JP2007156676A - 家屋価値評価方法及び家屋価値評価システム - Google Patents
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Abstract
【課題】不動産の価値評価において、土地自体だけでなく、家屋自体の客観的な評価を何人でも容易に行うことのできる家屋評価技術を提供することを技術的課題とする。
【解決手段】家屋の構造材、壁材、床材、等の家屋を構成する構成部材毎に、材質、機能、強度、等の家屋の価値を判断するための価値判断情報を受け付けて、当該価値判断情報に基づいて、構成部材毎に価値ポイントを記録する価値ポイントデータベースにアクセスして価値ポイントを算出することを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】家屋の構造材、壁材、床材、等の家屋を構成する構成部材毎に、材質、機能、強度、等の家屋の価値を判断するための価値判断情報を受け付けて、当該価値判断情報に基づいて、構成部材毎に価値ポイントを記録する価値ポイントデータベースにアクセスして価値ポイントを算出することを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、家屋の価値を評価する家屋価値評価技術に関するものである。
従来、一戸建住宅、集合住宅等の不動産の価値判断は、交通、立地、周辺環境等、土地自体に関連付けられる客観的な基準によりなされることが多い。実際の居住空間となる家屋自体の価値判断は、客観的な判断基準が少なく、買い手(居住者)の主観的な判断によって価値判断がなされることが多い。
しかし、近年、快適・安全等居住空間の質に対する意識の変化から、住宅産業におけるビジネス環境に変化があり、買い手(居住者)は、土地自体だけでなく家屋自体の客観的な価値判断を求める傾向が高い。このような背景として、近年問題視されている施工業者の手抜き工事による欠陥住宅、家屋に使用される材料から発生するシックハウスによる健康被害、家屋自体の要因によって発生する種々の問題がある。
このように買い手(居住者)は、土地自体の価値に加えて家屋自体の価値を判断材料として総合的な不動産の価値を判断したいとの要望はあるものの、従来の不動産評価においては家屋自体の客観的な価値評価が少なく、十分に満足できるものではなかった。
特に、不動産の家屋自体の価値判断は、構造物の材質や、施工状況によるところもあり、その判断基準は専門的であり、素人である買い手(居住者)が一定の判断基準で評価を行うことは困難であった。
本発明は、前記種々の問題に鑑みてなされたものであり、不動産の価値評価において、土地自体だけでなく、家屋自体の客観的な評価を何人でも容易に行うことのできる家屋評価技術を提供することを技術的課題とする。
本発明は、前述の技術的課題を解決するために以下のように構成されている。本発明は、複数の家屋を管理する管理端末において、家屋の価値を評価する家屋価値評価方法であって、家屋の構造材、壁材、床材、等の家屋を構成する構成部材毎に、材質、機能、強度、等の家屋の価値を判断するための価値判断情報と当該家屋の基本情報の入力を受け付けるステップと、前記価値判断情報に基づく構成部材毎の価値ポイントを記録する価値ポイントデータベースにアクセスして、前記入力された価値判断情報に基づいて価値ポイントを算出するステップと、前記算出した価値ポイントと当該家屋の基本情報とを関連付けて家屋データベースに記録するステップと、前記家屋データベースに記録した価値ポイントを家屋基本情報と共に出力するステップと、を備える。
本発明に係る家屋価値評価方法は、家屋の構造部材毎に価値判断情報の入力を受け付け、入力された価値判断情報に基づいて価値ポイントを算出する。本発明は、構造部材毎に価値判断基準が設けられており、この価値判断基準に基づいて、客観的な価値ポイントを算出する。この算出された価値ポイントは、価値ポイントデータベースに基づいているため、主観的なものではなく、客観的な数値である。よって、本発明は、家屋の価値を価値ポイントによって表すことができ、当該価値ポイントに基づいて何人も容易に客観的な家屋の価値判断を行うことが可能となる。
前記構造部材とは、家屋の構造材、壁材、床材、仕上げ材、等、家屋を構成する材料となる所定単位である。この構成部材は、家屋(建築物)の用途、RC造、S造、木造等、構造種類、などによって適宜変化させることが望ましい。また、価値判断基準とは、家屋の価値が判断できる材料となるもの全てであり、例えば、壁材、仕上げ材であれば塗料の有害性の有無、柱、梁等であれば、強度、地震に対する耐久性等が例示できる。
