JP2007156507A - アレイ導波路回折格子型光合分波器 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、光通信、特に、波長分割多重システムに適用するアレイ導波路回折格子型光合分波器において、アレイ導波路およびスラブ導波路に生じる導波路複屈折による透過中心波長の偏波依存性を解消することを目的とする。
【解決手段】本発明の目的を達成するための偏波モード変換器では、導波路におけるTEモードをTMモードに、TMモードはTEモードに変換する。この変換機能により、アレイ導波路およびスラブ導波路での導波路複屈折によって生じる透過中心波長の偏波依存性を偏波モード変換器の前後で相殺する。
【選択図】図4
【解決手段】本発明の目的を達成するための偏波モード変換器では、導波路におけるTEモードをTMモードに、TMモードはTEモードに変換する。この変換機能により、アレイ導波路およびスラブ導波路での導波路複屈折によって生じる透過中心波長の偏波依存性を偏波モード変換器の前後で相殺する。
【選択図】図4
Description
本発明は、光通信に適用される光合分波器に関する。特に、波長分割多重システムにおいて、波長の異なる光信号の多重、分離を行う光合分波器であって、アレイ導波路による回折格子型の光合分波器に関する。
波長分割多重システムでは、多くの異なる波長の光信号を合波あるいは分波する光合分波器が必要不可欠である。光合分波器としては量産性、安定性の点からアレイ導波路回折格子型光合分波器が多く使われている。アレイ導波路回折格子型光合分波器の従来構成について説明する。
アレイ導波路回折格子型光合分波器の導波路基板としてシリコンウェハが用いられ、シリコンウェハの上に形成する導波路材料には石英系ガラスが用いられている。導波路基板のシリコンと導波路材料の石英系ガラスとの間には熱膨張差があり、製造時の高温から室温に冷却する過程で内部残留応力が発生し、アレイ導波路内に応力による0.0002程度の導波路複屈折が生じる。この導波路複屈折は、基板と垂直な電界を有するTMモードの透過中心波長を、基板に平行な電界を有するTEモードの透過中心波長に比べて長波長側にシフトさせる。つまり、透過中心波長の偏波依存性によって波長シフトが生じている。以下、TMモードでの透過中心波長とTEモードでの透過中心波長の差を偏波波長シフトという。この偏波波長シフトは分波間隔0.4nmのアレイ導波路回折格子型光合分波器で約0.2nmとなる。
従来、この偏波波長シフトを解消する方法として、アレイ導波路内に主軸を基板に対して45度傾けた半波長板による偏波モード変換器を挿入し、TEモードとTMモードを相互変換する方法(例えば、特許文献1を参照。)が提案されている。
しかしながら、この方法では中央の入出力ポート間での偏波波長シフトを解消することはできていたが、厳密には偏波波長シフトは出力ポートによって異なり、中央から離れている入出力ポートでは解消されていない。
特開平4−241304号公報
アレイ導波路回折格子型光合分波器の構成について、図1を参照して説明する。図1はアレイ導波路回折格子型光合分波器の概略構成図である。図1において、導波路基板11に入力ポート12と出力ポート22が設けられ、入力ポート12から入力チャネル導波路13、入力スラブ導波路14、アレイ導波路15、出力スラブ導波路18、出力チャネル導波路21、出力ポート22へと順次接続されている。出力ポート22は22−1から22−64までの64個からなり、出力チャネル導波路21を構成する各チャネル導波路はそれぞれ22−1から22−64の出力ポートに接続されている。
アレイ導波路15を構成する複数のチャネル導波路は隣のチャネル導波路どうしで行路長が一定値だけ異なるように配置されている。入力チャネル導波路13と入力スラブ導波路14との接続部、アレイ導波路15と入力スラブ導波路14との接続部は互いに向き合った円弧上に配置され、同様に出力チャネル導波路21と出力スラブ導波路18との接続部、アレイ導波路15と出力スラブ導波路18との接続部は互いに向き合った円弧上に配置されている。アレイ導波路15の行路長差による光信号の位相遅延差が波長によって異なることを利用し、各波長に応じ、光信号を異なる出力チャネル導波路21に分波することができる。その結果、アレイ導波路回折格子型光合分波器は波長合分波機能を有することとなる。
図1において、導波路基板11に形成された溝16と半波長板17は、アレイ導波路15の偏波波長シフトを解消するために使用する。半波長板17は主軸を導波路基板11に対して45度傾けて溝16に挿入する。半波長板17でTEモードとTMモードの両偏波が変換されることにより、半波長板17の前後でアレイ導波路15の偏波波長シフトが相殺されて、アレイ導波路15の偏波波長シフトが解消される。
図2は分波間隔0.4nmで64波を分波するアレイ導波路回折格子型光合分波器の各出力ポートにおける偏波波長シフトを図示したものである。中央の出力ポート番号32付近では偏波波長シフトが−0.005nm程度と偏波依存性がほとんど解消されているが、両端の出力ポート番号1で約−0.03nm、出力ポート番号64では約0.03nmと分波間隔の1割程度の偏波波長シフトとなっている。これら端の出力ポートでは、光信号の強度が偏波に依存することとなるため、信号品質を劣化させる一因となっていた。
発明者らは、出力ポート番号により異なる偏波波長シフトの原因を明らかにすると共に、その解消手段を以下に示す。
まず、上記出力ポート番号により異なる偏波波長シフトについて解析した結果、このような偏波波長シフトの原因は、出力スラブ導波路18に0.0007程度の導波路複屈折率が存在するためであることが分かった。図3に出力スラブ導波路18内で光信号が偏波依存性を持って集光する様子を光線軌跡で示す。ここで、アレイ導波路15での導波路複屈折による透過中心波長の偏波依存性は、先に述べた技術で解消されているものとする。
出力スラブ導波路18には導波路複屈折が存在しているので、出力ポート1、3、5に集光すべき3波長λ1、λ3、λ5の光信号はTEモードでは図中の破線のように集光し、TMモードでは図中の点線のように集光する。そのうち中央の出力ポート3に集光する波長λ3の光信号は、偏波依存性が無くTEモードとTMモードは同じ位置に集光する。しかし、出力スラブ導波路の両側の出力ポート1あるいは5に集光すべき波長λ1あるいはλ5の光信号では、出力スラブ導波路18の導波路複屈折のために偏波モードによって集光する位置がシフトし、しかもこのシフト量は集光する位置が端にずれるほど大きくなることが判明した。このことは、ある出力ポートに集光する光信号の波長が偏波によってシフトし、この偏波波長シフトの大きさが出力チャネル導波路の位置が中央から端にいくほど大きくなることを意味する。
