JP2007135239A - 携帯電話機 - Google Patents

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Abstract

【課題】設備投資に関する問題点を解決し、広く普及が可能なサービスとその代金の収受を行なう情報処理システムに使用される携帯電話機および自動改札装置を提供する。
【解決手段】本発明の携帯電話機は、携帯可能な携帯電話機であって、当該携帯電話機の通話に用いられ第1の周波数電波を送信する第1の送信手段と、物品若しくはサービスを提供する提供装置に対して第2の周波数電波で購入情報を送信する第2の送信手段と、情報記録媒体を挿入する挿入部と、前記第2の送信手段から送信した購入情報に応答して前記提供装置から送信される応答情報を受信する受信手段と、この受信手段で受信した応答情報を前記情報記憶媒体へ書込む書込み手段とを具備している。
【選択図】 図3

Description

本発明は、たとえば、交通機関の利用に対するサービスとその代金の収受を行なう情報処理システムに使用される携帯電話機に関する。
近年、自動販売機、POS(Point of Sales)レジスタ等の物品若しくはサービス等と代金の収受を行なう機器の普及はめざましいものがある。
しかし、これらの機器に共通する問題点として現金処理の繁雑さがある。すなわち、これらの機器を介して物品若しくはサービス等を提供する業者にとっては、現金処理を実施するが故に、釣銭の準備、現金合わせ、防犯等に対する日常的な管理及びそれに伴うコストがかかる。また、これらの機器を製造するメーカにとっては、現金処理機構を機器内に装備するための製造コストの負荷が発生し、そのため機器の価格を高くし、このコスト負荷が機器を利用して物品若しくはサービスを提供する業者の設備経費に反映して、物品若しくはサービスの価格をつり上げて、最終的に、消費者の負担が増大するといった具合である。
そこで、このような現金処理に関する問題点を解決するため、次に述べる2つの方式が現在普及されつつある。すなわち、消費者による代金の支払いは、プリペイドカードを利用する現金前払方式と、クレジットカード、銀行カード等を利用して、その機器に接続されたオンライン回線を経由して代金を銀行の口座等から自動引落しする方法である。
上記2つの方式は、機器側における現金処理が不要なため、当初の目的を達成しているが、これらの方式を普及するためには、重大な問題点が存在することが最近、明確になってきた。
まず、現金前払方式に関しては、前払いされた代金を保管する業者が、物品若しくはサービス等を提供する業者(以下、販売事者と呼ぶこともある)ごとに異なり、それらが相互に利用できないプリペイドカードを発行するため、消費者は、販売業者ごとのプリペイドカードを事前に複数購入しなければならないという問題点がある。
また、消費者にとって利用度の少ない販売業者のプリペイドカードは購入するメリットがなく、したがって、物品若しくはサービス等は現金によって購入されることになるという問題点もある。
このように、プリペイドカードは分散化傾向にあり、各種設備投資が集中化されにくいという問題がある。
また、銀行口座等からの自動引落方式に関しては、世界的に共通化された規格に基づくカードを利用する金融機関相互のオンライン決裁システムにより横への展開も可能であるので、前述した現金前払方式の場合の問題点も解決しているが、これ以上普及させようとしたとき障害となるいくつかの問題点がある。
すなわち、第1の問題点としては、機器1台ごとにオンライン回線が必要とされ、世の中に存在する膨大な自動販売機やPOSレジスタ等の機器台数を考えると、天文学的な設備投資を必要とするという点である。
さらに、第2の問題点として、これらの機器のそれぞれに接続されるオンライン回線が代金収受の目的のためにしか利用できず、設備投資を実施する販売業者にとって極端に投資効率が悪いという点である。
このような膨大な設備投資とその投資効率の悪さを考慮すると、銀行口座等からの自動引落方式が広く普及するのは、経済的な観点から不可能である。
