JP2007521471A - 感染症状態を予測する方法およびキット - Google Patents
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Abstract
本発明は、対象の感染症状態を予測する方法を開示する。この方法は、迅速かつ簡便であり、原因となっている感染性因子の培養を必要としない。
Description
本発明は、概して医薬の領域に関し、より詳細には、対象の感染症状態を予測する方法に関する。
鼻咽頭における病原体の定着(コロニー形成)は、あらゆる年齢のヒトで起こり、病原体に起因する疾患を併発するか、または該疾患に先行することが多い(非特許文献1)。病原体には、細菌、ウイルス、および真核生物の病原体が含まれる。これらの疾患には、肺炎(非定型肺炎を含める)、気管支炎、副鼻腔炎、およびインフルエンザもしくはインフルエンザ様疾患などの気道感染、ならびに気道に限定されない疾患、例えば中耳感染(中耳炎など)および結膜炎などが含まれる。病原体によって引き起こされる疾患(例えば呼吸器感染症)は、感染性生物によって1次的に引き起こされたものではない疾患(例えば慢性閉塞性肺疾患すなわちCOPD)と共通の症候を有することがあり、医師が適切な治療を推薦するためには、診断による識別を必要とすることが多い。
鼻咽頭に病原体が定着していることを除いて健康な人は、同じ病原体が定着し、かつ同病原体によって引き起こされた疾患を患っている個体よりも、通常、病原細菌の計測数が少ない。個体の鼻咽頭における病原体レベルに関する少なくとも準定量的な情報であって、医師が、キャリア(健康であるが、病原体が定着している個体)を、病原体が定着しており、かつ問題の病原体によって引き起こされる疾患にも罹っている個体から識別するのを可能にする情報が、必要とされている。そのような情報は、高頻度または流行という水準で疾患が発生している場合、あるいは、病原体が蔓延しているが、すべてのキャリアが罹病しているわけではない場所(例えば、急性中耳炎を引き起こし得る病原体がほとんどすべての幼児に定着している託児所もしくは保育園、または、肺炎を引き起こす病原体が多くの居住者に定着している可能性のある高齢者住宅もしくはナーシングホーム)において特に重要である。そのような情報は、ある病原体によって引き起こされる疾患の症候が、その病原体が原因ではない疾患の症候と同一であるか、あるいは類似している場合、例えば、細菌性呼吸器感染症を、ウイルス性の呼吸器感染症、または、病原体が原因ではない呼吸器疾患から識別する場合にも貴重である。医師が、必要な治療(例えば、適切な抗生物質またはアンチバイオロジック(antibiologic))を正しく処方するためには、病原体が定着しているかもしれない健康な個体を、その病原体によって引き起こされた疾患を患っている個体から迅速かつ正確に識別できることが望ましい。
気道感染を引き起こす病原体、または鼻咽頭に定着すると考えられている病原体を培養し、続いて顕微鏡観察または生化学による判断規準によって同定するのが、いまだに、病原体の有無を確定するための「ゴールドスタンダード」である。しかし、培養には時間がかかり(通常、約3日から約7日の期間を要する)、また、培養もその後の顕微鏡観察または生化学による同定試験も、共に高度に熟練した人員を必要とする。培養は、感度の高い検出方法であり、場合によってはたった1つの病原体細胞を検出することもできるが、コンタミネーション(混入)の影響を受ける危険性が高い。例えば、培養には、注目の病原体以外の種、例えば鼻咽頭の正常な細菌叢の一部である細菌が混入することがあり、それらが培養物中で異常増殖して結果を不明瞭にする可能性がある。他の検出方法は、核酸増幅に基づくものである。核酸増幅法は概して培養より迅速であるが、この方法も感度が高く(特定の核酸配列1コピーを検出することができる)、したがって、コンタミネーションの影響を受ける危険性が高い。培養または核酸による検出の高い感度は、対象が「キャリア」、すなわち問題の病原体が定着しているが健康な個体、すなわち、該病原体によって引き起こされる疾患のいかなる症候ももたない個体である場合に、「偽陽性」の結果
を与える可能性がある。培養による方法および核酸増幅による方法のいずれも、専門の設備、および訓練された技術者を必要とする。培養および核酸増幅のいずれも、例えば医師の診療室または患者のベッドサイドで実施できる試験など、迅速なポイントオブケア診断に適した技術ではない。
を与える可能性がある。培養による方法および核酸増幅による方法のいずれも、専門の設備、および訓練された技術者を必要とする。培養および核酸増幅のいずれも、例えば医師の診療室または患者のベッドサイドで実施できる試験など、迅速なポイントオブケア診断に適した技術ではない。
医師に対する調査によって、診断の不確実性が、抗生物質の処方における主要要因であると認定された(「1998年、マサチューセッツ診療調査(Massachusetts Physician Survey)、「抗生物質の慎重な使用のための同盟(Alliance for the Prudent Use of Antibiotics )」、www.tufts.edu/med/apua/Research/physicianSurvey1-O1/physicianSurvey.htm にて閲覧可能)。調査対象となった同じ医師らが、抗生物質の使用を処方しない最も重要な動機として抗生物質耐性に関する懸念を表明したにもかかわらず、同医師らが、不適切な抗生物質の使用の典型である、狭域抗生物質ではなく広域抗生物質を処方するという決定を下す主要な理由は、またしても診断の不確実性であった(「Antibiotic Resistance:Synthesis of Recommendation by Expert Policy Groups 」、エイボーンら(Avorn et al.)編、抗生物質の慎重な使用のための同盟および世界保健機構(Alliance for
the Prudent Use of Antibiotics and the World Health Organization )、2001年、155ページ)。したがって、患者が抗生物質療法を必要としていないかどうか、あるいは、必要な抗生物質療法は広域抗生物質によるものではなく狭域抗生物質によるものであるべきかどうか、高い確実性で予測する方法が緊急に必要である。
the Prudent Use of Antibiotics and the World Health Organization )、2001年、155ページ)。したがって、患者が抗生物質療法を必要としていないかどうか、あるいは、必要な抗生物質療法は広域抗生物質によるものではなく狭域抗生物質によるものであるべきかどうか、高い確実性で予測する方法が緊急に必要である。
本発明は、病原体が定着しているかもしれない健康な個体を、その病原体によって引き起こされた疾患に罹患している個体から識別する迅速かつ正確な方法の必要性に応える方法を提供する。この方法は、対象を抗生物質またはアンチバイオロジックで処置するべきか否かを決定する際に、そして、適切な抗生物質またはアンチバイオロジックの種類を決定する際に有用となり得る。そのような方法は、安価、かつ技術的に簡便であることが好ましく、医師が即座に処置を決定するのを可能にするポイントオブケア診断であることが好ましい。
スマートら(Smart et al.)(1987年)、Epidem.Infect.、第98巻、203〜209ページ
スマートら(Smart et al.)(1987年)、Epidem.Infect.、第98巻、203〜209ページ
別段の定義がない限り、本明細書で使用するすべての技術用語および科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されているのと同じ意味を有する。概して、本明細書で使用する用語法、および以下に記載する製造手順または実験手順は、当技術分野において周知のものであり、かつ一般的に利用されている。これらの手順には、当技術分野および様々な一般的参考文献に提供されているものなど、従来の方法を使用する。ある用語が単数形で示されている場合、発明者は、その用語の複数形も意図している。本明細書で使用する用語法、および以下に記載する実験手順は、当技術分野において周知のものであり、かつ一般的に利用されているものである。本明細書に援用する参考文献で使用されている用語および定義に不一致がある場合、本出願で使用する用語は、本明細書に提示する定義を有するものとする。本明細書に使用する他の技術用語は、様々な専門辞典(例えば、ピーター・エム・ビー・ウォーカー(Peter M. B. Walker)編「Chambers
Dictionary of Science and Technology 」、チャンバーズハーラーパブリッシャー社(Chambers Harrap Publishers,Ltd. )[英国エディンバラ所在]、1999年、1325ページ)によって例示されるような、該用語が使用されている技術分野における通常の意味を有する。本発明者らは、ある作用機構または作用様式に限定されないことを意図する。作用機構または作用様式に対する言及は、例示のみを目的として提供する。
