JP2008045489A - General purpose internal combustion engine - Google Patents
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Abstract
Description
この発明は、汎用内燃機関に関する。 The present invention relates to a general-purpose internal combustion engine.
発電機や農業機械など、様々な用途で駆動源として使用される汎用内燃機関において、燃料の供給はキャブレタによって行われるのが一般的であった。しかしながら、近年、燃料ポンプと燃料噴射部(燃料噴射弁など)によって燃料を供給するようにした装置、即ち、FI(Fuel Injection)化した燃料供給装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、特許文献1に記載される技術にあっては、燃料噴射部の下流側にレギュレータを設け、燃料噴射部の消費燃料を上回った燃料、即ち、余剰燃料をリターン配管を介して燃料タンクに還流させる(戻す)ように構成している。そのため、汎用内燃機関周辺、特に燃料噴射部付近にあっては、リターン配管などによってその構成が複雑になり、配管取り回しが煩瑣になるという不具合があった。
By the way, in the technique described in
そこで、その不具合を解消すべく、燃料噴射部の上流側にレギュレータを設け、一定の圧力の燃料を燃料噴射部に供給することで前記したリターン配管を除去し、燃料噴射部付近での配管取り回しを容易にすることが考えられる。 Therefore, in order to solve the problem, a regulator is provided on the upstream side of the fuel injection section, and the return pipe is removed by supplying fuel at a constant pressure to the fuel injection section, and the piping around the fuel injection section is routed. It is conceivable to make this easier.
しかしながら、特許文献1記載の技術にあっては、運転時において比較的高温となる位置、具体的には、各気筒の間に形成された空間内に燃料噴射部が配置されるため、燃料噴射部付近の燃料供給管内には、気筒から受ける熱(特に、ホットソーク時に受ける熱)によってベーパ(蒸発燃料(燃料蒸気))が発生する。そのため、ベーパを燃料タンクに戻すための配管、即ち、リターン配管が必要になり、上記したようなリターン配管を除去する構成にすることは困難であった。
However, in the technique described in
従って、この発明の目的は上記した課題を解決し、燃料噴射部付近の燃料供給管内におけるベーパの発生を防止してリターン配管を除去し、燃料噴射部付近の配管を簡素化すると共に、配管取り回しを容易にするようにした汎用内燃機関を提供することにある。 Accordingly, the object of the present invention is to solve the above-described problems, prevent the generation of vapor in the fuel supply pipe near the fuel injection section, remove the return pipe, simplify the pipe near the fuel injection section, and route the pipe. It is an object of the present invention to provide a general-purpose internal combustion engine that facilitates the above.
上記の目的を解決するために、請求項1にあっては、燃料を噴射する燃料噴射部と、吸引空気を送風して冷却する冷却ファンとを備えた空冷式の汎用内燃機関において、前記冷却ファンを被覆するファンカバーを備えると共に、前記燃料噴射部を前記ファンカバーの近傍に配置するように構成した。
In order to solve the above-mentioned object, in
請求項2に係る汎用内燃機関にあっては、クランク軸を中心にV型に配置された複数の気筒を備えると共に、前記燃料噴射部を前記複数の気筒の間に形成されたV型の空間に隣接して配置するように構成した。 The general-purpose internal combustion engine according to claim 2 includes a plurality of cylinders arranged in a V shape around a crankshaft, and a V-shaped space in which the fuel injection portion is formed between the plurality of cylinders. It arrange | positioned adjacent to.
請求項3に係る汎用内燃機関にあっては、前記燃料噴射部は、前記複数の気筒にそれぞれ配置される燃料噴射弁と、前記燃料噴射弁のそれぞれに燃料供給管の燃料を分配する分配管とから構成されるようにした。 In the general-purpose internal combustion engine according to claim 3, the fuel injection unit includes a fuel injection valve disposed in each of the plurality of cylinders, and a distribution pipe that distributes fuel in a fuel supply pipe to each of the fuel injection valves. It was made up of.
