JP2007298453A - テラヘルツ波照射を伴う核磁気共鳴を利用した試料分析方法、及び装置 - Google Patents
テラヘルツ波照射を伴う核磁気共鳴を利用した試料分析方法、及び装置 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】試料のテラヘルツ波に対する吸収若しくは反射スペクトルが意味する試料の情報を解析する上での有用な情報を取得することができる試料分析装置及び方法を提供することである。
【解決手段】分析対象となる試料8のテラヘルツ波に対する吸収若しくは反射により、吸収若しくは反射スペクトルを測定する。測定された吸収若しくは反射スペクトルのピーク部分に対応する周波数成分を含むテラヘルツ波を照射しながら試料8の核磁気共鳴スペクトルを測定し、更に核磁気共鳴スペクトルで観測された核磁気共鳴信号の緩和時間の変化を観測する。緩和時間の変化に基づいて、試料8のテラヘルツ領域における吸収若しくは反射スペクトルで観測されたピーク部分が、どの様な立体構造、コンホメーションの変形、分子緩和などの試料8の情報に関与しているかを観測する。
【選択図】図1
【解決手段】分析対象となる試料8のテラヘルツ波に対する吸収若しくは反射により、吸収若しくは反射スペクトルを測定する。測定された吸収若しくは反射スペクトルのピーク部分に対応する周波数成分を含むテラヘルツ波を照射しながら試料8の核磁気共鳴スペクトルを測定し、更に核磁気共鳴スペクトルで観測された核磁気共鳴信号の緩和時間の変化を観測する。緩和時間の変化に基づいて、試料8のテラヘルツ領域における吸収若しくは反射スペクトルで観測されたピーク部分が、どの様な立体構造、コンホメーションの変形、分子緩和などの試料8の情報に関与しているかを観測する。
【選択図】図1
Description
本発明は、核磁気共鳴及びテラヘルツ波を利用して物質(試料)に関する情報を取得する試料分析方法、及び試料分析装置に関する。特に、物質の分子の立体構造、コンホメーション(立体配座)の変形、緩和等に関する情報及び物質のテラヘルツ波に対する吸収若しくは反射スペクトル(典型的には、指紋スペクトル)に関する情報を取得する試料分析方法、及び試料分析装置に関する。
電磁波の吸収を利用した分析法は、物質の構造解析を行う上で極めて重要な情報を与える。例えば、紫外可視吸収スペクトルは、物質の電子励起過程のキャラクタリゼーションなどに従来から利用されている。また、更に波長の長い近赤外、中赤外吸収スペクトルは、分子の化学結合振動を励起しスペクトルとすることで、有機物、無機物の構造解析、状態解析に極めて重要な役割を果たしている。
これに対し、更に波長の長い領域である所謂テラヘルツ領域と呼ばれる領域のテラヘルツ波(数百ミリテラヘルツから数十テラヘルツの周波数を持つ電磁波)は近年まで、電磁波を利用する上で未開拓とされた領域である。しかし、最近、テラヘルツ波を発生させるための高性能な光源が開発され、近年興味、関心が持たれている。
テラヘルツ波は物質を透過する電波としての性質を持つため、物質の内部の情報を得られるだけでなく、テラヘルツ領域の指紋スペクトルは物質を特定するための構造情報を与える。すなわち、今までに知られている赤外分光法で行われてきた構造解析的な利用もできる可能性がある。テラヘルツ波はエネルギーに換算すると、可視光に比べておよそ二桁低いため、分子の素励起や緩和、すなわち気体分子の回転運動や分子の骨格振動や分子間振動などを観測するのに適している。
前記テラヘルツ領域の指紋スペクトルのピークの帰属及び解析ができれば、上述した様な分子の素励起や緩和などの情報が得られることから、非常に興味深い。現在広く利用されている赤外吸収スペクトルは、豊富なスペクトルデータベースや分子軌道計算などにより分子の結合振動エネルギーなどを計算することで、比較的精度良くスペクトルのピークの帰属ができる。このことが、現在の分子構造、状態解析などに赤外吸収スペクトルが広く利用されている要因の一つである。
