JP2007305295A - 光ディスク及び情報記録方法及び再生方法及び再生装置 - Google Patents

光ディスク及び情報記録方法及び再生方法及び再生装置 Download PDF

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Abstract

【課題】大容量でかつ信頼性の高い光ディスクを提供できる。
【解決手段】データを記録する光ディスク1において、同心円状またはスパイラル状のトラック上に、トラック上の位置を示すアドレスが記録されるヘッダ領域3と、このヘッダ領域3に続く所定のデータが記録される記録領域とを有し、記録データの最小マーク長は2T系をベースとしており、アドレスと前記記録データは異なる記録フォーマットで記録される。
【選択図】図2

Description

この発明は、データが記録される光ディスクと、その情報記録方法及び再生方法及び再生装置に関する。
近年、直径12cmの光ディスク片面にMPEG2画像を2時間以上録画したいという要求から、DVDシステムが商品化されている。このDVD規格ではディスクの記憶容量は片面4.7GBであり、トラック密度は0.74μm/トラック、線密度は0.267μm/ビットである。以後、この規格に基づくDVDを現行DVDと呼ぶ。
DVDのような光ディスクに記録された情報の再生は、光ヘッドを用いて行われる。光ヘッドにおいては、LD(レーザダイオード)から出射される光ビームが対物レンズにより光ディスクのトラック上のピット系列に集光され、光ディスクで反射された光ビームは、集光レンズで光検出器に集光され、再生信号が得られる。この光検出器からの再生信号は再生信号処理系に入力され、等化器で波形等化を受けた後、検出器でデータの復号が行われる。DVD規格の場合、光ヘッド中のLDの波長は0.65μm、対物レンズの開口数は0.6である。
画像ソースとしてより高精細な方式が望まれるようになるに伴って、これを記録し供給する為にDVDを更に大容量化することが要求されている。このための方法としてLDの波長を短くし、波長換算分の高記録密度化をはかるとともに、PRML(Partial response maximum likelihood)信号処理によるさらなる容量増加を果たす為の開発が進んでいる。(特許文献1)
従来の信号検出方式は、ビット毎に記録された情報が“0”であるか“1”であるかを判定していた。情報の記録密度が上がってくるとピットあるいはマークの間隔が接近してくる為、再生信号に隣接情報ビットからの波形干渉の影響が大きくなってくる。
この波形干渉の影響を取り除くには、記録再生チャネルの応答特性の高域成分を強調して、応答波形の隣接ビットへの裾を低く抑えるような信号処理を施す必要がある。
しかしながら、応答特性の高域成分を強調すると、雑音成分も同時に強調されてしまう為、このことに起因する誤りが増加してしまう。したがって、従来方式の信号処理方式では、記録密度を大きく改善することは難しい。
従来のレベルスライス等化器では再生波形に対して、等化波形とある設定された閾値との交点がウィンドウの中心になるような波形等化が施される。具体的には、再生信号の高周波成分の増幅が行なわれる。検出器では、等化波形と閾値との交点を検出し、ウィンドウ内で交点が検出されれば”1”、検出されなければ”0”として2値データを出力する。そして、この交点検出後により得られた2値データにNRZI(Non Return Zero Inverted)変換を施すことにより、復号データが得られる。
等化波形と閾値との交点は、雑音等のため必ずしもウィンドウの中心とはならない。ウィンドウ幅で規格化したときの交点データの標準偏差はジッタと呼ばれ、光ディスクやドライブの評価基準として使用される。
現行DVDと同じ光ヘッドを用いて、現行DVDよりも高密度化した光ディスクを再生する場合を考える。トラック密度が高くなると、再生信号にはクロストーク成分と呼ばれる信号劣化成分が多く含まれることとなる。一方、線密度が高くなると、再生波形はより鈍った波形となる。等化器では、前述したように再生信号の高周波成分の増幅が行われているので、入力する再生波形がより鈍っている場合には、高周波成分をより増幅する必要がある。その結果、等化器はこうした信号劣化成分までも増幅させることとなる。このように信号検出方式に波形スライス方式を用いた場合には、どのように高密度化をしても信号劣化成分が増加してしまい、もはや、正しくデータの復号を行うことはできない。
特開平11−120560号公報
この発明は、上記のような問題を解決し、大容量でかつ信頼性の高い光ディスクとその情報記録方法及び再生方法及び再生装置を提供することを目的とする。
この発明は、トラックにプリアドレスが形成され、前記トラックは、記録データを格納するように構成されており、前記記録データの最小マーク長は2T系をベースとしており、前記プリアドレスと前記記録データは異なる記録フォーマットで記録される光ディスクを基本としている。
この発明では記プリアドレスと前記記録データは異なる記録フォーマットであり、記録データの最小マーク長は2T系をベースとしているために、情報記再生に関して信頼性の高い大容量の光ディスクを得ることができる。
以下、図面を参照しながらこの発明の実施形態について詳細に説明する。
図1、図2、図3は、この発明の光ディスク1の概略構成(トラックの形状の一例)を示すものである。
この光ディスク1は、あらかじめトラッキング用にウォブルされデータが記録されるグルーブ2とトラックアドレス等を示すプリピット(エンボスピット)列からなるヘッダ部(ヘッダ領域)3から構成されている。上記グルーブ2に隣接してランド4が設けられている。
上記グルーブ2には、相変化による記録マーク5によりデータが記録されるようになっている。この記録マーク5はたとえば1,7RLL(run length limited)変調に基づいてデータが記録されるようになっている。たとえば、グルーブ2には、マークエッジ方式によりユーザデータが記録されるようになっている。
上記ヘッダ領域3には、あらかじめ形成されているたとえばグルーブの生成時に形成されるプリピット6によりデータが記録されている。このプリピット6はたとえば8−16RLL変調に基づいてデータが記録されるようになっている。たとえば、ヘッダ領域3にはマークポジション方式によりアドレスデータが記録されている。
上記光ディスク1のグルーブ2は、図1に示すように、あらかじめトラッキング用に一定周期でウォブルされている。たとえば、データ記録時の基準となる信号を得るため、トラッキング用のグルーブを一定周期でウォブルさせている。
上記ヘッダ領域3は、グルーブの形成時に、形成されるようになっている。このヘッダ領域3は、図2、図3に示すように、複数のピットからなる複数のヘッダ領域3a、3b、3c、3dにより構成されており、グルーブ2に対して図のようにプリフォーマットされており、ピットの中心はグルーブ2の振幅の中心の同一線上の位置に存在する。
上記光ディスク1は、グルーブのみにデータが記録される場合について説明したが、これに限らず、ランドとグルーブの両方にデータが記録される場合であっても良い(DVD−RAM)。
この場合、図4、図5、図6に示すように、あらかじめトラッキング用のウォブルされているグルーブ7とトラックアドレス等を示すプリピット(エンボスピット)列からなるヘッダ領域8から構成されている。
すなわち、データ記録時の基準となる信号を得るため、トラッキング用のグルーブ7を一定周期でウォブルさせている。
上記ヘッダ領域8は、グルーブの形成時に、形成されるようになっている。このヘッダ領域8は、図5、図6に示すように、複数のピットからなる複数のヘッダ領域8a、8b、8c、8dにより構成されており、グルーブ7に対して図のようにプリフォーマットされており、ピットの中心はグルーブ7とランド9の境界線の振幅の中心の同一線上の位置に存在する。図5は、各トラックの先頭のセクタに付与されるヘッダ領域8であり、図6は、各トラックの途中のセクタに付与されるヘッダ領域8である。
この場合、グルーブ用のヘッダ領域8とランド用のヘッダ領域8とが交互(千鳥状)に形成されている。
上記グルーブおよびランドは、スパイラル状の代わりに同心円状で構成されていても良い。
この実施形態において、データは、ゾーンCLV(ZCLV)方式で記録するものとする。このZCLV方式は、トラックをいくつかのゾーンに分割し、ゾーン内ではディスクの回転数を一定とする方式である。記録周波数は全周にわたって一定である。よって、同じゾーン内の各トラックの記録容量は等しい。図7においては、それぞれのゾーンに対するクロック信号は同一であり、各ゾーンに対する光ディスク1の回転数(速度)と1トラックずつのセクタ数とがそれぞれ異なったものとなっている。
この実施形態において、“セクタ”という言葉は、記録、再生、書換えを行うことの出来る最小単位であるとする。DVDのファーマットにおいては、16個のセクタで1つのECCブロックが構成されている。DVDにおけるECCブロックの構成では、パリティが各セクタに分散して記録される。したがって、バイナリのデータ列としてはセクタ単位で書換えることが可能であるが、1セクタのみを書き換えたのではパリティに矛盾が生じてしまうため有意なデータとしてはECCブロック単位でしか書換えることは出来ないという事情がある。このことから、書換え単位はECCブロックであるという言い方も出来るが、この実施形態においては、バイナリのデータ列のアクセスが可能な単位である“セクタ”を記録可能な最小単位と呼ぶことにする。
すなわち、上記光ディスク1は、図7に示すように、たとえば35個のゾーンからなり、それぞれのゾーンに対する光ディスク1の回転数(ゾーンごとの規準速度)と1トラックずつのセクタ数とがそれぞれ異なったものとなっている。
各ゾーンは、半径方向に複数(1568)のトラックからなる。
各ゾーンでは、光ディスク1の内周側から外周側に向かうのにしたがって、回転数(速度)が遅くなり、1トラックずつのセクタ数が増加するようになっている。
上記各ゾーンのトラックには、図8に示すように、データの記録の単位としてのECC(error correction code )ブロックデータ単位(たとえば38688バイト)ごとに、データが記録されるようになっている。
ECCブロックは、2Kバイトのデータが記録される16個のセクタからなり、各セクタごとにアドレスデータとしての4バイト(32ビット)構成のセクタID(識別データ)1〜ID16が2バイト構成のエラー検知コード(IED:IDエラーディテクションコード)とともにメインデータ(セクタデータ)に付与され、ECCブロックに記録されるデータを再生するためのエラー訂正コードとしての横方向のECC(error correction code )1と縦方向のECC2が記録されるようになっている。このECC1、2は、光ディスク1の欠陥によりデータが再生できなくなることを防止するために冗長語としてデータに付与されるエラー訂正コードである。
各セクタは、172データを記録する光ディスクにおいて、
