JP2007511788A - 多孔質可動膜を内蔵するディスプレイパネル - Google Patents

多孔質可動膜を内蔵するディスプレイパネル Download PDF

Info

Publication number
JP2007511788A
JP2007511788A JP2006538024A JP2006538024A JP2007511788A JP 2007511788 A JP2007511788 A JP 2007511788A JP 2006538024 A JP2006538024 A JP 2006538024A JP 2006538024 A JP2006538024 A JP 2006538024A JP 2007511788 A JP2007511788 A JP 2007511788A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
display panel
plates
electromechanical
porous movable
panel according
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006538024A
Other languages
English (en)
Inventor
マレック ダブリュー コワルツ
マーカス エス バーメル
ロバート フレデリック コーノイヤー
Original Assignee
イーストマン コダック カンパニー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by イーストマン コダック カンパニー filed Critical イーストマン コダック カンパニー
Publication of JP2007511788A publication Critical patent/JP2007511788A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B26/00Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements
    • G02B26/02Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements for controlling the intensity of light
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B26/00Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements
    • G02B26/08Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements for controlling the direction of light
    • G02B26/0816Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements for controlling the direction of light by means of one or more reflecting elements
    • G02B26/0825Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements for controlling the direction of light by means of one or more reflecting elements the reflecting element being a flexible sheet or membrane, e.g. for varying the focus

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Mechanical Light Control Or Optical Switches (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Abstract

電気機械式ディスプレイパネルであって、間隔をおいて配置された複数枚のプレートを備える。それら間隔をおいて配置された複数枚のプレート間には、孔領域を有する多孔質可動膜を懸架する。多孔質可動膜の表面積のうち孔領域によって占められる面積は50%未満である。この電気機械式ディスプレイパネルは、更に、プレートとプレートの間で多孔質可動膜を動かし光を選択的に変調させる手段を備える。