しかし現在、物質のテラヘルツ領域の指紋スペクトルのピークに対する帰属は非常に難しい。スペクトルデータが少なく、分子軌道計算等による帰属も精度が低く、帰属例も少ないのが現状である。これは、テラヘルツ領域の吸収は分子の運動モードによって変化することに起因する。テラヘルツ領域の指紋スペクトルのピークに対する帰属、解析が自由に行える様になれば、テラヘルツ領域の指紋スペクトルも物質同定のツールとして広範囲に利用されることが期待できる。
以上の様な背景、現状から、テラヘルツ領域での物質の指紋スペクトル解析等の有効な方法の開発が望まれている。
一方、核磁気共鳴スペクトル(NMRスペクトル)は、有機物の分子構造などを解析するための分析法である。例えば、有機物の分子を構成する水素及び炭素(正確には炭素の同位体の13C)のNMRスペクトルを測定すると、こうした全ての水素または炭素の夫々独立したシグナルが、分子内で置かれている化学的、磁気的環境に応じて個々に観測される。すなわち、有機物の分子を構成する水素や炭素を分子レベルで区別することができる。また、核磁気共鳴信号(NMR信号)の緩和時間の変化を測定することで、物質間の相互作用、分子運動性の評価ができることが知られており、利用されている。
こうした技術状況において、水溶液の蛋白質試料を静磁場中に配置し、蛋白質試料の側鎖に存在する不対スピンの共鳴周波数に対応するテラヘルツ波を照射して、蛋白質のNMR信号の測定を行う提案がある(特許文献1参照)。この測定では、例えば21T(テスラ)という極めて強力な磁場を、蛋白質の水溶液試料に対して印加することで、蛋白質の側鎖に存在する不対スピンが、テラヘルツ波の持つエネルギーに近いゼーマン分裂を引き起こす。この不対スピンの共鳴周波数に対応するテラヘルツ波を照射することで不対スピンが励起し、その周りに存在する水素結合などの結合を介してエネルギー移動が起こる。そして、NMRスペクトルの化学シフトの変化から水溶液中での蛋白質の結合変化を観測する。
特開2005−156345号公報
以上、述べてきた様に、分子全体の振動、運動を励起する様なテラヘルツ波と、分子の大きな運動性を評価できるNMR信号の緩和時間の測定を融合させることにより、今まで困難であったテラヘルツ波の指紋スペクトルのピークに対する帰属が可能となる。しかしながら、前記指紋スペクトルに対して信頼性のある帰属を与えるには至っていない。更に、分光分析的にその帰属を行える技術も確立されてはいない。
また、上述の特許文献1の分析では、測定対象となる試料が不対スピンを持つことが必須となるが、この様に不対スピンを持つ有機物試料は極めて限られたもので、その汎用性はかなり乏しい。また上述の方法では、不対スピンのごく限られた周辺の結合状態、結合距離を制御観測しようとするもので、分子振動、分子の運動性といった動的挙動に関する情報が得られない。
上記課題に鑑み、テラヘルツ波照射を伴う核磁気共鳴を利用した本発明の試料分析方法は、次の第1の工程乃至第4の工程を有する。第1の工程では、試料にテラヘルツ波を照射して該試料のテラヘルツ波に対する吸収若しくは反射スペクトルを測定する。第2の工程では、静磁場中に前記試料を配置して前記試料の核磁気共鳴信号及び該核磁気共鳴信号の緩和時間を測定する。第3の工程では、前記静磁場中に前記試料を配置して、テラヘルツ波を照射しながら前記試料の核磁気共鳴信号及び該核磁気共鳴信号の緩和時間を測定する。第4の工程では、前記第2の工程と前記第3の工程で夫々測定された前記核磁気共鳴信号及び該核磁気共鳴信号の緩和時間に基づいて、前記第1の工程で測定された前記スペクトルと前記試料に関する情報の対応関係の情報を取得する。
