JP2007293894A - サーバ側プロキシ装置、クライアント側プロキシ装置、データ転送方法及びプログラム - Google Patents

サーバ側プロキシ装置、クライアント側プロキシ装置、データ転送方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】ネットワークの負荷を軽減できるプロキシ装置を提供すること。
【解決手段】サーバ側プロキシ230からクライアント側プロキシ240へ新たな内容のリプライデータを転送するにあたって、両プロキシ2にて、該データと該データにハッシュ関数を適用して算出したフィンガープリントとを対応付けて、フィンガープリント・キャッシュに登録しておく。サーバ側プロキシ230からクライアント側プロキシ240へフィンガープリント・キャッシュに登録されたフィンガープリントと同じフィンガープリントを持つリプライデータを転送するにあたっては、該リプライデータの代わりに該フィンガープリントを転送し、同じフィンガープリントが登録されていないが、他の登録データを参照データとして参照データのフィンガープリントを利用することによって転送すべきデータを圧縮して表現できるならば、圧縮データを転送する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、他の装置のためにデータ転送を行うサーバ側プロキシ装置、クライアント側プロキシ装置、データ転送方法及びプログラムに関する。
ネットワークを介して様々なサービスを提供するサーバと、所望のサービスをサーバに対して要求するクライアントとから構成される、クライアント・サーバ型の情報システムが広く利用されている。特に、インターネット上でHTTPプロトコルを使って通信するWEBサーバとクライアントとからなるWORLD WIDE WEBシステム(あるいは単にWEBとも呼ばれる)は、大変広く利用されているクライアント・サーバ型の情報システムである。通常、サーバ上ではサーバプログラムが動作し、クライアント上ではブラウザなどの所定のツール(プログラム)が動作する。インターネット上で提供されるサービスの内容も多岐に渡っており、ネットワーク経由で文字、静止画像、動画像、音声等の情報(例えば、ホームページ、電子メール、デジタルコンテンツなど)や、プログラムなどを提供、配信あるいは転送などするサービス、また商品を販売するための電子店舗サービス、座席や部屋等の予約サービス、種々の契約の仲介サービスなど、種々のサービスが既に存在し、また次々と新たな形態のサービスが出現している。
ところで、WEBのようなクライアント・サーバ型の情報システムにおいては、提供されるサービスがどのような形態のものであろうと、基本的にはクライアント・サーバ間でデータ転送が行われることによってサービスが提供される。したがって、クライアントとサーバとの間で通信に用いるネットワークの容量(バンド幅)が、システム全体のボトルネックになりやすい。そこで、通常、ネットワークの負荷を軽減させるためにキャッシュ技術が用いられる。
WEBシステムの場合、クライアント上で動作するブラウザ等はキャッシュ機構を使用するものが多く、最近アクセスしたデータをキャッシュしている。WEBではURLと呼ばれる名前で情報やサービスを指定してアクセスがなされるので、クライアント上のキャッシュは、過去にWEBサーバに要求した情報やサービスの結果として返されるデータのうちでキャッシュ可能なものを、そのURLと対応させてキャッシュに記録している。この場合、キャッシュ内にあるものと同じURLの情報やサービスのリクエストがあった際に、そのキャッシュ内の応答データが古くなっていないと判断できるならば、そのデータを返すことで、WEBサーバとの間の通信を無くすことができる。
企業のオフィス内のLANあるいは研究機関におけるLANあるいは家庭内のLANなどで複数のユーザがいる場合、該LANとインターネットとの間にプロキシサーバを置き、プロキシサーバにキャッシュ機構を設けるようにすることも多い。クライアント内のキャッシュ(例えば、ブラウザのキャッシュ)は、当該クライアント・ユーザに専用のキャッシュとして動作するが、LAN上のプロキシサーバのキャッシュは、複数のクライアント・ユーザに共有のキャッシュとして動作する。そのため、後者では、過去に他人(他クライアント)がアクセスしたURLに対してアクセスする際にもキャッシュが効く。
さて、WEBにおいて、クライアントとサーバとの間は、HTTPと呼ぶプロトコルで通信が行われる。HTTPプロトコルは、クライアントからサーバへ送る「リクエストメッセージ」と、それに答えてサーバからクライアントへ応答を返す「リプライメッセージ」とが組になっている。
リクエストメッセージは、「リクエストヘッダ」と「リクエストボディ」からなる。リクエストヘッダには、アクセスしたい情報やサービスを指定するURLやアクセスの種類を示すメソッド名、その他アクセスに必要な各種の情報が入る。リクエストボディには、サーバに送るデータを入れる。リクエストボディに入っているデータを「リクエストデータ」とも呼ぶ。
リプライメッセージは、「リプライヘッダ」と「リプライボディ」からなる。リプライヘッダには、処理結果のステータスなどの情報が入り、リプライボディには要求された情報や要求されたサービスの処理結果などのデータが入る。リプライボディに入っているデータを「リプライデータ」とも呼ぶ。
リクエストメッセージのメソッドとしては、サーバ上の情報を読み出す「GETメソッド」、ユーザの持つデータをサーバに書き込む「PUTメソッド」、リクエストの応じて処理した結果を送り返してもらう「POSTメソッド」が、情報やサービスのアクセスに用いられる主要なものである。その他、DELETEなどのメソッドが定義されている。
多くの場合、GETメソッドのリクエストメッセージのリクエストボディ、PUTメソッドのリプライメッセージのリプライボディは空である。POSTメソッドのリクエストメッセージのリクエストボディには、必要に応じてサーバ側での処理に用いる情報が入り、POSTメソッドのリプライメッセージのリプライボディには、その処理の結果のデータが入る。
GETメソッドでサーバから読み出すデータは、読み出す毎にサーバ側で生成する「動的データ」と、既にサーバ側で記憶しているデータをそのまま送り返す「静的データ」に分けることができる。これらのうち、動的データについては、同じURLでも読み出す度に内容が異なる可能性があるので、多くの場合、サーバはキャッシュ不可の指定をそのリプライメッセージのヘッダに入れて送り返す。したがって、WEBのデータでキャッシュの対象になるのは、静的データの部分である。この静的データは、不特定多数のユーザが参照して構わない「共有データ」と、ユーザ認証することで特定のユーザだけがアクセスできるようにアクセス制御を行う「プライベートデータ」に分けることができる。前者の共有データは、どのようなキャッシュでもキャッシュ可能である。しかしながら、後者のプライベートデータは、プロキシサーバなどの共有キャッシュでは、キャッシュ不可である(プライベートデータは必ずサーバで認証して送り返す必要があるので)。ただし、ブラウザなどの個人専用のキャッシュの場合には、プライベートデータでもキャッシュは可能である。
POSTメソッドは、サーバ側で処理をした結果を返すので、一般的にサーバはキャッシュ不可の指定をリプライメッセージのヘッダに入れて結果を送り返す。そのため、通常はキャッシュの対象にはならない。
PUTメソッドは、データをサーバに送るものなので、キャッシュは何も処理をしない。
従来のWEBのキャッシュは、静的コンテンツをキャッシュの対象にしている。かつては、WEBで公開される情報やサービスには、情報の更新頻度がそれほど高くなく、不特定多数の人に公開されているものが多かったため、静的コンテンツの割合は非常に高く、従来のキャッシュ技術でもネットワークの負荷の軽減に有効であった。
しかしながら、WEBベースのASP(Application Service Provider)のように、ユーザがWEBブラウザを使って、ネットワーク経由でサーバ上の情報やサービスにアクセスするシステムが普及するにつれて、下記のように従来のキャッシュ技術では対応できないデータが増加している。
・ユーザの認証を行い、アクセスできるユーザを制限しているので、プライベートデータが多い。
・バックエンドのデータベースを参照して生成する動的データが多い。
・帳票処理や検索などPOSTメソッドを使う場合が多い。
・グループ内の情報共有のためにPUTメソッドを使う場合が多い。
この結果、キャッシュ技術のみではネットワークの負荷を軽減する手法として有効に機能しなくなってきている。
本発明は、上記事情を考慮してなされたもので、データ転送装置間を接続するネットワークの負荷をより軽減することができるキャッシュ技術・圧縮技術を備えたサーバ側プロキシ装置、クライアント側プロキシ装置、データ転送方法及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明は、サーバ装置から送信されたデータを受信し、該データをその宛先となるクライアント装置に通ずるクライアント側プロキシ装置へ送信するサーバ側プロキシ装置であって、前記サーバ装置から前記データを受信する受信手段と、この受信手段が受信したデータのフィンガープリントを生成するフィンガープリント生成手段と、前記受信手段が受信した前記データを参照データとして、該参照データに基づいて前記フィンガープリント生成手段が生成した前記フィンガープリントを、該参照データに関連付けてフィンガープリント・キャッシュとして保持するための保持手段と、前記受信手段が受信したデータに基づいて前記フィンガープリント生成手段が生成した前記フィンガープリントが、前記フィンガープリント・キャッシュに保持されているか否か判定する第1の判定手段と、前記フィンガープリントが前記フィンガープリント・キャッシュに保持されていないと前記第1の判定手段が判定した場合に、前記受信手段が受信した前記データの一つの部分若しくは複数の部分について、当該部分ごとに、前記フィンガープリント・キャッシュに保持されている前記参照データのうち、当該部分と同一の内容を含む参照データに関連付けられたフィンガープリントと、当該参照データにおいて当該同一の内容の存在する箇所を特定可能とする箇所情報との組からなる圧縮情報を求め、該圧縮情報と、前記受信手段が受信した前記データから該圧縮情報に対応する部分を除外した残りの内容を示す直接指定情報とを含む差分圧縮表現データを生成する差分圧縮処理手段と、この差分圧縮処理手段が生成した前記差分圧縮表現データのデータ量につき、該差分圧縮表現データの元であった前記データのデータ量と該差分圧縮表現データのデータ量とにより算出される、圧縮の程度を示す値が、基準値以上であるか否かを判定する第2の判定手段と、前記受信手段が前記データを受信した際に、前記フィンガープリントが前記フィンガープリント・キャッシュに保持されていると前記第1の判定手段が判定した場合には、該フィンガープリントの元であったデータの代わりに該フィンガープリントを含むフィンガープリント圧縮時データを、前記宛先となるクライアント装置宛として前記クライアント側プロキシ装置へ送信し、前記フィンガープリントが前記フィンガープリント・キャッシュに保持されていないと前記第1の判定手段が判定した場合には、前記差分圧縮処理手段が生成した前記差分圧縮表現データにつき、前記圧縮の程度を示す値が前記基準値以上であると前記第2の判定手段が判定したときは、前記フィンガープリントと該フィンガープリントの元であったデータとを関連付けて前記フィンガープリント・キャッシュに追加し、且つ、該差分圧縮表現データの元であったデータの代わりに該差分圧縮表現データを含む差分圧縮時データを、前記宛先となるクライアント装置宛として前記クライアント側プロキシ装置へ送信し、前記差分圧縮処理手段が生成した前記差分圧縮表現データにつき、前記圧縮の程度を示す値が前記基準値以上でないと前記第2の判定手段が判定したときは、前記フィンガープリントと該フィンガープリントの元であったデータとを関連付けて前記フィンガープリント・キャッシュに追加し、且つ、当該受信したデータを含む非圧縮時データを、前記宛先となるクライアント装置宛として前記クライアント側プロキシ装置へ送信する送信手段とを備えたことを特徴とする。
本発明は、サーバ装置から送信されたデータをサーバ側プロキシ装置を介して受信し、該データをその宛先となるクライアント装置へ送信するクライアント側プロキシ装置であって、前記データを参照データとして、該参照データのフィンガープリントを、該参照データに関連付けてフィンガープリント・キャッシュとして保持するための保持手段と、前記サーバ側プロキシ装置から、前記データの代わりに当該データのフィンガープリントを含むフィンガープリント圧縮時データ、当該データの代わりに、該データの一つの部分若しくは複数の部分について、当該部分ごとに指定された、当該部分と同一の内容を含む参照データのフィンガープリントと、当該参照データにおいて当該同一の内容の存在する箇所を特定可能とする箇所情報との組からなる圧縮情報と、該データから該圧縮情報に対応する部分を除外した残りの内容を示す直接指定情報とを含む差分圧縮表現データを含む差分圧縮時データ、又は当該データを含む非圧縮時データを受信するための受信手段と、この受信手段が受信したデータが、前記フィンガープリント圧縮時データであるか、前記差分圧縮時データであるか又は前記非圧縮時データであるかを判定する種別判定手段と、前記受信手段が前記差分圧縮時データを受信したと、前記種別判定手段が判定した場合に、該差分圧縮時データに含まれる前記差分圧縮表現データが含む、該差分圧縮表現データの元であったデータにおける前記部分に対応する前記圧縮情報が含む前記フィンガープリントと前記箇所情報との組を参照して、当該部分ごとに、前記フィンガープリント・キャッシュから当該識別子及び当該箇所情報をもとに当該部分と同一の内容を取得し、取得した当該部分と同一の内容と、前記差分圧縮表現データが含む直接指定情報とを用いて、該差分圧縮表現データの元であったデータを復元する復元処理手段と、前記受信手段が前記フィンガープリント圧縮時データを受信したと、前記種別判定手段が判定した場合には、該圧縮データに含まれるフィンガープリントに関連付けて前記フィンガープリント・キャッシュに保持されているデータを、前記宛先となる前記クライアント装置へ送信し、前記受信手段が前記差分圧縮時データを受信したと、前記種別判定手段が判定した場合には、前記復元処理手段が該差分圧縮時データに含まれる差分圧縮表現データに基づいて復元したデータを、該データに基づいて生成された前記フィンガープリントに関連付けて前記フィンガープリント・キャッシュに追加し、且つ、該データを、前記宛先となる前記クライアント装置へ送信し、前記受信手段が前記非圧縮時データを受信したと、前記種別判定手段が判定した場合には、該非圧縮時データに含まれるデータを、該データに基づいて生成された前記フィンガープリントに関連付けて前記フィンガープリント・キャッシュに追加し、且つ、該データを、前記宛先となる前記クライアント装置へ送信する送信手段とを備えたことを特徴とする。