Description

本発明は、概略、薄い可動膜を内包する電気機械式光変調デバイスに関し、より詳細には、光変調用可動膜を内蔵する改良型のフラットタイプディスプレイパネルに関する。
1978年9月12日付で発行された「あらゆる種類の記号を描像可能な指示装置」(Indicating Device For Illustrating Symbols Of All Kinds)と題する米国特許(発明者:Giienter Bauer et al.)に係る特許文献1には、ライトガイド乃至蛍光素材として機能する第1プレートと、第1パネルからある程度の距離をおいて配置された第2プレートと、それら2枚のパネルの間に配置された薄い可動膜と、を備えるディスプレイパネルが開示されている。この可動膜は可撓性であるのでその一部を第1プレートに接触させることができ、接触している状態では第1プレートから薄い可動膜内へと光が透過する。従って、可動膜を光散乱膜として形成すれば、その可動膜を光変調器或いは光スイッチとして機能させることができる。そうした場合、第1プレートのうち可動膜との接触部分が明部となり離間部分が暗部となる。可動膜対第1プレート接触/離間を高速で実行することでグレー部も発生させ得る。
可動膜の動きを制御する手法としては、第1に、電気的制御によるものが特許文献1に記載されている。この文献では、一例として、可動膜を帯電させられるよう可動膜側に非常に薄い酸化インジウム錫(ITO)層を設ける一方、プレート上にも同様の導電層を設けることが、述べられている。そうした構成においては、プレートと可動膜との間に電気的なバイアスを印加して静電力を発生させることができ、その静電力によって可動膜を第1プレート(ライトガイド)側に近づけたり離したりすることができる。これに代わる手法としては、1998年6月23日付で発行された「微小機械式光スイッチ及びフラットパネルディスプレイ」(Micromechanical Optical Switch And Flat Panel Display)と題する米国特許(発明者:Ernest Stern)に係る特許文献2に、電気機械的制御によるものが記載されている。この電気機械的制御手法においては、電気的バイアスによって静電吸引力を発生させ且つ膜変形によって機械的復元力を発生させて、可動膜の動きを制御する。
なお、プレートは、普通はその厚みがmmオーダーのリジッドなプレートとして形成し、その材料としてはガラスや硬質プラスチック等の透明素材を使用する。他方、可動膜は可撓性でなくてはならず、その厚みはμmオーダーである。そうした可動膜は、上掲の特許文献2にて示唆されているように、例えばポリカーボネートやポリスチレン等の樹脂素材によって形成することができる。
米国特許第4113360号明細書 米国特許第5771321号明細書 国際公開第99/28890号パンフレット 米国特許第5751469号明細書 米国特許第5808781号明細書 米国特許第6525483号明細書 T. B. Gabrielson," Mechanical-Thermal Noise in Micromachined Acoustic and Vibration Sensors", IEEE Transactions on Electron Devices, Vol.40, No.5, May 1993, pgs.903-909 M. G. da Silva et al., "Gas Damping and Spring Effects on MEMS Devices with Multiple Perforations and Multiple Gaps", Transducers'99, June 7-10, 1999, pgs.1148-1151
上掲の可動膜型ディスプレイパネルの欠点の一つは、可動膜と第1プレートに挟まれた空間における気圧と、可動膜と第2プレートに挟まれた空間における気圧との差によって、可動膜の動きが邪魔されることである。この気圧差を克服するには可動膜駆動電圧を高電圧にしなければならないが、高電圧を使用することはあまり望ましくない。ここに、1999年6月10日付で国際公開された「ライトガイドを有するディスプレイデバイス」(Display Device Comprising A Light Guide)と題する国際出願(発明者:Gerardus Van Gorkom)に係る特許文献3においては、気圧差の問題を解消・緩和する手段として、可動膜を真空・減圧環境中に配置する、という手法が提案されている。即ち、特許文献3には、ディスプレイ内のチャンバを10Torr(0.013気圧)未満の気圧まで減圧しその中に可動膜をおくとよい、と記載されている。しかしながら、このような高真空系は製造するのが困難であるし、大気圧中でそうしたディスプレイパネルを使用すると、まだ寿命が尽きているとはいえないうちに空気が侵入することとなりかねない。更に、こうした内部減圧型ディスプレイパネルの製造素材として、プラスチック製のプレートを使用することはできない。それは、プラスチック素材が大気中の気体成分、例えば窒素や酸素や水を通してしまうからである。ディスプレイパネル内部を真空に保つのに必須なガラスプレートはリジッドなプレートでもあるので、特許文献3に記載の手法を用いてプラスチックベースの可撓性ディスプレイパネルを実現することはできない。こうしたことから、真空系を必要としないディスプレイパネルを実現することが、引き続き強く望まれているといえよう。
他方、光MEMS(optical micro-electromechanical systems)の中には、特許文献3に記載の可動膜型ディスプレイパネルとは違い、ほぼ大気圧と等しい圧力でパッケージングされておりその可動素子の周辺にガス排出経路となる間隙を有するものが多々ある。また、何れも「微小機械式変調器改良方法及び装置」(Method And Apparatus For An Improved Micromechanical Modulator)と題する1998年5月12日付及び9月15日付の米国特許(発明者は何れもSusanne C. Arney et al.)に係る特許文献4及び5に記載されているように、孔を追加することによって、犠牲素材のエッチングをより良好に行うことができ、且つ、気体排出量を加減してダイナミックレスポンスを微調整することができる。特許文献4及び5に記載のデバイスは、前述の可動膜型ディスプレイパネルに比べてその総面積がかなりの程度小さく、フォトリソグラフィによる孔パターニング等、半導体デバイスの製造に使用されるものと類似したプロセスで製造される。また、孔パターニングプロセスが犠牲素材が残存している状態で実施されるため、孔パターニングプロセス実施中に犠牲素材によって可動素子を堅固に支持しておくことができる。但し、特許文献4及び5にて孔を配置できるのは光学的能動エリアの外側だけであり、そうしないと光学特性が劣化しかねない。また、孔の幾何学的性質(寸法や配置)をうまく設定しないと、可動素子の共振周波数にて発生するリンギングを好適にダンピングすることができない。
