JP2007193122A - 液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】表示画面内にばらついて発生するフリッカを低減する。
【解決手段】液晶表示装置は複数の画素電極PEが略マトリクス状に配置されるアレイ基板1、共通電極CEが複数の画素電極PEに対向して配置される対向基板2、第1および第2電極基板1,2間に挟持される液晶層3を含む表示パネルDPと、複数の画素電極PEおよび共通電極CE間に映像信号に対応しかつ周期的に極性反転される液晶駆動電圧を保持させるパネル駆動回路CNTとを備える。パネル駆動回路CNTは共通電極CEにおいて複数の画素電極PEにそれぞれ対向する範囲に分布する電位を複数の画素電極PEの電位振幅の中心レベルにそれぞれ近づけるように共通電極CEの少なくとも2箇所に独立な電位を設定する配線およびコントローラ5を含む。
【選択図】図1
【解決手段】液晶表示装置は複数の画素電極PEが略マトリクス状に配置されるアレイ基板1、共通電極CEが複数の画素電極PEに対向して配置される対向基板2、第1および第2電極基板1,2間に挟持される液晶層3を含む表示パネルDPと、複数の画素電極PEおよび共通電極CE間に映像信号に対応しかつ周期的に極性反転される液晶駆動電圧を保持させるパネル駆動回路CNTとを備える。パネル駆動回路CNTは共通電極CEにおいて複数の画素電極PEにそれぞれ対向する範囲に分布する電位を複数の画素電極PEの電位振幅の中心レベルにそれぞれ近づけるように共通電極CEの少なくとも2箇所に独立な電位を設定する配線およびコントローラ5を含む。
【選択図】図1
Description
本発明は、複数の画素電極およびこれら画素電極に対向する共通電極間に映像信号に対応しかつ周期的に極性反転される液晶駆動電圧を保持させる液晶表示装置に関する。
例えば液晶表示装置のような平面表示装置は、コンピュータ、カーナビゲーションシステム、あるいはテレビ受信機等において画像を表示するために広く利用されている。
液晶表示装置は、液晶表示パネルおよびこの液晶表示パネルを駆動する駆動回路を有する。液晶表示パネルはアレイ基板および対向基板間に液晶層を挟持した構造である。
アレイ基板は略マトリクス状に配置される複数の画素電極、複数の画素電極の行に沿って配置される複数の走査線、複数の画素電極の列に沿って配置される複数の信号線、複数の走査線および複数の信号線の交差位置近傍に画素スイッチング素子として配置され各々対応走査線が駆動されたときに対応信号線を対応画素電極に電気的接続する複数の薄膜トランジスタ(TFT)を有する。対向基板には、アレイ基板に配置された複数の画素電極に対向するように共通電極が設けられる。一対の画素電極および共通電極はこれら電極間に位置する液晶層の一部である画素領域と共に液晶画素を構成し、画素電極および共通電極間の液晶駆動電圧に対応して画素領域に生成される電界によって液晶分子配列を制御する(特許文献1を参照)。
図9は液晶表示パネルに設けられる各液晶画素の等価回路を示す。ここで、画素電極PEの電位は、信号線Xから薄膜トランジスタWを介して信号電位Vsに設定され、共通電極CEの電位はコモン電位Vcomに設定され、これらの電位差が液晶駆動電圧となる。この液晶駆動電圧は画素電極PEおよび共通電極CE間の液晶容量Clc およびこの液晶容量Clc に並列的に設けられる補助容量Cst により保持される。但し、薄膜トランジスタWが非導通になって画素電極PEを信号線Xから電気的に分離すると、液晶容量Clc および補助容量Cst 内の電荷の一部が薄膜トランジスタWのゲート−ドレイン間に存在する寄生容量Cgdに移動する。この結果、画素電極PEの電位は信号電位Vsからシフトしてしまう。画素電極PEの電位シフト量は、突抜電圧ΔVと呼ばれ、次式で表される。
突抜電圧ΔV=Cgd×ΔVg / (Cst + Clc + Cgd)
また、液晶層内の液晶分子は常に一方向に作用する電界によって偏在化し、この偏在化が時間経過に伴なって進行すると、最終的に表示動作のために液晶分子配列を制御できなくなる。このため、例えば画素電極PEを共通電極CEに対して交流駆動して、画素電極PEおよび共通電極CE間の電位関係、すなわち液晶駆動電圧の極性を周期的に反転させることが必要となる。この極性反転では、液晶駆動電圧を極性に依存して変動させないように、コモン電位Vcomが突抜電圧ΔV分だけ信号電位Vsからシフトした画素電極PEの電位振幅の中心レベルに最適化される。