同心円状またはスパイラル状のトラック上に、トラック上の位置を示すアドレスが記録されるヘッダ領域と、このヘッダ領域に続く所定のデータが記録される記録領域とを有するバイトで12行のデータにより構成され、各行(ライン)ごとに10バイト構成の横方向のECC1が付与されているとともに、182バイト構成の1行分の縦方向のECC2が付与されている。これにより、後述するエラー訂正部27は、横方向のECC1を用いて各ラインごとのエラー訂正処理を行うとともに、縦方向のECC2を用いて各列ごとのエラー訂正処理を行うようになっている。
上記ECCブロックが光ディスク1に記録される際には、各セクタの所定のデータ量ごと(所定データ長さ間隔ごとたとえば91バイト:1456チャネルビットごと)にデータを再生する際にバイト同期を取るための同期コード(2バイト:32チャネルビット)が付与されている。
各セクタは、図9に示すように、第0フレームから第25フレームの26個のフレーム(フレーム=91バイト:1456チャネルビット)から構成され、各フレームごとに付与されている同期コード(フレーム同期信号)が、フレーム番号を特定するための特定コード(1バイト:16チャネルビット)と、各フレーム共通の共通コード(1バイト:16チャネルビット)とから構成されている。
図9は、DVDにおける物理セクタの構成である。32チャネルビットのSYNCコード(同期コード)から始まる26個のSYNCフレームで構成され、全体で38688チャネルビットとなっている。
上記1セクタごとのフォーマットが、図10に示されている。
図10において、1セクタは、2697バイト(bytes)で構成され、128バイトのヘッダ領域(ヘッダ部に対応)3、8、2バイトのミラー領域10、2567バイトの記録領域11から構成されている。
上記セクタのヘッダ領域3、8に記録されるチャネルビットは、8−16RLL変調された形式になっており、上記セクタの記録領域11に記録されるチャネルビットは、1,7RLL変調された形式になっている。ヘッダ領域3、8にはマークポジション方式によりアドレスデータが記録されている。記録領域11には、マークエッジ方式によりユーザデータが記録されるようになっている。
ヘッダ領域3、8は、光ディスク1を製造する際に所定のデータが記録されているエリアである。このヘッダ領域3、8は、4つのヘッダ1領域3a、8a、ヘッダ2領域3b、8b、ヘッダ3領域3c、8c、ヘッダ4領域3d、8dにより構成されている。
ヘッダ1領域3a、8a〜ヘッダ4領域3d、8dは、46バイトあるいは18バイトで構成され、36バイトあるいは8バイトの同期コード部VFO(Variable Frequency Oscillator )、3バイトのアドレスマークAM(Address Mark)、4バイトのアドレス部PID(Position Identifier )、2バイトの誤り検知コードIED(ID Error Detection Code)、1バイトのポストアンブルPA(Postambles)により構成されている。
ヘッダ1領域3a、8a、ヘッダ3領域3c、8cは、36バイトの同期コード部VFO1を有し、ヘッダ2領域3b、8b、ヘッダ4領域3d、8dは、8バイトの同期コード部VFO2を有している。
同期コード部VFO1、2は、PLLの引き込みを行うための領域で、同期コード部VFO1はチャネルビットで“00010001…”の連続を“36”バイト(チャネルビットで576ビット)分記録(一定間隔のパターンを記録)したものであり、同期コード部VFO2はチャネルビットで“00010001…”の連続を“8”バイト(チャネルビットで128ビット)分記録したものである。同期コード部VFO1はいわゆる4Tの連続パターンとなっている。
アドレスマークAMは、どこからセクタアドレスが始まるかを示す“3”バイトの同期コードであり、48ビットのチャネルコードとなっている。このアドレスマークAMの各バイトのパターンは“000100010000000000000100010001000000000000010001”というデータ部分には現れない特殊なパターンが用いられる。
アドレス部PID1〜4は、4バイトのアドレスとしてのセクタ番号が記録されている領域である。セクタ番号は、光ディスク1のトラック上における物理的な位置を示す物理アドレスとしての物理セクタ番号であり、この物理セクタ番号はマスタリング工程で記録されるため、書き換えることはできないようになっている。
上記アドレス部PID(1〜4)は、1バイト(8ビット)のセクタ情報と、3バイトのセクタ番号(トラック上における物理的な位置を示す物理アドレスとしての物理セクタ番号)から構成されている。セクタ情報は、2ビットのリザーブ領域、2ビットの物理ID番号領域、3ビットのセクタタイプ領域、1ビットのレイヤ番号領域により構成されている。
物理ID番号は、例えばPID1の場合は“1”で、1つのヘッダ領域3、8で4回重ね書きしている内の何番目かを表す番号である。
セクタタイプ領域には、トラックにおける最初のセクタ、最後のセクタ等を示すコードが記録されている。
誤り検知コードIEDは、セクタアドレス(ID番号含む)に対するエラー(誤り)検知符号で、読み込まれたPID内のエラーの有無を検知することができる。
ポストアンブルPAは、復調に必要なステート情報を含んでおり、ヘッダ領域51がスペースで終了するよう極性調整の役割も持つ。
ミラー領域10は、トラッキングエラー信号のオフセット補正、ランド/グルーブ切り替え信号のタイミング発生等に利用される。
記録領域11は、10〜11バイトのギャップ領域、20〜27のガード1領域、35バイトのVFO3領域、3バイトのプレ−シンクロナスコード(PS)領域、2418バイトのデータ領域、1バイトのポストアンブル3(PA3)領域、48〜55バイトのガード2領域、および24〜25バイトのバッファ領域により構成されている。
ギャップ領域は、何も書かない領域である。
ガード1領域は、相変化記録媒体特有の繰り返し記録時の終端劣化がVFO3領域にまで及ばないようにするために設けられた領域である。
VFO3領域もPLLロック用の領域で、チャネルビットで“10001000…”の連続を“35”バイト(チャネルビットで560ビット)分記録するものである。
PS(pre-synchronous code)領域は、データ領域につなぐための同調用の領域である。
データ領域は、データID、データIDエラー検知コードIED(Data ID Error Detection Code)、同期コード、ECC(Error Correction Code )、EDC(Error Detection Code)、ユーザデータ等から構成される領域である。データIDは、各セクタの4バイト(32チャネルビット)構成のセクタデータである。データIDエラー検知コードIEDは、データID用の2バイト(16ビット)構成のエラー検知コードである。
PA(post amble)3領域は、復調に必要なステート情報を含んでおり、前のデータ領域の最終バイトの終結を示す領域である。
ガード2領域は、相変化記録媒体特有の繰り返し記録時の終端劣化がデータ領域にまで及ばないようにするために設けられた領域である。
バッファ領域は、記録領域が次のヘッダ領域3、8にかからないように、光ディスク1を回転するモータの回転変動などを吸収するために設けられた領域である。
ギャップ領域が、10から11バイトという表現になっているのは、ランダムシフトを行うからである。ランダムシフトとは相変化記録媒体の繰り返し記録劣化を緩和するため、データの書き始めの位置をずらすことである。ランダムシフトの長さは記録領域の最後尾に位置するバッファ領域の長さで調整され、1つのセクタ全体の長さは2697バイト一定である。
次に、図11を用いて、上記ヘッダ領域3、8の他の実施形態について説明する。図10と同一部位には同一符号を付し説明を省略する。
すなわち、ヘッダ領域3、8は、4つのヘッダ1領域3a’、8a’、ヘッダ2領域3b、8b、ヘッダ3領域3c’、8c’、ヘッダ4領域3d、8dにより構成されている。
ヘッダ1領域3a’、8a’は、46バイトで構成され、先頭に6バイトの同期コード部VFOを配置し、この後、3バイトのアドレスマークAM、4バイトのアドレス部PID1、2バイトの誤り検知コードIED1、1バイトのポストアンブルPA1が4回繰返して記録されている構成となっている。
ヘッダ3領域3c’、8c’は、46バイトで構成され、先頭に6バイトの同期コード部VFOを配置し、この後、3バイトのアドレスマークAM、4バイトのアドレス部PID3、2バイトの誤り検知コードIED3、1バイトのポストアンブルPA1が4回繰返して記録されている構成となっている。
したがって、6バイトの同期コード部VFOの後にAM、PID、IED、PAの計10バイトを4回繰り返して記録するものである。これにより、PLLの引きこみ時間は専用のVFOパターン(36バイト)のみの場合より長くなるが、ヘッダ・フィールドのマージンが大きめであれば、繰り返し記録されたID情報を読める確率が上がるので、前述した図10の構成のものより有利になる。
次に、上記光ディスク1を扱う光ディスク装置21について、図12を用いて説明する。
上記光ディスク装置21は、光ディスク1を各ゾーンごとに異なった回転数で回転した状態で、上記光ディスク1に対してデータを記録したり、この光ディスク1に記録されているデータを再生するものである。
上記光ディスク装置21の要部は、図12に示すように、光ピックアップ部(光学ヘッド)22、レベルスライス信号処理回路23、PRML信号処理回路24、信号判定回路25、ドライブ制御回路26は、エラー訂正部27、上位装置インターフェース28、変調器29、書込み補償回路30、書込みドライバ31、サーボ制御部32、スピンドルモータ33により構成されている。
上記光ピックアップ部22は、対物レンズ34を有している。光ピックアップ22部内には、対物レンズ34に対応して半導体レーザユニット(図示せず)が設けられ、レーザ制御ユニットとしての書込みドライバ31によって付勢され、対応する波長のレーザ光を発生する。半導体レーザユニットが付勢されると、光ディスク1に対応するレーザ光が対応する対物レンズ34に向けられ、この対物レンズ34によって光ディスク1に収束される。この収束されたレーザ光で光ディスク1にデータが書き込まれ(マーク列の生成:可変長のマークとマークの間隔と、可変長の各マークの長さにより光ディスク1にデータが記録される)、或いは、再生される。
書込みドライバ31は、書込み補償回路30によってその設定がセットされるが、その設定は、再生信号を得る再生パワー、データを記録する記録パワー及びデータを消去する消去パワーで異なっている。レーザ光は、再生パワー、記録パワー及び消去パワーの3つのパワーでそれぞれ異なるレベルのパワーを有し、それぞれのパワーのレーザ光が発生されるように半導体レーザユニットが書込みドライバ31によって付勢される。
対物レンズ34に対向して光ディスク1が配置されるように、この光ディスク1は、直接或いはディスクカートリッジ(図示しない)に収納されてトレー(図示しない)によって装置内に搬送される。このトレーを駆動する為のトレーモータ(図示しない)が装置内に設けられている。また、装填された光ディスク1は、クランパー(図示しない)によって回転可能にスピンドルモータ33上に保持され、このスピンドルモータ33によって回転される。