本発明に係る家屋価値評価方法は、価値ポイントデータベースに記録された価値ポイントに基づいて家屋の客観的な価値ポイントを算出するが、価値ポイントデータベースに記録する価値ポイントは、予め記録しておくことができるのは勿論のこと、必要に応じて適宜設定変更することもできる。家屋の価値判断基準は、時代背景、建築基準法等の法律の改正によって変化するものであり、価値ポイントデータベースにおける価値ポイントの算出基準は適宜変更することが望ましい。
なお、本発明における家屋とは、一戸建て、マンション等の不動産全般であり、住居に限られず、事務所、公会堂等の公共施設、を含むものであり、本発明は、種々の建築物の評価において適用することが可能である。
また、前記家屋の基本情報とは、ユーザ又は/及び管理端末の管理者が家屋を特定するための情報であり、家屋名、住所、家屋番号等である。さらに、この家屋の基本情報に当該家屋が建設される土地自体の情報を含ませてもよい。前記基本情報に土地情報を含ませて、当該土地情報に基づく価値ポイントを前記家屋に基づく価値ポイント同様に算出することにより、家屋自体の価値とあわせて土地自体の価値とを算出することができ、不動産としての総合的な価値ポイントを提供することが可能となる。
また、本発明に係る家屋価値評価方法は、ユーザ端末と、当該ユーザ端末とネットワークを介して接続された管理端末とにおいて、家屋の価値を評価する評価方法であって、管理端末において、家屋の構造材、壁材、床材、等の家屋を構成する構成部材毎に、材質、機能、強度、等の家屋の価値を判断するための価値判断情報と当該家屋の基本情報の入力を受け付けるステップと、管理端末において、前記価値判断情報に基づく構造部材毎の価値ポイントを記録する価値ポイントデータベースにアクセスして、前記入力された価値判断情報に基づいて価値ポイントを算出するステップと、管理端末において、前記算出した価値ポイントと当該家屋の基本情報と関連付けて家屋データベースに記録するステップと、管理端末において、前記家屋データベースに記録した価値ポイントと家屋の基本情報とをユーザ端末に送信するステップと、前記ユーザ端末において、前記管理端末から価値ポイントと家屋の基本情報とを受信して表示するステップと、を備える。
前記家屋価値評価方法によれば、管理端末において構造部材毎の価値判断基準に関連付けられた家屋の価値ポイントを算出して、当該価値ポイントをユーザ端末において表示することができる。ユーザ端末とは、家屋の買い手(居住者)である一般ユーザの情報処理端末のみならず、家屋を設計する設計事務所の情報処理端末、家屋を施工する施工管理会社の情報処理端末等、当該家屋に携わるもの事業者の情報処理端末を含むものである。このように、ユーザ端末において、家屋の客観的な価値判断材料となる価値ポイントを表示することにより、より多くのユーザに同じ価値判断基準を示すことができ、客観性を高めることが可能となる。
前記ユーザ端末における家屋の基本情報と価値ポイントを表示するステップは、家屋を特定する基本情報に関連付けて、その価値ポイントを表示するものであればよく、種々の表示方法とすることができる。例えば、近隣の家屋情報を価値ポイントの数値順にランキング形式で表示してもよいし、構造部材毎に価値ポイントを棒グラフ、円グラフ等で視認
しやすく表示してもよい。
しやすく表示してもよい。
さらに、本発明に係る家屋価値評価方法は、前記価値ポイントが健康、機能、環境、安全、安心の指標毎に算出され、前記価値ポイントデータベースに記録されることを特徴とすることが望ましい。
前記健康、機能、環境、安全、安心の指標毎に価値ポイントを算出することにより、総合的な価値ポイントを5つの指標毎に纏めて提供することができる。家屋を構成する構造部材は多数であり、構造部材毎の価値ポイントでは判断基準となる指標数が多くなり、容易に価値判断を行うことが困難な場合もある。前記家屋価値評価方法によれば、家屋の価値を客観的な数値である価値ポイントによって表すことができるため、家屋全体の価値を客観的にユーザに認識させることが可能となる。
しかし、前述のように家屋に対する価値評価基準は、ユーザによって重要視する基準が異なり、例えば、健康面を特に重視しているユーザにとって自らの判断材料によって、容易に価値を判断することが困難であった。家屋に求める価値判断基準は、個々のユーザによって異なるものであるが、特に多くのユーザが価値判断基準となる指標は一定数に限定することが可能である。本発明は、前記健康、機能、環境、安全、安心の指標を設け、この指標毎に価値ポイントを記録することにより、一定の判断基準をユーザに示すことができ、ユーザの価値判断を容易ならしめることが可能となる。