次にこのことを数式を用いて詳細に述べる。図3に示すように、光信号が集光する点は出力スラブ導波路18と出力チャネル導波路21との接続部を結んだ円弧上にある。中央の出力ポート3上での集光点Oから円弧に沿った距離をxと置くと、波長λの光信号が集光する位置は、
x=(na×ΔL−m×λ)×f/(ns×d) (1)
で与えられ、上式より距離がxである位置に集光する光信号の波長λは、
λ=(na×ΔL−ns×d×x/f)/m (2)
で与えられる。ここで、naはアレイ導波路15の導波路屈折率、nsは出力スラブ導波路18の導波路屈折率、ΔLはアレイ導波路15の隣接するチャネル導波路の行路長差、mは回折次数、fは出力スラブ導波路18の焦点距離、dは出力スラブ導波路18との接続部におけるアレイ導波路15の間隔である。
x=(na×ΔL−m×λ)×f/(ns×d) (1)
で与えられ、上式より距離がxである位置に集光する光信号の波長λは、
λ=(na×ΔL−ns×d×x/f)/m (2)
で与えられる。ここで、naはアレイ導波路15の導波路屈折率、nsは出力スラブ導波路18の導波路屈折率、ΔLはアレイ導波路15の隣接するチャネル導波路の行路長差、mは回折次数、fは出力スラブ導波路18の焦点距離、dは出力スラブ導波路18との接続部におけるアレイ導波路15の間隔である。
出力スラブ導波路18の導波路屈折率に偏波依存性(複屈折)があって、TEモードでの導波路屈折率ns(TE)とTMモードでの導波路屈折率ns(TM)が異なれば、(1)式から波長λの光信号は両偏波でそれぞれ異なる位置に集光することが分かる。同時に(2)式からns(TE)とns(TM)が異なれば、距離xの位置に集光する波長が両偏波で異なることが分かる。この偏波による波長差、つまり偏波波長シフトΔλを、TEモードでの波長λ(TE)とTMモードでの波長λ(TM)との差を用いて
Δλ=λ(TM)−λ(TE) (3)
と定義すると、
Δλ=−Bs×d×x/(f×m) (4)
となる。ここで、Bsは出力スラブ導波路18の導波路複屈折率で、
Bs=ns(TM)−ns(TE) (5)
である。(4)式から分波数が多くなって出力導波路の位置が中央から端にずれるほど、その距離xに比例して偏波波長シフトΔλが増大することが分かる。
Δλ=λ(TM)−λ(TE) (3)
と定義すると、
Δλ=−Bs×d×x/(f×m) (4)
となる。ここで、Bsは出力スラブ導波路18の導波路複屈折率で、
Bs=ns(TM)−ns(TE) (5)
である。(4)式から分波数が多くなって出力導波路の位置が中央から端にずれるほど、その距離xに比例して偏波波長シフトΔλが増大することが分かる。
このように、図2で示される出力ポートの位置に依存した偏波波長シフトの原因を解明した。このことは、光合分波器の合分波数が多くなるほど偏波波長シフトが大きくなることを意味し、光合分波器の合分波数を拡大する際には大きな問題となる。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、アレイ導波路回折格子型光合分波器において、スラブ導波路の導波路複屈折に起因する偏波波長シフトのポート依存性を解消することのできるアレイ導波路回折格子型光合分波器を提供することにある。
前述した目的を達成するために、第1の発明に係るアレイ導波路回折格子型光合分波器は、導波路基板上に少なくとも1本以上の入力チャネル導波路と、該入力チャネル導波路に接続される入力スラブ導波路と、該入力スラブ導波路に接続される複数のチャネル導波路からなるアレイ導波路と、該アレイ導波路に接続される出力スラブ導波路と、該出力スラブ導波路に接続される少なくとも1本以上の出力チャネル導波路とで形成されるアレイ導波路回折格子型光合分波器であって、前記入力スラブ導波路及び前記出力スラブ導波路の少なくとも一方に偏波モード変換器を設けたものである。
第1の発明において複数波長の光信号を分波する動作について説明する。入力ポートから入力された複数波長の光信号は入力チャネル導波路を伝搬し、入力スラブ導波路でアレイ導波路を構成する複数のチャネル導波路に分岐される。アレイ導波路は隣接するチャネル導波路間で行路長が異なるように構成されている。行路長の差は一定値としてもよいし、行路長の差が関数で表される値としてもよい。アレイ導波路と出力スラブ導波路との接続部及び出力スラブ導波路と出力チャネルとの接続部は互いに向き合った円弧上に配置されている。アレイ導波路の行路長差によって生じる光信号の位相遅延差は波長ごとに異なるので各波長に応じて光信号は異なる出力チャネル導波路に出力される。即ち、光分波機能を実現する。しかし、この出力スラブ導波路に導波路複屈折が存在するために、出力ポート間で偏波波長シフトが異なってくる。
そこで、出力スラブ導波路に偏波モード変換器を設ける。偏波モード変換器はTEモードをTMモードに、TMモードはTEモードに変換する機能を有する。その結果、出力スラブ導波路での導波路複屈折によって生じる透過中心波長の偏波依存性を偏波モード変換器の前後で相殺することになる。
従って、出力スラブ導波路に設けられた偏波モード変換器によって、出力スラブ導波路に存在する導波路複屈折によって生じた透過中心波長の偏波依存性を解消することができ、偏波波長シフトの出力ポート依存性を抑圧した光分波器を実現することができる。
また、第1の発明において複数波長の信号を合波する動作については、複数波長の信号を分波する動作と逆に考えることができる。複数の入力ポートはそれぞれ対応する入力チャネル導波路に接続され、複数の入力チャネル導波路とアレイ導波路の間に接続された入力スラブ導波路に偏波モード変換器を設ける。この偏波モード変換器によって入力スラブ導波路に存在する導波路複屈折による透過中心波長の偏波依存性を解消することができ、偏波波長シフトの入力ポート依存性を抑圧した光合波器を実現することができる。
さらに、第1の発明において複数波長の信号を合波し、かつ、複数波長の信号に分波する光合分波器については、光分波器と光合波器の複合として考えることができる。これは、複数の入力チャネル導波路とアレイ導波路の間に接続された入力スラブ導波路、及び複数の出力チャネル導波路とアレイ導波路の間に接続された出力スラブ導波路の両方に偏波モード変換器を設ける。これらの偏波モード変換器によって、それぞれ入力スラブ導波路に存在する導波路複屈折と出力スラブ導波路に存在する導波路複屈折による透過中心波長の偏波依存性を解消することができ、偏波波長シフトの入力ポート依存性及び出力ポート依存性を抑圧した光合分波器を実現することができる。