また、上記課題に鑑み、テラヘルツ波照射を伴う核磁気共鳴を利用した本発明の試料分析装置は、試料を配置するための支持手段と、テラヘルツ波照射手段と、テラヘルツ波検出手段と、静磁場発生手段と、測定手段と、分析手段を有する。前記テラヘルツ波照射手段は、前記支持手段に配置される試料にテラヘルツ波を照射するためのものである。前記テラヘルツ波検出手段は、前記支持手段に配置される試料のテラヘルツ波に対する吸収若しくは反射スペクトルを測定するためのものである。前記静磁場発生手段は、前記支持手段に配置される試料に静磁場を与えるためのものである。前記測定手段は、前記静磁場中に配置される試料及び前記テラヘルツ波照射手段からのテラヘルツ波を受けつつ前記静磁場中に配置される該試料夫々の核磁気共鳴信号及び該核磁気共鳴信号の緩和時間を測定するためのものである。前記分析手段は、静磁場中の試料及びテラヘルツ波照射下の静磁場中の該試料について夫々測定された核磁気共鳴信号と該核磁気共鳴信号の緩和時間に基づき、該試料の吸収または反射スペクトルと該試料に関する情報の対応関係の情報を取得する。
本発明の分析によれば、静磁場中の試料とテラヘルツ波照射下の静磁場中の該試料について夫々測定された核磁気共鳴信号及び該核磁気共鳴信号の緩和時間に基づき、該試料の吸収または反射スペクトルと該試料に関する情報の対応関係の情報を取得する。従って、試料のテラヘルツ波に対する吸収若しくは反射スペクトルが意味する試料の振動モード、運動モードなどの情報を解析する上での有用な情報を取得することができる。
以下に、本発明の原理を説明しつつ本発明の実施形態について説明する。
以下、説明を簡単化するために、核スピン量子数が1/2である原子(1H, 13C, 29Si, 15N, 31P等)について説明する。ただし、それ以外の核スピン量子数の物質の分析にも本発明は適用できる。一般に、試料中にある原子核の持つ核スピンのモーメントは、ランダムな方向を互いに向いており、平均化されることで物質全体としての磁化は持たない。ここで、核スピン量子数が1/2である原子を含む試料を静磁場中に配置する。すると、試料中の原子の持つ核スピンのエネルギー状態が所定の式で示されるエネルギー分裂幅を持って二つのエネルギー状態に分裂する所謂ゼーマン分裂が起こる。エネルギーの低い状態は核スピンのモーメントが静磁場の方向と平行な状態、エネルギーの高い状態は核スピンのモーメントが静磁場の方向と反平行の状態である。各エネルギー状態には、或る温度において、ボルツマン分布に従って或る割合で核スピンが分布している。
この状態の試料に、上述のエネルギー分裂幅と等しいエネルギーを有する電磁波を照射すると、エネルギーの吸収が起きる。そのときの電磁波の周波数は歳差運動の速さと対応し、これが核磁気共鳴(NMR)の共鳴周波数である。エネルギー分裂幅は原子核の置かれた状況によって微妙に異なる(化学シフト)ため、共鳴周波数範囲のあらゆる周波数成分を含んだ電磁波パルスを与える。すると、試料から放出されるのは、特定の周波数をもって減衰するラジオ波の重ね合わせの所謂FID(free induction decay)となる。このFIDをフーリエ変換して得られるスペクトルが、核磁気共鳴スペクトル(NMRスペクトル)と呼ばれるもので、横軸は周波数で、基準となるNMRの共鳴周波数からのずれとする。このずれは、原子核の置かれた化学的状況、磁気的状況よって微妙に異なるため、このずれから、物質の分子構造等が決定できる。
一方、FIDは一定の時間を持って減衰し、上述のエネルギー分裂幅に対応するエネルギーを有する電磁波を照射する前のスピン状態に戻る。この現象をスピン緩和と呼び、その減衰に必要な時間を緩和時間という。スピン緩和を引き起こす要因の一つに分子の運動がある。分子若しくは分子中の原子が運動を行うと、電荷をもつ粒子が運動するために振動磁場が生じる。その振動磁場が、上記電磁波によって励起を受けた原子核に当たることで、励起が解けてスピン緩和が起こるというものである。従って、核磁気共鳴信号(NMR信号)の緩和時間は分子の運動性の激しさに応じて変化することが知られており、分子の運動性の評価にも一般的に用いられている。