また、本発明に係る家屋価値評価方法は、前記管理端末において、前記構成部材毎に価値判断情報の更新入力を受け付けるステップと、前記管理端末において、更新入力を受け付けた際に、前記価値ポイントデータベースにアクセスして、更新入力された価値判断情報に基づいて更新価値ポイントを算出するステップと、前記管理端末において、前記更新価値ポイントを算出した際に、前記家屋データベースに記録された価値ポイントを更新価値ポイントに変更するステップと、を更に備えることが望ましい。
前記管理端末において更新情報の入力を受け付け、当該更新情報に関連付けられた更新価値ポイントを算出し、価値ポイントを変更することにより、家屋の価値を表す価値ポイントを適宜に変更することができる。家屋の価値は、一旦家屋が建設されてから一定ではなく、その居住状態、周辺環境の変化、リフォーム等に変化するものである。この家屋の変化に伴って家屋の価値も変化するため、家屋の変化に伴い価値ポイントを変更することが望ましい。前記構成により、家屋の変化に対応付けて価値ポイントを変更することが可能となり、永続的な価値評価を行うことが可能となる。
また、本発明は、家屋の価値を評価する家屋価値評価システムであって、家屋の構造物、壁材、床材等家屋を構成する構成部材と、材質、機能、強度、等の家屋の価値を判断する価値判断情報と、に基づく価値ポイントを記録する価値ポイント記録手段と、前記構成部材毎に、前記価値判断情報の入力を受け付ける入力受付手段と、前記入力受付手段によって受け付けた構成部材毎の価値判断情報に基づいて、前記価値ポイント記録手段にアクセスして価値ポイントを算出するポイント算出手段と、前記ポイント算出手段によって算出した価値ポイントを出力する出力手段と、を備える。
本発明は、前記構成によって、家屋の構成部材毎の価値判断材料に関連付けられる価値ポイントを出力することができる。この価値ポイントは、家屋の価値を判断する客観的な判断基準となる値とすることができ、当該価値ポイントをユーザに提供することによって容易に客観的な判断をユーザに促すことが可能となる。
また、本発明に係る家屋価値評価システムは、前記価値ポイント記録手段が前記構成部
材と価値判断情報とに基づく価値ポイントを健康、機能、環境、安全、安心の指標毎に記録することを特徴とすることが望ましい。前記健康、機能、環境、安全、安心の指標毎に価値ポイントを記録することにより、家屋の価値判断の基準となる5つの指標をユーザに提示することができ、ユーザに対して更に客観的な価値判断を促すことが可能となる。
材と価値判断情報とに基づく価値ポイントを健康、機能、環境、安全、安心の指標毎に記録することを特徴とすることが望ましい。前記健康、機能、環境、安全、安心の指標毎に価値ポイントを記録することにより、家屋の価値判断の基準となる5つの指標をユーザに提示することができ、ユーザに対して更に客観的な価値判断を促すことが可能となる。
以上のように本発明によれば、家屋の構造部材毎に客観的な判断基準となる価値ポイントを提供することができる。この価値ポイントを提供することにより、不動産の価値評価において土地自体だけでなく家屋自体の容易かつ客観的な評価をユーザに促すことが可能となる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、実施の形態に係る家屋価値評価システムの構成図である。該システムは、家屋の価値ポイントを算出する管理端末1と、当該管理端末1とネットワークを介して接続された家屋の設計事務所の事務所端末2と、から構成されている。本実施の形態は、家屋の設計を手がける設計事務所が当該家屋の価値を高めるために本発明係る家屋価値評価システムを利用する実施形態である。
前記管理端末1は、汎用の情報処理装置を適用することができ、中央処理装置(CPU)とBUSとを中心とした構成である。前記BUSには記憶手段としてのメモリ、ハードディスク装置等で構成された記憶装置が接続されており、該記憶装置にはオペレーティングシステム(OS)、及びアプリケーションプログラムが格納されており、ユーザからの入力操作の受け付ける入力受付部、各種情報を表示する表示出力部、を備えている。前記管理端末1は、前記CPUが管理者から入力される情報等に基づいて前記プログラムをメモリを介して順次実行処理する。管理端末1は、家屋の構成部材毎の価値判断材料に基づく価値ポイントを記録した価値ポイントデータベース(DB)11と、価値ポイントを算出した家屋に関する情報を記録した家屋DB12と、を格納している。
