JP2007138835A - ガスタービン燃焼器の冷却構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃焼温度や冷却空気量など各種性能を損なうことなく、作業工数や部品点数を低減して容易に製造可能なガスタービン燃焼器の冷却構造を提供すること。
【解決手段】外筒2と燃焼室16を形成する内筒30との間に圧縮空気を流す圧縮空気流路17が形成され、内筒30を二重壁構造とした隙間に形成される冷却流路に圧縮空気を導入して冷却するガスタービン燃焼器の冷却構造において、内筒30が、滑らかな外周面を形成する筒状のシェル31と、シェル31の内周面側に敷居部33を突設したパネル32とを重ね合わせた二重壁構造とされ、敷居部33で区画した冷却流路34の各々に、圧縮空気流路17から圧縮空気を導入する冷却空気入口孔35と、燃焼室16に排出する冷却空気出口孔36とを設けた。
【選択図】図1
【解決手段】外筒2と燃焼室16を形成する内筒30との間に圧縮空気を流す圧縮空気流路17が形成され、内筒30を二重壁構造とした隙間に形成される冷却流路に圧縮空気を導入して冷却するガスタービン燃焼器の冷却構造において、内筒30が、滑らかな外周面を形成する筒状のシェル31と、シェル31の内周面側に敷居部33を突設したパネル32とを重ね合わせた二重壁構造とされ、敷居部33で区画した冷却流路34の各々に、圧縮空気流路17から圧縮空気を導入する冷却空気入口孔35と、燃焼室16に排出する冷却空気出口孔36とを設けた。
【選択図】図1
Description
本発明は、たとえば航空機用のジェットエンジン等に適用されるガスタービン燃焼器に係り、特に、ガスタービン燃焼器の冷却構造に関する。
従来より、小型化に対する要求が厳しい航空機用のジェットエンジンにおいては、アニュラ型のガスタービン燃焼器を採用したものが知られている。
このようなジェットエンジンは、回転式の圧縮機と、アニュラ型のガスタービン燃焼器と、タービンとを主な構成要素とした推力発生装置である。この装置では、ガスタービン燃焼器内で圧縮機から供給される圧縮空気を用いて燃料を燃焼させ、この燃焼で生成した高温高圧の燃焼ガスをタービンに導入することにより、燃焼ガスの熱エネルギーを残したまま膨張・排気して推力を得る。
このようなジェットエンジンは、回転式の圧縮機と、アニュラ型のガスタービン燃焼器と、タービンとを主な構成要素とした推力発生装置である。この装置では、ガスタービン燃焼器内で圧縮機から供給される圧縮空気を用いて燃料を燃焼させ、この燃焼で生成した高温高圧の燃焼ガスをタービンに導入することにより、燃焼ガスの熱エネルギーを残したまま膨張・排気して推力を得る。
ここで、アニュラ型のガスタービン燃焼器について、従来の冷却構造を図4及び図5に基づいて説明する。
ガスタービン燃焼器(以下、「燃焼器」と呼ぶ)1は、ドーナツ型断面形状の外筒2と同じくドーナツ型断面形状の内筒3とを備えている。外筒2の前端部には、図示しない圧縮機から白抜矢印で示す圧縮空気12を導入する空気入口13が設けられている。内筒3の外壁は、通常ステップ5と冷却空気入口穴6とを備えたシェル4によって形成されている。この内筒3には、内筒内部に燃料を噴射する燃料ノズル14が前端部近傍に設置され、さらに、燃焼ノズル14の周囲には、内筒3の内部に圧縮空気12の一部を燃焼用空気として導入する燃焼空気入口穴15が設けられている。
シェル4の内側は、複数に分割されたパネル7により覆われている。パネル7により囲まれたシェル4の内部空間は、燃料と燃焼用空気とが混合されて燃焼する燃焼室16となる。この燃焼室16は、高温高圧の燃焼ガスで満たされ、パネル7はこの燃焼ガスからの輻射熱及び熱伝達に曝される。なお、上述したパネル7は、燃焼ガス流れ方向をステップ5毎に分割されているだけでなく、円周方向においても複数に分割されている。
