JP2007530163A - カテーテルの遷移部 - Google Patents

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Abstract

カテーテルは、ガイドワイヤ管腔および膨張管腔を定める近位シャフト部を有している。膨張管腔は形状が弧状であり、弧状の断面を有する管材で補強されるか、それ以外の補強手段で補強されている。カテーテルはまた、近位シャフト部よりも可撓性に富む遠位シャフト部を有している。カテーテルはまた、遷移部も有している。遷移部の近位端は近位シャフト部と連絡しており、遷移部の遠位端は遠位シャフト部と連絡している。遷移部は、その近位端から遠位端まで、徐々に可撓性が増大している。遷移部は、可撓性が増大させる遷移手段を備えている。
【選択図】図1

Description

(関連出願への相互参照)
本願は、2003年9月26日出願の米国出願第10/670,465号の部分継続出願であり、米国特許法第120条に基づいて、同出願の優先権を主張するものである。ここに参照された出願の開示は、その全体が、ここに援用することにより本件に組み込まれるものとする。
(発明の技術分野)
本発明は、特に曲がりくねった血管内における経管処置で使用するためのカテーテルに関するものである。
動脈アテローム硬化症などの心臓血管疾患は、米国において主たる死因となっている。医学界では冠動脈心疾患を治療する多数の方法と装置を開発しており、それらの幾つかは特別な設計により、動脈アテローム硬化症を原因とする合併症やそれ以外の形態の冠動脈狭窄症を治療するためのものである。
動脈アテローム硬化症と、それ以外の形態の冠動脈狭窄症を治療する方法の1つに、経皮経管冠動脈血管形成法があり、これは「血管形成法」または「PTCA」と一般に呼ばれている。血管形成法の目的は、放射方向の水圧応用拡張により、罹患した冠動脈の管腔を拡大することである。この処置は、冠動脈の狭窄管腔内でバルーンカテーテルのバルーンを膨張させることにより達成される。
PTCAに加えて、ステントまたは移植片、治療薬(血管閉塞防止薬または腫瘍治療薬)、および、X線撮影視認術のための放射線不透過薬の搬入のためにカテーテルが使用される。このようなカテーテルの上記以外の用途は当該技術で周知である。
冠動脈の解剖学的構造は患者ごとに大きく異なっている。患者の冠動脈不規則な形状で、ひどく曲がりくねっているうえに、非常に狭いことが多い。動脈の曲がりくねった形状は、ガイドワイヤを適切に設置する際とカテーテルを治療部位まで前進させる際に、医者を難儀させることがある。ひどく曲がりくねった冠動脈の解剖学的構造は、通例は、ガイドワイヤ上を伝ってカテーテルを前進させるのにかなりの面倒を与えることになる。
したがって、カテーテルが極めて可撓性に富んでいることが重要となる。しかし、抑制された態様でカテーテルをカテーテルの最遠位点から遠く離れた位置から血管内へ押し込むのに十分な硬さをカテーテルシャフトが備えていることも重要である。
PTCAとそれ以外処置を目的としたカテーテルは、近位シャフトと、遷移部と、可撓性の遠位先端部が設けられた遠位シャフトとを含んでいる。特に、カテーテルは、概ね剛性で押す能力を増大させるように図った近位シャフトと、可撓性の遠位先端部を設けて特に曲がりくねった血管を廻って湾曲するように図った、より可撓性に富む遠位シャフトとを備えている。近位シャフトは、ステンレス鋼のハイポチューブのような薄い生体適合性の管を近位シャフト内に形成された管腔に挿入することにより、硬くされる。遷移部は、より硬度のある近位シャフトとより可撓性の高い遠位シャフトの間のカテーテルの一部であるが、これは、近位シャフトから遠位シャフトまでの間で可撓性を変遷させている。
ある種のカテーテル構造を利用した場合、処置の最中に抵抗が増大すると、カテーテルの各部が収縮し、軸線方向に屈曲し、または、捩れ、特に、カテーテルシャフトの可撓性が極度に変遷する領域においてはそれが顕著であるという傾向が存在する。その結果、遷移部とは、硬い近位シャフトと可撓性に富む遠位シャフトの間でカテーテルの可撓性が徐々に変遷する領域を指すことが多い。近位シャフトに硬度を生じるように使用されたハイポチューブの遠位端を螺旋状に切り込むことにより、より漸進的な可撓性遷移を生じることができることは、当該技術では周知である。通例、螺旋状の切り込みは、ハイポチューブの近位端において長手方向に互いからより遠くに離隔されて、可撓性の領域を設けており、また、ハイポチューブの遠位端においては、切り込みは長手方向に互いに間隔を縮められているが、近位端より更に可撓性が高くすらある領域を設けている。
典型的なPTCA処置では、多様な寸法のバルーンを利用するなどして、多重膨張を実施することが必要となることがある。多重膨張を達成するために、元のカテーテルを取り出してから、その後を辿って第2のカテーテルを治療部位まで進められなければならない。カテーテルの交換が望ましい場合は、ガイドワイヤを適所に残存させながら、第1のカテーテルを取り出してから、第2のカテーテルがガイドワイヤに沿って経路を辿ることができるようにするのが有利である。
2種類のカテーテルが血管形成処置で広く使用されるが、オーバー・ザ・ワイヤ(OTW:ワイヤ伝いの)カテーテルとラピッド・エクスチェンジ(RX:迅速交換)カテーテルである。OTWカテーテルとRXカテーテルの両方の好ましい特性を有している第3のタイプのカテーテルも、後段で説明される。この第3のタイプのカテーテルは、「MULTI-EXCHANGE」、「ZIPPER MX」、「ZIPPER、MX」、および/または、「MXII」という商標名で販売されている。OTWカテーテルのガイドワイヤ管腔はカテーテルの全長にわたっており、膨張シャフトの隣に設置されてもよいし、或いは、膨張シャフト内に包含されるようにしてもよい。従って、PTCA処置の最中は、OTWカテーテルの全長がガイドワイヤ上を伝って経路を辿らせられる。一方、RXカテーテルは、カテーテルの最遠位部の内側にだけに延在しているガイドワイヤ管腔を有している。従って、PTCA処置の間、RXカテーテルの最遠位部のみがガイドワイヤ上を伝って経路を辿らされる。
標準のOTWカテーテルを使用している間にカテーテル交換が必要となった場合、使用者はガイドワイヤの近位端上に拡張ワイヤを付加して、ガイドワイヤの制御を保ち、拡張されたガイドワイヤから離れる方向にカテーテルを滑らせ、ガイドワイヤ上に新たなカテーテルを滑らせ、経路を逆に辿って適所に戻すようにしなければならない。元のカテーテルが交換される間、拡張されたガイドワイヤを適所に保持して、無菌に保つのに多数の操作者が必要とされる。
RXカテーテルは、カテーテルを交換する際に、多数の操作者の手を借りずに済む。迅速交換式のカテーテルを利用した場合、ガイドワイヤは、カテーテルの最遠位部以外の全ての部分について、そのカテーテルの外側に沿って延びている。このように、カテーテルが体外へ取り出される時には、ガイドワイヤは拡張させられずに適所に保持される。しかし、RXカテーテルに付随する1つの問題点は、使用中に、ガイドワイヤの露出部がカテーテルシャフトと絡まってしまうことがある。