一般的には、溶液の低分子量の有機分子に関して言えば、分子の運動性が大きくなると緩和時間が長くなることが知られている。また、NMRスペクトルとの対比により有機分子中の特定部位のNMR信号の緩和時間を測定し、特定部位の分子運動性の激しさなどを評価することも可能である。
一方、数百ミリテラヘルツから数十テラヘルツの周波数を持つテラヘルツ波を試料に照射すると、分子中の回転運動、分子間相互作用、分子の立体配座、コンホメーションの変化などに起因する動きが励起され、吸収が起き、スペクトルとして観測される。このことは、或る特定の周波数のテラヘルツ波を試料に照射することで、その試料を構成している分子の特定の運動などを励起しうることを示している。
以上のことから、測定する試料の分子などに対して或る特定の周波数成分を含むテラヘルツ波を照射することで、試料による吸収が観測され、前記吸収に対応する分子運動などが励起され、その運動が活発になる。それは更に、試料から得られるNMR信号の緩和時間に反映される。以上の原理を利用すれば、今まで帰属が極めて困難であったテラヘルツ領域の指紋スペクトルのピークを帰属するという様な、指紋スペクトルに対応する試料に関する情報の取得が核磁気共鳴信号及び該核磁気共鳴信号の緩和時間に基づいて可能となる。
すなわち、試料のテラヘルツ領域の指紋スペクトルをまず測定し、前記試料のテラヘルツ領域の指紋スペクトルにおいて帰属したいピークが観測されるテラヘルツ波の周波数の部分を求める。次に、前記試料のNMRスペクトルを測定し、得られたNMRスペクトルのピークが夫々前記試料の分子構造などのどれにあたるかという帰属を行い、前記試料のNMRスペクトルのNMR信号の緩和時間を測定する。次に、上述の工程で求められた周波数の部分を含むテラヘルツ波を試料に照射しながらNMRスペクトルを観測し、このNMRスペクトルのNMR信号の緩和時間を測定する。最後に、この様にして得られたテラヘルツ波を照射する前後でのNMR信号の緩和時間を比較し、緩和時間に変化のあったNMR信号(これの帰属は行われている)を探す。この様にして帰属された試料の分子部位などが、この試料を上述の工程で照射したテラヘルツ波で励起される分子運動などである。こうして、今まで帰属が困難であったテラヘルツスペクトルの指紋スペクトルに関して、帰属をすることができる。
試料のNMRスペクトル及び緩和時間の測定に用いるNMR信号は、NMR信号が得られる原子種、すなわち核スピンを有する原子核であれば特に限定されるものではない。しかし、試料に関する情報を取得するのに要される処理の簡単化が容易であることから、核スピンの量子数が1/2であるものが望ましい。この様な原子核の種類には、1H,13C,15N,29Si,31P,19Fなどがある。
分析対象としては、NMRスペクトル及びNMR信号を観測できる分子などであれば特に限定させるものではないが、有機分子で且つ該有機分子内に不対スピンをもたないもの、すなわち常磁性分子でないものが望ましい。一般的に、不対スピンは、これを持つ分子からのNMR信号の緩和時間に大きな影響を与え、極端に短くしてしまうことが知られている(常磁性緩和)。従って、対象内に不対スピンを持つ試料に対して本発明の分析を行うと、テラヘルツ波の照射、励起による緩和時間の変化が極めて評価しにくくなってしまう可能性が高い。また、分析対象のNMRスペクトルのNMR信号もブロードになり、ピーク分解能も悪くなるため、ピーク分離の観点からも望ましくない。
