JP2008052409A - メソスケールのシミュレーション方法及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】経験的パラメータを用いずに分子レベルの性質を適切に取り込んだメソスケールのシミュレーション方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】本シミュレーション方法及びプログラムは、例えば材料のメソスケール情報を予測するために好適に利用される。具体的には、揺動散逸理論に基づいて、ミクロスケールの運動方程式からミクロ情報を削減した運動方程式を導出するステップを有する。これにより、計算時間及び計算資源を低減しつつ、メソスケール情報を得ることが可能となる。次に、ミクロ情報を削減した運動方程式中の係数を近似式により求めて、メソスケール運動方程式を導出する。本シミュレーション方法及びプログラムによれば、経験的パラメータを用いることなく、分子論的要因が注目する物性に対して及ぼす効果を精度良く予測することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、材料のメソスケールのシミュレーションを行う手法に関する。
従来から、高分子材料などのメソスケールにおける物性を、シミュレーションにより予測することが行われている。例えば、特許文献1には、高分子材料の形態を、分子動力学を用いたシミュレーションにより予測する技術が記載されている。また、特許文献2には、高分子材料の相分離構造を予測する技術が記載されている。その他にも、本発明に関連のある技術が特許文献3に記載されている。
特開2003−105090号公報 特開2005−32058号公報 WO97/06496号公報
上記した特許文献1乃至3に記載された技術においては、基本的には、シミュレーションに適用する現象論的方程式(例えばLangevin方程式など)に含まれる粘性係数や相溶性などの物性パラメータ(以下、「経験的パラメータ」とも呼ぶ。)を、予め実験や文献などより取得しておく必要があった。しかしながら、既知の実験データが存在しなかったり、実験が困難であったりして、経験的パラメータを取得することができない場合があった。また、特許文献1乃至3に記載された技術では、注目する物性に対して、分子レベルの要因がどのように影響するかを明瞭にすることが困難であった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、経験的パラメータを用いずに分子レベルの性質を適切に取り込んだメソスケールのシミュレーション方法及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明の1つの観点では、材料のメソスケールのシミュレーション方法は、前記材料の分子レベル情報を取得し、前記分子レベル情報に基づいてミクロスケールの運動方程式を作成するステップと、揺動散逸理論に基づいて、前記ミクロスケールの運動方程式からミクロ情報を削減した運動方程式を導出するステップと、前記ミクロ情報を削減した運動方程式中の係数を近似式により求めて、メソスケール運動方程式を導出するステップと、前記メソスケール運動方程式を用いてシミュレーションを実行するステップと、を有することを特徴とする。
上記のメソスケールのシミュレーション方法において好適には、前記ミクロ情報を削減した運動方程式を導出するステップは、前記ミクロスケールの運動方程式に対して射影演算するステップと、前記射影演算した後の運動方程式に対してミクロ時間の積分を行うステップと、を有する。
本発明の他の観点では、材料のメソスケールのシミュレーションプログラムは、コンピュータ上で実行されることにより、前記材料の分子レベル情報を取得し、前記分子レベル情報に基づいてミクロスケールの運動方程式を作成するステップと、揺動散逸理論に基づいて、前記ミクロスケールの運動方程式からミクロ情報を削減した運動方程式を導出するステップと、前記ミクロ情報を削減した運動方程式中の係数を近似式により求めて、メソスケール運動方程式を導出するステップと、前記メソスケール運動方程式を用いてシミュレーションを実行するステップと、を実行することを特徴とする。