更に、ガイドワイヤのみを取り替えなければならない場合がある。OTWカテーテルは簡単にガイドワイヤ交換を行えるようにするが、それは、ガイドワイヤ管腔がカテーテルの全長にわたって延びているからである。RXカテーテルを利用した場合、ガイドワイヤを交換するために、ガイドワイヤと、カテーテルの大半とが体外に取り出されなければならない。処置手順を新たに再開しなければならないのは、ガイドワイヤとカテーテルの両方ともに治療部位までの経路を、再度、辿り直しさせなければならないからである。
ガイドワイヤおよびカテーテルの迅速かつ簡単な交換を行うことができるバルーンカテーテルが特に有利である。この必要に取組むべく設計されたカテーテルは、「MULTI-EXCHANGE」、「ZIPPER MX」、「ZIPPER」、「MX」、および/または、「MXII」(以下では、「MXカテーテル」と称する)の商標で米国カリフォルニア州サンタローザのメドトロニック・ヴァスキュラー・インコーポレーティッド(Medtronic Vascular, Inc.)によって販売されている。MXカテーテルはクリテンダン(Crittenden)ほかに交付された米国特許第4,988,356号、2002年4月4日出願の本件と同時係属中の米国特許出願第10/116,234号、2002年9月18日出願の同時係属中の米国特許出願第10/251,578号、2002年9月20日出願の同時係属中の米国特許出願第10/251,477号、2003年11月24日出願の同時係属中の米国特許出願第10/722,191号、および、2003年11月24日出願の同時係属中の米国特許出願第10/720,535号に開示されているが、これら特許および特許出願は全て、ここに援用することにより、各々の全体が本件の一部をなすものとする。
MXカテーテルは、ガイドワイヤ管腔が膨張管腔と横並びに設置されたカテーテルシャフトを備えている。MXカテーテルはまた、カテーテルシャフトに沿って延びている長手方向の切り込みであって、ガイドワイヤ管腔からカテーテルシャフトの外面まで半径方向に延びている切り込みを備えている。ガイド部材は、その中を通ってシャフトが滑動自在に連結されているが、長手方向の切り込みと協働して、長手方向の切り込みの長尺に沿ったどの位置においても、ガイドワイヤがガイドワイヤ管腔の内外へ縦断して延びることができるようになっている。ガイド部材に関連づけてシャフトを移動させることにより、MXカテーテルの有効なワイヤ伝いの長さが調節可能となる。
ガイドワイヤは、カテーテルの遠位端のガイドワイヤ管腔の開口に入り込み、ガイド部材を通って外へ抜き出される。ガイド部材とガイドワイヤが静止状態に保持されている間にカテーテルが患者の血管系に進入させられると、ガイドワイヤ管腔がガイドワイヤを包囲する。更に、内在するカテーテルは、ガイドワイヤの近位端とガイド部材を固定位置に保持しながらカテーテルを患者の体外に引き出すことにより、取り出すことができる。切り込みの遠位端がガイド部材に達している地点までカテーテルが引き出されてしまうと、ガイドワイヤ上のカテーテルの遠位部は、ガイドワイヤの制御を失うこと無く、また、患者の体内のガイドワイヤ位置を変えること無く、カテーテルがガイドワイヤの近位端の上を伝って引き出されるのに十分な短さになる。
臨床医は、従来のOTWカテーテルにおけるのと同様に、ガイドワイヤを完全にカテーテルの内部に維持したまま、迅速かつ簡単にガイドワイヤおよびカテーテルの交換をしたいと思うことがある。そのような性能を可能にするガイド部材の代替の様式(以下では「把持装置」と称する)は、2002年8月21日出願の本件と同時係属中の米国特許出願第10/226,789号に開示されており、その全体は、ここに援用することにより本件の一部をなすものとする。この把持装置は、MXカテーテルシャフトに滑動自在に連結されるという点で、上述のガイド部材に類似している。しかしながら、把持装置は、カテーテルシャフトの長尺に沿ったどの位置においてもガイドワイヤにMXカテーテルへ出入りさせることができる訳ではない。そうではなく、把持装置は、カテーテルシャフトの内部のガイドワイヤに臨床医がクランプ力を付与することができるようにすることで、カテーテルシャフトの内部でガイドワイヤの位置を臨床医が直接操作できるようにしている。
把持装置はスプレッダ組立体を備えており、この組立体は長手方向の切り込みを通って延びているとともにガイドワイヤ受け入れ管に搭載されている。ガイドワイヤ受け入れ管はガイドワイヤ管腔内を滑動するような寸法に設定されており、一方、受け入れ管の内部穿孔はガイドワイヤを滑動自在に受け入れるような寸法に設定されている。把持装置はまた、受け入れ管に入り込んでいるクランプ組立体を備えている。受け入れ管とクランプ組立体の組合わせにより、臨床医はガイドワイヤにクランプ力を付与することができるようになるが、この間、ガイドワイヤは完全にガイドワイヤ管腔の内部にある。
把持装置が使用されている場合、患者の血管系の内部に設置されたガイドワイヤの近位端はカテーテルの遠位端のガイドワイヤ管腔開口部の中に通され、把持装置のガイドワイヤ受け入れ管をすり抜けさせられる。ガイドワイヤの近位端が受け入れ管を通過してしまうと、把持装置を通じてクランプ力がガイドワイヤに付与することができるようになるとともに、把持装置が適所に保持された状態のままで、ガイドワイヤ上を伝ってカテーテルを更に前進させることができるようになる。カテーテルがガイドワイヤに沿って患者の血管に進入させられると、ガイドワイヤはカテーテルによって完全に包囲された状態になる。次に、ガイドワイヤを適所に放置したまま内在するカテーテルが取り出されるが、これは、把持装置を通じてガイドワイヤにクランプ力を加えることにより、また、患者の体内からカテーテルを引き出しながら把持装置を適所に保持することによって行うことができる。カテーテルが、ほぼ完全に引き出されてしまうと、長手方向の切り込みの遠位端が把持装置に接近する。次いで、クランプ力がゆるめられて、カテーテルが完全に引き出される。その時、把持装置よりも遠位にあるカテーテルの長尺部は、カテーテルおよび把持装置を取り出すことができるようにするのに十分なだけ短く、取り出しによって患者体内でガイドワイヤの制御を失うことも無く、または、患者体内のガイドワイヤの位置を変えることも無い。
米国特許第4,988,356号 米国特許出願第10/116,234号 米国特許出願第10/251,578号 米国特許出願第10/251,477号 米国特許出願第10/722,191号 米国特許出願第10/720,535号 米国特許出願第10/226,789号
膨張管腔とガイドワイヤ管腔の両方の形状が概ね円形である場合、横並びの管腔形状は、全体的に、長円形断面または楕円形断面のカテーテルシャフトを生じる。そのような断面は患者の血管系を通る経路内で良好な押し自在性と追従性を供与するが、円形シャフトに慣れている臨床医によっては、そのようなシャフトを不便であると感じることがある。従って、本発明の目的は、横並びの管腔の関係が楕円形断面を付随するような近位カテーテルシャフトを設けたMXカテーテルの利点を提供することである。
「発明の背景」の項に記載された上述の内容に鑑みて、本発明は実質的に円形の断面を有しており、剛性の近位シャフト部、可撓性の遠位シャフト部、および、遷移部からなるカテーテルシャフトを目的としており、かかるカテーテルシャフトは、遷移手段を含んでいるおかげで、その近位端から遠位端まで可撓性が徐々に増大していく。遷移部には近位端と遠位端が設けられており、近位端は近位シャフト部と連絡状態にあり、遠位端は遠位シャフト部と連絡状態にある。
