JP2007316787A - 応答集約装置,応答集約方法,その方法を実装したプログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

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哲 八木
Tomohiro Hasegawa
知洋 長谷川
Masakazu Hasegawa
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Abstract

【課題】処理要求のレスポンスタイムの悪化を抑制したうえで、処理装置の障害を正しく可能な限り隠蔽する。
【解決手段】処理要求ごとに任意の処理装置にマスタ属性を設定してマスタ属性を持つ処理装置の応答を選択する第1の応答選択装置31と、全ての処理装置の応答種別が同じ異常動作の範疇であれば、応答種別が異常動作の範疇である応答を選択し、一部の処理装置の応答種別だけが異常動作の範疇であれば、正常動作の範疇である応答種別の多数決によって応答を選択する第2の応答選択装置32と、第1の応答選択装置31が選択した応答の応答種別が正常動作の範疇である場合には第1の応答選択装置31が選択した応答を選択し、第1の応答選択装置31が選択した応答の応答種別が異常動作の範疇である場合には第2の応答選択装置32の選択した応答を選択する第3の応答選択装置33によって達成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、処理装置の障害を隠蔽するために、複数の処理装置が同一の処理要求を処理することで得られた複数の応答から、一つの応答を選択することで応答を集約する応答集約技術に関するものである。
一般的に、複数の種別の応答を返す処理装置から返される複数の応答に対して、複数の種別の応答のなかから一つを選択することによって応答を集約する装置(以下、応答集約装置と称する)では、以下の2つの方式が使用されていた。
第1の応答集約方式では、応答集約装置は、2台の処理装置に対して、あらかじめ一つの処理装置にマスタ属性を設定し一つの処理装置にスレイブ属性を設定する。マスタ属性を持つ処理装置の応答種別が正常動作の範疇であれば、マスタ属性を持つ処理装置の応答を選択し、マスタ属性を持つ処理装置の応答種別が異常動作の範疇であれば、スレイブ属性を持つ処理装置の応答を選択する(例えば、非特許文献1を参照)。
第1の応答集約方式を実装した応答集約装置が応答を集約する一例を図7に基づいて説明する。
まず、あらかじめ応答集約装置1は、一つの処理装置PMにマスタ属性を設定し、一つの処理装置PSにスレイブ属性を設定する。
次に、処理要求元、例えば、処理要求元C1は、全処理装置(処理装置PM及びPS)に対し同じ処理要求を発行する。
次に、各処理装置PM,PSは、処理要求を処理する。
次に、全処理装置PM及びPSは、応答集約装置1に応答を返す。
次に、応答集約装置1は、マスタ属性を持つ処理装置PMの応答種別が正常動作の範疇であれば、マスタ属性を持つ処理装置PMの応答を選択する。
次に、応答集約装置1は、マスタ属性を持つ処理装置PMの応答種別が異常動作の範疇であれば、スレイブ属性を持つ処理装置PSの応答を選択する。
そして、応答集約装置1は、選択した応答を処理要求元、例えば、処理要求元C1に返す。
また、上記の応答集約装置1の動作を図8中のフローチャートに基づいて説明する。
まず、応答集約装置1に関する初期化を行う(S11)。
次に、処理装置PMにマスタ属性を設定し、一つの処理装置PSにスレイブ属性を設定する(S12)。
次に、処理装置PMの応答を受信したか否かをチェックする(S13)。処理装置PMの応答を受信した場合、ステップS14へ進む。処理装置PMの応答を受信していない場合、ステップS13へ戻る。
ステップS14では、処理装置PMの応答が正常か否かをチェックする。処理装置PMの応答が正常の場合は、ステップS16へ進む。処理装置PMの応答が正常でない場合は、ステップS15へ進む。
ステップS16では、処理装置PMの応答を選択する。
そして、選択した応答を返して、ステップS13へ戻る(S18)。
ステップS15では、処理装置PSの応答を受信したか否かをチェックする。処理装置PSの応答を受信した場合、ステップS17へ進む。処理装置PSの応答を受信していない場合、ステップS15へ戻る。
ステップS17では、処理装置PSの応答を選択する。
そして、選択した応答を返して、ステップS13へ戻る(S18)。
第2の応答集約方式を図9に基づいて説明する。
応答集約装置2は、3台以上の処理装置P1からPnに対して、全処理装置P1からPnの応答種別の多数決に基づいて応答を選択する(例えば、非特許文献2参照)。