そこで、本発明は、設備投資に関する問題点を解決し、広く普及が可能なサービスとその代金の収受を行なう情報処理システムに使用される携帯電話機を提供することを目的とする。
本発明の携帯電話機は、携帯可能な携帯電話機であって、当該携帯電話機の通話に用いられ第1の周波数電波を送信する第1の送信手段と、物品若しくはサービスを提供する提供装置に対して第2の周波数電波で購入情報を送信する第2の送信手段と、情報記録媒体を挿入する挿入部と、前記第2の送信手段から送信した購入情報に応答して前記提供装置から送信される応答情報を受信する受信手段と、この受信手段で受信した応答情報を前記情報記憶媒体へ書込む書込み手段とを具備している。
本発明によれば、設備投資に関する問題点を解決し、広く普及が可能なサービスとその代金の収受を行なう情報処理システムに使用される携帯電話機を提供できる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本実施の形態に係る携帯電話機が適用される情報処理システムの全体的な構成を概略的に示すものである。
図1において、この情報処理システムは、大きく別けて物品・サービス等を提供する装置として、たとえば、自動販売機1、自動改札装置2、各利用者(消費者)が所持して、本来の通話機能も兼ねる簡易携帯電話機(以下、簡単に携帯電話機と略称する。)3、この携帯電話機3から所定の通信可能なエリア内に設けられ、無線電波を受信あるいは送信するための無線基地局4、その無線基地局4と交換機等を介して接続されるISDN、加入電話網等の電話回線網5、その電話回線網5と回線接続される各利用者の取引銀行6とで構成される。
自動販売機1には、情報送受機構1aが設けられ、各利用者が所持する携帯電話機3からの物品の購入要求情報を受信し、その購入要求情報に対応して、その物品の代金情報を携帯電話機3に送信したりするようになっている。
自動改札装置2には、情報送受機構2aが設けられ、各利用者が所持する携帯電話機3からの改札要求情報を受信し、乗車駅の自動改札においては乗車した駅を示すコード情報(乗車駅コード)を携帯電話機3に送信し、下車駅の自動改札においては、各利用者が所持する携帯電話機3から送信される乗車駅コードを受信し、その乗車駅から下車駅までの運賃を算出して、その運賃情報を携帯電話機3に送信するようになっている。
携帯電話機3には、各利用者が所持する携帯用情報記録媒体として、たとえば、ICカードが挿入できるようになっていて、その挿入されたICカードに記録された情報から、そのICカードの所持者である利用者の口座が存在する取引銀行の情報(取引銀行情報)を読取り、自動販売機1から送信された物品の代金情報をそのICカードに具備されたメモリに書込むようになっている。
また、携帯電話機3は、自動販売機1に対し物品の購入要求情報を送信したり、自動販売機1から送信された購入した物品の代金情報を受信して、その代金情報を、携帯電話機3に挿入されたICカードから読取られたその利用者の取引銀行情報を基に、電話回線網5等を通して、その利用者の取引銀行6に送信するようになっている。
また、携帯電話機3は、自動改札装置2に対し改札要求情報を送信したり、乗車駅の自動改札の場合は、自動改札装置2から送信された乗車駅コードを受信して、その乗車駅コードを携帯電話機3に挿入されたICカードに記録したり、下車駅の自動改札の場合は、ICカードに記録された乗車駅コードを自動改札装置2に送信したり、自動改札装置2から送信された運賃情報を携帯電話機3に挿入されたICカードに記録したり、また、そのICカードから読取られたその利用者の取引銀行情報を基に、電話回線網5等を通して、その利用者の取引銀行6に送信するようになっている。
取引銀行6では、携帯電話機3から無線基地局4、電話回線網5を介して送信された利用者の口座番号、物品の代金情報、運賃情報等を含む取引情報を受信すると、その情報を基に、利用者の口座より物品の代金、運賃が引き落され、自動販売機1を介して物品を販売したりする物品・サービスの販売業者の口座に振り込まれることにより、物品・サービスの売買取引の決済処理が行なわれるようになっている。