光ピックアップ部22は、信号検出部35を有している。この信号検出部35は、図13に示すように、レーザ光を検出する光検出器としてのフォトディテクタ40からの各検出信号(Ia、Ib、Ic、Id)をそれぞれ電流信号から電圧信号に変換するアンプ41a、41b、41c、41d、上記アンプ41a、41bからの信号を加算する加算器42a、上記アンプ41c、41dからの信号を加算する加算器42b、加算器42aからの信号を加算器42bからの信号により減算する減算器43により構成される。
上記減算器43からの信号つまり信号検出部35からの出力信号は、ヘッダ領域3、8のデータの再生用のレベルスライス信号処理回路23と、記録領域11のデータの再生用のPRML信号処理回路24と、信号判定回路25とに出力される。
また、アンプ81a、81b、81c、81dからの信号に基づいて、信号処理回路(図示しない)によりサーボ信号(トラックエラー信号、フォーカスエラー信号)を生成し、サーボ制御部32に出力される。
フォーカスずれ量を光学的に検出する方法としては、たとえば次のようなものがある。
[非点収差法] 光ディスク1の光反射膜または光反射性記録膜で反射されたレーザ光の検出光路に非点収差を発生させる光学素子(図示せず)を配置し、光検出器40上に照射されるレーザ光の形状変化を検出する方法である。光検出領域は対角線状に4分割されている。各検出領域から得られる検出信号に対し、信号処理回路(図示しない)内で対角和間の差を取ってフォーカスエラー検出信号(フォーカス信号)を得る。
[ナイフエッジ法] 光ディスク1で反射されたレーザ光に対して非対称に一部を遮光するナイフエッジを配置する方法である。光検出領域は2分割され、各検出領域から得られる検出信号間の差を取ってフォーカスエラー検出信号を得る。
通常、上記非点収差法あるいはナイフエッジ法のいずれかが採用される。
光ディスク1はスパイラル状または同心円状のトラックを有し、トラック上に情報が記録される。このトラックに沿って集光スポットをトレースさせて情報の再生または記録/消去を行う。安定して集光スポットをトラックに沿ってトレースさせるため、トラックと集光スポットの相対的位置ずれを光学的に検出する必要がある。
トラックずれ検出方法としては一般に、次の方法が用いられている。
[位相差検出(Differential Phase Detection)法] 光ディスク1の光反射膜または光反射性記録膜で反射されたレーザ光の光検出器40上での強度分布変化を検出する。光検出領域は対角線上に4分割されている。各検出領域から得られる検出信号に対し、信号処理回路(図示しない)内で対角和間の位相差を取ってトラックエラー検出信号(トラッキング信号)を得る。
[プッシュプル(Push-Pull )法] 光ディスク1で反射されたレーザ光の光検出器上での強度分布変化を検出する。光検出領域は2分割され、各検出領域から得られる検出信号間の差を取ってトラックエラー検出信号を得る。
[ツインスポット(Twin-Spot )法] 半導体レーザ素子と光ディスク1間の送光系に回折素子などを配置して光を複数に波面分割し、光ディスク1上に照射する±1次回折光の反射光量変化を検出する。再生信号検出用の光検出領域とは別に+1次回折光の反射光量と−1次回折光の反射光量を個々に検出する光検出領域を配置し、それぞれの検出信号の差を取ってトラックエラー検出信号を得る。
上記再生側の信号処理系は、ヘッダ領域3、8からの信号を検出遅延が少ないレベルスライス方式で処理する系(レベルスライス信号処理回路23)と、ユーザデータを記録する記録領域11からの信号を高密度記録が達成できるPRML信号処理方式で処理する系(PRML信号処理回路24)の2系統で構成されている。
レベルスライス信号処理回路23は、図14に示すように、AGC(Automatic Gain Control)アンプ51、加算器52、等化器53、レベルスライス検出器54、PLL回路55、8−16RLL復調器56、AGC制御部57、オフセット制御部58により構成されている。
AGCアンプ51は、信号検出器35からの信号のレベルをAGC制御部57からの制御信号により補正し、加算器52に出力するものである。加算器52はAGCアンプ51からの信号にオフセット制御部58からのオフセット信号を加算し、この加算結果を等化器53に出力するものである。
等化器53は加算器52からの再生信号の波形(再生波形)に対して、等化波形とある設定された閾値との交点がウィンドウの中心になるような波形等化が施され、レベルスライス検出器54、AGC制御部57、オフセット制御部58に出力するものである。
レベルスライス検出器54は、PLL回路55からのチャネルクロックに基づいて等化器53からの等化波形と閾値との交点を検出し、ウィンドウ内で交点が検出されれば「1」、検出されなければ「0」として2値データを8−16RLL復調器56へ出力するものである。
PLL回路55は、レベルスライス検出器54からの信号に基づいてチャネルクロックが生成され、8−16RLL復調器56へ出力するものである。
8−16RLL復調器56は、レベルスライス検出器54からの2値データを8−16RLLコードに基づいて復調するものである。
AGC制御部57は、等化器53からの等化波形に基づいてAGCアンプ51における信号を補正するものである。
オフセット制御部58は、等化器53からの等化波形に基づいて、オフセット値を加算器52へ出力するものである。
上記レベルスライス信号処理回路23による信号処理方式として波形スライス方式について、図15の(a)〜(g)の動作波形図を用いて説明する。
すなわち、光ディスク1には、記録すべき情報である図15の(a)に示す記録データに対応する図15の(b)に示すNRZI形式の記録波形に従って、図15の(c)に示すようにピット系列があらかじめ形成されている。
このようにして光ディスク1に記録された情報を再生する場合、光ディスク1上に光ピックアップ部22内のフォトダイオードから再生用の光ビームが図15の(c)中に斜線で示すような微小なビームスポットとして照射され、ピット系列が読み出されることにより、再生信号が得られる。
この再生信号の波形(再生波形)は、記録再生系の特性から図15の(b)の記録波形のような矩形波とはならず、図15の(d)に示すように鈍った波形として得られる。
そこで、等化器53では再生波形に対して図15の(e)に示すように等化波形とある設定された閾値(一点鎖線で示す)との交点がウィンドウの中心になるような波形等化が施される。具体的には、再生信号の高周波成分の増幅が行われる。
レベルスライス検出器54では、図15の(f)に示すように、等化波形と閾値との交点を検出し、ウィンドウ内で交点が検出されれば「1」、検出されなければ「0」として2値データを出力する。
これにより、8−16RLL復調器56はレベルスライス検出器54からの2値データを復調するようになっている。
PRML信号処理回路24は、図14に示すように、AGCアンプ61、加算器62、A/D変換器63、等化器(線形等化器)64、ML復号器(ヴィタビ復号器)65、1,7RLL復調器66、PLL回路67、AGC制御部68、オフセット制御部69により構成されている。
AGCアンプ61は、信号検出器35からの信号のレベルをAGC制御部68からの制御信号により補正し、加算器62に出力するものである。加算器62はAGCアンプ61からの信号にオフセット制御部69からのオフセット信号を加算し、この加算結果をA/D変換器63に出力するものである。A/D変換器63は、PLL回路67からのチャネルクロックに基づいて、離散時間、離散振幅値系列に変換されてデジタル信号に変換し、等化器64へ出力するものである。
等化器64は、FIRフィルタ(トランスバーサルフィルタ)からなる線形等化器で構成され、A/D変換器63からの再生信号の波形(再生波形)に対して、PR(1,1)特性の波形に等化する処理が施され、ML復号器65、PLL回路67、AGC制御部68、オフセット制御部69へ出力するものである。
ML復号器65は、ヴィタビ復号器により構成され、等化器64からの等化波形を復号化し、バイナリデータとして検出され、1,7RLL復調器66へ出力するものである。
1,7RLL復調器66は、ML復号器65からの復号化2値データを1,7RLLコードに基づいて復調するものである。
PLL回路67は、等化器64からの信号に基づいてチャネルクロックが生成され、A/D変換器63へ出力するものである。すなわち、PR等化波形の振幅値と理想的な振幅値との差を位相差に換算することによりチャネルクロックをリカバリするものである。
AGC制御部68は、等化器64からの等化波形に基づいてAGCアンプ61における信号を補正するものである。
オフセット制御部69は、等化器64からの等化波形に基づいて、オフセット値を加算器62へ出力するものである。
上記PRML信号処理回路24による信号処理方式について、図16の(a)〜(g)の動作波形図を用いて説明する。
すなわち、光ディスク1には、記録すべき情報である図16の(a)に示す記録データに対応する図16の(b)に示すNRZI形式の記録波形に従って、図16の(c)に示すようにピット系列があらかじめ形成されている。
このようにして光ディスク1に記録された情報を再生する場合、光ディスク1上に光ピックアップ部22内のフォトダイオードから再生用の光ビームが図16の(c)中に斜線で示すような微小なビームスポットとして照射され、ピット系列が読み出されることにより、再生信号が得られる。
この再生信号の波形(再生波形)は、記録再生系の特性から図16の(b)の記録波形のような矩形波とはならず、図16の(d)に示すように鈍った波形として得られる。
このような、図16の(d)の再生波形に対し、等化器64でPR(1,1)特性、PR(1,2,1)特性、PR(1,2,2,1)特性に基づく等化を行った場合の等化後の波形を図16の(e)(f)(g)にそれぞれ示す。PR(1,1)特性とは、インパルス応答が、連続する2識別点(=2つのチャネル・クロック時刻における再生波形の振幅値)に各々1:1の割合で現れる特性をいう。図16の(a)の記録データの最初の部分
0 1 0 0 1 0
に対応する図16の(b)のNRZI形式の記録波形は
0 1 1 1 0 0
となる。再生波形は、記録波形の1に対するインパルス応答と見なすので、
0 1 1 0
0 0 1 1 0
0 0 0 1 1 0
と言う応答の線形重畳として表される
0 1 2 2 1 0
という図16の(e)の波形が、PR(1,1)特性(クラス)として等化されるべき目標波形となる。
PR(1,2,1)特性とは、インパルス応答が、連続する3識別点に各々1:2:1の割合で現れる特性をいう。PR(1,2,2,1)特性とは、インパルス応答が、連続する4識別点に各々1:2:2:1の割合で現れる特性をいう。PR(1,1)特性の場合と同様に、記録波形に対応するインパルス応答の線形重畳で求まる等化されるべき目標波形は、図16の(f)および図16の(g)となる。(図示しないが、他のPR特性についても同様である。)