少なくとも、近位シャフト部はガイドワイヤ管腔と膨張管腔を定めている。膨張管腔は全体的に弧状の管腔であり(すなわち、断面が弧状であり)、この管腔の上には近位シャフト部の長尺に沿ってガイドワイヤ管腔が設置されている。近位シャフト部はまた、補強手段を備えている。補強手段は近位シャフト部に増強された押し能力を供与し、近位位置からカテーテルシャフトの遠位部を制御できるように図っている。補強手段は、膨張管腔に挿入された弧状の管材であってもよい。これに代わる例として、補強手段は、ロッド、長い薄い板、または、研磨加工、または、相欠き加工された金属管、または、熱可塑材の管を膨張管腔に挿入したものであってもよい。更に、補強手段は、近位シャフト部の押出し成形された厚み部分に完全に埋設されるようにしてもよい。
従って、遷移部の近位位置は補強手段の硬さの低下が終わる位置、または、始まる位置で限界が定められ、遷移部の遠位位置は遷移手段の位置によって限界が定められる。例えば、遷移部は遷移手段として渦巻き状の螺旋部を含んでいることもある。渦巻き状の螺旋部は、遷移部の外側または内側に配置される。代替例として、渦巻き状の螺旋部は遷移部に接着することができるし、または、2個以上の遷移部、近位シャフト部、または、遠位シャフト部を覆うように設置されてもよい。この渦巻き状の螺旋部は一部が接着され、一部が自由移動式になっている。これに代わる例として、渦巻き状の螺旋部は遷移部の内側では完全に自由移動式であるが、遷移部と遠位シャフト部の間で、直径が「突き当たって」減少することにより、螺旋部は適所に保持される。また、渦巻き状の螺旋部は遷移部の管材の中に突出していてもよい。
遷移手段は、近位シャフト部で使用される補強手段の連続体であってもよいが、この場合、補強手段は、遷移部の近位端から遠位端まで遠位方向に延びるにしたがって、研削され、または、寸法が低減される。このように、補強手段の実質分が減少すると、遷移部はその長尺に沿って可撓性を増すことになる。
カテーテルがMXカテーテルである場合、近位シャフト部のガイドワイヤ管腔と外面の間に広く見られる長手方向の入りこみが設けられている。長手方向の切り込みが遷移部の中まで継続している場合には、膨張管腔の中またはその周囲に配置されている遷移手段はいずれも、長手方向の切り込みに沿ってガイド部材が遠位方向に移動するのに影響を与える。従って、膨張管腔の内部にある研削された、または、寸法が減じられた補強手段は、このMX機能部に影響を及ぼすことがない。しかし、ガイドワイヤ管腔の内部またはその周囲に配置されている渦巻き状の螺旋部は、ガイド部材がカテーテルシャフトに沿って遠位方向にどのくらい遠くまで移動することができるかという程度に影響を及ぼすことがある。従って、MXカテーテルの遷移手段はU字型の、ワイヤまたはリボンのスリーブであって、渦巻き状の螺旋部に類似した作用をすると同時に、遷移部に沿って長手方向の切り込みに接近するための開口部を設けるようにしてもよい。このU字型ワイヤスリーブは遷移部の外部に折り重ねることができるようにしてもよいし、押出遷移部の中に埋設された状態になっていてもよい。
本発明の別な特徴および利点は、本発明の多様な実施形態の構造および動作も同様に、添付の図面を参照しながら以下で詳細に説明されている。本発明は、本明細書に記載されている特殊な実施形態に限定されるものではないことに留意するべきである。このような実施形態は、本明細書では例示を目的として提示されているにすぎない。本件に含まれる教示に基づけば、これ以外の実施形態があることは当業者には明白である。
添付の図面は、本件の一部であるとともに明細書の一部を形成しているが、詳細な説明と一緒になって本発明を例示しており、本発明の原理を説明する働きと、当業者が発明を実施および利用することができるようにする働きもある。
添付図面を参照して本発明を説明する。一つの構成要素が、最初に、どの図面に明記されたかは、典型的には、対応する参照番号の最も大きい桁の数字によって示されている。
図1は、本発明の実施形態の部分斜視断面図である。特に、図1は、近位シャフト102と、遠位シャフト104と、遷移部106とを含むカテーテルシャフト100を示している。この場合、遷移部106は近位端108を備えており、これは、近位シャフト部102の遠位端110によって限界が定められるとともに、同遠位端に流体連絡状態にある。図1に示す実施形態では、遷移部106には遠位端112が設けられ、これは遷移手段114によって限界が定められるが、特に、遷移手段114の遠位端116によって限界が定められる。遷移部106の遠位端112は遠位シャフト部104の近位端118に流体連絡状態にある。
図1の実施形態では、遠位シャフト部104は、内側シャフト部122によって外郭が定められている、同軸のガイドワイヤ管腔120を含んでいる。遠位シャフト部104はまた、図1の部分断面図に例示された外側シャフト部124を含んでいる。外側シャフト部124と内側シャフト部122の間の領域は膨張管腔126を定めている。近位シャフト部102は、近位ガイドワイヤ管腔230と近位膨張管腔132を設けた1本の押出シャフト128から作成される。
外側シャフト部124、内側シャフト部122、および、押出シャフト128は、熱可塑材、特に、高密度ポリエチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリオレフィン、ポリエーテルブロックアミド(PEBAX:登録商標)、および、それ以外の多様な重合体素材で別個に製造される。このような重合体は押出し成形により1層の押出し成形品として加工されるか、または、性能向上または製造性向上を目的として多様な素材の同時押出し成形品として加工される。押出シャフト128は高密度ポリエチレンで作成され、外側シャフト124と内側シャフト122は、ポリエチレンの内側層、ポリエーテルブロックアミドの外側層、および、中間の結合層を特徴とする同時押出し成形品であるのが好ましい。外側シャフト部124は、レーザー溶接プロセスを利用して、押出シャフト128に熱溶着されるのが好ましい。ポリエチレンの押出し成形品である別個の短い部材を利用して、内側シャフト122を押出シャフト128に接合するが、この時、レーザー溶接のような熱溶接プロセスによって実施するのが好ましい。
図1および図2は近位シャフト102の一実施形態の断面を例示している。図1は、近位シャフト部102が遷移部106と合流する位置を例示している。しかし、図2は、図1の線II−IIに沿って破断した近位シャフトの断面を例示している。
図1および図2で分かるように、近位シャフト部102は、図2の断面図で見ると、略円形の外面129を設けた押出シャフト128を備えている。押出シャフト128は、第1の内面231により、略円形のガイドワイヤ管腔230を定めている。押出シャフト128はまた、第2の内面133により、弧状の膨張管腔132を定めている。膨張管腔132の湾曲形状はその上にガイドワイヤ管腔230を設置しているため、近位シャフト102は全体が略円形状の断面を有している。
代替の実施形態では、ガイドワイヤ管腔は弧状であるが、膨張管腔は略円形であることを、当業者なら認識できる。しかし、弧状のガイドワイヤ管腔よりもむしろ、円形状のガイドワイヤ管腔を通してガイドワイヤを追従するほうが、より容易である。膨張管腔132は、遠位端のバルーン(図示せず)と膨張液を流体連絡状態にするように機能するため、バルーンを膨張させるのに十分な流体を中に通すことができるのであれば、膨張管腔はどのような形状を呈していてもよい。