第2の応答集約方式を実装した応答集約装置が応答を集約する実施形態の一例を図9に基づいて説明する。
まず、処理要求元C1は、全処理装置P1からPnに同じ処理要求を発行する。
次に、各処理装置、例えば、処理装置P1は、処理要求を処理する。
次に、各処理装置は、応答集約装置2に応答を返す。
次に、応答集約装置2は、全ての処理装置P1からPnからの応答を受信すると、応答種別の多数決に基づいて応答を選択する。
そして、応答集約装置2は、選択した応答を処理要求元に返す。
上記の応答集約装置2の動作を図10のフローチャートに基づいて説明する。
まず、応答集約装置2に関する初期化を行う(S21)。
次に、全応答を受信したか否かをチェックする(S22)。全応答を受信した場合、ステップS23へ進む。全応答を受信していない場合、ステップS22へ戻る。
ステップS23では、応答種別の多数決を取り、応答を選択する。
そして、選択した応答を返し、ステップS22へ戻る(S24)。
また、バージョンが異なるプログラムの出力結果(例えば、環境情報)を比較して、そのプログラムの実行結果が出る前に異常を検出することによって信頼性を高める方式(例えば、特許文献1参照)も知られている。
特開2004−355233号公報(段落[0046]〜[0049]等)。 村岡洋一、「コンピュータサイエンス大学講座23,オペレーティングシステム」、近代科学社、1993年2月10日、p.246〜247。 三巻,桑原、「制御計算機におけるリアルタイム技術」、コロナ社、1992年4月30日、p.104〜105。
上記の応答集約方式では、処理装置の障害を隠蔽するために、複数の処理装置が同一の処理要求を処理することで得られた複数の応答から一つの応答を選択することで応答を集約する場合において、次の動作を行っている。
第1の応答集約方式では、2台の処理装置に対して、あらかじめ一つの処理装置にマスタ属性を設定し一つの処理装置にスレイブ属性を設定する。マスタ属性を持つ処理装置の応答種別が正常動作の範疇であればマスタ属性を持つ処理装置の応答を選択し、マスタ属性を持つ処理装置の応答種別が異常動作の範疇であればスレイブ属性を持つ処理装置の応答を選択する。
第2の応答集約方式では、3台以上の処理装置に対して、全処理装置の応答種別の多数決に基づいて応答を選択する。
上記第1の応答集約方式では、以下のような問題があった。
全ての処理要求が同じ処理装置をマスタ属性を持つ処理装置として使用するために、マスタ属性を持つ処理装置に障害が発生した場合には、全ての処理要求のレスポンスタイムが悪化する。
2台の処理装置に同時に障害が発生した場合に障害を隠蔽できない。
また、上記第2の応答集約方式では、以下のような問題があった。
全ての処理装置の応答を待つ必要があるために、常に全ての処理要求のレスポンスタイムが悪化する。
過半数の処理装置に障害が生じた場合に障害を隠蔽できない。
ある処理装置の応答種別が異常動作の範疇である原因として不正な処理要求と処理装置の障害がある。正しく障害を隠蔽するに不正な処理要求,処理装置の障害を識別し、不正な処理要求の場合は応答種別が異常動作の範疇である応答を返し、処理装置の障害の場合は応答種別が正常動作の範疇である応答を返す必要があるが、不正な処理要求,処理装置の障害を識別できない。
本発明は、前記課題に基づいてなされたものであって、処理装置の障害を隠蔽するために、複数の処理装置が同一の処理要求を処理することで得られた複数の応答から、一つの応答を選択することで応答を集約する場合において、処理要求のレスポンスタイムの悪化を抑制したうえで、処理装置の障害を正しく可能な限り隠蔽する応答集約装置,応答集約方法,その方法を実装したプログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体を提供することにある。
本発明は、前記課題の解決を図るために、請求項1記載の発明は、処理装置の障害を隠蔽するために、複数の処理装置が同一の処理要求を処理することによって得られた複数の応答から一つの応答を選択して応答を集約する応答集約装置であって、一つの処理装置にマスタ属性を設定し、他の処理装置にスレイブ属性を設定し、マスタ属性を有する処理装置の応答を選択する第1の応答選択装置と、処理装置から受信した応答種別の多数決に基づいて応答を選択する第2の応答選択装置と、前記第1の応答選択装置が選択した応答の応答種別が正常動作の範疇である場合には、該第1の応答選択装置が選択した応答を選択し、前記第1の応答選択装置が選択した応答の応答種別が異常動作の範疇である場合には、前記第2の応答選択装置の選択した応答を選択する第3の応答選択装置と、を備え、前記第3の応答選択装置が選択した応答を処理要求元に返す、ことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