このように、図16の(e)(f)(g)に示した通り、PR(1,1)特性→PR(1,2,1)特性→PR(1,2,2,1)特性の順に等化後の波形は鈍った特性になっていることが分かる。
PRML方式では、再生波形の特性に近いPR特性へ波形等化することにより、等化器64での信号劣化成分の増加を抑制できる。
一方、PRML方式の再生信号処理系において、等化器64の後に配置されるML復号器65には、最尤復号器の代表的な一つであるヴィタビ復号器が一般に用いられる。
等化器64で再生波形がPR(1,2,2,1)特性へ等化されたとすると、ML復号器65は、PR(1,2,2,1)特性を満たす全ての再生波形系列の中から等化波形のサンプル系列との誤差が最も小さい系列を選択し、選択された再生波形系列を発生させる元となった記録データ(2値のデータ、復号データ)を、状態遷移を追いながら推定し、出力する。
この様子を図17の(a)から(c)に示す。PRML方式では、復号を1つのサンプル値から行うのではなく、複数のサンプル値系列のPR特性による相関関係(波形干渉)を前提にしたシーケンスをもとに行うため、サンプル値間で相関を持たない信号劣化成分に対する耐性が強い。
上記信号判定回路25は、再生中の信号がヘッダ領域3、8からの信号であるかユーザデータを記録する記録領域11からの信号であるかを判定するものである。
上記信号判定回路25は、図13に示すように、バンドパスフィルタ(BPF)71、比較器(Comp)72、リトリガラブルマルチバイブレータ73により構成されている。なお、リトリガラブルマルチバイブレータ73には、抵抗R1、R2、コンデンサCからなる回路により電源電圧が供給されるようになっている。
上記信号判定回路25は、光ピックアップ部22の信号検出部35からの信号を入力して判定を行い、その結果をドライブ制御回路26に送る。
例えば,ヘッダ領域3、8がプリピットで記録されて、ユーザデータの記録領域11がウォブルしているグルーブ2である場合、図13に示すようなフォトディテクタ40の
[(Ia+Ib)−(Ic+Id)]
の信号を、図13に示す信号検出器35に入力すると、図18の(d)に示した波形のようにユーザデータを記録する記録領域11に対応した判定信号を得ることができるので、これをもとにドライブ制御回路26は、記録領域11か否かの判定を行う。
すなわち、バンドパスフィルタ(BPF)71は、図18の(a)に示すように、ウォブルしているグルーブ2に基づく振幅のある波形を比較器(Comp)72に出力する。比較器(Comp)72は、バンドパスフィルタ(BPF)71から振幅のある波形が供給された際に、図18の(b)に示す比較電圧V1に基づいて、図18の(c)に示すような、パルス信号をリトリガラブルマルチバイブレータ73に出力する。リトリガラブルマルチバイブレータ73は、比較器72からのパルス信号に基づいて、図18の(d)に示すような、判定信号をドライブ制御回路26に出力する。
このように、図18の(a)に示すウォブル信号の凸部を比較器72で検出し、図18の(c)の検出信号をリトリガラブルマルチバイブレータ73のトリガ信号とすることで、ウォブル信号の凸部が検出されている間は、図18の(d)に示すように、リトリガラブルマルチバイブレータ73の出力が”1”の値をとる。
上記エラー訂正部27は、ECC復号器により構成され、上記レベルスライス信号処理回路23の8−16RLL復調器56からの復調データのエラー訂正を行って、ヘッダ領域3、8のデータとしてドライブ制御回路26へ出力したり、上記PRML信号処理回路24の1,7RLL復調器66からの復調データのECCのエラー訂正を行って、記録領域11からの再生データとして上位装置インターフェース28に出力する。
上位装置インターフェース28は、上記エラー訂正部27からの再生データを上位装置(図示しない)に出力したり、上位装置からのアクセス位置及び記録、再生の指示をドライブ制御回路26に出力したり、上位装置からの記録データをECC符号化器(図示しない)により誤り訂正符号の付加されたデータ形式に変換してから変調器29に出力する。
この変調器29は、上位装置インターフェース28から供給されるデータを1,7変調符号といった、チャネルに記録する為のデータに符号化され、記録補償器としての書込み補償回路30に出力する。書込み補償回路30は、変調器29からの出力波形をNRZI形式に変換するとともに、光ディスク1の熱伝導などに起因する書き込み波形とマーク形状とのずれを補償した書込み電流波形を書込みドライバ31に出力する。
ドライブ制御回路26は、この光ディスク装置20の全体を制御するものである。
ドライブ制御回路26は、信号判定回路25からの判定信号に基づいて、レベルスライス信号処理回路23またはPRML信号処理回路24に選択信号を送り、再生中のデータが適切に処理されるように制御を行うものである。
たとえば、ドライブ制御回路26が、レベルスライス信号処理回路23の切換えスイッチ59に選択信号を出力することにより、切換えスイッチ59がオンし、8−16RLL復調器56からの復調データが切換えスイッチ59を介してエラー訂正部27に出力される。
また、ドライブ制御回路26が、PRML信号処理回路24の切換えスイッチ70に選択信号を出力することにより、切換えスイッチ70がオンし、1,7RLL復調器66からの復調データが切換えスイッチ70を介してエラー訂正部27に出力される。
また、ドライブ制御回路26は、上位装置からの指示データとエラー訂正部27からのデータによるアドレスデータに基づいて、サーボ制御部32を制御することにより、光ピックアップ部22による光ビームをアクセス位置に移動制御するとともに、スピンドルモータ33をアクセス位置に対応するゾーンの回転数に制御するようになっている。
また、ドライブ制御回路26は、書込みドライバ31を制御することにより、書込み補償回路30からの記録データに基づいて、半導体レーザ発振器(図示しない)を制御することにより、光ビームを発生するようになっている。
また、ドライブ制御回路26は、AM検出器26a、SYNC検出器26b、フォーマットコントローラ26cを有している。
AM検出器26aは、レベルスライス信号処理回路23のPLL回路55からのチャネルクロックに基づいて、8−16RLL復調器56からの復調信号によりヘッダ領域3、8のアドレスマークAMを検出するものである。
たとえば、アドレスマークAMのパターンを記憶しているレジスタと、8−16RLL復調器56からの復調信号をPLL回路55からのチャネルクロックに基づいて記録するレジスタと、上記2つのレジスタのレジストデータを比較する比較器とを有し、比較器により一致信号が出力された際、アドレスマークAMの検出信号としてフォーマットコントローラ26cに出力されるものである。
SYNC検出器26bは、PRML信号処理回路24のPLL回路67からのチャネルクロックに基づいて、1,7RLL復調器66からの復調信号により記録領域11のSYNCコードを検出するものである。
たとえば、SYNCコードのパターンを記憶しているレジスタと、1,7RLL復調器66からの復調信号をPLL回路67からのチャネルクロックに基づいて記録するレジスタと、上記2つのレジスタのレジストデータを比較する比較器とを有し、比較器により一致信号が出力された際、SYNCコードの検出信号としてフォーマットコントローラ26cに出力されるものである。
フォーマットコントローラ26cは、AM検出器26aからのアドレスマークAMの検出信号、SYNC検出器26bからのSYNCコードの検出信号で同期を取りながら、リードクロック、ライトクロックまたはウォーブルクロックを計数することにより、光ピックアップ部22からのレーザ光のトラック上での照射位置を判別し、この判別結果を基準として各部に出力する制御信号のタイミングを制御するようになっている。
上記リードクロックは、データ再生(読出し)時のクロックであり、ヘッダ領域3、8の再生時、PLL回路55からのチャネルクロックがフォーマットコントローラ26cに供給され、記録領域11の再生時、PLL回路67からのチャネルクロックがフォーマットコントローラ26cに供給される。
上記ライトクロックは、図示しないクロック生成部からの一定周期のクロックつまり発振器からの基準クロックに基づいて生成されるクロックであり、フォーマットコントローラ26cに供給される。
上記ウォーブルクロックは、光ピックアップ部22の信号検出部35からの出力信号に基づいて図示しないクロック生成部により生成されるクロックであり、フォーマットコントローラ26cに供給される。
すなわち、フォーマットコントローラ26cは、記録領域11のデータの読出し時にあっては、ヘッダ領域3、8のアドレスマークAMの検出信号、記録領域11のSYNCコードの検出信号で同期を取りながら、リードクロック、またはウォーブルクロックを計数することにより、光ピックアップ部22からのレーザ光のトラック上での照射位置を判別し、この判別結果を基準として各部に出力する制御信号のタイミングを制御するようになっている。
また、フォーマットコントローラ26cは、記録領域11のデータの書込み時にあっては、ヘッダ領域3、8のアドレスマークAMの検出信号で同期を取りながら、ヘッダ領域3、8においては、リードクロック、またはウォーブルクロックを計数し、記録領域11においては、ライトクロック、またはウォーブルクロックを計数することにより、光ピックアップ部22からのレーザ光のトラック上での照射位置を判別し、この判別結果を基準として各部に出力する制御信号のタイミングを制御するようになっている。
上述した図13、図14の構成において、ヘッダ領域3、8はプリピットであるので、書きこみデータの変調器29は、記録領域11のPRML方式で使用する(1,7)RLL符号にだけ対応していれば良い。
再生側の信号処理系は、ヘッダ領域3、8をレベルスライス方式で処理する系と、ユーザデータを記録する記録領域11をPRML信号処理方式で処理する系の2系統で構成されているが、上記実施形態では、ヘッダ領域3、8の変調方式には最短ラン長が3である8−16変調が用いられているため、レベルスライス方式の信号処理系の後段には8−16RLL変調符号の復調器56が必要になる。また、ユーザデータを記録する記録領域11の変調方式には最短ラン長が1である(1,7)変調が用いられているため、PRML方式の信号処理系の後段には(1,7)RLL変調符号の復調器66が必要になる。
図19は、PRML信号処理回路24の主要構成要素である、線形の等化器(PR等化器)64とML復号器(ヴィタビ復号器、ML検出器)65の構成をより詳細に示した図である。
ML復号器65は、等化波形のサンプル系列との誤差が最も小さい系列を選択し、選択された系列に対応する2値データ(復号データ)を出力する。
即ち、図17の(a)〜(c)に示したように、PR(1,2,2,1)等化後の信号波形系列が、
0 1 3 5 5 3 1 1 3 5 6 5 3 1……
であった場合、記録されたデータの候補