請求項4に係る汎用内燃機関にあっては、さらに、燃料タンクと前記燃料噴射部とを接続する燃料供給管に配置される第1の燃料ポンプと、前記燃料供給管において前記第1の燃料ポンプの上流側に配置される第2の燃料ポンプとを備えるように構成した。 The general-purpose internal combustion engine according to claim 4 further includes a first fuel pump disposed in a fuel supply pipe connecting a fuel tank and the fuel injection unit, and the first fuel in the fuel supply pipe. And a second fuel pump disposed on the upstream side of the pump.
請求項1に係る汎用内燃機関にあっては、吸引空気を送風して冷却する冷却ファンを被覆するファンカバーを備えると共に、燃料を噴射する燃料噴射部を、汎用内燃機関の運転時あるいはホットソーク時において比較的温度の低い場所であるファンカバーの近傍に配置するように構成、即ち、燃料噴射部を気筒などからの熱を受け難い環境下に配置するようにしたので、燃料噴射部付近の燃料供給管内におけるベーパの発生を防止することができ、よってリターン配管を除去(リターンレス化)することができる。これにより、燃料噴射部付近の配管が簡素化されると共に、配管取り回しも容易にすることができる。また、リターン配管を除去したので、リターン配管の分だけ汎用内燃機関を小型化することができる。さらに、ベーパの発生を抑制することで、燃料噴射の安定性も向上させることができる。
The general-purpose internal combustion engine according to
請求項2に係る汎用内燃機関にあっては、クランク軸を中心にV型に配置された複数の気筒を備えると共に、燃料噴射部を複数の気筒の間に形成されたV型の空間に隣接して配置するように構成したので、上記した効果に加え、燃料噴射部と気筒とを比較的短い燃料供給管で接続することができる、即ち、燃料噴射部付近の燃料供給管において、運転時に高温となる気筒から熱を受ける面積(受熱面積)を減少させることでき、よって燃料噴射部付近の燃料供給管内におけるベーパの発生をより一層防止することができる。 The general-purpose internal combustion engine according to claim 2 includes a plurality of cylinders arranged in a V shape around the crankshaft, and a fuel injection portion adjacent to a V-type space formed between the plurality of cylinders. In addition to the effects described above, the fuel injection part and the cylinder can be connected by a relatively short fuel supply pipe, that is, in the fuel supply pipe near the fuel injection part, It is possible to reduce the area (heat receiving area) that receives heat from the cylinder that becomes high temperature, and thus it is possible to further prevent the generation of vapor in the fuel supply pipe near the fuel injection portion.
請求項3に係る汎用内燃機関にあっては、燃料噴射部は、複数の気筒にそれぞれ配置される燃料噴射弁と、燃料噴射弁のそれぞれに燃料供給管の燃料を分配する分配管とから構成されるようにしたので、請求項2で述べた効果に加え、燃料噴射弁に接続された分配管内におけるベーパの発生を防止することができる。 In the general-purpose internal combustion engine according to claim 3, the fuel injection unit is configured by a fuel injection valve disposed in each of the plurality of cylinders, and a distribution pipe that distributes fuel in a fuel supply pipe to each of the fuel injection valves. Thus, in addition to the effect described in claim 2, the generation of vapor in the distribution pipe connected to the fuel injection valve can be prevented.
請求項4に係る汎用内燃機関にあっては、さらに、燃料タンクと燃料噴射部とを接続する燃料供給管に配置される第1の燃料ポンプと、燃料供給管において第1の燃料ポンプの上流側に配置される第2の燃料ポンプとを備えるように構成したので、上記した効果をより一層得ることができる。 The general-purpose internal combustion engine according to claim 4 further includes a first fuel pump disposed in a fuel supply pipe connecting the fuel tank and the fuel injection unit, and an upstream of the first fuel pump in the fuel supply pipe. Since it comprised so that the 2nd fuel pump arrange | positioned by the side might be provided, the above-mentioned effect can be acquired further.
