JP2007240048A - スターリング冷却庫 - Google Patents
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Abstract
【課題】過大な作業やコストを要することなく、スターリング冷却庫に設けられた循環回路内の熱媒体が凍結することを抑制することができるスターリング冷却庫を提供する。
【解決手段】本発明に係る冷却庫は、冷却対象物が収納される冷却室36と、放熱部31と吸熱部32とを有するスターリング冷凍機30と、吸熱部32に設けられた低温側凝縮器41と、低温側凝縮器41に接続され、熱媒体Aが循環する循環回路40と、循環回路40に接続され、熱媒体Aと冷却室36内の空気とを熱交換する低温側蒸発器41と、熱媒体Aの温度を測定する温度センサ60と、温度センサ60から検出される熱媒体Aの検出温度に基づいて、スターリング冷凍機30の冷却能力を制御する制御部35とを備えたスターリング冷却庫100であって、制御部35は、温度センサにより検出された熱媒体Aの凍結温度を格納し、熱媒体Aの凍結温度以上で制御することを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】本発明に係る冷却庫は、冷却対象物が収納される冷却室36と、放熱部31と吸熱部32とを有するスターリング冷凍機30と、吸熱部32に設けられた低温側凝縮器41と、低温側凝縮器41に接続され、熱媒体Aが循環する循環回路40と、循環回路40に接続され、熱媒体Aと冷却室36内の空気とを熱交換する低温側蒸発器41と、熱媒体Aの温度を測定する温度センサ60と、温度センサ60から検出される熱媒体Aの検出温度に基づいて、スターリング冷凍機30の冷却能力を制御する制御部35とを備えたスターリング冷却庫100であって、制御部35は、温度センサにより検出された熱媒体Aの凍結温度を格納し、熱媒体Aの凍結温度以上で制御することを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、スターリング冷却庫に関する。
従来から、スターリング冷凍機に設けられた吸熱部で生じる冷熱を用いて、冷蔵室および冷凍室等の冷却室内を冷却するスターリング冷却庫が知られている(下記特許文献1参照)。このスターリング冷却庫は、スターリング冷凍機の吸熱部に設けられた低温側凝縮器と、この低温側凝縮器に接続され、熱媒体が循環する循環回路と、この循環回路に設けられ、熱媒体が蒸発する低温側蒸発器とを備えている。低温側蒸発器では、低温側凝縮器内で冷却された熱媒体と、冷凍室内および冷蔵室内の空気とが熱交換することにより、冷凍室内および冷蔵室内の空気が冷却される。
このようなスターリング冷却庫においては、熱媒体が凍結することを抑制するために、制御部には、熱媒体の凍結温度が格納されている。しかし、熱媒体が凍結温度とならないようにするには、熱媒体の温度を正確に検知する必要があり、高精度のセンサを設ける必要があった。
その一方で、高精度なセンサを用いることなく、調理室内の温度を判断することができる調理装置が知られている(下記特許文献2参照)。この調理装置は、実際の調理中に、温度センサからの信号電圧を、制御部に入力された標準的な温度センサの温度特性とに基づいて補正し、調理室内の温度を判断する。このように、実際に設けられた温度センサを精度の高い温度センサを用いなくとも、標準的な温度センサの温度特性を入力しておくことで、調理室内の温度を判断することができる。
特開2004−132653号公報
特開昭59−104031号公報
スターリング冷却庫の熱媒体の温度を測定する手法として、上記調理室内の温度を測定する手法を適用して、スターリング冷却庫の熱媒体の温度を低コストでかつ正確に検知する方法が考えられる。
