JP2007247249A - Simple foundation and simple foundation installation method - Google Patents
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Abstract
Description
本願発明は、構造物を地上に構築する際に用いる簡易基礎、及び簡易基礎の施工方法に関するものである。 The present invention relates to a simple foundation used when constructing a structure on the ground and a method for constructing the simple foundation.
従来、公園における遊具や東屋、フェンス、仮設住宅などの比較的簡易な構造物に用いられる基礎には、地中に埋め込まれたコンクリートブロックなどが用いられてきた。 Conventionally, concrete blocks or the like embedded in the ground have been used for foundations used for relatively simple structures such as playground equipment in parks, eastern buildings, fences, and temporary housing.
これは、地中に埋めるだけのものであるため、強度的に不安のあるものであった。しかし、一般の建築物のようにコンクリートを打設した強固な基礎を築くには、重機による地盤の掘り返しが必要になるなど、工事が大掛かりになってしまい、施工コストの面でも不利になる。 Since this was only buried in the ground, it was uneasy in strength. However, in order to build a solid foundation in which concrete is cast like a general building, it is necessary to dig up the ground with heavy machinery, and the construction becomes large, which is disadvantageous in terms of construction cost.
ここで、特許文献1に示されたような簡易的な基礎構造が提案されている。これは図10に示すようなものであって、円筒状体101と杭部材102とが組み合わされたものであり、円筒状体101の内部にコンクリートを現場で詰めて使用するものである。この円筒状体101には、ガイドパイプ103が貫通するように配位されたものであって、杭部材102をこのガイドパイプ103を貫通させた後に、打撃により地中へと打ち込まれる。この打ち込まれた杭部材102の地盤に対する固着力により、円筒状体101が地盤に固定される。そして、このように固定された円筒状体101が構造物を支持することができる。
Here, a simple basic structure as shown in
ここで、地盤が軟弱である場合に上記の基礎構造を用いるには、杭部材102の長さを長くしたり、杭部材102の本数を増やすことにより、地盤に対する固着力を確保する必要がある。しかしながら、長い杭部材102を用いる場合、杭部材102が撓みやすいために取り扱いが困難である。つまり、地中に一度に打ち込むために大きな打撃力が必要であり、しかも、地中で先端が折れ曲がらないようにしながら打撃するということは、実際には不可能に近い。
Here, in order to use the above-described foundation structure when the ground is soft, it is necessary to secure the fixing force to the ground by increasing the length of the
また杭部材102の本数を増やす場合は、それに対応して専用の円筒状体101を用いる必要がある。よって、地質の違いにそれぞれ対応できる形態の円筒状体101がそれぞれ必要となり、製造・販売・管理のいずれの場面においても煩雑となってしまい、汎用性が低いという問題がある。
Moreover, when increasing the number of the
本願発明はこのことに鑑み、汎用性のあるものであり、杭部材の打ち込みが比較的容易であり、地盤への固定を確実になすことができる、簡易基礎及び簡易基礎の施工方法を提供することを課題とする。 In view of this, the present invention is versatile, provides a simple foundation and a method for constructing a simple foundation, in which driving of pile members is relatively easy and can be reliably fixed to the ground. This is the issue.
上記課題を解決するために、本願の請求項1に記載の発明は、地中に少なくとも一部が埋め込まれたことにより、地上に構築される構造物Sを支持することのできる簡易基礎において、本体部材1と杭部材2とを備え、本体部材1は、構造物Sを支持する部分であって、表面に設けられた入口穴13aと出口穴13bとが組み合わされてなる杭部材貫通部13を少なくとも3箇所に備え、上記の杭部材貫通部13における入口穴13aと出口穴13bとの間には、杭部材2を配位可能な空間が設けられ、杭部材2は、基端側が打撃されることにより、上記杭部材貫通部13の入口穴13aと出口穴13bとの間を通り、先端側が地中へと差し込まれるものであって、上記杭部材貫通部13の1箇所当たりに複数の杭部材2が1組として用いられ、上記1組の杭部材の組み合わせのうちで、相対的に外径の小さい1本の杭部材が、相対的に外径の大きい1本の杭部材の内部を貫通するものとされ、上記1組の杭部材の組み合わせのうちで最も内側を貫通する杭部材には、管状体あるいは中実の棒状体が用いられており、その他の杭部材には管状体が用いられており、上記1組の杭部材の組み合わせのうち、相対的に外径の小さい杭部材は、相対的に外径の大きい杭部材の内径よりも外径が小さく、相対的に外径の大きい杭部材よりも長さが長いものとされており、本体部材1の入口穴13aの中心と出口穴13bの中心とを結ぶ線が、少なくとも、上記1組の杭部材の組み合わせのうちで最も外径の大きい杭部材21の外径寸法分の距離を保つようにして、上記杭部材貫通部13が設けられたことを特徴とする簡易基礎を提供する。
In order to solve the above problems, the invention according to
また、本願の請求項2に記載の発明は、上記本体部材1が、上記杭部材2を支持するための埋め込み部11と、埋め込み部11の上方に設けられた、構造物Sを支持するための蓋部12とを有し、埋め込み部11は、上方に開口部11aが設けられており、蓋部12は、少なくとも下面が平面とされ、かつ、この下面が上記開口部11aの開口面積よりも大きな面積を有し、上記の埋め込み部11と蓋部12とは、固定ボルト3の締結によって一体とされるものであり、この固定ボルト3を貫通させるために、埋め込み部11の底部には埋め込み部側貫通穴11bが、蓋部には蓋部側貫通穴12aが、各々設けられており、上記固定ボルト3が上記の各貫通穴11b,12aに通された状態であって、かつ、締結が未だされていない状態においては、蓋部12が埋め込み部11に対して水平方向に移動可能であることを特徴とする、請求項1に記載の簡易基礎を提供する。