また、第2の発明に係るアレイ導波路回折格子型光合分波器は、第1の発明において、前記複数のチャネル導波路からなるアレイ導波路は導波路複屈折による偏波依存性を解消する手段が施されているものである。
導波路基板として用いるシリコンウェハと、シリコンウェハの上に形成する導波路材料として用いる石英系ガラスとの間には熱膨張差があり、アレイ導波路内に導波路複屈折を生じさせる。これは、アレイ導波路に偏波波長シフトを発生させ、ひいては光通信の信号品質を劣化させることになるため、第2の発明において、入力スラブ導波路、又は出力スラブ導波路とは別にアレイ導波路の導波路複屈折による透過中心波長の偏波依存性が別途の手段によって解消されているものである。これにより、入力スラブ導波路及び出力スラブ導波路の両方に設けた偏波モード変換器は、入力スラブ導波路及び出力スラブ導波路の両方の導波路複屈折による透過中心波長の偏波依存性のみを解消する設計で足りるとしたものである。また、入力スラブ導波路若しくは出力スラブ導波路のいずれか一方に設けた偏波モード変換器は、入力スラブ導波路若しくは出力スラブ導波路のいずれか一方の導波路複屈折による透過中心波長の偏波依存性のみを解消する設計で足りるとしたものである。
第2の発明により、第1の発明における手段とは別の手段によってアレイ導波路の導波路複屈折による偏波依存性が解消されているため、入力スラブ導波路及び出力スラブ導波路の両方、又は入力スラブ導波路若しくは出力スラブ導波路のいずれか一方の導波路複屈折による透過中心波長の偏波依存性のみを解消すれば足りることになる。
さらに、第3の発明に係るアレイ導波路回折格子型光合分波器は、第1の発明の前記偏波モード変換器が、前記アレイ導波路の導波路複屈折による偏波依存性と、前記入力スラブ導波路及び前記出力スラブ導波路の少なくとも一方の導波路複屈折による偏波依存性と、を解消する手段としたものである。
入力スラブ導波路及び出力スラブ導波路の両方、又は入力スラブ導波路若しくは出力スラブ導波路のいずれか一方に設ける偏波モード変換器によってスラブ導波路のみならずアレイ導波路の導波路複屈折による透過中心波長の偏波依存性をも合わせて解消することができるため、アレイ導波路にはアレイ導波路の導波路複屈折による透過中心波長の偏波依存性を解消する手段が不要となる。
従って、第3の発明により、簡易な構成のアレイ導波路回折格子型光合分波器を実現することができる。
さらに、第4の発明に係るアレイ導波路回折格子型光合分波器は、第1乃至第3に発明の前記偏波モード変換器が、前記入力スラブ導波路及び前記出力スラブ導波路に形成された共通の溝に設けられているものである。
入力スラブ導波路及び出力スラブ導波路の両方に偏波モード変換器を挿入する場合に、導波路基板上に各スラブ導波路ごとに溝を形成する方法もあるが、第4の発明においては、導波路基板上に入力スラブ導波路及び出力スラブ導波路に共通に1の溝を形成することによって溝の形成工程を簡略化するものである。
従って、第4の発明により、簡略化した形成工程で製造できるアレイ導波路回折格子型光合分波器が実現できる。
さらに、第5の発明に係るアレイ導波路回折格子型光合分波器は、第1乃至第3の発明の前記偏波モード変換器が、前記入力スラブ導波路と前記出力スラブ導波路が交差するように形成された交差部に、前記入力スラブ導波路と前記出力スラブ導波路に共通に設けられているものである。
入力スラブ導波路及び出力スラブ導波路の両方に偏波モード変換器を挿入する場合に、導波路基板上に各スラブ導波路ごとに溝を形成する方法もあるが、第5の発明においては、導波路基板上に入力スラブ導波路及び出力スラブ導波路に共通の1の溝を形成し、さらに、該溝には入力スラブ導波路及び出力スラブ導波路に共通の1の偏波モード変換器を設ける。本発明により、溝の形成工程の簡略化及び偏波モード変換器の削減が可能となる。
従って、第5の発明により、形成工程の簡略化と部品の削減が可能なアレイ導波路回折格子型光合分波器を実現することができる。
さらに、第6の発明に係るアレイ導波路回折格子型光合分波器は、第1乃至第5の発明の前記偏波モード変換器が、前記導波路基板に対して主軸が45度傾いた半波長板であるものである。
半波長板を導波路基板に対して45度傾けると、半波長板に入射した光はTMモードはTEモードに、TEモードはTMモードに変換されて出射される。後述するように、偏波モード変換器として半波長板を用いるとスラブ導波路の導波路複屈折による偏波依存性のみならず、アレイ導波路の導波路複屈折による偏波依存性を解消できるという利点が得られる。
なお、これらの各発明は、可能な限り組み合わせることができる。
本発明によれば、スラブ導波路の導波路複屈折に起因する偏波波長シフトのポート依存性を解消することのできるアレイ導波路回折格子型光合分波器を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明するが、本発明はこれらの形態に限定して解釈されない。
(形態1)
以下、本発明を実施するための形態を図面に基いて説明する。
図4は第2の発明を第1の発明に適用したアレイ導波路回折格子型光合分波器の形態を示す。本形態の特徴は、出力スラブ導波路に挿入した半波長板によって出力スラブ導波路の導波路複屈折による透過中心波長の偏波依存性を解消する構造にある。以下、図面に基づいて詳細に説明する。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基いて説明する。
図4は第2の発明を第1の発明に適用したアレイ導波路回折格子型光合分波器の形態を示す。本形態の特徴は、出力スラブ導波路に挿入した半波長板によって出力スラブ導波路の導波路複屈折による透過中心波長の偏波依存性を解消する構造にある。以下、図面に基づいて詳細に説明する。
図4に示すように、本アレイ導波路回折格子は、シリコン製の導波路基板11上の石英系導波路で構成し、入力ポート12に接続される入力チャネル導波路13、該入力チャネル導波路13に接続される入力スラブ導波路14、該入力スラブ導波路14に接続される複数のチャネル導波路からなるアレイ導波路15、該アレイ導波路15に接続される出力スラブ導波路18、該出力スラブ導波路18に接続される64本の出力チャネル導波路21、出力チャネル導波路に接続される64ポートの出力ポート22で形成され、分波間隔0.4nmで分波数64の光分波器とした。