0 1 0 1 0 …… ( 記録波形は、 0 1 1 0 0……)
に対応するインパルス応答、
0 1 2 2 1 0 ……
0 0 1 2 2 1 ……
の線形重畳でえられる理想的なPR特性の再生波形である
0 1 3 4 3 1 ……
や、
他の記録されたデータの候補
0 1 1 1 0…… ( 記録波形は、 0 1 1 1 0……)
に対応するインパルス応答、
0 1 2 2 1 0 0 ……
0 0 1 2 2 1 0 ……
0 0 0 1 2 2 1 ……
の線形重畳でえられる理想的なPR特性の再生波形である
0 1 3 5 5 3 1 ……
等の波形系列との相互相関を計算し、再生等化波形との相関の最も大きい(=系列間の誤差の最も小さい)系列を、確率的手法により選択する。
波形の候補は、ツリー構造状に増加するような数え上げもできるが、PR特性を考慮すると取り得る状態数は有限となる。PR(1,2,2,1)特性の場合は、拘束長(波形干渉が及ぶ範囲)は4であり、波形干渉に起因する記録データ系列のバリエーションは 0か1の2通りのデータ値が4つ並ぶ組み合わせの16通りであるから、冗長のない状態数は最大でも16である。変調符号の制限が入るとさらにこの状態数が減る可能性が有る。
ML復号器65では、入力されたサンプル値にしたがって、有る状態から次の状態に遷移したと仮定した場合の確率を計算する。同じ状態へ遷移する波形系列の候補が複数になった場合、どちらの候補を選んだほうが確からしいかを過去からの遷移確率の累積値で判断する。
この為、ML復号器65には、波形系列の候補を記憶する為のパスメモリ65dが存在する。通常この長さは、数十チャネルビット分に設定される。波形系列の候補は、パスメモリ65dを通過する内に、複数候補が同じ状態に遷移することによる選択が繰り返され、最終的に最も確からしい系列が選択される。
ブランチメトリック計算部65aとは、サンプル値が入力された時に、有る状態から次の候補の状態移ったと推定される場合の理想振幅値との誤差から換算される、状態が遷移する確率の対数値を計算するものである。パスメトリックメモリ65cとは、状態数の各々の状態に対して、状態遷移が繰り返されてその状態になるまでの過去のブランチメトリックの積算値用のメモリである。
ACS65bとは、Add(加算) Compare(比較) Select(選択) 操作を行う回路の略称である。図20に示すように、時刻1における状態Aのパストリック値が5、状態Bが8、時刻2で状態Aから状態Aに遷移するブランチメトリックが4、状態Aから状態Bに遷移するブランチメトリックが5、状態Bから状態Aに遷移するブランチメトリックが2、状態Bから状態Bに遷移するブランチメトリックが5であると仮定する。ACS65bでは、時刻1における状態Aのパストリック値5と状態Aから状態Aに遷移するブランチメトリック4とを加算した値9と、時刻1における状態Bのパストリック値8と状態Bから状態Aに遷移するブランチメトリック2とを加算した値10とを比較し、値の大きい状態Bから状態Bへの遷移を選択する。(実際には値の大きいほうを選択ようにするとメトリック値が発散するので、数式の操作により、確率の大きい遷移のメトリック値が小さな値となるような計算を行い、メトリック値の小さいほうが選択される回路として実装され場合が多い)同様に、時刻1における状態Aのパストリック値5と状態Aから状態Bに遷移するブランチメトリック5とを加算した値10と、時刻1における状態Bのパストリック値8と状態Bから状態Bに遷移するブランチメトリック5とを加算した値13とを比較し、値の大きい状態Bから状態Bへの遷移を選択する。この場合、時刻2の各状態に遷移したのは、時刻1の状態Bだけであるから、時刻1に状態Aとなる波形系列は、選択される候補からはずれる。パスメモリ65dは、選択されて候補に残った系列(=パス)を記録する為のメモリである。通常、パスメモリ65dを通過するまでには、1つの系列しか残らないが、ノイズの状態によっては、複数の系列が候補として残る場合もあり、その場合には、パス選択部65eによりパスメモリ65dの内容とパスメトリックメモリ65cのパスメトリックとを比較して最も確からしいと判断されるほうが選択される。
系列の選択が行われて検出データが確定するのは、このようにパスメモリ66dを通った後なので、ML復号器65の出力は、従来の波形スライス方式のデータ検出器に比べて遅延が大きい。
上記実施形態では、ヘッダ領域3、8は、検出遅延が少ないレベルスライス方式でデータが検出され、ユーザデータの記録領域11は高記録密度が達成できるPRML方式でデータが検出される。PRML方式の場合、コードレートが高くチャネルの帯域を低く押さえることのできる1,7変調方式のような方式が用いられる。
1,7変調は、コードレートが2/3、データ系列中の“1”と“1”の間に“0”が最低いくつ入るかを示す最短ラン長(minimum run length)(=d制約)が1、データ系列中の“1”と“1”の間に“0”が最大いくつ入るかを示す最長ラン長(maximum run length)(=k制約)が7であるようなコードへの変換方式である。
PRML方式に適するコードレートが2/3(2対3、2ビットデータを3ビットに変換)の変調方式には、1,7変調のほかに、d制約が同じく1である、8−12変調等がある。
これに対して,レベルスライス方式の場合は、コードレートは低いが、最短ラン長を大きく取ることのできる2,7変調方式のような方式が向いている。2,7変調は、コードレートが1/2、データ系列中の“1”と“1”の間に“0”が最低いくつ入るかを示す最短ラン長(minimum run length)(=d制約)が2、データ系列中の“1”と“1”の間に“0”が最大いくつ入るかを示す最長ラン長(maximum run length)(=k制約)が7 であるようなコードへの変換方式である。レベルスライス方式に適する最短ラン長(minimum run length)(=d制約)が2の変調方式には、2,7変調のほかに、コードレートが8/16である8−16変調や、コードレートが8/15である8−15変調等がある。
最短ラン長を大きく取ることのできる方式がレベルスライス方式に向いている理由は、PRML方式の場合、最短マーク/ピットの振幅値は小さくても線形重畳性が成り立っていることが重要であるのに対して、レベル・スライスでは、最短マーク/ピットにおいても振幅値がある程度以上ないとレベルでスライスできない為である。
1,7変調は、コードレートが 2/3 で、d制約が1、k制約が7の変調コードである。d制約が1とは、図21の(a)に示したように、変調後のコードに現れる1と1の間に最低1個の0が含まれるような制限が設けられていることを示す。k制約が7とは、変調後のコードに現れる1と1の間に最大7個までしか0が含まれないような制限が設けられていることを示す。光ディスク1上に記録されるときには、変調されたコードがNRZI形式で記録されるので(図21の(b))、最短ピット/マーク長は2チャネルクロック、最大ピット/マーク長は8チャネルクロック分の長さになる。
DVDで採用されている8−16変調は、コードレートが1/2で、d制約が2、k制約が10の変調コードである。よって、媒体上に記録されるときには、最短ピット/マーク長は3チャネルクロック、最大ピット/マーク長は11チャネルクロック分の長さになる。8−15変調も8−16変調と同じく、d制約が2で最短ピット/マーク長は3チャネルクロック分の長さである。
ここで、仮にユーザデータ記録密度を、1,7変調と8−16変調で等しくするとすると、1,7変調は2ビットのユーザデータを3ビットのコードに変換し、8−16変調は2ビットのユーザデータを4ビットのコードに変換するので、1チャネルクロックの長さは、8−16変調が1,7変調の3/4になる。ただし、8−16変調の最短ピット/マーク長は3チャネルクロックで、1,7変調の最短ピット/マーク長は2チャネルクロックなので、トータルとしては、
3/4 * 3/2 = 9/8
となり、ピットの長さが若干8−16変調のほうが長く、レベルスライスに有利な状態になっていることがわかる。したがって、ヘッダ領域3、8で検出遅延の少ないレベルスライス方式を使用するには、ヘッダ領域3、8に記録する情報の線方向の記録密度を、ユーザデータの記録領域11の線方向の記録密度よりも低くしなければならない。
上述の例では、より現実に即したコードの選択例として、ヘッダ領域3、8に8−16変調、ユーザデータの記録領域11に1,7変調を使用した場合について説明したが、場合によっては、変調コードをヘッダ領域3、8とユーザデータの記録領域11で同じにしても構わない。この場合も、ユーザデータの記録領域11にPRMLを使用するほどの記録密度においては、PRMLと同じ振幅値でレベルスライス方式を動かすことはできないので、ヘッダ領域3、8の線方向の記録密度を下げてピット/マーク長を大きくして振幅値を稼がなければならない。
変調コードをヘッダ領域3、8とユーザデータの記録領域11で同じにし、ヘッダ領域3、8の線方向の記録密度を下げてピット長あるいはマーク長を大きくして振幅値を稼ぐ方法の一例に、最短ピット長のコードが現れないようにしたデータをヘッダ領域3、8に書きこむ方法がある。
この方法の利点は、物理的なピットの記録密度は下がるがチャネルクロックレートが、ヘッダ領域3、8とユーザデータの記録領域11で同じになる点である。したがって、クロックリカバリの為のPLLをヘッダ領域3、8の為のものと、ユーザデータの記録領域11の為のものとに分ける必要がなくなる。また、変調コードも同じであるから復調器も共用することができる。
ヘッダ領域3、8にプリピットヘッダを用いた録再型の光ディスク装置では、ユーザデータの記録領域11のマークからの信号とヘッダ領域3、8のピットからの信号にはレベルに大きな差がある。PRML信号処理方式は、チャネルクロックに同期した識別点での振幅値を検出する方式なので、レベルの変動に弱い。ヘッダ領域3、8とユーザデータの記録領域11の間でのAGCによるレベルの補正は当然行われるが、検出系が同じPRML信号処理方式を使用している場合、切り替え時点での前のレベルの影響を完全に除去するのは難しい。
また、影響が殆ど無いようにするには、切替用のGAPフィールドを大きく取らなければならないのでフォーマット効率が低下する。プリピットヘッダを用いる録再型光ディスクの場合にID部に従来のレベルスライスを適用するとこれらの改善効果も見込まれる。
また、上記ヘッダ領域3、8においては、図22の(a)〜(c)に示すように、最短ピット(マーク)長が3チャネルクロックである変調コードで記録されており、上記記録領域11においては、図22の(d)〜(f)に示すように、最短ピット(マーク)長が2チャネルクロックである変調コードで記録されている。
すなわち、図22の(a)〜(c)は、(1,7)変調における最短ピットの場合のチャネルビットパターン(図22の(a))、書込み電流波形(図22の(b))、書込まれるピット(マーク)(図22の(c))の関係を示している。