また、このようにして、売買取引の決済処理が完了すると、携帯電話機3に挿入されているICカードに未決済情報として記録された取引情報は、取引完了情報に書換えられるようになっている。
さて、ここで、携帯電話機3と無線基地局4との間の通信が、正常に行なえない場合も有り得る。たとえば、自動改札装置2が地下鉄の改札口に設置されているような環境においては、地下の携帯電話機3と地上の無線基地局との間の無線電波の伝搬状態が悪いため、接続できないといった不具合が生じるようになる。したがって、このような場合、携帯電話機3から取引銀行6に対し取引情報が送信できず、売買取引の決済ができなくなってしまう。
また、携帯電話機3から取引情報を無線基地局4、電話回線網5を介して取引銀行6に対し送信する際、その通信量等によってはある程度の遅延時間を伴う場合もありえ、取引銀行6における決済が完了して、その結果取引銀行6から携帯電話機3に取引完了情報が送信されるまでに所定の許容時間以上の時間がかかってしまい、実用に堪え難いといった問題が生じる。
しかし、このような場合においても、本実施の形態に係る情報処理システムは対処することが可能である。すなわち、この場合、取引銀行6に取引情報が送信できないとき、あるいは、携帯電話機3から取引情報を送信してから所定時間経っても取引銀行6から取引完了情報が送信されてこない場合、時と場所を改めて、所定の操作を行なうことにより、携帯電話機3に挿入されているICカードP内のメモリに記録されている未決済情報を基に、携帯電話機3が無線基地局4と接続できたときに、ICカードPから読出された取引情報を取引銀行6に送信するようになっている。このようにして、取引銀行6において、売買取引の決済が完了して、取引完了情報が送信されてくると、ICカードPに記録された未決済情報は取引完了情報に変更されて記録されることになる。
図2は、本実施の形態に係る携帯電話機が適用される情報処理システムの具体的な構成を概略的に示すものである。なお、図1と同一部分には同一符号を付してある。図2では、物品・サービスを提供する装置として、自動販売機1の場合について示している。
自動販売機1は、大きく別けて情報送受機構1a、制御部1d、物品の販売機構1eから構成される。
情報送受機構1aは、携帯電話機3との各種情報の送受信を無線通信で行なうため、その送受信信号の変調、復調等を行なう送受信回路1b、この送受信回路1bで復調された結果得られた各種情報信号に対し復号化処理を行なったり、制御部1dからの各種情報信号に対し暗号化処理を行なうための暗号化復号化回路1cから構成される。
物品の販売機構1eは、情報送受機構1aで受信され、復号化処理が施された各種情報信号を基に、従来と同様な物品の販売処理を行ない、購入された物品の代金情報等を情報送受機構1aに送信するようになっている。
制御部1dは、情報送受機構1aと物品の販売機構1eの動作タイミングを制御しながら自動販売機1全体の制御を司るものである。
携帯電話機3は、自動販売機1との各種情報の送受信を電波を利用した無線通信で行なうため電気信号の変調、復調等を行なう送受信回路3a、この送受信回路3aで復調された結果得られた各種情報信号に対し復号化処理を行なったり、自動販売機1へ送信する各種情報信号に対し暗号化処理を行なうための暗号化復号化回路3b、自動販売機1に対し物品の購入要求を行なうための決済ボタン3c、自動販売機1から代金情報として送信された物品の代金等を表示したり、従来の通話機能のため入力された電話番号等を表示するための表示部3d、挿入されたICカードPに対し各種情報の読取り、書込みを行なうためのカードリーダライタ部3eを具備している。
また、従来の通話機能のために電話番号を入力したり、その他の動作指示のための操作部3f、バス3lを介して送られる各種情報を変調して電波を利用して無線基地局4に送信したり、無線基地局4からの受信電波を復調するための電波送受信回路3gを具備し、さらに、この電波送受信回路3gには、従来の通話機能のための音声入力を行なうマイク3h、音声出力を行なうスピーカ3iが接続されている。