アレイ導波路の導波路複屈折による透過中心波長の偏波依存性を解消する手段として、これまでに、(i)アレイ導波路の各チャネル導波路の両側に溝を形成し、アレイ導波路に掛かる応力を開放する方法(E.Wildermuth他;Electronics Letters, Vol.34, No.17, p.1661, 1998)、(ii)アレイ導波路上にアモルファスシリコン等の薄膜を形成して応力を調整する方法(特開平5―157920)、(iii)アレイ導波路に紫外線を照射して、それによって生じる屈折率変化の偏波依存性を利用する方法(M.Abe他;The 4th Micro Optics Conference and the 11th Topical Meeting on Gradient−index Optical Systems (MOC/GRIN ’93), Technical Digest, p.66, 1993)、(iv)アレイ導波路内に主軸を基板に対して45度傾けた半波長板による偏波モード変換器を挿入し、TEモードとTMモードを変換する方法(特開平4−241304)、(v)導波路材料の石英ガラスにゲルマニウムや珪素、硼素などの材料を入れてシリコン基板の熱膨張係数に近づける方法(S. Suzuki他;Electronics Letters, Vol.33, No.13 p.1173)、(vi)導波路複屈折率が導波路幅によって異なることを利用して、アレイ導波路の幅をチャネル導波路ごとに変えて偏波依存性を調整する方法(Inoue他;Optical Fiber Communication Conference (OFC) 2001, Technical Digest, WB−4, 2001)、(vii)スラブ導波路に複屈折性平板を埋め込み、そこを通過する集光ビームが偏波によってずれることを利用し、アレイ導波路の導波路複屈折による偏波依存性をキャンセルする方法(特開平2000−292634)が開示されている。
本形態では上記(iv)の方法を用いている。即ち、アレイ導波路15の中央を横切って幅18μm、深さ200μmの溝16を形成し、この溝16に厚さ15μmのポリイミド製半波長板17を、主軸を導波路基板11に対して45度傾けて挿入して偏波モード変換器とした。この偏波モード変換器によって、アレイ導波路の導波路複屈折によって生ずる透過中心波長の偏波依存性を解消した。形態2でも同様である。
次に、出力スラブ導波路18の中央付近を横切るようにして溝19を形成し、該溝19に主軸を導波路基板11に対して45度傾けた半波長板20を挿入し、偏波モード変換器を構成した。ここで、半波長板20は厚さ15μmのポリイミド製で、出力スラブ導波路18の光軸に対して垂直に横切って加工した幅18μm、深さ200μmの溝19に挿入し、接着剤で固定した。さらに、入力ポート12、出力ポート22に光ファイバを接続し、筐体内にヒーターやペルチェ素子などの必要部材とともに組み立ててモジュール化し、本発明のアレイ導波路回折格子型光合分波器を作製した。
図5は、本発明に用いるアレイ導波路回折格子型光合分波器において、出力スラブ導波路18の中央付近に挿入したポリイミド製半波長板20で構成した偏波モード変換器により、偏波波長シフトの出力ポート依存性を解消する様子を示した図である。
出力ポート22−1、22−3、22−5に集光すべき3波長λ1、λ3、λ5の光信号は、半波長板20よりもアレイ導波路15側において、TEモード、TMモードの偏波に応じて出力スラブ導波路18の導波路複屈折の影響を受け、それぞれ、破線あるいは点線のように集光し始める。次に、ポリイミド製半波長板20よりなる偏波モード変換器を通過すると、TEモードの光信号はTMモードに、TMモードの光信号はTEモードに変換され、以後それぞれそれまでと逆の導波路複屈折の影響を受けて伝搬する。その結果、最終的に波長λ1、λ3、λ5のTEモードとTMモードの光信号は、偏波に関係無く波長毎に同一の位置に集光することになる。即ち、出力スラブ導波路18に具備した偏波モード変換器により、偏波波長シフトの出力ポート依存性が解消されることになる。
本形態における偏波波長シフトの出力ポート間分布を図6に示す。図6において、出力ポート間で偏波波長シフトはほぼゼロ近辺にまで解消され、出力スラブ導波路18の両端にある出力ポート番号1と出力ポート番号64でも偏波波長シフトは±0.005nm以内に低減されている。
以上より、出力スラブ導波路18の中央付近に挿入した半波長板20による偏波モード変換器が偏波波長シフトの出力ポート依存性を解消するのに充分な動作をし、本形態のアレイ導波路回折格子が光分波器として充分な特性を実現できることが分かった。
なお、本形態でスラブ導波路に挿入した偏波モード変換器にポリイミド製半波長板を使用した理由は、半波長板の厚さが20μm以下と薄く、半波長板の挿入による信号光の損失を低減できるからであり、本形態のように導波路に挿入する偏波モード変換器として特に適しているからである。このポリイミド製半波長板による偏波モード変換器は従来、アレイ導波路の導波路複屈折による透過中心波長の偏波依存性を解消するためにアレイ導波路中に挿入されて用いられていたが、これまでスラブ導波路の導波路複屈折による透過中心波長の偏波依存性の解消に適用された例はなく、本形態において、スラブ導波路の導波路複屈折による透過中心波長の偏波依存性、即ち、偏波波長シフトの出力ポート依存性を解消するために偏波モード変換器として有効に機能することが明らかになった。
(形態2)
図7は第2の発明を第1の発明に適用したアレイ導波路回折格子型光合分波器の第2の形態を示す。本形態の特徴は、入力スラブ導波路に挿入した半波長板によって入力スラブ導波路の導波路複屈折による透過中心波長の偏波依存性を解消する構造にある。以下、図面に基づいて詳細に説明する。
図7は第2の発明を第1の発明に適用したアレイ導波路回折格子型光合分波器の第2の形態を示す。本形態の特徴は、入力スラブ導波路に挿入した半波長板によって入力スラブ導波路の導波路複屈折による透過中心波長の偏波依存性を解消する構造にある。以下、図面に基づいて詳細に説明する。
図7に示すように、本アレイ導波路回折格子は、入力ポート31が64ポート、出力ポート36が1ポート、入力スラブ導波路14に偏波モード変換器としての半波長板34を挿入していること、出力スラブ導波路18に半波長板が挿入されていないことを除いて、第1の形態とほぼ同様の構成をしている。