図1および図2に例示されているような横並びの管腔配置は、OTWカテーテルシャフトタイプまたはMXカテーテルシャフトタイプに特に好適である。図2の近位シャフト部102の実施形態はMXカテーテルシャフトであるが、それは、ガイドワイヤがガイドワイヤ管腔230から外に出ることができるようになる前に中を通ることになる長手方向の切り込み134が設けられているからである。OTWカテーテルシャフトは図2のものに類似しているが、例外として、長手方向の切り込み134が存在していない。略円形断面のカテーテルシャフト100は、肉体管腔の断面も略円形状であれば、容易にその肉体管腔を縦断する。従って、図2の構造を設けたOTWカテーテルまたはMXカテーテルは、もっと小さいプロファイルを有していることもあり、長円形断面または楕円形断面の従来のOTWカテーテルまたはMXカテーテルと比較して、肉体管腔を通して操舵するのが容易となる。
RXカテーテルは単一管腔の近位シャフト部を備えており、これは、カテーテルシャフト100の極めて遠位の部分にのみガイドワイヤ管腔が設けられているせいである。RXカテーテルでは、図2に例示されている断面が現れるのは、近位シャフト部のまさに最遠位部か、または、遠位部もしくは遷移部だけである。
当業者なら、後段に記載されているような本発明の遷移部と多様な遷移手段が固定ワイヤ、OTWカテーテルタイプ、RXカテーテルタイプ、または、MXカテーテルタイプに好適となるにはどのようにすればよいかを認識することができる。
本発明の実施形態では、近位シャフト部102は補強手段により補強される。補強手段は近位シャフト部102の押し自在性を向上させる。換言すると、補強手段が近位シャフト部102の硬度を高めているため、使用者はカテーテルを制御しながら、同時に、体内管腔の曲がりくねった経路を近位位置から右に左にと縦走させることができる。一実施形態では、補強手段は、近位部シャフト102の全長に沿って使用される。
従来のカテーテルでは、補強手段はステンレス鋼のハイポチューブのような細い金属管で、近位シャフト部を補強するために、ガイドワイヤ管腔または膨張管腔に挿入される。しかし、MXカテーテル設計は、ガイドワイヤ管腔内にハイポチューブを挿入させるのには不向きである。その理由は、ガイドワイヤは、図2に例示されているように、押出シャフト128のガイドワイヤ管腔と外面129の間に設けられた長手方向切り込み134から外へ逃れ出ることができなければならないからである。しかし他方で、未修正のハイポチューブは、膨張管腔が円形ではなくて弧状であるので、図2に例示されている膨張管腔で使用するのに好適とは言えない。従って、本発明の実施形態は異なるタイプの補強手段を備えている。
図2は弧状の補強手段135を例示している。弧状の補強手段135は、特定の円弧形状に鋳造された管材であってもよいし、または、ハイポチューブのような細い管であって、円弧形状を形成するように、クリンプ(かしめ)加工されたものであってもよい。或いは、変形例として、補強手段135は、剛性に富むプラスチック材料であってもよい。
図3Aから図3Cは補強手段の更に別な実施形態を示している。補強手段335A、335B、および、335Cは、平坦な形状、湾曲形状、または、円筒形状の金属製または重合体製の板材または棒材である。金属が使用される場合、補強手段335A、335Bは、ステンレス鋼、チタニウム、タングステン、ニチノール、または、医療装置に使用するのに好適な上記以外の何らかの好適な金属で構成することができる。補強手段335A、335B、または、335Cが湾曲している場合、これらの補強手段はプレス加工により成形され、ハイポチューブから切り出され、或いは、押出し成形により湾曲形状にすることができる。未修正のハイポチューブ以外の補強手段を設ける利点は、図3Aに例示されているもののような棒材または板材を使うと、膨張管腔132の内側の空間的余裕で利用できないように塞いでしまう部分が少なくなるため、管腔内を通してより大量の膨張液を通過させることができるという点である。更に、完全に管状の補強手段の2重壁を欠いているため、カテーテルシャフト100の全体的寸法を低減することができるので、この実施形態はプロファイルを減じたカテーテルに好適である。図3Aに例示されているこの種の補強手段はまた、ガイドワイヤ管腔を通るガイドワイヤの運動に干渉しないのであれば、または、MXカテーテルタイプの長手方向切り込み134を通ってガイドワイヤが外へ出ることに干渉しないのであれば、略円形のカテーテルシャフト100のガイドワイヤ管腔に挿入することもできる。
図3Bおよび図3Cは、弧状の膨張管腔132の内側に設置するための補強手段のまた別な実施形態を例示している。図3Bは部分的なハイポチューブ補強手段335Bも構成要素の一部として描いているが、ここでは、頂面部のみがハイポチューブから削り取られている。ハイポチューブの一部を除去した結果、補強手段335Bは略C字型断面を有するようになる。修正後のハイポチューブの形状で、ガイドワイヤ管腔の一部が管の内部に侵入することができるようにした結果、全体的なシャフトのプロファイルを低減することができた。更に、修正後のハイポチューブを使用することで、全体的なシャフトのプロファイルを低減することができると同時に、容易に利用できる素材を提供している。
図3Cの実施形態は、2部構成である補強手段335Cを含んでいる。この2部構成の補強手段335Cは第1の補強部材370と第2の補強部材372を備えている。第1の補強部材370は概ね管状であり、その壁の一部が除去されている。このように、第1の補強部材370は細長い部分的な環体を形成している。第2の補強部材372は全体が、湾曲した板材として形成されているが、その代替例として、管材の一部であってもよい。ガイドワイヤ管腔230と膨張管腔132の間の空間が最小限になるように、第2の補強部材の壁の厚さは、第1の補強部材の壁の厚さよりも短くなっているのが好ましい。
補強手段335Cを形成するために、第1の補強部材370と第2の補強部材372は、弧状の管を形成するように機械接合されている。結合されることで、第2の補強部材372の湾曲は第1の補強部材370の湾曲に概ね平行になるように修正され、第2の補強部材372は一部が環状の第1の補強部材370の空隙を橋渡ししている。
使用時には、補強手段335Cは膨張管腔132の壁を形成しており、また、ガイドワイヤ管腔230の壁の一部を形成することができる。その結果、第1の補強部材370と第2の補強部材372の結合は、カテーテルおよび補強手段335Cを屈曲させたと捩ったりしている最中に接合部に発生することになる力に耐えるのに十分な強度を有していなければならない。更に、補強手段335Cは、補強手段335Cを通って移動する膨張液が逃れることができなくなるように、液体密封状態にされるべきである。
第1の補強部材370と第2の補強部材372は金属製であってもよいし、或いは、重合体製であってもよい。第1の補強部材370と第2の補強部材372を機械的に連結するために、この方法は各種の特殊な素材ごとに別あつらえにされるべきである。このような方法として、粘着剤による接着、重ね接合熱圧縮接着、レーザー溶接、超音波溶接、または、金属同士または重合体同士を接着するための当該技術で周知の上記以外の方法が挙げられる。