管理端末1は、家屋の価値判断に関する情報の入力を受け付け、客観的な価値ポイント
を算出する。算出した価値ポイントは、前記事務所端末2に送信して、設計事務所に対して価値ポイントを含んだ家屋の客観的な評価となるハウスバリュー(HV)スコアを提供する。
を算出する。算出した価値ポイントは、前記事務所端末2に送信して、設計事務所に対して価値ポイントを含んだ家屋の客観的な評価となるハウスバリュー(HV)スコアを提供する。
前記事務所端末2は、前記管理端末1と同様にCPU、BUSを中心とした構成であり、管理端末1と同様の構成については説明を省略する。設計事務所は、事務所端末2を介して、前記HVスコアを取得して、必要に応じて家屋の設計変更を行い、家屋の価値を認識し、また、ユーザに対して示すことで家屋の付加価値を高める。
図2は、管理端末1に格納された価値ポイントDB11を示した図である。価値ポイントDB11は、部材番号、大分類、中分類、資材、及び価値ポイントである健康、機能、環境、安全、安心の5つのカテゴリー毎の各ポイント、ポイントの合計、平均、評価が関連付けられて記録されている。すなわち、価値ポイントDB11には、家屋を構成する構成部材を特定し、家屋の価値ポイントを算出するための各構成部材の価値ポイントに関する情報が記録されている。
前記部材番号は、部材を特定する番号であり、部材毎に番号が付されている。大分類は、構成部材を大別するための分類であり、基本資材、その他資材、基本設備、その他の設備、耐震、地盤、土壌、スケープデザイン、積極的エネルギ利用、使用木材の10分類から構成されている。中分類は、前記大分類を更に分別した分類であり、例えば、大分類の
基本資材は、構造材、内装材、床材、外装材、断熱材の5分類から構成されている。このように、大分類、中分類を設けることにより、後述する価値ポイントを入力する際の構成部材の選択において、多数ある構成部材から適した構成部材を容易に特定することが可能となる。
基本資材は、構造材、内装材、床材、外装材、断熱材の5分類から構成されている。このように、大分類、中分類を設けることにより、後述する価値ポイントを入力する際の構成部材の選択において、多数ある構成部材から適した構成部材を容易に特定することが可能となる。
前記資材とは、構成部材の材質を示したものであり、この資材に基づいて、価値ポイントが特定される健康、機能、環境、安全、安心は、価値ポイントであり、前記資材に基づいて1〜5の値を特定する。5つの指標毎に価値ポイントを算出することにより、当該構成部材の特徴を容易に把握することが可能となる。
前記健康は、居住する人の健康リスクに住宅が影響を与えない価値を示すものである。本実施の形態では、加齢に応じた健康な人が、通常の暮らしを維持、継続できる状態を評価3として、乳幼児や寝たきりの老人など、自己の意思で移動が困難な生活弱者であっても人体健康への影響を受けるリスクが皆無か、それに近いと評価される状況を最高評価の5とした。また、評価1又は2は、明らかに健康リスクが存在することを示し、改善を促すものである。なお、健康ポイントにおける評価対象は、結露等による室内の健康リスクを増加させる恐れのある資材や設備、接着剤、塗料にも及ぶ。
前記機能は、住まいにおける利便性や快適性、美麗、潤いを与える可能性の価値を示すものである。本実施の形態では、心身ともに健康な人が、不自由、不便でない居住機能である状態を評価3とした。しかし、人における「利便性や快適性、美麗、潤い」は、個々の生活状態、価値観によって異なるため、適宜基準を設けて評価を設定することが望ましい。例えば、バリアフリー仕様の採用は、当面、当該家族に不要であっても、いつかは必要になる可能性が高く、また健常者においてもバリアフリー仕様が住宅内事故の回避になることから評価を4以上とした。このように、本実施の形態では、心身共に健康な人が普通の豊かさを享受できる「生活機能」を意味している。さらに、時代の変化による新たな生活リスクに対応できるセキュリティ設備機器を機能価値としてもよい。
前記環境は、家づくりと暮らしにおける「地球温暖化対応」の「環境保全」への住まいの価値を示すものである。家づくりに係るエネルギの削減の可能性を評価し、さらに暮らしにおける省エネルギ性の評価を行うものである。さらに、もう環境における指標は、「地域環境との共存」を含んでいる。
