機を内蔵させた構成によれば、例えば、家族の4人が据置型の大型テレビで競馬の実況中継番組を見ながら、テーブルの中央の子機の画面表示部に表示された馬券購入画面を利用して馬券をオンラインで注文することができる。また、家族がテーブルに座って、据置型の親機の画面でカタログ販売の商品の紹介の番組を見ながら、テーブルに備えられた子機の画面表示部に、商品注文用の画面や電子決済用の画面を表示させて、商品の注文や電子マネーによる商品代金の支払いを行うことなどもできる。
また、このように、子機をテーブルなどに内蔵させた場合は、子機と親機との接続は無線でなく有線で行うようにしてもよい。つまり、本発明においては、子機は、無線により親機と連携するようにすることが多くの場合は望ましいが、子機に表示すべき内容のデータを、親機又はホームサーバーなどから、有線送信で、子機に送信するようにしてもよい。
すなわち、上記の1の発明においては、子機が親機と無線で接続されていることが望ましい。しかし、子機と親機とは、必ずしも、無線で接続させていなくてもよい。なぜなら、一つの家庭についてホーム・サーバー(データ管理用コンピュータ)を設置して、放送電波又は外部の通信ネットワークからの放送又は送信された情報を、全て、いったん、このホーム・サーバーに取り込むようにし、その後、このホーム・サーバーが、親機と子機が互いに連携した情報を表示できるように、親機と子機にそれぞれ情報を送る(再配信する)ようにしてもよいからである。この場合は、子機はホーム・サーバーと無線又は有線で接続され、親機もホーム・サーバーと無線又は有線で接続される。つまり、本発明では、親機と子機との間で直接にデータをやり取りさせることが可能であるが、ホーム・サーバーを使用する場合は、親機と子機との間で直接にデータをやり取りさせることなくホーム・サーバーを介してデータをやり取りさせるようにしてもよい(ホームサーバーに関しては、日経BP社発行「日経エレクトロニクス」1997/10/6号100〜170頁の記事「コネクテッドホーム」を参照)。
また、本発明においては、前記の「小型の子機」には、HMD(ベッドマウントディスプレイ)も含む。なお、このHMDは、メガネ型、ゴーグル型、ヘルメット型など、ディスプレイをユーザーの頭部又は顔に支持するようにしたものである。
また、本発明においては、子機は複数台でもよい。例えば、家族4人が居間で一つの据置型の大型テレビを見ながら、家族4人がそれぞれ子機を手元に置いて、自分の好みや希望に応じた内容の画面を子機に表示させるようにしてもよい。また、前記の食卓用のテーブルに子機を内蔵させ、テーブルの上面の4人が座る位置に対応する4カ所の部分に、それぞれ、子機の画面表示部を露出させるようにしてもよい(この場合は、計4個の画面表示部がテーブルに形成される)。
また、本発明においては、前記子機は、前記親機用のリモートコントローラ(リモコン。遠隔から赤外線信号などを送信して、テレビなどの表示装置の電源のON/OFFやチャンネルの切換えを行うための携帯機器)と機器としては一体に構成してもよい。すなわち、テレビなどの表示装置の電源のON/OFFやチャンネルの切換えを行うためにユーザーが制御情報を入力するための入力装置と、この制御情報を無線送信するための送信装置と、映像を表示するための表示装置と、外部から映像情報を受信するための受信装置とを、「リモコン」として、一つの筺体(例えば、ノート型、手帳型の情報機器)の中に備えたものを構成してもよい。
なお、本発明において、上記請求項1の親機が表示する番組を示す情報である「テレビ放送により送られてくる情報」には、デジタル衛星放送や地上波などのテレビ放送電波により送られてくる情報、CATV(ケーブルテレビ)すなわち有線テレビ放送により送られてくる情報、インターネットの「プッシュ型技術」「放送型インターネット」)により自動配信されてくる情報、インターネットのホームページからそこにアクセスしたユーザーの通信端末へ連続的に送られてくるコンサート(演奏会)やスポーツの試合などの生中継の番組などの情報、などをも含むものである。特に、本発明では、「テレビ放送局やインターネット放送局から連続的に送られてくる情報」が親機に表示される場合を、その使用の典型的な場合としている。
なお、本発明において、「テレビ」とは、「画像又は文字を電気信号又は光信号などの信号に変換して、それを電波やケーブルなどを介してユーザー側に送り、ユーザー側で前記の画像又は文字を再生する放送・通信の方式に基づいて、前記の画像や文字を再生するための受像機又は受信機」(参考:株式会社岩波書店より1994年9月12日発行の「広辞苑第4版」の「テレビジョン」の項目)である。
すなわち、本発明において、上記の「テレビ放送により送られてくる情報」とは、テレビ放送(地上波テレビ放送、衛星デジタルテレビ放送)の電波(地上波テレビ電波や衛星テレビ電波の隙間を利用してデータを放送する「データ放送」で利用される「テレビ電波の隙間(VBI=Vertical Blanking Interval)」をも含む)、インターネットの「プッシュ技術」を利用した「インターネット放送局」から個々のユーザーの通信端末(コンピュータ端末)に自動配信(送信)されてくる情報、インターネットのサイト(ホームページ)からユーザーの端末に連続的に送信される番組(例えばコンサートの生中継映像)、などを指している。
なお、上記のインターネットの「プッシュ(push)技術」(「放送型インターネット」「インターネット放送」とも呼ばれている)とは、ユーザーからのアクセスを待つことなく、インターネットで情報を積極的にユーザーに配信するための仕組みのことである。但し、現在のプッシュ型情報配信は、「Poll and Pull」と呼ばれるもので、クライアント(通信端末)が一定間隔毎にサーバー(ネットワーク接続管理用コンピュータ)にアクセスし、情報が更新されていれば、最新の情報をダウンロードするものであり、サーバーが情報を選択して配信しているわけではない。しかし、クライアントから見れば、サーバーが自動的に情報を配信しているように感じられるので、便宜的に「プッシュ型情報配信」と呼ばれている。ホームページの自動巡回ソフトウェアの機能を拡張し、操作を自動化してものと考えればよい。米国のポイントキャスト社が1996年2月にサービスを開始した「Pointcast Network」では、クライアントに「Pointcast」というソフトウェアをインストールし、ニュースやスポーツ、健康など、自分が好きな分野を登録しておくと、その分野の最新情報を受信することができる。サーバーから受信された情報は、ティッカー(電光掲示板)やスクリーンセーバーによってクライアントのデスクトップに表示されるので、ユーザーには、最新の情報が常にサーバーから配信されているように感じられる。いわば、インターネットのホームページをテレビ感覚で見られる仕組みと言ってもよい(以上、社団法人著作権情報センター発行「コピライト」1997/11号25〜26頁、石田徹著「プッシュ型情報配信」より引用)。また、上記の「データ放送」については、下記の3の発明の説明の中で詳述する。
また、上記の「インターネットのサイト(ホームページ)からユーザーの端末に連続的に送信される番組(例えばコンサートの生中継映像)」については、次のような新聞記事を、次に引用しておく。
「松下電器産業はインターネットを使った中継ビジネスに進出する。カメラ一体型ビデオで撮影した動画像を、インターネット経由でパソコンにリアルタイムで送信する仕組みで、安価な機材で生中継ができるのが特徴。このほど吉本興業が大阪で開いたイベントを試験的に中継した。今後はスポーツ試合やコンサートなどを中継する考えだ。松下が試験中継したのは、若い女性に人気のある「よしもと心斎橋2丁目劇場」の若手タレントが出演したイベント。会場をカメラ一体型デジタルビデオカメラ3台で撮影、映像をいったんその場でノート型パソコンに取り込んだ上、東京、大阪など国内4カ所にある松下のインターネットサービス「Hi−Ho」のアクセスポイントにPHS(簡易型携帯電話)で送信した。Hi−Hoにアクセスすればパソコン画面で中継番組を見ることができ、画面上ではビデオカメラを自由に指定でき、異なるアングルの映像を楽しめる。動画のスピードは1秒当たり2コマ。(後略)」(以上、1997年9月2日付け日本経済新聞の記事「インターネットで生中継」より)。
なお、現在「リアルタイム・アプリケーション」が注目されている。これには、「インターネット放送」と「対戦型ゲーム」とがある。「インターネット放送」は、インターネットを介して、音声あるいは音声と動画を同時に複数のユーザーに送る同時通信の形態である。「対戦型ゲーム」は、インターネットを介して複数のプレーヤが対戦を行うものである(以上、1997年12月7日付け株式会社ニュートンプレス発行「Newton12月臨時増刊」66頁より引用)。
なお、「インターネット放送」に関しては、1997年12月7日付け株式会社ニュートンプレス発行「Newton12月臨時増刊」72頁を次に引用しておく。「リアルタイムに伝送・再生される音声や動画像が、インターネット利用に新しい可能性をもたらしている。(中略)1995年にストリームワークスが登場して以来、動画や音声データをダウンロードしながら同時に再生する「ストリーミング技術」は、大変な発達をとげて今日に至っている。最近では、ストリームワークス以外にも、リアルプレーヤー(リアルビデオ、リアルオーディオ)、VDOライブ、Vivoアクティブなど多くの方式が存在し、56キロビット/秒のモデムの登場やISDNの普及など通信速度の向上と相俟って、ハードディスク上でムービーファイルを再生するの同程度のクォリティを実現している。リアルタイム再生技術の発達は、(中略)インターネットにおける放送という新しい領域を現実のものとした。今日では、多数のインターネット放送局が、ライブ放送を含む放送を実際に行っており、主要なインターネット雑誌にはその放送スケジュールが掲載されている。(中略)今後はさらに、インターネットの双方向性を活用した全く新しい番組が登場してくるだろう。」
2.上記1において、前記連携手段は、前記親機が、その表示画面のほぼ全体に比較的大きい画像を表示し、その表示画面の一部に比較的小さい文字を表示しているとき、前記子機の画面表示部に、前記の親機に表示されている文字の部分を、比較的大きく表示させるものである、複数連携型表示システム。
なお、本発明においては、子機を親子画面表示機能を有するものとし、子機の「親画面」に前記の文字の部分を比較的大きく表示すると共に、子機の「子画面」に前記の親機の表示内容と同じ内容を表示するようにしてもよい。
また、本発明においては、子機の画面に、前記の「文字の部分」を比較的大きく表示すると共に、前記の「文字の部分」の「背景画面」に(前記の「文字の部分」の「背景画面」として)、前記の親機の表示内容と同じ内容(映画の画像など)を表示するようにしてもよい。
