JP2007198037A - 面ガラス固定構造 - Google Patents

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直人 本田
Osamu Yamamoto
修 山本
Takashi Terasoma
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典也 山谷
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Abstract

【課題】建物の内外観及び面ガラスを通しての透視性を特に損なうことなく、面ガラスを活用して、枠体の変形を防止できるようにする。
【解決手段】枠体4の内側に、その内側を覆う多角形の面ガラスBを固定してある面ガラス固定構造であって、面ガラスよりも軟質で、かつ、枠体と面ガラスとに亘って外力を伝達可能なスペーサー10を、面ガラスにおける各側辺に沿う端面9と枠体との間に装着してあるとともに、スペーサーと枠体との間の一部又は全部に硬化性充填材12を充填して、硬化状態で枠体と面ガラスとに亘って外力を伝達可能な硬化充填材部13を設けてある。
【選択図】図3

Description

本発明は、枠体の内側に、その内側を覆う多角形の面ガラスを固定してある面ガラス固定構造に関する。
上記面ガラス固定構造では、従来、ガラス面に沿う方向の外力が面ガラスに作用すると、その面ガラスの一部に応力が集中し易く、応力集中箇所に発生したクラックなどに起因して破損し易い点を考慮して、面ガラスを建築構造に形成される枠体の内側に剛連結することは行われておらず、枠体に水平外力が作用しても、面ガラスには外力が極力作用しないように、弾性緩衝材などを介して枠体の内側に固定している(慣用技術であり、先行技術文献情報を開示できない)。
また、特に軸組又は枠組構造建築物においては、枠体の風や地震などによる水平力による変形、例えば、四角形の枠体の一方の対角線に沿って互いに対向する二つのコーナー部における枠体構成部材同士の交差角が拡がり、他方の対角線に沿って互いに対向する二つのコーナー部における枠体構成部材同士の交差角が狭まるような変形を効果的に防止できるように、金属製のブレース(筋かい)を設けることが一般に行われている。
このため、枠体の変形を防止するために、面ガラスをガラス面に沿って横断するようなブレースを設けると、面ガラスを通した視界がブレースで遮られて、建物の内外観及び面ガラスを通しての透視性を損なう欠点があり、また、引っ張り強度が強い大型のブレースを設けるほど、前記欠点が大きくなる。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、建物の内外観及び面ガラスを通しての透視性を特に損なうことなく、面ガラスを活用して、枠体の変形を防止できるようにすることを目的とする。
本発明の第1特徴構成は、枠体の内側に、その内側を覆う多角形の面ガラスを固定してある面ガラス固定構造であって、前記面ガラスよりも軟質で、かつ、前記枠体と前記面ガラスとに亘って外力を伝達可能なスペーサーを、前記面ガラスにおける各側辺に沿う端面と前記枠体との間に装着してあるとともに、前記スペーサーと前記枠体との間の一部又は全部に硬化性充填材を充填して、硬化状態で前記枠体と前記面ガラスとに亘って外力を伝達可能な硬化充填材部を設けてある点にある。
〔作用及び効果〕
枠体を金属材料又は木質材料で構成し、面ガラスよりも軟質で、かつ、枠体と面ガラスとに亘って外力を伝達可能なスペーサーを、面ガラスにおける各側辺に沿う端面と枠体との間に装着して、面ガラスを枠体に固定してあるので、枠体の変形に伴って、枠体から、スペーサーを介して、応力集中を防止しながら面ガラスに圧縮力を積極的に作用させることができ、もって、面ガラスの耐圧縮強度に基づいて枠体の変形を抑制し、枠体を補強する強度部材として面ガラスを活用できる。