ガスタービン燃焼器(以下、「燃焼器」と呼ぶ)1は、ドーナツ型断面形状の外筒2と同じくドーナツ型断面形状の内筒3とを備えている。外筒2の前端部には、図示しない圧縮機から白抜矢印で示す圧縮空気12を導入する空気入口13が設けられている。内筒3の外壁は、通常ステップ5と冷却空気入口穴6とを備えたシェル4によって形成されている。この内筒3には、内筒内部に燃料を噴射する燃料ノズル14が前端部近傍に設置され、さらに、燃焼ノズル14の周囲には、内筒3の内部に圧縮空気12の一部を燃焼用空気として導入する燃焼空気入口穴15が設けられている。
シェル4の内側は、複数に分割されたパネル7により覆われている。パネル7により囲まれたシェル4の内部空間は、燃料と燃焼用空気とが混合されて燃焼する燃焼室16となる。この燃焼室16は、高温高圧の燃焼ガスで満たされ、パネル7はこの燃焼ガスからの輻射熱及び熱伝達に曝される。なお、上述したパネル7は、燃焼ガス流れ方向をステップ5毎に分割されているだけでなく、円周方向においても複数に分割されている。
従って、通常、パネル7を燃焼ガスからの熱による破損から守るため、パネル7は以下のような冷却構造により冷却されている。すなわち、パネル7は、シェル4との間に冷却流路となる隙間8を形成して固定設置され、内筒3と外筒2との間に形成された圧縮空気流路17を流れる圧縮空気12から冷却空気入口穴6を通して冷却空気11を導入し、この冷却空気11を隙間8に沿って流すことにより、パネル7より熱を奪い、パネル7の利用に適する温度にまで減温している。隙間8を通過した後の冷却空気11は、冷却空気出口9から燃焼室16に流入する際に、後流に配置されたパネル7の表面に沿って流れるフィルム冷却を行い、パネル7が燃焼ガスに直接暴露されることを防止している。(たとえば、非特許文献1参照)
A.H.Lefebvre 著、「GAS TurbineCombustion」 TAYLOR & FRANCIS(302−303頁参照)
A.H.Lefebvre 著、「GAS TurbineCombustion」 TAYLOR & FRANCIS(302−303頁参照)
しかしながら、上述した燃焼器の冷却構造においては、板金加工によりシェル4に形成されるステップ5が複雑なシェル構造の原因となり、その製造を難易なものにしている。また、上述した燃焼器の冷却構造は、ステップ5毎に分割された多数のパネル7を必要とするため、部品点数が多数化する原因となっている。このため、従来の燃焼器1を製造する際には、コスト面で不利になる作業工数や部品点数の増加が避けられず、従って、各種性能を損なうことなく作業工数や部品点数の低減を可能にするガスタービン燃焼器の冷却構造が望まれる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、燃焼温度や冷却空気量など各種性能を損なうことなく、作業工数や部品点数を低減して容易に製造可能なガスタービン燃焼器の冷却構造を提供することにある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、燃焼温度や冷却空気量など各種性能を損なうことなく、作業工数や部品点数を低減して容易に製造可能なガスタービン燃焼器の冷却構造を提供することにある。
本発明は、上記の課題を解決するため、下記の手段を採用した。
本発明に係るガスタービン燃焼器の冷却構造は、外筒と燃焼室を形成する内筒との間に圧縮空気を流す圧縮空気流路が形成され、前記内筒を二重壁構造とした隙間に形成される冷却流路に前記圧縮空気を導入して冷却するガスタービン燃焼器の冷却構造において、前記内筒が、滑らかな外周面を形成する筒状の圧縮空気側部材と、該外周側部材に向けて敷居部を突設した燃焼室側区画部材とを重ね合わせた二重壁構造とされ、前記敷居部で区画した前記冷却流路の各々に、前記圧縮空気流路から圧縮空気を導入する冷却空気入口孔と、前記燃焼室に排出する冷却空気出口孔とを設けたものである。