本形態のアレイ導波路回折格子は、第1の形態の入力と出力を入れ替えた構成をしているので、第1の形態の入出力を逆転した機能を有する。即ち、合波間隔0.4nm、合波数64の光合波器として機能する。入力スラブ導波路14に挿入された偏波モード変換器は、第1の形態における出力スラブ導波路18に挿入した偏波モード変換器と同様にTEモードとTMモードを相互に変換し、入力スラブ導波路14の導波路複屈折に起因する偏波波長シフトの入力ポート依存性を解消する。
本形態では、偏波モード変換器として入力スラブ導波路14の中央付近に形成した溝33に、主軸を導波路基板11に対して45度傾けた厚さ15μmのポリイミド製半波長板34を挿入したものを用いた。図6と同様の測定を行い、本形態のアレイ導波路回折格子型光合波器について偏波波長シフトの入力ポート依存性を測定したところ、偏波波長シフトの入力ポート依存性はほぼ解消されていることが明らかとなった。即ち、どの入力ポートにおいても偏波波長シフトは±0.005nm以内となって、光合波器として充分な特性を実現できることが分かった。
(形態3)
図8は第4の発明を第2の発明に適用したアレイ導波路回折格子型光合分波器の形態を示す。本形態の特徴は、入力スラブ導波路および出力スラブ導波路に挿入した半波長板によってそれぞれ入力スラブ導波路および出力スラブ導波路の導波路複屈折による透過中心波長の偏波依存性を解消する構造にある。以下、図面に基づいて詳細に説明する。
図8は第4の発明を第2の発明に適用したアレイ導波路回折格子型光合分波器の形態を示す。本形態の特徴は、入力スラブ導波路および出力スラブ導波路に挿入した半波長板によってそれぞれ入力スラブ導波路および出力スラブ導波路の導波路複屈折による透過中心波長の偏波依存性を解消する構造にある。以下、図面に基づいて詳細に説明する。
図8に示すように、本アレイ導波路回折格子は、入力ポート41が17ポート、出力ポート22が80ポートある光分波器である。入力スラブ導波路14と出力スラブ導波路18は平行して配置し、両スラブ導波路の光軸に垂直に中央付近を横切る幅18μm、深さ200μmの溝42を形成した。該溝42の入力スラブ導波路を横切る位置に、主軸を導波路基板11に対して45度傾けた厚さ15μmのポリイミド製半波長板43を挿入し、また、前記溝42の出力スラブ導波路を横切る位置に、主軸を導波路基板11に対して45度傾けた厚さ15μmのポリイミド製半波長板45を挿入して、それぞれ偏波モード変換器とした。
本形態ではアレイ導波路44の導波路複屈折による偏波依存性は従来例で述べた(vi)の方法を用いて解消している。具体的には、アレイ導波路44を幅6μmの細幅チャネル導波路44aと幅14μmの広幅チャネル導波路44bで構成し、外側ほど細幅チャネル導波路44aの行路長が長くなるようにし、内側ほど広幅チャネル導波路44bの行路長が長くなるようにしている。
また、本形態における複数の入力ポート41−1乃至41−17は、その入力ポートに応じて光信号の透過中心波長を微調整できる機能があり、そのために入力スラブ導波路14に接続する入力チャネル導波路32の間隔が出力スラブ導波路18に接続する出力チャネル導波路21の間隔よりわずかに広くしてある(特開平8−211237)。入力ポート41−1に対しては出力ポート22−17から22−80までが対応して、分波間隔0.4nm、分波数64の光分波器として機能する。入力ポート41−2に対しては出力ポート22−16から22−79までが対応し、以下同様に、入力ポート41−17に対応して出力ポート22−1から22−64までが対応する。このポート配置により入力ポートを選択すれば分波される光信号の透過中心波長を0.025nmずつ微調整することができる。
本構成のように入力ポートと出力ポートがそれぞれ複数あるアレイ導波路では、入力スラブ導波路14と出力スラブ導波路18の導波路複屈折の影響により、分波される光信号の偏波波長シフトがそれぞれ入力ポートと出力ポートに依存することになる。そこで、本形態のアレイ導波路回折格子では、入力スラブ導波路14と出力スラブ導波路18のそれぞれの中央付近に共通の溝42を形成し、該溝42に、主軸を導波路基板11に対して45度傾けた厚さ15μmのポリイミド製半波長板43、45による偏波モード変換器をそれぞれ挿入して、入力スラブ導波路14と出力スラブ導波路18の導波路複屈折に起因する透過中心波長の偏波依存性を解消した。
本形態のアレイ導波路回折格子型光分波器に関し、図6と同様の測定を行いそれぞれ入力ポートと出力ポートにおいて偏波波長シフトのポート依存性を測定した。その結果、どの入力ポートでも偏波波長シフトのポート依存性はほぼ平らとなって偏波波長シフトは±0.005nm以内に抑圧された。
以上より、本形態のアレイ導波路回折格子型光分波器は透過中心波長の偏波依存性が無く、分波波長が微調整できる光分波器として動作することを確認した。
アレイ導波路44の導波路複屈折による偏波依存性を解消する方法として、従来例で述べた(v)の方法についてゲルマニウムや珪素、硼素を通常の倍以上ドープした石英系ガラスでアレイ導波路回折格子を作製したところ、アレイ導波路の導波路複屈折を解消することができた。このアレイ導波路回折格子ではスラブ導波路に0.0004程度の導波路複屈折が生じ、中央から離れた出力ポートに偏波波長シフトが生じていることが分かった。このアレイ導波路回折格子においても、形態1乃至3で説明したスラブ導波路に設けた偏波モード変換器により、スラブ導波路における偏波波長シフトの出力ポート依存性が解消されることを確認した。
(形態4)
図9は第3の発明に係るアレイ導波路回折格子型光合分波器の形態を示す。本形態の特徴は、出力スラブ導波路に挿入した半波長板によって出力スラブ導波路のみならずアレイ導波路の導波路複屈折による透過中心波長の偏波依存性も併せて解消する構造にある。以下、図面に基づいて詳細に説明する。
図9は第3の発明に係るアレイ導波路回折格子型光合分波器の形態を示す。本形態の特徴は、出力スラブ導波路に挿入した半波長板によって出力スラブ導波路のみならずアレイ導波路の導波路複屈折による透過中心波長の偏波依存性も併せて解消する構造にある。以下、図面に基づいて詳細に説明する。