また、枠体に歪みが生じているような場合は、面ガラスの端面と枠体との間にスペーサーを装着したときに、枠体がスペーサーに対して対向している部分のうちの一部のみがスペーサーに接触して、枠体とスペーサーとに亘る外力の伝達部位がその接触箇所に集中し、その結果、スペーサーと面ガラスとに亘る外力の伝達部位も、枠体とスペーサーとの接触箇所に対応する特定範囲に集中して、この場合も面ガラスの肉厚内部に割れが発生し易い問題がある。
そこで、この問題に鑑みて、スペーサーと枠体との間の一部又は全部に硬化性充填材を充填して、硬化状態で枠体と面ガラスとに亘って外力を伝達可能な硬化充填材部を設けてあるので、枠体に歪みが生じていて、枠体がスペーサーに対して対向している部分のうちの一部のみがスペーサーに接触しているような場合や、枠体がスペーサーに対して対向している部分の全部がスペーサーに接触していない場合でも、枠体とスペーサーとを、硬化充填材部を介して間接的に接触させて、枠体とスペーサーとに亘る外力の伝達部位を分散させることができ、その結果、スペーサーと面ガラスとに亘る外力の伝達部位も分散させることができるようになって、面ガラスの肉厚内部に割れが発生し難い。
従って、面ガラスのスペーサーに対する対向部位において、面ガラスの肉厚内部に割れが発生するおそれが少なく、建物の内外観や、面ガラスの透視性を特に損なうことなく、面ガラスを活用して、枠体の変形を防止できる。
本発明の第2特徴構成は、枠体の内側に、その内側を覆う多角形の面ガラスを固定してある面ガラス固定構造であって、前記面ガラスよりも軟質で、かつ、前記枠体と前記面ガラスとに亘って外力を伝達可能なスペーサーを、前記面ガラスにおける各側辺に沿う端面と前記枠体との間に装着してあるとともに、前記枠体と前記面ガラスとに亘って外力を伝達可能な薄板材に、前記枠体と前記面ガラスとに亘って外力を伝達可能で、前記薄板材よりも薄い可撓性を備えたシート材を巻き付けて構成してある補助スペーサーを、前記スペーサーと前記枠体との間の一部又は全部に挿入してある点にある。
〔作用及び効果〕
枠体を金属材料又は木質材料で構成し、面ガラスよりも軟質で、かつ、枠体と面ガラスとに亘って外力を伝達可能なスペーサーを、面ガラスにおける各側辺に沿う端面と枠体との間に装着して、面ガラスを枠体に固定してあるので、枠体の変形に伴って、枠体から、スペーサーを介して、応力集中を防止しながら面ガラスに圧縮力を積極的に作用させることができ、もって、面ガラスの耐圧縮強度に基づいて枠体の変形を抑制し、枠体を補強する強度部材として面ガラスを活用できる。
また、枠体に歪みが生じているような場合は、面ガラスの端面と枠体との間にスペーサーを装着したときに、枠体がスペーサーに対して対向している部分のうちの一部のみがスペーサーに接触して、枠体とスペーサーとに亘る外力の伝達部位がその接触箇所に集中し、その結果、スペーサーと面ガラスとに亘る外力の伝達部位も、枠体とスペーサーとの接触箇所に対応する特定範囲に集中して、この場合も面ガラスの肉厚内部に割れが発生し易い問題がある。
そこで、この問題に鑑みて、枠体と面ガラスとに亘って外力を伝達可能な薄板材とシート材とで構成してある補助スペーサーを、スペーサーと枠体との間の一部又は全部に挿入してあるので、枠体に歪みが生じていて、枠体がスペーサーに対して対向している部分のうちの一部のみがスペーサーに接触しているような場合や、枠体がスペーサーに対して対向している部分の全部がスペーサーに接触していない場合でも、枠体とスペーサーとを、補助スペーサーを介して間接的に接触させて、枠体とスペーサーとに亘る外力の伝達部位を分散させることができ、その結果、スペーサーと面ガラスとに亘る外力の伝達部位も分散させることができるようになって、面ガラスの肉厚内部に割れが発生し難い。
