JP2007228811A - マメ科植物の栽培方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】葉の繁茂や草丈の徒長を招くことなく、実の収穫量の増加や品質向上を確実に図れる画期的なマメ科植物の栽培方法を提供する。
【解決手段】マメ科の植物体の生育過程において、前記植物体が開花した後、この植物体に希釈した黒酢を付与することを特徴とするマメ科植物の栽培方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、大豆や枝豆などのマメ科植物の栽培方法に関するものである。
従来、酢には植物体の活力を高めて病気・害虫への抵抗力を強めたり、肥料・農薬の効果を向上させるなど多種多様な作用があると言われており、本出願人は、特に、玄米黒酢を稲に散布することで稲の光合成を促進し、倒伏しにくく、いもち病など病気にかかりにくい健全な稲体を実現でき高品質・良食味米の生産を可能とすることを見出して、特許文献1に開示の稲の栽培方法を提案し、成果をあげている。
特開2000−224928号公報
本発明は、上記黒酢の作用をマメ科の植物体に応用したもので、特に、マメ科の植物の生育過程において、植物体の開花後に黒酢を散布することで、この黒酢の栄養成分を利用して得られた光合成産物を、枝草の生長にではなく、実の生長に確実に利用させ得ることができ、これにより、葉の繁茂や草丈の徒長を招くことなく実の収穫量の増加や品質向上を確実に図り得ることを見出して成された画期的なマメ科植物の栽培方法を提供することを課題とする。
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
マメ科の植物体の生育過程において、前記植物体が開花した後、この植物体に希釈した黒酢を付与することを特徴とするマメ科植物の栽培方法に係るものである。
また、前記植物体に付与する黒酢は、400倍〜700倍に希釈して前記植物体に付与することを特徴とする請求項1記載のマメ科植物の栽培方法に係るものである。
また、前記植物体の葉面に希釈した黒酢を散布することで、この植物体に希釈した黒酢を付与することを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載のマメ科植物の栽培方法に係るものである。
また、前記黒酢として、玄米黒酢を採用することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のマメ科植物の栽培方法に係るものである。
また、マメ科の植物体の生育過程において、前記植物体が開花した後、収穫までの間に所定の日数間隔をおいて複数回、400倍〜700倍に希釈した黒酢を前記植物体に付与することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のマメ科植物の栽培方法に係るものである。
本発明は上述のように構成したから、黒酢に含まれる栄養成分により、植物体の生長促進が図れる。
また、仮に黒酢の栄養成分が植物体の栄養生長に利用される場合、植物体の葉の過繁茂や草丈の徒長を招き、光合成能率の低下や風などによる倒伏や、ひいては収穫量の減少や品質劣化を招く問題が生ずるが、この点、本発明は、マメ科の植物体の開花した後に黒酢を付与することによって、この黒酢の栄養成分を、植物体の栄養生長ではなく生殖生長に確実に利用させることができる。
よって、本発明により栽培されるマメ科の植物体は、葉の過繁茂や草丈の徒長はなく、分枝が増えて非常に倒伏しにくく且つ収穫量増加につながる草姿となる傾向が見られ、その結果、光合成能率の低下や倒伏の問題は生ぜず、収穫量の増加や品質向上(外観(色艶)の向上や、市場流通できる2粒若しくは3粒豆の割合の増加など)を確実に図り得る極めて実用性に秀れた画期的なマメ科植物の栽培方法となる。
