JP2007519777A - ラテックスペイント組成物およびコーティング - Google Patents

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Abstract

(a)スチレン、メチルスチレン、ビニルまたはそれらの組み合わせから誘導された単位および1種以上のアクリレート、メタクリレート、アクリロニトリルまたはそれらの組み合わせから誘導された単位を含むインターポリマー化単位を有するポリマー、(b)隠蔽顔料(c)非セルロース増粘剤ならびに(d)(1)ヘプタフルオロプロパンスルホンアミド部分、ノナフルオロブタンスルホンアミド部分、ウンデカフルオロペンタンスルホンアミド部分およびトリデカフルオロヘキサンスルホンアミド部分からなる群から選択された少なくとも1個のパーフルオロアルキル部分、(2)少なくとも1個の(a)アルキレンオキシ部分または(b)カルボキシエステル部分たとえばカプロラクトンアクリレートによって中断されたアルキレン基を含む少なくとも1つのポリオキシアルキレンブロックおよび(3)少なくとも1個の水溶性極性基を含む少なくとも約0.01重量/体積%のフルオロケミカルアクリルポリマー添加剤を含むラテックスペイント組成物。更に、こうした組成物を有するペイントコーティングを提供する方法。

Description

本発明は短鎖フルオロケミカルを含むラテックスペイント組成物およびコーティングならびに改善された耐染み性(耐ステイン性)および耐汚れ性をラテックスペイントに付与する方法に関する。
ラテックスペイントは、改善された安全性、より低い毒性およびより低い揮発性有機分のゆえに溶媒系ペイントよりも好まれることが多い。しかし、一般に、ラテックスペイント、特に艶無しラテックスペイントは劣った耐染み性および耐汚れ性を有する。艶無しラテックスペイントの高度に多孔質の性質および粗い表面組織のゆえに、艶無しラテックスペイントは染みを吸収する傾向がある。インキ、ソフトドリンク、ワインおよび他の着色液などの浸透型汚染は、無数の孔および微小溝を通して艶無しペイント膜の内部に容易に到達し、指紋、汚れ、ダストおよび他の粒子状物質などの表面夾雑物はペイント表面のでこぼこの粗い組織に取り込まれることになりうる。
近年、耐染み性および耐汚れ性が改善され、結果として清浄性が改善された艶無しラテックスペイントが処方されてきた(例えば欧州特許第0614955号明細書参照)。更に、炭化水素アクリルポリマーおよびフッ素含有化合物を含む種々の添加剤が、ラテックスペイントに改善された耐染み性および耐汚れ性を付与するために用いられてきた。しかし、消費者は、結果として改善された清浄性を伴うなおより良好な耐染み性および耐汚れ性を提供できる艶無しラテックスペイントを望んでいる。
国際公開第03/14831号パンフレットには、少なくとも20%且つラテックスペイントの臨界顔料濃度未満の顔料体積濃度を含むラテックスペイントにおける、改善された耐染み性および耐汚れ性を付与するための少量の短鎖フルオロケミカルの使用が開示されている。
前述したことを考慮して、本発明者らは、例えば改善された安全性および環境への最少の影響などのペイントの他の望ましい特性を損なわずに、ラテックスペイント、特に艶無しラテックスペイントの耐染み性および耐汚れ性を改善する必要があることを認識する。
簡単に言うと、一面において、本発明は、耐染み性および耐汚れ性が改善され、結果として清浄性が改善されたラテックスペイント組成物およびコーティング(本明細書における「コーティング」という用語は、基材に被着させ乾燥させた後のラテックスペイント組成物を意味する)を提供する。本組成物は、
(a)スチレン、メチルスチレン、ビニルまたはそれらの組み合わせから誘導された単位およびアクリレート、メタクリレート、アクリロニトリルまたはそれらの組み合わせから誘導された1種以上の単位を含むインターポリマー化単位を有するポリマー、
(b)隠蔽顔料
(c)非セルロース増粘剤ならびに
(d)(1)ヘプタフルオロプロパンスルホンアミド部分、ノナフルオロブタンスルホンアミド部分、ウンデカフルオロペンタンスルホンアミド部分およびトリデカフルオロヘキサンスルホンアミド部分からなる群から選択された少なくとも1個のパーフルオロアルキル部分、(2)少なくとも1個の(a)アルキレンオキシ部分または(b)カルボキシエステル部分、例えばカプロラクトンアクリレートによって中断されたアルキレン基を含む少なくとも1個のポリオキシアルキレンブロックおよび(3)少なくとも1個の水溶性極性基を含む体積当たり少なくとも0.05重量%のフルオロケミカルアクリルポリマー添加剤を含むラテックスペイントであって、前記フルオロケミカルアクリルポリマーが前記フルオロケミカルアクリルポリマーの全重量を基準にして約5〜約30重量%の炭素結合(すなわち共有結合)フッ素を含み、前記ラテックスペイント組成物が少なくとも20%且つ前記組成物の臨界顔料体積濃度以上の顔料体積濃度を有するラテックスペイントを含む。
他の面において、本発明は、少なくとも1つの表面が本発明のペイント組成物で被覆されている物品およびラテックスペイントの耐染み性および耐汚れ性を改善する方法も提供する。本方法は、
(a)(1)スチレン、メチルスチレン、ビニルまたはそれらの組み合わせから誘導された単位および1種以上のアクリレート、メタクリレート、アクリロニトリルまたはそれらの組み合わせから誘導された単位を含むインターポリマー化単位を有するポリマー、(2)隠蔽顔料および(3)非セルロース増粘剤を含むラテックスペイント組成物であって、前記ラテックスペイントが少なくとも20%且つ前記組成物の臨界顔料体積濃度以上の顔料体積濃度を有するラテックスペイント組成物を提供する工程、
(b)(1)ヘプタフルオロプロパンスルホンアミド部分、ノナフルオロブタンスルホンアミド部分、ウンデカフルオロペンタンスルホンアミド部分およびトリデカフルオロヘキサンスルホンアミド部分からなる群から選択された少なくとも1種のパーフルオロアルキル部分、(2)少なくとも1個の(a)アルキレンオキシ部分または(b)カルボキシエステル部分、例えばカプロラクトンアクリレートによって中断されたアルキレン基を含む少なくとも1個のポリオキシアルキレンブロックおよび(3)少なくとも1個の水溶性極性基を含む体積当たり少なくとも約0.05重量%のフルオロケミカルアクリルポリマー添加剤であって、前記フルオロケミカルアクリルポリマーの全重量を基準にして約5〜約30重量%の炭素結合フッ素を有するフルオロケミカルアクリルポリマー添加剤をラテックスペイント組成物に添加する工程、
(c)基材表面に(b)で得られた組成物を被着させる工程および
(d)フッ素に富む表面を有するコーティングを前記基材表面上に形成するように、前記得られた組成物を乾燥させる工程を含む。本明細書において用いられる「フッ素に富む表面」は、本体よりも表面で多くのフッ素を含むコーティングの表面を意味する。
本明細書に記載されたフルオロケミカルアクリルポリマー添加剤、特にパーフルオロブタンスルホニルフルオリド(PBSF)から誘導された添加剤が本発明のラテックスペイント組成物に改善された耐染み性および耐汚れ性ならびに撥液性を付与することが発見された。驚くべきことに、これらのフルオロケミカルアクリルポリマーは、パーフルオロオクタンスルホニルフルオリド(POSF)などのより長いパーフルオロアルキルセグメントを有するフルオロケミカルアクリルポリマーと同等且つ場合によってはより良好な耐染み性および耐汚れ性ならびに撥液性を付与する。