これらのようにすれば、ユーザーは、子機の画面を見るだけで、親機の表示内容も知ることができる。
本発明において、親機の「表示画面の一部に比較的小さい文字」が表示される場合とは、例えば、洋画の字幕スーパー(テロップ)、外人へのインタビュー番組の中での会話の翻訳の字幕(テロップ)、テレビ電波の隙間を利用した文字放送による文字、通常のテレビ番組の中で地震や災害などの緊急情報を知らせるための字幕(テロップ)、報道番組の中で報道事件の解説を行うときに解説者が使用するフリップ(文字を表示した看板・ボード)、などがある。
なお、テレビ電波の隙間に文字情報を乗せて放送する「文字放送」は、日本では12年前から開始されている。文字放送受信チューナーを内蔵したテレビなら、字幕放送などが見られるようになっている。この字幕放送は、現在、日本では、NHKと民放44社が実施している。また、テレビ放送だけでなく、ラジオのFM放送でも、文字情報や道路交通情報を電波で配信している(いわゆる「見えるラジオ」)。
また、テレビ電波の隙間にデジタル化したデータ信号を重ねて伝送するサービス(日本でも12年前から実用化されている従来のテレビの「文字放送」と同じように、テレビの電波の隙間を使用してデータを送る「データ多重放送サービス」)である「データ放送」は、既に複数の企業により開始されている。例えば、日本の全国朝日放送(テレビ朝日)の「ADAMS」は、番組情報やニュースなどをHTMLファイル(インターネットで広く使われているHTML形式のデータ)で配信しブラウザーを使用して再生するものである。また、日本の東京放送(TBS)の「データパレード」も同様のサービスで、HTMLファイルの配信を行い、さらに、コンピュータ・プログラムの配信も行っている。また、日本で通信衛星によるデジタル放送を運営する日本デジタル放送サービス(PerfecTV)は、1998年2月以降、パソコン向けのデータ放送サービス「PerfecPC」を開始する。このサービスは、パソコンに専用の受信ボードとソフトウェアを組み込んで利用する。HTMLファイルやソフトウェアの配信機能を利用した新聞や雑誌の電子出版、インターネットのホームページのデータ、ゲーム・ソフトなどの配信を計画している。1998年の夏以降には、テレビ放送と連動したデータの配信も行う予定である(以上、日経BP社発行の「日経パソコン 1997年12月1日号」の第22頁より引用)。
前記の報道番組などで使用されるフリップ(字幕)やテロップの内容は、他の画像(ニュース・キャスターや解説者の画像など)と区別できるデジタルデータとして送信されていれば、子機に、そのフリップやテロップを大きく表示させることは容易である。しかし、前記フリップやテロップが前記画像とアナログデータとして混合されていれば、両者を区別することはかなり難しい。しかし、その場合でも、文字部分のみを自動認識して文字データ(テキストデータ)に変換する技術があれば、文字部分のみを子機に大きく表示させることは可能である。そして、このような技術は、既に、開発されている。すなわち、1997年11月6日付け日経産業新聞は、「動画像中の字幕 20−30秒で認識 NTT」という見出しの記事の中で、次のように述べている。「日本電信電話(NTT)は5日、カラー動画像の中のテロップ(字幕)を高速・高精度で自動認識できる技術を開発したと発表した。(中略)新技術ではまず、輝度分布の違いとエッジ(明るさや色が急激に変化する点)の密集度を使い、文字が出現したフレーム画像を検出する。次に、色やテロップの形状を手掛かりに文字領域を特定、レイアウトを解析して文字列を認識する。番組中で説明用に使われたフリップ(看板)など撮影された文字情報の自動認識にも適用できるようにしていく。」
また、音声をそのまま文字に自動変換する技術により、テレビで外国語によるインタビューが行われているときに、その翻訳文をリアルタイムに字幕表示することも可能になる。もちろん、日本語でインタビューが行われているとき、その言葉を日本語でリアルタイムに字幕表示することも可能であり、これは聴覚障害者のために有用である。
3.上記1において、前記連携手段は、前記親機がある画像を表示しているとき、前記子機の画面表示部に、「前記の親機の画像に関連する情報であって、インターネット上のホームページの情報」や「前記の親機の画像に関連する情報であって、データ放送により送信された情報」などの前記の親機の画像に「関連する情報」を、表示させるものである、複数連携型表示システム。
本発明においては、前記親機は、ユーザーが希望する情報を提供できる双方向型(インタラクティブ)の放送・通信サービス機能を有するものであることが望ましい。
また、本発明においては、子機に親子画面表示機能を備えさせておき、子機の「親画面」に前記の「関連する情報」を表示しながら、子機の「子画面」に親機の表示内容と同じ情報を表示するようにしてもよい。このようにすれば、ユーザーは、子機の画面(親画面と子画面)を見るだけで、親機の表示内容をも知ることができる。
前記の「関連するインターネット上のホームページの情報」の提供は、インターネットでリンクされたホームページの情報をブラウザーにより閲覧することにより、可能である。また、インターネットの「プッシュ(push)型技術」の利用、インターネットの「マルチキャスト技術」によるデータ配信の利用によっても、可能である。
例えば、日本のTBS(東京放送)が「データパレード」(日本のベンチャー企業のインフォシティが開発した「bitcast」と呼ばれる技術を利用)という名前で提供している地上波データ放送のサービスでは、テレビに放映される番組やCM(コマーシャル)と連動した情報提供を可能にしている。このサービスでは、パソコンにテレビ番組を表示すると同時に、関連するインターネットのホームページの情報を表示することができる。商品のCMが流れている間に、より詳しい商品説明などの関連する詳細情報を掲載したホームページを流すといった使い方も可能になっている(以上、日経BP社発行の雑誌「日経マルチメディア」1997/10月号50頁「データ放送本番開始」より)。本発明によれば、例えば、この「データパレード」のサービスにおいて、親機に商品のCMが流れているときに、子機にそのCMの商品の関連詳細情報を表示させること、などが可能となる。従来は、前記の商品の関連詳細情報は、親子2画面表示方式のテレビ画面の子画面(「窓」)に表示されている。
なお、ここで、「データ放送」とは、放送電波を使用して一般のテレビやパソコン向けに文字情報や静止画、映像、プログラム・データなどのマルチメディア・コンテンツを流し込めるメディアのことである。上記の「データパレード」では、地上波テレビ電波の隙間(VBI=Vertical Blanking Interval)を使用して、ユーザーのパソコンなどに向けて、インターネットと同様のコンテンツを配信し、受信には文字放送用の受信ボードを拡張したものを使用している。「bitcast」では、個別の小さな「番組」を次々に送る方式で、番組をリアルタイムに表示したり、メニューから選択して見ることもできる。ハード・ディスクの設定容量内で、古い番組から順に消して行くという手法をとる。ただし、ユーザーが指定した番組について削除せずに保存しておく機能を備える(以上、日経BP社発行の雑誌「日経マルチメディア」1997/10月号53〜55頁「データ放送本番開始」より)。
また、1997年12月より日本でCS衛星放送を開始したDIRECTV(ディレク・ティービー)でも、1998年春にテレビ向けの衛星データ放送を開始する予定で、スポーツや競馬などのテレビ番組と連動させた情報提供サービスを手掛ける予定である。日本中央競馬会(JRA)はこのDIRECTVのデータ放送で競馬番組を流すことを検討している。JRAは既に電話回線を使ったオンライン投票(馬券購入)サービスを手掛けているが、衛星データ放送を活用した投票端末の開発にも着手しており、1998年以降にもその投票端末が誕生する(以上、日経BP社発行の雑誌「日経マルチメディア」1997/10月号51頁「データ放送本番開始」より)。本発明によれば、例えば、このDIRECTVの通信データ放送を利用する競馬番組で、親機に競馬の実況中継番組を流しながら、子機にはオンライン投票(馬券購入)のための画面を表示させるようにすることができる。
DIRECTVが予定している衛星データ放送のサービスである、簡易双方向機能「インタラクTV」は、配信するデータをカルーセル(回転木馬)のように一定サイクルで繰り返し送出し、リモコン(リモートコントローラ)で必要な画面だけを取り出す仕組みである。こうすると、端末のメモリー容量が少なくて済むようにでき、衛星放送受信端末の中に標準で組み込むことが可能になる。DIRECTVでは、この受信端末に標準搭載するデータ放送機能は、当面、「テレビ番組連動型」に限定する予定で、カタログ・ショッピングなどの「独立型」(テレビ番組とは独立した内容)のデータ放送サービスは将来的な課題とする予定である。この「インタラクTV」では、カルーセル方式により、一定間隔で繰り返し送信されるデータが、ユーザーのリモコン操作により抽出されて、テレビ映像の上により表示される。ユーザーがリモコン操作するときは、テレビ映像にデータ放送による文字や図形が重ねられ、リモコンでメニューを選ぶ操作を行う。すなわち、例えば、サッカーなどのスポーツの試合の中継番組では、画面の例えば左端に、「メンバー表、試合経過の詳細、これまでの戦績、他競技場の経過」などのメニューを示す文字が表示され、ユーザーが前記のいずれかのメニューを選択すると、そのメニューの画面が「子画面」などで表示されるようになっている((以上、日経BP社発行の雑誌「日経マルチメディア」1997/10月号56〜57頁「データ放送本番開始」より)。
4.上記1において、前記親機は、親子画面表示機能(親子2画面方式など)を有するものであり、前記連携手段は、前記親機が、比較的大きく表示された「親画前」を表示すると共に、その親画面の中で「窓」のように開かれた領域に比較的小さな「子画面」を同時に表示しているとき、前記子機の画面表示部に、前記の親機の「子画面」の内容を、比較的大きく表示させるものである、複数連携型表示システム。
なお、本発明においては、子機にも親子画面表示機能を持たせておき、子機の「親画面」には前記の親機の「子画面」の内容を表示させながら、子機の「子画面」には前記親機の「親画面」の内容をそのまま表示させるようにしてもよい。つまり、この場合は、親機と子機のそれぞれの「親画面」の内容と「子画面」の内容とが、互いに逆転する関係になる。このようにすれば、ユーザーは、子機の画面(親画面と子画面)を見るだけで、親機の親画面の内容をも同時に知ることができる。