補強手段335Cは、カテーテル部に挿入する前に構成されるのが好ましい。補強手段335Cは、形成後に、既に押出し成形されたカテーテル部に挿入されてもよいし、または、カテーテル部が補強手段335Cの上を覆うように押出し成形されるようにしてもよい。これ以外にも多様な形状の、同じように補強された膨張管腔132が本発明で利用するのに適しているのが分かる。
図4Aおよび図4Bに描かれているまた別な実施形態では、補強手段435は押出シャフト128に埋設されている。図4Aでは、補強手段435はステンレス鋼ハイポチューブの半分体のような2分の1管であり、これは、ガイドワイヤ管腔230の反対側に位置する膨張管腔132の辺に接している押出シャフト128の一部437の中に押出し成形されたものである。これに代わる例として、補強手段は押出シャフト128の別な部分の中に押出し成形されていてもよい。例えば、補強手段はガイドワイヤ管腔230と膨張管腔132の間の部分439に配置されていてもよい。また、図4Bに例示されているように、支持ストリップ436A、436Bは、ガイドワイヤ管腔230に丁度隣接している別な位置438A、438Bに設置される。支持ストリップ436A、436Bは補強手段435と一緒に押出し成形されてもよいし、或いは、該補強手段の代替物として成形されてもよい。更に、支持ストリップ436A、436Bのどちらでも一方だけが押出シャフト128の中に埋設されるようにしてもよい。同軸OTWカテーテル、固定ワイヤカテーテル、RXカテーテルのような上記以外のカテーテル設計は、近位シャフト部102の押出シャフト128の中に押出し成形された補強手段を設けるようにしてもよい。
図2、図3A、図3B、図4A、図4Bは、本発明に従って近位シャフト部を補強することができる幾つかの方法を提供してきたにすぎない。本発明は、上記以外の補強技術を利用した用途に好適になるようにしてもよい。
図1では、遠位シャフト部104の同軸構造体が遷移部106の中で延びていることで、押出シャフト128が外側シャフト部124の中に挿入されて接着されるようになっている。同様に、内側シャフト122は、近位シャフト部102の近位ガイドワイヤ管腔230に挿入され、そこに接着される。しかしながら、代替の実施形態では、近位シャフト部102の押出シャフト128は、補強手段135によって供与される付加的な支持が無くても、遷移部106の中で遠位方向に延びている。例えば、図9はこのような遷移部を例示しており、後段で詳細に説明されるとおりである。
図1でわかるように、近位シャフト部102の遠位端110は補強手段135の遠位端138と同時に現れる。カテーテルシャフト100の最遠位端は非常に可撓性に富み、血管系の極めて曲がりくねった各部を廻って湾曲しなければならない。しかしながら、図1の補強手段135によって設けられた硬さが突然に終端することで、カテーテルシャフト100に処置途上で酷い捩れが生じることがある。従って、遷移部106は補強手段135の遠位端138から遷移手段114の遠位端116まで延在し、近位シャフト部102の硬い部分と遠位シャフト部104の可撓性に富む部分の間に変遷部分を設けている。
従来のカテーテルシャフトでは、遷移手段は補強手段を螺旋状に切り込むにより作成される。しかし、この場合の補強手段は円形のハイポチューブではないので、本発明は補強手段を螺旋状に切り込む手段の代替例となる遷移手段を提供する。
図1では、遷移手段114は渦巻き状の螺旋部140である。渦巻き状の螺旋部140はコイルを形成するように捻転された金属ワイヤまたは金属リボンから作成される。これに代わる例として、渦巻き状の螺旋部140は、遷移部106に支持を供与するのに十分な強度を有している熱可塑性重合体から作成することができる。渦巻き状の螺旋部140はワイヤリボンであるのが好ましいが、このリボンは平坦に置かれて、押出し成形時に外側シャフト124の中に埋設されることになるが、但し、外側シャフト部124の外径を著しく増大させることがない。渦巻き状の螺旋部140を押出し成形されている外側シャフト部124の中に埋設させることで、個別に存在する構成要素の数が減るせいで、カテーテルシャフト100の組立てを容易にすることができる。更に、カテーテルシャフトは平滑な外壁面を維持しており、体内管腔を通って移動するのを補助している。
渦巻き状の螺旋部140は、近位端108付近ほどコイルのピッチがより緊密に寄せ合わせて、かつ、遷移部106の遠位端116付近ほどピッチが、より互いから遠ざかるようにすることにより、可撓性を徐々に増大させている。更に、渦巻き状の螺旋部140に沿って遠位方向に進むほど、コイルの巻き線は互いから一層遠ざかるようになる。コイルの巻き線同士が密に寄り合うほど、渦巻き状の螺旋部140は移動が少なくなり、従って、遷移部106の硬度を増すことになる。しかし、コイルの巻き線同士が互いから遠ざかるほど、渦巻き状の螺旋部140は移動が多くなり、可撓性も増す。よって、渦巻き状の螺旋部140は遷移部106に沿って可撓性の漸進的変遷を供与している。更に、渦巻き状の螺旋部140の長さはどのようなものでもよく、ピッチは、遷移部106に沿った特定の位置で所望の可撓性を発現するように変更することができる。
代替の実施形態では、押出シャフト128は、補強手段135が無くても遷移部106の中に延びて入る。従って、遷移手段114は外面124に配置されるが、その位置は、押出シャフト128と外側シャフト部124が重畳している場所である。これに代わる例として、渦巻き状の螺旋部140は、補強手段135の遠位端138より遠位の位置で、押出シャフト128の中に押出し成形される。
図5は、本発明の代替の実施形態の外部の斜視図を例示している。図5は、図1について前段で論じたように、近位シャフト部102、遠位シャフト部104、および、遷移部106から構成されている。例えば、近位シャフト部102は線II−IIに沿って破断された断面を有しているが、これは、図2から図4に例示されている断面のいずれかの形態を取るようにしてもよいし、或いは、別な種類の補強手段を備えているようにしてもよい。
しかしながら、図5は、外側シャフト部124に埋設されているよりは、むしろ、その外面544に設置された遷移手段114として、渦巻き状の螺旋部540を描いている。ここでもまた、渦巻き状の螺旋部540はコイル状リボンまたはコイル状ワイヤであるが、リボンであるのが好ましく、外側シャフト部124の外面544に支持されて平坦に置かれている。
図6は、図5の線VI−VIのところで破断された遷移部106の断面図を示している。図6は、ガイドワイヤ管腔120を定める内側シャフト122を含む遷移部106を例示している。遷移部106はまた、内側シャフト部122と外側シャフト部124の間の領域によって定められた膨張管腔126を有している。図6は、外面544と幾分か同一平面に保つことにより、リボンの渦巻き状の螺旋部540がどのように小さい外径642を設けているかを例示している。ワイヤの渦巻き状の螺旋部540は、図6に例示されている略矩形の断面よりもむしろ、丸みを帯びた断面を有している。図6はまた、外側シャフト124の外面544に陥凹部646が設けられており、この部分が渦巻き状の螺旋部540を受け入れて、より小さい外径642を設けるようにしてもよい。レーザーで外面544上に陥凹部646を高精度に線引きするようにしてもよいし、または、陥凹部646が柔らかい重合体面上に刻印されてもよい。渦巻き状の螺旋部540は、粘着剤接着、熱溶着、レーザー接着、締り嵌め、または、それ以外のタイプの接着によって、渦巻き状の螺旋部540の全長に沿って外面544に固着される。