また、請求項2記載の発明においては、黒酢の希釈倍率が、濃すぎて植物体を酢焼けさせたり、反対に薄すぎて黒酢の効能が殆どみられなかったりせず、黒酢を良好な希釈倍率で希釈して植物体に付与でき、それだけ本発明の秀れた作用効果を一層確実且つ良好に発揮できる秀れたマメ科植物の栽培方法となる。
また、請求項3記載の発明においては、例えば植物体の上方から黒酢を霧吹き状に噴き掛けるなどして、例えば多数の植物体に均一的に且つ簡単に作業性良く黒酢を付与でき、しかも植物体の葉面から黒酢を効率的に吸収させることができ、よって、作業性に秀れ、一層簡単且つ良好に実施できる実用性に秀れたマメ科植物の栽培方法となる。
また、請求項4記載の発明においては、遊離アミノ酸を多く含む玄米を使用した玄米黒酢を採用したことで、栽培したマメ科の植物体の実は、アラニンやGABAなどのアミノ酸が増加する傾向が見られることとなり、一層栄養価や食味の向上を図り得るマメ科植物の栽培方法となる。
また、請求項5記載の発明においては、希釈した黒酢を植物体に数時間おきに(即ち、一日に数回も)付与する面倒な作業は要さず、所定の日数間隔をおいて複数回黒酢を付与すれば良くそれだけ簡単に実施でき、例えば10日程の日数間隔をおいて黒酢を付与するだけで十分にこの黒酢の種々の効能を発揮させ得ることができるから、作業性良く簡単に実施できる一層実用性に秀れたマメ科植物の栽培方法となる。
好適と考える本発明の実施形態(発明をどのように実施するか)を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
本発明は、繰り返した実験により明確に効果が得られたもので、マメ科の植物体に希釈した黒酢を付与することで、この植物体の光合成が活発になり、肥料を効率良く利用する体質となる。この活発な光合成と、肥料の効率的な利用とによって、植物体の生育が促進され、収穫量の増加や、外観(色艶)が良くなったり一筴あたりの粒数が増えたり(市場流通できる2粒豆や3粒豆の割合が増え、市場流通できない1粒豆の割合が減る)といった品質向上など、種々の効能が発揮されることとなる。
特に、本発明では、マメ科の植物体が開花した後にこの植物体に希釈した黒酢を付与する、即ち前記植物体が栄養生長から生殖生長へと移行してから黒酢を付与するから、この黒酢の栄養成分を利用して得られた光合成産物を、枝葉の生長に利用させるのではなく実の生長に確実に利用させることができ、よって、実の収穫量の増加や品質向上などの種々の効能を確実に発揮できる。
つまり、前記植物体が開花する前の栄養生長期に、この植物体にいくら黒酢を付与したとしても、黒酢の栄養成分はこの植物体の栄養生長に利用されてしまい、葉の過繁茂や草丈の徒長を招くだけで、その結果、実の収穫量の増加や品質向上を招くどころか反対に光合成能率の低下や風による倒伏により実の収穫量の減少や品質劣化を招いてしまうところを、本発明においては、前記植物体が開花した後の生殖生長期に黒酢を付与するので、この黒酢の栄養成分は生育生長に利用され、よって、前述した葉の過繁茂や草丈の徒長を招くことなく実の生長を促進でき、ひいては実の収穫量の増加や品質向上などの種々の効能を確実に発揮できることとなる。
しかも、例えば新潟の黒崎茶豆や、鶴岡のだだちゃ豆に代表されるような粒の大きな高品質枝豆など、マメ科の植物の多くは、栄養生長期と生殖生長期とがはっきりと分かれている(双方が重複する期間が殆どない)から、植物体が開花した後に黒酢を付与することによる、即ち植物体の栄養生長期ではなく生殖生長期を見計らって黒酢を付与することによる上記の秀れた作用効果が一層顕著に発揮されるなど、この種のマメ科植物の栽培に極めて適した画期的で商品価値の高いマメ科植物の栽培方法となる。
また、例えば、前記植物体に付与する黒酢は、400倍〜700倍に希釈して前記植物体に付与することとした場合には、マメ科の植物体に付与する黒酢の希釈倍率が低過ぎると、黒酢が濃すぎて植物体が酢焼けする懸念があり、反対にこの黒酢の希釈倍率が高すぎると、黒酢が薄すぎて実の生長促進が殆どみられず、本発明の秀れた作用効果を発揮できないが、この点、黒酢の希釈倍率を、マメ科の植物体に付与するに最適な倍率(400倍から700倍)に設定することで、黒酢の秀れた効能が確実に発揮され得ることとなる。
