JP2007233887A - 画像処理装置および画像処理プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】答案用紙の1枚目にコード情報を埋め込み、1枚目の答案用紙については高解像度・低圧縮率で、2枚目以降については低解像度・高圧縮率で画像データを伝送すると、答案用紙の1枚目と2枚目以降の画像品質が異なるために、自動採点をする際に処理パラメータを変更するなど、複雑な処理が必要になったり、採点精度が低下したりする。
【解決手段】白紙原本と採点済み教育用教材との比較結果を基に、当該採点済み教育用教材から記入情報を抽出する画像処理において、入力部51から入力される白紙原本の画像データを白紙原本特定部52で特定し、白紙原本の画像データ対しては、コード情報をデコードできる程度の解像度、圧縮率にて第1処理部52でコード化する処理処理を行い、複数の採点済み教育用教材の各画像データに対しては、白紙原本の画像データよりも低解像度、高圧縮率にて第2処理部54でコード化する処理を行うようにする。
【選択図】図4

Description

本発明は、画像処理装置および画像処理プログラムに関し、特に未記入文書と記入済み文書との比較結果を基に当該記入済み文書から記入情報を抽出する画像処理装置および画像処理プログラムに関する。
一般に、学校や塾等の教育機関では、例えばテストの答案用紙や練習問題用紙のような教育用教材を用いることが多い。そして、問題およびその解答欄を含む教育用教材を用いて、その教育用教材(用紙)上に生徒に解答を記入させ、その記入された解答に対して教師が採点を行う、といったことが広く行われている。
ところで、教育用教材については、その採点処理の省力化が強く求められている。これに応えるべく、採点処理の省力化を実現するものとしては、例えば、パーソナルコンピュータ(以下、単に「PC」と記述する)に採点台および採点ペンを接続し、採点台の所定位置に教育用教材を載置した状態で採点ペンによって○×付けを実施することで、PCに対して教育用教材上に記入された解答の位置情報およびその正否情報を入力し得るようにし、これによりPCにて教育用教材上の解答についての自動採点を実施するように構成されたシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平6−266278号公報
しかしながら、上記従来技術では、教育用教材についての採点処理に当たって、採点台や採点ペン等といった専用の構成機器を必要とするために、システム全体の構成の複雑化や高コスト化等を招く要因となり、好ましいとは言えない。また、専用の構成機器を必要とすることで、対応可能な教育用教材が限定されてしまい、その教育用教材についての汎用性が制限されてしまうおそれもある。
これに対して、採点処理に当たって専用の構成機器を必要とすることがなく教育用教材についての汎用性を十分に確保できるようにするために、採点済み答案用紙をスキャナ等の画像読取装置で読み取り、その読取画像と原本(採点前答案用紙)画像とを比較し、その比較結果を基に採点済み答案用紙から記入情報、即ち「○」や「×」等の採点記号を抽出し、この抽出結果を基に採点処理を行う構成が考えられる。
この自動採点システムでは、採点処理を行うに当たって、各答案用紙の原本および答案に関する情報、例えば解答欄の位置や配点など情報が必要であることから、原本画像と答案情報をサーバに記憶しておくことになる。その際、特に原本画像はファイルサイズが大きく、答案種類が多くなってくると、多大な記憶容量が必要となる。
また、スキャナ等の画像読取装置から採点システムに画像データを伝送する際には、データ量を減らすために、できるだけ低解像度・高圧縮率で画像データを伝送することが望まれるが、答案用紙には原本答案を特定するためのコード情報を埋め込む必要があることから、あまり低解像度・高圧縮率で画像データを伝送すると、採点システム側でコード情報をデコードすることができなくなる。
そこで、答案用紙の1枚目にコード情報を埋め込み、1枚目の答案用紙については高解像度・低圧縮率で、2枚目以降の答案用紙については低解像度・高圧縮率で画像データを伝送することが考えられる。しかし、この場合は、答案用紙の1枚目と2枚目以降の画像品質が異なるために、自動採点をする際に処理パラメータを変更するなど、複雑な処理が必要になったり、採点精度が低下したりする。
なお、ここでは、教育用教材の自動採点システムにおいて、解答・採点前の答案用紙と採点後の答案用紙の各画像の比較結果を基に採点記号を抽出する画像処理を行う場合を例に挙げて従来の課題について説明したが、教育用教材の自動採点に限らず、例えば、アンケート用紙の集計処理システムなど、回答前アンケート用紙と回答済みアンケート用紙との比較結果を基に当該回答済みアンケート用紙から「○」や「×」等のチェック記号を抽出する画像処理を行う場合にも、原本となる回答前アンケート用紙を特定するためにコード情報を埋め込むことになるために、コード情報が埋め込まれた1枚目のアンケート用紙と2枚目以降のアンケート用紙の画像品質が異なることで同様の問題が発生する。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、解答・採点前答案用紙や回答前アンケート用紙等の未記入文書と、採点済み答案用紙や回答済みアンケート用紙等の記入済み文書との比較結果を基に、当該記入済み文書から採点記号やチェック記号等の記入情報を抽出する画像処理を行う際に、処理パラメータを変更するなどの複雑な処理を行わなくても、採点や集計などの画像処理の精度を向上可能な画像処理装置および画像処理プログラムを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明では次のような構成を採っている。すなわち、コード情報が付加された未記入文書を含む複数の記入済み文書の各画像を一括して読み取ってその画像データを入力するとともに、その入力した画像データのうち、前記未記入文書の画像データを特定し、この特定した未記入文書の画像データに対して所定の解像度、所定の圧縮率での処理を、複数の記入済み文書の各画像データに対して未記入文書の画像データよりも低解像度、高圧縮率での処理を行う。そして、コード情報で特定される未記入文書の画像データと複数の記入済み文書の各画像データとの比較結果から複数の記入済み文書の各記入情報を抽出するようにする。