その上、枠体と面ガラスとに亘って外力を伝達可能な薄板材に、枠体と面ガラスとに亘って外力を伝達可能で、薄板材よりも薄い可撓性を備えたシート材を巻き付けて補助スペーサーを構成してあるので、補助スペーサーの厚さがスペーサーと枠体との間に挿入し易い厚さになるように、シート材の巻き付け量を調整することができるとともに、補助スペーサーの挿入に伴う薄板材やシート材の弾性的な圧縮変形と、その後の復帰変形とによって、補助スペーサーをスペーサーと枠体とに密着させる状態に装着することができ、枠体とスペーサーとに亘る外力の伝達を、補助スペーサーを介して効率良く行えるように、補助スペーサーをスペーサーと枠体との間に挿入し易い。
従って、面ガラスのスペーサーに対する対向部位において、面ガラスの肉厚内部に割れが発生するおそれが少なく、建物の内外観や、面ガラスの透視性を特に損なうことなく、面ガラスを活用して、枠体の変形を防止できる。
本発明の第3特徴構成は、枠体の内側に、その内側を覆う多角形の面ガラスを固定してある面ガラス固定構造であって、前記面ガラスよりも軟質で、かつ、前記枠体と前記面ガラスとに亘って外力を伝達可能なスペーサーを、前記面ガラスにおける各側辺に沿う端面と前記枠体との間に装着してあるとともに、前記枠体と前記面ガラスとに亘って外力を伝達可能な楔状の補助スペーサーを、前記面ガラスのガラス面に交差する方向から前記スペーサーと前記枠体との間の一部又は全部に押し込んである点にある。
〔作用及び効果〕
枠体を金属材料又は木質材料で構成し、面ガラスよりも軟質で、かつ、枠体と面ガラスとに亘って外力を伝達可能なスペーサーを、面ガラスにおける各側辺に沿う端面と枠体との間に装着して、面ガラスを枠体に固定してあるので、枠体の変形に伴って、枠体から、スペーサーを介して、応力集中を防止しながら面ガラスに圧縮力を積極的に作用させることができ、もって、面ガラスの耐圧縮強度に基づいて枠体の変形を抑制し、枠体を補強する強度部材として面ガラスを活用できる。
また、枠体に歪みが生じているような場合は、面ガラスの端面と枠体との間にスペーサーを装着したときに、枠体がスペーサーに対して対向している部分のうちの一部のみがスペーサーに接触して、枠体とスペーサーとに亘る外力の伝達部位がその接触箇所に集中し、その結果、スペーサーと面ガラスとに亘る外力の伝達部位も、枠体とスペーサーとの接触箇所に対応する特定範囲に集中して、この場合も面ガラスの肉厚内部に割れが発生し易い問題がある。
そこで、この問題に鑑みて、枠体と面ガラスとに亘って外力を伝達可能な補助スペーサーを、スペーサーと枠体との間の一部又は全部に押し込んであるので、枠体に歪みが生じていて、枠体がスペーサーに対して対向している部分のうちの一部のみがスペーサーに接触しているような場合や、枠体がスペーサーに対して対向している部分の全部がスペーサーに接触していない場合でも、枠体とスペーサーとを、補助スペーサーを介して間接的に接触させて、枠体とスペーサーとに亘る外力の伝達部位を分散させることができ、その結果、スペーサーと面ガラスとに亘る外力の伝達部位も分散させることができるようになって、面ガラスの肉厚内部に割れが発生し難い。
その上、補助スペーサーを楔状に形成して、面ガラスのガラス面に交差する方向からスペーサーと枠体との間に押し込んであるので、補助スペーサーの厚さを特に調節するようなことなく、枠体とスペーサーとに亘る外力の伝達を、補助スペーサーを介して効率良く行えるように、補助スペーサーをスペーサーと枠体との間に挿入し易い。
従って、面ガラスのスペーサーに対する対向部位において、面ガラスの肉厚内部に割れが発生するおそれが少なく、建物の内外観や、面ガラスの透視性を特に損なうことなく、面ガラスを活用して、枠体の変形を防止できる。