In the invention according to
また、本願の請求項3に記載の発明は、少なくとも上記杭部材2のうちで、内部に別の杭部材2が貫通するものの先端に土止め部4が設けられたものであり、この土止め部4は、当該杭部材2が地中へ差し込まれる際に、その先端の少なくとも一部を閉ざして、内部に侵入する土を少なくするためのものであり、上記に加えてこの土止め部4は、当該杭部材2の先端から、上記別の杭部材2が突出することを許容するものであることを特徴とする、請求項1または2に記載の簡易基礎を提供する。
Further, the invention according to
また、本願の請求項4に記載の発明は、各杭部材2の基端側に、引き抜きのための工具あるいは治具を係合可能な引掛部2aが設けられたことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の簡易基礎を提供する。
The invention according to
また、本願の請求項5記載の発明は、地上に構築される構造物Sを支持するために、本体部材1と杭部材2とを備えた簡易基礎を地盤に固定する、簡易基礎の施工方法において、本体部材1は、表面に設けられた入口穴13aと出口穴13bとが組み合わされてなる杭部材貫通部13を備え、外径の異なる複数の杭部材2が1組として用いられ、上記1組の杭部材の組み合わせのうちで、相対的に外径の小さい1本の杭部材が、相対的に外径の大きい1本の杭部材の内部を貫通するものとされ、本体部材1を地面に配位するか、あるいは上記入口穴13aが露出した状態で一部を地中に埋め込み、まず、上記1組の杭部材の組み合わせのうちで最も外径の大きい杭部材21を、本体部材内に貫通させ、先端側を地中へと打ち込み、その後、次いで外径の大きい杭部材22を、既に先端側が地中へと差し込まれた杭部材21の基端側から内部に貫通させ、先端側を当該杭部材21の先端側より突出するように、地中へと打ち込むことを特徴とする、簡易基礎の施工方法を提供する。
The invention according to
本願の請求項1に記載の発明は、杭部材貫通部13の1箇所当たりにおいて、複数の杭部材2が1組として用いられ、上記1組の杭部材の組み合わせのうちで、相対的に外径の小さい1本の杭部材が、相対的に外径の大きい1本の杭部材の内部を貫通するものとされ、上記1組の杭部材の組み合わせのうち、相対的に外径の小さい杭部材は、相対的に外径の大きい杭部材の内径よりも外径が小さく、相対的に外径の大きい杭部材よりも長さが長いものとされたことから、相対的に外径の小さい1本の杭部材と、相対的に外径の大きい1本の杭部材とが一部で重なり合うものとできる。そして、本体部材1に近い側に配位される杭部材2の方が多く重なり合うものとできるため、杭部材2の曲げ強度やせん断強度を、本体部材1に近い側の方をより大きくでき、従来のように一定の外径を有する杭を地中に差し込んだ場合に比べると、より効果的に本体部材1を支持することができ、これにより、構造物Sの耐震・耐風強度を向上させることができたものである。
また、鋼材の定尺寸法よりも短い杭部材2で十分に強度を負担可能であるため、杭部材2の製造及び運搬が容易である。また、杭部材2の本数を増加させることによって、軟弱な地盤にも対応できるため、従来のように、地質に応じて多種の本体部材1を用意する必要もなく、汎用性の高い簡易基礎が提供できたものである。
In the invention according to
Moreover, since the
また、請求項2に記載の発明は、上記の効果に加え、蓋部12が埋め込み部11に対して水平方向に移動可能であることから、簡易基礎が地盤に設置された後の状態でも、構造物Sの設置予定位置に合わせて蓋部12を水平移動させ、位置が揃ったところで固定ボルト3を締結し、埋め込み部11と蓋部12との位置関係を固定させることができる。このように、構造物Sに対しての位置合わせが容易であるため、構造物Sの側にも簡易基礎の側にも無理を与えることがなく、構造物Sの据付を容易になすことができたものである。
Further, in addition to the above effect, the invention according to
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明の効果に加え、少なくとも上記杭部材2のうちで、内部に別の杭部材2が貫通するものの先端に土止め部4が設けられたことから、杭部材2が管状体であっても、内部の空間に、別の杭部材2が貫通することの支障となる程度に土が入り込んでしまうことを防止できる。そのため、相対的に外径の大きい杭部材2の先端に至るまでは、相対的に外径の小さい杭部材2をほぼ無抵抗で差し込むことができる。加えて、途中までは相対的に外径の大きい杭部材2が相対的に外径の小さい杭部材2のガイドとなり得る。よって、実際に地盤の抵抗を受けつつ杭部材2を差し込むことになるのは、相対的に外径の大きい杭部材2の先端から地中に飛び出た区間のみであるため、従来のように長い杭部材の全体を単独で地中に差し込むものに比べ、はるかに容易に杭部材2を差し込むことができたものである。
Moreover, in addition to the effect of the invention of
また、請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明の効果に加え、引き抜きのための工具あるいは治具を係合可能な引掛部2aが設けられたことから、この引掛部2aに工具あるいは治具を係合させることにより、容易に地中から杭部材2を引き抜くことができる。よって、この簡易基礎を仮設構造物に用いる基礎に用いた場合であっても、撤去作業が容易とされたものである。
In addition to the effect of the invention described in any one of
また、請求項5に記載の発明は、上記1組の杭部材の組み合わせのうちで、相対的に外径の小さい1本の杭部材が、相対的に外径の大きい1本の杭部材の内部を貫通するものとされ、本体部材1を地面に配位するか、あるいは上記入口穴13aが露出した状態で一部を地中に埋め込み、まず、上記1組の杭部材の組み合わせのうちで最も外径の大きい杭部材21を、本体部材内に貫通させ、先端側を地中へと打ち込み、その後、次いで外径の大きい杭部材22を、既に先端側が地中へと差し込まれた杭部材21の基端側から内部に貫通させ、先端側を当該杭部材21の先端側より突出するように、地中へと打ち込むことから、相対的に外径の小さい1本の杭部材と、相対的に外径の大きい1本の杭部材とが一部で重なり合うものとできる。そして、本体部材1に近い側に配位される杭部材2の方が多く重なり合うものとできるため、杭部材2の曲げ強度やせん断強度を、本体部材1に近い側の方をより大きくでき、従来のように一定の外径を有する杭を地中に差し込んだ場合に比べると、より効果的に本体部材1を支持することができ、これにより、構造物Sの耐震・耐風強度を向上させることができる簡易基礎の施工方法が提供できたものである。
Moreover, invention of
以下、図面に基づき本願発明の一実施例をとりあげて説明する。図1〜図3は本例の簡易基礎を示し、図4は本例の土止めキャップを示す。 An embodiment of the present invention will be described below with reference to the drawings. 1 to 3 show the simple foundation of this example, and FIG. 4 shows the earth retaining cap of this example.