測定に用いる試料の形態としては、溶液であることが望ましい。従って、測定対象の試料を溶媒に溶かし、溶液とする。前記溶液に用いる溶媒は、測定対象の試料を溶解させることのできるものであれば特に限定されるものではないが、重水素置換された溶媒若しくは重水素置換された溶媒を任意の割合に混合したものが望ましい。
NMR信号の緩和時間の測定法は特に限定されるものではないが、インバージョンリカバリー法やCPMG(Carr−Parcell,Meiboom−Gill)法が一般的によく使われる。
測定対象試料のテラヘルツスペクトルの測定には、測定対象の試料を本発明の分析に用いるために調整した溶液そのものを用いるのが望ましいが、測定対象の試料そのものを固体状態、液体状態または気体状態で測定してもよい。照射されるテラヘルツ波は、試料に対する照射経路中で余計な吸収をされない様にすることが望ましい。テラヘルツスペクトルを得るために分析対象に照射するテラヘルツ波の波長は、自由に選択することができる。
NMRスペクトル及びNMR信号の緩和時間を測定する際、試料にテラヘルツ波を照射するには、例えば、図1に示す様に上側から直接照射する方法がある。テラヘルツ波を直接試料に照射する場合は、乾燥窒素置換された光路を備えた物が望ましい。更には、図2の様にファイバー等を用いてNMR試料管内に直接照射すれば最適である。これは、テラヘルツ波の照射過程において、空気中の水分及びサンプル管よるテラヘルツ波の吸収を避ける目的で用いられる構成である。試料に対して効率的にテラヘルツ波を照射することができれば、装置構造に関しては特に限定されない。
図1と図2に示す試料分析装置の実施形態を説明する。ここでは、試料に均一な静磁場を与える装置、テラヘルツ領域の電磁波を試料に照射する発振部、及び核磁気共鳴の信号を検出することが可能なプローブ及び観測装置が配置されている。
図1において、1はテラヘルツ電磁波の発振部、2はテラヘルツ波照射用の光路、3は均一な静磁場発生用のボア9を持つ円筒状の磁石、4は核磁気共鳴用電磁波照射用兼核磁気共鳴プローブ用のコイル(照射兼受信コイル)である。また、5はNMR測定用プローブ本体である。また、6は、試料8を納めるサンプル管7のホルダー、10はNMR信号照射及び受信コイルの回路線、11はNMR分光器本体である。ここには示されていないが、試料8のテラヘルツ波に対する吸収若しくは反射スペクトルを測定するために試料8からのテラヘルツ波を検出するテラヘルツ電磁波検出部も設けられている。図2において、12はテラヘルツ波照射用のファイバーである。
上記装置において、試料の分析は次の様に行われる。すなわち、テラヘルツ波発振部1とテラヘルツ波検出部を用いて、試料のテラヘルツ領域の指紋スペクトルをまず測定し、前記試料のテラヘルツ領域の指紋スペクトルにおいて、帰属したいピークが観測されるテラヘルツ波の周波数の部分を求める。次に、磁石3で発生された磁場中で、コイル4により核磁気共鳴用電磁波照射を行った後に核磁気共鳴プローブを実行して前記試料のNMRスペクトルを測定する。そして、得られたNMRスペクトルのピークが夫々前記試料の分子構造などのどれにあたるかという帰属を行う。更に、核磁気共鳴プローブ用のコイル4を用いて前記試料のNMRスペクトルのNMR信号の緩和時間を測定する。これらNMRスペクトル測定、帰属、緩和時間測定はNMR分光器本体11で行われる。
次に、テラヘルツ波発振部1により、上述の周波数の部分の成分を含むテラヘルツ波を試料に照射しつつ、照射兼受信コイル4により、NMRスペクトルを観測し、該NMRスペクトルのNMR信号の緩和時間を測定する。最後に、この様にして得られた、テラヘルツ波を照射する前後でのNMR信号の緩和時間を比較し、緩和時間に変化のあったNMR信号(これの帰属は行われている)を探す。これらNMRスペクトル測定、緩和時間測定、緩和時間比較なども分光器本体11で行われる。
