JP2007221489A - 通信端末及び通信方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】赤外線通信において送信時にファイル形式の変換によるデータ容量の変化の影響を受けずにデータの送受信を可能にする通信端末及び通信方法を提供する。
【解決手段】制御部4がファイル形式変換後のデータ容量と仕様上限要領とを比較し、変換後のデータ要領が使用上限容量を超えてしまった場合でも、メモリ3内の赤外線通信用メモリ領域Aと赤外線通信用拡張メモリ領域Bとを合わせたメモリ領域にファイル形式を変換したデータを一時記憶させることで、当該データを赤外線送信する。
【選択図】図1

Description

本発明は、赤外線を使って端末間通信を行うことができる通信端末及び通信方法に関する。
近年、携帯電話等の通信端末同士間で、赤外線を利用して近距離無線通信を行う赤外線通信機能を有する通信端末が普及している。赤外線通信において送受信されるデータには、例えば、アドレス帳データや写真等の画像データ等がある。
赤外線を利用した無線短距離通信の規格には、IrDA(Infrared Data Association)がある。IrDAは、赤外線を利用した近距離のデータ通信の規格化を行うために1993年に設立された業界団体の名称であり、同時に同団体の定めた赤外線通信の規格を意味している。
更に、携帯電話機と他の携帯端末との赤外線通信に特化した規格として、IrMC(Infrared Mobile Communication)がある。IrMCもIrDAと同様に、IrDAが規定した規格である。
IrMCは、赤外線でデータのやり取りを行うために、オブジェクト交換(IrOBEX)、音声等のリアルタイム伝送(RTCON)、データ通信(IrCOMM)の3つのプロトコルを規定する。IrOBEXは赤外線を利用したオブジェクト交換手順であり、RTCONは音声を赤外線によって伝送する手順、IrCOMMは従来のRS232規格等の通信インタフェースのケーブルをパソコン上のアプリケーションソフトを変更することなく、赤外線通信に置き換えることを目的として開発されたプロトコルである。
IrOBEXでは、データをvCardやvCalenderといったファイル形式に変換して送受信を行う。
vCardは、名前、電話番号等の個人情報を含むファイル形式であり、vCalenderは同様にスケジュール等のデータを記述するファイル形式である。
現在、IrMCによる赤外線通信を行うことができる通信端末を供給する通信事業者と、IrMCには対応せずIrDAのみ対応した通信端末を供給する通信事業者とがどちらも存在する。IrMCに対応していない通信端末ではvCard形式やvCalender形式のデータを扱うことができないため、IrMCに対応していない通信端末とIrMCに対応した赤外線通信を行う通信端末との間で赤外線通信を行うためには、送信側が送信するファイル形式を相手側端末に合わせて変換し送信するか、受信したデータを受信側が扱うことができる形式に変換する必要がある。
しかし、送信側が送信時にファイル形式を変換する際に、変換前のデータよりも変換後のデータの方がデータ容量が大きくなることがある。ファイル形式の変換後に、予め規定された最大送信可能データ容量を超過した場合は、送信不可能になってしまう、という不利益があった。
一般に、通信端末には赤外線通信時の最大送受信可能データ容量が設定されており、この最大送受信可能データ容量に合わせて、赤外線通信のためのメモリ領域が決定されている。すなわち、例えば赤外線通信で1度に送受信可能な最大データ容量(以下仕様上限容量と称する)が1メガバイト(MB)の場合、赤外線通信のためのメモリ領域も1MBであることが多かった。
すなわち、1MBのデータを送信しようとした場合、送信時のファイル形式変換で1.02MBになってしまったとすると、赤外線通信のためのメモリ領域を超過してしまうので、メモリオーバーで送信失敗となってしまう、という不利益があった。
すなわち、仕様上限容量が1MBである仕様の通信端末であっても、実際に送信できる最大のデータ容量は1MBより少ない容量であり、ユーザにとって仕様上限容量が理解しにくく使い勝手が悪い、という不利益があった。