先行技術に鑑みて、より短いフルオロケミカル鎖から誘導されたコーティングがより長いフルオロケミカル鎖から誘導されたコーティングほどには耐染み性および耐汚れ性ならびに撥液性を付与する際に効果的ではないことが予想されるであろう。例えば、界面活性剤、特にフルオロケミカル鎖を有する特定の界面活性剤の技術において、より長いフルオロケミカル鎖を有する界面活性剤が好まれる(例えば、米国特許第2,803,615号明細書(アールブレヒト(Ahlbrecht)ら)のC6〜C10および米国特許第3,787,351号明細書(オルセン(Olson))のC6〜C12)。炭化水素鎖の鎖長が増加するにつれて臨界ミセル濃度を低下させる(すなわち、より少ない界面活性剤が所望の表面改質を得るために必要とされる)(例えば、エリック・ローメックス(Eric G.Lomex)編「両性界面活性剤(AMPHOTERIC SURFACTANTS)」,マーセル・デッカー(Marcel Dekker Inc.)(1996)、バンクス(R.E.Banks)編「有機フルオロ化学およびそれらの工業的用途(ORGANOFLUORINE CHEMICALS AND THEIR INDUSTRIAL APPLICATIONS),エリス・ホーウッド(Ellis Horwood LTd.),頁56(1979)、ヘンドリックス(J.O.Hendricks,Ind.Eng.Chem.45,103(1953)、バーネット(M.K.Bernett)およびジスマン(W.A.Zisman),J.Phys.Chem.63,1912(1959)を参照すること)ことが炭化水素界面活性剤においておよびパーフルオロカルボン酸およびスルホン酸から誘導された界面活性剤において観察された。
撥液性はある程度低表面エネルギーから生じる。先行技術は、過フッ素化カルボン酸の7つの最外炭素原子が完全にフッ素化された後にのみ、表面上の種々の液体の表面エネルギーが、かつて記録された最低値の中の表面エネルギーを有するパーフルオロ脂肪酸単層の表面エネルギーに近づくことが示唆している(例えば、ブレース(N.O.Brace),J.Org.Chem.27,4491(1962)およびジスマン(W.A.Zisman),Advan.chem.22(1964)を参照すること)。従って、PBSFから誘導されたフルオロポリマーアクリルポリマーにも同じことが当てはまることが予想されるであろう。すなわち、ポリマーの表面エネルギーがフッ素化ポリマーの鎖長に密接に結び付いていることが予想されるであろう。しかし、本発明のフルオロケミカルアクリルポリマーは、より長いパーフルオロアルキルセグメントを有するフルオロケミカルアクリルポリマーと同等且つ場合によってはより良好な耐染み性および耐汚れ性ならびに撥液性を付与する。
POSFを用いるのでなくペイント添加剤のための出発中間体を製造するために、PBSFなどの短鎖パーフルオロアルキルスルホニルフルオリドを用いることが特に有利である。それらが、より高い収率(例えば、電気フッ素化によるPBSFの収率は約58%であり、POSFの収率は約31%である(バンクス(R.E.Banks))編「有機フッ素化合物の調製、特性および工業用途(PREPARATION,PROPERTIES,AND INDUSTRIAL APPLICATIONS OF ORGANOFLUORINE COMPAUNDS)」,エリス・ホーウッド(Ellis Horwood LTd.),p.37(1982))のゆえに重量当たりのより低いコストで製造でき、同じ重量%でなお撥液剤としてそれらの特性を維持するからである。
更に、特定のパーフルオロオクチル含有化合物が生物中に生体蓄積する場合があることが報告された。(例えば、米国特許第5,688,884号明細書(ベーカー(Baker)ら)参照)。しかし、短鎖スルホン酸は、より長鎖の同族体より低い毒性および低い生体蓄積性である。例えば、カリウム塩の形で試験されたPBSFは、POSFおよびパーフルオロヘキサンスルホネートより遙かに効率的に身体から排泄される(例えば国際公開第01/30873号パンフレット参照)。従って、本発明の組成物は、ペイントの他の望ましい特性を維持しつつ、耐染み性および耐汚れ性が改善されたラテックスペイントに関する当該技術分野での要件を満たす。
本発明者らは、水溶性極性基をフルオロケミカルアクリルポリマー添加剤に導入すると、得られた添加剤がペイント、特にペイントの臨界顔料体積以上である顔料体積濃度を有するペイントに対する改善された耐染み性および耐汚れ性を驚くべきことに付与することを今発見した。結果として、本発明は、より低い品質のペイントと歴史的に考えられてきたペイントによって改善された耐染み性および耐汚れ性を提供する。
ペイント組成物
結合用ポリマー
本発明のラテックスペイントの「結合用ポリマー」である成分(a)として有用なポリマーは、スチレン、メチルスチレン、ビニルまたはそれらの組み合わせから選択されたモノマーを含むコモノマーの混合物の共重合製品である。好ましくは、コモノマーは、スチレン、メチルスチレンまたはそれらの組み合わせから選択されたモノマー少なくとも40モル%およびアクリレート、メタクリレートおよびアクリロニトリルから選択された1種以上のモノマー少なくとも10モル%を含む(より好ましくは、それらから本質的になる)。好ましくは、アクリレートおよびメタクリレートは、例えば2−エチルヘキシルアクリレートおよびメチルメタクリレートのように4〜16個の炭素原子を含む。最終ポリマーが21℃より高く95℃より低いガラス転移温度(Tg)を有するような割合でモノマーを用いることも好ましい。ポリマーは、好ましくは少なくとも100,000の重量平均分子量を有する。
好ましくは、結合用ポリマーは、2−エチルヘキシルアクリレートから誘導されたインターポリマー化単位を含む。より好ましくは、結合用ポリマーは、スチレン、メチルスチレンまたはそれらの組み合わせから誘導された単位50〜70モル%、2−エチルヘキシルアクリレートから誘導された単位10〜30モル%およびメチルアクリレート、アクリロニトリルまたはそれらの組み合わせから誘導された単位10〜30モル%を含む重合済み単位を含む。
適する結合用ポリマーの例証的な例には、そのインターポリマー化単位がスチレン約49モル%、α−メチルスチレン11モル%、2−エチルヘキシルアクリレート22モル%およびメチルアクリレート18モル%から誘導され、Tgが約45℃であるコポリマー(「ネオクリル(Neocryl)」(登録商標)XA−6037ポリマーエマルジョンとしてニュージャージー州ブリッジウォータのICIアメリカズ(ICI Americas,Inc.(Bridgewater,NJ))から入手できる)、そのインターポリマー化単位がスチレン約51モル%、α−メチルスチレン12モル%、2−エチルヘキシルアクリレート17モル%およびメチルアクリレート19モル%から誘導され、Tgが約44℃であるコポリマー(「ジョンクリル(Joncryl)」(登録商標)537ポリマーエマルジョンとしてウィスコンシン州ラシーンのS.C.ジョンソン・アンド・ジョンソン(S.C.Johnson & Johnson(Racine,WI))から入手できる)およびそのインターポリマー化単位がスチレン約54モル%、2−エチルヘキシルアクリレート23モル%およびアクリロニトリル23モル%から誘導され、Tgが約44℃であるターポリマー(「カルボセット(Carboset)」(登録商標)XPD−1468ポリマーエマルジョンとしてB.F.グッドリッチ(B.F.Goodrich Co.)から入手できる)が挙げられる。好ましくは、結合用ポリマーは「ジョンクリル(Joncryl)」(登録商標)537である。
隠蔽顔料
本発明のラテックスペイントは、より良好な「隠蔽力」または付着量をペイントに与えるために隠蔽顔料を含む。好ましくは、隠蔽顔料は約1.8の屈折率を有する。
適する隠蔽顔料には、白色不透明化隠蔽顔料および着色有機顔料ならびに着色無機顔料が挙げられる。適する白色不透明化隠蔽顔料の代表的な例には、ルチル形二酸化チタンおよびアナタース形二酸化チタン、リトポン、硫化亜鉛および加鉛酸化亜鉛など、ならびにそれらの混合物が挙げられる。好ましい白色有機隠蔽顔料はルチル形二酸化チタンである。約0.2〜0.4マイクロメートルの間の平均粒子サイズを有するルチル形二酸化チタンはより好ましい。着色有機顔料の例はフタロブルーおよびハンザイエローである。着色無機顔料の例は赤色酸化鉄、ブラウン酸化物、黄土およびアンバーである。
増粘剤