本発明に係るガスタービン燃焼器の冷却構造は、外筒と燃焼室を形成する内筒との間に圧縮空気を流す圧縮空気流路が形成され、前記内筒を二重壁構造とした隙間に形成される冷却流路に前記圧縮空気を導入して冷却するガスタービン燃焼器の冷却構造において、前記内筒が、滑らかな外周面を形成する筒状の圧縮空気側部材と、該外周側部材に向けて敷居部を突設した燃焼室側区画部材とを重ね合わせた二重壁構造とされ、前記敷居部で区画した前記冷却流路の各々に、前記圧縮空気流路から圧縮空気を導入する冷却空気入口孔と、前記燃焼室に排出する冷却空気出口孔とを設けたものである。
このようなガスタービン燃焼器の冷却構造によれば、内筒が、滑らかな外周面を形成する筒状の圧縮空気側部材と、該圧縮空気側部材に向けて敷居部を突設した燃焼室側区画部材とを重ね合わせた二重壁構造とされ、敷居部で区画した冷却流路の各々に、圧縮空気流路から圧縮空気を導入する冷却空気入口孔と、燃焼室に排出する冷却空気出口孔とを設けてあるので、板金成形による外周側部材の製造が容易になり、かつ、突設する敷居部の数を増して大型化した燃焼室側区画部材の使用により部品点数の低減が可能となる。
上記の発明においては、前記冷却空気出口孔を、前記冷却流路の入口開口が前記燃焼室の出口開口より燃焼ガス流れ方向の上流側となるよう傾斜させることが好ましく、これにより、燃焼室側区画部材の内壁面を効率よくフィルム冷却することができる。
上述した本発明によれば、段差のない滑らかな外周面を形成する筒状の圧縮空気側部材と、圧縮空気側部材に向けて敷居部を突設した燃焼室側区画部材とを重ね合わせた二重壁構造の内筒とし、敷居部で区画した冷却流路の各々に、圧縮空気流路から圧縮空気を導入する冷却空気入口孔と、燃焼室に排出する冷却空気出口孔とを設けたガスタービン燃焼器の冷却構造としたので、板金成形による圧縮空気側部材の製造が容易になり、かつ、突設する敷居部の数を増して大型化した燃焼室側区画部材の使用により部品点数の低減が可能となる。
この結果、燃焼温度や冷却空気量など燃焼器としての各種性能を損なうことなく、製造に要する作業工数や部品点数を低減し、容易に製造可能なガスタービン燃焼器の冷却構造を提供するという顕著な効果が得られる。
この結果、燃焼温度や冷却空気量など燃焼器としての各種性能を損なうことなく、製造に要する作業工数や部品点数を低減し、容易に製造可能なガスタービン燃焼器の冷却構造を提供するという顕著な効果が得られる。
特に、航空機用のジェットエンジンに適用されるガスタービン燃焼器は、地上で使用される産業用のガスタービンとは異なり、小型化に対する要求が厳しい。このため、燃焼負荷の増大により燃焼器壁面に対する熱負荷は高くなるが、上述した本発明の冷却構造を採用したアニュラ型のガスタービン燃焼器は、ジェットエンジン用のガスタービン燃焼器に好適である。
以下、本発明に係るガスタービン燃焼器の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図3は航空機用ジェットエンジンの一例として、ターボファンエンジンの概要を示す説明図である。このジェットエンジンは、回転式の圧縮機Cと、アニュラ型のガスタービン燃焼器(以下、「燃焼器」と呼ぶ)1Aと、ガタービンTとを備えている。
図3は航空機用ジェットエンジンの一例として、ターボファンエンジンの概要を示す説明図である。このジェットエンジンは、回転式の圧縮機Cと、アニュラ型のガスタービン燃焼器(以下、「燃焼器」と呼ぶ)1Aと、ガタービンTとを備えている。
圧縮機Cは、大気を導入して圧縮した圧縮空気を燃焼器1Aに供給するもので、タービンTと同軸の構成とされる。すなわち、圧縮機Cの駆動源は、後述するタービンTから得ている。なお、図示の例では、圧縮機C及びタービンTがともに低圧段及び高圧段の2系統に分かれているが、これに限定されるものではない。