この様にして帰属された試料の分子部位などが、この試料を上述の工程で照射したテラヘルツ波で励起される分子運動などである。以上の様にして、今まで帰属が困難であったテラヘルツスペクトルの指紋スペクトルに関して、帰属をすることができる。すなわち、テラヘルツスペクトル(典型的には、指紋スペクトル)の対象とする部分と物質に関する情報(分子構造など)との間の対応関係の情報を取得することができる。
上記構成において、サンプル管7やホルダー6は、試料8を配置するための支持手段を構成する。テラヘルツ波発振部1やテラヘルツ波照射用光路2或いはテラヘルツ波照射用ファイバー12は、前記支持手段に配置される試料8にテラヘルツ波を照射するためのテラヘルツ波照射手段を構成する。ボア9を持つ円筒状の磁石3は、前記支持手段に配置される試料8に静磁場を与えるための静磁場発生手段を構成する。コイル4やプローブ本体5や分光器本体11は、静磁場中に配置される試料及び前記テラヘルツ波照射手段からのテラヘルツ波を受けつつ静磁場中に配置される該試料夫々の核磁気共鳴信号及び該核磁気共鳴信号の緩和時間を測定するための測定手段を構成する。NMR分光器本体11は、測定手段で測定された前記核磁気共鳴信号及び該核磁気共鳴信号の緩和時間に基づいて、テラヘルツ波検出部で測定される前記スペクトルの対象とする部分と前記試料に関する情報の対応関係の情報を取得するための分析手段を構成する。前記テラヘルツ波は単一の周波数を有するものとできる。また、前記テラヘルツ波は、パルスまたは連続波状のテラヘルツ波として試料に対して照射される様にできる。
以下、本発明の具体的な実施例を説明する。
(実施例1)
実施例1は、アラニンに対するプロトンNMR信号を用いた本発明のテラヘルツ波照射を伴う核磁気共鳴を利用した分析の例である。
実施例1は、アラニンに対するプロトンNMR信号を用いた本発明のテラヘルツ波照射を伴う核磁気共鳴を利用した分析の例である。
本実施例では、まず、アラニンのテラヘルツ波に対するスペクトルを測定する。アラニンは図3に示す様な分子構造を有するが、テラヘルツ領域に吸収スペクトルを持つことが知られており、図4の様なスペクトルが測定されている(例えば、「2005年分析展:テラヘルツ・遠赤外分光法入門 NTT物性科学基礎研究所 味戸克裕」参照)。図4において、ピークが観測された周波数2.2THz(図4中ピーク100)若しくは2.6THz(図4中ピーク101)付近で、アラニンの分子は、或る特定の分子内のコンホメーション変形や、回転運動等の分子の素励起や緩和を受けることになる。
次に、アラニンを重水素置換された溶媒に溶かし、アラニンのプロトンNMRスペクトルを通常に測定することで、図5(b)に示す様なNMRスペクトルが得られる。図5(b)の各々のピークは、夫々容易に図5(a)に示すアラニン分子が有する水素原子に対して帰属することができる(ピーク1000、1001、1002、1003)。プロトンNMRスペクトルのピークを帰属することで、アラニンの分子中の特定の水素原子のNMR信号を観測できたことになる。
次に、テラヘルツ波を照射せずに、インバージョンリカバリー法によってアラニンのプロトンNMR信号の緩和時間を夫々の水素原子のNMR信号に対して測定する。この測定により、アラニンの分子中にある全ての水素原子に起因するNMR信号の緩和時間が測定できる。
次に、図4のテラヘルツスペクトルで観測されたピークから、運動モードを帰属したいピークを選択し、このピークの周波数(ピーク100:2.2THz付近、若しくはピーク101:2.6THz付近)を適宜選択する。例えば、図4のピーク100を帰属したい場合、2.2THz付近のテラヘルツ波を照射しながら、図5で示す様に観測されたアラニンのプロトンNMR信号の緩和時間を測定する。このことで、テラヘルツ波の照射下のアラニン分子中にある全ての水素原子に起因するNMR信号の緩和時間が測定できる。