最も知られたラテックスペイントはペイントの流動学的特性を修正して、良好な広がり、取り扱いおよび塗布特性を確保するために増粘剤を含む。本発明のラテックスペイントは、非セルロース増粘剤(好ましくは結合性増粘剤、より好ましくはウレタン結合性増粘剤)を含む。
例えば、疎水変性アルカリ膨潤性アクリルポリマーおよび疎水変性ウレタンコポリマーなどの結合性増粘剤は、例えばセルロース増粘剤などの従来の増粘剤と比べて、よりニュートンレオロジーをエマルジョンペイントに一般に付与する。適する結合性増粘剤の代表的な例には、ポリアクリル酸(「アクリゾル(Acrysol)」(登録商標)RM−825およびQR−708レオロジー調整剤としてペンシルバニア州フィラデルフィアのローム・アンド・ハース(Rohm & Haas Co.(Philadelphia,PA))から入手できる)および活性化アタパルジャイト(「アタゲル(Attagel)」(登録商標)40としてニュージャージー州イセリンのエンゲルハルド(Engelhard(Iselin,NJ))から入手できる)が挙げられる。
フルオロケミカル添加剤
本発明のラテックスペイントは、ペイント組成物に改善された耐染み性および耐汚れ性を付与する体積当たり少なくとも約0.01重量%のフルオロケミカルアクリルポリマー添加剤(「フルオロケミカル添加剤」)を含む。フルオロケミカル添加剤は、
(1)ヘプタフルオロプロパンスルホンアミド部分、ノナフルオロブタンスルホンアミド部分、ウンデカフルオロペンタンスルホンアミド部分およびトリデカフルオロヘキサンスルホンアミド部分からなる群から選択された少なくとも1個のパーフルオロアルキル部分、
(2)少なくとも1個の(a)アルキレンオキシ部分または(b)カルボキシエステル部分、例えばカプロラクトンアクリレートによって中断されたアルキレン基を含む少なくとも1個のポリオキシアルキレンブロックおよび
(3)少なくとも1個の水溶性極性基
を含む。
本発明において有用なパーフルオロアルキル部分は、極性の広い範囲にわたって一般に可溶性である。好ましくは、パーフルオロアルキル部分は、ヘプタフルオロプロパンスルホンアミドまたはノナフルオロブタンスルホンアミドである。より好ましくは、パーフルオロアルキル部分はノナフルオロブタンスルホンアミドである。
好ましくは、複数のパーフルオロアルキル部分はポリマー鎖によって少なくとも1個のポリオキシアルキレンブロックに連結される。ポリオキシアルキレンブロックは、少なくとも1個のアルキレンオキシ部分を含む。アルキレンオキシ部分は、一般に2〜6個の炭素原子(好ましくは2〜4個の炭素原子、より好ましくは2または3個の炭素原子)を有する。好ましいアルキレンオキシ部分には、例えば、エチレンオキシ部分およびプロピレンオキシ部分が挙げられる。プロピレンオキシ部分は分岐または直鎖であることが可能である。
エチレンオキシ部分およびプロピレンオキシ部分が互いに連結される時、それらは、それぞれポリオキシエチレンブロックおよびポリオキシプロピレンブロックを形成する。好ましくは、少なくとも1個のポリオキシプロピレンブロックは、ポリオキシエチレンブロックに結合される。ポリオキシエチレンまたはポリオキシプロピレンの追加のブロックも無秩序な順序で存在することが可能である。約500〜約15,000の平均分子量を有するこうした材料は、例えば、「プルロニック(Pluronic)」(登録商標)(または「プルロニック(Pluronic)」(登録商標)R、プルロニック構造の逆)などの商品名でバスフ(BASF Corporation)から一般に入手できる。
より好ましくは、ポリオキシプロピレンブロックは、第2のポリオキシエチレンブロックにも結合される(またはポリオキシエチレンブロックは第2のポリオキシプロピレンブロックに結合される)。特に有用なブロックポリマーには、例えば、約5〜約130個のエチレンオキシ部分を各々が有する約20〜約55個のプロピレンオキシ部分およびブロックを有する中心ブロックを前記中心ブロックの各側に含むブロックポリマーが挙げられる。特に有用な他のブロックポリマーには、例えば、約5〜約25個のプロピレンオキシ部分を各々が有する約15〜165個のエチレンオキシ部分およびブロックを有する中心ブロックを前記中心ブロックの各側に含むブロックポリマーが挙げられる。
他の好ましいアルキレンオキシ部分は、約200〜約10,000の分子量を有するポリエチレングリコールから誘導された部分である。本発明において用いるために適する市販ポリエチレングリコールは、例えば「カーボワックス(Carbowax)」(登録商標)(ユニオン・カーバイド(Union Carbide)から入手できる)を含む。
フルオロケミカル添加剤のアクリレート部分は、アクリレート部分および/またはメタクリレート部分を含む。アクリレート部分および/またはメタクリレート部分は、出発モノマーの一部および最終ポリアクリレート製品を形成する。例えば、ノナフルオロブタンスルホンアミドアクリレートはポリアルキレンオキシ部分と共重合して、表面活性剤を形成することが可能である。従って、本発明のペイント組成物中で有用なフルオロケミカルアクリルポリマー添加剤は、例えば、ノナフルオロブタンスルホンアミド基含有アクリレートと、例えばモノアクリレート、ジアクリレートまたはそれらの混合物などのポリアルキレンオキシアクリレートとのラジカル開始共重合によって調製することが可能である。ポリアクリレートコポリマーの分子量は、開始剤の濃度および活性、モノマーの濃度および温度を調節することにより、または連鎖移動剤により制御することが可能である。こうしたポリアクリレートおよび出発ノナフルオロブタンスルホンアミドアクリレートの調製は当該技術分野で知られている(例えば、それぞれ米国特許第3,787,351号明細書(オルソン(Olson))および同第2,803,615号明細書(アールブレヒト(Ahlbrecht)ら)を参照すること)。
ポリアルキレンオキシアクリレートは、例えば、「プルロニック(Pluronic)」(登録商標)ポリマーまたは「カーボワックス(Carbowax)」(登録商標)ポリマーなどの市販されているヒドロキシポリエーテルヒドロキシ化合物またはポリオキシアルキレンヒドロキシ化合物から調製することが可能である。こうしたヒドロキシ材料は、当該技術分野で知られている方法を用いてアクリル酸、アクリルクロリドまたは無水アクリル酸と反応させる。あるいは、ポリアルキレンオキシジアクリレートはノナフルオロブタンスルホンアミドアクリレートと共重合させて、本発明のポリアクリレートコポリマーを得ることが可能である。
上述したフルオロケミカル添加剤は、アニオン、非イオン、カチオンまたは両性であることが可能である水溶性極性基を任意に含むことが可能である。好ましくは、水溶性極性基はアニオンである。より好ましくは、それは、スルホネート、スルフェートおよびカルボキシレート(例えば、−SO3M、−OSO3Mおよび−C(=O)OM(Mは水素、アルカリ金属カチオンまたはアルカリ土類金属カチオンなどの金属カチオン(例えば、ナトリウム、カリウム、カルシウムまたはマグネシウムなど)))またはアンモニウムまたはプロトン付加された第三級アミン(例えば、(HOCH2CH22+HCH3))などの窒素系カチオンからなる群から選択される。
本発明のペイント組成物中で有用なフルオロケミカル添加剤は、次の一般式によって表すことができる添加剤が挙げられる。
Figure 2007519777
上式において、
Figure 2007519777
は、重合性鎖またはポリマー鎖中の結合を表し、R、R1およびR2はそれぞれ独立して水素または炭素原子数1〜4のアルキルであり、R3は2〜6個の炭素原子を有する合わせて連結された少なくとも1個以上の直鎖または分岐のアルキレンオキシ基あるいは12〜20個の炭素原子を有する直鎖または分岐のアルキレン基であり、nは2〜10の整数であり、x、yおよびzは少なくとも1の整数である。
式Iの好ましいフルオロケミカル添加剤には、R、R1およびR2はそれぞれ独立して水素またはメチルである添加剤あるいはnが2である添加剤が挙げられる。
もう一つの好ましい実施形態は、R3が式A:(EO)p−(PO)q−(EO)pまたは式B:(PO)q−(EO)p−(PO)qによって表されるものから選択されたポリアルキレンオキシド基である実施形態である。