特開2002−202491号公報
また、液晶層内の液晶分子は常に一方向に作用する電界によって偏在化し、この偏在化が時間経過に伴なって進行すると、最終的に表示動作のために液晶分子配列を制御できなくなる。このため、例えば画素電極PEを共通電極CEに対して交流駆動して、画素電極PEおよび共通電極CE間の電位関係、すなわち液晶駆動電圧の極性を周期的に反転させることが必要となる。この極性反転では、液晶駆動電圧を極性に依存して変動させないように、コモン電位Vcomが突抜電圧ΔV分だけ信号電位Vsからシフトした画素電極PEの電位振幅の中心レベルに最適化される。
ところで、共通電極CEは図10に等価回路として示すようなシート抵抗を持つことから、終端の電位は給電端の電位よりも低下する。従って、給電端の電位が給電端に対応する画素電極PEの電位振幅の中心レベルに一致していても、終端の電位が終端に対応する画素電極PEの電位振幅の中心レベルからずれることになる。
また、図11に示すように、走査線Yは配線抵抗を持つことから、走査線電位Vgは走査線駆動回路が設けられた給電端A側において急峻に立ち下がる波形となるが、走査線駆動回路から最も遠い終端側において給電端側での波形に対して遅延され緩やかに立ち下がる波形となる。このため、終端側の薄膜トランジスタは給電端側の薄膜トランジスタWと比べて速やかに導通状態から非導通状態に変化しない。走査線電位Vgの立下り開始後において、寄生容量Cgdは薄膜トランジスタWが完全に非導通になる前に信号線Xから寄生容量Cgdに流れるリーク電流によっても充電される。この結果として、液晶容量Clcおよび補助容量Cstから寄生容量Cgdに移動する電荷量が減少し、終端側の薄膜トランジスタWによる突抜電圧ΔVは給電端側の薄膜トランジスタWによる突抜電圧ΔVよりも小さくなる。
図12は図11に示す給電端付近で得られる液晶駆動電圧を示す。図12において、Vs'は、薄膜トランジスタWが完全に非導通になった後に画素電極PEに実際に設定される信号電位であって、信号電位Vsを突抜電圧ΔV分だけシフトさせた波形になっている。従来では、走査線Yの配線抵抗による走査線電位Vg の立下りの遅れや共通電極CEのシート抵抗による電位低下の影響を十分考慮していなかったため、コモン電位Vcomが図12に示す信号電位Vs’の振幅に等しい画素電極PEの電位振幅の中心レベルに一致するように最適化されて、給電端に印加される。この給電端付近では、液晶駆動電圧が極性に依存せずにほぼ同じ値になる。
図13は図11に示す終端付近で得られる液晶駆動電圧を示す。走査線電位Vg の立下りは走査線Yの配線抵抗によって遅れるため、突抜電圧ΔVは図12に示す状態よりも小さくなる。薄膜トランジスタWが完全に非導通になると、信号電位Vsがこの突抜電圧ΔV分だけシフトされ、信号電位Vs'として画素電極PEに実際に設定される。共通電極CEの電位は給電端でコモン電位Vcomである。共通電極CEのシート抵抗による電位低下が存在しないと仮定すれば、共通電極CEの電位は終端でもコモン電位Vcomとなるが、このコモン電位Vcomは図13に示すように信号電位Vs’の振幅に等しい画素電極PEの電位振幅の中心レベルからずれている。実際には、共通電極CEのシート抵抗による電位降下が存在し、これが共通電極CEの電位を終端でコモン電位VcomからVcom'に低下させる。このコモン電位Vcom’と信号電位Vs’の振幅に等しい画素電極PEの電位振幅の中心レベルとの差はコモン電位Vcomとこの中心レベルとの差よりも大きい。従って、終端付近では、液晶駆動電圧が極性に依存して大きく異なる値になる。
上述した走査線Yの配線抵抗による走査線電位Vg の立下りの遅れや共通電極CEのシート抵抗による電位低下の影響として、液晶駆動電圧が極性反転において不均等になる場合、これが表示画面に発生するフリッカとして観察され、その度合が画面内の位置によってばらつくという問題を生じる。
本発明の目的は、表示画面内にばらついて発生するフリッカを低減できる液晶表示装置を提供することにある。
