以下に添付図面を参照して、この発明にかかる表示装置、表示方法、表示プログラム、および記録媒体の好適な実施の形態を詳細に説明する。
(実寸大表示システム100の概略構成)
はじめに、この発明の実施の形態にかかる実寸大表示システム100の概略構成について説明する。図1は、この発明の実施の形態にかかる実寸大表示システムの概略構成を示すブロック図である。実施の形態にかかる実寸大表示システム100は、コンテンツ配信装置110と、表示装置120と、を備えている。コンテンツ配信装置110は、たとえば、テレビ局やインターネットプロバイダーなどに設置される。表示装置120は、たとえば、一般家庭などに設置される。
コンテンツ配信装置110は、画像データおよび当該画像データにおけるオブジェクトの実寸法データを含むコンテンツを配信する。ここで、画像データとは、オブジェクトを撮影した画像をあらわすデータである。オブジェクトとは、具体的な形をもって空間に存在する物体であり、画像においてオブジェクトとその周囲、あるいは、オブジェクトとそれ以外の物体、のようにオブジェクトを独立して区別することが可能な物体である。
具体的には、オブジェクトは、たとえば、人物、動植物、車両、家具、食器小物、建築物、美術品など、具体的な形をもって空間に存在する各種の物体が挙げられる。オブジェクトは、移動可能なものであってもよいし、不動なものであってもよい。オブジェクトを撮影する撮影手段としては、たとえば、テレビ局のスタジオに設置されたカメラ、中継現場などに持ち込まれたカメラ、ドラマや映画の撮影に用いるカメラ、個人が所有するスチルカメラやビデオカメラあるいはカメラ機能付きの携帯型電話機などが挙げられる。
また、実寸法データとは、オブジェクトの実空間における実際の寸法(実寸法)をあらわすデータである。実寸法データは、オブジェクトが取り得る最大寸法(たとえば、オブジェクトが人間であれば身長など)ではなく、画像データにおけるオブジェクトの実空間における実寸法をあらわすデータである。また、実寸法データは、オブジェクトの実空間における実際の寸法(物理的な大きさ)をあらわすデータだけでなく、実寸大表示をおこなうために必要な表示倍率データや表示中心位置を示すデータなどを含んでいる。
実寸法データは、たとえば、オブジェクトの実寸法を直接的にあらわすデータだけでなく、オブジェクト間の実寸法比率を含んでいるように構成してもよい。つまり、画像データにおいて、オブジェクトが複数存在する場合、上述した方法を用いていずれか1つのオブジェクトの実寸法が分かれば、オブジェクト間の実寸法の比率によって複数のオブジェクトの実寸法をそれぞれあらわすこともできる。
実寸法データは、たとえば、オブジェクトの実寸法を画面に存在する基準となる物体(以下、「基準物体」という)に対する比率をあらわすデータを含んでいてもよい。ここで、オブジェクトの実寸法は、基準物体の実寸法が分かれば、オブジェクトの実寸法を直接的にあらわすデータに限らず、基準物体の実寸法とオブジェクトの実寸法との比率によってあらわすことができる。画像データによってあらわされる画像において基準物体が存在しない、すなわち、オブジェクトのみを撮影した画像である場合、実寸法データは、オブジェクトを面内に含むファインダーフレームの実寸法とオブジェクトの実寸法との比率によってあらわすことができる。
ここで、ファインダーフレームとは、通常は、撮影手段から所定の距離離間した位置に存在するオブジェクトを撮影する場合に、撮影手段が撮影可能な範囲の外郭をあらわすものである。ファインダーフレームは、撮影手段による撮影に際してより広角なレンズを用いた場合ほど大きくなる。以下、前述の概念を有するファインダーフレームを「通常のファインダーフレーム」という。撮影手段は、撮影手段においてオブジェクトからの反射光が結像される焦点位置から、通常のファインダーフレームへ向かって拡開する錐形状の仮想的な空間内に存在するオブジェクトを、ファインダーフレーム内に存在するオブジェクトとして撮影する。
ところで、上述した焦点位置と通常のファインダーフレームとの間において、通常のファインダーフレームによって枠取られる平面に平行な複数の平面を想定した場合、各平面の外郭をあらわす各ファインダーフレームは、通常のファインダーフレームの形状に対して相似関係を保ちながら焦点位置に近いほどサイズが小さくなる。
撮影手段によって撮影されるオブジェクトは、複数のファインダーフレームのうち、いずれかの平面の外郭をあらわすファインダーフレームによって形成される面内に含まれる。すなわち、オブジェクトの実寸法は、オブジェクトを面内に含むファインダーフレームの実寸法が分かれば、当該ファインダーフレームの実寸法に対するオブジェクトの実寸法の比率によってあらわすことができる。
画像データにおいて、オブジェクトが複数存在する場合、オブジェクトを面内に含むファインダーフレームも複数存在することになる。ここで、オブジェクトを面内に含む複数のファインダーフレームのうち、いずれか1つのオブジェクトを面内に含むファインダーフレームの実寸法が分かれば、当該ファインダーフレームの実寸法に対する実寸法の比率によって、残りのファインダーフレームの実寸法をあらわすことができる。
実寸法データは、1つのオブジェクトをあらわす画像データに対して1つずつ関連付けられているものに限らない。たとえば、1つのオブジェクトをあらわす画像データに対して、オブジェクトの部位ごとに関連付けられた複数の実寸法データを含んでいてもよい。具体的には、たとえば、撮影手段に対する距離が、部位によって異なるようなオブジェクトをあらわす画像データであれば、当該オブジェクトにおける所定の部位の実寸法データと、当該所定の部位を実寸法であらわした場合の所定の部位以外の任意の部位の実寸法データとが、所定の部位ごとに関連付けられていてもよい。
ここで、具体例として、乗用車を斜め前方から撮影した画像データを例に説明する。たとえば、乗用車のヘッドライトを所定の部位とした場合、任意の位置となる後輪部分の実寸法データは、実際の後輪の実寸法の数値よりも小さい数値となる。一方、同じ画像データであっても乗用車の後輪部分を所定の部位とした場合、任意の部位となるヘッドライトの実寸法データは、ヘッドライトの実寸法の数値よりも大きい値となる。
すなわち、撮影手段のファインダーフレームに平行なフレーム面が、撮影手段に対して接離方向に複数あると想定した場合に、同一のフレーム面に位置する部位であればいずれも実寸法をあらわす実寸法データとなるが、異なるフレーム面に位置する部位に関しては所定の部位が位置するフレームに対して撮影手段に接近する側であるのか否かによって、他の部位実寸法データは、実寸法よりも大きい数値あるいは小さい数値となる。
実寸法データは、画像の撮影者など画像データの作成関係者による入力操作を介して入力されてもよいし、撮影手段による撮影位置からオブジェクトあるいは各部位までの距離および撮影手段による撮影可能な高さを用いて適宜算出されてもよい。コンテンツ配信装置110は、コンテンツごとに割り当てられた放送時刻などの所定のタイミングでコンテンツを配信してもよいし、インターネット上で任意のタイミングでコンテンツを配信するようにしてもよい。
(表示装置120の機能的構成)
つぎに、表示装置120の機能的構成について図1を参照して説明する。表示装置120は、表示部121と、受信部122と、受付部123と、表示制御部124と、を備えている。表示部121は、画像を表示する表示画面を有している。受信部122は、画像データおよび当該画像データにおけるオブジェクトの実寸法データを含むコンテンツを受信する。具体的には、受信部122は、上述したコンテンツ配信装置110などの外部装置から直接あるいはサーバなどを介して間接的に送信されたコンテンツを受信する。また、受信部122は外部装置だけからではなく、表示装置120内の図示せぬ大容量メモリに蓄積されている画像データを抽出するように構成してもよい。
また、受付部123は、受信部122によって受信されたコンテンツに含まれる画像データにおけるオブジェクトの指定を受け付ける。たとえば、受信部122によって受信されたコンテンツに含まれる画像データに基づいて等倍画像を表示部121の表示画面に表示し、この等倍画像の中から任意のオブジェクトを選択させることによってオブジェクトの指定を受け付けることができる。ここで、等倍画像とは、受信部122によって受信されたコンテンツに含まれる画像データを、当該画像データに対する表示倍率の調整をおこなわずに表示画面に表示した画像である。
受付部123におけるオブジェクトの指定の受け付けは、具体的には、たとえば、表示画面に積層したタッチパネルや、カーソルなどを備えるリモコンキーなどを用いておこなうことができる。なお、等倍画像とは、受信部122によって受信されたコンテンツに含まれる画像データに対して、拡大あるいは縮小などの表示倍率の調整処理を施さずに、当該画像データに基づいてそのまま表示した画像である。
受付部123は、オブジェクトの指定に加えて、指定オブジェクト上の所定の部位の指定を受け付けてもよい。指定を受け付ける部位は、画像データの送信元であるコンテンツ配信装置110において指定されていてもよいし、視聴者によって指定された任意の部位であってもよい。
また、表示制御部124は、受信部122によって受信されたコンテンツに含まれる実寸法データのうち、受付部123によって指定を受け付けたオブジェクト(以下、「指定オブジェクト」という)の実寸法データに基づいて、指定オブジェクトを表示部121の表示画面上で実寸大になるように表示倍率を調整した画像を表示する。
表示制御部124は、受信部122によって受信されたコンテンツに含まれる実寸法データと表示画面のサイズデータとを用いて、それぞれの表示画面のサイズに合わせて表示倍率を調整することで、指定オブジェクトを表示部121の表示画面上において実寸大となるように表示するように制御する。なお、表示制御部124は、表示部121の表示画面のサイズに関する情報をユーザによる設定(受付部123を介して設定される)または表示部121からの画面サイズデータを受け取ることなどにより、表示部121の表示画面のサイズ情報を取得するようにしてもよい。