この4の発明は、従来のピクチャーインピクチャー機能(PIP機能。親子画面表示機能)を持つテレビ(親子2画面方式のテレビジョン受信機など)において、親画面の中に子画面が「窓」(ウインドウ)のように開かれているが、この子画面を、ユーザーの手元の子機に大きく表示させて、ユーザーが容易に見れるようにする(従来のPIP機能により据置型テレビに表示される子画面は、据置型テレビがユーザーから2〜3m程度離れて設置されており、その上に、子画面のサイズが小さいため、ユーザー(特に近視の人)にとって、はっきりとは見えにくいという問題があった)、というものである。また、この4の発明では、子機に前記親機の「子画面」を表示させることができるので、前記親機の「子画面」は、親機に表示させ続けてももよいが、あえて表示させ続けなくても不都合はなくなる。よって、この4の発明によれば、親機に前記の「子画面」を表示させたままにしておく必要がなくなる(子機に親機の「子画面」の内容が表示された時点から、親機からは「子画面」を消すようにしてもよい)ので、親機の画面に「窓」がなくなり、親機の画面の全体を、ユーザーに見やすくユーザーが集中して鑑賞しやすいものにすることができる。すなわち、従来のPIP機能により一つのテレビの表示部に表示された親画面の中に「窓」のように子画面を表示させる場合は、「窓」の存在が、ユーザーが親画面の全体を集中して鑑賞する際の妨げになる、という問題があったが、本発明によりこのような問題が解消できるようになる。
5.上記1において、前記連携手段は、前記親機が複数の人物を含む動画像を表示しているとき、前記子機の画面表示部に、前記親機の画面に表示されている人物であってユーザーから指定された特定の人物の画像を、比較的大きく表示させるものである、複数連携型表示システム。
本発明は、例えば、複数人を一緒に撮像した映像と、各人を撮像した映像とが一緒に放送又は送信されて来て、親機には「複数人を一緒に撮像して映像」が表示されているとき、子機に、「ユーザーが指定した特定の人物の映像」を表示させる、というものである。
なお、本発明においては、子機に親子画面表示機能を持たせておき、子機の「親画面」には前記の「ユーザーが指定した特定の人物の映像」を表示させながら、子機の「子画面」には前記親機の表示内容(「複数人を一緒に撮像して映像」)をそのまま表示させるようにしてもよい。このようにすれば、ユーザーは、子機の画面(親画面と子画面)を見るだけで、親機の表示内容をも同時に知ることができる。
6.上記1において、前記連携手段は、前記親機が、ある対象を複数のカメラ・アングルで撮像して得られた映像の中のあるカメラ・アングルで撮像された映像を表示しているとき、前記子機の画面表示部に、前記親機の画面に表示されている映像のカメラ・アングルとは異なる他のカメラ・アングルで撮像された映像を、表示させるものである、複数連携型表示システム。
本発明は、例えば、野球などのスポーツ試合の中継番組などで既に行われている「マルチ・カメラアングル放送・送信」などにおいて、親機の画面表示部に、あるカメラアングルからの映像が表示されているとき、子機の画面表示部には、他のカメラアングルからの映像を同時に表示させる、というものである。
なお、本発明においては、子機に親子画面表示機能を持たせておき、子機の「親画面」には前記の「ユーザーが希望したカメラ・アングルから撮像した映像」を表示させながら、子機の「子画面」には前記親機の表示内容(例えば、テレビ局が選択したカメラ・アングルから撮像した映像)をそのまま表示させるようにしてもよい。このようにすれば、ユーザーは、子機の画面(親画面と子画面)を見るだけで、親機の表示内容をも同時に知ることができる。
なお、前記の「マルチ・カメラ・アングル放送」を実現する一つの方法としては、一つの番組を複数のチャンネルで提供するというものがある。例えば、野球やサッカーの中継では、現在カメラの切り替えは放送局で行っているが、個々のカメラでとらえた映像を、それぞれ別のチャンネルに流すようにすれば、視聴者は、自分でチャンネルを切り替えることにより、それぞれのシーンを自分が望む角度(カメラ・アングル)から見れるようになり、「疑似インタラクティブ(双方向)テレビ」が実現できることになる(以上、1997年12月7日付け株式会社ニュートンプレス発行「Newton12月号臨時増刊」54頁より引用)。
7.上記1において、前記連携手段は、前記親機がある動画像を表示しているとき、前記子機の画面表示部に、前記親機が表示した画像の中の一部であってユーザーから指定された「画像の一部」を、比較的大きく表示させるものである、複数連携型表示システム。
本発明は、例えば、ビットマップディスプレイ(情報をドット単位で表示する方式)方式の親機にある画像が表示されているとき、ユーザーが指定したある領域(画面の一部)のビットマップに係る画像のみを、子機にリアルタイムに表示させる、というものである。
なお、本発明においては、子機に親子画面表示機能を持たせておき、子機の「親画面」には前記の「ユーザーが指定した画面の一部」を大きく表示させながら、子機の「子画面」には前記親機の表示内容(親機の表示画面の全体)をそのまま表示させるようにしてもよい。このようにすれば、ユーザーは、子機の画面(親画面と子画面)を見るだけで、親機の表示内容の全体をも同時に知ることができる。
8.上記1において、前記連携手段は、前記親機がある動画像を表示している最中に、前記子機に、前記親機により表示された動画像の中のユーザーが指定した時点における画像を静止画像として表示させるものである、複数連携型表示システム。
この8の発明においては、前記親機に表示された動画像の中の「ひとこま」を示す画像又はその一部を、前記子機に静止画像として表示するようにしている。本発明では、例えば、親機、子機又はホームサーバーなどに備えられたハードディスクやDRAM(ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ)などの記録装置に、親機に表示される動画像をリアルタイムに記録させていき、ユーザーからの指示に基づいて、ある時点の画像を静止画像として子機に表示するものである。
なお、本発明においては、子機に親子画面表示機能を持たせておき、子機の「親画面」には前記の「ユーザーが指定した静止画像」を大きく表示させながら、子機の「子画面」には前記親機の表示内容(現在進行中の動画像)をそのまま表示させるようにしてもよい。このようにすれば、ユーザーは、子機の画面(親画面と子画面)を見るだけで、親機の表示内容をも同時に知ることができる。
9.上記1において、前記連携手段は、前記親機がある動画像を表示している最中に、前記子機に、前記親機により表示された動画像の中のユーザーが指定した時点以降の動画像を再生させるものである、複数連携型表示システム。
この9の発明においては、前記親機が前記動画像を表示している最中に、前記親機に表示された画面の全体の動画像を又は前記画面の一部の動画像を、前記子機に、リピート(巻き戻し・再生)して表示させるようにしている。本発明では、例えば、親機、子機又はホームサーバーなどに備えられたハードディスクやDRAM(ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ)などの記録装置に、親機に表示される動画像をリアルタイムに記録させていき、ユーザーからの指示に基づいて、ある時点からの画像をリピート(再生)するように子機に表示するものである。
なお、本発明においては、子機に親子画面表示機能を持たせておき、子機の「親画面」には前記の「ユーザーが指定した時点からのリピート動画像」を大きく表示させながら、子機の「子画面」には前記親機の表示内容(現在進行中の動画像)をそのまま表示させるようにしてもよい。このようにすれば、ユーザーは、子機の画面(親画面と子画面)を見るだけで、親機の表示内容をも同時に知ることができる。
なお、上記の2から7までの発明は、親機による画面と「データ的な親子関係(関連)」を有する画面を子機で表示する、というものである。これに対して、上記の8及び9の発明は、親機の画面と「時間的な又は時間軸の親子関係(関連)」を有する画面(例えば、親機の画面に対して時間的に遅れた画面)を子機で表示する、というものである。
10.以上に説明した上記1〜9に記載した発明は、親機に「テレビ放送により送られてくる情報」を表示させる場合である。ここで述べる10の発明では、それ以外の、「外部の通信ネットワーク又は外部の記録装置から取り込んだ情報」を親機に表示させる場合、である。
すなわち、この10の発明は、「ユーザーの居る場所から比較的離れた位置に据え置かれて使用され、外部の通信ネットワークから取り込んだ情報や外部の記録装置から取り込んだ情報などの外部から取り込んだ情報に基づいて、主として画像から成る番組のコンテンツを表示するための比較的大きな画面表示部を有する、大型且つ据置型の親機と、ユーザーの手元又は近傍で使用され、文字又は画像を表示するための比較的小さな画面表示部を有する、小型の子機と、前記親機による表示内容とリアルタイムに又はほぼリアルタイムに連携・連動した内容を、前記子機の画面表示部に表示させるための連携手段と、を含むことを特徴とする、複数連携型のテレビ・システム」である。
本発明の実施例としては、例えば、次の(a)〜(f)などの場合がある。
(a)インターネットのホームページの情報(英文の情報)をにアクセスしてブラウザ(閲覧用ソフトウェア)で閲覧して取り込んで(引き出して)(「プル型=pull型」のインターネット(「プッシュ型=放送型」のインターネットではなく))、親機に表示させながら、その英文の中のある英単語の意味を、コンピュータ端末に内蔵された英語辞書ソフトウェアにより引き出して、その英単語の意味を子機に表示させる場合。
(b)インターネットのホームページの情報をブラウザで閲覧して親機に表示させながら、そのホームページのリンク先のホームページの情報を子機に表示させる場合。
(c)財団法人日本特許情報機構が提供している商用データベースPATOLISを検索して、その検索出力データを親機に表示しながら、その検索出力データの中のある用語の意味を辞書ソフトウェアで調べてその結果を子機に表示する場合。
(d)DVD(デジタル・ビデオ・ディスク)やCD−ROMに記録された百科事典を読み取ってその読み取った情報(このようなCD−ROMなどの外部記録装置に記録された情報も、親機からみれば、「外部(すなわち、CD−ROMなど)から取り込んだ情報」に含まれる)を親機に表示させながら、それと関連する事項を子機に表示させる場合。
(e)DVDやCD−ROMに記録されたビデオゲーム(テレビゲーム)を親機で再生させながら、そのゲームに表示されているゲームキャラクターのプロフィールや表示されているゲーム展開場面の攻略のヒント情報などの関連情報を子機に表示させる場合。
(f)DVDやCD−ROMに記録されたカラオケ・ソフトを親機で再生させ、親機に備えられたスピーカから楽曲を出力させると共に親機の画面表示部に歌詞と背景画像を表示させながら、そのカラオケの歌詞(文字)を子機に大きく表示させる場合。
本発明のコンセプト.