しかし、上記調理室内の温度を測定する手法を適用して、スターリング冷却庫の熱媒体の温度を測定する場合には、スターリング冷却庫に実装される温度センサの温度特性と、制御部に入力された標準的な温度センサの温度特性との相関関係を正確に調べておく必要がある。そのためには、実装される温度センサについて、多数のデータを採取する必要があり、非常に手間がかかることになる。さらに、各調理装置に実装される温度センサは、それぞれ温度特性が異なることが多いため、各温度センサについて、温度特性を測定して、各調理装置の制御部に入力する必要があるという問題がある。このため、上記調理装置の制御方法等を、上記従来のスターリング冷却庫に適用しても、上記調理装置と同様に、非常に手間がかかるという問題があった。
特に、スターリング冷却庫の熱媒体の凍結温度は、経時的劣化や、冷却庫の設置条件によって、大きく変動する場合がある。このため、熱媒体の温度を正確に検知することができたとしても、熱媒体が凍結するおそれがある。特に、熱媒体の凍結する温度センサの測定値が高くなるように変動した場合には、熱媒体が繰り返し凍結し、正常な冷却制御が行なえないという問題が生じる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、過大な作業やコストを要することなく、熱媒体が繰り返し凍結することを抑制することができるスターリング冷却庫を提供することである。
本発明に係るスターリング冷却庫は、冷却対象物が収納される冷却室と、放熱部と吸熱部とを有するスターリング冷凍機と、吸熱部に設けられた低温側凝縮器と、低温側凝縮器に接続され、熱媒体が循環する循環回路と、循環回路に接続され、熱媒体と冷却室内の空気とを熱交換する低温側蒸発器と、熱媒体の温度を測定する温度センサと、温度センサから検出される熱媒体の検出温度に基づいて、スターリング冷凍機の冷却能力を制御する制御部とを備えたスターリング冷却庫であって、制御部は、温度センサにより検出された熱媒体の凍結温度を格納し、熱媒体の凍結温度以上で制御することを特徴とする。好ましくは、上記凍結温度の格納は、検出温度が所定時間一定である場合には、熱媒体が凍結したと判断する。好ましくは、上記凍結温度の格納は、検出温度が急激に低下した場合には、熱媒体が凍結したと判断する。好ましくは、上記凍結温度の格納は、検出温度が所定時間一定温度で、その後、急激に低下した場合に、熱媒体が凍結したと判断する。
本発明に係るスターリング冷却庫によれば、過大な作業やコストを要することなく、熱媒体が繰り返し凍結することを抑制することができる。
図1から図10を用いて、本実施の形態に係るスターリング冷却庫100について説明する。図1は、本実施の形態に係るスターリング冷却庫100の回路図である。図1に示されるように、スターリング冷却庫100は、複数の冷却室38と、吸熱部32と放熱部31とを有するスターリング冷凍機30と、吸熱部32に設けられた低温側凝縮器41と、低温側凝縮器41に接続され、熱媒体Aが循環する循環回路40と、この循環回路40に接続された低温側蒸発器42と、熱媒体Aの温度を測定する温度センサ60と、スターリング冷凍機30の駆動を制御する制御部35とを備えている。
スターリング冷凍機30の放熱部31には、高温側蒸発器50が設けられている。そして、高温側蒸発器50は、熱媒体Bが循環する循環回路51が接続されており、この循環回路51には、熱媒体Bが冷却される高温側凝縮器52が設けられている。高温側蒸発器50内においては、熱媒体Bが蒸発することにより、放熱部31が冷却される。制御部35には、温度センサ60により測定された熱媒体Aの凍結温度T0が格納されている。温度センサ60は、低温側凝縮器41内に配置されており、熱媒体Aの温度を検出し、検出した熱媒体Aの検出温度を制御部35に入力している。
制御部35に凍結温度T0を設定するには、予め熱媒体Aの凍結温度、熱媒体Aの温度と温度センサ60の測定値との相関により測定する。または、スターリング冷却庫100の組立て時に、スターリング冷凍機30を駆動して、たとえば、CO2等の熱媒体Aを冷却、凍結させる。そして、熱媒体Aの温度をこのスターリング冷却庫100に実装された温度センサ60により測定する。
図5は、スターリング冷却庫100において、冷却室内の温度と、庫外温度と、スターリング冷凍機の放熱部の温度Thと、吸熱部の温度Tcとについて、横軸に時間がとられ、縦軸に温度がとられたグラフに示したものである。図2は、図5の2点鎖線により示されるスターリング冷凍機30の吸熱部の温度Tcであって、0:40付近にて温度が低下している部分の拡大図であり、媒体Aが凍結する様子を示したグラフである。