好ましくは、前記サーバ側プロキシ装置は、前記サーバ装置から前記データを受信する手段と、受信された前記データのフィンガープリントを生成する手段と、生成された前記フィンガープリントを、該フィンガープリントの元であった前記データに関連付けてサーバ側フィンガープリント・キャッシュとして保持する手段と、受信された前記データに基づいて生成された前記フィンガープリントが前記サーバ側フィンガープリント・キャッシュに保持されていない場合に、受信された前記データの一つの部分若しくは複数の部分について、当該部分ごとに、前記フィンガープリント・キャッシュに保持されている前記参照データのうち、当該部分と同一の内容を含む参照データに関連付けられたフィンガープリントと、当該参照データにおいて当該同一の内容の存在する箇所を特定可能とする箇所情報との組からなる圧縮情報を求め、該圧縮情報と、前記受信手段が受信した前記データから該圧縮情報に対応する部分を除外した残りの内容を示す直接指定情報とを含む差分圧縮表現データを生成する差分圧縮処理手段と、この差分圧縮処理手段が生成した前記差分圧縮表現データのデータ量につき、該差分圧縮表現データの元であった前記データのデータ量と該差分圧縮表現データのデータ量とにより算出される、圧縮の程度を示す値が、基準値以上であるか否かを判定する差分表現可否判定手段と、前記データを受信した際に、該データに基づいて生成された前記フィンガープリントが前記サーバ側フィンガープリント・キャッシュに保持されている場合には、該フィンガープリントの元であったデータの代わりに該フィンガープリントを含むフィンガープリント圧縮時データを、前記宛先となるクライアント装置宛として前記クライアント側プロキシ装置へ送信し、該フィンガープリントが前記サーバ側フィンガープリント・キャッシュに保持されていない場合には、前記差分圧縮処理手段が生成した前記差分圧縮表現データにつき、前記圧縮の程度を示す値が前記基準値以上であると前記差分表現可否判定手段が判定したときは、該フィンガープリントと該フィンガープリントの元であったデータとを関連付けて前記サーバ側フィンガープリント・キャッシュに追加し、且つ、該差分圧縮表現データの元であったデータの代わりに該差分圧縮表現データを含む差分圧縮時データを、前記宛先となるクライアント装置宛として前記クライアント側プロキシ装置へ送信し、前記差分圧縮処理手段が生成した前記差分圧縮表現データにつき、前記圧縮の程度を示す値が前記基準値以上でないと前記差分表現可否判定手段が判定したときは、該フィンガープリントと該フィンガープリントの元であったデータとを関連付けて前記サーバ側フィンガープリント・キャッシュに追加し、且つ、当該受信したデータを含む非圧縮時データを、前記宛先となるクライアント装置宛として前記クライアント側プロキシ装置へ送信する手段とを有するものであるようにしてもよい。
なお、装置に係る本発明は方法に係る発明としても成立し、方法に係る本発明は装置に係る発明としても成立する。また、装置または方法に係る本発明は、コンピュータに当該発明に相当する手順を実行させるための(あるいはコンピュータを当該発明に相当する手段として機能させるための、あるいはコンピュータに当該発明に相当する機能を実現させるための)プログラムとしても成立し、該プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体としても成立する。
本発明によれば、サーバ側プロキシ装置とクライアント側プロキシ装置との間で、データとそのフィンガープリントとの対応を保持し、この対応を保持しているデータについては、データを転送する代わりに対応するフィンガープリントを転送することで、サーバ側プロキシ装置とクライアント側プロキシ装置との間の転送データ量を削減することができる。
例えば、GETメソッドのリプライメッセージがプライベートデータであっても、これをフィンガープリントにより圧縮してプロキシ装置間を転送することができるようになる。また、例えば、GETメソッドのリプライメッセージが動的データであっても、内容が同じデータなら、これをフィンガープリントにより圧縮してプロキシ装置間を転送することができるようになる。また、例えば、POSTメソッドであっても、結果が同じデータなら、これをフィンガープリントにより圧縮してプロキシ装置間を転送することができるようになる。
また、本発明によれば、データに対応するフィンガープリントが保持されていないために、データを転送する代わりに対応するフィンガープリントを転送することができない場合であっても、保持されているデータに対応するフィンガープリントを利用して当該データを圧縮して表現したデータを転送することによって、プロキシ装置間の転送データ量を削減することができる。
例えば、GETメソッドやPOSTメソッドのリプライデータが以前にアクセスしたデータと一部が異なる場合には、差分転送することで、データ量を削減することができる。また、例えば、PUTメソッドやPOSTメソッドのリクエストデータが以前に送ったデータと一部が異なる場合には、差分転送することでデータ量を削減することができる。
本発明によれば、サーバ側プロキシ装置とクライアント側プロキシ装置との間で、データとそのフィンガープリントとの対応を保持し、この対応を保持しているデータについては、データを転送する代わりに対応するフィンガープリントを転送することで、サーバ側プロキシ装置とクライアント側プロキシ装置との間の転送データ量を削減することができる。
以下、図面を参照しながら発明の実施の形態を説明する。
以下では、WANがインターネットであり、クライアントはユーザオフィスLANに接続されたものであり、HTTPプロトコルが使用されるような場合を例にとって説明するが、もちろん、本発明は、WANがインターネット以外のものであっても、クライアントがオフィス以外の例えば家庭内LAN等に設置されたものであっても、HTTPプロトコル以外のプロトコルが使用されるものであっても適用可能である。
図38に本発明を適用するコンピュータ・ネットワーク・システムの基本的な構成例を示す。この構成例では、ASPサーバセンター202内のローカルエリアネットワーク(LAN)212と、ユーザオフィス204内のローカルエリアネットワーク(LAN)216との間が、インターネットや専用回線などの広域ネットワーク(WAN)214を介して接続されており、ASPサーバセンター202内のサーバ220と、ユーザオフィス204内のクライアント250とが、LAN212・WAN214・LAN216を介して通信可能になっている。ASPサーバセンター内LANには1または複数のサーバが接続され、ユーザオフィス内LANには1または複数のクライアントが接続される。
WEBベースのASPは、サーバセンター202に設置したサーバ220から、WAN214を介して、様々なアプリケーションプログラムによるサービスを提供し、ユーザはオフィス204に設置されたクライアント上のWEBブラウザ等を使ってそれらのサービスにアクセスする。
このような利用形態においては、ユーザオフィス内LAN216とサーバセンター内LAN212とをつなぐネットワーク、特にインターネットなどの広域ネットワーク214の実効的な通信容量(バンド幅)は、サーバセンター内LAN212やユーザオフィス内LAN216よりも低く、そこが性能上のボトルネックになって通信遅延が発生し、アプリケーションの応答性能が低下するという問題が発生する。
そこで、本実施形態では、図1に示すように、サーバセンター内LAN212とユーザオフィス内LAN216とをつなぐ広域ネットワーク214の両端に、サーバ側プロキシ230およびクライアント側プロキシ240という2つのモジュールを設置し、それらの間で後述するフィンガープリント圧縮(FP圧縮)または後述する差分圧縮を行って通信データ量を低減することで、広域ネットワークのボトルネックを解消する。
本実施形態のサーバ220、サーバ側プロキシ230、クライアント側プロキシ240、クライアント250は、いずれも、計算機上でソフトウェア(サーバ・プログラム、サーバ側プロキシ・プログラム、クライアント側プロキシ・プログラム、クライアント・プログラム)を動作させる形で実現することができる。この場合に、必要に応じて計算機所望の機能を有するOSやドライバソフト、パケット通信用ソフト、暗号ソフト等といったソフトウェア、あるいは通信インタフェース装置や外部記憶装置や入出力装置等といったハードウェアが搭載あるいは接続される。また、この場合に、ユーザあるいは管理者からの情報の入力やユーザへの情報の呈示等のために、グラフィカル・ユーザ・インタフェース(GUI)を用いると好ましい。
サービスを利用するためにユーザが使用するクライアント250上では、その目的に応じて例えばWEBブラウザ等のプログラムが動作する。ユーザは、例えば、WEBブラウザからインターネットを介し情報転送あるいは注文受付等の所望のサービスを提供するサーバにリクエストメッセージを出し、リプライメッセージを受けることによって、またはこれを適宜繰り返すことによって、サービスを利用する。もちろん、WEBブラウザ等の汎用のソフトウェアではなく、特定のサービスを利用するための専用のソフトウェアなどの他のものが用いられても構わない。また、クライアントは、汎用の計算機ではなく、例えばインターネット機能を有する携帯電話端末等でもよい。
サーバ220上では、所定のサーバ・プログラムが動作し、クライアント220のユーザに対して、当該サーバ・サイトに固有のサービスを提供する。
サーバ側プロキシ230は、図1のように、サーバセンター内LAN212とWAN214との両方に接続し、トランスペアレント・プロキシとして動作するように設置して実施することができる。また、図2のように、サーバセンター内LAN212上に設置して実施することもできる。また、図3のように、サーバ側プロキシ230の機能をサーバ220に内蔵するように実施することもできる。
同様に、クライアント側プロキシ240は、図1のように、ユーザオフィス内LAN216とWAN214との両方に接続し、トランスペアレント・プロキシとして動作するように設置して実施することができる。また、図2のように、ユーザオフィス内LAN216上に設置して実施することもできる。また、図3のように、クライアント側プロキシ240の機能をクライアント250上で動作するブラウザ等に内蔵するように実施することもできる。あるいは、ブラウザ等の動作するクライアント250上に、個人用のクライアント側プロキシ240を動作させるように実施することもできる。
なお、サーバ側プロキシ230とクライアント側プロキシ240とは、図1〜図3などのように同じ形態であってもよいし、異なる形態であってもよい。
以下では、フィンガープリント・キャッシュやこれを利用したFP圧縮について説明し、次いで差分圧縮について説明する。
本実施形態のサーバ側プロキシ230およびクライアント側プロキシ240は、いずれも、フィンガープリント・キャッシュ(FPキャッシュ)と呼ぶキャッシュ機構を持つ。フィンガープリント・キャッシュは、フィンガープリント(FP)と呼ぶ名前によって、HTTPプロトコルでやりとりされるデータを記録・管理する。
フィンガープリントは、図4に例示するように、HTTPプロトコルでやり取りされるデータ(図4の例ではコンテンツ)の内容から、あらかじめ決められた計算方法(図4の例ではハッシュ関数)で決定される、短い数値である。この数値は、可変長でもよいが、処理の容易さの観点では、固定長の数値の方が扱いやすい。
フィンガープリントを計算する方法としては、良く知られているMD−5やSHA−1などのハッシュ関数を用いることができる。これらのハッシュ関数は、データに対する電子署名などに使われており、任意のデータが与えられると、MD−5の場合は128ビットの数値に、SHA−1の場合は160ビットの数値に、変換することができる。これらのハッシュ関数の特徴は、2つのデータX1,X2が与えられ、データX1とデータX2とが同じであれば、データX1に対して計算したハッシュ値とデータX2に対して計算したハッシュ値とは等しくなるが、異なる2つのデータA,Bが与えられた場合には、データAに対して計算したハッシュ値とデータBに対して計算したハッシュ値とは、非常に高い確率で異なるものになることである(原理上は、異なる2つのデータA,Bに対してそれぞれ計算したハッシュ値が同じになる場合があるが、その確率は実用上無視できるくらいに小さい)。
図5に示すように、サーバ側プロキシ230やクライアント側プロキシ240の持つフィンガープリント・キャッシュ(図中の60)は、過去にHTTPプロトコルでやり取りされたデータ本体(図中の61)を、そのデータから計算して求めたフィンガープリントの値(図中の62)を名前として、記録・管理している。
例えばHTTPプロトコルでサーバ側プロキシ230からクライアント側プロキシ240へデータを転送するときに、サーバ側プロキシ230は、当該データのフィンガープリントを計算し、そのフィンガープリントに対応するデータがフィンガープリント・キャッシュに入っていれば、当該データ(と同じ内容のデータ)は過去に転送したことがあるので、当該データを転送せずに、対応するフィンガープリントの値を転送する。フィンガープリントを受け取ったクライアント側プロキシ240は、当該フィンガープリントの値に対応するデータをフィンガープリント・キャッシュから取り出すことで、転送すべきデータを再現することができる。このような方式(すなわち、データ圧縮→データ転送→データ解凍)により、過去に送ったものと同じデータならばフィンガープリントの値を送るだけでよいので、ネットワークを流れるデータ量を大幅に削減することができる。もちろん、クライアント側プロキシ240からサーバ側プロキシ230へデータを転送するときも同様である。
説明上、サーバ側プロキシ230とクライアント側プロキシ240との間でのデータ転送にあたり、フィンガープリント・キャッシュを利用してメッセージ・ボディーのデータをフィンガープリントに置き換えて転送情報量を圧縮することを、フィンガープリント圧縮(FP圧縮)と呼ぶものとする。
なお、サーバ側プロキシ230とクライアント側プロキシ240との間において、すべてのメッセージをFP圧縮を適用する対象(すなわち、フィンガープリント・キャッシュを利用してデータをフィンガープリントに置き換えるための処理を行う対象)としてもよいが、例えばフィンガープリント・キャッシュの効果が期待できないものなどに対する適用を除外するために、予め定められた条件を満たすメッセージについては、これをFP圧縮の適用対象外とする(常にFP圧縮しないで転送する)ようにしてもよい。この場合の予め定められた条件とは、例えば、メッセージ・ヘッダに予め定められた情報が記述されていることである。具体的には、例えば、メッセージ・ヘッダにGETメソッドを示す情報およびリクエストを示す情報が記述されていることである。また、予め定められた条件の他の例としては、転送されるデータが空(null)あるいは非常に短いサイズであることである。もちろん、それらの他にも種々のバリエーションがある。また、複数の条件を組み合わせて使用するようにしてもよい。
続いて、差分圧縮について説明する。
前述のFP圧縮では、データに対するフィンガープリントを用いてデータの同一性を高速に判断し、フィンガープリント・キャッシュに登録されているデータと同じデータはプロキシ間で転送しないようにして(代わりに当該データに対するフィンガープリントを転送するようにして)、ネットワークの負荷を低減させる。
しかし、フィンガープリント・キャッシュに登録されているデータと異なるデータは、たとえ大部分は同じ内容であってもFP圧縮を適用できない。そこで、本実施形態では、FP圧縮できない場合であっても、フィンガープリント・キャッシュに登録されている1または複数のデータを参照データとして、参照データのフィンガープリントや、参照データに対する差分情報など転送すべきデータを復元するための情報によって、転送データを表現することによって、少ない情報量で転送データを表現し、なるべく転送データ量を減らすようにしている。すなわち、フィンガープリント・キャッシュの中のデータを辞書として使って、その中から取り出せるデータは送らないようにするのが基本的なアイデアである。
例えば、WEBベースのASPのような応用では、大部分は同じ内容であるが一部分だけが異なっているようなデータが多く使われる。例えば、帳票のデータなどは、多くのフィールドに同じ情報が記入されていて、一部分だけが違うようなものが多数存在する。また、例えば、Webページで日付もしくは時刻のみ異なるものや、総アクセス回数のカウンタ値のみ異なるものなどもある。このような場合には、特に有効になる。
また、このようなフィンガープリントを利用した差分圧縮は、転送すべきデータと参照データとの間の関係を予め取り決めておく必要がなという利点も得られる。すなわち、従来の差分転送の方法の場合には、予め双方で何をベースに差分を取るかを決める必要があったため、差分転送をWEBシステムに実際に用いようとすると、このURLのデータはこのデータをベースに差分を取るというようなルールを、双方に登録する手段が必要であり、任意のデータに対して有効に機能させることは不可能であった。これに対して、本差分圧縮方法は、フィンガープリント・キャッシュの中にあるデータを参照データとして差分を取ることで、差分のベースを予め決めておかなくても、差分によるデータの圧縮の効果を得ることができる。