図9に示すように、本アレイ導波路回折格子は、アレイ導波路15に溝と半波長板がなく、溝51が出力スラブ導波路18の光軸に対して斜めに形成されて、前記溝51に半波長板52が挿入されている点を除いては、図4とほぼ同様の構成をしている。また、図4の形態と同様に、半波長板52は厚さ15μmのポリイミド製で、出力スラブ導波路18の中央付近を斜めに横切る幅18μm、深さ200μmの溝51に、主軸を導波路基板11に対して45度傾けて挿入し、接着剤で固定した。
溝51と出力スラブ導波路18の光軸に垂直な直線A−A’とのなす角度θを適切に選ぶと、スラブ導波路とアレイ導波路の両方の導波路複屈折による透過中心波長の偏波依存性を一括して解消することができる。図10を用いて傾斜角θを求める方法を説明する。図10に示すようにアレイ導波路15は多数のチャネル導波路で構成されているが、出力スラブ導波路18内で干渉、集光する条件は2つのチャネル導波路間でも成り立たねばならない。そこで、中央の2つのチャネル導波路を用いて説明することができる。図10では、アレイ導波路15の中央の隣り合う2本のチャネル導波路C1、C2をTEモードで伝搬した光信号が、距離dだけ離れた接続点P1、P2でそれぞれ焦点距離fの出力スラブ導波路18に放射され、TEモードで距離a1、a2だけ伝搬して半波長板52においてそれぞれ点Q1、Q2でTMモードに変換され、その後、距離b1、b2だけ伝搬して中央の出力ポート22−3上の点Oに集光する様子を示している。チャネル導波路C1はC2よりもアレイ導波路15の中心より外側に位置し、C1の方が行路長差ΔLだけC2より長くなっている。
この2本の行路C1−P1−Q1−Oと行路C2−P2−Q2−Oをそれぞれ伝搬する光信号の光路長(行路長×屈折率)の差が波長λ(TE)の整数m倍であれば、光信号は干渉して点Oに集光するので、TEモードでは、
{na(TE)・ΔL+ns(TE)・a1+ns(TM)・b1}
−{ns(TE)・a2+ns(TM)・b2}=m・λ(TE) (6)
が成り立つ。同様に、C1、C2をTMモードで伝搬した光信号の場合は、波長がλ(TM)で、
{na(TM)・ΔL+ns(TM)・a1+ns(TE)・b1}
−{ns(TM)・a2+ns(TE)・b2}=m・λ(TM) (7)
が成り立つとき、光信号は干渉して点Oに集光する。これら2式より、λ(TE)=λ(TM)となって透過中心波長の偏波依存性が無くなる条件を求めると、
b1−b2=Ba・ΔL/(2Bs) (8)
となる。ここでBaはアレイ導波路15の導波路複屈折率で、
Ba=na(TM)−na(TE) (9)
であり、Bsは出力スラブ導波路18の導波路複屈折率であって、前記(5)式で与えられる。また、(8)式の左辺は幾何学的計算から半波長板52の傾斜角θを用いて表すことができ、
b1−b2=d・tan(θ)/2 (10)
で与えられる。ここで、一般に2接続点P1、P2の距離dはスラブ導波路18の焦点距離fより充分小さいことに基づく近似を用いた。その結果、(8)式、(10)式より、傾斜角θは
θ=tan−1{Ba・ΔL/(Bs・d)} (11)
で求めることができる。ここで、θの正の向きは、図9で半波長板52が左回りの回転である。
{na(TE)・ΔL+ns(TE)・a1+ns(TM)・b1}
−{ns(TE)・a2+ns(TM)・b2}=m・λ(TE) (6)
が成り立つ。同様に、C1、C2をTMモードで伝搬した光信号の場合は、波長がλ(TM)で、
{na(TM)・ΔL+ns(TM)・a1+ns(TE)・b1}
−{ns(TM)・a2+ns(TE)・b2}=m・λ(TM) (7)
が成り立つとき、光信号は干渉して点Oに集光する。これら2式より、λ(TE)=λ(TM)となって透過中心波長の偏波依存性が無くなる条件を求めると、
b1−b2=Ba・ΔL/(2Bs) (8)
となる。ここでBaはアレイ導波路15の導波路複屈折率で、
Ba=na(TM)−na(TE) (9)
であり、Bsは出力スラブ導波路18の導波路複屈折率であって、前記(5)式で与えられる。また、(8)式の左辺は幾何学的計算から半波長板52の傾斜角θを用いて表すことができ、
b1−b2=d・tan(θ)/2 (10)
で与えられる。ここで、一般に2接続点P1、P2の距離dはスラブ導波路18の焦点距離fより充分小さいことに基づく近似を用いた。その結果、(8)式、(10)式より、傾斜角θは
θ=tan−1{Ba・ΔL/(Bs・d)} (11)
で求めることができる。ここで、θの正の向きは、図9で半波長板52が左回りの回転である。
この波長板を傾斜してスラブ導波路に挿入し、アレイ導波路の導波路複屈折による透過中心波長の偏波依存性も併せて解消する方法を分波間隔0.8nm、分波数64の光分波器に適用した。本形態のアレイ導波路回折格子は前述の形態に比べて分波間隔が2倍で、分波に必要な波長帯域も2倍である。この分波特性を得るために、アレイ導波路15の行路長差ΔLを16μm、出力スラブ導波路18との接続部でのアレイ導波路15の間隔dを15μmとした。
半波長板52を挿入しないで偏波波長シフトの出力ポート依存性を測定した結果を図11に示す。アレイ導波路15の導波路複屈折Baにより中央の出力ポート番号32付近でも0.2nmの偏波波長シフトがあり、また出力スラブ導波路18の導波路複屈折率Bsにより偏波波長シフトは出力ポートの番号にほぼ比例して増大することが分かった。この結果より、各導波路複屈折率を算出すると、それぞれ、Ba=0.0004、Bs=0.0007であった。そこで、(11)式より、これらの偏波依存性を解消するのに必要な半波長板52の傾斜角θを求めると、θ=31度となった。
次に、出力スラブ導波路18の中心を通り、出力スラブ導波路18の光軸に垂直な直線AA’から左回りに31度だけ傾斜させて溝51を形成した。該溝51に半波長板52を挿入して偏波モード変換器を構成した。図12は半波長板52を挿入した後の偏波波長シフトの出力ポート依存性を測定した結果である。半波長板52の挿入により、どの出力ポートでも偏波波長シフトは±0.01nm以内に抑圧できることが分かった。
以上より、本形態のアレイ導波路回折格子型光分波器において、出力スラブ導波路に挿入した半波長板により出力スラブ導波路のみならずアレイ導波路の導波路複屈折による透過中心波長の偏波依存性を解消できることを確認した。
(形態5)
図13は、第3の発明に係るアレイ導波路回折格子型光合分波器の他の形態を示す。本形態の特徴は、入力スラブ導波路及び出力スラブ導波路に挿入した半波長板によって入力スラブ導波路、出力スラブ導波路のみならずアレイ導波路の導波路複屈折による透過中心波長の偏波依存性も併せて解消する構造にある。以下、図面に基づいて詳細に説明する。