上記のシミュレーション方法及びプログラムは、例えば材料のメソスケール情報を予測などするために好適に利用される。具体的には、揺動散逸理論に基づいて、ミクロスケールの運動方程式からミクロ情報を削減した運動方程式を導出するステップを有する。これにより、計算時間及び計算資源を低減しつつ、メソスケール情報を得ることが可能となる。次に、ミクロ情報を削減した運動方程式中の係数を近似式により求めて、メソスケール運動方程式を導出する。上記のシミュレーション方法及びプログラムによれば、経験的パラメータを用いることなく、分子論的要因が注目する物性に対して及ぼす効果を精度良く予測することができる。即ち、注目する物性に対する分子レベルの各要因の効果やそのメカニズムなどを予測することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。
図1は、本発明によるメソスケールシミュレーションプログラムの概略フローチャートである。メソスケールシミュレーションプログラムは、材料のメソスケール情報などを求めるために好適に利用される。また、このプログラムは、例えばパーソナルコンピュータ(PC)などによって実行される。なお、メソスケールは、ナノメートル程度のスケールを示すものとする。
まず、ステップS101では、材料の分子レベルの情報を入力する。具体的には、構成分子などのミクロ要因、及び構成・境界条件や熱力学的条件などのマクロ要因を入力する。そして、ステップS102に進む。
ステップS102では、解析対象のハミルトニアンを記述し、注目する物性値に対するミクロスケール運動方程式を書き下す。このミクロスケール運動方程式は、分子論的運動方程式(Liouville方程式)に対応する。そして、ステップS103に進む。
ステップS103では、揺動散逸理論に基づいて、ステップS102で得られたミクロスケール運動方程式からミクロ情報を削減した運動方程式を導出する。ミクロスケール運動方程式は、分子論的条件を考慮して注目する物性値の挙動を記述しているが、これを解いて得られるのはミクロ情報であり、メソスケール情報は得られない。実際のスケールでこれを解くには、膨大な計算時間と計算資源(経験的パラメータなど)が必要となり、現実的ではない。したがって、本実施形態では、揺動散逸理論に基づいて、ミクロスケール運動方程式からミクロ情報を削減した運動方程式を導出する。具体的には、2段階にわたってミクロ情報の削減を行う。まず、注目する物性への射影演算を行うことによってミクロ情報を削減する。次に、こうして得られた運動方程式に対してミクロ時間の積分を行うことによって、ミクロ情報を更に削減する。このようなミクロ情報の削減を行うことによって、分子論的情報を取り込んでミクロスケールからメソスケールに情報が削減される。なお、揺動散逸理論とは、簡単に言うと、分子における揺らぎと散逸との間を結ぶ定理である。そして、ステップS104に進む。
ステップS104では、注目する物性値に対するメソスケール運動方程式を導出する。ここでは、ステップS103で得られた運動方程式の係数(いわゆる現象論的メソスケール運動方程式における経験的パラメータに対応する)を、計算可能な形の近似式により算出する。そして、算出された係数の近似式をモンテカルロ法などによって数値計算することによって、メソスケール運動方程式を導出する。このメソスケール運動方程式は、現象論的メソスケール運動方程式に対応する分子論的条件を考慮したものとなっている。ステップS104で行う処理は、数個の原子を1つの粒子として粗視化を行うDPD(Dissipative Particle Dynamics)法などに相当する。そして、ステップS105に進む。
ステップS105では、ステップS104で得られたメソスケール運動方程式を用いて、物性値挙動のシミュレーションを実行する。この後、ステップS105で得られたシミュレーション結果を解析することも可能である。
このように、本発明によるメソスケールシミュレーションプログラムによれば、経験的パラメータ(物性パラメータ)を用いることなく、分子論的要因が注目する物性に対して及ぼす効果を精度良く予測することができる。即ち、上記のプログラムによれば、注目する物性に対する分子レベルの各要因の効果やそのメカニズムなどを予測することが可能となる。
次に、本発明のメソスケールシミュレーションプログラムの好適な実施例について説明する。
図2は、本実施例においてメソスケールシミュレーションの解析対象とする高分子溶液を示す。図2では、符号10が溶媒分子を示し、符号11が高分子内原子を示し、符号12が高分子鎖を示し、符号13が高分子セグメントを示している。