Dictionary of Science and Technology 」、チャンバーズハーラーパブリッシャー社(Chambers Harrap Publishers,Ltd. )[英国エディンバラ所在]、1999年、1325ページ)によって例示されるような、該用語が使用されている技術分野における通常の意味を有する。本発明者らは、ある作用機構または作用様式に限定されないことを意図する。作用機構または作用様式に対する言及は、例示のみを目的として提供する。
本発明は、対象における、感染性生物によって引き起こされる疾患の状態を迅速に判定する方法を含み、この方法は、(a)対象の鼻咽頭由来の試料を提供する工程と;(b)
感染性生物由来のエピトープに特異的に結合できる結合物質を試料に直接接触させる工程と;(c)試料中に存在する感染性生物に由来するエピトープに、結合物質が特異的に結合して複合体を形成するのを可能にする工程と;(d)複合体を検出する工程とを含み、試料中の感染性生物の濃度が参照濃度以上である場合には、検出が陽性であり、試料中の感染性生物の濃度が参照濃度より低い場合には、検出が陰性であることを特徴とする。
感染性生物由来のエピトープに特異的に結合できる結合物質を試料に直接接触させる工程と;(c)試料中に存在する感染性生物に由来するエピトープに、結合物質が特異的に結合して複合体を形成するのを可能にする工程と;(d)複合体を検出する工程とを含み、試料中の感染性生物の濃度が参照濃度以上である場合には、検出が陽性であり、試料中の感染性生物の濃度が参照濃度より低い場合には、検出が陰性であることを特徴とする。
本発明の方法は、少なくとも患者の鼻咽頭領域に見出される可能性がある感染性生物によって引き起こされる疾患を有する疑いがあるか、または、適切な治療のためには診断による識別が必要な病徴を有する、いかなる対象にも適用可能である。そのような対象は、乳児、子供、およびあらゆる年齢の成人を含めた、ヒト対象であることが好ましい。
本発明の方法は、少なくとも患者の鼻咽頭領域に見出される可能性がある感染性生物によって引き起こされるいかなる疾患にも適用することができる。特に適した疾患には、気道感染(限定されるものではないが、インフルエンザ様疾患、肺炎、気管支炎、および副鼻腔炎など)、ならびに気道以外での感染症(限定されるものではないが、急性中耳炎および結膜炎など)も含まれる。感染性生物は、鼻咽頭領域に発生する可能性があり、かつ注目の感染症を引き起こし得るいかなる感染性生物でもよいし、適切な治療のためには診断による識別が必要な病徴を引き起こし得るいかなる感染性生物でもよい。注目の感染性生物には、病原細菌(マイコプラズマを含める)、病原ウイルス、および病原性真核生物(真菌および原生動物を含める)が含まれる。健康なヒトの鼻咽頭および中咽頭に通常存在し、かつ少なくとも潜在的病原性を有する感染性生物には、アシネトバクター属(Acinetobacter )の生物種、ビリダンス連鎖球菌、ベータ溶血性連鎖球菌(化膿連鎖球菌(Streptococcus pyogenes)などのA群ベータ溶血性連鎖球菌を含める)、非溶血性連鎖球菌、肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)、ブドウ球菌(コアグラーゼ陰性ブドウ球菌および黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus )を含める)、小球菌、コリネバクテリウム属(Corynebacterium )の生物種(ジフテリア菌(Corynebacterium diphtheriae )を含める)、ナイセリア属(Neisseria )の生物種(髄膜炎菌(Neisseria meningitidis)および淋菌(Neisseria gonorrhoeae )を含める)、クリプトコックス・ネオフォルマンス(Cryptococcus neoformans )、マイコプラズマ属(Mycoplasma)の生物種、ヘモフィルス・インフルエンザ(Haemophilus influenzae)、ヘモフィルス・パラインフルエンザ(Haemophilus parainfluenzae)、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス(Moraxella (Branhamella ) catarrhalis)、腸内細菌、ラクトバシラス属(Lactobacillus )の生物種、ベイヨネラ属(Veillonella )の生物種、マイコバクテリウム属(Mycobacterium )の生物種、シュードモナス属(Pseudomonas )の生物種、クレブシエラ属(Klebsiella)の生物種(臭鼻菌(Klebsiella ozaenae)または肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae )を含める)、エイケネラ・コルロデンス(Eikenella corrodens )、バクテロイド属(Bacteroides )の生物種、ペプトストレプトコッカス属(Peptostreptococcus)の生物種、アクチノミセス属(Actinomyces )の生物種、およびスピロヘータなどの細菌;カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)および糸状菌などの真菌;ならびに単純ヘルペスウイルスなどのウイルスが含まれる(「Bailey and Scott's Diagnostic Microbiology」、第9版、バロンら(Baron et al.)編、モスビー社(Mosby )[米国ミズーリ州セントルイス所在]、1994年、220ページ以降)。
この方法の1工程は、対象の鼻咽頭由来の試料を提供することを含む。鼻咽頭由来のいかなる適当な試料も使用できる。好ましい鼻咽頭由来の試料には、鼻咽頭スワブ、鼻咽頭洗浄液、鼻咽頭分泌物、鼻咽頭吸引物、鼻腔スワブ、鼻腔洗浄液、鼻漏、鼻腔吸引物、およびこれらの組合せが含まれるが、これらに限定されない。本発明の方法に使用するために、適当な鼻咽頭由来の試料は、最小限の調製(例えば適当な容器の中に収集する)、または、より大規模な調製(例えば、限定されるものではないが、夾雑物、望ましくない細胞もしくは細胞由来物質、または内在性酵素などの望ましくない物質の除去、不活性化、
またはブロッキング;緩衝液または化学試薬を用いた処理;濾過、遠心、サイズ選別、またはアフィニティ精製;細胞の固定、透過化処理、または溶解;ならびに濃縮または希釈など)を必要とし得る。非限定的な1例では、注目のエピトープは、溶菌剤(例えば、洗浄剤または界面活性剤を含有する緩衝液)での処理によって肺炎連鎖球菌から放出される可溶性炭水化物である。
またはブロッキング;緩衝液または化学試薬を用いた処理;濾過、遠心、サイズ選別、またはアフィニティ精製;細胞の固定、透過化処理、または溶解;ならびに濃縮または希釈など)を必要とし得る。非限定的な1例では、注目のエピトープは、溶菌剤(例えば、洗浄剤または界面活性剤を含有する緩衝液)での処理によって肺炎連鎖球菌から放出される可溶性炭水化物である。
この方法の別の工程は、感染性生物由来のエピトープに特異的に結合できる結合物質を試料に直接接触させることを含む。この感染性生物由来のエピトープは、限定されるものではないが、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、糖タンパク、炭水化物、脂質、糖脂質、リポタンパク質、核酸、抗原、酵素、受容体、細胞壁成分、感染性生物の全細胞、感染性生物の断片、感染性生物によって分泌される物質(毒素、酵素、およびエキソポリマーなど)およびこれらの組合せなど、いかなる適当なエピトープでもよい。エピトープは、例えば物理的修飾または化学的修飾によって任意選択で修飾されてもよく;結合物質は、修飾されたエピトープに特異的に結合できるものであってもよい。エピトープの修飾には、限定されるものではないが、化学試薬または酵素による処理、酸化または還元、検出可能な標識による標識化、および、別の部分、分子、分子構造物、または表面へのエピトープの共有結合または非共有結合などの、いかなる適当な修飾も含み得る。結合物質は、感染性生物に由来する天然のエピトープを模倣する、ペプチドなどのミモトープに結合できるものであってもよい(例えば、本明細書に全体を援用する、キーバー・エモンズ(Kieber-Emmons )(1998年)、Immunol.Res.、第17巻、95〜108ページ;シンら(Shin et al. )(2001年)、Infect.Immun.、第69巻、3335〜3342ページ;ベーンハウワーら(Beenhouwer et al. )(2002年)、J.Immunol、第169巻、6992〜6999ページ;ホウ(Hou )およびグ(Gu)(2003年)、J.Immunol、第170巻、4373〜4379ページ;ならびに、タンら(Tang et al. )(2003年)、Clin.Diagn.Lab.Immunol.、第10巻、1078〜1084ページを参照のこと)。最小限の調製またはより大規模な調製をあらかじめ施されている場合があるが、感染性生物の培養または核酸増幅を実施していない試料に、結合物質を直接接触させる。