たとえば、指定オブジェクト全体の実寸法が、表示画面のサイズよりも大きい場合、表示制御部124は、画像データにおける指定オブジェクトの一部を、画像データに対して所定の画像処理を行うことにより表示画面に実寸大で表示するように制御する。この場合、表示画面に表示しきれなかった部分はカットされる。表示に際して、表示制御部124は、指定オブジェクトを表示画面の中心にして表示してもよい。また、受付部123によって所定の部位の指定を受け付けた場合には、当該所定の部位を表示画面の中心にして表示するように制御してもよい。
たとえば、ファインダーフレームの実寸法が表示部121の表示画面のサイズよりも小さい場合、表示制御部124は、ファインダーフレームを表示画面の中心にして表示するように制御してもよい。この場合、表示制御部124は、オリジナルの画像データに、壁紙画像や付加情報(たとえば、ニュース見出し、天気予報などの付加情報に基づく画像や、CM(コマーシャルメッセージ画像)などの)を組み合わせて、オリジナルの画像データによってあらわされる画像と表示画面とのサイズ差によって生じる隙間に、上述した任意の画像データを表示するように制御してもよい。
(表示装置120の表示処理手順)
つぎに、表示装置120の表示処理手順について説明する。図2は、表示装置120の表示処理手順を示すフローチャートである。図2のフローチャートにおいて、まず、画像データおよび当該画像データにおけるオブジェクトの実寸法データを含むコンテンツを、受信部122によってコンテンツ配信装置110から受信するまで待って(ステップS201:No)、受信した場合(ステップS201:Yes)には、受信されたコンテンツに含まれる画像データに基づいて、上述した等倍画像を、表示制御部124によって表示部121の表示画面に表示するように制御する(ステップS202)。
そして、等倍画像を表示してから所定時間以内に、オブジェクトの指定を受付部123によって受け付けたか否かを判断し(ステップS203)、受け付けなかった場合(ステップS203:No)には、一連の処理を終了する。ここで、所定時間とは、ステップS202において表示された等倍画像が動画像であれば、たとえば、或る場面の当該等倍画像を表示してから、次の場面の等倍画像を表示するまでの時間に設定することができる。これに対し、ステップS202において表示された等倍画像が静止画像であれば、たとえば、『1分』や『30秒』のように視聴者によってあらかじめ設定された任意の時間であってもよい。
ステップS203において、等倍画像を表示してから所定時間以内に、オブジェクトの指定を受付部123によって受け付けた場合(ステップS203:Yes)には、ステップS201:Yesにおいて受信部122によって受信されたコンテンツに含まれる実寸法データのうち、受付部123によって指定を受け付けた指定オブジェクトが、表示部121の表示画面上で実寸大になるように表示制御部124によって表示倍率を調整した画像(変倍画像)を表示するように制御して(ステップS204)、一連の処理を終了する。
上述したように、実施の形態の表示装置120によれば、受信部122によって受信されたコンテンツに含まれる画像データにおけるオブジェクトの指定を受付部123によって受け付けた場合、受信部122によって受信されたコンテンツに含まれる実寸法データのうち指定オブジェクトの実寸法データと表示画面の画面サイズデータとに基づいて、指定オブジェクトを表示画面上で実寸大になるように表示制御部124によって表示倍率を調整した画像を表示するように制御することができる。
したがって、表示装置120は、コンテンツにおけるオブジェクトを表示画面において実寸法で表示することが可能になる。これによって、視聴者は、コンテンツにおけるオブジェクトが実寸大で表示されることによる臨場感を体感することができる。
また、実施の形態の表示装置120によれば、実寸法データを、ファインダーフレームの実寸法に基づいたデータとすることで、オブジェクトと当該オブジェクトを撮影した撮影手段との距離に拘わらず、指定オブジェクトを表示画面上で実寸大になるように表示制御部124によって表示倍率を調整した画像を表示するように制御することができる。したがって、表示装置120は、オブジェクトと当該オブジェクトを撮影した撮影手段との距離に拘わらず、指定オブジェクトを実寸大で表示画面に表示することができる。これによって、視聴者は、コンテンツにおけるオブジェクトが実寸大で表示されることによる臨場感を体感することができる。
また、実施の形態の表示装置120によれば、指定オブジェクトが含まれるファインダーフレームの実寸法が表示画面の寸法よりも大きい場合、表示制御部124によって画像データを拡大表示するように制御することができる。したがって、表示装置120は、指定オブジェクトが含まれるファインダーフレームの実寸法が表示画面の寸法よりも大きい場合には、指定オブジェクトの一部を表示画面に表示することができる。これによって、視聴者は、指定オブジェクトが含まれるファインダーフレームの実寸法に左右されることなく、コンテンツにおけるオブジェクトが実寸大で表示されることによる臨場感を体感することができる。
また、実施の形態の表示装置120によれば、表示制御部124は、拡大表示する際に、指定オブジェクトの所定位置を表示画面の中心となるように表示するように制御することができる。したがって、表示装置120は、指定オブジェクトが含まれるファインダーフレームの実寸法が表示画面よりも大きい場合には、指定オブジェクトの所定位置を表示画面の中心として実寸法で表示することが可能になる。これによって、視聴者は、指定オブジェクトが含まれるファインダーフレームの実寸法に左右されることなく、コンテンツにおけるオブジェクトが実寸大で表示されることによる臨場感を体感することができる。
また、実施の形態の表示装置120によれば、指定オブジェクトが含まれるファインダーフレームの実寸法が表示画面の寸法よりも小さい場合、表示制御部124によって画像データを縮小表示するように制御することができる。したがって、表示装置120は、指定オブジェクトが含まれるファインダーフレームの実寸法が表示画面の寸法よりも小さい場合には、指定オブジェクトの全体を表示画面に表示することができる。これによって、視聴者は、指定オブジェクトが含まれるファインダーフレームの実寸法に左右されることなく、コンテンツにおけるオブジェクトが実寸大で表示されることによる臨場感を体感することができる。
また、実施の形態の表示装置120によれば、表示制御部124は、縮小表示する際に、指定オブジェクトの所定位置を表示画面の中心となるように表示するように制御することができる。したがって、表示装置120は、ファインダーフレームの実寸法に応じて、適宜見やすい位置に画像を表示することができる。これによって、視聴者は、ファインダーフレームの実寸法に拘わらず、常に見やすい画像を見ながら、コンテンツにおけるオブジェクトが実寸大で表示されることによる臨場感を体感することができる。
また、実施の形態の表示装置120によれば、ファインダーフレームの実寸法が表示画面の寸法よりも小さい場合、表示制御部124によって画像データによってあらわされる画像の周囲に任意の付加情報に基づく画像データ(たとえば、壁紙データ)を組み合わせて表示するように制御することができる。
したがって、表示装置120は、表示画面においてコンテンツに基づく画像が表示されない空間部分が生じる場合にも、ファインダーフレームの実寸法に応じて、空間部分を付加情報の画像によって埋めることができる。これによって、視聴者は、表示画面において何も表示されない空間部分が存在することによる故障の心配などをすることなく、ファインダーフレームの実寸法に拘わらず、コンテンツにおけるオブジェクトが実寸大で表示されることによる臨場感を体感することができる。
なお、上述した実施の形態においては、表示画面を有する表示部121を一体に備える表示装置120について説明したが、これに限るものではない。図示を省略するが、表示部121を備えず、表示画面を有する外部装置を接続し、当該外部装置における表示画面を表示制御部124によって制御することで、指定オブジェクトを表示画面上で実寸大になるように表示倍率を調整した表示画像信号を生成する表示制御装置としてもよい。
これにより、表示画面を有する表示部121を一体に備えていない場合にも、コンテンツにおけるオブジェクトを表示画面において実寸法で表示するように制御することが可能になり、視聴者は、コンテンツにおけるオブジェクトが実寸大で表示されることによる臨場感を体感することができる。
つぎに、上述した実施の形態の実施例について説明する。この実施例は、上述した実施の形態の実寸大表示システム100をインターネットに接続されたサーバおよび表示装置120によって構成されるネットワークシステムに適用した例である。
(ネットワークシステムの概略構成)
まず、実施例のネットワークシステムの概略構成について説明する。図3は、実施例のネットワークシステムの概略構成を示すブロック図である。図3に示すように、実施例のネットワークシステム300は、サーバ310(図4参照)と、上述した実施の形態にかかる表示装置120としてのディスプレイ装置320(図6参照)と、を備えている。サーバ310およびディスプレイ装置320は、インターネットなどの通信回線網を介して、相互に通信が可能である。
(サーバ310のハードウエア構成)
まず、サーバ310のハードウエア構成について図4を参照して説明する。図4は、サーバ310のハードウエア構成を示すブロック図である。図4において、サーバ310は、CPU401と、ROM402と、RAM403と、磁気ディスクドライブ404と、磁気ディスク405と、光ディスクドライブ406と、光ディスク407と、通信インターフェース(以下、「I/F」という)408と、を備えている。また、各構成部401〜408は、バス409によってそれぞれ接続されている。