以下、添付図面に即してこの発明に係る汎用内燃機関を実施するための最良の形態について説明する。 The best mode for carrying out a general-purpose internal combustion engine according to the present invention will be described below with reference to the accompanying drawings.
図1は、この発明の第1実施例に係る汎用内燃機関の平面部分透視図である。また、図2は図1に示す汎用内燃機関を矢印A方向から見たときの側面部分透視図であり、図3は図1に示す汎用内燃機関を矢印B方向から見たときの側面部分透視図である。尚、図2,3では、燃料を供給する装置などの理解の便宜のため、汎用内燃機関の一部分のみを示す。 FIG. 1 is a partially transparent plan view of a general-purpose internal combustion engine according to a first embodiment of the present invention. 2 is a side partial perspective view of the general-purpose internal combustion engine shown in FIG. 1 when viewed from the direction of arrow A. FIG. 3 is a side partial perspective view of the general-purpose internal combustion engine shown in FIG. FIG. 2 and 3 show only a part of the general-purpose internal combustion engine for the convenience of understanding the device for supplying the fuel.
図1において、符号10は汎用内燃機関(以下「エンジン」という)を示す。エンジン10には、燃料(ガソリン。以下「ガソリン燃料」という)をエンジン10に供給する燃料供給装置12が接続される。
In FIG. 1,
燃料供給装置12は、燃料を貯留するメイン燃料タンク14(図3で見えず)と、メイン燃料タンク14とエンジン10(正確には、エンジン10の燃料噴射弁(後述))とを接続する燃料供給管16と、燃料供給管16に配置される高圧ポンプモジュール20と、燃料供給管16において高圧ポンプモジュール20の上流側に配置される低圧ポンプ(第2の燃料ポンプ)22と、ガソリン燃料を噴射する燃料噴射部24と、メイン燃料タンク14から発生する蒸発燃料を吸着させる吸着材を収容するキャニスタ26(図3で見えず)などを備える。
The
以下、エンジン10および燃料供給装置12を構成する各要素について説明する。
Hereinafter, each element which comprises the
図4は、エンジン10を矢印B方向から見たときの側面部分透視図である。
FIG. 4 is a side partial perspective view of the
図4に示すように、エンジン10は、クランク軸30を中心に相違する角度に配置された複数の気筒(シリンダ)32、具体的には、V型に配置された2個の気筒(シリンダ)32を備えた、空冷式4サイクルのV型2気筒火花点火式ガソリンエンジン(排気量は、例えば640cc)であり、発電機や農業機械など、様々な用途で駆動源として使用される。
As shown in FIG. 4, the
エンジン10のシリンダ(シリンダブロック)32には、図示しないピストンが往復動自在に収容される。シリンダ32の上部にはシリンダヘッド34が取り付けられ、シリンダヘッド34にはピストンの頂部を臨む位置に形成された燃焼室(図示せず)と、燃焼室に連通される吸気ポート36および排気ポート(図示せず)が設けられる。また、図示は省略するが、シリンダヘッド34には、燃焼室と吸気ポート36の間を開閉する吸気バルブや燃焼室と排気ポートの間を開閉する排気バルブなどが設けられる。
A piston (not shown) is accommodated in the cylinder (cylinder block) 32 of the