この図2および図1において、熱媒体Aの検出温度Tは、冷却されると、冷却時間が経過するにつれて低くなる。そして、熱媒体Aの検出温度Tが、熱媒体Aの凍結温度付近となると、熱媒体Aの温度変化が、たとえば、0.1℃から1℃程度の変動幅内に収まり、一定時間経過する。この間に、熱媒体Aは、除々に凍結する。そして、循環回路40内に充填された熱媒体Aの略全体が凍結すると、熱媒体Aの温度は、さらに低下する。制御部35は、温度センサ60から入力される熱媒体Aの検出温度Tの変動幅Wが、たとえば、1分から5分程度の所定時間tの間、たとえば、2℃程度の所定の変動幅W0内に収まっているときの検出温度Tを、熱媒体Aの凍結温度T0として格納する。
図3は、本実施の形態に係るスターリング冷却庫100の断面図である。この図3に示されるように、スターリング冷却庫100は、断熱材により形成され、各冷却室38を規定するキャビネット10と、このキャビネット10内に配置され、低温側凝縮器41により冷却された空気が流通する流通路23とを備えている。冷却室38は、冷蔵対象物を収納する冷蔵室36と、冷凍対象物を収納する冷凍室37とを備えており、冷蔵室36は、冷凍室37より上方に配置されている。流通路23は、冷蔵室36内に冷却された空気を供給する供給口21Aが形成された流通路21と、冷凍室37内に冷却された空気を供給する供給口20Aが形成された流通路20とを備えている。
流通路20の下端部側には、低温側蒸発器42が配置されており、この低温側蒸発器42において、図1に示す低温側凝縮器41内で吸熱部32により冷却された熱媒体Aと、流通路20内の空気とが熱交換する。これにより、流通路20内の空気が冷却される。この低温側蒸発器42の近傍には、ファン22が配置されており、冷却された空気を強制的に流通させる。
流通路21は、流通路20の上端部に配置されており、この流通路21と流通路20との間には、ダンパ61が配置されており、冷蔵室36内に供給される冷却された空気量を調整している。流通路21内には、ファン62が配置されており、このファン62により、冷蔵室36内に冷却された空気が供給される。ここで、図1において、循環回路40内において、熱媒体Aが制御部35内に格納された凍結温度T0より高い温度で凍結する場合がある。
図4は、熱媒体Aの凍結を抑制するための制御フローである。この図4および図1に示されるように、ステップS1において、制御部35は、スターリング冷凍機30が駆動しているかについて判断する。そして、駆動している場合には、ステップS2において、凍結経過時間Cが所定時間を経過しているかについて判断し、経過している場合には、凍結回数Nを0とする。
ここで、凍結回数Nは、生産後、初めて、制御部35内に格納された凍結温度T0より高い検出温度Tで、1分から5分程度の所定時間tの間、熱媒体Aの検出温度Tの変動幅Wが、2℃程度の所定の変動幅W0以下となったときに、制御部35は、凍結回数NをN=1とする。すなわち、生産後初めて、制御部35内に格納された凍結温度T0より高い検出温度Tで熱媒体Aが凍結したときに、凍結回数Nは1となる。その後、熱媒体Aが凍結温度T0より高い検出温度Tで凍結する度に、凍結回数Nが増えていく。そして、凍結回数Nが1となったときから、10日程度の所定期間C0経過すると、制御部35は、凍結回数Nを0とする。また、凍結回数Nが、10日程度の所定期間C0内に、たとえば3回程度の所定回数nとなると、制御部35は、凍結回数NをN=0とする。
凍結経過時間Cは、凍結回数N=1となってから、経過した時間であり、凍結回数N=0となると、制御部35は、凍結経過時間Cを0に設定する。そして、凍結回数N=1となると、再び、制御部35は、凍結経過時間Cのカウントを開始する。
そして、このステップS2およびステップS3においては、凍結経過時間Cが、所定時間C0を超えている場合には、制御部35は、凍結回数NをN=0に設定し、凍結経過時間Cが所定時間C0を超えていない場合には、ステップS3を経ることなく、凍結回数Nのカウントは維持される。