図3は、上記した高分子溶液をシミュレーションするために用いるメソスケールシミュレーションプログラムのフローチャートである。ここでは、メソスケールシミュレーションを行うことによって、高分子の溶媒中での分散状態などを計算する。
まず、ステップS201では、ミクロ条件及びマクロ条件からなるシミュレーション条件を設定する。ミクロ条件としては、溶媒分子における溶媒相互の分子間ポテンシャル及び溶媒−高分子間の分子間ポテンシャルや、高分子構造や、セグメント内及びセグメント外の原子間ポテンシャルなどを設定する。また、マクロ条件としては、セル形状や分子数や境界条件などのシステム構成や、濃度や温度・圧力条件などを設定する。なお、図2に示す例では、溶媒分子は1粒子、高分子はセグメント(部分鎖)の集合として扱う。そして、ステップS202に進む。
ステップS202では、ミクロスケール運動方程式を記述する。具体的には、系のハミルトニアン(粒子間ポテンシャルに対応する)を記述し、高分子セグメントのミクロスケール運動方程式を書き下す。そして、ステップS203に進む。
ステップS203では、揺動散逸理論に基づいて、メソスケールシミュレーションのための情報の粗視化を行う。具体的には、2段階にわたってミクロ情報の削減を行う。まず、射影演算子を用いて、ミクロスケール運動方程式の注目する物性値以外の自由度(情報)を消去することによってミクロ情報を削減する。即ち、ミクロ自由度のセグメントへの射影演算を行う(ミクロ情報の削減(1))。次に、ミクロスケール運動方程式をミクロスケールな時間積分を行い、即ちミクロ時間の積分を行い、メソスケールな時間スケールの運動方程式を導出する(ミクロ情報の削減(2))。これにより、情報粗視化されたセグメントの運動方程式が得られる。そして、ステップS204に進む。
ステップS204では、セグメントに対するメソスケール運動方程式を導出する。具体的には、ステップS203で得られた運動方程式の係数(現象論的メソスケール運動方程式の経験的パラメータに対応する)を、計算可能な近似式に変形する。そして、この係数の近似式を、モンテカルロ法などによって数値計算することによって、メソスケール運動方程式を導出する。そして、ステップS205に進む。
ステップS205では、ステップS204で得られたセグメントのメソスケール運動方程式を用いて、注目する物性値挙動のシミュレーションを実行する。そして、ステップS206に進む。ステップS206では、シミュレーション結果を解析する。
上記のメソスケールシミュレーションプログラムによれば、経験的パラメータを用いることなく、分子論的要因が注目する物性に対して及ぼす効果を精度良く予測することが可能となる。
以下で、上記したプログラムのステップにおける主要部分について詳細に説明する。
(1)ミクロスケール運動方程式
ここでは、ステップS202で行うミクロスケール運動方程式について説明する。まず、粒子間ポテンシャルに対応するハミルトニアンは、式(1)で表される。
Figure 2008052409
式(1)において、「i」及び「j」は溶媒分子の番号を示し、「K」及び「L」は高分子中のセグメントの番号を示し、「m」及び「n」はセグメント中の原子の番号を示し、「v」はi−番溶媒分子の速度を示し、「vKm」はKセグメント中のm−番原子の速度を示し、「ri,j」はi−番溶媒分子とj−番溶媒分子との相対位置ベクトルを示し、「ri,Km」はi−番溶媒分子とKセグメント中のm−番原子との相対位置ベクトルを示し、「rKm,Ln」はKセグメント中のm−番原子とLセグメント中のn−番原子との相対位置ベクトルを示し、「VAA(ri,j)」は溶媒分子同士の相互作用エネルギーを示し、「VAB(ri,Km)」は溶媒分子とセグメント中の原子との相互作用エネルギーを示し、「VBB(rKm,Ln)」はセグメント中の原子同士の相互作用エネルギーを示している。
ここで、注目する物理量としてセグメントの重心座標R、及びセグメント平方長Rは、式(2)で示すように表現される。
Figure 2008052409
このとき、K−セグメント重心R のミクロスケール運動方程式は、式(3)で表され、K−セグメント平方長R のミクロスケール運動方程式は、式(4)で表される。
Figure 2008052409
Figure 2008052409
(2)メソスケールシミュレーションのための情報の粗視化