特許文献4及び5に記載の光MEMS技術やこれに関連する気体排出孔形成技術は、しかしながら、大面積の可動膜型ディスプレイパネルには適していない。それは、次に掲げる幾つかの理由による。
1.製造上の難点:
まず、フォトリソグラフィによるパターニングは、可動膜に孔を形成するのにはあまり適していない。それは、詰まるところ、光MEMSにおける可動素子が犠牲素材により堅固に支持されているのと違い、可動膜型ディスプレイパネルにおける可動膜は、一群のスペーサにより懸架されているに過ぎないからである。スペーサに組み付けられた可動膜は懸架状態にあるので、脆弱すぎてフォトリソグラフィプロセスに耐えられない。また、スペーサに組み付ける前の可動膜(及び使用している場合は更にそのキャリア)は、その可撓性が高すぎて、十分な精度でフォトリソグラフィ露光を実施できない。更に、フォトリソグラフィプロセス中の各種ウェット工程では可動膜に歪みが発生しやすいであろうし、欠陥及び粒子汚濁も多くなるであろう。また、ポリマー質の膜にはエッチングプロセスもあまり適していない。
2.孔配置:
可動膜は、その表面積中の非常に多くの部分が光学的能動エリアとなるように形成するのが望ましい。加えて、可動膜とそのスペーサとの位置関係に厳しい条件がついていない方が、組立コスト削減には都合がよい。これらの事情を考慮すると、光学的能動エリア外だけに孔を設ける構造は現実的でない。
3.性能基準:
大面積の可動膜型ディスプレイパネルにて第一義的に重要とされる電気機械的性能パラメタは、スイッチング時間及び動作電圧であって、リンギングを好適にダンピングできることではない。
このように、真空系が不要で、現実に製造可能で、光学的特性が良好で、しかもスイッチング時間が短く且つ動作電圧が低い可動膜型ディスプレイパネルを実現することが、求められている。
本発明に係る電気機械式ディスプレイパネルは、上述の課題を解決するため、例えば、間隔をおいて配置された複数枚のプレートと、プレートとプレートの間に懸架されその表面に孔領域がありその表面のうち孔領域により占められる面積が50%未満である多孔質可動膜と、光が選択的に変調されるようにプレートとプレートの間で多孔質可動膜を動かす手段と、を備える。
本発明に係る電気機械式ディスプレイパネルは、或いは、間隔をおいて配置された複数枚のプレートと、プレートとプレートの間に懸架された多孔質可動膜と、プレートとプレートの間に存し0.1気圧超の圧力を有する気体と、光が選択的に変調されるようにプレートとプレートの間で多孔質可動膜を動かす手段と、を備える。この構成におけるスイッチング時間は100μsec未満になり得る。
本発明に係る電気機械式光変調デバイスは、例えば、間隔をおいて配置された複数枚のプレートであってそのうち少なくとも1枚が第1導電薄層を有するプレートと、プレートとプレートの間に懸架され横ずれ耐性孔配置構造及び第2導電薄層を有する多孔質可動膜と、プレートとプレートの間に存し0.1気圧超の圧力を有する気体と、を備える。この構成においては、第1導電薄層と第2導電薄層との間に電圧を印加すると多孔質可動膜が動く。
本発明に係る電気機械式光変調デバイスは、或いは、間隔をおいて配置された複数枚のプレートと、プレートとプレートの間に懸架された多孔質可動膜と、プレートとプレートの間に存し0.1気圧超の圧力を有する気体と、を備える。
以下、図面を参照しつつ、特許請求の範囲に記載の発明について詳細な説明を行う。総じて、この説明を参照することによって、上述のものもそれ以外のものも含め、本発明を構成する多様な特徴事項や本発明の目的及び効果を、疑義なく理解することができるであろう。本発明の目的を達成しその効果を発揮させる手段として本発明の構成上の特徴をなしているのは、従来のディスプレイパネルにて可動型スイッチング素子として使用されていた中実可動膜を、新規な構成を有する多孔質可動膜に置き換えている点である。本発明における可動膜は多孔質可動膜であるので、それを動かしている間もディスプレイパネル内にあるサブコンパートメント間で気体例えば空気を自由に往来させることができ、多孔質可動膜の前後にある空間間での圧力差が小さくなる。加えて、ディスプレイパネルとして動作させる際に使用するスイッチング電圧を低くすることができ、また大気圧と等しい内圧で動作させることができる。即ち、動作時におけるディスプレイパネル内圧を、好ましくも、10Torr(0.013気圧)を上回り特許文献3より高い圧力にすることができる。また、ディスプレイパネル内コンパートメント群を減圧・真空化する必要がないため、多孔質可動膜を使用する本発明においては、窒素、酸素、水等を初めとする大気中の気体成分を通す素材例えば可撓性プラスチックにより形成された薄膜を、プレートとして使用することができる。従って、本発明に係る多孔質可動膜を使用することによって、可撓性ディスプレイデバイスを製造・実現することができる。
図1aに従来型フラットタイプディスプレイパネル300を示す。このディスプレイパネル300は、2枚のリジッドなプレート311及び312の間に透明な中実可動膜335を配置した構成を有している。通常、これらプレート311及び312は透明素材例えばガラスから形成されており、それら透明プレートのうち1枚(312)は光源ランプ320から出射した光322をガイドするライトガイドとして使用されている。プレート311には導電薄層314が、プレート312には導電薄層316がそれぞれ設けられており、ITO等の適切な導電素材によって形成されているそれら導電薄層314及び316は、二酸化シリコンや酸化アルミニウムの層である絶縁層313によって可動膜335から電気的に絶縁分離されている。更に、プレート311とプレート312の間における中実可動膜335の位置は、それらとの間に数μmオーダーの間隙が生じるように、複数個のスペーサ318によって画定されている。加えて、中実可動膜335にはITO等から形成された透明導電薄層315が組み込まれているほか、例えば二酸化チタン粒子を分散させることによりその内部に光散乱手段が組み込まれている。動作時には、ライトガイドプレート312と可動膜335の間の電位差を変化させることによって、可動膜335をライトガイドプレート312に近づけることや可動膜335をライトガイドプレート312から遠ざけることができる。図1a中、コンパートメント326を例として示されているように、可動膜335がプレート312に接触している部位では、ライトガイドプレート312内の光322が可動膜335内へと出射されるが、コンパートメント328を例として示されているように、可動膜335がライトガイドプレート312に接触していない部位では、ライトガイドプレート312内の光324は可動膜335内に出射されずにライトガイドプレート312内に留まる。従って、可動膜335の動きを制御しライトガイドプレート312に対し接触/離間させることにより、光ディスプレイパネル300上に明部及び暗部を形成することができる。可動膜335とライトガイドプレート312との接触速度・接触率を調整することにより、グレースケールも生成できる。一般に、スイッチング時間が1msec未満のものが好ましいとされている。