未記入文書と記入済み文書との比較結果を基に当該記入済み文書から記入情報を抽出する画像処理において、コード情報が付加された未記入文書の画像データに対して、所定の解像度、所定の圧縮率、具体的にはコード情報をデコードできる程度の解像度、圧縮率で処理することで、記入情報の抽出処理を行う側では、未記入文書の画像データに含まれるコード情報を確実にデコードできる。また、未記入文書には記入情報が存在しないために、高解像度、低圧縮率での処理でなくても、抽出処理を行う側へ伝送するデータ量への影響はほとんど無いと考えることができる。一方、複数の記入済み文書の各画像データに対しては、未記入文書の画像データよりも低解像度、高圧縮率で処理することで、抽出処理を行う側へ伝送するデータ量を減らすことができる。
本発明によれば、未記入文書に付加されたコード情報を確実にデコードしつつ、抽出側へ伝送するデータ量を減らすことができるために、記入情報の抽出処理を行う際に、同一パラメータにて全ての記入済み文書に対して処理を行うことができるとともに、抽出処理側との間でのデータ伝送の効率化を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
[適用例]
図1は、本発明が適用される画像処理装置の基本構成の一例を示すシステム構成図である。ここでは、画像処理装置として、教育機関で用いられる教材(以下、「教育用教材」と記述する)を取り扱う教材処理装置を例に挙げて説明するものとする。
図1に示すように、本適用例に係る画像処理装置である教材処理装置は、データベース部1と、画像読み取り部2と、画像データ解析部3と、教材判別部4と、歪み補正部5と、差分抽出部6と、解答者抽出部7と、正誤判定抽出部8と、途切れ補正部9と、図形形状認識部10と、記入位置算出部11と、採点集計部12と、集計結果出力部13とを有する構成となっている。
かかる教材処理装置において、データベース部1は、教育用教材についての電子データを保持蓄積する。
ここで、教育用教材について簡単に説明する。図2は、教育用教材の一具体例を示す説明図である。図2に示すように、教育用教材20は、教育機関で用いられるテストの答案用紙や練習問題用紙等であり、問題およびその解答欄21を有している。ただし、教育用教材20は、少なくとも解答欄21を有していればよく、問題文については必ずしも記載されていなくともよい。
また、教育用教材20には、その教育用教材20を識別特定するための情報が記載された識別情報欄22と、解答欄21への解答記入者に関する情報を記載するための解答者情報欄23と、採点結果の得点を記入する得点欄24とが設けられている。識別情報欄22には、例えば教育用教材20の科目、タイトル、適用学年等の情報があらかじめ記載されるものとする。一方、解答者情報欄23には、解答記入者の学級、出席番号、氏名等が記入され得るようになっている。
このような教育用教材20についての電子データに関しては、その教育用教材20における解答欄21や識別情報欄22等のレイアウトを特定し得るものであって、かつ、データベース部1にて保持蓄積可能なものであれば、そのデータ形式を問わない。例えば、画像データであっても、文書作成ソフトウェアで作成したアプリケーション文書データであっても良い。
ただし、教育用教材20の電子データは、その教育用教材20における各解答欄21についての配点情報を含んでいるものとする。配点情報とは、教育用教材20上における各解答欄21について、どの位置に存在する解答欄21への配点が何点であるかを特定するための情報である。なお、配点は、各解答欄21ごとに異なっていても、あるいは一律であっても構わない。
図1に説明を戻す。画像読み取り部2は、解答欄21への解答記入、解答者情報欄23への氏名等の記入および当該解答に対する採点者による正誤判定の採点記号(例えば、「○」,「×」等の図形)の記入が為された教育用教材20に対して、公知の光学的画像読み取り技術を用いた画像読み取りを行って、その教育用教材20から画像データを得て本教材処理装置内に入力する。
画像データ解析部3は、画像読み取り部2から入力された画像データについて、その解析処理を行う。解析処理としては、レイアウト解析、文字図形分離、文字認識、コード情報認識、図形処理、色成分認識等が挙げられるが、いずれも公知の画像処理技術を利用して実現すればよいために、ここではその詳細な説明を省略する。
教材判別部4は、タイトル解析部41とコード情報解析部42との少なくとも一方によって構成され、画像データ解析部3での解析処理の結果、特に識別情報欄22についてのタイトル解析部41によるタイトル解析またはコード情報解析部42によるコード解析の少なくとも一方の解析結果を基にして、画像読み取り部2で得られた画像データの元となった教育用教材20を識別特定する。
このとき、教材判別部4においては、データベース部1が保持蓄積している教育用教材20の電子データと照らし合わせ、該当する電子データがデータベース部1に保持蓄積されていなければ、教育用教材の識別特定エラーとする判定を行う。すなわち、教材判別部4は、画像データ解析部3での解析結果を基に、画像読み取り部2で得られた画像データとの比較対象となる電子データを特定する。
歪み補正部5は、画像読み取り部2で得られた画像データに対して、その画像データにおける画像歪みの補正を行う。画像歪みの補正としては、傾き補正や主走査方向または副走査方向の拡縮補正等が挙げられる。これらの歪補正については、いずれも公知の画像処理技術を利用して実現すればよいため、ここではその詳細な説明を省略する。あるいは、画像読み取り部2で得られた画像データと、比較対象となるデータベース部1内の電子データとを比較照合し、その画像歪み(傾き、拡縮など)を補正するようにしても良い。