本発明は、上述した不利益を解消するために、赤外線通信において送信時にファイル形式の変換によるデータ容量の変化の影響を受けずにデータの送受信を可能にする通信端末及び通信方法を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するために、第1の発明の通信端末は、第1の通信部と、各種データを記憶するメモリと、制御部とを有し、前記第1の通信部により他の通信端末と通信を行って所定のデータを送信する際に、送信するデータが第1の容量を超えないデータを送信可能とする通信端末であって、前記制御部は、相手側通信端末とのネゴシエーションの際に相手側端末の通信仕様情報を前記第1の通信部に取得させ、前記制御部は、前記相手側端末の前記通信仕様が自己と同じであれば、送信するデータを前記メモリ内の前記第1の容量と等しい第1の領域にバッファリングして前記第1の通信部に送信させ、前記制御部は、前記相手側端末の前記通信仕様が自己とは異なれば、送信するデータを前記相手側端末の前記通信仕様に合致するファイル形式に変換し、前記メモリ内の前記第1の領域に所定の第2の容量である第2の領域を加えたメモリ領域にバッファリングして変換後のデータを前記第1の通信部に送信させる。
好適には、所定の通信事業者の提供する無線通信網に接続可能な第2の通信部を更に有し、前記制御部は、前記ネゴシエーションにおいて取得した前記相手側端末の通信仕様情報に、前記所定の通信事業者以外の通信事業者情報が含まれていた場合に、前記相手側端末の前記通信仕様が自己とは異なると認識する。
好適には、前記制御部は、前記ネゴシエーションにおいて前記相手側端末の通信仕様情報を取得する際に、同時に前記相手側端末の受信可能なデータ容量の情報を前記第1の通信部に取得させ、前記制御部は、前記相手側端末の前記通信仕様に合致するファイル形式に変換後の前記送信するデータのデータ容量が前記相手側端末の受信可能なデータ容量を超える場合には前記第1の通信部に当該データの送信を行わせない。
好適には、前記第1の通信部は、赤外線による通信を行う。
好適には、前記制御部は、前記相手側端末の前記通信仕様が自己と異なる場合に、送信するデータを前記相手側端末の前記通信仕様に合致するファイル形式に変換する前に変換後のデータ容量を推定し、前記制御部は、推定した前記変換後のデータ容量が前記第1の容量より小さい場合はファイル形式の変換を行い、前記メモリ内の第1の領域にバッファリングして変換後のデータを前記第1の送信部に送信させ、前記制御部は、推定した前記変換後のデータ容量が前記第1の容量より大きい場合は、前記メモリ内に前記第1の領域に加えて前記第2の領域を用意し、前記変換を行い、前記メモリ内の第1の領域に前記第2の領域を加えたメモリ領域にバッファリングして変換後のデータを前記第1の送信部に送信させる。
第2の観点の発明の通信方法は、他の通信端末と通信を行って所定のデータを送信する際に、送信するデータが第1の容量を超えないデータを送信可能とする通信端末の通信方法であって、相手側通信端末とのネゴシエーションの際に相手側端末の通信仕様情報を取得する第1の工程と、前記相手側端末の前記通信仕様が自己と同じであるか否かを判断する第2の工程と、前記第2の工程において前記相手側端末の前記通信仕様が自己と同じであると判断した場合に、送信するデータを前記メモリ内の前記第1の容量と等しい第1の領域にバッファリングしてから送信する第3の工程と、前記第2の工程において前記相手側端末の前記通信仕様が自己とは異なると判断して場合に、送信するデータを前記相手側端末の前記通信仕様に合致するファイル形式に変換し、前記メモリ内の前記第1の領域に所定の第2の領域を加えたメモリ領域に変換されたデータをバッファリングしてから送信する第4の工程と、を有する。
本発明によれば、赤外線通信において送信時にファイル形式の変換によるデータ容量の変化の影響を受けずにデータの送受信を可能にする通信端末及び通信方法を提供することができる。
<第1実施形態>
以下、本発明にかかる通信端末100の第1実施形態について説明する。
図1は、通信端末100の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、通信端末100は、赤外線通信部(第1の通信部)1と、無線通信部(第2の通信部)2と、メモリ3と、制御部4とを有する。
赤外線通信部(第1の通信部)1は、赤外線を発し、他の赤外線通信機能を有する1台の通信端末と赤外線による通信(データの送受信)を行う。例えば、制御部4から供給される送信データに所定の変調処理を施して赤外線信号に変換して送出する。また、受信された他の通信端末からの赤外線信号に所定の復調処理を施して受信データに変換し、制御部4に出力する。
無線通信部(第2の通信部)2は、通信事業者の運営する無線通信網(正確には無線通信網に接続される基地局)との間の無線通信を行う。例えば、制御部4から供給される送信データに所定の変調処理を施して無線信号に変換して送出する。また、受信された通信網からの無線信号に所定の復調処理を施して受信データに変換し、制御部4に出力する。無線通信部2が送受信を行うデータは、例えば音声通話に関する音声データ、メール等に関するテキストデータや画像データ等である。
メモリ3は、通信端末100の通信時に必要なデータをバッファリング(一時的に記憶)したり、画像データや音声データ、或いはアドレス帳や着信・発信履歴のデータ等を記憶したりする記憶装置である。