また、例えば、前記植物体の葉面に希釈した黒酢を散布することで、この植物体に希釈した黒酢を付与することとした場合には、植物体に黒酢を付与する方法として、例えば植物体の上方から希釈した黒酢を霧吹き状に散布するななどの非常に簡単な方法を採用でき、しかも葉面から効率的に黒酢を吸収させることもできるから、本発明を一層簡易に且つ良好に実施できることとなる。
また、例えば、前記黒酢として、玄米黒酢を採用する場合には、玄米に多量に含まれる遊離アミノ酸により、前記マメ科の植物体の実のアラニン,GABAなどのアミノ酸の量に増加傾向が見られることとなり、よって、一層栄養価や食味に秀れ、品質向上を一層良好に図り得ることとなる。
尚、この黒酢は、例えば朝晩昼と一日に数回、数時間毎に植物体に頻繁に付与する必要はなく、例えば、植物体の開花から収穫までの40日間に10日の間隔をおいて4回、この黒酢を植物体に付与するなど、植物体が開花した後、収穫までの間(即ち生殖生長期の間)に所定の日数間隔をおいて複数回この黒酢を付与すれば十分に実の収穫量の増加や品質向上などの黒酢による種々の効能を発揮させ得ることができることとなる。
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
本実施例は、例えば、マメ科の植物体の生育過程において、前記植物体が開花した後、この植物体に希釈した黒酢を付与するようにしたマメ科植物の栽培方法である。
尚、本実施例では、マメ科の植物体として枝豆を採用しており、特に、大粒で栄養生長期と生殖生長期とがハッキリと分かれている盆茶豆(黒崎茶豆)を採用する。
黒酢は、水などで希釈して植物体に付与するが、ここで、例えば300倍以下の倍率に希釈した黒酢を前記植物体に付与した場合、酢が濃すぎて植物体が酢焼けしてしまう懸念があり、反対に例えば800倍以上の倍率に希釈した黒酢を前記植物体に付与した場合、黒酢による実の収穫量の増加や品質向上などの種々の効能が殆どみられず、本実施例の作用効果が発揮できない。そこで、黒酢は400倍〜700倍に希釈して植物体に付与するものとする。尚、本実施例では、この黒酢を水で500倍に希釈して使用している(500倍に希釈した黒酢は、濃度が濃すぎて植物体を酢焼けする懸念もなく、且つ黒酢の作用効果を効率的に発揮できる最適な希釈倍率といえる。)。
また、黒酢には玄米黒酢や大麦黒酢などの種々の黒酢を採用できるが、本実施例においては、遊離アミノ酸を多量に含む玄米を原料に作った玄米黒酢を採用している。
この希釈した玄米黒酢を植物体に付与する方法としては、種々の方法を採用できるが、本実施例においては、植物体の葉面に希釈した黒酢を散布することで、この植物体に希釈した黒酢を付与するようにしている。
尚、葉面への散布とは、植物体の上方から希釈した黒酢を霧状に噴き付けることで実施している。
従って、大量に栽培するマメ科の植物体の上方から希釈した黒酢を霧状に噴き付けることで、一度に大量の植物体の各葉面に黒酢を簡単に散布できる。
また、本実施例では、前記植物体が開花した後、収穫までの間に所定の日数間隔をおいて複数回、希釈した玄米黒酢を付与する。具体的には、本実施例で採用したマメ科の植物体としての盆茶豆が開花してから、収穫までの約40日の間に10日の間隔をおいて4回、希釈した玄米黒酢を付与(散布)する。
このように開花から収穫までに各4,5回ほど植物体に玄米黒酢を付与すれば、十分に玄米黒酢の効能を発揮させることができるので、例えば朝昼晩と一日に数回も玄米黒酢を付与する面倒な手間も必要ない。また、玄米黒酢の付与に所定の日数間隔をおけるので、例えば、雨の日にわざわざ玄米黒酢を散布し、玄米黒酢が雨に流されたりして良好な散布が行えないといったリスクをおかす必要がなく、本実施例の場合には、晴天の日の朝など天候の良い日を見計らって玄米黒酢を散布すれば良く、それだけ安定して良好な玄米黒酢の散布ができ、作業性に秀れている。