これに代わる例として、渦巻き状の螺旋部540は、外側シャフト部124の外面544に沿って全部または一部が自由移動式になっている。このように、渦巻き状の螺旋部540の一部または一端のみが外側シャフト部124の外面544に接着される。完全にまたは一部が自由移動式の渦巻き状の螺旋部540は遷移部106により高い可撓性を供与することができるが、体内管腔への挿入時に、体内管腔の壁により大きな摩擦を生じることがある。これに代わる例として、渦巻き状の螺旋部540は、外面544とポリオレフィン層、ポリイミド層、または、ポリアミド層のような薄い被膜または被覆との間に設置され、体内管腔を通して移動する際の摩擦を低下させ、渦巻き状の螺旋部540を適所に保持することができる。
渦巻き状の螺旋部540は近位端548から遠位端516までピッチ(すなわち、互いに隣接し合う巻き線同士の間の距離)が変動する。特に、近位端548付近では、渦巻き状の螺旋部540は緊密なピッチにされており、この場合、巻き線同士は互いに密に寄り合っている。遠位端516では、渦巻き状の螺旋部540のピッチはもっと緩く、巻き線同士は互いからの距離がより広くなっている。従って、近位端548から遠位端516まで、渦巻き状の螺旋部540の可撓性はコイルのピッチが大きくなるにつれて増大し、遷移部106の可撓性を漸進的に増大させている。
図7は、本発明のまた別な実施形態を例示している。図7は、図1のカテーテルシャフト100に類似しているカテーテルシャフト700に近位シャフト部702と、遠位シャフト部704と、遷移部706とが設けられているのを例示している。近位シャフト部702は線II−IIに沿って破断された断面を有しており、この断面は、図2から図4に示されている断面のいずれかの形態を呈しているか、または、別なタイプの補強手段を含んでいるようにしてもよい。図7の実施形態では、遷移手段714は、外側シャフト部724と内側シャフト部722の間に設置された渦巻き状の螺旋部740である。換言すると、渦巻き状の螺旋部740は膨張管腔726の内側に配置されている。
渦巻き状の螺旋部740は近位端748で近位シャフト部702に接着されている。そういう場合は、渦巻き状の螺旋部740の遠位端716は外側シャフト部724の内側では自由移動式であってもよい。これに代わる例として、渦巻き状の螺旋部740は、その1箇所またはそれ以上の場所で、または、その全長尺に沿って外側シャフト部724の内面750に接着されていてもよい。例えば、渦巻き状の螺旋部740の遠位端716は外側シャフト部724に接着されており、近位端748は自由移動式であるようにしてもよい。渦巻き状の螺旋部740はまた、外側シャフト部724と被膜または被覆との間に配置されるようにしてもよいが、この被膜または被覆は、渦巻き状の螺旋部740を適所に保持し、かつ、渦巻き状の螺旋部740を膨張液流から隔絶するために使用される。また別な実施形態では、図7に示されている渦巻き状の螺旋部740よりも外径が小さく、図5および図6に示されているような外側シャフト部124を押圧している渦巻き状の螺旋部540に類似した様式で内側シャフト部722の外面を支持して平たく置かれるようにした、渦巻き状の螺旋部が使用される。
上述のように、近位端748から遠位端716まで、渦巻き状の螺旋部740の可撓性は巻き線同士の間のピッチが増大するに連れて大きくなり、遷移部706の可撓性を徐々に増大させている。
ここでもまた、自由移動式である渦巻き状の螺旋部は最大の可撓性を供与するようになる。しかし、図7の渦巻き状の螺旋部740は、近位シャフト部702のどの部分にも、または、遷移部706のどの部分にも接着されていなければ、外側シャフト部724の内部を近位方向または遠位方向に移動することがある。しかし、図8は本発明のまた別な実施形態を示しており、図7とほぼ同一であるが、例外として、外側シャフト部824の直径が第1の径856から第2の径858へと低減する、直径が「突き当たって」減少した領域854が外側シャフト部824に設けられている。第2の径858は渦巻き状の螺旋部840の直径よりも短く、従って、渦巻き状の螺旋部840が外側シャフト部824の内側を近位方向と遠位方向に移動しないようになっている。図8のカテーテルシャフト800では、渦巻き状の螺旋部840は自由に移動して最大限の可撓性を得ることができる。
図1に例示されているようなカテーテルシャフト100など、上述の各実施形態のカテーテルシャフトがMXカテーテル設計で利用されている場合には、近位シャフト部102の長手方向の切り込み134は渦巻き状の螺旋部140まで達することができるようになるにすぎず、というのも、渦巻き状の螺旋部は遷移部106の内側または外側のいずれかを廻って閉じた1重ループを形成するからである。従って、MXカテーテルは、渦巻き状の螺旋部140の位置付近またはそれより遠位で長手方向の切り込み134を開くことができなくなる。これは、前述の各実施形態の渦巻き状の螺旋部について言えることである。
図1を参照すると、MXカテーテルのガイド部材(図示せず)は長手方向の切り込み134を開き、ガイドワイヤ管腔230からガイドワイヤを外に導く。しかし、カテーテルシャフト100が容易に交換できるようにするためには、操作主がガイドワイヤの近位部を保持したままでカテーテルシャフト100より遠位の位置にガイドワイヤを到達させることができるのに十分な距離だけ、カテーテルシャフト沿いに遠位方向にガイド部材が移動しなければならない。従って、近位シャフト部102の遠位端110(すなわち、長手方向の切り込み134が終端している位置)は、MXカテーテルが作動するように機能するのに十分なだけカテーテルシャフト100の遠位端に近い位置にあるようにしなければならない。しかしながら、上述の実施形態の各々に記載されていたように、遷移手段としての閉ループの渦巻き状の螺旋部はどの位置でも、OTWカテーテル、固定ワイヤカテーテル、および、大半のRXカテーテルとの併用に十分に好適である。
図9は本発明の別な実施形態を例示している。図9のカテーテルシャフト900もまた、近位シャフト部902と、遠位シャフト部904と、遷移部906とを含んでいる。また、近位シャフト部902は、図2から図4に示されている断面のうちのいずれかの形態を呈している、線II−IIに沿って破断された断面を有していてもよいし、または、別なタイプの補強手段を備えていてもよい。この場合、押出シャフト928は遷移部906の中に延びている。この実施形態では、遷移手段914は本質的に補強手段935の一部940であり、ここでは、補強手段の構造の一部が遷移部906の長尺に沿って漸進的に取除かれている。例えば、図9では、補強手段935の近位部は弧状の管であり、これは図2に示されているとおりである。しかし、近位シャフト部902の遠位端910より遠位では、補強手段935は寸法と形状が低減されて、より薄く、かつ、より可撓性に富むようになっている。この場合、補強手段935は削り取られて、遷移部906の遠位端912付近ではほぼ消滅するまでになっていてもよい。補強手段935が低減されるにつれて、補強手段が近位シャフト部902に供与していた硬さも低減される。従って、遷移部906は徐々に可撓性を増してゆく。
補強手段935の形状と厚さは、遷移部906の長尺沿いのどの位置にも所望の可撓性を達成するように、補強手段935の低減部940に沿って、多様な方法で変更することができる。例えば、補強手段935が棒材または金属材である場合は、棒材または金属板材は、それが補強手段として使用されている近位端におけるよりも、遠位端において、より薄く、かつ、より可撓性に富むようにされてもよい。