また、CPU3jには、CPU3jには、バス3lを介して送受信回路3a、暗号化復号化回路3b、決済ボタン3c、表示部3d、カードリーダライタ部3e、操作部3f、電波送受信回路3gが接続され、携帯電話機3の上記各部を制御するものである。
さらに、携帯電話機3には、ICカードPの挿入口(図示せず)が設けられていて、ここに挿入されたICカードPに対し、カードリーダライタ部3eにおいて、各種情報の読取り、書込みを行なうようになっている。
ICカードPは、主に制御部P1、メモリP2とから構成され、メモリP2には、そのICカードPの所持者の認証番号、その所持者の有する口座やその口座が存在する銀行に関する情報、すなわち、取引銀行情報が記録されていて、さらに自動販売機1との物品の売買取引を行なう度に、物品の販売業者の口座番号に関する情報、購入品目、購入した物品の金額、購入日付、時間等を含む未決済情報や取引完了情報等が記録されるようになっている。
ICカードPの制御部P1は、ICカードP全体の制御を司るものである。
また、ICカードPのメモリP3に記録された未決済情報や取引完了情報などは、利用者が自動販売機1との物品の売買取引を行なった際の履歴情報としても利用できる。この場合、そのICカードPを携帯電話機3に挿入して、所定の操作、たとえば、操作部3fから所定のコードを入力すれば、表示部3dにその履歴情報が表示されるようになっている。
携帯電話機3の電波送受信回路3gからアンテナ3k、4kを介して、その携帯電話機3と所定の通信可能エリア内にある無線基地局4に接続され、電波を利用した無線通信が行なわれ、さらに、交換機等を介して電話回線網5に接続され、利用者と取引のある所定の取引銀行6と電話回線により接続されるようになっている。また、携帯電話機3に具備されている電波送受信回路3g、マイク3h、スピーカ3i、操作部3f等による従来からの通話機能により、この電話回線網5に接続している複数の電話器あるいは通信機能を有する端末装置との間で無線基地局4、電話回線網5を通して、通話が行なえるようになっている。
なお、携帯電話機3の電波送受信回路3gと無線基地局4との間の通信のため周波数帯域は特に限定するものではない。
また、自動販売機1と携帯電話機3との間の通信のための周波数帯域は、携帯電話機3と無線基地局4との間の通信のための周波数帯域とは異なるものであることが望ましい。
また、携帯電話機3と自動販売機1との間の通信においては、非常に高いセキュリティ性を必要とするため、暗号化復号化回路1c、3bにおける暗号化処理にはできるだけ複雑な暗号化アルゴリズムを用いることが好ましい。
次に、本情報処理システムにおける物品の購入取引の処理動作について説明する。自動販売機1を利用する場合、その自動販売機1の近傍において、まず利用者が所持するICカードPが携帯電話機3のICカード挿入口に挿入され、利用者は、決済ボタン3cを押下する。すると、自動販売機1から物品の購入を開始することを要求する購入要求情報が、まず、暗号化復号化回路3bで暗号化処理が施され、送受信回路3aで変調されて、無線通信により自動販売機1の送受信回路1bに送信される。
自動販売機1の送受信回路1bでは受信電波を復調し、その結果得られた購入要求情報は暗号化復号化回路1cにおいて復号化処理が施され、制御部1dに通知される。
制御部1dでは、物品の販売機構1eに対し、その動作を開始するよう制御を行ない、利用者が自動販売機1の所定のボタンを押下することにより、あるいは、携帯電話機3の操作部3fからの操作により、物品の選択がされると、その物品の代金や物品の販売業者に関する情報等を含む代金情報を、制御部1dによる制御の基に、暗号化復号化回路1cに送られ、ここで、暗号化処理が施され、送受信回路1bで変調されて、無線通信により携帯電話機3に送信される。
携帯電話機3では、送受信回路3aで受信電波を復調して、その結果得られた代金情報を暗号化復号化回路3bで復号化処理を施し、CPU3j制御のもと、バス3lを介して表示部3dに送信され、ここで、その代金情報を基に、物品の代金等が表示される。