図13は、第3の発明に係るアレイ導波路回折格子型光合分波器の他の形態を示す。本形態の特徴は、入力スラブ導波路及び出力スラブ導波路に挿入した半波長板によって入力スラブ導波路、出力スラブ導波路のみならずアレイ導波路の導波路複屈折による透過中心波長の偏波依存性も併せて解消する構造にある。以下、図面に基づいて詳細に説明する。
図13に示すように、本アレイ導波路回折格子は、入力ポートが多ポートになっている点と溝53が入力スラブ導波路14の光軸に対して斜めに形成されて、前記溝53に半波長板54が挿入されている点を除いては、図9とほぼ同様の構成をしている。
本アレイ導波路回折格子は、図8の形態と同様に、入力ポート31が17ポート、出力ポート22が80ポートある光合分波器である。複数の入力チャネル導波路32は、その入力ポートに応じて光信号の透過中心波長を微調整できる機能があり、そのために入力スラブ導波路14に接続する入力チャネル導波路32の間隔が出力スラブ導波路18に接続する出力チャネル導波路21の間隔よりわずかに広くしてある。入力ポート31−1に対しては出力ポート22−17から22−80を用いて分波間隔0.8nm、分波数64の光分波器として機能する。入力ポート31−2に対しては出力ポート22−16から22−79が対応し、以下同様に、入力ポート17に対して出力ポート22−1から22−64が対応する。隣接する入力ポート間で分波される光信号の透過中心波長を0.05nmずつ微調整することができる。本形態では、前記形態4と同様にアレイ導波路15の行路長差ΔLを16μm、アレイ導波路15と入力スラブ導波路14、及び出力スラブ導波路18との接続部でのアレイ導波路15の間隔dをそれぞれ15μmとした。
本形態のアレイ導波路回折格子で半波長板52、54を挿入前の偏波波長シフトの入力ポート依存性、出力ポート依存性を測定したところ、図11と同様の分布となった。この結果、アレイ導波路15には導波路複屈折率Baが0.0004、入力スラブ導波路14と出力スラブ導波路18にはそれぞれ導波路複屈折率Bsが0.0007あることが分かった。そこで、入力スラブ導波路14と出力スラブ導波路18のそれぞれ中央付近に各スラブ導波路の光軸に垂直な直線AA’、BB’に対して角度θ/2だけ傾けて幅18μm、深さ200μmの溝51、53を形成した。ここで、θの正の向きは、入力スラブ導波路14では右回り、出力スラブ導波路18では左回りの向きをいう。溝51にはポリイミド製半波長板52、溝53にもポリイミド製半波長板54を挿入して偏波モード変換器を構成した。半波長板52、54の傾き角が形態4の説明で求めた角度θの半分になっているのは、両半波長板52、54が共同でアレイ導波路15の導波路複屈折による透過中心波長の偏波依存性を補償するからであり、半波長板の傾き角の和が(11)式で与えられるθになっていれば足りる。本形態のアレイ導波路回折格子の偏波波長シフトの入力ポート依存性と出力ポート依存性を測定したところ、どの入力ポートに対しても、偏波波長シフトは±0.01nm以内に低減された。
以上より、本形態のアレイ導波路回折格子は透過中心波長の偏波依存性が無くかつ分波波長が微調整できる光分波器として動作することを確認した。
(形態6)
図14は第4の発明を第3の発明に適用したアレイ導波路回折格子型光合分波器の形態を示す。本形態の特徴は、入力スラブ導波路及び出力スラブ導波路に共通の1本の溝を形成し、該溝に挿入した半波長板によって入力スラブ導波路、出力スラブ導波路のみならずアレイ導波路の導波路複屈折による透過中心波長の偏波依存性も併せて解消する構造にある。以下、図面に基づいて詳細に説明する。
図14は第4の発明を第3の発明に適用したアレイ導波路回折格子型光合分波器の形態を示す。本形態の特徴は、入力スラブ導波路及び出力スラブ導波路に共通の1本の溝を形成し、該溝に挿入した半波長板によって入力スラブ導波路、出力スラブ導波路のみならずアレイ導波路の導波路複屈折による透過中心波長の偏波依存性も併せて解消する構造にある。以下、図面に基づいて詳細に説明する。
本形態のアレイ導波路回折格子の機能は図13に示す形態5のものとほぼ同じであるが、本形態では、半波長板56、57を挿入する溝55を1本で形成できるように、入力スラブ導波路14と出力スラブ導波路18をそれらの光軸の延長線のなす角度が(11)式で与えられるθとなるように配置した。このような構成にすると、入力スラブ導波路14の光軸に垂直な直線AA’、出力スラブ導波路18の光軸に垂直な直線BB’から角度θ/2だけ傾けて半波長板57、56を挿入できる。導波路複屈折率Ba、Bsは形態5で算出した値を用いた。これは導波路の構造と製造方法がほぼ同じであれば導波路複屈折率もほぼ同じ値になるからである。
本形態のアレイ導波路回折格子の偏波波長シフトの入力ポートと出力ポートの依存性を測定したところ、どの入力ポートに対しても偏波波長シフトの出力ポート依存性は±0.01nm以内に低減できた。
以上より、本形態のアレイ導波路回折格子は1本の溝に挿入した2枚の半波長板により、入力スラブ導波路、出力スラブ導波路、及びアレイ導波路の導波路複屈折による透過中心波長の偏波依存性を解消し、かつ分波波長が微調整できる光分波器として良好な動作を確認した。
(形態7)
図15は第5の発明を第3の発明に適用したアレイ導波路回折格子型光合分波器の形態を示す。本形態の特徴は、入力スラブ導波路及び出力スラブ導波路に共通の1本の溝を形成し、該溝に挿入した共通の1枚の半波長板によって入力スラブ導波路、出力スラブ導波路のみならずアレイ導波路の導波路複屈折による透過中心波長の偏波依存性も併せて解消する構造にある。以下、図面に基づいて詳細に説明する。
図15は第5の発明を第3の発明に適用したアレイ導波路回折格子型光合分波器の形態を示す。本形態の特徴は、入力スラブ導波路及び出力スラブ導波路に共通の1本の溝を形成し、該溝に挿入した共通の1枚の半波長板によって入力スラブ導波路、出力スラブ導波路のみならずアレイ導波路の導波路複屈折による透過中心波長の偏波依存性も併せて解消する構造にある。以下、図面に基づいて詳細に説明する。
本形態のアレイ導波路回折格子の機能は図14に示す形態6のものと同じである。本形態では入力スラブ導波路14と出力スラブ導波路18をそれぞれ交差するように配置した。本構成にすると、溝58が1本で足りるばかりでなく、透過中心波長の偏波依存性を解消する半波長板59が1枚でよいという効果が得られる。形態6における入力スラブ導波路14又は出力スラブ導波路18とアレイ導波路の接続部でのアレイ導波路15の間隔dが15μmに対して、本形態では間隔dを12μmと小さくした。このため、角度θが大きくなり、これにより、入力スラブ導波路と出力スラブ導波路が交差する角度も大きくすることができ、アレイ導波路回折格子型光分波器の製造を容易にすることができた。