これに代わる例として、補強手段935の各種特性は、補強手段935の物理的寸法の変動が無い場合でも、部分940ごとに変動させることができる。例えば、補強手段935は熱可塑性重合体から作成され、近位シャフト部902に特定の硬度をもたせている。しかし、遷移部906では、そのような重合体の各種特性を化学的に変動させて、遷移部906に沿って可撓性を徐々に高めることができる。例えば、遷移部906は異なる硬度構成を有する2種類の素材からなり、各素材ごとの濃度(すなわち、パーセント濃度)が遷移部906の長尺に沿って変動して、異なる特性をもたらすようにしてもよい。更に、架橋結合のような化学処理で遷移部906に沿った特性を変動させるようにしてもよい。
図10および図11は、線X−Xと線XI−XIに沿ってそれぞれに破断された、遷移部906の断面図である。図10および図11は補強手段935の部分940の漸進的な低減を例示しており、これは図9に仮想線で示されている。
図9の実施形態は、長手方向の切り込み934を利用して、ガイドワイヤ管腔930内で近位シャフト部902と遷移部906の両方の長尺に沿って、少なくとも外側シャフト部924が押出シャフト928に重畳している位置までガイドワイヤを接近させることができるのを例示している。従って、ガイド部材(図示せず)は、遠位シャフト部924に本質的に到達するまで、近位シャフト部902の長手方向の切り込み934に沿って遠位方向に滑動させられる。このように操作することで、ガイドワイヤはガイドワイヤ管腔930の遠位部を実効的に短くし、ガイドワイヤが近位方向のガイド部材に接近できるようにするとともに遠位方向のカテーテル900の遠位先端部に接近できるようにすることで、操作主がカテーテルを1回で交換できるようにしている。長手方向の切り込み934付近の或る箇所を除いて、膨張管腔932、ガイドワイヤ管腔930、または、押出シャフト928内部のどこにでも設置できる平坦な補強部材または湾曲した補強部材ならば、長手方向の切り込み934にガイド部材を接近させることができるようになる。
図12は本発明のまた別な実施形態を例示している。この実施形態では、カテーテルシャフト1200は近位シャフト部1202、遠位シャフト部1204、および、遷移部1206から構成されている。この場合、押出シャフト1228は図9の遷移部に類似している遷移部1206の中に延びている。しかし、補強手段1235は近位シャフト部1202の遠位端1210を越えて更に遠位方向に延びることは無い。従って、ガイドワイヤ管腔、膨張管腔1232、および/または、押出シャフト1228は、遷移部1206の範囲内にそれぞれの補強手段を内在させていない。図12では、遷移手段1214はU字型スリーブ1240である。図12のU字型スリーブ1240は、押出シャフト1228の外面1229の上に配置されている。U字型スリーブは上述の渦巻き状の螺旋部の利点を有してはいるが、カテーテルシャフト1200を廻る全周囲を包むものではない。従って、U字型スリーブ1240には開口1260が設けられており、ガイド部材によって遷移部1206の遠位端1212付近の位置まで長手方向の切り込み1234が出入り自由にされる。
U字型スリーブ1240は、そのあらゆる位置で、または、その全長に沿って、粘着剤接着、熱接着、レーザー接着、または、それ以外の種類の接着により押出シャフト1228の外面1229に接着される。渦巻き状の螺旋部のものと同様に、自由移動式のU字型スリーブ1240は遷移部1206の可撓性をより向上させることができるが、肉体管腔への挿入時の肉体管腔の壁との間に生じる摩擦が大きくなりがちである。U字型スリーブ1240は外面1229と、ポリオレフィン層またはポリイミド層のような薄い皮膜または被覆との間に設置されて、肉体管腔を通って移動している間の摩擦を低減するとともに、U字型スリーブ1240を適所に保持することができる。これに代わる例として、U字型スリーブ1240は押出シャフト1228の中に押出されるようにしてもよい。
図13は、図12の線XIII−XIIIにおける遷移部1206の断面を例示している。図13は、ガイドワイヤ管腔1230および膨張管腔1232を定める押出シャフト1228を例示している。図13は、U字型スリーブ1240が外面1229と幾分同一平面に保つことによりどのように小さい外径1342にすることができるかを例示している。図13はまた、押出シャフト1228の外面1229にどのようにして陥凹部1346を設けることができるかを例示しているが、このような陥凹部はU字型スリーブ1240を受け入れて、より小さい外径1342にすることもできる。図13はまた、U字型部材1240の開口1268を例示しているが、この開口を通ってガイド部材は移動し、長手方向の切り込み1234を出入り自由にするとともに、ガイドワイヤ管腔1230の内側に設置されたガイドワイヤを放出する。
U字型スリーブ1240はリボンまたはワイヤから形成される。代替例として、U字型スリーブ1240は、遷移部1206を支持するのに十分な強度が設けられた熱可塑性重合体から作成される。U字型スリーブ1240はワイヤリボンであるのが好ましい。図13に例示されているように、ワイヤの丸みを帯びた断面よりも平坦な断面を有しているリボンのほうが、カテーテルシャフト1200の外径1342を小さく設けることができる。
図14は、リボンまたはワイヤ1460が折り曲げられて、繰り返し連続するループ1464となって、概ね正弦波様の形状、または、ジグザグ形状を呈しているのを例示している。ループ1464は図14に例示されているような形状であってもよいが、この場合、ループ1464同士の間のピッチとループの寸法は、リボン1460沿いに進むにつれて増大する。ループ1466は小さいほど、それよりも大型のループ1468が供与できるほどの大きい可撓性を遷移部1206にもたらすことができない。従って、ループ1468が大きいほど、U字型スリーブ1240の遠位端1416に近づくが、この場合、より高い可撓性が要求される。図14のリボン1460は成形ツール上でリボンまたはワイヤを折り曲げることにより形成される。これに代わる例として、リボンまたはワイヤ1460は金属板材またはプラスチック板材から打抜き加工されてもよい。
図15は、図14のリボンまたはワイヤ1460がどのように折り曲げられてU字型スリーブ1240を形成するのかを例示している。U字型スリーブ1240は、全体的に、軸線1565を中心として湾曲しているが、この軸線は略円形カテーテルシャフト1200の中心点である。ループ1464は上に折り曲げられて、図14のループの両端が図15では同じ方向を向くか、または、互いに対向し合うが、これは、U字型スリーブがどのぐらい離して湾曲されるかによって決まる。U字型スリーブ1240はカテーテルシャフト1200の上を滑動させられてから、遷移部1206の押出シャフト1228の外面1229上でかしめられるが、これは図13に描かれているとおりである。代替例として、U字型スリーブ1240は、図14のリボン形状またはワイヤ形状1460から直接、押出シャフト1228上に折り曲げられてもよい。