燃焼器1Aは、圧縮機Cから供給される圧縮空気を用いて燃料を燃焼させ、高温高圧の燃焼ガスを生成する装置である。ここで生成された燃焼ガスはタービンTに導かれ、タービンT内で燃焼ガスの熱エネルギーを残したまま膨張して排気されるため、タービンTを回転させる軸出力と排気による推力とを得ることができる。こうして得られた軸出力が圧縮機Cの駆動に利用され、推力が航空機の推進力として利用される。
燃焼器1Aは、圧縮機Cから供給される圧縮空気を用いて燃料を燃焼させ、高温高圧の燃焼ガスを生成する装置である。ここで生成された燃焼ガスはタービンTに導かれ、タービンT内で燃焼ガスの熱エネルギーを残したまま膨張して排気されるため、タービンTを回転させる軸出力と排気による推力とを得ることができる。こうして得られた軸出力が圧縮機Cの駆動に利用され、推力が航空機の推進力として利用される。
図1及び図2に基づいて、本発明に係る燃焼器の冷却構造を具体的に説明する。
燃焼器1Aは、耐圧容器となるドーナツ型断面形状の外筒2と同じくドーナツ型断面形状の内筒30とを備えており、外筒2と内筒30との間が圧縮空気を流す圧縮空気流路17となる。
外筒2の前端部には、圧縮機Cから圧縮空気(白抜矢印で表示)12を導入する空気入口13が設けられており、この圧縮空気12は、後述する燃焼用空気及び冷却空気として使用される。
燃焼器1Aは、耐圧容器となるドーナツ型断面形状の外筒2と同じくドーナツ型断面形状の内筒30とを備えており、外筒2と内筒30との間が圧縮空気を流す圧縮空気流路17となる。
外筒2の前端部には、圧縮機Cから圧縮空気(白抜矢印で表示)12を導入する空気入口13が設けられており、この圧縮空気12は、後述する燃焼用空気及び冷却空気として使用される。
内筒30は、滑らかな外周面を形成する筒状のシェル(圧縮空気側部材)31と、複数に分割されたパネル(燃焼室側区画部材)32とを重ね合わせた二重壁構造とされ、シェル31の内側は、複数に分割されたパネル32により全面が覆われている。なお、シェル31に対するパネル32の固定には、ボルト締め等が採用されている。
パネル32により囲まれたシェル31の内部空間は、燃料と燃焼用空気とが混合されて燃焼する燃焼室16となる。この燃焼室16は、高温高圧の燃焼ガスで満たされ、パネル32はこの燃焼ガスからの輻射熱及び熱伝達に曝される。なお、シェル31及びパネル32にはニッケル合金等の耐熱材料が用いられ、通常はパネル32側に耐熱温度の高い材料が使用される。
内筒30の前端部近傍には、燃焼室16となる内筒内部に燃料を噴射するための燃料ノズル14が設置され、さらに、燃焼ノズルの14の周囲には、燃焼室16に圧縮空気12の一部を燃焼用空気として導入する燃焼空気入口穴15が設けられている。
パネル32により囲まれたシェル31の内部空間は、燃料と燃焼用空気とが混合されて燃焼する燃焼室16となる。この燃焼室16は、高温高圧の燃焼ガスで満たされ、パネル32はこの燃焼ガスからの輻射熱及び熱伝達に曝される。なお、シェル31及びパネル32にはニッケル合金等の耐熱材料が用いられ、通常はパネル32側に耐熱温度の高い材料が使用される。
内筒30の前端部近傍には、燃焼室16となる内筒内部に燃料を噴射するための燃料ノズル14が設置され、さらに、燃焼ノズルの14の周囲には、燃焼室16に圧縮空気12の一部を燃焼用空気として導入する燃焼空気入口穴15が設けられている。
パネル32の一面には、すなわちシェル31の内周面と対向する内周面側の面には、シェル31に向けて敷居部33が突設されている。この結果、シェル31とパネル32との間には、敷居部33の突出高さに相当する隙間34が形成され、この隙間34が冷却空気流路となる。従って、以下の説明では、隙間34を「冷却流路」と呼ぶことにする。
冷却流路(隙間)34は、圧縮空気流路17を流れる圧縮空気12を冷却空気として利用するため、敷居部33で区画した各々の冷却流路34が、圧縮空気流路17から圧縮空気12を導入する冷却空気入口孔35と、燃焼室16に排出する冷却空気出口孔36とを備えている。