メモリ3は、赤外線通信時に必要なデータをバッファリングするメモリ領域として、赤外線通信用メモリ領域A(第1のメモリ領域)と、赤外線通信用拡張メモリ領域B(第2のメモリ領域)とを有する。本実施形態では、赤外線通信用メモリ領域Aは例えば1MBの容量を有し、赤外線通信用拡張メモリ領域Bは例えば0.2MBの容量を有するとする。なお、赤外線通信用メモリ領域Aの容量は、後述する仕様上限容量と同じ容量になるように設定されている。赤外線通信用メモリ領域Aは、赤外線通信で送信しようとするデータを赤外線通信時に一時記憶(バッファリング)しておく領域であり、赤外線通信用拡張メモリ領域Bは、赤外線通信用メモリ領域Aに記憶しきることができないデータ容量を有するデータを一時的に記憶する際に、赤外線通信用メモリ領域Aと合わせて利用することにより記憶するための領域である。
制御部4は、通信端末100の統括的な制御を行う。
例えば、音声通話時・メール送受信時・赤外線通信時等に、それぞれの通信に必要なデータに所定の処理を施しそれぞれの通信に対応した赤外線通信部1或いは無線通信部2に当該データを送出させる。
次に、通信端末100の第1実施形態の赤外線通信時の動作例について、図2に示すフローチャートを参照しながら説明する。
ステップST1:
図1に図示しない入力部等を介したユーザの入力により、赤外線通信によって相手側端末に送信しようとするデータ、例えば画像ファイルや自らのプロフィール(電話番号、メールアドレス等)のテキストファイル等が選択・決定される。
ステップST2:
制御部4は、ステップST1でユーザにより選択されたデータの容量(サイズ)と仕様上限容量とを比較し、ユーザが選択したデータが仕様上限容量(所定の容量)を超過している場合はステップST3に進み、超過していない場合はステップST4に進む。
仕様上限容量とは、1回の赤外線通信で送信することができる仕様上の(予め、例えば通信端末100の設計時等に決定された)データ容量である。この仕様上限容量は、本実施形態では、例えば1MBとする。なお、仕様上限容量は、メモリ3内の赤外線通信用メモリ領域Aの容量と上述したように同じ容量であれば、1MBである必要はない。同じ容量にするのは、1回の赤外線通信で送信するデータ容量以上のメモリ領域は基本的には必要ないからである。
ステップST3:
制御部4は、送信しようとするデータ容量が仕様上限容量を超過している場合は、図1に図示しない表示部に、ステップST1において選択されたデータに対して赤外線通信のためのユーザインタフェース(UI)を表示せず、赤外線通信処理を起動しない。具体的には、例えば、ステップST1において選択されたデータに対しては「赤外線送信を行う」等の選択肢を表示しない、或いはステップST1において選択されたデータに対しては「赤外線送信を行う」等の選択肢をグレーアウトさせて他の選択肢と異なるように表示し、選択できないようにする。
ステップST4:
制御部4は、図1に図示しない表示部に、ステップST1において選択されたデータに対して「赤外線送信を行う」等の選択肢を有するユーザインタフェースを表示する。
ステップST5:
ステップST4において表示された選択肢を介してユーザにより赤外線送信を行うことを図1に図示しない入力部により決定される。
ステップST6:
制御部4は、赤外線通信処理を開始し、まず赤外線通信部1に赤外線通信を行う相手側端末とのネゴシエーションを開始(開始要求送信)させ、通信を確立する処理を行う。
ステップST7:
制御部4は、ステップST6においてネゴシエーションを開始した相手側端末の通信仕様情報、すなわち対応している赤外線通信の規格や再生することができるファイル形式や通信方式のバージョン情報等の情報を赤外線通信部1に取得させる。
ここで相手側端末の通信仕様情報を取得するのは、上述の背景技術で説明したIrDAとIrMCの場合のように、赤外線通信の規格が異なる場合でも、再生することができるファイル形式が異なる場合と同様に、通信端末100側で送信するデータのファイル形式を相手側端末の通信仕様に合わせて変換してから送信すれば、相手側端末で再生することができるようになるからである。
ステップST8:
制御部4は、ステップST7において赤外線通信部1により得た相手側端末の通信仕様情報を基に、相手側端末の通信仕様が通信端末100の通信仕様と異なる場合(例えば、規格が異なる、再生ファイル形式が異なる場合等)は、送信しようとするデータのファイル形式の変換が(相手側端末で閲覧することができるように)必要であると判断し、ステップST9へ進む。相手側端末の通信仕様が通信端末100の通信仕様と同じであれば、ファイル形式の変換は必要でないと判断し、ステップST12へ進む。
ステップST9:
