JP2007199787A - 意味空間を表示した自己組織化マップ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】自己組織化マップ法の特徴地図における各ユニットを、参照ベクトルの基線からの偏位量をY軸に、参照ベクトルの意味空間での重み量をX軸にとり、2次元的に配置することにより、各ユニットは、再現性のある配置で分離して表示することができる。意味空間での重み量の算出の1例として、病態診断用の複数の検査項目の場合、このうち半分の項目を(1)糖尿病関連、過栄養、肝障害関連、の意味空間に配分し、残り半分の項目を(2)炎症関連、低栄養・腎機能関連、貧血関連の意味空間に配分し、この2つの意味空間でのベクトルの「重み量」を算出することにより、複数の意味が同じ一方の意味空間に配分されても、例えば、糖尿病関連のユニットと、肝障害関連のユニットとは分離された配置で表示される。
【選択図】図5
Description
自己組織化マップ法は、非常に強力なクラスタリング能力を持った教師無し学習アルゴリズムである。多数のデータを解析する手段として優れている。
参照ベクトルを持つ複数のユニットの中から、複数の項目に関するデータを利用した入力ベクトルに最も類似した参照ベクトルを持つ勝者ユニットを探索するステップ、学習回数に応じて順次狭められる前記勝者ユニットの近傍領域に含まれる各ユニットの参照ベクトルを前記学習回数に応じて順次小さくされる学習係数と前記入力ベクトルとに基づいて更新するステップ、前記学習回数が予め設定された回数に達するまで前記勝者ユニットの探索及び前記参照ベクトルの更新を繰り返するステップ、そして前記各ユニットを2次元的に表示するステップにより自己組織化マップの特徴地図が作られる。
このような特徴地図には、各ユニットは互いに類似したものが近接的に配置されるように表示されている。
自己組織化マップは、化学分析分野、定量化学分析の分野、ガラス分類問題の分野、人事適正配置問題の分野、巡回セールスマン問題の分野、プリント基板電子部品配置問題などに利用される(非特許文献1)。
しかしながら、従来の自己組織化マップ法による特徴地図には、各ユニットの配置が同じデータセットを行っても処理を行うごとに異なる結果が得られてしまう問題があった(図6左図)。これは、学習の初期値がゼロあるいは乱数から出発して、多数の試行によって自己組織化現象を発生させる原理に基づくためである。特許文献1の方法でも、特徴地図を作り直すごとに位置的な情報が異なり、観測者に混乱を与える可能性があった。また、自己組織化マップ法による分類結果を、さらにクラスター分析で樹形図の形にクラス展開表示をしても、クラス間の基準が存在しないため、樹形図の解釈が困難であった(図8下図)。
多数項目のデータ配列は、生命科学分野で取り扱われる計測値の場合、多様な分布型を取ることが多い。例えば、医学分野で取り扱われる検査値の分布型は、正規分布のほかに対数正規分布と、その中間にある平方根正規分布、3乗根正規分布などさまざまであるが、一般にべき乗値k(p)と変換原点a(p)を指定して、べき乗変換を行うと、その値は近似的に正規分布となる(Box−Cox方式変法:非特許文献2)。なお、同方式では、べき乗値k(p)=0のときは対数変換を用いる。
(1)診断支援システムの病態解析および表示(病態の分類と進行度の系統樹表示)
(2)検診システムの健康度表示(健常から疾患への移行のどの段階にあるかを系統樹上で提示)
(3)検診システムにおいて、生活習慣の偏りが関与する病態の系統的表示
(4)時系列パターンの変化に関する病態ステージの意味的表示システム(病態パターンの遷移の把握や、病原菌の耐性化の程度とその遷移課程過程の提示)
本発明は、医学分野以外にも幅広く適用可能なアルゴリズムである。
本明細書では、P個の属性を持つN個のデータ配列を(p,i)と表記する。本明細書では原データ配列をx(p,i)で表す。医学分野で取り扱われる検査項目には、血糖(BS)、HbA1c、HDLコレステロール(HDL)、総コレステロール(TC)、トリグリセライド(TG)、γGT(GGT)、ALT(GPT)、AST(GOT)、乳酸脱水素酵素(LD)、アルカリフォスファターゼ(ALP)、血小板数(PLT)、白血球数(WBC)、総蛋白(TP)、アルブミン(ALB)、尿酸(UA)、尿素窒素(BUN)、クレアチニン(CRE)、ヘモグロビン(Hb)、ヘマトクリット(Ht)、赤血球数(RBC)などがある。これら例示の20項目の検査データの配列は、20個の属性を持つ原データ配列である。