本発明をその好ましい実施形態に言及しながら特に例示し、説明してきたが、このような実施形態は具体例として提示されたにすぎず、何ら限定するものではなく、本発明の精神および範囲から逸脱せずに、このような実施形態の形態と細部に多様な変更を施すことができることが、当業者には分かる。
従って、本発明の外延と範囲は上述の具体的な実施形態のいずれによっても限定されるべきではなく、添付の特許請求の範囲の各請求項とそれらの均等物によってのみ限定されるべきである。更に、本明細書中で引例に挙げられている参考文献は全て、交付済みの米国特許とそれ以外の参考文献を含め、引例に挙げることにより各々の全体が本件の一部をなしているが、引例に挙げられた参考文献に提示されている全てのデータ、表、図、文章を指す。
特殊な実施形態の前述の説明が本発明の一般的性質を明らかにするにあたり、その程度は、過度の実験を行わずとも、本発明の一般的概念から外れることなく、当該技術の範囲内の知識(本件で引例に挙げられた参考文献の内容など)を供与することにより、第三者がそのような特殊な実施形態を容易に修正し、かつ/または、改変することで多様な応用例を得ることができる程度に十分なものである。よって、このような改変や修正は、本明細書に提示されている教示や導きに基づいて、開示された実施形態の均等物の意味と範囲に含まれるものと解釈されるべきである。本明細書の語句表現と用語使用は説明のためであって、限定しようとの目的はないものと理解されるべきであるため、本明細書の用語使用または語句表現は、当業者が、本明細書に提示されている教示および導きを当業者の知識と結合させたことに鑑みて解釈されるべきである。
本発明の実施形態によるカテーテルシャフトの部分断面図斜視図である。 図1、図5、図7、図8、図9、および、図12の線II−IIに沿って破断された、本発明の近位シャフト部の断面図である。 図1、図5、図7、図8、図9、および、図12の線II−IIに沿って破断された、本発明の近位シャフト部の代替の断面図である。 図1、図5、図7、図8、図9、および、図12の線II−IIに沿って破断された、本発明の近位シャフト部の代替の断面図である。 図1、図5、図7、図8、図9、および、図12の線II−IIに沿って破断された、本発明の近位シャフト部の代替の断面図である。 図1、図5、図7、図8、図9、および、図12の線II−IIに沿って破断された、本発明の近位シャフト部のまた別な代替の断面図である。 図1、図5、図7、図8、図9、および、図12の線II−IIに沿って破断された、本発明の近位シャフト部のまた別な代替の断面図である。 本発明の別な実施形態によるカテーテルシャフトの斜視図である。 図5の線VI−VIに沿って破断された、本発明の遷移部の断面図である。 本発明のまた別な実施形態によるカテーテルシャフトの部分断面斜視図である。 本発明のまた別な実施形態によるカテーテルシャフトの部分断面斜視図である。 本発明のまた別な実施形態によるカテーテルシャフトの部分断面斜視図である。 図9の線X−Xに沿って破断された、本発明の遷移部の断面図である。 図9の線XI−XIに沿って破断された、本発明の遷移部の断面図である。 本発明の別な実施形態によるカテーテルシャフトの断面斜視図である。 図12の線XIII−XIIIに沿って破断された、本発明の遷移部の断面図である。 本発明のU字型スリーブを形成するために使用された折畳み状リボンまたはワイヤの図である。 図10に描かれた本発明のU字型スリーブの斜視図である。

Claims (18)

  1. カテーテルにおいて、
    ガイドワイヤ管腔および膨張管腔を定めるシャフト部を備え、該シャフト部には、シャフトの外面からガイドワイヤ管腔まで半径方向に延びる長手方向切り込みが設けられており、膨張管腔が弧状の形状になっており、
    さらに、第1の肉厚を有するとともに、一部が環状である断面を有している第1の概ね管状の補強部材と、
    第1の肉厚よりも薄い第2の肉厚を有する湾曲した細長い補強部材とを備え、該湾曲した細長い補強部材は、第1の概ね管状の補強部材の上に配置されて、第1の概ね管状の補強部材と組み合わされて膨張管腔の壁を形成するとともに、湾曲した細長い補強部材の上面はガイドワイヤ管腔の一部を形成しており、
    さらに、シャフト部の上に配置され、かつ、長手方向の切り込みを介してガイドワイヤ管腔と連絡状態になるようにするためのガイド部材を備える、
    ことを特徴とするカテーテル。
  2. カテーテルにおいて、
    ガイドワイヤ管腔および膨張管腔を定める近位シャフト部を備え、該近位シャフト部は、膨張管腔が弧状の形状になっており、
    さらに、膨張管腔の内側に配置された2部構成の補強手段と、
    前記近位シャフト部よりも可撓性が大きい遠位シャフト部と、
    を備えることを特徴とするカテーテル。
  3. さらに、近位端および遠位端を設けた遷移部を備え、前記近位端は、前記近位シャフト部と連絡状態にあり、前記遠位端は前記遠位シャフト部と連絡状態にあることを特徴とする、請求項2に記載のカテーテル。
  4. 前記2部構成の補強部材は、前記近位端から前記遠位端に向けて硬度が低減されており、前記2部構成の補強部材は前記遷移部の中に延びていることを特徴とする、請求項3に記載のカテーテル。
  5. 前記2部構成の補強部材の外面は前記ガイドワイヤ管腔の一部を形成していることを特徴とする、請求項2に記載のカテーテル。
  6. 前記2部構成の補強部材は、
    第1の肉厚、第1の凸状面、および、第1の凹状面を有し、かつ、一部が環状である第1の補強部材と、
    第2の肉厚、第2の凸状面、および、第2の凹状面を有する第2の補強部材とを更に備えており、第2の補強部材は、第2の凸状面が第1の凹状面の方を向くようにして第1の補強部材と機械的に連結されており、第1の補強部材と第2の補強部材の組み合わせにより液体密封式の管を形成するようにした、
    ことを特徴とする、請求項2に記載のカテーテル。
  7. 前記第1の補強部材は金属であることを特徴とする、請求項6に記載のカテーテル。
  8. 前記第2の補強部材は金属であることを特徴とする、請求項6に記載のカテーテル。
  9. 前記第1の補強部材は重合体であることを特徴とする、請求項6に記載のカテーテル。
  10. 前記第2の補強部材は重合体であることを特徴とする、請求項6に記載のカテーテル。
  11. 前記第1の補強部材と前記第2の補強部材は、粘着剤接着、重ね接合熱圧縮接着、レーザー溶接、および、超音波溶接のうちの1つにより機械的に連結されることを特徴とする、請求項6に記載のカテーテル。
  12. 前記第2の肉厚は前記第1の肉厚よりも薄いことを特徴とする、請求項6に記載のカテーテル。
  13. 前記第1の補強部材はハイポチューブの一部であることを特徴とする、請求項7に記載のカテーテル。
  14. 前記第2の補強部材はハイポチューブの一部であることを特徴とする、請求項8に記載のカテーテル。
  15. 前記第1の補強部材は湾曲したプレート材であることを特徴とする、請求項7に記載のカテーテル。
  16. 前記第2の補強部材は湾曲したプレート材であることを特徴とする、請求項8に記載のカテーテル。
  17. 前記第1の補強部材は熱硬化性プラスチックであることを特徴とする、請求項9に記載のカテーテル。
  18. 前記第2の補強部材は熱硬化性プラスチックであることを特徴とする、請求項10に記載のカテーテル。
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