利用者は、表示部3dに表示された物品の代金を確認して、了解できたら決済ボタン3cを押下して、取引の実行を承認する。すると、携帯電話機3では、代金情報を基にした取引情報を未決済情報としてカードリーダライタ部3eでICカードPのメモリP2に記録し、次に、取引の実行が承認されたことを通知する取引承認情報が前述したように暗号化復号化回路3b、送受信回路3aを介して自動販売機1に送信される。
自動販売機1では、取引承認情報を前述したように受信すると、制御部1dによる制御の基に、物品販売機構1eにおいて物品の引渡しが行なわれる。自動販売機1において、以上の処理が出力すると、携帯電話機3にその終了通知が前述したように送信され、自動販売機1の動作は終了する。
一方、携帯電話機3では、前述したように、自動販売機1から代金情報を受信して、その代金情報を基にした取引情報を代金が未払いである未決済情報としてICカードPに記録するとともに、カードリーダライタ部3eでICカードPから読出された取引銀行情報を基にして特定した取引銀行6に対し、取引情報を送信する。
すなわち、取引情報を電波送受信回路3gで変調し、アンテナ3kから電波を利用して送信し、無線基地局4では、アンテナ4kを介してその電波を受信すると、電話回線網5に接続して、取引銀行6に取引情報を通知する。なお、取引情報には、ICカードPから読出されたそのICカードの所持者の認識番号、自動販売機1から送信された物品の代金等の情報が含まれている。
取引銀行6では、携帯電話機3から送信された取引情報をもとに所定の決済処理を行ない、その処理が完了すると、電話回線網5、無線基地局4を介して携帯電話機3に対し取引完了情報が送信される。
携帯電話機3では、無線通信により送信された取引完了情報をアンテナ3kで受信すると、電波送受信回路3gにおいて復調され、その結果得られた取引完了情報をCPU3jの制御の基に、バス3lを介してカードリーダライタ部3eに送信し、ICカードPのメモリP2にすでに記録されている未決済情報に上書きし、未決済情報が取引完了情報に変更される。
以上が、自動販売機1、携帯電話機3、取引銀行6との間で正常に通信が行なわれた場合の物品の購入取引の処理動作である。
次に、携帯電話機3から取引情報を取引銀行6に送信してから所定時間が経過しても、取引銀行6からの取引完了情報が携帯電話機3で受信できなかった場合の物品の購入取引の処理動作について説明する。
利用者により、物品の代金を了解して決済ボタンを3cが押下され、自動販売機1において物品の引渡しが行われ自動販売機1の動作が終了し、携帯電話機3では、自動販売機1からの代金情報を基にした取引情報を未決済情報としてICカードPに記録するまでは、前述同様である。
携帯電話機3がその取引情報を無線基地局4、電話回線網5を介して取引銀行6に送信し、その時点から所定時間が経過してもその取引銀行6から取引完了情報が送られてこなかった場合、そのときの取引情報は、ICカードPのメモリP2に取引銀行6で決済されていない(代金が未払いである)旨を示す情報を含む未決済情報のままとなる。
その後、携帯電話機3と無線基地局4、電話回線網5、取引銀行6との間で通信可能な状態となったとき、再び、前述同様に、ICカードPが挿入された携帯電話機3に対し、たとえば、決済ボタン3cを押下するなどして、ICカードPのメモリP2にそのときまでに記憶されている全ての未決済情報を取引銀行6に送信する。取引銀行6では、所定の決済処理を行ない、その処理が完了すると、電話回線網5、無線基地局4を介して携帯電話機3に対し取引完了情報が送信される。すると、携帯電話機3では、受信した取引完了情報に対応して、カードリーダライタ部3eにおいて、ICカードPのメモリP2に書込まれていた未決済情報を取引完了情報に書換える。
また、本実施の形態に係る情報処理システムは、ICカードPが盗難等による不正使用カードである場合にも対処できるものである。
