JP2008051054A - Engine oil return structure - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、エンジンのバランサーハウジングとオイルパンとの間に、ブローバイガスから分離したオイルをオイルパンに戻すオイル戻し部材を配置したエンジンのオイル戻し構造に関する。 The present invention relates to an engine oil return structure in which an oil return member for returning oil separated from blow-by gas to an oil pan is disposed between an engine balancer housing and an oil pan.
エンジンの燃焼室からクランクケース内に漏れ出したブローバイガスにはオイルが含まれているため、シリンダヘッドに設けた気液分離室でブローバイガスとオイルとを分離した後、ブローバイガスを吸気系に戻し、オイルをオイルパンに戻す必要がある。 Since the blow-by gas leaking from the engine combustion chamber into the crankcase contains oil, the blow-by gas is separated into the intake system after separating the blow-by gas and oil in the gas-liquid separation chamber provided in the cylinder head. It is necessary to return the oil to the oil pan.
シリンダブロックの下端に結合したロアブロックの下面にバランサーハウジングを支持したエンジンにおいて、シリンダヘッドに設けた気液分離室からオイルパンにオイルを戻すオイル戻し通路を、シリンダブロック、ロアブロックおよびバランサーハウジングの内部に形成したものが、下記特許文献1により公知である。
ところで上記従来のものは、オイル戻し通路のオイル出口孔がバランサーハウジングの下面に直接開口しており、そのオイル出口孔がバランサーハウジングに一体に設けられたオイルストレーナのオイル吸入孔に隣接するように配置されているため、オイルストレーナのオイル吸入孔の近傍に発生するオイルポンプの吸引負圧がオイル戻し通路のオイル出口孔に作用してしまい、気液分離室におけるブローバイガスとオイルとの分離に悪影響を及ぼす可能性がある。 By the way, in the above-mentioned conventional one, the oil outlet hole of the oil return passage is directly open on the lower surface of the balancer housing, and the oil outlet hole is adjacent to the oil suction hole of the oil strainer provided integrally with the balancer housing. Therefore, the suction negative pressure of the oil pump generated in the vicinity of the oil suction hole of the oil strainer acts on the oil outlet hole of the oil return passage, and the blow-by gas and oil are separated in the gas-liquid separation chamber. May have adverse effects.
この不具合を解消するためには、オイル戻し通路のオイル出口孔の位置をオイルストレーナのオイル吸入孔から遠ざければ良いが、オイル出口孔はバランサーハウジングの下面に直接開口しているため、その位置を自由に選択することは困難である。 In order to eliminate this problem, the oil outlet hole of the oil return passage should be positioned away from the oil suction hole of the oil strainer. However, since the oil outlet hole opens directly on the lower surface of the balancer housing, its position It is difficult to choose freely.
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、ブローバイガスから分離したオイルをバランサーハウジングおよびオイルパンに挟まれた空間に戻すオイル戻し部材の配置の自由度を高めることを目的とする。 The present invention has been made in view of the above circumstances, and an object thereof is to increase the degree of freedom in disposing an oil return member that returns oil separated from blow-by gas to a space sandwiched between a balancer housing and an oil pan.
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、エンジンのバランサーハウジングとオイルパンとの間に、ブローバイガスから分離したオイルをオイルパンに戻すオイル戻し部材を配置したエンジンのオイル戻し構造であって、オイル戻し部材は、バランサーハウジングのオイル戻し通路に連なるオイル入口孔が形成された金型成形品よりなる上側部材と、オイルパンのオイル中に開口するオイル出口孔が形成された金型成形品よりなる下側部材とを結合して構成されることを特徴とするエンジンのオイルストレーナ構造が提案される。 In order to achieve the above object, according to the invention described in claim 1, an engine in which an oil return member for returning oil separated from blow-by gas to the oil pan is disposed between the balancer housing of the engine and the oil pan. The oil return member has an upper member made of a molded product in which an oil inlet hole connected to the oil return passage of the balancer housing is formed, and an oil outlet hole that opens into the oil of the oil pan. An oil strainer structure for an engine is proposed, which is constituted by combining a lower member made of a formed mold product.