説明上、サーバ側プロキシ230とクライアント側プロキシ240との間でのデータ転送にあたり、フィンガープリント・キャッシュを利用してメッセージ・ボディーのデータを参照データのフィンガープリント等に置き換えて転送情報量を圧縮することを、差分圧縮と呼ぶものとする。
なお、ここでは、FP圧縮の適用対象のメッセージをすべて差分圧縮の適用対象にするものとする場合を例にとって説明する。もちろん、前述と同様に、FP圧縮の適用対象のメッセージのうち、予め定められた条件を満たすメッセージについては、これを差分圧縮の適用対象外とするようにしてもよい(この場合、差分圧縮を適用される条件が、FP圧縮を適用される条件に対して更に他の条件を加重したものになる)。例えば、FP圧縮しないデータサイズの上限値U1よりも、差分圧縮しないデータサイズの上限値U2を大きくする(FP圧縮すべきデータサイズの下限値L1よりも、差分圧縮すべきデータサイズの下限L2を大きくする)という方法や、FP圧縮の適用対象か否かはデータサイズで判断するが、差分圧縮の適用対象か否かについては、FP圧縮の適用対象のうちHTMLやXML以外のデータを適用対象外とする(HTMLやXMLのデータに対してのみ差分圧縮を行う)という方法等、種々の方法がある。
本実施形態では、圧縮対象のメッセージは、結果的に、データがFP圧縮されたメッセージ、データが差分圧縮されたメッセージ、またはデータが圧縮されていないメッセージのいずれかとして、サーバ側プロキシ230とクライアント側プロキシ240との間を転送されることになる。
ここで、差分圧縮の方法について説明する。
フィンガープリント・キャッシュを利用した差分圧縮の方法には次に例示するものなど種々の方法がある。
・フィンガープリント・キャッシュに登録されているデータのうちの1つを参照データとする。プロキシ間では、参照データに対応するフィンガープリントの値と、転送データと参照データとの差分を示す情報とを転送する。
・上記の方法において、参照データとの差分の全部または一部についても、フィンガープリント・キャッシュに登録されているデータを利用する。あるいは、フィンガープリント・キャッシュに登録されているデータ(の全体または部分)を組み合わせることによって転送データの全部または一部を表現する。例えば、フィンガープリント・キャッシュに登録されているデータのうち任意数のものを参照データとする。プロキシ間では、参照データに対応するフィンガープリントの値と、参照データのうち転送データの復元に使用する部分を示す情報と、その部分をもとにした転送データの復元方法を示す情報とを転送する。
以下では、差分圧縮データの表現方法の一例を示す。
図6に、転送すべきデータを表現するための3種類の指示を示す。データの代わりに転送される差分圧縮データは、これら指示の並びで構成する。
(a)は、フィンガープリント・キャッシュ内のデータを参照するときに、参照データに番号を付けて定義する指示である。1バイト目の8n(図6の例では、n=0)は指示識別子である。この指示識別子のうちnは、そのフィンガープリントで指定されるデータをn番の参照データとして扱うことを示す。2バイト目から始まる16バイトが当該参照データに対するフィンガープリントの値を示す。この例では、80〜8Fによってそれぞれ0番の参照データから、最大15番までの参照データが扱えるようになっている。もちろん、扱える参照データの最大数は、実装によって多くも少なくもできる。
(b)は、(a)で定義された参照データの中から部分データをコピーする指示を表す。1バイト目の9n(図6の例では、n=0)は指示識別子である。この指示識別子のうちnは、(a)の指示で定義されたn番の参照データを使用することを示す。2バイト目からの4バイトは、そのn番の参照データ中のオフセット位置を、6バイト目からの4バイトでデータの長さをそれぞれ指示する。そして、それらによって、n番の参照データの中の指定オフセット位置から指定長さのデータを、この指示の並びの位置(順番)に従って(転送データの構成部分として)コピーすべきことを示す。
(c)は、データを直接指定するための指示である。1バイト目のA0は、指示識別子である。2バイト目からの4バイトは、データの長さを示す。6バイト目以降に、その長さで指定されたバイト数のデータが続く。そして、それらによって、6バイト目以降のデータを、この指示の並びの位置(順番)に従って(転送データの構成部分として)コピーすることを示す。
このような指示の並びで構成された差分圧縮データは、フィンガープリント・キャッシュを参照しながら、指示された順にデータをコピーして接続していくだけで解凍することができる。
次に、上記の方法に従った差分圧縮の例を示す。
図7に示すようなデータがフィンガープリント5E83…B6としてフィンガープリント・キャッシュに入っていたとする。
このとき、図8のようなデータが与えられると、図7のデータを参照データとして、図9のように差分圧縮することができる。
すなわち、図8のデータは、図7のデータと比較すると、図7のデータの『TOKYO』が『OSAKA』に変わっているだけである。そこで、図9のように、まず、0バイト目でフィンガープリント“5E83…B6”のデータを0番参照データとして定義することを指示し、17バイト目で0番参照データの0バイト目から60バイトをコピーすることを指示し、次に26バイト目で『OSAKA』の5文字をコピーすることを指示し、最後に36バイト目で0番参照データの65バイト目から51バイトをコピーすることを指示している。
この指示の通りに解凍すれば、図8のデータを再現することができる。
この例では、参照データを1つしか使わなかったが、複数個使うことも可能である。
次に、上記の方法に従った差分圧縮の他の例を示す。
図10に示すようなデータがフィンガープリント82F3…38としてフィンガープリント・キャッシュに入っており、図11に示すようなデータがフィンガープリントA20D…CBとしてフィンガープリント・キャッシュに入っていたとする。このとき、図12のようなデータが与えられると、図10のデータと図11のデータを参照データとして、図13のように差分圧縮することができる。
図13では、まず、0バイト目でフィンガープリント“82F3…38”のデータを0番参照データとして定義することを指示し、17バイト目で0番参照データの0バイト目から53バイトをコピーすることを指示し、26バイト目でフィンガープリント“A20D…CB”のデータを1番参照データとして定義することを指示し、43バイト目で1番参照データの96バイト目から55バイトをコピーすることを指示している。
この指示の通りに解凍すれば、図12のデータを再現することができる。
なお、上記した方法では、参照データの使用すべき部分の指示と、使用すべきデータの直接指定を行う方法(方法1)であったが、その代わりに、参照データのうち使用しない部分(直接指示データで置き換える部分)の指示と、その使用しない部分に嵌め込むデータの直接指定を行う方法(方法2)も可能である。
また、方法1と方法2を併用することも可能である。
次に、図14〜図18を参照しながら、サーバ側プロキシ230とクライアント側プロキシ240との間でデータ転送する際の(FP圧縮の適用対象のメッセージについての)プロキシ間メッセージ・フォーマットについて説明する。
サーバ側プロキシ230とクライアント側プロキシ240との間でデータ転送する場合、FP圧縮の適用対象のメッセージには、データがFP圧縮されてフィンガープリントに置き換えられたメッセージ(FP圧縮時のメッセージ)と、FP圧縮されいないが、差分圧縮されたデータが搭載されているメッセージ(差分圧縮時のメッセージ)と、FP圧縮も差分圧縮もされていないデータが搭載されているメッセージ(非圧縮時のメッセージ)とがある。すべてのメッセージをFP圧縮の適用対象とするのではない構成の場合には、これら3つのメッセージに加えて、FP圧縮の適用対象外のメッセージがある。
両プロキシのうち送信側プロキシにおいて、FP圧縮時のメッセージでは、データが削除され、フィンガープリントが付加され、差分圧縮時のメッセージでは、データが削除され、参照データのフィンガープリントなど当該データを復元するための情報が付加される。非圧縮時のメッセージおよび圧縮適用対象外のメッセージでは、データは削除されない。
両プロキシのうち受信側プロキシにおいては、上記の3種もしくは4種のメッセージを識別できる必要がある。FP圧縮時のメッセージ受信時は、フィンガープリントをデータに戻し、差分圧縮時のメッセージ受信時は、データを復元する。また、差分圧縮時または非圧縮時のメッセージ受信時は、フィンガープリント・キャッシュの登録を行う。
図14に、メッセージ・フォーマットの一例を示す。(a)は非圧縮時のメッセージであり、(b)は差分圧縮時のメッセージであり、(c)はFP圧縮時のメッセージである。
(a)ではメッセージ・ボディーにデータが載せられ、(b)ではメッセージ・ボディーにデータの代わりに当該データを復元するための情報が載せられ、(c)ではメッセージ・ボディーにデータの代わりにフィンガープリント(FP)が載せられる。
また、この例では、メッセージ・ヘッダに、メッセージの種類を識別可能とする識別情報が(圧縮側のプロキシにおいて)記述され、この識別情報に基づいて(解凍側のプロキシにおいて)FP圧縮の有無を識別する(例えば、01ならば非圧縮なし、10ならば差分圧縮、11ならばFP圧縮)。なお、識別情報は、プロキシ間で使用される特別のものであってもよいし、もともと通常のHTTPメッセージ・ヘッダに存在するフィールドを利用あるいは併用したものであってもよい。
なお、FP圧縮の適用対象外のメッセージが存在し得る構成の場合には、圧縮側(送信側)のプロキシにおいて、図14(d)に示すように、FP圧縮の適用対象外のメッセージのメッセージ・ヘッダに上記の識別情報(例えば、00とする)を含めればよい。
また、FP圧縮の適用対象外のメッセージが存在し得る構成の場合に、解凍側(受信側)プロキシにおいて、メッセージ・ヘッダに含まれる何らかの情報によって当該メッセージがFP圧縮の適用対象外のメッセージであることを判断できるとき、あるいはメッセージ・ボディーが空(null)のときに当該メッセージがFP圧縮の適用対象外のメッセージであることを判断するようにしたときなどには、FP圧縮の適用対象外のメッセージのメッセージ・ヘッダには識別情報を含めないようにすることも可能である。
ここで、図39に図14(a)のフォーマットのメッセージの具体例を示し、図40に図14(b)のフォーマットのメッセージの具体例を示し、図41に図14(c)のフォーマットのメッセージの具体例を示し、図42に図14(d)のフォーマットのメッセージの具体例を示す。各図のヘッダ中の“Fingerprint−Mode:…”が識別情報に相当し、図41のボディの“6E39…0128”がフィンガープリントに相当する。
なお、非圧縮時や差分圧縮時には、図14(a),(b)の例では、メッセージに当該データに対するフィンガープリントを含ませなかったが、メッセージ・ヘッダにフィンガープリントを含ませるようにしてもよい(あるいは、メッセージ・ボディーに当該データに対するフィンガープリントを含ませるようにしてもよい)。図15(a)〜(c)は、非圧縮時や差分圧縮時には、メッセージ・ヘッダにフィンガープリントを含ませ、FP圧縮時には、メッセージ・ボディーにフィンガープリントを含ませる場合の一例である。このようにすれば、解凍側で当該データについてフィンガープリント・キャッシュの登録を行う際に、該フィンガープリントを利用することによって、あらためて当該データからフィンガープリントを求める手間が省ける。
図43に図15(a)のフォーマットのメッセージの具体例を示し、図44に、図15(b)のフォーマットのメッセージの具体例を示す。図15(c)のフォーマットのメッセージの具体例は図41と同様である。図43、図44のヘッダ中の“Fingerprint:…”がフィンガープリントに相当する。
なお、以上のいずれの場合においても、図16に示すように、FP圧縮時のメッセージでは、メッセージ・ヘッダにフィンガープリント(FP)を含め、メッセージ・ボディーを空(null)にしてもよい。
図45に、図16のフォーマットのメッセージの具体例を示す。
なお、以上の他にも、種々のメッセージ・フォーマットが可能である。
例えば、図17では、(a)の非圧縮時のメッセージのヘッダに非圧縮フラグを記述し且つフィンガープリントは記述せず、(b)の差分圧縮時のメッセージのヘッダに差分圧縮フラグを記述し且つフィンガープリントは記述せず、(c)のFP圧縮時のメッセージのヘッダにフィンガープリントは記述し且つボディーは空(null)にする。
この場合には、メッセージ・ボディーが空(null)であることあるいはメッセージのヘッダにフィンガープリントが記述されていることを検出するによって、当該メッセージがFP圧縮時のメッセージであることを識別することができる。また、非圧縮時のメッセージや差分圧縮時のメッセージは、ヘッダに非圧縮フラグや差分圧縮フラグが記述されていることを検出することによって、識別することができる。
図46に図17(a)のフォーマットのメッセージの具体例を示し、図47に、図17(b)のフォーマットのメッセージの具体例を示し、図48に図17(c)のフォーマットのメッセージの具体例を示す。図46のヘッダ中の“Non−Compression:…”が非圧縮フラグに相当し、図47のヘッダ中の“Differencial−Compression:…”が差分縮フラグに相当する。
なお、FP圧縮の適用対象外のメッセージが存在し得る構成の場合には、圧縮側(送信側)のプロキシにおいて、図18の(a),(b)に示すように((a)はデータが空(null)でない場合、(b)はデータが空(null)である場合)、FP圧縮の適用対象外のメッセージのメッセージ・ヘッダに対象外フラグを含めればよい。
また、FP圧縮の適用対象外のメッセージが存在し得る構成の場合に、解凍側(受信側)プロキシにおいて、メッセージ・ヘッダに含まれる何らかの情報によって当該メッセージがFP圧縮の適用対象外のメッセージであることを判断できるときなどには、図18の(c),(d)に示すように((c)はデータが空(null)でない場合、(d)はデータが空(null)である場合)FP圧縮の適用対象外のメッセージのメッセージ・ヘッダには対象外フラグを含めないようにすることも可能である。
図49に図18(a)のフォーマットのメッセージの具体例を示し、図50に図18(b)のフォーマットのメッセージの具体例を示し、図51に図18(c)のフォーマットのメッセージの具体例を示し、図52に図18(d)のフォーマットのメッセージの具体例を示す。図49、図50のヘッダ中の“No−FP−Compression:…”が対象外フラグに相当する。
以下では、サーバ側プロキシ230からクライアント側プロキシ240へリプライメッセージを転送するときにそのリプライデータをFP圧縮・解凍する場合を中心に本実施形態について詳しく説明する。
図19に本実施形態のサーバ側プロキシ230の構成例を示し、図20に本実施形態のクライアント側プロキシ240の構成例を示す。なお、図19や図20は、サーバ側プロキシ230からクライアント側プロキシ240へデータを転送する際の構成を中心に示してある。
図19に示されるように、本サーバ側プロキシ230は、サーバセンター内LAN212または広域ネットワーク214から転送メッセージを受信するための処理を行う受信部231、転送メッセージに含まれるデータに対してFP圧縮、差分圧縮を施すための処理部232、サーバセンター内LAN212または広域ネットワーク214へ転送メッセージを送信するための処理を行う送信部233、フィンガープリントとそのもととなったデータとを対応付けて記憶するためのフィンガープリント・キャッシュ(FPキャッシュ)234を備えている。また、処理部232は、転送メッセージに含まれるデータを圧縮対象とすべきか否かを判定するためのフィンガープリント(FP)圧縮判定部2321、フィンガープリント・キャッシュ234に対する検索や登録などを行うためのフィンガープリント・キャッシュ(FPキャッシュ)管理部2322、転送メッセージに含まれるデータを対応するフィンガープリントで置き換えるなどの処理を行うためのフィンガープリント(FP)圧縮処理部2323、転送メッセージに含まれるデータを差分圧縮データで置き換えるなどの処理を行うための差分圧縮処理部2324を含む。