差分抽出部6は、教材判別部4での教育用教材20の識別特定の結果に基づいて、画像読み取り部2から入力され、歪み補正部5での歪み補正処理後の画像データと、その比較対象となるデータベース部1内の電子データとを比較して、それぞれの間の差分を抽出する。なお、差分抽出処理の手法自体については、公知の画像処理技術を利用して実現すればよいため、ここではその詳細な説明を省略する。
解答者抽出部7は、出席番号画像切り出し部71と手書きOCR(Optical Character Reader)部72との少なくとも一方、好ましくは両方から構成され、画像データ解析部3での解析処理の結果を基にしつつ、差分抽出部6で抽出された差分のうち、解答者情報欄23についての差分に対し、その差分からの出席番号画像切り出し部71による文字画像抽出や手書きOCR部72による文字認識処理等を通じて、画像読み取り部2で読み取り対象となった教育用教材における解答者情報を抽出する。解答者情報としては、解答記入者の学級、出席番号、氏名等といった、解答記入者を識別するための情報が挙げられる。
正誤判定抽出部8は、画像データ解析部3での解析処理の結果を基にしつつ、差分抽出部6で抽出された差分から、さらに正誤判定の記入内容を抽出する。正誤判定の記入内容の抽出は、例えば差分抽出部6での抽出結果に対する色成分認識処理を通じて、所定色成分についてのものを抽出することによって行えばよい。何故ならば、採点者による正誤判定の記入は、一般に、赤色で行われるからである。
途切れ補正部9は、正誤判定抽出部8での抽出結果に対して途切れ補正処理を行う。ここに、途切れ補正処理とは、抽出された線分同士を接続して、その抽出線分間の途切れを解消するための処理である。
図形形状認識部10は、正誤判定抽出部8で抽出され、途切れ補正部9で途切れ補正が為された正誤判定の記入内容に対して、その形状認識を行って正誤判定の記入内容を認識する。形状認識は、正誤判定の採点記号、例えば「○」や「×」等の図形形状とのパターンマッチングによって行えばよい。すなわち、図形形状認識部10は、正誤判定の記入内容が「正解(○)」または「不正解(×)」であるかを認識するものである。あるいは、認識対象図形の特徴量を算出し、その特徴量から形状を認識するようにしてもよい。特徴量としては、例えば、穴の個数、外接矩形に占める対象図形の面積率などが挙げられる。
記入位置算出部11は、図形形状認識部10にて形状が認識された正誤判定の記入内容について、その教育用教材20上における記入位置を算出する。記入位置の算出は、例えば教育用教材20上における座標解析によって行えばよい。
採点集計部12は、図形形状認識部10による正誤判定の記入内容の認識結果と、記入位置算出部11による正誤判定の記入位置の算出結果と、データベース部1が保持蓄積している教育用教材20の電子データに含まれる当該教育用教材20の各解答欄21についての配点情報とを基にして、画像読み取り部2が画像読み取りを行った教育用教材20について、当該教育用教材20に記入された正誤判定の採点集計を行う。
この採点集計を行う際に、採点集計部12は、「○」や「×」等の正誤判定記号(採点記号)と教育用教材20の各解答欄21とを対応付ける処理を行う。集計結果出力部13は、採点集計部12による採点集計の結果を、解答者抽出部7が抽出した解答者情報と関連付けて出力する。なお、集計結果出力部13による出力先としては、本教材処理装置と接続するデータベース装置31またはファイルサーバ装置32など、教育用教材20についての採点集計結果を管理するものが挙げられる。
なお、以上説明した各構成要素、即ちデータベース部1〜集計結果出力部13のうち、画像読み取り部2については、画像読み取り装置としての機能を有した複写機、複合機あるいはスキャナ装置を利用して実現することが考えられる。その場合に、自動原稿搬送装置(Automatic Document Feeder;ADF)が付設されていると、複数の教育用教材に対する画像読み取りを連続的に行うことができる。
また、画像読み取り部2を除く他の各構成要素、即ちデータベース部1、画像データ解析部3〜集計結果出力部13については、例えばPC(パーソナルコンピュータ)のように、所定プログラムを実行することによって情報記憶処理機能、画像処理機能、演算処理機能等を実現するコンピュータ機器を利用して実現することが考えられる。
その場合に、データベース部1、画像データ解析部3〜集計結果出力部13の各機能を実現に必要となる所定プログラムは、あらかじめPC内にインストールしておくことが考えられる。ただし、あらかじめインストールされているのではなく、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納されて提供されるものであってもよく、または有線若しくは無線による通信手段を介して配信されるものであってもよい。
(教材処理手順)
次に、以上のように構成された本適用例に係る教材処理装置における処理手順の一例について、図3の説明図を参照して説明する。
教材処理装置を利用する場合には、先ず、生徒等によって解答者情報欄23への氏名等の情報の記入および解答欄21への解答記入が為され、さらに教師等によって各解答欄21に記入された解答に対する「○」や「×」等の正誤判定の採点記号が記入された教育用教材20について、画像読み取り部2が画像読み取りを行って、その教育用教材20からの画像データを得る(ステップS101)。
このとき、ADFを用いれば、例えば同一学級のような一つのグループに纏めて処理すべき複数の教育用教材20について、一括して画像読み取りを行って、各教育用教材20から連続的に画像データを得ることができる。そして、画像読み取りによって得られた画像データについては、一旦ワークエリアとして用いられるメモリ等に保持しておく。
