JP2007215683A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技者が遊技に対する意欲を継続して持たせることができる遊技機を提供すること。
【解決手段】本発明に係る遊技機は、大当たり遊技後の確変状態となってから、遊技状態が強制的に通常状態に設定されるまでの間の可変表示ゲームの実行時において、複数の変動表示領域において最初に停止表示した識別情報に基づいて選択された当選ラインのうち、いずれかの当選ラインで、大当たり抽選の結果に応じた識別情報を停止表示させる有効ライン選択ゲームを実行する。
【選択図】図12

Description

本発明は、パチンコ機等の遊技機に係り、特に、単調な遊技に変化を与えることにより遊技者に飽きを感じさせないようにする技術に関する。
従来におけるパチンコ機は、遊技盤上の所定位置に設けられた始動口に遊技球が入球したことを条件として、液晶表示装置等の表示部における3つの図柄(識別情報)の変動表示が開始され、各図柄が予め決められたパターンで変動し、その後順次停止する、所謂可変表示ゲームが行われる。
そして、停止した際の図柄の組み合わせが、所定の組み合わせとなったとき、例えば、「7−7−7」で停止した際に、大当たり状態(遊技者にとって有利な遊技状態)となり、遊技盤上に設けられた大入賞口を、所定時間、所定回数繰り返して開放する動作が実行され、遊技者に多くの賞球が提供される。
一方、多くの賞球が提供される有利な遊技状態は、特別な遊技状態であるから、遊技者にとっては、全体の遊技時間に占める割合は少なく、全遊技時間のうちの多くの時間は、図柄が揃わず、時々遊技球が役物に入球して少量の賞球払い出しが行われ、徐々に持ち球が減少していく通常遊技状態となっている。
上記のように、従来におけるパチンコ機では、大入賞口が所定時間、所定回数開放される有利な遊技状態と、この有利な遊技状態に対して長い時間行われ、遊技球が徐々に減少していく通常遊技状態の2つの遊技状態が交互に行われるという極めて単調な遊技形態となっているのが現状である。
従って、通常遊技状態が長時間継続した場合には、遊技者は遊技に対する飽きを感じてしまう。単調な遊技を回避するため、特許文献1には、変動表示されている図柄に対して、遊技者が停止ボタンを用いて停止操作を行う構成とし、特定の図柄が揃った場合に有利な遊技状態とすることにより、遊技者による技術介入性を持たせ、遊技の単調さを解消する発明が記載されている。
特開2004−81556号公報
上述したように、特許文献1に記載された発明は、遊技者による停止操作を可能とすることにより遊技者の技術介入性が向上するものの、実際にはこのような停止操作を長時間繰り返すと、飽きを感じ、遊技者が遊技に対する意欲を失い易くなってしまい、単に停止ボタンにより変動表示されている識別情報を停止表示させるという遊技性を持たせるだけでは、単調な遊技を解消するための根本的な解決には至らないという欠点があった。
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、遊技者が遊技に対する意欲を継続して持たせることができる遊技機を提供することにある。
上記目的を達成するため、本願請求項1に記載の発明は、遊技者にとって有利な遊技状態である大当たり遊技への移行に当選するか否かを抽選する大当たり抽選として、大当たり遊技後に、大当たり抽選の確率が通常確率である通常状態となる通常大当たり遊技と、大当たり遊技後に、大当たり抽選の確率が通常確率よりも高い確変状態となる確変大当たり遊技との何れかへの移行に当選するか否かの大当たり抽選の制御を行う制御手段と、制御手段の制御による大当たり抽選の結果に応じて、複数の当選ラインを構成する複数の変動表示領域のそれぞれにおいて、識別情報の変動表示及び停止表示を行う可変表示ゲームの実行を制御する可変表示ゲーム実行制御手段と、大当たり遊技後の確変状態となった後に、遊技状態を通常状態に設定する遊技状態設定手段と、大当たり遊技後の確変状態となってから、遊技状態設定手段が遊技状態を通常状態に設定するまでの間の可変表示ゲーム数の上限回数を設定する確変状態上限回数設定手段と、大当たり遊技後の確変状態となってから、遊技状態設定手段が遊技状態を通常状態に設定するまでの間の可変表示ゲームの実行時において、複数の変動表示領域において最初に停止表示した識別情報に基づいて選択された当選ラインのうち、いずれかの当選ラインで、制御手段の制御による大当たり抽選の結果に応じた識別情報を停止表示させる有効ライン選択ゲームの実行を制御する有効ライン選択ゲーム実行制御手段と、を備えることを特徴とする。
請求項1記載の発明は、大当たり遊技後の確変状態となってから、遊技状態設定手段が遊技状態を通常状態に設定するまでの間の可変表示ゲームの実行時において、有効ライン選択ゲームを実行する。ここで、請求項1記載の発明は、有効ライン選択ゲームにおいて、最初に停止表示された識別情報に基づいて当選ラインを選択し、当該選択された当選ラインのうち、いずれかの当選ラインに、大当たり抽選の結果に応じた識別情報を停止表示させる。言い換えれば、請求項1記載の発明は、大当たり抽選の結果に応じた識別情報が停止表示されうる当選ライン(以下、「有効ライン」と称する)を、最初に停止表示された識別情報に応じて決定し、決定された有効ラインのうち、何れかの有効ラインに、大当たり抽選の結果に応じた識別情報を停止表示させる。したがって、有効ラインは、有効ライン選択ゲーム毎に変更されうる。よって、請求項1記載の発明は、従来の演出とは異なる演出を行うことが出来るので、遊技者が遊技に対して感じる飽きを低減し、結果として、遊技者に遊技に対する意欲を継続して持たせることができる。
なお、有効ライン選択ゲームにおいて、例えば、有効ラインが2本となる場合と、有効ラインが1本となる場合とを比較すると、有効ラインが1本となる場合、大当たり抽選の結果に応じた識別情報が停止表示される有効ラインは、その1本しかないので、その有効ラインに「ハズレ」を示す識別情報が停止表示されると、遊技者は、「今回はハズレだ」と分かってしまい、結果として、がっかりしてしまう。一方、有効ラインが2本となる場合、そのうちの1本に「ハズレ」を示す識別情報が停止表示されても、もう1本の有効ラインに識別情報が変動表示されていれば、その有効ラインに、大当たり抽選の結果に応じた識別情報が停止表示される可能性があるので、遊技者は「まだハズレかどうかは分からない」と判断する。即ち、遊技者は、有効ラインの数が多いほど、大当たり遊技に移行するかもしれないという期待を強く持つことが期待される。
ここで、有効ラインは、有効ライン選択ゲーム毎に変わりうるので、有効ラインの数も、有効ライン選択ゲーム毎に変わりうる。したがって、遊技者は、有効ライン選択ゲームにおいて、有効ラインの数が多くなるように願うことが期待され、結果として、有効ライン選択ゲームに興味を持つことが期待される。よって、請求項1記載の発明は、遊技者に有効ライン選択ゲームに対する興味を持たせることが出来るので、全体として、遊技者に遊技に対する意欲を継続して持たせることが出来る。
さらに、請求項1記載の発明は、大当たり遊技後の確変状態となってから、遊技状態設定手段が遊技状態を通常状態に設定するまでの間に、確変状態上限回数設定手段が設定した上限回数だけ可変表示ゲームを実行し、かつ、何回かの可変表示ゲームにおいて、有効ライン選択ゲームを提供する。即ち、有効ライン選択ゲームは、大当たり遊技後の確変状態となってから、遊技状態設定手段が遊技状態を通常状態に設定するまでの間に提供される。したがって、遊技者が大当たり抽選の当選に対する大きな期待感を持つ上限回数が設定されている確変状態において、有効ライン選択ゲームが提供されるので、有効ライン選択ゲームが提供されたことで期待感及び満足感を遊技者に持たせることができる他、有効ライン選択ゲームを飽き難くすることができるので、全体として、遊技者に遊技に対する意欲を継続して持たせることができる。
請求項2記載の発明は、有効ライン選択ゲーム実行制御手段は、有効ライン選択ゲームにおいて、選択された当選ラインの数が多いほど、当該選択された当選ラインのうち、何れかの当選ラインが、当該当選ラインにおける残りの1つの識別情報の停止態様で大当たりを報知する停止態様となりうるリーチ状態になりやすくなるように、有効ライン選択ゲームの実行を制御することを特徴とする。
請求項2記載の発明は、有効ラインの数が多いほど、何れかの有効ラインがリーチ状態となりやすくなるように設定する。一方、遊技者は、有効ラインがリーチ状態となれば、大当たり遊技に移行するかもしれないという期待を強く持つことが期待される。したがって、遊技者は、有効ライン選択ゲームにおいて、有効ラインの数が多くなるように強く願うことが期待され、結果として、有効ライン選択ゲームに興味を持つことが期待される。よって、請求項2記載の発明は、遊技者に有効ライン選択ゲームに対する興味を持たせることが出来るので、全体として、遊技者に遊技に対する意欲を継続して持たせることが出来る。
請求項3記載の発明は、複数の変動表示領域において変動表示された識別情報を、遊技者の停止操作に応じて、停止表示させる停止操作手段を備え、有効ライン選択ゲーム実行制御手段は、有効ライン選択ゲームにおいて、遊技者による停止操作手段の停止操作に応じて、複数の変動表示領域において変動表示された識別情報の一部を最初に停止表示させる制御を行うことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、遊技者による停止操作手段の停止操作に応じて、有効ラインを決定することができる。一方、遊技者は、有効ラインの数が多いほど、大当たり遊技に移行するかもしれないという期待を強く持つことが期待される。したがって、請求項3記載の発明は、遊技者に停止操作に対して興味を持たせること、即ち、有効ライン選択ゲームに興味を持たせることができるので、全体として、遊技者に遊技に対する意欲を継続して持たせることが出来る。
さらに、有効ライン選択ゲームは、大当たり遊技後の確変状態となってから、遊技状態設定手段が遊技状態を通常状態に設定するまでの間に提供されるので、請求項3記載の発明は、遊技者に対し、「早く停止操作をしないと、自分の好みの識別情報(具体的には、有効ラインの数がより多くなる識別情報)を最初に停止表示させることができないまま、遊技状態が通常状態になってしまう」という焦りを生じさせることが出来、有効ライン選択ゲームが消化されるに従って、このような焦りを増大させることが出来る。したがって、請求項3記載の発明は、遊技者に焦りという刺激を与えることが出来るという点においても、有効ライン選択ゲームを飽き難くすることが出来るので、全体として、遊技者に遊技に対する意欲を継続して持たせることが出来る。
請求項4記載の発明は、有効ライン選択ゲームの実行時に、識別情報の変動表示が開始された後、遊技者による停止操作手段の操作により変動表示領域において変動表示された識別情報を所定時間だけ停止表示可能と設定する停止操作有効時間設定手段を備えることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、停止操作が有効とされる時間が所定時間(例えば、識別情報の変動表示が開始されてから3秒間)に制限されるので、遊技者が感じる「早く停止操作をしないと、自分の好みの識別情報を停止表示させないまま、遊技状態が通常状態になってしまう」という焦りを、有効ライン選択ゲームの実行中にいつでも停止操作が有効とされる場合よりも、さらに増大させることが出来る。したがって、請求項4記載の発明は、この点において、有効ライン選択ゲームを飽き難くすることが出来るので、全体として、遊技者に遊技に対する意欲を継続して持たせることが出来る。
請求項5記載の発明は、停止操作有効時間設定手段は、大当たり遊技後の確変状態となってから、遊技状態設定手段が遊技状態を通常状態に設定するまでの間において、可変表示ゲームの回数が上限回数に近づくほど停止操作手段の操作を有効とする所定時間を短縮するように設定していることを特徴とする。
請求項5記載の発明では、停止操作が有効とされる所定時間が、可変表示ゲームが消化されるに従って短くなるので、遊技者が感じる焦りを、当該所定時間が可変表示ゲームの消化に関わらず一定とされる場合よりも、さらに増大させることが出来る。したがって、請求項5記載の発明は、この点において、有効ライン選択ゲームを飽き難くすることが出来るので、全体として、遊技者に遊技に対する意欲を継続して持たせることが出来る。
本発明に係る遊技機は、最初に停止表示した識別情報に基づき選択された当選ラインで有効ライン選択ゲームが実行されることにより、遊技者が遊技に対して感じる飽きを低減し、結果として、遊技者に遊技に対する意欲を継続して持たせることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下において説明する実施形態においては、本発明に係る遊技機に好適な実施形態として本発明を第1種パチンコ遊技機(「デジパチ」とも称される)に適用した場合を示す。
[第1の実施の形態]
[遊技機の構成]
以下、遊技機の構成について、図1〜図4を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係るパチンコ遊技機10の概観を示す斜視図、図2は、該パチンコ遊技機10の分解斜視図である。また、図3は、遊技盤上部に設けられる電飾ユニットを示す説明図、図4はパチンコ遊技機10の正面図である。
図1及び図2に示すように、パチンコ遊技機10は、前面に開口12aが形成された本体枠12と、その本体枠12における開口12aの内部に配設される各種の部品と、本体枠12の前方に開閉自在に軸着された扉11とから構成されている。この扉11は、開口12aを前面から閉鎖するためのものであり、通常閉鎖した状態で遊技が行われる。また、パチンコ遊技機10の略中央部となる扉11には、停止操作ボタン(停止操作手段)84が設けられている。また、本体枠12の前面には、上皿20、下皿22、発射ハンドル26、等が配設されている。
本体枠12の開口12a内部には、後述するように、液晶表示装置32と、スペーサー31、遊技盤14等が配設されている。なお、遊技盤14、スペーサー31、液晶表示装置32以外の各種の部品(図示せず)については説明を省略する。
遊技盤14は、その全部が透過性を有する板形状の樹脂(透過性を有する部材)によって形成されている。この透過性を有する部材としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂など各種の材質が該当する。また、遊技盤14は、その前面側に、発射された遊技球が流下する遊技領域15を有している。この遊技領域15は、ガイドレール30(具体的には後述の図4に示す外レール30a)に囲まれ、遊技球が転動可能な領域である。また、遊技盤14における遊技領域15には複数の障害釘13が打ちこまれている。また、図4に示すように、遊技盤14上の右上部端付近には、現在のラウンド数(後述)を表示するためのラウンド数表示器51が設けられている。
液晶表示装置32は、スペーサー31を挟んで、遊技盤14の背後に設けられている。すなわち、液晶表示装置32は、遊技盤14の透過性を有する部材の背後に配置されている。この液晶表示装置32は、遊技に関する画像の表示を可能とする表示部32aを有している。この表示部32aは、遊技盤14の全部または一部に、スペーサー31を挟んで、背面側から重なるように配設される。言い換えると、この表示部32aは、遊技盤14における遊技領域15の全部または少なくとも一部と重なるように遊技盤14の後方に配設される。具体的には、液晶表示装置32は、その表示部32aが遊技領域15の全部または一部と、遊技領域外域16の全部または一部とに重なるように遊技盤14の後方に配設される。
この液晶表示装置32における表示部32aには、演出用識別情報(識別情報)(図8参照)、及び各種の演出画像が表示される。
また、本実施形態において、遊技盤14における透過性領域の背後に液晶表示装置32を設けることにより、例えば、障害釘の植設領域や役物、装飾部材といった遊技部材を設ける領域を大きくし、レイアウトの自由度も更に大きくすることが可能である。
スペーサー31は、透過性を有した材料で形成されており、中央に大きな円形状の貫通穴31aが設けられている。該貫通穴31aの上部には、図3に示す如くの電飾ユニット53が設けられている。電飾ユニット53の詳細構成については後述する。
扉11には、透過性を有する保護板19が配設されている。この保護板19は、扉11が閉鎖された状態で遊技盤14の前面に対面するように配設されている。
発射ハンドル26は、本体枠12に対して回動自在に設けられている。また、発射ハンドル26の裏側には、駆動装置である発射ソレノイド(図示せず)が設けられ、更に、該発射ハンドル26の周縁部には、タッチセンサ(図示せず)が設けられている。このタッチセンサが遊技者により触れられたときに、遊技者により発射ハンドル26が握られていると検知される。発射ハンドル26が遊技者によって握られ、かつ、反時計回り方向へ回動操作されたときには、発射ソレノイドに電力が供給され、上皿20に貯留された遊技球が遊技盤14に順次発射され、遊技が進められる。また、後述するように、図4に示す発射パワー増加ボタン80、及び発射パワー減少ボタン82を操作することにより、発射される遊技球の勢いを調節することができる。
なお、図2では、理解を容易にするため、遊技盤14の背面部に設けられる第1ワープ経路47を記載している。第1ワープ経路47は、透過性を有する材質で形成されており、入賞口24に入賞した遊技球を、後述する第2ワープ経路49(図4参照)に経由するために設けられている。
次に、図4を参照して、パチンコ遊技機10の構成をより詳細に説明する。なお、図4では、図1、図2に示したパチンコ遊技機10の説明と重複する部分については省略する。また、図4においては、煩雑さを避けるため、遊技盤14に打ち込まれている複数の障害釘13の記載を省略している。