なお、本願発明に係る特許請求の範囲及び以下の記載における、「先端」とは、本体部材1を基準として地中へ向かう方向における、本体部材1から遠い側の端部を指し、「基端」とはその逆の端部を示す。また、「外径」及び「内径」とは、断面寸法を指すものであり、円形断面の径寸法に限定されるものではない。
In the claims and the following description relating to the present invention, the “tip” refers to an end portion on the side farther from the
本願発明に係る簡易基礎は、図1及び図2に示すように、地中に少なくとも一部が埋め込まれたことにより、地上に構築される構造物Sを支持することのできる本体部材1と、この本体部材1を地盤に対して固定するために地中に差し込まれる、複数の杭部材2とを備えたものである。
As shown in FIGS. 1 and 2, the simple foundation according to the present invention includes a
本体部材1は、金属や合成樹脂などからなるブロック状体である。この本体部材1は、下部が浅い地中に埋め込まれるものであり、上部が露出した状態となる場合があって、外気や雨水に触れるものであることから、耐候性及び耐腐食性に優れる材質とすることが望ましい。なお、コンクリート製とすることも可能であるが、重量が大きくなること、及び、誤って落下させた際に割れる恐れがあるため、あまり好ましくない。本例では、中空で略球形である鋼製ブロックとされており、表面には樹脂ライニングが施されている。表面処理は樹脂ライニングの他、亜鉛などのめっきや塗装によっても良い。
The
本例の本体部材1は上記のように中空とされたことから、軽量であり強度面でも優れている。よって、車両や重機を用いずに人力で現場に搬入することも可能である。また、この本体部材1は、構造物Sの重量や大きさによって、構造物Sを支持できる最適な大きさのものを提供できる。
Since the
この本体部材1の形態は、本例のような略球形の他、多面体、筒状体、紡錘形、弾丸形など、種々の形態にて実施することが可能である。ここで、その他の形態の例を図8及び図9に示す。図8に示すものは、側面を一周するようにリブ11cを設けたものであり、このリブ11cが地盤に対する固着力の一部を負担する。このリブ11cに限らず、本体部材1には種々の形態の凹凸を設けて良い。また、図9に示すものは、平面視が略四角形の略多面体とされたものである。このように本体部材1を略多面体とした場合は、平面状に形成された側面に入口穴13a及び出口穴13bを形成することが可能である。よって、入口穴13a及び出口穴13bを設ける際の位置決めが比較的容易であるという利点を有する。
The
本例の本体部材1は、図1及び図2に示すように、埋め込み部11と蓋部12との2つのパーツから構成されている。埋め込み部11は中空の略球状のものであって、後述するように杭部材2を配位可能な空間が内部に存在する。そして上方が水平方向に切り欠かれており、開口部11aが形成されている。この埋め込み部11は、使用時において少なくとも一部が地中に埋め込まれて杭部材2が支持される。
As shown in FIGS. 1 and 2, the
上記のように埋め込み部11は中空とされているため、杭部材2の配位されない部分にも空間が存在しているが、本体部材1をコンクリート製とした場合などでは、杭部材2が配位される部分のみに空間が設けられ、その他の部分は中実であっても良い。
Since the embedded
蓋部12は、埋め込み部11の上方に設けられたものであって、上記開口部11aを覆うことのできるものである。開口部11aを覆うため、蓋部12の少なくとも下面は平面とされている。本例では円板状体とされている。また、後述のように、埋め込み部11に対して蓋部12が水平方向に移動可能とされるため、この移動距離の分、上記開口部の開口面積11aよりもを大きな面積を有するものとされている。
The
上記の埋め込み部11と蓋部12とは、図2に示すように、1本の固定ボルト3の締結によって一体とされる。よって、この固定ボルト3を貫通させるために、埋め込み部11の底部には埋め込み部側貫通穴11bが、蓋部12には固定支持部側貫通穴12aが、各々設けられている。本例では、いずれの貫通穴11b,12aも埋め込み部11と蓋部12の、平面視における略中央に設けられている。これらの貫通穴11b,12aは、後述のように固定ボルト3が傾斜することにより、蓋部12を水平方向にずらせることができるように、固定ボルト3の軸径よりもやや大きい穴径とされている。
As shown in FIG. 2, the embedded
なお本例では、構造物Sと本体部材1とを連結するための構造物連結金具5が蓋部12に取り付けられる。この取り付けは、構造物連結金具5に上記の固定ボルト3が通されることによってなされる。
In this example, the structure connecting
ここで、固定ボルト3が上記の各貫通穴11b,12aに通された状態であり、かつ、締結が未だされていない状態においては、固定ボルト3と上記の各貫通穴11b,12aとの遊び、及び、埋め込み部11の特に底部と蓋部12との距離に応じて、蓋部12が埋め込み部11に対して水平方向に移動可能な状態となる。よって、簡易基礎が地盤に設置された後の状態でも、構造物Sの設置予定位置に合わせて蓋部12を水平移動させ、位置が揃ったところで固定ボルト3を締結し、埋め込み部11と蓋部12との位置関係を固定させることができる。このように、構造物Sに対しての位置合わせが容易であるため、構造物Sの側にも簡易基礎の側にも無理を与えることがなく、構造物Sの据付を容易になすことができる。
Here, in a state where the fixing