記第1の応答選択装置が、処理要求が発生したときに、処理要求ごとに、任意の一つの処理装置にマスタ属性を設定し、他の処理装置にスレイブ属性を設定する、ことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、前記第2の応答選択装置が、全ての処理装置の応答種別が同じ異常動作の範疇であれば、不正な処理要求に起因する応答であると判定して、異常動作を示す応答を選択し、一部の処理装置の応答種別だけが異常動作の範疇であれば、一部の処理装置の障害に起因する応答であると判定して、正常動作の範疇である応答種別の多数決に基づいて応答を選択する、ことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、処理装置の障害を隠蔽するために、複数の処理装置が同一の処理要求を処理することによって得られた複数の応答から一つの応答を選択して応答を集約する応答集約方法であって、第1の応答選択装置が、一つの処理装置にマスタ属性を設定し、他の処理装置にスレイブ属性を設定し、マスタ属性を有する処理装置の応答を選択するマスタ選択段階と、第2の応答選択装置が、処理装置から受信した応答種別の多数決に基づいて応答を選択する多数決応答選択段階と、第3の応答選択装置が、前記第1の応答選択装置が選択した応答の応答種別が正常動作の範疇である場合には、該第1の応答選択装置が選択した応答を選択し、前記第1の応答選択装置が選択した応答の応答種別が異常動作の範疇である場合には、前記第2の応答選択装置の選択した応答を選択する応答選択段階と、前記第3の応答選択装置が選択した応答を処理要求元に返す段階と、ことを有する特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明において、前記マスタ選択段階は、処理要求が発生したときに、第1の応答選択装置が、該処理要求ごとに任意の一つの処理装置にマスタ属性を設定し、他の処理装置にスレイブ属性を設定する、ことを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項4または5記載の発明において、前記多数決応答選択段階は、前記第2の応答選択装置が、全ての処理装置の応答種別が同じ異常動作の範疇であれば、不正な処理要求に起因する応答であると判定して、異常動作を示す応答を選択し、一部の処理装置の応答種別だけが異常動作の範疇であれば、一部の処理装置の障害に起因する応答であると判定して、正常動作の範疇である応答種別の多数決に基づいて応答を選択する、ことを特徴とする。
請求項7記載の発明は、コンピュータに、処理装置の障害を隠蔽するために、複数の処理装置が同一の処理要求を処理することによって得られた複数の応答から一つの応答を選択して応答を集約させる応答集約プログラムであって、第1の応答選択装置が、一つの処理装置にマスタ属性を設定し、他の処理装置にスレイブ属性を設定し、マスタ属性を有する処理装置の応答を選択するマスタ選択ステップと、第2の応答選択装置が、処理装置から受信した応答種別の多数決に基づいて応答を選択する多数決応答選択ステップと、第3の応答選択装置が、前記第1の応答選択装置が選択した応答の応答種別が正常動作の範疇である場合には、該第1の応答選択装置が選択した応答を選択し、前記第1の応答選択装置が選択した応答の応答種別が異常動作の範疇である場合には、前記第2の応答選択装置の選択した応答を選択する応答選択ステップと、前記第3の応答選択装置が選択した応答を処理要求元に返すステップと、ことを有する特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項7記載の発明において、前記マスタ選択ステップは、処理要求が発生したときに、第1の応答選択装置が、該処理要求ごとに任意の一つの処理装置にマスタ属性を設定し、他の処理装置にスレイブ属性を設定する、ことを特徴とする。
請求項9記載の発明は、請求項7または8記載の発明において、前記多数決応答選択ステップは、前記第2の応答選択装置が、全ての処理装置の応答種別が同じ異常動作の範疇であれば、不正な処理要求に起因する応答であると判定して、異常動作を示す応答を選択し、一部の処理装置の応答種別だけが異常動作の範疇であれば、一部の処理装置の障害に起因する応答であると判定して、正常動作の範疇である応答種別の多数決に基づいて応答を選択する、ことを特徴とする。