図4に示すように、遊技盤14には、2つのガイドレール30(30a及び30b)と、障害物55、57と、通過ゲート54a、54bと、第2ワープ経路49と、障害物58と、始動口25と、羽根部材48を備えた特定遊技専用入賞アタッカー44と、シャッタ40を備えた大入賞口39と、ラウンド数表示器51とが設けられている。なお、遊技盤14の上部では、後述する電飾ユニット53が視認可能となっている。
遊技盤14の上部には障害物55が設けられ、遊技盤14の略中央には障害物57が設けられている。この障害物57下部には、特別図柄の変動表示を開始させるための始動口25が設けられている。また、遊技盤14の中央部の右側にも障害物58が設けられている。
遊技盤14の左側に設けられている2つのガイドレール30は、遊技領域15を区画する外レール30aと、その外レール30aの内側に配設された内レール30bとから構成される。発射された遊技球は、遊技盤14上に設けられたガイドレール30に案内されて、遊技盤14の上部に移動し、電飾ユニット53上を通過して、前述した複数の障害釘13(図2参照)、遊技盤14上に設けられた障害物55、57、58等との衝突により、その進行方向を変えながら遊技盤14の下方に向かって流下する。
また、障害物55の左端部には、入賞口24が形成されている。この入賞口24に遊技球が入賞すると、遊技盤14の背後において、第1ワープ経路47を経由し、更に、レール状の第2ワープ経路49に沿って移動し、障害物57の背後に導かれる。障害物57の背後に導かれた遊技球は、障害物57に囲まれた排出口(図示せず)から遊技盤14の表側に排出され、当該遊技盤14へと流下する。
遊技盤14の上部に設けられた電飾ユニット53は、図3に示すように特別図柄表示器33および普通図柄表示器35を収納する表示器ケース37と、特別図柄保留ランプ34a、34b、34c、34dと、普通図柄保留ランプ50a、50b、50c、50dとで構成される。表示器ケース37の前面側は、視認向上を目的として、透明レンズ(図示せず)で覆われている。
ここで、図3を参照して特別図柄表示器33、普通図柄表示器35、特別図柄保留ランプ34a〜34dおよび普通図柄保留ランプ50a〜50dについて詳細に説明する。
図3に示すように、表示器ケース37に収容される特別図柄表示器33は、7セグメントLED41で構成され、該7セグメントLED41は、所定の特別図柄の変動表示開始条件の成立により(図4に示す始動口25への遊技球の入球、或いは保留球が存在するときに特別図柄の変動表示が停止した場合)、点灯・消灯を繰り返す。
7セグメントLED41の点灯・消灯によって、“0”から“9”までの10個の数字図柄が、特別図柄として変動表示される。なお、どの図柄が停止表示されるかは、後述する大当たり抽選の結果に応じて自動的に定まる。即ち、遊技球が始動口25に入球(入賞)した際に、通常遊技のモード、すなわち通常遊技モードが確変モードまたは通常モードの何れかに設定される。即ち、通常遊技モードは、遊技球が始動口25に入球した際に、変更されうる。その後、設定されたモードに基づいて、大当たり遊技状態(遊技者にとって有利な遊技状態)への移行に当選するか否かの大当たり抽選が行われる。確変モード時には、通常モード時よりも大当たり遊技状態に移行する確率が高くなる。したがって、通常遊技モードが変更されることで、大当たり確率が変更される。
この特別図柄として、特定の数字図柄(例えば、“7”の数字図柄;特定停止態様)が停止表示された場合は、通常遊技状態から遊技者に有利なラウンドゲームを最大15回継続して行われる15R大当たり遊技状態(遊技者にとって有利な遊技状態の一つである特別遊技状態)に遊技状態が移行する。更に、大当たり遊技状態の終了後は、確変モードの通常遊技に移行する。以下、15R大当たり遊技後に確変モードに移行する大当たりを、「15R確変大当たり」とも称する。
また、特定の数字図柄(例えば、“5”の数字図柄)が停止表示された場合は、通常遊技状態から遊技者に有利なラウンドゲームを最大15回継続して行われる15R大当たり遊技状態(特別遊技状態)に遊技状態が移行する。ただし、大当たり遊技状態の終了後は、確変モードには移行せず、通常モードの遊技状態に移行する。以下、15R大当たり遊技後に通常モードに移行する大当たりを、「15R通常大当たり」とも称する。
更に、特定の数字図柄(例えば、“3”の数字図柄;特定停止態様)が停止表示された場合は、通常遊技状態から遊技者に有利なラウンドゲームを最大2回継続して行われる2R大当たり遊技状態(遊技者にとって有利な遊技状態の一つである特定遊技状態)に遊技状態が移行する。そして、大当たり遊技状態の終了後は、確変モードの通常遊技に移行する。以下、2R大当たり遊技後に確変モードに移行する大当たりを、「2R確変大当たり」とも称する。「15R確変大当たり」及び「2R確変大当たり」を単に「確変大当たり」とも称する。
15R大当たり遊技状態(特別遊技状態)となった場合には、後述するように、図4に示す大入賞口39のシャッタ40が開放状態に制御され、該大入賞口39に遊技球が受け入れ可能な状態となる。また、2R大当たり遊技状態(特定遊技状態)となった場合には、後述するように、図4に示す特定遊技専用入賞アタッカー44の左右の両側に設けられている羽根部材(所謂、普通電動役物)48が閉鎖状態から開放状態となり、特定遊技専用入賞アタッカー44に遊技球が受け入れ可能な状態となる。
一方、特別図柄として、特定の数字図柄以外の数字図柄(例えば、“3”、“5”、“7”以外の数字図柄)が停止表示された場合は、設定された通常遊技モードの通常遊技が行われる。
他方、図3に示した特別図柄表示器33の右側には、普通図柄表示器35が設けられている。普通図柄表示器35は、2つの表示用ランプで構成されており、これら表示用ランプが交互に点灯・消灯を繰り返すことによって、例えば“○”、“×”等の記号が普通図柄として変動表示される。
更に、表示器ケース37の左右の両側には、特別図柄保留ランプ34a〜34dが設けられている。この特別図柄保留ランプ34a〜34dは、点灯または消灯によって保留されている特別図柄の変動表示の実行回数(所謂、「保留球数」、「特別図柄に関する保留球数」、以下、「特別図柄保留球数」とも称する)を表示する。例えば、特別図柄の変動表示の実行が1回分保留されている場合には、特別図柄保留ランプ34aが点灯し、特別図柄の変動表示の実行が2回分保留されている場合には、特別図柄保留ランプ34aに加えて特別図柄保留ランプ34bが点灯し、特別図柄の変動表示の実行が3回分保留されている場合には、更に特別図柄保留ランプ34cが点灯し、特別図柄の変動表示の実行が4回分保留されている場合には、更に特別図柄保留ランプ34dが点灯する。
表示器ケース37の下側には、普通図柄保留ランプ50a〜50dが設けられている。この普通図柄保留ランプ50a〜50dは、後述するように、点灯または消灯によって保留されている普通図柄の変動表示の実行回数(所謂、「保留球数」、「普通図柄に関する保留球数」)を表示する。特別図柄と同様に、普通図柄の変動表示の実行が1回分保留されている場合には、普通図柄保留ランプ50aが点灯する。
図4に示すように、遊技盤14上の障害物57下部には始動口25が設けられており、該始動口25に遊技球が入球した際に、上記の特別図柄表示器33による特別図柄の変動表示が開始される。
また、特別図柄の変動表示中に遊技球が始動口25へ入球した際には、変動表示中の特別図柄が停止表示されるまで、始動口25への遊技球の入球に基づく特別図柄の変動表示の開始が保留される。その後、変動表示していた特別図柄が停止表示された場合には、保留されていた特別図柄の変動表示が開始される。なお、特別図柄の変動表示の実行が保留される回数、つまり、保留球数には上限が設定されており、本実施形態では、4個を上限としている。
更に、始動口25に遊技球が入球し、特別図柄表示器33による変動表示が開始されると、これと同時に、液晶表示装置32の表示部32aの障害物55,57の間となる領域においても、演出用識別情報の変動表示が開始される。また、特別図柄に関する変動表示中に遊技球が始動口25へ入賞した場合には、変動表示中の演出用識別情報が停止表示されるまで、始動口25への遊技球の入賞に基づく演出用識別情報の変動表示の開始が保留されるので、特別図柄と同様に変動表示していた演出用識別情報が停止表示された場合には、保留されていた演出用識別情報の変動表示が開始される。
なお、本実施形態においては、始動口25に遊技球が入賞したこと等を、特別図柄の変動表示開始条件または所定の演出用識別情報の変動表示開始条件としたが、これに限らず、別の態様であってもよい。
図2,図4に示した遊技盤14の後方(背面側)に配設されている液晶表示装置32の表示部32aには、上記の演出用識別情報の変動表示として、特別図柄表示器33において表示される特別図柄と関連する演出画像が表示される。
例えば、特別図柄表示器33で表示される特別図柄の変動表示中においては、液晶表示装置32の表示部32aにおいて、数字や記号等からなる演出用識別情報が表示領域(変動表示領域)(図5参照)P1〜P9の各々に変動表示される。本実施の形態では、“0”から“9”までの数字が演出用識別情報とされる。その後、図3に示した特別図柄表示器33において変動表示されていた特別図柄が停止表示されるとともに、液晶表示装置32の表示部32aでも演出用識別情報が停止表示される。
また、特別図柄表示器33において特別図柄として特定の数字図柄が停止表示された場合には、大当たりであることを遊技者に通知する演出画像が液晶表示装置32の表示部32aにおいて表示される。具体的には、特別図柄表示器33において特別図柄として特定の数字図柄が停止表示された場合には、表示領域P1〜P9で構成される当選ラインL1〜L8(図5参照)のうち、後述する大当たり抽選結果表示ラインに停止表示される演出用識別情報の組合せが特定の表示態様(例えば、複数の図柄列のそれぞれに“1”から“9”のいずれかが全て揃った状態で停止表示される態様)となる。即ち、本実施の形態では、当選ラインL1〜L8のうち、何れかの当選ラインが「有効ライン」とされ、何れか1つの「有効ライン」に、大当たり抽選の結果に応じた演出用識別情報が停止表示され、他の全ての当選ライン(大当たり抽選の結果に応じた演出用識別情報が停止表示される有効ライン(以下、「大当たり抽選結果表示ライン」と称する)以外の有効ライン(以下、「ガセ有効ライン」と称する)が存在する場合には、ガセ有効ラインも含む)に「ハズレ」を示す演出用識別情報が停止表示される。即ち、「有効ライン」は、大当たり抽選の結果に応じた演出用識別情報が停止表示されうる当選ラインである。
この演出用識別情報の組合せとして、大当たり抽選結果表示ラインに特定の数字図柄(例えば、“奇数”の数字図柄)が全て揃った状態で停止表示された場合は、通常遊技状態から遊技者に有利なラウンドゲームを最大15回継続して行われる15R大当たり遊技状態(特別遊技状態)に遊技状態が移行する。また、大当たり遊技状態の終了後は、確変モードに移行する。
また、大当たり抽選結果表示ラインに特定の数字図柄(例えば、“偶数”の数字図柄)が全て揃った状態で停止表示された場合は、通常遊技状態から遊技者に有利なラウンドゲームを最大15回継続して行われる15R大当たり遊技状態(特別遊技状態)に遊技状態が移行する。但し、大当たり遊技状態の終了後は、大当たり遊技状態に移行する確率が通常より高い確変モードには移行せず、通常モードとなる。
更に、大当たり抽選結果表示ラインに特定の数字図柄が連番で停止表示された場合(例えば、“1” “2” “3”の数字図柄)は、通常遊技状態から遊技者に有利なラウンドゲームを最大2回継続して行われる2R大当たり遊技状態(特定遊技状態)に遊技状態が移行する。また、大当たり遊技状態の終了後は、確変モードに移行する。
そして、大当たり抽選結果表示ラインに停止表示される演出用識別情報の組合せが特定の表示態様となった場合、即ち15R大当たり、または、2R大当たりに当選した場合には、更に、「大当たり!!」などの文字画像、及び歓喜するキャラクタ画像が液晶表示装置32の表示部32aにて表示される。なお、15R大当たり、及び2R大当たりのいずれにも対応しない演出用識別情報の組み合わせ(即ち、「ハズレ」の組み合わせ)が当選ラインL1〜L8の全てに停止表示された場合、現在の遊技状態が継続される。また、本実施の形態では、「大当たりへの移行に当選する」ことや、「大当たり抽選に当選する」ことを、単に「大当たりに当選する」とも称する。
以上のように、特別図柄及び演出用識別情報が互いに連動するように変動表示され、大当たり抽選の結果に基づいて停止表示されるゲームを「特別図柄ゲーム」という。なお、特別図柄ゲームのうち、演出用識別情報が変動表示され、大当たり抽選の結果に基づいて停止表示されるゲームを可変表示ゲームとする。
なお、本実施形態では、停止操作手段の一例として、停止操作ボタン84を記載しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、停止操作手段として、選択レバーやトラックボールやタッチパネル等、演出用識別情報を停止表示させるための停止操作が可能なものを用いることができる。
また、図4に示すように、遊技盤14の略中央の左右両側には通過ゲート54a、54bが設けられている。この通過ゲート54a、54bには、後述する通過球センサ114、115(図15参照)が設けられている。通過球センサ114、115は、遊技球が通過ゲート54a、54bを通過したことを検出する。そして、通過球センサ114、115によって遊技球の通過が検出されたときには、普通図柄表示器35において普通図柄の変動表示が開始され、所定の時間が経過した後、普通図柄の変動表示が停止する。前述したように、この普通図柄は、“○”、“×”等の記号である。
この普通図柄が所定の図柄、例えば“○”として停止表示されたときには、始動口25の左右の両側に設けられている羽根部材(所謂、普通電動役物)23が閉鎖状態から開放状態となり、始動口25に遊技球が入りやすくなる。また、羽根部材23を開放状態とした後、所定の時間が経過したときには、羽根部材23を閉鎖状態として、始動口25に遊技球が入りにくくなるようにする。以上のように、普通図柄が変動表示された後、停止表示され、その結果によって羽根部材23の開放・閉鎖状態が変動するゲームを「普通図柄ゲーム」という。
また、特別図柄の変動表示と同じように、普通図柄の変動表示中において通過ゲート54a、54bを遊技球が通過した場合には、変動表示中の普通図柄が停止表示されるまで、当該通過ゲート54a、54bへの遊技球の通過に基づく普通図柄の変動表示の実行(開始)が保留される。その後、変動表示していた普通図柄が停止表示された場合には、保留されていた普通図柄の変動表示が開始される。
大入賞口39には、その前面側(前方)に開閉自在なシャッタ40が設けられている。このシャッタ40は、特別図柄表示器33において特別図柄として特定の数字図柄が停止表示され、遊技状態が15R大当たり遊技状態に移行された場合は、遊技球を受け入れやすい開放状態となるように駆動される。
一方、シャッタ40の背面側(後方)に設けられた大入賞口39には、V・カウントセンサ102(図15参照)を有する特定領域(図示せず)と、カウントセンサ104(図15参照)を有する一般領域(図示せず)とがあり、それらの領域を遊技球が所定個数(例えば10個)通過するか、または、所定時間(例えば30秒)が経過するまでシャッタ40が開放状態に駆動される。そして、開放状態において大入賞口39への所定数の遊技球の入賞または所定時間の経過のいずれかの条件が成立すると、シャッタ40は、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態になるように駆動される。
なお、大入賞口39が遊技球を受け入れやすい状態となっている開放状態から大入賞口39が遊技球を受け入れ難い状態となっている閉鎖状態までの遊技をラウンドゲームという。したがって、シャッタ40は、ラウンドゲーム時に開放し、各ラウンドゲーム間では閉鎖することになる。また、ラウンドゲームは、“1”ラウンド、“2”ラウンド等のラウンド数として計数される。例えば、ラウンドゲームの1回目を第1ラウンド、2回目を第2ラウンドと呼称する場合がある。
続いて、開放状態から閉鎖状態に駆動されたシャッタ40は、開放状態において大入賞口39に受け入れられた遊技球がV・カウントセンサ102(図15参照)を通過したことを条件に、再度開放状態に駆動される。つまり、シャッタ40の開放状態において大入賞口39に受け入れられた遊技球がV・カウントセンサ102(図15参照)を通過したことを条件に、次のラウンドゲームへ継続して進むことができる。なお、第1ラウンドのラウンドゲームから、次のラウンドゲームに継続して進むことができない(最終の)ラウンドゲームが終了するまでの遊技を特別遊技といい、この遊技状態を特別遊技状態(15R大当たり遊技状態)という。
更に、特定遊技専用入賞アタッカー44が、障害物58の下流に設けられている。この特定遊技専用入賞アタッカー44は、左右の両側に羽根部材(所謂、普通電動役物)48が設けられている。この羽根部材48は、特別図柄表示器33において特別図柄として特定の数字図柄が停止表示され、遊技状態が2R大当たり遊技状態(特定遊技状態)に移行された場合は、遊技球を受け入れやすい開放状態となるように駆動される。その結果、特定遊技専用入賞アタッカー44は、遊技球を受け入れやすい開放状態となる。