埋め込み部11の表面には、貫通穴である入口穴13aと出口穴13bとが設けられている。上記のように、この入口穴13aと出口穴13bとの間に空間が存在するため、図2に示すように、杭部材2を入口穴13aから出口穴13bへと通すことができる。この入口穴13aと出口穴13bとの組み合わせにより杭部材貫通部13が構成されている。本例では、この杭部材貫通部13が4箇所に備えられている。つまり、本例の本体部材1においては杭部材2を4組取り付けることができる。なお、杭部材2を最低限3組使用すれば、本体部材1を地盤に対して固定することが可能であるから、杭部材貫通部13を少なくとも3箇所に備えたものであれば良い。
An
本例における本体部材1では、上記のように、中空の略球状体の表面に入口穴13a及び出口穴13bが設けられたものであるため、入口穴13aと出口穴13bとの間には、杭部材2を入口穴13aから出口穴13bへとガイドするための部材は設けられていない。よって実際の施工の際において、杭部材2を入口穴13aと出口穴13bとの間に通すためには、図6に示すように、蓋部12を取り付けない状態の埋め込み部11のみをまず地盤に配位した状態とし、埋め込み部11の開口部11a越しに出口穴13bを目視確認できるようにしておき、入口穴13aから出口穴13bへと杭部材2を通す。
In the
なお、特許文献1に記載の基礎構造にて用いられているものと同様に、本体部材1の入口穴13aと出口穴13bとの間に、各穴間の距離よりもやや長い寸法を有するガイドパイプを配位しておき、このガイドパイプの内部に杭部材2を通す構造としても良い。こうした場合、上記のような目視確認を要さずに、入口穴13aから出口穴13bへと杭部材2を通すことができる。
In addition, the guide which has a dimension a little longer than the distance between each hole between the
また、本例における杭部材貫通部13の各々は、図3に示すように、入口穴13aの中心と出口穴13bの中心とを結ぶ線が、少なくとも、最も外径の大きい杭部材である、第1杭部材21の外径寸法分の距離を保つようにして、入口穴13aと出口穴13bとが形成されたことにより杭部材2同士が干渉しないものとされている。なお本例では、図2に示すように、本体部材1の中央縦方向に固定ボルト3が取り付けられるため、図3に示すように、この固定ボルト3にも干渉しないよう杭部材貫通部13が設けられる必要がある。
Moreover, as shown in FIG. 3, each of the pile
杭部材2は、基端側が打撃されることにより、上記の入口穴13aと出口穴13bとの間を通り、先端側が地中へと差し込まれるものである。本願発明では、杭部材貫通部13の1箇所当たりに複数の杭部材2が1組として用いられるものであるが、本例においては、第1杭部材21、第2杭部材22、第3杭部材23の3本が1組として用いられている。
When the
本例の杭部材2は、第1杭部材21〜第3杭部材23のいずれも直線状とされた管状体が用いられている。なお、上記杭部材の組み合わせのうちで最も内側を貫通する杭部材2(本例においては第3杭部材23)については管状体ではなく、中実の棒状体であっても良い。また、直線状のものに限られず、地中への差し込みが困難にならない程度に湾曲したものであっても良い。また、円形断面のものに限られず、四角形などの多角形断面を有するものであっても良い。また、側面に地盤との固着力を強めるための凹凸や、内部に土の侵入がなされない程度の貫通穴を設けたものであっても良い。また、本例の杭部材2には外径が一定である直管を用いたが、外径を変化させたテーパ管を用いても良い。
As the
上記の杭部材2(第1杭部材21〜第3杭部材23)はいずれも、上記のように入口穴13a及び出口穴13bを通すものであるため、これらの穴径よりも小さい外径を有する。なお、上記のように本体部材1にガイドパイプが配位される場合にあっては、このガイドパイプの内径よりも小さい外径を有するものとされる。
Since the above-mentioned pile members 2 (the
また、この杭部材2は、本例では炭素鋼、ステンレス鋼などからなる金属製の管状体が用いられたものとされているが、材質については、アルミニウム合金、銅合金、FRP、カーボンファイバー製のものなど、地中への差し込みの際の抵抗が負担できるものであれば、種々のものを選択できる。
In this example, the
本例の杭部材2は、長さについては第1杭部材21が最も短く、第3杭部材23が最も長いものとされている。例えば、第1杭部材21を1m、第2杭部材22を2m、第3杭部材23を3mとする。また、外径については第2杭部材22が第1杭部材21の内径よりも小さく、かつ、第3杭部材23が第2杭部材22の内径よりも小さくされている。つまり、杭部材貫通部13の1箇所当たりにおける1組の杭部材の組み合わせのうち、相対的に外径の小さい杭部材は、相対的に外径の大きい杭部材の内径よりも外径が小さく、相対的に外径の大きい杭部材よりも長さが長いものとされている。
In the
よって、上記1組の杭部材の組み合わせのうちで、相対的に外径の小さい1本の杭部材が、相対的に外径の大きい1本の杭部材の内部を貫通可能である。本例の杭部材2においては、図2に示すように、第2杭部材22が第1杭部材21の内部を貫通し、第3杭部材23が第2杭部材22の内部を貫通する。そしてこの貫通の際には、第1杭部材21の先端から第2杭部材22が突出し、第2杭部材22の先端から第3杭部材23が突出する。
Therefore, among the combinations of the one set of pile members, one pile member having a relatively small outer diameter can penetrate the inside of one pile member having a relatively large outer diameter. In the