請求項10記載の発明は、コンピュータに、処理装置の障害を隠蔽するために、複数の処理装置が同一の処理要求を処理することによって得られた複数の応答から一つの応答を選択して応答を集約させる応答集約プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、第1の応答選択装置が、一つの処理装置にマスタ属性を設定し、他の処理装置にスレイブ属性を設定し、マスタ属性を有する処理装置の応答を選択するマスタ選択ステップと、第2の応答選択装置が、処理装置から受信した応答種別の多数決に基づいて応答を選択する多数決応答選択ステップと、第3の応答選択装置が、前記第1の応答選択装置が選択した応答の応答種別が正常動作の範疇である場合には、該第1の応答選択装置が選択した応答を選択し、前記第1の応答選択装置が選択した応答の応答種別が異常動作の範疇である場合には、前記第2の応答選択装置の選択した応答を選択する応答選択ステップと、前記第3の応答選択装置が選択した応答を処理要求元に返すステップと、を有することを特徴とする。
請求項11記載の発明は、請求項10記載の発明において、前記マスタ選択ステップは、処理要求が発生したときに、第1の応答選択装置が、該処理要求ごとに任意の一つの処理装置にマスタ属性を設定し、他の処理装置にスレイブ属性を設定する、ことを特徴とする。
請求項12記載の発明は、請求項10または11記載の発明において、前記多数決応答選択ステップは、前記第2の応答選択装置が、全ての処理装置の応答種別が同じ異常動作の範疇であれば、不正な処理要求に起因する応答であると判定して、異常動作を示す応答を選択し、一部の処理装置の応答種別だけが異常動作の範疇であれば、一部の処理装置の障害に起因する応答であると判定して、正常動作の範疇である応答種別の多数決に基づいて応答を選択する、ことを特徴とする。
前記の請求項1,4,7,10の発明によれば、マスタ属性を持つ処理装置の応答種別が異常動作の範疇である場合に応答種別の多数決をとることができる。常に全ての処理装置の応答を取得できる。
前記の請求項2,5,8,11の発明によれば、マスタ属性を持つ処理装置を処理要求ごとに異なる処理装置に設定できる。
前記の請求項3,6,9,12の発明によれば、処理装置の応答種別が異常動作の範疇である原因が、不正な処理要求か、処理装置の障害か、を全ての処理装置の応答種別が同じ異常動作の範疇であるか否かによって判定できる。
以上示したように本発明によれば、請求項1の発明によれば、マスタ属性を持つ処理装置の応答種別が異常動作の範疇である場合に応答種別の多数決をとるため、2台の処理装置に同時に障害が発生した場合に障害を隠蔽できる。さらに、常に全ての処理装置の応答を待つ必要があるために、全処理要求のレスポンスタイムを向上できる。
請求項2の発明によれば、処理要求ごとにマスタ属性を持つ処理装置が異なるために、マスタ属性を持つ処理装置に障害が発生した場合でも、全ての処理要求のレスポンスタイムを向上できる。
請求項3の発明によれば、処理装置の応答種別が異常動作の範疇である原因が、不正な処理要求か、処理装置の障害か、を全ての処理装置の応答種別が同じ異常動作の範疇であるか否かによって判定し、不正な処理要求と判定すれば異常動作の範疇である応答を選択し、処理装置の障害と判定すれば正常動作の範疇である応答種別の多数決によって応答を選択するため、過半数の処理装置に障害が生じた場合でも障害を隠蔽できる。
さらに、正しく障害を隠蔽するために、不正な処理要求,処理装置の障害を識別できる。即ち、不正な処理要求の場合は応答種別が異常動作の範疇である応答を返し、処理装置の障害の場合は応答種別が正常動作の範疇である応答を返すことができる。
これらを以って情報処理分野に貢献できる。
以下、本発明の実施形態を図面等に基づいて詳細に説明する。
本実施形態の応答集約装置の一例を図1及び図2に基づいて説明する。図1は、応答集約装置が、複数の処理装置が同一の処理要求を処理することで得られた複数の応答から一つの応答を選択する場合の動作を示すブロック図である。図2は、応答集約装置の動作を示すフローチャートである。
図1中の応答集約装置3は、第1の応答選択装置31,第2の応答選択装置32,第3の応答選択装置33を備え、それらの装置の動作は次の通りである。
処理要求元、例えば、図1中の処理要求元C1は、全処理装置P1〜Pnに同じ処理要求を発行する。なお、処理要求元は、例えば、パーソナルコンピュータでも良いし、CPU(Central Processing Unit)でも良い。
各処理装置P1〜Pnは、処理要求を処理する。そして、各処理装置は、第1の応答選択装置31と第2の応答選択装置32に応答を返す。
第1の応答選択装置31は、一つの処理装置にマスタ属性を設定し、他の処理装置にスレイブ属性を設定し、そのマスタ属性を持つ処理装置の応答を選択し、第2の応答選択装置32は、全処理装置P1〜Pnの応答種別の多数決に基づいて応答を選択する。なお、第2の応答選択装置32は、全処理装置P1〜Pnの応答種別の多数決を行うために、それらの応答種別の数を一時的に記憶しアクセスする記憶部を備えていても良い。
