JP2007136278A - 汚水処理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】粘土コロイド粒子を含む粘性土(粘土)を混合攪拌槽で一定の濃度に調整し、難分解性有機物を含む汚水と混合し、難分解性有機物を粘土コロイドに吸着させて、浮上分離槽で粘土粒子を分離させて処理水を得る。
上記粘性土(粘土)と上記汚水を混合した混合水を攪拌するための空気を供給し、上記浮上分離槽内の混合水を上記混合攪拌槽へ返送して、上記浮上分離槽内にスラリーゾーンを形成させて、粘土粒子を分離させて処理水を得る装置及び方法を提供する。
【選択図】 図1
Description
処理方法としては分子量の多いフミン酸類は酸性凝集沈殿法、分子量の比較的小さいフルボ酸類は活性炭吸着処理等で処理が行われている。しかしこれらの水処理は高価であり、また複雑な操作を必要とする。
特に埋め立てが終了した最終処分場浸出水の処理においては、浸出水の処理のみが要求され、埋め立てが終了してからも10〜20年に渡っての処理が必要となる。また最終処分場が終了していることから無人の管理となり、構造が簡易で、かつ運転管理の容易な処理装置が要求される。
汚水中にある難分解性の高分子有機物を除去するためには多量の凝集剤等を使用し、その結果、多量の汚泥が発生する処理が必要であった。
また、これら水処理装置としては、上向流ろ過装置などが提案されている(特許文献1)。
装置は上記粘土と上記汚水を混合して攪拌する混合攪拌槽と粘土粒子を分離して処理水を得る浮上分離槽からなる処理槽を有する。
混合攪拌槽内には攪拌するための空気散気装置を取り付ける。混合攪拌槽と浮上分離槽との間には、仕切板を取り付け、仕切板の下部は混合攪拌槽から浮上分離槽へ混合水が流入できる開口を設ける。処理された水は浮上分離槽の上層にある処理水トラフから排水される。
混合攪拌槽から仕切板の開口を通って、SV濃度で30〜50%の混合水が浮上分離槽の処理水トラフに向かって上向流により流入する。浮上分離槽内では上昇する水流による流れと流れ内にある粘土粒子が沈降しようとする力がバランスし、スラリーゾーンが形成される。スラリーゾーンの界面から処理水は上向きの流れで処理水トラフから排水される。
懸濁物質はスラリーゾーン内を上昇する過程で粘土粒子に吸着される。スラリーゾーン帯が長ければ長いほど懸濁物質が多く吸着され、処理水は清浄になる。スラリーゾーンの界面と処理水トラフの間では傾斜した仕切板により、分離面積が大きくなっていることから処理水中に残存するコロイダルな懸濁物質は分離され、処理水中から除去され、清浄な処理水となって排水されることを特徴とする。
また、装置が簡易な構造であるため、簡単に扱うことができて、コストも安価である。
図1、図2に示すように、本実施例に係る汚水処理装置1は、処理槽2、仕切板3、処理水トラフ4、スラリー引抜管5、水位調整装置6、返送水ポンプ7、返送水配管8、汚水供給管9、散気装置10、空気供給ブロワー11、開口12、処理水導出管13から構成される。
また、処理槽2内を仕切板3により仕切ることにより、混合攪拌槽2a、浮上分離槽2bが形成される。
図3に示すように、浮上分離槽2bの中間付近には混合水の上向きの流れによりスラリーゾーンが形成され、界面が出現する。スラリーゾーンは、上昇しようとする水流の力と、粘土粒子に働く重力による沈降しようとする力とのバランスにより形成される。スラリーゾーンは、単位時間当たりに流入する混合水の水量が多いほど上向流量は大きくなり、スラリーゾーン帯も拡大する。スラリーゾーンでは、粘土粒子により懸濁物質が吸着され、スラリーゾーン上層部では上向きの水流により粘土粒子が浮上できる限界面で粘土粒子があるゾーンと粘土粒子が分離・除去された水との界面が出現する。またスラリーゾーンのSV濃度は混合攪拌槽2aのSV濃度と等しい。
浮上分離槽2bで出現する界面から処理水トラフまでの空間では、処理水中に残存するピンフロックとなった懸濁物質が沈降分離をする。当該空間では沈降分離面積が大きくなっており、上向流速も小さいため、スラリーゾーン内で分離できなかった懸濁物質が沈降分離される。