その後は、各教育用教材20から得られたそれぞれの画像データに対して、順次、以下のような自動採点処理が行われる(ステップS102)。
すなわち、ある一つの教育用教材20から得られた画像データについて、画像データ解析部3がその解析処理を行い、その解析処理の結果に基づいて教材判別部4が教育用教材20の識別特定を行う。この識別特定は、例えば「理科」、「5年」、「1.天気と気温の変化」といったタイトル解析または識別情報欄22に埋め込まれたコード情報についてのコード解析を通じて行えばよい。この識別特定を経ることで、教材判別部4において、画像読み取り部2で得られた画像データとの比較対象となる電子データを特定することが可能となる。
なお、この識別特定は、画像読み取り部2が画像読み取りを行った複数の教育用教材20のそれぞれについて順次行うことも考えられるが、一般に一つのグループに纏めて処理される教育用教材20は全て同一のものであるため、その纏めて処理される中で最初に処理される教育用教材20についてのみ行えばよい。
教材判別部4が電子データを特定すると、データベース部1は、その特定結果に従いつつ、保持蓄積している中から該当する電子データを取り出して、これを差分抽出部6へ受け渡す。
また、ある一つの教育用教材20から得られた画像データについては、歪み補正部5がその画像データにおける画像歪みの補正を行う。この画像歪みの補正は、その後に行う電子データとの比較や差分抽出等の精度向上を図ることを目的として、画像読み取り部2での画像読み取りの際に生じ得る画像歪みを補正するために行われる。
そして、差分抽出部6は、データベース部1から受け渡された電子データと、画像読み取り部2で得られ、歪み補正部5で画像歪みが補正された後の画像データとをそれぞれ比較して、その差分を抽出する。この差分抽出によって、解答者情報欄23および各解答欄21への記入内容、並びに各解答欄21に対する正誤判定の記入内容が抽出されることになる。
差分抽出部6が差分を抽出すると、その後は、解答者抽出部7が、その差分に対する文字認識処理等を通じて、画像読み取り部2で読み取り対象となった教育用教材における解答者情報を抽出する。これにより、ある一つの教育用教材20に解答を記入した解答記入者の学級、出席番号、氏名等を特定することが可能となる。
また、差分抽出部6による差分抽出結果に対しては、各解答欄21への正誤判定の記入内容を抽出するために、その差分抽出結果から正誤判定抽出部8がさらに所定色成分についてのもの、具体的には例えば赤色成分のものを抽出する。所定色成分の抽出は、例えば差分抽出結果が画素データからなる場合であれば、その画素データを構成する色成分データに着目することで行うことができる。
ただし、一般に、教育用教材20上での「○」や「×」等の正誤判定の図形記入は、問題文、各解答欄21を特定する枠、各解答欄21への解答記入内容等に重ねて行われることが多い。そのため、正誤判定抽出部8による所定色成分の抽出結果は、その重なり部分が除かれたもの、すなわち「○」や「×」等の図形に途切れ部分が生じたものとなるおそれがある。このことから、正誤判定抽出部8による所定色成分の抽出結果に対しては、途切れ補正部9が途切れ補正処理を行う。
以上は、本発明が適用される教材処理装置の基本的な構成および処理についての説明である。
[第1実施形態]
続いて、本発明の第1実施形態に係る画像処理装置、例えば教材処理装置について、図4を用いて説明する。図4は、本発明の第1実施形態に係る教材処理装置の概略構成例を示すブロック図である。
図4に示すように、本実施形態に係る教材処理装置は、入力部51、白紙原本特定部52、第1,第2処理部53,54、第1,第2デコード部55,56、コード情報解析部57、答案情報探索部58、答案情報記憶部59、追記抽出部60、正誤判定部61、得点算出部62および得点記憶部63を有する構成となっている。
入力部51は、図1の画像読み取り部2に対応付けられるとともに、特許請求の範囲の入力手段に相当する。この入力部51は、未記入文書(以下、「白紙原本」と記述する)を含む複数の記入済み文書の各画像を一括して読み取ってその画像データを入力する。本実施形態では、白紙原本が何も記入されていない教育用教材、即ち生徒が解答を記入する前の答案用紙に相当し、記入済み文書が採点済みの教育用教材、即ち生徒が解答を記入しその解答に対して教師等の採点者が正誤判定の採点記号(例えば、「○」,「×」等の図形)を記入した答案用紙に相当する。
白紙原本である採点前教育用教材20には、所定の位置、例えば識別情報欄22(図2参照)に、科目、タイトル、適用学年等の情報の記載に加えて、あるいはこれらの記載とは別に、当該教育用教材を識別するためのコード情報が埋め込まれている。このコード情報を解析することにより、教育用教材20ごとの情報、具体的には各解答欄21(図2参照)の位置情報や解答欄21個々についての配点情報を特定することができる。
コード情報の埋め込みは、公知技術を利用して実現すればよい。その具体例の一つとして、例えば「iTone(登録商標)」と呼ばれるもののように、階調表現としての万線スクリーンまたはドットスクリーンを構成する画素の形態(位置、形状等)を変化させることで、ハーフトーン画像の中にデジタル情報を埋め込むようにする、といった技術を用いることが考えられる。
入力部51については、図1の画像読み取り部2と同様に、画像読み取り機能を有した複写機、複合機あるいはスキャナ装置を用いて実現することが考えられる。その場合に、自動原稿搬送装置(ADF)が付設されていると、複数の教育用教材に対する画像読み取りを一括して行うことができる。
白紙原本特定部52は、特許請求の範囲の特定手段に相当し、入力部51から入力される画像データのうち、白紙原本(採点前教育用教材)の画像データを特定する。白紙原本の画像データの特定手法としては、次のような手法が考えられる。