図20に示されるように、本クライアント側プロキシ240は、ユーザオフィス内LAN216または広域ネットワーク214から転送メッセージを受信するための処理を行う受信部241、転送メッセージに含まれるデータに対してFP解凍を施すための処理部242、ユーザオフィス内LAN216または広域ネットワーク214へ転送メッセージを送信するための処理を行う送信部243、フィンガープリントとそのもととなったデータとを対応付けて記憶するためのフィンガープリント・キャッシュ(FP・キャッシュ)244を備えている。また、処理部242は、転送メッセージに含まれるデータを圧縮対象とすべきか否か並びに転送メッセージに対するFP圧縮および差分圧縮の有無を判定するためのフィンガープリント(FP)圧縮判定部2421、フィンガープリント・キャッシュ234に対する検索や登録などを行うためのフィンガープリント・キャッシュ(FPキャッシュ)管理部2422、FP圧縮された転送メッセージに含まれるフィンガープリントから元のデータを解凍するなどの処理を行うためのフィンガープリント(FP)解凍処理部2423、差分圧縮された転送メッセージに含まれる差分圧縮データから元のデータを解凍するなどの処理を行うための差分解凍処理部2424を含む。
なお、圧縮側のFP圧縮判定部2321と解凍側のFP圧縮判定部2421は、前述したようにメッセージが予め定められた条件を満たすか否かを調べることによって、そのメッセージに含まれるデータをFP圧縮の適用対象とするか否かを判断する(すべてのメッセージをFP圧縮の適用対象にする場合には、圧縮側のFP圧縮判定部2321および後に示す手順例の該当部分は不要であり、解凍側のFP圧縮判定部2421の該当判断の部分および後に示す手順例の該当部分は不要である)。また、解凍側のFP圧縮判定部2421は、FP圧縮の適用対象のメッセージについて、そのデータがFP圧縮されたものか否かを判定する。以下では、FP圧縮の適用対象となるメッセージを転送する場合(FP圧縮の適用対象とすると判断された場合、またはすべてのメッセージをFP圧縮の適用対象にする場合)を中心に説明する。
図21及び図22に、サーバ側プロキシ30からクライアント側プロキシ240へリプライメッセージを転送する際のサーバ側プロキシ230の処理手順の一例を示す。なお、図21及び図22は、1つのリプライメッセージを受けたときの処理を記述しているが、実際はサーバ側プロキシ230が受け取ったリプライメッセージ全てに対して、図21及び図22に例示する処理を行う。
サーバ側プロキシ230は、受信部231により、サーバ220からリプライメッセージを受信する(ステップS201)。
FP圧縮判定部2321は、該リプライメッセージのリプライデータがFP圧縮対象のものであるか否か調べ、判断する(ステップS202)。リプライデータがFP圧縮対象外のものと判断されたならば(ステップS202)、受信したリプライメッセージを送信部33からクライアント側プロキシ240へ転送する(ステップS212)。
ステップS202にて該リプライメッセージのリプライデータがFP圧縮対象のものであると判断されたならば、FPキャッシュ管理部322にて、該リプライデータのフィンガープリントの値を計算し(ステップS203)、該フィンガープリントの値をキーとしてフィンガープリント・キャッシュ234を検索する(ステップS204)。
そして、該フィンガープリントの値とこれに対応するデータとの組がフィンガープリント・キャッシュ234に登録されていたならば(ステップS205)、FP圧縮処理部2323にて、受信したリプライメッセージを、該フィンガープリントの値を用いてFP圧縮時のフォーマットにして(例えば図16等)、送信部233から、クライアント側プロキシ240へ送信する(ステップS206)。
一方、ステップS204の検索の結果、該フィンガープリントの値とこれに対応するデータとの組がフィンガープリント・キャッシュ234に登録されていなかったならば(ステップS205)、差分圧縮処理部2324にて、差分圧縮を行い(ステップS207)、差分圧縮に成功したか否か判定する(ステップS208)。
差分圧縮に成功したか否かは、例えば、差分圧縮の対象とした元のデータのデータ量r0と、差分圧縮データのデータ量r1とを比較し、r0−r1>dを満たすならば、成功したと判断する。ここで、定数dは、予め定められた0以上の整数である。
ステップS208にて差分圧縮に成功したと判断されたならば、次の2つの作業を行う。
(1−1)差分圧縮処理部2324にて、受信したリプライメッセージを、(必要に応じて該フィンガープリントの値を用いて)差分圧縮時のフォーマットにして(例えば図15(b)等)、送信部233から、クライアント側プロキシ240へ送信する(ステップS209)。
(1−2)FPキャッシュ管理部2322にて、該フィンガープリントの値と、該リプライメッセージとを対応付けて(フィンガープリントの値をキーにして)、フィンガープリント・キャッシュ234に登録する(ステップS211)。
なお、上記の(1−1)と(1−2)は、いずれを先に行ってもよいし、並行して行ってもよい。
一方、ステップS208にて差分圧縮に失敗したと判断されたならば、次の2つの作業を行う。
(2−1)差分圧縮処理部2324にて、受信したリプライメッセージを、非圧縮時のフォーマットにして(例えば図15(a)等)、送信部233から、クライアント側プロキシ240へ送信する(ステップS210)。
(2−2)FPキャッシュ管理部2322にて、該フィンガープリントの値と、該リプライメッセージとを対応付けて(フィンガープリントの値をキーにして)、フィンガープリント・キャッシュ234に登録する(ステップS211)。
なお、上記の(2−1)では、差分圧縮処理部2324ではなく、FP圧縮処理部2323にて受信リプライメッセージを非圧縮時のフォーマットにするようにしてもよい。
また、上記の(2−1)と(2−2)は、いずれを先に行ってもよいし、並行して行ってもよい。
次に、図23及び図24に、サーバ側プロキシ230からクライアント側プロキシ240へリプライメッセージを転送する際のクライアント側プロキシ240の処理手順の一例を示す。なお、図23及び図24は、1つのリクエストメッセージを受けたときの処理を記述しているが、実際はクライアント側プロキシ240が受け取ったリクエストメッセージ全てに対して、図23及び図24に例示する処理を行う。
クライアント側プロキシ240は、受信部241により、サーバ側プロキシ230からリプライメッセージを受信する(ステップS211)。
FP圧縮判定部2421は、該リプライメッセージのリプライデータがFP圧縮対象のものであるか否か調べ、判断する(ステップS212)。リプライデータがFP圧縮対象外のものと判断されたならば(ステップS212)、受信したリプライメッセージを送信部43からクライアント250へ転送する(ステップS224)。
ステップS212にて該リプライメッセージのリプライデータがFP圧縮対象のものであると判断されたならば、FP圧縮判定部2421は、さらに、リプライデータがFP圧縮されているか否か調べ、判断する(ステップS213)。
ステップS213にて該リプライメッセージのリプライデータがFP圧縮されているものと判断されたならば(例えば図16等の場合)、FPキャッシュ管理部2422にて、該リプライデータのフィンガープリントの値を求め(ステップS214)、該フィンガープリントの値をキーとしてフィンガープリント・キャッシュ244を検索する(ステップS215)。
そして、FP解凍処理部2423にて、受信リプライメッセージに対して、フィンガープリント・キャッシュ234から検索された該フィンガープリントの値に対応するデータを付加し、プロキシ間で特別の情報を使用する場合には該情報を削除した後に、これを送信部243からクライアント250へ送信する(ステップS216)。
一方、ステップS213にて該リプライメッセージのリプライデータがFP圧縮されていないものと判断されたならば(例えば図15(a),(b)等の場合)、FP圧縮判定部2421は、さらに、該リプライデータが差分圧縮されているか否か判定する(ステップS217)。
ステップS217にて差分圧縮されていると判断されたならば(例えば図15(b)等の場合)、次の2つの作業を行う。
(1−1)差分解凍処理部2424にて、(FPキャッシュ管理部2422によりし参照データを検索・取得した後に)差分圧縮データを解凍して元のリプライデータを復元し(ステップS218)、該復元したリプライデータをリプライメッセージに付加し、またプロキシ間で特別の情報を使用する場合には受信リプライメッセージから該情報を削除し、該リプライメッセージを送信部243からクライアント250へ送信する(ステップS219)。
(1−2)FPキャッシュ管理部2422にて、該リプライデータのフィンガープリントの値を求め(ステップS220)、該フィンガープリントの値と、該リプライメッセージとを対応付けて(フィンガープリントの値をキーにして)、フィンガープリント・キャッシュ234に登録する(ステップS223)。
一方、ステップS217にて差分圧縮されていないと判断されたならば(例えば図15(a)等の場合)、次の2つの作業を行う。
(2−1)差分解凍処理部2424にて、プロキシ間で特別の情報を使用する場合には受信リプライメッセージから該情報を削除した後に、これを送信部243からクライアント250へ送信する(ステップS222)。
(2−2)FPキャッシュ管理部2422にて、該リプライデータのフィンガープリントの値を求め(ステップS221)、該フィンガープリントの値と、該リプライメッセージとを対応付けて(フィンガープリントの値をキーにして)、フィンガープリント・キャッシュ234に登録する(ステップS223)。
なお、上記の(2−1)では、差分解凍処理部2424ではなく、FP解凍処理部2423にて処理するようにしてもよい。
また、上記の(1−1)と(1−2)は、いずれを先に行ってもよいし、並行して行ってもよい。上記の(2−1)と(2−2)についても同様である。
ところで、ステップS214/ステップS220/ステップS221では、メッセージにフィンガープリントが記述されている場合に、該メッセージからフィンガープリントを得る方法と、メッセージにフィンガープリントが記述されてない場合に、リプライデータをもとにハッシュ関数等によってフィンガープリントの値を計算する方法とがある。なお、メッセージにフィンガープリントが記述されている場合であっても、リプライデータをもとにフィンガープリントの値を計算する方法も可能である。また、ステップS214/ステップS220/ステップS221は、フィンガープリントを使用する以前の任意のタイミングで行って構わない。ただし、後者の方法の場合には、ステップS220の計算は、ステップS218より後に行う必要がある。
また、ステップS212、S213、S217の判断は、同時に行ってもよい。
次に、差分圧縮を行う手順について説明する。
図25に、差分圧縮手順の一例を示す。これは、先に説明した3種類の指定を用いる場合の手順例である。
ここでは、差分圧縮を行うために、フィンガープリント・キャッシュに入っているデータのうち、最近アクセスしたものを順に並べた履歴表を利用するものとする。この履歴表には、必ずしもフィンガープリント・キャッシュに入っている全てのデータのフィンガープリントが記録されている必要は無い。例えば、予め定められた個数が記録されていればよい(この場合、個数は、例えば差分圧縮の参照データとして使用するに有効な個数を想定して予め決定する)。もちろん、履歴表への記録の基準として、最近のアクセスの順以外の1又は複数の基準を用いてもよいし、最近のアクセスの順の基準に加えて他に1又は複数の基準を併用してもよい。
なお、履歴表は、フィンガープリント・キャッシュと一体化して構成する方法もある。
(ステップS231)まず、作業用のコピーバッファおよび指示バッファを空にする。
このコピーバッファにコピーされた内容をもとに、図6(a)〜(c)の指示が作成され、これが指示バッファに書き出される。最終的に、指示バッファに書き出された指示の並びが、差分圧縮データになる。
(ステップS232)差分圧縮の対象とするデータを文字列として扱い、その文字列上を指すポインタを用意する。まず、ポインタが当該文字列のうちの最初の文字を指すように設定する。
以下では、ステップS241でポインタが当該文字列のうちの最後の文字に辿りついたと判断されるまで、ループ処理を実行することになる。
(ステップS233)履歴表に記録されているフィンガープリントに対応するデータを、新しいものから順に取り出し、その中に、差分圧縮したいデータの中のポインタの指す場所から予め定められた長さ以上マッチするデータを参照データとして取り出す。
なお、参照データと決定方法としては、種々の方法がある。例えば、履歴表に記録されているフィンガープリントに対応するデータを最新の順に調べていき、最初に予め定めた長さ以上マッチしたデータを参照データとして取り出す方法、履歴表に記録されているフィンガープリントに対応するデータの全てを調べ、その中でマッチした長さが最も長かったデータ(ただし、予め定めた長さ以上マッチしたことを条件とする)を参照データとして取り出す方法などがある。
(ステップS234)参照データが見つけられたらならば、ステップS237へ移る。参照データが見つけられなかったならば、ステップS235へ移る。
(ステップS237)ステップS234にて参照データが見つけられた場合に、コピーバッファが空でなければ、コピーバッファ中の文字列に対応する、図6の(c)の直接指定によるコピー指示を作成し、これを指示バッファに書き出す。コピーバッファは、空にする。なお、コピーバッファが空ならば、何もしない。
(ステップS238)ステップS233にて見つかった参照データに対応する図6の(a)の参照データ定義が未だ指示バッファに書き出されていなければ、指示バッファに当該参照データ定義の指示を書き出す。
(ステップS239)参照データからマッチした文字列のコピー指示を、図6の(b)のコピー指示として指示バッファに書き出す。
(ステップS240)ポインタを参照データとマッチした文字列の長さ分だけ進める。
(ステップS235)一方、ステップS234にて参照データが見つけられた場合に、ポインタの指す文字をコピーバッファに入れる。
(ステップS236)ポインタを1文字分だけ進める。
(ステップS241)差分圧縮の対象とするデータの最後までポインタが来ていなければ(処理していないデータ部分が残っていれば)、ステップS233へ戻る。差分圧縮の対象とするデータの最後までポインタが来ていたら(処理していないデータ部分が残っていなければ)、処理ループを抜けて、ステップS242へ移る。
(ステップS242)コピーバッファが空でなければ、コピーバッファ中の文字列に対応する、図6の(c)の直接指定によるコピー指示を作成し、これを指示バッファに書き出す。コピーバッファは、空にする。なお、コピーバッファが空ならば、何もしない。
このときの指示バッファの内容が、差分圧縮データとなる。
なお、前述のように、実際には、このようにして差分圧縮を行った後、差分圧縮を行った結果のデータサイズが、行う前のデータサイズよりも小さくなっている(あるいは一定基準(一定の圧縮量)を超えて小さくなっている)ことを確認する。差分圧縮によってデータサイズが小さくならない(あるいは一定基準(一定の圧縮量)を超えては小さくならない)場合には、差分圧縮しない方が良いので、データはそのまま転送する。
ところで、上記の差分圧縮の処理において、ステップS233の予め定められた長さ以上マッチする文字列を持つ最新のデータを選び出す処理が、最も時間がかかる処理であると考えられる。この処理をより高速化するために、ハッシュ表を利用することができる。履歴表に入れるデータから、その中の全ての予め定められた長さの文字列を取り出し、そのハッシュ値(例えば、全ての文字のコードを足したものなど)を計算し、ハッシュ表に登録しておく。このハッシュ表は、同じハッシュ値を持つデータがあればより最新のデータによって上書きされるようにしておく。