特許文献3にも記載されているように、プレートとプレートの間に配置された可動膜を動かすのに使用する電位差は、50V未満の小さな電位差とするのが望ましい。特許文献3においては、そうした小さい電位差でも動作させられるよう、コンパートメント326及び328内を10Torr(0.013気圧)未満の圧力(真空)にすることが述べられている。もし真空にせず大気圧と同じ圧力にしたとしたら、可動膜335を動かすのに約500Vという大きな電位差が必要となろうが、そうした大きな電位差はほとんど受け入れがたいものである。また、ディスプレイパネル300内を真空に保つには、大気中の気体成分(例えば窒素、酸素、水分等)を通さない素材によってプレート311及び312を形成しなければならない。
図1b、図1c及び図1dに、図1aに示した従来技術に係る中実可動膜使用型ディスプレイパネル300の電気機械動作特性、特にダイナミック特性を示す。これらの図に示した特性を計算するに当たって想定したデバイスモデルは、可動膜335が0.8μm厚のセルローストリアセタート(cellulose triacetate)膜であり、可動膜335と上下のプレート311及び312の間が1μmの空気間隙で分離されており、絶縁層313が1.5μm厚の酸化アルミニウム層であり、各画素サイズが150μm×450μmであり、内部充填気体が等温性及び圧縮性を有している、という構成である。
図1b及び図1cに示されているのは、可動膜335上の透明導電薄層315と上側プレート311上の導電薄層314との間に時刻0に30Vの電圧を印加した場合について、可動膜335の平均変位量を計算した結果である。このステップ応答を計算するに当たっては、透明導電薄層315の電位が下側プレート312上の導電薄層316の電位と同電位であるとした。「ライトガイド及び電極を備えその電極電圧が先に印加済の電極電圧に依存するディスプレイデバイス」(Display Device Comprising A Light Guide With Electrode Voltages Dependent On Previously Applied Electrode Voltages)と題する2003年2月25日付けの米国特許(発明者:Gerardus G. P. Van Gorkom et al.)に係る特許文献6に記載されているように、より複雑な駆動方式を使用すれば、可動膜型ディスプレイパネルの各画素をアドレッシングする際の可動膜335の応答性を、本質的に双安定なものとすることができよう。図1bに示されている計算結果、即ち所期内圧が高めの場合(1気圧の場合と0.1気圧の場合)についての計算結果においては、可動膜335が振動するに留まっていて、スイッチングは生じていない。これは、可動膜335の変位によってその前後に内圧差が生じ、この内圧差によって可動膜335の動きが邪魔され、その結果として、上側プレート311に可動膜335が接触することが妨げられたためである。内圧を0.01気圧まで下げれば、静電力で内圧差を十分に圧倒できる状態になり、可動膜335が上側プレート311に接触できるようになるため、スイッチングが達せられることとなる。0.01気圧におけるスイッチング時間は、初期状態にて可動膜335が屈曲していなかった場合は約0.7μsecとなり、下側プレート312に接触していた場合は約5.2μsecとなる。図1dに、可動膜335が初期的に下側プレート312に接触していた場合を例として、内圧に対するスイッチング時間の関係を示す。特許文献3による説明から明らかなように、スイッチングが生じる内圧の上限は動作電圧を高める程高くなる。例えば、30Vの場合は最高0.012気圧(9Torr)までしかスイッチングが生じないのに対して、90Vの場合は最高0.08気圧(61Torr)までスイッチングが生じる。大気圧での動作には300Vを超える電圧が必要であり、これを実行するには非常に高価なドライバ回路が必要となる。加えて、高電圧印加によって生じる際だって大きな力は信頼性を損ねる原因となりかねない。
図2に、本発明の一実施形態に係る多孔質可動膜345が組み込まれた新規な光ディスプレイパネル310を示す。このディスプレイパネル310においては、その多孔質可動膜345に複数個の孔340が設けられている。そのため、多孔質可動膜345をプレート311及び312間で動かしてスイッチング動作を行わせている間も、空気がそれらの孔340を介して流通できる。従って、そのコンパートメント346及び348を10Torr(0.013気圧)未満に減圧・真空化すること無しに、低電圧動作させることができる。多孔質光スイッチたるこの多孔質可動膜345を介した気体の流通について、図3に、より克明に示す。
多孔質可動膜345が上側プレート311からライトガイドプレート312に向かって動きつつあるときには、この図に示すように、サブコンパートメント352内の気体は多孔質可動膜345を介しサブコンパートメント350へと自由に抜け出すことができる。多孔質可動膜345を介し気体が自由運動して移動していくため、サブコンパートメント350とサブコンパートメント352の間には、多孔質可動膜345の動作中も、ほとんど内圧差が発生しない。従って、この光ディスプレイパネル310は、サブコンパートメント350及び352内を減圧・真空化すること無しに、且つ10Torrをかなり上回る内圧で、しかも多孔質可動膜345とプレート311及び312との間に印加するスイッチング電圧を50V未満という低い電圧にとどめつつ、動作させることができる。加えて、本発明における多孔質可動膜345を用いる場合、高真空無しでも動作させられるため、プレート311及び312として可撓性軽量プラスチック素材によるものを使用することができる。即ち、本発明に係る多孔質光スイッチデバイスは、可撓性があり、単純な構成で、携帯に便利な光ディスプレイとして、製造することができる。