本発明の第4特徴構成は、枠体の内側に、その内側を覆う多角形の面ガラスを固定してある面ガラス固定構造であって、前記面ガラスよりも軟質で、かつ、前記枠体と前記面ガラスとに亘って外力を伝達可能なスペーサーを、前記面ガラスにおける各側辺に沿う端面と前記枠体との間に装着してあるとともに、常温において前記枠体と前記面ガラスとに亘って外力を伝達可能な板状の熱可塑性樹脂製補助スペーサーを、表面部分のみが塑性変形可能となるように加熱した状態で、前記面ガラスのガラス面に交差する方向から前記スペーサーと前記枠体との間の一部又は全部に押し込んだ後、常温に冷却してある点にある。
〔作用及び効果〕
枠体を金属材料又は木質材料で構成し、面ガラスよりも軟質で、かつ、枠体と面ガラスとに亘って外力を伝達可能なスペーサーを、面ガラスにおける各側辺に沿う端面と枠体との間に装着して、面ガラスを枠体に固定してあるので、枠体の変形に伴って、枠体から、スペーサーを介して、応力集中を防止しながら面ガラスに圧縮力を積極的に作用させることができ、もって、面ガラスの耐圧縮強度に基づいて枠体の変形を抑制し、枠体を補強する強度部材として面ガラスを活用できる。
また、枠体に歪みが生じているような場合は、面ガラスの端面と枠体との間にスペーサーを装着したときに、枠体がスペーサーに対して対向している部分のうちの一部のみがスペーサーに接触して、枠体とスペーサーとに亘る外力の伝達部位がその接触箇所に集中し、その結果、スペーサーと面ガラスとに亘る外力の伝達部位も、枠体とスペーサーとの接触箇所に対応する特定範囲に集中して、この場合も面ガラスの肉厚内部に割れが発生し易い問題がある。
そこで、この問題に鑑みて、常温において枠体と面ガラスとに亘って外力を伝達可能な板状の熱可塑性樹脂製補助スペーサーを、スペーサーと枠体との間の一部又は全部に押し込んであるので、枠体に歪みが生じていて、枠体がスペーサーに対して対向している部分のうちの一部のみがスペーサーに接触しているような場合や、枠体がスペーサーに対して対向している部分の全部がスペーサーに接触していない場合でも、枠体とスペーサーとを、補助スペーサーを介して間接的に接触させて、枠体とスペーサーとに亘る外力の伝達部位を分散させることができ、その結果、スペーサーと面ガラスとに亘る外力の伝達部位も分散させることができるようになって、面ガラスの肉厚内部に割れが発生し難い。
その上、板状の熱可塑性樹脂製補助スペーサーを、表面部分のみが塑性変形可能となるように加熱した状態で、面ガラスのガラス面に交差する方向からスペーサーと枠体との間の一部又は全部に押し込んだ後、常温に冷却してあるので、補助スペーサーをスペーサーと枠体との間に押し込むに伴って、塑性変形可能な表面部分が変形してその厚さが調整され、補助スペーサーの厚さを予め調節しておくような手間を特に掛けることなく、枠体とスペーサーとに亘る外力の伝達を、補助スペーサーを介して効率良く行えるように、補助スペーサーをスペーサーと枠体との間に挿入し易い。
従って、面ガラスのスペーサーに対する対向部位において、面ガラスの肉厚内部に割れが発生するおそれが少なく、建物の内外観や、面ガラスの透視性を特に損なうことなく、面ガラスを活用して、枠体の変形を防止できる。
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
〔第1実施形態〕
図1,図2は、枠体4の内側に、その内側を覆う多角形の面ガラスBを固定してある本発明による面ガラス固定構造を示し、上下の床スラブ1を各別に支持しているコンクリート製や金属製,木製の水平方向部材2と、その水平方向部材2を支持しているコンクリート製や金属製,木製の鉛直方向部材3とを建物外壁部に設けて、上下の水平方向部材2と左右の鉛直方向部材3とで多角形に組まれた軸組又は枠組Aを設け、その軸組又は枠組Aの内周側に、上下の水平方向部材2と左右の鉛直方向部材3とに一体に固定してある矩形の枠体4を設けて、厚板ガラス又は強化ガラスからなる矩形の面ガラスBを、その外周縁部を各水平方向部材2と各鉛直方向部材3とに沿わせて枠体4の内側に固定してある。