このように、上記1組の杭部材の組み合わせのうちで、相対的に外径の小さい1本の杭部材と、相対的に外径の大きい1本の杭部材とが一部で重なり合う。本例では、図2に示すように、第1杭部材21の全長分において第1杭部材21〜第3杭部材23の3本が重なり合い、第2杭部材22の第1杭部材21から突出した区間分において第2杭部材22と第3杭部材23の2本が重なり合う。このように、本体部材1に近い側に配位される杭部材2の方が多く重なり合うものとできるため、部分的に杭部材2の曲げ強度やせん断強度を大きくでき、杭部材2を地中に固定した際に本体部材1を確実に固定することができる。そして、従来においては、鋼材の定尺寸法(5.5m)を超えた、7m程度の特別な杭部材を必要とした場合があったが、本願発明に係る簡易基礎では、定尺寸法よりも短い杭部材2で、十分に強度を負担可能であり、そのため、杭部材2の製造及び運搬が容易である。また、杭部材2の本数を増加させることによって、軟弱な地盤にも対応できるため、従来のように、地質に応じて多種の本体部材1を用意する必要もなく、汎用性の高いものとできる。
Thus, among the combinations of the one set of pile members, one pile member having a relatively small outer diameter and one pile member having a relatively large outer diameter partially overlap each other. In this example, as shown in FIG. 2, the
本例の杭部材2の基端側には引掛部2aが設けられている。この引掛部2aは、地中に差し込まれた状態にある杭部材2を地中から引き抜くための工具あるいは治具を係合可能とした部分である。本例においては、各杭部材2(第1杭部材21〜第3杭部材23)の基端に設けられた、径方向への貫通穴とされている。この引掛部2aは、図2に示すように、各杭部材2が地中に差し込まれた際においても、本体部材1から突出した状態で残しておくことが望ましい。この引掛部2aに工具あるいは治具を係合させることにより、容易に地中から杭部材2を引き抜くことができるため、本願発明に係る簡易基礎を仮設構造物に用いる基礎に用いた場合であっても、撤去作業が容易にできる。この引掛部2aは本例の貫通穴の他、杭部材2の側面に設けられた溝や突起など、種々の形態にて実施できる。
A
そして、杭部材2の先端には土止め部4が設けられる。本例では、杭部材2の先端に取り付け可能とされた土止めキャップ4として実施されている。この土止めキャップ4は、上記1組の杭部材の組み合わせにつき1つが用いられるもので、図4(A)に示すように、杭部材2の内部に一部が差し込まれる杭部材係合部分41と、杭部材2の先端よりも外側に露出する先端部分42とを備えたものである。
A
先端部分42は、上記1組の杭部材の組み合わせのうちで最も外側に配位される杭部材2の内径よりも大きな外径を有する部分である。本例では、第1杭部材21の内径よりも大きな外径を有する略円錐状の部分である。
The
杭部材係合部分41は、各杭部材2の内径と一致する外径を有する係合位置の各々にて、各杭部材2と係合し、これらの係合位置における外径が、杭部材係合部分41における基端側よりも同先端側の方が大きいものとされている。本例の土止めキャップ4では、図4(A)に示すように、先端側から順に第1部分41a、第2部分41b、第3部分41cの3つの部分が設けられており、基端側から先端側へと順次外径が拡大するようにして、同心の円筒状体が積み重ねられたような形態とされている。第1部分41aは第1杭部材21の先端が係合する部分であって、係合位置41dは第1部分41aの先端の位置(先端部分42との間の段差)と一致している。第2部分41bは第2杭部材22の先端が係合する部分であって、係合位置41eは第2部分41bの先端の位置(第1部分41aとの間の段差)と一致している。第3部分41cは第3杭部材23の先端が係合する部分であって、係合位置41fは第3部分41cの先端の位置(第2部分41bとの間の段差)と一致している。
The pile
この土止めキャップ4は、まず、杭部材係合部分41の第1部分41aが第1杭部材21の先端と係合し、先端部分42が露出した状態で、第1杭部材21と共に地中へ差し込まれる(図6(A)参照)。そして次の段階で、第2杭部材22が第1杭部材21を貫通し、第2杭部材22の先端が第1杭部材21の先端から飛び出る際に、杭部材係合部分41の第2部分41bが第2杭部材22の先端と係合することで、土止めキャップ4が第2杭部材22の先端に乗り移る(図6(B)参照)。そして上記と同様にして、土止めキャップ4は第3杭部材23の先端に乗り移る(図2参照)。つまりこの土止めキャップ4は、上記1組の杭部材の組み合わせにおける各杭部材2が順次地中に差し込まれるに伴い、相対的に外径の大きい杭部材2の先端から、相対的に外径の小さい杭部材2の先端へと順次乗り移るものである。
First, the
上記のように、杭部材2において最も先端側に配位されるものの先端には常に土止めキャップ4が配位されることから、杭部材2が管状体であっても、内部の空間に土が入り込むことがない。そのため、相対的に外径の大きい杭部材2の先端に至るまでは、相対的に外径の小さい杭部材2に手を添えるだけで差し込むことができる。つまり、ほぼ無抵抗で差し込むことができる。よって、実際に地盤の抵抗を受けつつ杭部材2を差し込むことになるのは、相対的に外径の大きい杭部材2の先端から地中に飛び出た区間のみである。そのため、従来のように長い杭部材の全体を地中に差し込むものに比べ、はるかに容易に作業できる。
As described above, since the