そして、ステップS3後のステップS4においては、温度センサ60が検出した熱媒体Aの検出温度Tが、凍結温度T0より低いか否かを判断する。ここで、検出温度Tが凍結温度T0より低い場合には、ステップS10において、制御部35内に格納された所定温度T1より高くなるまで、スターリング冷凍機30に供給する供給電圧を低減または、スターリング冷凍機30への電力供給を停止する。スターリング冷凍機30に供給される電圧が低減または、電力の供給が停止されると、スターリング冷凍機30の冷却能力が低減、または停止される。これにより、循環回路40内で、熱媒体Aの温度が上昇して、凍結した熱媒体Aが解凍され、循環回路40内における熱媒体Aの循環が確保される。熱媒体Aの検出温度Tが、制御部35内に格納された設定温度T1より高くなると、ステップS11において、制御部35は、スターリング冷凍機30を定常運転させる。この際、循環回路40内の熱媒体Aの循環は、確保されているため、低温側蒸発器42において、熱媒体Aと、冷却室38内の空気との熱交換が良好になされ、冷却室38内の空気を良好に冷却することができる。なお、設定温度T1は、制御部35内に格納された凍結温度T0より高い温度に設定されている。
ステップS4において、検出温度Tが凍結温度T0より高い場合には、ステップS5において、制御部35は、検出温度Tの変動幅Wが、たとえば、1分から5分程度の所定時間tの間、たとえば、2℃程度の所定の変動幅W0内に収まっているかについて判断する。そして、検出温度Tの変動幅Wが、所定時間tの間、所定の変動幅W0内に収まっていない場合には、熱媒体Aは凍結していないと判断して、ステップS1に戻る。
その一方で、検出温度Tの変動幅Wが、所定時間tの間、所定の変動幅W0内に収まっている場合には、熱媒体Aが凍結温度T0より高い温度で凍結したものと判断する。そして、この場合には、ステップS5の後に、ステップS6において、制御部35は、凍結回数NをN+1とする。このステップS6後のステップS7では、制御部35は、予め制御部35内に格納された所定回数nと、凍結回数Nとが等しいかについて判断する。そして、凍結回数Nと所定回数nとが等しい場合には、制御部35は、制御部35内に格納された凍結温度T0より高い温度で頻繁に熱媒体Aが凍結していると判断する。
図6は、本実施の形態において、熱媒体Aが凍結したかどうかを判断する際に、着目する熱媒体Aの温度変動を太線により示したグラフである。この図6の太線に示されるように、本実施の形態においては、図1に示す制御部35は、熱媒体Aの温度変化のうち、一定時間、熱媒体Aの温度変動が変動幅W0内に収まっているときを検出して、熱媒体Aが凍結したと判断しているが、着目する温度変動は、この温度変動に限られない。
図7は、熱媒体Aの温度変化を示したグラフであり、熱媒体Aが凍結したかどうかを判断する際に、着目する他の温度変化を太線により示したグラフである。この図7の太線部分に示されるように、制御部35は、一定時間、熱媒体Aの温度変動が変動幅W0内に収まった後、急激に熱媒体Aの温度が低下するような温度変動を検知して、熱媒体Aが凍結したと判断するようにしてもよい。熱媒体Aが凍結する場合には、一定時間、熱媒体Aの温度変動が変動幅W0内に収まった後に、熱媒体Aの温度が低下する低下の勾配は、熱媒体Aが凍結していない状態における勾配より大きいものとなっている。このように、熱媒体Aが凍結する際において、その温度の変化状態は、急激であるため、容易に検知することができ、熱媒体Aが凍結したかどうかを容易に判断することができる。
したがって、図4に示すステップS5において、制御部35は、検出温度Tの変動幅Wが、たとえば、1分から5分程度の所定時間tの間、たとえば、2℃程度の所定の変動幅W0内に収まっており、かつ、その後、熱媒体Aの温度が急激に低下したかどうかを判断するようにしてもよい。さらに、スターリング冷却庫100の組立て時に、熱媒体Aの凍結温度T0を格納する際においても、制御部35は、検出温度Tの変動幅Wが、たとえば、1分から5分程度の所定時間tの間、たとえば、2℃程度の所定の変動幅W0内に収まっており、かつ、その後、熱媒体Aの温度が急激に低下したかどうかを検知したときに、熱媒体Aが凍結したと判断して、熱媒体Aの凍結温度T0を設定することとしてもよい。