上式において、EOはエチレンオキシ部分であり、POはプロピレンオキシ部分であり、pは1〜約165の整数であり、qは0〜約55の整数である。
好ましくは、R3が式Aのポリアルキレンオキシド基である時、pは約5〜約130の整数であり、qは約20〜約55の整数である。より好ましくは、pは約11であり、qは約21である。なおより好ましくは、pは約11であり、qは約21であり、Rはメチルである。
好ましくは、R3が式Bのポリアルキレンオキシド基である時、qは約5〜約25の整数であり、pは約10〜約165の整数である。
本発明のペイント組成物中で有用なフルオロケミカル添加剤は、
(i)次の一般式:
Figure 2007519777
によって表される化合物、
(ii)次のもの:
Figure 2007519777
およびそれらの混合物からなる群から選択された化合物ならびに
(iii)次の一般式:
Figure 2007519777
によって表される化合物
であるモノマーまたはオリゴマーの反応生成物も含む。
上式において、R、R1、R2およびR’は水素または炭素原子数1〜4のアルキルであり、EOはエチレンオキシ部分であり、POはプロピレンオキシ部分であり、pは1〜約130の整数であり、qは0〜約55の整数であり、nは2〜約10の整数であり、n’は1〜約10の整数であり、Mは水素、カチオンまたはプロトン付加された第三級アミンである。
好ましくは、(iii)は、次の一般式によって表される化合物である。
Figure 2007519777
上式において、R2は水素またはメチルであり、Mは水素、カリウム、アンモニウム、リチウムまたはプロトン付加された第三級アミンである。
特に有用な実施形態において、フルオロケミカル添加剤は、(i)、(ii)、(iii)および(iv)の反応生成物を含む。ここで、(iv)は、一般式A−O−C(=O)C(R2)=CH2によって表される化合物である。式中、Aはアミン含有基または炭素原子数12〜20のアルキルである。
本発明のペイント組成物中で有用なフルオロケミカル添加剤は、
(i)次の一般式:
Figure 2007519777
によって表される化合物、
(ii)次のもの:
Figure 2007519777
およびそれらの混合物からなる群から選択された化合物ならびに
(iii)一般式M−O−C(=O)−C(R2)=CH2によって表される化合物
の反応生成物も含む。
上式において、R、R1およびR’は独立して水素または炭素原子数1〜4のアルキルであり、nは2〜約10の整数であり、EOはエチレンオキシ部分であり、POはプロピレンオキシ部分であり、pは1〜約130の整数であり、qは0〜約55の整数であり、MはH、カリウム、ナトリウム、アンモニウムまたはプロトン付加された第三級アミンである。好ましくは、MはHまたはアンモニウムである。
特に有用な実施形態において、フルオロケミカル添加剤は、(i)、(ii)、(iii)および(iv)の反応生成物を含む。ここで、(iv)は、一般式A−O−C(=O)C(R2)=CH2によって表される化合物である。式中、Aはアミン含有基または炭素原子数12〜20のアルキルである。
幾つかの実施形態において、添加剤は、上述したポリアルキレンブロック材料の代わりに、または上述したポリアルキレンブロック材料と組み合わせて、カルボキシエステル部分、例えばカプロラクトンアクリレートによって中断されたアルキレン基を含んでもよい。例えば、サートマー(Sartomer)製のカプロラクトンアクリレートであり、式HO(CH25C(O)O(CH25C(O)O(CH22OCOCH=CH2を有するSR495を本発明により用いてもよい。
本発明のペイント組成物中で有用なフルオロケミカル添加剤は、アニオン、非イオン、カチオンまたは両性であってもよい少なくとも1個の水溶性極性基を更に含む。好ましいアニオン基には、スルホネート(例えば−SO3M)、スルフェート(例えば−OSO3M)およびカルボキシレート(例えば−C(=O)OM)が挙げられるが、それらに限定されない。Mは水素、アルカリ金属カチオンまたはアルカリ土類金属カチオンなどの金属カチオン(例えば、ナトリウム、カリウム、カルシウムまたはマグネシウムなど)または例えばアンモニウムまたはプロトン付加された第三級アミン(例えば、(HOCH2CH22+HCH3))などの窒素系カチオンである。スルホネート極性基は、ポリアクリレートおよびポリアクリルアミドを含むオリゴマーまたはポリマーとして用いられる。本発明において用いられる特に有用なモノマーまたはオリゴマーは次式のポリアクリルアミドスルホネートである。
Figure 2007519777
上式において、R2及びRは上で定義した通りであり、R’は水素または炭素原子1〜4のアルキル、特にメチルであり、
n’は1〜10の整数であり、
Mは水素、金属カチオンまたはプロトン付加された第三級アミンである。
好ましいアニオン基は、2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸(AMPS)またはそのカリウム塩である。
有用な代表的なカチオン水溶性基には、例えば、アンモニウム塩または第四アンモニウム塩が挙げられる。カチオン水溶性基を提供する好ましいモノマーには、ジメチルアミノエチルメタクリレートおよびジメチルアミノエチルアクリレートなどが挙げられる。例えば、界面活性剤は、式A−O−C(=O)C(R2)=CH2(式中、Aはアミン含有基である)の化合物を導入して製造してもよい。
本発明のペイント組成物中で有用なフルオロケミカル添加剤は、純粋の形で典型的には粘性液またはガラス状固体である。それらは、極性合成樹脂組成物に可溶性であり、フルオロケミカル添加剤の全重量を基準にして約5〜約30重量%(好ましくは約10〜約25重量%)の炭素結合フッ素を有する。
本発明のペイント組成物は、少なくとも0.01重量/体積%のフルオロケミカル添加剤を含み、典型的には約3重量/体積%以下の添加剤を含む。典型的には、好ましい範囲は性能およびコストの最適バランスのために約0.2〜約0.3重量/体積%の間である。より多いフルオロケミカル添加剤(約10重量/体積%以下)を用いることが可能であるが、高濃度の使用は、典型的には幾つかの点で法外なコストになる。
他の成分
ラテックスペイント膜は、周囲ペイント塗布温度で結合用マトリックスを形成して硬質不粘着性膜を形成するために結合用ポリマーの凝集によって形成される。凝集溶媒は膜形成温度を下げることにより膜形成用結合剤の凝集を助ける。本発明のラテックスペイントは、好ましくは凝集溶媒を含む。適する凝集溶媒の代表的な例には、2−フェノキシエタノール、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジブチルフタレート、ジエチレングリコール、2,2,4−トリメチル−1,1,3−ペンタンジオールモノイソブチレンおよびそれらの組み合わせが挙げられる。好ましくは、凝集溶媒はジエチレングリコールブチルエーテル(ブチルカルビトール)(ウィスコンシン州ミルウォーキーのシグマ・アルドリッチ(Sigma−Aldrich(Milwaukee,WI))から入手できる)または2,2,4−トリメチル−1,1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート(「テキサノール(Texanol)」(登録商標)としてテネシー州キングスポートのイーストマン・ケミカル(Eastman Chemical Co.(Kingsport,TN))から入手できる)またはそれらの組み合わせである。
凝集溶媒は、ラテックスペイント・リットル当たり約12〜60グラム(好ましくは約40グラム)の間の凝集溶媒レベルで、またはペイント中のポリマー固形物の重量を基準にして約20〜30重量%で好ましく用いられる。