図4は多孔質可動膜345の拡大図である。この図に示すように、孔340は可動膜345の全厚み362を貫いて延びているので、可動膜345を一方のプレート側から他方のプレート側へと駆動する際、気体分子は自在にこの孔340を通り抜けて移動することができる。良好な可撓性を実現するには、多孔質可動膜345の厚み362を薄くすること、例えば100μmをかなり下回る厚みにすることが望ましく、10μm未満の厚みとすればなお宜しい。本発明の実施に当たっては、多孔質可動膜345の厚み362を1.0〜2.0μmの範囲内にするのがよかろう。加えて、本発明における多孔質可動膜345内に光散乱手段366を組み込んでおくとよい。本発明の実施に当たっては、この光散乱手段366として二酸化チタン粒子、例えばDuPont(登録商標)社から入手できる平均粒径0.36μmのTiPure R−706(商標)を用いるとよい。その屈折率が1.3〜1.7の範囲内のポリマ媒体内にその屈折率が2.7の二酸化ルチルチタン(rutile titanium dioxide)を分散させて多孔質可動膜345とした場合、この二酸化ルチルチタンが良質な光散乱性顔料として機能し良質な多孔質可動膜345が得られる。また、多孔質可動膜345をポリマ素材から形成し、更にその中に故意に微小な気泡(エアポケット)を多数形成して、それら気泡を以て光散乱手段366とすることもできる。即ち、空気はその屈折率が1.0の媒体であるので、その屈折率が1.3〜1.7のポリマ素材膜に気泡を形成して多孔質可動膜345とすることによって、光を効率的に散乱可能な多孔質可動膜345を実現できる。更に、本発明を実施するに当たり可動膜345を形成するにふさわしいポリマ素材は、可撓性及び透明性を兼ね備え、しかもその屈折率がプレート311及び312の素材の屈折率に近い素材である。このようにして形成される本発明の多孔質可動膜345は、その光透過率が50%を超える光散乱性・光拡散性の膜となる。
図5〜図7に、本発明に係る多孔質可動膜345を、以下に述べる各種の方法で形成した場合の顕微鏡写真を示す。まず、図5に示した多孔質可動膜345は、気泡核生成法(bubble nucleation)によってその孔を形成した例である。この手法により孔を形成する際には、まず、可動膜キャリア基体上にウェット被膜を薄く且つ均一に被着形成し、次にその被膜を高温にさらして被膜中の溶剤を揮発させ、そして乾燥及び冷却の後、可動膜キャリア基体から被膜を剥がす。剥がされた被膜はこの図に示すような構造となっており、従って多孔質可動膜345として使用できる。このような手法で図示の如き孔340が形成される仕組みは、完全には解明されていないが、恐らくは、ウェット被膜を急速に加熱するとその内部で気泡核生成が誘起されて一群の気泡が生じ、その後の乾燥及び冷却によってそれら気泡が潰れて一群のマイクロボイド(微細孔)が形成される、という仕組みであるものと見られる。こうして被膜に形成される一群のマイクロボイド(孔340)の沿面配置はランダムになり、またその深さは多孔質可動膜345の全厚み262を貫く深さ(0.1〜5.0μm)になり、その径は50〜2000nmになる。マイクロボイドの深さ及び直径は、乾燥温度の変更、補溶剤の使用、界面活性剤濃度の変更、被膜総厚の調整等により、制御することができる。この手法即ち気泡核生成によって形成される孔340は、その直径が1μmオーダ又はそれを下回るオーダの非常に小さな孔となり、また図示の如くその配置がランダムになる。なお、この図に示した例は、そのポリマ素材としてセルローストリアセタートを使用した1.5μm厚の膜に、光散乱手段366(光散乱剤)として二酸化チタンを6体積%含有させたものである。
図6の光学顕微鏡写真に示されている多孔質可動膜345の孔340は、準備しておいた中実膜に対しレーザ穿孔法(laser drilling)を実施して形成したものである。この図の多孔質可動膜345を形成する際に使用した素材は先の例で使用した素材と同一の素材である。また、この図から判読できるように、レーザ穿孔により形成される孔340は先に図5に示したもの即ち気泡核生成により形成された孔に比べてかなり大きく、直径で約40μm程にもなっている。レーザ穿孔法によれば、また、孔340の寸法を均一にすることができ、更には孔340の配置パターンを狙い通りのものにすることもできる。例えばこの図の例では、単純な正方形パターンに従って孔340が形成されている。更に、既存のレーザ穿孔法は直径2μmの孔をも形成できる水準に達しているので、個別の孔340の寸法を必要に応じ調整することができる。
図7に、転相法(phase inversion)により作成された多孔質可動膜345の走査型電子顕微鏡写真を示す。転相法を実施する際には、まず、ポリマ成分、溶剤成分及び非溶剤系低圧蒸散成分を含むウェット被膜を、可動膜キャリア基材に被着形成する。形成したウェット被膜を乾燥させると溶剤成分が蒸発していき、その後には非溶剤系成分に富んだ被膜が残る。この非溶剤系成分によってポリマ成分の凝固が促進され、更にその非溶剤系成分は低圧下で蒸散していくので、この図に示すような孔340を有する多孔質膜構造が形成されることとなる。乾燥の後は、キャリア基材からその膜を剥がして多孔質可動膜345を得ることができる。その際要求される剥離力は25N/m未満である。また、この転相法によって形成される孔340の沿面位置はランダムになる。なお、図示の例は、ポリマ成分としてセルローストリアセタートを、溶剤成分として1,3−ジオキソラン(1,3-dioxolane)を、非溶剤系成分として水を、それぞれ用いた例である。
以上述べたプロセスを使用して多孔質可動膜345に形成される孔340は、様々な幾何学的性質の孔にすることができる。本件技術分野における習熟者(いわゆる当業者)にはご理解頂けるであろうが、疑いなく、例示したものとは異なる幾何学的性質の孔340でも形成することができる。例えば、図6にその例を示したレーザ穿孔法を用いれば、細長いスリット状の孔340を形成することができる。また、組立コストを抑えるには、多孔質可動膜345とプレート311及び312とを厳密に位置合わせする必要がない構造、即ち多孔質可動膜345をプレート311及び312に対して横にずらしても孔配置の基本構造が変化しない横ずれ耐性孔配置構造(translationally-invariant pore structure)を形成するのが望ましい。そうした構造であれば、孔340を一群のスペーサ318に対して厳密に位置合わせする必要がない。この性質即ち横ずれ耐性(translational invariance)は、多孔質可動膜345上における孔340の配置を図6の如く周期配置としても、また図5及び図7の如くランダム配置としても、実現することができる。
次に、多孔質可動膜345を有するディスプレイパネル300のダイナミック動作を定量的に検討する。そのため、ここで、図6に示したものと同様の正方形単調グリッド上に配置された円形の孔340、という幾何学的性質を仮定する(当業者であればご理解頂けるであろうがこれとは異なる幾何学的性質例えば図4、図5又は図7に示した幾何学的性質を有するものであっても所望のダイナミックレスポンスを実現できる)。また、孔340の形状はかなりその非対称度が強くてもかまわない。多孔質可動膜345を通過する気体流に対する機械抵抗Rは、次の近似式
(数1)
但し
(数2)
によって与えられる(非特許文献1参照)。この式中、Nは孔340の個数、Sは多孔質可動膜345の表面積、Aはそのうち孔340によって覆われる部分即ち孔領域の面積の総表面積に対する比率、h1は非動作状態における多孔質可動膜345とプレート311の間隔、h2は非動作状態における多孔質可動膜345とプレート312の間隔である。実質粘度μeffは圧力Pに依存しており(μeff(P))、これを使用することによって、留意すべき大抵の孔配置・孔形状について、その過渡的・遷移的流通形態における気体粘度を近似することができる(非特許文献2参照)。