本実施例は、以上のようにするから、マメ科の植物体が開花した後にこの植物体に希釈した玄米黒酢を散布する、即ち前記植物体が栄養生長から生殖生長へと移行してから玄米黒酢を散布するから、この玄米黒酢の栄養成分を利用して得られた光合成産物を、枝葉の生長に利用させるのではなく実の生長に確実に利用させることができ、よって、実の収穫量の増加や品質向上などの種々の効能を確実に発揮できる。
特に、この盆茶豆(黒崎茶豆)のように、大粒で高品質な枝豆種は、栄養生長期と生殖生長期とがハッキリと分かれていて、双方が重複する期間が殆ど無いことから、本実施例のように、栄養生長期でなく生殖生長期を見計らって玄米黒酢を散布することによって生ずる上記秀れた作用効果を一層顕著に発揮させ得ることができ、このような高品質な枝豆種の栽培に極めて適した画期的で極めて実用性の秀れたマメ科植物の栽培方法である。
以下、本実施例の作用効果を具体的に示す実験例を示す。
『材料と方法』
<供試品種>:盆茶豆(黒崎茶豆)
<栽培期間>:播種4月20日、定植5月2日、収穫8月5日
<肥培管理>:元肥 20kg/10a(N:PK:Mg:Mn:B=14:10:
13:3:0.38:0.18)
:追肥 60kg/10a(貝化石)
40kg/10a(P:Mg:Mn:B=18:10:0.25
:0.18)
100kg/10a(有機肥料N:P:K=2:1:0.5)
20kg/10a(尿素N=46/2回に分けて)
<防除方法>:除草剤 2回(バスタ(登録商標)、マグネー剤)
:殺虫剤 3回(開花前:トレボン(登録商標))
(開花後:JRジョーカー、トルネード(登録商標))
:殺菌剤 1回(バリダシン(登録商標))
<栽植方法>:1畦1条植え、マルチ(登録商標)なし
条間1m 株間22cm 10aあたり約4000本
<試験処理区>:無散布、500倍液、1000倍液
<黒酢散布方法>:10aあたり希釈液(玄米黒酢の希釈液)を100L葉面散布
開花期より10日毎に4回
散布日 6月30日、7月11日、7月20日、7月30日
<調査項目と調査方法>
1.草丈、分枝数;6月30日より10日毎、計4回
2.収量調査;収穫直後、未熟粒、1粒豆、2粒豆、3粒豆にわけ、各莢数、重量を計
3.食味検査;(1)枝豆重量に対して10倍量の水を沸騰させる。
(2)沸騰水中で枝豆を7分間ゆでる。
(3)枝豆をすばやくザルにあげ、氷上で急速冷却。
(4)食味評価試験をする。
(5)先入観を与えないように3桁の乱数を付した試験皿に枝豆を2種
類おき、食味評価する。3試験区を2組づつ対にして3通りの組
み合わせを順序を逆にして6組つくり、後に試食した方を基準に
して先に試食した方を評価する。
(6)外観、香り、味、甘味、うま味、歯ごたえ、総合評価と7項目に
つき、5段階で評価する。
(7)パネラーは、102名、新潟薬価大学学生と石山味噌醤社員にて
評価した。
4.ビタミンC;I.抽出方法(操作は氷上で)
(1)試料(生のまま)約4g(6粒ほど)を天秤で正確に測り乳鉢に
入れ、5%メタリン酸20ml及び海砂(適量)を加え、十分に
すりつぶす(摩砕抽出する)。
(2)よくすりつぶした抽出液を50mlメスフラスコに5%メタリン
酸で洗い込みながら移し、50mlにメスアップする。
(3)4℃、5500rpm、10minで遠心分離する。
(4)上清を別のチューブに移し、分析時まで−30℃で凍結保存する
;II.ビタミンC解析
(1)アスコルビン酸分析(還元型ビタミンC)
高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて分析した。
<分析条件> 検出器:UV検出器 検出波長254nm
(SPD−10AVVP、島津製作所(登録商標))
固定相:Inertsil ODS−2
4.6mm径×150mm (GLサイエンス)
移動相:0.05Mリン酸緩衝液 pH2.3
(10μM EDTA含有)