前記枠体4はステンレス鋼などの鋼材(金属材料の一例)で構成してあり、この枠体4の内周側に面ガラスBの端縁が入り込む凹溝5を一連の四角形の環状に形成し、枠体4のうちの凹溝5の一方の溝側面を一連に形成している溝形成枠6を、枠本体部7に対してビス8で着脱自在に固定してある。
前記面ガラスBにおける各側辺に沿う端面9と枠体4との間に、面ガラスB及び枠体4よりも軟質で、かつ、枠体4と面ガラスBとに亘って外力(圧縮力)を伝達可能なスペーサー10を、面ガラスBの各コーナー部Cから25.4mm(1インチ)以上の離間距離Lで離間させて、枠体4と面ガラスBとに亘って引っ張り力が作用しないように、非接着状態で装着してある。
また、図3に示すように、枠体4のガラス面11に沿う方向の歪みに起因してスペーサー10と枠体4との間、つまり、凹溝5の溝底面5aとの間にできている隙間部分Sを詰めるために、スペーサー10と溝底面5aとの間の一部又は全部に必要に応じて未硬化の硬化性充填材12を充填して、硬化状態で枠体4と面ガラスBの端面9とに亘って外力(圧縮力)を伝達可能な硬化充填材部13を設けてある。
前記硬化性充填材12としては、エポキシ樹脂やメラニン樹脂,FRPなどに使用する不飽和ポリエステル樹脂、或いは、建築で使用するポルトランドセメントなどの普通のセメントやリン酸セメントなどのセメント材料を使用することができる。
そして、面ガラスBの各コーナー部C周りの端面9と枠体4との間における枠体4と面ガラスBとに亘る外力の伝達を防止するためのコーナー弾性緩衝材14と、面ガラスBの周側面と枠体4との間における枠体4と面ガラスBとに亘る外力の伝達を防止するための左右の側面弾性緩衝材15とを凹溝5に装着して、面ガラスBを枠体4に固定してある。
前記スペーサー10は、具体的には、ポリアセタール樹脂やアクリル樹脂,ナイロン66,アルミ合金などのヤング率(E)が1000〜70000N/mm2の硬質材料で形成してあり、また、弾性緩衝材15はヤング率(E)が1000N/mm2未満の軟質材料で形成してある。
前記面ガラスBを枠体4に組み付ける方法を説明すると、溝形成枠6を枠本体部7から外しておいて、スペーサー10とコーナー弾性緩衝材14とを溝底面5aに沿って装着するとともに、一方の側面弾性緩衝材15を枠本体部7側の溝側面に沿って装着した後、面ガラスBを、その一方の周側面を全周に亘って側面弾性緩衝材15に接触させる状態で、スペーサー10とコーナー弾性緩衝材14との間に嵌め込み、図3に示すように、各スペーサー10を面ガラスBの端面9に対してガラス側辺に沿って一連に接触させた状態でスペーサー10と溝底面5aとの間にできている隙間部分Sに、未硬化の硬化性充填材12を充填した後、他方の側面弾性緩衝材15を装着して、溝形成枠6を枠本体部7にビス止めする。
〔第2実施形態〕
図示しないが、第1実施形態において、上下の水平方向部材2と左右の鉛直方向部材3とに一体に固定してある矩形の枠体4を、集成材やベイマツ,杉などの木質材料(非金属材料の一例)で構成しても良い。
この場合は、面ガラスBよりも軟質で、かつ、枠体4と面ガラスBとに亘って外力(圧縮力)を伝達可能なスペーサー10を使用することができ、具体的には、第1実施形態で示した材料と同じ硬質材料で形成してあるスペーサー10を使用できる。
その他の構成は第1実施形態と同様である。
〔第3実施形態〕