P個の属性を持つ原データ配列x(p,i)の各属性値は、生命科学分野で取り扱われる計測値の場合、多様な分布型を取ることが多い。このため、対数正規分布など、正規分布からの偏りが強い属性が存在すると、如何にその属性値を基準化しても、分布の裾の値が分類に強く影響する。この影響を除くには、属性毎にその分布型を調べ、それを正規分布に変換する。
図3は、基準化データ作成部の基準化の概念を示した説明図である。上部から第p番目の属性の実際の分布図、正規分布化した分布図、そして基準化した基準範囲の求め方の原理図である。
ここに、p=1,2,・・・, P,
i=1,2,・・・, N、
Pは属性総数、Nはデータ総数である。
入力ベクトルは、P個の属性をもつベクトルである。入力ベクトルとして、データの基準化値u(p,i)のi番面のデータu(p)を使用できる。前述したように、pは属性の次元(p=1,2,…,P)あらわす。
参照ベクトルは、ユニットごとに1個存在する、各ユニットを代表するベクトルである。参照ベクトルは、入力ベクトルと同じ数の要素、P個の要素を持つベクトルである。参照ベクトルをr(p,w)と記載する。pは属性の次元(p=1,2,…,P)、wは参照ユニット番号(w=1,2,・・・,W)を表す。参照ベクトルは、2次元あるいは多次元、または、6角配列としてユニット間の近傍関係を持つ構造を有している。
本明細書において、ベクトルの基線とは、入力ベクトルが数式2により基準値化されている場合、ベクトルの各属性の数値が0であることを意味している。入力ベクトルが数式2により、基準値化されていない場合、ベクトルの各属性の数値の平均値M(p)または、数式3のM(p)が、ベクトルの基線に相当する。
本明細書において、「参照ベクトルの基線からの偏位量」とは、参照ベクトルの各属性の数値が基線からどの程度偏位しているかを示す量である。基準値化されている入力ベクトルが使用された場合、参照ベクトルの各属性の数値は基線からの偏位量をあらわしている。「参照ベクトルの基線からの偏位量」としては、各要素の基線からの偏差平方和の平方根(数式5)を採用することができるが、これに限定されない。
本明細書において、参照ベクトルの偏位度D(w)が最も小さいユニットを「基準ユニット」という。「参照ベクトルの基線からの偏位量」として、基準ユニットの参照ベクトルr(p、w0)の偏位度を0として位置づけて、偏位度D(w)を計算し直して使用しても良い。
本明細書において、「参照ベクトルの基線からの偏位量」としては、基線からの「偏位量」が、基線から上下のいずれの偏位であるかが加味された、「調整偏位量」であることができる。基線から偏位の符号付き総和が、プラスかマイナスかで、「偏位量」にプラスかマイナス符号を付けて、「参照ベクトルの基線からの調整偏位量」とすることができる。この「調整偏位量」として、数式6の調整偏位度D’(w)を使用することができる。
「参照ベクトルの偏位量」は、本発明の意味空間地図において、例えば本発明の健康診断用の意味空間地図において、健常状態者からの乖離度、またはある疾患の重症度を示すといえる。これにより、視覚的に健常からの乖離の度合いや疾患の相互関係(相互移行過程)を知ることができる。
P個の属性を持つデータ配列において、P個の項目のうちのいくつかを1つ又は2つ以上の特定の意味で分類できる。例えば、医学分野で取り扱われる検査項目には、血糖(BS)、HbA1c、HDL、総コレステロール(TC)、トリグリセライド(TG)、GGT、GPT、GOT、乳酸脱水素酵素(LD)、アルカリフォスファターゼ(ALP)、血小板(PLT)、白血球数(WBC)、TP、ALB、UA、BUN、CRE、Hb、Ht、RBCなどがある。その検査項目が、糖尿病関連、過栄養・肝障害関連、炎症関連、低栄養・腎機能関連、貧血関連などに分類できる。血糖(BS)、HbA1cは、糖尿病関連である。HDL、総コレステロール(TC)、トリグリセライド(TG)は、過栄養である。GGT、GPT、GOT、乳酸脱水素酵素(LD)、アルカリフォスファターゼ(ALP)は、過栄養または肝障害関連である。血小板(PLT)、白血球数(WBC)、TPは、炎症関連である。ALB、UA、BUN、CREは、低栄養・腎機能関連である。Hb、Ht、RBCは、貧血関連である。本件明細書では、データの項目を、このような意味に分類する場合、意味空間を設定するという。そして、本件明細書では、データの項目をこのような意味に分類することを、項目を意味空間に配分するという。