結合物質は、エピトープを認識して結合することができるものならば、事実上いかなる分子または分子の組合せでもよい。そのような結合物質には、限定するものではないが、ペプチド、ポリペプチド、抗体、Fab断片、融合タンパク質、キメラ分子、核酸、核酸模倣体(例えばペプチド核酸)、細胞表面抗原、炭水化物、またはこれらの組合せが含まれうる。好ましい1実施形態では、結合物質が抗体(モノクローナルもしくはポリクローナル、天然、修飾、または組換え)、または抗体断片(Fab断片または1本鎖抗体可変領域断片など)を含み;そのような抗体または抗体断片を調製、修飾、および使用する方法は当技術分野で知られている(例えば、本明細書に全体として援用する、「Antibodies: A Laboratory Manual 」、イー・ハーロウ(E. Harlow )およびディー・レーン(D. Lane )編、コールドスプリングハーバーラボラトリー社(Cold Spring Harbor Laboratory )、1988年、726ページ;「Monoclonal Antibodies: A Practical Approach 」、ピー・シェファード(P. Shepherd )およびシー・デイーン(C.Dean)編、オックスフォード大学出版社(Oxford University Press )、2000年、479ページ;ならびに、「Chicken Egg Yolk Antibodies, Production and Application: IgY-Technology (Springer Lab Manual) 」、アール・シャーデら(R. Schade et al.)編、スプリンガー・フェアラーク社(S pringer-Verlag )、2001年、255ページを参照されたい)。結
合物質は、感染性生物由来のエピトープを認識する抗体に特異的に結合できる抗原など、抗原を含むものであり得る。他の実施形態では、結合物質は、ペプチドもしくは小分子などの標的に結合する核酸もしくは核酸模倣体のアプタマーを含んでもよいし、リガンドに結合する受容体、または受容体に結合するリガンドを含んでもよい。
合物質は、感染性生物由来のエピトープを認識する抗体に特異的に結合できる抗原など、抗原を含むものであり得る。他の実施形態では、結合物質は、ペプチドもしくは小分子などの標的に結合する核酸もしくは核酸模倣体のアプタマーを含んでもよいし、リガンドに結合する受容体、または受容体に結合するリガンドを含んでもよい。
結合物質は、官能基(化学的に反応性の部分または架橋部分など)または検出可能な標識を任意選択で含むことができ;そのような官能基または検出可能な標識を導入する方法は当技術分野で知られている(例えば、全体を本明細書に援用する、アール・ピー・ハウグランド(R. P. Haugland)、「Handbook of Fluorescent Probes and Research Products」、第9版、ジェー・グレゴリー(J. Gregory)編、モレキュラープローブス社(Molecular Probes Inc. )[米国オレゴン州ユージン(Eugene)所在]、2002年、966ページ;サイツ(Seitz )およびクーラー(Kohler)(2001年)、Chemistry、第7巻、3911〜3925ページ;「Pierce Technical Handbook 」、ピアスバイオテクノロジー社(Pierce Biotechnology Inc. )[米国イリノイ州ロックフォード(Rockford)所在]、1994年;および、「Pierce 2003-2004 Applications Handbook and
Catalog」、ピアスバイオテクノロジー社[米国イリノイ州ロックフォード所在]、2003年を参照のこと)。結合物質は、溶液中に遊離していてもよいし、一時的または恒久的に別の部分、分子、分子構造物、または表面に付着していてもよい。非限定的な一例では、表面上で乾燥させることによって結合物質を一時的に固定することができ、この場合、液体を添加することによって結合物質を可動化することができる。非限定的な別の例では、膜、マイクロプレートのウェル、チューブ、チップ、またはスライドなどの表面に、共有結合または非共有結合によって結合物質を恒久的に固定することができる。
Catalog」、ピアスバイオテクノロジー社[米国イリノイ州ロックフォード所在]、2003年を参照のこと)。結合物質は、溶液中に遊離していてもよいし、一時的または恒久的に別の部分、分子、分子構造物、または表面に付着していてもよい。非限定的な一例では、表面上で乾燥させることによって結合物質を一時的に固定することができ、この場合、液体を添加することによって結合物質を可動化することができる。非限定的な別の例では、膜、マイクロプレートのウェル、チューブ、チップ、またはスライドなどの表面に、共有結合または非共有結合によって結合物質を恒久的に固定することができる。
好ましい1実施形態では、結合物質は、注目のエピトープに一価の結合を為す。別の好ましい実施形態では、結合物質は、注目のエピトープ(またはミモトープ)に多価、例えば二価および任意選択で二重特異的な結合を為す。結合物質は、複数の形態または種類として使用することができ、例えば、結合物質が抗体または抗体断片である場合には、エピトープを固定する結合物質と、同じエピトープに結合する、検出可能なように標識された結合物質とを用いたサンドイッチアッセイで使用することができる。
感染性生物由来のエピトープに特異的に結合する結合物質の能力は、当技術分野で知られている方法、例えばパニング法に基づいたペプチド配列の選択によって改善することができる(例えば、全体を本明細書に援用する、クーンバー(Coomber )(2001年)、Methods Mol.Biol.、第178巻、133〜145ページ;チョウら(Zhou et al. )(2002年)、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、第99巻、5241〜5246ページ;フェールセン(Fehrsen )およびド・プレシス(du Plessis)(1999年)、Immunotechnology、第4巻、175〜184ページ;デンら(Deng et al. )(1994年)、J.Biol.Chem、第269巻、9533〜9538ページ;ブリオニら(Burioni et al.)(1998年)、Res.Virol.、第149巻、327〜330ページ;ボエルら(Boel et al. )(1998年)、Infect.Immun.、第66巻、83〜88ページ;および、パーソンズら(Parsons et al.)(1996年)、Protein Eng.、第9巻、1043〜1049ページを参照のこと)。
感染性生物由来のエピトープ(またはエピトープを模倣するミモトープに)に結合する結合物質の能力の改善は、当技術分野で知られているディスプレイ法、例えば、ポリペプチド上(カムら(Kamb et al. )、米国特許第6025485号;クリストマンら(Christmann et al. )、1999年、Protein Eng.、第12巻、797ページ;アベジら(Abedi et al.)、1998年、Nucleic Acids Res.、第26巻、623ページ;ペレら(Peelle et al. )、2001年、J.Protein Chem.、第20巻、507ページ)、ファージ上(ヘ(He)、1999年、J.Immunol.Methods、第231巻、105ページ;スミス(Smith )、1985年、Science、第228巻、1315ページ)、リボゾーム上(シャフィテェルら(Schaffitzel et al.)、1999年、J.Immunol.Methods、第231巻、119ページ;ロバーツ(Roberts )、1999年、Curr.Opin.Chem.
Biol、第3巻、268ページ)、mRNA上(ウィルソンら(Wilson et al. )、2001年、Proc.Natl.Acad.Sci、第98巻、3750ページ)、あるいは、酵母細胞表面上(ユング(Yeung )およびウィトラップ(Wittrup )、2002年、Biotechnol.Prog.、第18巻、212ページ;シュスタら(Shusta et al. )、1999年、J.Mol.Biol.、第292巻、949ページ)、細菌細胞表面上(レーンハウツら(Leenhouts et al.)、1999年、Antonie Van
Leeuwenhoek、第76巻、367ページ;クリストマンら(Christmann et al. )、2001年、J.Immunol.Methods、第257巻、163ページ)または細菌胞子表面上(ウィトラップ(Wittrup )、2001年、Curr.Opin.Biotechnol.、第12巻、395ページ;ボーダー(Boder )およびウィトラップ(Wittrup )、1998年、Biotechnol.Prog、第14巻、55ページ)上での提示(ディスプレイ)などを用いて行うことができる。この段落において引用したすべての参考文献の全体を本明細書に援用する。
Biol、第3巻、268ページ)、mRNA上(ウィルソンら(Wilson et al. )、2001年、Proc.Natl.Acad.Sci、第98巻、3750ページ)、あるいは、酵母細胞表面上(ユング(Yeung )およびウィトラップ(Wittrup )、2002年、Biotechnol.Prog.、第18巻、212ページ;シュスタら(Shusta et al. )、1999年、J.Mol.Biol.、第292巻、949ページ)、細菌細胞表面上(レーンハウツら(Leenhouts et al.)、1999年、Antonie Van