ペイントは、所望の光沢度または輝度を有するように製造することが可能である。ペイントの光沢は、ASTM試験法D523「鏡面光沢のための標準試験法(Standard Test Method for Specular Gloss)」を用いて定義される。この試験法による光沢評点は、試験片からの反射率(垂直から20度、60度または85度の角度で測定される)を研磨ガラス標準からの反射率に対して比較することにより得られる。20度での光沢の読みは光沢の「深さ」を表現し、光沢ペイントまたは半光沢ペイントを表現するためにのみ典型的に用いられる。60度での光沢の読みは、完全に艶無しのペイントを除き、殆どのペイントを表現するために用いられる。85度での光沢の読みは、艶無しペイント、艶消ペイントおよび梨地ペイントの「シーン」を表現する。
典型的には、ペイントは光沢値によって分類される。例えば、マスター・ペイント・インスティテュート(Master Paint Isntitute)(MPI)は次のようにペイントを分類する。
Figure 2007519777
本発明のラテックスペイントは、約20以下の85度光沢を有し、従って、典型的には艶消ペイントまたは艶無しペイントと考えられる。
より艶無しのペイントは種々のアプローチを用いて製造することが可能である。1つのアプローチは、ペイントの臨界顔料体積濃度(CPVC)より上にペイントの顔料体積濃度(すなわち、全不揮発分に対するペイント中のすべての顔料の体積比)(PVC)を高めることである。CPVCで、ペイントの多くの物理的特性および光学的特性は急激に変化し、ペイントは半光沢ペイントから艶無しペイントに変わる。しかしながら典型的には、高いPVCの艶無しペイントは、より低いPVCの艶無しペイントより低い耐久性を示し、すべての他のものは等しい。これらの艶無しペイントが顔料の単位当たりに利用できるより少ない結合剤を有するからである。
あるいは、艶無しペイントは艶消し剤(すなわち、ペイント膜の光沢を下げる材料)の添加によって製造することが可能である。艶消し剤は表面に微小粗さを導入し、よって光を拡散方式で反射させ、それは見掛け光沢を下げる。この後者のアプローチは、より良好なペイント膜を一般にもたらす。
従って、本発明の艶無しペイントは少なくとも20%且つペイントのCPVC未満のPVCを有するが、好ましくは艶消し剤を含む。PVCは好ましくは約54%未満であり、より好ましくは約52%未満である。適する艶消し剤には、例えば「ノバサイト(Novacite)」(登録商標)シリカ(アリゾナ州ホットスプリングナショナルパークのマルバーン・ミネラルズ(Malvern Minerals(Hot Springs National Park,AR))から入手できる)などの種々のタイプのシリカが挙げられる。
本発明のペイントは、可塑剤、泡消剤、顔料増量剤、pH調整剤、色味剤および殺虫剤などのペイント中で用いられる従来の材料を更に含んでもよい。こうした典型的な原料は、例えばマーテンズ(C.R.Martens)編「ペイント、ワニスおよびラッカーの技術(TECHNOLOGY OF PAINT,VARNISHS AND LACQUERS)」,クレイガー・パブリッシング(R.E.Kreiger Publishing Co.),頁515(1974)に列挙されている。
ペイントは「機能的増量剤(functional extender)」と合わせて一般に処方して、付着量を高め、コストを下げ、耐久性を達成し、外観を変え、レオロジーを制御し、他の所望の特性に影響を及ぼす。機能性増量剤の例には、例えば、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、白土、石膏、シリカおよびタルクが挙げられる。
内部艶無しペイントのための最も一般的な機能性増量剤は白土である。白土は、白土を望ましくさせる多くの特性を有する。例えば、安価な焼成白土は、低剪断粘度を制御する際に有用であり、大きな内部表面積を有し、それは「ドライハイド」をもたらす。しかし、この表面積は汚染を閉じ込めるためにも利用できる。
汚染を吸収する傾向のゆえに、焼成白土を、例えば、典型的には全増量剤顔料の約半分未満のようなレオロジー制御のために必要とされる少量でのみ本発明のペイント中で用いるか、あるいは全く用いないことが好ましい。本発明のペイント中で用いるために好ましい増量剤は炭酸カルシウムであり、例えば「オパシマイト(Opacimite)」(登録商標)(アラバマ州シラコーガのECCインターナショナル(ECC International(Sylacauga,AL))から入手できる)、「スーパーマイト(Supermite)」(登録商標)(ジョージア州ロスウェルのイメリーズ(Imerys(Roswell,GA))から入手できる)または約1.0〜1.2ミクロンの粒子サイズを有する他のものなどの超微細粉砕炭酸カルシウムは最も好ましい。超微細炭酸カルシウムは、隠蔽のために二酸化チタンを最適に間隔を置いて配置するのを助ける(例えば、ハーゲンソン(K.A.Haagenson)著「内部ラテックス艶無しペイントの隠蔽特性に及ぼす増量剤粒子サイズの効果(The effect of extender particle size on the hiding properties of an interior latex flat paint)」、American Paint & Coating Journal、4月4日、1988、頁89−94を参照すること)。
ペイント組成物の調製
本発明のラテックスペイントは従来の技術を用いて調製することが可能である。例えば、ペイント原料の幾つかは高剪断下で一般に合わせてブレンドして、ペイント配合者によって「グラインド」と一般に呼ばれる混合物を形成する。この混合物の粘性度は泥の粘性度に匹敵し、それは高剪断スターラーで原料を効果的に分配するために望ましい。グラインドの調製中に、高剪断エネルギーを用いて凝集顔料粒子を粉々にする。
グラインドに含まれていない原料は「レットダウン」と一般に呼ばれる。レットダウンは、グラインドより通常遙かに低い粘性であり、グラインドを希釈して適切な粘性度を有する最終ペイントを得るために通常用いられる。グラインドとレットダウンの最終混合は、典型的には低剪断混合で行われる。
殆どのポリマーラテックスは剪断安定性ではない。従って、グラインドの成分として用いられない。グラインド中に剪断不安定ラテックスを導入すると、ラテックスの凝集をもたらす可能性があり、よって膜形成能力が殆どまたは全くない塊の多いペイントをもたらす。結果として、ペイントは、レットダウン中にラテックスポリマーを添加することにより一般に調製される。
しかし、本発明の好ましいペイントは、一般に剪断安定性であるラテックスポリマーを含む。従って、本発明のペイントは、グラインド中にラテックスポリマーの一部または全部を導入することにより調製することが可能である。好ましくは、ラテックスポリマーの少なくとも一部はグラインドに入れられる。
耐染み性および耐汚れ性を改善する方法
上述したフルオロケミカルアクリルポリマー添加剤は、少なくとも20%且つペイントの臨界顔料濃度以上の顔料体積濃度を有するとともに、
(a)スチレン、メチルスチレン、ビニルまたはそれらの組み合わせから誘導された単位および1種以上のアクリレート、メタクリレート、アクリロニトリルまたはそれらの組み合わせから誘導された単位を含むインターポリマー化単位を有するポリマー、
(b)隠蔽顔料および
(c)非セルロース増粘剤
を含むラテックスペイント組成物に改善された耐染み性および耐汚れ性を付与するために用いることが可能である。
好ましくは、ポリマーのインターポリマー化単位は、スチレン、メチルスチレンまたはそれらの組み合わせから誘導された単位少なくとも10モル%および1種以上のアクリレート、メタクリレート、アクリロニトリルまたはそれらの組み合わせから誘導された単位少なくとも10モル%を含む。耐染み性および耐汚れ性が改善されたラテックスペイントコーティングは、こうしたラテックスペイント組成物を提供し、フルオロケミカルアクリルポリマー添加剤を体積当たり少なくとも0.05重量%添加し、得られた組成物を基材表面に被着させ、フッ素に富む表面を有するコーティングを基材表面上に形成するように得られた組成物を乾燥させることにより得ることが可能である。