流速 :0.7ml/min
(2)総ビタミンC(還元型ビタミンC+酸化型ビタミンC)
Iで抽出した試料を中性(pH6.0付近)にした後、デヒド
ロアスコルビン酸(酸化型ビタミンC)を10mM DTT(
(±)−ジチオトレイトール)を用いて還元後、II(1)と同
様に分析した。
5.糖分析、遊離アミノ酸分析の前処理
;I.茹で操作
(1)エダマメ(盆茶豆)の10倍量の水を沸騰させる。
(2)エダマメを沸騰水中で7分間茹でる。
(3)7分後すばやくザルにあげ、氷を敷いた発砲スチロールにエダ
マメが重ならないように並べる。
(4)エダマメの粗熱がとれたら、莢からマメを取り出す。
(5)分析時まで−30℃で冷凍保存する。
;II.抽出方法(操作は氷上で)
(1)試料約8gを天秤で正確に測り、50ml(容量)遠心管に入れ
る。
(2)試料の入った遠心管に80%エタノールを約18ml加える。
(3)ホモジナイザーで粉砕する(120sec)。
(4)別の遠心管に80%エタノール3〜4mlを加え、シャフトの
洗浄を行う。
(5)洗浄液は先の遠心管に加える(この操作を2回繰り返す)。
(6)4℃、7300rpm、10minで遠心分離する。
(7)上清を50mlメスフラスコに移す。
(8)遠心後の残渣に80%エタノールを約16ml加える。
(9)ホモジナイザーで粉砕する(120sec)。
(10)別の遠心管に80%エタノール2〜3mlを加え、シャフトの
洗浄を行う。
(11)洗浄液は先の遠心管に加える。(この操作を2回繰り返す)。
(12)4℃、7300rpm、10minで遠心分離する。
(13)上清を50mlメスフラスコに移し、80%エタノールでメス
アップする。
(14)抽出液を別のチューブに移し、低温(−30℃)保存する。
6.糖分析
;高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて分析した。
<分析条件> 検出器:蒸発光散乱検出器
(ELSD−LT、島津製作所(登録商標))
固定相:Inertsil NH
4.6mm径×150mm(GLサイエンス)
移動相:アセトニトリル:水(85:15)
流速 :1.5ml/min
7.遊離アミノ酸分析
;高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて分析した。
分析時には、pH2.2クエン酸リチウム緩衝液を用いて適宜希釈
し分析に用いた。
<分析条件>オルトフタルアルデヒドを用いたポストカラム誘導体化検出法によ
り分析
検出器:蛍光検出器
(RF−10AXL、島津製作所(商標登録))
励起波長350nm、蛍光波長350nm
固定相:Shim−pack Amino−Li
6.0mm径×100mm(島津製作所(商標登録))
移動相:A液、B液の2液によるグラジェント溶出
Figure 2007228811
流速 :0.6ml/min
※グルタミン酸及びグルタミンは、Fキット L−グルタ
ミン酸(J.K.インターナショナル)を用いて分析(H
PLCでは分離不良のため)
『結果及び考察』
草丈 :草丈の推移を図1に示した。玄米黒酢散布を開始してか
ら500倍液散布区が若干低めに推移した。
分枝数:分枝数の推移を図2に示した。概ね黒酢散布区が1本多
くなった。
収量 :各試験区の莢数の違い、莢数別収量の違いを、それぞれ
図3、図4に示した。莢数、莢別収量ともに500倍液
散布区が、2粒豆、3粒豆(合格品)で、多くなる傾向
を示した。収量においては、500倍液散布区が対照区
と5%水準で有意差が認められた。1000倍希釈液散
布区では未熟粒が多くなった。
官能評価:官能評価結果を図5〜図11に示した。外観で、500
倍液散布区が、対照区に比べ外観がきれいであるという
5%水準で有意差が認められた。その他項目については
、先に食べた方が良いというような順序効果が認められ
た。
ビタミンC:ビタミンCの含有量を図12に示した。還元型ビタミン