制御部4は、ステップST7で得た相手側端末の通信仕様情報を基に、送信しようとするデータのファイル形式変換処理を行う。このファイル形式変換処理についての詳細な説明は省略するが、例えば送信すべきファイルがvCard形式であるにもかかわらず相手側端末がvCard形式に対応しておらず、vNote形式に対応しているならば、vNoteのフォーマット形式に変換(ヘッダデータの付加・変更等)を行ったりしてもよい。
ステップST10:
制御部4は、ステップST9においてファイル形式を変換した後のデータの容量が上述した仕様上限容量を超過しているか否かを判断し、超過している場合はステップST11に進み、超過していない場合はステップST12に進む。これは、データの変換時において、ヘッダの付加、データ配列の変更、符号化方式の変更等を行った際に、データ容量が増加することがあるからである。
ステップST11:
制御部4は、メモリ3の赤外線通信用メモリ領域Aと赤外線通信用拡張メモリ領域Bとを合わせたメモリ領域にステップST10においてファイル形式を変換したデータを赤外線通信のために一時記憶させる。
ステップST12:
制御部4は、ステップST8においてファイル形式の変換が必要でないと判断されたデータ及びステップST10においてファイル形式を変換されたが変換後のデータ容量が仕様上限容量を越えていなかったデータを、メモリ3の赤外線通信用メモリ領域Aに赤外線通信のために一時記憶させる。
ステップST13:
制御部4は、ステップST11においてメモリ3の赤外線通信用メモリ領域Aと赤外線通信用拡張メモリ領域Bとを合わせたメモリ領域に一時記憶されたデータ、或いはステップST12においてメモリ3の赤外線通信用メモリ領域Aに一時記憶されたデータを、赤外線通信部1に送信させる。
次に、通信端末100と相手側端末両方の赤外線通信時の動作について説明する。
図3は、通信端末100と相手側端末とのネゴシエーションを含めた赤外線通信時のシーケンス図である。
ステップST21:
通信端末100は、相手側端末に対して赤外線通信の開始要求を送信する。このステップは図2におけるステップST6に対応している。
ステップST22:
相手側端末がステップST21における開始要求に対して通信可能な状態であれば肯定的な返答(OKAck)を通信端末100に対して送信する。
ステップST23:
通信端末100は、ネゴシエーションの一環として相手側端末の通信仕様情報確認要求を送信する。また、同時に自らの通信仕様情報を相手側端末に対して送信する。
ステップST24:
相手側端末が通信仕様情報を通信端末100に対して送信する。
ステップST25:
通信端末100は、送信しようとするデータのファイル形式をステップST24で得た相手側端末の通信仕様情報に応じて変換する処理を行う。
ステップST26:
通信端末100は、データを相手側端末に対して送信する。
ステップST27:
相手側端末は、データの受信に成功すると、データを受信したことを示す返答(確認Ack)を通信端末100に対して送信する。
以上説明したように、本実施形態の通信端末100によれば、赤外線通信時に、仕様上送信することができるデータ容量を有するデータの送信時に、相手側端末で再生できるようにファイル形式を変換してから送信する際に、変換後のデータ容量が仕様上送信することができるデータ容量を超えてしまった場合でも、赤外線通信用拡張メモリ領域Bを利用することによって、仕様上送信することができるデータ容量を超えたデータ容量を有するデータをメモリ3に一時記憶させることができ、赤外線送信を行うことができるので、ユーザが仕様上限容量について理解しやすく、使い勝手がよくなる。
なお、本第1実施形態では、メモリ3内に赤外線通信用メモリ領域Aと赤外線通信用拡張メモリ領域Bとが用意された構成としたが、本発明はこれには限定されず、例えば、予め仕様上限容量より大きい(ファイル形式変換後のデータを一時記憶できる)容量の赤外線通信用メモリ領域A2をメモリ3内に用意しておき、当該領域に変換後のデータを一時記憶させてもよい。
また、本第1実施形態では、制御部4が赤外線通信部1により相手側端末とのネゴシエーションを確立する際に、相手側端末の通信仕様情報を取得し、当該通信仕様情報を基に、相手側端末の通信仕様が通信端末100の通信仕様と異なれば、送信しようとするデータのファイル形式を変換が必要であると判断し、相手側端末の通信仕様が通信端末100の通信仕様と同じであれば、必要でないと判断していたが、制御部4が赤外線通信部1により取得した相手側端末の通信仕様情報に含まれる通信事業者の情報を基に、相手側端末の通信事業者が通信端末100の通信事業者と異なれば、送信しようとするデータのファイル形式を変換が必要であると判断し、相手側端末の通信事業者が通信端末100の通信事業者と同じであれば、必要でないと判断する構成としてもよい。