尚、実施の形態の上側第2部材54は本発明の上側部材に対応する。
The upper
請求項1の構成によれば、バランサーハウジングのオイル戻し通路に連なるオイル入口孔が形成された上側部材と、オイルパンのオイル中に開口するオイル出口孔が形成された下側部材とを結合してオイル戻し部材を構成したので、オイル出口孔をバランサーハウジングに直接形成する場合に比べて、オイル出口孔の位置の設定自由度を高めることができる。その結果、オイルパンの内部に配置されたオイルストレーナのオイル吸入孔に発生するオイルの吸入負圧の影響を受け難くい位置にオイル出口孔を配置することで、ブローバイガスとオイルとの気液分離を確実に行わせることができる。しかも金型成形品よりなる下側部材および上側部材は形状の自由度が高いため、オイル出口孔を確実にオイルパンのオイル液面下に位置させ、クランクケースの圧力変動が気液分離に悪影響を及ぼすのを防止することができる。 According to the configuration of the first aspect, the upper member formed with the oil inlet hole connected to the oil return passage of the balancer housing is coupled to the lower member formed with the oil outlet hole opened in the oil of the oil pan. Since the oil return member is configured, the degree of freedom in setting the position of the oil outlet hole can be increased as compared with the case where the oil outlet hole is directly formed in the balancer housing. As a result, by arranging the oil outlet hole at a position that is not easily affected by the negative suction pressure of the oil generated in the oil suction hole of the oil strainer disposed inside the oil pan, the gas-liquid between the blow-by gas and the oil Separation can be ensured. In addition, since the lower and upper members made of mold products have a high degree of freedom in shape, the oil outlet hole is surely positioned below the oil level of the oil pan, and the crankcase pressure fluctuation adversely affects gas-liquid separation. Can be prevented.
以下、本発明の実施の形態を添付の図面に基づいて説明する。 Embodiments of the present invention will be described below with reference to the accompanying drawings.
図1〜図9は本発明の第1の実施の形態を示すもので、図1エンジンの正面図、図2は図1の2−2線断面図、図3は図2の3−3線矢視図、図4は図2の4−4線矢視図、図5は図3の5−5線断面図、図6は図3の6−6線断面図、図7はオイルストレーナを斜め下方から見た分解斜視図、図8はオイルストレーナ斜め上方から見た分解斜視図、図9はオイルストレーナを備えたバランサー装置の斜視図である。 1 to 9 show a first embodiment of the present invention. FIG. 1 is a front view of the engine, FIG. 2 is a sectional view taken along line 2-2 of FIG. 1, and FIG. 3 is a line 3-3 of FIG. 4 is a sectional view taken along line 4-4 in FIG. 2, FIG. 5 is a sectional view taken along line 5-5 in FIG. 3, FIG. 6 is a sectional view taken along line 6-6 in FIG. FIG. 8 is an exploded perspective view as seen from obliquely below, FIG. 8 is an exploded perspective view as seen from obliquely above the oil strainer, and FIG. 9 is a perspective view of a balancer device provided with an oil strainer.