クランク軸30の一端には、発電機などの図示しない負荷が接続される一方、他端には、エンジン10を操作者の手動操作によって始動可能とするリコイルスタータ40(図3にのみ示す)と、吸引した空気をエンジン10に送風して冷却する冷却ファン42とが取り付けられる。また、冷却ファン42はファンカバー44によって被覆される共に、ファンカバー44はシリンダ32に隣接して配置される。
A non-illustrated load such as a generator is connected to one end of the
図5はファンカバー44の正面図であり、図6は図5に示すファンカバー44のVI−VI 線断面である。
5 is a front view of the
ファンカバー44は、図5によく示す如く、エンジン10に即した形状、具体的には、その上部付近において、エンジン10のシリンダ32と同様なV字型を呈する形状となるように形成される。これにより、ファンカバー44の上方には、V字状(台形状)を呈する空間が形成される。以下、この空間を「ファンカバー上部空間」と呼び、図5などにおいて破線で示すと共に、符号46で示す。尚、ファンカバー44は例えば樹脂材などから製作される。
As shown in FIG. 5, the
また、ファンカバー44の中央部付近であって、前記した冷却ファン42と近接されるべき位置には、図5および図6に示すように、冷却風を取り込むための空気取込孔44aが複数個形成される。
In addition, a plurality of
図4の説明に戻ると、ファンカバー44のファンカバー上部空間46には、前述した燃料噴射部24が配置される。燃料噴射部24は、2個のシリンダ32(正確には、シリンダ32の吸気ポート36付近)にそれぞれ配置される燃料噴射弁(インジェクタ)50と、燃料噴射弁50のそれぞれに燃料供給管16のガソリン燃料を分配する分配管52とから構成される。尚、燃料噴射弁50は、マイクロ・コンピュータからなるECU(Electronic Control Unit。電子制御ユニット。図1などに示す)53によってその動作が制御される。
Returning to the description of FIG. 4, the above-described
このように、エンジン10の燃料噴射部24は、ファンカバー44の近傍、具体的には、ファンカバー44の上部に形成されたファンカバー上部空間46に配置されると共に、2個のシリンダ32の間に形成された空間(以下、「シリンダ上部空間」と呼び、図1において符号54で示す)に隣接して配置される。シリンダ上部空間54は、図4ではシリンダ上部空間46の紙面後方に位置し、ファンカバー上部空間46と同様、側面視においてV字状(V型)を呈する。
As described above, the
図7は、燃料供給装置12を構成する各要素を模式的に示す模式図である。尚、図7においては、各要素の位置関係を相対的に示し、紙面上方が重力方向において上方となるように示す。
FIG. 7 is a schematic diagram schematically showing each element constituting the
メイン燃料タンク14には、エンジン10に供給されるべきガソリン燃料が貯留される。また、メイン燃料タンク14の上面14aには給油口(図で見えず)が穿設され、給油口はキャップ(2方向バルブキャップ)60によって封止される。
The
メイン燃料タンク14の下面14bには、燃料供給管16を介して燃料噴射部24が接続される。燃料供給管16には、図7に示す如く、上流側から順にフィルタ62と、前述した低圧ポンプ(第2の燃料ポンプ)22と、高圧ポンプモジュール20とが配置される。以下、メイン燃料タンク14から高圧ポンプモジュール20までの燃料供給管を「低圧ライン」と呼び、符号16aで示すと共に、高圧ポンプモジュール20から燃料噴射部24までの燃料供給管を「高圧ライン」と呼び、符号16bで示す。尚、この明細書において「上流」「下流」とは、そこを流れるガソリン燃料の流れ方向における上流、下流を意味する。
A
フィルタ62は、通過するガソリン燃料内のゴミなどの不純物を除去する。また、低圧ポンプ22は、メイン燃料タンク14に貯留されたガソリン燃料を高圧ポンプモジュール20(正確には、後述する高圧ポンプモジュール20のサブ燃料タンク)に圧送する。尚、低圧ポンプ22は、具体的には電磁式ダイヤフラムポンプであり、その動作は前記したECU53によって制御される。
The
図8は、図7などに示す高圧ポンプモジュール20を詳細に表す部分断面図であり、図9は、高圧ポンプモジュール20の分解斜視図である。