この場合、動作例としては、図2に示す動作例とほぼ同様であり、ステップST8における、ファイル形式の変換が必要か必要でないかの判断基準を上述した通信事業者の情報に置き換えればよい。
また、通常の赤外線通信は同様な通信仕様・通信事業者間での赤外線通信がメインであるため、必要以上のバッファメモリを用意する必要は無く、仕様上限容量と同一であることが望まれるが、本発明によれば、ユーザインタフェース上では送信可能と判断された(グレーアウト表示されていない)データを、相手側端末の通信仕様に合わせて変換したが故にバッファメモリ容量を超えてしまい、メモリオーバエラーとなって送信できない、という事態を防ぐことができる。特にこのエラーは、ユーザには画面(ユーザインタフェース)を診た限りでは送信可能(グレーアウトしていない)に見えるため、なぜ送信失敗したかを理解できず、何度も送信を試行して失敗を繰り返す恐れがあったが、本発明はこれを回避することができる。
<第2実施形態>
以下、通信端末100の第2の実施形態について説明する。
通信端末100の第2実施形態では、赤外線通信時に、相手側端末の通信仕様情報を取得する際に、相手側端末が受信できるデータ容量の情報も同時に取得し、送信しようとするデータがファイル形式変換処理後に相手側端末が受信できるデータ容量を超えていない場合にのみ当該変換後データの送信を行う点が第1実施形態と異なる。
以下、通信端末100の第2実施形態の動作例について、図4に示すフローチャートと関連付けて説明する。
ステップST31:
図1に図示しない入力部等を介したユーザの入力により、赤外線通信によって相手側端末に送信しようとするデータ、例えば画像ファイルや自らのプロフィール(電話番号、メールアドレス等)のテキストファイル等を選択・決定される。
ステップST32:
制御部4は、ステップST31でユーザにより選択されたデータの容量と仕様上限容量とを比較し、ユーザが選択したデータが仕様上限容量を超過している場合はステップST33に進み、超過していない場合はステップST34に進む。
ステップST33:
制御部4は、送信しようとするデータ容量が仕様上限容量を超過している場合は、図1に図示しない表示部に、ステップST31において選択されたデータに対して赤外線通信のためのユーザインタフェースを表示せず、赤外線通信処理を起動しない。具体的には、例えば、ステップST31において選択されたデータに対しては「赤外線送信を行う」等の選択肢を表示しない、或いはステップST31において選択されたデータに対しては「赤外線送信を行う」等の選択肢をグレーアウトさせて他の選択肢と異なるように表示し、選択できないようにする。
ステップST34:
制御部4は、図1に図示しない表示部に、ステップST31において選択されたデータに対して「赤外線送信を行う」等の選択肢を有するユーザインタフェースを表示する。
ステップST35:
ステップST34において表示された選択肢を介してユーザにより赤外線送信を行うことを入力部により決定される。
ステップST36:
制御部4は、赤外線通信処理を開始し、まず赤外線通信部1に赤外線通信を行う相手側端末とのネゴシエーションを開始(開始要求送信)させ、通信を確立する処理を行う。
ステップST37:
制御部4は、ステップST36においてネゴシエーションを開始した相手側端末の通信仕様情報と同時に、相手側端末が赤外線通信時に1度に受信できるデータ容量の上限(以下受信可能容量と称する)の情報を赤外線通信部1に取得させる。
ステップST38:
制御部4は、ステップST37において赤外線通信部1により得た相手側端末の通信仕様情報を基に、相手側端末の通信仕様が通信端末100の通信仕様と異なれば、送信しようとするデータのファイル形式の変換が(相手側端末で閲覧することができるように)必要であると判断し、ステップST39へ進む。相手側端末の通信仕様が通信端末100の通信仕様と同じであれば、ファイル形式の変換は必要でないと判断し、ステップST44へ進む。
ステップST39:
制御部4は、ステップST37で得た相手側端末の仕様情報を基に、送信しようとするデータのファイル形式変換処理を行う。このファイル形式変換処理についての詳細な説明は省略するが、例えば送信すべきファイルがvCard形式であるにもかかわらず相手側端末がvCard形式に対応しておらず、vNote形式に対応しているならば、vNoteのフォーマット形式に変換(ヘッダデータの付加・変更等)を行ったりしてもよい。
ステップST40:
制御部4は、ステップST39においてファイル形式を変換した後のデータの容量が上述した仕様上限容量を超過しているか否かを判断し、超過している場合はステップST41に進み、超過していない場合はステップST44に進む。これは、データの変換時において、ヘッダの付加、データ配列の変更、符号化方式の変更等を行った際に、データ容量が増加することがあるからである。