図4は、本発明による面ガラス固定構造の別実施形態の要部を示し、枠体4のガラス面11に沿う方向の歪みに起因してスペーサー10と枠体4との間、つまり、凹溝5の溝底面5aとの間にできている隙間部分Sを詰めるために、スペーサー10と溝底面5aとの間の一部又は全部に必要に応じて補助スぺーサー16を挿入してある。
前記補助スぺーサー16は、図5に示すように、枠体4と面ガラスBとに亘って外力(圧縮力)を伝達可能な、例えば、ポリアセタール樹脂やアクリル樹脂,ナイロン66,アルミニウムおよびその合金,鉄(鋼),銅などで形成してある厚さ5mm程度の薄板材17に、枠体4と面ガラスBとに亘って外力(圧縮力)を伝達可能で、薄板材17よりも薄い可撓性を備えた、例えば、ポリアセタール樹脂やアクリル樹脂,ナイロン66,アルミニウムおよびその合金などで形成してある厚さ0.3mm程度のシート材18を、隙間の大きさ(間隔)に応じた所望の厚さに巻き付けて構成してある。
そして、面ガラスBをスペーサー10とコーナー弾性緩衝材14との間に嵌め込んだ後、他方の側面弾性緩衝材15を装着して、溝形成枠6を枠本体部7にビス止めする前に、図4に示すように、各スペーサー10を面ガラスBの端面9に対してガラス側辺に沿って一連に接触させた状態でスペーサー10と溝底面5aとの間にできている隙間部分Sに、補助スぺーサー16をシート材18の巻き付け方向から挿入してある。
その他の構成は第1実施形態又は第2実施形態と同様である。
〔第4実施形態〕
図6は、本発明による面ガラス固定構造の別実施形態の要部を示し、枠体4のガラス面11に沿う方向の歪みに起因してスペーサー10と枠体4との間、つまり、凹溝5の溝底面5aとの間にできている隙間部分Sを詰めるために、スペーサー10と溝底面5aとの間の一部又は全部に必要に応じて楔状の補助スぺーサー16を押し込んである。
前記補助スぺーサー16は、枠体4と面ガラスBとに亘って外力(圧縮力)を伝達可能な、例えば、ポリアセタール樹脂やアルミニウムおよびその合金,ナイロン66,ポリメチルメタクリレートなどのアクリル樹脂、その他、各種のエンジニアリングプラスチックなどで楔状に形成してある。
そして、面ガラスBをスペーサー10とコーナー弾性緩衝材14との間に嵌め込んだ後、他方の側面弾性緩衝材15を装着して、溝形成枠6を枠本体部7にビス止めする前に、第1実施形態と同様に、各スペーサー10を面ガラスBの端面9に対してガラス側辺に沿って一連に接触させた状態で、スペーサー10と溝底面5aとの間にできている隙間部分Sに、面ガラスBのガラス面11に交差する方向から押し込んである。
その他の構成は第1実施形態又は第2実施形態と同様である。
〔第5実施形態〕
図7は、本発明による面ガラス固定構造の別実施形態の要部を示し、枠体4のガラス面11に沿う方向の歪みに起因してスペーサー10と枠体4との間、つまり、凹溝5の溝底面5aとの間にできている隙間部分Sを詰めるために、スペーサー10と枠体4との間の一部又は全部に必要に応じて板状の熱可塑性樹脂製補助スペーサー16を押し込んである。
前記補助スぺーサー16は、常温において枠体4と面ガラスBとに亘って外力(圧縮力)を伝達可能な、例えば、ABS樹脂やポリ塩化ビニル樹脂,ポリプロピレン樹脂,ポリアミドなどのナイロン樹脂、ポリアセタール樹脂などの熱可塑性樹脂で、隙間の大きさ
(間隔)よりも若干厚い厚さに形成してある。
そして、面ガラスBをスペーサー10とコーナー弾性緩衝材14との間に嵌め込んだ後、他方の側面弾性緩衝材15を装着して、溝形成枠6を枠本体部7にビス止めする前に、第1実施形態と同様に、各スペーサー10を面ガラスBの端面9に対してガラス側辺に沿って一連に接触させた状態で、スペーサー10と溝底面5aとの間にできている隙間部分Sに、表面部分のみが塑性変形可能となるように加熱した状態で、面ガラスBのガラス面11に交差する方向から強制的に押し込んだ後、常温に冷却してある。