FIG. 8 is a partial cross-sectional view showing in detail the high-
図8および図9に示す如く、高圧ポンプモジュール20は、メイン燃料タンク14から供給された燃料を貯留するサブ燃料タンク64と、サブ燃料タンク64に収容される高圧ポンプ(第1の燃料ポンプ)66と、高圧ポンプ66の吸入口66a付近に配置されるサクションフィルタ70と、サブ燃料タンク64に収容されるレギュレータ72と、サブ燃料タンク64の上部を被覆するトップカバー74などを備える。
As shown in FIGS. 8 and 9, the high
サブ燃料タンク64は略円柱状(円筒状)を呈すると共に、その上部は開口される。サブ燃料タンク64の下面64aには、図8によく示すように、適宜な高さを有する凹部64bが形成される。凹部64bには、後述する如く、ガソリン燃料中の水分やゴミなどの不純物が沈殿し、堆積させられる。尚、サブ燃料タンク64は、例えばアルミニウムから製作される。
The
サブ燃料タンク64の内部(内部空間64c)には、高圧ポンプ66が収容される。高圧ポンプ66の吸入口66aは、サブ燃料タンク64の内部の重力方向において下方の位置、正確には、サブ燃料タンク64の下面64a付近かつ、サブ燃料タンク64の凹部64bよりも上方の位置に配置される。吸入口66aにはサクションフィルタ70が取り付けられ、そこを通過するガソリン燃料内のゴミなどの不純物を除去する。
A
また、高圧ポンプ66の吐出口66bは、サブ燃料タンク64の内部の重力方向において上方の位置に配置される。高圧ポンプ66は、サブ燃料タンク64に貯留されたガソリン燃料Fを高圧ライン16bを介して燃料噴射部24(正確には、燃料噴射部24の燃料噴射弁50)に圧送する。尚、高圧ポンプ66は、具体的には電動ポンプであり、その動作は前記したECU53によって制御される。
Further, the
サブ燃料タンク64の上部にある開口64dには、開口64dに嵌合自在なトップカバー74が配置される。トップカバー74には、サブ燃料タンク64と前記した低圧ライン16aとを連通させる低圧ライン連通部74aと、高圧ポンプ66の吐出口66bと高圧ライン16bとを連通させる高圧ライン連通部74bと、サブ燃料タンク64と後述する燃料戻し管84とを連通させる燃料戻し管連通部74cが形成される。
A
レギュレータ72は、高圧ポンプ66と同様、サブ燃料タンク64に収容されると共に、高圧ポンプ66の吐出口66b付近にレギュレータ用流路86を介して接続される。レギュレータ72は、高圧ポンプ66から吐出されたガソリン燃料を減圧、調圧する。
Like the high-
高圧ポンプ66などを収容したサブ燃料タンク64は、前述したように、トップカバー74によって被覆される。具体的に説明すると、サブ燃料タンク64の開口64dとトップカバー74との接続部にはOリング(シール材)76が介挿される。また、トップカバー74の上面には、略円盤状を呈するプレート80が配置され、サブ燃料タンク64、トップカバー74およびプレート80は、図示の如く、複数本(具体的には6本)のボルト82によって締結固定される。これにより、サブ燃料タンク64の開口64dは、トップカバー74、Oリング76およびプレート80によって液密に封止される。
The
図7の説明に戻ると、サブ燃料タンク64は燃料戻し管連通部74c、燃料戻し管84を介してメイン燃料タンク14の上面14aに接続される。即ち、サブ燃料タンク64の内部空間64cと燃料タンク14とは、燃料戻し管84によって連通させられる。
Returning to the description of FIG. 7, the
上記のように構成された高圧ポンプモジュール20のサブ燃料タンク64は、図7などに示すように、メイン燃料タンク14より重力方向において上方に位置させられる、逆にいえば、メイン燃料タンク14は高圧ポンプモジュール20のサブ燃料タンク64の重力方向において下方に位置させられる。
As shown in FIG. 7 and the like, the
メイン燃料タンク14の上面14aには、燃料戻し管84の他に、チャージ通路90を介してキャニスタ26が接続される。また、キャニスタ26は、パージ通路92を介してエンジン10の吸気系、より具体的には吸気ポート36に接続される。パージ通路92の途中には、電磁弁からなるパージコントロールバルブ94が介挿される。パージコントロールバルブ94は、ソレノイドに供給される通電量に応じた開度でパージ通路92を開閉し、その動作はECU53によって制御される。