また、特定遊技専用入賞アタッカー44には、カウントセンサ105(図15参照)が設けられ、それらの領域を遊技球が所定個数(例えば3個)通過するか、または、所定時間(例えば1秒)が経過するまで羽根部材48が開放状態に駆動される。そして、開放状態において特定遊技専用入賞アタッカー44への所定数の遊技球の入賞または所定時間の経過のいずれかの条件が成立すると、羽根部材48は、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態になるように駆動される。その結果、特定遊技専用入賞アタッカー44は、障害物58によって、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態となる。なお、特定遊技専用入賞アタッカー44が遊技球を受け入れやすい状態となっている開放状態から特定遊技専用入賞アタッカー44が遊技球を受け入れ難い状態となっている閉鎖状態までの遊技をラウンドゲームという。したがって、羽根部材48は、ラウンドゲーム時に開放し、各ラウンドゲーム間では閉鎖することになる。また、ラウンドゲームは、“1”ラウンド、“2”ラウンド等のラウンド数として計数される。例えば、ラウンドゲームの1回目を第1ラウンド、2回目を第2ラウンドと呼称する場合がある。
なお、第1ラウンドのラウンドゲームから、第2(最終の)ラウンドのラウンドゲームが終了するまでの遊技を特定遊技といい、この遊技状態を特定遊技状態(2R大当たり遊技状態)という。
また、本実施形態においては、特別遊技の実行時に開放動作を行う第1の役物としての大入賞口39と、特定遊技の実行時に開放動作を行う第2の役物としての特定遊技専用入賞アタッカー44とを、大入賞口としてそれぞれ設けているが、これらは一つの大入賞口としてもよい。また、本実施例においては、役物の一例として、大入賞口39と特定遊技専用入賞アタッカー44の2つの役物が記載されているが、本発明はこれに限定されず、遊技盤上に2つ以上のいかなる数の役物が設けられてもよい。
特別遊技の実行中において、最初のラウンド数から最もラウンドゲームが継続された場合の最後のラウンドゲームまでのラウンド数(最大継続ラウンド数)は、15ラウンドである。また、特定遊技の実行中において、最初のラウンド数から最もラウンドゲームが継続された場合の最後のラウンドゲームまでのラウンド数(最大継続ラウンド数)は、2ラウンドである。なお、特別遊技の実行中における最大継続ラウンド数は15ラウンドに限定されない。例えば、最大継続ラウンド数は、主制御回路60(図15参照)による抽選により、“1”ラウンドから“15”ラウンドまでの間から選択されるなど、任意のラウンド数であってもよい。特定遊技の実行中における最大継続ラウンド数は2ラウンドに限定されない。例えば、最大継続ラウンド数は、主制御回路60(図15参照)による抽選により、“1”ラウンドから“15”ラウンドまでの間から選択されるなど、任意のラウンド数であってもよい。
また、前述した始動口25、一般入賞口56a〜56d、大入賞口39、特定遊技専用入賞アタッカー44における特定領域及び一般領域に遊技球が入賞または通過したときには、それぞれの入賞口の種類に基づいて予め設定されている数の遊技球が上皿20または下皿22に払い出される。
一方、遊技盤14上の遊技領域外域16(図2参照)には、ラウンド数表示器51が設けられている。ラウンド数表示器51は、少なくとも1つの7セグメントLEDで構成されており、少なくとも1桁の数字図柄(本実施形態の場合、2桁の数字)の表示が可能である。本実施形態では、ラウンド数表示器51は、現在実行されているラウンドゲームが第何ラウンドであるかを示す「ラウンド数」を表示する。
このように、特別遊技の実行中においてラウンド数を表示する手段を、演出画像を表示する手段と別に備えるため、ラウンド数を的確に分かりやすく表示することが可能である。
また、ラウンド数を表示する手段が、ラウンド数と関連する演出表示を行う手段として機能する液晶表示装置32の前方に設けられているため、このラウンド数表示と演出表示との位置関係によって、ラウンド数をより分かりやすく表示することが可能となる。
また、本体枠12(図2参照)に設けられた発射パワー増加ボタン80と、発射パワー減少ボタン82は、遊技者に操作されることによって、主制御回路60(図15参照)に制御信号を送信する。主制御回路60は、払出・発射制御回路126に、受信した制御信号に応じた勢いで遊技球を発射するように制御する。このため、遊技者は、遊技中に遊技球を発射する勢いの調節のために、発射パワー増加ボタン80と、発射パワー減少ボタン82を操作するだけで、発射ハンドル26を操作する必要がなくなり、より遊技に集中することができる。
[表示画面の説明]
図5は、演出用識別情報が表示される表示領域Pを示す。表示領域Pは、表示領域P1〜P9に区分され、表示領域P1〜P9の各々に演出用識別情報が変動表示及び停止表示される。表示領域P1〜P9で、当選ラインL1〜L8が構成される。例えば、表示領域P4〜P6で、当選ラインL2が構成される。「特別図柄ゲーム」において、当選ラインL1〜L8のうち、大当たり抽選結果表示ラインに停止表示される3つの演出用識別情報により、大当たりか否かが報知される。例えば、当選ラインL2が大当たり抽選結果表示ラインとされた場合、当選ラインL2に「7」、「7」、「7」が停止表示されることで、15R大当たり遊技状態に当選したことが報知される。
図6は、当選ラインL1〜L8に対応するライン画像L1a〜L8aを示す。例えば、ライン画像L1aは、当選ラインL1に対応する。特別図柄ゲーム及び後述する有効ライン選択ゲームにおいて、ライン画像L1a〜L8aのうち、有効ラインに対応するもののみが表示される。
図7は、特別図柄ゲームが開始された際に、液晶表示装置32の表示部32aに表示される画像を示す。特別図柄ゲームが開始されると、特別図柄が変動表示される一方、表示領域P1〜P9の各々に、演出用識別情報がルーレット状に変動表示される。以下、特別図柄ゲームの実行中に演出用識別情報が変動表示及び停止表示される態様を説明する。
特別図柄ゲームが開始された後、有効ラインが決定される。具体的には、通常モード時には、当選ラインL1〜L8のうち、何れか1つの当選ラインが有効ラインとされ、確変モード時には、当選ラインL1〜L8が全て有効ラインとされる。その後、有効ラインに対応するライン画像が表示される。これにより、遊技者は、どの当選ラインが有効ラインになったのかを判断することが出来る。その後、何れか1つの有効ラインが大当たり抽選結果表示ラインとされる。
図8に示すように、時間の経過に応じて、表示領域P1〜P9の各々に変動表示された演出用識別情報が、順次停止表示される。なお、図8では、ライン画像L2aが表示されているので、有効ラインは当選ラインL2となる。また、有効ラインは当選ラインL2だけなので、当選ラインL2が大当たり抽選結果表示ラインとなる。特別図柄ゲームにおいて、表示領域P1〜P9の各々に停止表示される演出用識別情報は、大当たり抽選の結果に応じて、予め定められる。即ち、有効ラインのうち、大当たり抽選結果表示ラインに停止表示される演出用識別情報は大当たり抽選に応じた演出用識別情報とされ、他の当選ライン(ガセ有効ラインが存在する場合には、ガセ有効ラインを含む)に停止表示される演出用識別情報は、「ハズレ」を示す演出用識別情報とされる。
その後、図9に示すように、表示領域P1〜P9の全てにおいて、演出用識別情報が停止表示される。例えば、15R確変大当たりに当選している場合には、大当たり抽選の結果に応じた演出用識別情報、即ち大当たりに当選した旨を報知する演出用識別情報(例えば「7」、「7」、「7」)が、例えば当選ラインL2に停止表示される。
後述するように、第1の実施の形態では、確変大当たり遊技後に確変モードに移行し、この時点から所定の上限回数(例えば、50回)だけ特別図柄ゲームが実行された際に、強制的に通常モードに移行する。ここで、確変大当たり遊技後に確変モードに移行してから、強制的に通常モードに移行するまでの間に実行される特別図柄ゲームのうち、何回かの特別図柄ゲームにおいて、有効ライン選択ゲームが実行される。有効ライン選択ゲームは、表示領域P1〜P9において最初に停止表示した演出用識別情報に基づいて選択された当選ラインのうち、いずれかの当選ラインで、大当たり抽選の結果に応じた識別情報を停止表示させるゲームである。即ち、有効ライン選択ゲームでは、遊技者による停止操作(具体的には、停止操作ボタン84を押す操作)により、表示領域P1〜P9に変動表示された演出用識別情報のうち、何れか1つの表示領域に変動表示された演出用識別情報が最初に停止表示され、最初に停止表示された演出用識別情報に基づいて、何れかの当選ラインが有効ラインとされ、何れか1つの有効ラインが大当たり抽選結果表示ラインとされる。その後、大当たり抽選結果表示ラインに大当たり抽選の結果に応じた演出用識別情報が停止表示され、大当たり抽選結果表示ライン以外の当選ライン(ガセ有効ラインが存在する場合には、ガセ有効ラインを含む)に「ハズレ」を示す演出用識別情報が停止表示される。
図10は、有効ライン選択ゲームが開始された際に、液晶表示装置32の表示部32aに表示される画像を示す。有効ライン選択ゲームが開始されると、表示領域P1〜P9のそれぞれにおいて、演出用識別情報がルーレット状に変動表示される一方、キャラクター画像C1と、「止めてみな!」という文字画像と、が表示領域Pの周囲に表示される。これにより、遊技者は、有効ライン選択ゲームが開始されたことを認識することが出来る。
その後、停止操作ボタン84を用いた停止操作が有効化され、停止操作ボタン84を用いた停止操作が有効とされる停止操作有効時間が設定される。遊技者が停止操作ボタン84を押すと、図11に示すように、表示領域P1〜P9のうち、何れか1つの表示領域(図11では、表示領域P2)において、演出用識別情報が最初に停止表示される。その後、最初に停止表示された演出用識別情報に基づいて、何れかの当選ラインが有効ラインとされ、図12に示すように、有効ラインに対応するライン画像(図12ではライン画像L1a、L4a)が表示される。さらに、何れか1つの有効ラインが大当たり抽選結果表示ラインとされる。
その後、図13に示すように、大当たり抽選結果表示ラインに大当たり抽選の結果に応じた演出用識別情報が停止表示され、大当たり抽選結果表示ライン以外の当選ライン(ガセ有効ラインが存在する場合には、ガセ有効ラインを含む)に「ハズレ」を示す演出用識別情報が停止表示される。図13では、15R通常大当たりに当選し、当選ラインL1が大当たり抽選結果表示ラインとされ、当選ラインL4がガセ有効ラインとされている。
なお、特別図柄ゲームや有効ライン選択ゲームにおいて、いずれかの当選ラインがリーチ状態となる場合がある。リーチ状態とは、図14に示すように、当選ラインにおける残りの1つの停止態様で大当たりを報知する停止態様となりうる当選ラインの状態を意味する。図14では、当選ラインL2において、残りの1つの停止態様、即ち表示領域P6の停止態様で、15R通常大当たりを報知する停止態様、即ち「7」、「7」、「7」となりうるので、当選ラインL2がリーチ状態となっている。なお、図14では、当選ラインL2が有効ラインとなっている。
[遊技機の電気的構成]
本実施形態におけるパチンコ遊技機10の制御回路について図15を参照して説明する。図15は、本実施形態におけるパチンコ遊技機10の制御回路を示すブロック図である。同図に示すように、該パチンコ遊技機10における制御回路は、主制御回路60と、副制御回路200と、各種のセンサ、スイッチ類と、ランプ74、及び払出・発射制御回路126に大別して構成されている。
主制御回路60は、メインCPU(制御手段、可変表示ゲーム実行制御手段、遊技状態設定手段、確変状態上限回数設定手段)66と、メインROM(読み出し専用メモリ)68と、メインRAM(読み書き可能メモリ)70と、を備えている。この主制御回路60は、遊技の進行を制御する。
メインCPU66には、メインROM68、及びメインRAM70等が接続されており、該メインROM68に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。このメインCPU66は、例えば、始動口25に遊技球が入球した際に、特別遊技状態或いは特定遊技状態への移行抽選を行う。
メインROM68には、メインCPU66によりパチンコ遊技機10の動作を制御するためのプログラムが記憶されており、その他には、乱数抽選によって大当たり判定をする際に参照される大当たり判定テーブル(図16参照)や、演出を選択する際に参照される演出条件選択テーブル等の各種のテーブル、他のテーブルも記憶されている。
メインRAM70は、メインCPU66の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。メインRAM70に記憶されるデータの具体例としては、以下のようなものがある。
メインRAM70には、制御状態フラグ、特定領域通過フラグ、状態フラグ、大当たり判定用乱数カウンタ、大当たり図柄決定用乱数カウンタ、はずれ図柄決定用乱数カウンタ、演出条件選択用乱数カウンタ、特定遊技専用入賞アタッカー開放回数カウンタ、大入賞口開放回数カウンタ、特定遊技専用入賞アタッカー入賞カウンタ、大入賞口入賞カウンタ、ラウンド数表示用カウンタ、ラウンド数表示器演出始動用カウンタ、待ち時間タイマ、特定遊技専用入賞アタッカー開放時間タイマ、大入賞口開放時間タイマ、特別図柄に関する保留球数を示すデータ、普通図柄に関する保留球数を示すデータ、後述する副制御回路200にコマンドを供給するためのデータ、始動記憶数カウンタ、変数等が位置付けられている。
制御状態フラグは、特別図柄ゲームの制御状態を示すものである。特定領域通過フラグは、遊技球が特定領域を通過したか否かを判断するためのものである。状態フラグは、遊技状態を示すためのフラグである。
大当たり判定用乱数カウンタは、特別図柄の大当たりを判定するためのものである。大当たり図柄決定用乱数カウンタは、特別図柄の大当たりを判定した場合に、停止表示される特別図柄を決定するためのものである。はずれ図柄決定用乱数カウンタは、大当たりではない場合に停止表示する特別図柄を決定するためのものである。演出条件選択用乱数カウンタは、演出用の変動パターンを決定するためのものである。ラウンド数表示器演出始動用カウンタは、通常遊技の実行中にラウンド数表示器に表示を行わせるか決定するためのものである。これらのカウンタは、メインCPU66により順次“1”増加するように記憶更新されており、所定のタイミングで各カウンタから乱数値を抽出することにより、メインCPU66の各種の機能を実行することとなる。
なお、本実施形態においては、このような乱数カウンタを備え、プログラムに従って、メインCPU66が、乱数カウンタを“1”増加させるように記憶更新する構成としたが、これに限らず、別個に、乱数発生器のような装置を備えるように構成してもよい。
待ち時間タイマは、主制御回路60と副制御回路200とにおいて実行される処理の同期を取るためのものである。また、大入賞口開放時間タイマは、シャッタ40を駆動させ、大入賞口39を開放する時間を計測するためのものである。なお、本実施形態におけるタイマは、メインRAM70において、所定の周期で、その所定の周期だけ減算されるように記憶更新されるが、これに限らず、CPU等自体がタイマを備えていてもよい。
特定遊技専用入賞アタッカー開放回数カウンタは、有利な遊技における特定遊技専用入賞アタッカー44(図4参照)の開放回数(いわゆるラウンド数)を示す。大入賞口開放回数カウンタは、大当たり遊技状態における大入賞口の開放回数(いわゆるラウンド数)を示す。また、大入賞口入賞カウンタは、1ラウンド中に大入賞口(図4参照)に入賞し、V・カウントセンサ102またはカウントセンサ104を通過した遊技球の数を示す。また、特定遊技専用入賞アタッカー入賞カウンタは、1ラウンド中に特定遊技専用入賞アタッカー44に入賞し、カウントセンサ105を通過した遊技球の数を示す。更に、特別図柄に関する保留球数を示すデータ(所謂、始動記憶数カウンタ)は、実行待ちとされている(即ち、パチンコ遊技機10が今後実行する)特別図柄ゲームの回数を示す。すなわち、特別図柄に関する保留球数を示すデータは、記憶されている始動記憶情報の数を示す。更に、普通図柄に関する保留球数を示すデータは、遊技球が通過ゲート54a、54bを通過したが、普通図柄の変動表示が実行できないときに、普通図柄ゲームの開始を保留する際に、その保留されている普通図柄ゲームの保留回数を示す。ラウンド数表示用カウンタは、ラウンド数表示器51において表示されるラウンド数を示す。
また、メインRAM70には、特別図柄記憶領域、普通図柄記憶領域が位置付けられ、種々の情報が記憶されている。
また、この主制御回路60は、所定の周波数のクロックパルスを生成するリセット用クロックパルス発生回路62と、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路64と、後述する副制御回路200に対してコマンドを供給するためのシリアル通信用IC72とを備えている。また、これらのリセット用クロックパルス発生回路62、初期リセット回路64、シリアル通信用IC72は、メインCPU66に接続されている。なお、このリセット用クロックパルス発生回路62は、後述するシステムタイマ割込処理を実行するために、所定の周期(例えば2ミリ秒)毎にクロックパルスを発生する。
また、主制御回路60には、各種の装置が接続されており、例えば、図15に示すように、V・カウントセンサ102と、カウントセンサ104、105と、一般入賞球センサ106、108、110、112と、通過球センサ114、115と、始動入賞球センサ116と、普通電動役物ソレノイド118と、大入賞口ソレノイド120と、シーソーソレノイド122と、バックアップクリアスイッチ124と、発射パワー増加ボタン80と、発射パワー減少ボタン82とが接続されている。
V・カウントセンサ102は、大入賞口39における特定領域に設けられている。このV・カウントセンサ102は、大入賞口39における特定領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に出力する。
カウントセンサ104は、大入賞口39における特定領域とは異なる一般領域に設けられている。このカウントセンサ104は、大入賞口39における一般領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に出力する。