ここで、図7(A)に示すように、従来の杭部材102を地中に差し込むには、杭部材102を折り曲げないように真っ直ぐ打ち込むため、場合によっては打ち込み作業用の足場をわざわざ組む必要があった。一方、本願発明に係る簡易基礎では、図7(B)に示すように、まず短い第1杭部材21を地中に打ち込み、その後、図7(C)に示すように、長い第2杭部材22を打ち込むことができる。よって、各杭部材2の各々において地盤の抵抗を受けつつ差し込む長さを短くすることができるため、従来のように足場を組むことなく容易に施工できる。
Here, as shown in FIG. 7 (A), in order to insert the
なお本例の土止めキャップ4では、図4(A)に示すように、杭部材係合部分41の第1部分41a、第2部分41b、第3部分41cの3つの部分の間に段差を有し、各部分における外径は一定とされているが、土止めキャップ4の形態はこれに限られるものではない。例えば図4(B)に示すように、杭部材係合部分41を基端側から先端側へと順次外径が拡大する円錐台状としても良い。この場合、第1杭部材21との係合位置41d、第2杭部材22との係合位置41e、第3杭部材23との係合位置41fは、図中に二点鎖線で示すように、各杭部材21〜23の内径と杭部材係合部分41の外径とが一致する位置となる。
In addition, in the
また、上記の土止めキャップ4はいずれも、杭部材2の内部に杭部材係合部分41の一部を差し込むものであるが、これとは逆に、図4(C)に示すように、杭部材係合部分41に凹部43を形成しておき、杭部材2の先端をこの凹部43に差し込むものとしても良い。なお、図示した凹部43は、各杭部材2の外径に合わせて段状に内径が変化するものとしているが、一定の内径を有するものとしても良い。
Moreover, although all said
その他、杭部材係合部分41の表面に突起を形成しておき、この突起と杭部材2の内面とが係合するものとしても良く、種々の形態にて実施し得る。また、土止めキャップ4の先端部分42についても、本例のような略円錐状に限られず、多角推状、弾丸状など、種々の形態にて実施し得る。また、材質についても、合成樹脂、木材、金属などの種々の材質が採用できる。
In addition, a protrusion may be formed on the surface of the pile
また、土止め部4の実施形態は、上記の土止めキャップ4に限られたものではなく、杭部材2の先端部が絞られたものとされ、この絞られた先端部が土止め部4とされたものであっても良い。詳しくは、少なくとも杭部材2のうちで、内部に別の杭部材2が貫通するものの先端に土止め部4が設けられ、この土止め部4が、その先端の少なくとも一部を閉ざして、内部に侵入する土を少なくするために機能するものであれば良い。
In addition, the embodiment of the
例えば、図5(A)に示すように、第1杭部材21の先端を、スリットや凹溝などの相対的に強度の小さい部分である弱め部44を設けた上で塑性変形させるなどして絞っておき、この第1杭部材21が単独で地中に差し込まれた状態では、先端が閉鎖されているために内部への土の侵入を防止することができ(図5(B)参照)、第1杭部材21の内部に第2杭部材22が貫通した際には、第1杭部材21の上記弱め部44が破壊されて先端が広がり、これにより、第2杭部材22が突き抜けることのできるものとする(図5(C)参照)。
For example, as shown in FIG. 5A, the tip of the
つまり、この場合の土止め部4は、管状体が用いられた杭部材2の先端部が、地中への差し込みが行われる際に当該杭部材2の内部に土が侵入することを防止できる程度に閉鎖されたものであって、かつ、この杭部材2の先端から、別の杭部材2が突出することを許容するものとされている。なお、上記の閉鎖は完全閉鎖でなくても良く、上記の別の杭部材2が内部を通過するのに支障のない程度に土が侵入する程度の開口が存在していても良い。
That is, the
なお、上記の例では、杭部材2の先端が広がることによって、別の杭部材2が突出できるように開放されるものとしたが、これに限られず、当初一体とされていた杭部材2の先端部分が、他の杭部材2が突き抜けることにより当該杭部材2から分離するものであっても良い。
In the above example, when the tip of the
そして、本例においては、図2に示すように、杭部材2の基端側に耐候キャップ6が被せられている。この耐候キャップ6は本願発明において必須のものではないが、これを用いることにより、基端部が地上に露出した状態にある場合の、杭部材2の腐食を防止することができる。よって、将来に簡易基礎を撤去する場合であっても、耐候キャップ6を取り外した上、杭部材2の引掛部2aに工具や治具を取り付けることにより、杭部材2を容易に引き抜くことができるため、仮設構造物の基礎として最適なものとできる。この耐候キャップ6は、杭部材2の基端部に嵌め込むものであっても良いし、本体部材1の入口穴13aにねじ込むものであっても良く、種々の取り付け方法を採用し得る。
And in this example, as shown in FIG. 2, the weatherproof cap 6 is covered on the base end side of the
次に、本例の簡易基礎の施工方法について説明する。
まず、本体部材1の埋め込み部11に、下方から固定ボルト3を貫通させた状態とし、この状態の埋め込み部11を地面に配位するか、あるいは本体部材1の入口穴13aが露出した状態で埋め込み部11の一部を地中に埋め込む。そして、先端に土止めキャップ4を嵌め込んだ第1杭部材21を、本体部材1の入口穴13aから出口穴13bへと貫通させ、基端側を打撃することにより、第1杭部材21を先端側から地中へ打ち込み、図6(A)に示した状態とする。上記の打撃はハンマーなどを用いて人力で行っても良いし、エアハンマーなどの打撃機械を用いても良い。
Next, the construction method of the simple foundation of this example is demonstrated.