本形態のアレイ導波路回折格子において、入力ポートに対する出力ポートの偏波波長シフトを測定したところ、どの入力ポートでも偏波波長シフトは±0.01nm以内であった。
以上より、本形態のアレイ導波路回折格子は入力スラブ導波路及び出力スラブ導波路に共通の1本の溝を形成し、該溝に挿入した共通の1枚の半波長板によって入力スラブ導波路、出力スラブ導波路のみならずアレイ導波路の導波路複屈折による透過中心波長の偏波依存性も併せて解消することができ、かつ分波波長が微調整できる光分波器として良好な動作を確認できた。
第6の発明に係る偏波モード変換器は、それぞれの形態で説明した。なお、前述した形態では、ポリイミド製半波長板による偏波モード変換器を使用したが、偏波モード変換器はこれに限定されるものではなく、水晶や他の異方性材料を用いた半波長板であってもよく、さらに導波路上に形成したアモルファスシリコンなど応力付与膜で偏波モード変換器を構成してもよい。
以上、光合波器と光分波器を例として本発明のアレイ導波路回折格子型光合分波器の形態を説明したが、本発明のアレイ導波路回折格子は、複数の入力、複数の出力ポートを持つ光合分波器であって、入力ポートと出力ポート間で波長ルーティング機能を有する波長ルータにも適用できる。
さらに、本発明に用いるアレイ導波路回折格子は、シリコン基板上に形成されたものに限定されるものではなく、石英ガラス、セラミック、プラスチック、他の半導体基板上に形成することができる。また、導波路の材料も石英系ガラスだけでなく、他の成分のガラスやプラスチック、半導体などの光学材料で導波路を構成することができる。
図中の符号の説明は次の通りである。11は導波路基板、12、31−1〜31−64、41−1〜41−17は入力ポート、13、32は入力チャネル導波路、14は入力スラブ導波路、15、44はアレイ導波路、16は溝、17は半波長板、18は出力スラブ導波路、19、33、42、51、53、55、58は溝、20、34、43、45、52、54、56、57、59は半波長板、21、35は出力チャネル導波路、22−1〜22−80、36は出力ポートである。
Claims (7)
- 導波路基板上に少なくとも1本以上の入力チャネル導波路と、
該入力チャネル導波路に接続される入力スラブ導波路と、
該入力スラブ導波路に接続される複数のチャネル導波路からなるアレイ導波路と、
前記アレイ導波路に施され、前記アレイ導波路の複屈折による偏波依存性を解消する手段と、
該アレイ導波路に接続される出力スラブ導波路と、
該出力スラブ導波路に接続される少なくとも1本以上の出力チャネル導波路と
を有するアレイ導波路回折格子型光合分波器であって、
前記導波路基板に垂直な電界であるTMモードと前記導波路基板に平行な電界であるTEモードとを相互に入れ換える偏波モード変換器を前記入力スラブ導波路の前記アレイ導波路側と前記入力チャネル導波路側との間に光軸に対して垂直に配置し、前記入力スラブ導波路の導波路複屈折による偏波依存性を解消する手段を有すること、及び/又は
前記導波路基板に垂直な電界であるTMモードと前記導波路基板に平行な電界であるTEモードとを相互に入れ換える偏波モード変換器を前記出力スラブ導波路の前記アレイ導波路側と前記出力チャネル導波路側との間に光軸に対して垂直に配置し、前記出力スラブ導波路の導波路複屈折による偏波依存性を解消する手段を有することを特徴とするアレイ導波路回折格子型光合分波器。 - 導波路基板上に少なくとも1本以上の入力チャネル導波路と、
該入力チャネル導波路に接続される入力スラブ導波路と、
該入力スラブ導波路に接続される複数のチャネル導波路からなるアレイ導波路と、
該アレイ導波路に接続される出力スラブ導波路と、
該出力スラブ導波路に接続される少なくとも1本以上の出力チャネル導波路と
を有するアレイ導波路回折格子型光合分波器であって、
前記導波路基板に垂直な電界であるTMモードと前記導波路基板に平行な電界であるTEモードとを相互に入れ換える偏波モード変換器を前記入力スラブ導波路の前記アレイ導波路側と前記入力チャネル導波路側との間に光軸に対して斜めに配置し、前記入力スラブ導波路の導波路複屈折による偏波依存性及び前記アレイ導波路の導波路複屈折による偏波依存性を解消する手段を有すること、及び/又は
前記導波路基板に垂直な電界であるTMモードと前記導波路基板に平行な電界であるTEモードとを相互に入れ換える偏波モード変換器を前記出力スラブ導波路の前記アレイ導波路側と前記出力チャネル導波路側との間に光軸に対して斜めに配置し、前記出力スラブ導波路の導波路複屈折による偏波依存性及び前記アレイ導波路の導波路複屈折による偏波依存性を解消する手段を有することを特徴とするアレイ導波路回折格子型光合分波器。 - 請求項1乃至2に記載の前記偏波モード変換器は、前記入力スラブ導波路及び前記出力スラブ導波路に形成された共通の溝に設けられていることを特徴とするアレイ導波路回折格子型光合分波器。
- 請求項1乃至2に記載の前記偏波モード変換器は、前記入力スラブ導波路と前記出力スラブ導波路が交差するように形成された交差部に、前記入力スラブ導波路と前記出力スラブ導波路に共通に設けられていることを特徴とするアレイ導波路回折格子型光合分波器。
- 請求項1乃至2に記載の前記偏波モード変換器は、前記導波路基板に対して主軸が45度傾いた半波長板であることを特徴とするアレイ導波路回折格子型光合分波器。
- 請求項3に記載の前記偏波モード変換器は、前記導波路基板に対して主軸が45度傾いた半波長板であることを特徴とするアレイ導波路回折格子型光合分波器。
- 請求項4に記載の前記偏波モード変換器は、前記導波路基板に対して主軸が45度傾いた半波長板であることを特徴とするアレイ導波路回折格子型光合分波器。
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JP2007035607A JP2007156507A (ja) | 2001-10-19 | 2007-02-16 | アレイ導波路回折格子型光合分波器 |
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