CPU401は、サーバ310全体の制御を司る。ROM402は、ブートプログラムなどのプログラムを記録している。RAM403は、CPU401のワークエリアとして使用される。すなわち、CPU401は、RAM403をワークエリアとして使用しながら、ROM402に記録された各種プログラムを実行することによって、サーバ310の全体の制御を司る。
また、磁気ディスクドライブ404は、CPU401の制御にしたがって磁気ディスク405に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。磁気ディスク405は、磁気ディスクドライブ404の制御で書き込まれたデータを記録する。磁気ディスク405としては、たとえば、HD(ハードディスク)を用いることができる。
磁気ディスク405には、上述した実施の形態において説明したコンテンツが記録されている。ここで、コンテンツとは、ディスプレイ513に表示するための画像データと、当該画像データにおけるオブジェクトの実寸法データとを含んでいる。画像データは、複数のピクチャーデータによって構成されている。1つのピクチャーデータは、ディスプレイ513に1つの静止画像を表示させるためのデータである。
画像データは、動画像データであっても静止画像データであってもよい。コンテンツに含まれる画像データが動画像データである場合、複数のピクチャーデータを用いて、ディスプレイ513に表示させる静止画像を高速で切替えることにより、ディスプレイ513に動画を表示することができる。
また、オブジェクトとは、上述した実施の形態で説明したように、具体的な形をもって空間に存在する物体であり、画像においてオブジェクトとその周囲、あるいは、オブジェクトとそれ以外の物体、のようにオブジェクトを独立して区別することが可能な物体である。具体的には、コンテンツは、たとえば、テレビ番組やインターネット上のプロバイダのサーバなどにダウンロード可能に記録されたデジタルコンテンツである。
また、実寸法データは、画像データを構成するピクチャーデータごとに、関連付けられている。ここで、実寸法データとは、ピクチャーデータによってあらわされるファインダーフレーム内のオブジェクトの実空間における実寸法をあらわすデータである。すなわち、椅子に腰掛けた人物がオブジェクトである場合、当該人物の身長が175cmであっても、実寸法データは175cmよりも小さい数値となる。
実寸法データは、ファインダーフレームの実寸法をあらわす実寸法データを含んでいる。オブジェクトの実寸法データは、オブジェクトを面内に含むファインダーフレームの実寸法とオブジェクトの実寸法との比率によってあらわわれる。なお、オブジェクトの実寸法データは、たとえば、オブジェクトの実寸法を直接的にあらわす数値データであってもよい。この場合、実寸法データは、コンテンツの作成者などによって入力さる。画像データにおいて、オブジェクトが複数存在する場合、上述した方法を用いていずれか1つのオブジェクトの実寸法が分かれば、オブジェクト間の実寸法の比率によって複数のオブジェクトの実寸法をそれぞれあらわすこともできる。
実寸法データは、たとえば、オブジェクトの実寸法を基準となる物体(以下、「基準物体」という)に対する比率をあらわすデータであってもよい。ここで、オブジェクトの実寸法は、基準物体の実寸法が分かれば、オブジェクトの実寸法を直接的にあらわすデータに限らず、基準物体の実寸法とオブジェクトの実寸法との比率によってあらわすことができる。画像データによってあらわされる画像において基準物体が存在しない、すなわち、オブジェクトのみを撮影した画像である場合、実寸法データは、オブジェクトを面内に含むファインダーフレームの実寸法とオブジェクトの実寸法との比率によってあらわすことができる。
磁気ディスク405には、磁気ディスク405に記録された音声情報およびコンテンツの一覧をあらわす一覧情報が記録されていてもよい。一覧情報は、提供可能な音声情報やコンテンツの数、タイトル、各音声情報の属性をあらわす情報を、コンテンツごとに分類して一覧させることが可能な情報である。
また、光ディスクドライブ406は、CPU401の制御にしたがって光ディスク407に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。光ディスク407は、光ディスクドライブ406の制御にしたがってデータの読み出される着脱自在な記録媒体である。光ディスク407は、書き込み可能な記録媒体を利用することもできる。また、この着脱可能な記録媒体として、光ディスク407のほか、MO、メモリカードなどであってもよい。
また、通信I/F408は、無線を介して通信回線網に接続され、通信回線網に接続されたPCとCPU401とのインターフェースとして機能する。通信回線網には、LAN、WAN、公衆回線網や携帯電話網などがある。
(ディスプレイ装置320のハードウエア構成)
つぎに、この実施例のディスプレイ装置320のハードウエア構成について説明する。図5は、ディスプレイ装置320のハードウエア構成を示すブロック図である。図5において、ディスプレイ装置320は、CPU501と、ROM502と、RAM503と、磁気ディスクドライブ504と、磁気ディスク505と、光ディスクドライブ506と、光ディスク507と、通信I/F508と、音声I/F509と、マイク510と、スピーカ511と、映像I/F512と、ディスプレイ513と、入力デバイス514と、を備えている。また、各構成部501〜514はバス515によってそれぞれ接続されている。
まず、CPU501は、ディスプレイ装置320の全体の制御を司る。ROM502は、ブートプログラム、表示プログラムなどのプログラムを記録している。RAM503は、CPU501のワークエリアとして使用される。すなわち、CPU501は、RAM503をワークエリアとして使用しながら、ROM502に記録された各種プログラムを実行することによって、ディスプレイ装置320の全体の制御を司る。
ここで、表示プログラムとは、CPU501によって実行されることにより、画像データと当該画像データにおけるオブジェクトの実寸法データとを含むコンテンツを外部装置から受信させ、受信されたコンテンツに含まれる画像データにおけるオブジェクトの指定を受け付けさせる。また、外部装置から受信されたコンテンツに含まれる実寸法データのうち、指定を受け付けたオブジェクト(以下、「指定オブジェクト」という)の実寸法データに基づいて、指定オブジェクトをディスプレイ513上で実寸大になるように表示倍率を調整した画像を表示させるプログラムである。
また、表示プログラムは、CPU501によって実行されることにより、指定オブジェクトをディスプレイ513の中心になるように表示させるプログラムである。さらに、表示プログラムは、指定オブジェクト上の所定の部位の指定を受け付けさせ、ファインダーフレームの実寸法がディスプレイ513の寸法よりも大きい場合に、指定を受け付けた所定の部位をディスプレイ513の中心にして表示させるプログラムである。
表示プログラムは、ファインダーフレームの実寸法が前記表示画面の寸法よりも小さい場合に、ファインダーフレームをディスプレイ513の中心にして表示させるプログラムである。表示プログラムは、受信されたコンテンツに含まれる画像データ全体のファインダーフレームの実寸法がディスプレイ513の寸法よりも小さい場合に、画像データによってあらわされる画像の周囲に任意の壁紙データを組み合わせて表示させるプログラムである。
また、磁気ディスクドライブ504は、CPU501の制御にしたがって磁気ディスク505に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。磁気ディスク505は、磁気ディスクドライブ504の制御で書き込まれたデータを記録する。具体的には、磁気ディスクドライブ504は、たとえば、テレビ番組やラジオ番組などの各種のコンテンツを、磁気ディスク505に記録する。磁気ディスク505としては、たとえば、HD(ハードディスク)やFD(フレキシブルディスク)を用いることができる。
また、光ディスクドライブ506は、CPU501の制御にしたがって光ディスク507に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。光ディスク507は、光ディスクドライブ506の制御にしたがってデータの読み出される着脱自在な記録媒体である。上述したテレビ番組やラジオ番組などの各種のコンテンツは、光ディスク507に記録されていてもよい。なお、光ディスク507には、書き込み可能な記録媒体を利用することもできる。着脱可能な記録媒体としては、光ディスク507のほか、メモリカードなどを用いてもよい。
また、通信I/F508は、通信ケーブルあるいは無線を介してインターネットなどの通信網に接続され、この通信網とCPU501とのインターフェースとして機能する。上述したサーバ310からインターネットを介して配信されたコンテンツは、通信I/F508によって受信されて、ディスプレイ装置320に取り込まれる。
通信I/F508は、さらに、テレビチューナー、BSチューナー、FMチューナーなどを備えている。テレビ局から放映されるテレビ番組、ラジオ局から放送されるラジオ番組などのコンテンツを受信することも可能である。また、音声I/F509は、音声入力用のマイク510および音声出力用のスピーカ511に接続される。マイク510に受音された音声は、音声I/F509内でA/D変換される。また、スピーカ511からは音声が出力される。
また、映像I/F512は、ディスプレイ513と接続される。映像I/F512は、具体的には、たとえば、ディスプレイ513全体の制御をおこなうグラフィックコントローラと、即時表示可能な画像情報を一時的に記録するVRAM(Video RAM)などのバッファメモリと、グラフィックコントローラから出力される画像データに基づいて、ディスプレイ513を表示制御する制御ICなどによって構成される。ディスプレイ513には、アイコン、カーソル、メニュー、ウインドウ、あるいは文字や画像などの各種データが表示される。このディスプレイ513は、たとえば、CRT、TFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを採用することができる。