フルオロケミカル添加剤は、その配合中またはその配合後(例えば、グラインドまたはレットダウン中、またはすべての他の原料をブレンドした後)のいかなる時点でもラテックスペイント組成物に添加することが可能である。好ましくは、フルオロケミカル添加剤はレットダウン中に添加される。
得られたラテックスペイント組成物は、例えば、壁および天井などの建築表面、家具および箱などの物品などの種々の基材表面または通常に塗装されている他の一切の表面に被着させることが可能である。
得られた組成物は、得られた乾燥されたコーティングがフッ素に富む表面を有するように、コーティングが乾くにつれてフルオロケミカル添加剤がコーティングの表面に移行することを可能にする方式で乾燥させるべきである。好ましくは、組成物は、典型的な室内温度(約10℃(50°F)〜約40℃(100°F))および湿度(約20%〜約90%相対湿度)条件下で基材表面上で乾燥させる。
本発明を以下の例証的な実施例によって更に説明する。なお、これらの実施例は非限定であることを意図している。
Figure 2007519777
試験で用いられたペイントの説明および入手可能性
「レガル(REGAL)」:Benjamine Moore Regal Pastel Base221 1B、ニュージャージー州モントバレのベンジャミン・ムーア・ペイント(Benjamine Moore Paint Co(Montvale,NJ))から入手できる。
「シグナチャ(SIGNATURE)」:American Tradision Signature Base1(45321)、ミネソタ州ミネアポリスのバルスパー(Valspar Corp.(Mineapolis,MN))
「ラルフラウレン(RALPH LAUREN)」:Ralph Lauren Brilliant White(RL−1191)、オハイオ州クリーブランドのグリデン(Glidden(Cleavland,OH))
「カラープレース(COLORPLACE)」:Wal−Mart Color Place、アリゾナ州ベントンビルのウォルマート(Wal−Mart(Bentonville,AR))から入手できる。
調製1−MeFBSEAの合成
エチレンカーボネートによるMeFBSAのエトキシル化
反応:
49SO2NHCH3+(CH2O)2C=O+Na2CO3(触媒)→C49SO2N(CH3)CH2CH2OH+CO2
投入材料:
A.100gのMeFBSA(C49SO2NHCH3、MW=313,032モル)
B.28gのNa2CO3(0.026モル)
D1.オーブン内で50℃で溶融させた8gのエチレンカーボネート(MW=88)(ウィスコンシン州ミルウォーキーのシグマ・アルドリッチ(Sigma−Aldrich(Milwaukee,WI))から入手できる)
D2.8gのエチレンカーボネート
D3.8gのエチレンカーボネート
D4.10gのエチレンカーボネート(全重量=34g、0.38モル)
E.300mlの水
F.300mlの水
G.300mlの3重量%硫酸
H.300mlの水
I.300mlの水
J.300mlの水
手順
1.オーバーヘッドスターラー、温度計、添加漏斗および還流コンデンサ付きの1リットル三口フラスコに投入材料A、BおよびCを入れた。
2.バッチを60℃(140°F)に加熱し、その時点でバッチを溶融させ、攪拌を開始した。設定点を120℃(248°F)に上げた。
3.バッチが120℃に達した時、投入材料D1をオーブンから取り出し、添加漏斗に移した。その後、投入材料D1を10分にわたってゆっくり添加した。ガス発生(二酸化炭素)が観察された。ガス発生の速度が減少したことに気付くまで30分が経過した。
4.その後、投入材料D2を添加漏斗に移し、5分にわたり添加した。25分後、ガス発生の速度が遅くなり、投入材料D3を5分にわたり添加した。30分後、投入材料D4をオーブンから取り出し、添加漏斗に添加し、5分にわたりバッチに添加した。
5.設定点を110℃(230°F)に下げ、一晩攪拌した。
6.朝、バッチを90℃(194°F)に冷却し、バッチからサンプル採取した。ガスクロマトグラフ(GC)分析は、材料が96.1%の所望の製品であり、アミドを含んでいないことを示した。投入材料Eを添加した。バッチを30分にわたり攪拌し、相を分離させ、上方の水相を真空でデカントし除去した。投入材料Fについて63℃(145°F)で操作を繰り返した。
7.水洗浄後、バッチを投入材料Gと合わせて63℃(145°F)で30分にわたり攪拌し、その後、相を分離し、真空でデカントした。水層のpHを試験し、2未満であることが判明した。
8.酸洗浄後、バッチを水投入材料H、IおよびJにより63℃(145℃)で逐次洗浄した。
9.バッチを溶融させ、フラスコからボトルに注ぎ出し、固化させた。得られた固形物上の少量の水を注ぎ出し、ジャー内の残りの固形物材料が124gの重量であることが判明した。
10.固形物材料を500ml二口フラスコに溶融して入れた。融点が57℃(135°F)であることが判明した。
11.得られた液体材料(113g)を667〜933Pa(5〜7トルHg)で蒸留した。104g(92%の未蒸留材料)を130〜137℃(266〜279°F)のヘッド温度および136〜152℃(277〜306°F)のポット温度で蒸留した。170℃(338°F)にポット温度を更に上げると、更なる材料の蒸留をもたらさなかった。
MeFBSEA(N−メチル−パーフルオロブタンスルホニルエチルアクリレート)の調製
反応:
49SO2N(CH3)CH2CH2OH+CH2=CHCO2H+トリフリック酸(CF3SO3H)触媒→C49SO2N(CH3)CH2CH2OC(=O)CH=CH2+H2O+CF3SO3
投入材料
A.112gのMeFBSEアルコール(C49SO2N(CH3)CH2CH2OH、0.313モル)
B.0.07gのフェノチアジン(ウィスコンシン州ミルウォーキーのシグマ・アルドリッチ(Sigma−Aldrich(Milwaukee,WI))から入手できる)
C.0.11gのメトキシヒドロキノン(MEHQ)(ウィスコンシン州ミルウォーキーのシグマ・アルドリッチ(Sigma−Aldrich(Milwaukee,WI))から入手できる)
D.100gのヘプタン
E.27.5gのアクリル酸(0.38モル)
F.1gの無水トリフリック酸(トリフルオロメタンスルホン)酸(FC−24としてミネソタ州メープルウッドのスリーエム(3M(Maplewood,MN))から入手できる)
G.300mlの水
H.300mlの水
手順
1.デカンターアセンブリー、オーバーヘッドスターラーおよび温度計が装着された三口フラスコに窒素による正圧下で投入材料A、B、C、D、EおよびFを添加した。
2.フラスコを60℃に暖め、攪拌を開始した。バッチを還流状態で攪拌し、それは初期的に96℃であり、反応の終了によって102℃に上昇した。デカンター内で集めるべき理論水は6.3mlであった。15分の還流後に、2mlを集めた。1時間15分後に、還流温度は99℃であり、5mlを集めた。5時間15分後に、還流温度は102℃であり、5.4mlを集めた。サンプルをバッチから取り出し、GC分析は、未反応アルコールがないこと、92.6%の所望の製品および7.4%の高沸点溶媒を示した。高沸点溶媒は、多分アクリル酸と合わせたマイケル付加体である。
3.103℃でもうヘプタンがデカンター内に集まらなくなるまで、バッチを大気圧でデカンターに取り除いた。
4.バッチを64℃に冷却し、真空にゆっくり引いた。5トルで、もう液体が蒸留されるのが観察されなくなるまで、より多くのヘプタンを取り除いた。
5.真空を破り、投入材料Gを添加した。バッチを64℃で15分にわたり攪拌し、相を分離させ、上方の層を真空で除去した。
6.投入材料Hでこの操作を繰り返した。その後、バッチを室温に冷却し、その時点で製品は固体であった。残りの水を注ぎ出し、製品材料を容器から溶融させ、ジャーに入れた。製品の重量は125g(理論129g)であった。GC分析は、材料が92.64%の所望のアクリレートおよび7.36%アクリル酸ミカエル付加体であることを示した。