このハッシュ表を使って、差分圧縮したいデータの現在のポインタの位置から予め定められた長さの文字列のハッシュ値を求め、そのハッシュ値を使ってハッシュ表を引いて求めたデータが、ステップS233で選ぶべきデータの第1の候補になる。ここで、異なる文字列でも同じハッシュ値を生成する場合があるので、本当に同じかどうかは文字列を実際に比較して確認し、同じでなければ、履歴表のデータを順に見るなど方法で次の候補を探す。
ステップS233の処理を高速化する他の方法は、行を単位として比較処理を行う方法である。図25の手順では文字を単位として比較処理をしていたが、履歴表にあるすべてのデータに対して、そのデータ内の各行のハッシュ値の列を計算しておく。差分圧縮したいデータからも、まず、各行のハッシュ値の列を計算する。以降は、図25の手順と同様であるが、比較は文字単位ではなく、行のハッシュ値を単位として行う。この方法は、行を単位としているため、文字単位よりも比較回数を減らすことができる。ただし、ハッシュ値で比較するために、異なる行でも同じハッシュ値を持つ場合があるので、最終的にはハッシュ値が同じだと判断した後に、実際に行の中も比較して本当に同じかどうかを判断するのが望ましい。
もちろん、このように行を単位として比較する構成についても、上記のハッシュ技法を組み合わせることができる。この場合、連続する複数行を組み合わせて、予め定められた長さと同じか長くなる最少の行数を単位としてハッシュ表に登録すればよい。
次に、図26に、差分圧縮手順の他の例を示す。これは、フィンガープリント・キャッシュに登録されているデータのうちの1つを参照データとし、プロキシ間では、参照データに対応するフィンガープリントの値と、転送データと参照データとの差分を示す情報とを転送する場合の手順例である。
ここでも、前述したような履歴表を用いるものとする。
まず、履歴表に記録されているフィンガープリントに対応するデータのうち、所定の基準を満たす一つを、参照データとして選択する(ステップS245)。
所定の基準は、例えば、差分圧縮の対象とするデータのうち、参照データとするデータとの間でマッチしなかった部分のデータ量が、予め定められたデータ量以下であって、かつ、参照データをそのマッチしなかった部分によって複数の塊に分断したときにおけるその分断された塊の数が、予め定められた数以下である場合に、これを参照データとして選択可能とする。
そして、参照データとして決定する方法としては、前述のように、例えば、履歴表に記録されているフィンガープリントに対応するデータを最新の順に調べていき、最初に予め定めた長さ以上マッチしたデータを参照データとして取り出す方法、履歴表に記録されているフィンガープリントに対応するデータの全てを調べ、その中でマッチしなかったデータ量や分断数が最も少なかったデータを参照データとして取り出す方法など、種々の方法がある。
参照データが見つけられたらならば(ステップS246)、参照データ定義の指示(例えば図6の(a))を、指示バッファに書き出す(ステップS247)。
参照データのうち、マッチしなかった部分(直接指定データで置換する部分)を示す指示(例えば図6の(b)と同じフォーマットの指示で1バイト目の指示識別子を変えたもの)を、指示バッファに書き出す(ステップS248)。
参照データのマッチしなかった部分に嵌め込むべきデータを示す直接指定する指示(例えば図6の(c))を、指示バッファに書き出す(ステップS249)。
なお、置換部分が複数個所ある場合には、その分だけステップS248とステップS249を実行する。
このときの指示バッファの内容が、差分圧縮データとなる。
一方、参照データが見つけられたらならば(ステップS246)、差分圧縮はしないことになる。
なお、上記の図25や図26の説明では、履歴表をフィンガープリント・キャッシュとは別に設けるものとしたが、履歴表は、フィンガープリント・キャッシュと一体化して構成する方法もある。
また、上記の説明では、履歴表を用いるものとしたが、履歴表を用いない方法もある。例えば、フィンガープリント・キャッシュを所定の順番で(例えば、エントリ順にあるいはランダムに)予め定められた上限数だけ調べ、それらのうちで最良のものを使用するようにする方法や、フィンガープリント・キャッシュを所定の順番で(例えば、エントリ順にあるいはランダムに)調べ、予め定められた条件を満たす参照データが初めて得られた時点で、参照データを決定してしまう方法など、種々の方法がある。
また、履歴表またはフィンガープリント・キャッシュに、フィンガープリントに加えて、そのフィンガープリントを登録したときに元となったリプライデータを含んでいたリプライメッセージについてのURLをも保持しておき、参照データを探索する際に、まず差分圧縮対象のリプライデータを含むリプライメッセージについてのURLと同じURLを持つデータが、履歴表またはフィンガープリント・キャッシュに登録されていないかどうか調べ、登録されているならば当該URLと同じURLを持つデータを他のものよりも優先して、参照データとして使用できないかどうか調べるようにしてもよい。
もちろん、図25や図26の他にも、種々の差分圧縮の手順が可能である。
なお、クライアント側プロキシ240からサーバ側プロキシ230へリクエストメッセージを転送する際にはフィンガープリント・キャッシュを用いないものとする場合には、サーバ側プロキシ230は、図27に例示するように、クライアント側プロキシ240からリクエストメッセージを受信し(ステップS225)、これをサーバ220へ送信する(ステップS226)、という手順で構わない。同様に、クライアント側プロキシ240は、図28に例示するように、クライアント250からリクエストメッセージを受信し(ステップS227)、これをサーバ側プロキシ230へ送信する(ステップS228)、という手順で構わない。
以下では、図29(登録時すなわち非圧縮時)、図30(FP圧縮時)および図31(登録時すなわち差分圧縮時)を参照しながら、フィンガープリント・キャッシュを利用したデータ転送についてより具体的に説明する。
まず、図29を参照しながら、サーバ側プロキシ230からクライアント側プロキシ240へ、フィンガープリント・キャッシュ登録されていないデータであって且つ差分圧縮も成功しなかったデータを転送するとともに、該データについてフィンガープリント・キャッシュ登録する場合の動作について説明する。
(1)クライアント250上のブラウザ等は、例えば“/A.cgi”というURLでサーバ220に、POSTメソッドのリクエストメッセージを出したとする。サーバ220へのリクエストメッセージは、まず、クライアント側プロキシ240に送られるように、ブラウザ等を設定しておく。
(2)クライアント250からリクエストメッセージを受け取ったクライアント側プロキシ240は、そのリクエストメッセージをサーバ側プロキシ230に転送する。
(3)リクエストメッセージを受け取ったサーバ側プロキシ230は、そのリクエストメッセージをサーバ250へ転送する。
(4)サーバ220は、該リクエストメッセージに対する処理を行った後、サーバ側プロキシ230に、そのリプライメッセージを送り返す。
(5)リプライメッセージを受け取ったサーバ側プロキシ230は、まず、受信リプライメッセージの持つリプライデータのフィンガープリントを計算し、そのフィンガープリント名を持ったデータがフィンガープリント・キャッシュ234に入っているかどうかを調べる。ここでは、入っておらず、初めてのデータ(一旦フィンガープリント・キャッシュ登録されたものがその後に削除あるいは無効化されることがある構成の場合に、一旦フィンガープリント・キャッシュ登録されたが削除あるいは無効化され、その後において初めてである場合を含む)であるので、そのデータをフィンガープリントを名前としてフィンガープリント・キャッシュ234に入れる(登録する)。
なお、圧縮対象になるデータをFP圧縮できなかった場合には、差分圧縮処理を行い、リプライデータを差分圧縮してデータ量を減らすことができるならば、差分圧縮するが、ここでは、リプライデータを差分圧縮してデータ量を減らすことができなかったものとしている。
(6)サーバ側プロキシ230は、データを載せたリプライメッセージをクライアント側プロキシ240に転送する。なお、前述したように、リプライデータから計算したフィンガープリントの値を、リプライヘッダ等に入れて送ると、クライアント側プロキシ240で再度フィンガープリントを計算する手間を省くことが出来る。
(7)リプライメッセージを受け取ったクライアント側プロキシ240は、初めてのデータであるので、リプライデータをフィンガープリント・キャッシュ244に登録する。なお、前述したように、リプライデータからフィンガープリントを計算するか、あるいはサーバ側プロキシがリプライヘッダ等に入れたフィンガープリントを取り出し、これを名前として入れる。
(8)クライアント側プロキシ240は、(リプライヘッダ等にフィンガープリントの値などのサーバ側プロキシ230とクライアント側プロキシ240との間だけで使用される情報が存在する構成の場合には、これを削除した後に、)リプライメッセージを、クライアント250(上で動作するブラウザ等)へ送り返す。
なお、サーバ側プロキシ230において、上記の(5)のフィンガープリント・キャッシュ登録は、(6)の動作の後に行っても構わない。また、クライアント側プロキシ240において、(7)のフィンガープリント・キャッシュ登録は、(8)の動作の後に行っても構わない。
次に、図30を参照しながら、図29の動作が行われてキャッシュ登録されているデータを、サーバ側プロキシ230からクライアント側プロキシ240へ転送する場合の動作について説明する。
(1)〜(4)は、図29を参照して説明した動作における(1)〜(4)と同様である。
(5)サーバ250からリプライメッセージを受け取ったサーバ側プロキシ240は、まず、受信リプライメッセージの持つリプライデータのフィンガープリントを計算し、そのフィンガープリント名を持ったデータがフィンガープリント・キャッシュ234に入っているかどうかを調べる。ここではフィンガープリント・キャッシュ登録されているので、(前述したように例えばフィンガープリントの値をリプライヘッダ等に入れ且つリプライボディを空にするなどして)リプライボディのデータをフィンガープリントで置き換える。
(6)サーバ側プロキシ230は、リプライボディをフィンガープリントで置き換えたリプライメッセージをクライアント側プロキシ240に転送する。
(7)リプライメッセージを受け取ったクライアント側プロキシ240は、リプライデータがフィンガープリントで置き換えられていることを検出し、(前述したように例えばリプライヘッダなどにて)指定されたフィンガープリントを使ってフィンガープリント・キャッシュ244から対応するデータを取り出し、これをリプライボディに入れる。また、リプライヘッダ等にフィンガープリントの値などのサーバ側プロキシ230とクライアント側プロキシ240との間だけで使用される情報が存在する構成の場合には、これを削除する。
(8)そして、クライアント側プロキシ230は、リプライメッセージを、クライアント(上で動作するブラウザ等)へ送り返す。
ところで、サーバ側プロキシ230およびクライアント側プロキシ240のフィンガープリント・キャッシュは、その容量に上限があるため、所定のアルゴリズムに従いガーベジコレクションを行って、例えば古いデータや使いそうに無いデータを消して行くのが好ましい。
ただし、このようにすると、サーバ側プロキシ230のフィンガープリント・キャッシュ234は持っていてもクライアント側プロキシ240のフィンガープリント・キャッシュ244では既に消されてしまっているデータが発生し得ることになるので、上記の(7)で、クライアント側プロキシ240において、フィンガープリントをもとにしてフィンガープリント・キャッシュ244からリプライデータを置き換えるべきデータを取り出そうとしたが、フィンガープリント・キャッシュ244に該当するフィンガープリントとデータの組が存在しない場合がある。このような場合には、例えば、クライアント側プロキシ240は、サーバ側プロキシ230に対して、指定したフィンガープリントのデータを送るように依頼し、依頼されたサーバ側プロキシ230は、指定されたフィンガープリントのデータをフィンガープリント・キャッシュ234から取り出して送り返すような仕組みを設ければよい。
なお、逆に、サーバ側プロキシ230のフィンガープリント・キャッシュ234では既に消されてしまっているがクライアント側プロキシ240のフィンガープリント・キャッシュ244はまだ持っていてるデータが存在する場合には、図29を参照して説明した動作における(7)で、クライアント側プロキシ240において、フィンガープリント/リプライデータをフィンガープリント・キャッシュ244に登録する際に、その時点で登録されていたフィンガープリント/リプライデータに対して上書きしてもよい。
図30を参照して説明した動作における(5)で、サーバ側プロキシ230において、リプライデータのフィンガープリントを求め、該フィンガープリントがフィンガープリント・キャッシュ234に入っていれば、当該プライデータと同じデータが該フィンガープリントと組になってフィンガープリント・キャッシュ234に入っているものとみなして処理している。実用上、異なるデータから同じフィンガープリントが生成されないことを前提にすれば、この方法で十分であるが、非常に小さな確率で異なるデータのフィンガープリントが偶々同じ値になってしまった場合に生じるエラーを取り除くようにする方法もある。この場合には、リプライデータから求めたフィンガープリントがフィンガープリント・キャッシュ234に入っているときに、該フィンガープリントと組になってフィンガープリント・キャッシュ234に入っているデータと、当該プライデータとを比較して、同じか否かを判断するようにすればよい。このとき、もしフィンガープリントは同じであるが内容が異なるデータが登録されていると判断された場合の処理は、以下に例示するような方法が考えられる。
・そのフィンガープリントは以降使用しないものとする(そのフィンガープリントを与えるデータは以後キャッシュされないことになる)。
・先に登録されているフィンガープリント/データを優先する(登録中のフィンガープリントと同じ値のフィンガープリントを与える他のデータは、その登録中はキャッシュされないことになる)。
・現在登録対象となっているフィンガープリント/データを優先する(登録中のフィンガープリント/データは、同じ値のフィンガープリントを与える他のデータによって次々と更新されていくことになる)。
図31を用いて、差分転送を行う本実施形態の動作を説明する。
(1)〜(4)は、図29を参照して説明した動作における(1)〜(4)と同様である。
(5)リプライメッセージを受け取ったサーバ側プロキシ230は、まず、受信リプライメッセージの持つリプライデータのフィンガープリントを計算し、そのフィンガープリント名を持ったデータがフィンガープリント・キャッシュ234に入っているかどうかを調べる。ここでは、入っておらず、初めてのデータであるので、そのデータをフィンガープリントを名前としてフィンガープリント・キャッシュ234に入れる(登録する)。
(6)圧縮対象になるデータをFP圧縮できなかった場合には、差分圧縮処理を行い、リプライデータを差分圧縮してデータ量を減らすことができるならば、差分圧縮する。ここでは、フィンガープリントが“71F0…73E6”のデータを参照データとした場合に、リプライデータを差分圧縮してデータ量を減らすことができたものとする。リプライデータを差分圧縮データに置き換え、リプライヘッダ等に差分圧縮したことを示す情報を入れる。
(7)サーバ側プロキシ230は、リプライメッセージをクライアント側プロキシに転送する。
(8)クライアント側プロキシ240は、リプライヘッダ等を見て、リプライデータが差分圧縮されていることを知り、圧縮の解凍を行う。このとき、まず、圧縮されたデータ内に指定されている参照データのフィンガープリント“71F0…73E6”を取り出し、次に、該フィンガープリントに対応するデータをフィンガープリント・キャッシュから取り出して使用する。解凍したデータをリプライデータに入れ、リプライヘッダのコンテンツサイズなど必要なヘッダを書き換える。