また、入力デバイス514は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えたリモコン、キーボード、マウス、タッチパネルなどが挙げられる。入力デバイス514は、ディスプレイ513に通常の画像を表示するための各種のスイッチに加えて、ディスプレイ装置320における各種設定をおこなうための設定スイッチや、コンテンツにおけるオブジェクトを実寸大で表示させるための各種操作をおこなう実寸表示スイッチなどを備えている(図6参照)。
図示を省略するが、設定スイッチは、たとえば、ディスプレイ装置320の初期設定をおこなう場合に操作される。設定スイッチが操作された場合、ディスプレイ513には、設定可能な機能や条件などをあらわす一覧表などが表示される。一覧表に表示された機能や条件は、入力デバイス514に設けられた各種のスイッチを用いて選択し、機能ごとに設定をおこなうことが可能である。具体的には、たとえば、ディスプレイ513のサイズを設定することができる。
ここで、実寸表示スイッチの一例について説明する。図6は、実寸表示スイッチの一例を示す平面図である。図6に示すように、実寸表示スイッチ600は、オブジェクト選択用のカーソルキー601、602と、部位選択用のカーソルキー603、604と、リセットキー605と、を備えている。
上述したCPU501は、オブジェクト選択用のカーソルキー601が操作されるごとに、ディスプレイ513に表示された画像において選択対象となるオブジェクトを、ディスプレイ513の左方向に順次切替えるように、映像I/F512を制御する。ディスプレイ513の左端に位置するオブジェクトのつぎに選択対象となるオブジェクトは、ディスプレイ513の右端のオブジェクトである。同様に、上述したCPU501は、カーソルキー602が操作されるごとに選択対象となるオブジェクトをディスプレイ513の右方向に順次切替える。
上述したCPU501は、部位選択用のカーソルキー603が操作されるごとに、カーソルキー603が操作されたタイミングで選択されていたオブジェクトにおける部位を、ディスプレイ513の上方向に順次切替えるように、映像I/F512を制御する。ディスプレイ513の上端に位置する部位のつぎに選択対象となる部位は、同一オブジェクトにおいてディスプレイ513の下端に位置する部位である。
同様に、上述したCPU501は、カーソルキー604が操作されるごとに選択対象となる部位をディスプレイ513の下方向に順次切替える。ここで、部位とは、各オブジェクトにおいて、ディスプレイ513の中心に表示させたい部位であり、オブジェクトごとにあらかじめ1あるいは複数設定されている。
上述したCPU501は、リセットキー605が操作された場合、ディスプレイ513に表示している画像に拘わらず、ディスプレイ513に等倍画像が表示されるように、映像I/F512を制御する。これによって、いずれのタイミングでも、ただちに等倍画像を表示させることができる。
つぎに、実寸表示スイッチ600に対する操作内容と、ディスプレイ513に表示される表示内容との関係について説明する。図7は、表示画面の一例を示す説明図である。図7においては、等倍画像が表示されたディスプレイ513が示されている。図7の表示画面700において、符号701、702はそれぞれオブジェクトとなる人物をあらわしている。また、符号703、704はオブジェクト701における部位をあらわしており、オブジェクト選択用のカーソルキー601あるいは702が操作されることによって、オブジェクト701が選択された場合に限り表示される。
すなわち、表示画面700は、オブジェクト選択用のカーソルキー601が操作されることにより、オブジェクト701が選択された場合に表示される。表示画面700においては、オブジェクト701が選択された状態で部位選択用のカーソルキー603が操作されることにより、オブジェクト701において選択された部位703が、その他の部位704よりも強調して表示されている。
つぎに、実寸表示スイッチ600の操作に応じて表示内容を変更する方法の一例について説明する。図8は、コンテンツに含まれるデータの一例を示す説明図である。具体的には、図8に示すデータ800は、図7の表示画面700を表示するためのピクチャーデータに関するデータである。図8に示すように、ピクチャーデータには、当該ピクチャーデータによってあらわされる画像におけるオブジェクトの実寸法データや部位データが記述されたプロファイル801、802の集合であるデータ800が関連付けられている。
たとえば、実寸法データ800の一部であるプロファイル801において、大きさデータは、ディスプレイ513の垂直方向におけるオブジェクト701の物理的長さをあらわしている。ここで、大きさデータとは、オブジェクト801である人物Aの身長ではなく、或るピクチャーにおける人物Aの垂直方向に占める物理的長さをあらわしている。
データ800は、ピクチャーデータごとにそれぞれ設けられており、実寸法データであるプロファイル801、802の内容は、1つのオブジェクト701に関するプロファイルであっても、ピクチャーデータごとに異なる。また、プロファイルの数も、ピクチャーデータにおけるオブジェクトの数Nに応じて、ピクチャーデータごとに異なる。具体的には、たとえば映像の1フレーム毎(NTSC方式では1/30秒毎の静止画像)に変化させてもよいし、MPEG2などの動画を構成している最小の単位構造であるGOP(Group Of Picture)毎に変化させてもよい。
各オブジェクトには、ピクチャーデータごとに、それぞれ1〜nまでのオブジェクト番号が付与されている。各ピクチャーデータにおいて、オブジェクト番号nの最大値は、Nである。また、各オブジェクトにおける各部位には、それぞれ1〜mまでの部位番号が付与されている。各オブジェクトにおいて、部位データの最大値は、Mである。
各プロファイル801、802における部位データは、それぞれ、ディスプレイ513の中心に表示させたい部位を、画像全体に対する座標としてあらわす。上述したように、部位データの数Mは、オブジェクトごとに1あるいは複数設定されている。プロファイル801、802内には、オブジェクトを含む各ファインダーフレーム(サブファインダーフレーム)の高さを、それぞれ記述するようにしてもよい。なお、ファインダーフレーム(サブファインダーフレーム)の高さについては、説明を後述する。
プロファイル801、802は、オブジェクト701、702ごとにそれぞれ設けられている(プロファイル801はオブジェクト701に対するものであり、プロファイル802はオブジェクト702に対するものである)。データ上においては、オブジェクト選択用のカーソルキー601または602が操作されることにより、選択対象となるプロファイル801、802が順次切り替わる。上述したCPU501は、選択対象となるプロファイル801あるいは802に応じて、映像I/F512を制御する。そして、オブジェクト選択用のカーソルキー703または704が操作されることによりプロファイル801あるいは802内の部位データが順次切り替わる。
また、入力デバイス514に対する所定の操作によって、上述した大きさデータを、数値の形態でディスプレイ513上にハイライト表示するようにしても良い。この場合、具体的には、たとえば、ディスプレイ513上で実寸大表示されているオブジェクトの物理データ(長さ、質量など)をあらわす数値を、ディスプレイ513上に表示する。
なお、図1に示した表示装置120における表示部121、受信部122、受付部123、表示制御部124は、図5に示したディスプレイ装置320におけるROM502、RAM503、磁気ディスク505、光ディスク507などに記録されたプログラムやデータを用いて、CPU501が所定のプログラムを実行し、ディスプレイ装置320における各部を制御することによってその機能を実現する。
すなわち、この実施例のディスプレイ装置320は、ディスプレイ装置320における記録媒体に記録されている表示プログラムにより、図1に示した表示装置120が備える機能を、図2に示した表示処理手順で実行することができる。
(サーバ310の機能的構成)
つぎに、サーバ310の機能的構成について説明する。図9は、ディスプレイ装置320の機能的構成を示すブロック図である。図9においては、サーバ310が備える各種機能のうち、コンテンツの送信に関する機能について説明する。図9に示すように、サーバ310は、符号化部901〜903と、最適化部904と、パケット化/多重化部905と、変調部906と、送信部907と、を備えている。
符号化部901は、映像信号を符号化する。ここで、映像信号とは、上述した画像データに基づいて生成された電気信号である。符号化部902は、音声信号を符号化する。ここで、音声信号とは、上述した画像データに関連する音声データに基づいて生成された電気信号である。符号化部903は、データ信号を符号化する。ここで、データ信号とは、デジタル放送において放送局などから送信するデータのうち、画像データおよび音声データ以外のデータである符号データに基づいて生成された電気信号である。
最適化部904は、上述した実寸法データを最適化する。実寸法データ以外のユーザデータが入力されている場合、最適化部904は、実寸法データおよびユーザデータを併せて最適化する。上述した符号化部901は、最適化部904によって最適化された各種データと映像信号とを符号化する。
パケット化/多重化部905は、符号化部901〜1003によって符号化された各種信号をパケット化するとともに多重化したコンテンツを生成する。変調部906は、パケット化/多重化部905によって生成されたコンテンツを、直交周波数分割多重変調(ODFM)する。ODFMは、デジタル変調方式の一種であり、パケット化/多重化部905によって生成されたコンテンツを、多数の搬送波を利用して伝達するための変調をおこなう。送信部907は、変調部906によって変調されたコンテンツを、インターネットなどのネットワークを介してディスプレイ装置320へ出力する。