前記安全は、生命、財産を根底から揺さぶる事態に対して、住まいが備える対策、対応の評価を示すものである。本実施の形態では、日本が特に地震国であるため、地震対策に対する評価を含むものとした。地震対策は、土地の状態、すなわち建築地の過去の状況を鑑みた対策が有効であるため、過去の土地の状況から特別対策を必要としない場合には評価3とした。さらに、本実施の形態では、安全の価値判断として、有害物質の有無、その対策状況、防犯、防災対策設備を含み、その基準ごとに重み付けをし、評価を行った。
前記安心は、建築請負事業者の経営理念や、各種保険制度、資格や地域社会への貢献活動への評価であり、「住み手が住まいに求める安心〜信頼」に反映する評価を示すものである。例えば、見積もりの通りに家屋が施工されているか否か、設計仕様書通りの資材や設備で出来ているか否か判断は困難であり、施工技術のレベル、サービスの善し悪し、保証の有無等によって大幅に異なるものである。
本実施の形態に係る家屋評価システムでは、ハードとしての「家の安心価値」は前記安全価値において、耐震・免震や地盤対策、構造と構造材、防犯や防災システムを評価する。加えて、施工やその監理の確かさ、工務店や設計事務所の家づくりに対する経営者の経営理念、採用する各種保険制度の充実、スタッフの資格取得やスタッフの教育の充実度、
地域への貢献活動を評価して、一定レベルをクリアした、工務店、設計事務所、ハウスメーカにのみ「安心と信頼」の評価を行う。このように、従来において客観的な評価、及び価値判断が困難であった「安心と信頼」を評価して数値として表すことにより、単なる土地に基づく不動産の価値判断と異なり、より充実した客観的な家屋の価値判断を行うことが可能となる。
地域への貢献活動を評価して、一定レベルをクリアした、工務店、設計事務所、ハウスメーカにのみ「安心と信頼」の評価を行う。このように、従来において客観的な評価、及び価値判断が困難であった「安心と信頼」を評価して数値として表すことにより、単なる土地に基づく不動産の価値判断と異なり、より充実した客観的な家屋の価値判断を行うことが可能となる。
図3は、管理端末1に格納された家屋DB12を示した図である。家屋DB12は、家屋の基本情報を記録している。家屋DB12には、家屋番号、評価段階、依頼者名、依頼者種別、用途地域、都市計画、建築地、登録状態、木材投入(容積)、安心価値付加点、備考、大分類ごとの価値ポイントの情報が関連付けられて記録されている。
家屋番号は、家屋を特定するための番号である。前記用途地域は、建築地に基づいて都市計画法によって定められたものであり、当該建築地に建設する建物の用途を規制する区分である。評価段価は、現在の家屋状況を表すものであり、初期プラン、計画図面、実施図面、変更図面の各段階で表す。前記依頼者名は、当該家屋の建て主であり、個人名、会社名が記録される。依頼者種別は、前記依頼者の種別を示すものであり、個人建て主、設計事務所、工務店、住宅メーカ等建築事業者に分類される。
前記都市計画は、都市計画法に定められた市街地の調整に関する用途区域を表すものであり、市街地区域、市街地調整区域、無指定区域、に分類される。建築地表記とは、家屋の建築地を示すものであり、都道府県と市町区村で表す。前記登録状況とは、当該ハウスバリュー登録の有無を示すものであり、当該システムの独自の基準に基づく審査によって登録される。木材投入は、家屋に使用される木材量であり、単位はm3である。前記安心価値付加点は、登録審査を経て得られるハウスバリュー(HV)登録の有無に基づいて、前記価値ポイントに付加されるポイントである。本実施の形態では、HV登録した事業者に対して9ポイントから最高15ポイントの付加点を付与するように構成した。
大分類ごとの価値ポイントは、大分類毎の健康、機能、環境、安全、安心の各ポイント数であり、後述する各ユーザへのHVスコアを提供する際に表示する項目となる。大項目ごとに、価値ポイント数を得ることにより、ユーザに対して当該家屋の特徴を伝えることが容易となる。
次いで、このように構成された家屋価値評価システムにおける家屋の価値評価の実施の形態を図4に示すフローチャートに基づいて説明する。図4に示すフローチャートは、管理端末1と事務所端末2において実行される価値ポイントの算出処理である。なお、本実施の形態に係る家屋価値評価システムは、複数の事務所端末において実行可能であるが、各事業者の情報に基づいて価値ポイントを算出する必要があるため、システム実行の際には、予め認証処理を行う等して端末の特定が必要となる。