(1)スラリーゾーンからでた処理水には懸濁物質が残存する。スラリーゾーンより上層部においては残存する懸濁物質を沈殿分離するための面積負荷を小さくするため、広い分離面積が必要となる。(2)浮上分離槽2b底部は狭くなることから、スラリーゾーン中の粘土粒子が逆流し難くなり、粘土粒子の保持がし易くなる。(3)浮上分離槽2b内に混合攪拌槽2a内にある散気装置10からの空気は仕切板に沿って斜めに上昇するため、仕切板に近接して、散気管を設置しても浮上分離槽2bには巻き込まれない。(4)粘質土中に混入する粗大粒子は仕切板に沿って攪拌空気と共に上昇し、散気装置から、より遠方に運ばれるため、仕切板の下部では粗大粒子による閉塞が防止できる。
まず、処理水槽2に水を張る。空気供給ポンプ11の連続運転で散気装置10から空気攪拌を行う。あらかじめSV濃度で30〜50%とする粘質土(粘土)を混合攪拌槽2aに投入する。
界面と処理水トラフ4の空間は懸濁物質の沈降除去に対して、処理水水質に影響する空間であることから、返送水ポンプ7の吐出量から返送水の水量を調整し、浮上分離槽2b内への上向流となる循環水量を調整して、適切なスラリーゾーン上層の界面に設定する。
これにより、凝集剤等の薬品を使わずに、粘土コロイドを含む粘土鉱物のみによって、難分解性な有機物を吸着除去することができる。また粘土コロイドは相当の濃度で調整されることから短時間で吸着除去ができる。
また、装置が簡易な構造であるため、簡単に扱うことができて、コストも安価である。
Claims (4)
- 粘土コロイドを含む粘質土と難分解性有機物を含む汚水を水中で混合攪拌させ、その混合水から粘土粒子を分離させて処理水を得るための装置であって、
上記粘質土と汚水を混合する混合攪拌槽と、混合水から粘土粒子を分離させる浮上分離槽からなり、
上記浮上分離槽上部に処理水トラフを設け、
上記浮上分離層中の粘土コロイドの吸着力により、汚水中から難分解性有機物を吸着・除去することにより処理された処理水を上記処理水トラフから得る、
ことを特徴とする汚水処理装置。 - 上記混合攪拌槽と上記浮上分離槽との間には、下部が開口となった仕切板を取り付け、
上記混合攪拌槽からの汚水と粘土の混合水を、上記開口を介して上向流で浮上分離槽へ流入させることで、上記浮上分離槽の中間部分に、沈降しようとする粘土粒子と上向きに流れる水流の力バランスからスラリーゾーンを形成することで処理水を分離する、
請求項1記載の汚水処理装置。 - 上記仕切板は浮上分離槽の上部が下部より広くなるように傾斜をつけて設けることにより、上部の広い部分は分離面積を大きくすることで処理水中に残存する懸濁物質の分離効率を高め、下部の狭くなる部分はスラリーゾーンから粘土粒子が逆流し難くする、
請求項2記載の汚水処理装置。 - 上記浮上分離層のスラリーゾーンから汚水と粘土の混合水を引抜き、混合攪拌槽へ循環させることで、浮上分離槽への上向流の流量を変化させてスラリーゾーンの界面位置を制御する水位調整装置をさらに設け、
請求項1記載の汚水処理装置。
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JP2005329992A JP3794589B1 (ja) | 2005-11-15 | 2005-11-15 | 汚水処理装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009087921A1 (ja) * | 2008-01-11 | 2009-07-16 | Asahi Organic Chemicals Industry Co., Ltd. | 油分含有廃水の処理方法および処理装置 |
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2005
- 2005-11-15 JP JP2005329992A patent/JP3794589B1/ja not_active Expired - Fee Related
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