ここで、符号化部903が符号化するデータの構造について説明する。図10は、データの構造を示す説明図である。図10においては、符号化部903が符号化するデータの構造が示されている。図10に示すように、符号化部903が符号化するデータ1000は、『シーケンスヘッダ』データ1001、『シーケンスエクステンション』データ1002、『エクステンション&ユーザ』データ1003、『グループピクチャーヘッダ』データ1004、『ユーザデータ』データ1005、『ピクチャーヘッダ』データ1006、『ピクチャー コーディングエクステンション』データ1007、『エクステンション&ユーザ』データ1008、『ピクチャーデータ』データ1009、『シーケンスエンド』データ1010の各種データによって構成されている。
各種データ1001〜1010については、地上波デジタル放送の技術分野などに代表されるように、公知の技術であるため説明を省略するが、上述した実寸法データ(図8参照)は、『ユーザデータ』データ1005の一部として記述される。
(ディスプレイ装置320の機能的構成)
つぎに、ディスプレイ装置320の機能的構成について説明する。図11は、ディスプレイ装置320の機能的構成を示すブロック図である。図11において、ディスプレイ装置320は、受信部1101と、復調部1102と、多重分離処理部1103と、音声復号部1104と、音声メモリ部1105と、映像復号部1106と、映像メモリ部1107と、符号復号部1108と、実寸法データ検出部1109と、実寸法メモリ部1110と、データメモリ部1111と、表示倍率演算部1112と、サイズメモリ部1113と、出力部1114と、を備えている。
まず、受信部1101は、サーバ310から送信されたコンテンツを受信する。復調部1102は、上述した変調部906における変調と同じ方式を用いて、受信部1101によって受信されたコンテンツを復調する。多重分離処理部1103は、復調部1102によって復調されたコンテンツを、映像信号および音声信号とそれ以外の信号とに分離する。
また、音声復号部1104は、多重分離処理部1103によって分離された音声信号を復号して、音声データを生成する。音声メモリ部1105は、音声復号部1104によって生成された音声データを記憶する。映像復号部1106は、多重分離処理部1103によって分離された映像信号を復号し、画像データを生成する。映像メモリ部1107は、映像復号部120によって生成された画像データを記憶する。
また、符号復号部1108は、多重分離処理部1103によって分離された信号のうち、映像信号および音声信号以外の信号を復号する。実寸法データ検出部1109は、符号復号部1108による信号の復号によって生成されたデータから、実寸法データを検出する。加えて、実寸法データ検出部1109は、符号復号部1108による信号の復号によって生成されたデータから、オブジェクトを面内に含む各ファインダーフレーム(サブファインダーフレーム)の高さ方向の寸法H(Hs)や、各部位データによってあらわされる座標を検出する。
また、実寸法メモリ部1110は、実寸法データ検出部1109によって検出された実寸法データや、ファインダーフレーム(サブファインダーフレーム)の高さ方向の寸法H(Hs)を記憶する。データメモリ部1111は、符号復号部1108による信号の復号によって生成されたデータのうち、たとえば、符号データなど、実寸法データ以外のデータを記憶する。
表示倍率演算部1112は、画像データにおけるオブジェクトのうち、入力デバイス514における実寸表示スイッチ600の操作によって選択されたオブジェクト701、702を、ディスプレイ513に実寸法で表示するために、画像データの表示倍率を調整するための表示倍率を算出する。
表示倍率の算出に際して、表示倍率演算部1112は、実寸法メモリ部1110に記憶された実寸法データと、映像メモリ部1107によって記憶された画像データと、ディスプレイ513のサイズデータと、を用いる。ディスプレイ513のサイズデータは、たとえば、ROM502などに設けられたサイズメモリ部1113に記憶されている。
出力部1114は、音声メモリ部1105によって記憶された音声データ、映像メモリ部1107によって記憶された画像データ、データメモリ部1111に記憶された符号データを、それぞれのタイミングを調整しながら出力する。具体的には、たとえば、CPU501によって音声I/F509や映像I/F512を制御することで、スピーカ511から音声を出力するとともに、ディスプレイ513に画像や文字情報を表示する。
(サーバ310の処理手順)
つぎに、サーバ310の処理手順について説明する。図12は、サーバ310の処理手順を示すフローチャートである。図12のフローチャートにおいて、まず、コンテンツの生成に必要な各種データを取得し(ステップS1201)、取得されたデータを用いて符号化をおこなう(ステップS1202)。
そして、ステップS1202において符号化したデータをパケット化してから多重化する(ステップS1203)。多重化されたデータをODFM変調して(ステップS1204)から、送信する(ステップS1205)。
(ディスプレイ装置320の処理手順)
つぎに、ディスプレイ装置320の処理手順について説明する。図13は、ディスプレイ装置320の処理手順を示すフローチャートである。図13に示す処理は、サーバ310から配信されたコンテンツに含まれる画像データに基づいて、或る1つのピクチャーデータがディスプレイ513に表示されている場合に実行される。
図13のフローチャートにおいて、まず、サーバ310から配信されたコンテンツを受信するまで待って(ステップS1301:No)、受信した場合(ステップS1301:Yes)には、受信されたコンテンツに含まれる画像データを用いて、ディスプレイ513に等倍画像を表示する(ステップS1302)。そして、等倍画像を表示してから所定時間内に、ディスプレイ513に表示された画像におけるオブジェクトの指定を受け付けたか否かを判断する(ステップS1303)。指定を受け付けなかった場合(ステップS1303:No)には、一連の処理を終了する。
ステップS1303において、等倍画像を表示してから所定時間内に、オブジェクトの指定を受け付けた場合(ステップS1303:Yes)には、指定を受け付けたオブジェクト(以下、「指定オブジェクト」という)を面内に含むファインダーフレームの実寸法データとディスプレイ513の寸法データとを用いて表示倍率を算出し(ステップS1304)、算出された表示倍率にしたがってステップS1302において表示された画像を変倍した変倍画像をディスプレイ513に表示して(ステップS1305)、一連の処理を終了する。
つぎに、撮像手段におけるレンズの焦点距離と画角との関係について説明する。図14は、レンズの焦点距離と画角との関係を示す説明図である。図14においては、撮影手段から水平方向に所定距離離れた位置に存在する対象を撮影した場合の、垂直方向の画角について示されている。図14に示すように、焦点距離がFであるレンズを用いて撮影されたオブジェクトの撮像面における高さ方向の寸法がXである場合、焦点距離Fおよび寸法Xとレンズの画角θとの関係は、以下に示す(1)式によってあらわされる。なお、図15中符号1402は、レンズの焦点位置をあらわしている。
tan(θ/2)=(X/2)/F
=X/(2F) ・・・(1)
したがって、(1)式より、画角θは、以下に示す(2)式によってあらわされる。
θ=2・arctan(X/(2F)) [rad]
=(180/π)×2・arctan(X/(2F)) [deg]・・・(2)
つぎに、撮影手段による撮影が可能な範囲(ファインダーフレーム)の寸法と実空間における実際の寸法との関係について説明する。図15は画像の一例を示す説明図であり、図16はファインダーフレームの寸法について説明する説明図である。図15および図16においては、或る位置に存在する撮影手段(撮影者)が、上述した画角θのレンズを用いて、当該レンズの焦点位置から水平方向に距離L離れている対象を撮影する場合の、撮影手段による撮影が可能な高さ方向の寸法と実空間における実際の高さ方向の寸法との関係について示されている。
レンズの焦点位置から対象までの水平方向における距離がLである場合、図15に示すファインダーフレーム1501の高さ方向の寸法Hは、以下に示す(3)式によってあらわされる。なお、図15中符号1502は、ファインダーフレーム1501内の対象をあらわしている。
H=2L・tan(θ/2)
=2L・tan((180/π)×2・arctan(X/(2F))/2)
・・・(3)
(3)式より、寸法X、距離L、焦点距離Fが既知であればファインダーフレーム1601の高さ方向の寸法Hを求めることができる。寸法Xはすでに寸法(長さ)が判っている基準物体を対象が存在するファインダーフレーム内に位置させておくとして予め求めることができ、距離Lを数々の測定手段を用いて実測することにより求めることができる。焦点距離Fについてもカメラのレンズ仕様から既知である。よって、ファインダーフレーム1601の高さ方向の寸法Hを撮影をおこないながらリアルタイムに求めることが可能となる。
また、(3)式より、ファインダーフレーム1501の高さ方向の寸法Hは、レンズの焦点距離Fおよびレンズの焦点位置から撮影対象までの水平方向における距離Lに依存することが分かる。このため、たとえば、ズーム機能を利用して対象を撮影した画像であっても、レンズの焦点距離Fが分かれば、いずれの焦点距離Fを有するレンズを用いた場合にも、ファインダーフレーム1501の高さ方向の寸法Hを算出することができる。
ところで、ファインダーフレーム1501内に存在するオブジェクトは、実空間において、レンズの焦点位置から対象までの間で、レンズの焦点位置からファインダーフレーム1501に向かって拡開する錐形状の仮想的な空間内に存在するオブジェクトである。ここで、図17は、サブファインダーフレームのサイズについて説明する説明図である。