ところで、図1は本発明のハードウェア面の全体構成のコンセプトを示す概念図である。図1において、20は家庭の居間(リビング)に置かれる大型の画面表示部を有する親機(テレビなど)、20aはその親機20に備えられた画面表示部(プラズマディスプレイパネル(PDP)、液晶表示装置(LCD)、ブラウン管(CRT)などにより構成される)である。また、31,32,33,34,35は、外部機器と無線で接続するための無線送受信部(赤外線通信ポート)である。
また、図1において、21,22,23は前記親機20の表示画面と連携した内容を、リアルタイムに、表示するための小型の画面表示部を有する子機である。21a,22a,23aは、これらの子機21,22,23にそれぞれ備えられた画面表示部(LCD、有機EL(エレクトロ・ネミネッセンス)などにより構成される)である。また、41,42,43は、前記親機20の無線送受信部31,32,33との間で無線送受信するために(つまり、前記の親機20と各子機21,22,23との間で、相互に信号を無線で送受信するために)、子機21,22,23にそれぞれ備えられた無線送受信部である。また、図1において、51,52,53は、前記の各子機21,22,23同士の間で相互に信号を無線で送受信するために、備えられた無線送受信部である。
前述のように、本発明では、前記親機20と子機21,22,23との間で互いに無線によるデータ交信が可能になっているので、相互間で、画像データ・文字データ・音声データなどのコンテンツのデータや制御信号を相互に送受信できるようになっている。したがって、所定のコンピュータ・プログラムにより、ユーザーの希望するように、親機20の表示内容と子機21,22,23の表示内容とを、互いにリアルタイムに連動させながら分担させることができる。すなわち、親機と子機が互いに連携しながら、親機の表示画面の内容と子機の表示画面の内容とが互いにリアルタイムに連動して行き、また、親機と子機とがそれらの画面表示する内容及び役割を互いに分担して行くことができる。
第1(0101)
以上のように、本発明によれば、親機と子機とが互いに連携することにより、親機の画面と子機の画面とが互いに連動しながら、表示できるようになっている。すなわち、本発明によれば、(1)「親機に表示された、画像と文字が混合された画面の中の文字の部分」、(2)「親画面の中に子画面が表示された画面の中の子画面の部分」、(3)「親機に表示された画面の中のユーザーが指定した一部」、「親機に表示された複数人の映像の中の特定の人物の映像」、又は、(4)「マルチ・カメラ・アングルで撮像された映像の中のあるカメラ・アングルで撮像された映像が親機に表示されているとき、その映像とは別のカメラ・アングルで撮像された映像」などを、ユーザーの手元又は近傍の小型表示装置で大きく表示して(拡大表示して)見ることができるので、近視などの人にとっても、容易に、(1)「親機に表示された、画像と文字が混合された画面の中の文字の部分」、(2)「親画面の中に子画面が表示された画面の中の子画面の部分」、(3)「親機に表示された画面の中のユーザーが指定した一部」、「親機に表示された複数人の映像の中の特定の人物の映像」、又は、(4)「マルチ・カメラ・アングルで撮像された映像の中のあるカメラ・アングルで撮像された映像が親機に表示されているとき、その映像とは別のカメラ・アングルで撮像された映像」などを、はっきりと鮮明に見ることが可能になる。つまり、従来のテレビなどは、居間で、ユーザーから比較的離れた位置(1〜3m離れた位置。平均的には約2m離れた位置)に置かれているので、そのテレビの中に表示された文字、子画面、画像の一部を鮮明に見ることは、特に近視の人にとっては、容易にはできなかった。それが、本発明により、近視などの人でも、前記の画面の一部などをはっきりと鮮明に見ることができるようになる。
第2(0102)
また、本発明において、子機に親子画面表示機能(親子2画面方式)を備えさせて、子機の画面表示部に、上記の(1)〜(4)のような「親機の表示内容と連動・関連する内容」を、「親画面」として表示させながら、子機の「子画面」に、親機の画面と同じ画像を表示させるようにすれば、ユーザーは、手元又は近傍の子機を見るだけで、親機の表示内容をも把握することができるので、大変に便利である。
第3(0103)
また、本発明によれば、従来のピクチャーインピクチャー機能(PIP機能。親子2画面表示機能)を持つテレビジョン受信機やパソコンにおいて、親画面の中に子画面が「窓」(ウインドウ)のように開かれているが、この子画面を、ユーザーの手元の子機に大きく表示させて、ユーザーが容易に見れるようにする(従来のPIP機能により据置型テレビに表示される子画面は、据置型テレビがユーザーから2〜3m程度離れて設置されている上に、子画面のサイズが小さいため、ユーザー(特に近視の人)にとって、はっきりとは見にくいという問題があった)、というものである。
また、本発明では、子機に前記の「子画面」を表示させることができるので、親機には、前記の「子画面」は表示してもよいし、表示させなくてもよい。よって、本発明によれば、親機に前記の「子画面」を表示させなくてもよくなる(親機に「子画面」を「窓」のように表示させる必要がなくなる)ので、親機の画面に余計な「窓(子画面)」がなくなり、親機の画面をユーザーに見やすくユーザーが鑑賞しやすいものにできる、という効果が得られる。すなわち、従来のPIP機能により一つのテレビの表示部に表示された親画面の中に「窓」のように子画面を表示させる場合は、「窓」の存在が、ユーザーが親画面を集中して鑑賞する際の妨げになる、という問題があったが、本発明によりこのような問題が解消できる。
第4(0104)
また、本発明によれば、インターネットからの「プッシュ技術」により自動配信(「インターネット放送」)されてくる情報は、親機1に表示させて家族全員で見ながら、それと関連する(そのリンク先の)他のホームページの情報は、家族の各人が、それぞれ、手元の子機に表示させて見ることができる。よって、家族と個人とが一つの居間に居ながら、複数の関連するホームページの情報を多面的に見ることが可能になる。また、本発明によれば、地上波や衛星からのテレビ番組を親機に表示しながら、「データ放送」により送られてくる関連情報を子機に表示させることもできる。
第5(0105)
また、本発明によれば、ユーザーのリクエストに基づいて、親機に表示されている動画像に関連させて、ある時点からの動画像を子機において巻き戻して再生させたり、親機において表示されている動画像のある時点の場面を示す画像のみを子機において静止画として表示させること、などが可能になる。
第6(0106)
また、本発明において、ユーザーから約2〜3m程度離れた据置型テレビとは別に、ユーザーの手元にある子機にスピーカを備えるようにすれば、耳の遠い人でも、テレビから提供されている番組の音声を、容易に且つ鮮明に、聞き取れるようになる。
また、本発明において、子機に記録装置を内蔵させて、子機に表示させる内容、例えば、前記の「親機に表示された、画像と文字が混合された画面の中の文字の部分(番組の中の字幕(テロップ)やフリップ(看板)の文字情報の部分)」や「親画面の中に子画面が表示された画面の中の子画面の部分」や「親機に表示された動画像のある時点の画像(静止画像)」などを、子機に内蔵された記録装置に記録するようにすれば、ユーザーが独自に編集した画像・文字データベース(「ユーザーの自分だけの番組」)が作成できるようになる。
第7(0107)
なお、特公平6−61390号公報「親子電子ゲーム装置」(出願人:カシオ計算機)は、次のような装置を開示している。「大型の電子ゲーム装置と小型の電子ゲーム装置とを接続して、小型の装置のゲームを大型のゲーム装置で実行するようにした。したがって、子供電子ゲーム装置を親電子ゲーム装置にセットすることにより、大きなキーと見やすく迫力のある大画面でゲームを楽しめるようになる。また、子供電子ゲーム装置でゲームをしてその実行過程を転送により親電子ゲーム装置の表示面に表示させることができ、逆に、親電子ゲーム装置でゲームをしてその実行過程を転送により子供電子ゲーム装置の表示面に表示させることができる。さらに、複数の子供電子ゲーム装置を、多数の親電子ゲーム装置に接続させて対戦ゲームを楽しむこともできる。」また、この公報の第14図及び第15図(第4実施例)に示すように、親電子ゲーム装置と2つの子供電子ゲーム装置を接続して、対戦ゲームを行う場合、プレーヤは自分の設定した地雷の位置は親電子ゲーム装置の表示装置と対戦相手の子供電子ゲーム装置の表示装置には表示されないが、自分の子供電子ゲーム装置には表示される。つまり、相手に見せたくない自分の設定した地雷の位置を自分の子供電子ゲーム装置にだけ表示させることができるようになっている。
以上のように、上記の公報では、親電子ゲーム装置と2つの子供電子ゲーム装置を接続して、対戦ゲームを行う場合、プレーヤは自分の設定した地雷の位置は親電子ゲーム装置の表示装置と対戦相手の子供電子ゲーム装置の表示装置には表示されないが、自分の子供電子ゲーム装置には表示される。つまり、相手に見せたくない自分の設定した地雷の位置を自分の子供電子ゲーム装置にだけ表示させることができるようになっている。
このように、上記の公報では、「子供電子ゲーム装置の表示内容を、親電子ゲーム装置と少しだけ異なるものにする技術(相手に見せたくない自分の設定した地雷の位置を自分の子供電子ゲーム装置にだけ表示させることができるようにしたこと)」が、開示されている。
しかしながら、上記の公報は、あくまで電子ゲーム装置を前提としており、子供電子ゲーム装置の表示内容は、基本的に、親電子ゲーム装置の表示内容と全く同一であることを大原則として、その上で、例外的に、相手に見せたくない自分の設定した地雷の位置を自分の子供電子ゲーム装置にだけ表示させることができることを認めるものである。
このことは、上記の公報の第6頁の右欄(9欄)の第8〜16行に「自分の戦車の発射した砲弾が相手の戦車に当たれば、メインCPU14でそのことが判断され、CRT表示装置3と各子供電子ゲーム装置6,6とに相手戦車破壊データと加算した自己の得点データとが与えられ表示される。(後略)」という記載があることを見れば、明らかである。すなわち、この記載には、「相手戦車破壊データと加算した自己の得点データ」などが、親電子ゲーム装置と子供電子ゲーム装置とに共通に表示されることが、明確に示されている。
つまり、上記の公報においては、親電子ゲーム装置の表示内容と子供電子ゲーム装置の表示内容とは基本的に常に同一・共通であり、極めて例外的に、上記のように「相手に見せたくない自分の設定した地雷の位置」の有無が、わずかに親電子ゲーム装置の表示と子供電子ゲーム装置の表示とで異なることがある、というだけである。
これに対して、本発明は、あくまでテレビ電波などの「テレビ放送(インターネット経由をも含む)により送られてくる情報に基づいて番組を流す」という特性を有する「テレビ」を前提とし、その「テレビ」である「親機」の表示内容と関連する情報(親機の表示内容とは基本的に異なる関連情報)を、親機の「親画面」の中の「子画面」に表示させる(従来の親子2画面方式)代わりに、「子機」の画面表示部に表示させよう、という考え(技術思想)をその出発点としている。