凍結回数Nが所定回数nと等しい場合には、ステップS8において、制御部35は、既に格納されている凍結温度T0に、たとえば、5℃以上10℃以下程度の補正温度αを加えた値を新たな凍結温度T0として格納する。
このように、凍結温度T0より高い検出温度Tにおいて、熱媒体Aが凍結することが頻発する場合には、元の凍結温度T0より高い凍結温度T0を設定している。これにより、熱媒体Aが凍結温度T0より高い温度で頻繁に凍結することを抑制することができる。凍結温度T0を再設定した後は、新たに格納された凍結温度T0で、頻繁に熱媒体Aが凍結するかについて、再度判断するために、凍結回数Nおよび凍結経過時間Cを再度0とする。
ステップS8後のステップS9において、制御部35は、たとえば、スターリング冷凍機30に供給される電圧を低減、または、電力の供給を停止することにより、スターリング冷凍機30の冷却能力を低減させる。スターリング冷凍機30の冷却能力が低減されると、熱媒体Aの温度が上昇し、凍結した熱媒体Aが解凍され、循環回路40内における熱媒体Aの循環を確保することができる。なお、本実施の形態においては、スターリング冷凍機30の駆動を低減することにより、熱媒体Aを解凍しているが、これに限られない。好ましくは、除霜運転することにより、熱媒体Aの解凍を行なってもよい。除霜運転することにより、短時間で、熱媒体Aの解凍を行なうことができ、熱媒体Aの循環を短時間で復帰させることができる。そして、ステップS10において、制御部35内に格納された設定温度T1以上となるまで、スターリング冷凍機30に供給される供給電圧を低減または、電力の供給を停止する。そして、熱媒体Aの検出温度Tが設定温度T1より高くなると、ステップS11において、制御部35は、スターリング冷凍機30を定常運転させる。
ステップS7において、凍結回数Nが所定回数nより小さい場合には、ステップS8を経ることなく、ステップS9の処理がなされる。このように、熱媒体Aの凍結回数が、一定期間内に複数回生じた場合に、凍結温度T0を再設定する。このため、偶発的に、熱媒体Aが凍結温度T0より高い温度で凍結する度に、新たな凍結温度T0が設定され、凍結温度T0が頻繁に再設定されることにより、凍結温度T0が過度に高くなることが抑制されている。これにより、熱媒体Aが頻繁に凍結するようなことを抑制しつつも、制御部35内に格納される凍結温度T0が高くなり過ぎることを抑制することができる。
凍結温度T0が過度に高い温度に設定されることが抑制されることにより、低温側凝縮器41において、熱媒体Aと、冷却室38内の空気との温度差が大きくなる。そして、熱媒体Aと、冷却室38内の空気との熱交換効率が確保され、良好に冷却室38内の空気を冷却することができる。ここで、凍結温度T0を再設定する場合に、元の凍結温度T0に加える温度を5℃〜10℃程度としたのは、5℃より小さい値としたのでは、凍結温度T0を新たに再設定したとしても、熱媒体Aの凍結を抑制し難く、また、10℃より大きい値としたのでは、新たに再設定される凍結温度T0が高くなりすぎ、熱媒体Aの熱交換率が低下するおそれがあるためである。
本実施の形態に係るスターリング冷却庫100によれば、凍結温度T0および熱媒体Aの温度は、いずれも、実装された温度センサ60により検出されるため、凍結温度T0と、検出温度Tとの関係から熱媒体Aが凍結しているか否かを判断することができる。このため、温度センサ60に高精度なセンサを用いなくとも、熱媒体Aの凍結を精度よく抑制することができる。
図5、図1において、熱媒体Aが凍結すると、スターリング冷凍機30においても、吸熱部32の温度Tcが低下することが分かる。これは、熱媒体Aの少なくとも一部が凍結することにより、循環回路40内の熱媒体Aの循環性が悪くなり、吸熱部32と熱媒体Aとの熱交換効率が低下し、吸熱部30が熱媒体Aから受け取る熱力が低減するためである。
また、図5において、熱媒体Aが凍結すると、冷却室38内の温度が高くなることが分かる。これは、熱媒体Aの少なくとも一部が凍結することにより、循環回路40内での熱媒体Aの循環性が悪くなり、低温側蒸発器42において、熱媒体Aと冷却庫38内の空気との熱交換効率が低下するためである。