In addition to the
これにより、メイン燃料タンク14内において蒸発したガソリン燃料(蒸発燃料(燃料蒸気))はチャージ通路90を通過してキャニスタ26に流れる(チャージされる)。キャニスタ26に流れた蒸発燃料、特にその中の炭化水素(HC)成分は、キャニスタ26の内部に収容された吸着材(図で見えず)に吸着される。また、パージ通路92が開放されると、エンジン10の吸気系(吸気ポート36)の負圧により、吸着材に吸着された蒸発燃料は脱離した後、パージ通路92の開度に応じた流量でエンジン10の吸気ポート36に吸引されてパージされる。
As a result, the gasoline fuel evaporated in the main fuel tank 14 (evaporated fuel (fuel vapor)) flows (charges) through the
上記の如く構成された燃料供給装置12の動作を、図7を参照して説明する。
The operation of the
先ず、メイン燃料タンク14のガソリン燃料は、低圧ポンプ22が作動させられると、フィルタ62によって不純物が除去されつつ、低圧ライン16a、低圧ライン連通部74aを介して高圧ポンプモジュール20のサブ燃料タンク64に供給されて貯留(充填)される。このとき、サブ燃料タンク64の凹部64bには、ガソリン燃料中の水分やゴミなどの不純物が沈殿し、堆積する。
First, when the low-
サブ燃料タンク64に貯留されたガソリン燃料は、サクションフィルタ70を介して高圧ポンプ66の吸入口66a(共に図7で見えず)から吸引される。次いで、高圧ポンプ66は、高圧のガソリン燃料を吐出口66b、高圧ライン連通部74bを介して高圧ライン16bに吐出する。このとき、ガソリン燃料はレギュレータ72によって適宜な圧力に調圧される。
The gasoline fuel stored in the
レギュレータ72によって調圧されたガソリン燃料は、高圧ライン16bを介して燃料噴射部24に供給される。具体的には、高圧ライン16bのガソリン燃料は、燃料噴射部24の分配管52によって各燃料噴射弁50に分配され、燃料噴射弁50から吸気ポート36に向けて噴射され、混合気を生成する。
The gasoline fuel regulated by the
尚、低圧ポンプ22の作動によってサブ燃料タンク64に供給されたガソリン燃料の内、サブ燃料タンク64の容量を超えたガソリン燃料、即ち、余剰燃料は、燃料戻し管連通部74cと燃料戻し管84を介してメイン燃料タンク14に還流される(戻される)。
Of the gasoline fuel supplied to the
このように、第1実施例に係るエンジン10の燃料供給装置にあっては、メイン燃料タンク14から供給されるガソリン燃料を貯留すると共に、その内部に高圧ポンプ66を収容するサブ燃料タンク64を備えるように構成、即ち、高圧ポンプ66がサブ燃料タンク64に貯留されたガソリン燃料に浸かるように構成したので、メイン燃料タンク14から高圧ポンプ66までの燃料供給管(低圧ライン16a)内にエア溜まりが生じた場合であっても、その空気はサブ燃料タンク64において燃料戻し管84などを介して外部に放出されるため、高圧ポンプ66は空気を吸引することがない、即ち、燃料噴射弁50においてガソリン燃料を直ちに噴射することができ、よって始動性を向上させることができる。
Thus, in the fuel supply device for the
また、ガソリン燃料内の水分やゴミなどの不純物はサブ燃料タンク64の底部、具体的には、凹部64bに沈殿するため、高圧ポンプ66に不純物が直接供給され難くすることができ、よって高圧ポンプ66において詰まりなどの故障を防止することができる。
Further, since impurities such as moisture and dust in the gasoline fuel are deposited at the bottom of the
また、高圧ポンプ66の吸入口66aを、サブ燃料タンク64の内部の重力方向において下方の位置に配置するように構成、即ち、サブ燃料タンク64に放出された空気が上方に移動するのに対し、高圧ポンプ66の吸入口66aは下方の位置に配置されるようにしたので、高圧ポンプ66が空気を吸引することをより一層防止することができ、始動性を向上させることができる。
Further, the