以上のように、上記の公報に示されている装置では、「親」電子ゲーム装置に表示されるのは、あくまでもゲーム画面(CD−ROMやROMカセットから読み出して表示するゲーム画面)であり、本発明の「親機」のように「テレビ放送により送られてくる情報に基づいて連続的に流される番組」ではない。
また、上記の公報では、子供電子ゲーム装置に表示されるのは、親電子ゲーム装置と基本的に共通・同一の内容の「同じゲームの場面や得点データ」でしかなく本発明のように「親機の表示内容とは基本的に異なっている(画像と文字が違う場合、同じ画像でも対象が異なっている場合、同じ対象でもカメラ・アングルが全く異なっている場合など)が、しかし親機の表示内容と連動・連携している情報」ではない。
これらの点で、上記の公報と本発明とは、その対象(テレビとゲーム装置)が全く異なっており、また、その作用効果も、その技術思想も、全く異なっている。
本発明を実施するための最良の形態は、以下の実施例1について述べるような形態である。
次に、図2は本発明の実施例1を主として外観面から説明するための概略図、図3は本実施例の概念を説明するための概略ブロック図である。図2において、1は居間に置かれた家庭用の据置型の大型テレビから成る親機、1aはこのテレビの画面を表示するための画面表示部、2はこの親機1に接続され、外部(テレビ局や人工衛星など)からの電波による信号を受信するための受信アンテナ、3は外部機器と無線(例えば赤外線)によりデータの送受信を行うための送受信部である。
また、図2において、4は前記親機1と約2〜3m離れた位置にあるテーブル(ユーザーが家族で使用するためのもの)、5は前記テーブル4の上に置かれた小型の携帯型の表示装置から成る子機、5aはこの子機5の画面を表示するための表示部、6は前記子機5を前記テーブル4の上に置くための支持台(携帯するときは子機5と取り外すことができる)、7は外部機器との間で無線(例えば赤外線)によりデータの送受信を行うための送受信部、8は音声・音響出力用のスピーカ、である。また、図2において、9は文字又は記号などのデータや番組のチャンネル番号や電源のON/OFF信号などの制御信号を入力するためのリモコン(リモートコントローラ)である。このリモコン9には、文字などを入力するためのキーボードと画面上の位置情報を入力するためのマウス(図示せず)、トラックボール(図示せず)、スライスパッド(図示せず)などのポインティング・デバイス(図示せず)が備えられている。また、10は外部機器との間で無線(例えば赤外線)によりデータの送受信を行うための送受信部である。なお、本実施例では、前記のリモコン9、親機1、及び子機5は、前記の無線の送受信部3,7,10により、3者間で互いに、無線で信号を送受信できるようになっている。
なお、この実施例では、子機(小型表示装置)5をテーブル4上に1台だけ図示しているが、この子機5は、家族の全メンバーがそれぞれ別個に保有することができる。また、家庭以外に、職場、図書館・美術館などの公共施設などでも、ある部屋内に一台の親機1と複数の子機5をセットで備えるようにしてもよい。
次に、図3に基づいて本実施例の動作を説明する。
(A)まず、親機1に画像情報と文字情報とが混載されている場合に、主として文字情報をユーザーの手元の子機5に表示させる場合を説明する。
今、ユーザーがある番組(以下の例では、仮に、この番組を、スポーツの試合の実況中継番組の場合とする)を見たいと欲する場合を例にする。なお、本実施例の親機1は、親子2画面方式(ピクチャーインピクチャー機能を有する)のテレビとする。この場合、ユーザーは、手元のリモコン9を操作して、好みの番組を選択し、このリモコン9に備えられた前記送受信部10から、前記親機1に制御信号を無線送信して、受信アンテナから好みの番組のあるチャンネルを選択させ、表示させる。また、ユーザーは、前記リモコン9を操作して、前記子機5の動作モードを、「親機1の画面の中の文字情報を中心に大きく表示する」という要求に対応するモードに設定しておいたとする。
今、ユーザーがスポーツの試合を見ながら、好みの選手のプロフィールの出力を指示すると、前記親機1の大画面の中に、スポーツの試合の画面とダブらせて(畳重させて)、その選手のプロフィール(文字情報)の画面が、表示される。この文字情報の表示は、前記の親機1に表示されるのと同時に、(前記の子機5のモード設定により)ユーザーの手元又は近傍にある前記の子機5の表示部5aにも、大きく表示される。ユーザーにとっては、前記の親機1の表示だけでは、前記の文字(プロフィール)の表示は、前記の約2〜3mの距離からは見にくい(特に近視の人には)が、前記の子機5はユーザーの手元にあるので、あたかも雑誌や新聞を見るのと同様に、容易に文字を読み取ることができる。
なお、前記の子機5に表示させる選手のプロフィールのデータは、親機1から子機5に無線送信させる方法により、子機5に表示させることができるが、これ以外の方法も可能である。これ以外の方法としては、例えば、前記受信アンテナ2が受信した信号を親機1と子機5とにそれぞれ直接に送信して、子機5では受信アンテナ2が受信した信号の中の前記プロフィールを示す信号(文字情報を中心とする信号)のみを選択して大きく表示するようにしてもよい。すなわち、前記のビットキャスト放送などでは、テレビ電波の隙間に文字データなどを多重化して送信するようにしているが、この多重化された文字データのみを子機5が大きく表示するようにすることにより、前記の選手のプロフィールのみを子機5に表示させることができる。
このように、本実施例では、親機1と子機5とが互いに連携することにより、親機1の画面と子機5の画面とが互いに連動しながら、且つ、互いに表示内容や役割を分担しながら、表示されて行くようになっている。
また、本実施例では、前記子機5に選手のプロフィールの文字が比較大きく表示されると共に、前記子機5の文字の背景部分に、親機1に表示されたスポーツの試合を表示させるようにしてもよい。つまり、親機1にスポーツの試合の番組を表示されている場合、前記の選手のプロフィールの文字は親機1の表示部の片隅に小さく表示されるだけでユーザーには読みにくいものとなる。そこで、本実施例では、子機5に前記のプロフィールの文字を大きく表示させて、さらに、その背景に前記のスポーツの試合の番組(親機1に表示されている内容)を表示させることもできる。
なお、図4は上記(A)の動作の一例を示すものである。図4において、12は親機1に表示された画面、13は子機5に表示された画面である。親機1の画面12には、洋画(外国映画)が表示されており、スーパーインポーズされた字幕スーパー(映画の登場人物の会話の内容を示す文字列)12aが、画面の下側部分に、畳重して表示されている。しかし、この字幕(caption)の部分は、文字情報なので、約2〜3m離れた位置にある親機1の画面からは見にくい(特に、近視のユーザーにとって)という問題がある。そこで、本実施例では、親機1からの無線信号に基づいて、前記の子機5の画面13に、前記の字幕スーパーの文字情報を拡大して表示するようにしている。よって、近視の人でも、洋画を、親機1の大型の迫力ある画面で鑑賞しながら、字幕のみは、子機5により、手元の画面で読むことができる。
また、本実施例では、この場合、子機5の画面13には、字幕を大きく表示しながら、その背景に、親機1に表示された洋画の画像を表示させてもよい。こうすれば、ユーザーは、子機5を見るだけで、子機5の表示内容だけでなく親機1の表示内容をも一緒に把握することができるので、便利である。
なお、従来のアナログ記録方式によるビデオテープから情報を読み取って映画を視聴する場合は、字幕と画像がアナログ的に一体化された信号がビデオテープに記録されているので、そのようなビデオテープから字幕のみを取り出して子機5に表示させることは難しい(アナログ式のテレビ放送で字幕スーパー入りの映画番組を見る場合も同様である)。つまり、本実施例のように、映画の中の画像部分と字幕(文字)部分とを、それぞれ別体の表示装置である親機1と子機5とにそれぞれ分担させるためには、画像部分と字幕(文字)部分とを互いに分離できるような形態(デジタルデータ)で放送又は送信する方が有利である。
しかし、例えば、親機1に表示された映画の字幕を高速で「自動認識」して「画像データを文字データ(テキストデータ)に高速変換」して、その変換された文字データを子機5に送信して、子機5に表示させるようにすれば、親機1に表示された映画とほぼリアルタイムに子機5に字幕を表示させることができる。同じことは、ニュース解説番組などで、ニュースの解説のために使用されるフリップ(看板)に書かれた文字を高速で自動認識処理・画像文字変換処理して子機5に送り、子機5に表示させてもよい。また、前記のフリップの内容を、文字データとして、子機5に内蔵した記録装置に記録するようにすれば、ユーザーはフリップの内容を文字データとしてデータベースなどに保存することができる。
(B)次に、前記のスポーツの試合の中継番組を見ながら、ユーザーが、前記リモコン9により、前記子機5の動作モードを、「親機1の親画面の中の子画面(ピクチャー・イン・ピクチャー機能による)を大きく表示する」というモードに設定した場合を説明する。
今、ユーザーがスポーツの試合を見ながら、好みの選手のプロフィールの出力を指示すると、前記親機1の親画面の中に「窓(ウインドウ)」のように子画面が表示されて、その子画面の中に、その選手のプロフィールが文字で表示される。このとき、前記の子画面の内容(文字の表示)は、同時に、ユーザーの手元又は近傍にある前記の子機5の表示部5aに、大きく表示される。ユーザーにとっては、前記の親機1の表示だけでは、前記の子画面の表示は、前記の約2〜3mの距離からは見にくい(特に近視の人には)が、前記の子機5はユーザーの手元にあるので、あたかも雑誌や新聞を見るのと同様に、子画面のみを鮮明に見ることができる。なお、前記の子機5に表示される子画面の内容は、文字情報が典型的であるが、図形情報・映像情報でもよい。
なお、図5(a)(b)はこの(B)の動作の他の例を示すものである。図5(a)(b)において、14は親機1の画面、15は子機5の画面を示している。例えば、親機1の画面に有名人の対談番組などが表示されている場合に、ユーザーが、その画面に写っている人のプロフィールを要求すると、親機1の画面の一部に、要求されたプロフィールを示す「窓(ウインドウ)」状の「子画面」14aが表示される。しかし、このプロフィールを示す部分は、主として文字情報なので、約2m以上離れた位置にある親機1の表示画面からは読みにくいという問題がある。そこで、親機1からの無線信号に基づいて、このプロフィールの文字情報などを、ユーザーの手元の子機5の画面15に表示させることができる。このように、本実施例では、親機1と子機5とが互いに連携することにより、親機1の画面と子機5の画面とが互いに連動しながら、且つ、互いに表示内容や役割を分担しながら、表示されて行くようになっている。
また、本実施例では、図5(c)に示すように、子機5の例えば右下の位置に、「窓」状の「子画面」15aを表示し、この「子画面」に、親機1の「親画面」の表示内容をそのまま表示するようにしてもよい。つまり、この場合は、親機1の「親画面」と「子画面」の内容がそれぞれ、子機5の「子画面」と「親画面」の内容になっている(つまり、親機1と子機5とで、親画面と子画面の内容が互いに逆転した内容となっている)。この場合、手元又は近傍の子機5を見ているユーザーは、子機5の表示内容を見るだけで、プロフィールの内容と親機1の親画面の内容とを同時に把握できるので、便利である。