そして、熱媒体Aが凍結すると、制御部35は、スターリング冷凍機30の駆動を停止させて、吸熱部32の冷却能力を低下させることにより、吸熱部32の温度が上昇していることが分かる。これにより、熱媒体Aの温度も上昇して、熱媒体Aが解凍されていることが分かる。そして、その後、制御部35がスターリング冷凍機30を駆動させることにより、放熱部32の温度が低くなり、冷却室36内の温度も低下していることが分かる。
すなわち、本実施の形態に係るスターリング冷却庫100によれば、熱媒体Aが凍結しても、スターリング冷凍機30の駆動を停止させることにより、熱媒体Aを解凍し、その後、スターリング冷凍機30の駆動を開始することにより、再度、冷却庫38内の空気を良好に冷却することができることが分かる。
本実施の形態においては、図1に示す制御部35は、熱媒体Aの温度変化のうち、一定時間、熱媒体Aの温度変動が変動幅W0内に収まっているときを検出して、熱媒体Aが凍結したと判断しているが、熱媒体Aが凍結したかを判断する際に、着目する温度変動は、上記温度変動に限られない。
図8は、熱媒体Aの温度変化を示したグラフであり、熱媒体Aが凍結したかどうかを判断する際に、着目するさらに他の温度変動を太線により示したグラフである。この図8の太線に示されるように、熱媒体Aの温度が、急激に低下した後、一定時間、熱媒体Aの温度の温度変動が、変動幅W0内に収まり、その後、さらに、熱媒体Aの温度が急激に低下するときを検知して、熱媒体Aが凍結したと判断してもよい。
図9は、熱媒体Aの温度変化を示したグラフであり、熱媒体Aが凍結したかどうかを判断する際に、着目する他の温度変化を太線により示したグラフである。この図9の太線に示されるように、熱媒体Aの温度が急激に低下した後、熱媒体Aの温度の温度変動が、変動幅W0内に収まるようなときを検知して、熱媒体Aが凍結したと判断してもよい。
図10は、熱媒体Aの温度変化を示したグラフであり、熱媒体Aの凍結温度を設定する際に、着目する他の温度変化を太線により示したグラフである。この図10の太線に示されるように、熱媒体Aの温度変動が急激に低下するときを検知して、熱媒体Aが凍結したと判断してもよい。
以上のように本発明の実施の形態について説明を行なったが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、スターリング冷却庫に好適である。
10 キャビネット、20 流通路、30 スターリング冷凍機、31 放熱部、32 吸熱部、35 制御部、36 冷凍室、37 冷凍室、38 冷却室、40 循環回路、41 低温側凝縮器、42 低温側蒸発器、100 スターリング冷却庫、C 凍結経過時間、C0 所定時間、n 所定回数、N 凍結回数、T 検出温度、t 所定時間。
Claims (4)
- 冷却対象物が収納される冷却室と、
放熱部と吸熱部とを有するスターリング冷凍機と、
前記吸熱部に設けられた低温側凝縮器と、
前記低温側凝縮器に接続され、熱媒体が循環する循環回路と、
前記循環回路に接続され、前記熱媒体と前記冷却室内の空気とを熱交換する低温側蒸発器と、
前記熱媒体の温度を測定する温度センサと、
前記温度センサから検出される前記熱媒体の検出温度に基づいて、前記スターリング冷凍機の冷却能力を制御する制御部とを備えたスターリング冷却庫であって、
前記制御部は、前記温度センサにより検出された前記熱媒体の凍結温度を格納し、前記熱媒体の凍結温度以上で制御することを特徴とするスターリング冷却庫。 - 前記凍結温度の格納は、前記検出温度が所定時間一定である場合には、前記熱媒体が凍結したと判断する、請求項1に記載のスターリング冷却庫。
- 前記凍結温度の格納は、前記検出温度が急激に低下した場合には、前記熱媒体が凍結したと判断する、請求項1に記載のスターリング冷却庫。
- 前記凍結温度の格納は、前記検出温度が所定時間一定温度で、その後、急激に低下した場合に、前記熱媒体が凍結したと判断する、請求項1に記載のスターリング冷却庫。
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