カウントセンサ105は、特定遊技専用入賞アタッカー44に設けられている。このカウントセンサ105は、特定遊技専用入賞アタッカー44を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に出力する。
一般入賞球センサ106、108、110、112は、一般入賞口56a〜56dにそれぞれ設けられている。これらの一般入賞球センサ106、108、110、112は、各一般入賞口56a〜56dを遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に出力する。
通過球センサ114、115は、通過ゲート54a、54bにそれぞれ設けられている。この通過球センサ114、115は、通過ゲート54a、54bをそれぞれ遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に出力する。
始動入賞球センサ116は、始動口25に設けられている。始動入賞球センサ116は、始動口25に遊技球が入賞(通過)したことを検出して、所定の検知信号を主制御回路60に出力する。
普通電動役物ソレノイド118は、リンク部材(図示せず)を介して羽根部材48に接続されており、特定遊技の実行を行う場合、メインCPU66から供給される駆動信号に基づいて、羽根部材48を開放状態とする。特定遊技の実行を行わない場合(例えば、通常遊技状態や特別遊技状態など)、普通電動役物ソレノイド118は、メインCPU66から供給される駆動信号に基づいて、羽根部材48を閉鎖状態とする。
大入賞口ソレノイド120は、図4に示すシャッタ40に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に基づいて、シャッタ40を駆動させ、大入賞口を開放状態または閉鎖状態とする。
シーソーソレノイド122は、板形状でシャッタ40内部に設けられているシーソー(図示せず)に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に基づいて、シーソーを変位させ、そのシーソーの傾斜を変更する。このシーソーが傾斜された結果、特定領域を通過しやすくなるようにまたは一般領域を通過しやすくなるように切り替えることとなる。
バックアップクリアスイッチ124は、パチンコ遊技機10に内蔵されており、電断時等におけるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に基づいてクリアする機能を有する。
発射パワー増加ボタン80は、本体枠に設けられている。この発射パワー増加ボタン80は、遊技者に操作されると、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。主制御回路60は、受信した検知信号に基づいて、払出・発射制御回路126から発射装置130の発射ソレノイドへの電力供給を制御する。
発射パワー減少ボタン82は、本体枠に設けられている。この発射パワー減少ボタン82は、遊技者に操作されると、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。主制御回路60は、受信した検知信号に基づいて、払出・発射制御回路126から発射装置130の発射ソレノイドへの電力供給を制御する。
また、主制御回路60には、払出・発射制御回路126が接続されている。この払出・発射制御回路126には、遊技球の払出を行う払出装置128、遊技球の発射を行う発射装置130、カードユニット150が接続されている。
この払出・発射制御回路126は、主制御回路60から供給される賞球制御コマンド、カードユニット150から供給される貸し球制御信号を受け取り、払出装置128に対して所定の信号を送信することにより、払出装置128に遊技球を払い出させる。また、払出・発射制御回路126は、発射装置130に対して発射信号を供給することにより、遊技球を発射させる制御を行う。
また、発射装置130には、前述した発射ソレノイド、タッチセンサ等の遊技球を発射させるための装置が備えられている。発射ハンドル26が遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときには、発射ソレノイドに対して、前述した発射パワー増加ボタン80や発射パワー減少ボタン82の操作に応じた電力が供給され、上皿20に貯留された遊技球が発射ソレノイドにより遊技盤14に順次発射される。
更に、主制御回路60には、ランプ74の制御を行うランプ制御回路76が接続されており、このランプ制御回路76には、ランプ74が接続されている。ランプ制御回路76は、ランプ74に対してランプ(LED)制御信号を出力する。なお、ランプ74には、白熱電球、LED等、具体的には、特別図柄保留ランプ34a〜34d、普通図柄保留ランプ50a〜50d、特別図柄表示器33(7セグメントLED41)、普通図柄表示器35(表示用ランプ)、ラウンド数表示器51(7セグメントLED52)等が含まれる。
一方、シリアル通信用IC72には、副制御回路200が接続されている。この副制御回路200は、主制御回路60から供給される各種のコマンドに基づいて、液晶表示装置32における表示制御、スピーカ46より出力する音声に関する制御、ランプ132の制御等を行う。なお、ランプ132には、白熱電球、LED等、具体的には、遊技盤14上を明暗表示する装飾ランプ(図示せず)等が含まれる。副制御回路200には、停止操作ボタン(停止操作手段)84が接続されている。
副制御回路200は、サブCPU(有効ライン選択ゲーム実行制御手段、可変表示ゲーム実行制御手段、停止操作有効時間設定手段)206と、プログラムROM208と、ワークRAM210と、液晶表示装置32における表示制御を行うための表示制御回路250と、スピーカ46より出力する音声に関する制御を行う音声制御回路230と、普通図柄保留ランプ50a〜50d、装飾ランプなどのランプ132の制御を行うランプ制御回路240から構成されている。副制御回路200は、主制御回路60からの指令に基づいて遊技の進行に応じた演出を実行する。
サブCPU206には、プログラムROM208、ワークRAM210等が接続されている。サブCPU206は、このプログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。特に、サブCPU206は、後述するように、主制御回路60から供給される各種のコマンドに従って、副制御回路200の制御を行う。
サブCPU206は、液晶表示装置32の表示部32aへの画像表示を制御する。即ち、表示部32aの領域61に演出用識別情報を変動表示する手段への表示制御、及び表示部32aの全体に演出画像を表示する表示制御を行う。更に、変動表示されている演出用識別情報を停止表示させる制御を行う。
プログラムROM208には、サブCPU206によりパチンコ遊技機10の遊技演出を制御するためのプログラムが記憶されており、その他には、演出に関する決定を行うためのテーブル等の各種のテーブルも記憶されている。
また、プログラムROM208には、複数種類の演出パターンが記憶されている。この演出パターンは、特別図柄の変動表示に関連して実行される演出表示の進行に関するものである。また、プログラムROM208には、複数種類の特別遊技の実行中の演出パターンが記憶されている。この特別遊技の実行中の演出パターンは、特別遊技におけるラウンドゲームに関連して実行される演出表示の進行に関するものである。また、プログラムROM208には、複数種類の特定遊技の実行中の演出パターンが記憶されている。この特定遊技の実行中の演出パターンは、特定遊技におけるラウンドゲームに関連して実行される演出表示の進行に関するものである。また、プログラムROM208には、複数種類の特定遊技の予告演出パターンが記憶されている。また、プログラムROM208には、リーチ演出の表示期間を定めたリーチ時間テーブルが記憶されている。
更に、プログラムROM208には、後述する有効ライン選択ゲーム時における演出パターンが記憶されている。
なお、本実施形態においては、プログラム、テーブル等を記憶するための手段として、主制御回路60ではメインROM68を、副制御回路200ではプログラムROM208を用いるように構成したが、これに限らず、コンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体に、プログラム、テーブル等が記録されていてもよい。もちろん、プログラムROM208の代替としてメインROM68を用いてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードし、主制御回路60ではメインRAM70、副制御回路200ではワークRAM210等に記録されるものでもよい。更にまた、プログラムの各々が別々の記憶媒体に記録されていてもよい。
ワークRAM210は、サブCPU206の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。例えば、リーチ演出時間を制御するためのタイマ変数、演出パターンを選択するための演出表示選択用乱数カウンタ等、各種の変数等が位置付けられている。
なお、本実施形態においては、メインCPU66の一時記憶領域としてメインRAM70を、サブCPU206の一時記憶領域としてワークRAM210を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
サブCPU206の制御下で、演出用識別情報の変動表示を行う表示制御回路250は、画像データプロセッサ(以下、VDPと称する)212と、各種の画像データを記憶する画像データROM216と、画像データを画像信号として変換するD/Aコンバータ218と、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路220から構成されている。
上述したVDP212は、サブCPU206と、画像データROM216と、D/Aコンバータ218と、初期リセット回路220とに接続されている。
このVDP212は、いわゆるスプライト回路、スクリーン回路、及びパレット回路等の回路を含み、液晶表示装置32に画像を表示させるための種々の処理を行うことができる装置である。つまり、VDP212は、液晶表示装置32に対する表示制御を行う。また、VDP212には、液晶表示装置32の表示部32aに画像を表示するためのバッファとしての記憶媒体(例えば、ビデオRAM)を備えている。この記憶媒体の所定の記憶領域に画像データを記憶することによって、所定のタイミングで液晶表示装置32の表示部32aに画像が表示されることとなる。
画像データROM216には、演出用識別情報を示す演出用識別情報画像データ、背景画像データ、演出画像データ等の各種の画像データが別個に記憶されている。
VDP212は、サブCPU206から供給される画像表示命令に基づいて、画像データROM216から、演出用識別情報画像データ、背景画像データ、演出画像データ等、各種の画像データを読み出し、液晶表示装置32に表示させる画像データを生成する。更に、該VDP212は、生成した画像データを、後方に位置する画像データから順に重ね合わせてバッファに記憶し、所定のタイミングでD/Aコンバータ218に供給する。このD/Aコンバータ218は、画像データを画像信号として変換し、この画像信号を液晶表示装置32に供給することにより、液晶表示装置32の表示部32aに画像を表示させる。
また、音声制御回路230は、音声に関する制御を行う音源IC232と、各種の音声データを記憶する音声データROM234と、音声信号を増幅するための増幅器236(以下、AMPと称する)から構成されている。
この音源IC232は、サブCPU206、初期リセット回路220、音声データROM234、AMP236と接続されている。この音源IC232は、スピーカ46より出力する音声の制御を行う。
ランプ制御回路240は、ランプ制御信号を供給するためのドライブ回路242、複数種類のランプ装飾パターン等が記憶されている装飾データROM244から構成されている。このランプ制御回路240は、上述したサブCPU206によって直接制御されるものである。つまり、サブCPU206は、プログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、装飾ランプなどの各種のランプ132の制御を行うものである。
サブCPU206は、装飾データROM244に記憶されている複数種類のランプ装飾パターンから一種類のランプ装飾パターンを読み出し、そのランプ装飾パターンに基づいてドライブ回路242に所定の発光信号を供給する。ドライブ回路242は、受け取った所定の発光信号に基づいて、装飾ランプなどのランプ132を点灯、点滅、消灯させる。
停止操作ボタン84は、扉11に設けられている。停止操作ボタン84は、遊技者の操作に応じた制御信号を副制御回路200に出力する。副制御回路200は、停止操作ボタン84から受信した信号に基づいて、演出用識別情報を停止表示させる制御を行う。
このように、停止操作ボタン84は、サブCPU206の制御により、液晶表示装置32にて変動表示された演出用識別情報を、遊技者の操作によって停止表示することができる停止操作手段の一例である。
[大当たり判定テーブル]
図16は、メインROM68に格納されている大当たり判定テーブルの一例を示している。同図に示すように、通常モードの場合(例えば、状態フラグの値(例えば“0”)によって判定される)、大当たり判定用乱数値が、1〜393の場合には、はずれと判定される。大当たり判定用乱数値が、394〜397の場合には、特定遊技(2R大当たり)と判定される。大当たり判定用乱数値が、398〜399の場合には、特別遊技(15R大当たり)と判定される。大当たり判定用乱数値が、400の場合には、特別遊技(15R大当たり 確変)と判定される。
また、確変モードの場合(例えば、状態フラグの値(例えば“1”)によって判定される)、大当たり判定用乱数値が、1〜330の場合には、はずれと判定される。大当たり判定用乱数値が、331〜370の場合には、特定遊技(2R大当たり)と判定される。大当たり判定用乱数値が、371〜390の場合には、特別遊技(15R大当たり)と判定される。大当たり判定用乱数値が、391〜400の場合には、特別遊技(15R大当たり「確変」)と判定される。
即ち、確変モード時には、通常モード時よりも特別遊技、特定遊技へ当選する確率が極めて高く設定されており、更に、特別遊技後に確変モードとなる確率も高く設定されている。
[有効ライン選択ゲームにおいて最初に停止表示された演出用識別情報と、その有効ライン選択ゲームにおける有効ラインの数との関係]
図17は、有効ライン選択ゲームにおいて最初に停止表示された演出用識別情報と、その有効ライン選択ゲームにおける有効ラインの数との対応関係を示す。有効ライン選択ゲームにおいて最初に停止表示された演出用識別情報が「7」となる場合に、有効ラインの数が最も多くなり、最初に停止表示された演出用識別情報がそれ以外となる場合には、演出用識別情報の値が大きくなるほど有効ラインの数が多くなる。この対応関係は、サブCPU206が読み込むプログラムに組み込まれていても良いし、プログラムROM208にテーブルとして記憶されていても良い。
[有効ライン選択ゲームにおける有効ラインの数と、その有効ライン選択ゲームにおいていずれか1つの有効ラインがリーチ状態となる確率との関係]
図18は、有効ライン選択ゲームにおける有効ラインの数と、その有効ライン選択ゲームにおいていずれか1つの有効ラインがリーチ状態となる確率との関係を示す。サブCPU206は、有効ライン選択ゲームにおける有効ラインの数が多いほど、その有効ライン選択ゲームにおけるいずれか1つの有効ラインがリーチ状態となりやすくなるように、有効ライン選択ゲームを実行する。この対応関係は、サブCPU206が読み込むプログラムに組み込まれていても良いし、プログラムROM208にテーブルとして記憶されていても良い。なお、第1の実施の形態では、有効ラインの数が多いほど、いずれか1つの有効ラインがリーチ状態となりやすくなるように、有効ライン選択ゲームが実行されるが、有効ラインの数が多いほど、複数の有効ラインがリーチ状態となりやすくなるように、有効ライン選択ゲームが実行されるようにしてもよい。
[遊技機の動作]
以下、図19〜図26に示すフローチャートを参照して、パチンコ遊技機10の処理手順について説明する。また、パチンコ遊技機10で実行される特別図柄制御処理(図21)の状態遷移について図22を用いて説明する。
[メイン処理]
主制御回路60のメインCPU66は、まず図19に示すように、RAMアクセス許可、バックアップ復帰処理、作業領域を初期化、始動記憶数カウンタ等の初期設定処理を実行する(ステップS11)。そして、詳しくは図21を用いて後述するが、特別図柄ゲームの進行、特別図柄表示器33において特別図柄、液晶表示装置32に表示される演出用識別情報に関する特別図柄制御処理を実行する(ステップS15)。このように、メイン処理においては、ステップS11の初期設定処理が終了した後、ステップS15の処理を繰り返し実行することとなる。
[システムタイマ割込処理]
また、メインCPU66は、メイン処理を実行している状態であっても、メイン処理を中断させ、システムタイマ割込処理を実行する場合がある。リセット用クロックパルス発生回路62から所定の周期(例えば2ミリ秒)毎に発生されるクロックパルスに基づいて、以下のシステムタイマ割込処理を実行する。このシステムタイマ割込処理について図20を用いて説明する。