サブファインダーフレームとは、図17に示す様に、レンズの焦点位置1701と上述したファインダーフレーム1501によって枠取られる平面に平行な複数の平面のうち、上述した錐形状の仮想的な空間によって枠取られる領域をあらわす。図17に示すサブファインダーフレーム1703、1704は、ファインダーフレーム1501の形状に対して相似関係を保ちながら、レンズの焦点位置1701に近いほどサイズが小さくなる。
図17においては、サブファインダーフレーム1703の高さ方向の寸法H1よりも、レンズの焦点位置1701に近いサブファインダーフレーム1704の高さ方向の寸法H2の方が小さい。たとえば、対象1、2の実寸法データを、それぞれ、サブファインダーフレーム1703、1704の実寸法に対するオブジェクトの実寸法の比率によってあらわす場合、対象1、2の実寸法が同じであっても、実寸法データはそれぞれ異なる。
つぎに、表示倍率の算出方法について説明する。表示倍率は、選択対象となるオブジェクトを面内に含むサブファインダーフレームの実寸法Hsと、ディスプレイ513の寸法Hdと、の大小関係によって、「Hs>Hd」、「Hs=Hd」、「Hs<Hd」の3つのパターンに分けられる。ここでは、サブファインダーフレームの実寸法Hsおよびディスプレイ513の寸法Hdは、垂直方向における寸法とする。以下に説明される表示の方法のプログラムはROM502に記憶されており、CPU501で実行されるものである。
まず、1つ目のパターンである「Hs>Hd」である場合について説明する。図18は、表示倍率の算出方法について説明する説明図(その1)である。図18においては、図17における対象2(符号1801で示す)を面内に含むサブファインダーフレーム1704の高さ方向の実寸法H2と、ディスプレイ513の寸法Hdとの大小関係が示されている。
図18に示すように、サブファインダーフレーム1704に関するピクチャーデータを加工せずに(等倍で)ディスプレイ513に表示すると、一般的なテレビ受像機と同様にディスプレイ513には、対象2の実寸法H2に対してHd/Hs=Hd/H2の比率で縮小されたオブジェクト1802を含む表示画面1803が表示されることになる。このため、「Hs>Hd」である場合には、縮小比率の逆比率であるHs/Hdを表示倍率として算出する。これにより、選択されたオブジェクト1801を拡大して、ディスプレイ513上で実寸大になるように表示倍率を調整した画像を表示することができる。
ところで、「Hs>Hd」である場合、オブジェクト1801を拡大することにより、オブジェクトの一部がディスプレイ513からはみ出してしまうことがある。具体的には、たとえば、等倍表示された画像の端部に位置するオブジェクトを実寸法で表示させるために拡大したにも拘わらず、等倍表示された画像の中央を中心として拡大した場合には、目的とするオブジェクト1801がディスプレイ513に表示されないことが想定される。
このような場合、上述した実寸表示スイッチ600を操作して、所望のオブジェクトにおける所望の部位をディスプレイ513の中心に表示させることができる。ここで、図19は、表示倍率の調整について説明する説明図(その1)である。図19においては、ディスプレイ513において、ピクチャーデータが等倍表示された表示画面1803とオブジェクト1902が拡大表示された表示画面1903とが示されている。
図19に示すように、ピクチャーデータが等倍表示された表示画面1803における拡大中心点1901を指定することで、表示画面1903に示すように、指定されたオブジェクト1902あるいは当該オブジェクト1902における特定の部位を、確実にディスプレイ513に表示させることができる。もちろん、実寸大表示モードのときには、デフォルトとして実寸法データ中に記述されている最初の部位の表示位置座標を画面の中心として表示するように、表示制御部にデフォルトに設定しておいてもよい。
つぎに、2つ目のパターンである「Hs=Hd」である場合について説明する。図示を省略するが、この場合、サブファインダーフレーム1704に関するピクチャーデータを等倍で(特別な画像処理を行うことなく)ディスプレイ513に表示することで、選択されたオブジェクト1801がディスプレイ513上で実寸大になるような画像を表示することができる。
つぎに、3つ目のパターンである「Hs<Hd」である場合について説明する。図20は、表示倍率の算出方法について説明する説明図(その2)である。図20においては、図18における対象2(符号1801で示す)を面内に含むサブファインダーフレーム1704の高さ方向の実寸法H2と、ディスプレイ513の寸法Hdとの大小関係が示されている。
図20に示すように、サブファインダーフレーム1704に関するピクチャーデータを等倍でディスプレイ513に表示すると、ディスプレイ513には、対象2の実寸法H2に対してHs/Hd=H2/Hdの比率で拡大されたオブジェクト2002、すなわち、実空間における実寸法よりも拡大されたオブジェクト2002を含む表示画面2003が表示されることになる。
このため、「Hs<Hd」である場合には、拡大比率の逆比率であるHd/Hsを表示倍率として算出する。ここで、図21は、表示倍率の調整について説明する説明図(その2)である。図21に示すように、算出された表示倍率Hd/Hsを用いることで、拡大表示されたオブジェクト2002を縮小して、実寸大になるように表示倍率を調整したオブジェクト2102を含む表示画面2103を表示することができる。
ところで、「Hs<Hd」である場合、等倍表示された画像を縮小することにより、画像全体のサイズがディスプレイ513のサイズよりも小さくなってしまう。このような場合、図21に示すように、オリジナル画像をディスプレイ513の中央部分に表示し、ディスプレイ513のサイズとオリジナル画像のサイズとの差分には、あらかじめ設定された壁紙2101を表示させる。
壁紙2101の模様は、ディスプレイ装置320の製造時に一意に設定されていてもよいし、上述した実寸表示スイッチ600を操作することによって、視聴者が任意の壁紙データを選択することができるようにしてもよい。また、表示画面2103における画像の表示位置もディスプレイ513の中央部分に限るものではなく、たとえば、画像の下端とディスプレイ513の下端とをそろえて表示させるようにしてもよい。
また、壁紙2101のような模様ではなく、たとえば、受信したニュースに関する見出し、天気予報、CM(コマーシャルメッセージ)、ネットワークでつながっている家電製品の状態(ON/OFFなど)などの情報に基づく付加画像を、ディスプレイ513に表示させるようにしてもよい。ディスプレイ513において、付加画像は、壁紙2101に代えて、あるいは、壁紙2101に重畳して表示するようにしてもよい。ディスプレイ513に付加画像を表示するための付加画像データは、ディスプレイ装置320において生成してもよいし、外部装置から受信した情報を用いてもよい。
なお、実寸法は、ファインダーフレーム1501の高さ方向の寸法H(あるいは、サブファインダーフレーム1703、1704の高さ方向の寸法Hs=H1、H2)に対するオブジェクトの寸法の比率によってあらわされるものに限らない。たとえば、撮影対象の実寸法を、測定によって取得してもよい。実寸法は、たとえば、以下に説明する方法を用いて、比較的容易に測定することができる。
図22は、撮影対象の実寸法の測定方法について説明する説明図である。図22においては、撮影対象の縦(高さ)方向の実寸法の測定方法について説明する。上述したように、撮影手段におけるレンズの焦点距離Fは撮影時点で分かるため、レンズの焦点位置1701から撮影対象までの距離Lおよびレンズの焦点位置1701を中心として撮影対象の高さ方向における両端部までの開口角度が分かれば、撮影対象の実寸法H(R)を計測することができる。
具体的には、たとえば、図22における対象2が測定対象である場合、レンズの焦点位置1701から対象2までの距離Lは、公知のLED測量技術を用いて、半自動的に測量することができる。また、レンズの焦点位置1701から対象2における高さ方向の上端部(頭頂部)までの仰角θ1およびレンズの焦点位置1701から対象2における高さ方向の下端部(つま先)までの俯角θ2も、公知の技術を用いて自動的に測量することができる。
そして、オブジェクトの実寸法データが、測定によって取得されたものである場合、ファインダーフレーム(あるいは、サブファインダーフレーム)の寸法は、以下に説明する方法を用いて算出することも可能である。ここで、図23は、ファインダーフレーム(あるいは、サブファインダーフレーム)の寸法の算出方法について説明する説明図である。
図23においては、具体的に、ファインダーフレーム1501の高さ方向の寸法H(あるいは、サブファインダーフレーム1703、1704の高さ方向の寸法Hs=H1、H2)の算出方法について説明する。この方法を用いる場合、具体的には、たとえば、ディスプレイ513に配列されている画素の高さ方向の寸法H(P)および、高さ方向における配列個数Nを、上述したサイズメモリ部1113にあらかじめ記憶しておく。
この場合、まず、ディスプレイ513に等倍表示した画像において、オブジェクトを表示するために用いた画素の高さ方向における個数Noを取得する。個数Noは、以下に示す(4)式によってあらわされる。
No=H(R)/H(P) ・・・(4)
つぎに、ディスプレイ513に配列されている画素の高さ方向における配列個数Nと、(4)式によって算出された個数Noと、の比率を用いて、ファインダーフレーム1501の高さ方向の寸法H(あるいは、サブファインダーフレーム1704の高さ方向の寸法Hs)を算出する。寸法H(あるいは、寸法Hs)は、以下に示す(5)式によってあらわされる。
H(あるいはHs)=(N/No)×H(R) ・・・(5)