(C)次に、前記のスポーツの試合や有名人の対談などの中継番組を見ながら、ユーザーが、前記リモコン9により、前記子機5の動作モードを、「親機1の画面の中の複数人の映像の中の、ユーザーが指定した人物を、子機5に大きく拡大して表示する」というモードに設定した場合を説明する。
今、図6(a)に示すように、親機1の画面16に、3人の人物18a,18b,18cを同時に撮像した映像が放送・送信されているとする。この場合、例えば、テレビ電波の隙間を利用したデータ放送や、インターネット「プッシュ技術」による情報配信などにより、前記の「3人の人物18a,18b,18cを同時に撮像した映像」だけでなく、それと共に、「3人をそれぞれアップで撮像した3つの映像データ」が、ユーザーの受信端末(この場合は親機1)まで放送・送信されているとする。
まず、ユーザーは、図6(a)に示す親機1の画面16を見ながら、「各人をアップで撮像した画面を選択するためのアイコン(絵文字)を親機1に表示せよ」との指令を、リモコン9で親機1に送信する。すると、図6(b)に示すように、各人物18a,18b,18cの映像の上にそれぞれ、絵文字19a,19b,19cが表示される。そこで、ユーザーは、例えば、人物18cのアップの映像を子機5に表示することを希望する場合は、図6(c)に示すように、その人物18cの上に表示されたアイコン19cを、カーソル(矢印)91で選択し指示する。すると、図6(d)に示すように、前記テレビ電波により送られた前記の人物18cをアップで撮像した映像データが、親機1を介して子機5に送られて、子機5の画面17に、前記人物18cのアップの映像が表示される。
なお、この場合、図6(d)に示すように、子機5(親子2画面方式を採用)の画面17の図示右下の隅に、子画面17aのフレームを表示させ、この子画面17aに、親機1の画面16の表示内容を表示させるようにしてもよい。このようにすれば、ユーザーは、子機1の画面17を見るだけで、前記の選択した特定の人物18cの拡大映像だけでなく、親機1の表示内容をも把握できるので、便利である。
(D)次に、前記の有名人の対談やスポーツの試合などの中継番組を見ながら、ユーザーが、前記リモコン9により、前記子機5の動作モードを、「ある対象(この場合は有名人の対談やスポーツの試合)を複数の角度・場所から撮像した映像(マルチ・カメラ・アングル映像)であって、親機1に表示されている映像以外の、他の角度・場所から撮像された映像を、子機5に表示させる」というモードに設定した場合を説明する。
例えば、テレビ局からスポーツの試合中継番組(マルチ・カメラ・アングル映像の番組)が放送・送信されている場合を例にすると、例えば、テレビ局側では、「バックネット裏から、1塁ベース側から、バックスクリーン側から、3塁ベース側から」、などの複数(マルチ)のカメラ・アングルから撮像し、それらのマルチ・カメラアングルの映像を、視聴者側に向けて同時に放送・送信する。視聴者側では、それらの各映像の中から自由に映像を選んで見ることができる。これが、「マルチ・カメラアングル放送・送信」と呼ばれるものである。
この「マルチ・カメラアングル放送・送信」の場合は、通常は、親機1の画面には、放送局が選択した例えば「バックネット側から」というカメラ・アングルで撮像した映像が、表示される。今、ユーザーが、「他のカメラ・アングルで撮像したの映像を、子機5に表示したい」という指令を、リモコン9で親機1に送信したとする。すると、親機1の画面の片隅に、親機1に現在表示されている「バックネット裏から」というカメラ・アングル以外の他のカメラ・アングルである「1塁ベース側から、バックスクリーン側から、3塁ベース側から」などの文字とそれを選択するためのアイコンとが、表示される。そこで、ユーザーは、例えば「1塁ベース側から」のカメラ・アングルで撮像した映像を子機5に表示したいと思うときは、この「1塁ベース側から」を示すアイコンをクリックして選択する。すると、親機1には前記の「バックネット側から」のカメラ・アングルで撮像した映像が表示されたままで、同時に、子機5には、「1塁ベース側から」のカメラ・アングルで撮像した映像が表示されるようになる。
なお、このとき、親機1及び子機5を共に親子2画面方式とし、親機1の親画面には「バックネット側から」の映像を表示し、その子画面には「1塁ベース側から」の映像を表示すると同時に、子機5の親画面には「1塁ベース側から」の映像を表示し、その子画面には「バックネット側から」の映像を表示するようにしてもよい。つまり、この場合は、親機1と子機5の表示内容が、それぞれ、親画面と子画面とが互いに逆転した関係になる(図6(d)に示すものと類似)。
(E)次に、前記の有名人の対談などの中継番組を見ながら、ユーザーが、前記リモコン9により、前記子機5の動作モードを、「親機1の画面の中の、例えばポインティング・デバイスで指定した一部分を、子機に大きく表示する」というモードに設定した場合、を説明する。
今、ユーザーが有名人の対談番組を見ていて、その親機1の画面には、複数人の有名人(俳優など)が対談をしている場面の映像が表示されているとする。そのとき、ユーザーがファンである(好みの)一人の有名人の顔の部分のみをマウス等のポインティング・デバイスで指定して、クリック・選択すると、その顔の部分のみが、拡大されて、前記子機5の表示部5aに表示される。よって、ユーザーは、好みの有名人(俳優)の顔のみを、手元の子機5に拡大表示して近くで見ることができる。
なお、図7はこの(E)の動作の一例を示す図である。図7(a)において、16は親機1の画面、17は子機5の表示画面を示している。今、ユーザーが親機1に有名人の対談の番組を表示させているとする。そのため、親機1の画面には、3人の有名人18a,18b,18cが写されている。今、ユーザーが、自分が個人的にファンになっている有名人18cの顔のみを大きく拡大して見たいと欲したとする。これを実現するためには、ユーザーは、まず、前記の「有名人18cの顔の部分」(ユーザーが希望する「画面の一部」)を、マウス等のポインティングデバイスで指定する必要がある。図7(b)〜図7(d)はこの動作を示すものである。まず、図7(b)に示すように、ユーザーがリモコンで所定の指示を出すと、前記の「画面の一部」を指定するための基準点92が、親機1の画面16に表示される。ユーザーがこの基準点92をカーソル(矢印)93で指示しながら、図7(c)及び(d)に示すように、例えばカーソル93をドラッグして行く要領で、拡大表示を希望する「画面の一部」を指定する。そして、ユーザーが、リモコン9により、この指定した「画面の一部」を子機5に拡大表示するように、親機1に対して指示する。すると、図7(e)に示すように、この「画面の一部」(この場合は、前記有名人18cの顔の部分)が、子機5の画面17に拡大表示される。
すなわち、ユーザーが、前記の指定した「画面の一部」(図7(d)の符号94で示す、四角形状に囲まれた部分)を、手元の子機5で拡大表示して欲しいという指令を、リモコン9を通じて、親機1に発する。すると、親機1から、この「画面の一部」に対応する映像データが、ほほリアルタイムに、子機5に無線で送信される。これは、親機1の画面が「ビットマップディスプレイ方式」であるため、親機1から、図7(d)のように区画された「画面の一部」のみの画像データを取り出して、子機5に無線送信することが、可能となる。そして、この無線信号に基づいて、子機5には、前記の有名人18cの顔の部分(ユーザーがポインティングデバイスで指定した部分)94が、拡大して表示されるようになる。また、親機1の画面中で、前記の有名人18cの顔の部分が移動しても、コンピュータ・プログラム(例えば「エージェント(電子秘書)技術」)により、自動的に追尾(追跡)して行き、親機1から前記の有名人18cの顔の部分の映像が継続して子機5に無線送信され、子機5には、継続的に、前記の有名人18cの顔の部分(ユーザーが指定した画面の一部)が拡大表示されるようになっている。
なお、この場合、図7(e)に示すように、子機5の画面17には、前記の有名人18aの顔の部分を大きく表示しながら、その右下の片隅に「子画面」17aを形成し、その子画面17aに、親機1に今現在表示されている映像をそのままリアルタイムに表示するようにしてもよい。このようにすれば、ユーザーは、子機5を見るだけで、前記の有名人18cの顔の拡大映像のみでなく、親機1の画面の内容をもリアルタイムに把握できるので、便利である。
(F)次に、本実施例に備えられている機能として、親機1でインターネットのあるホームページにアクセスしているとき(特に、そのサイト(ホームページ)からインターネット経由でコンサートや劇場の生中継の映像・番組を連続的に受信している場合など)に、そのホームページと関連する「リンク」先のホームページを、子機5で閲覧する場合を、説明する。
図8はこの場合の一例を示すもので、親機1の表示部の画面51には、“〇〇TV”の提供するホームページの情報が表示されている。そして、ユーザーは、このホームページの情報を親機1の表示部の画面51に表示させながら、そのホームページと関連するリンク先の別のホームページ(“〇〇新聞”が提供するもの)の情報を、子機5の表示画面52に表示させることができる。また逆に、ユーザーは、前記のリンク先の別のホームページの情報を親機1の画面51に表示させながら、リンクする前のホームページの情報を子機5の画面52に表示させることもできる。このように、本実施例では、親機1と子機5とが互いに連携することにより、親機1の画面と子機5の画面とが互いに連動しながら、表示されて行くようになっている。
なお、本実施例では、さらに、図8に示すように、子機5には親子2画面方式が採用されており、子機5の表示画面52には、前記の「親機1に表示されているホームページのリンク先のホームページの情報」が「親画面」として表示されながら、その図示右下隅の「子画面」52aには、親機1の表示内容と同じ内容(元のホームページの情報)がそのまま表示されるようになっている。このようにすれば、ユーザーは、手元又は近傍の子機1の画面(親画面と子画面)を見るだけで、子機の親画面の表示内容と、親機1の表示内容(=子機5の子画面の表示内容)を同時に一度に把握できるので、便利である。
なお、ここでは、インターネットのホームページの情報を親機1に表示しながら、その「リンク」先のホームページの情報を子機5に表示する場合を説明したが、それ以外にも、例えば、地上波テレビ電波や衛星テレビ電波からのテレビ画像を親機1に表示しながら、そのテレビ電波の隙間を利用する「データ放送」により送られた関連情報を、子機5に表示するようにしてもよい。
(F)次に、本実施例に備えられている機能として、デジタル衛星から送信される複数のテレビ番組情報を受信して、その中から、ユーザーが任意に選択したある一つの番組を親機1の画面で表示させながら、その裏番組を子機5で表示させる場合について、説明する。
ここで、「裏番組」とは、現在ユーザーのテレビ放送受信機(親機1)により「受信」されてはいるがユーザーが現在選択していないために現在のところ「表示」されていない番組のことである。
図9はこの機能の動作を説明するための図である。図9(a)及び(b)において、親機1の画面53には、ユーザーが選択したテレビ番組が表示されている。他方、子機5には、その裏番組が表示されている。子機5の裏番組の内容は、受信アンテナ2(図2参照)からの受信信号が、親機1を介して(中継されて)子機5に伝えられることにより、子機5に表示される(なお、本発明では、受信アンテナ2からの信号が、親機1の中継を経ないで、直接に、子機5に備えられたアンテナに送信されるようにしてもよい)。