最初に、図20に示すように、メインCPU66は、大当たり判定用乱数カウンタ、大当たり図柄決定用乱数カウンタ、ラウンド数表示器演出始動用カウンタ等の各カウント値を“1”増加するように乱数更新処理を実行する(ステップS42)。そして、始動口25等の遊技球の入賞または通過を検知する入力検出処理を実行する(ステップS43)。なお、ステップS43において、メインCPU66は、始動口25に遊技球が入賞する毎に、大当たり判定用乱数カウンタから、大当たり判定用乱数値を抽出する。メインCPU66は、始動口25に遊技球が入賞する毎に、大当たり図柄決定用乱数カウンタから、大当たり図柄決定用乱数値を抽出する。メインCPU66は、始動口25に遊技球が入賞する毎に、メインRAM70に記憶された特別図柄保留球数を1増加させる。ただし、メインRAM70に記憶される特別図柄保留球数は、「4」が上限値である。即ち、メインCPU66は、始動口25に遊技球が入賞しても、メインRAM70に記憶される特別図柄保留球数が「4」となる場合には、メインRAM70に記憶される特別図柄保留球数を増加させない。そして、主制御回路60と副制御回路200との同期をとるための待ち時間タイマ、特別遊技(例えば、15R大当たりなど)の実行が行われる際に開放する大入賞口39の開放時間を計測するための大入賞口開放時間タイマ、特定遊技(例えば、2R大当たり)の実行が行われる際に開放する特定遊技専用入賞アタッカー44の開放時間を計測するための特定遊技専用入賞アタッカー開放時間タイマ等、各種のタイマの更新処理を実行する(ステップS44)。そして、各種の変数に基づいて駆動制御するための信号をソレノイド、モータ等に供給するために、出力処理を実行する(ステップS46)。この処理が終了した場合には、ステップS47に処理を移す。
ステップS47においては、コマンド出力処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、各種のコマンドを副制御回路200に供給する。なお、副制御回路200に供給されるコマンドとしては、デモ表示コマンド、有効ライン選択ゲームを実行するか否かを示す有効ライン選択ゲーム実行有無コマンド演出用識別情報の変動パターンを示す変動パターン指定コマンド、特定演出画像表示コマンド等がある。この処理が終了した場合には、ステップS49に処理を移す。
そして、ステップS49の処理において、メインCPU66は、払出装置128に賞球を行わせるための賞球制御コマンドを払出・発射制御回路126へ送信する等の払出処理を実行する。また、メインCPU66は、各種の入賞口に遊技球が入賞することで予め設定された所定数の賞球払出を行なうための賞球制御コマンドを払出・発射制御回路126へ出力する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了し、割込発生前のアドレスへ復帰し、メイン処理を実行させる。
[特別図柄制御処理]
図19のステップS15において実行されるサブルーチンについて図21を用いて説明する。なお、図21において、ステップS72からステップS81の側方に描いた数値は、それらのステップに対応する制御状態フラグを示し、その制御状態フラグの数値に基づいて、その数値に対応する1つのステップが実行され、特別図柄ゲームが進行することになる。
最初に、図21に示すように、制御状態フラグをロードする処理を実行する(ステップS71)。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグを読み出す。この処理が終了した場合には、ステップS72に処理を移す。
なお、ステップS72からステップS81において、メインCPU66は、後述するように、制御状態フラグの値に基づいて、各ステップにおける各種の処理を実行するか否かを判断することとなる。この制御状態フラグは、特別図柄ゲームの遊技の状態を示すものであり、ステップS72からステップS81における処理のいずれかを実行可能にするものである。
また、それに加えて、メインCPU66は、各ステップに対して設定された待ち時間タイマ等に基づいて決定される所定のタイミングで各ステップにおける処理を実行する。なお、この所定のタイミングに至る前においては、各ステップにおける処理を実行することなく終了することとなり、他のサブルーチンを実行することとなる。もちろん、所定の周期でシステムタイマ割込処理も実行する。
ステップS72においては、特別図柄記憶チェック処理を実行する。詳しくは図23を用いて後述する。この処理が終了した場合には、ステップS73に処理を移す。
ステップS73においては、特別図柄変動時間管理処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値(01)であり、変動時間が経過した場合に、特別図柄表示時間管理を示す値(02)を制御状態フラグにセットし、確定後待ち時間(例えば1秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、確定後待ち時間が経過した後、ステップS74の処理を実行するように設定する。この処理が終了した場合には、ステップS74に処理を移す。
ステップS74においては、特別図柄表示時間管理処理を実行する。この処理においては、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値(02)であり、確定後待ち時間が経過した場合に、大当たりか否かを判断する。メインCPU66は、大当たりである場合に、大当たり開始インターバル管理を示す値(03)を制御状態フラグにセットし、大当たり開始インターバルに対応する時間(例えば10秒)を待ち時間タイマにセットする。
つまり、大当たり開始インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS75の処理を実行するように設定するのである。一方、メインCPU66は、大当たりではない場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)をセットする。つまり、ステップS81の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS75に処理を移す。
ステップS75においては、大当たり開始インターバル管理処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大当たり開始インターバル管理を示す値(03)であり、その大当たり開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、メインROM68から読み出された大入賞口39または特定遊技専用入賞アタッカー44を開放させるためのデータをメインRAM70に記憶する。
そして、メインCPU66は、図20のステップS46の処理において、メインRAM70に記憶された大入賞口39、或いは特定遊技専用入賞アタッカー44を開放させるためのデータを読み出し、大入賞口39または特定遊技専用入賞アタッカー44を開放させる旨の信号を、大入賞口ソレノイド120または普通電動役物ソレノイド118に出力する。
このように、メインCPU66等は、大入賞口39または特定遊技専用入賞アタッカー44の開閉制御を行う。つまり、遊技球が入賞し易い遊技状態(大入賞口39が遊技球を受け入れやすい開放状態から大入賞口39が遊技球を受け入れ難い閉鎖状態までの遊技状態、または、特定遊技専用入賞アタッカー44が遊技球を受け入れやすい開放状態から、特定遊技専用入賞アタッカー44が遊技球を受け入れ難い閉鎖状態までの遊技状態)が提供される一のラウンドゲームを複数回繰り返し行う可能性がある遊技者にとって有利な遊技である特別遊技または特定遊技が実行されることになる。
更に、メインCPU66は、大入賞口開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットする。また、メインCPU66は、有利な遊技状態が特別遊技の場合には、開放上限時間(例えば30秒など)を大入賞口開放時間タイマにセットする。つまり、ステップS78の処理を実行するように設定するのである。更に、メインCPU66は、メインRAM70内のラウンド数表示カウンタに、所定の数字(例えば、“15”など)を代入する。更に、メインCPU66は、メインRAM70内の特別遊技実行時間タイマを使用して特別遊技の実行時間の計測を開始する。この処理が終了した場合には、ステップS76に処理を移す。
一方、メインCPU66は、有利な遊技状態が特定遊技の場合には、開放上限時間(例えば1秒など)を特定遊技専用入賞アタッカー開放時間タイマにセットする。つまり、ステップS78の処理を実行するように設定するのである。更に、メインCPU66は、メインRAM70内のラウンド数表示カウンタに、所定の数字(例えば、“2”など)を代入する。更に、メインCPU66は、メインRAM70内の特定遊技実行時間タイマを使用して特定遊技の実行時間の計測を開始する。この処理が終了した場合には、ステップS76に処理を移す。このように、メインCPU66は、有利な遊技として、役物の開放時間が長い特別遊技、及び当該特別遊技よりも役物の開放時間が短い特定遊技のいずれかを実行する制御を行う。
このように、有利な遊技の一例である特別遊技及び特定遊技において、役物(例えば、大入賞口39(図4参照)や特定遊技専用入賞アタッカー44(図4参照)など)は、各ラウンドゲームで開放動作を行う。特別遊技は、特定遊技よりも各ラウンドゲームにおける開放時間が長い。このため、特別遊技の実行以外に、特別遊技の実行時よりも役物の開放時間が短い特定遊技を実行させるという新たな遊技形態を提供することにより、遊技に対する意欲を継続し易くなるパチンコ遊技機10を提供することができる。
ステップS76においては、ラウンド数表示管理処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70の所定領域に記憶されたラウンド数表示カウンタに代入された数字に基づき、メインROM68に記憶されている複数種類のラウンド数表示パターンから1つのラウンド数表示パターンを選択し、選択したラウンド数表示パターンをメインRAM70の所定の領域に記憶する。
そして、このメインRAM70の所定の領域に記憶されたラウンド数表示パターンを示すデータは、図20のステップS46の処理により、ラウンド数表示器51を表示制御するための信号(ラウンド数表示制御信号)として、ランプ制御回路76に送信される。ランプ制御回路76は、ラウンド数表示制御信号を受信した場合、ラウンド数表示制御信号に基づいて、ラウンド数表示器51の表示制御を行う。この処理が終了した場合には、ステップS77に処理を移す。
ステップS77においては、役物再開放前待ち時間管理処理を実行する。この処理において、有利な遊技が特別遊技の場合、メインCPU66は、制御状態フラグが役物再開放前待ち時間管理を示す値(06)であり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタを“1”増加するように記憶更新する。メインCPU66は、大入賞口開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットする。メインCPU66は、開放上限時間(例えば30秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。つまり、ステップS78の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS78に処理を移す。
一方、有利な遊技が特定遊技の場合、メインCPU66は、制御状態フラグが役物再開放前待ち時間管理を示す値(06)であり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した場合に、特定遊技専用入賞アタッカー開放回数カウンタを“1”増加するように記憶更新する。メインCPU66は、特定遊技専用入賞アタッカー開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットする。メインCPU66は、開放上限時間(例えば1秒)を特定遊技専用入賞アタッカー開放時間タイマにセットする。つまり、ステップS78の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS78に処理を移す。
ステップS78においては、役物開放中処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが役物開放中を示す値(04)である場合に、特別遊技であれば、大入賞口入賞カウンタが“10”以上であるという条件、開放上限時間を経過した(大入賞口開放時間タイマが“0”である)という条件のいずれかを満たすか否かを判断する。
メインCPU66は、上記のいずれかの条件を満たした場合に、大入賞口39を閉鎖させるために、メインRAM70に位置付けられた変数を更新する。また、特定遊技であれば、メインCPU66は、大入賞口入賞カウンタが“3”以上であるという条件、開放上限時間を経過した(大入賞口開放時間タイマが“0”である)という条件のいずれかを満たすか否かを判断する。メインCPU66は、いずれかの条件を満たした場合に、特定遊技専用入賞アタッカー44を閉鎖させるために、メインRAM70に位置付けられた変数を更新する。
メインCPU66は、役物内残留球監視を示す値(05)を制御状態フラグにセットする。メインCPU66は、役物内残留球監視時間(例えば1秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、役物内残留球監視時間が経過した後、ステップS79の処理を実行するように設定するのである。なお、メインCPU66は、いずれの条件も満たさない場合には、上述した処理を実行しない。この処理が終了した場合には、ステップS79に処理を移す。
ステップS79においては、役物内残留球監視処理を実行する。この処理において、有利な遊技が特別遊技の場合(例えば、状態フラグの値が“2”の場合)、メインCPU66は、制御状態フラグが役物内残留球監視を示す値(05)であり、役物内残留球監視時間が経過した場合に、大入賞口39における特定領域を遊技球が通過しなかったという条件、大入賞口開放回数カウンタが“15”(特別図柄表示器33において停止表示された特定の数字図柄が“7”である場合)という条件のいずれかを満たすか否かを判断する。
メインCPU66は、いずれかの条件を満たした場合に、大当たり終了インターバルを示す値(07)を制御状態フラグにセットし、大当たり終了インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、大当たり終了インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS80の処理を実行するように設定するのである。
また、有利な遊技が特定遊技の場合(例えば、状態フラグの値が“1”の場合)、メインCPU66は、制御状態フラグが役物内残留球監視を示す値(05)であり、役物内残留球監視時間が経過した場合に、特定遊技専用入賞アタッカー44(図4参照)における特定領域を遊技球が通過しなかったという条件、特定遊技専用入賞アタッカー開放回数カウンタが“2”(特別図柄表示器33において停止表示された特定の数字図柄が“3”である場合)以上である(最終ラウンドである)という条件のいずれかを満たすか否かを判断する。メインCPU66は、いずれかの条件を満たした場合に、大当たり終了インターバルを示す値(07)を制御状態フラグにセットし、大当たり終了インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、大当たり終了インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS80の処理を実行するように設定するのである。
一方、メインCPU66は、いずれの条件も満たさない場合に、役物再開放待ち時間管理を示す値(06)を制御状態フラグにセットする。更に、メインCPU66は、メインRAM70内部に記憶されているラウンド数表示カウンタに“1”を減算するように記憶更新する。また、メインCPU66は、ラウンド間インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS77の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS80に処理を移す。
ステップS80においては、大当たり終了インターバル処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大当たり終了インターバルを示す値(07)であり、大当たり終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)を制御状態フラグにセットする。つまり、ステップS81の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS81に処理を移す。
ステップS81においては、特別図柄ゲーム終了処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了を示す値(08)である場合に、次回の変動表示を行うために、特別図柄記憶領域の更新を行う。メインCPU66は、特別図柄記憶チェックを示す値(00)をセットする。つまり、ステップS72の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