Leeuwenhoek、第76巻、367ページ;クリストマンら(Christmann et al. )、2001年、J.Immunol.Methods、第257巻、163ページ)または細菌胞子表面上(ウィトラップ(Wittrup )、2001年、Curr.Opin.Biotechnol.、第12巻、395ページ;ボーダー(Boder )およびウィトラップ(Wittrup )、1998年、Biotechnol.Prog、第14巻、55ページ)上での提示(ディスプレイ)などを用いて行うことができる。この段落において引用したすべての参考文献の全体を本明細書に援用する。
この方法の別の工程は、試料中に存在する感染性生物に由来するエピトープに、結合物質が特異的に結合して複合体を形成するのを可能にすることを含む。エピトープへの結合物質の結合は、限定されるものではないが、共有結合、非共有結合、抗体−抗原認識、受容体−リガンド結合、アプタマー−核酸結合、物理的吸着、静電力、イオン性相互作用、水素結合、親水性−疎水性相互作用、ファン・デル・ワールス力、磁力、およびこれらの組合せを含めた、任意の適当な方法によって為されうる。結合物質は、十分特異的にエピトープに結合し、結合物質と、注目の感染性生物以外の供給源に由来するエピトープ(例えばヒト対象の細胞もしくは組織に由来するもの、または、他の感染性もしくは非感染性の生物種に由来するものなど)との間における非特異的結合または交差反応性の結合が最小限または皆無であることが好ましい。エピトープへの結合物質の特異的な結合は、検出するのに十分な安定性を有する複合体を生じるものであることが好ましい。
この方法の別の工程は、複合体を検出することを含み、試料中の感染性生物の濃度が参照濃度以上である場合には、検出は陽性であり、試料中の感染性生物の濃度が参照濃度より低い場合には、検出は陰性である。複合体の検出は、結合物質上の標識の検出など、直接的なものであり得る。別法として、複合体の検出は、例えば、限定されるものではないが、検出可能な標識を有する2次抗体等の2次抗体の使用など、任意の適当な方法による間接的なものであってもよい。有用である検出可能な標識には、蛍光分子(フルオロフォア)、発光団、共鳴エネルギー移動を生じる対のメンバー、ランタニド、色素、顔料、放射性同位元素、磁気標識、スピン標識、重原子、金属、粒子(金粒子または磁性粒子など)、および酵素が含まれるが、これらに限定されない。
鼻咽頭由来の試料中にある感染性生物の濃度が参照濃度以上である場合には、複合体の検出は陽性である。逆に、鼻咽頭由来の試料中にある感染性生物の濃度が参照濃度より低い場合には、複合体の検出は陰性である。所与の感染性生物に関して選択される参照濃度は、例えば、限定されるものではないが、結合物質の性質、感染性生物由来のエピトープの性質、鼻咽頭由来の試料の種類、および対象の種類(例えば成体か、または子供か)などのいくつかの因子に依存する。参照濃度は、慣例的な試験によって確定することができる。検出は、線形(酵素反応による産物生成の分光光度測定など)である場合も、非線形(金標識の視覚検出など)である場合もある。検出は、任意選択で、少なくとも準定量的なものであり、例えば、参照値以上であるか、あるいはそれより低いかの判定が行われる。検出は、任意選択で定量的であってもよく、その場合、陽性の検出シグナルを、ある範囲の感染性生物の濃度と相関させることができる。
対象は、感染性生物を鼻咽頭に有する「キャリア」、すなわち、通常比較的低濃度で鼻咽頭に感染性生物が定着していることを除き健康であってもよく、この場合、感染性生物
が比較的高濃度であると、その生物によって引き起こされる疾患の症候を付随する。このような場合、望ましい参照濃度は、問題の感染性生物が定着していない対象、または該感染性生物が定着しているが、それ以外は健康である対象の鼻咽頭由来の試料が、陰性の検出結果を与える濃度より低い濃度である。この同じ参照濃度は、感染性生物が定着しており、かつ該感染性生物による疾患を患う対象の鼻咽頭由来の試料が陽性の検出結果を与える濃度か、それより高い濃度であることが好ましい。
が比較的高濃度であると、その生物によって引き起こされる疾患の症候を付随する。このような場合、望ましい参照濃度は、問題の感染性生物が定着していない対象、または該感染性生物が定着しているが、それ以外は健康である対象の鼻咽頭由来の試料が、陰性の検出結果を与える濃度より低い濃度である。この同じ参照濃度は、感染性生物が定着しており、かつ該感染性生物による疾患を患う対象の鼻咽頭由来の試料が陽性の検出結果を与える濃度か、それより高い濃度であることが好ましい。
したがって、本発明の1実施形態では、陽性の検出結果は、少なくとも注目の感染性生物が対象に定着しているか、または該生物が対象に定着し、かつ対象が該生物による疾患に罹患していることを示す。本発明の代替的な1実施形態では、陰性の検出結果は、注目の感染性生物によって引き起こされる疾患を伴うレベルまでには、該感染性生物が対象に定着していないことを示すことが好ましい。
望ましい参照濃度は、陽性の予測値(すなわち、検出結果が陽性の対象が感染性生物によって罹患している確率)が、好ましくは少なくとも約80%、より好ましくは少なくとも約90%、そして最も好ましくは少なくとも約95%となるものである。望ましい参照濃度は、陰性の予測値(すなわち、検出結果が陰性の対象が感染性生物によって罹患していない確率)が、好ましくは少なくとも約80%、より好ましくは少なくとも約90%、そして最も好ましくは少なくとも約95%となるものである。
本発明の方法は、適当なアッセイによって実施できる。この方法を実施するための適当なアッセイの非限定な例には、ディップ・スティックまたは試験ストリップ・アッセイ、フロースルー・アッセイ、クロマトグラフィ・アッセイ、アフィニティ分離アッセイ、側方流動アッセイ、ラテックス凝集アッセイ、放射線免疫アッセイ、酵素免疫アッセイ(ELISA)、蛍光アッセイ、およびルミネセンス・アッセイが含まれる。アッセイは、任意の適当な方式、例えば、限定されるものではないが、膜、フィルタ、マイクロタイター・プレート、チューブ、チップ、スライド、およびフロースルー・チャンバなどにおいて実施できる。アッセイは迅速なものが好ましく、対象が医師または他の保健医療提供者と相談している間など比較的短い時間内に結果を得るのに十分な速さであるものが最も好ましい。
使用されるアッセイに応じて、この方法を実施するのに好都合なようにキットを設計することができる。キットは、アッセイを実施する手段に加えて、鼻咽頭由来の試料を収集し適切に処理する手段(例えば、スワブ、試料を吸引する手段、洗浄溶液または緩衝液、化学試薬または酵素試薬、フィルタ、遠心分離管、および同様のもの)を含み得る。キットは、潜在的に危険な試料の安全取扱を補助するもの(手袋その他の個人用安全器具、バイオハザード廃棄容器、または汚染除去物質など)を含み得る。キットは、キットの使用説明書、例えば、ブローシュア、リーフレット、パンフレット、ブックレット、または視聴覚資料の形態の説明書を含み得る。
本発明の方法および該方法を実施するためのキットの非限定的な例は以下の通りである。この例は、肺炎連鎖球菌によって引き起こされる急性中耳炎などの感染症に、対象が罹患していないかどうかを迅速に判定する方法を含み、この方法は、(a)対象の鼻咽頭由来の試料(鼻咽頭スワブ、鼻咽頭洗浄液、または鼻腔洗浄液など)を提供する工程と;(b)肺炎連鎖球菌のあらゆる臨床分離株に存在する可溶性細胞壁多糖抗原からなるエピトープに特異的に結合できる抗体を含む結合物質を接触させる工程と;(c)結合物質(抗体)が、エピトープ(肺炎連鎖球菌抗原)に結合して、複合体を形成するのを可能にする工程と;(d)複合体を検出する工程とを含み、肺炎連鎖球菌の濃度が、1ml当たり1×104コロニー形成単位の参照濃度以上であって、可視的な有色シグナルとして表される場合には、検出は陽性であり、肺炎連鎖球菌の濃度が、1ml当たり1×104コロニ
ー形成単位の参照濃度より低くて、可視的な有色シグナルの不在によって表される場合、検出は陰性である。
ー形成単位の参照濃度より低くて、可視的な有色シグナルの不在によって表される場合、検出は陰性である。
出願者の譲受人であるビナックス社(Binax, Inc. )は、肺炎連鎖球菌の全ての血清型に共通の細胞壁多糖抗原を検出するNOW(登録商標)免疫クロマトグラフィ(「ICT」)迅速診断検査キットの販売を1999年に開始した。この試験は、尿試料中の抗原検出用に、米国食品医薬品局によって承認されており、米国特許第5877028号、米国特許出願第09/156486号、および米国特許出願第09/518165号と、尿に加えて、他のヒト体液試料中の標的抗原の検出におけるこの試験の有効性を開示する米国特許出願第09/397110号とに記載されている(これらの特許明細書および特許出願明細書のすべてを全体として本明細書に援用する)。この試験は、1mlの試料(尿または他の体液)当たり1×104コロニー形成単位(CFU)の濃度を超える肺炎連鎖球菌を検出する性能がある。同試験は、字を読むことができ、かつ販売されている試験キットと共に提供されている簡単な指示を理解できる者ならだれでも、15分以内に実施することができる。この試験は、特別な設備を必要とせず、医師の診療室または患者のベッドサイドなど患者のいる任意の場所で行うことができ、したがって、ポイントオブケア医療サービスに適した試験である。