図22の(d)〜(f)は、8−16変調における最短ピット(マーク)の場合のチャネルビットパターン(図22の(d))、書込み電流波形(図22の(e))、書込まれるピット(マーク)(図22の(f))の関係を示している。
図22の(d)〜(f)に示した8−16変調のようにコードレートの低い変調方式では、最短ピット/マーク長が長い場合でも、クロック周波数が高くなって、データの検出ウインドウ幅が狭くなる。
8−16変調の場合、比率で言うと、1ビットのユーザデータを2ビットのチャネルビットパターンに変換しているのに対して、よりコードレートの高い(1,7)変調の場合、2ビットのユーザデータを3ビットのチャネルビットパターンに変換している。
したがって、図22の(a)〜(c)と図22の(d)〜(f)に示した関係のように、最短ピット(マーク)長は8−16変調の方が長く、その分(1,7)変調より振幅が大きく取れる場合でも、ウインドウ幅は(1,7〉変調より8−16変調の方が短くなり、波形の立ち上りと立下り位置の制御が厳しくなる。
記録密度をつめる場合に、最短ピット/マーク長で制限される条件では、両端に情報を持たせることの出来るマークエッジ方式の方が有利であるが、記録密度を下げてマージンを稼ぐ方向では、マークの位置のみに情報を持たせるマークポジション方式の方がデータの記録および再生手段の構成を簡略化することで信頼性の向上が見込まれる。
すなわち、ヘッダ領域3、8は、マークポジション方式の記録方法でプリピットが形成されていて、ユーザデータが記録される記録領域11では、マークエッジ方式の記録方法により記録マークが書込まれる。
図2に示すように、グルーブ記録方式の場合でも、ヘッダ領域3のプリピットヘッダの部分ではグルーブが途切れる場合がある。
また、図4に示すように、グルーブ/ランド記録方式の場合でも、ヘッダ領域8のプリピットヘッダの部分ではグルーブが途切れる場合がある。
すなわち、グルーブを半径方向にウォブリングさせるウォブル・グルーブ方式の場合、ウォブルに同期させたクロックでタイミングを生成しているので、ウォブル・グルーブが途切れる前と再開した時点でクロックの位相に対してずれがあるとPLLの再引きこみが必要になるため安定性が損なわれる。
したがって、ヘッダ領域3、8と記録領域11で記録密度や最短ピット/マーク長を変えた場合でも、ヘッダ領域3、8のグルーブが途切れる長さはグルーブ周期の整数倍とする。または、ヘッダ領域3、8後のウォブル・グルーブの再開時点の振幅の位相を、終了時点の位相とヘッダ領域3、8による中断時間から求めることのできる値となっている。
即ち、中断前のウォブル信号に同期していたPLL回路55、67の位相差検出回路(図示しない)の出力が、中断後のウォブル信号が入力された時点でも、大きな位相差を検出しないような位相となっている。
記録密度を下げて(粗)ピット/マーク長を大きくすれば、確かに振幅値を稼ぐことはできるが、レベルスライス方式の場合、振幅値と並んで重要なのは検出ウィンドウ幅である。
DVDにおいては、光ディスク1へのピット/マークの記録方式は、波形の立ち上りと立下りの位置に情報を持たせたマークエッジ方式である。図22の(b)に示すように、8−16変調のようなコードレートの低い変調方式では、最短ピット/マーク長が長い場合でも、クロック周波数が高くなって、データの検出ウィンドウ幅が狭くなる。即ち、波形の立ち上りと立下り位置の制御が厳しくなる。記録密度をつめる(密)場合に、最短ピット/マーク長で制限される条件では、両端に情報を持たせることのできるマークエッジ方式の方が有利であるが、記録密度を下げてマージンを稼ぐ方向では、マークの位置のみに情報を持たせるマークポジション方式の方がデータの記録および再生手段の構成を簡略化することで信頼性の向上が見込まれる。
即ち、図2、図4において、ヘッダ領域3、8は、マークポジション方式の記録方法でプリピットが形成されていて、ユーザデータの記録領域11では、マークエッジ方式の記録方法により記録マークが書きこまれる。
次に、上記のような構成において、上記光ディスク装置21におけるデータの記録処理、データの再生処理について、図23のフローチャートを参照しつつ説明する。
すなわち、光ピックアップ部22のシーク直後、あるいはフォーマットコントローラ26cが外乱等により追従から外れた際、つまりフォーマットコントローラ26cがトラック上の位置を把握することができなくなった際に、以下の制御が行われる。
すなわち、信号判定回路25は、光ピックアップ部22から供給される信号の信号レベルを調べ(ST1)、ユーザデータを記録する記録領域11か否かを判定する(ST2)。
これにより、信号判定回路25は、ユーザデータを記録する記録領域11を判定した際、ユーザデータを記録する記録領域11を示す信号をドライブ制御回路26に出力する(ST3)。
この結果、ドライブ制御回路26は、PRML信号処理回路24に選択信号を出力する(ST4)。
また、上記ステップ2において、信号判定回路25は、ユーザデータを記録する記録領域11を判定しなかった際、ヘッダ領域3、8を示す信号をドライブ制御回路26に出力する(ST5)。
この結果、ドライブ制御回路26は、レベルスライス信号処理回路23に選択信号を出力する(ST6)。
上記ステップ4あるいはステップ6による選択信号によりPRML信号処理回路24あるいはレベルスライス信号処理回路23が選択されている状態において、ドライブ制御回路26は、フォーマットコントローラ26cの同期を取り、領域ごとに適切な信号処理系からのデータに基づいて、データの記録あるいは記録されているデータの再生を行う(ST7)。
なお、データが正常に再生され始めるとフォーマットコントローラ26cがトラック上の位置を把握することが可能となり、信号判定回路25による判定結果は使用されなくなる。
上記実施形態では、信号判定回路25が、光ピックアップ部22の後段に設けられている場合について説明したが、これに限らず、図24に示すように、エラー訂正部27の後段に信号判定回路36が設けられている場合も上記同様に実施できる。図12と同一部位には同一符号を付し説明を省略する。
この信号判定回路36は、データが有意であるかどうかで再生中の信号がヘッダ領域3、8からの信号であるかユーザデータを記録する記録領域11からの信号であるかを判定する。ヘッダ領域3、8からの信号であるかユーザデータを記録する記録領域11からの信号であるかを判定するため、初期状態においてはどちらかの領域であると仮定してデータの読出しを試みる。信号が仮定した方の領域からのものになった時点で、同期コード部VFO、アドレスマークAMといった有意なデータが得られるので、その時点で仮定した領域内の位置を検出する。
書換え型の場合、ユーザデータを記録する記録領域11にはデータが書かれていない場合もあり得るので、ヘッダ領域3、8を仮定して有意データのサーチを行う方が良い。
この場合、信号判定回路36は、光ピックアップ部22からの信号を処理したレベルスライス信号処理回路23の出力に基づくエラー訂正部27からの出力に基づいて、ヘッダ領域3、8のデータが読取れるか否かを判断し、ヘッダ領域3、8のデータが読取れた際に、ヘッダ領域3、8を判定するものである。
上記構成において、上記光ディスク装置21におけるデータの記録処理、データの再生処理について、図25のフローチャートを参照しつつ説明する。
すなわち、光ピックアップ部22のシーク直後、あるいはフォーマットコントローラ26cが外乱等により追従から外れた際、つまりフォーマットコントローラ26cがトラック上の位置を把握することができなくなった際に、以下の制御が行われる。
すなわち、信号判定回路36は、ヘッダ領域3、8を示す信号をドライブ制御回路26に出力する(ST11)。
この結果、ドライブ制御回路26は、レベルスライス信号処理回路23に選択信号を出力する(ST12)。
これにより、レベルスライス信号処理回路23からの信号がエラー訂正部27を介して信号判定回路36に供給される。
この結果、信号判定回路36は、同期コード部VFO、アドレスマークAMといった有意なデータが得られるか否かを判定する(ST13)。
これにより、信号判定回路36は、有意なデータが得られた際、ヘッダ領域3、8を示す信号をドライブ制御回路26に出力する(ST14)。
この結果、ドライブ制御回路26は、フォーマットコントローラ26cの同期を取り、領域ごとに適切な信号処理系からのデータに基づいて、データの記録あるいは記録されているデータの再生を行う(ST15)。
なお、データが正常に再生され始めるとフォーマットコントローラ26cがトラック上の位置を把握することが可能となり、信号判定回路36による判定結果は使用されなくなる。
次に、図26、図27を用いて、他の実施形態について説明する。この場合、図12、図14と同一部位には同一符号を付し説明を省略する。
この実施形態では、変調コードをヘッダ領域3、8とユーザデータを記録する記録領域11で同じにし、最短ピット長のコードが現れないようにしたデータをヘッダ領域3、8に書きこむことで、ヘッダ領域3、8の線方向の記録密度を下げて(粗として)ピット/マーク長を大きくして振幅値を稼ぐ場合の光ディスク装置21の構成図の一例を示す。
再生側の信号処理系は、ヘッダ領域3、8をレベルスライス方式で処理してチャネルデータを検出する系(レベルスライス信号処理回路23’)と、ユーザデータを記録する記録領域11をPRML信号処理方式で処理してチャネルデータを検出する系(PRML信号処理回路24’)の2系統で構成されている。
図27の場合、レベルスライス信号処理回路23’は、図14に示す、レベルスライス信号処理回路23からPLL回路55、8−16RLL復調器56を除去した構成となっており、PRML信号処理回路24’は、図14に示す、PRML信号処理回路24からPLL回路67、1,7RLL復調器66を除去した構成となっている。
図26の場合、レベルスライス信号処理回路23’とPRML信号処理回路24’とが共通に用いるPLL回路37と復調器38が設けられている。
また、ドライブ制御回路26は、信号判定回路25からの判定信号に基づいて、レベルスライス信号処理回路23’またはPRML信号処理回路24’に選択信号を送り、再生中のデータが適切に処理されるように制御を行うものである。
また、この際、ドライブ制御回路26は、信号判定回路25からの判定信号に基づいて、PLL回路37内の位相差検出回路37aに位相差の検出方式の切替信号を送り、再生中のデータが適切に処理されるように制御を行うものである。これにより、PLL回路37の位相差検出回路37aはレベルスライス信号処理回路23’またはPRML信号処理回路24’に適した位相差の検出方式(レベルスライス方式の位相差の検出またはPRML方式の位相差の検出)で位相差が検出されている状態で再生用のクロックが生成される。
この結果、チャネルデータが検出された後は共通の復調器38で復調される。
次に、上記のような構成において、上記光ディスク装置21におけるデータの記録処理、データの再生処理について、図28のフローチャートを参照しつつ説明する。
すなわち、光ピックアップ部22のシーク直後、あるいはフォーマットコントローラ26cが外乱等により追従から外れた際、つまりフォーマットコントローラ26cがトラック上の位置を把握することができなくなった際に、以下の制御が行われる。