前述したように、制御状態フラグをセットすることにより、特別図柄ゲームが実行されることとなる。具体的には、メインCPU66は、図22に示すように、大当たり遊技状態ではない場合において、大当たり判定の結果がハズレであるときには、制御状態フラグを“00”、“01”、“02”、“08”と順にセットすることにより、図21に示すステップS72、ステップS73、ステップS74、ステップS81の処理を所定のタイミングで実行することとなる。また、メインCPU66は、大当たり遊技状態ではない場合において、大当たり判定の結果が大当たりであるときには、制御状態フラグを“00”、“01”、“02”、“03”と順にセットすることにより、図21に示すステップS72、ステップS73、ステップS74、ステップS75の処理を所定のタイミングで実行し、大当たり遊技状態への制御を実行することになる。更には、メインCPU66は、大当たり遊技状態への制御が実行された場合には、制御状態フラグを“04”、“05”、“06”と順にセットすることにより、図21に示すステップS78、ステップS79、ステップS77の処理を所定のタイミングで実行し、特別遊技を実行することとなる。なお、特別遊技(大当たり遊技状態)の終了条件(特別遊技終了条件、大当たり遊技終了条件)が成立した場合には、“04”、“05”、“07”、“08”と順にセットすることにより、図21に示すステップS78からステップS81の処理を所定のタイミングで実行し、特別遊技を終了することになる。また、本実施形態においては、所定の時間が経過するまでに特定領域への遊技球の通過がなかったこと(パンク)、最大継続ラウンド数(本実施形態においては、“2”ラウンドまたは“15”ラウンド)のラウンドゲームが終了することも特別遊技終了条件であってもよい。
[特別図柄記憶チェック処理]
図21のステップS72において実行されるサブルーチンについて図23を用いて説明する。
最初に、図23に示すように、ステップS101において、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)であるか否かを判断する。制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であると判断した場合には、ステップS102に処理を移し、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値でないと判断した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS102において、メインCPU66は、大当たり確変フラグ(このフラグは、メインRAM70に形成される。初期値はオフ)がオンであるという条件を判定し、この条件が満たされる場合には、ステップS103に進み、この条件が満たされない場合には、ステップS105に進む。
ステップS103において、メインCPU66は、大当たり遊技後確変状態カウンタ(このカウンタはメインRAM70に形成される。初期値はゼロ)の値kがゼロであるという条件を判定し、この条件が満たされる場合には、ステップS104に進み、この条件が満たされない場合には、ステップS105に進む。
ステップS104において、メインCPU66は、大当たり確変フラグをオフし、状態フラグに通常モードをセットする。なお、大当たり確変フラグは、確変大当たりに当選した場合にオンされ、大当たり遊技後確変状態カウンタの値は、確変大当たりに当選した場合に「50」にセットされる。大当たり遊技後確変状態カウンタの値は、大当たり確変フラグがオンとされている場合にのみ、特別図柄ゲームが実行される前に1減少される(ステップS109参照)。後述するように、メインCPU66は、大当たり確変フラグがオンとされている場合にのみ、有効ライン選択ゲームを実行するか否かを決定する。したがって、確変大当たりに当選した場合には、大当たり遊技後に確変モードに移行してから、50回の特別図柄ゲームが実行され、その後、強制的に通常モードに移行する。さらに、当該50回の特別図柄ゲームのうち、何回かの特別図柄ゲームにおいて、有効ライン選択ゲームが実行される。
ステップS105において、メインCPU66は、メインRAM70に記憶された特別図柄保留球数が“0”であるか否かを判断する。メインRAM70に記憶された特別図柄保留球数が“0”であると判断した場合には、ステップS106に処理を移し、メインRAM70に記憶された特別図柄保留球数が“0”でないと判断した場合には、ステップS107に処理を移す。
ステップS106においては、デモ表示処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、デモ表示を行わせるために副制御回路200にデモ表示コマンドを供給するための変数をメインRAM70に記憶する。これによって、副制御回路200において、デモ画面の表示が実行されることになる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS107においては、メインCPU66は、メインRAM70に記憶された特別図柄保留球数を1減少させる。即ち、メインCPU66は、特別図柄ゲームを実行する場合には、特別図柄保留球数を1減少させる。一方、メインCPU66は、制御状態フラグとして特別図柄変動時間管理を示す値(01)をセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、特別図柄変動時間管理を示す値を制御状態フラグに記憶する。この処理が終了した場合には、ステップS108に処理を移す。
ステップS108において、メインCPU66は、大当たり確変フラグがオンとされているという条件を判定し、この条件が満たされる場合には、ステップS109に進み、この条件が満たされない場合には、ステップS110に進む。
ステップS109において、メインCPU66は、大当たり遊技後確変状態カウンタの値に関するカウンタ値指定コマンドを生成し、サブCPU206に出力する。その後、サブCPU206は、大当たり遊技後確変状態カウンタの値を1減算する。
ステップS110においては、大当たり判断処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、通常遊技モードを通常モードまたは確変モードの何れかに設定し、設定された通常遊技モードに基づいて、状態フラグを更新する。即ち、ステップS110の処理が開始される前の遊技状態が通常モードである場合には、確変モードに昇格するか否かの昇格抽選が行われ、ステップS110の処理が開始される前の遊技状態が確変モードである場合には、通常モードに降格するか否かの降格抽選が行われる。なお、大当たり確変フラグがオンとされた状態で降格抽選に当選しても、大当たり確変フラグはオン状態を維持するため、有効ライン選択ゲームは実行される。
次いで、メインCPU66は、設定された通常遊技モードを示す通常遊技モード指定コマンドを生成し、サブCPU206に送信する。
メインCPU66は、更新された状態フラグの値に基づいて、大当たり判定テーブル(図16参照)に記憶されている大当たり判定値を選択する。そして、メインCPU66は、始動口入賞時に抽出された大当たり判定用乱数値と、大当たり判定値とを参照する。
つまり、有利な遊技内部抽選により抽出された大当たり判定用乱数値と、大当たり判定テーブル内の大当たり判定値とを参照し、大当たりの一例である特定遊技状態(2R大当たり)の後に抽選の当選確率が異なる確変モードとなる遊技状態へ移行するか、大当たりの一例である特別遊技状態(15R大当たり)の後に確変モードとなる遊技状態へ移行するか、大当たりの一例である特別遊技状態(15R大当たり)の後に通常モードへ移行するか、の判定を行う。このようにメインCPU66は、遊技者にとって有利なラウンドゲームを複数回行う有利な遊技を実行するか否かの抽選を制御する。
メインCPU66は、有効ライン選択ゲームを行うか否かを決定し、決定の結果に関する有効ライン選択ゲーム実行有無コマンドをメインRAM70に記憶する。有効ライン選択ゲーム実行有無コマンドは、図20のステップS46の処理により、主制御回路60のメインCPU66からランプ制御回路76に出力され、図20のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に出力される。
ステップS111において、図柄決定処理を行う。詳しくは後述するが、この処理において、メインCPU66は、ステップS110の参照の結果に基づいて、今回の特別図柄ゲームにおいて停止表示される特別図柄を決定する。メインCPU66は、決定された特別図柄に関するデータをメインRAM70に記憶する。この処理が終了した場合には、ステップS112に処理を移す。なお、特別図柄を示すデータは、図20のステップS46の処理により、メインCPU66からランプ制御回路76に特別図柄指定コマンドとして出力され、図20のステップS47の処理により、メインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に特別図柄指定コマンドとして出力される。
ステップS112においては、変動パターン決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、演出条件選択用乱数値を抽出する。メインCPU66は、ステップS111により決定された特別図柄に基づいて、即ち、ステップS111の処理による抽選の結果に基づき、演出表示の変動パターンを決定するための変動パターン振分テーブルを選択する。
ここで、演出表示の変動パターンとは、演出用識別情報の変動表示パターン、演出画像の変動表示パターン等をいう。該演出表示の変動パターンに基づいて、演出用識別情報の変動表示及び停止表示を繰り返し行う遊技が制御され、演出画像の表示が制御される。そして、メインCPU66は、演出条件選択用乱数カウンタから抽出した演出条件選択用乱数値と選択した変動パターン振り分けテーブルとに基づいて、演出表示の変動パターンを決定し、メインRAM70の所定領域に記憶する。この処理が終了した場合には、ステップS113に処理を移す。
また、ステップS112において、メインRAM70の所定領域に記憶された演出表示の変動パターンを示すデータは、図20のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に変動パターン指定コマンドとして出力される。
さらに、メインCPU66は、変動パターン指定コマンドを出力する際に、特別図柄ゲーム開始信号をランプ制御回路76及び副制御回路200に出力する。
副制御回路200のサブCPU206は、受信した変動パターン指定コマンドに基づいて、演出パターンを選択し、選択された演出パターンをワークRAM210の所定領域に格納し、この格納された演出パターンに基づいて、演出パターンを表示するためのデータを表示制御回路250に送信する。表示制御回路250は、当該データに基づき、液晶表示装置32における演出表示の制御を行う。
ステップS113においては、決定した演出用の変動パターンに対応する変動時間(なお、この変動時間は、識別情報停止ゲームが実行される場合には、後述する識別情報停止ゲーム実行時間に実質的に一致し、識別情報停止ゲームが実行されない場合には、後述する特別図柄ゲーム実行時間に実質的に一致する)を待ち時間タイマにセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、ステップS112の処理により決定された演出用の変動パターンに対応する変動時間をテーブルより読み出し、その変動時間を示す値を待ち時間タイマに記憶する。そして、今回の変動表示に用いられた大当たり判定用乱数値等が記憶された記憶領域をクリアする処理を実行する(なお、大当たり確変フラグ及び大当たり遊技後確変状態カウンタはクリアされない)(ステップS114)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[図柄決定処理]
図23のステップS111の処理について、図24を用いて説明する。ステップS1500において、大当たりか否か判定する処理を行う。この処理において、メインCPU66は、図23のステップS110の参照の結果に基づいて、大当たりであるか否かの判断を行う。メインCPU66が、大当たりであると判断した場合には、ステップS1502に処理を移し、メインCPU66は、大当たりでないと判断した場合には、ステップS1518に処理を移す。
ステップS1502において、大当たり図柄の決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、始動口入賞時に抽出された大当たり図柄決定用乱数値を抽出し、その大当たり図柄決定用乱数値に基づいて、特別図柄表示器33に停止表示させる特別図柄を決定し、その特別図柄を示すデータをメインRAM70の所定領域に記憶する。この処理が終了した場合には、ステップS1504に処理を移す。
ステップS1504において、2R大当たりか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU66は、始動口入賞時に抽出された大当たり図柄決定用乱数値を抽出し、その大当たり図柄決定用乱数値に基づいて、2R大当たりか否かを判定する。メインCPU66は、2R大当たり(特定遊技)と判定した場合には、ステップS1506に処理を移す。メインCPU66は、2R大当たり(特定遊技)と判定しない場合には、ステップS1514に処理を移す。
ステップS1506において、特定演出画像処理を行う。この処理において、メインCPU66は、特定遊技に関する特定演出画像の演出パターン指定コマンドを含む演出パターン指定コマンドを選択し、メインRAM70の所定の領域に格納する。この処理が終了した場合には、ステップS1508に処理を移す。
ステップS1508において、状態フラグに確変モードをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70の所定領域に格納された状態フラグに、確変モードを表す値(例えば、“1”など)をセットする。この処理が終了した場合には、ステップS1510に進む。なお、本実施形態において、確変モードを表す値として、“1”が記載されているが、本発明はこれに限定されず、確変モードを判別することが可能なあらゆる値を使用することができる。
このように、メインCPU66は、特定遊技の実行後に抽選の当選確率が高い確変モードによる遊技の実行の制御を行う。また、メインCPU66は、演出パターン指定コマンドに状態フラグにセットされた値に応じた値を代入し、メインRAM70に格納する。更に、この処理においてメインRAM70の所定領域に格納された演出パターン指定コマンドを含む演出パターン指定コマンドは、図20のステップS47の処理において副制御回路200に送信される。
ステップS1510において、メインCPU66は、大当たり確変フラグをオンし、ステップS1512において、大当たり遊技後確変状態カウンタの値を「50」にセットする。その後、メインCPU66は、図柄決定処理を終了する。
また、ステップS1514において、特別演出画像処理を行う。この処理において、メインCPU66は、特別遊技に関する特別演出画像の演出パターン指定コマンドを含む演出パターン指定コマンドを選択し、メインRAM70の所定の領域に格納する。この処理が終了した場合には、ステップS1516に処理を移す。
ステップS1516において、確変か否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU66は、始動口入賞時に抽出された大当たり図柄決定用乱数値を抽出し、その大当たり図柄決定用乱数値に基づいて、確変か否かを判定する。メインCPU66は、確変と判定した場合には、ステップS1518に処理を移す。メインCPU66は、確変と判定しない場合には、ステップS1520に処理を移す。
ステップS1518において、状態フラグに確変モードをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70の所定領域に格納された状態フラグに、確変モードを表す値(例えば、“1”など)をセットする。この処理が終了した場合には、ステップS1510に進む。なお、本実施形態において、確変モードを表す値として、“1”が記載されているが、本発明はこれに限定されず、確変モードを判別することが可能なあらゆる値を使用することができる。
また、メインCPU66は、演出パターン指定コマンドに状態フラグにセットされた値に応じた値を代入し、メインRAM70に格納する。更に、この処理においてメインRAM70の所定領域に格納された演出パターン指定コマンドを含む演出パターン指定コマンドは、図20のステップS47の処理において副制御回路200に送信される。
ステップS1520において、状態フラグに通常モードをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70の所定領域に格納された状態フラグに、通常モードを表す値(例えば、“0”など)をセットする。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。なお、本実施形態において、通常モードを表す値として、“0”が記載されているが、本発明はこれに限定されず、通常モードを判別することが可能なあらゆる値を使用することができる。
また、メインCPU66は、演出パターン指定コマンドに状態フラグにセットされた値に応じた値を代入し、メインRAM70に格納する。更に、この処理においてメインRAM70の所定領域に格納された演出パターン指定コマンドを含む演出パターン指定コマンドは、図20のステップS47の処理において副制御回路200に送信される。
ステップS1522では、はずれ図柄の決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、はずれ図柄決定用乱数カウンタからはずれ図柄決定用乱数値を抽出し、そのはずれ図柄決定用乱数値に基づいて、はずれ図柄として特別図柄表示器33に停止表示させる特別図柄を決定し、その特別図柄を示すデータをメインRAM70の所定領域に記憶する。
更に、この処理においてメインRAM70の所定領域に格納された演出パターン指定コマンドは、図20のステップS47の処理において副制御回路200に送信される。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