すなわち、利用者に対する保護対策として、たとえば、取引銀行6にあらかじめ盗難カードのカード固有の認識番号(そのカードの所持者の認識番号)が登録されていて、携帯電話機3から取引情報が送信されてきたとき、取引銀行6では、まず、その取引情報に含まれるICカードPの固有の認識番号と、盗難カードとして登録されている認識番号とを比較し、一致したものがある場合、そのICカードPの使用禁止を通知するための使用禁止情報を携帯電話機3に送信する。この使用禁止情報を受信した携帯電話機3では、ICカードPのメモリP2に「使用不可」が記録され、以後の使用を禁止する処置が取られる。
さらに、本実施の形態に係る情報処理システムは、ICカードPのメモリP2に記録されている各種情報を基に、それまでの購入履歴の表示も可能である。すなわち、メモリP2に記録されている未決済情報、取引完了情報を、たとえば、操作部3fから所定のコードを入力することで、カードリーダライタ部3eにおいてICカードPから読出し、バス3lを介して表示部3dに送信し、各取引ごとにその取引状況、すなわち、販売業者、購入品目、代金、日付、時間等が購入履歴として表示されるようになっている。
以上、自動販売機1の場合について説明したが、次に、この物品を提供する自動販売機1の代わりにサービスを提供するものとして、たとえば、自動改札装置2を用いた場合について、図3を参照して説明する。なお、図2と同一部分には同一符号を付し、説明は省略する。
図3において、自動改札装置2は、大きく別けて情報送受機構2a、制御部2ed、旅客通行制御機構2fから構成される。
情報送受機構2aは、携帯電話機3との各種情報の送受信を無線電波を用いて行なうための変調、復調等を行なう送受信回路2b、この送受信回路2bで復調された結果得られた各種情報信号に対し復号化処理を行なったり、制御部2eからの各種情報信号に対し暗号化処理を行なうための暗号化復号化回路2c、その自動改札装置2が設置されている駅を識別するためのコードをはじめ、その駅に乗り入れ可能な全ての駅を識別するためのコード、および、運賃等の情報が記録されているメモリ2dから構成される。
旅客通行制御機構2fは、従来の自動改札装置の機能を実現するためのものである。
制御部2eは、情報送受機構1aと旅客通行制御機構2fの動作タイミングを制御しながら自動改札装置2全体の制御を司るものである。また、下車駅の自動改札の場合は、携帯電話機3から送信された乗車駅コードと、メモリ2dに記録された運賃等の情報から乗車駅から下車駅までの運賃を算出する処理を行なうようになっている。
なお、携帯電話機3と自動改札装置2との間の通信のための周波数帯域は、携帯電話機3と無線基地局4との間の通信のための周波数帯域とは異なるものであることが望ましい。
また、携帯電話機3と自動改札装置2との間の通信においては、非常に高いセキュリティ性を必要とするため、暗号化復号化回路1c、3bにおける暗号化処理にはできるだけ複雑な暗号化アルゴリズムを用いることが好ましい。
次に、本情報処理システムにおける自動改札の処理動作について簡単に説明する。
自動改札装置2を利用して、乗車する場合、その自動改札装置2の近傍において、まず利用者が所持するICカードPが携帯電話機3のICカード挿入口に挿入され、利用者は、決済ボタン3cを押下する。すると、自動改札装置2に対し自動改札を要求する改札要求情報が図2の説明と同様に無線通信により自動改札装置2に送信される。
自動改札装置2の送受信回路2bでは受信電波を復調し、その結果得られた購入要求情報は暗号化復号化回路1cにおいて復号化処理が施され、制御部2eに通知される。制御部2eでは、メモリ2dに記憶されている乗車駅コードを読出し、暗号化復号化回路2cで暗号化処理を施し、送受信回路2bから無線通信により携帯電話機3に送信する。さらに、旅客通行制御機構2fに対し、その動作を開始するよう制御を行ない、利用者の通行が可能となる。
携帯電話機3では、送受信回路3aで受信した乗車駅コードを暗号化複合化回路3bで復号化処理を行ない、カードリーダライタ部3eで、ICカードPのメモリP2に記録する。
次に、その携帯電話機3を所持する利用者が下車する際の下車駅の自動改札においては、まず、前述同様、その自動改札装置2の近傍において、まず利用者が所持するICカードPが携帯電話機3のICカード挿入口に挿入され、利用者は、決済ボタン3cを押下する。すると、携帯電話機3では、ICカードPに記録された乗車駅コードを読出して、自動改札装置2に対し、その乗車駅コードを含む自動改札を要求する改札要求情報が図2の説明と同様に無線電波として自動改札装置2に送信される。