図8a、図8b及び図8cに、多孔質可動膜345を有しその画素サイズが150μm×450μmのディスプレイパネル310について、スイッチング時間計算結果を示す。ここでは、図1b、図1c及び図1dに示した従来技術についての計算結果と同様、多孔質可動膜345を厚み0.8μmのセルローストリアセタート膜とし、多孔質可動膜345と上側プレート311の間の間隙及び多孔質可動膜345と下側プレート312の間の間隙をそれぞれ1μmの幅とし、それら間隙を空気で満たしたものとして計算を行った。更に、絶縁層313は1.5μm厚の酸化アルミニウム層とした。多孔質可動膜345上の透明導電薄層315と上側プレート311上の導電薄層314の間に電圧を印加するタイミングを以て、時刻=0とした。そして、多孔質可動膜345と下側プレート312とが初期的に接触しており、多孔質可動膜345上の透明導電薄層315が下側プレート312上の導電薄層316と同電位である、と仮定して、スイッチング時間を計算した。これらの図によって示唆されている通り、ディスプレイパネル310の電気機械的(及び光学的)特性は、多々ある制御可能なパラメタ、例えば孔面積、孔間隔、圧力、印加電圧等を調整することにより、最適化することができる。
多孔質可動膜345の表面積中、孔340によって占められる孔領域の面積は、多孔質可動膜345の表面積に比例するように定める。例えば、多孔質可動膜345の表面積のうち孔領域によって占められる面積が50%未満になるようにする。ディスプレイパネル310の光学特性に及ぼす孔340の影響を最小限にとどめるには、孔領域の面積を20%未満にするとよい。また、多孔質可動膜345における孔間隔、即ち隣接孔同士の中心間間隔は、典型的には、数〜数十μmの範囲内とする。
図8aに示されているのは、その内圧が大気圧のディスプレイパネル310に対し30Vのステップ入力を印加した場合について、孔面積に対する多孔質可動膜345のスイッチング時間の関係を計算した結果である。この図によれば、孔形状、孔寸法、孔配置を適宜設定することにより、孔のない可動膜を高真空内に配置した場合に得られるスイッチング時間と同程度のスイッチング時間を、実現することができる。例えば、孔のない可動膜を高真空内に配置したディスプレイパネルでは図1dに示した通り約1.8μsecというスイッチング時間が得られるのに対して、孔寸法を3μm、孔間隔を10μmとした構成では約3μsecというスイッチング時間を実現できる。更に孔面積を増すか孔間隔を縮めるかすれば、多孔質可動膜345を有するディスプレイパネル310におけるスイッチング速度を、孔のない可動膜を高真空内に配置したディスプレイパネルにおけるそれと同等まで、高めることもできる。また、その内圧を大気圧の1/10程度といった弱めの真空にすれば、図8bに示すように、孔間隔が大きめのままでまた孔面積が小さめのままで、スイッチング時間を短縮することができる。この程度の弱い真空であれば、小型モータにより駆動される図示しないガスポンプをディスプレイパネル310に取り付けることにより、実現することができる。こうしたガスポンプを設ければ、間隔をおいて配置された2枚のプレート311及び312の間に存する気体の圧力を(気体の種類を問わず)制御することができる。また、この程度の弱い真空であれば、気体透過性の素材によるプレート311及び312を使用できる。
図8cに示すように、印加電圧を変えることによっても、スイッチング時間を実質的に変化させることができる。
例えば看板等のように、用途によっては大きなサイズの画素が望まれる場合もある。図9に、その内圧が大気圧でその画素サイズが600μm×1800μmの多孔質可動膜345付きディスプレイパネル310について、スイッチング時間計算結果を示す。ここでは多孔質可動膜345の厚みを1.6μmとし、多孔質可動膜345と上側プレート311の間隔及び多孔質可動膜345と下側プレート312との間隔を3μmとし、絶縁層313はここでも1.5μm厚の酸化アルミニウム層とした。看取できるように、この場合にも、孔間隔及び孔面積を適宜調整すれば、スイッチング時間を短縮することができる。
上述したように、多孔質可動膜345は静電力によって制御されている。この静電力は、多孔質可動膜345上の導電薄層315とプレート311上の導電薄層314の間、多孔質可動膜345上の導電薄層315とプレート312上の導電薄層315の間、又はその双方に電圧を印加することにより、発生させることができる。また、多孔質可動膜345を動かす手段として他種の手段を用いてもよい。例えば、曲げたり引っ張ったりして十分な復元力を発生させることができるよう多孔質可動膜345を構成することで、用途次第であるが、2個ある導電薄層314及び316のうち一方を設ける必要をなくすことができる。
以上、好適な実施形態を参照しつつ本発明について詳細な説明を行った。いわゆる当業者であれば、この説明に基づき、本発明の神髄及び技術的範囲を逸脱することなく、上述の実施形態に対する各種の変形や修正を想到及び実施することができるであろう。
従来技術に係り中実可動膜を備えるディスプレイパネルの模式図である。 大気圧下及び0.1気圧下における中実可動膜のステップ応答を示す図である。 0.01気圧下における中実可動膜のステップ応答を示す図である。 中実可動膜周囲圧に対するスイッチング時間の関係を示す図である。 本発明に係り多孔質可動膜を備えるディスプレイパネルの模式図である。 本発明に係り多孔質可動膜を備えるディスプレイパネルの模式図である。 本発明における多孔質可動膜例の模式図である。 気泡核生成法により作成された多孔質可動膜例の原子間力顕微鏡写真である。 レーザ穿孔法により作成された多孔質可動膜例の光学顕微鏡写真である。 転相法により作成された多孔質可動膜例の走査型電子顕微鏡写真である。 本発明に係る小画素デバイスにおける孔面積に対するスイッチング時間の関係を様々な孔間隔について示す図である。 本発明に係る小画素デバイスにおける孔面積に対するスイッチング時間の関係を様々なデバイス内圧について示す図である。 本発明に係る小画素デバイスにおける孔面積に対するスイッチング時間の関係を様々な印加電圧について示す図である。 本発明に係る大画素デバイスにおける孔面積に対するスイッチング時間の関係を様々な孔間隔について示す図である。
符号の説明
300 従来型ディスプレイパネル、310 多孔質可動膜を有するディスプレイパネル、311 リジッドな透明プレート、312 リジッドな透明ライトガイドプレート、313 絶縁層、314,315,316 導電薄層、318 スペーサ、320 光源、322 出射光、324 反射光、326,346,348 コンパートメント、328 不透過コンパートメント、335 透明な中実可動膜、340 孔、345 多孔質可動膜、350,352 サブコンパートメント、362 厚み、366 光散乱手段。