なお、ランプ制御回路76は、特別図柄ゲーム開始信号が与えられたタイミングで、特別図柄の変動表示を開始する。ランプ制御回路76は、有効ライン選択ゲーム実行有無コマンドに基づいて、有効ライン選択ゲームを実行するか否かを判定し、有効ライン選択ゲームを実行する場合には、特別図柄ゲーム開始信号が与えられてから所定の有効ライン選択ゲーム実行時間(例えば、10秒)経過した時点で、特別図柄指定コマンドに基づいて、特別図柄を停止表示させ、有効ライン選択ゲームを実行しない場合には、特別図柄ゲーム開始信号が与えられてから所定の特別図柄ゲーム実行時間(例えば、5秒)経過した時点で、特別図柄指定コマンドに基づいて、特別図柄を停止表示させる。
図25は、上記の処理によって制御されるパチンコ遊技機10の遊技状態遷移の一例を示している。図25に示すように、特別図柄制御処理が開始されると、状態C1602において、大当たり確変フラグがオンであるという条件が判定され、この条件が満たされる場合には遊技状態が状態C1604に遷移し、満たされない場合には遊技状態が状態C1608に遷移する。
状態C1604において、大当たり遊技後確変状態カウンタの値がゼロであるという条件が判定され、この条件が満たされる場合には、遊技状態が状態C1606に遷移し、満たされない場合には、遊技状態が状態C1608に遷移する。
状態C1606において、大当たり確変フラグがオフされ、状態フラグに通常モードがセットされる。その後、遊技状態が状態C1608に遷移する。
状態C1608において、特別図柄保留球数がゼロであるという条件が判定され、この条件が満たされる場合には、遊技状態が状態C1602に遷移し、満たされない場合には、状態C1610に遷移する。
状態C1610において、大当たり確変フラグがオンであるという条件が判定され、この条件が満たされる場合には、遊技状態が状態C1612に遷移し、満たされない場合には、遊技状態が状態C1614に遷移する。
状態C1612において、大当たり遊技後確変状態カウンタの値が1減算される。その後、遊技状態が状態C1614に遷移する。
図23のステップS110の処理によって内部抽選が行われる(状態C1614)。次に、大当たり判定状態(状態C1616)に状態が変化する。
大当たり判定状態(状態C1616)においては、大当たりか否か判定が行われる。具体的には、図24のステップS1500の処理によって制御される。大当たりの場合には、2R大当たり判定状態(状態C1618)に状態が変化し、大当たりでない場合には、状態C1602に状態が変化する。
2R大当たり判定状態(状態C1618)においては、2R大当たりか否か判定が行われる。具体的には、図24のステップS1504の処理によって制御される。2R大当たりの場合には、特定遊技状態(状態C1620)に状態が変化し、2R大当たりではない場合には、確変判定状態(状態C1626)に状態が変化する。
特定遊技状態(状態C1620)においては、図21のステップS75〜S79までの処理によって、遊技者にとって有利な遊技である特定遊技が実行されている。所定のラウンド数(例えば、2ラウンドなど)有利なラウンドゲームが実行された場合、状態C1622に状態が変化する。
状態C1622は、上述した特定遊技の実行後に、内部抽選(状態C1614)の当選確率が異なる確変モードによる遊技の実行が開始される状態である。遊技状態が状態C1622となった際に、大当たり確変フラグがオンされ、大当たり遊技後確変状態カウンタの値が「50」にセットされる。その後、遊技状態は状態C1602に戻る。
確変判定状態(状態C1626)においては、確変大当たりか否か判定が行われる。具体的には図24のステップS1516の処理によって制御される。確変大当たりの場合には、特別遊技状態(15R大当たり確変)(状態C1628)に状態が変化し、確変大当たりではない場合には、特別遊技状態(15R大当たり)(状態C1632)に状態が変化する。
特別遊技状態(状態C1628)においては、図21のステップS75〜S79までの処理によって、遊技者にとって有利な遊技である特別遊技が実行されている。所定のラウンド数(例えば、15ラウンドなど)有利なラウンドゲームが実行された場合、確変モード(状態C1630)に状態が変化する。
状態C1630は、上述した特別遊技の実行後に、内部抽選(状態C1614)の当選確率が異なる確変モードによる遊技の実行が開始される状態である。遊技状態が状態C1630となった際に、大当たり確変フラグがオンされ、大当たり遊技後確変状態カウンタの値が「50」にセットされる。その後、遊技状態は状態C1602に戻る。
特別遊技状態(状態C1632)においては、図21のステップS75〜S79までの処理によって、遊技者にとって有利な遊技である特別遊技が実行されている。所定のラウンド数(例えば、15ラウンドなど)有利なラウンドゲームが実行された場合、遊技状態は、状態C1602に戻る。
このように、有利な遊技として、役物の開放時間が長い特別遊技、及び当該特別遊技よりも役物の開放時間が短い特定遊技のいずれかを実行するか抽選が行われる。この抽選の結果、特定遊技に当選したときに、特定遊技の実行が制御される。従って、特別遊技の実行以外に、特別遊技の実行時よりも役物の開放時間が短い特定遊技を実行させるという新たな遊技形態を提供する。
更に、特別遊技の実行時に開放動作を行う第1の役物(例えば、大入賞口39(図4参照)など)と、特定遊技の実行時に開放動作を行う第2の役物(例えば、特定遊技専用入賞アタッカー44(図4参照)など)とを有する。
更に、この処理においてメインRAM70の所定領域に格納された演出パターン指定コマンドは、図20のステップS47の処理において副制御回路200に送信される。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[副制御回路の動作]
一方、副制御回路200では、主制御回路60から送信される各種のコマンドを受信し、有効ライン選択ゲーム制御処理を実行する。
[有効ライン選択ゲーム制御処理]
図26を用いて、有効ライン選択ゲーム制御処理について以下に説明する。まず、ステップS1801において、サブCPU206は、メインCPU66から送信されたコマンドを受信する。
ステップS1802において、特別図柄ゲームが開始される。具体的には、サブCPU206は、特別図柄ゲーム開始信号が与えられた際に、変動パターン指定コマンドに基づいて、図7に示すように、表示領域P1〜P9の各々において、演出用識別情報を変動表示させる。
ステップS1803において、サブCPU206は、有効ライン選択ゲーム実行有無コマンドに基づいて、有効ライン選択ゲームを実行するという条件を判定し、この条件が満たされる場合には、ステップS1805に進み、この条件が満たされない場合には、ステップS1804に進む。
ステップS1804において、サブCPU206は、通常遊技モード指定コマンドに基づいて、現在の通常遊技モードを判定し、判定結果に応じて、有効ラインを決定する。具体的には、サブCPU206は、通常モード時には、当選ラインL1〜L8のうち、何れか1つの当選ラインを有効ラインとし、確率モード時には、全ての当選ラインを有効ラインとする。さらに、サブCPU206は、いずれか1つの有効ラインを大当たり抽選結果表示ラインとし、有効ラインに対応するライン画像を表示させる。
サブCPU206は、特別図柄指定コマンドに基づいて、大当たり抽選の結果に応じた演出用識別情報が大当たり抽選結果表示ラインに停止表示され、「ハズレ」を示す演出用識別情報が大当たり抽選結果表示ライン以外の当選ライン(ガセ有効ラインが存在する場合には、ガセ有効ラインを含む)に停止表示されるように、演出用識別情報を表示領域P1〜P9に順次停止表示させる。なお、サブCPU206は、特別図柄ゲーム開始信号が与えられてから特別図柄ゲーム実行時間以内に、表示領域P1〜P9の全てにおいて、演出用識別情報を停止表示させる。その後、サブCPU206は、有効ライン選択ゲームを終了する。
ステップS1805において、有効ライン選択ゲームが開始される。具体的には、サブCPU206は、図10に示すように、表示領域Pの上方にキャラクター画像C1及び「止めてみな!」という文字画像とを表示させる。さらに、サブCPU206は、停止操作ボタン84を用いた停止操作を有効化させる。即ち、遊技者が停止操作ボタン84を押すことにより、表示領域P1〜P9のうち、何れか1つの表示領域において、演出用識別情報が停止表示されるようにする。
ステップS1806において、サブCPU206は、カウンタ値指定コマンドに基づいて、停止操作有効時間を設定する。サブCPU206は、カウンタ値指定コマンドが「50」以下「11」以上の値を示す場合には、停止操作有効時間を例えば8秒に設定し、カウンタ値指定コマンドが「10」以下「6」以上の値を示す場合には、停止操作有効時間を例えば6秒に設定し、カウンタ値指定コマンドが「5」以下「3」以上の値を示す場合には、停止操作有効時間を例えば4秒に設定し、カウンタ値指定コマンドが「2」を示す場合には、停止操作有効時間を例えば3秒に設定し、カウンタ値指定コマンドが「1」を示す場合には、停止操作有効時間を例えば2秒に設定する。即ち、サブCPU206は、特別図柄ゲームが消化されるに従って、停止操作有効時間を短くする。なお停止操作有効時間は、有効ライン選択ゲーム実行時間よりも短い時間に設定される。さらに、サブCPU206は、演出用識別情報を最初に停止表示させる表示領域(以下、この表示領域を「有効ライン数決定用表示領域」と称する)を決定する。
ステップS1807において、サブCPU206は、遊技者により停止操作がなされたという条件を判定し、この条件が満たされる場合には、ステップS1808に進み、この条件が満たされない場合には、ステップS1812に進む。
ステップS1808において、サブCPU206は、遊技者が停止操作をした時点で有効ライン数決定用表示領域に表示された演出用識別情報を、当該有効ライン数決定用表示領域に停止表示させる。
ステップS1809において、サブCPU206は、有効ライン数決定用表示領域に停止表示された演出用識別情報に基づいて、有効ライン数を決定する。さらに、サブCPU206は、決定された有効ライン数に基づいて、有効ラインを決定する。なお、サブCPU206は、有効ライン数決定用表示領域を含む当選ラインについては、有効ライン数決定用表示領域に停止表示された演出用識別情報が、大当たり抽選の結果に応じた演出用識別情報となる場合には、当該当選ラインを有効ラインとしうる。さらに、サブCPU206は、何れか1つの有効ラインを大当たり抽選結果表示ラインとし、有効ラインに対応するライン画像を表示させる。
サブCPU206は、特別図柄指定コマンドに基づいて、大当たりに当選したという条件を判定し、この条件が満たされる場合には、大当たり抽選結果表示ラインを、リーチ状態となる有効ライン(以下、「リーチ状態発生ライン」と称する)とする。一方、サブCPU206は、この条件が満たされない場合には、有効ライン数に応じた確率(図18)に基づいて、いずれか1つの有効ラインをリーチ状態とするか否かを決定し、リーチ状態とすると決定した場合にのみ、いずれか1つの有効ラインをリーチ状態発生ラインとする。
ステップS1810において、サブCPU206は、表示領域P1〜P9に停止表示される演出用識別情報と、演出用識別情報が停止表示される表示領域の順序を決定する。具体的には、サブCPU206は、大当たり抽選結果表示ラインに大当たり抽選の結果に応じた演出用識別情報が停止表示され、大当たり抽選結果表示ライン以外の当選ライン(ガセ有効ラインが存在する場合には、ガセ有効ラインを含む)に「ハズレ」を示す演出用識別情報が停止表示されるように、表示領域P1〜P9に停止表示される演出用識別情報を決定する。さらに、サブCPU206は、リーチ状態発生ラインが存在する場合には、リーチ状態発生ラインがリーチ状態となるように、表示領域P1〜P9に停止表示される演出用識別情報と、演出用識別情報が停止表示される表示領域の順序を決定する。
ステップS1811において、サブCPU206は、ステップS1810で決定された演出用識別情報及び表示領域の順序に基づいて、表示領域P1〜P9に変動表示された演出用識別情報を、順次停止表示させる。なお、サブCPU206は、特別図柄ゲーム開始信号が与えられてから有効ライン選択ゲーム実行時間以内に、表示領域P1〜P9の全てにおいて、演出用識別情報を停止表示させる。その後、サブCPU206は、有効ライン選択ゲーム制御処理を終了する。
ステップS1812において、サブCPU206は、ステップS1805の処理が終了した時点から現時点までの間の時間が停止操作有効時間を超えたという条件を判定し、この条件が満たされる場合には、ステップS1813に進み、この条件が満たされない場合には、ステップS1807に進む。
ステップS1813において、サブCPU206は、当選ラインL1〜L8のうち、何れか1つの当選ラインを大当たり抽選結果表示ラインとし、大当たり抽選結果表示ラインに対応するライン画像を表示させる。
サブCPU206は、特別図柄指定コマンドに基づいて、大当たり抽選の結果に応じた演出用識別情報が大当たり抽選結果表示ラインに停止表示され、「ハズレ」を示す演出用識別情報が大当たり抽選結果表示ライン以外の当選ラインに停止表示されるように、演出用識別情報を表示領域P1〜P9に順次停止表示させる。なお、サブCPU206は、特別図柄ゲーム開始信号が与えられてから有効ライン選択ゲーム実行時間以内に、表示領域P1〜P9の全てにおいて、演出用識別情報を停止表示させる。その後、サブCPU206は、有効ライン選択ゲームを終了する。
したがって、第1の実施の形態に係るパチンコ遊技機10は、大当たり遊技後の確変モードとなってから、遊技状態が強制的に通常モードに設定されるまでの間の特別図柄ゲームの実行時において、有効ライン選択ゲームを実行する。ここで、パチンコ遊技機10は、有効ライン選択ゲームにおいて、最初に停止表示された演出用識別情報に基づいて当選ラインを選択し、当該選択された当選ラインのうち、いずれかの当選ラインに、大当たり抽選の結果に応じた識別情報を停止表示させる。言い換えれば、パチンコ遊技機10は、有効ラインを、最初に停止表示された演出用識別情報に応じて決定し、決定された有効ラインのうち、何れかの有効ラインに、大当たり抽選の結果に応じた演出用識別情報を停止表示させる。したがって、有効ラインは、有効ライン選択ゲーム毎に変更されうる。よって、パチンコ遊技機10は、従来の演出とは異なる演出を行うことが出来るので、遊技者が遊技に対して感じる飽きを低減し、結果として、遊技者に遊技に対する意欲を継続して持たせることができる。
なお、有効ライン選択ゲームにおいて、例えば、有効ラインが2本となる場合と、有効ラインが1本となる場合とを比較すると、有効ラインが1本となる場合、大当たり抽選の結果に応じた演出用識別情報が停止表示される有効ラインは、その1本しかないので、その有効ラインに「ハズレ」を示す演出用識別情報が停止表示されると、遊技者は、「今回はハズレだ」と分かってしまい、結果として、がっかりしてしまう。一方、有効ラインが2本となる場合、そのうちの1本に「ハズレ」を示す演出用識別情報が停止表示されても、もう1本の有効ラインに演出用識別情報が変動表示されていれば、その有効ラインに、大当たり抽選の結果に応じた演出用識別情報が停止表示される可能性があるので、遊技者は「まだハズレかどうかは分からない」と判断する。即ち、遊技者は、有効ラインの数が多いほど、大当たり遊技に移行するかもしれないという期待を強く持つことが期待される。
ここで、有効ラインは、有効ライン選択ゲーム毎に変わりうるので、有効ラインの数も、有効ライン選択ゲーム毎に変わりうる。したがって、遊技者は、有効ライン選択ゲームにおいて、有効ラインの数が多くなるように願うことが期待され、結果として、有効ライン選択ゲームに興味を持つことが期待される。よって、パチンコ遊技機10は、遊技者に有効ライン選択ゲームに対する興味を持たせることが出来るので、全体として、遊技者に遊技に対する意欲を継続して持たせることが出来る。
さらに、パチンコ遊技機10は、大当たり遊技後の確変モードとなってから、遊技状態が強制的に通常モードに設定されるまでの間に、50回(勿論、この回数は他の回数であっても良い)だけ特別図柄ゲームを実行し、かつ、何回かの特別図柄ゲームにおいて、有効ライン選択ゲームを提供する。即ち、有効ライン選択ゲームは、大当たり遊技後の確変モードとなってから、遊技状態が強制的に通常モードに設定されるまでの間に提供される。したがって、遊技者が大当たり抽選の当選に対する大きな期待感を持つ上限回数が設定されている確変モードにおいて、有効ライン選択ゲームが提供されるので、有効ライン選択ゲームが提供されたことで期待感及び満足感を遊技者に持たせることができる他、有効ライン選択ゲームを飽き難くすることができるので、全体として、遊技者に遊技に対する意欲を継続して持たせることができる。
さらに、パチンコ遊技機10は、有効ラインの数が多いほど、何れか1つの有効ラインがリーチ状態となりやすくなるように設定する。一方、遊技者は、有効ラインがリーチ状態となれば、大当たり遊技に移行するかもしれないという期待を強く持つことが期待される。したがって、遊技者は、有効ライン選択ゲームにおいて、有効ラインの数が多くなるように強く願うことが期待され、結果として、有効ライン選択ゲームに興味を持つことが期待される。よって、パチンコ遊技機10は、遊技者に有効ライン選択ゲームに対する興味を持たせることが出来るので、全体として、遊技者に遊技に対する意欲を継続して持たせることが出来る。
さらに、パチンコ遊技機10は、遊技者による停止操作に応じて、有効ラインを決定することができる。一方、遊技者は、有効ラインの数が多いほど、大当たり遊技に移行するかもしれないという期待を強く持つことが期待される。したがって、パチンコ遊技機10は、遊技者に停止操作に対して興味を持たせること、即ち、有効ライン選択ゲームに興味を持たせることができるので、全体として、遊技者に遊技に対する意欲を継続して持たせることが出来る。