第3の応答選択装置33は、第1の応答選択装置31が選択した応答の応答種別が正常動作の範疇である場合には第1の応答選択装置31が選択した応答を選択し、第1の応答選択装置31が選択した応答の応答種別が異常動作の範疇である場合には第2の応答選択装置32の選択した応答を選択する。
選択した応答を処理要求元に返す。
第1〜第3の応答集約装置の動作を図2に基づいて説明する。なお、以下の説明で図1中と同じものの説明は省略する。
まず、第1〜第3の応答集約装置の初期化を行う(S31)。
第1の応答選択装置31が応答を受信したか否かをチェックする。第2の応答選択装置32が応答を受信したか否かをチェックする(S32)。
第1の応答選択装置31は、応答がマスタ属性を持つ処理装置の応答か否かをチェックする(S33)。応答がマスタ属性を持つ処理装置の応答であった場合、ステップS34へ進む。応答がマスタ属性を持つ処理装置の応答でなかった場合、ステップS32へ戻る。
ステップS34では、マスタ属性を持つ処理装置の応答を選択する。
第2の応答選択装置32は、全処理装置P1〜Pnから応答を受信したか否かをチェックする(S35)。全処理装置P1〜Pnから応答を受信した場合、ステップS36へ進む。全処理装置P1〜Pnから応答を受信していない場合、ステップS32へ戻る。
ステップS36では、全処理装置P1〜Pnの応答種別の多数決に基づいて応答を選択する。
第3の応答選択装置33は、第1の応答選択装置31が選択した応答(即ち、マスタ属性を持つ処理装置の応答)の応答種別が正常動作の範疇であるか否かをチェックする(S37)。その応答種別が正常動作の範疇である場合、ステップS38へ進む。その応答種別が正常動作の範疇でない場合、ステップS39へ進む。
ステップS38では、第1の応答選択装置31が選択した応答を選択する。そして、次のステップS40へ進む。
ステップS39では、第2の応答選択装置32の選択した応答を選択する。そして、次のステップS40へ進む。
ステップS40では、選択した応答を処理要求元に返して、ステップS32へ戻る。
なお、第1乃至第3の応答選択装置は、上述の動作を実行するためにCPUを含んでいても良い。
以上のように、第1の応答集約方式と第2の応答集約方式を組み合わせることによって、応答性(または応答速度)と信頼性の向上を行うことができる。
即ち、第1の応答集約方式は応答速度を向上させ、第2の応答集約方式は信頼性を向上させる。
第1の応答選択装置の一例を図3及び図4に基づいて説明する。
図3は、第1の応答選択装置31が、複数の処理装置が同一の処理要求を処理することで得られた複数の応答から一つの応答を選択する場合の動作を示すブロック図、図4は第1の応答選択装置31の動作を示すフローチャートである。
図3について、第1の応答選択装置31の動作は次の通りである。
処理要求元が処理要求を発行したことを契機として、マスタスレイブ属性決定機能31aが、この処理要求に対するマスタ属性を持つ一つの処理装置とスレイブ属性を持つその他の処理装置を決定し、決定結果を内部の決定結果保存機能31bに保存する。
処理装置から応答が返されると、応答選択機能31cが、保存しておいた決定結果に利用してマスタ属性を持つ処理装置の応答を選択する。
第1の応答選択装置31は、選択した応答を返す。例えば、第3の応答選択装置33へ選択した応答を返す。
第1の応答選択装置31の処理を図4に基づいて説明する。
まず、第1の応答選択装置31の初期化を行う(S41)。
処理要求元が処理要求を発行したか否かをチェックする(S42)。処理要求元が処理要求を発行した場合、ステップS43へ進む。処理要求元が処理要求を発行していない場合、ステップS42へ戻る。
処理要求元が処理要求を発行した場合、処理要求に対するマスタ属性を持つ一つの処理装置とスレイブ属性を持つその他の処理装置を決定し、内部に保存する、そして、ステップS42へ戻る(S43)。
処理装置p1〜pnの応答を受信したか否かをチェックする(S44)。応答を受信した場合、ステップS45へ進む。応答を受信していない場合、ステップS44へ戻る。
応答を受信した場合、保存しておいた決定結果に利用してマスタ属性を持つ処理装置の応答を選択し、選択した応答を返す(例えば、第3の応答選択装置33へ選択した応答を返す)、そして、ステップS44へ戻る(S45)。
上述の第1の応答選択装置は、マスタ属性とスレーブ属性を動的に設定できるため、障害の影響範囲を局所化できる。より具体的には、処理の要求単位(または、リクエスト単位)で、ランダムにマスタを1つ選択しているため、例えば、マスタ属性の処理装置が故障しても、その故障の影響を限定的できる。