(9)また、リプライメッセージを受け取ったクライアント側プロキシ240は、初めてのデータであるので、解凍したリプライデータをフィンガープリント・キャッシュ244に登録する。また、リプライヘッダ等にフィンガープリントの値などのサーバ側プロキシ230とクライアント側プロキシ240との間だけで使用される情報が存在する構成の場合には、これを削除する。なお、前述したように、リプライデータからフィンガープリントを計算するか、あるいはサーバ側プロキシがリプライヘッダ等に入れたフィンガープリントを取り出し、これを名前として入れる。
(10)クライアント側プロキシ240は、リプライメッセージを、クライアント250(上で動作するブラウザ等)へ送り返す。
なお、上記の(5)では、圧縮対象で未登録のデータは、すべてフィンガープリント・キャッシュに登録するものとし、また、上記の(6)で参照データに用いたデータは、すべてフィンガープリント・キャッシュの登録を維持するものとしたが、参照データに唯一のデータを使用した場合であって、かつ、差分圧縮対象となったデータと、その差分圧縮に用いた参照データとが、ほとんど同じ内容(例えば、両者でマッチしないデータ量が基準以下)である場合には、(i)圧縮対象で未登録のデータはフィンガープリント・キャッシュに登録せず、参照データはフィンガープリント・キャッシュの登録を維持する、あるいは(ii)圧縮対象で未登録のデータをフィンガープリント・キャッシュに登録し、参照データはフィンガープリント・キャッシュから削除する、などの方法も可能である。また、参照データに唯一のデータを使用した場合であって、かつ、差分圧縮対象となったデータと、その差分圧縮に用いた参照データとが、ほとんど同じ内容であって、かつ、URLが同一の場合には、データが更新されたものとして、圧縮対象で未登録のデータをフィンガープリント・キャッシュに登録し、参照データはフィンガープリント・キャッシュから削除する、などの方法も可能である。その他にも種々のバリエーションがある。
ところで、これまで説明した例では、サーバ側プロキシ230からクライアント側プロキシ240へリプライデータを転送する際にフィンガープリント・キャッシュを利用するものとし、あるデータとこれに対するフィンガープリントとの組をフィンガープリント・キャッシュに登録するタイミングは、そのデータが初めてサーバ側プロキシ230からクライアント側プロキシ240へ転送されるときとしている。しかし、例えばWEBベースのASPのような利用法では、データはまずユーザオフィス等で作成されてサーバに登録され、それをブラウザ等からアクセスするような場合が多いため、このような場合には、当該データをサーバに登録する時点でクライアント側プロキシおよびサーバ側プロキシのフィンガープリント・キャッシュに登録しておくと、それ以降のアクセスを高速化することができる。そこで、サーバが送信するリプライデータが、もともとはクライアントからサーバへ転送されたデータ(ただし、この転送のときはリクエストデータ)である場合には、登録タイミングを、該リプライデータとなる元のリクエストデータが初めてクライアント側プロキシ140からサーバ側プロキシ130へ転送されるときとするようにしてもよい(この場合、当該データがリプライデータとなって初めてサーバ側プロキシ130からクライアント側プロキシ140へ転送される際には、すでにフィンガープリント・キャッシュへの登録が完了していることになるので、リプライデータとしては初めての転送であっても、フィンガープリント・キャッシュを利用して、転送データ量を削減することができる)。
さて、これまで説明した例では、サーバ側プロキシ230からクライアント側プロキシ240へリプライデータを転送するときに、該リプライデータがフィンガープリント・キャッシュに登録されているデータと同じものである場合には、該リプライデータに代えて、対応するフィンガープリントを転送し、または差分圧縮データを転送することで、ネットワークのトラフィックを軽減しているが、本発明は、クライアント側プロキシ240からサーバ側プロキシ230へリクエストデータを転送する場合についてさらに適用することが可能である。
なお、FP圧縮を両方に適用する場合に、差分圧縮をいずれか一方についてのみ適用することも可能である。
また、FP圧縮および差分圧縮を、クライアント側プロキシ240からサーバ側プロキシ230へリクエストデータを転送する場合についてのみ適用することも可能である。
FP圧縮および差分圧縮をクライアント側プロキシ240からサーバ側プロキシ230へのリクエストデータ転送に適用する場合、すでに説明したリプライデータに対するサーバ側プロキシ230とクライアント側プロキシ240との役割を逆にすればよいので、FP圧縮および差分圧縮を両データ転送に適用する場合には、サーバ側プロキシ230は図19の構成に加えて、更に処理部232にフィンガープリント解凍処理部および差分解凍処理部を備え、クライアント側プロキシ240は図20の構成に加えて、更に処理部242にフィンガープリント圧縮処理部および差分圧縮処理部を備えればよい。
なお、いずれのプロキシにおいても、フィンガープリント圧縮処理部とフィンガープリント解凍処理部とを併せて、フィンガープリント(FP)圧縮・解凍処理部としてもよい。同様に、差分圧縮処理部と差分解凍処理部とを併せて、差分圧縮・解凍処理部としてもよい。
また、サーバ側プロキシ230やクライアント側プロキシ240は、リプライデータ転送に対するフィンガープリント・キャッシュとは独立にリクエストデータ転送に対するフィンガープリント・キャッシュを設けてもよいが、リプライデータ転送とクエストデータ転送とで同じフィンガープリント・キャッシュを共用してもよい。差分圧縮の際に前述した履歴表を使用する構成の場合には、履歴表についても同様に独立して設けてもよいし、共用してもよい。
図32に、この場合のプロキシ(サーバ側プロキシ、クライアント側プロキシ)の構成例を示す。
また、図33及び図34に、クライアント側プロキシ240からサーバ側プロキシ230へリクエストメッセージを転送する際のクライアント側プロキシ240の処理手順の一例を示す。図33及び図34は、図21及び図22において、転送するメッセージがリプライメッセージからリクエストメッセージになり、メッセージ送信元がサーバからクライアントになり、メッセージ送信先がクライアントからサーバになり、サーバ側プロキシ40の動作とクライアント側プロキシ40の動作とを入れ替えたものに相当する。
また、図35及び図36に、クライアント側プロキシ240からサーバ側プロキシ230へリクエストメッセージを転送する際のサーバ側プロキシ230の処理手順の一例を示す。
図35及び図36は、図23及び図24において、転送するメッセージがリプライメッセージからリクエストメッセージになり、メッセージ送信元がサーバからクライアントになり、メッセージ送信先がクライアントからサーバになり、サーバ側プロキシ40の動作とクライアント側プロキシ40の動作とを入れ替えたものに相当する。
このようにリクエストデータに対してもフィンガープリントまたは差分圧縮データで置き換えられるように実施すると、例えば、同じファイルを何度もサーバにアップロードする際ときには、2回目以降フィンガープリントを送るだけで済むので、ネットワークのトラフィックを軽減させることができる。
なお、本実施形態では、クライアント側プロセスからサーバ側プロキシへ転送されるリクエストメッセージや、サーバ側プロキシからクライアント側プロセスへ転送されるリプライメッセージを対象とする場合について示してきたが、あるプロキシに、リクエストメッセージを送信する装置とリプライメッセージを送信する装置との両方、あるいはリクエストメッセージおよびリプライメッセージの両方を送信する装置が接続されている場合には、もちろん、クライアント側プロセスからサーバ側プロキシへ転送されるリクエストメッセージおよびリプライメッセージならびにサーバ側プロキシからクライアント側プロセスへ転送されるリクエストメッセージおよびリプライメッセージを対象とすることや、クライアント側プロセスからサーバ側プロキシへ転送されるリクエストメッセージおよびサーバ側プロキシからクライアント側プロセスへ転送されるリクエストメッセージのみ対象とすることなども可能である。
ところで、これまでは1つのサーバ側プロキシと1つのクライアント側プロキシとの間の1対1の通信に着目して説明してきたが、本発明の適用範囲はもちろんサーバ側プロキシとクライアント側プロキシとが1対1で通信するシステムには限定されるものではないく、サーバ側プロキシとクライアント側プロキシとが1対多で通信するシステム、サーバ側プロキシとクライアント側プロキシとが多対1で通信するシステム、あるいはサーバ側プロキシとクライアント側プロキシとが多対多で通信するシステムにも適用可能である。例えば、図37のように、複数のユーザオフィスに設置したクライアント側プロキシや、モバイルユーザが利用する個人用プロキシなどがサーバ側プロキシを共有して使用するように実施することも可能である。
また、これまでは、1つのメッセージに含まれるデータ全体をFP圧縮する対象(フィンガープリント・キャッシュに登録する対象)にしていたが、例えば、1つのメッセージに含まれるデータが所定の単位のデータの集合で構成される場合には、1つのメッセージに含まれる一部の単位データのみFP圧縮する対象(フィンガープリント・キャッシュに登録する対象)にする構成も可能である。
また、本実施形態のサーバ側プロキシあるいはクライアント側プロキシ(一方でも両方でもよい)に、プロキシの共有キャッシュ機構でキャッシュ可能とされているリプライデータについて、クライアントが出したリクエストメッセージにおいて指定されていたURLと、該リクエストメッセージに対応するリプライメッセージに含まれていたリプライデータと、該リプライデータに対応するフィンガープリントと、該リプライメッセージのリプライ・ヘッダに入れられて来たMIMEタイプなどのリクエスト・ヘッダを構成するのに必要な情報や有効期間の判定に使うためのタイムスタンプなどの情報を対応付けてキャッシュしておき(フィンガープリント・キャッシュにすべて保持してもよいし、リプライデータを除く情報(URLとフィンガープリントと他の情報)を保持する対応テーブルを別途設けてもよい)、これとフィンガープリント・キャッシュとを併用することで、プロキシサーバの共有キャッシュの動作をも行うようにすることができる。例えば、クライアント側プロキシに該キャッシュ機能を設けた場合、クライアントが送信したリクエストメッセージにて指定されているURLに対するリプライデータがキャッシュされており且つ該データが有効である場合には、該クライアント側プロキシが、URLに対応するデータをフィンガープリント・キャッシュから取得して、リプライメッセージを作成して、これをクライアントに応答することができる。
なお、以上の各機能は、ソフトウェアとして実現可能である。
また、本実施形態は、コンピュータに所定の手段を実行させるための(あるいはコンピュータを所定の手段として機能させるための、あるいはコンピュータに所定の機能を実現させるための)プログラムとして実施することもでき、該プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体として実施することもできる。
なお、この発明の実施の形態で例示した構成は一例であって、それ以外の構成を排除する趣旨のものではなく、例示した構成の一部を他のもので置き換えたり、例示した構成の一部を省いたり、例示した構成に別の機能あるいは要素を付加したり、それらを組み合わせたりすることなどによって得られる別の構成も可能である。また、例示した構成と論理的に等価な別の構成、例示した構成と論理的に等価な部分を含む別の構成、例示した構成の要部と論理的に等価な別の構成なども可能である。また、例示した構成と同一もしくは類似の目的を達成する別の構成、例示した構成と同一もしくは類似の効果を奏する別の構成なども可能である。
また、この発明の実施の形態で例示した各種構成部分についての各種バリエーションは、適宜組み合わせて実施することが可能である。
また、この発明の実施の形態は、個別装置としての発明、関連を持つ2以上の装置についての発明、システム全体としての発明、個別装置内部の構成部分についての発明、またはそれらに対応する方法の発明等、種々の観点、段階、概念またはカテゴリに係る発明を包含・内在するものである。
従って、この発明の実施の形態に開示した内容からは、例示した構成に限定されることなく発明を抽出することができるものである。
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において種々変形して実施することができる。
本発明の一実施形態に係るコンピュータ・ネットワーク・システムの構成例を示す図 同実施形態に係るコンピュータ・ネットワーク・システムの他の構成例を示す図 同実施形態に係るコンピュータ・ネットワーク・システムのさらに他の構成例を示す図 同実施形態で使用するフィンガープリントについて説明するための図 同実施形態で使用するフィンガープリント・キャッシュについて説明するための図 同実施形態で使用する差分圧縮の指示方法について説明するための図 同実施形態の差分圧縮の具体例について説明するための図 同実施形態の差分圧縮の具体例について説明するための図 同実施形態の差分圧縮の具体例について説明するための図 同実施形態の差分圧縮の他の具体例について説明するための図 同実施形態の差分圧縮の他の具体例について説明するための図 同実施形態の差分圧縮の他の具体例について説明するための図 同実施形態の差分圧縮の他の具体例について説明するための図 同実施形態で使用するメッセージ・フォーマットの一例を示す図 同実施形態で使用するメッセージ・フォーマットの他の例を示す図 同実施形態で使用するメッセージ・フォーマットのさらに他の例を示す図 同実施形態で使用するメッセージ・フォーマットのさらに他の例を示す図 同実施形態で使用するメッセージ・フォーマットのさらに他の例を示す図 同実施形態に係るサーバ側プロキシの構成例を示す図 同実施形態に係るクライアント側プロキシの構成例を示す図 同実施形態に係るサーバ側プロキシの手順例を示すフローチャート 同実施形態に係るサーバ側プロキシの手順例を示すフローチャート 同実施形態に係るクライアント側プロキシの手順例を示すフローチャート 同実施形態に係るクライアント側プロキシの手順例を示すフローチャート 同実施形態の差分圧縮の処理手順の一例を示すフローチャート 同実施形態の差分圧縮の処理手順の他の例を示すフローチャート 同実施形態に係るサーバ側プロキシの手順例を示すフローチャート 同実施形態に係るクライアント側プロキシの手順例を示すフローチャート 同実施形態に係るサーバ側プロキシとクライアント側プロキシとの間のデータ転送について説明するための図 同実施形態に係るサーバ側プロキシとクライアント側プロキシとの間のデータ転送について説明するための図 同実施形態に係るサーバ側プロキシとクライアント側プロキシとの間のデータ転送について説明するための図 同実施形態にプロキシの他の構成例を示す図 同実施形態に係るクライアント側プロキシの他の手順例を示すフローチャート 同実施形態に係るクライアント側プロキシの他の手順例を示すフローチャート 同実施形態に係るサーバ側プロキシの他の手順例を示すフローチャート 同実施形態に係るサーバ側プロキシの他の手順例を示すフローチャート 同実施形態に係るコンピュータ・ネットワーク・システムのさらに他の構成例を示す図 従来のコンピュータ・ネットワーク・システムについて説明するための図 図14(a)のフォーマットのメッセージの具体例を示す図 図14(b)のフォーマットのメッセージの具体例を示す図 図14(c)、図15(c)のフォーマットのメッセージの具体例を示す図 図14(d)のフォーマットのメッセージの具体例を示す図 図15(a)のフォーマットのメッセージの具体例を示す図 図15(b)のフォーマットのメッセージの具体例を示す図 図16のフォーマットのメッセージの具体例を示す図 図17(a)のフォーマットのメッセージの具体例を示す図 図17(b)のフォーマットのメッセージの具体例を示す図 図17(c)のフォーマットのメッセージの具体例を示す図 図18(a)のフォーマットのメッセージの具体例を示す図 図18(b)のフォーマットのメッセージの具体例を示す図 図18(c)のフォーマットのメッセージの具体例を示す図 図18(d)のフォーマットのメッセージの具体例を示す図