出願人の譲受人、および他の者(フェイデンら(Faden et al.)(2002年)、Pediatr.Infect.Dis.J.、第21巻、791〜792ページ)によって、鼻咽頭に肺炎連鎖球菌が定着している小児が比較的高率で細胞壁多糖抗原を排泄すること、ならびに、肺炎連鎖球菌が定着しているがそれ以外は健康な小児が、菌が定着し、かつ罹患している小児の尿で得られるのと同じ陽性の尿検査結果を与える傾向にあることが見出された。全体として本明細書に援用する、同一譲受人による係属中の米国特許出願第10/083476号には、健康な小児キャリアで得られる偽陽性の出現が減少するように、試験を修正する方法が記載されている。
一般的な幼児期疾患である急性中耳炎(AOM)は、中耳の細菌感染によって引き起こされることが最も多い(例えば、全体として本明細書に援用する、デル・ベカーロら(Del Beccaro et al.)(1992年)、J.Pediatrics、第120巻、81〜84ページ;ハーパー、エム・ビー(Harper, M. B. )(1999年)Pediatr.Infect.Dis.J.、第18巻、1120〜1124ページ;および、クライン、ジェイ・オウ(Klein, J. O.)(1994年)Clin.Infect.Dis.、第19巻、823〜833ページを参照のこと)。米国などの先進国では、ほとんどの細菌性AOMの原因となっている3種の病原体は、肺炎連鎖球菌、型別不能のヘモフィルス・インフルエンザ、およびモラクセラ・カタラーリスであるが、これらはすべて呼吸器病原体である。鼻咽頭および中耳からの同時培養は、強い相関を示した(例えば、本明細書に全体として援用する、ハウイー(Howie )およびプロウサード(Ploussard )(1971年)、Pediatr.Dig.31〜35ページ;カンメら(Kamme et al.)(1971年)、Scand.J.Infect.Dig.、第3巻、217〜225ページ;シュワルツら(Schwartz et al. )(1979年)、J.Am.Med.Assoc.、第241巻、2170〜2173ページ;ならびに、フェイデンら(Faden et al.)(1990年)、Pediatr.Infect.Dis.J.、第9巻、623〜626ページを参照のこと)。
活発な中耳炎発症中には、小児における肺炎連鎖球菌、型別不能ヘモフィルス・インフルエンザ、およびモラクセラ・カタラーリスの保菌および量のいずれも健康時と比較して上昇することが示されている。同時に、保菌の場合の鼻咽頭における非病原性細菌叢が低減しており、活発な中耳炎の期間中には、鼻咽頭環境において呼吸器病原体が比較的重要になっていることを示している(フェイデンら(Faden et al.)(1990年)、Ped
iatr.Infect.Dis.J.、第9巻、623〜6260ページ)。肺炎連鎖球菌が定着し、かつ罹患している小児は、肺炎連鎖球菌が同様に定着しているが、それ以外は健康な小児(キャリア)より、鼻咽頭における肺炎連鎖球菌の濃度が高い。NOW(登録商標)ICT試験を用いて、定着がみられるが健康な小児(キャリア)と、定着がみられ、かつ病気の小児とから得た鼻咽頭の液体試料を試験すると、検査結果には準定量的かつ臨床的に有用な相違が観測される。NOW(登録商標)ICT試験は、実施が迅速かつ技術的に簡便であり、したがってポイントオブケア診断として適している点で、培養による方法および核酸増幅法より有利である。
iatr.Infect.Dis.J.、第9巻、623〜6260ページ)。肺炎連鎖球菌が定着し、かつ罹患している小児は、肺炎連鎖球菌が同様に定着しているが、それ以外は健康な小児(キャリア)より、鼻咽頭における肺炎連鎖球菌の濃度が高い。NOW(登録商標)ICT試験を用いて、定着がみられるが健康な小児(キャリア)と、定着がみられ、かつ病気の小児とから得た鼻咽頭の液体試料を試験すると、検査結果には準定量的かつ臨床的に有用な相違が観測される。NOW(登録商標)ICT試験は、実施が迅速かつ技術的に簡便であり、したがってポイントオブケア診断として適している点で、培養による方法および核酸増幅法より有利である。
本発明によれば、NOW(登録商標)肺炎連鎖球菌ICT試験を鼻咽頭由来の試料に用いて、肺炎連鎖球菌が定着しているがそれ以外は健康な対象を、肺炎連鎖球菌が定着し、かつ罹患している対象から識別することができる。現在販売されているNOW(登録商標)肺炎連鎖球菌ICT試験を用いて行われた、多くの供給源からの反復的な試験結果によって、培養では鼻咽頭試料が肺炎連鎖球菌に関して陽性であるが、NOW(登録商標)ICT試験では陰性である、肺炎連鎖球菌が定着している小児は、肺炎連鎖球菌によって引き起こされる疾患には罹患していないことが実証されている。したがって、鼻咽頭試料で行われるNOW(登録商標)肺炎連鎖球菌ICT試験は、試料の採取源である対象が肺炎連鎖球菌によって引き起こされる疾患に罹っておらず、したがって、肺炎連鎖球菌感染に対する抗生物質療法を必要としないという良好な陰性の予測値を高い信頼性をもって示す指標である。
鼻咽頭培養物において肺炎連鎖球菌が陽性であることは、中耳における肺炎連鎖球菌の存在に関する陽性の予測値が非常に低いと報告されている(フェイデンら(Faden et al.)(1990年)、Pediatr.Infect.Dis.J.、第9巻、623〜626ページ、およびゲハンノら(Gehanno et al.)(1996年)、Pediatr.Infect.Disease J.、第15巻、329〜332ページ)。しかし、鼻咽頭培養物は、先進国におけるほとんどの急性中耳炎の原因となっている3種の病原体の不在に関する陰性の予測値が高い(95%超)ことが示されている(ゲハンノら(Gehanno et al.)(1996年)、Pediatr.Infect.Disease J.、第15巻、329〜332ページ、この開示全体を本明細書に援用する)。本発明の方法を適合させることによって、他の2種の主要なAOM病原体、すなわち、モラクセラ・カタラーリスおよび型別不能ヘモフィルス・インフルエンザの存在(参照濃度を上回ること)に関して、鼻咽頭由来の試料を試験することができる。先進国世界におけるAOMの臨床診断に関しては、対象が健康(病原体定着の可能性はあるにしても)であるか、または注目の主要病原体(肺炎連鎖球菌、モラクセラ・カタラーリス、および型別不能ヘモフィルス・インフルエンザ)に罹患しているかを迅速に確証するための1群のアッセイを1つの好都合な試験デバイスに一体化することが強く望まれている。
原因となる感染性生物が、少なくとも患者の鼻咽頭領域に見出される可能性がある他の呼吸器または非呼吸器感染性疾患に関しても、対象が健康(感染性生物の定着の可能性はあるにしても)であるか、またはその疾患を引き起こす感染性生物に罹患しているかを迅速に判定するためのアッセイ群を1つの試験デバイスに一体化することが強く望まれている。したがって、本発明は、肺炎、インフルエンザおよびインフルエンザ様疾患、気管支炎、副鼻腔炎、ならびに結膜炎を引き起こす病原体を、個別に、あるいは併せて検査するアッセイおよびキットを包含する。加えて、本発明は、注目の感染症を引き起こし得る病原体、または適切な治療を行うために診断による識別(例えば病原体とは関係しない慢性閉塞性肺疾患との識別)を必要とする病徴を引き起こし得る病原体の存在を判定するアッセイおよびキットを包含する。
(鼻咽頭試料における感染性生物の迅速な検出)
この実施例では鼻咽頭試料中にある肺炎球菌の抗原を検出する疾患予測値について説明する。急性中耳炎の罹患小児または非罹患小児の鼻咽頭における肺炎連鎖球菌の存在または不在を検出するために、迅速肺炎球菌抗原試験を使用した。
この実施例では鼻咽頭試料中にある肺炎球菌の抗原を検出する疾患予測値について説明する。急性中耳炎の罹患小児または非罹患小児の鼻咽頭における肺炎連鎖球菌の存在または不在を検出するために、迅速肺炎球菌抗原試験を使用した。
肺炎連鎖球菌は、小児の呼吸器感染症、そして、とりわけ急性中耳炎(AOM)の細菌性主要原因である(ピーター(Peter )およびクライン(Klein )、「Principles and Practice of Pediatric Infectious Diseases」、1997年、ロングら(Long et al. )編、チャーチルリビングストン社(Churchill Livingstone )[米国ニューヨーク州ニューヨーク所在]、828〜835ページ)。AOM患者の鼻咽頭試料および中耳試料からの同時培養により、多くの割合の症例において同一の病原体が示される(例えば、本明細書に全体として援用する、ディキンソンら(Dickinson et al.)(1988年)、J.Infect.Dis.、第158巻、205〜208ページ;フェイデンら(Faden et al.)(1990年)、Pediatr.Infect.Dis.J.、第9巻、623〜626ページ;ゲハンノら(Gehanno et al.)(1996年)、Pediatr.Infect.Dis.J.、第15巻、329〜332ページ;ハウイーら(Howie et al.)(1971年)、Pediatr.Digest.、第13巻、31〜35ページ;ルースら(Loos et al. )(1989年)、Infect.Immun.、第57巻、2751〜2757ページ;および、シュワルツら(Schwartz et al. )(1979年)、J.Am.Med.Assoc.、第241巻、2170〜2173ページを参照)。