第2の応答選択装置32の一例を図5及び図6に基づいて説明する。図5は第2の応答選択装置32が複数の処理装置が同一の処理要求を処理することによって得られた複数の応答から一つの応答を選択する場合の動作を示すブロック図、図6は第2の応答選択装置32の動作を示すフローチャートである。
図5について、第2の応答選択装置32の動作は次の通りである。
応答保存機能32aが応答32bを保存する。なお、応答保存機能32aは、第2の応答選択装置32の内部に備えられたメモリにアクセスして応答32bを保存しても良い。
応答選択機能32cは、全処理装置から応答32bを受信し、その応答32bを応答保存機能32aによって読み出すと以下のように応答を選択する。
全ての応答の応答種別が同じ異常動作の範疇である場合、応答種別が異常動作の範疇である応答を選択する。
一部の応答の応答種別が異常動作の範疇である場合、応答種別が正常動作の範疇である応答種別の多数決に基づいて応答を選択する。
選択した応答を返す。例えば、第3の応答選択装置33へ選択した応答を返す。
第2の応答選択装置の処理を図6に基づいて説明する。
まず、第2の応答選択装置の初期化を行う(S51)。
次に、全応答を受信したか否かをチェックする(S52)。全応答を受信した場合、ステップS53へ進む。全応答を受信していない場合、ステップS52へ戻る。
次に、全応答が異常か否かをチェックする(S53)。全ての応答の応答種別が同じ異常動作の範疇である場合、ステップS54へ進む。一部の応答の応答種別が異常動作の範疇である場合、ステップS55へ進む。
ステップS54では、応答種別が異常動作の範疇である応答を選択する。
ステップS55では、応答種別が正常動作の範疇である応答種別の多数決に基づいて応答を選択する。
そして、選択した応答を返す(S56)。例えば、第3の応答選択装置33へ選択した応答を返す。
上述の第2の応答選択装置の実施形態は、変則的な(即ち、応答種別に対応して)多数決を採る方法であるため、異常値の入力に対応できる。即ち、より具体的に説明すると、次の通りである。
従来の多数決方式では、宇宙線の影響などによって値が反転する可能性を有する情報処理装置を対象にしている。そのため、処理装置の出力値を対等に扱って、単純に多数決を採って出力値を決めている。
しかし、上述の第2の応答選択装置では、値そのものを信頼できる一般的な情報処理装置を対象にしている。そのため、出力値がエラーになる原因は、入力値が異常である場合、処理装置に障害が発生した場合のいずれかであると想定できる。そして、そのエラー値を特別扱いして多数決を採る。即ち、全ての処理装置がエラー値を返した場合は、入力値が異常であると見做して、エラー値を出力値として採用する。一部の処理装置がエラー値を返した場合は、少なくともそれらの処理装置は障害を起こしていると見做して、正常値だけで多数決を採って出力値を決める。
本実施形態における応答集約装置に関する方法を記述したコンピュータプログラムを、応答集約装置に関する方法に必要とされる入出力データを格納したメモリや外部記憶装置等にアクセスするように実装してもよい。
上述の応答集約装置における各手段の一部もしくは全部の機能をコンピュータのプログラムで構成し、そのプログラムをコンピュータを用いて実行することによって、本実施の形態を実現できる。
さらに、上述の応答集約装置に関する処理手順をコンピュータのプログラムで構成し、そのプログラムをコンピュータに実行させることができることは言うまでもない。
また、コンピュータで前記の機能を実現するためのプログラムを、そのコンピュータが読み取り可能な記録媒体(例えば、FD(Floppy(登録商標) Disk),MO(Magneto−Optical disk),ROM(Read Only Memory),メモリカード,CD(Compact Disk),DVD(Digital Versatile Disk),リムーバブルディスクなど)に記録して、保存したり、配布したりできる。
以上のように、本実施形態では、処理装置の障害を隠蔽するために、複数の処理装置が同一の処理要求を処理することで得られた複数の応答から、一つの応答を選択することで応答を集約する場合において、処理要求ごとに任意の処理装置にマスタ属性を設定する。さらに、マスタ属性を持つ処理装置の応答種別が正常動作の範疇である場合には、マスタ属性を持つ処理装置の応答を選択して即座に処理要求元に返す。そのマスタ属性を持つ処理装置の応答種別が異常動作の範疇である場合には、変則的な多数決に基づいて応答を選択して処理要求元に返すことによって、処理要求のレスポンスタイムの悪化を抑制したうえで、処理装置の障害を正しく可能な限り隠蔽できる。
また、本実施形態は、異なるプログラム(例えば、異なる人物によって作成されたプログラムやバージョンが異なるプログラム)を比較する方式(特許文献1参照)と異なり、全く同じプログラムの出力結果を比較できる。