本発明では、参照ベクトルについて、「意味空間での重み量」を算出する。本発明の自己組織化マップとして表示する場合、X軸に盛る量である。本明細書において、「意味空間での重み量」とは、参照ベクトルについて、ある意味空間における重みを評価する量である。その意味空間に配分されたすべての属性についての数値を評価する量である。その意味空間に配分された属性の数値の自乗和の平方根などを「意味空間での重み量」とすることができるが、これに限定されない。また更にその意味空間に独自の係数を掛けても良い。
病態診断では、参照ベクトルについて、(1)糖尿病関連、(2)過栄養、(3)肝障害関連、(4)炎症関連、(5)低栄養・腎機能関連、(6)貧血関連の、6個の意味空間について、「意味空間での重み量」を算出することもできる。すなわち、その意味空間に配分された属性の数値の自乗和の平方根に独自の係数a1〜a6を掛けることもできる。
このように意味空間を、参照ベクトルの属性の配列の左右により、2つに設定した場合、参照ベクトルの「重み量」としては数式8のL(w)で表すことができる。その計算の基本要素は、符号付き偏差平方和(SSS:signed sum of square)である。
本発明の実施例の意味空間地図においては、「重み量」指数が、大きくマイナスの場合は糖尿病関連、大きくプラスの場合は、栄養障害・貧血関連を表し、その中間の場合は、その部位にだけに異常があるか複数の系統の異常が存在することを表す。
前記各ユニット間の類似性の求め方は、全ユニット間の距離(ユークリッド距離など)を求め、それが最小となる上位のユニットを選んで、その距離(類似度)に応じて実線の太さ、あるいは色で各ユニット間の類似性を表示する。
図1は、本発明の自己組織化マップの作成および表示の装置のハードウエア構成を示す。
正規分布化データ作成部は、分布型判定部と分布型パラメータ修正部、そして、正規分布化データ変換部で構成している。分布型判定部は、入力データの属性の分布型を解析して、適切な変換パラメータを決定する。変換法には、べき乗変換などを適用できる。
データベクトル間で類似度を調べる場合、データを構成する属性間で単位が異なると絶対値の大きな属性が類似度に大きな影響を持つ。このため、データベクトルを類似度に基づいて分類をする場合、その基準化が必要となる。
正規分布化されたデータ配列X(p,i)の値を変換して基準化値u(p,i)とする。このi番目の基準化値をi番目の入力ベクトルu(p)(p=1,2,・・・,P)とする。
自己組織化マップ特徴地図作成部は、自己組織化マップ特徴地図の作成処理を行うブロックであって、初期値設定部と入力ベクトル提示部と勝者ユニット探索部と参照ベクトル更新部と学習回数判定部として機能する。
意味空間地図作成部は、参照ベクトルの基線からの調整偏位量算出部、参照ベクトルの意味空間での偏位量算出部、意味空間地図作図部からなる。
参照ベクトルの基線からの調整偏位量算出部は、全ユニット(w=1,2,・・・,W)について、数式5により、基線からの偏位度D(w)を算出する。そして、
数式7により、調整偏位度D”(w)を算出する。
参照ベクトルの意味空間での偏位量算出部は、数式8により、2つの意味空間での「重み量」指数L(w)を算出する。
意味空間地図作図部は、各ユニットの参照ベクトルの調整偏位量D’’(w)をY軸に、各ユニットの参照ベクトルの「重み量」指数L(w)をX軸にとり、各ユニットを2次元的に展開して表示する。
本例のP個の属性を持つ原データ配列x(p,i)は、病態診断用のデータで、性別、年齢と20項目検診検査結果よりなる4323例のデータである。本例の20項目の検診検査項目は、血糖(BS)、HbA1c、HDL、総コレステロール(TC)、トリグリセライド(TG)、GGT、GPT、GOT、乳酸脱水素酵素(LD)、アルカリフォスファターゼ(ALP)、血小板(PLT)、白血球数(WBC)、TP、ALB、UA、BUN、CRE、Hb、Ht、RBCである。これらの項目のうち、血糖(BS)、HbA1cは、糖尿病関連である。HDL、総コレステロール(TC)、トリグリセライド(TG)は、過栄養である。GGT、GPT、GOT、乳酸脱水素酵素(LD)、アルカリフォスファターゼ(ALP)は、過栄養または肝障害関連である。血小板(PLT)、白血球数(WBC)、TPは、炎症関連である。ALB、UA、BUN、CREは、低栄養・腎機能関連である。Hb、Ht、RBCは、貧血関連である。この20の検診検査項目は、左側から糖尿病関連、過栄養・肝障害関連、炎症関連、低栄養・腎機能関連、貧血関連の順に配列されている。表1のデータは、その内の10例を示したものである。