符号の説明
202…ASPサーバセンター、204…ユーザオフィス、212…ASPサーバセンター内LAN、214…WAN、216…ユーザオフィス内LAN、220…サーバ装置、
230…サーバ側プロキシ装置、240…クライアント側プロキシ装置、250…クライアント装置、231,241…受信部、232,242…処理部、233,243…送信部、234,244…フィンガープリント・キャッシュ、2321,2421…FP圧縮判定部、2322,2422…フィンガープリント・キャッシュ管理部、2323…FP圧縮処理部、2423…FP解凍処理部、2324…差分圧縮処理部、2424…差分解凍処理部、2325,2425…FP解凍・解凍処理部、2326,2426…差分解凍・解凍処理部

Claims (23)

  1. サーバ装置から送信されたデータを受信し、該データをその宛先となるクライアント装置に通ずるクライアント側プロキシ装置へ送信するサーバ側プロキシ装置であって、
    前記サーバ装置から前記データを受信する受信手段と、
    この受信手段が受信したデータのフィンガープリントを生成するフィンガープリント生成手段と、
    前記受信手段が受信した前記データを参照データとして、該参照データに基づいて前記フィンガープリント生成手段が生成した前記フィンガープリントを、該参照データに関連付けてフィンガープリント・キャッシュとして保持するための保持手段と、
    前記受信手段が受信したデータに基づいて前記フィンガープリント生成手段が生成した前記フィンガープリントが、前記フィンガープリント・キャッシュに保持されているか否か判定する第1の判定手段と、
    前記フィンガープリントが前記フィンガープリント・キャッシュに保持されていないと前記第1の判定手段が判定した場合に、前記受信手段が受信した前記データの一つの部分若しくは複数の部分について、当該部分ごとに、前記フィンガープリント・キャッシュに保持されている前記参照データのうち、当該部分と同一の内容を含む参照データに関連付けられたフィンガープリントと、当該参照データにおいて当該同一の内容の存在する箇所を特定可能とする箇所情報との組からなる圧縮情報を求め、該圧縮情報と、前記受信手段が受信した前記データから該圧縮情報に対応する部分を除外した残りの内容を示す直接指定情報とを含む差分圧縮表現データを生成する差分圧縮処理手段と、
    この差分圧縮処理手段が生成した前記差分圧縮表現データのデータ量につき、該差分圧縮表現データの元であった前記データのデータ量と該差分圧縮表現データのデータ量とにより算出される、圧縮の程度を示す値が、基準値以上であるか否かを判定する第2の判定手段と、
    前記受信手段が前記データを受信した際に、前記フィンガープリントが前記フィンガープリント・キャッシュに保持されていると前記第1の判定手段が判定した場合には、該フィンガープリントの元であったデータの代わりに該フィンガープリントを含むフィンガープリント圧縮時データを、前記宛先となるクライアント装置宛として前記クライアント側プロキシ装置へ送信し、前記フィンガープリントが前記フィンガープリント・キャッシュに保持されていないと前記第1の判定手段が判定した場合には、前記差分圧縮処理手段が生成した前記差分圧縮表現データにつき、前記圧縮の程度を示す値が前記基準値以上であると前記第2の判定手段が判定したときは、前記フィンガープリントと該フィンガープリントの元であったデータとを関連付けて前記フィンガープリント・キャッシュに追加し、且つ、該差分圧縮表現データの元であったデータの代わりに該差分圧縮表現データを含む差分圧縮時データを、前記宛先となるクライアント装置宛として前記クライアント側プロキシ装置へ送信し、前記差分圧縮処理手段が生成した前記差分圧縮表現データにつき、前記圧縮の程度を示す値が前記基準値以上でないと前記第2の判定手段が判定したときは、前記フィンガープリントと該フィンガープリントの元であったデータとを関連付けて前記フィンガープリント・キャッシュに追加し、且つ、当該受信したデータを含む非圧縮時データを、前記宛先となるクライアント装置宛として前記クライアント側プロキシ装置へ送信する送信手段とを備えたことを特徴とするサーバ側プロキシ装置。
  2. 前記送信手段は、前記差分圧縮時データ又は前記非圧縮時データを送信する際には、前記差分圧縮時データと前記非圧縮時データとの少なくとも一方について、前記差分圧縮時データにあっては該差分圧縮時データに含まれる差分圧縮表現データの元であったデータのフィンガープリントを付加し、前記非圧縮時データにあっては該非圧縮時データに含まれるデータのフィンガープリントを付加して送信することを特徴とする請求項1に記載のサーバ側プロキシ装置。
  3. 前記送信手段は、前記差分圧縮時データ又は前記非圧縮時データを送信する際には、前記差分圧縮時データと前記非圧縮時データとのいずれについても、前記フィンガープリントを付加しないで送信することを特徴とする請求項1に記載のサーバ側プロキシ装置。
  4. 前記差分圧縮時データに含まれる前記差分圧縮表現データは、前記圧縮情報として、1又は複数の前記参照データに対応する前記フィンガープリントと、当該各参照データからコピーすべき内容のオフセット及び長さを示す箇所情報とを含ものであるとともに、前記圧縮情報及び前記直接指定情報に加えて、当該各参照データからコピーした内容及び前記直接指定情報が示す内容の接続方法を示す情報を含むものであることを特徴とする請求項1に記載のサーバ側プロキシ装置。
  5. 前記差分圧縮時データに含まれる前記差分圧縮表現データは、前記圧縮情報として、1つの前記参照データに対応する前記フィンガープリントと、該参照データのうち該差分圧縮表現データの元となったデータと相違する部分を示す箇所情報とを含み、前記直接指定情報として、該相違する部分に嵌め込むべき内容を含むものであることを特徴とする請求項1に記載のサーバ側プロキシ装置。
  6. 前記サーバ側プロキシ装置は、ローカルエリアネットワークを介して前記サーバ装置と接続されたものであることを特徴とする請求項1に記載のサーバ側プロキシ装置。
  7. 前記サーバ装置から受信する前記データは、前記クライアント装置が送信し前記クライアント側プロキシ装置及び前記サーバ側プロキシ装置を介して該サーバ装置へ転送されたリクエストデータへの返答として、該サーバ装置が送信するリプライデータであることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載のサーバ側プロキシ装置。
  8. サーバ装置から送信されたデータをサーバ側プロキシ装置を介して受信し、該データをその宛先となるクライアント装置へ送信するクライアント側プロキシ装置であって、
    前記データを参照データとして、該参照データのフィンガープリントを、該参照データに関連付けてフィンガープリント・キャッシュとして保持するための保持手段と、
    前記サーバ側プロキシ装置から、前記データの代わりに当該データのフィンガープリントを含むフィンガープリント圧縮時データ、当該データの代わりに、該データの一つの部分若しくは複数の部分について、当該部分ごとに指定された、当該部分と同一の内容を含む参照データのフィンガープリントと、当該参照データにおいて当該同一の内容の存在する箇所を特定可能とする箇所情報との組からなる圧縮情報と、該データから該圧縮情報に対応する部分を除外した残りの内容を示す直接指定情報とを含む差分圧縮表現データを含む差分圧縮時データ、又は当該データを含む非圧縮時データを受信するための受信手段と、
    この受信手段が受信したデータが、前記フィンガープリント圧縮時データであるか、前記差分圧縮時データであるか又は前記非圧縮時データであるかを判定する種別判定手段と、
    前記受信手段が前記差分圧縮時データを受信したと、前記種別判定手段が判定した場合に、該差分圧縮時データに含まれる前記差分圧縮表現データが含む、該差分圧縮表現データの元であったデータにおける前記部分に対応する前記圧縮情報が含む前記フィンガープリントと前記箇所情報との組を参照して、当該部分ごとに、前記フィンガープリント・キャッシュから当該識別子及び当該箇所情報をもとに当該部分と同一の内容を取得し、取得した当該部分と同一の内容と、前記差分圧縮表現データが含む直接指定情報とを用いて、該差分圧縮表現データの元であったデータを復元する復元処理手段と、
    前記受信手段が前記フィンガープリント圧縮時データを受信したと、前記種別判定手段が判定した場合には、該圧縮データに含まれるフィンガープリントに関連付けて前記フィンガープリント・キャッシュに保持されているデータを、前記宛先となる前記クライアント装置へ送信し、前記受信手段が前記差分圧縮時データを受信したと、前記種別判定手段が判定した場合には、前記復元処理手段が該差分圧縮時データに含まれる差分圧縮表現データに基づいて復元したデータを、該データに基づいて生成された前記フィンガープリントに関連付けて前記フィンガープリント・キャッシュに追加し、且つ、該データを、前記宛先となる前記クライアント装置へ送信し、前記受信手段が前記非圧縮時データを受信したと、前記種別判定手段が判定した場合には、該非圧縮時データに含まれるデータを、該データに基づいて生成された前記フィンガープリントに関連付けて前記フィンガープリント・キャッシュに追加し、且つ、該データを、前記宛先となる前記クライアント装置へ送信する送信手段とを備えたことを特徴とするクライアント側プロキシ装置。
  9. 前記サーバ側プロキシ装置は、
    前記サーバ装置から前記データを受信する手段と、
    受信された前記データのフィンガープリントを生成する手段と、
    生成された前記フィンガープリントを、該フィンガープリントの元であった前記データに関連付けてサーバ側フィンガープリント・キャッシュとして保持する手段と、
    受信された前記データに基づいて生成された前記フィンガープリントが前記サーバ側フィンガープリント・キャッシュに保持されていない場合に、受信された前記データの一つの部分若しくは複数の部分について、当該部分ごとに、前記フィンガープリント・キャッシュに保持されている前記参照データのうち、当該部分と同一の内容を含む参照データに関連付けられたフィンガープリントと、当該参照データにおいて当該同一の内容の存在する箇所を特定可能とする箇所情報との組からなる圧縮情報を求め、該圧縮情報と、前記受信手段が受信した前記データから該圧縮情報に対応する部分を除外した残りの内容を示す直接指定情報とを含む差分圧縮表現データを生成する差分圧縮処理手段と、
    この差分圧縮処理手段が生成した前記差分圧縮表現データのデータ量につき、該差分圧縮表現データの元であった前記データのデータ量と該差分圧縮表現データのデータ量とにより算出される、圧縮の程度を示す値が、基準値以上であるか否かを判定する差分表現可否判定手段と、
    前記データを受信した際に、該データに基づいて生成された前記フィンガープリントが前記サーバ側フィンガープリント・キャッシュに保持されている場合には、該フィンガープリントの元であったデータの代わりに該フィンガープリントを含むフィンガープリント圧縮時データを、前記宛先となるクライアント装置宛として前記クライアント側プロキシ装置へ送信し、該フィンガープリントが前記サーバ側フィンガープリント・キャッシュに保持されていない場合には、前記差分圧縮処理手段が生成した前記差分圧縮表現データにつき、前記圧縮の程度を示す値が前記基準値以上であると前記差分表現可否判定手段が判定したときは、該フィンガープリントと該フィンガープリントの元であったデータとを関連付けて前記サーバ側フィンガープリント・キャッシュに追加し、且つ、該差分圧縮表現データの元であったデータの代わりに該差分圧縮表現データを含む差分圧縮時データを、前記宛先となるクライアント装置宛として前記クライアント側プロキシ装置へ送信し、前記差分圧縮処理手段が生成した前記差分圧縮表現データにつき、前記圧縮の程度を示す値が前記基準値以上でないと前記差分表現可否判定手段が判定したときは、該フィンガープリントと該フィンガープリントの元であったデータとを関連付けて前記サーバ側フィンガープリント・キャッシュに追加し、且つ、当該受信したデータを含む非圧縮時データを、前記宛先となるクライアント装置宛として前記クライアント側プロキシ装置へ送信する手段とを有するものであることを特徴とする請求項8に記載のクライアント側プロキシ装置。
  10. 前記受信手段が前記差分圧縮時データを受信したと、前記種別判定手段が判定した場合に、前記復元処理手段が該差分圧縮時データに含まれる差分圧縮表現データに基づいて復元したデータに基づいて、該データのフィンガープリントを生成し、前記受信手段が前記非圧縮時データを受信したと、前記種別判定手段が判定した場合に、該非圧縮時データに含まれるデータに基づいて、該データのフィンガープリントを生成するフィンガープリント生成手段を更に備え、
    前記送信手段は、受信した前記差分圧縮時データについては、該差分圧縮時データに含まれる差分圧縮表現データに基づいて前記復元処理手段が復元したデータを、該データに基づいて前記フィンガープリント生成手段が生成したフィンガープリントに関連付けて前記フィンガープリント・キャッシュに追加し、受信した前記非圧縮時データについては、該非圧縮時データに含まれるデータを、該データに基づいてフィンガープリント生成手段が生成したフィンガープリントに関連付けて前記フィンガープリント・キャッシュに追加することを特徴とする請求項8または9に記載のクライアント側プロキシ装置。
  11. 前記受信手段が受信した前記差分圧縮時データには、該差分圧縮時データに含まれる差分圧縮表現データの元であったデータに基づいて生成されたフィンガープリントが含まれ、
    前記クライアント側プロキシ装置は、前記受信手段が前記非圧縮時データを受信したと、前記種別判定手段が判定した場合に、該非圧縮時データに含まれる前記データに基づいて、該データのフィンガープリントを生成するフィンガープリント生成手段を更に備え、
    前記送信手段は、受信した前記差分圧縮時データについては、該差分圧縮時データに含まれる差分圧縮表現データに基づいて前記復元処理手段が復元したデータを、該差分圧縮時データに含まれるフィンガープリントに関連付けて前記フィンガープリント・キャッシュに追加し、受信した前記非圧縮時データについては、該非圧縮時データに含まれるデータを、該データに基づいてフィンガープリント生成手段が生成した前記フィンガープリントに関連付けて前記フィンガープリント・キャッシュに追加することを特徴とする請求項8または9に記載のクライアント側プロキシ装置。
  12. 前記受信手段が受信した前記非圧縮時データには、該非圧縮時データに含まれるデータに基づいて生成されたフィンガープリントが含まれ、
    前記クライアント側プロキシ装置は、前記受信手段が前記差分圧縮時データを受信したと、前記種別判定手段が判定した場合に、該差分圧縮時データに含まれる差分圧縮表現データに基づいて前記復元処理手段が復元した前記データに基づいて、該データのフィンガープリントを生成するフィンガープリント生成手段を更に備え、
    前記送信手段は、受信した前記圧縮縮データについては、該差分圧縮時データに含まれる差分圧縮表現データに基づいて前記復元処理手段が復元した前記データを、該データに基づいてフィンガープリント生成手段が生成した前記フィンガープリントに関連付けて前記フィンガープリント・キャッシュに追加し、受信した前記非圧縮時データについては、前記データを、該非圧縮時データに含まれる前記フィンガープリントに関連付けて前記フィンガープリント・キャッシュに追加することを特徴とする請求項8または9に記載のクライアント側プロキシ装置。
  13. 前記受信手段が受信した前記差分圧縮時データには、該差分圧縮時データに含まれる差分圧縮表現データの元であったデータに基づいて生成されたフィンガープリントが含まれ、
    前記受信手段が受信した前記非圧縮時データには、該非圧縮時データに含まれるデータに基づいて生成されたフィンガープリントが含まれ、