本発明によれば、複数の画素電極が略マトリクス状に配置される第1電極基板、共通電極が複数の画素電極に対向して配置される第2電極基板、並びに第1および第2電極基板間に挟持される液晶層を含む表示パネルと、複数の画素電極および共通電極間に映像信号に対応しかつ周期的に極性反転される液晶駆動電圧を保持させる駆動回路とを備え、駆動回路は共通電極において複数の画素電極にそれぞれ対向する範囲に分布する電位を複数の画素電極の電位振幅の中心レベルにそれぞれ近づけるように共通電極の少なくとも2箇所に独立な電位を設定する電位設定部を含む液晶表示装置が提供される。
この液晶表示装置では、電位設定部が共通電極において複数の画素電極にそれぞれ対向する範囲に分布する電位をこれら複数の画素電極の電位振幅の中心レベルにそれぞれ近づけるように共通電極の少なくとも2箇所に独立な電位を設定する。これにより、少なくとも共通電極の平面内の電位傾斜を少なくすることができる。また、複数の画素電極間の突抜電圧の違いによって複数の画素電極の電位振幅の中心レベルに傾斜がある場合でも、独立な電位を共通電極の少なくとも2箇所に設定することで、この中心レベルの傾斜による影響を低減できる。従って、表示画面内にばらついて発生するフリッカを低減できる。
以下、本発明の第1実施形態に係る液晶表示装置について添付図面を参照して説明する。図1はこの液晶表示装置の回路構成を概略的に示す。液晶表示装置は液晶表示パネルDP、および表示パネルDPに接続されるパネル駆動回路CNTを備える。液晶表示パネルDPは一対の電極基板であるアレイ基板1および対向基板2間に液晶層3を挟持した構造である。
アレイ基板1は、例えばガラス等の透明絶縁基板上に略マトリクス状に配置される複数の画素電極PE、複数の画素電極PEの行に沿って配置される複数の走査線Y(Y1〜Ym)、複数の画素電極PEの列に沿って配置される複数の信号線X(X1〜Xn)、並びにこれら走査線Yおよび信号線Xの交差位置近傍に配置され各々対応走査線Yを介して駆動されたときに対応信号線Xおよび対応画素電極PE間で導通する画素スイッチング素子として複数の薄膜トランジスタWを有する。各薄膜トランジスタWのゲートは対応走査線Yに接続され、ソース−ドレインパスが対応信号線Xおよび対応画素電極PE間に接続される。
対向基板2は例えばガラス等の透明絶縁基板上に配置されるカラーフィルタ、および複数の画素電極PEに対向してカラーフィルタ上に配置される共通電極CE等を含む。複数の画素電極PEおよび共通電極CEは例えばITO(Indium Tin Oxide)等の透明電極材料からなり、配向膜でそれぞれ覆われる。一対の画素電極PEおよび共通電極CEはこれら電極PE,CE間に位置する液晶層3の一部である画素領域と共に液晶画素PXを構成し、画素電極PEおよび共通電極CE間の液晶駆動電圧に対応して画素領域に生成される電界によって液晶分子配列を制御する。画素電極PEの電位は例えば1垂直走査期間(1V)毎に共通電極CEの電位に対して反転され、これにより液晶駆動電圧の極性を反転して液晶分子の偏在化を阻止する。
また、複数の液晶画素PXは各々画素電極PEおよび共通電極CE間に液晶容量Clcを有し、さらに補助容量Cstが液晶容量Clcに並列に接続される。
パネル駆動回路CNTは、複数の薄膜トランジスタWを行単位に導通させるように複数の走査線Y1〜Ymを順次駆動する走査線駆動回路YD、各行の薄膜トランジスタWが対応走査線Yの駆動によって導通する期間において信号電位Vsを複数の信号線X1〜Xnにそれぞれ出力する信号線駆動回路XD、外部から入力される映像信号に対して走査線駆動回路YDおよび信号線駆動回路XDの動作タイミング等を制御するコントローラ5を含む。
走査線駆動回路YDは複数の走査線Yの一端側に配置される。信号線駆動回路XDは複数の信号線Xの一端側に配置される。コントローラ5は、順次複数の走査線Yを駆動するための制御信号CTYおよび、映像信号から1行分の画素PX単位に得られる直列な画素データDATA、出力極性を指定してこれら画素データDATAを複数の信号線Xにそれぞれ割り当てるための制御信号CTX、画像データDATAを信号電位Vsに変換するために用いられる所定数の階調基準電圧VREF等を発生する。制御信号CTYはコントローラ5から一対の走査線駆動回路YDに供給され、制御信号CTX、画素データDATA、階調基準電圧VREFはコントローラ5から信号線駆動回路XDに供給される。