その他の構成は第1実施形態又は第2実施形態と同様である。
〔その他の実施形態〕
1.本発明による面ガラス固定構造は、角数が3以上の多角形の枠体の内側に、その内側を覆う多角形の面ガラスを固定してあっても良い。
2.本発明による面ガラス固定構造は、枠体の内側に、その内側を覆う角数が3以上の多角形の面ガラスを固定してあっても良い。
3.本発明による面ガラス固定構造は、枠体の形状とは異なる任意の多角形の面ガラスを固定してあっても良い。
4.本発明による面ガラス固定構造は、建物内部に設けてある枠体の内側に、その内側を覆う多角形の面ガラスを固定してあっても良い。
5.本発明による面ガラス固定構造は、面ガラスにおける側辺に沿う端面と枠体との間に、複数のスペーサーを断続的に装着してあっても良い。
6.本発明による面ガラス固定構造は、枠体の内側に、その内側を覆う多角形の複数枚の面ガラスを板厚方向に重なるように固定してあっても良い。
7.本発明による面ガラス固定構造は、木質材料の他に、合成樹脂材料などの非金属材料で構成してある枠体を設けてあっても良く、枠体を非金属材料で構成してある場合は、非金属材料よりも硬質のスペーサーを設けることができる。
8.本発明による面ガラス固定構造は、金属材料と木質材料や合成樹脂材料などの非金属材料とを併用して構成してある枠体を設けてあっても良い。
9.本発明による面ガラス固定構造は、スペーサーを、面ガラスにおける各コーナー部からの離間距離が各側辺において異なるように装着してあっても良い。
10.本発明による面ガラス固定構造は、枠体構成部材どうしが枠体コーナー部において相対回転不能に剛連結されているラーメン構造の枠体の内側に、その内側を覆う多角形の面ガラスを固定してあっても良い。
11.本発明による面ガラス固定構造は、枠体構成部材どうしが枠体コーナー部において相対回転可能に連結されている軸組構造の枠体の内側に、その内側を覆う多角形の面ガラスを固定してあっても良い。
12.本発明による面ガラス固定構造は、枠体を、天然木の他、合板や集成材,パーティクルボードなどの木質材料で構成してあっても良い。
13.本発明による面ガラス固定構造は、面ガラスの上向き端面や横向き端面と枠体との間に装着してあるスペーサーにおいて、スペーサーと枠体との間の一部又は全部に、硬化性充填材を充填して、硬化状態で前記枠体と前記面ガラスとに亘って外力を伝達可能な硬化充填材部を設けてあっても、補助スペーサーを挿入又は押し込んであっても良い。
14.本発明による面ガラス固定構造は、型板ガラス,フロートガラス,強化ガラス,合わせガラス,複層ガラスなどのいずれの面ガラスを固定するものであっても良く、その品種や構成は限定されない。また、前記の面ガラスは、鏡であっても良い。
図8に示すように、本発明による面ガラス固定構造の試験用模型Dに水平荷重Fを作用させる試験装置を使用して、スペーサー10のコーナー部Cからの離間距離Lを変えた場合の枠体4の変形に伴う矩形の面ガラスBの破壊荷重を測定した。
前記試験用模型Dは、四個の鋼材20をピン21で相対変位可能に連結して矩形の枠体4を設け、面ガラス(一辺の長さ:500mm,厚さ:19mm)Bの端面9と枠体4の内周側との間にポリアセタール樹脂製のスペーサー(厚さ:5mm)10を挟み込んで固定してある。
尚、枠体4とスペーサー10は、第1実施形態で示した硬化充填材部13や第3〜5実施形態で示した補助スペーサー16を特に設けることなく、枠体側辺に沿って一連に接触しており、また、面ガラスBの各コーナー部C周りの端面9と枠体4との間は空隙で、コーナー弾性緩衝材14を装着していない。
そして、スペーサー10の各コーナー部Cからの離間距離Lが15mmのサンプル1と、25.4mm(1インチ)のサンプル2と、40mmのサンプル3と、50mmのサンプル4とを作成し、比較のために、スペーサー10の各コーナー部Cからの離間距離Lが0mmの比較用サンプルを作成して、各サンプルについて枠体4の上部に水平荷重Fを作用させ、面ガラスBに割れが生じるときの水平荷重Fを破壊荷重として測定した。