in vitroの迅速免疫クロマトグラフィ・アッセイ(肺炎連鎖球菌用のNOW(登録商標)ICT試験、ビナックス社(Binax, Inc. )[米国メイン州ポートランド(Portland)所在])は、肺炎の症候を有する患者から得た尿標本中の肺炎球菌可溶性抗原の検出用に、米国連邦政府によって承認されている。NOW(登録商標)ICT試験で使用される結合物質は、この感染性生物由来のエピトープ(肺炎連鎖球菌の全臨床分離株に存在する単一の細胞壁多糖)に特異的に結合できる抗体である。(本明細書に全体として援用する、ミラーら(Miller et al. )(1990年)、Arch.Otolaryngol.Head Neck Surg.、第116巻、335〜336ページ;ならびに、パルヴ(Palv)およびレーチネン(Lehtinen)(1987年)、Int.J.Pediatr.Otorhinolaryngol.、第14巻、123〜128ページを参照のこと)。したがって、向流免疫電気泳動またはラテックス凝集を使用し、より一般的な肺炎連鎖球菌の種類の検出に限定されている市販されている他の免疫化学ベースのキットとは異なり、NOW(登録商標)ICT試験は肺炎連鎖球菌の全単離株を検出することができる。NOW(登録商標)ICT試験は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)検出法より低費用かつ技術的に簡便であり、特別に訓練された技術者も、高性能の設備も必要としない。NOW(登録商標)ICT試験キットには、結合物質として、ウサギの抗肺炎連鎖球菌抗体が、ニトロセルロース膜に吸着された状態で組み込まれている。肺炎球菌抗原が被検物中に存在する場合、ピンク色〜紫色の容易に識別できる線が15分以内に膜上に現れる。試験の有効性を確認にするために、対照を含める。NOW(登録商標)ICT試験は、脳脊髄液からなる試料では、肺炎連鎖球菌が1ml当たり1×104コロニー形成単位の参照濃度以上の濃度で存在する場合に陽性の結果を生じ、肺炎連鎖球菌が1ml当たり5×104コロニー形成単位の参照濃度以上の濃度で存在する場合には、試験の有効期限日において包括検出率100%で陽性の結果を生じる(NOW(登録商標)肺炎連鎖球菌試験製品説明書、ビナックス社(Binax, Inc. )[米国メイン州ポートランド(Portland)所在]、同説明書を全体として本明細書に援用する)。
3箇所で、インフォームドコンセントを得た後、138人の対象を登録した。対象は、健康であるか、あるいは臨床的に急性中耳炎に罹患している15歳未満の小児とした。対象は、性別および人種に関係なく登録した。過去1カ月以内に抗生物質の処置を受けてい
た小児は、調査から除外した。
た小児は、調査から除外した。
NOW(登録商標)ICT試験は、小児由来の鼻咽頭試料中の肺炎球菌抗原に関する試験で使用するように適合された(フェイデンら(Faden et al.)(2002年)、J.Clin.Microbiol.、第40巻、4748〜4749ページ)。鼻咽頭試料はスワブ(Mini−tip Culturette(登録商標)、ベクトンディッキンソン社(Becton Dickinson)[米国メリーランド州スパークス(Sparks)所在])を用いて採取した。同一のスワブを、NOW(登録商標)ICT試験による抗原試験用の鼻咽頭試料の採取と、鼻咽頭試料中における肺炎連鎖球菌の有無を確認するための培養とに使用した。NOW(登録商標)ICT試験を用いた抗原試験では、キット中の指示書に従って、鼻咽頭スワブ試料の試験を行った。
肺炎連鎖球菌用のNOW(登録商標)ICT試験は、免疫クロマトグラフィ膜アッセイデバイスを提供し(本明細書に全体として援用する、米国特許第5877028号、米国特許出願第09/156486号、米国特許出願第09/397110号、および米国特許出願第09/518165号を参照のこと)、このデバイスは、第1のストライプ(「試料線」)として、吸着によって恒久的に固定された抗肺炎球菌抗原ウサギ抗体と、第2のストライプ(「対照線」)として、吸着によって恒久的に固定された対照抗体とを含有するニトロセルロース膜を含む。このデバイスは、抗肺炎球菌抗原ウサギ抗体と、抗生物種抗体とを含有する結合パッド(不活性な繊維状の支持体)も備え、これらの抗体はいずれも視覚化用の金粒子に結合されており、乾燥によって一時的に結合パッド上に固定されている。結合パッドおよびストライプ付きニトロセルロース膜が一体化されて、ヒンジを有する本のような形態のデバイスの片側に装着された試験ストリップとなる。前記デバイスは、試験ストリップの反対側にスワブ試料を保持するウェルも備える。
簡潔に述べると、鼻咽頭スワブ試料を、試験デバイスのウェルに挿入した。洗浄剤およびアジ化ナトリウムを含有する緩衝液を、滴下ボトルからウェルに添加して、デバイスを閉じ、試料を試験ストリップに接触させた。試料中に存在する肺炎球菌抗原に、金と結合した抗肺炎球菌抗原ウサギ抗体が特異的に結合して、複合体を形成した。生じた複合体は、試験ストリップの試料線に固定された抗肺炎球菌抗原ウサギ抗体によって捕捉され、十分な複合体が形成された場合には視覚的に検出されるシグナル(ピンク色〜紫色の線)を形成した。金と結合した抗生物種抗体も、試験ストリップの対照線に固定された対照抗体によって捕捉され、視覚的に検出される有色の線を生じた。ピンク色〜紫色の線が15分以内に試料線上に現れた場合は、試験結果は陽性であり、試料線に、ピンク色〜紫色の線が15分以内に現れなかった場合には、試験結果は陰性であった。アッセイが有効であるためには、対照線が可視的となるはずであった。
培養には、鼻咽頭スワブ試料を、採取12時間以内に、ヒツジ血液寒天培地およびチョコレート寒天上で培養した。これらのプレートを、36℃、5%二酸化炭素雰囲気中で、18〜24時間インキュベートした。肺炎連鎖球菌を、コロニーの形態、グラム染色上の特性、オプトヒン感受性、および胆汁溶解性によって同定した。型別不能ヘモフィルス・インフルエンザは、チョコレート寒天上での増殖、コロニーの形態、グラム染色上の特性、増殖におけるX因子およびV因子に対する要求性、ならびに型別判定用抗血清で凝集しないことによって同定した。モラクセラ・カタラーリスは、コロニーの形態、グラム染色上の特性、および酪酸エステラーゼ試験で陽性であることによって同定した。
138人の対象は、年齢が4〜168カ月までの範囲にあり、中央値は22.5カ月であった。72人の対象が男性、66人が女性であった。53人の小児が健康であると分類され、85人は急性中耳炎(AOM)を有すると分類された。鼻咽頭培養物はすべての対象から収集した。37%の小児から肺炎連鎖球菌が回収された。健康な小児は、AOMの
小児よりも、病原体が定着している頻度が低かった(45.3%と87.1%、P<0.001)。肺炎連鎖球菌は、健康な小児の20.8%、急性中耳炎の小児の47.1%から回収された(P<0.01)。
小児よりも、病原体が定着している頻度が低かった(45.3%と87.1%、P<0.001)。肺炎連鎖球菌は、健康な小児の20.8%、急性中耳炎の小児の47.1%から回収された(P<0.01)。
NOW(登録商標)ICT試験の感度、特異性、陽性の予測値、および陰性の予測値を、集団全体、ならびに健常者およびAOMの亜集団に関して計算した。グループ間の相違を、カイ二乗分析によって評価した。NOW(登録商標)ICT試験結果は、試料の35.5%が陽性、64.5%が陰性であった。NOW(登録商標)ICT試験の総合的な感度、特異性、陽性の予測値、および陰性の予測値は、それぞれ、92.2、97.7、95.9および95.5%であった。健常者の亜集団およびAOMの亜集団についての結果も同様であった。すなわち、鼻咽頭試料からNOW(登録商標)ICT肺炎連鎖球菌試験の陰性結果を得られれば、その試料中に肺炎連鎖球菌が存在しないことが示され、したがって、対象が肺炎連鎖球菌を原因とする急性中耳炎に罹患していないことを高い信頼性で予測される。
(参照濃度)
実施例1において、培養によって肺炎連鎖球菌が回収された20.8%の健康な対象者は、キャリア、すなわち、健康であるが肺炎連鎖球菌が定着していたかもしれない。そのようなキャリアは、陰性の予測値に関して、「偽陽性」の結果を与えうる。そのような「偽陽性」の発生は、鼻咽頭スワブ試料に関する肺炎連鎖球菌参照濃度を増大させることによって、好ましくは、1ミリリットル当たり約1×104コロニー形成単位から1ミリリットル当たり約5×104コロニー形成単位に;または、1ミリリットル当たり5×104コロニー形成単位から1ミリリットル当たり約5×105コロニー形成単位に;または、1ミリリットル当たり約5×105コロニー形成単位から1ミリリットル当たり約5×106コロニー形成単位に;または、1ミリリットル当たり約5×106コロニー形成単位から1ミリリットル当たり約5×107コロニー形成単位に;または、1ミリリットル当たり約5×107コロニー形成単位から1ミリリットル当たり約5×108コロニー形成単位に増大させることによって、低減させることができる。許容される参照濃度は、上記実施例1に記載した方法によって、例えば、同一の迅速免疫クロマトグラフィデバイスを使用し、結合物質などの試薬の量を適切に調整することによって容易に決定できる。