走査線駆動回路YDは制御信号CTYの制御により1垂直走査期間(1V)において複数の走査線Y1〜Ymを順次選択し、各行の薄膜トランジスタWを1水平走査期間(1H)だけ導通させるように選択走査線Yの走査線電位Vgを設定する。信号線駆動回路XDは1水平走査期間毎に1行分の画素PXに対して供給される画素データDATAを所定数の階調基準電圧VREFを参照してそれぞれ信号電位Vsに変換し、複数の信号線X1〜Xnに並列的に出力する。
走査線駆動回路YDが例えば走査線Y1の走査線電位Vgを立ち上げてこの走査線Y1に接続された全ての薄膜トランジスタWを導通させると、信号線X1〜Xn上の信号電位Vsがこれら薄膜トランジスタWをそれぞれ介して1行分の画素電極PEに印加される。
図2は図1に示す液晶表示装置の配線構造を示す。この液晶表示装置では、図2に示すように、配線基板BSYが走査線駆動回路YDに対して設けられ、配線基板BSXが信号線駆動回路XDに対して設けられる。走査線駆動回路YDは各々所定数の隣接走査線Yに接続される複数のテープキャリアパッケージTCP1により構成される。各テープキャリアパッケージTCP1は走査線駆動IC10をフレキシブル配線板11にマウントして一体化したものである。信号線駆動回路XDは各々所定数の隣接信号線Xに接続される複数のテープキャリアパッケージTCP2により構成される。各テープキャリアパッケージTCP2は信号線駆動IC20をフレキシブル配線板21にマウントして一体化したものである。フレキシブル配線板11は配線基板BSYおよびアレイ基板1間のブリッジ配線を有し、フレキシブル配線板21は配線基板BSXおよびアレイ基板1間のブリッジ配線を有する。配線基板BSY,BSXは複数のテープキャリアパッケージTCP1間の共通配線および複数のテープキャリアパッケージTCP2間の共通配線をそれぞれ有する。コントローラ5から電源電圧、制御信号等は、上述のフレキシブル配線板11,21のブリッジ配線および配線基板BSY,BSXの共通配線からなるバス配線BSを介して走査線駆動回路YDおよび信号線駆動回路XDに配給される。
パネル駆動回路CNTは共通電極CEにおいて複数の画素電極PEにそれぞれ対向する範囲に分布する電位を複数の画素電極PEの電位振幅の中心レベルにそれぞれ近づけるように上述のバス配線BSの一部を用いて共通電極CEの少なくとも2箇所に独立な電位を設定する電位設定部を有する。この電位設定部はアレイ基板1上において液晶層3用シール部材の外側に配置され複数の走査線Y1〜Ymの一端側および他端側にそれぞれ対応する共通電極CEの第1および第2外縁部にそれぞれ対向する共通電極配線CW1,CW2、共通電極配線CW1を第1外縁部に並ぶ複数の給電端Aに接続し共通電極配線CW2を第2外縁部に並ぶ複数の給電端Bに接続する導電ペーストである複数の電極転移材PS、配線基板BSY,BSXおよびフレキシブル配線板11,21に配置されるバス配線BS、並びにおよびコントローラ5内に設けられ第1コモン電位VcomAおよび第2コモン電位VcomBを発生するコモン電位生成部CMを含む。第1コモン電位VcomAは配線基板BSXおよびフレキシブル配線板21のバス配線BSの一部を介して共通電極配線CW1に供給され、第2コモン電位VcomBは配線基板BSXおよびフレキシブル配線板21のバス配線BSの他の一部を介して共通電極配線CW2に供給される。第1コモン電位VcomAはさらに共通電極配線CW1から共通電極配線CW1上に配置された8個の電極転移材PSを介して8個の給電端Aに印加され、第2コモン電位VcomBはさらに共通電極配線CW2から共通電極配線CW2上に配置された8個の電極転移材PSを介して8個の給電端Bに印加される。
ちなみに、コモン電位生成部CMはコモン電位VcomAおよびコモン電位VcomBをそれぞれ出力する第1および第2電位供給回路51,52、並びにコモン電位VcomAおよびコモン電位VcomBとしてそれぞれ出力される第1および第2電位供給回路の出力電位をそれぞれ可変する第1および第2電位調整回路53,54を含む。電位供給回路51,52はオペアンプを用いて構成され、電位調整回路53,54は固定抵抗および可変抵抗を直列に接続した分圧器を用いて構成される。