Claims (50)

  1. a)間隔をおいて配置された複数枚のプレートと、
    b)プレートとプレートの間に懸架されその表面に孔領域がありその表面のうち孔領域により占められる面積が50%未満である多孔質可動膜と、
    c)光が選択的に変調されるようにプレートとプレートの間で多孔質可動膜を動かす手段と、
    を備える電気機械式ディスプレイパネル。
  2. 請求項1記載の電気機械式ディスプレイパネルであって、多孔質可動膜の表面のうち孔領域により占められる面積が、20%未満である電気機械式ディスプレイパネル。
  3. 請求項1記載の電気機械式ディスプレイパネルであって、多孔質可動膜の表面のうち孔領域により占められる面積が、5%未満である電気機械式ディスプレイパネル。
  4. 請求項1記載の電気機械式ディスプレイパネルであって、プレートとプレートの間に、0.01気圧超の圧力を有する気体が存する電気機械式ディスプレイパネル。
  5. 請求項1記載の電気機械式ディスプレイパネルであって、プレートとプレートの間に、0.1気圧超の圧力を有する気体が存する電気機械式ディスプレイパネル。
  6. 請求項1記載の電気機械式ディスプレイパネルであって、プレートとプレートの間に、大気圧と実質的に等しい圧力を有する気体が存する電気機械式ディスプレイパネル。
  7. 請求項1記載の電気機械式ディスプレイパネルであって、更に、
    d)プレートとプレートの間に存する気体の圧力を制御するためのガスポンプを備える電気機械式ディスプレイパネル。
  8. 請求項1記載の電気機械式ディスプレイパネルであって、多孔質可動膜における孔間隔が、30μm未満である電気機械式ディスプレイパネル。
  9. 請求項1記載の電気機械式ディスプレイパネルであって、多孔質可動膜における孔間隔が、15μm未満である電気機械式ディスプレイパネル。
  10. 請求項1記載の電気機械式ディスプレイパネルであって、多孔質可動膜における孔間隔が2〜10μmであり、多孔質可動膜の表面のうち孔領域により占められる面積が1〜10%である電気機械式ディスプレイパネル。
  11. 請求項1記載の電気機械式ディスプレイパネルであって、プレートのうち1枚が、ライトガイドである電気機械式ディスプレイパネル。
  12. 請求項1記載の電気機械式ディスプレイパネルであって、多孔質可動膜と、複数枚のプレートのうち少なくとも1枚との間に、静電吸引力を作用させることにより、多孔質可動膜を動かす電気機械式ディスプレイパネル。
  13. 請求項1記載の電気機械式ディスプレイパネルであって、多孔質可動膜が、円形の孔を有する電気機械式ディスプレイパネル。
  14. a)間隔をおいて配置された複数枚のプレートと、
    b)プレートとプレートの間に懸架された多孔質可動膜と、
    c)プレートとプレートの間に存し0.1気圧超の圧力を有する気体と、
    を備える電気機械式光変調デバイス。
  15. 請求項14記載の電気機械式光変調デバイスであって、多孔質可動膜が、横ずれ耐性孔配置構造を有する電気機械式光変調デバイス。
  16. 請求項14記載の電気機械式光変調デバイスであって、プレートとプレートの間に、実質的に大気圧と等しい圧力を有する気体が存する電気機械式光変調デバイス。
  17. a)間隔をおいて配置された複数枚のプレートと、
    b)プレートとプレートの間に懸架され横ずれ耐性孔配置構造を有する多孔質可動膜と、
    c)光が選択的に変調されるようにプレートとプレートの間で多孔質可動膜を動かす手段と、
    を備える電気機械式ディスプレイパネル。
  18. 請求項17記載の電気機械式ディスプレイパネルであって、横ずれ耐性孔配置構造における孔配置が、ランダムである電気機械式ディスプレイパネル。
  19. 請求項17記載の電気機械式ディスプレイパネルであって、横ずれ耐性孔配置構造における孔配置が、周期的である電気機械式ディスプレイパネル。
  20. 請求項17記載の電気機械式ディスプレイパネルであって、横ずれ耐性孔配置構造がマイクロボイド形成により形成されており、形成された複数個のマイクロボイドを介して多孔質可動膜の両面が空間的につながり、これらの空間を介して空気が流通する電気機械式ディスプレイパネル。
  21. 請求項17記載の電気機械式ディスプレイパネルであって、多孔質可動膜を動かし複数枚のプレートのうち1枚に接触させるための電位差が、100V未満である電気機械式ディスプレイパネル。
  22. 請求項17記載の電気機械式ディスプレイパネルであって、多孔質可動膜の表面に孔領域があり、多孔質可動膜の表面のうち孔領域により占められる面積が20%未満である電気機械式ディスプレイパネル。
  23. 請求項17記載の電気機械式ディスプレイパネルであって、多孔質可動膜の表面に孔領域があり、多孔質可動膜の表面のうち孔領域により占められる面積が5%未満である電気機械式ディスプレイパネル。
  24. 請求項17記載の電気機械式ディスプレイパネルであって、プレートとプレートの間に、0.01気圧超の圧力を有する気体が存する電気機械式ディスプレイパネル。
  25. 請求項17記載の電気機械式ディスプレイパネルであって、プレートとプレートの間に、0.1気圧超の圧力を有する気体が存する電気機械式ディスプレイパネル。
  26. 請求項17記載の電気機械式ディスプレイパネルであって、プレートとプレートの間に、大気圧と実質的に等しい圧力を有する気体が存する電気機械式ディスプレイパネル。
  27. 請求項17記載の電気機械式ディスプレイパネルであって、更に、
    d)プレートとプレートの間に存する気体の圧力を制御するためのガスポンプを備える電気機械式ディスプレイパネル。
  28. 請求項17記載の電気機械式ディスプレイパネルであって、多孔質可動膜における孔間隔が、30μm未満である電気機械式ディスプレイパネル。
  29. 請求項17記載の電気機械式ディスプレイパネルであって、多孔質可動膜における孔間隔が、15μm未満である電気機械式ディスプレイパネル。
  30. 請求項17記載の電気機械式ディスプレイパネルであって、多孔質可動膜の表面に孔領域があり、多孔質可動膜における孔間隔が2〜10μmであり、多孔質可動膜の表面のうち孔領域により占められる面積が1〜10%である電気機械式ディスプレイパネル。
  31. 請求項17記載の電気機械式ディスプレイパネルであって、複数枚のプレートのうち1枚が、ライトガイドである電気機械式ディスプレイパネル。
  32. 請求項17記載の電気機械式ディスプレイパネルであって、多孔質可動膜が、円形の孔を有する電気機械式ディスプレイパネル。
  33. a)間隔をおいて配置された複数枚のプレートと、
    b)プレートとプレートの間に懸架された多孔質可動膜と、
    c)プレートとプレートの間に存し0.1気圧超の圧力を有する気体と、
    d)光が選択的に変調されるようにプレートとプレートの間で多孔質可動膜を動かす手段と、
    を備え、そのスイッチング時間が100μsec未満の電気機械式ディスプレイパネル。
  34. 請求項33記載の電気機械式ディスプレイパネルであって、多孔質可動膜が、横ずれ耐性孔配置構造を有する電気機械式ディスプレイパネル。
  35. 請求項33記載の電気機械式ディスプレイパネルであって、多孔質可動膜の表面に孔領域があり、多孔質可動膜の表面のうち孔領域により占められる面積が20%未満である電気機械式ディスプレイパネル。
  36. 請求項33記載の電気機械式ディスプレイパネルであって、多孔質可動膜における孔間隔が、30μm未満である電気機械式ディスプレイパネル。
  37. 請求項33記載の電気機械式ディスプレイパネルであって、多孔質可動膜の表面に孔領域があり、多孔質可動膜における孔間隔が2〜10μmであり、多孔質可動膜の表面のうち孔領域により占められる面積が1〜10%である電気機械式ディスプレイパネル。
  38. 請求項33記載の電気機械式ディスプレイパネルであって、プレートとプレートの間に、実質的に大気圧と等しい圧力を有する気体が存する電気機械式ディスプレイパネル。
  39. 請求項33記載の電気機械式ディスプレイパネルであって、そのスイッチング時間が、1〜25μsecである電気機械式ディスプレイパネル。
  40. 請求項33記載の電気機械式ディスプレイパネルであって、多孔質可動膜を動かし複数枚のプレートのうち1枚に接触させるための電位差が、100V未満である電気機械式ディスプレイパネル。
  41. 請求項33記載の電気機械式ディスプレイパネルであって、複数枚のプレートのうち1枚が、ライトガイドである電気機械式ディスプレイパネル。
  42. a)間隔をおいて配置された複数枚のプレートであってそのうち少なくとも1枚が第1導電薄層を有するプレートと、
    b)プレートとプレートの間に懸架され横ずれ耐性孔配置構造及び第2導電薄層を有する多孔質可動膜と、
    c)プレートとプレートの間に存し0.1気圧超の圧力を有する気体と、
    を備え、第1導電薄層と第2導電薄層との間に電圧を印加すると多孔質可動膜が動く電気機械式光変調デバイス。
  43. 請求項42記載の電気機械式光変調デバイスであって、横ずれ耐性孔配置構造における孔配置が、ランダムである電気機械式光変調デバイス。
  44. 請求項42記載の電気機械式光変調デバイスであって、横ずれ耐性孔配置構造における孔配置が、周期的である電気機械式光変調デバイス。
  45. 請求項42記載の電気機械式光変調デバイスであって、多孔質可動膜の表面に孔領域があり、多孔質可動膜の表面のうち孔領域により占められる面積が20%未満である電気機械式光変調デバイス。
  46. 請求項42記載の電気機械式光変調デバイスであって、多孔質可動膜の表面に孔領域があり、多孔質可動膜における孔間隔が2〜10μmであり、多孔質可動膜の表面のうち孔領域により占められる面積が1〜10%である電気機械式光変調デバイス。
  47. 請求項42記載の電気機械式光変調デバイスであって、プレートとプレートの間に、実質的に大気圧と等しい圧力を有する気体が存する電気機械式光変調デバイス。
  48. 請求項42記載の電気機械式光変調デバイスであって、そのスイッチング時間が、100μsec未満である電気機械式光変調デバイス。
  49. 請求項42記載の電気機械式光変調デバイスであって、多孔質可動膜を動かし複数枚のプレートのうち1枚に接触させるための電圧が、100V未満である電気機械式光変調デバイス。
  50. 請求項42記載の電気機械式光変調デバイスであって、複数枚のプレートのうち1枚が、ライトガイドである電気機械式光変調デバイス。
JP2006538024A 2003-11-06 2004-10-07 多孔質可動膜を内蔵するディスプレイパネル Pending JP2007511788A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US10/702,898 US7061661B2 (en) 2003-11-06 2003-11-06 Electromechanical display panel incorporating a porous movable film
PCT/US2004/032952 WO2005047956A1 (en) 2003-11-06 2004-10-07 Display panel incorporating a porous movable film