事務所端末2は、家屋の設計を行う設計事務所の情報処理端末である。設計事務所が家屋の価値評価を希望する場合には、事務所端末2から家屋価値評価依頼を行う。事務所端末2は、家屋価値評価依頼の入力を受け付けると(ステップ101)、当該家屋価値評価依頼を管理端末1に送信する(ステップ102)。管理端末1は、事務所端末2から家屋価値評価依頼を受信すると(ステップ103)、家屋価値評価に必要な家屋基本情報の項目、及び価値ポイントを算出するために必要な情報の項目(入力項目)を事務所端末2に送信する(ステップ104)。
家屋価値評価に必要な家屋基本情報とは、前記家屋DB12に記録される依頼者名、依頼者種別、土地状態等の基本情報である。また、価値ポイントを算出するために必要な情報とは、構造部材の材質、地盤、周辺環境の状態等、後述する価値ポイントの算出におい
て必要な情報である。
て必要な情報である。
事務所端末2は、管理端末1から入力項目を受信すると(ステップ105)、受信した入力項目を表示画面に表示する(ステップ106)。事務所端末2は、入力項目の入力を待って(ステップ107)、入力された入力情報を管理端末1に送信する(ステップ108)。管理端末1は、事務所端末2から入力情報を受信すると(ステップ109)、入力情報を家屋DB12に書き込む(ステップ110)。
次いで、管理端末1は、入力情報に基づいて、価値ポイントを算出する(ステップ111)。価値ポイントの算出は、家屋の構成部材毎に入力情報に基づいて価値ポイントDB11を参照して行う。管理端末1は、算出した価値ポイントを大分類毎に合算して、家屋DB12に書き込む(ステップ112)。
次いで、管理端末1は、家屋の基本情報と当該価値ポイントとを関連付けてハウスバリュー(HV)スコアとして、当該情報を認証されたユーザに対してアクセス可能な状態とする。管理端末1は、事務所端末2から当該情報にアクセスできるよう認証IDとPWを事務所端末2に送信する(ステップ113)。事務所端末2は、認証ID、PW(パスワード)を受信して(ステップ114)、当該ID、PWを利用してHVスコアを参照することができる。図5は、事務所端末の表示画面の一例である。
このようにしてHVスコアを算定して、設計事務所に提供することにより、当該設計事務所は、また当該家屋の客観的な評価を取得し、一般ユーザに対して家屋の客観的な価値評価を提示することが可能となるとともに、必要に応じて設計変更して所定評価以上の家屋に設計しなおすことも可能となる。
また、本実施の形態では、設計事務所に対して家屋価値評価システムを提供したが、提供対象は設計事務所に限られず、工務店、ハウスメーカ等住宅提供に携わる事業者において適用できることは勿論である。
さらに、前記構成に加えて、施工段階における設計変更等家屋の仕様が変更された際には、事務所端末を介して変更内容を管理端末に通知する構成を設け、家屋の変更に伴い価値ポイント等の情報を適宜更新することも可能である。これにより、新築物件のみならず、リフォーム物件等、評価から年数が経過した家屋であっても実際の家屋に対応付けて評価することが可能となる。
さらに、本実施の形態では、HVスコアを設計事務所端末等、認証可能な端末に対してのみ提供したが、他の実施形態として、複数の家屋のHVスコアをインターネットを介してアクセスできるようにして(アップロードして)、一般ユーザが直接アクセスできるように構成してもよい。このように構成することにより、一般ユーザは、家屋の客観的な価値判断基準を得ることができるため、自分に適した家探しを簡易に行うことが可能となる。
以上、本発明の実施形態を例示して説明したが、本発明に係る家屋価値評価システムは、前記実施形態に限定されるものではなく、可能な限りこれらの組み合わせをも含むものである。
本発明は、家屋の売買、施工等、住宅に携わる事業者において利用することができるのはもちろんのこと、一般ユーザ、不動産投資家、銀行等不動産の価値判断を行うユーザにおいても利用することが可能である。
1 管理端末
2 事務所端末
2 事務所端末
Claims (6)
- 複数の家屋を管理する管理端末において、家屋の価値を評価する家屋価値評価方法であって、
家屋の構造材、壁材、床材、等の家屋を構成する構成部材毎に、材質、機能、強度、等の家屋の価値を判断するための価値判断情報と当該家屋の基本情報の入力を受け付けるステップと、
前記価値判断情報に基づく構成部材毎の価値ポイントを記録する価値ポイントデータベースにアクセスして、前記入力された価値判断情報に基づいて価値ポイントを算出するステップと、