Cにおいても、酸化型ビタミンCを合わせた総ビタミン
Cにおいても
対照区<500倍液散布区<1000倍液散布区
という傾向であった。還元型ビタミンCにおいては対照
区と1000倍液散布区に、総ビタミンCにおいては対
照区と黒酢散布両区に5%水準で有意差が認められた。
糖 :各試験区の糖含量を図13に示した。枝豆の主たる甘味
を形成すると蔗糖と加熱すると生成するマルトースであ
るが、試験区間においては優位差は認められなかった。
但し、各試験区ともに糖の総量が4400〜4500m
g/100gと多く、一般的な茶豆品種(3500〜4
000mg/100g)に比べて甘味の強い枝豆であっ
た。
遊離アミノ酸:各試験区の遊離アミノ酸含量を図14〜図16に示した
。枝豆の主たるアミノ酸は、アスパラギン、グルタミン
酸、アラニン、アルギニンであるが、特出すべき差は見
出せなかった。その中で500倍液散布区のアラニンが
若干多くなっている点が見受けられた。少量含まれるア
ミノ酸群の中で、アスパラギン酸とγ−アミノ酪酸の点
が500倍液と1000倍液の間に有意差が見出された
。また、500倍液でアスパラギン酸が減少し、GAB
Aが増えている。これはアスパラギン酸がGABAに転
換された結果である。
枝豆のアミノ酸値は、通常の茶豆系統で、グルタミン酸
は100〜200mg/100g程度、アラニンは10
0〜250mg/100g程度といわれている。供試品
の対照区も含め、全区でグルタミン酸、アラニ両者とも
300mg/100g前後と多く、通常の1.5倍以上
の量が含まれていた。非常に旨味の強いおいしい枝豆で
あった。
本実施例の実験例の結果(枝豆草丈の推移)を示す説明図である。 本実施例の実験例の結果(枝豆分枝数の推移)を示す説明図である。 本実施例の実験例の結果(筴数の違い)を示す説明図である。 本実施例の実験例の結果(粒数別収量の違い)を示す説明図である。 本実施例の実験例の官能評価結果を示す説明図である。 本実施例の実験例の官能評価結果を示す説明図である。 本実施例の実験例の官能評価結果を示す説明図である。 本実施例の実験例の官能評価結果を示す説明図である。 本実施例の実験例の官能評価結果を示す説明図である。 本実施例の実験例の官能評価結果を示す説明図である。 本実施例の実験例の官能評価結果を示す説明図である。 本実施例の実験例の結果(ビタミンC含量)を示す説明図である。 本実施例の実験例の結果(糖の含量)を示す説明図である。 本実施例の実験例の結果(遊離アミノ酸の含量)を示す説明図である。 本実施例の実験例の結果(遊離アミノ酸の含量)を示す説明図である。 本実施例の実験例の結果(遊離アミノ酸の含量(総量))を示す説明図である。

Claims (5)

  1. マメ科の植物体の生育過程において、前記植物体が開花した後、この植物体に希釈した黒酢を付与することを特徴とするマメ科植物の栽培方法。
  2. 前記植物体に付与する黒酢は、400倍〜700倍に希釈して前記植物体に付与することを特徴とする請求項1記載のマメ科植物の栽培方法。
  3. 前記植物体の葉面に希釈した黒酢を散布することで、この植物体に希釈した黒酢を付与することを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載のマメ科植物の栽培方法。
  4. 前記黒酢として、玄米黒酢を採用することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のマメ科植物の栽培方法。
  5. マメ科の植物体の生育過程において、前記植物体が開花した後、収穫までの間に所定の日数間隔をおいて複数回、400倍〜700倍に希釈した黒酢を前記植物体に付与することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のマメ科植物の栽培方法。
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