図3は図2に示す給電端A付近で得られる液晶駆動電圧を示す。図3において、Vs'は、薄膜トランジスタWが完全に非導通になった後に画素電極PEに実際に設定される信号電位であって、信号電位Vsを突抜電圧ΔV分だけシフトさせた波形になっている。コモン電位VcomAは図3に示す信号電位Vs’の振幅に等しい画素電極PEの電位振幅の中心レベルに一致するように最適化されて、給電端Aに印加される。この給電端A付近では、液晶駆動電圧が極性に依存せずにほぼ同じ値になる。
図4は図2に示す給電端B付近で得られる液晶駆動電圧を示す。走査線電位Vg の立下りは走査線Yの配線抵抗によって遅れる、このため突抜電圧ΔVは図3に示す状態よりも小さくなる。薄膜トランジスタWが完全に非導通になると、信号電位Vsがこの突抜電圧ΔV分だけシフトされ、信号電位Vs'として画素電極PEに実際に設定される。コモン電位VcomBは図4に示す信号電位Vs’の振幅に等しい画素電極PEの電位振幅の中心レベルに一致するように最適化されて、給電端Bに印加される。この給電端B付近では、液晶駆動電圧が極性に依存せずにほぼ同じ値になる。共通電極CEはシート抵抗を有するため、給電端A,Bから離れるほど大きくなる電位低下が依然として存在するが、共通電極CEの電位を例えば給電端Aだけで設定する場合よりも電位低下の最大値は低下する。また、給電端Bのコモン電位VcomBについては、走査線Yの配線抵抗によって変化する突抜電圧ΔVに基いて最適化されることになるため、この配線抵抗の影響をなくすことができる。
本実施形態によれば、独立なコモン電位VcomA,VcomBが共通電極CEにおいて複数の画素電極PEにそれぞれ対向する範囲に分布する電位を複数の画素電極PEの電位振幅の中心レベルにそれぞれ近づけるようにバス配線BSの一部を用いて共通電極CEの給電端Aおよび給電端Bの2箇所に設定される。これにより、少なくとも共通電極CEの平面内の電位傾斜を少なくすることができる。また、複数の画素電極PE間の突抜電圧ΔVの違いによって複数の画素電極PEの電位振幅の中心レベルに傾斜がある場合でも、コモン電位VcomA,VcomBを給電端Aおよび給電端Bに設定することで、この中心レベルの傾斜による影響を低減できる。従って、表示画面内にばらついて発生するフリッカを低減できる。尚、給電端Aおよび給電端Bの電極転移材配置および電極転移材数については、フリッカの低減効果を促進するために、自由に変更可能である。
次に本発明の第2実施形態に係る液晶表示装置について説明する。図5はこの液晶表示装置の回路構成を概略的に示し、図6は図5に示す液晶表示装置の配線構造を示す。図5および図6では、第1実施形態と同様な部分を同一参照符号で表し、その詳細な説明を簡略化あるいは省略する。図5に示すように、この液晶表示装置は走査線駆動回路YDが複数の走査線Y1〜Ymの一端側だけでなく他端側にも配置されることにおいて第1実施形態の液晶表示装置と相違する。すなわち、複数の走査線Y1〜Ymは互いに同様に構成された一対の走査線駆動回路YDにより同時に駆動される。従って、コントローラ5からの制御信号CTYについても、一対の走査線駆動回路YDの両方に供給される。
また、図6に示すように、共通電極配線CW1,CW2はアレイ基板1上において液晶層3用シール部材の外側に配置され複数の走査線Y1〜Ymの一端側および他端側にそれぞれ対応する共通電極CEの第1および第2外縁部にそれぞれ対向するが、第1および第2外縁部の範囲が図2に示すものと相違する。さらに、第1コモン電位VcomAは共通電極配線CW1から共通電極配線CW1上に配置された4個の電極転移材PSを介して4個の給電端Aに印加され、第2コモン電位VcomBはさらに共通電極配線CW2から共通電極配線CW2上に配置された4個の電極転移材PSを介して4個の給電端Bに印加される。これら4個の給電端Aおよび4個の給電端Bは給電端数だけでなく、共通電極配線CW1,CW2上の位置についても図2に示すものと相違している。また、配線基板BSX,BSYおよびフレキシブル配線板11,22のバス配線BSはアレイ基板1上の共通電極配線CW1,CW2より低い配線抵抗にすることが可能であるため、共通電極配線CW1,CW2は給電バイパス用にこれらバス配線BSにも接続されている。