すなわち、信号判定回路25は、光ピックアップ部22から供給される信号の信号レベルを調べ(ST1)、ユーザデータを記録する記録領域11か否かを判定する(ST2)。
これにより、信号判定回路25は、ユーザデータを記録する記録領域11を判定した際、ユーザデータを記録する記録領域11を示す信号をドライブ制御回路26に出力する(ST3)。
この結果、ドライブ制御回路26は、PRML信号処理回路24’と位相差検出回路37aに選択信号を出力する(ST4’)。
また、上記ステップ2において、信号判定回路25は、ユーザデータを記録する記録領域11を判定しなかった際、ヘッダ領域3、8を示す信号をドライブ制御回路26に出力する(ST5)。
この結果、ドライブ制御回路26は、レベルスライス信号処理回路23と位相差検出回路37aに選択信号を出力する(ST6’)。
上記ステップ4’あるいはステップ6’による選択信号によりPRML信号処理回路24あるいはレベルスライス信号処理回路23が選択されている状態において、ドライブ制御回路26は、フォーマットコントローラ26cの同期を取り、領域ごとに適切な信号処理系からのデータに基づいて、データの記録あるいは記録されているデータの再生を行う(ST7)。
なお、データが正常に再生され始めるとフォーマットコントローラ26cがトラック上の位置を把握することが可能となり、信号判定回路25による判定結果は使用されなくなる。
次に、図29を用いて、他の実施形態について説明する。上述した実施形態では、ヘッダ領域3、8が4つのヘッダフイールドからなり、各ヘッダフイールド内のアドレス部PIDの手前に1つだけアドレスマークAMが設けられていたが、これに限らず、他の実施形態としては、1つのヘッダフイールド内に複数のアドレスマークAMが設けられているものであっても良い。
図29にヘッダフィールド71のレイアウトを示す。上述したヘッダ領域3、8のフォーマットでは、ヘッダフィールドは4つあるが、ここでは簡単の為に、ヘッダフィールド71は一つであると仮定するが、ヘッダフィールド71の数を限定するものではない。
このヘッダフィールド71は、データの区切りを検出するためのパターンであるAM(Address Mark)パターンが、同一のヘッダフィールド71の複数箇所に記録されている所に大きな特徴がある。
ヘッダフィールド71は、49バイトで構成され、左から順に、36バイトの同期コード部VFO(Variable Frequency Oscillator )、3バイトのアドレスマークAM(Address Mark)、4バイトのアドレス部PID(Position Identifier )、2バイトの誤り検知コードIED(ID Error Detection Code)、1バイトのポストアンブルPA(Post ambles)、3バイトのアドレスマークAM(Address Mark)により構成されている。
これにより、ヘッダフィールド71に記録された情報の再生時の信頼性を大幅に向上させることができる。すなわち、この実施形態では、図29に示したように、データのバイト同期を取るためのアドレスマークAMがアドレス部PIDの前とポストアンブルPAの後ろにある。
通常は、アドレス部PIDの前のアドレスマークAMで同期を取って、以後の情報を切り出し、エラー検出コードでエラーが検出されなければ、正しいセクタ情報、セクタ番号が得られたものとする。
この実施形態においては、エラー検出コードでエラーが検出されても、アドレス部PIDの前のアドレスマークAMのみの検出誤りである場合には、以下に示すような手段により、正しいセクタ情報、セクタ番号が得られる。アドレス部PID前のアドレスマークAMは、同期コード部VFOの直後に位置しているため、何らかの外乱によりPLLの引きこみが遅れた場合には検出誤りになり易い。しかし、そのような場合でもアドレス部PID以降のデータは正常に読み出されている場合がある。
次に、上記した1つのヘッダフィールド71内に2つのアドレスマークAMを持つ場合における、アドレス部PIDを検出するID検出回路80を、図30、図31を用いて説明する。
図30は、ID検出回路80の回路構成例であり、図31は、このID検出回路80を搭載した光ディスク装置21の回路構成例である。図31の場合、図12、図14と同一部位には同一符号を付し説明を省略する。ただし、信号判定回路25とレベルスライス信号処理回路23内の切換えスイッチ59とPRML信号処理回路24内の切換えスイッチ70が除去されている。
上記ID検出回路80は、図31に示すように、ヘッダ領域からの信号を処理するレベルスライス信号処理回路23の最終段である8−16RLL復調器56の後段に設けられ、8−16RLL復調器56により復号されたバイナリデータとPLL回路55からのチャネルクロックに基づいてID情報を検出し、ドライブ制御回路26に出力するものである。
上記ID検出回路80は、図30に示すように、シフトレジスタ81、アドレスマーク検出器(AM検出器)82、カウンタ83、ID情報検出器84、スタックレジスタ85、切換えスイッチ86a、86b、スタックカウンタ87により構成されている。
シフトレジスタ81は、8−16RLL復調器56により復号されたバイナリデータとしてのチャネルビットデータが入力端81aから入力され、このチャネルビットデータをチャネルクロックに同期して1ビットずつ図の左方向にシフトして行くものである。シフトレジスタ81の長さは、最低でもヘッダフィールド71のすべてのデータが収容できる長さが必要で、最初のAMの検出を誤った場合の回復用にセーブするのであるので、誤りによりずれてもデータが失われてしまわない程度の余裕が必要である。たとえば、ヘッダフィールド71のデータ数の49バイトに数バイトから数十バイトの余裕を持ったものとなっている。
AM検出器82は、AMパターンの一致によりアドレスマークAMを検出するものである。
カウンタ83は、16ビット毎にID情報検出器84に1バイト分のデータが切り出されたことを通知するものである。
ID情報検出器84は、読み出されたチャネルビットパターンからセクタ情報、セクタ番号をリカバリしエラー検出を行うものである。
また、ID情報検出器84は、エラーが起きた場合に備えて、誤り検知コードIEDを読み終えた時点において、AM検出器82に再度、アドレスマークAMの検出を行うように指示を出すものである。
スタックレジスタ85は、スイッチ86aを通して供給されるシフトレジスタ81の下位16ビットのチャネルデータパターンをスタックするものである。
切換えスイッチ86a、86bは、スタックのトップがアドレス部PIDの先頭バイトになった際に、それぞれノード86d側に倒し、スタックレジスタ85の内容をID情報検出器84にpopするものである。
スタックカウンタ87は、シフトレジスタ81が逆転し始めてからのバイト(=16チャネルビット)をカウントし、スタックのトップがアドレス部PIDの先頭バイトになるまでのスタックの深さを検出するものである。
上記のような構成において、ID検出回路80による検出処理について、図33に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
すなわち、ヘッダ領域を読み始めてVFOパターンによりPLLが収束し始める辺りの時点で、フォーマットコントローラ26cからAM検出器82に対してアドレスマークAMの検出を開始するための信号が送られてくる。これと同時に、シフトレジスタ81の入力端81aにID領域のデータの入力が開始される(ST21)。これにより、シフトレジスタ81に、読み出されたチャネルビットデータが入力端81aから入力され、チャネルクロックに同期して1ビットずつ図の左方向にシフトして行く。
以後、一例として、このヘッダ領域3、8では、データは8−16変調されているものとする。アドレスマークAMは3バイトであるから、チャネルコードでは48ビットになっている。
これにより、AM検出器82で48ビットのパターンが一致した際、AMパターンの検出となり(ST22)、信号線88によりカウンタ83にイネーブル信号が出力される。この結果、カウンタ83がイネーブル状態となり、チャネルクロックの計数を開始する。1バイトのデータはチャネル上では16ビットのコードになっているので、カウンタ83は16ビット毎にID情報検出器84に1バイト分のデータが切り出されたことを通知する。
この際、切換えスイッチ86a、86bはそれぞれノード86c側に倒れていて、シフトレジスタ81の下位16ビットのデータはそのままID情報検出器84に入力される(ST23)。
ID情報検出器84では、読み出されたチャネルビットパターンからセクタ情報、セクタ番号をリカバリしエラー検出を行う(ST24)。エラーが検出されなかった場合は従来と同様の動作で、そのセクタへのアクセスを開始するか、次のセクタの検出に備えるかのどちらかに移行する(ST25)。
AM検出器82は、ポストアンブルPAの後ろのアドレスマークAMを検出すると、信号線88からの信号によってカウンタ83をリセットすると同時に、信号線89からの信号により、シフトレジスタ81のシフト方向を逆転させる。カウンタ83はチャネルクロックの計数を再開し、16ビット毎にスタックレジスタ85にラッチ信号を送る。
これにより、シフトレジスタ81の下位16ビットのチャネルデータパターンは、スイッチ86aを通して、スタックレジスタ85にpushされる。このシフトレジスタ81が逆転し始めた時点で、スイッチ86aはノード86d側に倒れていて、シフトレジスタ81の下位16ビットのデータがスタックレジスタ85に送られるようになる。
スタックカウンタ87は、シフトレジスタ81が逆転し始めてからのバイト(=16チャネルビット)をカウントし、スタックのトップがアドレス部PIDの先頭バイトになるまでのスタックの深さを検出する。スタックのトップがアドレス部PIDの先頭バイトになった際に、スイッチ86aはノード86d側に、スイッチ86bはノード86d側に倒し、スタックレジスタ85の内容をID情報検出器84にpopする(ST27)。
ID情報検出器84では、読み出されたチャネルビットパターンからセクタ情報、セクタ番号をリカバリしエラー検出を行う(ST28)。
エラーが検出されなかった場合は、こちらの情報を使用して従来と同様の動作で、そのセクタへのアクセスを開始するか、次のセクタの検出に備えるかのどちらかに移行する。
シフトレジスタ81を逆転させた後の動作は、最初のID検出でエラーが起きた場合に後ろのアドレスマークAMを用いたリトライであるから、もし、最初のID検出が成功した場合には、これらの動作はどの時点で打ち切っても良い。
この実施形態においては、もう一つのアドレスマークAMは、誤り検知コードIEDの後ろに位置しているので、ID情報検出器84は、エラーが起きた場合に備えて、誤り検知コードIEDを読み終えた時点において、AM検出器82に再度AM検出を行うように指示を出す。誤り検知コードIEDの検出時間を見越して、図33のステップ31から33に示すように、エラー検出結果を判定する前にもう一つのアドレスマークAMの検出を行うようにしても良い。