実施例1において、培養によって肺炎連鎖球菌が回収された20.8%の健康な対象者は、キャリア、すなわち、健康であるが肺炎連鎖球菌が定着していたかもしれない。そのようなキャリアは、陰性の予測値に関して、「偽陽性」の結果を与えうる。そのような「偽陽性」の発生は、鼻咽頭スワブ試料に関する肺炎連鎖球菌参照濃度を増大させることによって、好ましくは、1ミリリットル当たり約1×104コロニー形成単位から1ミリリットル当たり約5×104コロニー形成単位に;または、1ミリリットル当たり5×104コロニー形成単位から1ミリリットル当たり約5×105コロニー形成単位に;または、1ミリリットル当たり約5×105コロニー形成単位から1ミリリットル当たり約5×106コロニー形成単位に;または、1ミリリットル当たり約5×106コロニー形成単位から1ミリリットル当たり約5×107コロニー形成単位に;または、1ミリリットル当たり約5×107コロニー形成単位から1ミリリットル当たり約5×108コロニー形成単位に増大させることによって、低減させることができる。許容される参照濃度は、上記実施例1に記載した方法によって、例えば、同一の迅速免疫クロマトグラフィデバイスを使用し、結合物質などの試薬の量を適切に調整することによって容易に決定できる。
各々の感染性生物、鼻咽頭試料の種類、アッセイ形式、および検出方法のための参照濃度は、試験によって確定しなければならない。そのような参照濃度は、注目の病状に関して許容される陽性の予測値、陰性の予測値、またはその両方を与えるのに適していれば、任意の範囲とすることができる。注目の感染性生物には、限定されるものではないが、以下が挙げられる。
(1)急性中耳炎を引き起こし得る病原体(実施例1に示した肺炎連鎖球菌に加えて、型別不能ヘモフィルス・インフルエンザおよびモラクセラ・カタラーリス);
(2)インフルエンザ様疾患を引き起こし得る病原体(例えば、全体として本明細書に援用する、米国疾病対策センター(Centers for Disease Control )、「Morbidity Mortality Weekly Report 」(2001年)、第50巻(44)、984〜986ページを参照のこと)、例えば、ウイルス(限定されるものではないが、インフルエンザ・ウイルス、ライノウイルス、呼吸器合胞体ウイルス、アデノウイルス、パラインフルエンザ・ウイルス、コロナウイルス、およびメタニューモウイルスを含める)、および細菌(限定されるものではないが、肺炎連鎖球菌、クラミジア・ニューモニエ(Chlamydia pneumoniae)、およびマイコプラズマ・ニューモニエ(Mycoplasma pneumoniae )を含める)など;
(3)細菌性肺炎を引き起こし得る病原体(限定されるものではないが、A群連鎖球菌、化膿連鎖球菌、肺炎連鎖球菌、肺炎桿菌、ブドウ球菌属の生物種、ヘモフィルス・イン
フルエンザ、クラミジア・ニューモニエ、マイコプラズマ・ニューモニエ、およびシュードモナス属の生物種など)、ウイルス性肺炎を引き起こし得る病原体(限定されるものではないが、インフルエンザ・ウイルス、ライノウイルス、呼吸器合胞体ウイルス、アデノウイルス、パラインフルエンザ・ウイルス、コロナウイルス、ハンタウイルス、サイトメガロウイルス、およびメタニューモウイルスなど)、または、真菌性肺炎を引き起こし得る病原体(限定されるものではないが、ヒストプラズマ・カプスラーツム(Histoplasma capsulatum)、コクシジオイデス・イミチス(Coccidioides immitis)、ブラストマイセス・デルマチチジス(Blastomyces dermatitidis)、パラコクシジオイデス・ブラジリエンシス(Paracoccidioides brasiliensis )、カンジダ属の生物種、アスペルギルス属の生物種、ムコール属の生物種、クリプトコックス・ネオフォルマンス、およびニューモシスティス・カリニ(Pneumocystis carinii)など)(例えば、全体として本明細書に援用する、リチャードら(Richards et al. )(1994年)、Arch.Dis.Child.、第71巻、254〜255ページを参照のこと);
(4)気管支炎を引き起こし得る病原体、例えば細菌(限定されるものではないが、マイコプラズマ・ニューモニエなどのマイコプラズマ属の生物種、クラミジア・ニューモニエ、百日咳菌(Bordetella pertussis)、A群連鎖球菌、化膿連鎖球菌、モラクセラ・カタラーリス、ヘモフィルス・インフルエンザ、ヘモフィルス・パラインフルエンザ、および黄色ブドウ球菌など)、ならびにウイルス(限定されるものではないが、インフルエンザ・ウイルス、ライノウイルス、呼吸器合胞体ウイルス、アデノウイルス、パラインフルエンザ・ウイルス、コロナウイルス、ハンタウイルス、サイトメガロウイルス、およびメタニューモウイルスなど)など;
(5)副鼻腔炎を引き起こし得る病原体、例えば、細菌(限定されるものではないが、肺炎連鎖球菌などのストレプトコッカス属の生物種、ヘモフィルス・インフルエンザ、黄色ブドウ球菌などのブドウ球菌属の生物種、およびナイセリア属の生物種など)または真菌など;ならびに
(6)結膜炎を引き起こし得る病原体、例えば細菌(限定されるものではないが、A群連鎖球菌、化膿連鎖球菌、肺炎連鎖球菌、表皮ブドウ球菌、ヘモフィルス属の生物種、ヘモフィルス・インフルエンザ、髄膜炎菌および淋菌などのナイセリア属の生物種、モラクセラ・ラクナータ(Moraxella lacunata)、ならびにクラミジア属の生物種など)またはウイルスなど。
(2)インフルエンザ様疾患を引き起こし得る病原体(例えば、全体として本明細書に援用する、米国疾病対策センター(Centers for Disease Control )、「Morbidity Mortality Weekly Report 」(2001年)、第50巻(44)、984〜986ページを参照のこと)、例えば、ウイルス(限定されるものではないが、インフルエンザ・ウイルス、ライノウイルス、呼吸器合胞体ウイルス、アデノウイルス、パラインフルエンザ・ウイルス、コロナウイルス、およびメタニューモウイルスを含める)、および細菌(限定されるものではないが、肺炎連鎖球菌、クラミジア・ニューモニエ(Chlamydia pneumoniae)、およびマイコプラズマ・ニューモニエ(Mycoplasma pneumoniae )を含める)など;
(3)細菌性肺炎を引き起こし得る病原体(限定されるものではないが、A群連鎖球菌、化膿連鎖球菌、肺炎連鎖球菌、肺炎桿菌、ブドウ球菌属の生物種、ヘモフィルス・イン
フルエンザ、クラミジア・ニューモニエ、マイコプラズマ・ニューモニエ、およびシュードモナス属の生物種など)、ウイルス性肺炎を引き起こし得る病原体(限定されるものではないが、インフルエンザ・ウイルス、ライノウイルス、呼吸器合胞体ウイルス、アデノウイルス、パラインフルエンザ・ウイルス、コロナウイルス、ハンタウイルス、サイトメガロウイルス、およびメタニューモウイルスなど)、または、真菌性肺炎を引き起こし得る病原体(限定されるものではないが、ヒストプラズマ・カプスラーツム(Histoplasma capsulatum)、コクシジオイデス・イミチス(Coccidioides immitis)、ブラストマイセス・デルマチチジス(Blastomyces dermatitidis)、パラコクシジオイデス・ブラジリエンシス(Paracoccidioides brasiliensis )、カンジダ属の生物種、アスペルギルス属の生物種、ムコール属の生物種、クリプトコックス・ネオフォルマンス、およびニューモシスティス・カリニ(Pneumocystis carinii)など)(例えば、全体として本明細書に援用する、リチャードら(Richards et al. )(1994年)、Arch.Dis.Child.、第71巻、254〜255ページを参照のこと);
(4)気管支炎を引き起こし得る病原体、例えば細菌(限定されるものではないが、マイコプラズマ・ニューモニエなどのマイコプラズマ属の生物種、クラミジア・ニューモニエ、百日咳菌(Bordetella pertussis)、A群連鎖球菌、化膿連鎖球菌、モラクセラ・カタラーリス、ヘモフィルス・インフルエンザ、ヘモフィルス・パラインフルエンザ、および黄色ブドウ球菌など)、ならびにウイルス(限定されるものではないが、インフルエンザ・ウイルス、ライノウイルス、呼吸器合胞体ウイルス、アデノウイルス、パラインフルエンザ・ウイルス、コロナウイルス、ハンタウイルス、サイトメガロウイルス、およびメタニューモウイルスなど)など;
(5)副鼻腔炎を引き起こし得る病原体、例えば、細菌(限定されるものではないが、肺炎連鎖球菌などのストレプトコッカス属の生物種、ヘモフィルス・インフルエンザ、黄色ブドウ球菌などのブドウ球菌属の生物種、およびナイセリア属の生物種など)または真菌など;ならびに
(6)結膜炎を引き起こし得る病原体、例えば細菌(限定されるものではないが、A群連鎖球菌、化膿連鎖球菌、肺炎連鎖球菌、表皮ブドウ球菌、ヘモフィルス属の生物種、ヘモフィルス・インフルエンザ、髄膜炎菌および淋菌などのナイセリア属の生物種、モラクセラ・ラクナータ(Moraxella lacunata)、ならびにクラミジア属の生物種など)またはウイルスなど。
すべての見出しは、読者の便宜のためのものであり、指定されない限りは、見出しに続く本文の意味を限定するのに使用するべきではない。本発明の趣旨および範囲から逸脱せずに、様々な改変および展開を本発明に加えることができる。したがって、本発明は、本明細書における具体的な記載または図面における例示に限定されるべきものではなく、特許請求の範囲の記載されているとおりである。
Claims (108)
- 対象における、感染性生物によって引き起こされる疾患の状態を迅速に判定する方法であって、
a)対象の鼻咽頭由来の試料を提供する工程と;