また、メイン燃料タンク14とサブ燃料タンク64とを接続する燃料戻し管84を備えるように構成、換言すれば、サブ燃料タンク64に供給されたガソリン燃料の内、サブ燃料タンク64の容量を超えたガソリン燃料、即ち、余剰燃料を燃料戻し管84を介してメイン燃料タンク14に還流する(戻す)ように構成したので、サブ燃料タンク64を常にガソリン燃料で充填させることができる。
Further, the
また、燃料供給管16においてサブ燃料タンク64の上流側に配置される低圧ポンプ22を備えるように構成したので、メイン燃料タンク14とサブ燃料タンク64の位置関係にかかわらず、具体的には、メイン燃料タンク14がサブ燃料タンク64の重力方向において下方に位置させられた場合であっても、メイン燃料タンク14の燃料をサブ燃料タンク64に確実に供給することができる。
In addition, since the
また、メイン燃料タンク14をサブ燃料タンク64の重力方向において下方に位置させるように構成したので、上記した効果を得ることができる。
Further, since the
また、第1実施例に係るエンジン10にあっては、吸引空気を送風して冷却する冷却ファン42を被覆するファンカバー44を備えると共に、燃料を噴射する燃料噴射部24を、エンジン10の運転時あるいはホットソーク時において比較的温度の低い場所であるファンカバー44の近傍(ファンカバー上部空間46)に配置するように構成、即ち、燃料噴射部24をシリンダ32などからの熱を受け難い環境下に配置するようにしたので、燃料噴射部24付近の燃料供給管(例えば、高圧ライン16b)内におけるベーパの発生を防止することができ、よってリターン配管を除去(リターンレス化)することができる。これにより、燃料噴射部24付近の配管が簡素化されると共に、配管取り回しも容易にすることができる。また、リターン配管を除去したので、リターン配管の分だけエンジン10を小型化することができる。さらに、ベーパの発生を抑制することで、燃料噴射の安定性も向上させることができる。
In addition, the
また、クランク軸30を中心にV型に配置された複数(2個)のシリンダ32を備えると共に、燃料噴射部24を2個のシリンダ32の間に形成されたV型のシリンダ上部空間54に隣接して配置するように構成したので、燃料噴射部24とシリンダ36とを比較的短い燃料供給管で接続することができる、即ち、燃料噴射部24付近の燃料供給管において、運転時に高温となるシリンダ36から熱を受ける面積(受熱面積)を減少させることでき、よって燃料噴射部24付近の燃料供給管内におけるベーパの発生をより一層防止することができる。
In addition, a plurality (two) of
また、燃料噴射部24は、複数(2個)のシリンダ32にそれぞれ配置される燃料噴射弁50と、燃料噴射弁50のそれぞれに燃料供給管(高圧ライン16b)のガソリン燃料を分配する分配管52とから構成されるようにしたので、燃料噴射弁50に接続された分配管52内におけるベーパの発生を防止することができる。
The
また、さらに、メイン燃料タンク14と燃料噴射部24とを接続する燃料供給管16に配置される高圧ポンプ66と、燃料供給管16において高圧ポンプ66の上流側に配置される低圧ポンプ22とを備えるように構成したので、上記した効果をより一層得ることができる。
Further, a high-
次いで、この発明の第2実施例に係るエンジン10について説明する。
Next, an
図10は、この発明の第2実施例に係るエンジン10の燃料供給装置12aを示す、図7と同様な模式図である。尚、第1実施例と共通の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
FIG. 10 is a schematic view similar to FIG. 7 showing the
第1実施例と相違する点に焦点をおいて説明すると、第2実施例にあっては、メイン燃料タンク14を高圧ポンプモジュール20のサブ燃料タンク64より重力方向において上方に位置させると共に、低圧ライン16aにおいてフィルタ62と低圧ポンプ22とを除去するように構成した。尚、第2実施例に係るメイン燃料タンク14を図2に一点鎖線で示した。以下、その燃料供給装置12aの動作について説明する。
The description will focus on the differences from the first embodiment. In the second embodiment, the
メイン燃料タンク14に貯留されたガソリン燃料は、重力方向において下方に配置された高圧ポンプモジュール20のサブ燃料タンク64に自重によって落下し、貯留させられる。サブ燃料タンク64に貯留されたガソリン燃料の流れなどは、第1実施例で説明したのと同様であるため、その説明を省略する。