この例の原データx(p,i)は、p:1〜20、i:1〜4323である。本発明の実施例1の装置により、原データx(p,i)を正規分布化値X(p,i)と基準化値u(p,i)する。このi番目の基準化値を、入力ベクトルu(p)とする。
本発明の実施例1の装置の勝者ユニットの探索部により、20個の属性よりなる参照ベクトル参照ベクトルr(p,w)を持つ複数のユニットの中から、前記入力ベクトルu(p)に最も類似した参照ベクトルr(p,w)を持つ勝者ユニットを探索し、本発明の実施例1の装置の参照ベクトル更新部により、学習回数に応じて順次狭められる前記勝者ユニットの近傍領域に含まれる各ユニットの参照ベクトルr(p,w)を前記学習回数に応じて順次小さくされる学習係数と前記入力ベクトルu(p)とに基づいて更新し、前記学習回数が4323回に達するまで前記勝者ユニットの探索及び前記参照ベクトルr(p,w)の更新を繰り返すことにより、6×6のユニットが配列した、自己組織化マップ法による特徴地図を作成した。
このようにして作成した特徴地図には、6×6のユニットが配列し、各ユニットは互いに類似したものが近接的に配置されるように表示されている。しかしながら、このように作成された特徴地図は作り直すごとに位置的な情報が異なってしまう。
実施例1の装置で、意味空間地図作図部において、各ユニットの参照ベクトルの調整偏位量D”(w)をY軸に、各ユニットの参照ベクトルの「重み量」指数L(w)をX軸にとり、特徴地図の6×6の各ユニットを2次元的に再配置する、意味空間地図を作成した。
図5は、このようにして作成した意味空間地図である。この意味空間地図には、元の特徴地図のユニットの配列位置m−nが示されている。図5には、このうちのいくつかのユニットについて、健常群型(3−3)、糖尿病型(2−2、2−1、1−2、1−1)、肝障害型(5−2、6−2、6−1)、腎障害型(1−6)、低栄養・貧血型(3−6、2−6)であることが示されている。これらのユニットについて、その参照ベクトルが図示されている。
図5の意味空間地図には、各ユニット間の類似性が表示されている。前記各ユニットについて、他のユニットの全類似距離を求め、それが最も短いものを3つ選び、そしてその距離が極めて短い場合太い線で、それよりも長いが一定レベル以下の場合細い線で、さらにそれよりも長い場合は結ばない。また線に着色する場合、類似距離が最短なものに対しては赤色、2番目のものに対しては橙色、3番目のものに対しては灰色とする。
図6は、本発明の意味空間地図の再現性を示すものである。左側の特徴地図においては、ユニットの配置の再現性が悪いのに対して、右側の意味空間地図では再現性が良いことが図示されている。
図7は、べき乗変換による意味空間地図の最適化を示した図である。図7上図は、べき乗変換を加えた本実施例のものであり、図7下図はべき乗変換を加えなかったものである。それぞれの属性固有のべき乗変換を加えた方が明確に意味を反映した地図を得ることができる。本実施例では、べき乗変換を施さないと異常値を多く持つ群のパターンが強調され過ぎて、図7のごとく早期発見が求められるより軽微な異常を持つパターンを、健常典型パターンから分離しにくくなる。
図8は、本実施例の意味空間地図と従来のクラスター分析による再配置結果を比較した図である。図8上図は、本実施例の意味空間地図である。図8下図は、従来のクラスター分析による再配置結果である。本実施例(図8上図)では、基準ユニットである5−4を中心として再配置され、他のユニットが標準(基準ユニット)からどの程度乖離しているかの判断が容易となる。これに対し、従来のクラスター分析を使ってデンドログラムの形式で再配置(図8下図)した場合には、枝の配置に意味を持たせることができない。このため、基準ユニット(5−4)も含めた健常パターンを示すユニット(灰色のクラス番号)と他の病態パターンを示すユニットが混在しており、かつ病態群の中でも重症の程度を区別できないなど、分類結果の解釈が困難である。
図9は、ある患者が属するパターンの経時変化を示した図である。本発明の意味空間地図は、十分なデータ数に基づいて作成した場合、データを随時追加して再実行してもその分類結果の配置は基本的には変化しない。このため、同じ患者の検査結果をその上に随時表示することで、病態の変化を明確に把握できる。
Claims (16)