表1は、その測定結果を示し、離間距離Lが25.4mm(1インチ)以上のサンプル2,3,4は、枠体4の変形に伴う面ガラスBの破壊荷重を、4トン(39.2kN)用耐震壁に使用できる80kN以上の大きさで確保できることが分かる。
Figure 2007198037
面ガラス固定構造の一部切欠き側面図 図1のII−II線断面図 要部の一部断面側面図(イ)と要部の横断面(ロ) 第3実施形態を示す要部の一部断面側面図(イ)と要部の横断面(ロ) 第3実施形態を示す要部の斜視図 第4実施形態を示す要部の横断面 第5実施形態を示す要部の横断面 試験装置の側面図
符号の説明
4 枠体
9 端面
10 スペーサー
11 ガラス面
12 硬化性充填材
13 硬化充填材部
16 補助スペーサー
17 薄板材
18 シート材
B 面ガラス

Claims (4)

  1. 枠体の内側に、その内側を覆う多角形の面ガラスを固定してある面ガラス固定構造であって、
    前記面ガラスよりも軟質で、かつ、前記枠体と前記面ガラスとに亘って外力を伝達可能なスペーサーを、前記面ガラスにおける各側辺に沿う端面と前記枠体との間に装着してあるとともに、
    前記スペーサーと前記枠体との間の一部又は全部に硬化性充填材を充填して、硬化状態で前記枠体と前記面ガラスとに亘って外力を伝達可能な硬化充填材部を設けてある面ガラス固定構造。
  2. 枠体の内側に、その内側を覆う多角形の面ガラスを固定してある面ガラス固定構造であって、
    前記面ガラスよりも軟質で、かつ、前記枠体と前記面ガラスとに亘って外力を伝達可能なスペーサーを、前記面ガラスにおける各側辺に沿う端面と前記枠体との間に装着してあるとともに、
    前記枠体と前記面ガラスとに亘って外力を伝達可能な薄板材に、前記枠体と前記面ガラスとに亘って外力を伝達可能で、前記薄板材よりも薄い可撓性を備えたシート材を巻き付けて構成してある補助スペーサーを、前記スペーサーと前記枠体との間の一部又は全部に挿入してある面ガラス固定構造。
  3. 枠体の内側に、その内側を覆う多角形の面ガラスを固定してある面ガラス固定構造であって、
    前記面ガラスよりも軟質で、かつ、前記枠体と前記面ガラスとに亘って外力を伝達可能なスペーサーを、前記面ガラスにおける各側辺に沿う端面と前記枠体との間に装着してあるとともに、
    前記枠体と前記面ガラスとに亘って外力を伝達可能な楔状の補助スペーサーを、前記面ガラスのガラス面に交差する方向から前記スペーサーと前記枠体との間の一部又は全部に押し込んである面ガラス固定構造。
  4. 枠体の内側に、その内側を覆う多角形の面ガラスを固定してある面ガラス固定構造であって、
    前記面ガラスよりも軟質で、かつ、前記枠体と前記面ガラスとに亘って外力を伝達可能なスペーサーを、前記面ガラスにおける各側辺に沿う端面と前記枠体との間に装着してあるとともに、
    常温において前記枠体と前記面ガラスとに亘って外力を伝達可能な板状の熱可塑性樹脂製補助スペーサーを、表面部分のみが塑性変形可能となるように加熱した状態で、前記面ガラスのガラス面に交差する方向から前記スペーサーと前記枠体との間の一部又は全部に押し込んだ後、常温に冷却してある面ガラス固定構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR200446128Y1 (ko) * 2009-06-24 2009-09-28 강시항 유리창용 유리판 결속구

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