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007511788A true JP2007511788A (ja) 2007-05-10

Family

ID=34551765

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006538024A Pending JP2007511788A (ja) 2003-11-06 2004-10-07 多孔質可動膜を内蔵するディスプレイパネル

Country Status (5)

Country Link
US (1) US7061661B2 (ja)
EP (1) EP1680700B1 (ja)
JP (1) JP2007511788A (ja)
DE (1) DE602004023218D1 (ja)
WO (1) WO2005047956A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010085580A (ja) * 2008-09-30 2010-04-15 Toshiba Corp 表示装置
US9377357B2 (en) 2011-07-26 2016-06-28 Seiko Epson Corporation Tunable interference filter having communicable groove part, optical filter module, and photometric analyzer

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20060182389A1 (en) * 2002-03-26 2006-08-17 Duine Peter A Display device comprising a light transmitting first plate and light-absorbing means
US7085444B2 (en) * 2003-02-25 2006-08-01 Eastman Kodak Company Porous optical switch films
WO2004104972A1 (en) * 2003-05-22 2004-12-02 Koninklijke Philips Electronics N.V. Dynamic foil display having low resistivity electrodes
US7295363B2 (en) * 2005-04-08 2007-11-13 Texas Instruments Incorporated Optical coating on light transmissive substrates of micromirror devices
US7417784B2 (en) * 2006-04-19 2008-08-26 Qualcomm Mems Technologies, Inc. Microelectromechanical device and method utilizing a porous surface
EP2033038B1 (en) * 2006-06-01 2011-08-31 Light Resonance Technologies, LLC Light filter/modulator and array of filters/modulators
US8305515B2 (en) * 2007-02-16 2012-11-06 Lg Display Co., Ltd. Backlight unit and display device having the same using two different lights
KR100888480B1 (ko) * 2007-05-23 2009-03-12 삼성전자주식회사 전기 활성 고분자를 이용한 반사 유닛 및 플렉서블디스플레이
CN101802985A (zh) * 2007-09-14 2010-08-11 高通Mems科技公司 用于微机电系统生产的蚀刻工艺
TWI474034B (zh) * 2012-08-30 2015-02-21 Nat Univ Tsing Hua 穿透率可變之多孔薄膜之製備方法

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4113360A (en) 1977-03-28 1978-09-12 Siemens Aktiengesellschaft Indicating device for illustrating symbols of all kinds
US5771321A (en) 1996-01-04 1998-06-23 Massachusetts Institute Of Technology Micromechanical optical switch and flat panel display
US5751469A (en) 1996-02-01 1998-05-12 Lucent Technologies Inc. Method and apparatus for an improved micromechanical modulator
KR100560044B1 (ko) 1997-11-29 2006-03-13 코닌클리케 필립스 일렉트로닉스 엔.브이. 광 가이드를 포함하는 디스플레이 장치
JP4650854B2 (ja) 1998-12-22 2011-03-16 ランバス・インコーポレーテッド 事前に印加された電極電圧に依存する電極電圧を備える光ガイドを有する表示装置
US6351329B1 (en) * 1999-10-08 2002-02-26 Lucent Technologies Inc. Optical attenuator
US7085444B2 (en) * 2003-02-25 2006-08-01 Eastman Kodak Company Porous optical switch films

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010085580A (ja) * 2008-09-30 2010-04-15 Toshiba Corp 表示装置
US9377357B2 (en) 2011-07-26 2016-06-28 Seiko Epson Corporation Tunable interference filter having communicable groove part, optical filter module, and photometric analyzer

Also Published As

Publication number Publication date
DE602004023218D1 (de) 2009-10-29
EP1680700A1 (en) 2006-07-19
US20050099669A1 (en) 2005-05-12
EP1680700B1 (en) 2009-09-16
WO2005047956A1 (en) 2005-05-26
US7061661B2 (en) 2006-06-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4535386B2 (ja) ディスプレイをパッケージングするための方法およびシステム
TWI289538B (en) Microelectromechanical systems device and fabricating method thereof
JP2007511788A (ja) 多孔質可動膜を内蔵するディスプレイパネル
KR101287981B1 (ko) 디스플레이 기기 내의 갭 내에 스페이서를 사용하여디스플레이 어레이의 마이크로 구조를 보호하기 위한시스템 및 방법
JP4563892B2 (ja) 非平坦部を持つバックプレートを用いた微小電気機械システムを防護する為のシステム及び方法
KR20060092875A (ko) 점착 방지 코팅을 가진 미소 기전 시스템 기기를 제공하는시스템 및 방법
TWI353335B (en) Method and device for packaging a substrate
US20060077150A1 (en) System and method of providing a regenerating protective coating in a MEMS device
KR20070057192A (ko) 기계적 지속성으로 특징지어진 변형가능한 멤브레인을 갖는미소 기전 시스템 기기
US20090059345A1 (en) Mems devices with protective coatings
JP2002533230A (ja) 面用の静電・気圧式作動器
KR20060092899A (ko) 활성화된 건조제를 가진 디스플레이 기기 시스템 및 제조방법
WO1999036824A1 (fr) Dispositif de commutation optique et dispositif d'affichage d'images
TW201241900A (en) Treatment of a self-assembled monolayer on a dielectric layer for improved epoxy adhesion
KR20060092877A (ko) 구조적으로 강화된 백플레이트를 이용하여 미소 기전시스템 어레이를 보호하는 시스템과 그 방법
US20060050028A1 (en) Method and apparatus for an improved micro electro-mechanical display backplane
JP2008003309A (ja) 微小電気機械素子及び微小電気機械素子アレイ並びに変調装置
KR20070061517A (ko) 디스플레이 기기의 부분적인 진공을 유지하기 위한 방법 및시스템
JPH05142548A (ja) 液晶表示パネル
JP2006001215A (ja) ノズルプレートの製造方法、液滴吐出ヘッドおよび液滴吐出装置
JP2008003310A (ja) 微小電気機械素子及び微小電気機械素子アレイ、並びに変調装置、画像形成装置
KR20020028569A (ko) 광 모듈레이터 및 그 제조방법
CN1755430A (zh) 用于封装一衬底的方法及装置