図1および図2から明らかなように、自動車のディーゼルエンジンEのシリンダブロック11の下面にロアブロック12が固定され、ロアブロック12の下面にオイルを貯留するオイルパン13が固定される。ロアブロック12の下面にエンジンEの二次振動を低減するバランサー装置14が設けられており、このバランサー装置14はオイルパン13に収納される。シリンダブロック11とロアブロック12との間にクランクシャフト15が回転自在に支持されており、クランクシャフト15の軸端に設けた駆動スプロケット16とバランサー装置14の駆動バランサーシャフト29の軸端に設けた従動スプロケット17とに無端チェーン18が巻き掛けられる。
As is clear from FIGS. 1 and 2, the
図3〜図6から明らかなように、バランサー装置14のバランサーハウジング19は上下に分割されたアッパーハウジング20およびロアハウジング21を複数本のボルト22…で結合し、その車体右側の端面に右サイドハウジング23を複数本のボルト24…で結合し、その車体左側の端面に左サイドハウジング25を複数本のボルト26…で結合して構成される。バランサーハウジング19は、アッパーハウジング20およびロアハウジング21を貫通する2本のボルト27,27と、右サイドハウジング23を貫通する2本のボルト28,28とでロアブロック12の下面に固定される。
As apparent from FIGS. 3 to 6, the
バランサーハウジング19に駆動バランサーシャフト29および従動バランサーシャフト30が平行に支持されており、駆動バランサーシャフト29には、その一端側から他端側に向けて従動スプロケット17、駆動ギヤ31、第1バランサーウエイト32および第2バランサーウエイト33が設けられる。また従動バランサーシャフト30には、その一端側から他端側に向けて従動ギヤ34、第1バランサーウエイト35および第2バランサーウエイト36が設けられる。クランクシャフト15に設けた駆動スプロケット16と駆動バランサーシャフト29に設けた従動スプロケット17とに無端チェーン18が巻き掛けられる。また駆動バランサーシャフト29に設けた駆動ギヤ31と従動バランサーシャフト30に設けた従動ギヤ34とが噛合する。
A
従って、エンジンEの運転によりクランクシャフト15の回転が駆動スプロケット16、無端チェーン18および従動スプロケット17を介して駆動バランサーシャフト29に伝達され、駆動バランサーシャフト29の回転が駆動ギヤ31および従動ギヤ34を介して従動バランサーシャフト30に伝達される。このとき、クランクシャフト15の駆動スプロケット16の歯数は駆動バランサーシャフト29の従動スプロケット17の歯数の2倍に設定され、かつ駆動ギヤ31の歯数は従動ギヤ34の歯数に等しく設定されているため、駆動バランサーシャフト29および従動バランサーシャフト30はクランクシャフト15の回転数の2倍の回転数で相互に逆方向に回転し、駆動バランサーシャフト29および従動バランサーシャフト30に設けた第1、第2バランサーウエイト32,33;35,36によりエンジンEの二次振動が低減される。
Accordingly, the rotation of the
図6に明瞭に示されるように、右サイドハウジング23のアッパーハウジング20およびロアハウジング21に対する結合面にトロコイドポンプよりなるオイルポンプ37の円形のポンプ室23aが開口しており、このポンプ室23aの内部に相互に噛合するアウターロータ38およびインナーロータ39が相互に噛合した状態で収納される。ポンプ室23aに臨む吸入ポート40はロアハウジング21の下面に開口する吸入通路41に連通する。またポンプ室23aに臨む吐出ポート42は右サイドハウジング23の上面の(ロアブロック12との結合面に開口する吐出通路43(図3参照)に連通する。
As clearly shown in FIG. 6, a
次に、図4〜図9に基づいて、オイルパン13からオイルポンプ37に吸入されるオイルを濾過するオイルストレーナ51の構造を説明する。
Next, the structure of the
図7および図8から明らかなように、オイルストレーナ51は金型により合成樹脂で射出成形される下側部材52、上側第1部材53および上側第2部材54と、合成樹脂メッシュよりなるストレーナエレメント55との合計4つの部材で構成される。
As is apparent from FIGS. 7 and 8, the