第1に、白紙原本の所定の位置に書かれている情報を基に白紙原本の画像データを特定する手法である。具体的には、解答者情報欄23(図2参照)に氏名などが記入されているか否かで白紙原本の画像データを特定する。すなわち、解答者情報欄23に氏名などが記入されていれば採点済み教育用教材の画像データということになり、解答者情報欄23に氏名などが記入されていなければ白紙原本の画像データということになる。
第2に、入力部51から文書単位で入力される画像データ中に加筆情報(追記情報)が存在するか否かによって白紙原本の画像データを特定する手法である。具体的には、解答欄21(図2参照)に教師等の採点者による正誤判定(「○」や「×」等)の採点記号の加筆(追記)があるか否かで白紙原本の画像データを特定する。すなわち、正誤判定の加筆情報があれば採点済み教育用教材ということになり、正誤判定の加筆情報が無ければ白紙原本の画像データということになる。
第3に、入力部51から文書単位で入力される画像データに基づく画像の色分布を解析し、所定の色が存在するか否かによって白紙原本の画像データを特定する手法である。具体的には、教師等の採点者は、解答者が記入する文字の色とは異なる色、例えば赤色の採点ペンを用いて採点を行うのが一般的であることから、赤色が存在すれば採点済み教育用教材ということになり、赤色が存在しなければ白紙原本の画像データということになる。
白紙原本特定部52は、これらの手法のいずれかを用いて白紙原本の画像データを特定し、白紙原本の画像データについては第1処理部53へ、採点済み教育用教材の画像データについては第2処理部54へそれぞれ供給する。
第1処理部53は、特許請求の範囲の第1処理手段に相当し、白紙原本特定部52から供給される白紙原本の画像データに対して所定の解像度、所定の圧縮率にてJPEG等の圧縮方式でコード化する処理を行う。ここに、所定の解像度、所定の圧縮率とは、白紙原本に記入されているコード情報を第1デコード部55でデコードできる程度の高解像度、低圧縮率を言う。
第2処理部54は、特許請求の範囲の第2処理手段に相当し、白紙原本特定部52から供給される採点済み教育用教材の画像データに対して、第1処理部53の解像度よりも低解像度または/かつ第1処理部53の圧縮率よりも高圧縮率にてJPEG等の圧縮方式でコード化する処理を行う。
ここで、白紙原本特定部52、第1処理部53および第2処理部54は、図1の画像データ解析部3に対応付けられる。この画像データ解析部3では、先述したように、入力される画像データに対して、レイアウト解析、文字図形分離、文字認識、コード情報認識、図形処理、色成分認識等の解析処理が行われる。したがって、白紙原本特定部52、第1処理部53および第2処理部54の各処理は、画像データ解析部3が行う各種の処理の一部ということが言える。
第1,第2処理部53,54から出力される白紙原本および採点済み教育用教材の各画像データは、例えばネットワーク64を介して第1,第2デコード部55,56へ伝送される。
すなわち、本実施形態では、白紙原本特定部52、第1処理部53および第2処理部54を、例えばPCのように、所定プログラムを実行することによって情報記憶処理機能、画像処理機能、演算処理機能等を実現するコンピュータ機器を利用して実現し、第1,第2デコード部55,56〜得点記憶部63を別のコンピュータ機器を利用して実現し、両コンピュータ機器をネットワーク64を介して接続する場合を想定している。
第1デコード部55は、第1処理部53でコード化されてネットワーク64を介して伝送される白紙原本の画像データをビットマップデータにデコードし、コード情報解析部57および追記抽出部60へ供給する。第2デコード部56は、第2処理部54でコード化されてネットワーク64を介して伝送される採点済み教育用教材の画像データをビットマップデータにデコードし、追記抽出部60へ供給する。
コード情報解析部57は、図1のコード情報解析部42に相当し、白紙原本に記されているコード情報を解析して、その解析結果を答案情報探索部58に渡す。答案情報探索部58は、教育用教材の種類ごとに答案情報記憶部59にあらかじめ記憶されている答案情報(具体的には、各解答欄21の位置情報や解答欄21個々についての配点情報など)の中から、コード情報解析部57の解析結果を基に、対応する教育用教材の答案情報を探索する。すなわち、答案情報探索部58および答案情報記憶部59は、図1のデータベース部1に対応付けられる。
追記抽出部60は、特許請求の範囲の抽出手段に相当し、第1デコード部55でデコードされた白紙原本の画像データと、第2デコード部56でデコードされた採点済み教育用教材の画像データとを比較することにより、白紙原本および採点済み教育用教材の両画像間の差分を抽出する。すなわち、この追記抽出部60は、図1の差分抽出部6に対応付けられる。
正誤判定部61は、図1の正誤判定抽出部8、途切れ補正部9、図形形状認識部10に対応付けられ、追記抽出部60で抽出された差分結果からさらに、採点済み教育用教材の記入情報、具体的には採点者によって追記(加筆)された正誤判定(「○」や「×」等)の採点記号を抽出し、途切れを補正した後採点記号を認識する。正誤判定の記入情報の抽出は、正誤判定抽出部8の場合と同様に、例えば追記抽出部60での抽出結果に対する色成分認識処理を通じて、所定色成分についてのものを抽出することによって行えばよい。
得点算出部62は、図1の採点集計部12に対応付けられ、正誤判定部61によって得られた正誤判定の採点記号と、答案情報探索部58によって探索された教育用教材の各解答欄21についての配点情報とを基にして、採点済み教育用教材の各々について、当該教育用教材に記入された正誤判定の採点集計、即ち得点の算出を行う。得点記憶部63は、図1のデータベース装置31またはファイルサーバ装置32に対応付けられ、得点算出部62で算出された得点(採点集計結果)を記憶する。