最後に、テラヘルツ照射前後で緩和時間に変化を生じたNMR信号を探す。図4中のピーク100に対応する2.2THz付近のテラヘルツ波を照射し、図5(b)中のピーク1002のプロトンNMR信号の緩和時間に変化が生じたとする。この場合、図4のテラヘルツスペクトルのピーク100に帰属される運動モードは、図5(a)中の1002のプロトン付近の立体変化が関与していることが分かる。同様の操作を、図4に示す如く観測されたテラヘルツスペクトルのピーク101について行うことで、図4のテラヘルツスペクトルのピーク101がアラニン分子のどの部分の素励起や緩和に起因するかを容易に知ることができる。こうして、アラニン分子の素励起や緩和のモードの帰属が、テラヘルツ領域の指紋スペクトルピークに対して可能となる。
これらの工程は、図1或いは図2に示す様な装置を用いて行い、その結果を分析手段で解析して物質の分析を行うことができる。
(実施例2)
実施例2は、アラニンに対するカーボンNMR信号を用いた本発明のテラヘルツ波照射を伴う核磁気共鳴を利用した試料の分析の例である。
実施例2は、アラニンに対するカーボンNMR信号を用いた本発明のテラヘルツ波照射を伴う核磁気共鳴を利用した試料の分析の例である。
まず、アラニンのテラヘルツスペクトルを測定し、実施例1と同様に図4のスペクトルを得る。図4においてピークが観測された周波数2.2THz(図4中ピーク100)若しくは2.6THz(図4中ピーク101)に等しい周波数が、本実施例で照射に使用するテラヘルツ波の周波数である。
次に、アラニンを重水素置換された溶媒に溶かし、アラニンのカーボンNMRスペクトルを通常に測定することで、図6(b)に示す様なNMRスペクトルが得られる。各々のピークは、夫々容易に図6(a)に示すアラニン分子が有する炭素原子に対して帰属することができる(ピーク1004、1005、1006)。カーボンNMRスペクトルのピークを帰属することで、アラニンの分子中の特定の炭素原子のNMR信号を観測できたことになる。
次に、テラヘルツ波を照射せずに、インバージョンリカバリー法によってアラニンのカーボンNMR信号の緩和時間を夫々の炭素原子のNMR信号に対して測定する。この測定により、アラニンの分子中にある全ての炭素原子に起因するNMR信号の緩和時間が測定できる。
次に、運動モードを帰属したいピークを、図4に示す如く観測されたテラヘルツスペクトルのピークから選択し、このピークの周波数(ピーク100:2.2THz付近、若しくはピーク101:2.6THz付近)を適宜選択する。図4のピーク100を帰属したい場合、2.2THz付近のテラヘルツ波を照射しながら、図6(b)の如く観測されたアラニンのカーボンNMR信号の緩和時間を測定する。このことで、テラヘルツ波の照射下のアラニン分子中にある全ての炭素原子に起因するNMR信号の緩和時間が測定できる。
最後に、テラヘルツ照射前後で緩和時間に変化を生じたNMR信号を探す。図4中のピーク100に対応する2.2THz付近のテラヘルツ波を照射し、図6(b)中の1005のカーボンNMR信号の緩和時間に変化が生じたとする。この場合、図4のピーク100に帰属される運動モードは図6(a)中の1005の炭素付近の立体変化が関与していることが分かる。同様の操作を、図4に示す如く観測されたテラヘルツスペクトルのピーク101について行うことで、図4のテラヘルツスペクトルのピークがアラニン分子のどの部分の素励起や緩和に起因するかを容易に知ることができる。こうして、アラニン分子の素励起や緩和のモードの帰属が、テラヘルツ領域の指紋スペクトルピークに対して可能となる。
これらの工程も、図1或いは図2に示す様な装置を用いて行い、その結果を分析手段で解析して物質の分析を行うことができる。
1・・・テラヘルツ波照射手段(テラヘルツ波の発振部)
2・・・テラヘルツ波照射手段(テラヘルツ波照射用光路)