下側部材52は勾玉状に湾曲して上面が開放する浅い容器状の本体部52aと、本体部52aの外周の一部から斜め上方に延出する板状の支持腕部52bと、支持腕部52bの上端に連なる直線状のオイル戻し通路形成部52cと、オイル戻し通路形成部52cの一端から下向きに延びるパイプ状のオイル排出管部52dとを備える。本体部52aの一端側(幅の広い側)には長方形状のオイル吸入孔52fが開口し、オイル戻し通路形成部52cの上面にはオイル排出管部52dに連通する樋状の溝52gが形成される。オイル排出管部52dの下端に開口するオイル出口孔52eはオイルパン13に貯留したオイルの液面下に位置しており、クランクケース内の圧力変動がシリンダヘッドに連なるオイル戻し通路を介して吸気系に影響を与えないようになっている。
The
上側第1部材53は下側部材52の本体部52aと略同形状の部材であって、下面が開放する浅い容器状に形成されるとともに、その他端側(幅の狭い側)に上向きに貫通するオイル排出孔53aが形成される。また上側第1部材53の外周の3カ所にボルト孔を有する取付ボス53b,53c,53dが突設される。
The upper
上側第2部材54は下側部材52のオイル戻し通路形成部52cと略同形状の部材であって、その下面にオイル戻し通路形成部52cの樋状の溝52gに対向する樋状の溝54aが形成されるとともに、オイル排出管部52dと反対側の端部に上向きに貫通するオイル入口孔54bが形成される。またオイル入口孔54bの両側にはボルト孔を有する取付ボス54c,54dが突設される。
The upper
しかして、上側第1部材53の下面および上側第2部材54の下面は、下側部材52の本体部52aの上面およびオイル戻し通路形成部52cの上面にそれぞれ溶着により結合されるが、その際に上側第1部材53の下面と下側部材52の本体部52aの上面との間にストレーナエレメント55の外周部が挟まれて固定される。その結果、下側部材52の本体部52aおよびストレーナエレメント55間にダーティチャンバ56が区画され、上側第1部材53およびストレーナエレメント55間にクリーンチャンバ57が区画される。また下側部材52のオイル戻し通路形成部52cの溝52gと上側第2部材54の溝54aとの間にオイル戻し通路58が形成され、このオイル戻し通路58の両端は前記オイル入口孔54bおよび前記オイル排出管部52dに連通する。
Thus, the lower surface of the upper
オイルストレーナ51の下側部材52、上側第1部材53および上側第2部材54を合成樹脂の金型成形品で構成したので形状の設計自由度を高めることができ、バランサーハウジング19およびオイルパン13に挟まれた狭い空間にコンパクトで高機能なオイルストレーナ51を配置することができる。特に、オイルポンプ37へのオイルの吸入経路に関しては、オイル吸入孔52fおよびオイル排出孔53aを最適の位置に配置するとともに、オイルの流路断面積を充分に確保することができる。またブローバイガスから分離したオイルの戻し経路に関しては、オイル出口孔52eの位置をオイルストレーナ51のオイル吸入口52fから充分に離し、かつオイルの液面上に露出しないように配置することができる。
Since the
このように構成されたオイルストレーナ51は、図4から明らかなように、上側第1部材53の3個の取付ボス53b,53c,53dのボルト孔を下から上に貫通する3本のボルト59…でバランサーハウジング19のロアハウジング21に締結され、上側第2部材54の2個の取付ボス54c,54のボルト孔を下から上に貫通する2本のボルト60,60でバランサーハウジング19のアッパーハウジング20に締結される。このとき、上側第2部材54の2個の取付ボス54c,54dはアッパーハウジング20の駆動バランサーシャフト29側の端部に固定され、上側第1部材53の2個の取付ボス53b,53cはロアハウジング21の従動バランサーシャフト30側に固定され、上側第1部材53の残りの1個の取付ボス53dはロアハウジング21の駆動バランサーシャフト29および従動バランサーシャフト30の間に固定されるため、オイルストレーナ51はロアハウジング21の下面を覆うような位置関係で支持される。
As is apparent from FIG. 4, the
この取付状態で、上側第1部材53のオイル排出孔53aはロアハウジング21の下面に開口する吸入通路41を介してオイルポンプ37の吸入ポート40に連通する(図6参照)。また上側第2部材54のオイル入口孔54bは、アッパーハウジング20の下面に開口するオイル戻し通路20aを介して右サイドハウジング23のロアブロック12への結合面に開口するオイル戻し通路23bに連通する(図9参照)。この右サイドハウジング23のオイル戻し通路23bは、ロアブロック12およびシリンダブロック11の内部を貫通するオイル戻し通路(図示せず)を経てシリンダヘッドに形成したラビリンス型の気液分離室(図示せず)に連通する。
In this mounted state, the
次に、上記構成を備えた本発明の第1の実施の形態の作用を説明する。 Next, the operation of the first embodiment of the present invention having the above configuration will be described.