ステップST41:
制御部4は、メモリ3の赤外線通信用メモリ領域Aと赤外線通信用拡張メモリ領域Bとを合わせたメモリ領域にステップST40においてファイル形式を変換したデータを赤外線通信のために一時記憶させる。
ステップST42:
制御部4は、ステップST39においてファイル形式を変換した後のデータの容量がステップST37において取得した受信可能容量を超過している場合はステップST43へ進み、超過していない場合はステップST44へ進む。
ステップST43:
制御部4は、ファイル形式変換後のデータ容量が受信可能容量を超過している場合、赤外線通信を終了させる。
ステップST44:
制御部4は、ステップST38においてファイル形式の変換が必要でないと判断されたデータ及びステップST40においてファイル形式を変換されたが変換後のデータ容量が仕様上限容量を越えていなかったデータを、メモリ3の赤外線通信用メモリ領域Aに赤外線通信のために一時記憶させる。
ステップST45:
制御部4は、ステップST41においてメモリ3の赤外線通信用メモリ領域Aと赤外線通信用拡張メモリ領域Bとを合わせたメモリ領域に一時記憶されたデータ、或いはステップST42においてメモリ3の赤外線通信用メモリ領域Aに一時記憶されたデータを、赤外線通信部1に送信させる。
以上説明したように、本発明にかかる通信端末100の第2実施形態によれば、相手側端末の受信可能容量、すなわち相手側端末が1度の赤外線通信で受信することができるデータの容量の情報を取得し、相手側端末に合わせてファイル形式を変換した後のデータ容量と受信可能容量とを比較し、送信しようとするデータ容量が受信可能容量を超過していない場合にのみ赤外線送信を行うので、赤外線送信後に受信可能容量オーバーにより相手側端末が受信不可能である、という事態が無くなり、使い勝手が向上する。
<第3実施形態>
以下、通信端末100の第3の実施形態について説明する。
通信端末100の第3実施形態では、赤外線通信時に相手側端末の通信仕様に合わせてファイル形式の変換が必要である場合に、送信しようとするデータの変換後のデータ容量を変換前に推定し、変換後のデータ容量が変換前より増加すると推定した場合には、増加すると推定した分のメモリ容量を変換前に用意する点が第1実施形態及び第2実施形態と異なる。
すなわち、通信端末100の第1実施形態及び第2実施形態では、メモリ3が赤外線通信用拡張メモリ領域Bを予め有していたが、第3実施形態では、メモリ3は赤外線通信用拡張メモリ領域Bを有していない。
以下、通信端末100の第3実施形態の動作例について、図5に示すフローチャートと関連付けて説明する。
ステップST51:
図1に図示しない入力部等を介したユーザの入力により、赤外線通信によって相手側端末に送信しようとするデータ、例えば画像ファイルや自らのプロフィール(電話番号、メールアドレス等)のテキストファイル等を選択・決定される。
ステップST52:
制御部4は、ステップST51でユーザにより選択されたデータの容量と仕様上限容量とを比較し、ユーザが選択したデータが仕様上限容量を超過している場合はステップST53に進み、超過していない場合はステップST54に進む。
ステップST53:
制御部4は、送信しようとするデータ容量が仕様上限容量を超過している場合は、図1に図示しない表示部に、ステップST51において選択されたデータに対して赤外線通信のためのユーザインタフェースを表示せず、赤外線通信処理を起動しない。具体的には、例えば、ステップST51において選択されたデータに対しては「赤外線送信を行う」等の選択肢を表示しない、或いはステップST51において選択されたデータに対しては「赤外線送信を行う」等の選択肢をグレーアウトさせて他の選択肢と異なるように表示し、選択できないようにする。
ステップST54:
制御部4は、図1に図示しない表示部に、ステップST51において選択されたデータに対して「赤外線送信を行う」等の選択肢を有するユーザインタフェースを表示する。
ステップST55:
ステップST54において表示された選択肢を介してユーザにより赤外線送信を行うことを入力部により決定される。
ステップST56:
制御部4は、赤外線通信を開始し、まず赤外線通信部1に赤外線通信を行う相手側端末とのネゴシエーションを開始(開始要求送信)し、通信を確立する処理を行う。
ステップST57:
制御部4は、赤外線通信部1にステップST56においてネゴシエーションを開始した相手側端末の通信仕様情報を取得する。
ステップST58:
制御部4は、ステップST57において赤外線通信部1により得た相手側端末の通信仕様情報を基に、相手側端末の通信仕様が通信端末100の通信仕様と異なれば、送信しようとするデータのファイル形式の変換が(相手側端末で閲覧することができるように)必要であると判断し、ステップST59へ進む。相手側端末の通信仕様が通信端末100の通信仕様と同じであれば、ファイル形式の変換は必要でないと判断し、ステップST65へ進む。
ステップST59:
制御部4は、送信しようとするデータのファイル形式変換後のデータ容量を推定する。相手側端末の通信仕様から変換するべきファイル形式が判れば、変換後のデータ容量は推定することができる。例えば、特定のヘッダの付加により増加する量や、Xの形式からYの形式に変更したときに増加する比率等を予めメモリ3内に記憶しておき、制御部4がこれを参照する、等の方法があるが、変換後のデータ容量の推定方法については本発明では限定しない。
ステップST60:
制御部4は、ステップST59において推定したデータ容量をメモリ3内の赤外線通信用メモリ領域Aの容量と比較し、ステップST59において推定したデータ容量がメモリ3内の赤外線通信用メモリ領域Aの容量を超過する場合は、ステップST61に進み、超過しない場合は、ステップST64に進む。
ステップST61:
制御部4は、ステップST59において推定した、送信しようとするデータのファイル形式変換後のデータ容量のメモリ3内の赤外線通信用メモリ領域Aからの超過分を算出し、超過分のデータを格納できるメモリ領域、赤外線通信用超過分メモリ領域Cを新たにメモリ3内に用意する。
ステップST62:
制御部4は、ステップST57で得た相手側端末の仕様情報を基に、送信しようとするデータのファイル形式変換処理を行う。このファイル形式変換処理についての詳細な説明は省略するが、例えば送信すべきファイルがvCard形式であるにもかかわらず相手側端末がvCard形式に対応しておらず、vNote形式に対応しているならば、vNoteのフォーマット形式に変換(ヘッダデータの付加・変更等)を行ったりしてもよい。
ステップST63:
制御部4は、メモリ3の赤外線通信用メモリ領域Aと赤外線通信用超過分メモリ領域Cとを合わせたメモリ領域に、ステップST62においてファイル形式を変換したデータを赤外線通信のために一時的に記憶させる。これは、データの変換時において、ヘッダの付加、データ配列の変更、符号化方式の変更等を行った際に、データ容量が増加することがあるからである。
ステップST64:
制御部4は、ステップST60において、ステップST59において推定されたファイル形式変換後のデータ容量が赤外線通信用メモリ領域Aを超過していないと判断した場合、当該データのファイル形式変換処理を行う。
ステップST65:
制御部4は、メモリ3の赤外線通信用メモリ領域Aに、ステップST58においてファイル形式変換の必要なしと判断されたデータ、或いは、ステップST64においてファイル形式を変換したデータを赤外線通信のために一時的に記憶させる。
ステップST66:
制御部4は、ステップST63においてメモリ3の赤外線通信用メモリ領域Aと赤外線通信用超過分メモリ領域Cとを合わせたメモリ領域に一時記憶されたデータ、或いはステップST65においてメモリ3の赤外線通信用メモリ領域Aに一時記憶されたデータを、赤外線通信部1に送信させる。
以上説明したように、本発明にかかる通信端末100の第3実施形態によれば、メモリ3内に赤外線通信用拡張メモリ領域Bを用意しておくのではなく、予めメモリ3内に用意した赤外線通信用メモリ領域Aをファイル形式変換後のデータ容量が超過している場合にのみ赤外線通信用超過分メモリ領域Cを用意(確保)するので、特定の場合にしか使われない第1実施形態における赤外線通信用拡張メモリ領域Bにメモリ3内のメモリ領域を占有させておく無駄を省くことができる。
本発明は上述した実施形態には限定されない。
すなわち、本発明の実施に際しては、本発明の技術的範囲またはその均等の範囲内において、上述した実施形態の構成要素に関し様々な変更、コンビネーション、サブコンビネーション、並びに代替を行ってもよい。
上述した各実施形態では本発明の通信端末の一例として通信端末100を例示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、PDAやゲーム機等の携帯機器等、赤外線通信やBluetooth(商標)等、1対1の通信を行うことができる機器であればよい。
図1は、通信端末100の構成を示すブロック図である 図2は、通信端末100の第1実施形態の赤外線通信時の動作例を示すフローチャートである。 図3は、通信端末100と相手側端末との赤外線通信時の動作例を示すシーケンス図である。 図4は、通信端末100の第2実施形態の赤外線通信時の動作例を示すフローチャートである。 図5は、通信端末100の第3実施形態の赤外線通信時の動作例を示すフローチャートである。
符号の説明