この子機5に表示される裏番組は、ユーザーが選択したどれか一つの裏番組でもよいし、ユーザーが選択した複数の裏番組でもよい。この図9に示す例では、ユーザーが選択した計9個の裏番組を、画面表示部が分割された計9個の分割画面a〜iで、それぞれ表示させている。そして、ユーザーは、例えば、親機1で表示している番組がCM(コマーシャル)中の場合、子機5に表示されている番組の中の任意のものを選択して、「この選択した裏番組(例えば、図9のiで示す分割画面に表示された裏番組)を親機1で表示せよ」との命令を無線送信することにより、親機1の表示画面に、直ちに、この選択された番組(図9の分割画面iに表示されていた番組)が表示される。なお、前記のユーザーが「この選択した裏番組(例えば、図9のiで示す分割画面に表示された裏番組)を親機1で表示せよ」との命令を無線送信するための構成としては、例えば、前記子機5の画面表示部54の上に「透明のタッチパネル」を備えるようにし、ユーザーが図9(b)の分割画面iを指先で押す(タッチする)ことにより、前記分割画面iに表示された裏番組を特定し、その特定された裏番組のチャンネルを親機1に送信するようにしてもよい。
このようにして、前記のユーザーに選択された裏番組(図9(b)の分割画面iに表示されている裏番組)が親機1に表示されるようになったときは、それまで親機1に表示されていた番組は、前記の「図9(b)の分割画面iに表示された裏番組」と入れ替わりに、子機5の表示画面54の中の分割画面iに新たに表示されるようになる。そして、例えば、ユーザーは、この新たに分割画面iに表示された番組のCMが終われば、「この番組(親機1から入れ替わって、現在、子機5の分割画面iに表示されている番組)を、再び、親機1に表示せよ」との命令を親機1に無線送信することにより、親機1には、再び、前記の番組が表示される。そして、そのこととの入れ替わりに、子機5の画面54の分割画面iには、それまで親機1に表示されていた番組が、再び、裏番組として表示されるようになる。
次に、図9(c)は他の類似の動作を示すもので、子機5の画面54には、番組一覧表54aが表示される。図9(c)では番組一覧表の一部のみを示しているが、ユーザーは、この番組一覧表を、表示画面54上で、上下にスクロールすることにより、全部の番組を表示させることができる。そして、ユーザーは、希望する番組を見つけたときは、カーソル(図示せず)をその番組を示す部分に移動させてクリックするか、画面上に備えられた透明タッチパネル上の該当部分を指先で押すことにより、希望する番組を指定する。これにより、指定された希望する番組のチャンネルが親機1に送信され、親機1にその番組が表示される。
(G)次に、本実施例に備えられている機能として、本実施例の親機1を、テレビ放送で送られてくるビデオゲームのデータやプログラム(インターネット経由で連続的に送られてくるビデオゲームのデータ及びプログラムなども含む)の画像の表示に使用する場合の一例を説明する。
この場合は、ゲームのプレーヤ(ユーザー)は、親機1の表示部1aにビデオゲームの画面を表示させてプレーしながら、子機5の表示部5aにそのゲームの解説(例えば、その対戦ゲームをうまくクリアするための作戦を立てるために有益な解説)を文章やキャラクター(画像又は図形)などで表示させて、ゲーム展開の作戦を考えることができる。複数人で一緒に一つの対戦ゲームをプレーするときは、一つの親機にゲームの画面を表示させながら、各人は、手持ちの子機に、「ゲームの解説、ゲーム・キャラクターの原画、ゲーム・キャラクターのデータ(プロフィール)、又は、ゲーム攻略ガイドなど」の「そのゲームに関連する情報(詳細情報)を示す画面」を表示させることにより、各人がそれぞれ、ゲーム展開の作戦を考えたり好きなキャラクターのことを調べたりすることができる。つまり、一方では、一つの親機1に表示されたゲームの展開を複数人の皆んなで共通に見ながら、他方では、各人が個別に子機1に表示された関連・詳細情報を見てゲーム展開や作戦を考えたりすることができる。
また、この場合、子機5に親子画面表示機能を採用しておき、子機5の「親画面」には前記の「関連・詳細情報」を表示させながら、子機5の「子画面」には親機1の表示内容をそのまま表示させることもできる。このようにすれば、ユーザーは、子機5の表示内容を見るだけで、前記の「関連・詳細情報」と親機1の表示内容とを併せて知ることができるので、便利である。
(H)次に、アクセスしているホームページ(サイト)からのインターネット経由での送信や衛星デジタルテレビ放送により連続的に送られてくるカラオケの番組を、親機に表示している場合の、本実施例の動作を、説明する。
この場合は、親機1の表示部1aには、あるユーザーが現在選曲して歌唱しているカラオケ曲の背景映像(環境映像など)とその曲の歌詞が表示される。また、前記の歌唱しているユーザーは、同時に、手元の子機5の表示部5aに、その曲の歌詞を表示させて、その歌詞を自分の近くで見ながら、歌唱することができる。よって、本実施例では、その場にいる複数人は親機1の画面を見ながら歌唱を聞くことができるし、歌唱している人は、手元の子機1の画面に表示された歌詞を見ながら歌唱することができる。よって、歌唱しているユーザーが近視の人でも、遠い大型テレビの親機1を見ないで(2〜3m先の遠くにある親機1の画面に表示された文字は近視の人には見づらい)、自分の近くの子機5の表示部で歌詞を見て歌うことができる。よって、従来のように近視の人がカラオケの歌詞がよく見えなくて(歌詞が表示された画面が遠くにあるために良く見えない)うまく歌えないということがなくなる。この場合の子機5による歌詞の表示は、親機1から子機5に、歌詞データが、無線でリアルタイムに送信されることにより、実現される。
また、本実施例では、子機5に親子画面表示機能を備えるようにし、子機5の「親画面」には歌詞を比較的大きく表示させながら、子機5の「子画面」には親機1の表示内容と同じカラオケの背景画像(環境映像など)を表示させるようにしてもよい。このようにすれば、子機5を手に持っているユーザーは、子機5の画面(親画面と子画面)を見るだけで、カラオケの歌詞とカラオケの背景画像とを同時に一度に見ることができるので、便利である。
また、カラオケを複数のユーザーが一緒に利用している場合は、今現在、歌っている一人のユーザーが持っている子機5には、前述のように、今現在流れている曲の歌詞を表示させることが便利であるが、他のユーザーが持っている子機5には、別のカラオケ曲を選択するための選曲画面、すなわち、選択できる楽曲の一覧表(楽曲のタイトルや歌手の一覧表)の画面、タイトルや歌手から所望の曲を検索するための画面、所望の楽曲を選択するための画面、選択した楽曲の識別コードと次にその楽曲を演奏するように指令する信号を子機5から親機1に送信するための操作画面、などの様々な画面を表示させることができる。つまり、ここでは、子機5をカラオケの選曲操作などを行うための「リモコン」として使用することができる。
なお、本実施例では、親機1の番組の音声・音響を出力するためのスピーカが、親機1のみでなく、ユーザーの手元の子機5にも備えられている(図2の符号8を参照)。したがって、ユーザーが難聴の人は親機1の音声を大きくしないと聞こえないという問題があるが、本実施例では、ユーザーの手元にスピーカ8があるので、耳の遠い人でも、容易に聞き取れるようになる。また、本発明では、子機5に、前記スピーカに加えて(又は、前記スピーカに代えて)、イヤホン・ジャックなども備えるようにしてもよい。
なお、本実施例では、図2に示すように、リモコン9と子機5とを、それぞれ別個のハードウェアとして構成するようにしているが、本発明では、両者を、ハードウェアとしては一体に構成する(両者を一つの筺体の中に収める)ようにしてもよい(リモコン9も子機5も、いずれもユーザーの手元又は近傍に置いておくものなので、その方が便利である)。また、本実施例では、図2に示すように、子機5はテーブル4に置くための台6に支持されるものを示しているが、本発明では、子機は、例えば、ノート型のもの、手帳型のものなど、様々なタイプのものとすることが可能である。また、本発明において、子機は、無線送受信機能を備えたノート型パソコンのように、パソコンとして使用できるものでもよい。また、子機1はノート型のように携帯型であることが望ましいが、図2に示すようにテーブル4の上に載置して使用するタイプのものや、テーブルに内蔵されている(画面表示部のみがテーブルの上面に露出している)タイプのもの、などでもよい。
また、本実施例では、単に家庭や職場で使用するだけでなく、例えば、映画館などでも使用することができる。映画館で使用するときは、従来の映画スクリーンの表示装置が、本発明の「親機」となる。そして、洋画の字幕の部分を、ユーザーの手元の携帯型子機に表示させて見たり、ユーザーの座席の前に備えつけらた子機に表示させて見ることができる。また、映画監督や映画中の俳優のプロフィールなどの映画の関連情報を子機に表示させることもできる。また、映画に出てくる場面の場所(地域)に関する情報(観光情報、食べ歩き情報)、映画に出てくるレストランなどの飲食店情報、映画に出てくるデパートなどに関する小売店情報、映画に出てくる製品の情報などの「関連情報」を、映画を見ながら、子機に表示させて見ることもできる。
また、本実施例において、子機は、親機と連携して使用すること以外にも、単体で、電子メール、インターネットのホームページの閲覧、テレビ放送の番組一覧表表示、ワープロ・表計算・データベースなどの事務処理などに、利用することができる。また、本実施例においては、子機5が複数ある場合は、子機同士でデータ交換・データ交信が可能である。すなわち、子機同士で、電子メールの無線による送受信、テレビ番組の無線による送受信、などを行うことができる。
次に、図10は本発明の実施例2を示す図である。この実施例では、子機としてHMD(ヘッド・マウント・ディスプレイ)が使用されている。すなわち、図1〜図9において使用した子機は、現在のテレビのリモコンやノート型パソコン、携帯情報端末(PDA)などとほぼ同じ形態をしているのに対して、この他の実施例では、子機をHMDにより構成している。
図10では、親機61のディスプレイがユーザー60から約2〜3m離れた位置に据え置かれているのに対して、子機62のディスプレイはユーザー60の頭部(顔の前方)に支持されている。なお図10では、子機62の支持手段(頭部に巻くバンド状の部材、メガネのフレーム状の部材、又は、ヘルメット型の部材などの、従来から公知の支持手段)は、図示を省略している。
図10(a)では、親機1の画面と子機62の画面とが、ユーザー60の視野の中で互いに重ならないように、図の上下方向にずらされて位置されている。具体的には、子機62の画面がユーザー60の視野の下方に来るように、且つ、親機61の画面がユーザー60の視野の正面又はやや上方に来るように、位置されている。この場合の親機61の画面と子機62の画面との互いの連携・連動の仕方、相互の役割分担は、図1〜図9で説明したものと同様である。