First, the fixing
上記のように第1杭部材21を地中に打ち込んだ後、第2杭部材22を上記第1杭部材21の内部に貫通させ、図6(B)に矢印で示したように、第2杭部材22の基端側を打撃することにより、先端側から地中へと打ち込む。この打ち込みは、第2杭部材22の基端側を第1杭部材21の基端側と略一致させるようにしてなされる。具体的には、図2に示すように、第1杭部材21の基端から第2杭部材22の引掛部2aが露出した程度の状態とされる。
After driving the
この際、当初第1杭部材21の先端に嵌め込まれていた土止めキャップ4は(図6(A)参照)、第2杭部材22の先端が第1杭部材21の先端よりも突出すると同時に、第2杭部材22の先端に乗り移る(図6(B)参照)。上記にも説明したように、この際においては、途中まで第2杭部材22を無抵抗で差し込むことができる。本例の杭部材2は、第1杭部材21が1m、第2杭部材22が2mとされており、第2杭部材22を実際に打撃する必要があるのは、第1杭部材21の先端側に突出する1m分だけである。加えて、途中までは第1杭部材21が第2杭部材22のガイドとなり得る。よって従来のように、例えば2mの杭を一度に地中に打ち込むことに比べると、はるかに容易に作業でき、地質の関係で長い杭部材2を用いる必要がある場合でも、単独で地中で打ち込む場合に比べてはるかに施工容易である。
At this time, the
次に、既に地中に打ち込まれた第1杭部材21及び第2杭部材22の内部に第3杭部材23を配位し、上記と同じ要領でこの第3杭部材23を地中へと打ち込む。この際、土止めキャップ4はこの第3杭部材23の先端に乗り移る。
Next, the
上記のようにして本体部材1が地盤に固定される。その後、埋め込み部11の内部に突出した状態にある固定ボルト3に蓋部材12を通す。また、必要に応じて構造物連結金具5やその他の付属部品を取り付ける。本例では構造物連結金具5が、固定ボルト3により蓋部材12と共に取り付けられる。そして、固定ボルト3にナット3aをねじ込むことにより締結がなされ、埋め込み部11、蓋部12、構造物連結金具5、その他付属部品が固定される。なお、埋め込み部11と蓋部12との間には防水パッキンを挟んでも良い。また、この固定ボルト3の締結に先立ち、既に説明したようにして蓋部12を水平方向に移動させることにより構造物連結金具5と構造物Sの位置合わせが行われる。また、図6(A)に示すように、第1杭部材21のみが地中に打ち込まれた後であり、まだ第2杭部材22及び第3杭部材23が打ち込まれていない段階で、蓋部12を埋め込み部11に取り付けてしまっても良い。
The
上記のようにして地盤に固定された本体部材1の上部は露出したままであっても良いし、土やコンクリートにより被覆されたものであっても良い。そして、上記のように固定された本体部材の蓋部12に対し、構造物Sを固定する。上記のように蓋部材12が埋め込み部材11に対して水平方向に移動可能とされたことにより、本体部材1と構造物Sの位置合わせを容易に行うことができるため、構造物Sにひずみを与えることなく設置可能である。
The upper part of the
本例の場合、各杭部材2の基端は略一致した状態とされており、本体部材1から近い順に、第1杭部材21〜第3杭部材23が三重に重なり合った部分と、第2杭部材22及び第3杭部材23が二重に重なり合った部分とが存在している。よって、杭部材2の曲げ強度やせん断強度を、本体部材1に近い側の方をより大きくでき、従来のように一定の外径を有する杭を地中に差し込んだ場合に比べると、より効果的に本体部材1を支持することができ、これにより、構造物Sの耐震・耐風強度を向上させることができる。
In the case of this example, the base end of each
なお、上記の説明では、地中への差し込み後の各杭部材2の基端側を略一致させるものとしたが、杭部材2の差し込み方法はこれに限られるものではない。例えば、第2杭部材22あるいは第3杭部材23と外径をほぼ等しくした治具を第1杭部材21の基端側から挿入して打撃することにより、第2杭部材22あるいは第3杭部材の基端側を第1杭部材21の中間部分など、より先端寄りに配位し、その後に上記治具を引き抜くものとしても良い。こうすると、各杭部材2の重なり合う部分は小さくなるが、相対的に短い杭部材2であっても地中の奥深くまでの差し込みが可能となる。
In addition, in said description, although the base end side of each
上記のように、本願発明に係る簡易基礎は、従来の簡易的な基礎に比べ、簡便でしかも強度の優れたものであるため、公園や緑地などの遊歩道、橋、ベンチ、遊具、東屋、フェンスなどあらゆる構造物の基礎に適用が可能である。また、撤去が容易であるため、仮設住宅などの仮設構造物などの用途にも最適である。 As described above, since the simple foundation according to the present invention is simple and superior in strength compared to the conventional simple foundation, it is a promenade such as a park or a green space, a bridge, a bench, a playground equipment, an arbor, a fence. It can be applied to the foundation of any structure. Moreover, since removal is easy, it is optimal also for uses, such as temporary structures, such as a temporary house.
1 本体部材
11 埋め込み部
11a 開口部
11b 埋め込み部側貫通穴
12 蓋部
12a 蓋部側貫通穴
13 杭部材貫通部
13a 入口穴
13b 出口穴
2 杭部材
2a 引掛部
21 第1杭部材
22 第2杭部材
23 第3杭部材
3 固定ボルト
4 土止め部、土止めキャップ
S 構造物
DESCRIPTION OF
Claims (5)
本体部材(1)と杭部材(2)とを備え、
本体部材(1)は、構造物(S)を支持する部分であって、表面に設けられた入口穴(13a)と出口穴(13b)とが組み合わされてなる杭部材貫通部(13)を少なくとも3箇所に備え、
上記の杭部材貫通部(13)における入口穴(13a)と出口穴(13b)との間には、杭部材(2)を配位可能な空間が設けられ、
杭部材(2)は、基端側が打撃されることにより、上記杭部材貫通部(13)の入口穴(13a)と出口穴(13b)との間を通り、先端側が地中へと差し込まれるものであって、
上記杭部材貫通部(13)の1箇所当たりに複数の杭部材(2)が1組として用いられ、
上記1組の杭部材の組み合わせのうちで、相対的に外径の小さい1本の杭部材が、相対的に外径の大きい1本の杭部材の内部を貫通するものとされ、
上記1組の杭部材の組み合わせのうちで最も内側を貫通する杭部材には、管状体あるいは中実の棒状体が用いられており、その他の杭部材には管状体が用いられており、
上記1組の杭部材の組み合わせのうち、相対的に外径の小さい杭部材は、相対的に外径の大きい杭部材の内径よりも外径が小さく、相対的に外径の大きい杭部材よりも長さが長いものとされており、
本体部材(1)の入口穴(13a)の中心と出口穴(13b)の中心とを結ぶ線が、少なくとも、上記1組の杭部材の組み合わせのうちで最も外径の大きい杭部材(21)の外径寸法分の距離を保つようにして、上記杭部材貫通部(13)が設けられたことを特徴とする簡易基礎。 In a simple foundation capable of supporting the structure (S) constructed on the ground by being at least partially embedded in the ground,
A main body member (1) and a pile member (2),
The main body member (1) is a portion that supports the structure (S), and has a pile member penetrating portion (13) formed by combining an inlet hole (13a) and an outlet hole (13b) provided on the surface. In at least three places,
Between the entrance hole (13a) and the exit hole (13b) in the pile member penetration part (13), a space in which the pile member (2) can be coordinated is provided,
The pile member (2) is passed through between the inlet hole (13a) and the outlet hole (13b) of the pile member penetrating part (13) when the proximal end side is hit, and the distal end side is inserted into the ground. And
A plurality of pile members (2) are used as one set per one place of the pile member penetration portion (13),
Among the combination of the above-mentioned one set of pile members, one pile member having a relatively small outer diameter penetrates the inside of one pile member having a relatively large outer diameter,
The pile member penetrating the innermost of the one set of pile members is a tubular body or a solid rod-like body, and the other pile members are tubular bodies.