なお、本実施形態では、追記抽出部60で記入情報を抽出する際に採点済み教育用教材と比較する原本画像の画像データとして、入力部51で読み取り、第1処理部53でコード化し、第1デコード部55でデコーダした白紙原本の画像データを用いるとしたが、これは一例に過ぎず、これに限られるものではない。例えば、あらかじめデータベース部1に記憶されている原本画像と比較しても良い。
例えば、白紙原本の画像データを白紙原本ごとにあらかじめ答案情報記憶部59に記憶(蓄積)しておき、コード情報解析部57の解析結果を基に答案情報探索部58による探索によって対応する白紙原本の画像データを探索して比較対照する原本画像の画像データとして用いるようにすることも可能である。
ただし、比較対照する原本画像の画像データとして、入力部51で読み取って得た白紙原本の画像データを用いる方が、原本画像の画像データをあらかじめ答案情報記憶部59に記憶しておく必要がないために、その分だけ答案情報記憶部59の記憶容量を軽減できる利点がある。
(画像処理の処理手順)
次に、本発明に係る画像処理の処理手順、例えば教育用教材についての白紙原本と採点済み教育用教材との比較結果から、当該採点済み教育用教材の記入情報である正誤判定の採点記号を抽出する処理手順の一例について、図5のフローチャートを用いて説明する。
なお、本処理例における処理の前提として、教育用教材20ごとの情報(例えば、各解答欄21の位置情報や解答欄21個々についての配点情報)を特定するためのコード情報が付加された白紙原本を含む複数の記入済み文書の各画像が入力部51で一括して読み取られ、当該入力部51からその画像データが入力されるものとする。
図5のフローチャートにおいて、先ず、入力部51から入力される画像データを取り込み(ステップS11)、次いで取り込んだ画像データが白紙原本の画像データであるか否かを判断する(ステップS12)。このステップS12の処理は、図4の白紙原本特定部52の処理に相当する。
次に、取り込んだ画像データが白紙原本の画像データであれば、当該白紙原本の画像データに対して所定の解像度、所定の圧縮率、具体的には記入情報の抽出処理を行う側でデコードできる程度の高解像度、低圧縮率にてJPEG等の圧縮方式でコード化する(ステップS13)。このステップS13の処理は、図4の第1処理部53の処理に相当する。
一方、取り込んだ画像データが採点済み教育用教材の画像データであれば、当該採点済み教育用教材の画像データに対して、ステップS13の解像度よりも低解像度、ステップS13の圧縮率よりも高圧縮率にてJPEG等の圧縮方式でコード化する(ステップS14)。このステップS14の処理は、図4の第2処理部54の処理に相当する。
続いて、記入情報の抽出処理を行う側の処理として以下の処理を行う。先ず、ステップS13でコード化されて伝送された白紙原本の画像データをビットマップデータにデコードする(ステップS15)一方、ステップS14でコード化されて伝送された採点済み教育用教材の画像データをビットマップデータにデコードする(ステップS16)。これらステップS15,S16の各処理は、図4の第1,第2デコード部55,56の各処理に相当する。
次に、これらデコードされた白紙原本の画像データと採点済み教育用教材の画像データとを比較することにより、白紙原本および採点済み教育用教材の両画像間の差分を抽出する(ステップS17)。このステップS17の処理は、図4の追記抽出部60の処理に相当する。
次に、この差分抽出の処理結果からさらに、採点済み教育用教材の記入情報、具体的には採点者によって追記(加筆)された正誤判定(「○」や「×」等)の採点記号を抽出する(ステップS18)。このステップS18の処理は、図4の正誤判定部61の処理に相当する。
このステップS17,S18の各処理と並行して次の処理を行う。すなわち、白紙原本に記されているコード情報を解析し(ステップS19)、次いでこの解析したコード情報を基に、教育用教材の種類ごとにあらかじめ記憶保持されている答案情報(具体的には、各解答欄21の位置情報や解答欄21個々についての配点情報など)の中から、対応する教育用教材の答案情報を探索する(ステップS20)。ステップS19,S29の各処理は、図4のコード情報解析部57および答案情報探索部58の各処理に相当する。
次に、ステップS18で得た正誤判定の採点記号と、ステップS20で探索した教育用教材の各解答欄21についての配点情報とを基にして、採点済み教育用教材の各々について、当該教育用教材に記入された正誤判定の採点集計、即ち得点の算出を行う(ステップS21)。このステップS21の処理は、図4の得点算出部62の処理に相当する。
最後に、ステップS21で算出した得点(採点集計結果)をファイルサーバ等のデータベース部に記憶保持する(ステップS22)。このステップS22の処理は、図4の得点記憶部63の処理に相当する。
上述した一連の処理シーケンスにおける各ステップの処理をコンピュータに実行させるプログラム、本発明による画像処理プログラムとなる。そして、この画像処理プログラムについては、あらかじめコンピュータ内にインストールしておくことが考えられる。ただし、あらかじめインストールされているのではなく、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納されて提供されるものであっても良く、または有線若しくは無線による通信手段を介して配信されるものであっても良い。
以上説明したように、未記入文書である白紙原本と記入済み文書である採点済み教育用教材との比較結果を基に、当該採点済み教育用教材から記入情報を抽出する画像処理において、コード情報が付加された白紙原本の画像データに対して、所定の解像度、所定の圧縮率、具体的にはコード情報をデコードできる程度の解像度、圧縮率で処理する一方、複数の採点済み教育用教材の各画像データに対して、白紙原本の画像データよりも低解像度、高圧縮率で処理する。