以上、本発明において、記載された具体例に対してのみ詳細に説明したが、本発明の技術思想の範囲で多彩な変形および修正が可能であることは、当業者にとって明白なことであり、このような変形および修正が特許請求の範囲に属することは当然のことである。
例えば、本実施形態の変形例として、第1の応答選択装置で選択されたマスタの応答は、第1の応答選択装置に備えられた記憶部(例えば、メモリ)に一時的に記憶されアクセスされても良い。
本実施形態における応答集約装置の動作を示すブロック図。 本実施形態における応答集約装置の動作を示すフローチャート。 本実施形態における第1の応答選択装置の動作を示すブロック図。 本実施形態における第1の応答選択装置の動作を示すフローチャート。 本実施形態における第2の応答選択装置の動作を示すブロック図。 本実施形態における第2の応答選択装置の動作を示すフローチャート。 一般的なマスタスレーブ方式の応答集約装置に関する動作を示すブロック図。 一般的なマスタスレーブ方式の応答集約装置の動作を示すフローチャート。 一般的な多数決方式の応答集約装置に関する動作を示すブロック図。 一般的な多数決方式の応答集約装置に関する動作を示すフローチャート。
符号の説明
1,2,3…応答集約装置
31…第1の応答選択装置
32…第2の応答選択装置
33…第3の応答選択装置
31a…マスタスレイブ属性決定機能
31b…決定結果を保存する部
31c…応答選択機能
32a…応答保存機能
32b…応答
32c…応答選択機能
C1,Cn…処理要求元
PM…処理装置(マスタ属性)
PS…処理装置(スレイブ属性)
P1,Pn…処理装置

Claims (12)

  1. 処理装置の障害を隠蔽するために、複数の処理装置が同一の処理要求を処理することによって得られた複数の応答から一つの応答を選択して応答を集約する応答集約装置であって、
    一つの処理装置にマスタ属性を設定し、他の処理装置にスレイブ属性を設定し、マスタ属性を有する処理装置の応答を選択する第1の応答選択装置と、
    処理装置から受信した応答種別の多数決に基づいて応答を選択する第2の応答選択装置と、
    前記第1の応答選択装置が選択した応答の応答種別が正常動作の範疇である場合には、該第1の応答選択装置が選択した応答を選択し、前記第1の応答選択装置が選択した応答の応答種別が異常動作の範疇である場合には、前記第2の応答選択装置の選択した応答を選択する第3の応答選択装置と、を備え、
    前記第3の応答選択装置が選択した応答を処理要求元に返す、
    ことを特徴とする応答集約装置。
  2. 前記第1の応答選択装置が、
    処理要求が発生したときに、処理要求ごとに、任意の一つの処理装置にマスタ属性を設定し、他の処理装置にスレイブ属性を設定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の応答集約装置。
  3. 前記第2の応答選択装置が、
    全ての処理装置の応答種別が同じ異常動作の範疇であれば、不正な処理要求に起因する応答であると判定して、異常動作を示す応答を選択し、
    一部の処理装置の応答種別だけが異常動作の範疇であれば、一部の処理装置の障害に起因する応答であると判定して、正常動作の範疇である応答種別の多数決に基づいて応答を選択する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の応答集約装置。
  4. 処理装置の障害を隠蔽するために、複数の処理装置が同一の処理要求を処理することによって得られた複数の応答から一つの応答を選択して応答を集約する応答集約方法であって、
    第1の応答選択装置が、一つの処理装置にマスタ属性を設定し、他の処理装置にスレイブ属性を設定し、マスタ属性を有する処理装置の応答を選択するマスタ選択段階と、
    第2の応答選択装置が、処理装置から受信した応答種別の多数決に基づいて応答を選択する多数決応答選択段階と、
    第3の応答選択装置が、前記第1の応答選択装置が選択した応答の応答種別が正常動作の範疇である場合には、該第1の応答選択装置が選択した応答を選択し、前記第1の応答選択装置が選択した応答の応答種別が異常動作の範疇である場合には、前記第2の応答選択装置の選択した応答を選択する応答選択段階と、
    前記第3の応答選択装置が選択した応答を処理要求元に返す段階と、
    ことを有する特徴とする応答集約方法。
  5. 前記マスタ選択段階は、
    処理要求が発生したときに、第1の応答選択装置が、該処理要求ごとに任意の一つの処理装置にマスタ属性を設定し、他の処理装置にスレイブ属性を設定する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の応答集約方法。