冷却流路(隙間)34は、圧縮空気流路17を流れる圧縮空気12を冷却空気として利用するため、敷居部33で区画した各々の冷却流路34が、圧縮空気流路17から圧縮空気12を導入する冷却空気入口孔35と、燃焼室16に排出する冷却空気出口孔36とを備えている。
冷却空気入口孔35は、冷却通路34の前端部側となる位置に、すなわち、圧縮空気12の流れ方向において上流側となる位置に連通するようシェル31に穿設されている。換言すれば、シェル31に穿設する冷却空気入口孔35の位置は、圧縮空気12の流れ方向上流側に配置されて冷却流路34を区画する敷居部33の下流側近傍が好ましい。
冷却空気排出孔36は、冷却通路34の後端部側となる位置に、すなわち、圧縮空気12の流れ方向において下流側となる位置で燃焼室16に連通するようパネル32に穿設されている。換言すれば、パネル32に穿設する冷却空気排出孔36の位置は、圧縮空気12の流れ方向下流側に配置されて冷却流路34を区画する敷居部33の上流側近傍が好ましい。
また、この冷却空気出口孔36は、冷却流路34の入口開口36aが燃焼室16の出口開口36bより燃焼ガス(圧縮空気)流れ方向の上流側となるよう傾斜させている。このような傾斜により、出口開口36bから流出した冷却空気11は、パネル32の内周面に沿って下流側へ流れるので、燃焼ガスとパネル32との間に冷却空気11の層を形成してフィルム冷却を行うことができる。
冷却空気排出孔36は、冷却通路34の後端部側となる位置に、すなわち、圧縮空気12の流れ方向において下流側となる位置で燃焼室16に連通するようパネル32に穿設されている。換言すれば、パネル32に穿設する冷却空気排出孔36の位置は、圧縮空気12の流れ方向下流側に配置されて冷却流路34を区画する敷居部33の上流側近傍が好ましい。
また、この冷却空気出口孔36は、冷却流路34の入口開口36aが燃焼室16の出口開口36bより燃焼ガス(圧縮空気)流れ方向の上流側となるよう傾斜させている。このような傾斜により、出口開口36bから流出した冷却空気11は、パネル32の内周面に沿って下流側へ流れるので、燃焼ガスとパネル32との間に冷却空気11の層を形成してフィルム冷却を行うことができる。
上述したパネル32は、一枚で圧縮ガス流れ方向に複数の冷却流路34を形成できるようにするため、複数の敷居部33が突設されている。図示の例では、一枚のパネル32に4つの敷居部33が突設され、一枚のパネル32が圧縮ガス流れ方向を三分割した冷却流路34を形成しているが、燃焼器1Aの大きさなど諸条件に応じて適宜変更可能である。なお、このパネル32は、円周方向も複数に分割されている。
このように構成された燃焼器1Aは、従来構造のシェル4に形成していたステップ5が不要となり、シェル31の断面は滑らかな形状とされる。この場合の滑らかな形状とは、直線を含む単調な曲線の形状を意味している。
また、パネル32は、従来の複数枚分(図示の例では3個分)に相当するパネル長さを有しており、このパネル長さは、敷居部33により従来の1枚分となる長さに分割されている。従って、シェル31をステップ5のない単調な形状とすることにより、板金加工時に必要となる金型の製造を容易にし、さらに、板金加工時の製造工程も簡略化することができる。この結果、従来のステップ5を備えた冷却構造と比較して、より安価に製作することが可能になる。
また、パネル32は、従来の複数枚分(図示の例では3個分)に相当するパネル長さを有しており、このパネル長さは、敷居部33により従来の1枚分となる長さに分割されている。従って、シェル31をステップ5のない単調な形状とすることにより、板金加工時に必要となる金型の製造を容易にし、さらに、板金加工時の製造工程も簡略化することができる。この結果、従来のステップ5を備えた冷却構造と比較して、より安価に製作することが可能になる。