前記算出した価値ポイントと当該家屋の基本情報とを関連付けて家屋データベースに記録するステップと、
前記家屋データベースに記録した価値ポイントを家屋基本情報と共に出力するステップと、を備えることを特徴とする家屋価値評価方法。 - ユーザ端末と、当該ユーザ端末とネットワークを介して接続された管理端末とにおいて、家屋の価値を評価する評価方法であって、
管理端末において、家屋の構造材、壁材、床材、等の家屋を構成する構成部材毎に、材質、機能、強度、等の家屋の価値を判断するための価値判断情報と当該家屋の基本情報の入力を受け付けるステップと、
管理端末において、前記価値判断情報に基づく構造部材毎の価値ポイントを記録する価値ポイントデータベースにアクセスして、前記入力された価値判断情報に基づいて価値ポイントを算出するステップと、
管理端末において、前記算出した価値ポイントと当該家屋の基本情報と関連付けて家屋データベースに記録するステップと、
管理端末において、前記家屋データベースに記録した価値ポイントと家屋の基本情報とをユーザ端末に送信するステップと、
前記ユーザ端末において、前記管理端末から価値ポイントと家屋の基本情報とを受信して表示するステップと、を備えることを特徴とする家屋価値評価方法。 - 前記価値ポイントは、健康、機能、環境、安全、安心の指標毎に算出され、当該指標毎に前記価値ポイントデータベースに記録されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の家屋価値評価方法。
- 前記管理端末において、前記構成部材毎に価値判断情報の更新入力を受け付けるステップと、
前記管理端末において、更新入力を受け付けた際に、前記価値ポイントデータベースにアクセスして、更新入力された価値判断情報に基づいて更新価値ポイントを算出するステップと、
前記管理端末において、前記更新価値ポイントを算出した際に、前記家屋データベースに記録された価値ポイントを更新価値ポイントに変更するステップと、を更に備えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の家屋価値評価方法。 - 家屋の価値を評価する家屋価値評価システムであって、
家屋の構造物、壁材、床材等家屋を構成する構成部材と、材質、機能、強度、等の家屋の価値を判断する価値判断情報と、に基づく価値ポイントを記録する価値ポイント記録手段と、
前記構成部材毎に、前記価値判断情報の入力を受け付ける入力受付手段と、
前記入力受付手段によって受け付けた構成部材毎の価値判断情報に基づいて、前記価値ポイント記録手段にアクセスして価値ポイントを算出するポイント算出手段と、
前記ポイント算出手段によって算出した価値ポイントを出力する出力手段と、を備えることを特徴とする家屋価値評価システム。 - 前記価値ポイント記録手段は、前記構成部材と価値判断情報とに基づく価値ポイントを健康、機能、環境、安全、安心の指標毎に記録することを特徴とする請求項5に記載の家屋価値評価システム。
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---|---|---|---|
JP2005348849A JP2007156676A (ja) | 2005-12-02 | 2005-12-02 | 家屋価値評価方法及び家屋価値評価システム |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013140639A (ja) * | 2011-04-28 | 2013-07-18 | Faine Collaborate Kenkyusho:Kk | 情報処理装置、データ構造、情報処理方法およびプログラム |
CN112948424A (zh) * | 2021-03-30 | 2021-06-11 | 深圳宝家乡墅科技有限公司 | 一种房屋价格查询方法、系统及存储介质 |
JP2022050093A (ja) * | 2020-09-17 | 2022-03-30 | 有限会社村上不動産鑑定士事務所 | 建物・構造物の調査・評価システム、装置、方法、プログラム並びに記録媒体 |
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2005
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