    前記送信手段は、受信した前記差分圧縮時データについては、該差分圧縮時データに含まれる差分圧縮表現データに基づいて前記復元処理手段が復元したデータを、該差分圧縮時データに含まれるフィンガープリントに関連付けて前記フィンガープリント・キャッシュに追加し、受信した前記非圧縮時データについては、前記データを、該非圧縮時データに含まれる前記フィンガープリントに関連付けて前記フィンガープリント・キャッシュに追加することを特徴とする請求項8または9に記載のクライアント側プロキシ装置。
  14. 前記フィンガープリント圧縮時データは、それがフィンガープリント圧縮時データであることを示す識別情報を含むものであり、前記差分圧縮時データは、それが差分圧縮時データであることを示す識別情報を含むものであり、前記非圧縮時データは、それが非圧縮時データであることを示す識別情報を含むものであり、
    前記種別判定手段は、前記識別情報に基づいて前記判定を行うことを特徴とする請求項8または9に記載のクライアント側プロキシ装置。
  15. 前記フィンガープリント圧縮時データは、そのヘッダに前記フィンガープリントを含み、そのボディーはNULLであり、前記差分圧縮時データは、それが差分圧縮時データであることを示す差分圧縮フラグをそのヘッダに含み、前記差分圧縮表現データをそのボディーに含み、且つ、そのヘッダとボディーのいずれにも前記フィンガープリントを含まないものであり、前記非圧縮時データは、それが非圧縮時データであることを示す非圧縮フラグをそのヘッダに含み、前記データをそのボディーに含み、且つ、そのヘッダとボディーのいずれにも前記フィンガープリントを含まないものであり、
    前記種別判定手段は、前記ヘッダに前記フィンガープリントが含まれるか又は前記ボディーがNULLであることを検出した場合に、前記受信手段が受信したデータが、前記フィンガープリント圧縮時データであると判断し、前記ヘッダに前記差分圧縮フラグを検出した場合に、前記受信手段が受信したデータが、前記差分圧縮時データであると判断し、前記ヘッダに前記非圧縮フラグを検出した場合に、前記受信手段が受信したデータが、前記非圧縮時データであると判断することを特徴とする請求項8または9に記載のクライアント側プロキシ装置。
  16. 前記差分圧縮時データに含まれる前記差分圧縮表現データは、前記圧縮情報として、1又は複数の前記参照データに対応する前記フィンガープリントと、当該各参照データからコピーすべき内容のオフセット及び長さを示す箇所情報とを含ものであるとともに、前記圧縮情報及び前記直接指定情報に加えて、当該各参照データからコピーした内容及び前記直接指定情報が示す内容の接続方法を示す情報を含むものであることを特徴とする請求項8または9に記載のクライアント側プロキシ装置。
  17. 前記差分圧縮時データに含まれる前記差分圧縮表現データは、前記圧縮情報として、1つの前記参照データに対応する前記フィンガープリントと、該参照データのうち該差分圧縮表現データの元となったデータと相違する部分を示す箇所情報とを含み、前記直接指定情報として、該相違する部分に嵌め込むべき内容を含むものであることを特徴とする請求項8または9に記載のクライアント側プロキシ装置。
  18. 前記クライアント側プロキシ装置は、ローカルエリアネットワークを介して前記クライアント装置と接続されたものであることを特徴とする請求項8または9に記載のクライアント側プロキシ装置。
  19. 前記サーバ装置から受信する前記データは、前記クライアント装置が送信し前記クライアント側プロキシ装置及び前記サーバ側プロキシ装置を介して該サーバ装置へ転送されたリクエストデータへの返答として、該サーバ装置が送信するリプライデータであることを特徴とする請求項8ないし18のいずれか1項に記載のクライアント側プロキシ装置。
  20. サーバ装置から送信されたデータを受信し、該データをその宛先となるクライアント装置に通ずるクライアント側プロキシ装置へ送信するものであるとともに、前記データを参照データとして、該参照データのフィンガープリントを、該参照データに関連付けてフィンガープリント・キャッシュとして保持するための保持手段を備えたサーバ側プロキシ装置のデータ転送方法であって、
    前記サーバ装置から前記データを受信し、
    受信した前記データのフィンガープリントを生成し、
    受信した前記データに基づいて生成された前記フィンガープリントが、前記フィンガープリント・キャッシュに保持されているか否か判定し、
    前記フィンガープリントが前記フィンガープリント・キャッシュに保持されていないと判定された場合に、受信した前記データの一つの部分若しくは複数の部分について、当該部分ごとに、前記フィンガープリント・キャッシュに保持されている前記参照データのうち、当該部分と同一の内容を含む参照データに関連付けられたフィンガープリントと、当該参照データにおいて当該同一の内容の存在する箇所を特定可能とする箇所情報との組からなる圧縮情報を求め、該圧縮情報と、受信した前記データから該圧縮情報に対応する部分を除外した残りの内容を示す直接指定情報とを含む差分圧縮表現データを生成し、
    生成された前記差分圧縮表現データのデータ量につき、該差分圧縮表現データの元であった前記データのデータ量と該差分圧縮表現データのデータ量とにより算出される、圧縮の程度を示す値が、基準値以上であるか否かを判定し、
    前記データを受信した際に、前記フィンガープリントが前記フィンガープリント・キャッシュに保持されていると判定された場合には、該フィンガープリントの元であったデータの代わりに該フィンガープリントを含むフィンガープリント圧縮時データを、前記宛先となるクライアント装置宛として前記クライアント側プロキシ装置へ送信し、前記フィンガープリントが前記フィンガープリント・キャッシュに保持されていないと判定された場合には、生成された前記差分圧縮表現データにつき、前記圧縮の程度を示す値が前記基準値以上であると判定されたときは、前記フィンガープリントと該フィンガープリントの元であったデータとを関連付けて前記フィンガープリント・キャッシュに追加し、且つ、該差分圧縮表現データの元であったデータの代わりに該差分圧縮表現データを含む差分圧縮時データを、前記宛先となるクライアント装置宛として前記クライアント側プロキシ装置へ送信し、生成された前記差分圧縮表現データにつき、前記圧縮の程度を示す値が前記基準値以上でないと判定されたときは、前記フィンガープリントと該フィンガープリントの元であったデータとを関連付けて前記フィンガープリント・キャッシュに追加し、且つ、当該受信したデータを含む非圧縮時データを、前記宛先となるクライアント装置宛として前記クライアント側プロキシ装置へ送信することを特徴とするデータ転送方法。
  21. サーバ装置から送信されたデータをサーバ側プロキシ装置を介して受信し、該データをその宛先となるクライアント装置へ送信するものであるとともに、前記データを参照データとして、該参照データのフィンガープリントを、該参照データに関連付けてフィンガープリント・キャッシュとして保持するための保持手段を備えたクライアント側プロキシ装置のデータ転送方法であって、
    前記サーバ側プロキシ装置から、前記データの代わりに当該データのフィンガープリントを含むフィンガープリント圧縮時データ、当該データの代わりに、該データの一つの部分若しくは複数の部分について、当該部分ごとに指定された、当該部分と同一の内容を含む参照データのフィンガープリントと、当該参照データにおいて当該同一の内容の存在する箇所を特定可能とする箇所情報との組からなる圧縮情報と、該データから該圧縮情報に対応する部分を除外した残りの内容を示す直接指定情報とを含む差分圧縮表現データを含む差分圧縮時データ、又は当該データを含む非圧縮時データを受信し、
    受信された前記データが、前記フィンガープリント圧縮時データであるか、前記差分圧縮時データであるか又は前記非圧縮時データであるかを判定し、
    前記差分圧縮時データを受信したと判定された場合に、該差分圧縮時データに含まれる前記差分圧縮表現データが含む、該差分圧縮表現データの元であったデータにおける前記部分に対応する前記圧縮情報が含む前記フィンガープリントと前記箇所情報との組を参照して、当該部分ごとに、前記フィンガープリント・キャッシュから当該識別子及び当該箇所情報をもとに当該部分と同一の内容を取得し、取得した当該部分と同一の内容と、前記差分圧縮表現データが含む直接指定情報とを用いて、該差分圧縮表現データの元であったデータを復元し、
    前記フィンガープリント圧縮時データを受信したと判定された場合には、該圧縮データに含まれるフィンガープリントに関連付けて前記フィンガープリント・キャッシュに保持されているデータを、前記宛先となる前記クライアント装置へ送信し、前記差分圧縮時データを受信したと判定された場合には、該差分圧縮時データに含まれる差分圧縮表現データに基づいて復元された前記データを、該データに基づいて生成された前記フィンガープリントに関連付けて前記フィンガープリント・キャッシュに追加し、且つ、該データを、前記宛先となる前記クライアント装置へ送信し、前記非圧縮時データを受信したと判定された場合には、該非圧縮時データに含まれるデータを、該データに基づいて生成された前記フィンガープリントに関連付けて前記フィンガープリント・キャッシュに追加し、且つ、該データを、前記宛先となる前記クライアント装置へ送信することを特徴とするデータ転送方法。
  22. サーバ装置から送信されたデータを受信し、該データをその宛先となるクライアント装置に通ずるクライアント側プロキシ装置へ送信するサーバ側プロキシ装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
    前記サーバ装置から前記データを受信する受信手段と、
    この受信手段が受信したデータのフィンガープリントを生成するフィンガープリント生成手段と、
    前記受信手段が受信した前記データを参照データとして、該参照データに基づいて前記フィンガープリント生成手段が生成した前記フィンガープリントを、該参照データに関連付けてフィンガープリント・キャッシュとして保持するための保持手段と、
    前記受信手段が受信したデータに基づいて前記フィンガープリント生成手段が生成した前記フィンガープリントが、前記フィンガープリント・キャッシュに保持されているか否か判定する第1の判定手段と、
    前記フィンガープリントが前記フィンガープリント・キャッシュに保持されていないと前記第1の判定手段が判定した場合に、前記受信手段が受信した前記データの一つの部分若しくは複数の部分について、当該部分ごとに、前記フィンガープリント・キャッシュに保持されている前記参照データのうち、当該部分と同一の内容を含む参照データに関連付けられたフィンガープリントと、当該参照データにおいて当該同一の内容の存在する箇所を特定可能とする箇所情報との組からなる圧縮情報を求め、該圧縮情報と、前記受信手段が受信した前記データから該圧縮情報に対応する部分を除外した残りの内容を示す直接指定情報とを含む差分圧縮表現データを生成する差分圧縮処理手段と、
    この差分圧縮処理手段が生成した前記差分圧縮表現データのデータ量につき、該差分圧縮表現データの元であった前記データのデータ量と該差分圧縮表現データのデータ量とにより算出される、圧縮の程度を示す値が、基準値以上であるか否かを判定する第2の判定手段と、
    前記受信手段が前記データを受信した際に、前記フィンガープリントが前記フィンガープリント・キャッシュに保持されていると前記第1の判定手段が判定した場合には、該フィンガープリントの元であったデータの代わりに該フィンガープリントを含むフィンガープリント圧縮時データを、前記宛先となるクライアント装置宛として前記クライアント側プロキシ装置へ送信し、前記フィンガープリントが前記フィンガープリント・キャッシュに保持されていないと前記第1の判定手段が判定した場合には、前記差分圧縮処理手段が生成した前記差分圧縮表現データにつき、前記圧縮の程度を示す値が前記基準値以上であると前記第2の判定手段が判定したときは、前記フィンガープリントと該フィンガープリントの元であったデータとを関連付けて前記フィンガープリント・キャッシュに追加し、且つ、該差分圧縮表現データの元であったデータの代わりに該差分圧縮表現データを含む差分圧縮時データを、前記宛先となるクライアント装置宛として前記クライアント側プロキシ装置へ送信し、前記差分圧縮処理手段が生成した前記差分圧縮表現データにつき、前記圧縮の程度を示す値が前記基準値以上でないと前記第2の判定手段が判定したときは、前記フィンガープリントと該フィンガープリントの元であったデータとを関連付けて前記フィンガープリント・キャッシュに追加し、且つ、当該受信したデータを含む非圧縮時データを、前記宛先となるクライアント装置宛として前記クライアント側プロキシ装置へ送信する送信手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
  23. サーバ装置から送信されたデータをサーバ側プロキシ装置を介して受信し、該データをその宛先となるクライアント装置へ送信するクライアント側プロキシ装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
    前記データを参照データとして、該参照データのフィンガープリントを、該参照データに関連付けてフィンガープリント・キャッシュとして保持するための保持手段と、
    前記サーバ側プロキシ装置から、前記データの代わりに当該データのフィンガープリントを含むフィンガープリント圧縮時データ、当該データの代わりに、該データの一つの部分若しくは複数の部分について、当該部分ごとに指定された、当該部分と同一の内容を含む参照データのフィンガープリントと、当該参照データにおいて当該同一の内容の存在する箇所を特定可能とする箇所情報との組からなる圧縮情報と、該データから該圧縮情報に対応する部分を除外した残りの内容を示す直接指定情報とを含む差分圧縮表現データを含む差分圧縮時データ、又は当該データを含む非圧縮時データを受信するための受信手段と、
    この受信手段が受信したデータが、前記フィンガープリント圧縮時データであるか、前記差分圧縮時データであるか又は前記非圧縮時データであるかを判定する種別判定手段と、
    前記受信手段が前記差分圧縮時データを受信したと、前記種別判定手段が判定した場合に、該差分圧縮時データに含まれる前記差分圧縮表現データが含む、該差分圧縮表現データの元であったデータにおける前記部分に対応する前記圧縮情報が含む前記フィンガープリントと前記箇所情報との組を参照して、当該部分ごとに、前記フィンガープリント・キャッシュから当該識別子及び当該箇所情報をもとに当該部分と同一の内容を取得し、取得した当該部分と同一の内容と、前記差分圧縮表現データが含む直接指定情報とを用いて、該差分圧縮表現データの元であったデータを復元する復元処理手段と、
    前記受信手段が前記フィンガープリント圧縮時データを受信したと、前記種別判定手段が判定した場合には、該圧縮データに含まれるフィンガープリントに関連付けて前記フィンガープリント・キャッシュに保持されているデータを、前記宛先となる前記クライアント装置へ送信し、前記受信手段が前記差分圧縮時データを受信したと、前記種別判定手段が判定した場合には、前記復元処理手段が該差分圧縮時データに含まれる差分圧縮表現データに基づいて復元したデータを、該データに基づいて生成された前記フィンガープリントに関連付けて前記フィンガープリント・キャッシュに追加し、且つ、該データを、前記宛先となる前記クライアント装置へ送信し、前記受信手段が前記非圧縮時データを受信したと、前記種別判定手段が判定した場合には、該非圧縮時データに含まれるデータを、該データに基づいて生成された前記フィンガープリントに関連付けて前記フィンガープリント・キャッシュに追加し、且つ、該データを、前記宛先となる前記クライアント装置へ送信する送信手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
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