上記実施形態では、同一のヘッダ領域内の2箇所にアドレスマークAMを分散配置させていたが、これに限らず、同一のヘッダ領域内の3箇所以上の場所にアドレスマークAMを分散配置させるようにしても同様に実施できる。
次に、他の実施形態として、ヘッダ領域の内容をセクタによって変えるものについて説明する。この実施形態は、ヘッダ領域の記録密度を下げた場合、ID情報量を減らさなければヘッダ領域の長さが長くなってしまうのを、セクタごとのヘッダ領域のID情報量を減らすことにより、抑制するものである。
一例としては、DVDで用いられる光ディスク1では、上述した図8に示すように、2Kバイトのセクタ16個で1つのECCブロックを構成しているが、この場合、ECCブロックの先頭のセクタのヘッダ領域3、8には従来通りのID情報(図29参照)を記録するが、それ以外のセクタのヘッダ領域3、8にはセクタ番号またはトラック番号のみを記録する。
他の一例としては、図34に示すように、ID情報が4バイトで構成されていた場合、最下位の1バイトは各セクタのヘッダ領域に記録するが、残りの3バイトは、各セクタに分散させて記録させることでID情報の量を削減する。
より具体的な例を図35に示す。ID情報が、ID情報1〜ID情報4までの4バイトで、ID情報1の内容が“00010100“、ID情報2の内容が”11001001“、ID情報3の内容が”00111101”、ID情報4の内容が“01100001”である従来形式のヘッダ領域を考え、これに、相当するこの実施形態の形式のID情報について例を示す。
この実施形態のID情報を適用したヘッダ領域をもつ連続した3つのセクタを仮定する。第1のセクタのヘッダ領域には、従来形式のヘッダのID情報1とID情報4だけが記録される。即ち、ヘッダ領域の記録されるバイナリデータの内容は、“00010100“+“01100001”になる。第2のセクタのヘッダには、従来形式のヘッダのID情報2とID情報4の内容を1つインクリメントしたバイナリデータだけが記録される。
即ち、ヘッダ領域の記録されるバイナリデータの内容は、“11001001“+“01100010”になる。2バイト目の内容が、従来形式のヘッダ領域のID情報4の内容を1つインクリメントした値になるのは、ID情報4がセクタ番号の最下位バイトであると仮定している為で、セクタ番号を1つ進めるためである。第3のセクタのヘッダには、従来形式のヘッダのID情報3とID情報4の内容を2つインクリメントしたバイナリデータだけが記録される。即ち、ヘッダ領域の記録されるバイナリデータの内容は、“00111101“+“01100011”になる。
この実施形態では、1つのヘッダ領域を読んだだけではID情報の全てを得ることができないので、例えば正確なセクタ番号(ブロック番号)を得るのに時間がかかるが、従来の形式のID情報の記録方法では、連続した多数のヘッダ領域にアクセスする場合には、ID情報の殆どの部分は隣接したヘッダ領域間で変わらないので冗長分の情報量やヘッダ領域の読出し時間が無駄になっている。
この実施形態では、ヘッダ領域ごとに変わる情報は、ヘッダ領域ごとに記録し、変化しない部分の情報を複数に分散させることで情報量と読出し時間の効率が向上する。
さらに他の一例としては、録再型光ディスクとして、追記書込みと書込み済みデータの書換えのみをサポートするシステムを考える。即ち、有意なデータが書かれたデータ領域の直後には新たなにデータを書き加えることができるが、一度もデータが書かれたことのないデータ領域が連続している領域にジャンプしていってデータを書くことができなく、また、既にデータが書かれたデータ領域の内容を書き換えることはできるというシステムである。光ディスクが最初にアクセスされるリードイン領域には必ずデータが存在するので初回の書きこみはこの直後から実行可能である。
このような光ディスクシステムでは、ヘッダ領域からアドレス情報を削除することが可能である。既にデータの書かれたセクタあるいはECCブロックにはユーザ・データとともにID情報が記録されているので、これを読むことでアクセス位置を検出することができる。ヘッダ領域には、セクタ(ブロック)の始まり位置の同期を取るためだけのパターンが記録されていれば良い。
上記したように、ヘッダ領域の線方向の記録密度がユーザデータを記録する領域よりも低く(粗に)することで、従来型のレベルスライス方式の信号検出を可能とし、検出遅延時間を短縮している。
また、ヘッダ領域の情報記録方式を検出マージンの大きいマークポジション方式とすることで、従来型のレベルスライス方式の信号検出を可能とし、検出遅延時間を短縮している。
さらに、ヘッダ領域のバイト同期を取るためのアドレスマークAMを、ヘッダ領域に記録される情報の先頭の部分と末尾の部分の両方に記録されていることで検出誤りによるセクタ番号の読出しエラーを救済する。
これにより、ヘッダ領域のセクタ番号の読出し遅延を抑えることにより切替える領域の長さを短くしてフォーマット効率を改善させ、また、ヘッダ領域のデータ区切りパターンの検出誤りによるセクタ番号の読出しエラーを救済することができ、大容量でかつ信頼性の高い光ディスクを提供できる。
光ディスクの概略構成を示す図。 光ディスクのヘッダ領域のプリフォーマットデータと周辺のグルーブとランドの状態を説明するための図。 光ディスクのヘッダ領域のプリフォーマットデータと周辺のグルーブとランドの状態を説明するための図。 光ディスクのヘッダ領域のプリフォーマットデータと周辺のグルーブとランドの状態を説明するための図。 光ディスクのヘッダ領域のプリフォーマットデータと周辺のグルーブとランドの状態を説明するための図。 光ディスクのヘッダ領域のプリフォーマットデータと周辺のグルーブとランドの状態を説明するための図。 光ディスクのゾーンを説明するための図。 ECCブロックデータを説明するための図。 各セクタのフレーム構成を説明するための図。 1セクタごとのセクタフォーマットを示す図。 ヘッダ領域の他の実施例のフォーマットを示す図。 光ディスク装置の概略構成を示す図。 信号検出部と信号判定回路の概略構成を示す回路図。 レベルスライス信号処理回路と、PRML信号処理回路の概略構成を示すブロック図。 レベルスライス信号処理回路の要部の信号波形とデータ値とを示す図。 PRML信号処理回路の要部の信号波形とデータ値とを示す図。 ML復号器による復号処理を説明するための図。 信号判定回路における信号波形を示す図。 等化器とML復号器の概略構成を示す図。 ACSにおける状態変化を説明するための図。 1,7変調を説明するための図。 変調方式によるデータの検出ウィンドウ幅の違いを示す図。 データの記録処理、データの再生処理を説明するためのフローチャート。 他の実施形態における光ディスク装置の概略構成を示す図。 データの記録処理、データの再生処理を説明するためのフローチャート。 他の実施形態における光ディスク装置の概略構成を示す図。 レベルスライス信号処理回路と、PRML信号処理回路の概略構成を示すブロック図。 データの記録処理、データの再生処理を説明するためのフローチャート。 他の実施形態におけるヘッダフィールドのレイアウトを示す図。 ID検出部の回路構成を示す図。 他の実施形態における光ディスク装置の概略構成を示す図。 ID検出部におけるID検出処理を説明するためのフローチャート。 ID検出部におけるID検出処理を説明するためのフローチャート。 ID情報の複数セクタへの分散記録例を説明するための図。 ID情報の複数セクタへの分散記録例を説明するための図。
符号の説明
1…光ディスク
2、7…グルーブ
3、8…ヘッダ部(ヘッダ領域)
4、9…ランド
11…記録領域
21…光ディスク装置
22…光ピックアップ
23…レベルスライス信号処理回路
24…PRML信号処理回路
25…信号判定回路
26…ドライブ制御回路
27…エラー訂正部
28…上位装置インターフェース
34…対物レンズ
35…信号検出部

Claims (5)

  1. トラックにプリアドレスが形成され、前記トラックは、記録データを格納するように構成されており、前記記録データの最小マーク長は2T系をベースとしており、前記プリアドレスと前記記録データは異なる記録フォーマットで記録されることを特徴とする光ディスク。
  2. トラックにプリアドレスが形成され、前記トラックは、記録データを格納するように構成されており、前記記録データの最小マーク長は2T系をベースとしており、前記プリアドレスと前記記録データは異なる記録フォーマットで記録されるものであり、前記記録データは、パーシャルレスポンスマキシマムライクリーフッド(PRML)検出システムで検出される方式であって、かつ前記記録データはエラー訂正コードが付加されて記録される光ディスク。
  3. 光ディスクに情報を記録する情報記録方法において、
    前記光ディスクは、トラックにプリアドレスが形成され、前記トラックは、記録データを格納するように構成されており、前記記録データの最小マーク長は2T系をベースとしており、前記プリアドレスと前記記録データは異なる記録フォーマットで記録されるものであり、前記記録データは、パーシャルレスポンスマキシマムライクリーフッド検出システムで検出される方式で記録され、かつ前記記録データはエラー訂正処理されるように記録されており、
    前記プリアドレスを読み取り、
    前記プリアドレスに基づいて前記記録データを記録する
    ことを特徴とする情報記録方法。
  4. 光ディスクから情報を再生する情報再生方法において、
    前記光ディスクは、トラックにプリアドレスが形成され、前記トラックは、記録データを格納するように構成されており、前記記録データの最小マーク長は2T系をベースとしており、前記プリアドレスと前記記録データは異なる記録フォーマットで記録されるものであり、前記記録データは、パーシャルレスポンスマキシマムライクリーフッド検出システムで検出される方式で記録され、かつ前記記録データはエラー訂正処理されるように記録されており、
    前記光ディスクから前記記録データを読み取り、
    パーシャルレスポンスマキシマムライクリーフッド検出システムで前記記録データを検出する
    ことを特徴とする情報再生方法。
  5. 光ディスクから情報を再生する情報再生装置において、
    前記光ディスクは、トラックにプリアドレスが形成され、前記トラックは、記録データを格納するように構成されており、前記記録データの最小マーク長は2T系をベースとしており、前記プリアドレスと前記記録データは異なる記録フォーマットで記録されるものであり、前記記録データは、パーシャルレスポンスマキシマムライクリーフッド検出システムで検出される方式で記録され、かつ前記記録データはエラー訂正処理されるように記録されており、
    前記光ディスクから前記記録データを読み取る手段と、
    パーシャルレスポンスマキシマムライクリーフッド検出システムで前記記録データを検出する手段を有した
    ことを特徴とする情報再生装置。
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