1…赤外線通信部、2…無線通信部、3…メモリ、4…制御部、100…通信端末、A,A2…赤外線通信用メモリ領域、B…赤外線通信用拡張メモリ領域、C…赤外線通信用超過分メモリ領域

Claims (6)

  1. 第1の通信部と、
    各種データを記憶するメモリと、
    制御部と
    を有し、
    前記第1の通信部により他の通信端末と通信を行って所定のデータを送信する際に、送信するデータが第1の容量を超えないデータを送信可能とする通信端末であって、
    前記制御部は、相手側通信端末とのネゴシエーションの際に相手側端末の通信仕様情報を前記第1の通信部に取得させ、
    前記制御部は、前記相手側端末の前記通信仕様が自己と同じであれば、送信するデータを前記メモリ内の前記第1の容量と等しい第1の領域にバッファリングして前記第1の通信部に送信させ、
    前記制御部は、前記相手側端末の前記通信仕様が自己とは異なれば、送信するデータを前記相手側端末の前記通信仕様に合致するファイル形式に変換し、前記メモリ内の前記第1の領域に所定の第2の容量である第2の領域を加えたメモリ領域にバッファリングして変換後のデータを前記第1の通信部に送信させる
    ことを特徴とする通信端末。
  2. 所定の通信事業者の提供する無線通信網に接続可能な第2の通信部
    を更に有し、
    前記制御部は、前記ネゴシエーションにおいて取得した前記相手側端末の通信仕様情報に、前記所定の通信事業者以外の通信事業者情報が含まれていた場合に、前記相手側端末の前記通信仕様が自己とは異なると認識する
    ことを特徴とする請求項1に記載の通信端末。
  3. 前記制御部は、前記ネゴシエーションにおいて前記相手側端末の通信仕様情報を取得する際に、同時に前記相手側端末の受信可能なデータ容量の情報を前記第1の通信部に取得させ、
    前記制御部は、前記相手側端末の前記通信仕様に合致するファイル形式に変換後の前記送信するデータのデータ容量が前記相手側端末の受信可能なデータ容量を超える場合には前記第1の通信部に当該データの送信を行わせない
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の通信端末。
  4. 前記第1の通信部は、赤外線による通信を行う
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の通信端末。
  5. 前記制御部は、前記相手側端末の前記通信仕様が自己と異なる場合に、送信するデータを前記相手側端末の前記通信仕様に合致するファイル形式に変換する前に変換後のデータ容量を推定し、
    前記制御部は、推定した前記変換後のデータ容量が前記第1の容量より小さい場合はファイル形式の変換を行い、前記メモリ内の第1の領域にバッファリングして変換後のデータを前記第1の送信部に送信させ、
    前記制御部は、推定した前記変換後のデータ容量が前記第1の容量より大きい場合は、前記メモリ内に前記第1の領域に加えて前記第2の領域を用意し、前記変換を行い、前記メモリ内の第1の領域に前記第2の領域を加えたメモリ領域にバッファリングして変換後のデータを前記第1の送信部に送信させる
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の通信端末。
  6. 他の通信端末と通信を行って所定のデータを送信する際に、送信するデータが第1の容量を超えないデータを送信可能とする通信端末の通信方法であって、
    相手側通信端末とのネゴシエーションの際に相手側端末の通信仕様情報を取得する第1の工程と、
    前記相手側端末の前記通信仕様が自己と同じであるか否かを判断する第2の工程と、
    前記第2の工程において前記相手側端末の前記通信仕様が自己と同じであると判断した場合に、送信するデータを前記メモリ内の前記第1の容量と等しい第1の領域にバッファリングしてから送信する第3の工程と、
    前記第2の工程において前記相手側端末の前記通信仕様が自己とは異なると判断して場合に、送信するデータを前記相手側端末の前記通信仕様に合致するファイル形式に変換し、前記メモリ内の前記第1の領域に所定の第2の領域を加えたメモリ領域に変換されたデータをバッファリングしてから送信する第4の工程と、
    を有することを特徴とする通信方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013509658A (ja) * 2009-10-29 2013-03-14 コンデューシブ・テクノロジーズ・コーポレイション 将来の使用推量に基づく記憶メモリの割り当て

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