このような方法を用いて、ファインダーフレーム1501の高さ方向の寸法H(あるいは、サブファインダーフレーム1704の高さ方向の寸法Hs)を算出した場合にも、以降、上述と同様にして、選択されたオブジェクトをディスプレイ513上で実寸大になるように表示倍率を調整した画像を表示することができる。
つぎに、ディスプレイ装置320の処理手順について説明する。図24〜図31は、ディスプレイ装置320の処理手順(その1)〜(その8)を示すフローチャートである。まず、図24を用いて、ディスプレイ装置320の処理手順(その1)について説明する。図24に示す処理手順は、画像表示に先立っておこなわれる。図24に示すフローチャートにおいて、まず、電源が投入されるまで待って(ステップS2401:No)、投入された場合(ステップS2401:Yes)には、上述した設定スイッチが操作されたか否かを判断する(ステップS2402)。
ステップS2402において、設定スイッチが操作された場合(ステップS2402:Yes)には、ディスプレイサイズ要求メッセージを出力する(ステップS2403)。ここで、ディスプレイサイズ要求メッセージとは、利用者に、ディスプレイ513のサイズ(ディスプレイ513の寸法Hd)の入力を要求するメッセージである。具体的には、ステップS2403においては、たとえば、『ディスプレイサイズを入力してください』などのメッセージをディスプレイ513に表示したり、スピーカ511から音声として出力したりする。
そして、ステップS2403において出力されたディスプレイサイズ要求メッセージに応じて、ディスプレイ513のサイズデータが入力されるまで待って(ステップS2414:No)、入力された場合(ステップS2404:Yes)には、上述したサイズメモリ部1113に、入力されたサイズデータを記憶する(ステップS2405)。
その後、入力デバイス514において設定完了の操作を受け付けるまで待って(ステップS2406:No)、受け付けた場合(ステップS2406:Yes)には、ディスプレイ513に画像を表示して(ステップS2407)、一連の処理を終了する。なお、ステップS2402において、設定スイッチが操作されていない場合(ステップS2402:No)には、適宜、その他の処理を実行し(ステップS2408)、一連の処理を終了する。ステップS2407においては、具体的には、たとえば、ディスプレイ513に画像を表示する処理をおこなう。
なお、ディスプレイ513の寸法Hdは、ディスプレイ装置320が表示画面と一体化しているものであれば、予めROM501に記憶しておき、記憶された情報を必要に応じて適宜CPU501で読み出すように構成することができる。これにより、ユーザが、ディスプレイ513の寸法Hdを入力する作業を省略することができる。
これに対し、ディスプレイ513が取り替え可能なタイプのディスプレイ装置320であれば、ユーザが最初にディスプレイ装置320を使用する際に、初期設定でユーザがディスプレイサイズ(ディスプレイ513の寸法Hd)を設定してもよいし、ネットワークを介して、ディスプレイサイズ(ディスプレイ513の寸法Hd)を自動的に取得するようにしてもよい。具体的には、ホームネットワークを介してディスプレイ装置320が自動的に接続されているディスプレイを検出し、検出されたディスプレイのサイズ情報をディスプレイ本体あるいは家電機器を管理しているホームサーバなどから取得するように構成することができる。
つぎに、図25を用いて、ディスプレイ装置320の処理手順(その2)について説明する。図25に示すフローチャートにおいて、まず、対象となるピクチャーデータに関して、実寸法データ検出部1109によって検出されたオブジェクト数Nおよびオブジェクトごとの部位データ数Mを、実寸法メモリ部1110によって記憶する(ステップS2501)とともに、実寸法データ検出部1109によって検出されたファインダーフレーム(サブファインダーフレーム)の高さ方向の寸法H(Hs)を、実寸法メモリ部1110によって記憶する(ステップS2502)。
また、ステップS2501およびS2502と同じピクチャーデータに関する部位データ(座標データ)を、実寸法メモリ部1110によって記憶する(ステップS2503)とともに、同じピクチャーデータを用いて、オリジナルの画像をディスプレイ513に表示する(ステップS2504)。ここで、ステップS2504においては、オブジェクト番号n=1に設定されているオブジェクトの部位番号m=1に設定されている座標部分をディスプレイ413の中心とする画像が、オリジナルの画像として表示される。
つづいて、実寸表示スイッチ600におけるオブジェクト選択用のカーソルキー601、602あるいは部位選択用のカーソルキー603、604のいずれのキーが操作されたか否かを判断する(ステップS2505〜S2509)。オブジェクト選択用のカーソルキー601が操作された場合(ステップS2505:Yes)、すなわち、オブジェクトを左方向に切替える場合には、図26に示す処理へ移行する。操作されていない場合(ステップS2505:No)には、ステップS2506へ移行する。
ステップS2506において、オブジェクト選択用のカーソルキー602が操作された場合(ステップS2506:Yes)には、すなわち、オブジェクトを右方向に切替える場合には、図27に示す処理へ移行する。操作されていない場合(ステップS2506:No)には、ステップS2507へ移行する。ステップS2507において、部位選択用のカーソルキー603が操作された場合(ステップS2507:Yes)、すなわち、選択対象となる部位を上方向に切替える場合には、図28に示す処理へ移行する。操作されていない場合(ステップS2507:No)には、ステップS2508へ移行する。
ステップS2508において、部位選択用のカーソルキー604が操作された場合(ステップS2508:Yes)には、図29に示す処理へ移行する。操作されていない場合(ステップS2508:No)には、ピクチャーデータが切り替わったか否かを判断する(ステップS2509)。ピクチャーデータが切り替わった場合(ステップS2509:Yes)には、ステップS2501へ戻り、次のピクチャーデータに関する処理をおこなう。
ステップS2509において、ピクチャーデータが切り替わっていない場合(ステップS2509:No)には、実寸表示スイッチ600におけるいずれのカーソルキー601〜604も操作されていないため、ステップS2504へ戻り、オリジナルの画像をディスプレイ513に表示する。なお、図25に示す処理の実行中に、リセットキー605が操作された場合には、いずれのタイミングであってもステップS2504へ移行する。
つぎに、図26を用いて、ディスプレイ装置320の処理手順(その3)について説明する。図26に示すフローチャートにおいて、まず、オブジェクト番号nに1を加算し、『n=n+1』とし(ステップS2601)、加算後のnが『n>N』であるか否かを判断する(ステップS2602)。『n>N』である場合(ステップS2602:Yes)には、上述した図25におけるAへ戻る。
ステップS2602において、『n>N』ではない場合(ステップS2602:No)には、選択対象となるオブジェクトを面内に含むサブファインダーフレームの実寸法Hsと、ディスプレイ513の寸法Hdとを比較する(ステップS2603)。比較の結果、『Hs>Hd』である場合(ステップS2604:Yes)には、図30に示す処理へ移行する。『Hs>Hd』ではない場合(ステップS2604:No)には、ステップS2605へ移行する。
ステップS2605において、『Hs<Hd』である場合(ステップS2605:Yes)には、図31に示す処理へ移行し、『Hs<Hd』ではない場合(ステップS2605:No)には、上述した図25におけるAへ戻る。
つぎに、図27を用いて、ディスプレイ装置320の処理手順(その4)について説明する。図27に示すフローチャートにおいて、まず、オブジェクト番号nから1を減算し、『n=n−1』とし(ステップS2701)、減算後のnが『n=N』であるか否かを判断する(ステップS2702)。『n=N』である場合(ステップS2702:Yes)には、上述した図25におけるAへ戻る。
ステップS2702において、『n=N』ではない場合(ステップS2702:No)には、選択対象となるオブジェクトを面内に含むサブファインダーフレームの実寸法Hsと、ディスプレイ513の寸法Hdとを比較する(ステップS2703)。比較の結果、『Hs>Hd』である場合(ステップS2704:Yes)には、図30に示す処理へ移行する。『Hs>Hd』ではない場合(ステップS2704:No)には、ステップS2705へ移行する。
ステップS2705において、『Hs<Hd』である場合(ステップS2705:Yes)には、図31に示す処理へ移行し、『Hs<Hd』ではない場合(ステップS2705:No)には、上述した図25におけるAへ戻る。
つぎに、図28を用いて、ディスプレイ装置320の処理手順(その5)について説明する。図28に示すフローチャートにおいて、まず、部位番号mに1を加算し、『m=m+1』とし(ステップS2801)、加算後のmが『m>M』であるか否かを判断する(ステップS2802)。『m>M』である場合(ステップS2802:Yes)には、上述した図25におけるAへ戻る。
ステップS2802において、『m>M』ではない場合(ステップS2802:No)には、選択対象となるオブジェクトを面内に含むサブファインダーフレームの実寸法Hsと、ディスプレイ513の寸法Hdとを比較する(ステップS2803)。比較の結果、『Hs>Hd』である場合(ステップS2804:Yes)には、図30に示す処理へ移行する。『Hs>Hd』ではない場合(ステップS2804:No)には、ステップS2805へ移行する。
ステップS2805において、『Hs<Hd』である場合(ステップS2805:Yes)には、図31に示す処理へ移行し、『Hs<Hd』ではない場合(ステップS2805:No)には、上述した図25におけるAへ戻る。