b)感染性生物由来のエピトープに特異的に結合できる結合物質を前記試料に直接接触させる工程と;
c)該試料中に存在する該感染性生物に由来する該エピトープに、該結合物質が特異的に結合して複合体を形成するのを可能にする工程と;
d)該複合体を検出する工程と
からなり、該試料中の該感染性生物の濃度が参照濃度以上である場合には、該検出は陽性であり、該試料中の該感染性生物の濃度が該参照濃度より低い場合には、該検出は陰性であることを特徴とする方法。 - 陽性検出は、前記対象が疾患に罹患していることを示す、請求項1に記載の方法。
- 陰性検出は、前記対象が疾患に罹患していないことを示す、請求項1に記載の方法。
- 前記陽性検出が、任意選択で定量的である、請求項2に記載の方法。
- 前記感染性生物が、病理学的細菌、病理学的ウイルス、および病理学的真核生物からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
- 前記疾患が急性中耳炎である、請求項1に記載の方法。
- 前記感染性生物が型別不能ヘモフィルス・インフルエンザである、請求項6に記載の方法。
- 前記感染性生物が肺炎連鎖球菌である、請求項6に記載の方法。
- 前記感染性生物がモラクセラ・カタラーリスである、請求項6に記載の方法。
- 前記感染性生物がA群連鎖球菌である、請求項6に記載の方法。
- 前記A群連鎖球菌が化膿連鎖球菌である、請求項10に記載の方法。
- 前記疾患が気道感染である、請求項1に記載の方法。
- 前記気道感染がインフルエンザ様疾患である、請求項12に記載の方法。
- 前記感染性生物がウイルスである、請求項13に記載の方法。
- 前記ウイルスがインフルエンザ・ウイルスである、請求項14に記載の方法。
- 前記ウイルスがライノウイルスである、請求項14に記載の方法。
- 前記ウイルスが呼吸器合胞体ウイルスである、請求項14に記載の方法。
- 前記ウイルスがアデノウイルスである、請求項14に記載の方法。
- 前記ウイルスがパラインフルエンザ・ウイルスである、請求項14に記載の方法。
- 前記ウイルスがコロナウイルスである、請求項14に記載の方法。
- 前記ウイルスがメタニューモウイルスである、請求項14に記載の方法。
- 前記感染性生物が細菌である、請求項13に記載の方法。
- 前記細菌が肺炎連鎖球菌である、請求項22に記載の方法。
- 前記細菌がクラミジア・ニューモニエである、請求項22に記載の方法。
- 前記細菌がマイコプラズマ・ニューモニエである、請求項22に記載の方法。
- 前記気道感染が肺炎である、請求項12に記載の方法。
- 前記肺炎が細菌性肺炎である、請求項26に記載の方法。
- 前記感染性生物がA群連鎖球菌である、請求項27に記載の方法。
- 前記A群連鎖球菌が化膿連鎖球菌である、請求項28に記載の方法。
- 前記感染性生物が肺炎連鎖球菌である、請求項27に記載の方法。
- 前記感染性生物が肺炎桿菌である、請求項27に記載の方法。
- 前記感染性生物がブドウ球菌属の生物種である、請求項27に記載の方法。
- 前記感染性生物がヘモフィルス・インフルエンザである、請求項27に記載の方法。
- 前記感染性生物がクラミジア・ニューモニエである、請求項27に記載の方法。
- 前記感染性生物がマイコプラズマ・ニューモニエである、請求項27に記載の方法。
- 前記感染性生物がシュードモナス属の生物種である、請求項27に記載の方法。
- 前記肺炎がウイルス性肺炎である、請求項26に記載の方法。
- 前記感染性生物が呼吸器合胞体ウイルスである、請求項37に記載の方法。
- 前記感染性生物がライノウイルスである、請求項37に記載の方法。
- 前記感染性生物がアデノウイルスである、請求項37に記載の方法。
- 前記感染性生物がインフルエンザ・ウイルスである、請求項37に記載の方法。
- 前記感染性生物がパラインフルエンザ・ウイルスである、請求項37に記載の方法。
- 前記感染性生物がコロナウイルスである、請求項37に記載の方法。
- 前記感染性生物がハンタウイルスである、請求項37に記載の方法。
- 前記感染性生物がサイトメガロウイルスである、請求項37に記載の方法。
- 前記感染性生物がメタニューモウイルスである、請求項37に記載の方法。
- 前記肺炎が真菌性肺炎である、請求項26に記載の方法。
- 前記感染性生物がヒストプラズマ・カプスラーツムである、請求項47に記載の方法。
- 前記感染性生物がコクシジオイデス・イミチスである、請求項47に記載の方法。
- 前記感染性生物がブラストマイセス・デルマチチジスである、請求項47に記載の方法。
- 前記感染性生物がパラコクシジオイデス・ブラジリエンシスである、請求項47に記載の方法。
- 前記感染性生物がカンジダ属の生物種である、請求項47に記載の方法。
- 前記感染性生物がアスペルギルス属の生物種である、請求項47に記載の方法。
- 前記感染性生物がムコール属の生物種である、請求項47に記載の方法。
- 前記感染性生物がクリプトコックス・ネオフォルマンスである、請求項47に記載の方法。
- 前記感染性生物がニューモシスティス・カリニである、請求項47に記載の方法。
- 前記気道感染が気管支炎である、請求項12に記載の方法。
- 前記感染性生物が細菌である、請求項57に記載の方法。
- 前記細菌がマイコプラズマ属の生物種である、請求項58に記載の方法。
- 前記細菌がマイコプラズマ・ニューモニエである、請求項58に記載の方法。
- 前記細菌がクラミジア・ニューモニエである、請求項58に記載の方法。
- 前記細菌が百日咳菌である、請求項58に記載の方法。
- 前記細菌がA群連鎖球菌である、請求項58に記載の方法。
- 前記A群連鎖球菌が化膿連鎖球菌である、請求項63に記載の方法。
- 前記細菌が肺炎連鎖球菌である、請求項58に記載の方法。
- 前記細菌がモラクセラ・カタラーリスである、請求項58に記載の方法。
- 前記細菌がヘモフィルス・インフルエンザである、請求項58に記載の方法。
- 前記細菌がヘモフィルス・パラインフルエンザである、請求項58に記載の方法。
- 前記細菌が黄色ブドウ球菌である、請求項58に記載の方法。
- 前記感染性生物がウイルスである、請求項57に記載の方法。
- 前記ウイルスがインフルエンザ・ウイルスである、請求項70に記載の方法。
- 前記ウイルスがパラインフルエンザ・ウイルスである、請求項70に記載の方法。
- 前記ウイルスがアデノウイルスである、請求項70に記載の方法。
- 前記ウイルスがライノウイルスである、請求項70に記載の方法。
- 前記ウイルスが呼吸器合胞体ウイルスである、請求項70に記載の方法。
- 前記ウイルスがコロナウイルスである、請求項70に記載の方法。
- 前記ウイルスがハンタウイルスである、請求項70に記載の方法。
- 前記ウイルスがメタニューモウイルスである、請求項70に記載の方法。
- 前記気道感染が副鼻腔炎である、請求項12に記載の方法。
- 前記感染性生物が細菌である、請求項79に記載の方法。
- 前記細菌がストレプトコッカス属の生物種である、請求項80に記載の方法。
- 前記細菌が肺炎連鎖球菌である、請求項80に記載の方法。
- 前記細菌がヘモフィルス・インフルエンザである、請求項80に記載の方法。
- 前記細菌がブドウ球菌属の生物種である、請求項80に記載の方法。
- 前記細菌が黄色ブドウ球菌である、請求項80に記載の方法。
- 前記細菌がナイセリア属の生物種である、請求項80に記載の方法。
- 前記感染性生物が真菌である、請求項79に記載の方法。
- 前記疾患が結膜炎である、請求項1に記載の方法。
- 前記感染性生物が細菌である、請求項88に記載の方法。
- 前記細菌がA群連鎖球菌である、請求項89に記載の方法。
- 前記A群連鎖球菌が化膿連鎖球菌である、請求項90に記載の方法。
- 前記細菌が肺炎連鎖球菌である、請求項89に記載の方法。
- 前記細菌が表皮ブドウ球菌である、請求項89に記載の方法。
- 前記細菌がヘモフィルス属の生物種である、請求項89に記載の方法。
- 前記細菌がヘモフィルス・インフルエンザである、請求項89に記載の方法。
- 前記細菌が髄膜炎菌である、請求項89に記載の方法。
- 前記細菌が淋菌である、請求項89に記載の方法。
- 前記細菌がモラクセラ・ラクナータである、請求項89に記載の方法。
- 前記細菌がクラミジア属の生物種である、請求項89に記載の方法。
- 前記感染性生物がウイルスである、請求項88に記載の方法。
- 前記鼻咽頭由来の試料が、鼻咽頭スワブ、鼻咽頭洗浄液、鼻咽頭分泌物、鼻咽頭吸引物、鼻腔スワブ、鼻腔洗浄液、鼻漏、鼻腔吸引物、およびこれらの組合せからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
- 複数の感染性生物の同時検出または並行検出をさらに含む、請求項1に記載の方法。
- 前記エピトープが修飾される、請求項1に記載の方法。
- 前記結合物質が抗体または抗体断片を含む、請求項1に記載の方法。
- 前記結合物質が官能基または検出可能な標識を含む、請求項1に記載の方法。
- 前記結合物質が複数の形態で使用される、請求項1に記載の方法。
- 前記結合物質が、さらに、前記感染性生物由来の前記エピトープを模倣するミモトープにも結合できる、請求項1に記載の方法。
- 請求項1の方法を実施するためのキット。
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