次に、ステップS203で行う、メソスケールシミュレーションのための情報の粗視化について説明する。具体的には、2段階にわたって行うミクロ情報の削減を説明する。即ち、射影演算によるミクロ情報の削減と、ミクロ時間の積分によるミクロ情報の削減とについて説明する。
(a)注目する物理量への射影演算によるミクロ情報の削減
への射影、及びR への射影を、それぞれ以下の式(5)、式(6)で定義する。
Figure 2008052409
Figure 2008052409
ここで、式(5)及び式(6)中の<・・・>は、Γ−空間での統計平均を示しており、具体的には式(7)で表される。
Figure 2008052409
次に、式(3)に示すRに対するミクロスケール運動方程式に対してR への射影を行うと、式(8)が得られる。
Figure 2008052409
式(8)で示す運動方程式は、3つの部分に分けて考えることができる。ここで、この3つの部分を、Liouville演算子iLを用いて表す。具体的には、Liouville演算子iLは式(9)で定義される。
Figure 2008052409
式(8)の右辺の第1項は、R K’(t)に働く他のセグメントとの相互作用による力に対応する運動部分である。その係数iΩ KK’は、式(10)で表される。
Figure 2008052409
式(8)の右辺の第2項は、R K’(t)に働く溶媒との相互作用による摩擦抵抗に対応する運動部分である。その摩擦係数Φ KK’(t)は、式(11)で表される。
Figure 2008052409
式(8)の右辺の第3項は、R K’(t)に働くランダムな揺動力部分である。その揺動力F (t)は、式(12)で表される。
Figure 2008052409
同様にして、式(4)に示すRに対するミクロスケール運動方程式に対してR への射影を行うと、式(13)が得られる。
Figure 2008052409
この場合、式(13)の右辺の第1項は、R K’(t)に働く他のセグメントとの相互作用による力に対応する運動部分である。その係数iΩ KK’は、式(14)で表される。
Figure 2008052409
式(13)の右辺の第2項は、R K’(t)に働く溶媒との相互作用による摩擦抵抗に対応する運動部分である。その摩擦係数Φ KK’(t)は、式(15)で表される。
Figure 2008052409
式(13)の右辺の第3項は、R K’(t)に働くランダムな揺動力部分である。その揺動力F (t)は、式(16)で表される。
Figure 2008052409
上記した式(8)及び式(13)が、R及びRに対するミクロ自由度(溶媒分子の情報など)を削減した運動方程式に対応する。
(b)ミクロ時間の積分によるメソスケールな時間スケールの運動方程式
セグメントの溶媒分子との衝突による揺らぎ周期に比べて、セグメントのメソスケール的運動Rはゆっくりである。また、ミクロ時間のランダム力の積分は、以下の式(17)で表されるように、概ね「0」と考えることができる。
Figure 2008052409
よって、上記した射影演算によるミクロ情報の削減によって得られた式(8)をメソスケールな時間で積分すると、式(18)によって表すことができる。
Figure 2008052409
同様に、R (t)に対応する式(13)をメソスケールな時間で積分すると、式(19)によって表すことができる。
Figure 2008052409
これらの式(18)及び式(19)が、情報粗視化されたセグメントの運動方程式に対応する。この場合、式(18)及び式(19)中のセグメント間相互作用の係数を示す「iΩ KK’」及び「iΩ KK’」(式(10)、式(14)参照)と、摩擦抵抗を示す「Φ KK’」、「Φ KK’」(式(11)、式(15)参照)とが計算できれば、メソスケール運動方程式が得られる。
(3)セグメントに対するメソスケール運動方程式の導出
次に、ステップS204で行う、メソスケール運動方程式の導出について説明する。ここでは、ステップS203で得られた運動方程式中の係数をモンテカルロ法によって数値計算する例を説明する。
まず、上記した式(10)及び式(14)で示したセグメント間相互作用の係数に対応する「iΩ KK’」及び「iΩ KK’」は、式(7)で示す統計平均をモンテカルロ平均で置き換えることによって数値計算できると言える。