3・・・静磁場発生手段(静磁場発生用磁石)
4・・・測定手段(照射兼受信コイル)
5・・・測定手段(NMR測定用プローブ本体)
6・・・支持手段(サンプルホルダー)
7・・・支持手段(サンプル管)
8・・・試料(サンプル)
9・・・静磁場発生手段(静磁場発生用磁石ボア)
10・・・測定手段(NMR信号照射及び受信コイルの回路線)
11・・・分析手段(NMR分光器本体)
12・・・テラヘルツ波照射手段(テラヘルツ波照射用ファイバー)
2・・・テラヘルツ波照射手段(テラヘルツ波照射用光路)
3・・・静磁場発生手段(静磁場発生用磁石)
4・・・測定手段(照射兼受信コイル)
5・・・測定手段(NMR測定用プローブ本体)
6・・・支持手段(サンプルホルダー)
7・・・支持手段(サンプル管)
8・・・試料(サンプル)
9・・・静磁場発生手段(静磁場発生用磁石ボア)
10・・・測定手段(NMR信号照射及び受信コイルの回路線)
11・・・分析手段(NMR分光器本体)
12・・・テラヘルツ波照射手段(テラヘルツ波照射用ファイバー)
Claims (8)
- 試料にテラヘルツ波を照射して該試料のテラヘルツ波に対する吸収若しくは反射スペクトルを測定する第1の工程と、
静磁場中に前記試料を配置して前記試料の核磁気共鳴信号及び該核磁気共鳴信号の緩和時間を測定する第2の工程と、
前記静磁場中に前記試料を配置して、テラヘルツ波を照射しながら前記試料の核磁気共鳴信号及び該核磁気共鳴信号の緩和時間を測定する第3の工程と、
前記第2の工程と前記第3の工程で夫々測定された前記核磁気共鳴信号及び該核磁気共鳴信号の緩和時間に基づいて、前記第1の工程で測定された前記スペクトルと前記試料に関する情報の対応関係の情報を取得する第4の工程と、
を含むことを特徴とするテラヘルツ波照射を伴う核磁気共鳴を利用した試料分析方法。 - 前記第3の工程において、前記試料が前記テラヘルツ波に対して吸収を持つ周波数を含むテラヘルツ波を照射しながら前記試料の核磁気共鳴信号及び該核磁気共鳴信号の緩和時間を測定する請求項1記載の試料分析方法。
- 前記テラヘルツ波は単一の周波数を有する請求項1または2記載の試料分析方法。
- 前記テラヘルツ波は、パルスまたは連続波状のテラヘルツ波として前記試料に対して照射される請求項1から3のいずれかに記載の試料分析方法。
- 前記試料が有機物である請求項1から4のいずれかに記載の試料分析方法。
- 前記試料が溶液である請求項1から5のいずれかに記載の試料分析方法。
- 前記第2の工程及び第3の工程において、前記核磁気共鳴信号は水素、炭素、窒素、ケイ素、フッ素、若しくはリン原子に由来する信号である請求項1から6に記載の試料分析方法。
- 試料を配置するための支持手段と、
前記支持手段に配置される試料にテラヘルツ波を照射するためのテラヘルツ波照射手段と、
前記支持手段に配置される試料のテラヘルツ波に対する吸収若しくは反射スペクトルを測定するためのテラヘルツ波検出手段と、
前記支持手段に配置される試料に静磁場を与えるための静磁場発生手段と、
前記静磁場中に配置される試料及び前記テラヘルツ波照射手段からのテラヘルツ波を受けつつ前記静磁場中に配置される該試料夫々の核磁気共鳴信号及び該核磁気共鳴信号の緩和時間を測定するための測定手段と、
前記静磁場中に配置される試料及び前記テラヘルツ波照射手段からのテラヘルツ波を受けつつ前記静磁場中に配置される該試料夫々について前記測定手段で測定された前記核磁気共鳴信号及び該核磁気共鳴信号の緩和時間に基づいて、前記テラヘルツ波検出手段で測定される前記スペクトルと前記試料に関する情報の対応関係の情報を取得するための分析手段と、
を有することを特徴とするテラヘルツ波照射を伴う核磁気共鳴を利用した試料分析装置。
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