The gasoline fuel stored in the
尚、メイン燃料タンク14からサブ燃料タンク64に供給されたガソリン燃料の内、余剰燃料は、蒸発して(ベーパとなって)燃料戻し管84を介してメイン燃料タンク14に還流される。
Of the gasoline fuel supplied from the
このように、第2実施例に係るエンジン10の燃料供給装置12aにあっては、メイン燃料タンク14を高圧ポンプモジュール20のサブ燃料タンク64より重力方向において上方に配置すると共に、低圧ポンプ22などを除去するように構成したので、第1実施例に比して簡素な構成でありながら、第1実施例と同様な効果を得ることができる。
Thus, in the
以上の如く、この発明の第1および第2実施例にあっては、燃料(ガソリン燃料)を噴射する燃料噴射部24と、吸引空気を送風して冷却する冷却ファン42とを備えた空冷式の汎用内燃機関(エンジン10)において、前記冷却ファンを被覆するファンカバー44を備えると共に、前記燃料噴射部24を前記ファンカバー44の近傍に配置するように構成した。
As described above, in the first and second embodiments of the present invention, the air-cooled type including the
また、クランク軸30を中心にV型に配置された複数(2個)の気筒(シリンダ32)を備えると共に、前記燃料噴射部24を前記複数の気筒の間に形成されたV型の空間(シリンダ上部空間54)に隣接して配置するように構成した。
In addition, a plurality of (two) cylinders (cylinders 32) arranged in a V shape around the
また、前記燃料噴射部24は、前記複数の気筒(32)にそれぞれ配置される燃料噴射弁50と、前記燃料噴射弁のそれぞれに燃料供給管16の燃料を分配する分配管52とから構成されるようにした。
The
また、この発明の第1実施例にあっては、さらに、燃料タンク(メイン燃料タンク14)と前記燃料噴射部24とを接続する燃料供給管16に配置される第1の燃料ポンプ(高圧ポンプ66)と、前記燃料供給管16において前記第1の燃料ポンプの上流側に配置される第2の燃料ポンプ(低圧ポンプ22)とを備えるように構成した。
In the first embodiment of the present invention, the first fuel pump (high pressure pump) disposed in the
尚、上記においては、低圧ポンプ22をエンジン10の燃料噴射量に応じて動作させる、具体的には、ECUによって必要最小限のガソリン燃料がメイン燃料タンク14からサブ燃料タンク64に供給されるように供給量を制御することで、省電力化、低エミッション化を図ることも可能である。
In the above description, the
10 エンジン(汎用内燃機関)、14 メイン燃料タンク(燃料タンク)、16 燃料供給管、22 低圧ポンプ(第2の燃料ポンプ)、24 燃料噴射部、30 クランク軸、32 シリンダ(気筒)、42 冷却ファン、46 ファンカバー、50 燃料噴射弁(燃料噴射部)、52 分配管(燃料噴射部)、54 シリンダ上部空間(空間)、66 高圧ポンプ(第1の燃料ポンプ) 10 engine (general-purpose internal combustion engine), 14 main fuel tank (fuel tank), 16 fuel supply pipe, 22 low pressure pump (second fuel pump), 24 fuel injection section, 30 crankshaft, 32 cylinder (cylinder), 42 cooling Fan, 46 Fan cover, 50 Fuel injection valve (fuel injection part), 52 minute pipe (fuel injection part), 54 Cylinder upper space (space), 66 High pressure pump (first fuel pump)
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