図10(b)では、親機1の画面と子機64の画面とが、ユーザー60の視野の中で互いに重なるように、位置されている。具体的には、子機64の画面と親機63の画面とがユーザー60の視野の中で重なって見えるように、いずれもがユーザー60の視野の正面に来るように、位置されている。そして、この図10(b)の例では、前記子機64の画面は「シースルー」タイプ、すなわち、「透過型」になっている。すなわち、ユーザー60は、子機64の画面を通して、親機63の画面をも見ることができるようになっている。したがって、例えば、ユーザーは、親機63に映画を表示させながら、子機64に登場人物の会話を翻訳した字幕(文字)を表示させる、などの利用ができる。また、ユーザー60は、親機63にゲームや映画の背景画面を表示させながら、子機64の画面にゲーム・キャラクターを表示させること、などもできる。それ以外では、この場合の親機63の画面と子機64の画面との互いの連携・連動の仕方、相互の役割分担は、図1〜図9で説明したものと同様である。
図10(c)の例では、子機66が、ユーザー60の眼の正面の位置とその上方の位置との間で移動自在になっている。よって、ユーザー60は、子機66を使用したいときは、子機66を眼の正面の位置に持って来て、子機66を使用しないときは、子機66を眼の上方(頭部の上方。図10(c)の符号66’で示す位置)に持って来て保持しておくことができる。この場合の親機65の画面と子機65の画面との互いの連携・連動の仕方、相互の役割分担は、図1〜図9で説明したものと同様である。
本発明の実施例3を図11に基づいて説明する。図11において、71は親機を示している。この親機71は、外部からの信号(衛星テレビ電波など)を受信する受信部72、この受信部72が受信したデータを受け取って情報処理するCPU(中央処理装置)73、このCPU73からのデータに基づいて画面表示する表示部74、前記CPU73との間でデータのやり取りをしてデータを記録する外部記憶装置75、及び、前記CPU73からのデータを無線で送信する送信部76から構成されている。
また、図11において、77は子機で、前記送信部76からの信号に基づいて所定の画面を表示する。また、78はリモコン(リモートコントローラ)で、ユーザーの指示を親機71のCPU73に無線送信するものである。このリモコン78は、子機77とハードウェア的に一体に形成されていてもよいし、別体に形成されてもよい。
次に、本実施例3の動作を説明する。この実施例3によっても、実施例1又は実施例2において説明したのと同様の使用方法が可能である。そして、この実施例3では、親機の表示画面と「時間軸で関連する画面」(時間軸で親子関係にある画面)を、子機77に表示できるようになっている。
まず、ある動画番組を示す信号(動画像の情報)を乗せた地上波又は衛星テレビ電波が受信部72で受信されると、CPU73は、この情報をリアルタイムに親機71の表示部74に表示させると共に、この同じ情報をリアルタイムに外部記憶装置(ハードディスク装置など)75に送って記録させる。
そして、CPU73は、リモコン78からの指令が「親機71の画面と同時刻の画面を子機77に表示せよ」というものである場合は、親機71の表示部74で表示されているのと時間軸において同時刻の画面を表示するための信号a(図11において、aは「現在のデータ」の信号の流れを示す)を、子機77に送信する。
また、CPU73は、リモコン78からの指令が「親機71の画面より5秒だけ遅れた画面(5秒だけ過去の画面)を子機77に表示せよ」というものである場合は、親機71の表示部74で表示されているのと時間軸において5秒だけ遅れた画面(動画像)を表示するための信号b(図11において、bは「過去のデータ」の信号の流れを示す)を、前記外部記憶装置75から読み取って、その信号bを子機77に送信する。
また、CPU73は、リモコン78からの指令が「親機71の画面を5秒だけ巻き戻して子機77で再生せよ」というものである場合は、その指令が発せられた時点から5秒だけ以前の時点の画面から前記指令が発せられた時点までの動画像の画面を示す信号b(図11において、bは「過去のデータ」の信号の流れを示す)を、前記外部記憶装置75から読み取って、その信号bを子機77に送信する。また、CPU73は、この動画像の「再生」中に、「この再生されている動画像を構成するデータの中のある「ひとこま」の画面を子機77に静止画として表示せよ」との指令が前記リモコン78から発せられたときは、その「ひとこま」の画面を静止画として子機77に表示させる。
また、CPU73は、リモコン78から「親機71の表示部74に、今現在、表示されている場面(ひとこま)を、子機77の表示部に静止画で表示せよ」という指令が発せられたときは、その指令が発せられた時点の親機71の表示部74に表示されている画面を示す信号bを、前記外部記憶装置75から読み取って、その信号bを子機77に送信して、子機77にその静止画を表示させる。
以上の様々な動作の間、親機1には、動画像の番組が通常のとおり表示されており、その最中に、リアルタイムに又はほぼリアルタイムに、子機に時間軸において関連する情報(過去の動画像や過去のある時点の静止画像)が表示されるようになっている。
次に、本発明の実施例4を図12に基づいて説明する。この実施例4と実施例3との相違点は、次のとおりである。すなわち、図11の実施例3では、受信部72、CPU73、外部記憶装置75、及び送信部76を、表示部74とハードウェア的に一体化して、これらの全ての構成要素を、「親機71」としてハードウェア的に統合している。これに対して、図12に示す実施例4では、図11(実施例3)において受信部72、CPU73、外部記憶装置75、及び送信部76として示されている構成要素を、表示部74とハードウェア的に分離して、「ホーム・サーバー(管理用コンピュータ)81」及びその「外部記憶装置82」として独立させたものである。
すなわち、図12において、81は、図11(実施例3)の受信部72、CPU73、外部記憶装置75、及び送信部76などの機能を発揮できるホーム・サーバー(管理用コンピュータ)、82はこのホーム・サーバー81の外部記憶装置である。また、83はこのホーム・サーバー81からの信号(有線送信による送信信号)に基づいて画面表示するための親機、84はこのホーム・サーバー81からの無線信号に基づいて、前記親機83の画面と連携した画面をリアルタイムに又はほぼリアルタイムに表示するための子機である。また、85は、前記子機84と一体に又は別体に構成され、前記ホーム・サーバー81にユーザーからの指令(リクエスト)を無線送信するためのリモコンである。
ホーム・サーバー81は、外部のテレビ電波などからの信号(動画像の番組などの)を、常時、外部記憶装置82に保存(記録)しながら読み出して、リアルタイムに又はほぼリアルタイムに、親機83に画面表示させる。また、ホーム・サーバー81は、前記の外部のテレビ電波などからの信号(動画像の番組などの)を、リアルタイムに又はほぼリアルタイムに、子機84に無線送信して画面表示させるか、又は、部記憶装置82に保存(記録)した過去の画像データを読み取ってその過去のデータを子機84に無線送信して画面表示させる。
この実施例4によっても、実施例3とほぼ同様の効果が得られる。すなわち、ユーザーがリモコン85によって所定のリクエストをすることにより、ホーム・サーバー81は、子機84に、親機81の画面と連携した様々な画面を表示させる。すなわち、ホーム・サーバー81は、子機84を制御して、例えば、実施例1、実施例2、実施例3などで説明したような様々な画面(親機83の表示内容と関連した内容の画面)を、表示させることができる。例えば、ホーム・サーバー81は、親機83に表示された画面の一部のみを拡大して子機84に表示せさることができる。また、ホーム・サーバー81は、親機83に表示されている動画像を、子機84において巻き戻して再生させることができる。また、ホーム・サーバー81は、親機83において表示されている動画像のある時点の場面を示す画像を、子機84において静止画として表示させることができる。
なお、この実施例4のホームサーバー81は、親機83に表示された字幕などの「文字部分」のデータを子機85に送信すること、親機83に表示された「子画面」の内容を子機84に送信すること、親機83に表示された内容と「関連する情報」(関連するインターネット・ホームページの情報や、テレビのデータ放送の情報など)を子機84に送信すること、親機83に表示された画像の中のユーザーが指定した「画面の一部」を子機85に送信すること、親機83に表示された複数人の画像の中の「特定の人物の拡大画像」を子機85に送信すること、又は、親機83に表示された画像とは「異なる他のカメラ・アングルで撮像された映像」のデータを子機85に送信すること、などの機能をも有するものである。
なお、例えば図12に示す前記ホームサーバー81や親機83から子機85に画像データを無線送信する場合は、データ量が多いため、伝送にある程度の時間がかかるので、親機83の表示内容と子機85の表示内容との「完全なリアルタイムの連動・連携」は難しいかもしれないが、「ほぼリアルタイムの連動・連携」は現在の技術でも可能である。また、日経BP社発行の「日経エレクトロニクス1997/10/6号」の第155頁(記事「コネクテッドホーム」)には、次のように記載されている。「2005年には、赤外線を使う無線LANも100Mビット/秒以上の伝送が可能になる。ただし、赤外線では壁で仕切られた隣の部屋までは信号は送れない。」
本発明のコンセプトを示す概念図である。 本発明の実施例1を示す概略図である。 本実施例1の概念を示す概略ブロック図である。 本実施例1の動作を説明するための図である。 本実施例1の動作を説明するための図である。 本実施例1の動作を説明するための図である。 本実施例1の動作を説明するための図である。 本実施例1の動作を説明するための図である。 本実施例1の動作を説明するための図である。 本発明の実施例2を説明するための図である。 本発明の実施例3を説明するための図である。 本発明の実施例4を説明するための図である。
符号の説明
1 親機(テレビ).
1a,5a,74 表示部.
2 受信アンテナ
3,7,10 送受信部.
4 テーブル.
5 子機(小型表示装置).
6 支持台.
8 スピーカ.
9,78,85 リモコン.
11 DVDプレーヤ.
20,71,83 親機.
20a,21a,22a,23a 画面表示部.
21,22,23,77,84 子機.
31,32,33,41,42,43,51,52,53 無線送受信部.
73 CPU.
75,82 外部記憶装置.
81 ホーム・サーバー(管理用コンピュータ)

Claims (1)

  1. ユーザーの居る場所から比較的離れた位置に据え置かれて使用され、外部の通信ネットワークから取り込んだ情報や外部の記録装置から取り込んだ情報などの外部から取り込んだ情報に基づいて、画像又は文字を表示するための比較的大きな画面表示部を有する、大型且つ据置型の親機、
    ユーザーの手元又は近傍で使用され、文字又は画像を表示するための比較的小さな画面表示部を有する、小型の子機、及び、
    前記親機による表示内容と連携又は連動する内容を、リアルタイムに又はほぼリアルタイムに、前記子機の画面表示部に表示させるための連携手段、
    を含むことを特徴とする、複数連携型表示システム。
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