エンジンEを運転するとクランクシャフト15の回転が無端チェーン18を介して駆動バランサーシャフト29に伝達され、駆動バランサーシャフト29の回転が駆動ギヤ31および従動ギヤ34を介して従動バランサーシャフト30に伝達されることで、従動バランサーシャフト30に接続されたオイルポンプ37が作動する。
When the engine E is operated, the rotation of the
その結果、オイルパン13に貯留されたオイルがオイルストレーナ51の下側部材52のオイル吸入孔52fから吸入され、ダーティチャンバ56からストレーナエレメント55を通過して濾過された後、クリーンチャンバ57から上側第1部材53のオイル排出孔53aを通過し、更にバランサーハウジング19のロアハウジング21の吸入通路41(図3および図6参照)および右サイドハウジング23の吸入ポート40を経てオイルポンプ37に吸入される。
As a result, the oil stored in the
オイルポンプ37の吐出ポート42に吐出されたオイルは、右サイドハウジング23の吐出通路43(図3参照)からロアブロック12に供給され、そこから複数の経路に分岐してクランクシャフト15のジャーナル部や動弁機構の潤滑に供される。
The oil discharged to the
その際に、オイルストレーナ51のダーティチャンバ56およびクリーンチャンバ57を区画する下側部材52の本体部52aおよび上側第2部材54は上下方向に偏平な形状を有しており、それらの結合面に大面積のストレーナエレメント55の外周部が挟まれて固定されるので、ストレーナエレメント55によるオイルの流通抵抗の増加を最小限に抑えるとともに、ストレーナエレメント55の目詰まりを防止することができる。
At that time, the
図7および図8から明らかなように、オイルパン13の底面との干渉を避けるために、オイルストレーナ51の厚さはオイル吸入孔52f側で薄く、オイル排出孔53a側で厚くなっているが、オイルストレーナ51の幅をオイル吸入孔52f側で広く、オイル排出孔53a側で狭くすることで、オイルの流路断面積の急変を防止してオイルの流通抵抗の増加を最小限に抑えている。特に、オイルストレーナ51の流路断面積をオイル吸入孔52f側からオイル排出孔53a側に向けて次第に狭くしたので、オイル吸入孔52fから排出孔53aに向けて流れるオイルの流速をゆっくりと増加させてオイルポンプ37への流入抵抗の低減を図ることができる。
As is apparent from FIGS. 7 and 8, in order to avoid interference with the bottom surface of the
エンジンEの燃焼室から漏れたブローバイガスはオイル分を含んだ状態でシリンダヘッドに供給され。そこに設けた気液分離室でブローバイガスとオイルとに分離された後、ブローバイガスは吸気系に戻されてオイルはオイルパン13に戻される。ブローバイガスから分離されたオイルは、シリンダブロック11およびロアブロック12に形成した図示せぬオイル戻し通路内を流下し、ロアブロック12に結合されるバランサーハウジング19の右サイドハウジング23のオイル戻し通路23b(図3および図9参照)と、アッパーハウジング20のオイル戻し通路20a(図3および図9参照)とを通過して、オイルストレーナ51の上側第2部材54のオイル入口孔54b(図8および図9参照)に流入する。
The blow-by gas leaking from the combustion chamber of the engine E is supplied to the cylinder head while containing oil. After being separated into blow-by gas and oil in the gas-liquid separation chamber provided there, the blow-by gas is returned to the intake system, and the oil is returned to the
上側第2部材54のオイル入口孔54bに流入したオイルは、下側部材52のオイル戻し通路形成部52cおよび上側第2部材54間に形成されたオイル戻し通路58と、下側部材52のオイル排出管部52dとを通過し、オイル出口孔52eからオイルパン内オイル液面下に戻される。
The oil that has flowed into the
このように、ブローバイガスを分離した後のオイルをオイルパン13に戻すためのオイル戻し通路58およびオイル排出管部52dをオイルストレーナ51と一体に形成したので、それらを別部材で構成する場合に比べて部品点数および組付工数を削減することができる。
As described above, the
またオイルパン19内のオイルを濾過するオイルストレーナ51の一部を構成する下側部材52と、ブローバイガスから分離したオイルをオイルパン19に戻すオイル戻し部材の一部を構成する下側部材52とを共用したので、部材を共用しない場合に合計4個になる部材数を合計3個に抑え、オイルストレーナ51およびオイル戻し部材の部品点数およびコストを削減することができる。
Further, a
更にバランサーハウジング19に結合される上側第1部材53および上側第2部材54を別部材としたので、それら上側第1、第2部材53,54の部品精度を高めてバランサーハウジング19への結合を容易にし、結合部からのオイルの漏れを抑制することができる。仮に上側第1、第2部材53,54を一部材で構成すると、部材の寸法が大型化するとともに、同一部材にオイル排出孔53aおよびオイル入口孔54bを形成することが必要となり、それらオイル排出孔53aおよびオイル入口孔54bをバランサーハウジング19の吸入通路41およびオイル戻し通路20aに位置合わせするための寸法精度が厳しくなり、加工コストの上昇を招くことになる。
Further, since the upper