ちなみに、コモン電位生成部CMは図2に示す構成でもよいが、ここではコモン電位VcomAを出力する第1電位供給回路51、コモン電位VcomAとして出力される第1電位供給回路51の出力電位を電位調整電圧により可変する電位調整回路53、および電位調整回路53から電位調整電圧の分圧結果に基いて第1電位供給回路51の出力電位に対して所定比率に設定される出力電位をコモン電位VcomBとして出力する第2電位供給回路52を含む。ここで、電位調整回路53からの電位調整電圧は2個の固定抵抗を直接に接続した分圧器55で分圧される。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様に、独立なコモン電位VcomA,VcomBが共通電極CEにおいて複数の画素電極PEにそれぞれ対向する範囲に分布する電位を複数の画素電極PEの電位振幅の中心レベルにそれぞれ近づけるようにバス配線BSの一部を用いて共通電極CEの給電端Aおよび給電端Bの2箇所に設定される。これにより、少なくとも共通電極CEの平面内の電位傾斜を少なくすることができる。また、複数の画素電極PE間の突抜電圧ΔVの違いによって複数の画素電極PEの電位振幅の中心レベルに傾斜がある場合でも、コモン電位VcomA,VcomBを給電端Aおよび給電端Bに設定することで、この中心レベルの傾斜による影響を低減できる。従って、表示画面内にばらついて発生するフリッカを低減できる。特に本実施形態の構成では、一対の走査線駆動回路YDが複数の走査線Y1〜Ymの両端側に設けられるため、走査線電位Vgの遅延による突抜電圧ΔVの差異が減少する。従って、コモン電位VcomA,VcomBの最適化によって補正すべき電位レベルも小さくなり、共通電極CEにおいて複数の画素電極PEにそれぞれ対向する範囲に分布する電位を複数の画素電極PEの電位振幅の中心レベルにそれぞれさらに近づけることが可能になる。尚、給電端Aおよび給電端Bの電極転移材配置および電極転移材数については、第1実施形態と同様にフリッカの低減効果を促進するために、自由に変更可能である。
図7は図6に示す液晶表示装置の配線構造の第1変形例を示す。この変形例では、給電端Aおよび給電端Bの電極転移材配置が図6に示すものと異なっているが、フリッカの低減効果を促進するためにこのような構成にすることが適切である場合がある。
図8は図6に示す液晶表示装置の配線構造の第2変形例を示す。この変形例では、給電端Aおよび給電端Bの電極転移材配置が図6に示すものと異なっているだけでなく、給電端Cがさらに共通電極CEに設けられ、共通電極配線CW3がこの給電端Cに対向して配置される。共通電極配線CW3は電極転移材PSにより共通電極CEの給電端Cに接続され、コモン電位VcomCが配線基板BSXおよびプリント配線板21のバス配線BSを介して共通電極配線CW3に印加され、この共通電極配線CW3から対応電極転移材PSを介してこの給電端Cに印加される。コモン電位VcomCは、第1コモン電位VcomAおよび第2コモン電位VcomBと同様に図2または図6に示すような方式でコモン電位生成部CMで生成される。この変形例のような構成であると、フリッカの低減効果を促進するためにより細かく最適な電極転移材配置および電極転移材数を設定することが可能になる。
尚、本発明は上述の実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で様々に変形可能である。
各実施形態および各変形例では、コモン電位生成部CMはアレイ基板1に隣接して設けられる信号線駆動回路XDおよび走査線駆動回路YD用の配線基板BSX,BSY上に配置されるバス配線BSを介して共通電極配線CW1,CW2,CW3に接続されるが、配線基板BSX,BSYから独立したケーブル等を介して共通電極配線CW1,CW2,CW3の少なくとも1つに接続されてもよい。さらに、コモン電位生成部CMはアレイ基板1上のCW1,CW2,CW3のいずれかを介さずに独立したケーブル等を介して共通電極CEの給電端A,B,Cの少なくとも1つに接続されてもよい。
1…アレイ基板、2…対向基板、3…液晶層、5…コントローラ、10…走査線駆動IC、11…フレキシブル配線板、20…信号線駆動IC、21…フレキシブル配線板、BPX,BPY…配線基板、BS…バス配線、CE…共通電極、Clc…液晶容量、Cst…補助容量、CM…コモン電位生成部、CNT…パネル駆動回路、CW1〜CW3…共通電極配線、DP…液晶表示パネル、PS…電極転移材、PE…画素電極、PX…液晶画素、TCP1,TCP2…テープキャリアパッケージ、W…薄膜トランジスタ、Y…走査線、X…信号線、YD…走査線駆動回路、XD…信号線駆動回路。