さらに、有効ライン選択ゲームは、大当たり遊技後の確変モードとなってから、遊技状態が強制的に通常モードに設定されるまでの間に提供されるので、パチンコ遊技機10は、遊技者に対し、「早く停止操作をしないと、自分の好みの演出用識別情報(具体的には、有効ラインの数がより多くなる演出用識別情報)を最初に停止表示させることができないまま、遊技状態が通常モードになってしまう」という焦りを生じさせることが出来、有効ライン選択ゲームが消化されるに従って、このような焦りを増大させることが出来る。したがって、パチンコ遊技機10は、遊技者に焦りという刺激を与えることが出来るという点においても、有効ライン選択ゲームを飽き難くすることが出来るので、全体として、遊技者に遊技に対する意欲を継続して持たせることが出来る。
さらに、パチンコ遊技機10は、停止操作が有効とされる時間が停止操作有効時間に制限されるので、遊技者が感じる「早く停止操作をしないと、自分の好みの演出用識別情報を停止表示させないまま、遊技状態が通常モードになってしまう」という焦りを、有効ライン選択ゲームの実行中にいつでも停止操作が有効とされる場合よりも、さらに増大させることが出来る。したがって、パチンコ遊技機10は、この点において、有効ライン選択ゲームを飽き難くすることが出来るので、全体として、遊技者に遊技に対する意欲を継続して持たせることが出来る。
さらに、パチンコ遊技機10では、停止操作有効時間が、特別図柄ゲームが消化されるに従って短くなるので、遊技者が感じる焦りを、当該停止操作有効時間が特別図柄ゲームの消化に関わらず一定とされる場合よりも、さらに増大させることが出来る。したがって、パチンコ遊技機10は、この点において、有効ライン選択ゲームを飽き難くすることが出来るので、全体として、遊技者に遊技に対する意欲を継続して持たせることが出来る。
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態について図27〜図30を用いて説明する。図27は、第2の実施の形態におけるパチンコ遊技機2010の正面図である。図28は、小リールE1〜E9と当選ラインF1〜F8とランプF1a〜F8aとを示す説明図である。図29は、第2の実施の形態におけるパチンコ遊技機2010の概観を示す分解側面図である。なお、図27を用いたパチンコ遊技機2010の説明では、図1〜図4を用いたパチンコ遊技機10の概観と重複する部分を省略する。
図27に示すように、遊技盤2014には、2つのガイドレール30(30a及び30b)、障害物55、57、通過ゲート54a、54b、第2ワープ経路49、障害物58、始動口25、羽根部材48を備えた特定遊技専用入賞アタッカー44、シャッタ40、大入賞口39、ラウンド数表示器51が設けられている。なお、遊技盤2014の上部では、特別図柄表示器33、普通図柄表示器35等の電飾ユニット53が視認可能となっている。
遊技盤2014の上部には障害物55が設けられ、遊技盤2014の略中央には障害物57が設けられている。この障害物57下部には、始動口25が設けられている。また、遊技盤2014の中央部の右側にも障害物58が設けられている。
また、障害物55と57との間の、遊技盤2014の透過性領域の背後には、回転リール2033が設けられている。回転リール2033は、小リールE1〜E9からなる。小リールE1〜E9の各々には、複数の演出としての演出用識別情報が描かれている。小リールE1〜E9の各々は、特別図柄表示器33において表示される特別図柄と関連して回転及び停止することで、変動表示および停止表示を行う。
図28に示すように、遊技盤2014の透過性領域のうち、小リールE1〜E9に描かれた演出用識別情報が表示される表示領域により、当選ラインF1〜F8が構成される。例えば、小リールE1〜E3に描かれた演出用識別情報が表示される表示領域により、当選ラインF1が構成される。小リールE1〜E9に描かれた演出用識別情報が表示される表示領域が、表示領域P1〜P9に対応し、当選ラインF1〜F8は、当選ラインL1〜L8に対応する。
ランプF1a〜F8aが、当選ラインF1〜F8に対応するように設けられる。有効ライン選択ゲームにおいて、遊技者が停止操作ボタン84を押す毎に、点灯するランプがF1a、F2a、F3a、…、F8a(F8aの次はF1aに戻る)の順で変化する。点灯するランプに対応する当選ラインが、遊技者により選択されたとして扱われる。
例えば、特別図柄表示器33で表示される特別図柄の変動表示中においては、小リールE1〜E9の各々において、数字や記号等からなる演出用演出用識別情報が変動表示される。本実施の形態では、“0”から“9”までの数字が演出用識別情報とされる。また、特別図柄表示器33において変動表示されていた特別図柄が停止表示されるとともに、小リールE1〜E9の各々でも演出用識別情報が停止表示される。回転リール2033は、演出用識別情報を変動表示及び停止表示する手段の一例である。
また、特別図柄表示器33において特別図柄として特定の数字図柄が停止表示された場合には、大当たりであることを遊技者に知らせる演出画像が、回転リール2033において表示される。具体的には、特別図柄表示器33において特別図柄として特定の数字図柄が停止表示された場合には、何れかの当選ラインに停止表示される演出用識別情報の組合せが特定の表示態様(例えば、複数の図柄列のそれぞれに“1”から“9”のいずれかが全て揃った状態で停止表示される態様)となる。
この演出用識別情報の組合せとして、特定の数字図柄(例えば、“奇数”の数字図柄)が全て揃った状態で停止表示された場合は、通常遊技状態から遊技者に有利なラウンドゲームを最大15回継続して行われる15R大当たり遊技状態(特別遊技状態)に遊技状態が移行する。大入賞口39は、特別遊技の実行時に開放動作を行う。また、大当たり遊技状態の終了後は、大当たり遊技状態に移行する確率が通常より高い確変状態(確変モード)に移行する。
特定の数字図柄(例えば、“偶数”の数字図柄)が全て揃った状態で停止表示された場合は、通常遊技状態から遊技者に有利なラウンドゲームを最大15回継続して行われる15R大当たり遊技状態(特別遊技状態)に遊技状態が移行する。ただし、大当たり遊技状態の終了後は、大当たり遊技状態に移行する確率が通常より高い確変状態(確変モード)には移行しない。なお、大入賞口39は、特別遊技の実行時に開放動作を行う。
特定の数字図柄が連番で停止表示された場合(例えば、“1” “2” “3”の数字図柄)は、通常遊技状態から遊技者に有利なラウンドゲームを最大2回継続して行われる2R大当たり遊技状態(特定遊技状態)に遊技状態が移行する。特定遊技専用入賞アタッカー44は、特定遊技の実行時に開放動作を行う。また、大当たり遊技状態の終了後は、大当たり遊技状態に移行する確率が通常より高い確変状態(確変モード)に移行する。このように、大入賞口39は、特別遊技の実行時に開放動作を行う第1の役物の一例である。また、特定遊技専用入賞アタッカー44は、特定遊技の実行時に開放動作を行う第2の役物の一例である。
図29は、第2の実施の形態におけるパチンコ遊技機の概観を示す側面図である。パチンコ遊技機2010は、少なくとも一部が透過性を有する遊技盤2014と、少なくとも一部が透過性を有するスペーサー2031と、複数の演出用識別情報を備えた回転体の一例である回転リール2033と、液晶表示装置2032と、本体枠2012を有する。回転リール2033は、遊技盤2014の特定遊技専用入賞アタッカー44の近傍の領域を通過して、遊技者に視認される。
[遊技機の電気的構成]
図30は、第2の実施の形態におけるパチンコ遊技機2010の制御回路を示すブロック図である。なお、前述の図15に示したパチンコ遊技機10の制御回路と重複する部分の説明は省略する。
図30に示すように、第2の実施の形態における副制御回路200は、サブCPU206と、プログラムROM208と、ワークRAM210と、液晶表示装置2032における表示制御を行うための表示制御回路250と、スピーカ46より出力される音声に関する制御を行う音声制御回路230と、装飾ランプなどのランプ132と、ランプF1a〜F8aとの制御を行うランプ制御回路240と、回転リール駆動回路2100とを備えている。
回転リール駆動回路2100は、サブCPU206と接続されている。また、回転リール駆動回路2100は、複数の演出用識別情報を備えた回転体の一例である回転リール2033に接続されている。回転リール駆動回路2100は、内部にリール用CPUとリール用ROMとリール用RAMとを備えて構成されている。この回転リール駆動回路2100は、有効ライン選択ゲーム実行制御手段の一例であるサブCPU206からの制御信号に基づいて、リール用ROMに記憶された変動表示パターンに応じた駆動信号を回転リール2033に送信する。
回転リール2033は、受信した駆動信号に基づいて変動表示及び停止表示を行う。即ち、サブCPU206は、前述した実施形態と同様の処理により、回転リール2033を用いて演出用識別情報の変動表示及び停止表示を行う。したがって、上述した第2の実施の形態に係るパチンコ遊技機2010においても前述した第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。即ち、第1の実施の形態と第2の実施の形態とは、演出用識別情報の可変表示の態様が相違するのみであり、第1の実施の形態では、液晶表示装置32に演出用識別情報を可変表示しているのに対して、第2の実施の形態では、パチスロ機で用いられる回転リール2033を用いている点で相違している。
以上、本発明の遊技機を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置き換えることができる。
例えば、上記した実施形態では、遊技機としてパチンコ機を用いた場合の例について説明したが、本発明はパチンコ機に限定されるものではなく、じゃん球、アレンジボール等の他の遊技機についても適用することができる。
遊技の単調さを解消し、遊技者が遊技に対する意欲を継続して持ちやすい遊技機を提供する上で極めて有用である。
本発明の第1の実施の形態のパチンコ遊技機における概観を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態のパチンコ遊技機における概観を示す分解斜視図である。 本発明の第1の実施の形態のパチンコ遊技機において構成される電飾ユニットを示す正面図である。 本発明の第1の実施の形態のパチンコ遊技機における概観を示す正面図である。 本発明の第1の実施の形態のパチンコ遊技機において表示される表示画面を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態のパチンコ遊技機において表示されるライン画像を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態のパチンコ遊技機において表示される表示画面を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態のパチンコ遊技機において表示される表示画面を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態のパチンコ遊技機において表示される表示画面を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態のパチンコ遊技機において表示される表示画面を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態のパチンコ遊技機において表示される表示画面を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態のパチンコ遊技機において表示される表示画面を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態のパチンコ遊技機において表示される表示画面を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態のパチンコ遊技機において表示される表示画面を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態のパチンコ遊技機において構成される主制御回路及び副制御回路を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態のパチンコ遊技機において参照される大当たり判定テーブルである。 有効ライン選択ゲームにおいて最初に停止表示される演出用識別情報と、その有効ライン選択ゲームにおける有効ラインの数との対応関係を示す説明図である。 有効ライン選択ゲームにおける有効ラインの数と、いずれか1つの有効ラインがリーチ状態となる確率との対応関係を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理の状態遷移を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態のパチンコ遊技機の遊技状態遷移を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態のパチンコ遊技機における概観を示す正面図である。 本発明の第2の実施の形態のパチンコ遊技機における小リール等を示す正面図である。 本発明の第2の実施の形態のパチンコ遊技機における概観を示す分解側面図である。 本発明の第2の実施の形態のパチンコ遊技機において構成される主制御回路及び副制御回路を示すブロック図である。
符号の説明
10…パチンコ遊技機
11…扉
12…本体枠
12a…開口
13…障害釘
14…遊技盤
15…遊技領域
16…遊技領域外域
19…保護板
20…上皿
22…下皿
23…羽根部材
24…入賞口
25…始動口
26…発射ハンドル
30…ガイドレール
30a…外レール
30b…内レール
31…スペーサー
31a…貫通穴
32…液晶表示装置
32a…表示部
33…特別図柄表示器
34a〜34d…特別図柄保留ランプ
35…普通図柄表示器
37…表示器ケース
39…大入賞口
40…シャッタ
41…LED
44…特定遊技専用入賞アタッカー
46…スピーカ
47…第1ワープ経路
48…羽根部材
49…第2ワープ経路
50a〜50d…普通図柄保留ランプ
51…ラウンド数表示器
52…LED
53…電飾ユニット
54a…通過ゲート
55…障害物
55,57、58…障害物
56a〜56d…一般入賞口

Claims (5)

  1. 遊技者にとって有利な遊技状態である大当たり遊技への移行に当選するか否かを抽選する大当たり抽選として、前記大当たり遊技後に、前記大当たり抽選の確率が通常確率である通常状態となる通常大当たり遊技と、前記大当たり遊技後に、前記大当たり抽選の確率が前記通常確率よりも高い確変状態となる確変大当たり遊技との何れかへの移行に当選するか否かの大当たり抽選の制御を行う制御手段と、
    前記制御手段の制御による大当たり抽選の結果に応じて、複数の当選ラインを構成する複数の変動表示領域のそれぞれにおいて、識別情報の変動表示及び停止表示を行う可変表示ゲームの実行を制御する可変表示ゲーム実行制御手段と、
    前記大当たり遊技後の確変状態となった後に、遊技状態を通常状態に設定する遊技状態設定手段と、
    前記大当たり遊技後の確変状態となってから、前記遊技状態設定手段が遊技状態を通常状態に設定するまでの間の可変表示ゲーム数の上限回数を設定する確変状態上限回数設定手段と、
    前記大当たり遊技後の確変状態となってから、前記遊技状態設定手段が遊技状態を通常状態に設定するまでの間の前記可変表示ゲームの実行時において、前記複数の変動表示領域において最初に停止表示した識別情報に基づいて選択された当選ラインのうち、いずれかの当選ラインで、前記制御手段の制御による大当たり抽選の結果に応じた識別情報を停止表示させる有効ライン選択ゲームの実行を制御する有効ライン選択ゲーム実行制御手段と、を備えることを特徴とする遊技機。
  2. 前記有効ライン選択ゲーム実行制御手段は、前記有効ライン選択ゲームにおいて、選択された当選ラインの数が多いほど、当該選択された当選ラインのうち、何れかの当選ラインが、当該当選ラインにおける残りの1つの識別情報の停止態様で大当たりを報知する停止態様となりうるリーチ状態になりやすくなるように、前記有効ライン選択ゲームの実行を制御することを特徴とする請求項1記載の遊技機。
  3. 前記複数の変動表示領域において変動表示された識別情報を、遊技者の停止操作に応じて、停止表示させる停止操作手段を備え、
    前記有効ライン選択ゲーム実行制御手段は、前記有効ライン選択ゲームにおいて、遊技者による前記停止操作手段の停止操作に応じて、前記複数の変動表示領域において変動表示された識別情報の一部を最初に停止表示させる制御を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の遊技機。
  4. 前記有効ライン選択ゲームの実行時に、前記識別情報の変動表示が開始された後、遊技者による前記停止操作手段の操作により前記変動表示領域において変動表示された識別情報を所定時間だけ停止表示可能と設定する停止操作有効時間設定手段を備えることを特徴とする請求項3記載の遊技機。
  5. 前記停止操作有効時間設定手段は、前記大当たり遊技後の確変状態となってから、前記遊技状態設定手段が遊技状態を通常状態に設定するまでの間において、前記可変表示ゲームの回数が前記上限回数に近づくほど前記停止操作手段の操作を有効とする所定時間を短縮するように設定していることを特徴とする請求項4記載の遊技機。
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