  6. 前記多数決応答選択段階は、
    前記第2の応答選択装置が、全ての処理装置の応答種別が同じ異常動作の範疇であれば、不正な処理要求に起因する応答であると判定して、異常動作を示す応答を選択し、
    一部の処理装置の応答種別だけが異常動作の範疇であれば、一部の処理装置の障害に起因する応答であると判定して、正常動作の範疇である応答種別の多数決に基づいて応答を選択する、
    ことを特徴とする請求項4または5に記載の応答集約方法。
  7. コンピュータに、
    処理装置の障害を隠蔽するために、複数の処理装置が同一の処理要求を処理することによって得られた複数の応答から一つの応答を選択して応答を集約させる応答集約プログラムであって、
    第1の応答選択装置が、一つの処理装置にマスタ属性を設定し、他の処理装置にスレイブ属性を設定し、マスタ属性を有する処理装置の応答を選択するマスタ選択ステップと、
    第2の応答選択装置が、処理装置から受信した応答種別の多数決に基づいて応答を選択する多数決応答選択ステップと、
    第3の応答選択装置が、前記第1の応答選択装置が選択した応答の応答種別が正常動作の範疇である場合には、該第1の応答選択装置が選択した応答を選択し、前記第1の応答選択装置が選択した応答の応答種別が異常動作の範疇である場合には、前記第2の応答選択装置の選択した応答を選択する応答選択ステップと、
    前記第3の応答選択装置が選択した応答を処理要求元に返すステップと、
    ことを有する特徴とする応答集約プログラム。
  8. 前記マスタ選択ステップは、
    処理要求が発生したときに、第1の応答選択装置が、該処理要求ごとに任意の一つの処理装置にマスタ属性を設定し、他の処理装置にスレイブ属性を設定する、
    ことを特徴とする請求項7に記載の応答集約プログラム。
  9. 前記多数決応答選択ステップは、
    前記第2の応答選択装置が、全ての処理装置の応答種別が同じ異常動作の範疇であれば、不正な処理要求に起因する応答であると判定して、異常動作を示す応答を選択し、
    一部の処理装置の応答種別だけが異常動作の範疇であれば、一部の処理装置の障害に起因する応答であると判定して、正常動作の範疇である応答種別の多数決に基づいて応答を選択する、
    ことを特徴とする請求項7または8に記載の応答集約プログラム。
  10. コンピュータに、
    処理装置の障害を隠蔽するために、複数の処理装置が同一の処理要求を処理することによって得られた複数の応答から一つの応答を選択して応答を集約させる応答集約プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
    第1の応答選択装置が、一つの処理装置にマスタ属性を設定し、他の処理装置にスレイブ属性を設定し、マスタ属性を有する処理装置の応答を選択するマスタ選択ステップと、
    第2の応答選択装置が、処理装置から受信した応答種別の多数決に基づいて応答を選択する多数決応答選択ステップと、
    第3の応答選択装置が、前記第1の応答選択装置が選択した応答の応答種別が正常動作の範疇である場合には、該第1の応答選択装置が選択した応答を選択し、前記第1の応答選択装置が選択した応答の応答種別が異常動作の範疇である場合には、前記第2の応答選択装置の選択した応答を選択する応答選択ステップと、
    前記第3の応答選択装置が選択した応答を処理要求元に返すステップと、
    を有することを特徴とする応答集約プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  11. 前記マスタ選択ステップは、
    処理要求が発生したときに、第1の応答選択装置が、該処理要求ごとに任意の一つの処理装置にマスタ属性を設定し、他の処理装置にスレイブ属性を設定する、
    ことを特徴とする請求項10に記載の応答集約プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  12. 前記多数決応答選択ステップは、
    前記第2の応答選択装置が、全ての処理装置の応答種別が同じ異常動作の範疇であれば、不正な処理要求に起因する応答であると判定して、異常動作を示す応答を選択し、
    一部の処理装置の応答種別だけが異常動作の範疇であれば、一部の処理装置の障害に起因する応答であると判定して、正常動作の範疇である応答種別の多数決に基づいて応答を選択する、
    ことを特徴とする請求項10または11に記載の応答集約プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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