FC−1;MeFBSEA/「プルロニック(PLURONIC)」/HEA/AA:65/31/2/2の調製
オーバーヘッドスターラー、温度計、還流コンデンサおよび窒素パージ管が装着された3リットルフラスコにMeFBSEA(585.0g)、「プルロニック(PLURONIC)」(504.0g、トルエン中の55%溶液)、HEA(18.0g)、AA(18.0g)、MPD(45.0g)および酢酸エチル(1551.0g)を乾燥窒素のパージ下で投入した。この攪拌された混合物の温度を70℃に上げ、「LUPROX26M50」(80.0g)を添加し、確実な混合物を6時間にわたり攪拌した。その時間後に、一段蒸留装置をフラスコに取り付け、酢酸エチルをフラスコから蒸留した。その後、混合物を70℃に冷却し、トルエンを減圧(10〜20mmHg)下で除去した。得られた固形物MeFBSEA/「プルロニック(PLURONIC)」/HEA/AA:65/31/2/2を単離した(919.0g)。
ペイントの調製
オーバーヘッドスターラーが装着された1リットルポリプロピレンビーカーに試験されるべきペイント(500g)を投入した。FC−1のおよその量をペイントに添加し(表1に記載された重量%を達成するように)、ペイントを10分にわたり攪拌する。
被覆方法および試験
汚染剥離試験に関する被覆方法
6ミル(0.15mm)の空隙を有するハンドコーターを用いて黒色スクラブ試験パネル(P121−10Nを形成する、16.5cm×43.2cm、ニュージャージー州マーワーのザ・レネタ(The Leneta Co.(Mahwah,NJ))から入手できる)上に被覆することによりラテックスペイントサンプルパネルを調製した。得られたラテックスペイントコーティングを周囲温度および湿度で3日にわたり空気乾燥させた。
汚染/クリーニング試験方法
50部のラノリン(USP無水物)、50部の石油、5部のカーボンブラック、30部の棒状マーガリンおよび10部の鉱油を120°F(50℃)で約15分にわたり高剪断で混合することにより「脂肪性夾雑物」を調製した。得られた脂肪性夾雑物を被覆試験パネル上に3インチ(7.62cm)ペイントローラで被着させ、1時間にわたり固まらせた。得られた汚いパネルを清浄な紙タオルで激しく擦って、可能な限り多くの脂肪性夾雑物を除去した。その後、パネル(ペイント側を上にして)を「ガードナー・スクラブ・マシーン(Gardner Scrub Machine)(メリーランド州ベテスダのガードナー・ラボラトリーズ(Gardner Laboratories(Bethesda,Maryland))から入手できる)に取り付けた。DI水中の5mLの5%「ドーン(DAWN)」皿洗い液(オハイオ州シンシナチのプロクター・アンド・ギャンブル(Procter & Gamble(Cincinnati,OH))から入手できる)入りの湿った清浄セルローススポンジをスクラブマシーンのブッシュホールダーに入れた。約5mLの「ドーン(DAWN)」皿洗い液(5%DI水中)をスクラブ試験パネルの塗装され汚された表面に被着させた。擦りを17回の往復擦り後に止め、試験パネルを取り除き、DI水でリンスし、少なくとも1時間にわたり空気乾燥させた。
残留汚染の測定
「ミノルタ(Minolta)」CR200クロマメータ(日本国大阪のミノルタ(Minolta Corp.(Osaka,Japan))から入手できる)を用いて、D65イルミナントを使用して残留汚染の測定を行った。スクラブ試験パネルの未汚染部分のL*、a*およびb*の測定(以下の式で添字「u」により指定)およびスクラブ試験パネルの汚染された部分のL*、a*およびb*の測定(以下の式で添字「s」により指定)を行った。残留汚染ΔEを計算するために、以下の式を用いた。
Figure 2007519777
このΔE値は、未汚染領域と汚染された領域との間のL*a*b*色空間における距離を表している(例えば、リチャード S.ハンター(Richard S.Hunter)著「外観の測定(THE MEASUREMENT OF APPEARANCE)」,ウィリー・インターサイエンス(Wiley−Interscience),頁102〜130,(1975)参照)。これは、人によって知覚される色差のための良好な測定である。より小さいΔE値は、より清浄な表面を示唆する。
ラテックスペイント組成物の一般的調製
1Lのジャケット付きステンレススチールビーカーにグラインド:ジョンクリル、プロピレングリコール、Drew、Ti−Pure、スーパーマイト、ノバサイトおよびアタゲルを投入した。その後、冷却水をまわし、32mm「コーレス(Cowles)」インペラが装着された高剪断「コーレス(Cowles)」ミキサーを用いて得られた混合物を高速(11,000rpm)で約30分にわたり分散させた。その後、高剪断「コーレス(Cowles)」ミキサーを200rpmで運転する低剪断海洋インペラミキサーに置き換え、レットダウン:ジョンクリル、脱イオン(DI)水、Drew、アクリゾル、テキサノール、ブチルカルビトール、フルオロケミカル添加剤(テキサノール(Texanol)中の重量当たり8.35gのプレミックス10%活性重量)、ColortrendおよびNuoseptを添加することにより混合物の粘性を下げた。その後、FC−1を実施例1〜9のために添加した。
実施例1〜9および比較例C1〜C3
第1表および第2表に列挙した材料の適切な量を用いて、上述した「ラテックスペイント組成物の一般調製」手順に従い実施例1〜9および比較例C1〜C3を調製した。
Figure 2007519777
Figure 2007519777
Figure 2007519777
更に、FC−1入りまたはFC−1無しの幾つかの商用ペイントの残留汚染(ΔE)を試験した。実施例10〜17に関して、FC−1の記載された%を商用ペイントに添加し、低速で約10分にわたり攪拌して、完全な混合を確実にした。サンプルを上述した「被覆方法」により調製した。得られたΔE値を第4表に記載する。
Figure 2007519777
本発明の種々の修正および変更は、本発明の範囲および精神から逸脱せずに当業者に対して明らかになるであろう。

Claims (19)

  1. (a)スチレン、メチルスチレン、ビニルまたはそれらの組み合わせから誘導された単位および1種以上のアクリレート、メタクリレート、アクリロニトリルまたはそれらの組み合わせから誘導された単位を含むインターポリマー化単位を有するポリマー、
    (b)隠蔽顔料、
    (c)非セルロース増粘剤ならびに
    (d)(1)ヘプタフルオロプロパンスルホンアミド部分、ノナフルオロブタンスルホンアミド部分、ウンデカフルオロペンタンスルホンアミド部分およびトリデカフルオロヘキサンスルホンアミド部分からなる群から選択された少なくとも1個のパーフルオロアルキル部分、(2)少なくとも1個の(a)アルキレンオキシ部分または(b)カルボキシエステル部分によって中断されたアルキレン基を含む少なくとも1個のポリオキシアルキレンブロックおよび(3)少なくとも1個の水溶性極性基を含む少なくとも約0.01重量/体積%のフルオロケミカルアクリルポリマー添加剤
    を含むラテックスペイント組成物であって、前記フルオロケミカルアクリルポリマー添加剤が、前記フルオロケミカルアクリルポリマーの全重量を基準にして約5〜約30重量%の炭素結合フッ素を含み、前記ラテックスペイント組成物が、少なくとも20%且つ前記組成物の臨界顔料体積濃度以上の顔料体積濃度を有する、ラテックスペイント組成物。
  2. 前記パーフルオロアルキル部分はノナフルオロブタンスルホンアミドである、請求項1に記載のペイント組成物。
  3. 複数の前記パーフルオロアルキル部分は高分子鎖によって少なくとも1個の前記ポリオキシアルキレンブロックにそれぞれ連結されている、請求項1に記載のペイント組成物。
  4. 前記アルキレンオキシ部分はエチレンオキシ部分およびプロピレンオキシ部分からなる群から選択される、請求項1に記載のペイント組成物。