つぎに、図29を用いて、ディスプレイ装置320の処理手順(その6)について説明する。図29に示すフローチャートにおいて、まず、オブジェクト番号mから1を減算し、『m=m−1』とし(ステップS2901)、減算後のmが『m=1』であるか否かを判断する(ステップS2902)。『m=1』である場合(ステップS2902:Yes)には、上述した図25におけるAへ戻る。
ステップS2902において、『m=1』ではない場合(ステップS2902:No)には、選択対象となるオブジェクトを面内に含むサブファインダーフレームの実寸法Hsと、ディスプレイ513の寸法Hdとを比較する(ステップS2903)。比較の結果、『Hs>Hd』である場合(ステップS2904:Yes)には、図30に示す処理へ移行する。『Hs>Hd』ではない場合(ステップS2904:No)には、ステップS2905へ移行する。
ステップS2905において、『Hs<Hd』である場合(ステップS2905:Yes)には、図31に示す処理へ移行し、『Hs<Hd』ではない場合(ステップS2905:No)には、上述した図25におけるAへ戻る。
つぎに、図30を用いて、ディスプレイ装置320の処理手順(その7)について説明する。図30に示すフローチャートにおいて、まず、上述した表示倍率算出部1112によって算出された表示倍率Hs/Hdを用いて、映像メモリ部1107に記憶された画像メモリ部1107に記憶された画像データに対する拡大補正演算をおこなう(ステップS3001)。
そして、ステップS3001において拡大補正された画像データに基づく画像を、図25のステップS2505〜S2508において受け付けた実寸大スイッチ600の操作によって選択されたオブジェクトあるいは当該オブジェクトにおける所定の部位がディスプレイの中心となるように表示位置の補正演算をおこない(ステップS3002)、補正演算後の画像データに基づく拡大画像をディスプレイ513に表示して(ステップS3003)、一連の処理を終了する。ステップS3002においては、実寸法メモリ部1110によって記憶されている部位データ(中心表示位置の座標)を用いる。
具体的には、部位選択用のカーソルキー603、604の操作によって部位の選択を受け付けている場合には、選択された部位の座標をディスプレイ513の中心にした画像を表示する。部位の選択を受け付けていない場合には、あらかじめデフォルトとして設定された部位の座標をディスプレイ513の中心にした画像を表示する。
つぎに、図31を用いて、ディスプレイ装置320の処理手順(その8)について説明する。図31に示すフローチャートにおいて、まず、上述した表示倍率算出部1112によって算出された表示倍率Hs/Hdを用いて、映像メモリ部1107に記憶された画像メモリ部1107に記憶された画像データに対する縮小補正演算をおこなう(ステップS3101)。
そして、ステップS3101において縮小補正された画像データを用いて、図25のステップS2505〜S2508において受け付けた実寸大スイッチ600の操作によって選択されたオブジェクトあるいは当該オブジェクトにおける所定の部位がディスプレイの中心となるように表示位置の補正演算をおこなう(ステップS3102)とともに、補正演算後の画像データの周囲に表示させる付加画像データの読み出しをおこなう(ステップS3103)。
その後、ステップS3102において補正演算をおこなった画像データと、ステップS3103において読み出されたデータとを組み合わせた画像(縮小画像)を、ディスプレイ513に表示して(ステップS3104)、一連の処理を終了する。これにより、ディスプレイ513には、上述した図21に示すように、オリジナルの画像を縮小した画像(縮小画像)の周囲(あるいは下側や側方)に、壁紙画像、あるいは、ニュース見出し・天気予報・CMなどの付加画像が組み合わされた画像が表示される。
上述したように、実施例のディスプレイ装置320によれば、通信I/F508を介してサーバ310から受信されたコンテンツに含まれる画像データにおけるオブジェクトの指定を受け付けた場合、受信されたコンテンツに含まれる実寸法データのうち指定オブジェクトの実寸法データとディスプレイサイズ(ディスプレイ513の寸法Hd)とに基づいて、指定オブジェクトをディスプレイ513上で実寸大になるように表示倍率を調整した画像を、ディスプレイ513に表示することができる。これによって、視聴者は、コンテンツの視聴中に登場するオブジェクトが実寸大で表示されることによる臨場感を体感することができる。
また、実施例のディスプレイ装置320によれば、実寸法データを、ファインダーフレーム1501(あるいは、サブファインダーフレーム1703、1704)の実寸法に基づいたデータとすることで、オブジェクトと当該オブジェクトを撮影した撮影手段との距離に拘わらず、指定オブジェクトをディスプレイ513上で実寸大になるように表示倍率を調整した画像を、ディスプレイ513に表示することができる。これによって、視聴者は、コンテンツにおけるオブジェクトが実寸大で表示されることによる臨場感を体感することができる。
また、実施例のディスプレイ装置320によれば、指定オブジェクトが含まれるファインダーフレーム1501(あるいは、サブファインダーフレーム1703、1704)の実寸法H(Hs)がディスプレイ513の寸法Hdよりも大きい場合、画像データを拡大補正し、指定オブジェクトの一部をあらわす画像を、ディスプレイ513に表示することができる。これによって、視聴者は、指定オブジェクトが含まれるファインダーフレームの実寸法1501(あるいは、サブファインダーフレーム1703、1704)の実寸法H(Hs)に左右されることなく、コンテンツにおけるオブジェクトが実寸大で表示されることによる臨場感を体感することができる。
また、実施例のディスプレイ装置320によれば、拡大表示する際に、指定オブジェクトの所定位置をディスプレイ513の中心となるように表示することができる。これによって、視聴者は、指定オブジェクトが含まれるファインダーフレーム1501(あるいは、サブファインダーフレーム1703、1704)の実寸法H(Hs)に左右されることなく、コンテンツにおけるオブジェクトが実寸大で表示されることによる臨場感を体感することができる。
また、実施例のディスプレイ装置320によれば、指定オブジェクトが含まれるファインダーフレーム1501(あるいは、サブファインダーフレーム1703、1704)の実寸法H(Hs)がディスプレイ513の寸法Hdよりも小さい場合、画像データを縮小補正した画像を、ディスプレイ513に表示することができる。これによって、視聴者は、指定オブジェクトが含まれるファインダーフレーム1501(あるいは、サブファインダーフレーム1703、1704)の実寸法H(Hs)に左右されることなく、コンテンツにおけるオブジェクトが実寸大で表示されることによる臨場感を体感することができる。
また、実施例のディスプレイ装置320によれば、縮小表示する際には、ファインダーフレームの実寸法に応じて、指定オブジェクトにおいて視聴者に指定された所定位置をディスプレイ513の中心となるように表示することができる。したがって、表示装置120は、ファインダーフレームの実寸法に応じて、適宜見やすい位置に画像を表示することができる。
これによって、視聴者は、ファインダーフレーム1501(あるいは、サブファインダーフレーム1703、1704)の実寸法H(Hs)に応じて、適宜見やすい位置に画像を表示させることができ、ファインダーフレーム1501(あるいは、サブファインダーフレーム1703、1704)の実寸法H(Hs)に拘わらず、常に見やすい画像を見ながら、コンテンツにおけるオブジェクトが実寸大で表示されることによる臨場感を体感することができる。
また、実施例のディスプレイ装置320によれば、ファインダーフレーム1501(あるいは、サブファインダーフレーム1703、1704)の実寸法H(Hs)がディスプレイ513の寸法Hdよりも小さい場合、ディスプレイ513においてコンテンツに基づく画像が表示されない空間部分を壁紙2101や付加画像によって埋めることができる。これによって、視聴者は、ディスプレイ513において何も表示されない空間部分が存在することによる故障の心配などをすることなく、ファインダーフレームの実寸法に拘わらず、コンテンツの視聴中に登場するオブジェクトが実寸大で表示されることによる臨場感を体感することができる。
この実施例のディスプレイ装置の利用が想定される状況の具体例としては、たとえば、コンテンツが、商品をディスプレイ513への画像表示を利用して販売する通信販売であれば、視聴者は、実施例のディスプレイ装置320を利用することによって、商品の大きさを正確に把握することができるので、商品の大きさを誤解した状態での購入を回避することができ、商品の返品に伴う煩雑な作業やトラブルを回避することができる。
また、別の具体例として、たとえば、コンテンツが、遺跡などの古い建造物などを案内するものであれば、視聴者は、実施例のディスプレイ装置320を利用することにより、遺跡全体の大きさや、部分的な模様や彫刻などの大きさを正確に把握することができ、ディスプレイ装置320の前にいながらにして、遺跡が建造されている現地の臨場感を体感することができる。
また、別の具体例として、たとえば、コンテンツが、相撲やプロ選手によるスポーツなど特定の人物によっておこなわれるイベントであれば、視聴者は、実施例のディスプレイ装置320を利用することにより、関取やプロスポーツ選手の体格のよさや手の大きさなどを正確に把握することができ、ディスプレイ装置320の前にいながらにして、コンテンツ中に登場する特定の人物の大きさなどを間近に体感することができる。
以上説明したように、表示装置120、表示制御装置、表示方法、表示プログラム、および記録媒体によれば、コンテンツにおけるオブジェクトの実寸法を伝達することが可能になる。これによって、視聴者は、コンテンツの意図に沿って、作成されたコンテンツを視聴するとともに、オブジェクトが実寸大で表示されることによる臨場感を体感することができる。
なお、本実施の形態で説明した表示方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。