また、上述した冷却構造では、燃焼ガス流れ方向をステップ5毎に分割していたパネルを複数枚まとめて一体化し、冷却流路34を敷居部33で分割するパネル32を採用したので、パネル32の部品点数を低減することが可能になる。このため、部品の製作費及び組立費(工数)を低減することが可能になる。
また、上述した燃焼器1Aの冷却構造は、冷却流路34となる隙間寸法及び区画数、冷却空気入口工35や冷却空気出口孔36等を適宜設定することにより、ステップ5を有する従来の冷却構造と同等の冷却性能が損なわれることはない。
また、上述した燃焼器1Aの冷却構造は、冷却流路34となる隙間寸法及び区画数、冷却空気入口工35や冷却空気出口孔36等を適宜設定することにより、ステップ5を有する従来の冷却構造と同等の冷却性能が損なわれることはない。
上述したように、本発明によれば、段差のない滑らかな外周面を形成する筒状のシェル(圧縮空気側部材)31と、シェル31の内周面側に敷居部33を突設したパネル(燃焼室側区画部材)とを重ね合わせた二重壁構造の内筒30とし、敷居部33で区画した冷却流路34の各々に、圧縮空気流路17から圧縮空気を導入する冷却空気入口孔35と、燃焼室16に排出する冷却空気出口孔37とを設けたガスタービン燃焼器1Aの冷却構造としたので、板金成形によるシェル31の製造が容易になり、かつ、突設する敷居部33の数を増して大型化したパネル32の使用により部品点数の低減が可能となる。従って、燃焼温度や冷却空気量など燃焼器1Aとしての各種性能を損なうことなく、製造に要する作業工数や部品点数を低減して容易に製造可能となる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
1,1A ガスタービン燃焼器
2 外筒
3,30 内筒
4,31 シェル
7,32 パネル
8,34 冷却流路(隙間)
11 冷却空気
12 圧縮空気
16 燃焼室
17 空気流路
33 敷居部
35 冷却空気入口孔
36 冷却空気出口孔
2 外筒
3,30 内筒
4,31 シェル
7,32 パネル
8,34 冷却流路(隙間)
11 冷却空気
12 圧縮空気
16 燃焼室
17 空気流路
33 敷居部
35 冷却空気入口孔
36 冷却空気出口孔
Claims (2)
- 外筒と燃焼室を形成する内筒との間に圧縮空気を流す圧縮空気流路が形成され、前記内筒を二重壁構造とした隙間に形成される冷却流路に前記圧縮空気を導入して冷却するガスタービン燃焼器の冷却構造において、
前記内筒が、滑らかな外周面を形成する筒状の圧縮空気側部材と、該圧縮空気側部材に向けて敷居部を突設した燃焼室側区画部材とを重ね合わせた二重壁構造とされ、
前記敷居部で区画した前記冷却流路の各々に、前記圧縮空気流路から圧縮空気を導入する冷却空気入口孔と、前記燃焼室に排出する冷却空気出口孔とを設けたことを特徴とするガスタービン燃焼器の冷却構造。 - 前記冷却空気出口孔を、前記冷却流路の入口開口が前記燃焼室の出口開口より燃焼ガス流れ方向の上流側となるよう傾斜させたことを特徴とする請求項1に記載のガスタービン燃焼器の冷却構造。
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JP2010236850A (ja) * | 2009-03-30 | 2010-10-21 | General Electric Co <Ge> | 燃焼器ライナー |
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2005
- 2005-11-18 JP JP2005334022A patent/JP2007138835A/ja not_active Withdrawn
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20090203 |