  5. 前記フルオロケミカルアクリルポリマー添加剤は、次の一般式:
    Figure 2007519777
    (式中、
    Figure 2007519777
    は、重合性鎖またはポリマー鎖中の結合を表し、
    R、R1およびR2はそれぞれ独立して水素または炭素原子数1〜4のアルキルであり、
    3は2〜6個の炭素原子を有する合わせて連結された少なくとも1個以上の直鎖または分岐のアルキレンオキシ基あるいは12〜20個の炭素原子を有する直鎖または分岐のアルキレン基であり、
    nは2〜10の整数であり、
    x、yおよびzは少なくとも1の整数である)
    によって表されるものから選択される、請求項1に記載のペイント組成物。
  6. 前記フルオロケミカルアクリルポリマー添加剤は、
    (i)次の一般式:
    Figure 2007519777
    によって表される化合物、
    (ii)次のもの:
    Figure 2007519777
    およびそれらの混合物からなる群から選択される化合物ならびに
    (iii)次の一般式:
    Figure 2007519777
    によって表される化合物
    (式中、R、R1、R2、R’は水素または炭素原子数1〜4のアルキルであり、
    nは2〜約10の整数であり、
    EOはエチレンオキシ部分であり、
    POはプロピレンオキシ部分であり、
    pは1〜約130の整数であり、
    qは0〜約55の整数であり、
    n’は1〜約10の整数であり、
    Mは水素またはカチオンである)
    の反応生成物を含む、請求項1に記載のペイント組成物。
  7. 前記フルオロケミカルアクリルポリマー添加剤は、
    (i)次の一般式:
    Figure 2007519777
    によって表される化合物、
    (ii)次のもの:
    Figure 2007519777
    およびそれらの混合物からなる群から選択される化合物ならびに
    (iii)一般式M−O−C(=O)−C(R2)=CH2
    によって表される化合物
    (式中、R、R1、R2およびR’は独立して水素または炭素原子数1〜4のアルキルであり、
    nは2〜約10の整数であり、
    EOはエチレンオキシ部分であり、
    POはプロピレンオキシ部分であり、
    pは1〜約130の整数であり、
    qは0〜約55の整数であり、
    MはH、カリウム、ナトリウム、アンモニウムまたはプロトン付加された第三級アミンである)
    の反応生成物を含む、請求項1に記載のペイント組成物。
  8. 前記インターポリマー化単位は、スチレン、メチルスチレンまたはそれらの組み合わせから誘導された少なくとも40モル%の単位および1種以上のアクリレート、メタクリレート、アクリロニトリルまたはそれらの組み合わせから誘導された少なくとも10モル%の単位を含む、請求項1に記載のペイント組成物。
  9. 前記ポリマーは21℃〜95℃の間のガラス転移温度を有する、請求項1に記載のペイント組成物。
  10. 前記隠蔽顔料は約1.8より高い屈折率を有する、請求項1に記載のペイント組成物。
  11. 前記増粘剤は結合性増粘剤である、請求項1に記載のペイント組成物。
  12. 前記ラテックスペイントは炭酸カルシウム機能性増量剤を更に含む、請求項1に記載のペイント組成物。
  13. 前記ラテックスペイントは凝集溶媒を更に含む、請求項1に記載のペイント組成物。
  14. 少なくとも1つの表面の一部が請求項1に記載のペイント組成物で被覆されている物品。
  15. ラテックスペイントコーティングに耐染み性および耐汚れ性を付与する方法であって、
    (a)(1)スチレン、メチルスチレン、ビニルまたはそれらの組み合わせから誘導された単位および1種以上のアクリレート、メタクリレート、アクリロニトリルまたはそれらの組み合わせから誘導された単位を含むインターポリマー化単位を有するポリマー、(2)隠蔽顔料および(3)非セルロース増粘剤を含むラテックスペイント組成物であって、前記ラテックスペイントが少なくとも20%且つ前記ペイントの臨界顔料体積濃度以上の顔料体積濃度を有するラテックスペイント組成物を提供する工程、
    (b)(1)ヘプタフルオロプロパンスルホンアミド部分、ノナフルオロブタンスルホンアミド部分、ウンデカフルオロペンタンスルホンアミド部分およびトリデカフルオロヘキサンスルホンアミド部分からなる群から選択された少なくとも1個のパーフルオロアルキル部分、(2)少なくとも1個の(a)アルキレンオキシ部分または(b)カルボキシエステル部分によって中断されたアルキレン基を含む少なくとも1個のポリオキシアルキレンブロックおよび(3)少なくとも1個の水溶性極性基を含む少なくとも約0.01重量/体積%のフルオロケミカルアクリルポリマー添加剤を添加する工程、
    (c)基材表面に(b)で得られた組成物を被着させる工程および
    (d)フッ素に富む表面を有するコーティングが前記基材表面上に形成されるように、前記得られた組成物を乾燥させる工程
    を含む方法。
  16. 前記ポリマーは21℃〜95℃の間のガラス転移温度を有する、請求項15に記載の方法。
  17. 前記フルオロケミカルアクリルポリマー添加剤は、次の一般式:
    Figure 2007519777
    (式中、
    Figure 2007519777
    は、重合性鎖またはポリマー鎖中の結合を表し、
    R、R1およびR2はそれぞれ独立して水素または炭素原子数1〜4のアルキルであり、
    3は2〜6個の炭素原子を有する合わせて連結された少なくとも1個以上の直鎖または分岐のアルキレンオキシ基あるいは12〜20個の炭素原子を有する直鎖または分岐のアルキレン基であり、
    nは2〜10の整数であり、
    x、yおよびzは少なくとも1の整数である)
    によって表されるものから選択される、請求項15に記載の方法。
  18. 前記フルオロケミカルアクリルポリマー添加剤は、
    (i)次の一般式:
    Figure 2007519777
    によって表される化合物、
    (ii)次のもの:
    Figure 2007519777
    およびそれらの混合物からなる群から選択される化合物ならびに
    (iii)次の一般式:
    Figure 2007519777
    によって表される化合物
    (式中、R、R1、R2、R’は水素または炭素原子数1〜4のアルキルであり、
    nは2〜約10の整数であり、
    EOはエチレンオキシ部分であり、
    POはプロピレンオキシ部分であり、
    pは1〜約128の整数であり、
    qは0〜約55の整数であり、
    n’は1〜約10の整数である)
    の反応生成物を含む、請求項15に記載の方法。
  19. 前記フルオロケミカルアクリルポリマー添加剤は、
    (i)次の一般式:
    Figure 2007519777
    によって表される化合物、
    (ii)次のもの:
    Figure 2007519777
    およびそれらの混合物からなる群から選択される化合物ならびに
    (iii)一般式M−O−C(=O)−C(R2)=CH2
    によって表される化合物
    (式中、R、R1、R2およびR’は独立して水素または炭素原子数1〜4のアルキルであり、
    nは2〜約10の整数であり、
    EOはエチレンオキシ部分であり、
    POはプロピレンオキシ部分であり、
    pは1〜約130の整数であり、
    qは0〜約55の整数であり、
    MはH、カリウム、ナトリウム、アンモニウムまたはプロトン付加された第三級アミンである)
    の反応生成物を含む、請求項15に記載の方法。
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