ところで、オイルストレーナ51のオイル吸入孔52fとオイル出口孔52eとの位置関係によっては、オイル吸入孔52fに作用するオイルポンプ37の吸引負圧がオイル出口孔52eに作用してしまい、オイル出口孔52eに連なる気液分離室におけるブローバイガスおよびオイルの分離に悪影響を与える可能性がある。しかしながら、本実施の形態によれば、下側部材52のオイル戻し通路形成部52cおよび上側第2部材54間に形成したオイル戻し通路58によってオイル吸入孔52fに対するオイル出口孔52eの位置関係を自由に設定し、オイルポンプ37の吸引負圧の影響を回避することができる。
By the way, depending on the positional relationship between the
しかも下側部材52に下向きに突出するオイル排出管部52dを形成し、その下端にオイル出口孔52eを開口させたので、オイル出口孔52eがオイル液面上に露出するのを確実に防止し、クランクケースの圧力変動が気液分離に悪影響を及ぼすのを防止することができる。
Moreover, since the oil
またオイルストレーナ51はバランサーハウジング19の両端間を架橋するように支持され、バランサーハウジング19の下面とオイルパン13の底面との間の空間を仕切っているため、オイルストレーナ51に車両の加減速、車両の旋回、路面の傾斜等に伴うオイルの液面の変動を抑制するバッフルプレートの機能を発揮させ、オイルへのエアの混入によるオイルポンプ37のエア噛みを確実に防止することができる。これにより、特別のバッフルプレートを設ける必要をなくしたり、既存のバッフルプレートを小型化したりすることができ、部品点数の削減やコストの削減が可能となる。特に、下側部材52の本体部52aとオイル戻し通路形成部52cとを接続する支持腕部52bが板状に形成されているため、その支持腕部52bでオイルの移動を効果的に抑制してバッフルプレートとしての機能を高めることができる。
The
次に、図10に基づいて本発明の第2の実施の形態を説明する。 Next, a second embodiment of the present invention will be described with reference to FIG.
第2の実施の形態は、オイルストレーナ51の上側第1部材53の上面に、バランサーハウジング19のロアハウジング21の下面に向かって上向きに突出するリブ53eを一体に形成したものである。このリブ53eの延びる方向は、下側部材52の支持腕部52bの延びる方向と概ね直交している。
In the second embodiment, the upper surface of the upper
このように、上側第1部材53にリブ53eを一体に形成することで、オイルストレーナ51の剛性を高めることが可能になるだけでなく、前記リブ53eにバッフルプレートの機能を発揮させてオイルパン13内のオイルの液面の波立ちを一層効果的に抑制することができる。特に、支持腕部52bの延びる方向とリブ53eの延びる方向とを直交させたので、オイルの移動方向に関わらずに液面の波立ちを抑制することができる。
Thus, by integrally forming the
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。 The embodiments of the present invention have been described above, but various design changes can be made without departing from the scope of the present invention.
例えば、実施の形態ではブローバイガスから分離したオイルをオイルパン13に戻すためのオイル戻し通路58およびオイル排出管部52dをオイルストレーナ51と一体に形成しているが、それらをオイルストレーナ51と別体に形成しても良い。
For example, in the embodiment, the
また実施の形態では下側部材52、上側第1部材53および上側第2部材54を合成樹脂の金型成形品で構成しているが、金属の金型成形品(プレス製品やダイキャスト製品)で構成することができる。
In the embodiment, the
13 オイルパン
19 バランサーハウジング
20a オイル戻し通路
52 下側部材
52e オイル出口孔
54 上側第2部材(上側部材)
54b オイル入口孔
E エンジン
13
54b Oil inlet hole E Engine
Claims (1)
オイル戻し部材は、バランサーハウジング(19)のオイル戻し通路(20a)に連なるオイル入口孔(54b)が形成された金型成形品よりなる上側部材(54)と、オイルパン(13)のオイル中に開口するオイル出口孔(52e)が形成された金型成形品よりなる下側部材(52)とを結合して構成されることを特徴とするエンジンのオイル戻し構造。
An engine oil return structure in which an oil return member for returning oil separated from blow-by gas to the oil pan (13) is disposed between the balancer housing (19) and the oil pan (13) of the engine (E),
The oil return member includes an upper member (54) made of a molded product in which an oil inlet hole (54b) connected to the oil return passage (20a) of the balancer housing (19) is formed, and oil in the oil pan (13). An oil return structure for an engine comprising a lower member (52) made of a molded product in which an oil outlet hole (52e) is formed.
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