ここで、白紙原本には、生徒等による解答や、教師等の採点者による正誤判定(「○」や「×」等)の採点記号などの記入情報が存在せず、圧縮処理の対象となる情報が、コード情報と、識別情報欄22、解答者情報欄23や設問などの印刷情報のみであるために、高解像度、低圧縮率での処理であっても、抽出処理を行う側へ伝送するデータ量への影響はほとんど無いと考えることができる。
したがって、白紙原本の画像データに対してはコード情報をデコードできる程度の解像度、圧縮率にて処理する一方、複数の採点済み教育用教材の各画像データに対しては白紙原本の画像データよりも低解像度、高圧縮率にて処理することで、白紙原本に付加されたコード情報を確実にデコードしつつ、抽出側へ伝送するデータ量を減らすことができるために、データ伝送の効率化を図ることができる。
しかも、採点済み教育用教材の各画像データの全てに対して共通の解像度、圧縮率(低解像度、高圧縮率)にて処理することにより、記入情報の抽出処理を行う際に、全ての採点済み教育用教材に対して同一の処理パラメータにて処理を行うことができるために、パラメータを変更するなどの複雑な処理を行わなくても良く、また採点や集計などの画像処理の精度を向上できる。
また、複数の記入済み文書の中に白紙原本を混在させて、これらの文書を共通(同一)の入力部51、具体的には画像読み取り機能を有した複写機、複合機あるいはスキャナ装置で読み取ることにより、次のような作用効果を得ることもできる。すなわち、複写機、複合機あるいはスキャナ装置などの光学系の倍率誤差、紙送りの速度誤差、色再現誤差に起因する位置ずれ・ひずみ・色ずれの影響が白紙原本と記入済み文書の双方の画像に同じように発生するために、追記抽出部60での記入情報の抽出処理において、これら位置ずれ・ひずみ・色ずれの影響を受けることなく、記入済み文書の画像データの画素値から白紙原本の画像データの画素値を差し引く簡単な差分処理で記入情報を確実に抽出することができる。
なお、本実施形態では、単純に白紙原本の画像データと記入済み教育用教材の画像データとの比較結果を基に正誤判定の採点記号を抽出するとしたが、教師等の採点者が採点に使用した採点ペンによる何らかの情報を白紙原本にあらかじめ記載しておき、当該採点ペンによる記載情報の色情報を白紙原本の画像データから抽出し、この抽出した色情報をも考慮して正誤判定の採点記号の抽出処理を行うようにすることで、当該採点記号を確実に抽出することができる。
すなわち、正誤判定部61での処理においては、例えば追記抽出部60での抽出結果に対する色成分認識処理を通じて、所定色成分、例えば赤色についてのものを抽出することにより、正誤判定の採点記号の抽出が行われる。何故ならば、教師等の採点者による正誤判定の記入は、一般に、赤色で行われるからである。ただし、赤色にも種々の色があり、実際に採点者が使用した採点ペンの赤色がどのような種類の赤色であるかわからない。したがって、赤色の採点記号を抽出するに当たって、赤色に対して抽出するレンジを広めに設定し、この設定したレンジに入る赤色と認識される採点記号について全て抽出することになる。
これに対して、採点ペンによる何らかの情報を白紙原本にあらかじめ記載しておき、当該採点ペンによる記載情報の色情報を白紙原本の画像データから抽出し、この抽出した色情報を参照することで、実際に採点者が使用した採点ペンの例えば赤色がどのような種類の赤色であるか知ることができ、抽出するレンジを狭めに設定することができるために、採点記号以外に存在する生徒等による解答情報などを悪影響を排除しつつ、採点者が使用した採点ペンによる採点記号のみを確実に抽出できることになる。
[第2実施形態]
図6は、本発明の第2実施形態に係る教材処理装置の概略構成例を示すブロック図であり、図中、図4と同等部分には同一符号を付して示している。
図4と図6の対比から明らかなように、本実施形態に係る教材処理装置は、白紙原本特定部52を持たない点で第1実施形態に係る教材処理装置と相違している。すなわち、本実施形態に係る教材処理装置は、入力部51、第1,第2処理部53,54、第1,第2デコード部55,56、コード情報解析部57、答案情報探索部58、答案情報記憶部59、追記抽出部60、正誤判定部61、得点算出部62および得点記憶部63を有する構成となっている。
入力部51、第1,第2処理部53,54、第1,第2デコード部55,56、コード情報解析部57、答案情報探索部58、答案情報記憶部59、追記抽出部60、正誤判定部61、得点算出部62および得点記憶部63各機能については、第1実施形態に係る教材処理装置の場合と基本的に同じである。
第1実施形態に係る教材処理装置では、入力部51から入力される画像データに含まれる情報を基に、白紙原本特定部52で白紙原本を特定し、当該白紙原本の画像データに対して第1処理部53での処理を実行するようにしているのに対して、本実施形態に係る教材処理装置では、あらかじめ決められている決め事を基に、白紙原本の画像データに対して第1処理部53での処理を実行するようにしている点で相違している。
その決め事とは、具体的には、複数の採点済み教育用教材の中に混在させる白紙原本の順番をあらかじめ決めておく。例えば、1ページ目あるいは最終ページに白紙原本をセットしておく。そして、第1処理部53は、入力部51から文書単位で入力される画像データのうち、あらかじめ決められた順番の画像データが入力されるタイミングで能動(活性化)状態となり、当該順番の画像データ、即ち白紙原本の画像データに対して所定の解像と、所定の圧縮率にてコード化の処理を実行する。
換言すれば、第1処理部53は、入力部51から文書単位で入力される画像データに含まれる白紙原本の画像データを特定する白紙原本特定手段としての機能を持っているとも言えることになる。すなわち、第1処理部53は、入力部51から文書単位で連続して入力される画像データの入力順で白紙原本の画像データを特定し、当該白紙原本の画像データに対して、コード情報をデコードできる程度の解像度、圧縮率にてコード化する処理を行う。