これに対して、以下の式(20)及び式(21)で表される摩擦抵抗を示す「Φ KK’」及び「Φ KK’」は、このままでは計算できない。
Figure 2008052409
Figure 2008052409
そのため、演算子の指数関数部をベキ展開して近似を行う。これにより、「Φ KK’」は式(22)で表され、「Φ KK’」は式(23)で表される。
Figure 2008052409
Figure 2008052409
更に、式(18)中の「Φ KK’」の積分部分を近似する。具体的には、0からtまでの積分を、0から∞までの積分に変形する。これにより、式(24)が得られる。
Figure 2008052409
同様に、式(19)中の「Φ KK’」の積分部分を近似することによって、式(25)が得られる。
Figure 2008052409
このようにして得られた式(24)及び式(25)を用いて、モンテカルロ法により数値計算する。
次に、メソスケール運動方程式の係数に対する計算可能な表現が得られたので、シミュレーション対象の具体的モデルについて熱力学条件を設定したモンテカルロ法により数値計算を行う。ここで、対象をモデル化してモンテカルロ法により数値計算して得られた式(10)、式(14)、式(24)、式(25)の値を、それぞれ「iω KK’」、「iω KK’」、「φ KK’」、「φ KK’」と表現する。こうすることにより、式(18)及び式(19)で示すミクロ自由度を消去したメソスケールな時間スケールの運動方程式は、それぞれ式(26)及び式(27)で示すメソスケール運動方程式によって表される。
Figure 2008052409
Figure 2008052409
このようにして得られた式(26)及び式(27)のメソスケール運動方程式を基礎方程式として、従来のDPD法などと同様に、シミュレーションを実行することができる。これにより、分子論的要因が注目する物性に対して及ぼす効果を精度良く予測することが可能となる。
本発明によるメソスケールシミュレーションプログラムの概略フローチャートを示す。 メソスケールシミュレーションの解析対象とする高分子溶液を示す。 高分子溶液をシミュレーションするために用いるプログラムのフローチャートである。
符号の説明
10 溶媒分子
11 高分子内原子
12 高分子鎖
13 高分子セグメント

Claims (3)

  1. 材料のメソスケールのシミュレーション方法であって、
    前記材料の分子レベル情報を取得し、前記分子レベル情報に基づいてミクロスケールの運動方程式を作成するステップと、
    揺動散逸理論に基づいて、前記ミクロスケールの運動方程式からミクロ情報を削減した運動方程式を導出するステップと、
    前記ミクロ情報を削減した運動方程式中の係数を近似式により求めて、メソスケール運動方程式を導出するステップと、
    前記メソスケール運動方程式を用いてシミュレーションを実行するステップと、を有することを特徴とするメソスケールのシミュレーション方法。
  2. 前記ミクロ情報を削減した運動方程式を導出するステップは、前記ミクロスケールの運動方程式に対して射影演算するステップと、前記射影演算した後の運動方程式に対してミクロ時間の積分を行うステップと、を有することを特徴とする請求項1に記載のメソスケールのシミュレーション方法。
  3. 材料のメソスケールのシミュレーションプログラムであって、コンピュータ上で実行されることにより、
    前記材料の分子レベル情報を取得し、前記分子レベル情報に基づいてミクロスケールの運動方程式を作成するステップと、
    揺動散逸理論に基づいて、前記ミクロスケールの運動方程式からミクロ情報を削減した運動方程式を導出するステップと、
    前記ミクロ情報を削減した運動方程式中の係数を近似式により求めて、メソスケール運動方程式を導出するステップと、
    前記メソスケール運動方程式を用いてシミュレーションを実行するステップと、を実行することを特徴とするメソスケールのシミュレーションプログラム。
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JP2017049807A (ja) * 2015-09-02 2017-03-09 東洋ゴム工業株式会社 架橋高分子のパラメータを算出する方法、装置及びプログラム

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