自動改札装置2では、送受信回路2bで受信電波を復調し、その結果得られた改札要求情報を暗号化復号化回路2cに送信し、ここで復号化処理が施され、さらに、制御部2eによる制御の基に、メモリ2dに記憶されている運賃等の情報を基に、乗車駅から下車駅までの運賃を算出する処理を行なう。算出された運賃等の情報は運賃情報として、まず、暗号化復号化回路2cで暗号化処理が施された後、送受信回路2bにおいて、無線通信により携帯電話機3に送信される。
携帯電話機3では、自動改札装置2からの運賃情報を送受信回路3aで受信すると、前述同様に未決済情報としてICカードPのメモリP2に記憶される。
以下の動作は、前述した自動販売機1の場合と同様である。
以上説明したように、上記実施の形態によれば、利用者が、自動販売機1から物品の購入を行なう際、少なくとも、その利用者を認識するための認識番号、その所持者が支払う代金の決済処理を実行する金融機関の情報を記憶したICカードPを、その利用者が所持する携帯電話機3に挿入し、決済ボタン3cを押下して、自動販売機1に物品の購入要求を行ない、利用者が自動販売機1に対して物品の選択を行なうと、その物品の代金等を含む代金情報が携帯電話機3に送信され、その代金情報を基に携帯電話機3の表示部3dに物品の代金が表示され、利用者は、表示部3dに表示された物品の代金を確認して、了解できたら決済ボタン3cを押下して、取引の実行を承認すると、携帯電話機3では、代金情報を基にした取引情報を未決済情報としてICカードPに記録し、また、自動販売機1に対し取引承認情報を送信し、自動販売機1では、選択された物品が引き渡され、自動販売機1の動作は終了し、一方、携帯電話機3では、自動販売機1から代金情報を受信して、その代金情報を基にした取引情報を未決済情報としてICカードPに記録するとともに、カードリーダライタ部3eでICカードPから読出された取引銀行情報を基にして特定した取引銀行6に対し、取引情報を送信し、取引銀行6では、所定の決済処理を行ない、その処理が完了すると、電話回線網5、無線基地局4を介して携帯電話機3に対し取引完了情報が送信され、ICカードPに既に記録されている未決済情報に上書きし、未決済情報が取引完了情報に変更されることにより、設備投資に関する問題点を解決し、広く普及が可能な物品とその代金の収受を行なう情報処理システムの携帯電話機が提供できる。
また、利用者が、自動改札装置2を利用する際、乗車駅の自動改札において、少なくとも、その利用者を認識するための認識番号、その所持者が支払う代金の決済処理を実行する金融機関の情報を記憶したICカードPを、その利用者が所持する携帯電話機3に挿入し、決済ボタン3cを押下して、自動改札装置2に改札要求を行なうと、自動改札装置2から携帯電話機3に乗車駅コードが送信され、携帯電話機3では、その乗車駅コードをICカードPに記録し、下車駅の自動改札において、再び携帯電話機3にICカードPを挿入して決済ボタン3cを押下して改札要求を行ない、乗車駅コードを送信すると、自動改札装置2では、その乗車駅コードと、自動改札装置2のメモリ2dに記録されている運賃に関する情報を基に乗車駅から下車駅までの運賃を算出し、算出された運賃を運賃情報として携帯電話機3に送信し、携帯電話機3では受信した運賃情報を基にした取引情報を未決済情報としてICカードPに記録し、さらに、カードリーダライタ部3eでICカードPから読出された取引銀行情報を基にして特定した取引銀行6に対し、取引情報を送信し、取引銀行6では、所定の決済処理を行ない、その処理が完了すると、電話回線網5、無線基地局4を介して携帯電話機3に対し取引完了情報が送信され、ICカードPに既に記録されている未決済情報に上書きし、未決済情報が取引完了情報に変更されることにより、設備投資に関する問題点を解決し、広く普及が可能なサービスとその代金の収受を行なう情報処理システムの携帯電話機が提供できる。