Of the combinations of the above-mentioned one set of pile members, a pile member having a relatively small outer diameter has a smaller outer diameter than a pile member having a relatively large outer diameter, and a pile member having a relatively large outer diameter. Is considered to be long,
The pile member (21) having the largest outer diameter among the combinations of the one set of pile members is a line connecting the center of the inlet hole (13a) and the center of the outlet hole (13b) of the main body member (1). A simple foundation characterized in that the pile member penetrating portion (13) is provided so as to keep the distance corresponding to the outer diameter dimension of the pile member.
埋め込み部(11)の上方に設けられた、構造物(S)を支持するための蓋部(12)とを有し、
埋め込み部(11)は、上方に開口部(11a)が設けられており、
蓋部(12)は、少なくとも下面が平面とされ、かつ、この下面が上記開口部(11a)の開口面積よりも大きな面積を有し、
上記の埋め込み部(11)と蓋部(12)とは、固定ボルト(3)の締結によって一体とされるものであり、
この固定ボルト(3)を貫通させるために、埋め込み部(11)の底部には埋め込み部側貫通穴(11b)が、蓋部には蓋部側貫通穴(12a)が、各々設けられており、
上記固定ボルト(3)が上記の各貫通穴(11b,12a)に通された状態であって、かつ、締結が未だされていない状態においては、蓋部(12)が埋め込み部(11)に対して水平方向に移動可能であることを特徴とする、請求項1に記載の簡易基礎。 The main body member (1) has an embedded portion (11) for supporting the pile member (2);
A lid (12) for supporting the structure (S) provided above the embedded portion (11);
The embedded part (11) is provided with an opening (11a) above,
The lid (12) has at least a lower surface as a flat surface, and the lower surface has an area larger than the opening area of the opening (11a).
The embedded portion (11) and the lid portion (12) are integrated by fastening the fixing bolt (3),
In order to allow the fixing bolt (3) to pass through, a buried portion side through hole (11b) is provided in the bottom portion of the buried portion (11), and a lid portion side through hole (12a) is provided in the lid portion. ,
In a state where the fixing bolt (3) is passed through each of the through holes (11b, 12a) and is not yet fastened, the lid (12) is inserted into the embedded portion (11). 2. A simple foundation according to claim 1, characterized in that it can move horizontally.
この土止め部(4)は、当該杭部材(2)が地中へ差し込まれる際に、その先端の少なくとも一部を閉ざして、内部に侵入する土を少なくするためのものであり、
上記に加えてこの土止め部(4)は、当該杭部材(2)の先端から、上記別の杭部材(2)が突出することを許容するものであることを特徴とする、請求項1または2に記載の簡易基礎。 At least the pile member (2) is provided with the earth retaining portion (4) at the tip of the other pile member (2) penetrating inside,
This earth retaining part (4) is for closing the at least part of the tip when the pile member (2) is inserted into the ground to reduce the soil entering the interior,
In addition to the above, the earth retaining part (4) allows the other pile member (2) to protrude from the tip of the pile member (2). Or the simple foundation of 2.
本体部材(1)は、表面に設けられた入口穴(13a)と出口穴(13b)とが組み合わされてなる杭部材貫通部(13)を備え、
外径の異なる複数の杭部材(2)が1組として用いられ、
上記1組の杭部材の組み合わせのうちで、相対的に外径の小さい1本の杭部材が、相対的に外径の大きい1本の杭部材の内部を貫通するものとされ、
本体部材(1)を地面に配位するか、あるいは上記入口穴(13a)が露出した状態で一部を地中に埋め込み、
まず、上記1組の杭部材の組み合わせのうちで最も外径の大きい杭部材(21)を、本体部材内に貫通させ、先端側を地中へと打ち込み、
その後、次いで外径の大きい杭部材(22)を、既に先端側が地中へと差し込まれた杭部材(21)の基端側から内部に貫通させ、先端側を当該杭部材(21)の先端側より突出するように、地中へと打ち込むことを特徴とする、簡易基礎の施工方法。 In order to support the structure (S) constructed on the ground, a simple foundation with a main body member (1) and a pile member (2) is fixed to the ground.
The main body member (1) includes a pile member penetrating portion (13) formed by combining an inlet hole (13a) and an outlet hole (13b) provided on the surface,
A plurality of pile members (2) having different outer diameters are used as one set,
Among the combination of the above-mentioned one set of pile members, one pile member having a relatively small outer diameter penetrates the inside of one pile member having a relatively large outer diameter,
Position the body member (1) on the ground, or embed a part in the ground with the entrance hole (13a) exposed,
First, the pile member (21) having the largest outer diameter among the combinations of the one set of pile members is penetrated into the main body member, and the tip side is driven into the ground.
Then, the pile member (22) with the next larger outer diameter is penetrated from the proximal end side of the pile member (21) whose distal end side is already inserted into the ground, and the distal end side is the distal end of the pile member (21). A simple foundation construction method characterized by driving into the ground so that it protrudes from the side.
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- 2006-03-15 JP JP2006071642A patent/JP2007247249A/en active Pending
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