- 複数個の属性よりなる参照ベクトルを持つ複数のユニットの中から、前記参照ベクトルと同じ個数の属性よりなる入力ベクトルに最も類似した参照ベクトルを持つ勝者ユニットを探索し、学習回数に応じて順次狭められる前記勝者ユニットの近傍領域に含まれる各ユニットの参照ベクトルを、前記学習回数に応じて順次小さくされる学習係数と前記入力ベクトルとに基づいて更新し、前記学習回数が予め設定された回数に達するまで、前記勝者ユニットの探索及び前記参照ベクトルの更新を繰り返すことにより、特徴地図を作成する手順を含む自己組織化マップ法において、前記特徴地図の各ユニットの参照ベクトルについて、基線からの偏位量を算出し、参照ベクトルの属性について、1又は2以上の意味空間を設定して、前記参照ベクトルの属性の一部あるいは全部を、その設定した意味空間に配分し、前記特徴地図の各ユニットの参照ベクトルについて、その意味空間での重み量を算出し、参照ベクトルの基線からの偏位量を一方の軸に、及び、参照ベクトルの意味空間での重み量を他方の軸に、前記特徴地図の各ユニットを配置して、意味空間地図を作成する手順を含むことを特徴とする自己組織化マップ法。
- 特徴地図を作成する手順において、前記入力ベクトルの各属性の数値が変数変換により正規分布化されている、請求項1の自己組織化マップ法。
- 特徴地図を作成する手順において、前記入力ベクトルの各属性の数値が基準化されている、請求項1〜請求項2のいずれか1項の自己組織化マップ法。
- 意味空間地図を作成する手順において、基線からの偏位量が基線から上下のいずれの偏位であるかが加味された、調整偏位量である請求項1〜請求項3のいずれか1項の自己組織化マップ法。
- 意味空間地図を作成する手順において、設定する意味空間が2つである請求項1〜請求項4のいずれか1項の自己組織化マップ法。
- 意味空間地図を作成する手順において、意味空間地図に前記各ユニット間の類似性を結合線により表示する請求項1〜請求項5のいずれか1項の自己組織化マップ法。
- 特徴地図を作成する手順において、前記属性が病態診断における検査項目であり、作成する意味空間地図が病態診断用である請求項1〜請求項6のいずれか1項の自己組織化マップ法。
- 前記意味空間地図の前記ユニットに、対応する病状名を表示する、作成する意味空間地図が病態診断用である請求項7に記載の自己組織化マップ法。
- 前記意味空間地図に、時系列遷移により病態の悪化か治癒の方向かを視覚的に表示する請求項7〜請求項8のいずれか1項に記載の自己組織化マップ法。
- 前記意味空間地図に更に、生活習慣特性を付記する請求項7〜請求項9のいずれか1項に記載の自己組織化マップ法。
- 自己組織化マップ法の特徴地図の各ユニットについて、参照ベクトルの基線からの偏位量を一方の軸に、及び参照ベクトルの意味空間での重み量を他方の軸に、各ユニットを配置してなる意味空間地図であって、請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の自己組織化マップ法により作成された意味空間地図。
- 複数個の属性よりなるベクトルを入力する手段、前記入力ベクトルに最も類似した参照ベクトルを持つ勝者ユニットを探索する手段、学習回数に応じて順次狭められる前記勝者ユニットの近傍領域に含まれる各ユニットの参照ベクトルを、前記学習回数に応じて順次小さくされる学習係数と前記入力ベクトルとに基づいて更新する手段、前記学習回数が予め設定された回数に達するまで、前記勝者ユニットの探索及び前記参照ベクトルの更新を繰り返す手段、自己組織化マップの特徴地図を作成する手段、前記特徴地図の各ユニットの参照ベクトルについて、基線からの偏位量を算出する手段、前記属性の一部あるいは全部を意味空間に配分し、その意味空間に配分された属性から、前記参照ベクトルの意味空間での重み量を算出する手段、参照ベクトルの基線からの偏位量を一方の軸に、及び参照ベクトルの意味空間での重み量を他方の軸に、前記特徴地図の各ユニットを配置して、2次元的に表示する手段を具備することを特徴とする自己組織化マップ表示装置。
- 各入力ベクトルの属性の数値が正規分布化されるように変数変換する手段を有する、請求項12の自己組織化マップ表示装置。
- 各入力ベクトルの属性の数値を基準化する手段を有する、請求項12〜請求項13のいずれか1項の自己組織化マップ表示装置。
- コンピュータを自己組織化マップ表示装置として機能させるためのプログラムであって、請求項1〜請求項10のいずれか1項の自己組織化マップ法の特徴地図を作成する手順、及び意味空間地図を作成する手順を実行するプログラム。
- 請求項15のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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