Claims (6)
- 複数の画素電極が略マトリクス状に配置される第1電極基板、共通電極が前記複数の画素電極に対向して配置される第2電極基板、並びに前記第1および第2電極基板間に挟持される液晶層を含む表示パネルと、前記複数の画素電極および前記共通電極間に映像信号に対応しかつ周期的に極性反転される液晶駆動電圧を保持させる駆動回路とを備え、前記駆動回路は前記共通電極において前記複数の画素電極にそれぞれ対向する範囲に分布する電位を前記複数の画素電極の電位振幅の中心レベルにそれぞれ近づけるように前記共通電極の少なくとも2箇所に独立な電位を設定する電位設定部を含むことを特徴とする液晶表示装置。
- 前記第1電極基板は前記複数の画素電極の行に沿って配置される複数の走査線、前記複数の画素電極の列に沿って配置される複数の信号線、および前記複数の走査線および前記複数の信号線の近傍に配置され各々対応走査線を介して駆動されたときに対応信号線の電位を対応画素電極に印加する複数の薄膜トランジスタを含み、前記電位設定部は前記少なくとも2箇所として前記複数の走査線の一端側および他端側にそれぞれ設定される第1および第2部位にそれぞれ供給される第1および第2コモン電位を生成するコモン電位生成部を含むことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
- 前記コモン電位生成部は前記第1および第2コモン電位をそれぞれ出力する第1および第2電位供給回路、並びに前記第1および第2コモン電位としてそれぞれ出力される前記第1および第2電位供給回路の出力電位をそれぞれ可変する第1および第2電位調整回路を含むことを特徴とする請求項2に記載の液晶表示装置。
- 前記コモン電位生成部は前記第1コモン電位を出力する第1電位供給回路、前記第1コモン電位として出力される前記第1電位供給回路の出力電位を電位調整電圧により可変する第1電位調整回路、および前記電位調整電圧の分圧結果に基いて前記第1電位供給回路の出力電位に対して所定比率に設定される出力電位を前記第2コモン電位として出力する第2電位供給回路を含むことを特徴とする請求項2に記載の液晶表示装置。
- 前記電位設定部はさらに前記第1電極基板上において前記コモン電位生成部から生成される前記第1および第2コモン電位をそれぞれ受取る第1および第2配線部材と、前記第1配線部材と前記第1部位との間および前記第2配線部材と前記第2部位との間に配置される複数の電極転移材とを含むことを特徴とする請求項2に記載の液晶表示装置。
- 前記コモン電位生成部は前記第1電極基板に隣接して設けられる前記駆動回路用の配線基板上に配置される配線部材を介して前記第1および第2配線部材に接続されることを特徴とする請求項5に記載の液晶表示装置。
Priority Applications (1)
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JP2006011414A JP2007193122A (ja) | 2006-01-19 | 2006-01-19 | 液晶表示装置 |
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JP2006011414A JP2007193122A (ja) | 2006-01-19 | 2006-01-19 | 液晶表示装置 |
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JP (1) | JP2007193122A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010231205A (ja) * | 2009-03-25 | 2010-10-14 | Beijing Boe Optoelectronics Technology Co Ltd | 共通電極駆動回路と液晶ディスプレイ |
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2006
- 2006-01-19 JP JP2006011414A patent/JP2007193122A/ja active Pending
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