また、利用者が自動販売機1、自動改札装置2から物品・サービスを購入する度に携帯電話機3に挿入されるICカードPに未決済情報が記録され、携帯電話機3から取引銀行6に取引情報を送信してから所定時間経っても取引銀行6から取引完了情報が送信されてこない場合、携帯電話機3に挿入されているICカードP内のメモリに記録されている未決済情報を基に、携帯電話機3が無線基地局4と接続できたときに、再びICカードPに未決済情報として記録された取引情報を読出して取引銀行6に送信し、取引銀行6において、売買取引の決済が完了して、取引完了情報が送信されてくると、ICカードPに記録された未決済情報は取引完了情報に変更されることにより、たとえば、自動改札装置2が地下鉄の改札口に設置されているような携帯電話機3と無線基地局4との間の通信が正常に行なえない場合や、携帯電話機3と無線基地局4との間の通信の応答に必要以上の遅延時間が生じた場合においても、実用上問題なく、確実に取引銀行6において決済処理を行なうことが可能となる。
また、ICカードPに記録された未決済情報を基に、未払い代金が所定の額になったときに、まとめてその取引銀行6に送信するような制御を行なうことも可能となる。この場合、未決済情報の送信のための所定の操作が行なわるごとに、CPU3jがICカードPに記録されている未決済情報の内容をチェックして、未払い代金があらかじめ定められた所定の金額に達しているか否かが判断され、達しているときのみ、取引銀行6に送信するようにすればよい。
また、取引銀行6にあらかじめ盗難カードの認識番号が登録されていて、携帯電話機3から取引情報が送信されてきたとき、取引銀行6で、まず、その取引情報に含まれるICカードPの認識番号と、盗難カードとして登録されている認識番号とを比較し、一致したき、そのICカードPの使用禁止を通知するための使用禁止情報を携帯電話機3に送信し、この使用禁止情報を受信した携帯電話機3で、ICカードPのメモリP2に「使用不可」が記録され、以後の使用を禁止する処置が取られることにより、ICカードPが盗難等による不正使用カードである場合にも対処できる。
本発明の実施の形態に係る携帯電話機が適用される情報処理システムの全体的な構成を概略的に示すブロック図。 自動販売機を用いた場合の情報処理システムの具体的な構成を概略的に示すブロック図。 自動改札装置を用いた場合の情報処理システムの具体的な構成を概略的に示すブロック図。
符号の説明
1…自動販売機、1a…情報送受機構、1b…送受信回路、1c…暗号化復号化回路、1d…制御部、1e…物品の販売機構、2…自動改札装置、2a…情報送受機構、2b…送受信回路、2c…暗号化復号化回路、2d…メモリ、2e…制御部、2f…旅客通行制御機構、3…簡易携帯電話機、3a…送受信回路、3b…暗号化復号化回路、3c…決済ボタン、3d…表示部、3e…カードリーダライタ部、3f…操作部、3g…電波送受信回路、3h…マイク、3i…スピーカ、3j…CPU、3k…アンテナ、4…無線基地局、4k…アンテナ、5…電話回線網、6…取引銀行、P…ICカード、P1…制御部、P2…メモリ。

Claims (1)

  1. 携帯可能な携帯電話機であって、
    当該携帯電話機の通話に用いられ第1の周波数電波を送信する第1の送信手段と、
    物品若しくはサービスを提供する提供装置に対して第2の周波数電波で購入情報を送信する第2の送信手段と、
    情報記録媒体を挿入する挿入部と、
    前記第2の送信手段から送信した購入情報に応答して前記提供装置から送信される応答情報を受信する受信手段と、
    この受信手段で受信した応答情報を前記情報記憶媒体へ書込む書込み手段と、
    を具備したことを特徴とする携帯電話機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN105978061A (zh) * 2016-05-05 2016-09-28 深圳市西成众联科技有限公司 智能终端上自动设置的方法及系统

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