このように、あらかじめ決められている決め事を基に、コード情報が付加された白紙原本の画像データに対しては、所定の解像度、所定の圧縮率、具体的にはコード情報をデコードできる程度の解像度、圧縮率で処理する一方、複数の採点済み教育用教材の各画像データに対しては、白紙原本の画像データよりも低解像度、高圧縮率で処理するようにした場合にも、上記実施形態の場合と同様の作用効果を得ることができる。
なお、上記各実施形態では、白紙原本と採点済み教育用教材との比較結果を基に、当該採点済み教育用教材から正誤判定(「○」や「×」等)の採点記号を抽出し、その抽出結果を基に採点処理を行う自動採点システムにおける採点記号の抽出処理に適用した場合を例に挙げて説明したが、本発明はこの適用例に限られるものではなく、未記入文書と記入済み文書との比較結果を基に、当該記入済み文書から記入情報を抽出する画像処理全般に対して適用可能である。
その他の適用例として、例えば、アンケート用紙の白紙原本と記入済みアンケート用紙との比較結果を基に、当該記入済みアンケート用紙から「○」や「×」等のチェック記号を抽出し、その抽出結果を基に集計処理を行うアンケート集計システムにおけるチェック記号の抽出処理などが挙げられる。この場合、白紙原本のアンケート用紙に記されるコード情報は、「○」や「×」等のチェック記号を抽出する領域の位置などを特定する情報として用いられることになる。
本発明が適用される画像処理装置(教材処理装置)の基本構成の一例を示すシステム構成図である。 教育用教材の一具体例を示す説明図である。 本適用例に係る教材処理装置における処理動作例を示す説明図である。 本発明の第1実施形態に係る教材処理装置の概略構成例を示すブロック図である。 本発明に係る画像処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る教材処理装置の概略構成例を示すブロック図である。
符号の説明
1…データベース部、2…画像読み取り部、3…画像データ解析部、4…教材判別部、5…歪み補正部、6…差分抽出部、7…解答者抽出部、8…正誤判定抽出部、9…途切れ補正部、10…図形形状認識部、11…記入位置算出部、12…採点集計部、13…集計結果出力部、20…教育用教材、21…解答欄、22…識別情報欄、23…解答者情報欄、24…得点欄

Claims (8)

  1. コード情報が付加された未記入文書を含む複数の記入済み文書の各画像を一括して読み取ってその画像データを入力する入力手段と、
    前記入力手段から入力される画像データのうち、前記未記入文書の画像データを特定する特定手段と、
    前記特定手段によって特定された前記未記入文書の画像データに対して所定の解像度、所定の圧縮率での処理を行う第1処理手段と、
    前記複数の記入済み文書の各画像データに対して前記第1処理手段の解像度よりも低解像度または/かつ前記第1処理手段の圧縮率よりも高圧縮率での処理を行う第2処理手段と、
    前記コード情報で特定される未記入文書の画像データと前記第2処理手段で処理された前記複数の記入済み文書の各画像データとの比較結果から前記複数の記入済み文書の各記入情報を抽出する抽出手段と
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記特定手段は、前記未記入文書の所定の位置に書かれている情報を基に前記未記入文書の画像データを特定する
    ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記特定手段は、記入情報が存在するか否かによって前記未記入文書の画像データを特定する
    ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  4. 前記特定手段は、前記入力手段から入力される画像データに基づく画像の色分布を解析し、所定の色が存在するか否かによって前記未記入文書の画像データを特定する
    ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  5. 前記特定手段は、前記入力手段からの入力順で前記未記入文書の画像データを特定する
    ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  6. 前記抽出手段は、前記コード情報で特定される未記入文書の画像データとして前記第1処理手段で処理された前記未記入文書の画像データそのものを用いる
    ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  7. 前記未記入文書には、前記記入済み文書に記入された追記情報と同じ色による記載がなされており、
    前記抽出手段は、前記未記入文書の前記追記情報と同じ色による記載を基に前記記入情報の抽出を行う
    ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  8. コード情報が付加された未記入文書を含む複数の記入済み文書の各画像を一括して読み取ってその画像データを入力する入力ステップと、
    前記入力ステップで入力する画像データのうち、前記未記入文書の画像データを特定する特定ステップと、
    前記特定ステップで特定した前記未記入文書の画像データに対して所定の解像度、所定の圧縮率での処理を行う第1処理ステップと、
    前記複数の記入済み文書の各画像データに対して前記第1処理ステップの解像度よりも低解像度または/かつ前記第1処理ステップの圧縮率よりも高圧縮率での処理を行う第2処理ステップと、
    前記コード情報で特定される未記入文書の画像データと前記第2処理ステップで処理した前記複数の記入済み文書の各画像データとの比較結果から前記複数の記入済み文書の各記入情報を抽出する抽出ステップと
    の各処理をコンピュータに実行させることを特徴とする画像処理プログラム。
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